JP4547643B1 - クローニングに最適化された発現ベクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 目的タンパク質、特に抗体遺伝子に出現頻度の低い制限酵素認識配列を含むマルチクローニングサイト、mRNA不安定化配列を有する薬剤選択マーカー遺伝子発現カセット、及び少なくとも1つの遺伝子発現安定化配列を有する発現ベクター。
【選択図】 図55
Description
(1)以下の(a)〜(c)の配列要素を有する発現ベクター。
(a)遺伝子発現安定化配列、
(b)薬剤選択マーカー遺伝子及びmRNA不安定化配列
(c)以下の群より選択される1以上の制限酵素の認識配列からなるマルチクローニングサイト。
(i) AscI,BsiWI,BssHII,BstBI(若しくは、Csp45I,NspV、ともいう。),CpoI,CspI(若しくは、RsrII、ともいう。),FseI,HindIII,MfeI,MluI,NotI,PacI,PaeR71,SgrA1,SphI,XbaI,XhoI,BclI,BglII,BlpI,EcoRI,SalI,SpeI,EcoR105I(若しくは、SnaBI、ともいう。),EcoRV,NruI,PsiI,SmaI、SrfI
(2)以下の(a)〜(c)の配列要素を有する発現ベクター。
(a)遺伝子発現安定化配列
(b)薬剤選択マーカー遺伝子及びmRNA不安定化配列
(c)以下の(ii)および(iii)の群からそれぞれ1以上選択される制限酵素の認識配列からなるマルチクローニングサイト
(ii)AscI,BsiWI,BssHII,BstBI(Csp45I,NspV),CpoI,CspI(RsrII),FseI,HindIII,MfeI,MluI,NotI,PacI,PaeR71,SgrA1,SphI,XbaI,XhoI,BclI,BglII,BlpI,EcoRI,SalI,SpeI
(iii) EcoR105I(SnaBI),EcoRV,NruI,PsiI,SmaI、SrfI
(3)遺伝子発現安定化配列が、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列である、(1)または(2)に記載の発現ベクター。
(4)遺伝子発現安定化配列が以下のいずれかである、(1)または(2)に記載の発現ベクター。
(I)配列番号26の41601〜42700番目の配列
(II)配列番号26の41601〜42700番目の配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ遺伝子発現安定化機能を有する塩基配列
(III)上記(I)または(II)の配列から、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列
(5)遺伝子発現安定化配列を2つ以上含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の発現ベクター。
(6)薬剤選択マーカー遺伝子が、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列である、(1)〜(5)のいずれかに記載の発現ベクター。
(7)薬剤選択マーカー遺伝子が、タンパク質合成阻害系抗生物質耐性遺伝子である、(6)に記載の発現ベクター。
(8)薬剤選択マーカー遺伝子がピューロマイシンアセチルトランスフェラーゼ、ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ及びアミノグリコシド3’−ホスホトランスフェラーゼからなる群より選択される、(7)に記載の発現ベクター。
(9)マルチクローニングサイトに目的タンパク質遺伝子が挿入された、(1)〜(8)のいずれかに記載の発現ベクター。
(10)目的タンパク質遺伝子が抗体の重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド遺伝子である、(9)に記載の発現ベクター。
(11)宿主細胞を、(1)〜(10)のいずれかに記載の発現ベクターで形質転換して得られる形質転換細胞。
(12)宿主細胞が動物細胞である、(11)に記載の形質転換細胞。
(13)宿主細胞が哺乳類動物細胞である、(12)に記載の形質転換細胞、
(14)宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来である、(13)に記載の形質転換細胞。
(15)以下の工程を含む、高生産細胞を作製する方法。
(I)(1)〜(8)のいずれかに記載の発現ベクターのマルチクローニングサイトに目的タンパク質遺伝子を挿入する工程
(II)宿主細胞を(I)で作製した発現ベクターで形質転換する工程
(III)形質転換された細胞を薬剤存在下で培養する工程
(IV)高発現を示す細胞株を単離する工程。
本発明らは、mRNA不安定化配列が極めて効果的に薬剤耐性遺伝子を弱化可能であることを見出した。本発明のmRNA不安定化配列を含む薬剤選択マーカー発現カセットを搭載した発現ベクターを哺乳類細胞へ遺伝子導入した場合、mRNA不安定化配列を含まない発現ベクターを遺伝子導入した場合にくらべ、薬剤選択後の生存細胞数、あるいはそのコロニーは1/10〜1/100に減少する。これはmRNA不安定因子により薬剤選択マーカーのmRNAが不安定化し、薬剤選択マーカーの発現量が下がるため、宿主細胞のゲノム中で転写活性の高い領域に当該発現カセットが組み込まれた細胞でなければ薬剤選択下での生存が困難になるためと考えられる。
本発明における「遺伝子発現安定化配列」とは、目的タンパク質の生産性を高めるために、目的遺伝子発現カセットが宿主ゲノムに挿入された部位近傍のゲノムの転写の活性化の状況に影響を受けてしまう、という位置効果を解消し、遺伝子発現を安定化する機能を有する核酸領域を意味する。なお、「遺伝子発現安定化エレメント」ということもある。
(a)配列番号26で示す配列からなるDNA;
(b)配列番号26で示す配列の部分配列からなるDNAであって、配列番号26で示す配列のうち41820番目から41839番目までの塩基で示す領域の配列を少なくとも含むDNA;
(c)配列番号26で示す配列の部分配列からなるDNAであって、配列番号26で示す配列のうち41821番目から41840番目までの塩基で示す領域の配列を少なくとも含むDNA;
(d)配列番号26で示す配列の部分配列からなるDNAであって、配列番号26で示す配列のうち45182番目から45200番目までの塩基で示す領域の配列を少なくとも含むDNA;及び
(e)配列番号26で示す配列の部分配列からなるDNAであって、配列番号26で示す配列のうち91094番目から91113番目までの塩基で示す領域の配列を少なくとも含むDNA。
