JP4543662B2 - 電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正極と負極とをセパレータを介して積層した発電要素となる電池素子を外装缶に収納する電池に関する。
近年においては、例えばノート型パーソナルコンピュータ、携帯型電話機、カメラ一体型VTR(video tape recorder)、PDA(Personal Digital Assistants)等の電子機器の電源として、軽量で高エネルギー密度な二次電池の開発が進められている。この高いエネルギー密度を有する二次電池としては、例えば鉛電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等といった水系電解液電池よりも大きなエネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池がある。
このリチウムイオン二次電池は、正極と負極とをセパレータを介して積層させた発電要素となる電池素子と、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させる際の媒体となる非水電解液とが、導電性金属等で形成された筒状の有底容器からなる外装缶に収納され、外装缶の開口部が封口蓋体で封止されて内部が高い気密性で密閉されたものである。
このような構成のリチウムイオン二次電池において、外装容器となる外装缶は、例えば鉄、ステンレス、アルミ等や、これらの金属の合金等といった導電性金属の薄板を筒状に絞り加工し、表面にニッケル等の導電性金属等からなるめっきを施すことで形成され、容器としての機能だけではなく、例えば電極等が容器底部等に抵抗溶接等で接続されて電池素子より電気を外部に取り出すための外部端子としても機能する。
このため、外装缶においては、外部端子として外部に露出する機会が多く、外側表面に傷や凹み等があると外観不良となってしまう。このため、外装缶においては、外側表面がブライト仕上げのもの、すなわち外側表面が平滑で光沢のある状態に仕上がったものを用いることが好ましいが、電池製造工程等ですり傷等が外側表面に生じる虞があることから、予め外側表面を所定の粗度でのダル仕上げ、いわゆるつや消し仕上げにしておき、電池製造工程等ですり傷等が生じても目立たないようにしている。
また、外装缶においては、電池素子との接続を、例えば電池素子から導出されたリード端子を容器底部に抵抗溶接することで行っていることから、リード端子を溶接した位置に抵抗溶接痕がついてしまい、この抵抗溶接痕を目立たなくする必要がある。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1等には、外装缶の外側表面の粗度を粗くして外側表面に生じたすり傷や、抵抗溶接痕等を目立たないようにすることや、外装缶の内側表面の粗度は密にしてリード端子と容器底部との接触抵抗を安定化させ、適切に抵抗溶接が行えるようにすることが提案されている。
しかしながら、このような提案では、例えば外装缶表面に成膜された導電性金属等からなるめっきの厚みによっては、リード端子を外装缶に抵抗溶接で接続させるときのリード端子と外装缶との電気抵抗が不安定になって抵抗溶接時にリード端子と外装缶との間に生じる電気抵抗による発熱が不安定になり、リード端子を外装缶に適切に溶接できなくなることがある。
特許第2576014号公報
本発明は、外側表面のすり傷や溶接痕が目立ちにくく、且つ電池素子から導出されたリード端子を内側に適切に接続でき電池を提供するものである。
本発明に係る電池は、正極と負極とがセパレータを介して積層され、長手方向に巻回され、巻回軸方向の一端面より正極リード端子が突出し、他端面より負極リード端子が突出した電池素子と、有底筒状をなして上記電池素子を収納する容器部材と、上記容器部材の内面上及び外面上に設けられた導電金属層とを有し、上記電池素子の負極リード端子が内側底面に抵抗溶接により接続され、上記電池素子の他に、電解質塩と有機溶媒とを有する非水電解液を収納する外装缶と、上記電池素子の正極リード端子が溶接により接続される上記外装缶の開口部を閉塞する封口蓋体とを備える。上記外装缶は、上記容器部材の上記リード端子が接続される位置の上記導電金属層の厚みが、上記容器部材の内側より外側が厚くされ、且つ上記導電金属層表面の中心線平均粗度(Ra)が、上記容器部の内側と外側とで同じにされる。上記外装缶は、上記導電金属層表面の中心線平均粗度(Ra)が0.4μm以上、1μm以下の範囲でダル仕上げされており、上記容器部材の上記負極リード端子が接続される位置の上記導電金属層の厚みが、上記容器部材の内側で0.2μm以上、1.5μm以下の範囲にあり、上記容器部材の外側で2μm以上、5μm以下の範囲にある。
このように、本発明によれば、外装缶における導電金属層表面、すなわち外装缶表面の中心線平均粗度(Ra)が内側と外側とで略同じ、具体的には中心線平均粗度(Ra)の範囲が0.4μm以上、1μm以下と粗い、いわゆるダル仕上げにしている。特に、電池素子のリード端子が接続される内側表面の粗度を従来よりも粗くしている。このように、外装缶内側表面の粗度を粗くすることで、マクロ的には外装缶内側表面が凸凹になっており、リード端子が外装缶内側表面の凸部と点で接触することから外装缶内側表面とリード端子とを安定した接触状態にできる。
また、本発明によれば、外装缶外側表面も内側と同様にダル仕上げになっており、つや消し状態になっていることから、電池製造時に外装缶外側表面に生じるすり傷や、溶接痕等を目立たなくできる。
さらに、本発明によれば、リード端子が接続される位置の導電金属層の厚みを容器部材の内側より外側で厚くなるようにしている。具体的には、外装缶内側のリード端子が直接接続される位置の導電金属層の厚みを0.2μm以上、1.5μm以下の範囲にし、対向する外側の導電金属層の厚みより薄くしている。このように、リード端子が直接接続される外装缶内側の導電金属層の厚みを薄くすることで、リード端子を外装缶内側に抵抗溶接等で溶接したときに溶融した導電金属層が電圧で飛び散ることを防ぐことができ、外装缶の内側にリード端子を適切に接続できる。
本発明によれば、外装缶における内側及び外側の導電金属層表面の中心線平均粗度(Ra)を略同じ、具体的には中心線平均粗度(Ra)の範囲が0.4μm以上、1μm以下と粗いダル仕上げにしている。これにより、本発明によれば、外装缶内側の表面の粗度も粗くなることから、リード端子が外装缶内側表面に点接触することになり、外装缶内側表面とリード端子とを安定した接触状態にでき、リード端子を外装缶内側に溶接等で適切に接続できる。
本発明によれば、外装缶外側表面も内側と同様にダル仕上げ、いわゆるつや消し状態になっていることから、電池製造時に外装缶外側表面に生じるすり傷や、溶接痕等を目立たなくでき、外観不良を抑えることができる。
