JP2005087470A - 異常陰影候補検出装置およびプログラム - Google Patents

異常陰影候補検出装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被検者の検査部位を表す画像中の異常陰影候補を検出する処理を画像毎に適切な検出レベルに基づいて行う。
【解決手段】存在可能性情報生成手段10が、処理対象の画像とその画像についてのメタデータからなる画像セット中のメタデータに基づいて、処理対象画像P中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報(ここでは、画像セット中の左右の乳房の画像の左右別の撮影枚数)を生成し、検出閾値決定手段21が、生成された存在可能性情報に基づいて、処理対象の画像セット中の撮影枚数が多い方の乳房の画像データを処理する場合の方が、撮影枚数が少ない方の乳房の画像データを処理する場合よりも異常陰影候補の検出感度が高くなるように、異常陰影候補の検出閾値T1,T2をより小さい値に自動的に決定し、異常陰影候補検出手段30が、決定された検出閾値T1,T2に基づいて異常陰影候補の検出を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検者の検査部位を表す画像中の異常陰影候補を検出する装置に関するものである。
医療分野においては、画像中の異常陰影候補を自動的に検出し、検出された異常陰影候補の強調表示等を行うコンピュータ支援画像診断システム(CAD: Computer Aided Diagnosis)が知られている。
異常陰影候補の検出手法としては、例えば、乳房の放射線画像(マンモグラフィ)に対して、アイリスフィルタによる画像処理を行い、その出力値を閾値処理することによって、乳ガン等の一形態である腫瘤陰影(異常陰影の一形態)の候補を自動的に検出する手法や、モフォロジーフィルタを用いた画像処理を行い、その出力値を閾値処理することによって、乳ガン等の他の一形態である微小石灰化陰影(異常陰影の一形態)の候補を自動的に検出する手法が知られている(例えば、特許文献1)。
また、異常陰影候補領域の検出レベルを診断者が設定できるにした装置も知られており、診断者の好みや使用目的に応じた柔軟な対応が可能になっている(例えば、特許文献2)。
特開平8−294479号公報 特開2001−222703号公報
しかしながら、例えば特許文献2記載の発明では、検出レベルを診断者毎あるいは画像毎に最適化して設定する必要があり、診断者が行う設定の負担が大きい。また、このような負担を避けるために、一度設定した検出レベルを変更することなく、すべての被検者の診断に適用してしまうと、診断対象の画像毎に適切な処理がなされなくなり、診断精度の低下を招いてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被検者の検査部位を表す画像中の異常陰影候補を検出する処理を画像毎に適切な検出レベルに基づいて行うことを可能にする異常陰影候補検出装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明による異常陰影候補検出装置は、被検者の検査部位を表す処理対象画像中の異常陰影候補を検出する処理を行う異常陰影候補検出手段を備えた装置に、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて、処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段と、生成された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出レベルを決定する検出レベル決定手段とを設け、異常陰影候補検出手段が、決定された検出レベルに基づいて異常陰影候補を検出する処理を行うようにしたことを特徴とする。
本発明による異常陰影候補検出プログラムは、コンピュータを上記各手段として機能させるものである。すなわち、被検者の検査部位を表す処理対象画像中の異常陰影候補を検出する処理を行う異常陰影候補検出手段としてコンピュータを機能させるプログラムにおいて、このコンピュータを、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて、処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段と、生成された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出レベルを決定する検出レベル決定手段として機能させ、異常陰影候補検出手段に、決定された検出レベルに基づいて異常陰影候補を検出する処理を行わせるようにしたことを特徴とする。
次に、本発明による画像処理装置およびプログラムの詳細について説明する。
「被検者の検査部位を表す処理対象画像」の具体例としては、人間の乳房や胸部(肺)等の各部位を表す放射線画像が考えられる。
「異常陰影候補を検出する処理」の具体例としては、アイリスフィルタによる画像処理を行い、その出力値を閾値処理することによって、乳ガン等の一形態である腫瘤陰影(異常陰影の一形態)の候補領域を自動的に検出する処理や、モフォロジーフィルタを用いた画像処理を行い、その出力値を閾値処理することによって、乳ガン等の他の一形態である微小石灰化陰影(異常陰影の一形態)の候補領域を自動的に検出する処理等が考えられる(特許文献1参照)。さらに、アイリスフィルタによる画像処理を行う場合、アイリスフィルタの出力値に基づいて検出された腫瘤陰影候補領域の形状の特徴を表す円形度等(特開2002-109510号公報参照)や、腫瘤陰影候補領域の内部の濃度ヒストグラムの特徴を表す分散値、コントラスト、角モーメント等(特開平9-167238号公報、特開2002-109510号公報参照)、腫瘤陰影候補領域の辺縁の特徴を表す分散値、偏り、相関値、モーメント、エントロピー等(特開平9-167238号公報、特開2002-109510号公報参照)の特徴量、さらにこれらの特徴量から算出されるマハラノビス距離、ゆう度比等(特開平9-167238号公報、特開2002-109510号公報参照)、種々の副次的指標値に基づく閾値処理等によって異常陰影候補を検出することが考えられる。また、モフォロジーフィルタ処理の場合においても同様であり、モフォロジーフィルタの出力値に基づいて算出された石灰化密度等(特開2002-133396号公報参照)の副次的指標値に基づく閾値処理等によって異常陰影候補を検出することが考えられる。
「画像についてのメタ情報」とは、その画像の画素毎の画素値から構成される画像データそのものではなく、その画像についての情報のことである。具体例としては、その画像に表された被検者や検査部位、その画像の撮影日時、撮影方向、その画像の撮影を行った装置(モダリティ)、その画像に対する画像処理の有無や種類等を特定する情報が考えられる。また、このメタ情報は、撮影済みの画像についての情報に限定されず、例えば撮影オーダー情報のように、画像の取得前に入力される、撮影・取得が予定されている画像についての被検者、撮影日時、検査部位、撮影方向、モダリティ等の情報であってもよい。このメタ情報の格納形態の具体例としては、被検者毎、検査毎の画像とともに画像セットを構成し、画像セット中の画像についてのメタデータを格納する形態や、各々の画像の画像ファイルのヘッダにメタデータを格納する形態、各々の画像を識別する画像識別情報と関連づけられた付帯情報としてメタデータをデータベースに格納する形態や、被検者毎、検査毎に管理されている検査単位のデータベースにメタデータを格納する形態等が考えられる。
