JP4545263B2 - 自走式乗用型草刈機 - Google Patents

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JP4545263B2
JP4545263B2 JP2000023420A JP2000023420A JP4545263B2 JP 4545263 B2 JP4545263 B2 JP 4545263B2 JP 2000023420 A JP2000023420 A JP 2000023420A JP 2000023420 A JP2000023420 A JP 2000023420A JP 4545263 B2 JP4545263 B2 JP 4545263B2
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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は草刈機に関するものである。
更に詳しくは、作業者が座席から立ち上がったときに、カッターの回転がごく短時間のうちに停止するようにして、安全性をより向上させた草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用型の草刈機には、作業者が座席から立ち上がると、エンジンが自動的に停止し、それに伴ってカッターの回転も停止するようにしたものがある。このような草刈機では、例えば作業者が運転席(座席)から地面に降りて草刈機を点検するような場合でも、点検を始めるときにはカッターは停止していることになるので、作業者が過って回転しているカッターで怪我をしてしまう危険が少なく、安全性が高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したような構造の草刈機には、次のような課題があった。
すなわち、従来のものは、エンジンの電源が切れても、カッターはエンジン及び回転刃の慣性力によって、すぐには停止しきれず、しばらくは回転する。つまり、作業者が運転席から地面に降りたとき、カッターがまだ回転している場合もあるので、必ずしも安全であるとはいいきれず、十分な注意を必要とする。
【0004】
(本発明の目的)
本発明は、作業者が座席から立ち上がったときにカッターの回転がごく短時間のうちに停止するようにして、安全性をより向上させた草刈機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
上記課題を解決し目的を達成する為に講じた本発明の手段は次の通りである。
第1の発明にあっては、
カッターを備えた刈取部を有し、座席に運転作業者の重さがかからなくなったときにエンジンが停止すると共にクラッチが切れて前記カッターへのエンジンの動力の伝達が遮断され、更に前記カッターの回転をブレーキシューにより強制的に停止させる自走式乗用型草刈機であって、
昇降ハンドルを引き上げて前記刈取部を上昇させると上方向へ回動してクラッチ機構を断方向に作動するクラッチレバーを有し、前記座席の座席取付板には、前記クラッチレバーと接触するクラッチ押上バーが設けてあり、前記座席に運転作業者の重さがかからなくなったときに前記座席取付板が上昇して前記クラッチ押上バーがクラッチレバーを押し上げるように構成されている、
自走式乗用型草刈機である。
【0006】
第2の発明にあっては、
カッターを備えた刈取部を有し、座席に運転作業者の重さがかからなくなったときにクラッチが切れてカッターへのエンジンの動力の伝達が遮断され、更に前記カッターの回転をブレーキシューにより強制的に停止させる自走式乗用型草刈機であって、
昇降ハンドルを引き上げて前記刈取部を上昇させると上方向へ回動してクラッチ機構を断方向に作動するクラッチレバーを有し、前記座席の座席取付板には、前記クラッチレバーと接触するクラッチ押上バーが設けてあり、前記座席に運転作業者の重さがかからなくなったときに前記座席取付板が上昇して前記クラッチ押上バーがクラッチレバーを押し上げるように構成されている、
自走式乗用型草刈機である。
【0007】
(作 用)
本発明に係る自走式乗用型草刈機では、座席に所要の重さがかからなくなったときにカッターの回転を制動手段によって強制的に停止させるようにしている。
これによると、運転作業者が座席から地面に降りたときにはカッターの回転は既に確実に停止しているので、回転しているカッターで作業者が怪我をする危険をなくすことができる。
【0008】
座席に所要の重さがかからなくなったときにエンジンを停止させる手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、運転作業者が座席から立ち上がったときに、エンジンを停止させると共に、カッターの回転も強制的に停止させる。
