JP4545663B2 - マルチユーザ受信装置およびマルチユーザ受信方法 - Google Patents

マルチユーザ受信装置およびマルチユーザ受信方法 Download PDF

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本発明は、ディジタル無線通信システムにおいて、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離受信することができるマルチユーザ受信装置およびマルチユーザ受信方法に関する。
周波数利用効率向上のため、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離受信するマルチユーザ検出技術が注目を集めている。複数のアンテナを用いたマルチユーザ検出では、複数のアンテナの受信信号のそれぞれに所定の重み係数を乗算し、その結果を全て合成することで特定の方向からの信号を強調し、またそれと異なる特定の方向からの信号を抑圧するアダプティブアレイと呼ばれる技術が用いられる。従って、複数のアンテナを用いたマルチユーザ検出では、複数のユーザの無線信号を分離するため、アダプティブアレイを制御する複数の重み係数(以下、ウェイト)を推定する手法が求められる。
ウェイト推定法は、大きく分けて、送信側で送信信号にユーザごとに独立かつ送受で互いに既知のプリアンブルを付与し、受信側ではそれを用いて推定を行う手法と、プリアンブルを用いず、受信側で未知の情報系列のみを用いて推定を行う手法がある。しかし、特にパケット通信では、付与するプリアンブルによってスループットが大きく低下してしまうといった問題や、ユーザごとに独立のプリアンブルを割り当てるために通信を行うと、その通信によってスループットがさらに低下してしまうといった問題があるため、後者の手法が有望である。後者は受信側で未知の情報系列を用いるため、ブラインド処理と呼ばれている。
ブラインド処理により複数のウェイトを推定する手法として、ある直交条件を課しながらCMA(Constant Modu1us Algorithm)により順次ウェイトを推定する手法が知られている(例えば、非特許文献1)。本手法は、異なるユーザからの送信信号が無相関であるという特徴を利用し、各ユーザの理想的ウェイトによりアダプティブアレイを制御した場合の出力信号が互いに無相関になる、すなわち、受信信号をX(t)、m番目のユーザのウェイトをwとし
Figure 0004545663
という拘束条件を課し、順次CMAによりウェイト推定を行うことで、複数のユーザのウェイト推定を行う。
図6は、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号をブラインド処理により分離受信する機能を持つ従来のマルチユーザ受信装置201の構成を示した図である。
図6において、マルチユーザ受信装置201は、アンテナ51_1〜51_Mと、無線部52_1〜52_Mと、情報系列抽出回路54_1〜54_Nとから構成されている。
情報系列抽出回路54_1〜54_Nは、全て同一の構成である。たとえば、n段の情報系列抽出回路54_nは、図7に示すように、ウェイト推定回路61_nと、信号分離回路62_nと、復調回路63_nとから構成されている。
従来の技術におけるマルチユーザ受信装置201は、アンテナ51_1〜51_Mで無線信号を受信し、無線部52_1〜52_Mで受信した信号を周波数変換およびディジタル信号への変換を行う。無線部52_1〜52_Mの出力信号が多段接続された情報系列抽出回路54_1〜54_Nに供給される。情報系列抽出回路54_1〜54_Nは、全て同様の動作を行うため、以下、図7により、n番目の情報系列抽出回路54_nを構成する、ウェイト推定回路61_n、信号分離回路62_n、復調回路63_nの動作を説明する。
図7において、情報系列抽出回路54_nの入力端子IN101には受信したディジタル信号が入力され、このディジタル信号がウェイト推定回路61_nおよび信号分離回路62_nに供給されると共に、出力端子OUT102から出力される。情報系列抽出回路54_nの入力端子IN102には前段までに推定されたウェイトが入力される。
ウェイト推定回路61_nでは、入力端子IN102からの前段までに推定されたウェイト、すなわちウェイト推定回路61_1〜61_n−1で推定されたウェイトを用いて、(1)式で示される拘束条件を課しながら、CMA(Constant Modu1us Algorithm)によりウェイトを推定する。推定されたウェイトは出力端子OUT103から出力され、次段に送られる。信号分離回路62_nでは、ウェイト推定回路61_nで推定されたウェイトにより信号の抽出を行う。復調回路63_nでは、抽出された信号から情報系列をそれぞれ再生し、出力端子OUT101から出力する。
Tuan Nguyen and Zhi Ding,"CMA beamforming for multipath correlated sources" ICASSP-97,vo.3,pp.2521-2524,2002