様々な目的タンパク質遺伝子を発現ベクターに効率よく挿入するために、発現ベクターにはマルチクローニングサイトを具備する。バイオ医薬品製造において、近年特に供給が望まれるのは抗体分子である。抗体遺伝子のクローニングには抗体遺伝子内に認識配列が存在しない制限酵素を用いることが好ましい。医薬品用抗体としてはIgGが大半を占めることから、Immunoglobulin Heavy Chain γ1遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.AK057754),γ2遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.BC062335),γ3遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.BX538126),γ4遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.BX640824),Immunoglobulin Light Chain κ遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.AY894991),λ1遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.BC007782),λ2遺伝子(例としてGeneBank Acc. No.X57809)、及び発現ベクター構築のベースに用いられるpUC18ベクター(マルチクローニングサイトを除く)の塩基配列を解析し、いずれの遺伝子配列にも認識配列が存在せず、突出末端を生成する制限酵素を抽出したところ、AscI,BsiWI,BssHII,BstBI(Csp45I,NspV),CpoI,CspI(RsrII),FseI,HindIII,MfeI,MluI,NotI,PacI,PaeR71,SgrA1,SphI,XbaI,XhoIといった制限酵素が挙げられた。また、1ないし2つの遺伝子を切断してしまうが、遺伝子組換えに比較的利用しやすい酵素として、BclI,BglII,BlpI,EcoRI,SalI,SpeIが挙げられる。
本発明におけるベクターとは、遺伝子工学に利用されるベクターであり、本発明の実施態様の1つはプラスミドベクターである。しかし、これに限らず、例えば、ウイルスベクター、コスミドベクター、細菌人工染色体(BAC)、酵母人工染色体(YAC)及び他の非プラスミドベクターも使用できる。
(1)pBS−CMV−SNAPm−Pur及びpBS−CMV−SNAPm−Pur・N4の構築
図1に示すスキームに従って、プラスミドpBS−CMV−SNAPm2を構築した。即ち、まずEmerald Lucベクター(pELuc−test)(東洋紡績社製)の制限酵素ClaI、EcoRIサイトにCMVプロモーター(配列番号1)が導入されたpELuc−CMVプラスミドから制限酵素EcoRI、NotIでEmerald Luc(ELuc)遺伝子を切出した。一方、SNAPm発現プラスミドpSNAPm(Covalys社製)からSNAP26m遺伝子を配列番号2,3のプライマーを用いてPCRで増幅し、pELuc−CMVプラスミドの制限酵素EcoRI、NotIサイトに導入してpSNAP26m−CMVを構築した。続いて、pSNAP26m−CMVより、CMVプロモーター/SNAP26m/SV40 polyAを配列番号4,5のプライマーを用いてPCRで増幅し、部分消化によって、プラスミドpBluescript II KS(−)(ストラタジーン社製)の制限酵素ClaI、BamHIサイトへ導入し、プラスミドpBS−CMV−SNAPm2を構築した。
CHO−K1細胞(理研バイオリソースセンター、No.RCB0285)を1×105cells/mlに調整し、12ウェルプレートに2mlずつ前日に播種し、一晩培養して、トランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。この際、培地として10%牛胎児血清を添加したHam’s F12培地(日水製薬社製)を使用した。
(1)pBS−CMV−SNAPm−Pur及びpBS−CMV−SNAPm−Pur・N4の細胞導入(2)
つづいて、実施例2同様に遺伝子導入を行い、9μg/ml Puromycinを含むHam’s F12+10%FBS培地中で2週間選択培養を行った。ここで形成されたコロニーを顕微鏡下でピペットの先でpBS−CMV−SNAPm−Purについては48クローン、pBS−CMV−SNAPm−Pur・N4については20クローンをかきとり、12ウェルプレートに播種した。増殖が認められた、それぞれ36クローン、10クローンについて、実施例2と同様にSNAP−Cell−505で標識処理をし、FACS解析を実施した。
(1)pEF1α−SNAP26m−Pur・N4及びpEF1α−SNAP26m−Pur−RE2の構築
次に、目的遺伝子発現カセットのプロモーターをEF1αプロモーターに置換した場合も、上述と同様の効果が認められるか検討するため、プラスミドを構築した。本実験では、図9に示すスキームに従って構築されたプラスミドpEF1α−KOD3G8HC−RE2を利用した。即ち、まず、CMVプロモーターをEF−1αプロモーターに置換したpCI−neoプラスミド(プロメガ社製)の制限酵素XbaI−NotIサイトに抗KOD抗体の重鎖を挿入したプラスミドのpEF1α−KOD3G8HCを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号10、11のプライマーを使って発現カセット上流に制限酵素SalIおよびNheIサイトを付加したpEF1α−KOD3G8HC−REを構築した。更に本プラスミドを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号12、13のプライマーを使って発現カセット下流に制限酵素BsiWIおよびXhoIサイトを付加した構築されたプラスミドがpEF1α−KOD3G8HC−RE2である。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例4で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdI(New England Biolabs社製)でリニアライズ(直鎖状化)した。トランスフェクションは、3μl GeneJuice Transfection Reagentを100μl Opti−MEM I Reduced−Serum Mediumで希釈した後、前記のリニア化したプラスミド1μgを加え、10分間放置した後、この混合液を前記CHO−K1細胞に加え、24時間インキュベートすることにより行った。翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、5、7.5、あるいは10μg/ml Puromycinをそれぞれ含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