したがって、エンジンを停止しても慣性力によるカッターの回転をすぐには停止させることができなかった従来の草刈機に比べて、ごく短時間のうちにカッターを停止させることができる。これによると、運転作業者が座席から地面に降りたときにはカッターの回転は既に確実に停止しているので、回転しているカッターで作業者が怪我をする危険をなくすことができる。
【0009】
座席に所要の重さがかからなくなったときにエンジンを停止させる手段と、カッターに駆動力を伝えるクラッチ機構を断状態にする手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、エンジンを切っても慣性力によって回転するエンジンの動力を、クラッチ機構を断状態にすることによりカッターに伝わらないようにすることができるので、より短時間のうちにカッターを停止させることができる。
また、カッターへのエンジンの動力の伝達が遮断された状態で、カッターの回転を制動するので、より小さな制動力でカッターの回転を停止することができる。
【0010】
座席に所要の重さがかからなくなったときに、エンジンの作動とは無関係にカッターに駆動力を伝えるクラッチ機構を断状態にする手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、クラッチ機構を断状態することで、エンジンを作動させたままでカッターの回転をごく短時間のうちに停止させることができる。したがって、カッターが停止しているので安全である点は同様で、且つ、再度作業を始めるとき、エンジンを始動する必要はなく、クラッチ機構をつなげるだけでいいので、便利である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る草刈機の一実施例を示す概略側面図、
図2は駆動部の構造を示す要部裏面図、
図3は昇降レバー及びクラッチレバーの構造を示す要部斜視図、
図4は駆動部の構造を示す説明図、
図5は座席及びクラッチレバーの位置関係を示す概略説明図、
図6はシートスイッチ装置の構造を示す概略説明図、
図7は運転作業者が座席から立ち上がったときの座席とクラッチレバーの動きを示す概略説明図、
図8は運転作業者が座席から立ち上がったときの座席とクラッチレバーの状態を示す概略説明図ある。
なお、図3においてはクラッチレバーを押し上げるクラッチ押上バーを、図5ないし図7においてはクラッチレバーに取り付けてある操作ワイヤを省略して表している。
また、シートスイッチ装置6とその電気系統に関しては、既に公知な技術であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0012】
符号Aは自走式乗用型草刈機で、フレーム1を有している。フレーム1の前後部には、前部車軸10及び後部車軸10aが設けてある。各車軸10、10aには、前輪W1及び後輪W2が取付けてある。
【0013】
フレーム1後部には、後部車軸10a及び後述するカッターを駆動するエンジンEが搭載してある。エンジンEの冷却風ダクトDは下方に導出してある。エンジンEの駆動軸13(図2に図示)にはプーリP1、P2が取付けてある。プーリP2とフレーム1後部裏側に配設してあるミッションMのプーリP3にはベルトB1が巻き掛けてある。符号14はクラッチを構成しているテンションプーリである。なおプーリP1と、後述するカッターCの垂直軸50の従動プーリ51との間にはベルトB2が巻き掛けてある。
【0014】
フレーム1前部には、前輪W1を操舵するステアリングSが設けてある。符号12はブレーキペダル、符号120はブレーキペダルと連動して走行ブレーキの作動と走行クラッチの切断とを一緒に行なうようにした作動ロッド、符号Bはバッテリーである。
【0015】
フレーム1の中間部上部には、上方に盛り上げて形成してある座枠板15が取付けてある。座枠板15の上方には座席11が設けてあり、座席11の底面部には座席取付板111が取付けてある。座席取付板111は進行方向に向かって左右両側を下方に折り曲げたような形状(断面コ状)となっており、下側が解放されている。座席取付板111の左右の側板の前部側は、座枠板15上の軸受部151に軸部150を介して回動自在に取付けられており、座席11が軸部150を中心として座席11の後部が上がるようになっている。
【0016】
図5及び図8を参照する。