しかしながら、一般に、前述したCMAによるウェイト推定は、用いる信号系列長が短い場合やSNR(Signal to Noise Ratio)が低い場合などは推定精度が劣化する。前述したマルチユーザ受信装置では、(1)式で示した拘束条件の下でCMAによりウェイトを推定しているが、前段のウェイト推定精度が劣化すると各々のウェイトが(1)式を満たさなくなるため、後段に推定誤差が伝搬し、後段のウェイト推定精度が大きく劣化する。その結果、アダプティブアレイの動作が不正確になり、アダプティブアレイ出力信号のSINR(Signa1 to Interference plus Noise Ratio)が低下し、情報系列が正しく再生される確率が減少する。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、複数ユーザからの信号をブラインド処理により分離受信するマルチユーザ受信装置において、前段のウェイト推定誤差の伝搬による後段のウェイト推定精度の劣化を軽減することで、アダプティブアレイ出力信号のSINRの低下を回避し、より多くの情報系列を抽出するマルチユーザ受信装置およびマルチユーザ受信方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のユーザから送信された信号を受信するマルチユーザ受信装置であって、M本(M≧2)の受信アンテナと、M系列の入力信号に対して白色化して出力する白色化手段と、前記白色化されたM系列の信号を入力し、入力信号に含まれる情報系列を抽出して出力する第一の出力部と、後段の情報系列抽出手段に対してM系列の信号を出力する第二の出力部を備えるN個(N≧2)の情報系列抽出手段とにより構成され、前記情報系列抽出手段は、前記入力信号から、該入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定するウェイト推定手段と、前記入力信号を前記推定されたウェイトを用いて信号の分離を行う信号分離手段と、前記信号分離手段により分離された信号から情報系列を再生し、第一の出力部へ出力する復調手段と、前記推定されたウェイトおよび前記信号分離手段により分離された信号から、推定されたウェイトの尤度を算出し出力する尤度算出手段と、前記入力信号を、算出された尤度に応じて、前記推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換した上で第二の出力部へ出力する座標変換手段とを備えることを特徴とするマルチユーザ受信装置である。
本発明は、上記に記載の発明のマルチユーザ受信装置であって、前記尤度算出手段は、前記信号分離手段により分離された信号の振幅歪みの平均値に基づいて尤度を算出することを特徴とする。
本発明は、複数のユーザから送信された信号を受信するマルチユーザ受信方法であって、M本(M≧2)の受信アンテナにより信号を受信するステップと、M系列の入力信号に対して白色化して出力する白色化ステップと、前記白色化されたM系列の信号を入力し、入力信号に含まれる情報系列を抽出して出力する第一の出力部と、後段の情報系列抽出ステップに対してM系列を信号を出力する第二の出力部を備えるN個(N≧2)の情報系列抽出ステップとにより構成され、前記情報系列抽出ステップは、前記入力信号から、該入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定するウェイト推定ステップと、前記入力信号を前記推定されたウェイトを用いて信号の分離を行う信号分離ステップと、前記信号分離ステップにより分離された信号から情報系列を再生し、第一の出力部へ出力する復調ステップと、前記推定されたウェイトおよび前記信号分離ステップにより分離された信号から、推定されたウェイトの尤度を算出し出力する尤度算出ステップと、前記入力信号を、算出された尤度に応じて、前記推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換した上で第二の出力部へ出力する座標変換ステップとを備えることを特徴とするマルチユーザ受信方法である。
本発明は、上記に記載の発明のマルチユーザ受信方法であって、前記尤度算出手段は、前記信号分離手段により分離された信号の振幅歪みの平均値に基づいて尤度を算出することを特徴とする。
本発明によれば、白色化手段において、受信信号に対して白色化処理を行い、情報系列抽出手段において、入力信号から、入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定し、推定されたウェイトを用いて信号の分離を行い、分離された信号から情報系列を再生して第一の出力端子から出力すると共に、前段のウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換を行った結果を第二の出力端子から出力し、次段の情報系列抽出手段に出力するようにしている。
これにより、前段までに推定したウェイトの尤度に応じて(1)式で示した拘束条件を緩和しながら、順次、全ユーザのウェイト推定を行うことができるため、前段のウェイトに推定誤差が生じた場合でも、後段への影響を減じ、高精度な信号分離受信を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置101の機能構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置101は、アンテナ1_1〜1_Mと、無線部2_1〜2_Mと、白色化回路3と、N(N≧2)個の多段接続された情報系列抽出回路4_1〜4_Nとから構成されている。
