JP4546224B2 - 座標入力方法及びその装置 - Google Patents

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本発明は座標入力方法及びその装置、より詳しくは、入力面に指示具や指によって指示して座標を入力することにより、接続されたコンピュータを制御したり、文字や図形などを書き込むために用いられる座標入力方法及びその装置であって、その性能を改善する技術に関するものである。
特に、本発明は、入力面周囲に再帰反射材を設け、或いは、指示具に再帰反射材を設け、指示具や指等による遮光状態を検知することにより指示位置座標を入力する光学式座標入力方法及びその装置、更には、指示具に発光手段を設け、その発光位置座標を検知することにより指示位置座標を入力する光学式座標入力方法及びその装置に関するものである。
従来より、この種の座標入力装置としては、タッチパネルとして各種方式のものが提案または製品化されており、特殊な器具などを用いずに画面上でPCなどの操作が簡単にできるため、広く用いられている。
位置検出方式としては、抵抗膜を用いたもの、また、超音波を用いたものなど様々なものがあるが、光を用いたものとして特許文献1などに見られるように、座標入力面外側(周囲)に再帰性反射シートを設け、光を照明する手段からの光を再帰反射シートで反射し、受光手段により強度分布を検出する構成において、入力領域内にある指などで遮蔽された領域の角度を検出し、遮蔽位置つまり入力位置の座標を決定するものが、知られている。
また、国内件においても、特許文献2や特許文献3などにあるように、再帰反射部材を入力領域周辺に構成し、再帰反射光が遮光される部分の座標を検出する装置が開示されている。
これらの座標入力装置において、例えば特許文献2では、微分などの波形処理演算によって遮光部分のピークを検出することにより、遮光部分の角度を検出し、一方、特許文献3では、特定のレベルパターンとの比較によって遮光部位の一方の端と他方の端を検出し、それらの座標の中心を検出する構成が示されている。
また、更に、このような座標入力装置においては、特にサイズの大きな場合には、複数の操作者が同時に入力することにより、利便性が向上し、より効率的な会議等の用途での要求があるので、複数同時入力に対応する座標入力装置が考案されている。
複数の座標を同時に入力するために、特許文献4、特許文献5、特許文献6に、1つの受光手段で複数の遮光部分の角度を検出し、各受光手段の角度の組み合わせから数点の入力座標候補を算出し、更に、その入力座標候補から実際に入力した座標を判別する技術が開示されている。例えば、2点入力の場合には、候補が最大4点の座標が算出され、この候補4点の内から実際に入力した座標2点を判定して出力する。これを以下、本明細書では虚実判定という。この虚実判定の具体的な手段として、特許文献5、特許文献6では、従来の座標入力領域の一辺の両端に、入力領域内で指示された座標を精度良く算出するに十分な距離を隔てて設置される第1及び第2の受光手段の他に、これも、第1及び第2の受光手段から入力領域内で指示された座標を精度良く算出するに十分な距離を隔てて第1及び第2の受光手段の間の位置に設置される第3の受光手段を設け、この第3の受光手段における第1及び第2の受光手段の角度情報とは異なる角度情報を基に、上記虚実判定が行われている。
また、従来の光学式、特に入力面周囲に再帰反射材を設け、指示具等による遮光状態を検知することにより指示位置座標を入力する再帰性反射光遮光方式の座標入力装置における、受光手段の指示具等により遮られた部分の受光素子における検出方法として、特許文献7において、受光素子の出力信号における遮光影部位の一方の端と遮光影部位の他方の端との中心を検出座標として検出する提案がなされている。また、特許文献4においては、単純に、受光素子の遮光影部位の画素番号で遮光部位の位置を検出する提案もなされている。これらの遮光部位の検出方法は、遮光部位の中心を実際の指示具等の中心であるとして算出し、これを角度情報として座標算出演算に用いている。
米国特許第4507557号 特開2000-105671公報 特開2001-142642公報 特開2002-055770公報 特開2003-303046公報 登録2896183号公報 特開2001-142642公報
しかしながら、従来の再帰反射光等の光を遮る部分の強度分布のピーク、或いは、遮光影に関わる強度分布の遮光影両端の情報の中心から角度を検出し、各受光手段のその角度の組み合わせから指示座標を算出する技術では、複数、少なくとも2箇所同時に座標を入力する場合に、受光手段から指示点が略直線上に重なる場合が生じ、この遮光影が重なった場合には、各々の遮光影を分離して角度を検出することが出来ず、入力不可能となる。
例えば、図56に示すような座標入力領域の位置AとBの2点において指示具等で指示を行った場合、図56の受光手段S2における遮光強度分布は、図57の下図のようになり、AとBの2点の遮光位置に対応した遮光影が分離して検出される。尚、参照データとして、何も指示入力しない場合の光強度分布は図57の上図で示すようになる。この図において、位置Cにある強度分布の谷は、座標入力領域の周囲に設けた再帰反射材の角度特性、距離による減衰等の要因により生じた強度分布である。
一方、図56に示す受光手段S1における遮光強度分布は、図57の中図のようになり、AとBの2点の遮光位置に対応した遮光影が重なって検出される。この重なった遮光強度分布の情報においては、図に示す様な部分的に重なった(いわゆる部分食の)場合には、それぞれの指示具(或いは、指)の片方の遮光端の情報しか得られず、上記従来の受光素子における遮光影部位の両端の情報からその中心位置の角度、中心の画素番号により位置(角度)を算出する手段(特許文献7参照)では、重なった指示具等の遮光影を分離して角度を検出することはできず、従って、指示位置の座標を算出することは不可能であった。
図には示さないが、対象受光手段に対し、手前の指示具の影に受光手段から遠い方の指示具の影が完全に含まれてしまう(いわゆる皆既食)の場合にも、手前の指示具に関してはその遮光影の両端から中心位置(角度)を求めることは出来るが、遠い方の指示具に関する情報は得ることが出来ない。
従って、従来例においては、それぞれ予め遮光影の数を検出して、受光手段によるこの数が、例えば、他の受光手段においては2なのに、当該受光手段においては1の場合には、当該受光手段において、この遮光影が受光手段の強度分布において重なった場合とみなし、その結果、ある場合には警告を発して(特許文献6)、使用者に注意を喚起してその状態を回避するように求め、或いは、当該受光手段を他の第3の遮光影の重なりの無い分離された受光手段に切り替え(特許文献4、5)、遮光影が2つに分離された2つの受光手段で角度を検出し、前記のように虚実判定から2点の実入力座標を算出する必要があった。尚、この場合の虚実判定は、前記遮光重なりのある受光手段の角度情報でも十分に可能であるので、この遮光重なりのある受光手段の角度情報で行う(特許文献5、6)。
以上のように、上記の遮光部位を検出する光学式座標入力装置において、従来の強度分布の遮光影両端の情報から角度を検出し座標を求める技術では、複数に同時に入力した場合、受光手段に対し一部に遮光重なりが生じ、その2つの指示に対応する遮光影がつながって分離できなくなった場合には、例えば、その連続した遮光影を1つの指示具等からの影とみなして算出すれば、実際の位置からのずれにより座標検出精度の劣化が生じ、更に正確な位置精度が必要な場合には、入力が不可能となり、操作上大きな支障となっていた。
又、遮光重なりが生じた場合にその受光手段の角度情報を使用せず、その遮光重なりが生じた受光手段から上記のごとく離れた距離に配置された他の第3の受光手段に切り替えて座標を算出する場合の更なる課題は、受光手段の位置と入力領域の関係からくる座標検出精度の劣化の問題である。
通常の単数指示による座標入力領域の一辺の左右の両端近傍に配置された、図58の受光手段S1と受光手段S2の各々の角度情報の組み合わせで、座標入力領域の位置1及び位置2で座標を入力する場合には、各受光手段の持つ角度に関する一定の誤差が著しく拡大することはなく、算出座標に影響する程度は小さい。更に、複数同時入力の場合でも、図56で示すように、その指示位置から距離の遠い受光手段S1において、遮光重なりが生じている場合には、その遮光重なり受光手段S1を前記のごとく中央に配置された受光手段S3に切り替えることにより、図58の場合と同様に受光手段の位置と入力領域の関係からくる座標検出精度の劣化の問題は生じない。
ところが、図59に示すように、その指示位置から距離の近い受光手段S2において、遮光重なりが生じている場合には、前述のような従来の技術において、図60に示すように受光手段S2を中央の受光手段S3に切り替えを行うのであるが、この場合、特にA位置における指示に関しては、受光手段S1と指示具等と受光手段S3の成す角度が極端に小さくなり、幾何学的に自明なように誤差の影響が大きくなり、座標算出精度の著しい劣化を招く可能性が大きくなる。
更に、座標入力装置と一体的に構成される表示器の構造や仕様によっては、従来の上記座標入力領域の上辺か下辺の左右両端の受光手段の中央部分に遮光重なり時の切り替え用受光手段を配置する為のスペースの確保が困難となる場合があった。また、その中央部に設ける受光手段は、角部に設ける受光手段に比べて検出範囲が広くなければならず、単独ユニットで光学的に180°に近い視野角を確保するためには、ミラー構成等により座標入力領域との実質的な光路長を長くするか、複数のユニットに分割して視野範囲を分担する必要があり、ミラー構成、複数のユニット構成いずれの場合も、更に表示器周囲の設置スペースを必要とし、いわゆる額縁が大きくなる等の課題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、2つの指示具の遮光影が重なっても安定して精度劣化の少ない座標入力を行うことができる座標入力方法及びその装置を提供する。
かかる課題を解決するために、本発明の座標入力装置は、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ複数配置され、指や指示具による指示入力に伴う影または像を検出する複数の検出手段と、それぞれの前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記指または指示具の太さデータを参照することにより重複しない場合の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅を推定し、該推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と現実に観測している重複して観測された影または像の端部の角度とを用いて、前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出する第1の計算手段と、前記第1の計算手段の計算結果から前記指示入力した座標を算出する第2の計算手段とを有することを特徴とする。