(1)pEF1α−SNAP26m−Hyg‐RE2及びpEF1α−SNAP26m−Hyg・N4の構築
ハイグロマシン耐性遺伝子を用いた場合もmRNA不安定化因子の効果が認められるか検討するため、プラスミドを構築した。この構築には、図13に示すスキームに従って構築されたプラスミドpEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE2を利用した。即ち、まず、CMVプロモーターをEF1αプロモーターに変更したpCI−neoプラスミドの制限酵素XbaI−NotIサイトに抗KOD抗体の軽鎖を挿入したプラスミドのpEF1α−KOD3G8LCを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号10、11のプライマーを使って発現カセット上流に制限酵素SalIおよびNheIサイトを付加したpEF1α−KOD3G8LC−REを構築した。更に本プラスミドを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号12、13のプライマーを使って発現カセット下流に制限酵素BsiWIおよびXhoIサイトを付加して構築されたプラスミドがpEF1α−KOD3G8LC−RE2である。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例6で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、800μg/mlハイグロマイシン HygroGold(InvivoGen社製)を含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
(1)pEF1α−SNAP26m−Neo・N4の構築
ネオマイシン耐性遺伝子を用いた場合もmRNA不安定化因子の効果が認められるか検討するため、図17に示すスキームに従って、プラスミドpEF1α−SNAP26m−Neo・N4を構築した。即ち、実施例4に記載のpEF1α−SNAP26m−Neo−RE2を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号21、23のプライマーを使ってネオマイシン耐性遺伝子下流にN4配列を付加したpEF1α−SNAP26m−Neo・N4を構築した。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、pEF1α−SNAP26m−Neo−RE2及びpEF1α−SNAP26m−Neo・N4を制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、1mg/mlジェネティシン G418(ナカライテスク社製)を含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
図20に示すスキームに従って、プラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N2、pEF1α−SNAP26m−Pur・N6およびpEF1α−SNAP26m−Pur・N8を構築した。実施例4に記載のpEF1α−SNAP26m−Pur・N4を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号16、24のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子の下流にN2配列(ARE配列モチーフTTATTTATTの2回繰り返し配列)を付加したプラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N2を構築した。また、同様の方法で、配列番号7、24のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子の下流にN6配列(ARE配列モチーフTTATTTATTの6回繰り返し配列)を付加したプラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N6を構築し、配列番号7、25のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子の下流にN8配列(ARE配列モチーフTTATTTATTの8回繰り返し配列)を付加したプラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N8を構築した。
CHO細胞DR1000L−4N株(CHO細胞−4N株)より作成されたBACライブラリーのうち、hGM−CSF発現カセットを含むクローンCg0031N14を単離した。このクローンCg0031N14に由来するBACより作成したショットガンクローンの5’,3’ワンパスシーケンスを実施し、Phred/Phrap/Consedによる配列情報のアッセンブルを行い、hGM−CSF発現カセットが導入されたCHO細胞の近傍のゲノム配列約91kbpの配列を決定した。この配列を、配列表の配列番号26に示す。
前記決定された核酸配列中にインスレーター配列が存在するかどうかを、インスレーター結合タンパク質CTCFの結合配列モチーフを検索することによって調査した。解析ツールとしてIn silico CTCFBS prediction tool(http://insulatordb.utmem.edu/)(非特許文献12)を使用した。前記ツールで抽出されたモチーフ配列を表1及び図23に示す。
実施例1の途中で構築されたpSNAP26m−CMVより、CMVプロモーター/SNAP26m/SV40 polyAを配列番号27,28のプライマーを用いてPCRで増幅し、部分消化によって、プラスミドpBluescript II SK(−)の制限酵素BamHI、SacIサイトへ導入し、プラスミドpBS−CMV−SNAPmを構築した(図24)。
前記で発現の上昇が最も高かったコンストラクトCHO5をもとに、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号39、40のプライマーを使って被験配列41601−42902位をデリーションしたCHO5Δ5を、配列番号41,42のプライマーを使って42903−44200位をデリーションしたCHO5ΔMを、配列番号43、44のプライマーを使って44201−46746位をデリーションしたCHO5Δ3を構築した(図28)。