「存在可能性情報」とは、処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す情報であり、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて生成されるものである。具体例としては、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位を表す画像の数や、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位に対する検査の精密さを表す情報(以下、精密検査情報という)が考えられる。この精密検査情報の具体例としては、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位を過去に撮影した画像の有無や、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位についてのエネルギーサブトラクションや経時サブトラクション等による各種差分画像の有無、乳房を検査部位とする画像の場合であれば、検査対象との比較のために撮影された、検査対象とは逆側の乳房の画像の有無等が考えられる。これらの具体例では、まず、過去に撮影した画像の存在は、その検査部位についての経過観察が行われているという点で、その検査部位に対するより精密な検査が行われていることを意味し、また、上記各種差分画像の存在は、その検査部位についてのより精度の高い観察が行われているという点で、その検査部位に対するより精密な検査が行われていることを意味し、さらに、逆側の乳房の画像の存在は、検査対象の乳房と比較することによってより精度の高い観察が行われているという点で、その検査部位に対するより精密な検査が行われていることを意味する。
検出レベル決定手段が「生成された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出レベルを決定する」手法の具体例としては、存在可能性情報が処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位を表す画像の数についての情報を含む場合、その画像の数が多いほど異常陰影候補の検出感度が高くなるように、すなわち異常陰影候補が検出されやすくなるように検出レベルを決定することが考えられ、存在可能性情報が精密検査情報を含む場合、精密検査情報にその被検者のその検査部位に対するより精密な検査が行われたこと、または行われる予定であることを表す情報が含まれている場合の方が、そのような情報が含まれていない場合よりも異常陰影候補の検出感度が高くなるように、すなわち異常陰影候補が検出されやすくなるように検出レベルを決定することが考えられる。
「検出レベル」の具体例としては、前記の異常陰影候補検出する処理における検出閾値や検出ランクが考えられる。なお、検出ランクとは、前記の異常陰影候補検出する処理により検出される候補の数をいい、出力値の高い(異常陰影の可能性が高い)ものから順に、検出ランクとして設定された数だけ異常陰影候補として検出する。
本発明の異常陰影候補検出装置、または本発明のプログラムが実装されたコンピュータは、存在可能性情報生成手段が、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて、処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成し、検出レベル決定手段が、生成された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出レベルを決定し、異常陰影候補検出手段が、決定された検出レベルに基づいて異常陰影候補の検出を行う。したがって、処理対象画像毎に、その被検者のその検査部位において異常陰影が存在する可能性に応じた適切な処理を自動的に行うことが可能になり、診断者は、画像毎に検出レベルを設定する必要がなくなるため、診断者の診断効率が向上する。また、画像毎に適切な検出レベルで異常陰影候補が検出されるため、診断者による診断精度が向上する。
具体的には、存在可能性情報生成手段が、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者の同一の検査部位を表す画像の数についての情報を生成し、検出レベル決定手段が、この画像の数が多いほど異常陰影候補が検出されやすくなるように検出レベルを決定する場合には、その被検者のその検査部位を表す画像の数が多いほど、その検査部位における異常陰影の存在が疑われるため、これを検出レベルの決定に利用することにより、画像毎に自動的に決定された適切な検出レベルの下での異常陰影候補の検出処理を行うことが可能になり、診断者は検出レベルを個別の画像について最適化する必要がなくなり、診断者の診断効率や診断精度が向上する。
また、存在可能性情報生成手段が、処理対象画像に表された被検者および検査部位と同一の被検者の同一の検査部位に対する精密検査情報を生成し、検出レベル決定手段が、精密検査情報にその被検者のその検査部位に対するより精密な検査が行われたこと、または行われる予定であることを表す情報が含まれている場合の方が、そのような情報が含まれていない場合よりも異常陰影候補が検出されやすくなるように検出レベルを決定するようにすれば、その被検者のその検査部位に対するより精密な検査が行われているほど、その検査部位における異常陰影の存在が疑われるため、これを検出レベルの決定に利用することにより、画像毎に自動的に決定された適切な検出レベルの下での異常陰影候補の検出処理を行うことが可能になり、診断者は検出レベルを個別の画像について最適化する必要がなくなり、診断者の診断効率や診断精度が向上する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の第1の実施形態となる異常陰影候補検出システムAは、各被検者の1回の検査の単位で画像データとその画像についてのメタ情報のデータ(以下、メタデータという)とから構成される画像セットを入力として、存在可能性情報の生成、検出閾値の決定、異常陰影候補の検出を行うシステムである。
図1は、同システムAの構成を示すブロック図である。図に示すように、乳房を表す1以上の医用放射線画像の画像データとその画像についてのメタデータとから構成される画像セットを、被検者毎、検査(撮影日)毎に記憶する記憶手段91と、同システムAの処理対象の画像セット中のメタデータに基づいて、処理対象の画像P(以下、処理対象画像Pという)中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段10と、生成された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出閾値T1,T2を決定する検出閾値決定手段21と、検出閾値決定手段21によって決定された検出閾値T1,T2に基づいて、この処理対象画像Pから異常陰影候補を検出し、その異常陰影候補を表す画像データ(以下、局所画像データP1という)を出力する異常陰影候補検出手段30と、この局所画像データP1が表す異常陰影候補を強調処理する局所画像処理手段93と、この処理対象画像Pを表す画像データ(以下、処理対象画像データPという)に対して階調処理、周波数処理等の画像処理を施す全体画像処理手段94と、全体画像処理手段94により画像処理された後の処理対象画像データP′が表す全体画像と局所画像処理手段93により画像処理された後の局所画像データP1′が表す異常陰影候補とを可視像として表示する表示手段92とを備えている。異常陰影候補検出手段30は、処理対象画像データPに対してモフォロジーフィルタによる処理を行うモフォロジーフィルタ処理部31と、モフォロジーフィルタによる出力値を、検出閾値決定手段21によって決定された検出閾値T1,T2に基づいて閾値処理し、微小石灰化陰影の候補を検出する閾値処理部32とから構成される。
