JP4542591B2 - 画像処理システム、画像保管装置、および、画像処理装置、並びに、画像処理方法、プログラム - Google Patents

画像処理システム、画像保管装置、および、画像処理装置、並びに、画像処理方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、医用画像処理を行う装置が医用画像データを保管する装置から医用画像データを取得して画像処理を行うシステムに関するものである。
クライアント・サーバ型の医用画像処理システムの一形態として、クライアント端末で医用画像を表示する際に、医用画像データを保管する画像保管サーバから原画像データ全体をクライアント端末に転送し、クライアント端末側で、転送されてきた原画像データを入力としてユーザが所望する画像処理を行い、処理済の画像を表示するものが知られている。このようなシステムでは、一旦、原画像データがクライアント端末に転送されれば、クライアント端末側に保持されている画像データに対して画像処理が行われるので、画像処理時にデータ転送が行われない分だけクライアント端末での応答性は高い。
しかしながら、CTやMRI等の撮影モダリティの高速化やマルチスライス対応といった高性能化、それによる撮影画像の高精細化に伴い、原画像データのデータ量が増大しているため、画像保管サーバからクライアント端末への原画像データの転送の際の通信の負荷や、クライアント端末側での画像処理の負荷が高くなってきている。
これに対して、画像保管サーバに画像処理機能を持たせるとともに、画像保管サーバに保管された画像を構成する画像データの一部を画像保管サーバからクライアント端末に取り込み、その一部のデータを利用してクライアント端末にて画像処理の予行を行って画像処理条件を決定し、決定された画像処理条件を画像保管サーバに送信し、画像保管サーバで画像処理を実行してから、処理済み画像をクライアント端末に転送するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このシステムでは、原画像データのうち画像処理条件の決定に必要な一部の画像データ、および、原画像よりもデータ量が減少した処理済画像データが、画像保管サーバからクライアント端末に転送されるので、画像保管サーバからクライアント端末に原画像データ全体を転送する場合と比較すると、転送されるデータ量の減少が見込まれ、通信の負荷が軽減される。また、画像処理条件の決定は、クライアント端末に取り込まれた一部の画像データを用いてクライアント端末側のみで行われるので、クライアント端末での応答性も維持される。
特開2001−166911号公報
しかしながら、ユーザ側の業務要件や、システムを構成する画像保管サーバ・クライアント端末・ネットワークの性能等の様々な事情によっては、画像保管サーバに画像処理機能を持たせることが困難なこともあり得る。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、医用画像処理を行う装置が医用画像データを保管する装置から医用画像データを取得して画像処理を行うシステムにおいて、通信や処理の負荷や画像処理の負荷を軽減し、システム全体の処理効率の向上を実現することを目的とするものである。
本発明は、医用画像処理の内容によっては、原画像データのすべてを用いなくてもユーザが所望する結果が得られうることに着目したものである。
本発明の画像処理システムは、画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続されたものであって、前記画像保管装置には、被検体を表す3次元以上の原画像の画像データを保管する画像データベースと、該原画像における所定の構成軸上の所与の複数の点の各々での断面を表す複数の断面画像の画像データを、複数回、異なる回には前記所与の点が異なる前記断面画像の画像データが含まれるように、前記画像処理装置に送信する画像送信手段とを設け、前記画像処理装置には、前記画像送信手段によって送信された前記断面画像の画像データを受信する画像受信手段と、該断面画像の画像データを入力として所定の画像処理を行う画像処理手段とを設け、さらに、前記原画像における前記構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を、前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理手段による前記画像処理の結果に基づいて決定することが可能かどうか、該前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理手段による前記画像処理の結果を用いた所定の判定基準に基づいて判定し、該決定が可能と判定された場合には、前記任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を決定し、該決定が不可能と判定された場合には、該決定のために前記画像処理手段が次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを決定し、前記画像送信手段に該次回の処理対象の画像データを送信させる制御手段を前記画像処理システムに設けたことを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続された画像処理システムにおいて、被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の複数の点の各々での断面を表す複数の断面画像の画像データを、複数回、異なる回には前記所与の点が異なる前記断面画像の画像データが含まれるように、前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信し、前記画像処理装置において、前記送信された前記断面画像の画像データを受信し、該断面画像の画像データを入力として所定の画像処理を行うものであり、さらに、前記原画像における前記構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を、前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理装置による前記画像処理の結果に基づいて決定することが可能かどうか、該前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理装置による前記画像処理の結果を用いた所定の判定基準に基づいて判定し、該決定が可能と判定された場合には、前記任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を決定し、該決定が不可能と判定された場合には、該決定のために前記画像処理装置が次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを決定し、該次回の処理対象の画像データを前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信することを特徴とする。
本発明のプログラムは、画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続された画像処理システムにおいて実行されるものであり、前記画像保管装置に、被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の複数の点の各々での断面を表す複数の断面画像の画像データを、複数回、異なる回には前記所与の点が異なる前記断面画像の画像データが含まれるように、前記画像処理装置に送信させ、前記画像処理装置に、前記送信された前記断面画像の画像データを受信させ、該断面画像の画像データを入力として所定の画像処理を行わせ、さらに、前記画像処理システム内の任意の装置に、前記原画像における前記構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を、前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理装置による前記画像処理の結果に基づいて決定することが可能かどうか、該前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理装置による前記画像処理の結果を用いた所定の判定基準に基づいて判定させ、該決定が可能と判定された場合には、前記任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を決定させ、該決定が不可能と判定された場合には、該決定のために前記画像処理装置が次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを決定させ、該次回の処理対象の画像データを前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信させることを特徴とする。
さらに、上記の画像保管装置、または、上記の画像処理装置であって、上記の制御手段を有するもの、および、コンピュータをこれらの装置として機能させるプログラムも、本発明の他の態様となりうる。
以下、本発明の詳細について説明するが、「所定の構成軸上の点での断面を表す断面画像」を「その点における断面画像」、「所定の構成軸上の点での断面を表す断面画像に対する画像処理結果」を「その点に対応する画像処理結果」というように略記することもある。
本発明において、「被検体を表す3次元以上の原画像」は、被検体の静態を表すものであっても動態を表すものであってもよい。
「所定の構成軸」は、被検体における体軸方向等の空間的な方向を表す軸であってもよいし、時間を表す軸であってもよい。したがって、「断面」は平面的な断面であってもよいし、時間的な断面であってもよい。
具体的には、原画像が被検体の3次元的静態を表すものであれば、3次元空間における所定の構成軸に垂直な断面による画像が断面画像に相当する。例えば、被検体の体軸に垂直な断面(軸位断;axial)による軸位断画像が挙げられる。また、原画像が被検体の2次元的動態を表すものであれば、ある時点における2次元的状態を表す画像、すなわち動画像を構成するフレームが断面画像に相当する。また、原画像が被検体の3次元的動態を表すものであれば、例えば、ある時点における、被検体の体軸方向に垂直な断面による軸位断画像が断面画像に相当する。
また、「原画像の画像データ」は、所定の構成軸上の複数の点における断面画像の画像データの集合として構成されたものであってもよいし、所定の構成軸とは異なる構成軸上の複数の点における断面画像の画像データの集合として構成されたものであってもよい。さらに、ボクセルデータ等の多次元の座標系に基づく画像データであってもよく、この場合、所定の構成軸と画像データの座標系の座標軸の1つとが一致していなくてもよい。
したがって、画像送信手段は、原画像の画像データが所定の構成軸上の複数の点における断面画像の画像データの集合として構成されている場合には、制御手段によって決定された断面画像の画像データを画像データベースから取得して画像処理装置に送信するものであり、それ以外の場合には、画像データベースに保管された原画像の画像データに基づいて、制御手段によって決定された断面画像を再構成し、その再構成された断面画像の画像データを画像処理装置に送信するものである。
また、画像送信手段による各回の送信では、1つの断面画像の画像データを送信してもよいし、複数の断面画像の画像データを送信してもよい。
ここでいう「所定の画像処理」の具体例には、断面画像から所定の対象物や所定の領域を検出する処理や、断面画像中の対象物を分類する処理等の画像解析・画像認識処理も含まれうる。
「前記原画像における前記構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする前記画像処理の結果を、前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理手段による前記画像処理の結果に基づいて決定する」処理には、前回までに送信された前記断面画像の画像データに対する前記画像処理手段による画像処理結果に基づいて、前回までに送信・画像処理されていない前記構成軸上の点での断面を表す断面画像に対する画像処理結果を決定する処理が含まれる。具体例としては、前回までに送信・画像処理されていない断面画像に対する画像処理結果を、その点の近傍の点における断面画像に対する実際の画像処理結果を用いた補間演算によって求めることが挙げられる。また、決定の際、被検体の解剖学的特性等も用いてもよい。