配列番号44〜49のプライマーを使用し、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、CHO5Δ3の被験配列の3’がさらにデリーションされたSNAPm発現コンストラクトを構築した(図30及び表3)。
(1)pEF1α−SNAP26m−Pur−1.1k/1.1k及びpEF1α−SNAP26m−Pur・N4−1.1k/1.1kの構築
次に、ピューロマイシン耐性遺伝子で、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果を検討するため、プラスミドを構築した。本実験では図32に記載のpEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1kを利用した。即ち、まず、実施例4の途中で構築されたpEF1α−KOD3G8HC−RE2の発現カセット上流の制限酵素NheI、BglIIサイトに配列番号50、51のプライマーセットを使ってPCRで増幅した被検配列CHO5Δ3−3(以下、コンストラクト中では1.1kと表記)を挿入して、プラスミドpEF1α−KOD3G8HC−1.1kを構築した。更にプラスミドpEF1α−KOD3G8HC−1.1kの発現カセット下流の制限酵素BsiWI、XhoIサイトに配列番号52、53のプライマーセットを使ってPCRで増幅した被検配列CHO5Δ3−3を挿入して構築されたプラスミドがpEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1kである。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例4および16で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、それぞれ5、7.5、10μg/ml Puromycinを含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
(1)pEF1α−SNAP26m−Hyg−1.1k/1.1k及びpEF1α−SNAP26m−Hyg・N4−1.1k/1.1kの構築
次に、ハイグロマイシン耐性遺伝子で、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果を検討するため、図36に示すスキームに従って、pEF1α−SNAP26m−Hyg・N4−1.1k/1.1k及びpEF1α−SNAP26m−Hyg−1.1k/1.1kを構築した。即ち、pEF1α−SNAP26m−Hyg・N4、pEF1α−SNAP26m−Hyg−RE2から制限酵素MluI、BsiWIで、SNAPm−pA−SV40 プロモーター−Hyg・N4−pA、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Hyg−pAを切出し、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1kの制限酵素MluI、BsiWIサイトに導入してpEF1α−SNAP26m−Hyg・N4−1.1k/1.1k、pEF1α−SNAP26m−Hyg−1.1k/1.1kを構築した。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例6および18で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、800μg/ml HygroGoldを含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
(1)pEF1α−SNAP26m−Neo−1.1k/1.1k及びpEF1α−SNAP26m−Neo・N4−1.1k/1.1kの構築
次に、ネオマイシン耐性遺伝子で、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果を検討するため、図39に示すスキームに従って、pEF1α−SNAP26m−Neo・N4−1.1k/1.1k及びpEF1α−SNAP26m−Neo−1.1k/1.1kを構築した。即ち、pEF1α−SNAP26m−Neo・N4、pEF1α−SNAP26m−Neo−RE2から制限酵素EcoRI、BsiWIで、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Neo・N4−pA、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Neo−pAを切出し、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1kの制限酵素coRI、BsiWIサイトに導入してpEF1α−SNAP26m−Neo・N4−1.1k/1.1k、pEF1α−SNAP26m−Neo−1.1k/1.1kを構築した。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例8および20で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、1mg/mlジェネティシン G418を含むHam’s F12+10%FBS培地中で1週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
図42に示すスキームに従って、プラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N2−1.1k/1.1k、pEF1α−SNAP26m−Pur・N6−1.1k/1.1kおよびpEF1α−SNAP26m−Pur・N8−1.1k/1.1kを構築した。まず、実施例10で構築したプラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur・N2、pEF1α−SNAP26m−Pur・N6およびpEF1α−SNAP26m−Pur・N8を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号54、55のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子内に存在する制限酵素BsiWIサイトを削除したプラスミドpEF1α−SNAP26m−Pur2・N2、pEF1α−SNAP26m−Pur2・N6およびpEF1α−SNAP26m−Pur2・N8を構築した。続いて、pEF1α−SNAP26m−Pur2・N2、pEF1α−SNAP26m−Pur2・N6およびpEF1α−SNAP26m−Pur2・N8から制限酵素EcoRI、BsiWIで、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Pur2・N2−pA、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Pur2・N6−pA、SNAP26m−pA−SV40 プロモーター−Pur2・N8−pAを切出し、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1kの制限酵素EcoRI、BsiWIサイトに導入してpEF1α−SNAP26m−Pur・N2−1.1k/1.1k、pEF1α−SNAP26m−Pur・N6−1.1k/1.1k、pEF1α−SNAP26m−Pur・N8−1.1k/1.1kを構築した。