座枠板15後方のフレーム1上には、座席11に座った際にエンジンEの始動を可能にし、また座席11から離れた際にエンジンEを停止させるシートスイッチ装置6が設けてある。シートスイッチ装置6はスイッチ取付板62を有しており、スイッチ取付板62の略中央にはエンジンEの始動用スイッチ61が突出して設けてある。スイッチ取付板62は、フレーム1上に並設された圧縮バネ63,63によって下方から支持されている。符号630は圧縮バネ用の筒状のカバーである。スイッチ61の両側には、運転作業者が座席11から立ち上がったときに、座席取付板111とスイッチ61が接触しないようにクリアランスを確保するための圧縮バネ64,64が設けてある。
【0017】
上記のような構成により、運転作業者が座席11に座ると圧縮バネ63,63が縮んで座席取付板111の後部が下降し、更に圧縮バネ64,64が縮むことにより座席取付板111がエンジンEのスイッチ61を押し、スイッチ61がONの状態となる。また、運転作業者が座席11より離れると、圧縮バネ63,63の付勢力により座席11が上方に復帰し、圧縮バネ64,64の伸びにより座席取付板111がスイッチ61から離れ、スイッチ61はOFFの状態になる。
【0018】
座席取付板111のうち左側の側板の後方寄りには、後述するクラッチレバー41側(車体左側)へ突出するクラッチ押上バー112が設けてある。クラッチ押上バー112先端部は、回動するクラッチレバー41に接触する位置まで突出させてある。このクラッチ押上バー112は、運転作業者が座席11より立ち上がって圧縮バネ64,64が伸びることにより、座席取付板111が上昇してクラッチレバー41を上方に押し上げるようになっている。
【0019】
座枠板15の下方には座枠板15とほぼ同一形状に形成され、上面カバー201と共に後述する垂直軸50を支持する支持板15aが配設してある。なお、支持板15aは後述するカバー20の上部に取付けてある。また、座枠板15と支持板15aは同じ金型を使用して成形されており、コストダウンを図っている。
【0020】
フレーム1の中間部下側には刈取部2が配設してある。刈取部2は、ほぼ円盤状のカバー20を備えている。カバー20は側面カバー200と上面カバー201を有している。なお、前記した支持板15aは上面カバー201の上に設けてある。側面カバー200は前部側が解放されており、後部側及び進行方向の左方側は、側面カバー200で塞がれている。カバー20の右方側には、側面カバー200の一部を構成する側部カバー24が設けてある。側部カバー24は上方へ回動できるようにしてあり、カバー20右側を開閉できる。
【0021】
カバー20を含む刈取部2は、取付けピン30a、30b、30c、30d及びリンク31、32、33(フレーム1の左右に設けてある)からなるリンク装置3により、昇降できるようにフレーム1に取付けてある。リンク33の上端部には長孔330が設けてある。リンク33は、長孔330を回動支持体340のピン341にスライド可能に嵌め入れて取付けてあり、長孔330と共に刈取部2に加わる突き上げ力を逃がす緩衝手段を構成している。
【0022】
昇降操作手段側係合体を構成している回動支持体340の元部は、支持板43に支軸342を介して回動可能に取付けてある。また回動支持体340には、昇降ハンドル34が元部を中心軸として回動可能に取付けてある。
【0023】
昇降ハンドル34は支持板43に隣設してある円弧状の調整板35の調整溝350に挿通してある。調整溝350には、下部の四箇所に半円状に切欠された掛止部351が設けてある。また調整溝350上端部には、掛止部352が設けてある。
上記構造によると、昇降ハンドル34を上方に引き上げれば刈取部2を上昇させることができる。なお、刈取部2は、刈取部2に上方へ向かう付勢力を付与している引上げバネ25によって常時上方へ引かれており、手操作により昇降ハンドル34を引き上げる際に要する力が軽減されると共に、リンク装置3等各部の負担も軽減される。
【0024】
支持板43の上部には、支軸44を介してクラッチ機構を作動する手段であるクラッチレバー41の後部寄りが回動可能に取付けてある。クラッチレバー41のうち支軸44寄りには調整板35側へ突出して、係合ピン42が設けてある。
係合ピン42先端部は回動する回動支持体340に接触する位置まで突出させてある。クラッチレバー41後端部には係合ピン42とは反対側へ突出して取着ピン45が並設されている。取着ピン45には後述する操作ワイヤWの一端部が取付けられる。
【0025】
図3においては操作ワイヤWを引っ張っている場合を図示している。そしてこの状態から、昇降ハンドル34を引き上げて掛止部352に掛止すれば回動支持体340が係合ピン42を押し上げ、クラッチレバー41を上方へ回し、操作ワイヤWを緩める。これによってクラッチ機構を断方向に作動させる。
【0026】