ここで、前記第1の計算手段は、前記重複して観測された影または像の角度の大きい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を減算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出し、前記重複して観測された影または像の角度の小さい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を加算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出する
前記第2の計算手段は、複数の前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と前記現実に観測している重複して観測された影または像の角度幅とから、当該複数の前記検出手段における重複の度合いを求めてその重複の度合いが最も大きい検出手段を決定して、前記重複の度合いが最も大きい検出手段を前記指示入力した座標を算出するための検出手段から除いて前記指示入力した座標を算出する
前記第2の計算手段は、前記指示入力した座標の算出から除かれた検出手段と同じ角部近傍にある他の検出手段と、他の角部近傍にある複数の検出手段のそれぞれとから前記指示入力した座標の候補を算出し、該算出された前記指示入力した座標の候補から、同じ座標を有する候補を前記指示入力した座標とする
又、本発明の座標入力方法は、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ複数配置され、指や指示具による指示入力に伴う影または像を検出する複数の検出手段を有し、前記指や指示具による指示入力に伴う影または像の検出に基づいて指示座標を入力する座標入力方法であって、第1の計算手段が、それぞれの前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記指または指示具の太さデータを参照することにより重複しない場合の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅を推定し、該推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と現実に観測している重複して観測された影または像の端部の角度とを用いて、前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出する第1計算ステップと、第2の計算手段が、前記第1計算ステップでの計算結果から前記指示入力した座標を算出する第2計算ステップとを有することを特徴とする。
更に、上記座標入力方法のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム、及び該プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体を提供する
尚、具体的な本実施形態においては、入力領域の一つの辺の両端を成す2つの角部から所定の距離離れた位置にそれぞれ受光ユニットを具え、該受光ユニットは、2つのセンサを備える構成とし、前記2つのユニット間の距離をDLR、ユニット内の2つのセンサ間の距離をS0としたとき、DLRは一組の角度データからXY座標を算出するのに十分な距離でありS0はDLRに対して十分短く、すなわち一組の角度データからXY座標を算出するのは実質不可能な距離であり、かつ、ユニット内の一方のセンサにおいて2つの指示具が重複して観測された場合には、S0離れた他方のセンサに切り換えることによって、その重複をある程度回避できるような距離であり、なおかつ前記同一ユニットのS0だけ離れたセンサどうしは略同じ方向を向き、かつ同じ視野角を持つ、すなわち略共通の視野を持つようにしている。
本実施形態では、前記S0に関して、指示具方向から見たその投影距離が指示具の直径に略等しくなるように設定され、それにより前記1つのユニット内のおける、何れかのセンサの観測波形において一方の指示具の像ないし影が他方の指示具のそれに完全に隠れてしまうとき同一ユニットの他方のセンサを選択すると、前記、完全に隠れてしまう事は回避され、部分的な重複(部分食)に置き換えることが可能なように構成されている。
このように、本実施形態では、センサの配置と選択により、皆既食を避け、そのかわりに部分食の場合は容認して受け入れ、さらに計算手順の工夫により該部分食の場合にも、重複のない場合と同様な結果が得られるよう計算するというものでありとくにその計算手順におけるアルゴリズムを提案するものである。
本発明により、複数の指示具で入力を行う場合に、その入力位置に伴い遮光影又は光強度ピークが重複している場合に、過去のデータ又は他のセンサで得られるデータから指示具の実効的太さのデータを参照し、該太さのデータと前記重複波形の端部のデータから、前記指示具の存在方向を指示具ごとに求めることができ、2つの指示具の遮光影が重なっても安定して精度劣化の少ない座標入力を行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<本実施形態の座標入力装置の構成例>
本実施形態に係る座標入力装置の概略構成について説明する。
図1は、本実施形態の座標入力装置の全体図、図2は、受光検出部と入力領域との位置関係を示す図である。
図1で、1L及び1Rは投光手段及び受光手段を有する左右のセンサユニットであり、所定の距離はなれて座標入力領域の角部に設置されているとともに、夫々センサユニットが複数の受光光学系を有している。センサユニット1L及び1Rは、演算制御を行う演算制御ユニット2に接続され、制御信号を演算制御ユニット2から受け取ると共に、検出した信号を演算制御ユニット2に送信する。4は入射光を到来方向に反射する再帰反射面を有する反射手段であり、それぞれのセンサユニット1L及び1Rの複数の投光手段から略90°範囲に投光された光を、センサユニット1L及び1Rの夫々の光学系に向けて再帰反射する。
反射された光は、受光光学系とラインCCD等によって構成されたセンサユニット1L及び1Rの受光手段によって1次元的に検出され、その強度分布が演算制御ユニット2に送られる。
3は入力領域であり、PDPやリアプロジェクタ、LCDパネルなどの表示装置の表示画面で構成されるもので、インタラクティブな入力装置として利用可能となっている。
このような構成において、入力領域に指や指示具などによる入力指示がなされると、上記投光手段から投光された光が遮られ、再帰反射による反射光が得られなくなるため、入力指示位置のみ強度が得られなくなる。
演算制御ユニット2は、センサユニット1L及び1Rからの信号の強度変化から、入力指示された部分の複数の遮光範囲を検出し、それぞれの遮光端部の角度を算出する。検出された遮光部の数から計算に用いるデータを決定し、それぞれ算出された角度及びセンサユニット1L及び1Rの位置情報等から入力エリア上の座標位置を算出し、表示装置に接続されているPCなどにUSBなどのインタフェース7を経由して座標値を出力する。尚、5は、指示具としてペンを用いる場合の、ペンからの信号を受信する受信手段である。
(センサユニット1L,1Rの光学的配置例)
図2は、本実施形態の座標入力装置の光学的な配置を説明する図である。
図2では、特に、左側センサユニット1Lの配置について説明する。尚、右側センサユニット1Rについては、図中、Y軸について左側センサユニット1Lと対称な関係にある以外は、その特徴は同一なので、その説明は省略する。
センサユニット1Lは、2組の投光部と受光部を有し、両者の光軸(光学的な対称軸であって、光線151及び光線161に相当)は、略平行にかつ所定距離S0離れて配置されている。
ここで、座標入力有効領域3の水平方向にX軸、天地(垂直)方向をY軸として、該光軸が図示の如くX軸と交わる角度をΘsと定義する。また、センサユニット1L中の一方の投光部の投光範囲(もしくは受光部の検出角度範囲)を光線152及び光線153、もう一方のそれを光線162及び光線163と定義する。
光線152及び光線153、もしくは光線162及び光線163で定義される2組の光学部(投光部及び受光部)の有効視野範囲は略90°であり、無論その範囲を、例えば100°とすることも可能であるが、その有効視野範囲をより大きく設定・設計することは、例えば光学部を構成する光学部品(例えば、レンズ)の光学歪みが大きくなり、安価に光学系を構成するという点で不利となる。
従って、各々の受光部で、投光された光を遮光する指示具の指示位置情報を得るためには、光線152及び光線163で定義される領域内に、座標入力有効領域を設定するのが好ましい形態である。そこで、座標入力有効領域を図示が如く領域171に設定すれば、センサユニット1L中の2組の受光部で、領域171中の指示具(遮光物体)の遮光位置を検出することが可能になる。
しかしながら、このように設定することで、例えば各部品を内臓した座標入力装置の筐体172と座標入力可能な領域171の関係で決まる筐体枠が大きくなり、操作可能な領域に比べて座標入力装置全体の大きさが大きくなってしまうという課題が生じる。この問題を解決するためには、センサユニット1L(1R)の形状を小さくすることはいうまでも無く、更に光線151及び光線161で定義される2組の光学系(投光部及び受光部)の処置距離S0をより小さくするのが好ましい。
本実施形態の座標入力装置にあっては、座標入力有効領域3と筐体172で決まる筐体枠を極力小さくするために、センサユニット1L(1R)中の一方の受光部は、座標入力有効領域3の全ての領域を有効視野に収めているが、もう一方の受光部は、図中の領域173で定義される領域が有効視野外となる設定となっている。
上記のように、所定距離S0をより小さくすることで、一方の受光部の有効視野外となる領域173をより小さくすることが可能となるが、例えば、先に定義した角度Θsを調整することでも、その領域をより小さくすることができる場合がある。
つまり、図2において、Θsは略45°に設定されているが、センサユニット1L(1R)の位置と座標入力有効領域3の位置関係により、例えばΘsをより大きく(例えば48°)設定することで、領域173を小さくすることができる(光線163が時計回りの方向に回転するので、設定角度に応じて領域173の下側領域が、有効視野内に含まれることになる。一方、他方の有効視野も同時に回転することになるが、その場合であっても、他方の受光部の有効視野は座標入力有効領域3の全てをカバーしている状態に設定される)。