アンテナ1_1〜1_Mは、同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を受信するM本(M≧2)の受信アンテナである。
無線部2_1〜2_Mは、アンテナ1_1〜1_Mで受信した信号に対して周波数変換およびディジタル信号への変換を行う。
白色化回路3は、無線部2_1〜2_Mからのディジタル信号を入力し、この入力信号を白色化する。
情報系列抽出回路4_1〜4_Nは、全て同一の構成であり、たとえば、初段の情報系列抽出回路4_1は、図2に示すように、ウェイト推定回路21_1と、信号分離回路22_1と、復調回路23_1と、尤度算出回路24_1と、座標変換回路25_1とから構成されている。情報系列抽出回路の段数Nは、同時にデータを送信するユーザ局数以上あることが望ましい。
情報系列抽出回路4_1〜4_Nの各々は、図2に示すように、入力端子IN1と、第1の出力端子OUT1および第2の出力端子OUT2を有し、入力端子IN1からの入力信号から、入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定し、推定されたウェイトを用いて信号の分離を行い、分離された信号から情報系列を再生して第一の出力端子OUT1から出力すると共に、推定されたウェイトおよび分離された信号から、推定されたウェイトの尤度を算出し、算出された尤度に応じて、推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換した上で第二の出力端子OUT2から出力する。
なお、情報系列抽出回路4_1〜4_Nのうち最終段の情報系列抽出回路4_Nについては、再生した情報系列を出力する第一の出力端子OUT1のみを有していればよく、第二の出力端子OUT2は不要である。
次に、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置101の動作について説明する。図1において、M本のアンテナ1_1〜1_Mで、複数のユーザからの無線信号が受信される。アンテナ1_1〜1_Mの受信信号が、それぞれ、無線部2_1〜2_Mに供給される。無線部2_1〜2_Mで、受信した信号に対して周波数変換およびディジタル信号への変換が行われる。
無線部2_1〜2_Mからは、M個の系列のディジタル信号が出力される。このM個の系列のディジタル信号が白色化回路3に供給される。白色化回路3で、この信号が白色化される。
白色化回路3の出力信号が多段接続された情報系列抽出回路4_1〜4_Nに供給される。情報系列抽出回路4_1〜4_Nの各々は、白色化された信号に含まれる各情報系列を抽出し、第1の出力端子OUT1から、復調された各情報系列の信号を順次出力する。また、情報系列抽出回路4_1〜4_Nの各々は、前段のウェイト推定結果に対してウェイトの尤度を算出し、尤度に応じて推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換して第二の出力端子OUT2から出力し、次段の情報系列抽出回路に送る。
本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置101は、白色化回路3および多段接続されたN個の情報系列抽出回路41_〜4_Nにより構成され、白色化回路3において、受信信号に対して白色化処理を行い、各情報系列抽出回路4_1〜4_Nにおいて、前段のウェイト推定結果に対してウェイトの尤度を算出し、尤度に応じて推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換を行った結果を第二の出力端子OUT2から出力し、次段に出力するようにしている。
これにより、前段までに推定したウェイトの尤度に応じて(1)式で示した拘束条件を緩和しながら、順次、全ユーザのウェイト推定を行うことができるため、前段のウェイトに推定誤差が生じた場合でも、後段への影響を減じ、高精度な信号分離受信を実現できる。
次に、本発明の実施形態の白色化回路3を構成する各回路の動作を説明する。白色化回路3では、下式により、入力信号X(t)から受信相関行列Rxxを算出する。
Figure 0004545663
ここで、添え字Hは共役転置、E[]は平均操作を表す。
そして、下式を満たす白色化行列Qを例えばコレスキー分解などを用いて計算する。
Figure 0004545663
さらに、入力信号X(t)と前記白色化行列Qから、下式により出力信号X(t)を算出し、これを出力する。
Figure 0004545663
次に、本発明の実施形態の情報系列抽出回路4_1〜4_Nを構成する各回路の説明をする。
情報系列抽出回路4_1〜4_Nでは全て同じ動作を行うため、以下では情報系列抽出回路4_1の動作のみを説明する。図2において、ウェイト推定回路21_1では、入力信号X(t)から、入力信号X(t)に含まれる情報系列を分離するウェイトwを推定する。信号分離回路22_1では、入力信号X(t)とウェイト推定回路21_1により推定されたウェイトwから、下式により信号y(t)の分離を行う。
Figure 0004545663
復調回路23_1では、抽出された信号y(t)から、情報系列を再生し、第1の出力端子OUT1へ出力する。
尤度算出回路24_1では、推定されたウェイトw1の尤度αを算出する。ところで、白色化回路3により、上述の拘束条件は互いのウェイトが直交という単純な拘束条件になる。
Figure 0004545663