本発明によれば、リード端子が直接接続される外装缶内側の導電金属層の厚みを薄くすることで、リード端子を外装缶内側に抵抗溶接等で溶接したときに溶融した導電金属層が電圧で飛び散ることを防ぐことができ、外装缶に対するリード端子の接続信頼性を向上できる。
以下、本発明を適用した電池用外装缶及び電池について、図1に示す円筒形のリチウムイオン二次電池(以下、電池と記す。)1を参照にして説明する。この電池1は、発電要素となりの巻回構造を有する電池素子2と、電池内部でリチウムイオンを移動させる際の媒体となる非水電解液3とが、外装容器となる外装缶4内に収納され、外装缶4の開口部が封口蓋体5で閉蓋されたものである。
電池素子2は、帯状の正極11と、帯状の負極12とが、正極11と負極12とが接触しないようにこれらを互いに遮蔽する帯状のセパレータ13を介して積層され、電極の長手方向に巻回されたものである。この電池素子2では、正極11と負極12との間で後述する非水電解液3を媒体としてリチウムイオンを行き来させることで電池反応が行われる。
正極11は、正極活物質、結着剤等を含有する正極合剤塗液を正極集電体21の主面に塗布、乾燥、加圧することにより、正極集電体21の主面上に正極合剤層22が圧縮形成されている。正極11には、正極リード端子23が正極集電体21の所定の位置に、例えば超音波溶接や抵抗溶接等の溶接方法によって電気的に接続されている。この正極リード端子23には、例えばアルミニウム等の導電性金属等からなる短冊状金属片等を用いる。
正極11において、正極合剤層22に含有される正極活物質には、リチウムイオンをドープ/脱ドープすることが可能な材料を用いる。具体的には、例えば化学式LiMO(xは0.5以上、1.1以下の範囲であり、Mは遷移金属のうちの何れか一種又は複数種の化合物である。)等の化学式で示されるリチウム遷移金属複合酸化物、TiS、MoS、NbSe、V等の化学式で示されるリチウムを含有しない金属硫化物、金属酸化物、或いは特定のポリマー等を用いる。これらのうち、リチウム遷移金属複合酸化物としては、例えばLiCoOといった化学式で示されるリチウム・コバルト複合酸化物、LiNiOといった化学式で示されるリチウム・ニッケル複合酸化物、LiNiCo1−y(x、yは電池の充放電状態によって異なり、通常0<x<1、0.7<y<1.02である。)といった一般的な化学式で示されるリチウム・ニッケル・コバルト複合酸化物や、LiMnといった化学式で示されるスピネル型のリチウム・マンガン複合酸化物等が挙げられる。そして、正極11では、正極活物質として、上述した金属硫化物、金属酸化物、リチウム遷移金属複合酸化物等のうちの何れか一種又は複数種を混合して用いることも可能である。
正極11では、正極合剤層22の結着剤として、非水電解液電池の正極合剤に用いられる例えばポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等といった結着剤を用いることができる他に、正極合剤層22に導電材として炭素質材料等を添加したり、公知の添加剤等を添加したりすることができる。また、正極11では、正極集電体21に、例えばアルミニウム等の導電性金属からなる箔状金属や網状金属等を用いる。
負極12は、負極活物質、結着剤等を含有する負極合剤塗液を負極集電体31の主面に塗布、乾燥、加圧することにより、負極集電体31の主面上に負極合剤層32が圧縮形成された構造となっている。負極12には、負極リード端子33が負極集電体31の所定の位置に接続されている。この負極リード端子33には、例えば銅、ニッケル等の導電性金属等からなる短冊状金属片等を用いる。
負極12において、負極合剤層32に含有される負極活物質には、リチウム、リチウム合金、又はリチウムイオンをドープ/脱ドープできる炭素質材料等が用いられる。リチウムイオンをドープ/脱ドープできる炭素質材料としては、例えば2000℃以下の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶性炭素材料、結晶化しやすい原材料を3000℃付近の高温で焼成した人造黒鉛等の高結晶性炭素材料等を用いることが可能である。具体的には、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素繊維、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭等の炭素質材料を用いることが可能である。コークス類としては、例えばピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等がある。なお、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したものである。これらの炭素質材料は、電池素子2を充放電した際に、負極12側にリチウムが析出することを抑制させることが可能である。
また、上述した炭素質材料の他には、負極活物質として例えばリチウムと化合可能な金属、合金、元素、及びこれらの化合物等が挙げられる。負極活物質としては、例えばリチウムと化合可能な元素をMとしたときにMM'Li(M'はLi元素及びM元素以外の金属元素であり、xは0より大きな数値であり、y及びzは0以上の数値である。)の化学式で示される化合物である。この化学式においては、例えば半導体元素であるB、Si、As等も金属元素として挙げられる。具体的には、例えばMg、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Cd、Ag、Zn、Hf、Zr、Y、B、Si、As等の元素及びこれらの元素を含有する化合物、Li−Al、Li−Al−M(Mは2A族、3B族、4B族の遷移金属元素のうち何れか一種又は複数種である。)、AlSb、CuMgSb等が挙げられる。
特に、リチウムと化合可能な元素には、3B族典型元素が好ましく、これらの中でも特にSi、Snが好ましく、更にはSiを用いることが好ましい。具体的には、MSi、MSn(MはSi、Sn以外の一種以上の元素であり、xは0以上の数値である。)の化学式で示されるSi化合物、Sn化合物として、例えばSiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi等が挙げられ、これらのうちの何れか一種又は複数種を混合して用いる。
さらに、負極活物質としては、1つ以上の非金属元素を含有する炭素以外の4B族の元素化合物も利用できる。この化合物には、複数種の4B族の元素を含有していても良い。具体的には、例えばSiC、Si、SiO、GeO、SiO(0<x≦2である。)、SnO(0<x≦2である。)、LiSiO、LiSnO等の化学式で示される酸化物、窒化物等が挙げられ、これらのうちの何れか一種又は複数種を混合して用いる。
負極12では、負極合剤層32の結着剤として、非水電解液電池の負極合剤に用いられる例えばポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン等といった結着剤を用いることができる。負極12では、負極集電体31に、例えば銅等といった導電性金属からなる箔状金属や網状金属等を用いる。