以上説明したように、センサユニット1L(1R)中の2組の光学系(投光部及び受光部)は、各々約90°の有効視野を有し、2組の光学系の対称軸間の所定距離S0をより小さく設定することで、筐体枠を小さくできることや、仕様上設定されている領域173をより縮小できることが理解できる。
(センサユニット1L,1Rの詳細構成例)
図3は、センサユニット1L及び1Rの詳細を説明するための説明図である。
図中、101(A)、101(B)は、赤外光を発する赤外LEDであり、各々投光レンズ102(A)、102(B)によって、前述再帰反射板3に向けて略90°範囲に光を投光する。投光された赤外光は、再帰反射板3により到来方向に再帰反射され、センサユニット1L及び1R中の光の検出手段である受光手段によって、その光を検出する。
本実施形態の光の検出手段としての受光手段は、光線の視野を制限すると共に電気的なシールドをになうシールド部材105を設けた1次元のラインCCD104、受光光学系としてのfθレンズ106(A)、106(B)、入射光の入射方向を概略制限する絞り108(A)、108(B)、及び可視光など余分な光の入射を防止する赤外フィルタ107(A)、107(B)からなる。再帰反射部材4によって反射された光は、前述赤外フィルタ107、絞り108を抜けて受光用レンズ106によって、ラインCCD104の検出素子110面上に集光される。部材103及び部材109は、これらの光学部品を配置するとともに、投光手段で投光した光が直接受光手段に入射、あるいは外来光等の余分な光をカットするための上フード103、下フード109である。
なお、本実施形態に有っては、絞り108(A)、108(B)は下フード109に一体で成型されているが、別部品であってもよいことは言うまでもなく、さらには、上フード103側に、絞り108及び受光用レンズ106の位置決め手段を設けることで、投光光学系の発光中心に対する受光手段の位置決めを容易(つまり上フード103のみで、すべての主要な光学部品が配置される)に実現することも可能となる。
図4の(A)は、図3の状態から組み上げたセンサユニット1L及び1Rを、正面方向(座標入力面に対し垂直上方)から見た図であり、2つの投光手段が所定距離d離れた状態で、それぞれの主光線方向が略平行となるように配置され、各々の投光レンズ102によって、それぞれ略90°範囲に光を投光するように構成している。
図4の(B)は、図4の(A)の矢印で示される部分の断面図であり、赤外LED101からの光は、投光レンズ102により、座標入力平面に略平行に制限された光束として、主に再帰反射部材4に対して光が投光されるように構成する。
一方、図4の(C)は、図4の(A)において、LED101、投光レンズ102、上フード103を説明のために取り除いた図で、同様に正面方向(座標入力面に対し垂直上方)から見た図である。
以上のように、本実施形態の場合、投光手段と受光手段とは重ねた配置構成(図14の(B)参照)となっており、正面方向(座標入力面に対し垂直上方)から見て、投光手段の発光中心と受光手段の基準点位置(つまり、角度を計測するための基準位置に相当し、本実施形態にあっては絞り位置108の中心位置であって、図中の光線が交差する点となる)が一致する構造となっている。従って、投光手段により投光された座標入力平面に略平行な光束であって、面内方向に略90°方向に投光される光は、再帰反射板3により光の到来方向に再帰反射され、赤外フィルタ107、絞り108、集光レンズ106を経て、ラインCCD104の検出素子110面上に集光、結像することになる。このように、ラインCCD104の出力信号は、反射光の入射角に応じた強度分布を出力することになるので、CCD41画素番号が角度情報を示すことになる。
なお、図4の(B)に示す投光手段と受光手段との距離Lは、投光手段から再帰反射手段4までの距離に比べて十分に小さな値であり、距離Lを有していても十分な再帰反射光を受光手段で検知することが可能な構成となっている。
以上説明したように、本実施形態のセンサユニット1L及び1Rは、少なくとも2つの投光手段と、各々の投光手段で投光された光を各々検出する光の検出手段としての受光手段(本実施形態の場合、投光手段が2組、受光手段が2組)を有する構成である。また、本実施形態に有っては、受光手段のラインCCD104におけるライン状に配置された検出素子110の左側部分を第1の受光手段の集光範囲、右側部分を第2の受光手段の集光範囲とすることで、部品の共通化を図っているが、これに限定されるものでなく、個別にラインCCDを設けてもよいことは言うまでもない。
(演算制御ユニット2の構成例)
図1の演算制御ユニット2とセンサユニット1L、1Rとの間では、CCDの制御信号、CCD用クロック信号とCCDの出力信号、及び、複数の受光光学系夫々に対応する投光手段としてのLEDの駆動信号がやり取りされている。
図5は、演算制御ユニット2のブロック図である。
CCD制御信号は、ワンチップマイコンなどで構成される演算制御回路21から出力されており、CCDのシャッタタイミングや、データの出力制御などをおこなっている。CCD用のクロックはクロック発生回路22からセンサユニット1L及び1Rに送られる。
センサユニット1L及び1Rの受光手段であるCCDからの検出信号は、演算制御ユニット2のADコンバータ23に入力され、演算制御回路21からの制御によって、デジタル値に変換される。変換されたデジタル値はメモリ(図示せず)に記憶され、角度計算に用いられる。計算された角度から、座標値が求められ外部PCなどにシリアルインタフェース7などを介して出力される。
また、指示具としてペンを用いる場合、ペンからの信号を受信する受信手段5からはペンからの信号を復調したデジタル信号が出力され、ペンスイッチ信号検出回路としてのサブCPU24に入力され、信号が解析されたのち、演算制御回路21に情報が伝達される。
図6は、演算制御ユニット2のメモリ内部の構成例を示す図である。
図5の演算制御回路21は、全体を制御するCPU211と、CPU211の実行する固定のプログラムあるいはパラメータを記憶するROM212と、プログラムあるいはパラメータを一時記憶するRAM213と、ディスクやCDなどの外部記憶部214と、外部装置とインタフェース7を介して通信する通信制御部215と、ADコンバータ23やサブCPU24、センサユニット1L及び1Rが接続される入出力インターフェース216とを有している。CPU211は、図5でも示したクロック発生回路22からのクロックに同期して処理を行なう。 ここで、RAM213は、データ記憶領域とデータ/プログラムロード領域を有し、データ記憶領域には、例えば、センサデータL1,R1(213a)、センサデータL1,R1(213b)、状態判別フラグ(case1〜7)213c、センサ役割情報(役割1〜4)213d、算出角度データΘ213e、候補座標値213f、決定座標値213g、指示具太さデータ(1〜n)213hなどが記憶されている。
一方、外部記憶部214は、データ記憶領域とプログラム記憶領域を有し、データ記憶領域には、例えば、指示具太さデータの履歴214a、状態判別(大分類)テーブル214b、役割判別(小分類)テーブル214c、座標入力部配置データ(センサ位置、間隔など)214dなどが記憶され、プログラム記憶部には、投光・露光制御モジュール214e、センサデータ読み込みモジュール214f、状態(case)判別モジュール214g、センサ役割判別モジュール214h、指示具太さ選定モジュール214i、座標値算出モジュールなどが記憶されている。
上記構成におけるデータやプログラムのモジュール化はその一例であって、図6に限定されない。
<本実施形態の座標算出の概念>
ここで、本実施形態の座標入力における座標算出の概念を、図12に基づいて説明する。
本実施形態の特徴は、2つの指示具で同時に座標入力する際に、図12の#3,4に示すように、一方の指示具が他方の指示具の裏側に入り、該センサからみて2つの指示具の影が重複してそれぞれ本来の別々の影として捉えられないときにも、その重複波形からそれぞれの指示具の存在する方向を算出するというものである。
本実施形態においては、図12に示すように、入力領域の一辺に対しθsだけ傾いた方向に距離S0だけ離れて並ぶ2つのセンサによって1つのユニットを構成する。ここで、S0は、指示具が入力領域の左右端部ないし上端部にあるときに、指示具の方向から見た投影成分すなわち(S0×cos(θL-θs))が、指示具の半径と略等しくなるよう構成されている。このようにすることにより、図12で背後の指示具がLine2〜3の領域に完全に入り込んでしまうことがないように構成されている。
本実施形態は、例えば図12で示すセンサL1s、センサL2sを切り替えて使い、かつ、所定の信号処理を行うことにより、図12に示す後ろ側の指示具の影の一部が、Line2〜3の領域にあるときにも、または影の全部がLine1〜4の領域にあるときにも、影の全部がLine1,4の外側(例えば#1、#6で示される位置、)にあるときと同様に、2つの指示具の存在方向を示す角度データを算出可能とする方法を提案するものである。
本実施形態においては、指示具の影が重複した際に、それぞれの太さデータを参照することにより、重複しない場合の仮想的な影の幅(影角度幅)を推定し、該推定した夫々の影角度幅と、現実に観測している重複影波形の端部の角度データをもとに、それぞれ指示具の存在する方向の角度を求め、これに基づいて座標を算出することにより、前記重複が無い時に、通常夫々の影の中心としてもとめた角度データで座標を算出するのと同様な結果を得るものである。
本実施形態は、前記指示具の太さデータを取得・保存しておき、該太さデータから影の幅を換算して求めるために近似的な座標を求め、複数のセンサによって重複した影が観測される場合に、前記、換算して求めた影幅のデータから影の最も重複率がもっとも大きいセンサをみつけ、その結果をもとに残った組み合わせから座標候補を算出し、該座標候補から最終的に実在する座標を決定するというものである。
<本実施形態の座標算出の手順例>
以下、本実施形態の座標入力装置による座標入力の概略の手順を、図7及び図7のS120を詳細に示す図8のフローチャートに従って説明する。尚、各ステップにおける詳細な処理内容については、概略手順の説明の後に順次説明する。
図7で、まず、ステップS101で、センサL1s用のLEDを発光してセンサL1sを露光し、センサR1s用のLEDを発光してセンサR1sを露光する。ステップS102で、センサL1s及びR1sからのデータを読み込む。次に、ステップS103で、センサL2s用のLEDを発光してセンサL2sを露光し、センサR2s用のLEDを発光してセンサR2sを露光する。ステップS104で、センサL2s及びR2sからのデータを読み込む。
