JP4546043B2 - バーチャル画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡及び内視鏡処置具等を含む内視鏡システムを用いて手術をする際に、被検体に関する3次元画像データ(以下、バーチャル画像データと称す)を得、このバーチャル画像データに基づく画像を表示して術者を援助可能なバーチャル画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像による診断が広く行われるようになっており、例えばX線CT(Computed Tomography)装置等により被検体の断層像を撮像することにより被検体内の3次元的なバーチャル画像データを得て、該バーチャル画像データを用いて患部の診断が行われるようになってきた。
【0003】
CT装置では、X線照射・検出を連続的に回転させつつ被検体を体軸方向に連続送りすることにより、被検体の3次元領域について螺旋状の連続スキャン(ヘリカルスキャン:helical scan)を行い、3次元領域の連続するスライスの断層像から、3次元なバーチャル画像を作成することが行われる。
【0004】
そのような3次元画像の1つに、肺の気管支の3次元像がある。気管支の3次元像は、例えば肺癌等が疑われる異常部の位置を3次元的に把握するのに利用される。そして、異常部を生検によって確認するために、気管支内視鏡を挿入して先端部から生検針や生検鉗子等を出して組織のサンプル(sample)を採取することが行われる。
【0005】
気管支のような多段階の分岐を有する体内の管路では、異常部の所在が分岐の末梢に近いとき、内視鏡の先端を短時間で正しく目的部位に到達させることが難しいために、例えば特開2000−135215号公報等では、被検体の3次元領域の画像データに基づいて前記被検体内の管路の3次元像を作成し、前記3次元像上で前記管路に沿って目的点までの経路を求め、前記経路に沿った前記管路の仮想的な内視像を前記画像データに基づいて作成し、前記仮想的な内視像を表示することで、気管支内視鏡を目的部位にナビゲーションする装置が提案されている。
【0006】
ところで、腹部領域の体内の臓器を被検体とする診断においては、従来より、上記同様に主に腹部領域内の被検体の3次元的なバーチャル画像を作成し、これを表示しながら診断するための画像解析ソフトが実用化されている。
【0007】
この種の画像解析ソフトを用いた画像システムは、医師が術前に予め患者の腹部領域内等の被検体の病変部の変化をそのバーチャル画像を見ながら把握するための診断に用いられており、通常、デスク上で行われているが一般的である。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−135215号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、腹部領域の体内の被検体に対する手術を行う場合にも、体内の被検体の異常部の情報を、必要に応じて術者に対して迅速に提供することが望まれている。
【0010】
しかしながら、上述した画像解析ソフトを用いた画像システムは、あくまでも腹部領域の被検体のバーチャル画像を見ながら診断を行うといった術前に使用するものであり、実際の清潔域である内視鏡システムと併用して実際の手術に使用することはできず、つまり、術者に対して必要な被検体の情報を提供することはできない。
【0011】
また、例えば実際に手術を行う清潔域の内視鏡システムと、非清潔域の前記画像表示システムをオペレータ側に配置してシステムを構築することも考えられるが、手術中の術者に対して必要に応じて被検体の3次元画像を迅速に提供し、あるいは術者の要求に応じて必要な被検体の情報のみを提供しようとするシステムは未だに提案されてはおらず、実際にこのようなシステムを構築しようとすると、煩雑な構成であるためにシステムが大型化になってしまい、システム全体のコストも高価となってしまう。
【0012】
また、前記従来の特開2000−135215号公報に記載のナビゲーション装置は、被検体の3次元領域の画像データに基づいて前記被検体内の管路の3次元像を作成し、この3次元画像を表示することはできるが、上述したようにこの3次元像上で前記管路に沿って目的点までの経路を求め、前記経路に沿った前記管路の仮想的な内視像を前記画像データに基づいて作成し、前記仮想的な内視像を表示して、気管支内視鏡を目的部位にナビゲーションする目的のものであって、内視鏡視野方向が限定される気管支などの体内の管路への内視鏡挿入時のナビゲーションには使い勝手が良いが、腹部領域の被検体の手術を行う腹腔鏡などの内視鏡の挿入方向が限定されない体腔内のバーチャル画像を見たい症例には使い勝手が悪く、つまり、腹腔鏡を含む内視鏡支システムには適合してはいないといった不都合があった。