セパレータ13は、正極11と負極12とを離間させるものであり、この種の非水電解液電池の絶縁性微多孔膜として通常用いられている公知の材料を用いることができる。具体的には、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の高分子フィルムが用いられる。また、リチウムイオン伝導度とエネルギー密度との関係から、セパレータ13の厚みはできるだけ薄い方が好ましく、その厚みを30μm以下にして用いる。
このような構成の電池素子2は、正極11と負極12とがセパレータ13を介して積層され、長手方向に巻回された巻回体であり、巻回軸方向の一端面より正極リード端子23が突出し、他端面より負極リード端子33が突出した構造になっている。
非水電解液3は、例えば非水溶媒に電解質塩を溶解させた溶液である。非水電解液3において、非水溶媒としては、例えば環状の炭酸エステル化合物、水素をハロゲン基やハロゲン化アクリル基で置換した環状炭酸エステル化合物や鎖状炭酸エステル化合物等を用いる。具体的には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4メチル1,3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、酪酸エステル、プロピオン酸エステル等が挙げられ、これらのうちの一種以上を用いる。特に、非水溶媒としては、電圧安定性の点からプロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートを使用することが好ましい。
また、電解質塩としては、例えばLiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiB(C、LiCHSO、LiCFSO、LiCl、LiBr等が挙げられ、これらのうちの一種以上を用いる。
外装缶4は、上述した電池素子2及び非水電解液3を収納する容器であり、缶底部41が略円形にされた略円筒状の有底容器である。そして、外装缶4は、容器本体となる容器部材42と、この容器部材42の内面上及び外面上の全面に亘って形成された導電金属層43とによって構成されている。
容器部材42は、例えば鉄、ステンレス、アルミニウム、若しくはこれらのうち一種以上を含有する合金等といった導電性金属等からなり、1mm程度の鋼板に絞り加工を施すことで形成される。
導電金属層43は、防錆や溶接信頼性等を向上させるためのものであり、例えばニッケル、アルミニウム、これらうち一種以上を含有する合金等といった導電性金属を容器部材42の内面上及び外面上にめっき層等、薄膜金属層として設けたものである。導電金属層43は、容器部材42が鉄やステンレス等で形成された場合、ニッケル、ニッケルを含有する合金等で形成され、容器部材42がアルミニウム等で形成された場合、アルミニウムを含有する合金等で形成される。
このような構成の外装缶4は、負極リード端子33が容器内側底面41a等に抵抗溶接等により接続されたときは負極12と導通し、負極外部端子となり、正極リード端子23が容器内側底面41a等に抵抗溶接等で接続されたときは正極11と導通し、外部正極端子となる。
そして、外装缶4は、導電金属層43の表面、すなわち外周面の平均粗度が容器の内側と外側とで略同じにされている。具体的には、外装缶4の内外側表面の平均粗度は、0.4μm以上、1μm以下と粗い仕上げ、いわゆるダル仕上げにしている。特に、外装缶4においては、電池素子2のリード端子23,33が接続される容器内側表面の粗度を従来よりも粗くしている。なお、ここでの平均粗度とは、JIS B0601 1994に規定されている中心線平均粗さ(Ra)のことである。
このように、外装缶4においては、リード端子23,33が接続される内側表面の粗度を粗くすることで、マクロ的には外装缶内側表面が凸凹になっており、リード端子23,33が内側表面の凸部と点で接触することから、内側表面とリード端子23,33とを安定した接触状態にできる。したがって、外装缶4においては、内側表面とリード端子23,33との接触が安定した状態で抵抗溶接等により接続されることから、リード端子23,33との接続信頼性が向上される。また、外装缶4においては、外側表面も内側表面と同様にダル仕上げになっており、いわゆるつや消し状態になっていることから、電池製造時に外側表面に生じるすり傷や、溶接痕等を目立たなくでき、外観不良を抑制できる。
外装缶4の内外側表面の平均粗度が0.4μmよりも小さい場合、すなわち表面粗度が密な場合、外装缶4の内側表面にリード端子23,33を適切に接触させることが困難となり、抵抗溶接等で外装缶4にリード端子23,33を接続したときの接続信頼性が低下する。一方、外装缶4の内外側表面の平均粗度が1μmよりも大きい場合、すなわち表面粗度が粗い場合、外装缶4の外側表面の粗度が粗すぎて、商品になったときの見栄えが悪くなる。したがって、外装缶4においては、内外側表面の平均粗度を0.4μm以上、1μm以下の範囲にすることで、リード端子23,33との接続信頼性を向上でき、且つ外観の見栄えの良くすることができる。
また、外装缶4は、リード端子23,33が接続される位置の導電金属層43の厚みが容器内側より容器外側で厚くされている。すなわち、外装缶4においては、リード端子23.33が接続される缶底部41の導電金属層43の厚みが内側より外側で厚くされている。
外装缶4においては、リード端子23,33が接続される位置の容器内側の導電金属層43が厚いと、リード端子23,33を抵抗溶接するときに、溶融した導電金属層43が電圧で飛び散る、いわゆるスプラッシュ現象が生じることがあり、接続信頼性が低下する虞がある。外装缶4においては、リード端子23,33が溶接される位置の容器外側の導電金属層43が薄いと、リード端子23,33を抵抗溶接するときに押圧する溶接端子によって傷等がついてしまうことがあり、傷等によって下層の容器部材42が露出した部分で錆たり、腐食したりする虞がある。
具体的に、外装缶4においては、リード端子23,33が接続される容器内側底面41aの導電金属層43の厚みが0.2μm以上、1.5μm以下の範囲にされ、容器外側底面41bの導電金属層の厚みが2μm以上、5μm以下の範囲にされている。
容器内側底面41aの導電金属層43の厚みが0.2μmよりも薄い場合、導電金属層43が薄すぎて、例えばめっき等で導電金属層43を形成したときにめっきが形成されない部分、いわゆるピンホール等が生じることがあり、容器内部に収納された非水電解液3がピンホールから露出する容器部材42を腐食する虞ある。一方、容器内側底面41aの導電金属層43の厚みが1.5μmよりも厚い場合、導電金属層43が厚すぎて、例えばリード端子23,33を抵抗溶接するときにスプラッシュ現象等が起きてしまい、リード端子23,33の接続信頼性が低下する虞がある。