次に、ステップS105で、読み込んだデータから各センサの影の数に基づいて、図14のテーブルを参照し、以下の処理を分岐させるための大分類(case1〜case7)を行なう。以下、ステップS105での大分類に従い、2つの指示具による入力で影の判別が簡単と判断されるcase1及びcase2の場合はステップS110へ進み、2つの指示具による入力であるが影の判別が容易でないと判断されるcase3乃至case6の場合はステップS120へ進み、単一の指示具による入力と判断されるcase7の場合はステップS130に進む。
case1及びcase2の場合は、ステップS110で適当にデータを使用するセンサの役割1〜4を決めて、ステップS111で各センサからの角度を算出する。
ここで、センサの役割1〜4は以下のように定義される。すなわち、まず、重複率の最も高いセンサに役割4を定義する。次に、役割4と同じ側のユニットの他方のセンサを役割1と定義する。さらに、役割1及び4とは別の側のユニットのセンサで、重複率の低い方を役割2、重複率の高い方を役割3とする。このとき、役割2、3の間の相対的な順番は必ずしも明白でなくてもよく、便宜的に決めるのでもよい。影の数によって順番が明白な場合はもちろんそれに従う。
case3乃至case6の場合は、ステップS120でより正確な各指示具の太さを算出する。ステップS121では、算出された各指示具の太さを最小して各センサで検出した影の重複率を求める。ステップS122で各センサの影の重複率に基づいて、データを使用するセンサの役割1〜4を決めて、ステップS123で各センサからの角度を算出する。
上記case1乃至case6の場合はいずれも、角度を算出後、ステップS150に進み、役割1及び2のセンサにおける角度データを使用して第1の座標値候補を算出する。ステップS151では、役割1及び3のセンサにおける角度データを使用して第2の座標値候補を算出する。ステップS152では、算出された第1及び第2の座標値候補の中から、第2の座標値候補の対応する値にに略一致する値を有する第1の座標値候補が2つ選ばれて、これを指示された2つの座標値と決定する。ステップS153で、上記過程で算出あるいは決定された指示具の太さを以降の座標値算出に使用するため保存する。尚、case1及びcase2の場合は、指示具の太さは角度算出に使用されないが、2つの指示具が独立に認識可能なので、指示具の太さを算出し以降の座標値算出に使用するため保存しておく。
case7の場合は、ステップS130で単一の指示具による入力と判断して、ステップS131で座標値を算出、決定する。
上記ステップS152及びS131で全てのcaseで座標値が決定されるので、ステップS154に進んで、決定された入力座標値をホスト装置に送信する。ステップS155で継続入力か否かを判定し(例えば、指示具のスイッチなどから)、継続入力であればステップS101に戻って座標入力を繰り返す。
次に、図7のステップS120における指示具の太さの選定の手順を、図8を参照して更に詳細に説明する。
まず、ステップS200では、現在注目しているセンサに対応して記憶されている過去の各指示具の太さデータが参照可能か否かを判断する。ここで、「参照可能」とは、記憶されている過去の各指示具の太さデータが継承されている(引き続き指示具の太さデータが保存されている)こと、すなわち、前回の図7のステップS153の処理で指示具の太さデータが保存されていることを意味する。逆に、case1乃至case6で役割4のセンサに決まった場合や、case7の場合は指示具の太さデータに断絶が入り継承されていない。
参照可能であれば、ステップS201に進んで、注目センサにおける過去の指示具の太さデータを参照し、ステップS202で、指示座標の概略値からセンサと指示具との距離を概算して、各指示具ごとに仮想的に影の幅角度を計算する。
参照可能でなければ、ステップS203に進んで、上記注目センサと同じユニットの他方のセンサ(L1sであればL2s、R2sであればR1s)に対応して記憶されている過去の各指示具の太さデータが参照可能か否かを判断する。参照可能であれば、ステップS204に進んで、同一ユニットの他方のセンサにおける過去の指示具の太さデータを参照し、ステップS205で、指示座標の概略値からセンサと指示具との距離を概算して、各指示具ごとに仮想的に影の幅角度を計算する。
参照可能でなければ、ステップS206に進んで、他方ユニットのセンサ(L1sであればR1s又はR2s、R2sであればL1s又はL2s)に対応して記憶されている過去の各指示具の太さデータを参照し、ステップS207で、指示座標の概略値からセンサと指示具との距離を概算して、各指示具ごとに仮想的に影の幅角度を計算する。
以上のように、各センサについて出来るだけ継承して認識している指示具の幅角度を使用して、図7のステップS121でより正確な指示具の重複率を求める。
<本実施形態の各処理の詳細な説明>
次に、上記本実施形態の座標値算出に係る各ステップのより詳細な内容を順次説明する。
(本実施形態における用語、定数の定義)
まず、本実施形態で使用される用語や定数について定義を行なう。尚、上述の説明における用語も、この定義に従う。
図9に示すように、各ユニットにおいて左右外側のセンサを一番のセンサ(L1、R1)とする。例えば L1sは左側ユニット外側のセンサ、R2sは右側ユニット内側のセンサとなる。全ての角度データは、当該センサから見てY軸下方向を0°とし、内側に向かって、かつ左右対象な方向に角度が大となるよう定義する。また各センサの存在する座標位置をP(L1s) , P(L2s) , P(R1s) , P(R2s)とする。
次に、各センサで得られる遮光波形に関して、図10及び図11のように、遮光影波形に対して各角度データを定義する。各角度データは、各センサからのY軸方向と遮光影の位置がなす角である。2つの遮光影が独立して観測される場合には図10のように夫々の角度データを定義し、2つの影が重複して観測される場合には図11に示すように夫々の角度データを定義する。
図10及び図11においては、前記角度方向の定義にもとづき、図中、θL軸の左側θL=0°の方向がY軸下向き方向である。図10及び図11において、添え字Lは左側のユニットを意味し、これをRにかえれば右側である
また、第1影とは観測角度θLが小さい側に存在する影を意味し、第2影とは観測角度θLが大きい側に存在する影を意味する。
図10から明らかなように、
θL1_c =(θL1_f + θL1_e )/2 …式101-1
θL2_c =(θL2_f + θL2_e )/2 …式101-2
θR1_c =(θR1_f + θR1_e )/2 …式102-1
θR2_c =(θR2_f + θR2_e )/2 …式102-2
図11より、
θL01_c = θL0_f + θL01_w/2 …式103-1
θL02_c = θL0_e − θL02_w/2 …式103-2
θR01_c = θR0_f + θR01_w/2 …式104-1
θR02_c = θR0_e − θR02_w/2 …式104-2
本実施形態においては、各センサで観測された波形に関して、2つの影の重複の度合いに従って、1サンプルごとに各センサに順番をつけ、後述する「役割」を決める、
ここで、影の重複率を下記の式で定義する。
重複率 = (仮想第1影幅角度+仮想第2影幅角度−影全幅角度)
/small[仮想第1影幅角度、仮想第2影幅角度] …式105
(ここで、small[甲、乙]は甲、乙の小さい方を選ぶという意味である。同様に、以下のlarge[甲、乙]は甲、乙の大きい方を選ぶという意味である。)
センサLを例にとると、
重複率=(θL01_w + θL02_w - θL0_w)/small[θL01_W , θL02_w] …式106
特別な場合として遮光の影が2つに見える時は、
θL0_w = θL01_w + θL02_wであるから、重複率=0%である。
皆既食のときは、
θL0_w = large[θL01_w , θL02_w]であり、
分母は、
θL01_w + θL02_w - large[θL01_w , θL02_w]
= small[θL01_w , θL02_w]となる。
従って、皆既食のときは、 重複率=100 % である。
遮光影が2つ見える場合どうしでは重複率には順番がつかないが、座標計算手順の都合で便宜的に順番をつける。
次に、図14及び図15における、better_sensor、worse_sensor、better_unit、 worse_unitについて説明する
まず、基本的に重複率が低い状態をbetterとして、高い状態をworseとし、better_sensorとは相対的に重複率が低い影を観測しているセンサ、worse_sensor とは相対的に重複率が高い影を観測しているセンサとする。また、worse_unitとは4つの中で最も重複率が高いセンサを含むユニットとし、better_unitとは、worse_unitに対するもう一方のunitとする。 better_unitは必ずしも最も「良い」センサを含むunitという意味ではない。
次に、上記分類を基に、座標計算上で演ずる役割として4つのセンサに、次のような役割1、2、3、4を振り当てる。
まず、上記重複率の最も高いworstセンサとして、役割4を定義する。次に、役割4と同じ側のユニットの他方のセンサを役割1と定義する。さらに、役割1,4とは別の側のユニットのセンサで、重複率の低い方を役割2、重複率の高い方を役割3とする。このとき、役割2、3の間の相対的な順番は必ずしも明白でなくてもよく、便宜的に決めるのでもよい。影の数によって順番が明白な場合はもちろんそれに従う。
ここで、本実施形態における複眼の構成条件により、各ユニットごとに少なくとも片方は皆既食ではないと言うことができる。 また、両ユニットは入力領域より外側に配置するため、両ユニットと指示具とが直線状に並ぶことはなく、そのための両ユニットに皆既食となるセンサが同時に存在することはない。この2つの理由により、4センサの中で皆既食は少なくとも1個以下である。従って、役割4のセンサを座標候補の計算から排除すれば、座標計算から皆既食のデータを排除することができる。
さらに、本実施形態においては、遮光影が2個観測されるセンサと1個観測されるセンサのユニットごとの数に基づいて、図14に示すように、大分類としてcase1〜6を定義する、さらに図15に示すように小分類としてcase1-1〜case6-4に分ける。大分類は2つのピークを検出するセンサと1つのピークを検出するセンサの数的な構成によって決まる分類である、小分類は同一の大分類の中でL1s , L2s , R1s , R2s の順番が異なる場合である。計算手順は大分類で決まり、小分類は代入するデータの順番が異なるだけである。
<本実施形態における座標計算例>
(本実施形態で使用される座標計算式)