ここで、存在可能性情報生成手段10、検出閾値決定手段21、異常陰影候補検出手段30、局所画像処理手段93、全体画像処理手段94は、画像処理を行うサーバ・コンピュータ(以下、画像処理サーバ101という)に実装されている。
記憶手段91は、データベースおよびデータベース管理ソフトウェアを備えた、大容量外部記憶装置を有するサーバ・コンピュータ(以下、画像管理サーバ102という)に実装されている。
表示手段92は、高精細液晶ディスプレイを有するパーソナル・コンピュータ(以下、クライアントPC103という)に実装されている。
画像処理サーバ101と、画像管理サーバ102、クライアントPC103、さらに、乳房を表す医用放射線画像を撮影、取得する画像撮影・読取装置は、ネットワークを介して通信可能となっている。
次に、この異常陰影候補検出システムAが行う処理について説明する。なお、記憶手段91には、画像撮影・読取装置によって取得され、ネットワークを経由して画像管理サーバ102に送信されてきた被検者毎・検査毎の画像データとそのメタデータとから構成される画像セットがデータベースに記憶されているものとする。また、処理対象画像データPは高輝度高信号レベルのデータであるものとする。
まず、診断者は、クライアントPC103を操作して、診断対象の被検者を特定する被検者IDや検査部位、画像の撮影日時等を指定・選択し、処理対象の画像セットを特定する。指定・選択された被検者IDや検査部位、撮影日時等の情報は、ネットワーク50を経由して画像処理サーバ101に送信される。画像処理サーバ101は、被検者ID、検査部位、撮影日時等の処理対象の画像セットを特定する情報を検索キーとする検索要求を画像管理サーバ102に送信し、画像管理サーバ102では、記憶手段91のデータベース管理ソフトウェアによって、この検索要求にしたがったデータベースの検索が行われ、処理対象の画像セットが特定され、特定された画像セットが画像処理サーバ101に送信される。そして、画像処理サーバ101では、受信した画像セットが一時記憶領域に記憶される。
存在可能性情報生成手段10は、一時記憶領域に記憶されている画像セット中のメタデータを読み込む。図2はこのメタデータの一例を示すものである。図に示すように、このメタデータは、画像セット中のすべての画像データに共通の情報を示す共通部と、画像データ毎の情報を示す画像データ部とからなる。共通部には、画像セットを特定する画像セットID(S001)、被検者ID(A)、検査部位(乳房)、撮影日(2003年8月25日)の各情報が含まれ、画像データ部は、画像データ毎に、画像データのファイル名、検査部位の左右種別、撮影方向の各情報が含まれている。存在可能性情報生成手段10は、このメタデータに基づき、処理対象の画像セットに含まれる左右の乳房の各々を表す画像の左右別の撮影枚数を集計する。図2の例では、存在可能性情報生成手段10が画像データ部の設定内容を読み取り、左右種別=「左」の画像データが3件、左右種別=「右」の画像データが2件であることから、左乳房の撮影枚数が3枚、右乳房の撮影枚数が2枚という結果を存在可能性情報として得る。
検出閾値決定手段21は、生成された存在可能性情報に基づき、処理対象の画像セット中の撮影枚数が多い方の乳房の画像データを処理する場合の方が、撮影枚数が少ない方の乳房の画像データを処理する場合よりも異常陰影候補の検出感度が高くなるように、モフォロジーフィルタ処理による出力値Mo,Mgrad(後述)についての検出閾値T1,T2を決定する。これは、撮影枚数が多い方の乳房は、撮影枚数の少ない方の乳房よりも精密に検査を行おうとしており、異常陰影が存在する可能性がより高いと考えられるためである。図2の例では、左乳房の方が右乳房よりも撮影枚数が多いので、左乳房を表す画像データ、すなわち、ファイル名が画像001、画像002、画像003のファイルに格納されている画像データに対する検出閾値T1,T2の方が、右乳房を表す画像データ、すなわち、ファイル名が画像004、画像005のファイルに格納されている画像データに対する検出閾値T1,T2よりも小さい値になるように、画像データ毎の検出閾値T1,T2を決定する。
異常陰影候補検出手段30は、画像セット中のすべての画像データについて、検出閾値決定手段21が決定した閾値に基づいて異常陰影候補の検出処理を行う。以下、処理対象の画像セット中の1つの画像データ(処理対象画像データP)に対する処理を説明する。
モフォロジーフィルタ処理部31は、処理対象画像データPに対して以下の式(1)による演算を行い、出力値Moを取得する。
Figure 2005087470
ここでBiはM個の直線状の構造要素Bであり(図3ではi=1,2,3,4)、検出対象の微小石灰化陰影よりも大きく設定してある。
式(1)では、まず、構造要素Bに応じて決定される、注目画素を中心とした所定の幅の中の最小値を検索する処理(イロージョン(erosion)処理;図4(b)参照)を行った後、その所定の幅の中の最大値を検索する処理(ダイレーション(dilation)処理;図4(a)参照)を行う(オープニング(opening)処理;図4(c)参照)。このオープニング処理により、構造要素Bよりも細かな凸状のデータ変化部分(空間的に狭い範囲で変動する画像部分)である微小石灰化像は取り除かれる。一方、細長い形状の非石灰化陰影はその長さが構造要素Bよりも長い、傾き(延びる方向)がM個の構造要素Biのうちいずれかに一致する部分はそのまま残る(式(1)の第2項の演算)。したがって、オープニング処理によって得られた平滑化画像(石灰化陰影が取り除かれた画像)を処理対象画像データPから引き去ることで、微小石灰化像の候補のみが含まれる画像が得られる。
さらに、これによっても微小石灰化陰影と同等の大きさをもつ非石灰化陰影が一部残る場合があり、そのような場合については、次式(2)のモフォロジー演算に基づく微分情報を利用して式(1)のMoに含まれる非石灰化像をさらに除去する。
Figure 2005087470
式(2)では、出力値Mgradの値が大きいほど微小石灰化陰影の可能性が大きい。
次に、閾値処理部32は、検出閾値決定手段21が決定した閾値T1,T2に基づき、モフォロジーフィルタ処理部31の出力値Moが閾値T1より大きく、かつ出力値Mgradが閾値T2よりも大きい場合には、それらの出力値Mo,Mgradを有する領域を微小石灰化陰影候補として検出し、それ以外の場合には、それらの出力値Mo,Mgradを有する領域を微小石灰化陰影候補としては検出しない。
検出された微小石灰化陰影候補を表すデータP1はそれぞれ局所画像処理手段93に入力され、局所画像処理手段93は入力された局所画像データP1に対して異常陰影候補が強調されるように画像処理して、処理後の局所画像データP1′を出力する。
また、全体画像処理手段94が、処理対象画像データPを読み出し、この処理対象画像データPに対して階調処理、周波数処理等の画像処理を施す。