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で且つ低コストで、手術中の術者に対し腹部領域内の被検体の情報を必要に応じて迅速且つ確実に提供し得るバーチャル画像表示装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明のバーチャル画像表示装置は、腹部領域の被検体像を観察可能な内視鏡と、前記内視鏡の観察方向を検出する方向情報検出手段と、前記被検体に対する前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入情報検出手段と、前記内視鏡で得られた前記腹部領域の被検体像を表示可能な第1の画像表示手段と、前記内視鏡で得られた前記腹部領域の被検体像を前記第1の画像表示手段に表示させるシステムコントローラと、前記腹部領域の被検体に関するバーチャル画像データを記憶するバーチャル画像データ記憶手段と、前記システムコントローラと接続され、前記バーチャル画像データ記憶手段に記憶された前記バーチャル画像データに基づきバーチャル画像データを生成するバーチャル画像生成部と、前記バーチャル画像生成部により生成した前記バーチャル画像データを表示可能な第2の画像表示手段と、前記バーチャル画像生成部に接続され、前記内視鏡の観察方向及び挿入状態の情報を入力するための操作手段と、を具備し、前記バーチャル画像生成部は、前記第2の画像表示手段による前記バーチャル画像データの表示中に、前記操作手段により前記内視鏡の観察方向及び挿入状態の情報が入力された場合、入力された前記情報に基づくバーチャル画像データを生成して前記第2の画像表示手段に表示させた後、前記方向情報検出手段及び前記挿入情報検出手段の情報に基づき、前記第1の画像表示手段により表示されている前記腹部領域の被検体像と一致するように前記バーチャル画像データを生成して前記第2の画像表示手段に表示させることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0018】
(構成)
図1乃至図9は本発明のバーチャル画像表示装置の一実施の形態を示し、図1は該装置を備えた内視鏡システムの全体構成を示すブロック図、図2は図1の湾曲内視鏡の構成示すもので、図2(a)は外観図、図2(b)は手元操作近傍の外観図、図2(c)は湾曲部近傍の外観図である。また、図3は図1の先端部曲げ角度検出部の具体的な構成を示す構成図、図4は図1の挿入量検出部の具体的な構成を示す構成図、図5は図2に示す湾曲内視鏡の使用時のセット方法を説明するための説明図、図6乃至図9は本実施の形態となるバーチャル画像表示装置の表示動作を説明するためのもので、図6は図1のモニターの表示画面の一例のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図7は傾きセンサーの検出結果に応じた表示例を示し、図7(a)は傾き検出前の内視鏡ライブ画像を示す画面表示図、図7(b)は傾き検出前のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図7(c)は傾き検出後の内視鏡ライブ画像を示す画面表示図、図7(d)は傾き検出後のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図8は挿入量検出部の検出結果に応じた表示例を示し、図8(a)は内視鏡挿入移動前のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図8(b)は内視鏡挿入移動後の傾き検出前のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図9は先端曲げ角度検出部の検出結果に応じた表示例を示し、図9(a)は湾曲部先端曲げ前のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図、図9(b)は湾曲部先端曲げ後のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図をそれぞれ示している。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態のバーチャル画像表示装置1は、内視鏡システムとして構成されたもので、先端部に湾曲部30aを備えた湾曲内視鏡2、TVカメラ4、光源5、気腹器6、電気メス7、超音波処置部8、VTR9、システムコントローラ10、バーチャルエンドスコピー画像生成部11、リモコン12、内視鏡ライブ画像表示用のモニター13、マウス15、キーボード16及びバーチャル画像表示用のモニター17を含んで構成されている。
【0020】
湾曲内視鏡2は、患者の腹部領域内に挿入して該腹部領域内の被検体を撮像するための挿入部先端部30bが湾曲可能な湾曲部30aを備えた腹腔鏡として構成されたもので、本実施の形態では、図1に示すように、先端曲げ角度検出部2Aと、挿入量検出部2Bと、撮像部2Cと、傾斜角センサー3aを有するセンサーユニット3とを備えて構成されている。
【0021】