「所定の判定基準」とは、上記のように実際に画像処理を行わずに決定された、前記構成軸上の点に対応する画像処理結果が、その点における断面画像に対して実際に画像処理を行うことによって得られる画像処理結果と一致するかどうか、あるいは、実用上問題がない程度に近似するかどうかを判定するための予め定められた基準であり、「前回までに送信された前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理手段による前記画像処理の結果」が、この所定の判定基準に基づいて判定される。なお、この所定の判定基準の具体的内容は、「所定の画像処理」の内容によって異なる。
また、上記の「決定」および「判定」には、画像処理手段によって処理が行われていない断面画像の各々に対する画像処理結果の決定を上記の「判定」の前に行うようにすることも含まれる。すなわち、まず、画像処理手段によって処理が行われていない画像データのうち、既に画像処理手段によって処理が行われた画像データに対する画像処理結果に基づいて画像処理結果を決定できるものについては、画像処理結果を逐次決定していき、画像処理結果を決定できない画像データが残る場合には、前記決定が不可能と判定し、画像処理結果を決定できない画像データが残っていない場合に前記決定が可能と判定するようにしてもよい。この場合、前記決定が可能との判定がなされた時点で、すべての処理対象の画像データに対する画像処理結果が既に決定されていることになる。
制御手段は、前記の「決定」が可能と判定するまで、前記次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを決定し、該次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを前記画像送信手段に送信させ、該次回の処理対象とすべき前記断面画像の画像データを入力とする前記画像処理手段による前記画像処理の結果を含む、前回までに送信された前記断面画像の画像データに対する前記画像処理手段による画像処理結果に基づいて、前記判定を行うことを繰り返すようにしてもよい。
また、制御手段は、画像処理システム内の任意の装置が有していればよい。すなわち、前記画像保管装置と前記画像処理装置の一方が有していてもよいし、前記画像保管装置および前記画像処理装置と通信可能な他の装置が有していてもよい。また、前記各装置のうちの複数の装置が協働して実現する手段であってもよい。
なお、本発明のプログラムにおける命令は、そのプログラムが実行されるコンピュータのオペレーティングシステムや他のソフトウェアの機能を利用する命令であってもよい。例えば、コンピュータに画像データを送信させる命令は、そのコンピュータのオペレーティングシステムのネットワーク通信制御機能を利用して画像データを送信させるもの、すなわち、ネットワークの階層構造における上位のレベル(アプリケーションレベル等)の命令であってもよい。
本発明によれば、画像処理装置が、画像保管装置からネットワークを介して送信された断面画像の画像データを入力として画像処理を行う画像処理システムにおいて、原画像における所定の構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする画像処理の結果を、画像保管装置から前回までに送信された断面画像の画像データを入力とする画像処理装置による画像処理の結果に基づいて決定することが可能かどうかを所定の基準に基づいて判定し、その決定が不可能と判定された場合にのみ、その決定のために画像処理装置が次回の処理対象とすべき断面画像の画像データを決定し、次回の処理対象の画像データを画像保管装置から画像処理装置に送信し、その決定が可能と判定された場合には、新たに断面画像の画像データを画像保管装置から画像処理装置に送信することなく、前記の任意の点での断面を表す断面画像の画像データを入力とする画像処理の結果を決定するように制御される。したがって、原画像全体に対する画像処理の結果を得るのに必要な断面画像の数が削減されるので、画像保管装置と画像処理装置の間の通信の負荷や、画像処理装置における画像処理の負荷が軽減され、システム全体の処理効率が向上する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態となる画像処理システムについて、基本的な構成と処理の流れを説明した後、撮影部位認識処理、病変候補検出処理、人体領域抽出処理をこのシステムに実装した実装例について説明し、最後に、このシステムの構成のバリエーションについて説明する。
1.本発明の画像処理システムの基本的な構成と処理の流れ
図1に、本発明の実施形態となる画像処理システムが導入された医療情報システムの概略構成を示す。図に示すように、このシステムは、医用画像の撮影装置(モダリティ)1、画像処理ワークステーション2、画像サーバ3、画像データベース4が、ネットワーク19を介して互いに通信可能な状態で接続されて構成されている。画像処理ワークステーション2および画像サーバ3は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされた本発明の実施形態となる画像処理プログラムによって制御される。また、プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバからダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
モダリティ1には、被検体の検査対象部位を撮影することにより、その部位を表した画像の画像データを生成し、その画像データに、検査情報や患者情報等の付帯情報を付加して出力する装置が含まれる。付帯情報は、DICOM規格等の標準化された規格やそのモダリティ等のメーカー独自の規格に準拠したフォーマットのものである。モダリティ1の具体例としては、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、PET(Positron Emission Tomography)、超音波撮影装置等が挙げられる。なお、本実施形態では、画像データは、CT,MRI等の被検体の検査対象部位を表す3次元画像の画像データであり、所定のスライス間隔やスライス厚による軸位断画像(スライス画像)の画像データの集合体として構成されるものとする。
画像処理ワークステーション2は、処理装置と1台以上の高精細ディスプレイとキーボード・マウス等の入力機器、画像サーバ3等とネットワーク19を介して通信を行う通信インターフェースにより構成されるコンピュータであり、被検体の検査対象部位を表す画像の画像データを入力として様々な画像解析等の画像処理を行うソフトウェアプログラムがインストールされている。
画像サーバ3は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムがインストールされたものである。また、画像サーバ3は画像データベース4が構成される大容量ストレージを備えている。このストレージは、画像サーバ3とデータバスによって接続された大容量のハードディスク装置であってもよいし、ネットワーク19に接続されているNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)に接続されたディスク装置であってもよい。画像サーバ3も、モダリティ1や画像処理ワークステーション2等とネットワーク19を介して通信を行う通信インターフェースを有している。
ネットワーク19は病院内の各種装置を接続するローカルエリアネットワークである。但し、読影ワークステーション2が他の病院あるいは診療所にも設置されている場合には、ネットワーク19は、各病院のローカルエリアネットワーク同士をインターネットもしくは専用回線で接続した構成としてもよい。いずれの場合にも、ネットワーク9は光ネットワークなど画像情報の高速転送を実現できるものとすることが望ましい。
図2は、本発明の実施形態となる画像処理システムの機能をブロック化した機能ブロックと画像データベース4の構成とを模式的に表したものである。図に示したように、この画像処理システムは、画像処理ワークステーション2と画像データベース4を有する画像サーバ3とがネットワーク19(図2には明示せず。図1参照)を介して通信可能に接続されたものである。この画像処理システムにおいて、画像サーバ3が画像データベース4から取得した被検体を表すスライス画像の集合体として構成される3次元画像の画像データを画像処理ワークステーション2に転送し、画像処理ワークステーション2が、転送されてきた画像データを入力として所定の画像解析処理を行い、その解析結果を画像サーバ3に転送し、画像サーバ3が、転送されてきた解析結果を画像データベース4に登録するという一連の処理が行われる。
画像データベース4は、付帯情報データベース41と画像ファイル42とから構成されており、モダリティ1から画像サーバ3に転送された画像データが画像ファイル42として格納されるとともに、画像データとともに転送された付帯情報が付帯情報データベース41に格納される。図3は、付帯情報データベース41の構成の一部を模式的に表したものである。図に示したように、付帯情報データベース41には、シリーズ情報テーブル41aとスライス情報テーブル41bとが含まれる。シリーズ情報テーブル41aは、検査に含まれるシリーズ毎の情報を管理するものである。すなわち、検査を識別する検査ID・検査内の各シリーズを識別するシリーズID毎に、そのシリーズで生成されたスライス画像のスライス数やスライス間隔等が登録されている。スライス情報テーブル41bは、スライス画像毎の情報を管理するものである。すなわち、検査ID・シリーズID・各スライス画像を識別する画像ID毎に、そのスライス画像のスライス番号や、そのスライス画像に対する画像解析結果等が登録されている。ここで、シリーズ情報テーブル41aとスライス情報テーブル41bとは検査IDおよびシリーズIDで関連づけられており、例えば、シリーズ情報テーブル41aに格納されているスライス数等の付帯情報は、その付帯情報と同じ検査ID、シリーズIDと関連づけられてスライス情報テーブル41bに格納されている複数のスライス画像についての情報を表している。また、画像ファイル42はスライス画像単位に構成されており、個々のスライス画像は、画像IDをファイル名とするファイルに格納されており、画像ファイル42中の個々のスライス画像と付帯情報データベース41中のその画像の付帯情報とは、スライス情報テーブル41bの画像IDおよびファイルパス名によって関連づけられている。
画像処理ワークステーション2は、制御部21、サーバインターフェース22、画像解析部23を有している。
制御部21は、サーバインターフェース22、画像解析部23の各機能を所定の順序で呼び出し、本発明の画像処理の全体を制御するものであり、本発明の画像処理プログラムのメインプログラムの実行によって実現されるものである。本実施形態では、この画像処理プログラムの実行時には、処理対象の画像データを特定するための情報として、検査IDおよびシリーズIDが起動パラメータとして与えられる。なお、詳細については図4を用いて後述する。
サーバインターフェース22は、画像サーバ3との通信インターフェースであり、付帯情報取得部22a、画像データ取得部22b、解析結果送信部22cを有している。各処理部は、制御部21によって呼び出されるサブプログラムの実行によって実現されるものである。なお、サーバインターフェース22は、アプリケーションレベル等の上位の階層でのデータのやり取りを画像サーバ3との間で行うものであり、ネットワークレベル等の下位の階層での画像サーバ3との通信の制御は、画像処理ワークステーション2のオペレーティングシステム(ネットワークドライバ等を含む)によって実現されるネットワーク通信機能との連携によって行われる。
付帯情報取得部22aは、画像サーバ3をネットワーク19上でのアドレス、検査ID、シリーズIDを入力として、その検査ID、シリーズIDに関連づけられた付帯情報(本実施形態では、スライス数、スライス間隔等)の送信を要求するメッセージを画像サーバ3に送信し、画像サーバ3から送信されてきた付帯情報を受信し、受信した付帯情報を所定のメモリ領域に格納し、制御部21に対して付帯情報の取得完了メッセージを返すものである。
画像データ取得部22bは、画像サーバ3をネットワーク19上でのアドレス、検査ID、シリーズID、スライス番号を入力として、その検査ID、シリーズID、スライス番号に関連づけられたスライス画像の画像データの送信を要求するメッセージを画像サーバ3に送信し、画像サーバ3から送信されてきた画像データを受信し、受信した画像データを所定のメモリ領域に格納し、制御部21に対して画像データの取得完了メッセージを返すものである。なお、付帯情報取得部22aが、入力された検査ID、シリーズIDによって識別される検査、シリーズで生成された画像の画像IDの送信を要求するようにし、画像データ取得部22bが、スライス番号の代わりに画像IDの入力を受け付け、入力された検査ID、シリーズID、画像IDによって識別される画像データの送信を要求するようにしてもよい。