本実施形態において使用する座標計算式を説明する。
例えば、図16に、センサL1sとR1sから得られる角度データをもとに計算する場合を示す。
点Oを原点として、図に示すように、X,Yの方向を決め、以下のような関数Xt、Ytを定義する
Xt(θL-45 , θR-45)
=(tan(θL-45)-tan(θR-45))/[2*(1-tan(θL-45)*tan(θR-45))] …式120
Yt(θL-45 , B-45)
=-1*[(1-tan(θL-45))*(1-tan(θR-45))/(2*(1-tan(θL-45)*tan(θR-45)))
-0.5] …式121
このように定義すると、図16の点Oを原点としたときの点P(X,Y)の座標は、
X = DLR *Xt(θL - 45 、θR - 45) …式122
Y = DLR *Yt(θL - 45 、θR - 45) …式123
となる。
次に、センサL2sとセンサR1sの組み合わせで座標計算する場合について、図17をもとに説明する。図17で、指示具の位置をP'とし、直線 P(L1s)-P(R1s)と直線P(L2s)-P'との交点をS'とする。
図17で3点S', P(R1s) , O'の位置関係からP'の座標を求めることは、図17で3点P(L1s) , P(R1s) , O からPの座標を求めるのと同じことであるので、(ここで、ベクトルO'P'をO'→P'、そのX成分を(O'→P')xのように表示すると)上出の関数Xt、Ytを用いて、
(O'→P')x = (DLR-ΔD)*Xt(θL-45, θR-45) …式130
(O'→P')y = (DLR-ΔD)*Yt(θL-45, θR-45) …式131
となる。
ここで、図17より、ΔD = Sx+Sy*tan(θL) …式132、
ただし Sx=S0*cos(θs) , Sy=S0*sin(θs) …式133
さらに、図17から明らかなように、
(O→O')x=ΔD/2 …式134
(O→O')y=(-1)*ΔD/2 …式135
以上のようにすれば、点Oを原点としたP'の座標は(O→P') = (O→O') + (O→P')のX成分とY成分として求めることができる。ここで、同様にセンサL1s、センサR2sの組み合わせの場合には、前記X成分のみ符号を変えればよい。
次に、センサL2sとセンサR2sの組み合わせで座標計算する場合について、図18をもとに説明する。
図18で3点P(L2s) , P(R2s) , O'の位置関係からP'の座標を求めることは、図18で3点P(L1s) , P(R1s) , O からPの座標を求めるのと同じ関係であるので、上出の関数Xt、Ytを用いて、
(O''→P'')x = (DLR-2*Sx) * Xt(θL-45 , θR-45) …式136
(O''→P'')y = (DLR-2*Sx) * Yt(θL-45 , θR-45) …式137
また図18から明らかなように、
(O→O'')x = 0 …式138
(O→O'')y = (-1) * ( Sx + Sy ) …式139
以上のようにすれば、点Oを原点としたP''の座標は(O→P'') = (O→O'') + (O→P'') のX成分とY成分として求めることができる。
以上のようにすれば、本実施形態におけるLセンサ、Rセンサの組み合わせの全てにおいて座標を計算できる。
(本実施形態における計算手順例)
まず、本実施形態における最も基本的な動作について 図12及び図13を用いて説明する。
図12ではL側のユニットのみ示しているが、R側もまったく同様であり、L側で得られる夫々の指示具の存在する方向の角度データとR側のそれとを組み合わせることによって、座標候補を算出する。
まず、図12に示すように、一方の指示具が他方の指示具の後ろ側を相対的に通り過ぎる場合を考える(#1→#2→#3→#4→#5→#6 で示す)。このときの遮光影の様子を#1〜#6のように段階ごとに図13に示す。
本実施形態においては、例えばL1sとL2sを所定の距離、S0離して配することにより、図13の#3のL1s及び#4のL2sに示す、いわゆる皆既食が、この両者同時に発生することがないように構成されている、実際に、図13にしめすように、例えば#1、#2、#3ではセンサL2sを用い、#4、#5、#6ではセンサL1sに切り換えるなどのようにすることにより、常に皆既食を回避できる。
しかしながら、本実施形態の構成では、図13で#3のL2s及び#4のL1sに示すような部分食は回避できない、本実施形態では、アルゴリズムを工夫することにより、これら部分食における遮光影の端部から得られる情報で、指示具の存在する方向を求める。また、そのためには、それぞれの指示具の本来の遮光影の幅の情報が必要であり、これを、例えば、過去のデータから得られる指示具の太さ情報ないし、同一ユニットで略同じ視野のもう他方のセンサからら得られる指示具の太さ情報、もしくは、反対側のユニットにあるセンサから得られる指示具の太さ情報を用いることにより、前記遮光幅を推定し、前記指示具の存在する方向を示す角度を求めるものである。
本実施形態においては、左右4つのセンサ夫々が観測する遮光影の数ないし、影の重複率の順番によってケースごとに分類し、夫々のセンサに役割を振り当て、座標計算をするというものである。
以下、本実施形態における計算手順を説明する。
本実施形態では、図14に示すように大分類するが、まず、前記大分類によらず全体共通の概念として下記のように記述することができる。
(1)4つのセンサの中から影の重複率の順番によって役割4のセンサを決定する。
(2)上記結果に従って役割1、2、3のセンサを決定する。
(3)役割1のセンサから得られる角度データと役割2のセンサから得られる角度データとの組み合わせで、第1の座標候補(P11, P12, P21, P22)を計算する。
(4)役割1のセンサから得られる角度データと役割3のセンサから得られる角度データとの組み合わせでで第2の座標候補(P'11, P'12, P'21, P'22)を計算する。
(5)第1の座標候補の中で、対応する第2の座標候補にほぼ一致している2つの座標を選択し、その2つを座標算出結果とする。
ここで、本発明のような構成においては、少なくとも片側のユニットの2つのセンサにおいて観測される影が皆既食になるものは1つ以下である。また、幾何学的に言って、左右のユニットに両者において皆既食が発生することはありえない。従って、上述したように一番重複率の高い(すなわち皆既食ないし皆既食に近い)役割4のセンサのデータを座標候補計算手順から排除し役割1,2,3のデータで座標候補を算出することにより、前記皆既食による弊害を免れることができる。
一方、本実施形態においては、部分食は指示具の存在する方向を示す角度データを検出する上で積極的に利用する。すなわち、図13(#3、L2s)、(#4、L1s)に示すように、影が1個のみ観測される場合、すなわち重複した影が観測される場合、指示具ごとの太さデータを予め保持しておき、該太さデータを参照してこれをセンサと指示具との距離で換算して、重複がしない場合の遮光影の幅をもとめ、図11に対応して示した式を使用して、その1つの影の端部から、それぞれ前記影の幅の半分だけずらすことにより、仮想的に指示具の存在方向の角度データを算出するようにしている。
このようにして、遮光影が1つであるか2つであるかにかかわらず、まず、第1の座標候補(P11,P12,P21,P22)を算出し、次に第2の候補(P'11,P'12,P'21,P'22))を算出する。ここで、第1の候補においては実在する座標2つと虚像の座標2つが存在する。一方、第2の候補においても同様である。第1、第2の座標候補は組み合わせられるセンサの位置を補正することにより、本来同じ値となるはずである。実際に、実在する座標は同じ値になる。
ところが、前記虚像においては、前記第1、第2の座標候補は異なった値となる。従って、センサ位置の違いを補正した上で、それぞれ対応する座標候補がほぼ一致する場合を実在する座標、一致しない場合を虚像の座標と判別(所謂、虚実判定)をすることができる。ここで、P11が実の場合はP22も実であり、P12が実である場合はP21も実である。従って、4座標全てを比較する必要は無く、P11とP'11、P12とP'12を比較すれば前記判定は可能である。
<本実施形態における指示具の太さの処理例>
(指示具の太さデータの扱い方)
先に述べた指示具の太さデータの保存について説明する。
本実施形態における計算手順においては、caseによって太さデータを参照しなければならない場合とそうでない場合がある、また、単独で太さデータを検出できる場合は、たとえ当該座標候補計算に太さデータが不必要であっても、これを座標換算して保存し、前記太さデータを必要とするcaseのために「継承」することとなる。
以下、図14をもとに、caseごとの太さデータの扱いについて説明する
・case1の場合:
それぞれ重複しない影を用いるので計算手順において太さデータを必要とはしない。また、太さデータを単独で求めることができるので、これを指示具ごとに、かつ、L側ユニットから見た場合、R側ユニットから見た場合ごとに、算出保存し、後の計算のために「継承」する。
・case2の場合:
役割4のセンサ以外は、case1と同じ状況なので計算手順もcase1と同一である。
・case3の場合:
better_unit側は太さデータを参照しなくても角度計算でき、かつ単独で太さデータを算出できるので、当該ユニット側の見かけの太さデータを算出、座標換算して保存「継承」する。wors_unit側は重複波形であるから、座標計算には夫々の指示具の太さデータが必要である。当該ユニット側から見た太さデータが「継承」されている場合はそのデータを参照する。前記データが参照できない場合は、better側から見た場合の夫々の指示具の太さデータを参照する。
・case4の場合:
better_unit側はbetter_sensorは2つの影を検出しているので、過去の太さデータを参照しなくても単独で角度データを算出できる、当該ユニット側の見かけの太さデータを算出座標換算して保存「継承」する。worst_unit側は重複波形であるから、座標計算には夫々の指示具の太さデータが必要であり、当該ユニット側から見た太さデータが「継承」されている場合はそのデータを優先的に参照する。前記データが参照できない場合は、betterユニット側から見た場合の夫々の指示具の太さデータを参照する。
・case5の場合:
better_unit側は重複波形であるから、角度計算には夫々の指示具の太さデータが必要である。当該ユニット側から見た太さデータが「継承」されている場合はそのデータを参照し、前記データが参照できない場合は、worseユニット側から見た場合の夫々の指示具の太さデータを参照する。wors_unit側はbetter_sensorが2つの影を検出しているので太さデータを用いなくても角度計算できる。また、単独で太さデータを算出できるので、当該ユニット側からの見かけの太さデータを算出、座標換算して保存「継承」する。