湾曲内視鏡2の外観構成は、例えば図2(a)に示すように、患者の腹部領域内に挿入する挿入部30と、該挿入部30の先端部30bが自在に湾曲可能に構成された湾曲部30aと、術者の手によって該内視鏡の各種操作するための手元操作部31と、この手元操作部31の後端側に延設されるユニバーサルコード32と、このユニバーサルコード32内に配されたライトガイド(図示せず)を光源5に電気的に接続するためのコネクタ33と、前記ユニバーサルコード32内の信号ケーブル(図示せず)をTVカメラ4等及びシステムコントローラ10に電気的に接続するための接続コネクタ34等を含んで構成されている。
【0022】
前記湾曲部30aは、図2(c)に示すように、挿入部30の先端部30bが自在に湾曲可能に構成されている。この先端部30bにはCCD等の被検体を撮像するための撮像部2Cが内装されている。
【0023】
このような湾曲部30aを有する湾曲内視鏡2では、図2(b)に示すように、前記手元操作部31の中央近傍に回転可能なレバー31aが装着されており、該レバー31aを適宜回転させることにより、この回転操作に基づき撮像部2Cを備えた先端部30bが湾曲部30aを介して湾曲するようになっている。
【0024】
また、前記撮像部2Cは、図示はしないが挿入部30の先端部30b内に内装されたCCDと、該CCDからの撮像信号取り込み出力するカメラヘッドとを備えて構成されている。
【0025】
このような構成の湾曲内視鏡2は、前記挿入部30を患者体内の腹部領域に挿入して、撮像部2Cにより該腹部領域を撮像し、撮像した撮像信号をカメラヘッドを介してTVカメラ4に供給する。このTVカメラ4は、前記内視鏡2に着脱自在に装着された外付けのTVカメラ4であっても良い。
【0026】
また、このとき、本実施の形態の湾曲内視鏡2では、前記先端曲げ角度検出部2Aによって、湾曲部30aの曲げ角度が検出され、検出結果がバーチャルエンドスコピー画像生成部11に供給される。また、同時に前記挿入量検出部2Bによって、該湾曲内視鏡2の挿入部30の腹部領域への挿入量が検出され、検出結果が前記同様にバーチャルエンドスコピー画像生成部11に供給される。さらに、該湾曲内視鏡2とは着脱自在に設けられるセンサーユニット3の傾斜角センサー3aによって、腹部領域に挿入された該湾曲内視鏡2の挿入部30の傾斜角を検出し、検出結果が同様にバーチャルエンドスコピー画像生成部11に供給される。なお、前記先端曲げ角度検出部2A及び前記挿入量検出部2Bの具体的な構成については後述する。
【0027】
TVカメラ4は、内視鏡2からの撮像信号に信号処理を施し、撮像信号に基づく画像データ(例えば内視鏡ライブ画像データ)を、手術室内の清潔域に配されたシステムコントローラ10及びVTR9に供給する。なお、この場合、システムコントローラ10からの制御により、内視鏡にライブ画像の静止画あるいは動画に基づく画像データがTVカメラ4から選択出力されることになる。また、前記システムコントローラ10の詳細な構成ついては後述する。
【0028】
VTR9は、周知のようにシステムコントローラ10の制御により、前記TVカメラ4からの内視鏡ライブ画像データを記録し、あるいは再生可能である。再生時の場合には、再生された内視鏡ライブ画像データをシステムコントローラ10に出力する。
【0029】
光源5は、前記内視鏡2に白色光を供給するための光源装置である。また気腹器6は、図示はしないが送気、吸気手段を備え、患者体内の例えば腹部領域に空気を送気するものである。
【0030】
電気メス7は、例えば患者の腹部領域内の異常部を電気熱を用いて切断したりする手術処置具であり、超音波処置部8は、超音波プローブや鉗子等で前記異常部を切断あるいは採取したりする手術処置具である。
【0031】
これらの光源5,電気メス7及び超音波処置部8は、前記システムコントローラ10と電気的に接続されており、該システムコントローラ10によってその駆動が制御されるようになっている。
【0032】
一方、手術室内の清潔域には、上述した内視鏡システムの他にシステムコントローラ10が配されている。このシステムコントローラ10は、内視鏡システム全体の各種動作(例えば表示制御や調光制御等)を制御するもので、図1に示すように、通信インターフェイス(以下、通信I/Fと称す)18、メモリ19、制御部としてのCPU20及び表示インターフェイス(以下、表示I/Fと称す)21とを含んで構成されている。
【0033】
通信I/F18は、前記TVカメラ4、光源5、気腹器6、電気メス7、超音波処置部8、VTR9及び後述するバーチャルエンドスコピー画像生成部11に電気的に接続されており、これらの駆動制御信号の送受信、または内視鏡画像データの送受信をCPU20によって制御される。なお、この通信I/F18には、遠隔操作手段としての術者用のリモコン12が電気的に接続されており、該リモコン12の操作指示信号を取り込み、前記CPU20に供給するようになっている。
【0034】