(1)pEF1α−KOD3G8HC−Neo・N4−1.1k/1.1kの構築
抗体生産系における、mRNA不安定化配列(N4配列)と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められた遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3との組合せ効果の検討に用いるため、図45に示すスキームに従って、pEF1α−KOD3G8HC−Neo・N4−1.1k/1.1kを構築した。抗体遺伝子は、サーモコッカス・コダカラエンシス(Thermococcus kodakaraensis)KOD1株由来のDNAポリメラーゼに特異的な抗体を産生するマウスハイブリドーマ細胞系3G8(入手先:産業技術総合研究所特許生物寄託センター、寄託番号:FERM BP−6056)から得られる抗体(抗KOD抗体)の遺伝子を用いた。
抗体生産系における、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果の検討に用いるため、図46に示すスキームに従って、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg−1.1k/1.1kを構築した。即ち、まず、実施例6の途中で構築されたpEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE2の発現カセット上流の制限酵素NheI、BglIIサイトに配列番号50、51のプライマーセットを使ってPCRで増幅した遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3(以下、コンストラクト中では1.1kと表記)を挿入して、プラスミドpEF1α−KOD3G8LC−Hyg−1.1kを構築した。更にプラスミドpEF1α−KOD3G8LC−1.1kの発現カセット下流の制限酵素BsiWI、XhoIサイトに配列番号52、53のプライマーセットを用いてPCRで増幅した遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を挿入して、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg−1.1k/1.1kを構築した。
抗体生産系における、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果の検討に用いるため、図47に示すスキームに従って、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg・N4−1.1k/1.1kを構築した。即ち、実施例18に記載のpEF1α−SNAP26m−Hyg・N4−1.1k/1.1kを制限酵素MluI、NotIで処理し、SNAP26m遺伝子を切出した。一方、実施例6に記載のpEF1α−KOD3G8LCから配列番号56,57のプライマーを用いてPCRで増幅し、制限酵素MluI、NotIで処理して、調製した抗KOD抗体の軽鎖遺伝子を、pEF1α−SNAP26m−Hyg・N4−1.1k/1.1kの制限酵素MluI、NotIサイトに導入して、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg・N4−1.1k/1.1kを構築した。
抗体生産系における、N4配列と実施例15で遺伝子発現安定化能の認められたCHO5Δ3−3との組合せ効果の検討に用いるため、図48に示すスキームに従って、pEF1α−KOD3G8HC−Pur・N4−1.1k/1.1kを構築した。即ち、実施例16に記載のpEF1α−SNAP26m−Pur・N4−1.1k/1.1kを制限酵素EcoRI、NotIで処理し、SNAP26m遺伝子を切出した。一方、実施例4に記載のpEF1α−KOD3G8HCから配列番号56,57のプライマーを用いてPCRで増幅し、制限酵素EcoRI、NotIで処理して、調製した抗KOD抗体の重鎖遺伝子を、pEF1α−SNAP26m−Pur・N4−1.1k/1.1kの制限酵素EcoRI、NotIサイトに導入して、pEF1α−KOD3G8HC−Pur・N4−1.1k/1.1kを構築した。
抗KOD抗体の重鎖(HC)発現コンストラクトである、pEF1α−KOD3G8HC−RE2(以下、−/Neoと記載)、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k/1.1k(以下、1.1k/Neoと記載)、pEF1α−KOD3G8HC−Neo・N4−1.1k/1.1k(以下、1.1k/Neo・N4と記載)、pEF1α−KOD3G8HC−Pur・N4−1.1k/1.1k(以下、1.1k/Pur・N4と記載)、および、抗KOD抗体の軽鎖(LC)発現コンストラクトである、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE2(以下、−/Hygと記載)、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg−1.1k/1.1k(以下、1.1k/Hygと記載)、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg・N4−1.1k/1.1k(以下、1.1k/Hyg・N4と記載)をそれぞれ制限酵素AhdIでリニアライズ(直鎖状化)した。そして、重鎖および軽鎖発現コンストラクトを、
・ 遺伝子発現安定化エレメントを含まないもの(−/Neoと−/Hyg)、
・ 遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を抗体発現カセットの上流および下流の両方に挿入したもの(1.1k/Neoと1.1k/Hyg)、
