JP2003265463A - 画像診断支援システム及び画像診断支援プログラム - Google Patents
画像診断支援システム及び画像診断支援プログラムInfo
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Landscapes
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- Image Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 断層画像から得られた異常組織の候補陰影が
真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるか
の判別を高精度且つ高速に行うことができる画像診断支
援システム及び画像診断支援プログラムを提供する。 【解決手段】 画像診断支援システムは、異常組織の候
補陰影の画像と、三次元結節モデルより作成された複数
の結節テンプレート及び三次元血管モデルより作成され
た複数の血管テンプレートとをパターンマッチングし、
その結果に基づいて、候補陰影が真の異常組織の陰影で
あるか、正常組織の陰影であるかを判別する。
真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるか
の判別を高精度且つ高速に行うことができる画像診断支
援システム及び画像診断支援プログラムを提供する。 【解決手段】 画像診断支援システムは、異常組織の候
補陰影の画像と、三次元結節モデルより作成された複数
の結節テンプレート及び三次元血管モデルより作成され
た複数の血管テンプレートとをパターンマッチングし、
その結果に基づいて、候補陰影が真の異常組織の陰影で
あるか、正常組織の陰影であるかを判別する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像診断支援シス
テム及び画像診断支援プログラムに関し、特に被検体の
断層画像中から癌等の異常組織の候補陰影を自動的に検
出する画像診断支援システム及び画像診断支援プログラ
ムに関する。
テム及び画像診断支援プログラムに関し、特に被検体の
断層画像中から癌等の異常組織の候補陰影を自動的に検
出する画像診断支援システム及び画像診断支援プログラ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、CT画像から得られた断層画
像より癌等の異常組織の候補陰影を自動抽出して読影医
師に提示する画像診断支援システムが提案されている。
この画像診断支援システムでは、可変N-Quoit処理を用
いて異常組織の自動抽出を行うことにより、異常組織
(病巣部)の発見をより容易にしている(特開2001
−87228号公報参照)。ところが、可変N-Quoit処
理では、実際の病巣である癌等の異常組織を読み落とす
ことは殆ど無いものの、真の異常組織以外の血管等を含
む多数の正常組織の陰影をも異常組織の候補陰影として
出力してしまい、擬陽性陰影(False Positive、 以下
FPと略記する)が多数発生するという問題点がある。
像より癌等の異常組織の候補陰影を自動抽出して読影医
師に提示する画像診断支援システムが提案されている。
この画像診断支援システムでは、可変N-Quoit処理を用
いて異常組織の自動抽出を行うことにより、異常組織
(病巣部)の発見をより容易にしている(特開2001
−87228号公報参照)。ところが、可変N-Quoit処
理では、実際の病巣である癌等の異常組織を読み落とす
ことは殆ど無いものの、真の異常組織以外の血管等を含
む多数の正常組織の陰影をも異常組織の候補陰影として
出力してしまい、擬陽性陰影(False Positive、 以下
FPと略記する)が多数発生するという問題点がある。
【0003】そこで、このFPを削減するために、本願
の発明者らは三次元マルコフ確率場モデルを用いて、候
補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影
であるかの確率を計算して判別を行う方法を提案してい
る(信学技報、Vol.100、No.597、2001年1月1
9日発行、145頁〜150頁)。そして、可変N-Quoi
t処理による出力では、FPが1症例あたり平均13.
6個発生していたのに対して、三次元マルコフ確率場モ
デルによる処理を施すことにより、1症例あたりの平均
FP個数を4.76個まで削減することに成功してい
る。
の発明者らは三次元マルコフ確率場モデルを用いて、候
補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影
であるかの確率を計算して判別を行う方法を提案してい
る(信学技報、Vol.100、No.597、2001年1月1
9日発行、145頁〜150頁)。そして、可変N-Quoi
t処理による出力では、FPが1症例あたり平均13.