局所画像処理手段93により処理して得られた局所画像データP1′および、全体画像処理手段94により処理して得られた処理対象画像データP′は、表示手段92に入力され、表示手段92は、処理対象画像データP′による画像を表示しつつ、異常陰影候補の画像部分だけは局所画像処理手段93により画像処理された局所画像データP1′による画像に置き換えて表示する。この結果、表示手段92には、全体画像とともに、全体画像よりも強調処理された異常陰影候補の画像が表示され、医師等の読影者による診断に供される。
以上のように本発明の第1の実施形態となる異常陰影候補検出システムAは、存在可能性情報生成手段10が、処理対象の画像セット中のメタデータに基づいて、画像セット中の左右の乳房の画像の左右別の撮影枚数を存在可能性情報として生成し、検出閾値決定手段21が、生成された存在可能性情報に基づいて、処理対象の画像セット中の撮影枚数が多い方の乳房の画像データを処理する場合の方が、撮影枚数が少ない方の乳房の画像データを処理する場合よりも異常陰影候補の検出感度が高くなるように、異常陰影候補の検出閾値T1,T2をより小さい値に自動的に決定し、異常陰影候補検出手段30が、決定された検出閾値T1,T2に基づいて異常陰影候補の検出を行う。したがって、処理対象画像毎に、その被検者のその検査部位において異常陰影が存在する可能性に応じた適切な処理を自動的に行うことが可能になり、診断者は、画像毎に検出レベルを設定する必要がなくなるため、診断者の診断効率が向上する。また、画像毎に適切な検出レベルで異常陰影候補が検出されるため、診断者による診断精度が向上する。
上記の実施形態では、処理対象画像についてのメタデータを、処理対象の画像データとともに画像セットとして受け取るようにしているが、このようにする代わりに、画像の撮影・読取りの前に登録される撮影オーダー情報をメタデータとして利用することも可能である。この撮影オーダー情報は、被検者毎、検査毎に、これから撮影が行われる予定の被検者の被検者IDと、検査部位、撮影予定日時、検査部位の左右種別、撮影方向等の撮影についての情報とが関連づけられて登録された情報である。したがって、上記実施形態における画像セット中のメタデータと同様の情報要素を有するため、画像セット中の処理対象画像についてのメタデータとして利用可能である。
上記の実施形態では、被検者毎、検査毎の画像セットの範囲でのメタデータに基づく存在可能性情報の生成、検出閾値の決定、異常陰影候補の検出の各処理を行っているが、被検者毎の全画像の範囲でのメタデータの取得、存在可能性情報の生成、検出閾値の決定、異常陰影候補の検出を行うことも可能である。以下、第2の実施形態として説明する。
本発明の第2の実施形態となる異常陰影候補検出システムBは、個別の画像データに関連づけられた付帯情報をメタ情報として利用するようにした点で同システムAとは異なっている。図5は、同システムBの構成を示すブロック図である。図に示すように、乳房を表す1以上の医用放射線画像の画像データとその画像に表された被検者および検査部位を少なくとも特定可能な付帯情報とを関連づけて記憶する記憶手段91と、このシステムによる処理対象の画像Pに表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位を表す画像に関連づけられた付帯情報を記憶手段91から取得する付帯情報取得手段81と、取得された付帯情報に基づいて処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段10と、生成された存在可能性情報を取得する存在可能性情報取得手段82と、取得された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出閾値T1,T2を決定する検出閾値決定手段21と、検出閾値決定手段21によって決定された検出閾値T1,T2に基づいて、この処理対象画像P中の異常陰影候補を検出し、その異常陰影候補を表す局所画像データP1を出力する異常陰影候補検出手段30と、この局所画像データP1が表す異常陰影候補を強調処理する局所画像処理手段93と、この処理対象画像データPに対して階調処理、周波数処理等の画像処理を施す全体画像処理手段94と、全体画像処理手段94により画像処理された後の処理対象画像データP′が表す全体画像と局所画像処理手段93により画像処理された後の局所画像データP1′が表す異常陰影候補とを可視像として表示する表示手段92とを備えている。異常陰影候補検出手段30は、処理対象画像データPに対してモフォロジーフィルタによる処理を行うモフォロジーフィルタ処理部31と、モフォロジーフィルタによる出力値を、検出閾値決定手段21によって決定された検出閾値T1,T2に基づいて閾値処理し、微小石灰化陰影の候補を検出する閾値処理部32とから構成される。
ここで、存在可能性情報取得手段82と、検出閾値決定手段21、異常陰影候補検出手段30、局所画像処理手段93、全体画像処理手段94は、画像処理サーバ101に実装されている。
記憶手段91と、付帯情報取得手段81、存在可能性情報生成手段10は、付帯情報の一部または全部を検索キーとして検索を行ったり、付帯情報の一部または全部を集計キーとして集計処理を行ったりすることが可能になっている画像データベースおよびデータベース管理ソフトウェアを備えた、大容量外部記憶装置を有する画像管理サーバ102に実装されている。特に、付帯情報取得手段81と存在可能性情報生成手段10とは、このデータベース管理ソフトウェアの検索・集計等の機能を利用して実装されている。なお、この検索・集計機能は、例えば、存在可能性情報取得手段82から発行されたSQL(Structured Query Language)言語に基づく問合せ命令に応じて、データベース管理ソフトウェアが、この問合せ命令を解釈し、実行することによって実現される。
表示手段92は、クライアントPC103に実装されている。
画像処理サーバ101と、画像管理サーバ102、クライアントPC103、さらに、乳房を表す医用放射線画像を撮影、取得する画像撮影・読取装置は、ネットワークを介して通信可能となっている。
次に、この異常陰影候補検出システムBが行う処理について、同システムAとの相違点を中心に説明する。なお、記憶手段91には、画像撮影・読取装置によって取得され、ネットワークを経由して画像管理サーバ102に送信されてきた処理対象画像データPとその画像データに関連づけられた付帯情報とが画像データベースに記憶されているものとする。
まず、診断者は、クライアントPC103を操作して、診断対象の被検者を特定する被検者IDや検査部位、画像の撮影日時等を指定・選択し、処理対象の画像を特定する。指定・選択された被検者IDや検査部位、撮影日時等の情報は、ネットワーク50を経由して画像処理サーバ101に送信される。
画像処理サーバ101では、異常陰影候補検出手段30が、処理対象画像データPを読み込む。具体的には、被検者ID、検査部位、撮影日時等の処理対象の画像を特定する情報を検索キーとする検索要求が画像管理サーバ102に送信される。画像管理サーバ102では、記憶手段91のデータベース管理ソフトウェアによって、この検索要求にしたがった画像データベースの検索が行われる。図6は、この画像データベースに格納されている付帯情報の項目の一部、および登録されているレコードの一部を例として示したものである。診断者が、被検者ID=「A」かつ検査部位=「乳房」かつ左右種別=「左」かつ撮影方向=「側面」かつ撮影日時=「2003年8月25日」という検索条件を指定した場合、このデータベース管理ソフトウェアは、この検索条件で検索を行い、この検索条件に合致するレコードを特定し、そのレコードの画像IDに基づき、画像ID=「002」を有する画像データを処理対象画像データPとして特定し、この画像データを取得する。取得された処理対象画像データPは画像処理サーバ101に送信される。そして、画像処理サーバ101では、受信した処理対象画像データPが一時記憶領域に記憶される。異常陰影候補検出手段30は、この一時記憶領域に記憶された処理対象画像データPを読み込んでいる。