容器外側底面41bの導電金属層43の厚みが2μmよりも薄い場合、導電金属層43が薄すぎて、例えば電池製造時にすり傷等が付いて下層の容器部材42が露出してしまうことがあり、容器部材42の導電金属層43より露出する部分に錆、腐食等が生じる虞がある。一方、容器外側底面41bの導電金属層43の厚みが5μmよりも厚い場合、導電金属層43が厚すぎて、例えば導電金属層43を形成させるのに掛かる時間が長くなったり、使用する金属材料が多くなったりする等、製造歩留まりの低下、高コスト化してしまう。
このように、外装缶4においては、リード端子23,33が接続される容器内側底面41aの導電金属層43の厚みを0.2μm以上、1.5μm以下にし、容器外側底面41bの厚みを2μm以上、5μm以下にすることで、容器部材42に錆、腐食が発生することを防止でき、接続信頼性が低下することを抑制でき、製造歩留まりの低下や高コスト化を防ぐことができる。
以上のような構成の外装缶4は、以下のようにして形成する。先ず、鋼板の両主面に導電性金属のめっきが施されためっき鋼板に、一対の圧延ロールを供える圧延装置にて圧延処理を施す。このとき、圧延装置においては、一対のロールの周面の平均粗度が0.4μm以上、1μm以下の範囲にされており、めっき鋼板に圧延処理を施すことでめっき鋼板の表面に一対のロールの表面の平均粗度を転写させ、めっき鋼板の表面をダル仕上げにする。また、めっき鋼板には、鋼板の厚みが0.1mm程度、一方主面のめっき厚みが0.2μm以上、1.5μm以下、他方主面のめっき厚みが2μm以上、5μm以下のものを用いる。
次に、以上のように両主面が所定の平均粗度に調整されためっき鋼板には、例えばプレス装置等によって一方主面から他方主面に向かって膨出させるような絞り加工が一回以上施される。このようして、鋼板が容器部材42となり、両主面のめっきが導電金属層43となる外装缶4が形成される。このとき、めっき鋼板には、外装缶4の缶底部41となる部分の鋼板及びめっきの厚みが変化しないような絞り加工が施される。また、形成された外装缶4の側面の厚みは、絞り加工を施す回数等を制御することで所定の厚みに調整できる。
なお、以上では、めっき鋼板の両主面の平均粗度を調整したが、このような方法に限定されることはなく、両主面の平均粗度を調整した鋼板にめっき処理を施し、導電金属層43となるめっき層を形成させるようにしてもよい。この場合のめっき層は、例えば電界めっき処理、非電界めっき処理等の方法で形成される。
この外装缶4には、その開口部付近に内径全周に亘って内側に括れた曲げ加工によるビード部44が設けられている。このビード部44は、封口蓋体5が外装缶4の開口部に後述するガスケット54を介して圧入されて閉蓋する際に、封口蓋体5の台座となって封口蓋体5が外装缶4の開口部に配置される位置を決定し、且つ外装缶4に収納された電池素子2等が飛び出すことを防止するものである。このため、ビード部44は、その内径が電池素子の外径よりも小さくされている。
封口蓋体5は、電池素子2の電池内圧が所定の圧力以上になると電池素子2に流れる電流を遮断する電流遮断機構部51と、電池素子2に所定の温度以上又は所定の電流値以上の電流が流れると電気抵抗を上昇させて電池素子2に流れる電流を小さくさせるPTC素子52と、電池1の外部正極端子となる端子板53とが順次積層されてガスケット54に収納された状態で、外装缶4の開口部に圧入される。
電流遮断機構部51は、電池内圧が所定値以上に上昇した場合に破れて電池内部のガス等を電池外部に逃がす安全弁61と、正極リード端子23が接続される接続板62と、接続板62が接続されるディスク63と、安全弁61とディスク63とを絶縁するディスクホルダ64とによって構成されている。
安全弁61は、例えばアルミニウム等の導電性金属等からなり、円盤状金属板にプレス加工等を施すことで、外装缶4に収納された電池素子2側に突出する皿部61aと、皿部61aの略中央から電池素子2側に突出する凸部61bとが形成されている。また、安全弁61は、皿部61aに電池内圧が所定値以上に上昇した際に破れる肉薄部61cが設けられている。
接続板62は、例えばアルミニウム等の導電性金属等からなり、一主面には安全弁61の凸部61bが、他主面には電池素子2より突出するリード端子23,33のうちの外装缶4に接続されたのとは反対の方が超音波溶接、抵抗溶接等で接続されている。
ディスク63は、例えば平面性を保持できるある程度の剛性を有する金属板等からなり、略中央部に安全弁61の凸部61bが挿入される孔部63aが設けられている。
ディスクホルダ64は、例えば絶縁性樹脂材料等からなり、円環状を呈して内周側に安全弁61の皿部61aと、ディスク63とが嵌合されることで、これらを保持している。また、ディスクホルダ64には、嵌合された安全弁61の皿部61aとディスク63とを接触しないように離間させる離間部64aが内周全周に亘って内側に突出するように設けられている。さらに、このディスクホルダ64には、離間部64aの略中央部に安全弁61の凸部61bが挿入される孔部64bが設けられている。
そして、電流遮断機構部51は、ディスクホルダ64の内周側に安全弁61の皿部61aとディスク63とがディスクホルダ64の離間部64aにより接触しないように嵌合され、安全弁61の凸部61bがディスクホルダ64の孔部64b及びディスク63の孔部63aに挿入されて接続板62に例えば抵抗溶接法や超音波溶接法等で溶接された構成になっている。すなわち、電流遮断機構部51は、接続板62、ディスク63、ディスクホルダ64、安全弁61が順次積層され、安全弁61の凸部61bがディスクホルダ64及びディスク63を貫通するようにして接続板62に接続された構成になっている。
このような構成の電流遮断機構部51では、電池内圧が上昇するに従って、安全弁61の皿部61aが電池素子2側とは反対の外側に膨らむように変形して行く。そして、安全弁61の皿部61aの変形に伴って凸部61bに接続されている接続板62の外側に移動しようとするのをディスク63が抑えることから、安全弁61の凸部61bと接続板62との接続が途切れることになる。このようにして、電流遮断機構部51では、電池内圧が上昇した際に、電池素子2と封口蓋体5との接続を遮断して、これ以上、電池素子2に電流が供給されて電池内圧が更に上昇することを抑制させる。
PTC素子52は、電池温度が所定値以上に上昇したり、所定値以上の電流が流れたりして温度が上昇すると、その電気抵抗を大きくさせて、電池素子2に流れる電流を小さくさせるようにする。これにより、電池素子2では、PTC素子52が電流値を制御して電池内部の温度上昇を抑制させることが可能になる。また、PTC素子52は、その電気抵抗が大きくなって電池素子2に流れる電流が小さくなり温度が下がると、その電気抵抗が小さくなって、電池素子2に再び電流が流れるようにさせる。