解析結果送信部22cは、画像サーバ3をネットワーク19上でのアドレス、画像処理ワークステーション2で行われた所定の画像解析処理の結果を入力として、その解析結果を画像サーバ3に送信し、画像サーバ3から解析結果の画像データベース4への登録(更新)完了のメッセージを受信し、そのメッセージを制御部21に返すものである。ここで、解析結果は、この画像処理プログラムの起動時に与えられた検査IDおよびシリーズIDによって特定されるすべてのスライス画像に対する解析結果であり、スライス番号毎の解析結果リストの形式(配列等)で表現されうるものである。
画像解析部23は、制御部21によって呼び出されるサブプログラムの実行によって実現されるものであり、1枚のスライス画像の画像データを入力として、所定の画像解析処理を行い、そのスライス画像に対する画像解析結果を所定のメモリ領域(例えば、上記スライス番号毎の解析結果リスト中の、入力画像データのスライス番号と対応づけられた解析結果の格納領域)に格納し、処理完了メッセージを制御部21に返すものである。また、入力画像データの生成モダリティ等の、画像解析処理における閾値や参照テーブル等を切り替えるのに必要となる情報も取得するようにしてもよい。なお、画像解析処理の具体例については、後述する。
画像サーバ3は、クライアントインターフェース31、付帯情報検索部32、画像データ検索部33、解析結果更新部34を有している。
クライアントインターフェース31は、画像処理ワークステーション2から送信されてきた要求メッセージを入力とし、個々の要求メッセージの内容に応じて、付帯情報検索部32、画像データ検索部33、解析結果更新部34の各々に要求メッセージを振り分けるとともに、付帯情報検索部32、画像データ検索部33、解析結果更新部34による処理結果を画像処理ワークステーション2に送信するものである。なお、クライアントインターフェース31は、アプリケーションレベル等の上位の階層でのデータのやり取りを画像処理ワークステーション2との間で行うものであり、ネットワークレベル等の下位の階層での画像処理ワークステーション2との通信の制御は、画像サーバ3のオペレーティングシステム(ネットワークドライバ等を含む)によって実現されるネットワーク通信機能との連携によって行われる。
付帯情報検索部32は、クライアントインターフェース31によって振り分けられた付帯情報の送信要求メッセージを入力とし、そのメッセージに含まれる検査ID、シリーズIDを検索キーとして、付帯情報データベース41のシリーズ情報テーブル41aを検索し、検索キーと合致する検査ID、シリーズIDに関連づけられた付帯情報(本実施形態では、スライス数、スライス間隔等)を抽出して所定のメモリ領域に格納し、その付帯情報を、送信要求を行った画像処理ワークステーション2に送信することを要求するメッセージをクライアントインターフェース31に引き渡す。
画像データ検索部33は、クライアントインターフェース31によって振り分けられた画像データの送信要求メッセージを入力とし、そのメッセージに含まれる検査ID、シリーズID、スライス番号を検索キーとして、付帯情報データベース41のスライス情報テーブル41bを検索し、検索キーと合致する検査ID、シリーズID、スライス番号に関連づけられたファイルパス名および画像IDを特定し、その画像IDによって特定される画像データを画像ファイル42のファイルパス名によって特定される格納位置から読み込んで所定のメモリ領域に格納し、その画像データを、送信要求を行った画像処理ワークステーション2に送信することを要求するメッセージをクライアントインターフェース31に引き渡す。なお、画像データの送信要求メッセージに画像IDが含まれる実施形態では、検査ID、シリーズID、画像IDを検索キーとして検索を行い、送信対象の画像データのファイルパス名を特定する。
解析結果更新部34は、クライアントインターフェース31によって振り分けられた解析結果を含むデータを入力とし、付帯情報データベース41のスライス情報テーブル41bに格納されている、そのデータに含まれる検査ID、シリーズID、スライス番号によって特定されるレコード毎に、そのスライス画像に対する解析結果を更新し、解析結果を送信してきた画像処理ワークステーション2に更新完了メッセージを送信することを要求するメッセージをクライアントインターフェース31に引き渡す。
次に、図4のフローチャートを用いて、本発明の実施形態となる画像処理システムにおける処理の流れについて説明する。この処理の流れは、画像処理ワークステーション2の制御部21による制御に基づいて、画像処理ワークステーション2の他の各処理部や画像サーバ3の各処理部による処理が連携されることによって、実現されている。
まず、画像処理ワークステーション2において、本発明の画像処理プログラムが起動されると、制御部21は、その起動パラメータから処理対象を表す検査IDおよびシリーズIDを取得する。
次に、制御部21は付帯情報取得部22aを呼び出し、その検査IDおよびシリーズIDに対応する検査・シリーズで得られた画像のスライス数やスライス間隔等の付帯情報の取得を行わせ、付帯情報取得部22aは、これに応じて付帯情報の検索要求を画像サーバ3に送信する(#1)。画像サーバ3のクライアントインターフェース31は、画像処理ワークステーション2から送信されてきた付帯情報検索要求を受信し(#2)、付帯情報検索部32にその検索要求を引き渡す。付帯情報検索部32は、その検索要求に応じて付帯情報データベース41のシリーズ情報テーブル41aを検索して、その検索要求に含まれる検査IDおよびシリーズIDに対応する付帯情報を取得し(#3)、クライアントインターフェース31が、取得された付帯情報を画像処理ワークステーション2に送信する(#4)。画像処理ワークステーション2の付帯情報取得部22aは、送信されてきた付帯情報を受信し、所定のメモリ領域に格納し、付帯情報の取得完了メッセージを制御部21に返す(#5)。
制御部21は、取得した付帯情報に基づいて、画像解析部23に最初に処理させるべき画像データを決定する(#6)。具体的には、その最初の処理対象画像データのスライス番号を特定する。ここで、制御部21は、処理対象の検査IDおよびシリーズIDに関連づけられたすべてのスライス画像の画像データを処理対象とするのではなく、そのうちの一部のスライス画像の画像データを処理対象に決定する。
制御部21は画像データ取得部22bを呼び出し、処理対象のスライス画像の検査ID、シリーズID、スライス番号と関連づけられたスライス画像データの取得を行わせ、画像データ取得部22bは、これに応じて画像データの検索要求を画像サーバ3に送信する(#7)。画像サーバ3のクライアントインターフェース31は、画像処理ワークステーション2から送信されてきた画像データ検索要求を受信し(#8)、画像データ検索部33にその検索要求を引き渡す。画像データ検索部33は、その検索要求に応じて付帯情報データベース41のスライス情報テーブル41bを検索して、その検索要求に含まれる検査ID、シリーズID、スライス番号に対応する画像データを取得し(#9)、クライアントインターフェース31が、取得された画像データを画像処理ワークステーション2に送信する(#10)。画像処理ワークステーション2の画像データ取得部22bは、送信されてきた画像データを受信し、所定のメモリ領域に格納し、画像データの取得完了メッセージを制御部21に返す(#11)。
制御部21は、画像解析部23を呼び出し、最初の処理対象画像データを入力とする画像処理を行わせる。画像解析部23は、メモリ領域から最初の処理対象画像データを読み込み、所定の画像解析処理を行い、その解析結果を、処理対象の全スライス画像データのスライス番号毎の解析結果リストの形式のメモリ領域中の、実際に処理が行われた画像データのスライス番号と対応づけられた解析結果の格納領域に格納し、処理完了メッセージを制御部21に返す(#12)。
制御部21は、画像解析部23による解析結果に基づいて、起動時に与えられた検査ID、シリーズIDと関連づけられたすべてのスライス画像データに対する画像解析結果を決定可能かどうか判断し、決定可能な場合には、それらすべてのスライス画像データに対する画像解析結果を決定し、決定不可能な場合には、次の処理対象画像データを決定する(#13)。ここで、制御部21によって決定された画像解析結果も、上記の画像解析部23による画像解析結果が格納された、スライス番号毎の解析結果リスト形式のメモリ領域内の、決定されたスライス画像のスライス番号に対応する解析結果の格納領域に格納される。なお、この処理の内容は、画像解析処理の内容に依存するため、次項で具体的に説明する。
ここで、次の処理対象データがあると判断された場合(#14;Yes)、制御部21は画像データ取得部22bを呼び出し、ステップ#13で決定された次の処理対象のスライス画像の検査ID、シリーズID、スライス番号と関連づけられたスライス画像データの取得を行わせる。以下、すべての処理対象のスライス画像データに対する画像解析結果が決定され、次の処理対象のスライス画像データがなくなるまで(#14;No)、上記ステップ#7から#14までの処理が繰り返し行われる。
すべての処理対象のスライス画像データに対する画像解析結果が決定された場合には(#14;No)、制御部21は、解析結果送信部22cを呼び出し、上記のスライス番号毎の解析結果リスト形式のメモリ領域に格納された解析結果を画像サーバ3に送信させ、解析結果送信部22cは、これに応じて解析結果を画像サーバ3に送信する(#15)。画像サーバ3のクライアントインターフェース31は、画像処理ワークステーション2から送信されてきた解析結果を受信し(#16)、解析結果更新部34に引き渡す。解析結果更新部34は、その解析結果をスライス情報テーブル41bの解析結果の項目に登録する更新処理を行い(#17)、更新完了メッセージをクライアントインターフェース31経由で画像処理ワークステーション2に送信する(#18)。画像処理ワークステーション2の解析結果送信部22cは更新完了メッセージを受信し(#19)、制御部21にその更新完了メッセージを引き渡し、すべての処理が完了する。
図5は、上記の処理の流れの中で、画像サーバ3側で行われる処理の流れのみを模式的に表したものである。クライアントインターフェース31は画像処理ワークステーション2からの処理要求の受信待ちをしており、処理要求を受信すると(#21)、その処理要求の内容に応じて、付帯情報検索部32、画像データ検索部33、解析結果更新部34のうちの適切な処理部にその処理要求を振り分ける(#22)。各処理部32,33,34は、自らに対する処理要求を受け取ると、その処理内容に応じたデータベース処理を行い、処理結果をクライアントインターフェース31に引き渡す(#23,#24,#25)。クライアントインターフェース31は、各処理部32,33,34における処理結果を、処理要求を送信してきた画像処理ワークステーション2に送信する(#26)。なお、画像サーバ3では、クライアントインターフェース31、各処理部32,33,34を処理要求待ちの状態で常駐させておいてもよい。また、各処理部32,33,34は常駐させておかずに、クライアントインターフェース31が、その処理部に対する処理要求が発生する度に、対応する処理部32,33,34を起動するようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施形態となる画像処理システムによれば、画像処理ワークステーション2において、制御部21が、処理対象の検査・シリーズのすべてのスライス画像の画像データを一括して画像サーバ3から取得せずに、そのうちの一部のスライス画像の画像データのみを取得し、取得された画像データを入力とする画像解析部23による画像解析処理の結果に基づいて、処理対象のすべてのスライス画像の画像データに対する画像解析処理の結果を決定することが可能かどうかを判定する。そして、その決定が不可能と判定された場合にのみ、その決定のために画像解析部23が次回の処理対象とすべきスライス画像の画像データを決定し、その次回の処理対象の画像データを画像サーバ3から取得させ、画像解析部23がその取得された画像データに対して処理を行わせ、その処理結果も含めて再度上記の判定・決定を繰り返し行う。一方、その決定が可能と判定された場合には、新たにスライス画像の画像データを画像サーバ3から取得することなく、処理対象のすべてのスライス画像の画像データを入力とする画像解析処理の結果を決定する。したがって、処理対象のすべてのスライス画像に対する画像解析処理の結果を得るのに必要なスライス画像の数が削減されるので、画像サーバ3と画像処理ワークステーション2の間の通信の負荷や、画像処理ワークステーション2における画像処理の負荷が軽減され、システム全体の処理効率が向上する。
2.具体的な画像処理の実装例