カバー20の中央部には、軸受(図示省略)を介して垂直軸50が取付けてある。また、垂直軸50は軸受(図示省略)を介して支持板15aを貫通させてあり、上端部には従動プーリ51が取付けてある。従動プーリ51は座枠板15と支持板15aの間の空間部に位置している。従動プーリ51には上記したとおりベルトB2が巻き掛けてあり、エンジンEにより駆動される。
【0027】
垂直軸50下端部にはカッターCが取付けてある。カッターCはカッターバー21を有し、カッターバー21は垂直軸50に水平に取付けてある。カッターバー21はカバー20の下方側に位置し、その両端部には軸ピン23を介して刈刃22が揺動可能(固定も可能)に取付けてある。なお、両刈刃22の刃先は、カバー20内に収まるように設定してある。
【0028】
エンジンE側のプーリP1と従動プーリ51に巻き掛けてあるベルトB2のプーリP1側寄りには、クラッチ機構を構成しているテンションプーリ16が配設してある。テンションプーリ16はアーム160先部に取付けてあり、アーム160の中間部は軸ピン161によって回動可能に軸支してある。アーム160後端部には、操作ワイヤWの先端部が取付けてある。操作ワイヤWの中間部はチューブT内に通してあり、元端部は上記クラッチレバー41の取着ピン45に取付けてある。
【0029】
また、アーム160の軸ピン161より先部には軸ピン162を介してブレーキロッド170の後端部が取付けてある。ブレーキロッド170の先端部はフック状に形成され、支軸171を介して回動可能に取付けてあり、制動手段であるブレーキシュー17の一部に掛けてある。
【0030】
ブレーキシュー17は、アーム160が回動してテンションプーリ16によるベルトB2へのテンションを解除したときに前方へ回動し、従動プーリ51周面を押圧してブレーキをかける。またアーム160が回動しテンションプーリ16によりベルトB2にテンションがかかったときには後方へ回動し、ブレーキを解除するようにしてある。
【0031】
また、軸ピン161には、ねじりコイルバネ(図示せず)が取付けてあり、テンションプーリ16によるベルトB2へのテンションを解除するような方向へ付勢力が働いている。そして、通常、クラッチレバー41が前方に倒されているときは、テンションプーリ16によってベルトB2にテンションがかかっているが、クラッチレバー41がある限界点を越えて押し上げられると、上記ねじりコイルバネの付勢によりテンションプーリ16が勢い良く回動し、その勢いでクラッチレバー41も跳ね上げられる。
【0032】
なお、本実施の形態では、一本の操作ワイヤWでクラッチレバー41とブレーキロッド170が取付けられたアーム160を繋ぎ、クラッチレバー41の操作によって間接的に従動プーリ51が作動するようにしているが、クラッチレバー41とブレーキシュー17を更に別の操作ワイヤWで直接繋ぐことにより、クラッチレバー41の操作によるブレーキシュー17の作動の応答性を向上させると共に、より確実に作動させることができるようにする。
【0033】
(作 用)
図1ないし図8を参照して本実施例の作用を説明する。
運転作業者が座席11に座ると、作業者の体重により座席11の後部が降りてエンジンEの始動を可能にするスイッチ61がONの状態となる。そして、座った状態でスタータスイッチ(図示せず)を回してエンジンEを始動させる。昇降ハンドル34を前方に倒してクラッチレバー41を操作し、カッターCを回転させて草刈り作業を行う。草刈り作業中は、昇降ハンドル34を適宜操作して、刈取部2の高さを草刈作業地の状態に応じた最適の高さに調整する。
【0034】
また、草刈機Aを搬送用トラックに積載する際に、作業時の高さのままでは刈取部2が架台等に接触するような場合や、草刈作業地に凹凸が多い場合などは刈取部2を上昇させる。その際は、昇降ハンドル34を引き上げて掛止部352に掛止する。これにより回動支持体340が係合ピン42を押し上げ、クラッチレバー41を上方へ回し、操作ワイヤWを緩める。操作ワイヤWが緩むとアーム160が回動し、テンションプーリ16によるベルトB2へのテンションが解除され、ベルトB2が緩み、エンジンEが作動中であってもカッターCの作動は停止する。このときブレーキシュー17が回動して従動プーリ51を停止させ固定する。
【0035】
またベルトB2が緩むことにより、ベルトB2も周動しなくなるので従動プーリ51と駆動プーリP1との間に高さの差が生じた状態でもベルトB2は脱落しない。
【0036】
昇降ハンドル34を前方に倒しクラッチレバー41を操作して、カッターCを回転させた状態で、運転作業者が座席11より離れると、圧縮バネ63の付勢力によって座席取付板111の後部が上昇し、スイッチ61がOFFになってエンジンEの回転が停止する。また、座席取付板111の後部が上昇すると、クラッチ押上バー112がクラッチレバー41を押し上げるので、アーム160及びブレーキシュー17が回動して従動プーリ51を制動し、カッターCの回転がごく短時間のうちに停止する。