端子板53は、例えば鉄、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等のうちの何れか一種又は複数種を含む導電性金属等からなり、接続板62、安全弁61、PTC素子52を介して電池素子2から突出するリード端子23,33のうち一方と電気的に接続されることから、電池素子2の外部端子として機能する。この端子板53には、例えば円盤状金属板にプレス加工等を施すことで、外装缶4に収納された電池素子2側とは反対側に突出する端子部53aが設けられる。この端子部53aは、正極外部端子となる端子板53の外部に対する正極側の接続部となり、外部からの接続端子が例えば接触や溶接等により接続されることになる。また、この端子板53には、例えば電池内圧の上昇により安全弁61が破れて外部に放出されたガス等を逃がす図示しないガス抜け孔等が設けられている。
次に、以上のような構成の電池1の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、外装缶4が負極外部端子として機能し、封口蓋体5が正極外部端子と機能する電池1の製造方法について説明する。
この電池1は次のようにして製造される。先ず、正極11を作製する。正極11を作製する際は、正極活物質と、導電材と、結着剤とを例えばボールミル、サンドミル、二軸混練機等の分散装置で均一に分散させた正極合剤塗液を調製する。そして、この正極合剤塗液を正極集電体21の両主面に未塗布部を設けながら例えばスライドコーティング、エクストルージョン型のダイコーティング、リバースロール、グラビア、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア、ロッドコーター、ブレードコーター等の塗工装置で厚みが均一になるように塗布し、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱乾燥機等といった乾燥機を用いて乾燥した後に、圧延装置等を用いて圧縮することで正極合剤層22を形成し、帯状に裁断して未塗布部等に正極リード端子23を例えば抵抗溶接法、超音波溶接法等で取り付ける。このようにして、帯状の正極11が作製される。
次に、負極12を作製する。負極12を作製する際は、負極活物質と、結着剤とを含有する負極合剤塗液を上述した分散装置等を用いて調製する。そして、この負極合剤塗液を負極集電体31の両主面に未塗布部を設けながら上述した塗工装置等を用いて厚みが均一になるように塗布し、乾燥した後に、圧縮することで負極合剤層32を形成し、帯状に裁断して未塗布部等に負極リード端子33を例えば抵抗溶接法、超音波溶接法等で取り付ける。このようにして、帯状の負極12が作製される。
次に、正極11と負極12とを、帯状のセパレータ13を介して積層し、多数回巻回することにより電池素子2を作製する。
次に、電池素子2は、上述した方法により形成された外装缶4に収納され、負極リード端子33が外装缶4の容器内側底面41aに例えば抵抗溶接等で溶接される。
具体的には、図2に示すように、電池素子2の巻回中心に設けられた一方の巻回端面から他方の巻回端面に貫通する空間部2aに、抵抗溶接機の導電性金属からなる細棒状の第1の溶接端子71を挿入し、外装缶4の容器外側底面41bに空間部2aに挿入された溶接端子71よりも太い導電性金属からなる第2の溶接端子72を当接させる。そして、一対の溶接端子71,72の間に負極リード端子33と外装缶4の缶底部41とを介在させ、負極リード端子33が缶底部41に所定の圧力で当接されるように第2の溶接端子72に向かって第1の溶接端子71の先端を負極リード端子33に押圧させた状態で一対の溶接端子71の間に1.6kA〜2.2kA程度の電流を流す。このようにして一対の溶接端子71,72の間に大電流が流されると、負極リード端子33と外装缶4の容器内側底面41aと接触部が電気抵抗による発熱で溶融し、溶接されることになる。
このとき、外装缶4では、内側表面の平均粗度が0.4μm以上、1μm以下のダル仕上げにされていることから、缶底部41と負極リード端子33とを安定した接触状態にできる。したがって、外装缶4では、缶底部41と負極リード端子33との接触が安定した状態で抵抗溶接が施されることから、缶底部41と負極リード端子33とを適切に溶接でき、負極リード端子33との接続信頼性を向上できる。
この外装缶4では、外側表面もダル仕上げになっていることから、抵抗溶接による溶接痕を目立たなくでき、外観不良を抑制できる。
この外装缶4では、負極リード端子33が接続される容器内側底面41aの導電金属層43の厚みが0.2μm以上、1.5μm以下と容器外側底面41bより薄くされていることから、負極リード端子33を抵抗溶接するときにスプラッシュ現象が起きることを抑制できる。また、この外装缶4では、負極リード端子33が接続される容器外側底面41bの導電金属層43の厚みが2μm以上、5μm以下と容器内側底面41aより厚くされていることから、例えば抵抗溶接したときに当接する第2の溶接端子72によって容器外側底面41bにすり傷等が付いたとしても、すり傷が付いた部分より下層の容器部材42が露出してしまうことを防止できる。
これにより、この外装缶4では、負極リード端子33が直接接続される外装缶4の缶底部41における容器内側底面41aの導電金属層43の厚みを容器外側底面41bより薄くすることで、負極リード端子33との接続信頼性を向上でき、且つ従来のような容器外側底面に付いたすり傷より露出した下層の容器部材が錆るといった不具合を防止できる。このように、この外装缶4では、容器内側底面41aの厚みを容器外側底面41bと略同じに厚くした場合、スプラッシュ現象が起きて負極リード端子33との接続信頼性が低下する虞があり、容器外側底面41bの厚みを容器内側底面41aと略同じに薄くした場合、容器外側底面41bから錆が生じる虞がある。すなわち、この外装缶4は、負極リード端子33が直接接続される容器内側底面41aの導電金属層43の厚みを容器外側底面41bより薄くすることで、容器底面41a,41bそれぞれに起きる不具合を防止できるものである。
次に、電池素子2には、図1に示すように、例えば電池内圧が上昇して内部のガスを外部に排出させる状態に陥った際にガスの通り道として機能するセンターピン6が、空間部2aに挿入される。このとき、電池素子2においては、外装缶4の缶底部41側の巻回端面に内部短絡を防止するためのインシュレータ7を設置する。
なお、センターピン6は、適切にガスの通り道として機能し、容易に潰れてしまうことがないように例えば金属や樹脂など剛性が高い材料で筒状に形成されている。また、電池素子2においては、空間部2aに挿入されるセンターピン6が金属等で形成された場合でも、巻回中心、すなわち空間部2aの内壁でセパレータ13を露出するような巻回構造になっており、センターピン6と電極11,12とが接触して内部短絡を起こすことがないようにされている。ここでは、電池素子2の空間部2aにセンターピン6を挿入しているが、このことに限定されることはなく、例えばセンターピン6の代わりに温度ヒューズ等の安全性保護素子等を空間部2aに挿入したり、空間部2aに何も挿入しなかったりしてもよい。