次に、上記の画像処理システムに具体的な画像処理を実装した実装例について、画像解析部23の処理、および、制御部21における、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定や次の処理対象画像データの決定の処理(図4のステップ#13)の内容を中心に説明する。
(1)撮影部位認識処理
図6は、撮影部位認識処理の概要を模式的に表したものである。図に示したように、撮影部位認識処理とは、CTによる撮影で得られたN枚のスライス画像を入力として、各スライス画像1からNに含まれる被検体の部位(撮影部位)を認識する処理である。被検体が人体の場合、認識される撮影部位は、例えば、頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部となる。
図7は、画像解析の手法を用いて個々のスライス画像に表された撮影部位を認識する処理の詳細を模式的に表したものである。すなわち、本実施形態における画像解析部23に実装される撮影部位認識処理の詳細を表したものである。図に示すように、入力されたスライス画像SLの正規化を行う正規化処理部23aと、正規化されたスライス画像SNから多数の特徴量cm(m=1,2,・・・)を算出する特徴量算出部23bと、正規化スライス画像SNに基づいて算出された特徴量cmを、AdaBoost手法によって得られた判別器に入力して、撮影部位らしさを表す撮影部位毎のスコアscp(p=頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部)を算出する部位スコア算出部23cと、算出された部位スコアscpを入力として、入力スライス画像SLに含まれる撮影部位Pを決定する部位決定部23dとから構成される。
正規化処理部23aは、入力スライス画像SLから人体領域を抽出し、抽出された人体領域の情報からランドマーク(基準点)を算出し、算出されたランドマークを基準としてアフィン変換を行って入力画像を拡大・縮小、平行移動、回転させて正規化スライス画像SNを生成する処理を行う。この正規化処理の目的は、入力スライス画像SLにおける、個体差や撮影条件等による画像中の人体領域の大きさや傾きのばらつきを排除し、人体領域中の構造物(例えば骨領域や空気領域)の位置を合わせておくことにより、後続の処理の効率や精度を上げることにある。
ここで、入力スライス画像SLから人体領域を抽出する方法は本発明の実施時点における公知の方法でよく、例えば、入力スライス画像SLに対して2値化処理とノイズ除去処理を行った後、輪郭抽出処理により人体領域候補となる輪郭を抽出し、抽出された各輪郭の内部の面積が所定の閾値未満の輪郭を除去し、残った輪郭の内部を人体領域と判定する方法(特開平9−187444号公報参照)等が挙げられる。
また、ランドマークは、例えば、輪郭線と正中面との交点となる2点とすることができる。具体的には、抽出された人体領域に対するラベリング処理によって得られるラベリング数に応じて、図8のようにランドマークを求めることができる。図8(a)(b)のようにラベリング数が1の場合には、ラベリング領域(人体領域)RLの重心Gを求め、その重心Gを通る長軸ALおよび短軸AS、ならびに、その重心Gを通る、スライス画像SLの上下方向の直線LVを設定し、長軸ALと短軸ASのうち直線LVとなす角が小さい方の軸と人体領域RLの輪郭線との交点をランドマークLM1、LM2とする。図8(a)は、短軸ASと直線LVのなす角の方が長軸ALと直線LVのなす角よりも小さい場合を模式的に表したものであり、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部が表された画像に相当する。図8(b)は、長軸ALと直線LVのなす角の方が短軸ASと直線LVのなす角よりも小さい場合を模式的に表したものであり、頭部、頭頸部、頸部が表された画像に相当する。また、図8(c)はラベリング数が2の場合であり、脚部が表された画像に相当する。この場合には、各ラベリング領域RL1、RL2について、重心G1、G2を求め、各重心G1、G2を通る長軸AL1、AL2および短軸AS1、AS2、ならびに、その各重心G1、G2を通る、スライス画像SLの上下方向の直線LV1、LV2を設定し、各ラベリング領域について、長軸AL1、AL2と短軸AS1、AS2のうち直線LV1、LV2となす角が小さい方の軸と人体領域RL1、RL2の輪郭線との交点をIS11、IS12、IS21、IS22とし、互いに交差しない線分IS11 IS21、線分IS12 IS22の中点を各々ランドマークLM1、LM2とする。なお、2つのラベリング領域の面積比が所定の範囲にない場合、すわなち、2つのラベリング領域の面積の差が所定の閾値よりも大きい場合には、面積の小さい方のラベリング領域は医療器具等であると判断し、面積が大きい方のラベリング領域について上記のラベリング数が1の場合と同様の処理を行う。図8(d)はラベリング数が3の場合であり、頸部と両腕が表された画像に相当する。この場合には、各ラベリング領域RL1、RL2、RL3のうち面積が最大の領域(ここではRL2)に対して上記のラベリング数が1の場合と同様にしてランドマークLM1、LM2を求める。なお、図8(a)(b)(d)において、ランドマークLM1、LM2の直線LVからの距離が所定の閾値よりも大きい場合、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LVに近づくようにラベリング領域RLの輪郭に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。同様に、図8(c)において、ランドマークLM1、LM2の、線分LM1LM2の中点G3を通る、スライス画像SLの上下方向の直線LV3からの距離が所定の閾値よりも大きい場合には、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LV3に近づくように線分IS11IS21、線分IS12IS22に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。移動量の具体例としては、ランドマークLM1、LM2と直線LVまたはLV3との距離が20%短くなるように移動させることが考えられる。
このようにして求めたランドマークLM1、LM2を基準に、2つのランドマークLM1、LM2がスライス画像SLの水平方向における中心に位置し、かつ、2つのランドマーク間の距離が所定の値になるように、アフィン変換等を行って画像を正規化する。
特徴量算出部23bは、正規化スライス画像SNから、多数の種類の特徴量cmを算出する処理を行う。特徴量cmの具体例としては、正規化スライス画像SN中に設定されたブロック(例えば3×3画素等)内の画素値や画素値の平均値、最大値、最小値、中間値、CT値に基づく閾値処理によって抽出された人体領域中の空気領域や骨領域の人体領域に対する割合、その人体領域の周長と同じ周長を有する円の面積に対する人体領域の面積の割合(円形度)等が挙げられる。なお、特徴量cmは、算出された値そのものであってもよいし、算出された値を多値化したものであってもよい。
部位スコア算出部23cは、特徴量cmを、AdaBoost手法に基づく学習によって得られた撮影部位毎の判別器群に入力して、各撮影部位らしさを表す部位スコアscpを算出する処理を行う。ここで、撮影部位毎の判別器群は、学習用サンプルとなるその撮影部位が表されていることがわかっている複数の画像とその撮影部位が表されていないことがわかっている複数の画像の各々について上記と同様にして算出された多数の種類の特徴量を用いてAdaBoost手法に基づく学習を行うことによって得られたものである。1つの撮影部位を判別する判別器群には1以上の判別器が含まれるが、2以上の判別器が含まれる場合、各判別器は判別能力について相補的な関係を有したものとなっている。また、判別器群は判別すべき撮影部位の種類と同数生成され、判別器群毎に使用される特徴量の種類が決定される。なお、この学習および部位スコア算出方法の詳細については特開2005-108195号公報等に開示されている。部位スコアの算出は、上記の方法の他、人工ニューラルネットワーク(ANN)、サポートベクターマシン(SVM)、適合ベクターマシン(Relevance Vector Machine; RVM)等の他の学習手法によって生成された判別器を用いた方法や、1つの特徴量または複数の特徴量の組合せに対して部位スコアを決定する参照テーブルを用いた方法(特開2007-307205号公報等参照)等であってもよい。また、特徴量算出部23bと部位スコア算出部23cの処理を、テンプレートマッチング(特開2002-253539号公報等参照)や撮影部位毎の固有画像との比較処理(特開2003-10166号公報等参照)によって得られる類似度を部位スコアとする処理に置換してもよい。
部位決定部23dは、部位スコアscpの値が最大となる撮影部位を、入力スライス画像SLに表された撮影部位Pに決定する処理を行う。
この画像解析部23による処理を処理対象のスライス画像データのすべてに対して個別に行えば、処理対象のスライス画像の各々に表された撮影部位を決定することが可能であるが、人体の体部の並び順は、上から順に頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部という解剖学的に決まっていることから、画像解析部23が、処理対象のすべてのスライス画像に対して上記の処理を行わなくても、任意の2つのスライス画像について各画像に表された撮影部位が一致すれば、それら2つの画像間に存在するスライス画像に表された撮影部位は、それら2つの画像に表された撮影部位と一致すると判断することができる。図9Aはこのことを模式的に表したものである。図に示したように、スライス画像n1とn2に表された撮影部位がともに胸部であれば、スライス画像n1とn2の間に存在する任意のスライス画像に表された撮影部位は、画像解析部23が上記の処理を行うまでもなく、胸部であると決定することができる。一方、図9Bに示したように、2つのスライス画像n1とn2に表された撮影部位が胸部と腹部というように異なる場合には、両スライス画像の間に異なる撮影部位の境界が1つ以上存在することになり、画像解析部23が上記の処理を行うことによってこの境界を見つける必要がある。
そこで、この撮影部位認識処理の第1の実装例では、二分木探索の考え方を用いつつ、画像解析部23による処理を間引く方法(図9A参照)を、制御部21の未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理(図4のステップ#13)に取り入れた撮影部位認識処理を説明する。具体的には、図9Aに示したように、スライス画像n1とn2に表された撮影部位が同じであれば、スライス画像n1とn2の間に存在する任意のスライス画像に表された撮影部位はスライス画像n1とn2に表された撮影部位と同じであると決定し、図9Bに示したように、2つのスライス画像n1とn2に表された撮影部位が異なる場合には、その中間のスライス画像((n1+n2)/2)に対して画像解析部23による処理を行うことを繰り返して、異なる撮影部位間の境界を特定する。
例えば、図10に示した16枚のスライス画像が処理対象の場合、画像処理ワークステーション2では、両端のスライス画像1とスライス画像16の各々の画像データに対して、画像解析部23が撮影部位の認識を行う。その結果、スライス画像1の撮影部位(胸部)とスライス画像16の撮影部位(腹部)が異なるので、制御部21は、スライス画像1と16の中間のスライス画像8の画像データを画像解析部23による次の処理対象に決定する。次に、画像解析部23がスライス画像8の撮影部位は胸腹部であると認識する。ここで、制御部21は、処理対象のスライス画像全体を2つのブロックに分割し、スライス画像1から8までのブロックについて両端のスライス画像1と8の撮影部位の比較を行うとともに、および、スライス画像8から16までのブロックについても両端のスライス画像8と16の撮影部位の比較を行う。その結果、いずれのブロックにおいても両端のスライス画像の撮影部位が異なるので、各ブロックについて、中間のスライス画像、すなわち、前者のブロックのスライス画像4、後者のブロックのスライス画像12の画像データを画像解析部23による次の処理対象に決定する。画像解析部23はスライス画像4と12の各々の画像データに対して処理を行い、スライス画像4の撮影部位は胸部、スライス画像12の撮影部位は腹部と認識する。制御部21は、前回と同様にして、ブロックを分割し、各ブロックの両端のスライス画像の撮影部位を比較する。その結果、スライス画像1から4までのブロックでは、両端のスライス画像1と4の撮影部位が胸部で一致するので、その間のスライス画像2および3の撮影部位を胸部に決定する。同様に、スライス画像12から16までのブロックでも両端のスライス画像12と16の撮影部位が腹部で一致するので、その間のスライス画像13から15までの撮影部位を腹部に決定する。一方、スライス画像4から8までのブロックと、スライス画像8から12までのブロックでは、両端のスライス画像の撮影部位が異なるので、制御部21は、各ブロックの中間のスライス画像であるスライス画像6と10の画像データを画像解析部23による次の処理対象に決定する。画像解析部23がスライス画像6と10の撮影部位を各々胸部と胸腹部と認識した後、制御部21がスライス画像4から8までのブロックと、スライス画像8から12までのブロックをさらに分割し、各ブロックの両端のスライス画像の撮影部位を比較する。その結果、スライス画像4から6までのブロックでは、両端のスライス画像4と6の撮影部位が胸部で一致するので、その間のスライス画像5の撮影部位を胸部に決定し、スライス画像8から10までのブロックでは、両端のスライス画像8と10の撮影部位が胸腹部で一致するので、その間のスライス画像9の撮影部位を胸腹部に決定する。一方、スライス画像6から8までのブロックと、スライス画像10から12までのブロックでは、両端のスライス画像の撮影部位が異なるので、制御部21は、各ブロックの中間のスライス画像であるスライス画像7と11の画像データを画像解析部23による次の処理対象に決定し、画像解析部23がスライス画像7と11の撮影部位を各々胸部と腹部と認識する。以上の処理により、16枚のスライス画像のすべてについて撮影部位が決定される。