6個発生していたのに対して、三次元マルコフ確率場モ
デルによる処理を施すことにより、1症例あたりの平均
FP個数を4.76個まで削減することに成功してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た三次元マルコフ確率場モデルによるFP削減方法で
は、計算量が膨大となってしまい、医療現場において通
常用いられるコンピュータでこの処理を実行した場合、
読影医師の診断時間よりもはるかに長い数時間におよぶ
処理時間を要し、実用的ではないという問題点があっ
た。本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、断層画像から得られた異常組織の候補
陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影で
あるかの判別を高精度且つ高速に行うことができる画像
診断支援システム及び画像診断支援プログラムを提供す
ることである。
た三次元マルコフ確率場モデルによるFP削減方法で
は、計算量が膨大となってしまい、医療現場において通
常用いられるコンピュータでこの処理を実行した場合、
読影医師の診断時間よりもはるかに長い数時間におよぶ
処理時間を要し、実用的ではないという問題点があっ
た。本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、断層画像から得られた異常組織の候補
陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影で
あるかの判別を高精度且つ高速に行うことができる画像
診断支援システム及び画像診断支援プログラムを提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の画像診断支援システムは、被検体
の断層画像中から検出された異常組織の候補陰影が真の
異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを判
別するように構成された画像診断支援システムにおい
て、異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作
成された複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第
1のテンプレート記憶手段と、異なる複数の三次元正常
組織モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テン
プレート画像を記憶する第2のテンプレート記憶手段
と、前記候補陰影の画像と、前記第1のテンプレート記
憶手段に記憶された前記各異常組織テンプレート画像及
び前記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前記各
正常組織テンプレート画像とをパターンマッチングする
マッチング手段と、そのマッチング手段によるパターン
マッチングの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常
組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを判別す
る判別手段と、を備えたことを特徴とする。
に、請求項1に記載の画像診断支援システムは、被検体
の断層画像中から検出された異常組織の候補陰影が真の
異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを判
別するように構成された画像診断支援システムにおい
て、異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作
成された複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第
1のテンプレート記憶手段と、異なる複数の三次元正常
組織モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テン
プレート画像を記憶する第2のテンプレート記憶手段
と、前記候補陰影の画像と、前記第1のテンプレート記
憶手段に記憶された前記各異常組織テンプレート画像及
び前記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前記各
正常組織テンプレート画像とをパターンマッチングする
マッチング手段と、そのマッチング手段によるパターン
マッチングの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常
組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを判別す
る判別手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】従って、第1のテンプレート記憶手段は、
異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶し、第2の
テンプレート記憶手段は、異なる複数の三次元正常組織
モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレ
ート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候補陰影の
画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された
前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテンプ
レート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプレー
ト画像とをパターンマッチングし、判別手段は、そのマ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。
異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶し、第2の
テンプレート記憶手段は、異なる複数の三次元正常組織
モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレ
ート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候補陰影の
画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された
前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテンプ
レート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプレー
ト画像とをパターンマッチングし、判別手段は、そのマ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。
【0007】よって、被検体の断層画像から抽出された
異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次元異常組織モ
デルよりそれぞれ作成された複数の異常組織テンプレー
ト画像及び異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画像とそれ
ぞれパターンマッチングすることにより、候補陰影が真
の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを
高精度且つ高速に判別することができる。また、異常組
織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレート
画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組織
を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(FP)
を確実に削減することができる。
異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次元異常組織モ
デルよりそれぞれ作成された複数の異常組織テンプレー
ト画像及び異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画像とそれ
ぞれパターンマッチングすることにより、候補陰影が真
の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを
高精度且つ高速に判別することができる。また、異常組
織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレート
画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組織
を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(FP)
を確実に削減することができる。
【0008】また、請求項2に記載の画像診断支援シス
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像
と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された前記
各異常組織テンプレート画像とをパターンマッチングす
ることにより前記各異常組織モデルの近似度を算出する
とともに前記候補陰影に最も近似する最適異常組織モデ
ルを抽出する第1のマッチング手段と、前記候補陰影の
画像と前記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前
記各正常組織テンプレート画像とをパターンマッチング
することにより前記各正常組織モデルの近似度を算出す
るとともに前記候補陰影に最も近似する最適正常組織モ
デルを抽出する第2のマッチング手段と、を備え、前記
判別手段は、前記第1と第2のマッチング手段によりそ
れぞれ抽出された前記最適異常組織モデルの近似度と前
記最適正常組織モデルの近似度とを対比することによ
り、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別することを特徴とする。
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像
と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された前記
各異常組織テンプレート画像とをパターンマッチングす
ることにより前記各異常組織モデルの近似度を算出する
とともに前記候補陰影に最も近似する最適異常組織モデ
ルを抽出する第1のマッチング手段と、前記候補陰影の
画像と前記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前
記各正常組織テンプレート画像とをパターンマッチング
することにより前記各正常組織モデルの近似度を算出す
るとともに前記候補陰影に最も近似する最適正常組織モ
デルを抽出する第2のマッチング手段と、を備え、前記
判別手段は、前記第1と第2のマッチング手段によりそ
れぞれ抽出された前記最適異常組織モデルの近似度と前
記最適正常組織モデルの近似度とを対比することによ
り、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別することを特徴とする。
【0009】よって、最適異常組織モデルの近似度と最
適正常組織モデルの近似度とを対比することにより、候
補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影
であるかを判別するので、極めて高精度且つ高速に判別
することができる。
適正常組織モデルの近似度とを対比することにより、候
補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影
であるかを判別するので、極めて高精度且つ高速に判別
することができる。
【0010】また、請求項3に記載の画像診断支援シス
テムは、前記判別手段が、前記最適異常組織モデルの近
似度と前記最適正常組織モデルの近似度とが略同等であ
るか、前記最適異常組織モデルの近似度が前記最適正常
組織モデルの近似度よりも近似の度合いが高いことを示
している場合には前記候補陰影が真の異常組織の陰影で
あると判別し、それ以外の場合には前記候補陰影が正常
組織の陰影であると判別することを特徴とする。
テムは、前記判別手段が、前記最適異常組織モデルの近
似度と前記最適正常組織モデルの近似度とが略同等であ
るか、前記最適異常組織モデルの近似度が前記最適正常
組織モデルの近似度よりも近似の度合いが高いことを示
している場合には前記候補陰影が真の異常組織の陰影で
あると判別し、それ以外の場合には前記候補陰影が正常
組織の陰影であると判別することを特徴とする。
【0011】よって、最適異常組織モデルの近似度と最
適正常組織モデルの近似度とを対比して、近似の度合い
がより高い三次元物体モデルの種類により判別するの
で、候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを簡単な処理で高精度に判別することが
できる。
適正常組織モデルの近似度とを対比して、近似の度合い
がより高い三次元物体モデルの種類により判別するの
で、候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを簡単な処理で高精度に判別することが
できる。
【0012】また、請求項4に記載の画像診断支援シス
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像と
前記各異常組織テンプレート画像との対応する画素の差
の二乗の和を前記各異常組織モデルの近似度として算出
するとともに前記近似度の値が最小となる異常組織モデ
ルを最適異常組織モデルとして抽出し、前記候補陰影の
画像と前記各正常組織テンプレート画像との対応する画
素の差の二乗の和を前記各正常組織モデルの近似度とし
て算出するとともに前記近似度が最小となる正常組織モ
デルを最適正常組織モデルとして抽出することを特徴と
する。よって、各三次元物体モデルの近似度を簡単な計
算処理により高精度に算出し、最適異常組織モデル及び
最適正常組織モデルを正確に抽出することができる。
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像と
前記各異常組織テンプレート画像との対応する画素の差
の二乗の和を前記各異常組織モデルの近似度として算出
するとともに前記近似度の値が最小となる異常組織モデ
ルを最適異常組織モデルとして抽出し、前記候補陰影の
画像と前記各正常組織テンプレート画像との対応する画
素の差の二乗の和を前記各正常組織モデルの近似度とし
て算出するとともに前記近似度が最小となる正常組織モ
デルを最適正常組織モデルとして抽出することを特徴と