このリモコン12は、図示はしないが例えば内視鏡ライブ画像用のモニター13あるいはバーチャル画像表示用のモニタ17に表示される表示画像に対応したホワイトバランスボタン、気腹器6を実行するための気腹ボタンと、気腹実行の際の圧力を上下に調整するための圧力ボタン、VTR9に内視鏡ライブ画像を録画実行するための録画ボタン、その録画実行の際のフリーズボタン及びレリーズボタン、内視鏡ライブ画像あるいはバーチャル表示を実行するための表示ボタン、バーチャルエンドスコピー画像を表示する際に2次元表示(2D表示)を実行するための操作ボタン(各種2D表示モードに応じたアキシャルボタン、コロナルボタン、サジタルボタン等)、バーチャルエンドスコピー画像を表示する際に3次元表示(3D表示)を実行するための操作ボタンで、各種3D表示モードを実行した際のバーチャルエンドスコピー画像の視野方向を示す挿入点ボタン(内視鏡2の腹部領域に対する挿入情報で、例えば内視鏡2を挿入する腹部領域のX方向、Y方向、Z方向の数値を表示するためのボタン)、注目点ボタン(内視鏡2を腹部領域に挿入した際の内視鏡2の軸方向(角度)の数値を表示するためのボタン)、3D表示する際の表示倍率変更を指示するためのボタン(表示倍率を縮小する縮小ボタン、表示倍率を拡大する拡大ボタン等)、表示色を変更するための表示色ボタン、トラッキングを実行するためのトラッキングボタン、各ボタンの押下により決定した操作設定モードに対して設定入力情報の切換や決定等を行う操作ボタンや数値等を入力するためのテンキー等を設けて構成されている。
【0035】
これらの各ボタンを備えたリモコン12によって、術者は所望する情報が迅速に得られるように操作することになる。
【0036】
メモリ19は、例えば内視鏡静止画像の画像データや機器設定情報等のデータを記憶するもので、これらのデータの記憶、及び読み出しは前記CPU20によって制御がなされるようになっている。
【0037】
表示I/F21は、前記TVカメラ4、VTR9及びモニター13に電気的に接続されており、TVカメラ4からの内視鏡ライブ画像データあるいはVTR9の再生された内視鏡画像データを送受信し、例えば受信した内視鏡ライブ画像データをモニター13に出力することにより、該モニター13はこの内視鏡ライブ画像を表示させる。
【0038】
また、前記モニター13は、内視鏡ライブ画像の表示の他に、該CPU20の表示制御により、該内視鏡システムの各種機器設定状態やパラメータ等の設定情報を表示することも可能である。
【0039】
CPU20は、該システムコントローラ10内の各種動作、すなわち、通信I/F18、表示I/F24による各種信号の送受信制御、メモリ19の画像データの書き込みや読み出し制御、モニタ13の表示制御、さらにはリモコン12の操作信号に基づく各種動作制御等を行う。
【0040】
一方、前記システムコントローラ10の近傍にはバーチャルエンドスコピー画像生成部11が配されている。
【0041】
バーチャルエンドスコピー画像生成部11は、図1に示すように、CT画像DB部23、メモリ24、CPU25、通信I/F26、表示I/F27を含んで構成されている。
【0042】
CT画像DB部23は、患者のX線断層像を撮像する図示しない公知のCT装置で生成された3次元画像データを、例えばMO(Magneto−Optical disk)装置やDVD(Digital Versatile Disc)装置等、可搬型の記憶媒体を介して取り込むCT画像データ取り込み部(図示せず)を備え、取り込んだ3次元画像データ(CT画像データ)を格納するものである。この3次元画像データの読み出しや書き込みは、CPU25によって制御される。
【0043】
メモリ24は、例えば前記3次元画像データやCPU25によりこの3次元画像データに基づき生成されたバーチャルエンドスコピー画像データ等のデータを記憶するもので、これらのデータの記憶、及び読み出しは前記CPU25によって制御がなされるようになっている。
【0044】
通信I/F26は、前記システムコントローラ26の通信I/F18、前記湾曲内視鏡2の先端曲げ角度検出部2A、挿入量検出部2B、センサユニット3の傾斜角センサー3aと電気的に接続されており、該バーチャルエンドスコピー画像生成部11と前記システムコントローラ10とが連動して各種動作するのに必要な制御信号の送受信や、前記湾曲内視鏡2からの各検出信号の受信を行うもので、CPU25によって制御され、該CPU25内に取り込まれるようになっている。
【0045】
表示I/F27は、前記CPU25の制御により生成されたバーチャルエンドスコピー画像をモニター17に送信するもので、この表示I/F27に接続されたモニター17は、供給されたバーチャルエンドスコピー画像を表示させる。
【0046】
前記CPU25には、マウス15及びキーボード16が電気的に接続されている。これらマウス15及びキーボード16は、後述するバーチャル画像表示方法を実行するのに必要な各種設定情報等を入力したり設定したりするための操作手段である。
【0047】
CPU25は、該バーチャルエンドスコピー画像生成部11内の各種動作、すなわち、通信I/F26、表示I/F27による各種信号の送受信制御、メモリ24の画像データの書き込みや読み出し制御、モニタ−17の表示制御、さらにはマウス15やキーボード16の操作信号に基づく各種動作制御等を行う。
【0048】