図10では、画像解析部23によってではなく、制御部21によって撮影部位が決定されたスライス画像の撮影部位には矢印が付されており、図に示したように、この例では、16枚のスライス画像中7枚の画像について、画像サーバ3から画像処理ワークステーション2への画像データの転送の負荷、および、画像処理ワークステーション2での画像解析部23による処理の負荷が軽減されたことになる。
図11A,図11Bは、制御部21による、図4のステップ#13の処理、すなわち、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理を実現するフローチャートの一例である。以下では、図4のフローチャートも参照しながら、本実装例における撮影部位認識処理の流れについて、前項の基本的な処理の流れの中で言及しなかった点を中心に説明する。なお、図11A,図11Bの各変数には以下のような情報が格納される。
Current_No:現在または次の処理対象のスライス画像のスライス番号
Current_Result:Cuurent_Noのスライス画像の撮影部位
Top_No:Current_Noのスライス位置で分割されるブロックの上端のスライス画像のスライス番号
Top_Result:Top_Noのスライス画像の撮影部位
Bottom_NoはCurrent_Noのスライス位置で分割されるブロックの下端のスライス画像のスライス番号
Bottom_Result:Bottom_Noのスライス画像の撮影部位
ここで、Current_Noは、画像データ取得部22bや画像解析部23でも参照可能な変数であり、Current_Resultには、画像解析部23によって認識された部位が書き込まれる。
本実装例の撮影部位認識処理のための画像処理プログラムが起動されると、Current_Noの値は1に初期化される。したがって、図4のステップ#6では、最初の処理対象の画像データは、処理対象のスライス画像のうちの上端のスライス画像を表すスライス番号1の画像データに決定される。また、図4のステップ#13では、制御部21によって、Current_Noに格納されているスライス番号1がTop_Noに、Current_Resultに格納されているスライス番号1のスライス画像に対する画像解析部23による処理結果がTop_Resultに格納される(#31;左、#32)。そして、Current_Noに最大値が設定され、処理対象のスライス画像のうち下端のスライス画像の画像データが次の処理対象の画像データに決定される(#33)。なお、このCurrent_Noに設定される最大値は、付帯情報取得部22aが取得したスライス数(図10の例では16)を参照することによって得られる。次に、下端のスライス画像の画像データのスライス番号と画像解析部23による処理結果が、各々、Bottom_No、Bottom_Resultに格納される(#31;右、#34)。ここで、上端のスライス画像の撮影部位と下端のスライス画像の撮影部位とが一致する場合には(#35;Yes)、処理対象のすべてのスライス画像の撮影部位は同じ部位であると決定され(#36)、次の処理対象がない旨を表すべく全結果決定フラグに"Y"が設定される。上端のスライス画像と下端のスライス画像の撮影部位が異なる場合には(#35;No)、(Top_No+Bottom_No)/2によって算出される、制御部21による判定対象のブロックに対して、そのブロックの中間のスライス画像のスライス番号が次の処理対象としてCurrent_Noに設定され(#46)、図4の#7から#12の処理が行われ、Current_Noのスライス画像に対する画像解析部23による処理結果がCurrent_Resultに格納される。
次に、制御部21は、判定対象のブロックの上端のスライス画像の撮影部位Top_Resultと中間のスライス画像の撮影部位Current_Resultとを比較し、両者が一致する場合には(#31;下、#38;Yes)、その上端のスライス画像から中間のスライス画像までの撮影部位をその一致している撮影部位に決定する(#39)。ここで、もともと判定対象のブロックにおいては、上端のスライス画像と下端のスライス画像の撮影部位が異なることから、ブロック内に異なる撮影部位の境界が必ず存在するが、上記のとおり、上端のスライス画像から中間のスライス画像までの間には、その境界は存在しないので、境界が存在する中間のスライス画像から下端のスライス画像までのブロックが新たな判定対象となり(#41)、その中間のスライス画像のスライス番号が次の処理対象としてCurrent_Noに設定される(#46)。
一方、判定対象のブロックの上端のスライス画像の撮影部位Top_Resultと中間のスライス画像の撮影部位Current_Resultとが一致しない場合には(#38;No)、中間のスライス画像の撮影部位Current_Resultと下端のスライス画像の撮影部位Bottom_Resultとを比較し、両者が一致する場合には(#47;Yes)、その中間のスライス画像から下端のスライス画像までの撮影部位をその一致している撮影部位に決定する(#48)。この場合、上端のスライス画像から中間のスライス画像までの間に異なる撮影部位間の境界が存在することになるので、上端のスライス画像から中間のスライス画像までのブロックが新たな判定対象となり(#50)、その中間のスライス画像のスライス番号が次の処理対象としてCurrent_Noに設定される(#46)。
さらに、中間のスライス画像の撮影部位Current_Resultと下端のスライス画像の撮影部位Bottom_Resultとが一致しない場合には(#47;No)、上端のスライス画像から中間のスライス画像までの間、中間のスライス画像から下端のスライス画像までの間の両方に異なる撮影部位間の境界が存在することになるので、中間のスライス画像の両側について境界を探す必要があるが、両側を同時に処理することは不可能である。そこで、本実装例では、制御部21が、より上側の境界を探す処理を優先させて次の判定対象のブロックとし(#47;No〜#50)、そのブロックの中間のスライス画像のスライス番号が次の処理対象としてCurrent_Noに設定される(#46)。一方、より下側にある境界を探すべきブロック(以下、未処理ブロック)については、その上下端の情報をスタック型の変数Save_Top_No[i]、Save_Top_Result[i]、Save_Bottom_No[i]、Save_Bottom_Result[i]に一時的に格納するようにしている(#53)。なお、iは添え字であり、未処理ブロックが複数発生した場合には、順次加算されていく(#52)。
次に、異なる撮影部位間の境界が見つかった場合の処理について説明する。まず、判定対象のブロックの上端のスライス画像と中間のスライス画像の間がその境界である場合(#49;Yes)、本実装例の処理では、より上側の境界を探す処理を優先させているので、その上端のスライス画像よりも上側のスライス画像には、異なる撮影部位間の境界は存在しないことになる。したがって、制御部21は、これまでに未処理ブロックとして一時的に格納していたブロックの情報を取得し、新たな判定対象のブロックとし(#44, #45)、そのブロックの中間のスライス画像のスライス番号を次の処理対象としてCurrent_Noに設定する(#46)。
これに対して、判定対象のブロックの中間のスライス画像と下端のスライス画像の間がその境界である場合(#40;Yes、#51;Yes)、その中間のスライス画像よりも上側のスライス画像に異なる撮影部位間の境界が見つけられていない場合には(#51;Yes〜#49;No)、そのブロックの上端のスライス画像から中間のスライス画像までが新たな判定対象のブロックとなり(#50)、そのブロックの中間のスライス画像のスライス番号が次の処理対象としてCurrent_Noに設定される(#46)。一方、その中間のスライス画像よりも上側のスライス画像に異なる撮影部位間の境界が存在しない場合には(#38;Yes〜#40;Yes, #51;Yes〜#49;No)、制御部21は、これまでに未処理ブロックとして一時的に格納していたブロックの情報を取得し、新たな判定対象のブロックとし(#44)、そのブロックの中間のスライス画像のスライス番号を次の処理対象としてCurrent_Noに設定する(#46)。
以上の処理を繰り返した結果、未処理のブロックが存在しなくなれば(#42;Yes)、処理対象のスライス画像のすべてについて撮影部位が決定されたことになるので、次の処理対象がない旨を表すべく全結果決定フラグに"Y"が設定される(#43)。
そして、制御部21は図4のステップ#14において、全結果決定フラグが"Y"の場合には次の処理対象なしと判断し、ステップ#16以降の処理を行う。
次に、この撮影部位認識処理の第2の実装例について説明する。図12は、この実装例で行われる処理の一例を模式的に表したものである。ここでは、最初に、処理対象の16枚のスライス画像を一定の枚数毎に間引いて画像解析部23による処理を行い、撮影部位の認識を行う。図12(a)は3枚毎に処理を行い、スライス番号1,4,7,10,13,16のスライス画像の撮影部位の認識を行った結果を表している。次に、図12(a)ののスライス画像を、画像解析部23による処理済のスライス画像を境界として、図12(b)から(f)に示した5つのブロックに分割し、各ブロックにおいて、上端と下端のスライス画像の撮影部位が一致している場合には、そのブロックの全スライス画像の撮影部位をその一致している撮影部位に決定し(図12(b)(c)(f))、上端と下端のスライス画像の撮影部位が一致していない場合には、そのブロック内の両端以外のスライス画像に対しても画像解析部23による撮影部位の認識を行う(図12(d)(e))。
図12では、画像解析部23によってではなく、制御部21によって撮影部位が決定されたスライス画像の撮影部位には矢印が付されており、図に示したように、この例では、16枚のスライス画像中6枚の画像について、画像サーバ3から画像処理ワークステーション2への画像データの転送の負荷、および、画像処理ワークステーション2での画像解析部23による処理の負荷が軽減されたことになる。
なお、図12(a)に示した、最初に画像解析部23による処理の対象となるスライス画像を決定する際に間引かれるスライス画像の枚数は、
(撮影部位の体軸方向の長さの最小値)/(処理対象のスライス画像のスライス間隔)
・・・式1
よりも小さい整数値とすることが好ましい。ここで、撮影部位の体軸方向の長さの最小値は、予め統計的に求めておいたものを利用することが可能である。また、処理対象のスライス画像のスライス間隔は、付帯情報取得部22aによって取得可能である。上の式1による値よりも大きい整数値にすると、上記の分割後の各ブロックの上端と下端のスライス画像の撮影部位が一致しない可能性が高くなるので、最初の間引きの効果が低くなってしまう。
図13A、図13Bは、制御部21による、図4のステップ#13の処理、すなわち、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理について、この第2の実装例を実現するフローチャートの一例である。ここで、Current_NoとCurrent_Resultには、第1の実装例と同様の情報が格納される。