する。よって、各三次元物体モデルの近似度を簡単な計
算処理により高精度に算出し、最適異常組織モデル及び
最適正常組織モデルを正確に抽出することができる。
【0013】また、請求項5に記載の画像診断支援シス
テムは、前記判別手段が、前記最適異常組織モデルの近
似度に対する前記最適正常組織モデルの近似度の比が所
定のしきい値より大きい場合に、前記候補陰影が異常組
織の陰影であると判別し、前記比が前記所定のしきい値
以下である場合に正常組織の陰影であると判別すること
を特徴とする。よって、簡単な比率計算により真の異常
組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを正確に
判別することができる。尚、上述した所定のしきい値の
好ましい値は1以下である。
テムは、前記判別手段が、前記最適異常組織モデルの近
似度に対する前記最適正常組織モデルの近似度の比が所
定のしきい値より大きい場合に、前記候補陰影が異常組
織の陰影であると判別し、前記比が前記所定のしきい値
以下である場合に正常組織の陰影であると判別すること
を特徴とする。よって、簡単な比率計算により真の異常
組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを正確に
判別することができる。尚、上述した所定のしきい値の
好ましい値は1以下である。
【0014】また、請求項6に記載の画像診断支援シス
テムは、前記第1のテンプレート記憶手段が記憶する前
記複数の異常組織テンプレート画像には、球モデルから
なる三次元結節モデルより作成されたテンプレート画像
が含まれ、前記第2のテンプレート記憶手段が記憶する
前記複数の正常組織テンプレート画像には、単一の円筒
モデル若しくは連結された複数の円筒モデルからなる三
次元血管モデルより作成されたテンプレート画像が含ま
れていることを特徴とする。
テムは、前記第1のテンプレート記憶手段が記憶する前
記複数の異常組織テンプレート画像には、球モデルから
なる三次元結節モデルより作成されたテンプレート画像
が含まれ、前記第2のテンプレート記憶手段が記憶する
前記複数の正常組織テンプレート画像には、単一の円筒
モデル若しくは連結された複数の円筒モデルからなる三
次元血管モデルより作成されたテンプレート画像が含ま
れていることを特徴とする。
【0015】異常組織である結節は略球形状であるの
で、結節の画像は、球モデルからなる三次元結節モデル
より作成されたテンプレート画像との近似の度合いが高
い。一方、正常組織である血管は、単数若しくは複数か
らなる円筒に近似した形状であり、血管の画像は、単一
の円筒モデル若しくは連結された複数の円筒モデルから
なる三次元血管モデルより作成されたテンプレート画像
との近似の度合いが高い。よって、候補陰影の組織の形
状が、最適異常組織モデル及び最適正常組織モデルの各
近似度の値に正確に反映されるので、候補陰影が真の異
常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを高精
度に判別することができる。
で、結節の画像は、球モデルからなる三次元結節モデル
より作成されたテンプレート画像との近似の度合いが高
い。一方、正常組織である血管は、単数若しくは複数か
らなる円筒に近似した形状であり、血管の画像は、単一
の円筒モデル若しくは連結された複数の円筒モデルから
なる三次元血管モデルより作成されたテンプレート画像
との近似の度合いが高い。よって、候補陰影の組織の形
状が、最適異常組織モデル及び最適正常組織モデルの各
近似度の値に正確に反映されるので、候補陰影が真の異
常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを高精
度に判別することができる。
【0016】また、請求項7に記載の画像診断支援シス
テムは、前記第1のテンプレート記憶手段は、前記各異
常組織モデルについてスライス位置の異なる複数の異常
組織テンプレート画像を一組として記憶し、前記第2の
テンプレート記憶手段は、前記各正常組織モデルについ
てスライス位置の異なる複数の正常組織テンプレート画
像を一組として記憶し、前記マッチング手段は、前記候
補陰影におけるスライス位置の異なる複数の画像につい
て、それぞれ対応するスライス位置の前記異常組織テン
プレート画像及び前記正常組織テンプレート画像とのパ
ターンマッチングを行うことを特徴とする。よって、異
常組織モデル及び正常組織モデルが、それぞれスライス
位置の異なる複数のテンプレート画像により表され、対
応するスライス位置の候補陰影の画像とパターンマッチ
ングされるので、異常組織モデル又は正常組織モデルの
近似度を高精度に算出することができる。
テムは、前記第1のテンプレート記憶手段は、前記各異
常組織モデルについてスライス位置の異なる複数の異常
組織テンプレート画像を一組として記憶し、前記第2の
テンプレート記憶手段は、前記各正常組織モデルについ
てスライス位置の異なる複数の正常組織テンプレート画
像を一組として記憶し、前記マッチング手段は、前記候
補陰影におけるスライス位置の異なる複数の画像につい
て、それぞれ対応するスライス位置の前記異常組織テン
プレート画像及び前記正常組織テンプレート画像とのパ
ターンマッチングを行うことを特徴とする。よって、異
常組織モデル及び正常組織モデルが、それぞれスライス
位置の異なる複数のテンプレート画像により表され、対
応するスライス位置の候補陰影の画像とパターンマッチ
ングされるので、異常組織モデル又は正常組織モデルの
近似度を高精度に算出することができる。
【0017】また、請求項8に記載の画像診断支援シス
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像を
細分化した各領域の画像と前記各テンプレート画像を細
分化した対応する領域の画素配列とを順次パターンマッ
チングするように構成され、そのマッチング手段による
前記各テンプレート画像の各領域におけるパターンマッ
チングの結果を格納する格納手段を更に備え、前記マッ
チング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テ
ンプレート画像の対応する領域の画素配列とをパターン
マッチングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記
テンプレート画像の対応する領域の画素配列との組み合
わせが初めて出現した場合には、パターンマッチングを
実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合に
は、前記格納手段に格納された同一画素配列のパターン
マッチングの結果を流用するように構成されたことを特
徴とする。
テムは、前記マッチング手段が、前記候補陰影の画像を
細分化した各領域の画像と前記各テンプレート画像を細
分化した対応する領域の画素配列とを順次パターンマッ
チングするように構成され、そのマッチング手段による
前記各テンプレート画像の各領域におけるパターンマッ
チングの結果を格納する格納手段を更に備え、前記マッ
チング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テ
ンプレート画像の対応する領域の画素配列とをパターン
マッチングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記
テンプレート画像の対応する領域の画素配列との組み合
わせが初めて出現した場合には、パターンマッチングを