また、CPU25には、図示はしないがCT画像DB部23から読み込んだ3次元画像データ(CT画像データ)を用いて前記湾曲内視鏡2内の先端折り曲げ角度検出部2A,挿入量検出部2B及び傾斜角センサー3aからの検出結果に基づき、バーチャルエンドスコピー画像を生成する画像処理手段を備え、この画像処理手段を用いて生成された、各検出結果に応じたバーチャルエンドスコピー画像、すなわち、内視鏡リアル画像に対応したバーチャルエンドスコピー画像をモニター17に表示させる表示制御を行う。
【0049】
次に、本実施の形態の湾曲内視鏡2に搭載された先端折り曲げ検出部2A及び挿入量検出部2Bの具体的な構成を図3及び図4を参照しながら詳細に説明する。
【0050】
まず、前記先端折り曲げ検出部2Aについて説明すると、該先端折り曲げ検出部2Aは、図3に示すように、手元操作部31の外周の一部に装着され、湾曲部30aの湾曲動作を操作するためのレバー31aと連動する回転角センサ2A1を備えて構成されている。
【0051】
この回転センサ2A1は、湾曲部30aを湾曲動作する際に、レバー31aの回転角を検出し、図1に示すように、検出結果をバーチャルエンドスコピー生成部11の通信I/F26に供給する。すなわち、レバー31aの回転角と湾曲部30aの折り曲げ角度とは同期(一致)するようになっており、該レバー31aの回転角を検出することにより、湾曲部30aの先端折り曲げ角度を検出することができる。
【0052】
また、前記挿入量検出部2Bは、図4に示すように、前記湾曲内視鏡2の挿入部30を挿通可能とする構造に構成されており、具体的には、該挿入部30の外周面と接触しながら回転可能に設けられた一対のローラ41と、この一対のローラ40を回転可能に保持するとともに、このローラ41の回転量(移動距離)を検出し、検出結果を得るロータリーエンコーダ40と、このロータリーエンコーダ40を内周側に固定する筒状のトラカール2bとを備えて構成されている。
【0053】
すなわち、前記挿入量検出部2Bは、トラカール2b内に該湾曲内視鏡2の挿入部30を挿通後、例えば患者51の腹部領域に挿入した際の数値をゼロとなるようにリセットすれば、図5に示すように、該挿入部30を徐々に腹部領域内に挿入すると同時に該挿入部30の挿入量を検出することができる。そして、この検出結果は上述したようにバーチャルエンドスコピー生成部11の通信I/F26に供給される。
【0054】
ところで、上記湾曲内視鏡2を実際に腹部領域の手術に使用する際には、該湾曲内視鏡2にセンサユニット3及び挿入量検出部2Bを装着する必要がある。また、湾曲部内視鏡2の傾斜角等を高精度に検出するためには、極力術者の手ブレを軽減し固定することが望まれる。
【0055】
そこで、本実施の形態では、図5に示すように、固定ユニットであり、湾曲内視鏡2のカメラヘッド(図示せず)を挟み込んで固定する一対のユニット部材35,36と、これらのユニット部材35,36にセンサユニット3(図1参照)を装着するためのユニット部材37とを用いて湾曲内視鏡2をセットしている。
【0056】
例えば、湾曲内視鏡2をセットする場合に、先ず、固定ユニットのユニット部材35に湾曲内視鏡2のカメラヘッド(図示せず)を載せ、その後、ユニット部材36を前記カメラヘッドを挟み込むように装着する。そして、このユニット部材36の上側にセンサユニット3(図1参照)を載せ、ユニット部材37をこのセンサユニット3の上側から前記ユニット部材35,36に嵌合することにより、固定される。そして、術者50は、患者51の腹部領域内に挿入部30を挿入する際に、図5に示すように、該挿入部30を上述した挿入量検出部2Bを構成するトラカール2b(図4参照)内に挿通してセットすることで、患者51の腹部領域に対する手術の準備を完了することになる。
【0057】
次に、上記構成のバーチャル画像表示装置1の特徴となる表示画面を図6を参照にしながら説明する。
【0058】
本実施の形態では、バーチャルエンドスコピー画像生成部11において、オペレータのマウス15やキーボード15、あるいは術者のリモコン12の操作により、操作指示があると、該バーチャルエンドスコピー画像生成部11のCPU25は、前記モニター17上に、例えば該CPU25内に記憶されたバーチャル画像表示ソフトを駆動させ、図6に示すバーチャル画像表示画面17Aを表示させる。
【0059】
この場合、モニターー17に表示されたバーチャル画像表示画面17Aには、該画面17Aの左端に複数の2D画像を表示するための第1の表示部17Bと、該画面の右端に配され、バーチャル画像表示(3D表示モードまたは2D表示モード)を実行した際のバーチャルエンドスコピー画像の視野方向を示し、すなわち、内視鏡2の腹部領域に対する挿入情報で、例えば内視鏡2を挿入する腹部領域のX方向、Y方向、Z方向の数値(挿入点と称す)を入力するための挿入点入力エリアを示す第2の表示部17Fと、内視鏡2を腹部領域に挿入した際の内視鏡2の軸方向(角度で注目点と称す)の数値を入力するための注目点入力エリアを示す第3の表示部17Gと、前記第2及び第3の表示部17F,17Gにより入力された挿入点及び注目点の各情報に基づくバーチャル画像の表示の有無、あるいは先端折り曲げ角度検出部2A,挿入量検出部2B及び傾斜角センサー3aからの各検出結果に基づく内視鏡ライブ画像と一致したバーチャル画像の表示の有無を操作決定するためのトラッキング開始/停止ボタンを示す第4の表示部17Hと、該画面17Aの最下端に配され、例えば他の複数の参照画像(サムネイル画像)のいずれかを3D表示実行するための第5の表示部17Iと、CPU25のより生成されたバーチャルエンドスコピー画像が表示される第6の表示部17Cとが設けられている。