この例では、処理モードとして、スライス画像を間引いて次の画像解析部23による処理の対象となるスライス画像を決定するスキップモードと、スライス画像を間引かずに隣接するスライス画像を次の画像解析部23による処理の対象となるスライス画像を決定する詳細モードの2つが用意されている(#61)。なお、スキップモードの際に間引かれるスライス画像の枚数は、予め設定ファイルに定義された撮影部位の体軸方向の長さの最小値と、付帯情報取得部22aによって取得された処理対象のスライス画像のスライス間隔とから、上記の式1により求められ、Skip_Valueに格納されている。また、この処理を実現するプログラムの起動時には、Current_Noは1に、処理モードはスキップモードに初期化される。
基本的には、制御部21は、最初にスキップモードでSkip_Valueの数だけ離れた2つのスライス画像について、画像解析部23に撮影部位の認識処理をさせ、先に処理されたスライス画像のスライス番号をPrevious_Skipped_Noに、撮影部位をPrevious_Skipped_Resultに格納しておき(#74)、先に処理されたスライス画像の撮影部位と後に処理されたスライス画像の撮影部位(Current_Result)とを比較する(#63)。両者が一致する場合には(#63;Yes)、両スライス間のすべてのスライス画像の撮影部位をその一致している撮影部位に決定し(#67)、Previous_Skipped_Noを後に処理されたスライス画像のスライス番号(Current_No)に更新し(#70)、さらにスキップモードのまま、現在のスライス画像からSkipValueの数だけ離れた次の処理対象のスライス画像のスライス番号を決定してCurrent_Noにセットする(#71)。一方、両者が一致しない場合には(#63;No)、後に処理されたスライス画像のスライス番号(Current_No)をCurrent_Skipped_Noに、撮影部位(Current_Result)をCurrent_Skipped_Resultに格納しておき(#64)、処理モードを詳細モードに切り替え(#65)、両スライス画像間に存在するすべてのスライス画像のスライス番号を、順に、次の処理対象のスライス画像のスライス番号としてCurrent_Noにセットしていく(#66, #61;詳細、#75〜#76;No)。そして、両スライス画像間のすべてのスライス画像について、画像解析部23による認識処理が行われたら(#76;Yes)、Previous_Skipped_NoとPrevious_Skipped_ResultをCurrent_Skipped_NoとCurrent_Skipped_Resultの値に更新し(#78)、処理モードをスキップモードに切り替え(#79)、現在のスライス画像からSkipValueの数だけ離れた次の処理対象のスライス画像のスライス番号を決定してCurrent_Noにセットする(#71)。
このように、制御部21は、一度スキップさせる度にスキップされた区間のスライス画像の撮影部位を決定可能かどうか判定し(#63)、決定可能な場合には(#63;Yes)、その区間のスライス画像の撮影部位を決定して(#67)、さらにスキップを行い(#71)、決定不可能な場合には(#63;No)、その区間内の全スライス画像について画像解析部23に撮影部位の認識処理をさせ(#65,#66,#61;詳細,#75〜#76;No)、区間内の全スライスの認識処理が終了したら(#76;Yes)、次の区間のスキップを行う(#78,#79,#71)ことを繰り返し、最終的にすべてのスライス画像の撮影部位が決定されたら(#68;Yes,#77;Yes)、次の処理対象がない旨を表すべく全結果決定フラグに"Y"を設定する(#69,#80)。
なお、スキップによって設定される次の処理対象のスライス画像のスライス番号が、実際の処理対象のスライス番号の最大値を超えてしまった場合には(#72;Yes)、次の処理対象のスライス画像のスライス番号はその最大値に書き換えられる(#73)。
(2)病変候補検出処理
次に、本発明の画像処理システムに、スライス画像から病変候補を検出する処理を実装した実装例について説明する。本実装例において、画像解析部23が行うスライス画像に対する画像解析により病変候補を検出する処理には、テンプレートマッチングを利用した方法(例えば、特開2003-265463号公報参照)等の公知の方法を用いることができる。
この実装例においても、処理対象のすべてのスライス画像の各々に対して画像解析処理を行い、各スライス画像から病変候補を検出することが可能であるが、検出対象の病変の大きさを考慮すると、その病変のありうる大きさの最小値よりも少し小さい程度の間隔でスライス画像を間引いて画像解析処理を行ったとしても、その最小値よりも大きい病変の検出もれは生じない。一方、病変が検出された場合、病変が検出されたスライス画像の近傍のスライス画像でも病変が検出される可能性が高く、この近傍のスライス画像については個別に画像解析処理を行い、病変候補を検出することが好ましい。
図14は、上記の考え方に基づいて病変候補検出処理の第1の実装例を模式的に表したものである。ここでは、最初に、処理対象の30枚のスライス画像を一定の枚数毎に間引いて画像解析部23による処理を行い、病変候補の検出を行う。図14(a)は10枚毎に処理を行い、スライス番号1,11,21,30のスライス画像から画像解析部23が病変候補の検出を行った結果を表している。この処理の結果、スライス番号11のスライス画像でのみ病変候補が検出されているので、次に、図14(b)に示したように、スライス番号11のスライス画像の両側の隣接するスライス画像について、スライス番号11のスライス画像から離れていく方向に、1枚ずつ順に、画像解析部23による処理によって病変候補の検出を行う。そして、病変候補が検出されないスライス画像が見つかったら(図14(b)ではスライス番号7と13)、スライス番号11のスライス画像の近傍での画像解析部23による処理を終了する。ここで、この時点で画像解析部23による処理が行われていないスライス画像については、これまでの病変候補の検出結果から、実際に画像解析部23による処理を行うまでもなく、病変候補は検出されないと判断することができる。
図14では、画像解析部23によって処理されることなく病変候補が検出されないと判断されたスライス画像の検出結果には矢印が付されており、図に示したように、この例では、30枚のスライス画像中20枚の画像について、画像サーバ3から画像処理ワークステーション2への画像データの転送の負荷、および、画像処理ワークステーション2での画像解析部23による処理の負荷が軽減されたことになる。
なお、図14(a)に示した、最初に画像解析部23による処理の対象となるスライス画像を決定する際に間引かれるスライス画像の枚数には、
(検出対象の病変の大きさの最小値)/(処理対象のスライス画像のスライス間隔)
・・・式2
よりも小さい整数値を設定する。ここで、検出対象の病変の最小値は、予め統計的に求めておいたものを利用することが可能である。また、処理対象のスライス画像のスライス間隔は、付帯情報取得部22aによって取得可能である。
図15A,図15B、図15Cは、制御部21による、図4のステップ#13の処理、すなわち、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理について、この第1の実装例を実現するフローチャートの一例である。ここで、Current_NoとCurrent_Resultには、撮影部位認識処理の場合と同様の情報が格納される。
この例では、処理モードとして、スライス画像を間引いて次の画像解析部23による処理の対象となるスライス画像を決定するスキップモードと、基準となるスライス画像から、スライス画像を間引かずに、その基準のスライス画像の上側に隣接するスライス画像を次の画像解析部23による処理の対象となるスライス画像に決定する上側詳細モードと、基準となるスライス画像から、スライス画像を間引かずに、その基準のスライス画像の下側に隣接するスライス画像を次の画像解析部23による処理の対象となるスライス画像に決定する下側詳細モードの3つが用意されている(#81)。なお、スキップモードの際に間引かれるスライス画像の枚数は、予め設定ファイルに定義された検出対象の病変のとりうる大きさの最小値と、付帯情報取得部22aによって取得された処理対象のスライス画像のスライス間隔とから、上記の式2により求められ、Skip_Valueに格納されている。また、この処理を実現するプログラムの起動時には、Current_Noは1に、処理モードはスキップモードに初期化される。
基本的には、制御部21は、最初にスキップモードでSkip_Valueの数だけスライス画像を間引きながら、スライス番号1のスライス画像から処理対象の最後のスライス番号のスライス画像まで、順次、画像解析部23に病変候補の検出処理をさせ(#81;左,#85;No,#86〜#88)、病変候補が検出された場合には(#82;Yes)、その検出されたスライス画像のスライス番号(Current_No)をDetected_No[i]に格納しておく(#83)。ここで、iは添え字であり、複数のスライス画像から病変候補が検出された場合に順次加算される(#84)。スキップモードで最後のスライス画像まで達したら(#85;Yes)、Detected_No[i]にデータが存在するかどうかを確認し(#90)、Detected_No[i]にデータが存在する場合には(#90;Yes)、処理モードを上側詳細モードに変更する(#97)。上側詳細モードでは、Detected_No[i]のスライス番号からスライス番号が小さくなる方向(上方向)に、画像解析部23によって病変候補が検出されなくなるまで、1枚ずつ次の処理対象のスライス画像のスライス番号を決定して行くことを繰り返し行う(#98,#81;下,#99,#100)。その後、処理モードを下側詳細モードに変更し(#103)、Detected_No[i]のスライス番号からスライス番号が大きくなる方向(下方向)に、画像解析部23によって病変候補が検出されなくなるまで、1枚ずつ次の処理対象のスライス画像のスライス番号を決定して行くことを繰り返し行う(#104,#81;右,#107,#108)。そして、すべてのDetected_No[i]に格納されたスライス番号について上側詳細モードと下側詳細モードの処理が終わったら、画像解析部23による処理が行われていないスライス番号のスライス画像の処理結果を「検出なし」に決定し(#95,#105,#115)、次の処理対象がない旨を表すべく全結果決定フラグに"Y"を設定する(#96,#106,#116)。なお、病変候補が検出されたスライス画像が、処理対象のスライス画像の上端または下端の場合には、各々、上側詳細モード、下側詳細モードの処理は行わない(#91;Yes,#92, #102;Yes)。
次に、この病変候補検出処理の第2の実装例について説明する。図16はその一例を模式的に表したものである。ここでは、画像解析部23による処理を行った結果、病変候補が検出されなかった場合には、10枚のスライス画像をスキップして次のスライス番号のスライス画像に対して画像解析部23による処理を行い(図16(a)(b))、病変候補が検出された場合には(図16(b)スライス番号21)、そのスライス画像の両側の隣接するスライス画像について、そのスライス画像から離れていく方向に、1枚ずつ順に、画像解析部23による処理によって病変候補の検出を行う(図16(c))。そして、病変候補が検出されないスライス画像が見つかったら(図16(c)ではスライス番号17と23)、それらのスライス画像のうちのより下側のスライス画像(図16(c)ではスライス番号23)から10枚のスライス画像をスキップして次のスライス番号(図16(c)ではスライス番号33)のスライス画像に対して画像解析部23による処理を行う(図16(d))。このような処理を繰り返して処理対象のスライス画像の下端まで行い、画像解析部23による処理が行われていないスライス画像については、これまでの病変候補の検出結果から、実際に画像解析部23による処理を行うまでもなく、病変候補は検出されないと判断する。なお、スキップするスライス画像の枚数の算出方法は上の式2と同様である。
図16では、画像解析部23によって処理されることなく病変候補が検出されないと判断されたスライス画像の検出結果にはには矢印が付されており、図に示したように、この例では、50枚のスライス画像中38枚の画像について、画像サーバ3から画像処理ワークステーション2への画像データの転送の負荷、および、画像処理ワークステーション2での画像解析部23による処理の負荷が軽減されたことになる。
図17A、図17B、図17Cは、制御部21による、図4のステップ#13の処理、すなわち、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理について、この第2の実装例を実現するフローチャートの一例である。ここで、Current_NoとCurrent_Result、Skip_Valueには、第1の実装例と同じ情報が格納される。