【0037】
更にこの状態(座席11に座らない状態)で、運転作業者が車体横からスタータスイッチを回しても、スイッチ61はOFFになっているのでエンジンEは再始動しない。
【0038】
このように、本実施例の草刈機Aでは、運転作業者が座席11から立ち上がってたときにエンジンEが停止すると共に、クラッチが切れてカッターCへのエンジンEの動力の伝達が遮断され、更にカッターCの回転がブレーキシュー17により強制的に停止させるようにしている。したがって、エンジンを停止しても慣性力によるカッターの回転をすぐには停止させることができなかった従来の草刈機に比べて、ごく短時間のうちにカッターCを停止させることができる。これによると、運転作業者が座席11から地面に降りたときにはカッターCの回転は既に確実に停止しているので、回転しているカッターCで作業者が怪我をする危険をなくすことができる。
【0039】
なお、座席11の下にシートスイッチ装置6を設けないようして、運転作業者が座席11から立ち上がってもエンジンEは停止しないようにすることもできる。このようにすれば、カッターCが停止しているので安全である点は同様で、且つ、再度作業を始めるとき、エンジンEを始動する必要はなく、クラッチレバー41を操作してクラッチ機構をつなげるだけでいいので、便利である。
【0040】
また、本実施の形態では、座席11の上昇に伴ってエンジンEとブレーキシュー17の作動を制御するようにしているが、例えば座席11の抜重を感知する手段であるセンサーを座席11に設け、そのセンサーによって座席11にかかる重さを感知させて、エンジンEとブレーキシュー17の作動を制御するようにしてもよい。更に、このセンサー及びセンサーを含む電気系統によって、ブレーキシュー17のみの作動を制御するようにしてもよい。
【0041】
図9は草刈作業時のカバー及びカッターの作用を示す説明図である。
カバー20の前方は解放されているので、図5に示すように長い草を刈るときでも草の倒れが少なく、刈取りやすい。また、カバー20の側部カバー24を上方に折り曲げて側部を開放すると刈刃22の交換が容易である。更にはカッターCの刈刃22は揺動自在に取付けてあるので、路石などの硬いものに当たっても逃げが利き、損傷を防止できる。
【0042】
また草刈作業中、草刈作業地の凸部などが刈取部2に接触しても、リンク33の長孔330の作用により、刈取部2のみが跳ね上がり、突き上げ力を逃がして各部の損傷を防止する。
【0043】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示した実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0044】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る自走式乗用型草刈機では、座席に所要の重さがかからなくなったときにカッターの回転を制動手段によって強制的に停止させるようにしている。これによると、運転作業者が座席から地面に降りたときにはカッターの回転は既に確実に停止しているので、回転しているカッターで作業者が怪我をする危険をなくすことができる。
【0045】
(b)座席に所要の重さがかからなくなったときにエンジンを停止させる手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、運転作業者が座席から立ち上がったときに、エンジンを停止させると共に、カッターの回転も強制的に停止させる。したがって、エンジンを停止しても慣性力によるカッターの回転をすぐには停止させることができなかった従来の草刈機に比べて、ごく短時間のうちにカッターを停止させることができる。これによると、運転作業者が座席から地面に降りたときにはカッターの回転は既に確実に停止しているので、回転しているカッターで作業者が怪我をする危険をなくすことができる。
【0046】
(c)座席に所要の重さがかからなくなったときにエンジンを停止させる手段と、カッターに駆動力を伝えるクラッチ機構を断状態にする手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、エンジンを切っても慣性力によって回転するエンジンの動力を、クラッチ機構を断状態にすることによりカッターに伝わらないようにすることができるので、より短時間のうちにカッターを停止させることができる。また、カッターへのエンジンの動力の伝達が遮断された状態で、カッターの回転を制動するので、より小さな制動力でカッターの回転を停止することができる。