従って、推定されたウェイトwに誤差がない場合には、これと直交する空間で後段のウェイト推定を行えばよい。
しかしながら、一般に推定されたウェイトwには誤差があり、後段のウェイトは必ずしも推定されたウェイトwと直交する空間には存在しないため、推定したウェイトwと平行する空間も考慮し、後段のウェイト推定を行う必要がある。
このような動作を実現するため、座標変換回路25_1では、推定されたウェイトwと算出された尤度αに基づき、下式を満たす座標変換行列Fを算出する。
Figure 0004545663
ここで、Eは単位行列、‖‖はベクトルのノルム演算を表す。
そして、入力信号X(t)と座標変換行列Fから、下式により、推定したウェイトと平行する空間を尤度に応じて縮小した出力信号X(t)を算出する。
Figure 0004545663
そして、算出された信号を第2の出力端子OUT2へ出力し、推定したウェイトと平行する空間が縮小された信号を用いて、次段の処理を行う。
次に、ウェイト推定回路21_1の詳細な動作について説明する。以下では、ウェイト推定アルゴリズムにLS−CMAを用いたとして説明するが、ウェイト推定アルゴリズムはこれに限定されない。LS(Least Squares)−CMAでは、信号分離後の出力信号の包絡線の歪みが最小、すなわち、下式を最小にするウェイトを推定する。
Figure 0004545663
ここで、p、qは正の整数で通常1または2をとる。
具体的には、P=1、q=2の場合、図3にフローチャートで示すような処理を行い、ウェイトを推定する。
図3において、ステップS1で、初期ウェイトwを設定する。次に、ステップS2で、ウェイトwおよび入力信号より出力信号y(t)を次のように計算する。
Figure 0004545663
次に、ステップS3で、出力信号y(t)から次のように参照信号δ(t)を生成する。
Figure 0004545663
次に、ステップS4で、次式に従ってウェイトwを推定する。
Figure 0004545663
ステップS5で、ステップS2〜ステップS4の動作が所定回数だけ繰り返されたかどうかを判断し、所定回数に達していなければ、ステップS2にリターンする。ステップS2〜ステップS4の動作が所定回数だけ繰り返されたら、ウェイトの推定処理を終了する。
なお、LS−CMAでは、ウェイトw1を推定するステップS4で、相関行列Rxxの逆行列を左から掛けるのが一般的であるが、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置101では、白色化回路3により相関行列Rxxが単位行列となるため、この操作は不要である。
次に、尤度算出回路24_1の詳細な動作について説明する。なお、以下の一例では、尤度を算出は、信号分離回路により分離された信号の振幅歪みの平均値に基づいて尤度を算出しているが、尤度算出回路の構成はこれに限定されない。
図4に示すように、尤度算出回路24_1は、振幅歪み検出回路31_1、平均化回路32_1、尤度変換回路33_1で構成される。
振幅歪み検出回路31_1は入力された信号、すなわち前記信号分離回路22_1により分離された信号から、下式により振幅歪みσを検出する。
Figure 0004545663
平均化回路32_1はこの振幅歪みσを平均化し、平均振幅歪みを得る。尤度変換回路33_1は平均振幅歪みを尤度に変換する。次式に尤度変換方法の一例を示すが、尤度変換方法はこれに限定されない。
Figure 0004545663
ここで、σバーは平均振幅歪みであり、βは正の定数である。
図5は、従来のマルチユーザ受信装置と本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置のシミュレーション結果であって、信号分離回路の出力信号y(t)、すなわち復調回路の入力信号のSINRの相補累積確率である。復調回路の入力信号のSINRにより復調後の情報系列の誤り率が決まるため、本シミュレーションにより正しい情報系列が抽出される確率(情報系列抽出確率)が類推できる。なお、各ユーザのSINRは、ウェイト推定回路により推定された全ウェイトについてのSINRのうち最も高いSINRと定義した。シミュレーション条件は下表のように設定した。
Figure 0004545663
図5から明らかなように、従来のマルチユーザ受信装置に比較して本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置は高いSINRが得られている事が分かる。仮に、変調方式にQPSK、誤り訂正に畳み込み符号(r=1/2,k=7)を用いた場合、SINRが3dB以上であれば復調後の情報系列はほぼエラーフリーとなる。
図5より、この条件を満たす確率は従来のマルチユーザ受信装置では約84%、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置では約90%であり、本発明により約6%の情報系列抽出確率向上が期待できる。
以上詳細に説明したように、本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置では複数のユーザからの信号を分離受信する際に、前段で推定したウェイトの尤度に応じた不完全な直交化を行った後、後段のウェイト推定を行っている。このように動作させることで、前段のウェイト推定誤差が後段へ伝搬するのを防ぎ、後段のウェイト推定誤差の低下を軽減することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