この例でも、第1の実装例と同様に、スキップモードと上側詳細モードと下側詳細モードの3つの処理モードが用意されているが、制御部21が、スキップモードによって設定されたスライス番号のスライス画像に対して画像解析部23による処理が行われる度に、病変候補が検出されたかどうかを判定し(#122)、病変候補が検出されなかった場合には(#122;No)、スキップモードを継続し(#124)、病変候補が検出された場合には(#122;Yes)、現在のスライス番号(Current_No)をCurrent_Skipped_Noに格納し(#131)、そのCurrent_Skipped_Noのスライス画像を基準にして上側詳細モードと下側詳細モードの処理を行い、両詳細モードによる処理が完了したら、スキップモードに切り替え(#148)、下側詳細モードによる処理の下端のスライス画像からSkip_Valueだけスキップして(#149)、次の処理を行う点が、第1の実装例と異なっている。その他については、第1の実装例と同様である。
(3)人体領域抽出処理
さらに、本発明の画像処理システムに、スライス画像から人体領域を抽出する処理を実装した実装例について説明する。本実装例において、画像解析部23が行うスライス画像に対する画像解析により人体領域を抽出する処理は公知の方法でよく、例えば、図7の正規化処理部23aの説明で用いた特開平9−187444号公報記載の方法を用いることができる。
図18は、本実装例を模式的に表したものである。ここでは、最初に、処理対象の30枚のスライス画像を10枚毎に間引いて画像解析部23による処理を行い、スライス番号1,11,21,30のスライス画像について、各々、領域R1,R11,R21、R30が抽出されている。ここで、領域R1とR11,R11とR21,R21とR30をそれぞれ比較し、領域間の相違が所定の基準以下の場合には、それらの領域が検出されたスライス画像の間に存在するスライス画像中の人体領域は、それらの領域の情報を用いた補間演算により算出する。例えば、領域R11とR21は領域間の相違が所定の基準以下なので、スライス番号12から20までのスライス画像中の人体領域は領域R11とR21の情報を用いた補間演算により算出する。一方、領域間の相違が所定の基準よりも大きい場合には、それらの領域が検出されたスライス画像の間に存在するスライス画像の各々に対しても画像解析部23による処理を行うようにする。
図18では、30枚のスライス画像中17枚の画像については、補間演算によって人体領域が決定されるので、その分だけ、画像サーバ3から画像処理ワークステーション2への画像データの転送の負荷、および、画像処理ワークステーション2での画像解析部23による処理の負荷が軽減されたことになる。
なお、上記の所定の基準には、抽出された人体領域の面積や、抽出された領域間の差分による差分画像の面積、抽出された人体領域の面積や周囲長等から算出される所定の特徴量等を用いることができる。
図19A、図19Bは、制御部21による、図4のステップ#13の処理、すなわち、未処理の画像データに対する画像解析処理の結果の決定および次の処理対象画像データの決定の処理について、この実装例を実現するフローチャートの一例である。ここで、Current_NoとCurrent_Resultには、これまでの実装例と同様の情報が格納される。
この実装例は、撮影部位認識処理の第2の実装例と類似しており、制御部21は、スキップモードで一度スキップさせる度にスキップされた区間のスライス画像の人体領域を補間演算により決定可能かどうかを判定し(#169)、決定可能な場合には(#169;Yes)、その区間のスライス画像の人体領域を決定して(#170)、さらにスキップを行い(#166)、決定不可能な場合には(#169;No)、処理モードを詳細モードに切り替えて(#171)、その区間内の全スライス画像について画像解析部23に人体領域の抽出処理をさせ(#172, #161;詳細,#174〜#175;No)、区間内の全スライスの抽出処理が終了したら(#175;Yes)、スキップモードに再度切り替えて(#176)、次の区間のスキップを行う(#177,#179)ことを繰り返し、最終的にすべてのスライス画像の抽出結果が決定されたら(#165;Yes,#178;Yes)、次の処理対象がない旨を表すべく全結果決定フラグに"Y"を設定する(#173,#182)。
3.本発明の画像処理システムの構成のバリエーション
項番1.では、制御部21が画像処理ワークステーション2に設けられた画像処理システムについて説明したが、制御部21を画像サーバ3側に設けた実施形態も考えられる。図20は、この実施形態となる画像処理システムの機能ブロックと画像データベース4の構成を模式的に表したものである。図2と比較すると、画像処理ワークステーション2は、制御部21だけでなく、付帯情報取得部22a、画像データ取得部22b、解析結果送信部22cもなくなっている。一方、画像サーバ3には、制御部36が設けられ、クライアントインターフェース31にも解析結果取得部35が付加されている。
図21は、この実施形態の画像処理システムにおける処理の流れを表すフローチャートである。この処理の流れは、画像サーバ3の制御部36による制御に基づいて、画像サーバ3の他の各処理部や画像処理ワークステーション2の他の各処理部による処理が連携されることによって、実現されている。
まず、画像サーバ3において、本発明の画像処理プログラムが起動されると、制御部36は、その起動パラメータから処理対象を表す検査IDおよびシリーズIDを取得する。次に、制御部36は、付帯情報検索部32に、その検査IDおよびシリーズIDに対応する検査・シリーズで得られた画像のスライス数やスライス間隔等の付帯情報の取得を行わせ、付帯情報検索部32は、それに応じて付帯情報データベース41のシリーズ情報テーブル41aを検索して、その検索要求に含まれる検査IDおよびシリーズIDに対応する付帯情報を取得し、制御部36に引き渡す(#191)。制御部36は、取得した付帯情報に基づいて、画像解析部23に最初に処理させるべき画像データを決定する(#192)。制御部36は、画像データ検索部33に、処理対象のスライス画像の検査ID、シリーズID、スライス番号と関連づけられたスライス画像データの取得を行わせ、画像データ検索部33は、それに応じて付帯情報データベース41のスライス情報テーブル41bを検索して、その検索要求に含まれる検査ID、シリーズID、スライス番号に対応する画像データを取得し、制御部36に引き渡す(#193)。
ここで、制御部36は、解析結果取得部35を呼び出し、最初の処理対象画像データを入力とする画像処理結果の取得を行わせ、解析結果取得部35は、これに応じて、画像解析要求を最初の処理対象画像データとともに画像処理ワークステーション2に送信する(#194)。画像処理ワークステーション2のサーバインターフェース22は、画像サーバ3から送信されてきた画像解析要求および最初の処理対象画像データを受信し(#195)、画像解析部23に引き渡す。画像解析部23は、メモリ領域から最初の処理対象画像データを読み込み、所定の画像解析処理を行い、その解析結果をサーバインターフェース22に返す(#196)。サーバインターフェース22は、解析結果を画像サーバ3に送信する(#197)。画像サーバ3の解析結果取得部35は、送信されてきた解析結果を受信し、所定のメモリ領域に格納し、解析結果の取得完了メッセージを制御部36に返す(#198)。
制御部36は、画像解析部23による解析結果に基づいて、起動時に与えられた検査ID、シリーズIDと関連づけられたすべてのスライス画像データに対する画像解析結果を決定可能かどうか判断し、決定可能な場合には、それらすべてのスライス画像データに対する画像解析結果を決定し、決定不可能な場合には、次の処理対象画像データを決定する(#199)。なお、制御部36によって決定された画像解析結果も、上記の画像解析部23による画像解析結果が格納された、スライス番号毎の解析結果リスト形式のメモリ領域内の、決定されたスライス画像のスライス番号に対応する解析結果の格納領域に格納される。
ここで、次の処理対象データがあると判断された場合(#200;Yes)、制御部36は画像データ検索部33を呼び出し、次の処理対象のスライス画像の検査ID、シリーズID、スライス番号と関連づけられたスライス画像データの取得を行わせ、以下、すべての処理対象のスライス画像データに対する画像解析結果が決定可能と判断されるまで(#200;No)、上記ステップ#193から#200までの処理を繰り返し行う。
すべての処理対象のスライス画像データに対する画像解析結果が決定された場合には(#200;No)、制御部36は、解析結果更新部34を呼び出し、上記のスライス番号毎の解析結果リスト形式のメモリ領域に格納された解析結果をスライス情報テーブル41bの解析結果の項目に登録する更新処理を行わせる(#201)。
以上のように、制御部を画像サーバ3側に設けた実施形態であっても、制御部を画像処理ワークステーション2に設けた実施形態と同様に、処理対象のすべてのスライス画像に対する画像解析処理の結果を得るのに必要なスライス画像の数が削減されるので、画像サーバ3と画像処理ワークステーション2の間の通信の負荷や、画像処理ワークステーション2における画像処理の負荷が軽減され、システム全体の処理効率が向上する。
なお、上記の実施形態におけるシステム構成、処理フロー、データベース構成等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
例えば、画像表示端末と画像処理サーバと画像サーバとからなる3階層のクライアント・サーバシステムにおいて、画像処理サーバに、サーバインターフェース22(付帯情報取得部22a、画像データ取得部22b、解析結果送信部22c)や画像解析部23を設けて、上記の各実施形態・各実装例を実現してもよい。
また、画像処理ワークステーション2の画像解析部23において、複数のスライス画像に対して並列処理が可能であれば、必要に応じて、複数のスライス画像の画像データを同時に取得するようにしてもよい。例えば、図12のスライス番号1,4,7,10,16のスライス画像の画像データを同時に画像サーバ3から受信し、画像解析部23がこれらの画像データを入力として並列処理を行い、同時に処理結果が得られるようにしてもよい。
本発明の実施形態となる画像処理システムが導入された医療情報システムの概略構成図 本発明の実施形態となる画像処理システムの機能ブロックと画像データベースの構成を模式的に表した図 付帯情報データベースの構成の一部を模式的に表した図 本発明の実施形態となる画像処理システムにおける処理の流れを表すフローチャート 本発明の実施形態における画像処理サーバのみの処理の流れを表すフローチャート 撮影部位認識処理の概要を模式的に表した図 画像解析部で画像解析による撮影部位認識処理を行う際の構成を模式的に表したブロック図 断層画像の正規化のためのランドマークの設定方法を模式的に表した図 撮影部位認識処理において、認識済みのスライス画像の中間のスライス画像の対処方法を模式的に表した図 撮影部位認識処理において、認識済みのスライス画像の中間のスライス画像の対処方法を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第1の実装例による処理結果の一例を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第1の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第1の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第2の実装例による処理結果の一例を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第2の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで撮影部位認識処理を行う場合の第2の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第1の実装例による処理結果の一例を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第1の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第1の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第1の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第2の実装例による処理結果の一例を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第2の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第2の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで病変候補検出処理を行う場合の第2の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで人体領域抽出処理を行う場合の実装例による処理結果の一例を模式的に表した図 本発明の画像処理システムで人体領域抽出処理を行う場合の実装例のフローチャート 本発明の画像処理システムで人体領域抽出処理を行う場合の実装例のフローチャート 本発明の他の実施形態となる画像処理システムの機能構成と画像データベースの構成を模式的に表した図 本発明の他の実施形態となる画像処理システムにおける処理の流れを表すフローチャート