実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合に
は、前記格納手段に格納された同一画素配列のパターン
マッチングの結果を流用するように構成されたことを特
徴とする。
【0018】テンプレート画像が細分化されることによ
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列のマッチング結果を流用することによ
り、各テンプレート画像全体のパターンマッチングが大
幅に高速化される。
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列のマッチング結果を流用することによ
り、各テンプレート画像全体のパターンマッチングが大
幅に高速化される。
【0019】また、請求項9に記載の画像診断支援シス
テムは、被検体の断層画像中から検出された異常組織の
候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰
影であるかを判別するように構成された画像診断支援シ
ステムにおいて、異なる複数の三次元物体モデルよりそ
れぞれ作成された複数のテンプレート画像を記憶するテ
ンプレート記憶手段と、前記候補陰影の画像を細分化し
た各領域の画像と前記各テンプレート画像を細分化した
対応する領域の画素配列とを順次パターンマッチングす
るマッチング手段と、そのマッチング手段による前記各
テンプレート画像の各領域におけるパターンマッチング
の結果を格納する格納手段と、前記マッチング手段によ
るパターンマッチングの結果に基づいて、前記候補陰影
が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影である
かを判別する判別手段と、を備え、前記マッチング手段
は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプレート
画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッチング
する際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テンプレー
ト画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初め
て出現した場合には、パターンマッチングを実行し、前
記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、前記格
納手段に格納された同一画素配列のパターンマッチング
の結果を流用するように構成されたことを特徴とする。
テムは、被検体の断層画像中から検出された異常組織の
候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰
影であるかを判別するように構成された画像診断支援シ
ステムにおいて、異なる複数の三次元物体モデルよりそ
れぞれ作成された複数のテンプレート画像を記憶するテ
ンプレート記憶手段と、前記候補陰影の画像を細分化し
た各領域の画像と前記各テンプレート画像を細分化した
対応する領域の画素配列とを順次パターンマッチングす
るマッチング手段と、そのマッチング手段による前記各
テンプレート画像の各領域におけるパターンマッチング
の結果を格納する格納手段と、前記マッチング手段によ
るパターンマッチングの結果に基づいて、前記候補陰影
が真の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影である
かを判別する判別手段と、を備え、前記マッチング手段
は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプレート
画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッチング
する際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テンプレー
ト画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初め
て出現した場合には、パターンマッチングを実行し、前
記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、前記格
納手段に格納された同一画素配列のパターンマッチング
の結果を流用するように構成されたことを特徴とする。
【0020】従って、テンプレート記憶手段は、異なる
複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数の
テンプレート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候
補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各テンプ
レート画像を細分化した対応する領域の画素配列とを順
次パターンマッチングし、格納手段は、そのマッチング
手段による前記各テンプレート画像の各領域におけるパ
ターンマッチングの結果を格納し、判別手段は、前記マ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。ここで、前記マッチン
グ手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプ
レート画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッ
チングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テン
プレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせ
が初めて出現した場合には、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
前記格納手段に格納された同一画素配列のパターンマッ
チングの結果を流用する。
複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数の
テンプレート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候
補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各テンプ
レート画像を細分化した対応する領域の画素配列とを順
次パターンマッチングし、格納手段は、そのマッチング
手段による前記各テンプレート画像の各領域におけるパ
ターンマッチングの結果を格納し、判別手段は、前記マ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。ここで、前記マッチン
グ手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプ
レート画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッ
チングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テン
プレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせ
が初めて出現した場合には、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
前記格納手段に格納された同一画素配列のパターンマッ