次に、電池素子2の外装缶4の開口部側の巻回端面に、電池素子2から導出される正極リード端子23を挿通させた状態のインシュレータ7を設置する。そして、電池素子2が収納された外装缶4には、開口部付近に内径全周に亘って内側に括れたビード部44が設けられる。
次に、電池素子2が収納され、且つビード部44が設けられた外装缶4には、非水電解液3が注液される。
次に、注液が終了した電池素子2から導出される正極リード端子23を、周囲にアスファルト等のシール剤が塗布されたガスケット54に収納された封口蓋体5の接続板62に例えば超音波溶接、抵抗溶接等で溶接させる。
次に、外装缶4の開口部は、封口蓋体5がガスケット54を介して圧入されることで閉蓋される。そして、外装缶4は、ビード部44より上方の縁部付近を内側に曲げる加工、いわゆるかしめ加工することにより開口部で封口蓋体5が固定されて電池素子2が密閉封入される。このとき、外装缶4は、かしめ加工が施された際に、開口部の縁部全周でガスケット54がはみ出るようにされており、負極外部端子となる縁部と正極外部端子となる封口蓋体5とが接触しないようにされている。このようにして、電池1が製造される。
このようにして製造される電池1は、外装缶4における内側及び外側の導電金属層43表面の平均粗度が0.4μm以上、1μm以下の範囲、すなわち外装缶4の表面がダル仕上げにされている。これにより、電池1では、外装缶4の容器内側底面41aに負極リード端子33を溶接するときに、外装缶4の缶底部41と負極リード端子33とを点接触で安定した接触状態、すなわち外装缶4の缶底部41と負極リード端子33との接触が安定した状態で抵抗溶接できることから、外装缶4の缶底部41と負極リード端子33とが適切に溶接され、外装缶4と負極リード端子33との接続信頼性を向上できる。
この電池1では、外装缶4の外側表面も内側表面と同様にダル仕上げ、いわゆるつや消し仕上げになっていることから、電池製造時に外装缶4の外側表面に生じる虞のあるすり傷や、溶接痕等を目立たなくでき、外観不良を抑制できる。
この電池1では、負極リード端子33が接続される外装缶4の容器内側底面41aの導電金属層43の厚みを0.2μm以上、1.5μm以下と容器外側底面41bより薄くしおり、負極リード端子33が底面内側缶底部41aに抵抗溶接するときにスプラッシュ現象が容器内側で起きることが抑制され、外装缶4と負極リード端子33との接続信頼性を向上できる。また、この電池1では、負極リード端子33が接続される外装缶4の容器外側底面41bの導電金属層43の厚みを2μm以上、5μm以下と容器内側底面41aより厚くしており、負極リード端子33を外装缶4の缶底部41に抵抗溶接したときに当接する第2の溶接端子72によって外装缶4の容器外側底面41bにすり傷等が付いたとしても、すり傷が付いた部分より下層の容器部材42が露出してしまうことを防止できる。このように、この電池1では、負極リード端子33が直接接続される外装缶4の缶底部41における容器内側底面41aの導電金属層43の厚みを容器外側底面41bより薄くすることで、外装缶4と負極リード端子33との接続信頼性を向上でき、且つ従来のような容器外側底面に付いたすり傷より露出した下層の容器部材が錆るといった不具合を防止できる。
以下、本発明を適用した電池用外装缶を実際に製造した実施例について説明する。また、これら実施例と比較するために製造した比較例について説明する。
〈実施例1〉
実施例1では、外装缶を製造する際に、先ず、鉄鋼板の両主面にニッケルめっきが施されたニッケルめっき鋼板に、一対の圧延ロールを供える圧延装置にて圧延処理を施し、このニッケルめっき鋼板の両主面に一対のロールの表面の平均粗度を転写させ、ニッケルめっき鋼板表面の中心線平均粗度(Ra)を0.6μmのダル仕上げにした。このとき、ニッケルめっき鋼板には、鉄鋼板の厚みが0.1mm程度、一方主面のニッケルめっき厚みが1μm、他方主面のニッケルめっき厚みが3μmのものを用いた。
次に、以上のように両主面がダル仕上げにされたニッケルめっき鋼板には、例えばプレス装置等によって一方主面から他方主面に向かって膨出させるような絞り加工を施し、底面が略円状である直径が18mmの有底筒状容器を形成した。このとき、ニッケルめっき鋼板には、外装缶の底部の鉄鋼板及びニッケルめっきの厚みが変化しないような絞り加工を施した。このようして、鉄鋼板が容器部材となり、両主面のニッケルめっきが導電金属層となり、容器内側底面の導電金属層の厚みが1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
〈比較例1〉
比較例1では、両主面のニッケルめっきの厚みが3μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面及び容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
次に、実施例1及び比較例1の容器内側底面に、正極活物質をLiCoO粉末とする帯状正極と、負極活物質を黒鉛粉末とする帯状負極とを、ポリプロピレン製微多孔フィルムからんるセパレータを介して積層し、巻回した電池素子から導出する厚みが0.1mm、幅4mmのニッケルからなるリード端子を、抵抗溶接機で抵抗溶接した。抵抗溶接する際は、容器内側底面でリード端子に当接される第1の溶接端子には先端の直径が2mmの銅からなる円柱状金属棒を用い、容器外側底面に当接され受電側となる第2の溶接端子には直径が10mmの銅からなる円柱状電極棒を用い、第1の溶接端子を第2の溶接端子に向かって0.5MPaの加圧力で押圧しながら溶接実行電流を第1の溶接端子からリード端子及び外装缶底部を介して第2の溶接端子に流した。また、抵抗溶接は、溶接実行電流を1.65kA、1.9kA、2.2kAにしたときについてそれぞれ行った。
このようにして、容器内側底面にリード端子を抵抗溶接した実施例1及び比較例1について、溶接強度を測定する評価を行った。そして、以下に、これらの実施例1及び比較例1における、溶接強度の評価結果を表1に示す。
Figure 0004543662
なお、表1において、溶接強度は、リード端子を容器内側底面に対して略垂直に引っ張ていき、リード端子が容器内側底面より外れるか若しくはリード端子が破断したときの引っ張り強度、いわゆる張力である。
表1に示す評価結果より、溶接箇所における容器内側底面の導電金属層を容器外側底面の導電金属層より薄くした実施例1では、溶接箇所における容器内側底面及び容器外側底面の導電金属層の厚みを略同じにした比較例1に比べ、実行電流値毎での溶接強度が大きくなっていることがわかる。