一方、存在可能性情報取得手段82は、クライアントPC103から受信した被検者IDや検査部位等の検索条件に基づき、画像管理サーバ102の存在可能性情報生成手段10に対して、存在可能性情報の生成、送信を要求する。
存在可能性情報生成手段10は、この要求に応じて、検索条件として指定された被検者IDと検査部位とを有するレコードの取得を付帯情報取得手段81に対して要求する。付帯情報取得手段81は、この要求に応じて、画像データベースを検索し、この指定された被検者IDと検査部位とを有するレコードを取得し、存在可能性情報生成手段10に引き渡す。存在可能性情報生成手段10は、受け取ったレコードに基づき、指定された被検者IDを有する被検者の左右の乳房の各々を表す画像データの数を集計する。図6の例では、付帯情報取得手段81は、被検者ID=「A」かつ検査部位=「乳房」のレコードを取得し、存在可能性情報生成手段10が、取得されたレコードに基づき左右種別毎のレコードの数を集計し、左右種別=「左」のレコードが3件、左右種別=「右」のレコードが2件、すなわち、左の乳房の画像の数が3、右の乳房の画像の数が2という結果を存在可能性情報として得る。そして、この存在可能性情報を存在可能性情報取得手段82に送信し、存在可能性情報取得手段82はこの情報を受信する。
検出閾値決定手段21は、存在可能性情報取得手段82が取得した存在可能性情報に基づき、処理対象画像Pに表された乳房と同じ側の乳房を撮影した画像の画像データの数の方が、それと反対側の乳房を撮影した画像の画像データの数よりも多ければ、それだけ、画像データの数が多い側の乳房を表す画像中に異常陰影の存在が疑われるので、異常陰影候補の検出感度がより高くなるように、モフォロジーフィルタ処理による出力値Mo,Mgrad(後述)についての検出閾値T1,T2を初期設定された値より小さい値に決定する。逆に、この反対側の乳房を撮影した画像の画像データの数の方が多ければ、検出閾値T1,T2を変更せず、初期設定された値を用いる。図6の例では、処理対象の画像ID=「002」の画像に表された乳房は、左右種別=「左」、すなわち左側の乳房であり、また、存在可能性情報取得手段82が取得した存在可能性情報に基づくと、処理対象画像と同じ被検者ID=「A」の被検者の検査部位=「乳房」の画像データの数は、左側の方が右側より多いことから、検出閾値T1,T2を初期設定された値より小さい値に決定し、検出感度をより高くする。
異常陰影候補検出手段30のモフォロジーフィルタ処理部31は、異常陰影候補検出システムAと同様にして、処理対象画像データPを入力として、出力値Mo、Mgradを出力し、閾値処理部32は、検出閾値決定手段21が決定した閾値T1,T2に基づき、同システムAと同様にして、微小石灰化陰影候補の検出を行う。局所画像処理手段93、全体画像処理手段94、表示手段92の行う処理も同システムAと同様である。
以上のように本発明の第2の実施形態となる異常陰影候補検出システムBは、存在可能性情報生成手段10が、付帯情報取得手段81によって取得された、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者の乳房を表す画像についての付帯情報に基づいて、その被検者の左右の乳房毎の画像データの数を集計した存在可能性情報を生成し、存在可能性情報取得手段82がこの存在可能性情報を取得し、検出閾値決定手段21が、取得した存在可能性情報に基づいて、処理対象の画像データに表された乳房と同じ側の乳房を撮影した画像の画像データの数の方が、それと反対側の乳房を撮影した画像の画像データの数よりも多ければ、異常陰影候補の検出感度がより高くなるように、異常陰影候補の検出閾値T1,T2をより小さい値に自動的に決定し、異常陰影候補検出手段30が、決定された検出閾値T1,T2に基づいて異常陰影候補の検出を行う。したがって、同システムAと同様に、処理対象画像毎に、その被検者のその検査部位において異常陰影が存在する可能性に応じた適切な処理を自動的に行うことが可能になり、診断者は、画像毎に検出レベルを設定する必要がなくなるため、診断者の診断効率が向上する。また、画像毎に適切な検出レベルで異常陰影候補が検出されるため、診断者による診断精度が向上する。
上記の実施形態では、存在可能性情報生成手段10が、左右各々の乳房を表す画像の数を存在可能性情報として算出したが、これ以外にも、例えば、処理対象画像Pに表された被検者の乳房と同じ側の乳房を過去に撮影した画像(以下、過去画像という)の有無や処理対象画像Pに表された被検者の乳房と反対側の乳房を撮影した画像(以下、逆側画像という)の有無等を存在可能性情報とすることが考えられる。
図7は過去画像や逆側画像の有無を判断する場合の具体例である。図7で、画像ID=「101」を有する画像データが処理対象画像データPの場合、付帯情報取得手段81は、画像ID=「101」のレコードの被検者ID「C」および検査部位「乳房」と同一の被検者IDおよび検査部位を有するレコードを取得し、存在可能性情報生成手段10に引き渡す。存在可能性情報生成手段10は、処理対象画像Pを表す画像ID=「101」のレコードの左右種別が「左」かつ撮影日が「2003年8月25日」であることから、受け取ったレコードの中に、左右種別が「左」かつ撮影日が「2003年8月25日」より前のレコードがあるかどうかをチェックする。ここで、画像ID=「075」のレコードが左右種別=「左」かつ撮影日=「2003年3月1日」であり、この条件を満たすので、過去画像ありと判断する。また、存在可能性情報生成手段10は、処理対象画像Pを表す画像ID=「101」のレコードの左右種別が「左」かつ撮影日が「2003年8月25日」であることから、受け取ったレコードの中に、左右種別=「右」かつ撮影日=「2003年8月25日」のレコードがあるかどうかをチェックする。ここで、画像ID=「102」のレコードがこの条件を満たすので、逆側画像ありと判断する。これにより、存在可能性情報生成手段10は、過去画像ありかつ逆側画像ありという結果を存在可能性情報として得る。そして、この存在可能性情報を存在可能性情報取得手段82に送信し、存在可能性情報取得手段82はこの情報を受信する。
検出閾値決定手段21は、存在可能性情報取得手段82が取得した存在可能性情報に基づき、過去画像ありの場合には、その過去画像が存在する側の乳房について経過観察が行われていると考えられるため、異常陰影候補の検出感度がより高くなるように、検出閾値T1,T2を初期設定された値より小さい値に決定し、異常陰影候補が検出されやすくする。また、逆側画像ありの場合にも、左右の乳房の比較による精密な検査が行われていると考えられるため、検出閾値T1,T2を初期設定された値より小さい値に決定する。過去画像と逆側画像の両方がある場合には、いずれか一方の画像だけがある場合よりも小さい値に検出閾値T1,T2を決定する。