チングの結果を流用する。
【0021】テンプレート画像が細分化されることによ
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列におけるマッチング結果を流用すること
により、各テンプレート画像全体のパターンマッチング
が大幅に高速化される。
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列におけるマッチング結果を流用すること
により、各テンプレート画像全体のパターンマッチング
が大幅に高速化される。
【0022】また、請求項10に記載の画像診断支援シ
ステムは、前記テンプレート記憶手段が、前記複数のテ
ンプレートの各領域の画素配列を記憶する画像辞書と、
前記各テンプレートの領域ごとに前記画像辞書に記憶さ
れる前記画素配列の参照情報を記憶する参照情報リスト
と、を備えたことを特徴とする。従って、画像辞書が、
複数のテンプレートの各領域の画素配列を記憶し、参照
情報リストが各テンプレートの領域ごとに画像辞書に記
憶される画素配列の参照情報を記憶するので、テンプレ
ート画像の記憶サイズを大幅に小さくすることができ
る。
ステムは、前記テンプレート記憶手段が、前記複数のテ
ンプレートの各領域の画素配列を記憶する画像辞書と、
前記各テンプレートの領域ごとに前記画像辞書に記憶さ
れる前記画素配列の参照情報を記憶する参照情報リスト
と、を備えたことを特徴とする。従って、画像辞書が、
複数のテンプレートの各領域の画素配列を記憶し、参照
情報リストが各テンプレートの領域ごとに画像辞書に記
憶される画素配列の参照情報を記憶するので、テンプレ
ート画像の記憶サイズを大幅に小さくすることができ
る。
【0023】また、請求項11に記載の画像診断支援プ
ログラムは、被検体の断層画像中から検出された異常組
織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、異な
る複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成された
複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第1のテン
プレート記憶手段、異なる複数の三次元正常組織モデル
よりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画
像を記憶する第2のテンプレート記憶手段、前記候補陰
影の画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶さ
れた前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテ
ンプレート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプ
レート画像とをパターンマッチングするマッチング手
段、及び、そのマッチング手段によるパターンマッチン
グの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰
影であるか、正常組織の陰影であるかを判別する判別手
段として機能させる。
ログラムは、被検体の断層画像中から検出された異常組
織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、異な
る複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成された
複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第1のテン
プレート記憶手段、異なる複数の三次元正常組織モデル
よりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画
像を記憶する第2のテンプレート記憶手段、前記候補陰
影の画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶さ
れた前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテ
ンプレート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプ
レート画像とをパターンマッチングするマッチング手
段、及び、そのマッチング手段によるパターンマッチン
グの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰
影であるか、正常組織の陰影であるかを判別する判別手
段として機能させる。
【0024】従って、第1のテンプレート記憶手段は、
異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶し、第2の
テンプレート記憶手段は、異なる複数の三次元正常組織
モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレ
ート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候補陰影の
画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された
前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテンプ
レート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプレー
ト画像とをパターンマッチングし、判別手段は、そのマ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。
異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶し、第2の
テンプレート記憶手段は、異なる複数の三次元正常組織
モデルよりそれぞれ作成された複数の正常組織テンプレ
ート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候補陰影の
画像と、前記第1のテンプレート記憶手段に記憶された
前記各異常組織テンプレート画像及び前記第2のテンプ
レート記憶手段に記憶された前記各正常組織テンプレー
ト画像とをパターンマッチングし、判別手段は、そのマ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。
【0025】よって、被検体の断層画像から抽出された
異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次元異常組織モ
デルよりそれぞれ作成された複数の異常組織テンプレー
ト画像及び異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画像とそれ
ぞれパターンマッチングすることにより、候補陰影が真
の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを
高精度且つ高速に判別することができる。また、異常組
織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレート
画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組織
を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(FP)