比較例1では、溶接箇所となる容器内側底面の導電金属層の厚みが3μmと厚いことから、抵抗溶接時に導電性金属層に流れる電流の抵抗が小さくなって、抵抗溶接時にリード端子と容器内側底面との間に生じる電気抵抗による発熱が小さくなることから溶接にリード端子と外装缶とが溶融し合ってできる溶接塊、いわゆる溶接ナゲットが小さくなり、溶接強度が小さくなる。
これに対し、実施例1では、溶接箇所となる容器内側底面の導電金属層の厚みが1μmと薄いことから、抵抗溶接時に導電性金属層に流れる電流の抵抗が大きくなって、抵抗溶接時にリード端子と容器内側底面との間に生じる電気抵抗による発熱が大きくなることから溶接ナゲットが大きくでき、溶接強度を大きくできる。
以上のことから、外装缶を製造するに際して、溶接箇所における容器内側底面の導電金属層を容器外側底面の導電金属層より薄くすることは、リード端子の溶接強度を大きくできる優れた外装缶を製造する上で大変重要であることがわかる。
次に、溶接箇所における容器内側底面の導電金属層の厚み、すなわちニッケルめっきの厚みを変化させた外装缶を製造した実施例2〜実施例4、比較例2及び比較例3について説明する。
〈実施例2〉
実施例2では、一方主面のニッケルめっきの厚みが0.2μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが0.2μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
〈実施例3〉
実施例3では、一方主面のニッケルめっきの厚みが0.75μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが0.75μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
〈実施例4〉
実施例4では、一方主面のニッケルめっきの厚みが1.5μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1.5μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
〈比較例2〉
比較例2では、一方主面のニッケルめっきの厚みが0.1μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが0.1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
〈比較例3〉
比較例3では、一方主面のニッケルめっきの厚みが1.6μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1.6μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3μmの外装缶を製造した。
次に、これらの実施例及び比較例について、上述した実施例1と同様の方法でニッケルからなるリード端子を容器内側底面に溶接実行電流を1.9kAで溶接し、容器内側底面にニッケルめっきのない部分、いわゆるピンホールの有無、スプラッシュ現象の有無の評価を行った。そして、以下に、これらの実施例及び比較例における、ピンホールの有無、スプラッシュ現象の有無の評価結果を表2に示す。
Figure 0004543662
なお、表2において、ピンホールの有無は以下のように評価した。各実施例及び各比較例についてリード端子を溶接した後に、LiPFをエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとを等重量比で混合した溶媒に溶解した非水電解液を注液し、封口蓋体で密封したリチウムイオン二次電池(以下、電池と記す。)を作成し、この電池を電流値500mA、終了電流値5mA、電圧値4.25Vとする定電流定電圧充電と、電流値100mA、電圧値3.0Vまでとする定電流放電といった充放電条件で充電を行い、充放電後に100時間常温で静置した後に、電池を分解し、外装缶の内周面に錆、腐食が生じているかどうかを目視により確認した。そして、外装缶の内周面に錆、腐食が生じたものを容器内側の導電金属層、すなわちニッケルめっきにピンホール有りが発生しているとした。また、表2において、スプラッシュ現象の有無は、目視でリード端子と容器内側底面との溶接箇所を確認した。
表2に示す評価結果より、リード端子が抵抗溶接される容器内側底面の導電金属層の厚みを0.2μm〜1.5μmとする実施例2〜実施例4では、容器内側底面の導電金属層の厚みを0.1μmとする比較例2と異なり、容器内側のニッケルめっきにピンホールが生じていないことがわかる。また、実施例2〜実施例4では、容器内側底面の導電金属層の厚みを1.6μmとする比較例3と異なり、スプラッシュ現象が生じていないことがわかる。
このことから、外装缶を製造するに際して、リード端子が抵抗溶接される容器内側底面の導電金属層の厚みを0.2μm〜1.5μmにすることは、容器内側のニッケルめっきにピンホールがなく、リード溶接部にスプラッシュ現象のない優れた外装缶を製造する上で大変重要であることがわかる。
次に、溶接箇所における容器外側底面の導電金属層の厚み、すなわちニッケルめっきの厚みを変化させた外装缶を製造した実施例5〜実施例7、比較例4について説明する。
〈実施例5〉
実施例5では、他方主面のニッケルめっきの厚みが2μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが2μmの外装缶を製造した。
〈実施例6〉
実施例6では、他方主面のニッケルめっきの厚みが3.5μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが3.5μmの外装缶を製造した。
〈実施例7〉
実施例7では、他方主面のニッケルめっきの厚みが5μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが5μmの外装缶を製造した。
〈比較例4〉
比較例4では、他方主面のニッケルめっきの厚みが1.5μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側底面の導電金属層の厚みが1μm、容器外側底面の導電金属層の厚みが1.5μmの外装缶を製造した。
次に、これらの実施例及び比較例4について、上述した実施例1と同様の方法でニッケルからなるリード端子を容器内側底面に溶接実行電流を1.9kAで溶接し、溶接部の錆の有無の評価を行った。そして、以下に、これらの実施例及び比較例における、溶接部の錆の有無の評価結果を表3に示す。
Figure 0004543662
なお、表3において、溶接部の錆の有無は以下のように評価した。各実施例及び各比較例についてリード端子を溶接した後に、湿度が95%以上、温度が60℃の雰囲気にされた高温層中に100時間静置した後に、容器外側底面の抵抗溶接部と対向する位置に錆が生じているかどうかを目視により確認した。そして、外装缶の容器外側底面に錆が生じたものを溶接部の錆有りとした。