また、診断部位は乳房に限られず、例えば、胸部であってもよい。図8は、画像データベースの登録内容の一例として、胸部を表す画像の画像データに関連づけられた付帯情報の項目の一部、および登録されているレコードの一部を示したものである。例えば、画像ID=「151」で表される画像を処理対象画像として異常陰影候補を検出する場合、存在可能性情報生成手段10は、この処理対象画像と同じ被検者ID(E)、検査部位(胸部)を有する画像の中に、画像種別=「エネサブ」の画像、すなわちエネルギーサブトラクション処理による軟部画像が存在するかどうかをチェックしてもよい。この場合、画像ID=「1035」のレコードがこれに該当し、軟部画像ありと判断され、これを存在可能性情報として生成する。そして、検出閾値決定手段21は、この存在可能性情報に基づき、この被検者の胸部に対するより精密な検査が行われていると判断し、処理対象画像に対する検出感度を上げるようにする。また、画像ID=「153」で表される画像を処理対象画像として異常陰影候補を検出する場合、存在可能性情報生成手段10は、この処理対象画像と同じ被検者ID(F)、検査部位(胸部)を有する画像の中に、画像種別=「経時サブ」の画像、すなわち経時サブトラクション処理による差分画像が存在するかどうかをチェックしてもよい。この場合、画像ID=「1036」のレコードがこれに該当し、経時差分画像ありと判断され、これを存在可能性情報として生成する。そして、検出閾値決定手段21は、この存在可能性情報に基づき、この被検者の胸部に対するより精密な検査が行われていると判断し、処理対象画像に対する検出感度を上げるようにする。このようにすれば、例えば、被検者ID=「G」の被検者のように、他に同じ検査部位を表す画像が存在しない場合と比べて、異常陰影候補が検出されやすくなり、異常陰影が存在する可能性に応じた適切な処理を自動的に行うことが実現される。
このように、第2の実施形態では、第1の実施形態のように、被検者毎、検査毎の画像セット中の画像のみについてのメタデータに限定されず、別の日に行った検査等の画像についてのメタデータも利用できるため、よりきめ細かい検出レベルの設定が可能になり、さらなる診断精度の向上に資する。
上記の実施形態では、存在可能性情報生成手段10を画像管理サーバ102のデータベース管理ソフトウェアの集計機能を利用して実装しているが、このようにせず、存在可能性情報生成手段10を画像処理サーバ101側に実装し、画像管理サーバ102側の付帯情報取得手段81が、このデータベース管理ソフトウェアの検索機能を利用して必要なレコードを取得し、存在可能性情報生成手段10が、取得されたレコードを受け取って、データベース管理ソフトウェアの機能を利用せず、独自に集計処理等を行い、存在可能性情報を生成するようにしてもよい。
上記の2つの実施形態では、各々、被検者毎、検査毎の画像セット単位でのメタデータ、表形式で格納されたメタデータを利用したが、メタデータの格納形式はこれらに限定されず、被検者毎、検査毎に一括管理されているデータベースに記録されている情報をメタデータとして利用することも可能である。具体例としては、図9に示すように、被検者毎、検査毎に階層化して管理されているデータベースが考えられる。図9は、図2の被検者Aと図7の被検者Cのメタデータを、被検者、撮影日、検査部位、撮影方向により階層化して表したものである。このようなデータベースでは、各々の画像データが属する階層の情報をメタデータとして利用することができる。例えば、画像001は、被検者=A、撮影日=2003年8月25日、検査部位=左乳房、撮影方向=正面という階層に属していることから、これらをメタデータとして利用することにより、上記の実施形態と同様の処理が実現できる。
また、上記の2つの実施形態では、設定する検出レベルとして検出閾値を採用し、また、モフォロジーフィルタにより微小石灰化陰影候補を異常陰影候補として検出するようにしているが、本発明は、これらに限定されず、例えば、検出レベルとしては検出ランク、異常陰影候補としては腫瘤陰影候補を採用することも考えられる。以下、一例を第3の実施形態として説明する。
本発明の第3の実施形態となる異常陰影候補検出システムCは、図10に示すように、乳房を表す1以上の医用放射線画像の画像データとその画像に表された被検者および検査部位を少なくとも特定可能な付帯情報とを関連づけて記憶する記憶手段91と、このシステムによる処理対象の画像Pに表された被検者および検査部位と同一の被検者および同一の検査部位を表す画像に関連づけられた付帯情報を記憶手段91から取得する付帯情報取得手段81と、取得された付帯情報に基づいて処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段10と、生成された存在可能性情報を取得する存在可能性情報取得手段82と、取得された存在可能性情報に基づいて異常陰影候補の検出ランクTを決定する検出ランク決定手段22と、検出ランク決定手段22によって決定された検出ランクTに基づいて、この処理対象画像P中の異常陰影候補を検出し、その異常陰影候補を表す画像データP2を出力する異常陰影候補検出手段30と、この異常陰影候補とその近傍領域とからなる矩形の関心領域Wを設定する関心領域設定手段95と、この関心領域Wを表す画像(以下、関心領域画像Wという)を処理対象画像Pとともに表示するとともに、検出された異常陰影候補についての指標値を表示する表示手段92とを備えている。異常陰影候補検出手段30は、処理対象画像データPに対してアイリスフィルタによる処理を行うアイリスフィルタ処理部33と、アイリスフィルタによる出力値Iに基づき、処理対象画像P中の異常陰影候補となりうる仮候補を、検出ランク決定手段22によって決定された検出ランクTと同じ数だけ検出する仮候補検出部34と、検出された仮候補の各々について、仮候補の特性を示す指標値を算出する指標値算出部35と、算出された指標値に基づいて、異常陰影の最終候補を検出する最終候補検出部36とから構成されている。
ここで、存在可能性情報取得手段82と、検出ランク決定手段22、異常陰影候補検出手段30、関心領域設定手段95は、画像処理サーバ101に実装されている。
記憶手段91と、付帯情報取得手段81、存在可能性情報生成手段10は、画像管理サーバ102に実装されている。
表示手段92は、クライアントPC103に実装されている。
画像処理サーバ101と、画像管理サーバ102、クライアントPC103、さらに、マンモグラフィを撮影、取得する画像撮影・読取装置は、ネットワークを介して通信可能となっている。
次に、異常陰影候補検出システムCが行う処理について、同システムBとの相違点を中心に説明する。なお、記憶手段91には、同システムBと同様に、処理対象画像データPとその画像データに関連づけられた付帯情報とが画像データベースに記憶されているものとする。また、処理対象画像データPは高濃度高信号レベルのデータであるものとする。
まず、同システムBと同様に、存在可能性情報取得手段82が、クライアントPC103から受信した被検者IDと検査部位等の検索条件に基づき、画像管理サーバ102の存在可能性情報生成手段10に対して、存在可能性情報の生成、送信を要求し、存在可能性情報生成手段10が、この要求に応じて、検索条件として指定された被検者IDと検査部位とを有するレコードの取得を付帯情報取得手段81に対して要求する。付帯情報取得手段81は、この要求に応じて、画像データベースを検索し、この指定された被検者IDと検査部位とを有するレコードを取得し、存在可能性情報生成手段10に引き渡す。存在可能性情報生成手段10は、受け取ったレコードに基づき、例えば、過去画像の有無と逆側画像の有無についての存在可能性情報を生成し、この存在可能性情報を存在可能性情報取得手段82に送信し、存在可能性情報取得手段82はこの情報を受信する。