【0060】
これらの第1〜第6の表示部17B〜17Iがバーチャル画像表示画面17Aに表示されるが、第1〜第6の表示部の内いずれかの設定内容を変更する場合には、オペレータは前記マウス15またはキーボード16を用いて所望する設定内容となるようにいずれかの表示部を選択し、適宜数値を入力して変更する。これを受けてCPU25は、入力された設定内容に基づき、バーチャル画像表示画面17Aの変更制御を行う。
【0061】
なお、本実施の形態では、上記構成のバーチャル画像表示装置を起動する場合には、まず、図6に示すバーチャル画像表示画面17Aをモニター17表示させ、患者の腹部領域のどの位置に内視鏡2を挿入するかの情報(腹部領域のX方向、Y方向、Z方向の数値(挿入点))を、第2の表示部17Fにマウス15あるいはキーボード16を用いて入力し、その後、第3の表示部17Gを選択し、同様に、内視鏡2を腹部領域に挿入した際の内視鏡2の軸方向(注目点)の数値を入力する必要がある。
【0062】
すなわち、CPU25は、この内視鏡2の位置情報(挿入点及び注目点)に応じたバーチャルエンドスコピー画像を該CPU25内の画像処理手段を用いて生成し、生成した画像を第6の表示部17Cに表示させる。これにより、図7(b)に示すように、ある所定の内視鏡の位置情報(挿入点及び注目点)を入力した際のバーチャル画像が第6の表示部17Cに表示された表示画面17Aとなる。
【0063】
また、本実施の形態では、CPU25は、湾曲内視鏡2の先端曲げ角度検出部2A,挿入量検出部2B及び傾斜角センサー3aからの各検出結果に基づくバーチャル画像を該CPU25内の画像処理手段によって生成し、生成した画像を第6の表示部17Cに表示させる。すなわち、このときモニター13に表示されている内視鏡ライブ画像(図6(a)参照)とバーチャル画像とを一致させることが可能となる。
【0064】
また、CPU25は、マウス15やキーボード、あるいは術者のリモコンによって画像変更モードの要求があった場合には、該CPU25内の画像処理手段を制御することにより、例えば表示されたバーチャル画像における臓器部分を削除し、血管走行の状態のみを示すバーチャルエンドスコピー画像を生成し、このバーチャル画像を第6の表示部17Cに表示させる。すなわち、術者が必要な画像情報のみを生成し表示させることも可能である。
【0065】
なお、本実施の形態では、システムコントローラ10に接続されたモニター13には、基本的には湾曲内視鏡2により撮像された内視鏡ライブ画像が、CPU20の制御によって表示されるようになっているが、さらに、術者のリモコン操作によって、例えば内視鏡ライブ画像に切り替えて上記モニター17に表示されるバーチャル画像表示画面17Aを表示させても良く、また、該内視鏡システムにおける機器設定情報を表示させても良い。
【0066】
この場合の機器設定情報とは、例えば患者氏名、気腹器6の動作状態や気腹圧、温度等の情報、電気メス6の設定や動作状態、超音波処置部8による超音波出力状態、VTR9のテープの残存状態、光源の明るさの調整状態、体内へのCO2 の総出力容量(積算容量)、TVカメラの動作状態(フリーズ、リレーズ、ズーム)、ホワイトバランスの設定状態、カメラ明るさ調整状態等である。
【0067】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる表示制御動作を図7乃至図9を参照しながら詳細に説明する。なお、湾曲内視鏡2は、予め図5に示すように、固定ユニット35,36,37により、センサユニット3が固定され、同時に挿入量検出部2Bについてもセットされているものとする。
【0068】
いま、図1に示す内視鏡システム1を用いて、患者の腹部領域内の被検体の手術を行うものとする。このとき、該内視鏡システム1の電源が投入されているものとすると、まず、オペレータは、マウス15またはキーボード16を用いて、CPU25内に格納されている本発明のバーチャル画像表示方法に基づくプログラムを立ち上げる。すると、バーチャルエンドスコピー画像生成部11のCPU25は、上述したように、図6に示すバーチャル画像表示画面17Aをモニター17表示させる。
【0069】
そして、オペレータは、このモニター17上に表示されたバーチャル画像表示画面17Aを見ながら、患者の腹部領域のどの位置に内視鏡2を挿入するかの情報(腹部領域のX方向、Y方向、Z方向の数値(挿入点))を、第2の表示部17Fにマウス15あるいはキーボード16を用いて入力し、その後、第3の表示部17Gを選択し、同様に、内視鏡2を腹部領域に挿入した際の内視鏡2の軸方向(注目点)の数値を入力する。
【0070】