表3に示す評価結果より、容器外側底面の導電金属層の厚みを2μm〜5μmとする実施例5〜実施例7では、容器外側底面の導電金属層の厚みを1.5μmとする比較例4と異なり、容器外側底面の溶接部と対向する位置に錆が生じていないことがわかる。
このことから、外装缶を製造するに際して、容器外側底面の導電金属層の厚みを2μm〜5μmにすることは、容器外側底面の溶接部と対向する位置に錆が生じることのない優れた外装缶を製造する上で大変重要であることがわかる。
次に、ニッケルめっき鋼板の両主面の平均粗度、すなわち容器内面表面及び容器外面表面における中心線平均粗度(Ra)を変化させた外装缶を製造した実施例8〜実施例10、比較例5及び比較例6について説明する。
〈実施例8〉
実施例8では、両主面の中心線平均粗度(Ra)が0.4μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が0.4μmの外装缶を製造した。
〈実施例9〉
実施例9では、両主面の中心線平均粗度(Ra)が0.7μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が0.7μmの外装缶を製造した。
〈実施例10〉
実施例10では、両主面の中心線平均粗度(Ra)が1μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が1μmの外装缶を製造した。
〈比較例5〉
比較例5では、両主面の中心線平均粗度(Ra)が0.2μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が0.2μmの外装缶を製造した。
〈比較例6〉
比較例6では、両主面の中心線平均粗度(Ra)が1.2μmのニッケルめっき鋼板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有底筒状容器を形成し、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が1.2μmの外装缶を製造した。
次に、これらの実施例及び比較例について、上述した実施例1と同様の方法でニッケルからなるリード端子を容器内側底面に溶接実行電流を1.9kAで溶接し、溶接強度の測定、外観観察の評価を行った。そして、以下に、これらの実施例及び比較例における、溶溶接強度、外観観察の評価結果を表4に示す。
Figure 0004543662
なお、表4において、溶接強度は、上述した実施例1と同様の方法で評価した。また、外観観察は、目視と手で触ったときの感触で判断し、見た目に表面が粗くて見栄えが悪く、手で触ったときの感触でざらつきが大きいものを外観不良とした。
表4に示す評価結果より、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)を0.4μm〜1μmとする実施例8〜実施例10では、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)を0.2μmとする比較例5より、溶接強度が大きくなっていることがわかる。また、実施例8〜実施例10では、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)を1.2μmとする比較例6と異なり、外観観察で外観に不良がないことがわかる。
比較例5では、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が0.2μmであり、外装缶の表面がなめらかすぎることから、外装缶の容器内側底面にリード端子を点接触で接触させることが困難となって容器内側底面とリード端子との接触状態が不安定になり溶接強度が低下する。
また、比較例6では、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)が1.2μmであり、外装缶の表面が粗すぎることから、見栄えが悪くなり、且つ外装缶の表面がヤスリのような状態になっていることから周囲にすり傷等を発生させる虞がある。
これらに対し、実施例8〜実施例10では、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)を0.4μm〜1μmであることから、外装缶表面のざらつきも押さえられて見栄えもよくなる。また、実施例8〜実施例10では、外装缶の容器内側底面にリード端子を点接触でき、容器内側底面とリード端子との接触が安定な状態で抵抗溶接できることから、溶接強度を大きくできる。
以上のことから、外装缶を製造するに際して、容器内側表面及び容器外側表面の中心線平均粗度(Ra)を0.4μm〜1μmにすることは、外観の見栄えがよく、リード端子と容器内側底面との溶接強度が大きくされた優れた外装缶を製造する上で大変重要であることがわかる。
本発明が適用された電池(リチウムイオン二次電池)の内部構成を示す斜視図である。 同電池の負極リード端子を外装缶の缶底部に抵抗溶接する状態を示す断面図である。
符号の説明
1 リチウムイオン二次電池、2 電池素子、3 非水電解液、4 外装缶、5 封口蓋体、11 正極、12 負極、13 セパレータ、21 正極集電体、22 正極合剤層、23 正極リード端子、31 負極集電体、32 負極合剤層、33 負極リード端子、41 缶底部、41a 容器内側底面、41b 容器外側底面、42 容器部材、43 導電金属層、71 第1の溶接端子、72 第2の溶接端子

Claims (2)

  1. 正極負極とがセパレータを介して積層され、長手方向に巻回され、巻回軸方向の一端面より正極リード端子が突出し、他端面より負極リード端子が突出した電池素子と、
    有底筒状をなして上記電池素子を収納する容器部材と、上記容器部材の内面上及び外面上に設けられた導電金属層とを有し、上記電池素子の負極リード端子内側底面に抵抗溶接により接続され、上記電池素子の他に、電解質塩と有機溶媒とを有する非水電解液を収納する外装缶と
    上記電池素子の正極リード端子が溶接により接続される上記外装缶の開口部を閉塞する封口蓋体とを備え、
    上記外装缶は、上記容器部材の上記リード端子が接続される位置の上記導電金属層の厚みが、上記容器部材の内側より外側が厚くされ、且つ上記導電金属層表面の中心線平均粗度(Ra)が、上記容器部の内側と外側とで同じにされ
    上記外装缶は、上記導電金属層表面の中心線平均粗度(Ra)が0.4μm以上、1μm以下の範囲でダル仕上げされており、上記容器部材の上記負極リード端子が接続される位置の上記導電金属層の厚みが、上記容器部材の内側で0.2μm以上、1.5μm以下の範囲にあり、上記容器部材の外側で2μm以上、5μm以下の範囲にある電池。
  2. 電池は、リチウムイオン二次電池であ請求項記載の電池。
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