・ 遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を抗体発現カセットの上流および下流の両方に挿入し、薬剤耐性遺伝子(重鎖:Neo、軽鎖:Hyg)にmRNA不安定化配列(N4配列)を付加したもの(1.1k/Neo・N4と1.1k/Hyg・N4)、
・ 遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を抗体発現カセットの上流および下流の両方に挿入し、薬剤耐性遺伝子(重鎖:Pur、軽鎖:Hyg)にmRNA不安定化配列(N4配列)を付加したもの(1.1k/Pur・N4と1.1k/Hyg・N4)
のそれぞれについて、抗体の重鎖発現コンストラクトと軽鎖発現コンストラクトの重量比が1:1となるように混合して混合プラスミドを調製した。
続いて、遺伝子発現安定化エレメントを含まないもの(−/Neo,−/Hyg)、遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を発現カセットの上流および下流の両方に挿入したもの(1.1k/Neo,1.1k/Hyg)、遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を発現カセットの上流および下流の両方に挿入し、薬剤耐性遺伝子(H鎖:Neo、L鎖:Hyg)にmRNA不安定化配列(N4配列)を付加したもの(1.1k/Neo・N4,1.1k/Hyg・N4)、遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を発現カセットの上流および下流の両方に挿入し、薬剤耐性遺伝子(H鎖:Pur、L鎖:Hyg)にmRNA不安定化配列(N4配列)を付加したもの(1.1k/Pur・N4,1.1k/Hyg・N4)のそれぞれについて、限界希釈を行い、モノクローンでの生産性の比較を行った。
(1)pEF1α−KOD3G8LC,HC−Pur・N4−1.1k/1.1kの構築
次に、H鎖発現カセットとL鎖発現カセットを一つのベクター上に配置した場合でも高生産細胞を取得可能か検討するため、図52に示すスキームに従ってpEF1α−KOD3G8LC,HC−Pur・N4−1.1k/1.1kを構築した。
シングルベクター抗体発現系でも、2コンストラクト抗体発現系と同様に抗体生産量が高いクローンを取得可能か検討した。2コンストラクト抗体発現系として、実施例27および28で最も良好な結果が得られた、遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を抗体発現カセットの上流および下流の両方に挿入し、薬剤耐性遺伝子(重鎖:Pur、軽鎖:Hyg)にmRNA不安定化配列(N4配列)を付加したもの(1.1k/Pur・N4と1.1k/Hyg・N4)について抗体の重鎖発現コンストラクトと軽鎖発現コンストラクトの重量比が1:1となるように混合したプラスミド(制限酵素AhdIでリニアライズ済)をトランスフェクションに用いた。また、シングルベクター抗体発現系として、実施例29で構築したpEF1α−KOD3G8LC,HC−Pur・N4−1.1k/1.1kを制限酵素AhdIでリニアライズし、トランスフェクションに用いた。各々のプラスミド2μgを、実施例2に記載の方法で準備しておいたCHO−K1細胞にトランスフェクションし、24時間インキュベートした。翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、2コンストラクト発現系では7.5μg/ml Puromycin・400μg/ml HygroGoldを含むHam’s F12+10%FBS培地中で、シングルベクター系では10μg/ml Puromycinを含むHam’s F12+10%FBS培地中で、2週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散し、1ウェル当たり1.84×105細胞を6ウェルプレートに播き込んだ。3日間培養後、培養上清を回収し、ポリクローンでのKOD3G8抗体の生産量を実施例27と同様の方法でELISAにて測定した。
続いて、2コンストラクト抗体発現系、シングルベクター抗体発現系のそれぞれについて、限界希釈を行い、モノクローンでの生産性の比較を行った。
(1)CHO5Δ3−3からの制限酵素認識配列の削除
続いて、遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3から制限酵素認識配列を削除した。まず、実施例16に記載のpEF1α−KOD3G8HC−1.1kを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号62、63のプライマーを使ってCHO5Δ3−3内に存在する制限酵素SacIサイトを削除したpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔREを構築した。次に、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔREを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号64、65のプライマーを使ってCHO5Δ3−3内に存在する制限酵素SmaIサイトを削除したpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE2を構築した。更に、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE2を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号66、67のプライマーを使ってCHO5Δ3−3内に存在する制限酵素BamHIサイトを削除したpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE3を構築した。最後に、pEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE3を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号68、69のプライマーを使ってCHO5Δ3−3内に存在する制限酵素HindIIIサイトを削除したpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE4を構築した。