これにより、内視鏡の挿入点及び注目点に対応するバーチャルエンドスコピー画像が、バーチャルエンドスコピー画像生成部11により作成され、モニター17に、例えば図7(b)に示すようにバーチャルエンドスコピー画像17Cを表示したバーチャル画像表示画面17Aが表示される。
【0071】
このとき、手術を行っている術者側のモニター13には、システムコントローラ10のCPU20の表示制御により、例えば図7(a)に示すように内視鏡ライブ画像が表示され、この表示を見ながら術者は手術を行うことになる。この場合、湾曲内視鏡2は、図5に示すような固定ユニット35,36及び移動量検出部2Bによりセットされた状態にて使用されている。
【0072】
その後、手術を行っている場合、本実施の形態では、エンドスコピー画像生成部11のCPU25は、図7(b)に示すように内視鏡ライブ画像と一致するように、湾曲内視鏡2の先端曲げ角度検出部2A,挿入量検出部2B及び傾斜角センサー3aからの各検出結果に基づきバーチャル画像を該CPU25内の画像処理手段によって生成し、生成した画像をモニター17(バーチャル表示画面17Aの第6の表示部17C)に表示させる。
【0073】
例えば、いま、手術中に、術者50によって湾曲内視鏡2の挿入部30の腹部領域に対する傾きが生じたものとする。この場合、図7(c)に示すように、モニター13に湾曲内視鏡2の傾きに応じた内視鏡ライブ画像が表示されているとすると、本実施の形態では、この湾曲内視鏡2の傾きがセンサユニット3の傾きセンサー3aによって常に検出され、CPU25はこの検出結果に基づくバーチャル画像を該CPU25内の画像処理手段によって生成し、生成した画像をモニター17(バーチャル表示画面17Aの第6の表示部17C)に表示させる。
【0074】
これにより、図7(c)に示す挿入部30が傾いたときの内視鏡ライブ画像13Aに対応する、バーチャルエンドスコピー画像17C1をモニター17に表示させることができ(図7(d)参照)、術者はより詳細な画像情報を迅速且つ確実に得ることができる。
【0075】
また、いま、手術中に、術者50によって湾曲内視鏡2の挿入部30をさらに腹部領域内に挿入したものとする。この場合、湾曲内視鏡2の挿入部30の挿入前に、CPU25による表示制御によって、例えば図8(a)に示すように、モニター17にバーチャルエンドスコピー画像17Cを表示したバーチャル表示画面17がが表示されているとすると、本実施の形態では、この湾曲内視鏡2の挿入量(移動量)が移動量検出部2B(図4参照)によって常に検出され、CPU25はこの検出結果に基づくバーチャル画像を該CPU25内の画像処理手段によって生成し、生成した画像をモニター17(バーチャル表示画面17Aの第6の表示部17C)に表示させる。
【0076】
これにより、図8(a)に示すようなバーチャルエンドスコピー画像17Cが表示された状態から、挿入部30の移動量に応じたバーチャルエンドスコピー画像17C2をモニター17に表示させることができ(図8(b)参照)、術者はより詳細な画像情報を迅速且つ確実に得ることができる。
【0077】
また、いま、手術中に、術者50の手元操作部31のレバー31aの回転操作により、挿入部先端の湾曲部30aを所定の角度に湾曲させたものとする。この場合、湾曲内視鏡2の湾曲部30aが湾曲動作する前に、CPU25による表示制御によって、例えば図9(a)に示すように、モニター17にバーチャルエンドスコピー画像17Cを表示したバーチャル表示画面17が表示されているとすると、本実施の形態では、この湾曲内視鏡2の湾曲部30aの曲げ角度が先端曲げ角度検出部2A(図3参照)によって常に検出され、CPU25はこの検出結果に基づくバーチャル画像を該CPU25内の画像処理手段によって生成し、生成した画像をモニター17(バーチャル表示画面17Aの第6の表示部17C)に表示させる。
【0078】
これにより、図9(a)に示すようなバーチャルエンドスコピー画像17Cが表示された状態から、湾曲部30aの曲げ角度(湾曲動作角度)に応じたバーチャルエンドスコピー画像17C3をモニター17に表示させることができ(図9(b)参照)、術者はより詳細な画像情報を迅速且つ確実に得ることができる。
なお、本実施の形態では、上記のように、挿入部30の傾き角度、挿入部30の挿入量及び湾曲部30aの曲げ角度がそれぞれ変化した場合のバーチャル画像表示制御動作例について説明したが、勿論これら3つの検出結果に応じたバーチャルエンドスコピー画像をリアルタイムで表示することができることはいうまでもない。
【0079】
また、本実施の形態では、必要に応じて術者のリモコン12による操作によって内視鏡ライブ画像に替えてバーチャルエンドスコピー画像を術者側のモニター13に表示するように制御したり、あるいは同様にリモコン12による操作によってライブエンドスコピー画像に表示された臓器等を削除し血管走行状態のみを映出するように表示制御を行うことも可能である。