符号の説明
1 モダリティ
2 画像処理ワークステーション
3 画像サーバ
4 画像データベース
19 ネットワーク
21 制御部
22 サーバインターフェース
22a 付帯情報取得部
22b 画像データ取得部
22c 解析結果送信部
23 画像解析部
31 クライアントインターフェース
32 付帯情報検索部
33 画像データ検索部
34 解析結果更新部
35 解析結果取得部
36 制御部
41 付帯情報データベース
42 画像ファイル

Claims (12)

  1. 画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続された画像処理システムであって、
    前記画像保管装置は、被検体を表す3次元以上の原画像の画像データを保管する画像データベースと、該原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを前記画像処理装置に送信する画像送信手段とを備えたものであり、
    前記画像処理装置は、前記画像送信手段によって送信された前記断面画像の画像データを受信する画像受信手段と、該断面画像の画像データ毎に、前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理を行う画像処理手段とを備えたものであり、
    前記画像処理システムが、
    前記画像処理手段によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定し、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理手段による処理対象として前記画像送信手段に送信させるように制御を行う制御手段をさらに備えたことを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記制御手段が、前記原画像中の前記構成軸上の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報が取得または決定されるまで、前記画像処理手段によって前記被検者情報が取得された前記断面画像に対応する前記構成軸上の隣接する2点を、各々、前記第1および前記第2の点として、前記制御を繰り返し行うものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
  3. 前記構成軸方向における前記第1の点と前記第2の点との間隔が、前記被検体の解剖学的特性に基づいて決定されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理システム。
  4. 前記構成軸が前記被検体の体軸であり、
    前記画像処理が前記断面画像の各々に表された前記被検体中の部位を認識することにより、該認識された部位を前記被検体情報として取得する処理であり、
    前記制御手段が、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが一致するという関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を前記第1または前記第2の被検体情報と同一のものに決定するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理システム。
  5. 前記画像処理が前記断面画像に表された所定の構造物を検出することにより、該検出結果を前記被検体情報として取得する処理であり、
    前記間隔が前記所定の構造物が取りうる量よりも小さい間隔であり、
    前記制御手段が、前記第1および前記第2の点の各々での断面を表す断面画像の各々から前記所定の構造物が検出されなかったという関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像からは前記所定の構造物が検出されなかったと決定、前記第1と前記第2のの少なくとも一方での断面を表す断面画像から前記所定の構造物が検出された場合には、該少なくとも一方の点から前記間隔よりもさらに小さい間隔だけ離れた点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理手段による処理対象として前記画像送信手段に送信させるように制御を行うものであることを特徴とする請求項記載の画像処理システム。
  6. 前記所定の画像処理が前記断面画像中の所定の領域を検出することにより、該検出された領域を前記被検体情報として取得する処理であり、
    前記制御手段が、前記第1および前記第2の点の各々での断面を表す断面画像の各々で検出された前記領域の差異が所定の基準を満たす程度に小さいという関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の所定の領域を、前記第1および前記第2の点の各々での断面を表す断面画像の各々で検出された前記領域に基づく補間演算によって決定するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理システム。
  7. 画像処理装置とネットワークを介して通信可能に接続された画像保管装置であって、
    被検体を表す3次元以上の原画像の画像データを保管する画像データベースと、
    該原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを前記画像処理装置に送信する画像送信手段と、
    前回までに送信された前記断面画像の画像データ毎に前記画像処理装置によって行われた前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理の結果を受信し、前記画像処理装置によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定し、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理装置による処理対象として前記画像送信手段に送信させるように制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする画像保管装置。
  8. 画像保管装置とネットワークを介して通信可能に接続された画像処理装置であって、
    前記画像保管装置から送信される、被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを受信する画像受信手段と、
    該断面画像の画像データ毎に、前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理を行う画像処理手段と、
    前記画像処理手段によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定し、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理手段による処理対象として前記画像保管装置に送信させるように要求を行う制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  9. 画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続された画像処理システムにおける画像処理方法であって、
    該方法は、
    被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信し、
    前記画像処理装置において、前記送信された前記断面画像の画像データを受信し、該断面画像の画像データ毎に、前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理を行うものであり、
    さらに、
    前記画像処理によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定し、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理の対象として前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信するものであることを特徴とする画像処理方法。
  10. 画像保管装置と画像処理装置とがネットワークを介して通信可能に接続された画像処理システムにおいて実行されるプログラムであって、
    該プログラムは、
    前記画像保管装置に、被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを前記画像処理装置に送信させ
    前記画像処理装置に、前記送信された前記断面画像の画像データを受信させ、該断面画像の画像データ毎に、前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理を行わせるものであり、
    さらに、前記画像処理システム内の任意の装置に、
    前記画像処理によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定させ、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理の対象として前記画像保管装置から前記画像処理装置に送信させるものであることを特徴とするプログラム。
  11. 画像処理装置とネットワークを介して通信可能に接続された画像保管装置において実行されるプログラムであって、
    該プログラムは、
    被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを前記画像処理装置に送信させ
    前回までに送信された前記断面画像の画像データ毎に前記画像処理装置によって行われた前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理の結果を受信させ、
    前記画像処理装置によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定させ、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理装置による処理対象として該画像処理装置に送信させるものであることを特徴とするプログラム。
  12. 画像保管装置とネットワークを介して通信可能に接続された画像処理装置で実行されるプログラムであって、
    該プログラムは、
    前記画像保管装置から送信される、被検体を表す3次元以上の原画像における所定の構成軸上の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを受信させ、
    該断面画像の画像データ毎に、前記被検体に関する情報である被検体情報を取得する画像処理を行わせ、
    前記画像処理によって、前記構成軸上の第1の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第1の前記被検体情報と、前記構成軸上の第2の点での断面を表す断面画像の画像データから得られた第2の前記被検体情報とが、前記被検体の解剖学的特性に基づいて定められた所定の関係を有する場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の任意の点での断面を表す断面画像中の前記被検体情報を、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報の少なくとも一方に基づいて決定させ、前記第1の被検体情報と前記第2の被検体情報とが前記所定の関係を有さない場合には、前記構成軸上の前記第1の点と前記第2の点の間の所与の点での断面を表す断面画像の画像データを、前記画像処理の対象として前記画像保管装置に送信させるように要求を行わせるものであることを特徴とするプログラム。
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