マルチクローニングサイトと、実施例32で作成した4箇所の制限酵素認識配列を削除した遺伝子発現安定化エレメントCHO5Δ3−3を発現カセット上流および下流に配する図55に記載のpEHXを構築した。具体的には、実施例16に記載のpEF1α−SNAP26m−Pur2・N4を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号70、71のプライマーを使ってSV40 promoter下流に存在する制限酵素HindIIIサイトを削除したpEF1α−SNAP26m−Pur2・N4−ΔHを構築した。続いて、pEF1α−SNAP26m−Pur2・N4−ΔHを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号72、73のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子内に存在する制限酵素SalIサイトを削除したpEF1α−SNAP26m−Pur3・N4−ΔHを構築した。更に、pEF1α−SNAP26m−Pur3・N4−ΔHを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号74、75のプライマーを使ってPuromycin耐性遺伝子内に存在する制限酵素SmaIサイトを削除したpEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔHを構築した。その後、pEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔHを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号76、77のプライマーを使ってf1 oriを削除したpEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔH−Δf1を構築した。次に、pEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔH−Δf1を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号78、79のプライマーを使って制限酵素NheI、EcoRI、SpeIサイトを挿入したpEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REを構築した。続いて、pEF1α−SNAP26m−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REを鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号80、81のプライマーを使って制限酵素HindIII、BsiWI、XbaI、BclIサイトを挿入したpEF1α−MCSpre−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REを構築した。そして、pEF1α−MCSpre−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REのHindIII、XbaIサイトに、配列番号82、83のプライマーを混合後、95度から60度まで徐々に温度を下げアニールさせて作成したDNA断片を挿入し、pEF1α−MCS−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REを構築した。次に、pEF1α−MCS−Pur4・N4−ΔH−Δf1−REのNheI、EcoRIサイトに、配列番号84、85のプライマーセットを使ってpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE4を鋳型にPCRで増幅した、4箇所の制限酵素認識配列を削除したCHO5Δ3−3を挿入し、pEF1α−MCS−Pur4・N4−1.1kを構築した。更に、pEF1α−MCS−Pur4・N4−1.1kのBamHI、XhoIサイトに、配列番号52、86のプライマーセットを使ってpEF1α−KOD3G8HC−1.1k−ΔRE4を鋳型にPCRで増幅した、4箇所の制限酵素認識配列を削除したCHO5Δ3−3を挿入し、pEHXを構築した。
次に、エレメントからの制限酵素サイト削除の効果を確認すべく、図56に示すスキームに従って、pEHXのマルチクローニングサイトにSNAP26m遺伝子を挿入した。具体的には、pEHXのMluI、NotIサイトに、配列番号3,20のプライマーセットを使ってpSNAPmを鋳型に増幅したSNAP26m遺伝子を挿入し、pEH(M−SNAP26m−N)を構築した。同様に、pEHXのBsiWI、NotIサイトに、配列番号3,87のプライマーセットを使ってpSNAPmを鋳型に増幅したSNAP26m遺伝子を挿入し、pEH(B−SNAP26m−N)を構築した。
実施例2に記載の方法でトランスフェクション用のCHO−K1細胞を準備した。一方、実施例16で構築したSNAP26m発現コンストラクトpEF1α−SNAP26m−Pur・N4−1.1k/1.1k、および実施例34で構築したSNAP26m発現コンストラクトを制限酵素AhdIでリニアライズした。トランスフェクションは、実施例5に記載の方法で行い、トランスフェクションの翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、それぞれ7.5、10μg/ml Puromycinを含むHam’s F12+10%FBS培地中で2週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、実施例2に記載の方法で、細胞集団のSNAP26mの発現強度を解析した。
(1)pELXの構築
マルチクローニングサイトを含む図59に記載のpELXを構築した。具体的には、実施例6の途中で構築されたpEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE2を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号88、89のプライマーを使って制限酵素BglII、SalIサイトを挿入したpEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE3を構築した。続いて、pEF1α−KOD3G8LC−Hyg−RE3を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号90、91のプライマーを使って、f1 oriとハイグロマイシン耐性遺伝子の発現カセットを削除し、制限酵素EcoRI、SpeIサイトを挿入したpEF1α−KOD3G8LC−RE4を構築した。その後、pEF1α−KOD3G8LC−RE4を鋳型に、KOD −Plus− Mutagenesis Kitを用いたInverse PCR法によって、配列番号80、81のプライマーを使って制限酵素HindIII、BsiWI、XbaI、BclIサイトを挿入したpEF1α−MCSpre−RE4を構築した。そして、pEF1α−MCSpre−RE4の制限酵素HindIII、XbaIサイトに、配列番号82、83のプライマーを混合後、95度から60度まで徐々に温度を下げアニールさせて作成したDNA断片を挿入し、pELXを構築した。