を確実に削減することができる。
異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次元異常組織モ
デルよりそれぞれ作成された複数の異常組織テンプレー
ト画像及び異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の正常組織テンプレート画像とそれ
ぞれパターンマッチングすることにより、候補陰影が真
の異常組織の陰影であるか、正常組織の陰影であるかを
高精度且つ高速に判別することができる。また、異常組
織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレート
画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組織
を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(FP)
を確実に削減することができる。
【0026】また、請求項12に記載の画像診断支援プ
ログラムは、被検体の断層画像中から検出された異常組
織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、異な
る複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数
のテンプレート画像を記憶するテンプレート記憶手段、
前記候補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各
テンプレート画像を細分化した対応する領域の画素配列
とを順次パターンマッチングするマッチング手段、その
マッチング手段による前記各テンプレート画像の各領域
におけるパターンマッチングの結果を格納する格納手
段、及び、前記マッチング手段によるパターンマッチン
グの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰
影であるか、正常組織の陰影であるかを判別する判別手
段として機能させる画像診断支援プログラムであって、
前記マッチング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と
前記各テンプレート画像の対応する領域の画素配列とを
パターンマッチングする際に、前記候補陰影の画像の領
域と前記テンプレート画像の対応する領域の画素配列と
の組み合わせが初めて出現した場合には、パターンマッ
チングを実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現し
た場合には、前記格納手段に格納された同一画素配列の
パターンマッチングの結果を流用するように構成された
ことを特徴とする。
ログラムは、被検体の断層画像中から検出された異常組
織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、異な
る複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数
のテンプレート画像を記憶するテンプレート記憶手段、
前記候補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各
テンプレート画像を細分化した対応する領域の画素配列
とを順次パターンマッチングするマッチング手段、その
マッチング手段による前記各テンプレート画像の各領域
におけるパターンマッチングの結果を格納する格納手
段、及び、前記マッチング手段によるパターンマッチン
グの結果に基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰
影であるか、正常組織の陰影であるかを判別する判別手
段として機能させる画像診断支援プログラムであって、
前記マッチング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と
前記各テンプレート画像の対応する領域の画素配列とを
パターンマッチングする際に、前記候補陰影の画像の領
域と前記テンプレート画像の対応する領域の画素配列と
の組み合わせが初めて出現した場合には、パターンマッ
チングを実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現し
た場合には、前記格納手段に格納された同一画素配列の
パターンマッチングの結果を流用するように構成された
ことを特徴とする。
【0027】従って、テンプレート記憶手段は、異なる
複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数の
テンプレート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候
補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各テンプ
レート画像を細分化した対応する領域の画素配列とを順
次パターンマッチングし、格納手段は、そのマッチング
手段による前記各テンプレート画像の各領域におけるパ
ターンマッチングの結果を格納し、判別手段は、前記マ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。ここで、前記マッチン
グ手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプ
レート画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッ
チングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テン
プレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせ
が初めて出現した場合には、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
前記格納手段に格納された同一画素配列のパターンマッ
チングの結果を流用する。
複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された複数の
テンプレート画像を記憶し、マッチング手段は、前記候
補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各テンプ
レート画像を細分化した対応する領域の画素配列とを順
次パターンマッチングし、格納手段は、そのマッチング
手段による前記各テンプレート画像の各領域におけるパ
ターンマッチングの結果を格納し、判別手段は、前記マ
ッチング手段によるパターンマッチングの結果に基づい
て、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別する。ここで、前記マッチン
グ手段は、前記候補陰影の各領域の画像と前記各テンプ
レート画像の対応する領域の画素配列とをパターンマッ
チングする際に、前記候補陰影の画像の領域と前記テン
プレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせ
が初めて出現した場合には、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
前記格納手段に格納された同一画素配列のパターンマッ
チングの結果を流用する。
【0028】テンプレート画像が細分化されることによ
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列におけるマッチング結果を流用すること