検出ランク決定手段22は、存在可能性情報取得手段82が取得した存在可能性情報に基づき、異常陰影候補検出手段30の仮候補検出部34が用いる検出ランクTを決定する。ここで、検出ランクTとは、仮候補検出部34による仮候補の検出数である。具体的には、例えば、過去画像ありの場合には、その過去画像が存在する側の乳房について経過観察が行われていると考えられるため、初期設定された値よりも大きな値を検出ランクTに設定して、異常陰影候補が検出されやすくする。また、逆側画像ありの場合にも、左右の乳房の比較による精密な検査が行われていると考えられるため、初期設定された値よりも大きな値を検出ランクTに設定して、異常陰影候補が検出されやすくする。過去画像と逆側画像の両方がある場合には、いずれか一方の画像だけがある場合よりも大きな値を検出ランクTに設定する。
異常陰影候補検出手段30のアイリスフィルタ処理部33は、処理対象画像データPに対して以下の処理を行う。
まず、対象となる画像を構成するすべての画素について、画素m毎に、下記式(3)に示す計算式に基づいた画像データの画素値の勾配ベクトルの向きθを求める。
Figure 2005087470
ここでf1〜f16は、図11に示すように、その画素jを中心とした縦5画素×横5画素のマスクの外周上の画素に対応した画素値(画像データ)である。
次に、図12に示すような、注目画素を中心に2π/M度毎のM種類の方向(図12においては、11.25度毎の32方向を例示)の放射状の線を考え、その放射状の線毎に、その線上の各画素のうち、勾配ベクトルの集中度の最大値が得られる画素までの出力値をその方向についての集中度Cimaxとし、その集中度Cimaxをすべての方向で平均して、その注目画素についての勾配ベクトル群の集中度Cを算出する。
具体的には、まずi番目の放射状の線上において注目画素からn番目の画素までで得られる集中度Ci(n)を下記式(4)により求める。
Figure 2005087470
ここで、θijは、i番目の放射状の線上のj番目の画素と注目画素とを結ぶ線分と、j番目の画素における上記式(3)で算出した勾配ベクトルとがなす角である。
したがって、式(4)は、Rmin以上Rmax以下の自然数nの各々について、注目画素を起点とし、終点をi番目の放射状の線上における注目画素からn番目の画素として、この起点と終点の範囲内の各画素における勾配ベクトルの注目画素方向の成分の平均値を集中度Ci(n)として算出するものである。ここでRminとRmaxとは、各々、抽出しようとする腫瘤陰影の半径の最小値と最大値である。
次に、勾配ベクトル群の集中度Cを下記式(5)および(6)により計算する。
Figure 2005087470
ここで、式(5)のCimaxは、式(4)で得られた放射状の線毎の集中度Ci(n)の最大値であるから、注目画素からその集中度Ci(n)が最大値となる画素までの領域が、その線の方向における腫瘤陰影の候補領域となる。そして、すべての放射状の線について式(5)を計算してその各線上における腫瘤陰影の領域を求め、この各線上における腫瘤陰影の領域を隣接する線間で直線または非線形曲線で結ぶことにより、腫瘤陰影の候補となり得る領域の外周縁の形状を特定することができる。なお、i番目の線上にあって、かつ注目画素からn番目の画素の座標([x],[y])は、注目画素の座標を(k,l)とすれば、以下の式(7)で与えられる。
Figure 2005087470
ただし、[x],[y]は、x,yを越えない最大の整数である。
さらに、式(6)では、この領域内の式(5)で与えられた集中度の最大値Cimaxを放射状の線の全方向(式(6)では32方向の場合を例示)について平均した値を求める。この求められた値がアイリスフィルタ処理の出力値Iである。
仮候補検出部34は、各画素における出力値Iを高い順に並べ替え、出力値Iの高いものから、検出ランク決定手段22で決定された検出ランクTの数だけ、異常陰影の仮候補として検出する。
次に、指標値算出部35は、検出された各仮候補について、以下の特徴量を算出する。まず、第1の特徴量としては、腫瘤陰影の輪郭が円に近い形状であることから、円形度Sp(Spreadness)を利用する。図13に示すように、検出された仮候補である腫瘤陰影(図の実線部)の面積Aおよびその重心AOを求め、重心AOを中心とし面積Aと同等の面積を有する半径Rの仮想円(図の破線部)を想定し、この仮想円の内側に含まれる仮候補の、面積Aに対する占有率として円形度を算出する。すなわち、仮想円と候補領域とが重なる部分の面積をA´とすると、円形度は下記式(8)で算出される。
Figure 2005087470
次に、候補領域内部の特徴量として、以下の3つの特徴量を用いる。すなわち、仮候補の濃度値Sのヒストグラムを作成し、濃度値Sの頻度をP(S)とし、この濃度値Sおよび頻度P(S)に基づき、下記式より、分散var を表す第2の特徴量(9)、コントラストcon を表す第3の特徴量(10)、角モーメントasm を表す第4の特徴量(11)を算出する。
Figure 2005087470
この他、IFED画像(Iris Filter EDge)に基づいて生成した同時生成行列についての分散、偏り、相関値、モーメント、エントロピーといったエッジ情報も特徴量として使用可能である(特開2003-115041号公報等参照)。以下、これらを含めて9つの特徴量を算出した場合を例にして説明する。
最終候補検出部36は、指標値算出部35が算出したこれらの特徴量に基づいてマハラノビス距離を算出し、そのゆう度比を用いて判定を行い、異常陰影の最終候補を検出する。
まず、下記式(12)により、予め実験的に得られている非悪性陰影を示すパターンクラスw1からのマハラノビス距離Dm1と、悪性陰影を示すパターンクラスw2からのマハラノビス距離Dm2とを算出する。
Figure 2005087470
指標値算出部35が算出した特徴量は、それぞれ上記x1からx9に該当し、(x1,x2,x3,…,x9)という9次元空間を表現する。この9次元のパターン空間上で表現された仮候補のパターンと、非悪性陰影のパターンとのマハラノビス距離がDm1であり、同様に悪性陰影のパターンとのマハラノビス距離がDm2である。
非悪性陰影のパターンおよび悪性陰影のパターンとは、予め多数の異常陰影候補について実験的に調査した結果に基づいて設定された、非悪性陰影ごとおよび悪性陰影ごとのベクトルxで定義されるパターン空間を意味する。例えば、それぞれ、非悪性陰影とされるものについての上記ベクトルxの平均で形成されるパターンクラスw1 、悪性陰影とされるものについての上記ベクトルxの平均で形成されるパターンクラスw2 で示される。
ここで、最終候補検出部36は、予め設定された被写体領域における非悪性陰影のパターンと悪性陰影のパターンを用いてマハラノビス距離の算出を行う。
次に、候補領域が悪性陰影である場合には、悪性陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離が近く(Dm2が低い値を示し)、非悪性陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離がばらつくという傾向があり、候補領域が非悪性陰影である場合には、非悪性陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離が近く(Dm1が低い値を示し)、悪性陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離がばらつくという傾向があることから、この傾向に従って悪性陰影と非悪性陰影とを有意に判別し得るゆう度比を各候補領域ごとに算出する。