【0047】
(d)座席に所要の重さがかからなくなったときに、エンジンの作動とは無関係にカッターに駆動力を伝えるクラッチ機構を断状態にする手段と、カッターの回転を強制的に停止させる制動手段を有するものでは、クラッチ機構を断状態することで、エンジンを作動させたままでカッターの回転をごく短時間のうちに停止させることができる。したがって、カッターが停止しているので安全である点は同様で、且つ、再度作業を始めるとき、エンジンを始動する必要はなく、クラッチ機構をつなげるだけでいいので、便利である。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る草刈機の一実施例を示す概略側面図。
【図2】 駆動部の構造を示す要部裏面図。
【図3】 昇降レバー及びクラッチレバーの構造を示す要部斜視図。
【図4】 駆動部の構造を示す説明図。
【図5】 座席及びクラッチレバーの位置関係を示す概略説明図。
【図6】 シートスイッチ装置の構造を示す概略説明図。
【図7】 運転作業者が座席から立ち上がったときの座席とクラッチレバーの動きを示す概略説明図。
【図8】 運転作業者が座席から立ち上がったときの座席とクラッチレバーの状態を示す概略説明図。
【図9】 草刈作業時のカバー及びカッターの作用を示す説明図。
【符号の説明】
1 フレーム
2 刈取部
3 リンク装置
6 シートスイッチ装置
10 前部車軸
10a 後部車軸
11 座席
12 ブレーキペダル
13 駆動軸
14 テンションプーリ
15 座枠板
15a 支持板
16 テンションプーリ
17 ブレーキシュー
20 カバー
21 カッターバー
22 刈刃
22 両刈刃
23 軸ピン
24 側部カバー
25 バネ
30a 取付けピン
31、32、33 リンク
34 昇降ハンドル
35 調整板
41 クラッチレバー
42 係合ピン
43 支持板
44 支軸
45 取着ピン
50 垂直軸
51 従動プーリ
61 スイッチ
62 スイッチ取付板
111 座席取付板
112 クラッチ押上バー
120 作動ロッド
63 圧縮バネ
64 圧縮バネ
150 軸部
151 軸受部
160 アーム
161 軸ピン
162 軸ピン
170 ブレーキロッド
171 支軸
200 側面カバー
201 上面カバー
330 長孔
340 回動支持体
341 ピン
342 支軸
350 調整溝
351 掛止部
352 掛止部
630 カバー
A 草刈機
B1 ベルト
B2 ベルト
C カッター
D 冷却風ダクト
E エンジン
M ミッション
P1 プーリ
P1 駆動プーリ
P2 プーリ
P3 プーリ
S ステアリング
T チューブ
W 操作ワイヤ
W1 前輪
W2 後輪

Claims (2)

  1. カッター(C)を備えた刈取部(2)を有し、座席(11)に運転作業者の重さがかからなくなったときにエンジン(E)が停止すると共にクラッチが切れて前記カッター(C)へのエンジン(E)の動力の伝達が遮断され、更に前記カッター(C)の回転をブレーキシュー(17)により強制的に停止させる自走式乗用型草刈機であって、
    昇降ハンドル(34)を引き上げて前記刈取部(2)を上昇させると上方向へ回動してクラッチ機構を断方向に作動するクラッチレバー(41)を有し、前記座席(11)の座席取付板(111)には、前記クラッチレバー(41)と接触するクラッチ押上バー(112)が設けてあり、前記座席(11)に運転作業者の重さがかからなくなったときに前記座席取付板(111)が上昇して前記クラッチ押上バー(112)がクラッチレバー(41)を押し上げるように構成されている、
    自走式乗用型草刈機。
  2. カッター(C)を備えた刈取部(2)を有し、座席(11)に運転作業者の重さがかからなくなったときにクラッチが切れて前記カッター(C)へのエンジン(E)の動力の伝達が遮断され、更に前記カッター(C)の回転をブレーキシュー(17)により強制的に停止させる自走式乗用型草刈機であって、
    昇降ハンドル(34)を引き上げて前記刈取部(2)を上昇させると上方向へ回動してクラッチ機構を断方向に作動するクラッチレバー(41)を有し、前記座席(11)の座席取付板(111)には、前記クラッチレバー(41)と接触するクラッチ押上バー(112)が設けてあり、前記座席(11)に運転作業者の重さがかからなくなったときに前記座席取付板(111)が上昇して前記クラッチ押上バー(112)がクラッチレバー(41)を押し上げるように構成されている、
    自走式乗用型草刈機。
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