・case6の場合:
どちらのunitにおいても、それぞれのbetter_sensorは2つの影を検出しているので単独で角度計算ができる。また、単独で太さデータを算出できるので、当該ユニット側からの見かけの太さデータを算出、保存「継承」する。それぞれのwors_sensorは当該センサの過去の太さデータが「継承」されている場合は、そのデータを参照し、出来ない場合は、同一ユニットのbetter_sensorから得られる太さデータを参照する。
・case7の場合:
両側ユニットのそれぞれのセンサにおいて重複した影を観測している。この場合は、指示具1つによる入力が成されていると判断する、また、この状態に至ると、それぞれのユニットにおける指示具太さデータの「継承」は一旦途切れることとなる。
以上述べたように、センサが重複した遮光波形を観測していて、単独では、指示具の存在する方向の角度データを計算できない時、指示具の太さデータを他から参照する。そして、まず第1の参照は、当該センサの直前の過去において取得した太さデータを参照することであり、第2の参照は、同じユニットの他方のセンサにおいて得られる太さデータを参照することであり、第3の参照は他方のユニットで得られる太さデータを参照することである。
ここで、第1の太さ参照は、指示具の太さデータが過去より「継承されている」ときに使える方法であり、継承されていない場合は第2ないし第3の太さ参照を適用する。
(指示具の実効的な見分け方)
この種の遮光型の座標検出装置においては、仮に同一形状の指示具であっても、入力領域のなかでの存在位置、入力時指示具の姿勢角度などによって影の幅を決定する実効的な径が異なってくる。また、瞬間ごとの実効的な径は指示具ごとに異なるものである。従って、本実施形態においては、計算上2つの指示具の太さが別物であるとして取り扱う。ここで、2つの指示具(A,B)の見分けは、4つのセンサにおいて順番に少なくとも何れか1つのセンサが2つの影を継続的に検出していれば、「継承」することができる。
本実施形態の説明図においては、指示具Bの方が若干径が大きいとして表現している。すなわち、図19乃至図47において、径が小さめに表現されているのが指示具A、径が大きめに表現されているのが指示具Bである。
また、式103-1,2、式104-1,2は、例えば指示具Aの太さデータを基に計算した場合として、
θL01(A) = θL0_f + θL01_w(A)/2 …式103-1-A
θL02(A) = θL0_e − θL02_w(A)/2 …式103-2-A
θR01(A) = θR0_f + θR01_w(A)/2 …式104-1-A
θR02(A) = θR0_e − θR02_w(A)/2 …式104-2-A
と表現することとする。
また 指示具Bの場合も同様に、
θL01(B) = θL0_f + θL01_w(B)/2 …式103-1-B
θL02(B) = θL0_e − θL02_w(B)/2 …式103-2-B
θR01(B) = θR0_f + θR01_w(B)/2 …式104-1-B
θR02(B) = θR0_e − θR02_w(B)/2 …式104-2-B
と表現する。
<caseごとの具体的計算手順例>
以下、図14のcaseごとに図15の(注)記号のケースを例に上げて説明する。尚、case1〜6の事例として、case 1-1, case2-2, case3-2, case4-4, case5-2, case6-4について具体的に説明する。これらの説明から本実施形態の全体像が明確になる。case1-1には図19乃至図21、case2-2には図22乃至24、case3-2には図25乃至29、case4-4には図30乃至35、case5-2には図36乃至図41、case6-4には図42乃至図46が対応する。これらの事例においては指示具Aと指示具Bを別扱いし、例えば同一形状の指示具であっても、指示具の位置による光学系のボケ、指示具の姿勢などによる実効的な影幅の違いなどを考慮して、計算上、別の寸法として扱っている。
(case1-1の具体的計算手順)
図19に示すように、case1は4センサとも2つの影が観測される場合である、この場合は、役割1,2,3,4の選択はとくに制限がなく、便宜的に決めることができる。仮に役割4をR2s、役割1、2、3をR1s、L1s、L2sとした場合、まず図20で示すようにR1s、L1sの組み合わせで、式101-1,2、式102-1,2に従って影の中心角を求め、式122及び123に従って第1の座標候補(P11,P12,P21,P22)を計算する。
同様に、図21に示すようにR1s、L2sの組み合わせで、式101-1,2、式102-1,2に従って影の中心角を求め、式130及び135に従って第2の座標候補(P'11, P'12)を計算し,対応する座標候補どうしがよく一致しているものを選択することにより、(P11,P12,P21,P22)から2つの座標を決定する。
(case2-2の具体的計算手順)
図22に示すように、R1sのみ影の数が1個なのでこれが役割4であると決めることができる。以下、case1-1と同じ方法で座標の決定ができる(図23及び図24参照)。
(case3-2の具体的計算手順)
図25に示すようにR1s、R2sのみ影が重複波形である。
まず、役割4を決定するために、R1s、R2sの重複率を求める。L側ユニットのセンサは何れも影が2個観測されるが、ここで図26に示すように、例えばL1sで得られる角度データと、R2sで得られる影全幅中心角度(θR0)(図11参照)とで近似的に得られる座標をPP1、PP2とする。過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記近似座標と当該センサとの距離P(_R2s)-PP1, P(_R2s)-PP2で距離換算して影の幅を求め式105で定義された重複率を計算する。
同様に図27に示すように、L1sで得られる角度データと、R1sで同じ計算を行いP(_R1s)-PP1, P(_R1s)-PP2で距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
上記、重複率が大きい方のセンサを役割4、重複率の小さい方のセンサを役割1とする。本例においては役割1としてR2sが選択される。また、役割2,3は便宜的にL1s,L2sと決めることができる。
このとき、L1s,ないしL2sによって図25乃至図29に示すように指示具A、Bの見分けができており、第1の座標候補はL1sとR2sの組み合わせにより算出される図28の(P11、P12、P21、P22)であり、第2の座標候補はL2sとR2sの組み合わせにより算出される図29の(P'11、P'12)である。また、それぞれ角度データとの関係は図に示すとおりである。
尚、第1座標候補は、上述の指示具A又はBの太さデータに基づき、式103-1-A(B), 式103-2-A(B), 式104-1-A(B), 式104-2-A(B)を使って影の中心角を求め、式130乃至135でX成分の符合を変えた式により算出される。一方、第2座標候補は、上述の指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式136乃至139により算出される。
(case4-4の具体的計算手順)
図30に示すようにL2sのみ2つの影が観測され、それ以外は1つの影のみ観測される。この場合まず、1つの影が観測される3センサのなかから役割4を決める。
図31に示すように、L2sとR2sの影全幅中心角度(θR0)(図11参照)から近似座標PP1、PP2を算出する。過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記座標とセンサとの距離P(_R2s)-PP1, P(_R2s)-PP2でそれぞれ換算して式105で定義された重複率を計算する。
同様に図32に示すように、L2sで得られる角度データと、R1sで同じ計算を行いP(_R1s)-PP1, P(_R1s)-PP2でそれぞれ換算して式105で定義された重複率を計算する。
さらに、図33に示すように、L1sの影全幅中心角度(θR0)と例えばR2sの影全幅中心角度(θR0)とから近似座標PP0を算出し、過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記近似座標とセンサとの距離P(_L1s)-PP1で距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
以上、R1s、R2s、L1sの中で重複率の最も大きいものを役割4として決める。図34及び図35に示すように、この事例においては役割4はR1sである。また、その結果、役割1はR2sに決まり、役割2は影が2つ観測されているL2s、役割3が影1つのL1sと決定される。
次にまず、L2sとR2sの組み合わせのもとで、指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式136乃至139により図34に示すような第1の座標候補(P11, P12, P21, P22)が決まる。またL1sとR2sの組み合わせのもとで、指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式130乃至135でX成分の符合を変えた式により図35に示すような第2の座標候補(P'11, P'12)がきまる。図30乃至35の事例ではP12とP21が実際に決定される座標である(座標位置と各センサの角度データとの対応は図を参照のこと)。
(case5-2の具体的計算手順)
図36に示すようにL2sのみ2つの影が観測され、それ以外は1つの影のみ観測される。この場合まず、1つの影のみが観測される残り3つのセンサの中から役割4を探す。
図37に示すように、L2sのθL1,θL2と R1sの影全幅中心角度(θR0)(図11参照)から近似座標PP1、PP2を算出する。過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記近似座標とセンサとの距離P(_R1s)-PP1, P(_R1s)-PP2でそれぞれ距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
同様に図38に示すように、L2sのθL1,θL2と R2sの影全幅中心角度(θR0)(図11参照)から近似座標PP1、PP2を算出する。P(_R2s)-PP1, P(_R2s)-PP2でそれぞれ距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