ゆう度比とはDm1/Dm2で表現され、図14の座標平面上における傾きを示す。すなわち、ゆう度比が大きいほど悪性陰影である可能性が高く、小さいほど非悪性陰影である可能性が高いと判定できるため、例えば閾値を2に設定し、ゆう度比が2以上の時に悪性であり、2未満の時に非悪性であると判定する。
以上のようにして、最終候補検出部36は、各仮候補についての特徴量を評価し、悪性と判定されたものを異常陰影の最終候補として検出し、最終候補を表す画像データP2とその指標値(特徴量)を出力する。
抽出された異常陰影の最終候補を表すデータP2は、関心領域設定手段95に入力される。関心領域設定手段95は、異常陰影の最終候補およびその近傍領域を含む所定の形状(例えば矩形や円形)の局所領域を関心領域画像Wとして設定する。なお検出された異常陰影の最終候補の数が複数であるときは、この関心領域画像Wも複数設定される。関心領域設定手段95は、設定された関心領域画像Wを表す画像データWを出力する。
表示手段92は、画像処理サーバ101が一時的に記憶している処理対象画像データPと、最終候補検出部36が出力した異常陰影の最終候補の各々についての指標値(特徴量)Kと、関心領域設定手段95が出力した関心領域画像Wを表す画像データWとを取得し、図15(1)および(2)に示すように、処理対象画像P、関心領域画像Wおよび指標値Kを同時に画面表示し、医師等の読影者による診断に供される。
以上のように本発明の第3の実施形態となる異常陰影候補検出システムCは、存在可能性情報生成手段10が、付帯情報取得手段81によって取得された、処理対象画像に表された被検者と同一の被検者の乳房を表す画像についての付帯情報に基づいて、例えば、その被検者の検査対象の乳房を表す過去画像の有無や、検査対象と逆側の乳房を表す逆側画像の有無を示す存在可能性情報を生成し、存在可能性情報取得手段82がこの存在可能性情報を取得し、検出ランク決定手段22が、取得された存在可能性情報に基づいて、過去画像または逆側画像がある場合の方が、異常陰影候補がより検出されやすくなるように、異常陰影候補の検出ランクTをより大きい値に自動的に決定し、異常陰影候補検出手段30の仮候補検出部34が、決定されたTに基づいて異常陰影の仮候補の検出処理を行う。したがって、処理対象画像毎に、その被検者のその検査部位において異常陰影が存在する可能性に応じた適切な処理を自動的に行うことが可能になり、診断者は、画像毎に検出レベルを設定する必要がなくなるため、診断者の診断効率が向上する。また、画像毎に適切な検出レベルで異常陰影候補が検出されるため、診断者による診断精度が向上する。さらに、画像毎に適切な検出ランクTに基づく仮候補が検出されるため、後続の指標値算出、最終候補検出の各処理は、適切な数の仮候補についてのみ行えばよくなり、処理効率が向上する。
なお、上記3つの実施形態では、各手段を複数のコンピュータに分散させて実装しているが、これらの一部または全部を1台のコンピュータに実装するようにしてもよい。これは小規模なシステムの場合に有効である。
本発明の第1の実施形態となる異常陰影候補検出システムAの構成を示すブロック図 本発明の第1の実施形態における画像セット中のメタデータの一例を示した図 モフォロジー演算処理に用いられる構造要素の概念を表す図 モフォロジー演算処理の基本的な作用を説明するグラフ 本発明の第2の実施形態となる異常陰影候補検出システムBの構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態における画像データベースの登録内容の一例として、画像データに関連づけられた付帯情報の項目の一部、および登録されているレコードの一部を示した図 本発明の第2の実施形態における画像データベースの登録内容の別の一例として、画像データに関連づけられた付帯情報の項目の一部、および登録されているレコードの一部を示した図 本発明の第2の実施形態における画像データベースの登録内容の別の一例として、胸部を表す画像の画像データに関連づけられた付帯情報の項目の一部、および登録されているレコードの一部を示した図 本発明の実施形態における画像のメタデータの格納形態の一例として、被検者毎、検査毎に階層化されて管理されている画像データベースを示した図 本発明の第3の実施形態となる異常陰影候補検出システムCの構成を示すブロック図 アイリスフィルタ処理における勾配ベクトルを算出するマスクを示す図 輪郭形状が適応的に変化するように設定されたアイリスフィルタを示す概念図 候補領域の面積Aと同等の面積を有する仮想円を示す図 ゆう度比を説明する図 本発明の第3の実施形態において、表示手段により画面表示される画面の一例を示す図
符号の説明
10 存在可能性情報生成手段
21 検出閾値決定手段
22 検出ランク決定手段
30 異常陰影候補検出手段
31 モフォロジーフィルタ処理部
32 閾値処理部
33 アイリスフィルタ処理部
34 仮候補検出部
35 指標値算出部
36 最終候補検出部
81 付帯情報取得手段
82 存在可能性情報取得手段
91 記憶手段
92 表示手段
93 局所画像処理手段
94 全体画像処理手段
95 関心領域設定手段
101 画像処理サーバ
102 画像管理サーバ
103 クライアントPC
A 本発明の第1の実施形態となる異常陰影候補検出システム
B 本発明の第2の実施形態となる異常陰影候補検出システム
C 本発明の第3の実施形態となる異常陰影候補検出システム

Claims (2)

  1. 被検者の検査部位を表す処理対象画像中の異常陰影候補を検出する処理を行う異常陰影候補検出手段を備えた装置において、
    前記処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて、前記処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段と、
    生成された該存在可能性情報に基づいて前記異常陰影候補の検出レベルを決定する検出レベル決定手段とを備え、
    前記異常陰影候補検出手段が、前記決定された検出レベルに基づいて前記異常陰影候補を検出する処理を行うものであることを特徴とする異常陰影候補検出装置。
  2. 被検者の検査部位を表す処理対象画像中の異常陰影候補を検出する処理を行う異常陰影候補検出手段としてコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
    前記コンピュータを、
    前記処理対象画像に表された被検者と同一の被検者を表す画像についてのメタ情報に基づいて、前記処理対象画像中に異常陰影が存在する可能性の高低を示す存在可能性情報を生成する存在可能性情報生成手段と、
    生成された該存在可能性情報に基づいて前記異常陰影候補の検出レベルを決定する検出レベル決定手段として機能させ、
    前記異常陰影候補検出手段に、決定された前記検出レベルに基づいて前記異常陰影候補を検出する処理を行わせるようにしたことを特徴とする異常陰影候補検出プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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