本発明は、複数のアンテナを用いて同一周波数チャネルに存在する複数のユーザからの無線信号を分離、検出するのに用いることができる。
本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置における情報系列抽出回路の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置におけるウェイトの推定の説明に用いるフローチャートである。 本発明の実施形態に係るマルチユーザ受信装置における尤度算出回路の構成を概略的に示すブロック図である。 従来のマルチユーザ受信装置および本発明に係るマルチユーザ受信装置のシミュレーション結果であって、信号分離回路の出力信号のSINRの相補累積確率を示すグラフである。 従来のマルチユーザ受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 従来のマルチユーザ受信装置における情報系列抽出回路の構成を概略的に示すブロック図である。
符号の説明
1_1〜1_M:アンテナ、
2_1〜2_M:無線部、
3:白色化回路、
4_1〜4_N:情報系列抽出回路、
21_1〜21_N:ウェイト推定回路、
22_1〜22_N:信号分離回路、
23_1〜23_N:復調回路、
24_1〜24_N:尤度算出回路、
25_1〜24_N:座標変換回路、
31_1〜31_N:振幅歪み検出回路、
32_1〜32_N:平均化回路、
33_1〜33_N:尤度変換回路

Claims (4)

  1. 複数のユーザから送信された信号を受信するマルチユーザ受信装置であって、
    M本(M≧2)の受信アンテナと、
    M系列の入力信号に対して白色化して出力する白色化手段と、
    前記白色化されたM系列の信号を入力し、入力信号に含まれる情報系列を抽出して出力する第一の出力部と、後段の情報系列抽出手段に対してM系列の信号を出力する第二の出力部を備えるN個(N≧2)の情報系列抽出手段と
    により構成され、
    前記情報系列抽出手段は、
    前記入力信号から、該入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定するウェイト推定手段と、
    前記入力信号を前記推定されたウェイトを用いて信号の分離を行う信号分離手段と、
    前記信号分離手段により分離された信号から情報系列を再生し、第一の出力部へ出力する復調手段と、
    前記推定されたウェイトおよび前記信号分離手段により分離された信号から、推定されたウェイトの尤度を算出し出力する尤度算出手段と、
    前記入力信号を、算出された尤度に応じて、前記推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換した上で第二の出力部へ出力する座標変換手段と
    を備えることを特徴とするマルチユーザ受信装置。
  2. 請求項1に記載のマルチユーザ受信装置であって、
    前記尤度算出手段は、
    前記信号分離手段により分離された信号の振幅歪みの平均値に基づいて尤度を算出することを特徴とするマルチユーザ受信装置。
  3. 複数のユーザから送信された信号を受信するマルチユーザ受信方法であって、
    M本(M≧2)の受信アンテナにより信号を受信するステップと、
    M系列の入力信号に対して白色化して出力する白色化ステップと、
    前記白色化されたM系列の信号を入力し、入力信号に含まれる情報系列を抽出して出力する第一の出力部と、後段の情報系列抽出ステップに対してM系列を信号を出力する第二の出力部を備えるN個(N≧2)の情報系列抽出ステップと
    により構成され、
    前記情報系列抽出ステップは、
    前記入力信号から、該入力信号に含まれる情報系列を抽出するウェイトを推定するウェイト推定ステップと、
    前記入力信号を前記推定されたウェイトを用いて信号の分離を行う信号分離ステップと、
    前記信号分離ステップにより分離された信号から情報系列を再生し、第一の出力部へ出力する復調ステップと、
    前記推定されたウェイトおよび前記信号分離ステップにより分離された信号から、推定されたウェイトの尤度を算出し出力する尤度算出ステップと、
    前記入力信号を、算出された尤度に応じて、前記推定されたウェイトと平行する受信信号空間を縮小するように座標変換した上で第二の出力部へ出力する座標変換ステップと
    を備えることを特徴とするマルチユーザ受信方法。
  4. 請求項3に記載のマルチユーザ受信方法であって、
    前記尤度算出手段は、
    前記信号分離手段により分離された信号の振幅歪みの平均値に基づいて尤度を算出することを特徴とするマルチユーザ受信方法。
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JP2006520115A (ja) * 2003-03-13 2006-08-31 ドコモ コミュニケーションズ ラボラトリーズ ヨーロッパ ゲーエムベーハー 適応型マルチユーザ干渉キャンセラおよびマルチユーザ検出器

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