【0080】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、モニター13に表示されている内視鏡ライブ画像と一致するように、湾曲内視鏡2の挿入部30の傾斜角、挿入量及び湾曲部30aの曲げ角度に応じたバーチャルエンドスコピー画像を自動的に表示することができるので、術者は、手術をしながらも必要な情報を迅速且つ確実に得られることが可能となり、使い勝手が良く、しかも簡単な構成で且つ低コストでバーチャル表示装置を実現できる。また、必要に応じてリモコン12による操作によってライブエンドスコピー画像に表示された臓器等を削除し血管走行状態のみを映出するように表示制御を行うこともできる。これにより、手術の安全性の向上、手術時間の短縮に大きく寄与する。
【0081】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、簡単な構成で且つ低コストで、手術中の術者に対し腹部領域内の被検体の情報を必要に応じて迅速且つ確実に提供し得るバーチャル画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバーチャル画像表示装置の第1の実施の形態を示し、該装置を備えた内視鏡システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】図1の湾曲内視鏡の構成示す構成図。
【図3】図1の先端部曲げ角度検出部の具体的な構成を示す構成図。
【図4】図1の挿入量検出部の具体的な構成を示す構成図。
【図5】図2に示す湾曲内視鏡の使用時のセット方法を説明するための説明図。
【図6】本実施の形態となる表示動作を説明するもので、図1のモニターの表示画面の一例のバーチャル画像表示画面を示す画面表示図。
【図7】本実施の形態となる表示動作を説明するもので、傾きセンサーの検出結果に応じた表示例を示す画面表示図。
【図8】本実施の形態となる表示動作を説明するもので、挿入量検出部の検出結果に応じた表示例を示す画面表示図。
【図9】本実施の形態となる表示動作を説明するもので、先端曲げ角度検出部の検出結果に応じた表示例を示す画面表示図。
【符号の説明】
1…バーチャル画像表示装置、
2…湾曲内視鏡、
2A…先端曲げ角度検出部、
2A1…回転角センサー、
2B…挿入量検出部、
2b…トラカール、
2C…撮像部、
3…センサユニット、
3a…傾斜角センサー、
4…TVカメラ、
5…光源、
6…気腹器、
7…電気メス、
8…超音波処置部、
9…VTR、
10…システムコントローラ、
11…バーチャルエンドスコピー画像生成部、
12…リモコン、
13…モニター、
14…表示パネル、
15…マウス、
16…キーボード、
17…モニター、
18,26…通信I/F
19,24…メモリ、
20,25…CPU、
21,27…表示I/F、
23…CT画像DB部、
30…挿入部、
30a…湾曲部、
31…手元操作部、
31a…レバー、
35,36,37…ユニット部材、
40…ロータリーエンコーダ、
41…ローラー。
Claims (2)
- 腹部領域の被検体像を観察可能な内視鏡と、
前記内視鏡の観察方向を検出する方向情報検出手段と、
前記被検体に対する前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入情報検出手段と、
前記内視鏡で得られた前記腹部領域の被検体像を表示可能な第1の画像表示手段と、
前記内視鏡で得られた前記腹部領域の被検体像を前記第1の画像表示手段に表示させるシステムコントローラと、
前記腹部領域の被検体に関するバーチャル画像データを記憶するバーチャル画像データ記憶手段と、
前記システムコントローラと接続され、前記バーチャル画像データ記憶手段に記憶された前記バーチャル画像データに基づきバーチャル画像データを生成するバーチャル画像生成部と、
前記バーチャル画像生成部により生成した前記バーチャル画像データを表示可能な第2の画像表示手段と、
前記バーチャル画像生成部に接続され、前記内視鏡の観察方向及び挿入状態の情報を入力するための操作手段と、を具備し、
前記バーチャル画像生成部は、
前記第2の画像表示手段による前記バーチャル画像データの表示中に、前記操作手段により前記内視鏡の観察方向及び挿入状態の情報が入力された場合、入力された前記情報に基づくバーチャル画像データを生成して前記第2の画像表示手段に表示させた後、前記方向情報検出手段及び前記挿入情報検出手段の情報に基づき、前記第1の画像表示手段により表示されている前記腹部領域の被検体像と一致するように前記バーチャル画像データを生成して前記第2の画像表示手段に表示させることを特徴とするバーチャル画像表示装置。 - 前記システムコントローラに接続される操作手段を有し、この操作手段による操作があった場合には、前記システムコントローラは、前記第1の画像表示手段により表示されている前記腹部領域の被検体像に替えて、前記第2の画像表示手段に表示されている前記バーチャル画像データを前記第1の画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のバーチャル画像表示装置。
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