続いて、抗KOD抗体発現系でエレメントからの制限酵素サイト削除の効果を確認すべく、pELH(KOD3G8)を構築した。
CHO5Δ3−3内の制限酵素認識配列を削除した効果を抗KOD抗体発現系で検討した。制限酵素認識配列を未削除の遺伝子発現安定化配列CHO5Δ3−3を発現カセットの上流および下流の両方に挿入した抗KOD抗体発現用シングルベクターとして、実施例29で構築したpEF1α−KOD3G8LC,HC−Pur・N4−1.1k/1.1k(1.1k)を用いた。また、遺伝子発現安定化配列から4箇所の制限酵素認識配列を削除したCHO5Δ3−3を発現カセットの上流および下流の両方に挿入した抗KOD抗体発現用シングルベクターとして、実施例37で構築したpELH(KOD3G8)(1.1k−ΔRE)を用いた。制限酵素AhdIでリニアライズしたプラスミド2μgを、実施例2に記載の方法で準備しておいたCHO−K1細胞にトランスフェクションし、24時間インキュベートした。翌日、培地を除去し、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散させ、90mmペトリディッシュに移し、10μg/ml Puromycinを含むHam’s F12+10%FBS培地中で、2週間選択培養を行った。選択培養中、3〜4日ごとに培地を交換した。選択培養終了後、2.5g/l−Trypsin・1mmol/l−EDTA Solutionで処理して細胞を分散し、1ウェル当たり1.84×105細胞を6ウェルプレートに播き込んだ。3日間培養後、培養上清を回収し、ポリクローンでのKOD3G8抗体の生産量を実施例27と同様の方法でELISAにて測定した。
続いて、CHO5Δ3−3内の制限酵素認識配列を未削除のもの、削除したもののそれぞれについて、限界希釈を行い、モノクローンでの生産性の比較を行った。
Claims (15)
- 以下の(a)〜(c)の配列要素を有する発現ベクター。
(a)遺伝子発現安定化配列、
(b)薬剤選択マーカー遺伝子及びmRNA不安定化配列
(c)以下の群より選択される1以上の制限酵素の認識配列からなるマルチクローニングサイト。
(i) AscI,BsiWI,BssHII,BstBI(Csp45I,NspV),CpoI,CspI(RsrII),FseI,HindIII,MfeI,MluI,NotI,PacI,PaeR71,SgrA1,SphI,XbaI,XhoI,BclI,BglII,BlpI,EcoRI,SalI,SpeI,EcoR105I(SnaBI),EcoRV,NruI,PsiI,SmaI、SrfI - 以下の(a)〜(c)の配列要素を有する発現ベクター。
(a)遺伝子発現安定化配列
(b)薬剤選択マーカー遺伝子及びmRNA不安定化配列
(c)以下の(ii)および(iii)の群からそれぞれ1以上選択される制限酵素の認識配列からなるマルチクローニングサイト
(ii)AscI,BsiWI,BssHII,BstBI(Csp45I,NspV),CpoI,CspI(RsrII),FseI,HindIII,MfeI,MluI,NotI,PacI,PaeR71,SgrA1,SphI,XbaI,XhoI,BclI,BglII,BlpI,EcoRI,SalI,SpeI
(iii) EcoR105I(SnaBI),EcoRV,NruI,PsiI,SmaI、SrfI - 遺伝子発現安定化配列が、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列である、請求項1または2に記載の発現ベクター。
- 遺伝子発現安定化配列が以下のいずれかである、請求項1または2に記載の発現ベクター。
(I)配列番号26の41601〜42700番目の配列
(II)配列番号26の41601〜42700番目の配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ遺伝子発現安定化機能を有する塩基配列
(III)上記(I)または(II)の配列から、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列 - 遺伝子発現安定化配列を2つ以上含む、請求項1〜4のいずれかに記載の発現ベクター。
- 薬剤選択マーカー遺伝子が、(i)〜(iii)の群より選択される少なくとも1つの制限酵素の認識配列を削除するように変異された配列である、請求項1〜5のいずれかに記載の発現ベクター。
- 薬剤選択マーカー遺伝子が、タンパク質合成阻害系抗生物質耐性遺伝子である、請求項6に記載の発現ベクター。
- 薬剤選択マーカー遺伝子がピューロマイシンアセチルトランスフェラーゼ、ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ及びアミノグリコシド3’−ホスホトランスフェラーゼからなる群より選択される、請求項7に記載の発現ベクター。
- マルチクローニングサイトに目的タンパク質遺伝子が挿入された、請求項1〜8のいずれかに記載の発現ベクター。
- 目的タンパク質遺伝子が抗体の重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド遺伝子である、請求項9に記載の発現ベクター。
- 宿主細胞を、請求項1〜10のいずれかに記載の発現ベクターで形質転換して得られる形質転換細胞。
- 宿主細胞が動物細胞である、請求項11に記載の形質転換細胞。
- 宿主細胞が哺乳類動物細胞である、請求項12に記載の形質転換細胞、
- 宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来である、請求項13に記載の形質転換細胞。
- 以下の工程を含む、高生産細胞を作製する方法。
(I)請求項1〜8のいずれかに記載の発現ベクターのマルチクローニングサイトに目的タンパク質遺伝子を挿入する工程
(II)宿主細胞を(I)で作製した発現ベクターで形質転換する工程
(III)形質転換された細胞を薬剤存在下で培養する工程
(IV)高発現を示す細胞株を単離する工程。
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