さらに、図39に示すように、L1sの影全幅中心角度(θL0)と例えばR2sの影全幅中心角度(θR0)とから近似座標PP0を算出し、過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記座標とセンサ位置との距離P(_L1s)-PP1で距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
以上、R1s、R2s、L1sの中で重複率の最も大きいものを役割4とする、図40及び図41に示すように、この事例においては役割4はL1sである。また、その結果、役割1はL2sに決まり、役割2,3は便宜的にR1s,R2sである。
まず、L2sとR1sの組み合わせのもとで、指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式130乃至135により図40に示すような第1の座標候補(P11, P12, P21, P22)が決まる。また、L2sとR2sの組み合わせのもとで、指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式136乃至139により図41に示すような第2の座標候補(P'11, P'12)がきまる。図36乃至図41の事例ではP12とP21が実際に決定される座標である。
(case6-4の具体的計算手順)
図42に示すようにL2s、R2sでは2つの影が観測され、L1s,R1sでは1つの影のみが観測される。1つの影のみ観測されるL1s,R1sの中から、役割4を決める。
まず、図43に示すように近似座標PP1、PP2を算出し、過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記座標とセンサ位置との距離P(_R1s)-PP1, P(_R1s)-PP2でそれぞれ距離換算して式105で定義された重複率を計算する。
同様に、図44に示すように近似座標PP1、PP2を算出し、過去からの継承ないし他のセンサのデータを参照して得られる各指示具の太さデータを、前記座標とセンサ位置との距離P(_R2s)-PP1, P(_R2s)-PP2でそれぞれ換算して式105で定義された重複率を計算する。
本事例ではL1sが役割4と決定される。従って、役割1はL2s、役割2は影2つのR2s、役割3は影1つのR1sである。
まず、L2sとR2sの組み合わせのもとに、式101-1,2、式102-1,2に従って影の中心角を求め、式136及び139に従って図45に示すように第1の座標候補(P11, P12, P21, P22)を求める。次に、L2sとR1sの組み合わせのもとに、指示具A又はBの太さデータに基づき影の中心角を求め、式130乃至135により図46に示すように第2の座標候補(P'11, P'12)、それぞれ対応する座標がよく一致しているものを実在の座標として選択する。本事例においてはP12,P21が実際に決定される座標である。
(case7の一例)
図47に、2つの指示具での指示であるがいずれのセンサでも1つの影しかセンスできないcase7の一例を示す。この場合は、1つの指示具による入力と判断する。
以上のように、各caseごとの計算手順を実施することにより座標の計算が可能である。
<センサの数が3個以上の場合の実施形態>
ここまで、上記実施形態では、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ2個の受光検出手段を設けた場合で説明してきたが、例えば、片側に3個ないしそれ以上の数でも良く、この場合も同じ計算手順で座標をもとめることができる。このなかで、夫々のユニットで最も重複率の大きいものを除いて、左ユニットの何れかのセンサ、右ユニットのいずれかのセンサの組み合わせの二組を組み合わせて、夫々の組み合わせによって座標候補を求めるようにすれば、上記実施形態と同様の座標演算を行うことができる。
<第2の実施形態例>
図48に、本発明における第2の実施形態例を示す。
第1の実施形態例においては、入力面近傍を入力面に略並行に光が通過し、これを指示具によって遮光することにより、座標を入力する場合の事例であった。従って第1の実施形態例においては、前記遮光の影に対して例えば、それが複数の指示具で重なった場合に、指示具ごとの影の方向を求める方法として説明した。
しかしながら、本発明の技術は、遮光して入力する方式のみならず、指示具自体が発光して受光検出手段によって観測する光強度分布において、該発光に基づいて生まれる光強度分布のピーク波形に対しても適用できる。
本実施形態においては、指示具350は図49に示すように、指示具先端351近傍の前部に発光する手段352をもち、これによりスイッチ353を押すことで入力面近傍において入力面に略並行な全方向に光を照射すように構成される。また、入力面の上辺の両端部に光の入力方向を検知できる第1の実施形態例と同様なユニットからなる。該ユニットの例えばL1sセンサでは図50の上図に示すうな光強度波形、R1sセンサでは図50の下図に示すうな光強度波形を観測することができる。例えば、図50の上図は2つの光強度分布のピーク波形が重複した場合である。
このような場合にも、第1の実施形態例と同じ手段で、θL1、θL2を求めることができる。更に、座標候補を計算すること、ないし座標を決定することができる。
<第3の実施形態例>
上記第1及び第2の実施形態例においては、座標候補から実際の座標を決定する手段として、第1の座標候補と第2の座標候補とを比較するという手法であった。このように、2組の座標候補を計算するため、2組の有効なセンサの組み合わせが必要であった。
一方、この種の角度を検知してなる座標入力装置では複数入力による座標候補から実際の座標を決定するための一般的手段として、座標の連続性を用いる方法がある、すなわち、前記座標候補のなかから直前に実在した座標値に近いもの、ないし直前の座標値ないし直前の座標値の時間変化から、次の座標値として推定される座標値に近いものを実在する座標として選択する方法がある。
このような方法においては、座標を決定する上で、第1及び第2の実施形態例のように2組の座標候補を必要とせず、一組の座標候補を検出できれば良い。
このような場合、左右夫々のユニットにおいて、それぞれ影の数が2個のセンサないし影が1個の場合でも、当該ユニット内で相対的に影の重複の度合いが小さいものを選択して、それぞれのユニットから1つずつ代表のセンサを選び、それらによって一組の座標候補を求めれば良い。
図51は、本実施形態を説明する図である、図51では、Lセンサは何れも影が2つ有って、便宜的にL1sを選択し、Rセンサにおいては相対的に重複の度合いが小さいセンサとしてR2sを選択した場合である。この組み合わせによって座標候補(P11,P12,P21,P22)が計算される。
一方、P(A)、P(B)は直前の実在する座放値であり、これらに近いものとして前記座標候補からP12,P21が実在する座標として選択される。
本実施形態においては、第1及び第2の実施形態例のように、4センサのなかから最も重複の度合いの大きいセンサを決定し、それ以外のセンサを選択するような必要はなく、それぞれのユニットにおいて、その中の2つのセンサのどちらが重複の度合いが小さいかを求め、前記重複の度合いが小さいもの同士を組み合わせて座標候補を計算すれば、
このような前提により、本実施形態においては、図52に示すようにcase1’〜6'の場合分けを行う。図52においては、worse_unitとは影の数が1つであるユニットが多い方のユニットを示し、better_unitはその反対である。worse_sensor、better_sensorの意味は図14及び図15と同様である。
本実施例において、役割1とはworse_unitの中で重複の度合いが小さい方のセンサ、役割2とはbetter_unitの中で重複の度合いが小さい方のunitである、worse_unit , better_unit , worse_sesno , better_sensor に関して、影の数が2つで順番が決められない時は、便宜的に順番を決めれば十分である。
図52の場合分けを前提とした場合の、本実施形態における処理手順のフローチャートを図53に示す。図53のステップS520の部分は図7のステップS120と同様に図8に示すとおりである。尚、図53の手順は、図7とステップS510、S522、S551が本例特有に変わっているのみであるので、詳説はしない。
ここまで、本実施例では、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ2個の受光検出手段を設けた場合で説明してきたが、例えば図54に示すように、片側3個ないしそれ以上の数でも良く、この場合も同じ計算手順で座標をもとめることができる。このなかで夫々のユニットにおいて最も重複率の低いものを選択、ないし夫々少なくとも最も重複率が大きいもの以外を選択して組み合わせることにより、本発明としての座標候補の計算ないし座標候補を決定することができる。
<第4の実施形態例>
第1乃至第3の実施形態例は、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍に少なくとも夫々2個の受光検出手段を設けた場合であるが、本発明の太さデータを用いて影を1つしか観測していないセンサからみた角度データを計算するという手法は、座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍に少なくとも夫々1個の受光検出手段を設けた場合でも適用することができる。本実施形態例は、このような事例(以下、単眼のユニットと称す)を説明するものである(図55参照)。
本実施形態の計算手順としては、第3の実施形態において、各ユニットにおけるセンサの選択を重複率の低い方ではなく、強制的に一方に固定した場合と考えればよく、それ以外の部分はまったく同じ計算手順である。
本実施形態においては、第1乃至第3の実施形態の場合のような皆既食を回避する手段はなく、仮に、指示具の一方が他方の影に完全に入ってしまうと、そのままでは座標計算は不可能となる。ただし、この種の装置においては、入力領域をそれぞれ限定する、あるいは、前記皆既食のような場合に、何らかの手段でそのときの座標値を推定、補間するなどの手段を施して対応するなどのやり方がある。本実施形態は、このようなことを想定した場合の単眼における適用事例である。
尚、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器など)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
本実施形態の座標入力装置の概略構成例を示す図である。 本実施形態の座標入力部の配置例を示す図である。 本実施形態のセンサユニットの組立て例を示す図である。 本実施形態のセンサユニットの構成例を示す図である。 本実施形態の演算制御ユニットの構成例を示す図である。 本実施形態の演算制御回路の構成例を示す図である。 本実施形態の座標演算の処理手順例を示すフローチャートである。 図7のステップS120の手順例を詳細に示すフローチャートである。 本実施形態における用語、定数の定義のための座標入力部の図である。 本実施形態で2つの遮光影が独立して観測される場合のセンサからの夫々の角度データを定義する図である。 本実施形態で2つの影が重複して観測される場合のセンサからの夫々の角度データを定義する図である。 本実施形態の座標入力における座標算出の概念を示す図である。 図12において、一方の指示具が他方の指示具の後ろ側を相対的に通り過ぎる場合の遮光影の様子を段階ごとに示す図である。 本実施形態の遮光影の数による大分類を行なうためのテーブルを示す図である。 本実施形態の遮光影の数による小分類を行なうためのテーブルを示す図である。 本実施形態でセンサL1sとR1sから得られる角度データをもとに入力座標を計算する場合を示す図である。 本実施形態でセンサL2sとR1sから得られる角度データをもとに入力座標を計算する場合を示す図である。 本実施形態でセンサL2sとR2sから得られる角度データをもとに入力座標を計算する場合を示す図である。 本実施形態のcase1-1の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase1-1の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase1-1の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase2-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase2-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase2-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase3-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase3-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase3-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase3-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase3-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase4-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase5-2の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase6-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase6-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase6-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase6-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase6-4の場合の入力座標の算出の手順を示す図である。 本実施形態のcase7の場合の入力座標の一例を示す図である。 第2の実施形態における座標入力例を示す図である。 第2の実施形態で使用される指示具の構成例を示す図である。 第2の実施形態におけるセンサの受光強度の例を示す図である。 第3の実施形態における座標入力例を示す図である。 第3の実施形態で使用される大分類のためのテーブル例を示す図である。 第3の実施形態の座標演算の処理手順例を示すフローチャートである。 本実施形態で各センサユニットが3つのセンサを有する座標入力例を示す図である。 本実施形態で各センサユニットが1つのセンサを有する座標入力例を示す図である。 従来の座標入力装置の座標入力例を示す図である。 従来の座標入力装置の受光強度の例を示す図である。 従来の座標入力装置の座標入力例を示す図である。 従来の座標入力装置の座標入力例を示す図である。 従来の座標入力装置の座標入力例を示す図である。

Claims (9)

  1. 座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ複数配置され、指や指示具による指示入力に伴う影または像を検出する複数の検出手段と、
    それぞれの前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記指または指示具の太さデータを参照することにより重複しない場合の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅を推定し、該推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と現実に観測している重複して観測された影または像の端部の角度とを用いて、前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出する第1の計算手段と、
    前記第1の計算手段の計算結果から前記指示入力した座標を算出する第2の計算手段とを有することを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記第1の計算手段は、前記重複して観測された影または像の角度の大きい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を減算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出し、前記重複して観測された影または像の角度の小さい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を加算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 前記第2の計算手段は、複数の前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と前記現実に観測している重複して観測された影または像の角度幅とから、当該複数の前記検出手段における重複の度合いを求めてその重複の度合いが最も大きい検出手段を決定して、前記重複の度合いが最も大きい検出手段を前記指示入力した座標を算出するための検出手段から除いて前記指示入力した座標を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の座標入力装置。
  4. 前記第2の計算手段は、前記指示入力した座標の算出から除かれた検出手段と同じ角部近傍にある他の検出手段と、他の角部近傍にある複数の検出手段のそれぞれとから前記指示入力した座標の候補を算出し、該算出された前記指示入力した座標の候補から、同じ座標を有する候補を前記指示入力した座標とすることを特徴とする請求項3に記載の座標入力装置。
  5. 座標入力有効領域の一辺を成す2つの角部近傍にそれぞれ複数配置され、指や指示具による指示入力に伴う影または像を検出する複数の検出手段を有し、前記指や指示具による指示入力に伴う影または像の検出に基づいて指示座標を入力する座標入力方法であって、
    第1の計算手段が、それぞれの前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記指または指示具の太さデータを参照することにより重複しない場合の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅を推定し、該推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と現実に観測している重複して観測された影または像の端部の角度とを用いて、前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出する第1計算ステップと、
    第2の計算手段が、前記第1計算ステップでの計算結果から前記指示入力した座標を算出する第2計算ステップとを有することを特徴とする座標入力方法。
  6. 前記第1計算ステップでは、前記重複して観測された影または像の角度の大きい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を減算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出し、前記重複して観測された影または像の角度の小さい側の端部の角度からは、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅の半分の角度を加算することによって前記複数の検出手段からのそれぞれの指または指示具の存在する方向の角度を算出することを特徴とする請求項5に記載の座標入力方法。
  7. 前記第2計算ステップでは、
    複数の前記検出手段において複数の指または指示具による指示入力に伴う影または像が互いに重複して観測された場合に、前記推定した夫々の前記指または指示具の仮想的な影または像の角度幅と前記現実に観測している重複して観測された影または像の角度幅とから、当該複数の前記検出手段における重複の度合いを求めてその重複の度合いが最も大きい検出手段を決定して、前記重複の度合いが最も大きい検出手段を前記指示入力した座標を算出するための検出手段から除き、
    前記指示入力した座標の算出から除かれた検出手段と同じ角部近傍にある他の検出手段と、他の角部近傍にある複数の検出手段のそれぞれとから前記指示入力した座標の候補を算出し、該算出された前記指示入力した座標の候補から、同じ座標を有する候補を前記指示入力した座標とすることを特徴とする請求項5または6に記載の座標入力方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の座標入力方法のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 請求項8に記載のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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