により、各テンプレート画像全体のパターンマッチング
が大幅に高速化される。
り、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有する領
域が現れる。よって、候補陰影の画像の領域とテンプレ
ート画像の対応する領域の画素配列との組み合わせが初
めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを実行
し、前記組み合わせが2回目以降に出現した場合には、
各領域のマッチング結果を格納する格納手段に格納され
た同一画素配列におけるマッチング結果を流用すること
により、各テンプレート画像全体のパターンマッチング
が大幅に高速化される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した画像診
断支援システム及び画像診断支援プログラムの一実施形
態について図面を参照しつつ説明する。最初に、本実施
形態の画像診断支援システム1における画像判別の原理
について図1を参照しつつ説明する。
断支援システム及び画像診断支援プログラムの一実施形
態について図面を参照しつつ説明する。最初に、本実施
形態の画像診断支援システム1における画像判別の原理
について図1を参照しつつ説明する。
【0030】まず、X線CT等による被検体の断層画像
から可変N-Quoit処理(以下、VNQと称する)によ
り、異常組織(癌等の結節)の陰影の候補(以下、候補
陰影と称する)が抽出される。VNQで抽出された候補
陰影の中心点を中心とする大きさが30[pixel]×30
[pixel]×3[slice]の画像領域を関心領域VOI(Volu
meOf Interest)とする。VOIと対比される物体モデ
ルとして、異常組織である結節、正常組織である血管を
それぞれ球、円筒といった三次元幾何モデルで表現す
る。それらの物体モデルを定義づけるパラメータを変化
させながら、コンピュータグラフィックス技術を使って
結節テンプレート、血管テンプレートをそれぞれ作成す
る。作成された全てのテンプレート画像と被検体のVO
I画像とを比較し、VOI画像に最も近似する結節モデ
ル、血管モデルをそれぞれ抽出し、これらを対比するこ
とにより候補陰影が異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判定する。
から可変N-Quoit処理(以下、VNQと称する)によ
り、異常組織(癌等の結節)の陰影の候補(以下、候補
陰影と称する)が抽出される。VNQで抽出された候補
陰影の中心点を中心とする大きさが30[pixel]×30
[pixel]×3[slice]の画像領域を関心領域VOI(Volu
meOf Interest)とする。VOIと対比される物体モデ
ルとして、異常組織である結節、正常組織である血管を
それぞれ球、円筒といった三次元幾何モデルで表現す
る。それらの物体モデルを定義づけるパラメータを変化
させながら、コンピュータグラフィックス技術を使って
結節テンプレート、血管テンプレートをそれぞれ作成す
る。作成された全てのテンプレート画像と被検体のVO
I画像とを比較し、VOI画像に最も近似する結節モデ
ル、血管モデルをそれぞれ抽出し、これらを対比するこ
とにより候補陰影が異常組織の陰影であるか、正常組織
の陰影であるかを判定する。
【0031】次に、画像診断支援システム1のハードウ
ェア構成について、図2のブロック図を参照しつつ説明
する。画像診断支援システム1は、例えばCT装置やM
R装置などの医用画像診断装置70で被検体の対象部位
について収拾した医用画像データを記録表示し、異常組
織の候補点を示すコンピュータであり、各構成要素の動
作を制御する中央演算処理装置(CPU)50と、装置
の制御プログラム及び後述する処理プログラムがロード
されるメインメモリ52と、処理プログラム541、多
数の結節テンプレートからなる結節テンプレート群54
2、多数の血管テンプレートからなる血管テンプレート
群543、複数の断層像、画像再構成プログラム等が記
憶されたハードディスク装置54と、再構成された画像
データを表示するために記憶する表示メモリ56と、こ
の表示メモリ56からの画像データを表示するCRTモ
ニタ等のディスプレイ58と、位置入力装置としてのマ
ウス60と、マウス60の状態を検出してCRT58上
のマウスポインタの位置やマウスの状態等の信号をCR
T58に出力するマウスコントローラ62と、各種の操
作指令等を入力するキーボード64と、医用画像診断装
置70からの医用画像データを装置に読み込むための通
信基板72と、医用画像データを記録し装置に読み込む
ためのMO74と、上記各構成要素を接続する共通バス
76とから構成される。
ェア構成について、図2のブロック図を参照しつつ説明
する。画像診断支援システム1は、例えばCT装置やM
R装置などの医用画像診断装置70で被検体の対象部位
について収拾した医用画像データを記録表示し、異常組
織の候補点を示すコンピュータであり、各構成要素の動
作を制御する中央演算処理装置(CPU)50と、装置
の制御プログラム及び後述する処理プログラムがロード
されるメインメモリ52と、処理プログラム541、多
数の結節テンプレートからなる結節テンプレート群54
2、多数の血管テンプレートからなる血管テンプレート
群543、複数の断層像、画像再構成プログラム等が記
憶されたハードディスク装置54と、再構成された画像
データを表示するために記憶する表示メモリ56と、こ
の表示メモリ56からの画像データを表示するCRTモ
ニタ等のディスプレイ58と、位置入力装置としてのマ
ウス60と、マウス60の状態を検出してCRT58上
のマウスポインタの位置やマウスの状態等の信号をCR
T58に出力するマウスコントローラ62と、各種の操
作指令等を入力するキーボード64と、医用画像診断装
置70からの医用画像データを装置に読み込むための通
信基板72と、医用画像データを記録し装置に読み込む
ためのMO74と、上記各構成要素を接続する共通バス
76とから構成される。
【0032】尚、ハードディスク装置54における結節
テンプレート群542の記憶領域が請求項1又は11の
テンプレート記憶手段を、同じく血管テンプレート群5
43の記憶領域が請求項1又は11の第2のテンプレー
ト記憶手段を、ハードディスク装置54における結節テ
ンプレート群542及び血管テンプレート群543の記
憶領域が請求項9又は12のテンプレート記憶手段を、
処理プログラム541が請求項11又は12の画像診断
支援プログラムをそれぞれ構成するものである。
テンプレート群542の記憶領域が請求項1又は11の
テンプレート記憶手段を、同じく血管テンプレート群5
43の記憶領域が請求項1又は11の第2のテンプレー
ト記憶手段を、ハードディスク装置54における結節テ
ンプレート群542及び血管テンプレート群543の記
憶領域が請求項9又は12のテンプレート記憶手段を、
処理プログラム541が請求項11又は12の画像診断
支援プログラムをそれぞれ構成するものである。
【0033】次に、VOI画像が結節の陰影であるか、
血管の陰影であるかを判別するために用いられる結節テ
ンプレート及び血管テンプレートについて図面を参照し
つつ説明する。本発明では、上述したようにVOI画像
と対比されるべき三次元物体モデルとして、結節モデル
と血管モデルとを想定している。結節モデルとは、癌等
の異常組織である結節を表す三次元物体モデルであり、
図3に示すように半径r、中心座標(x、y、z)の球モデ
ルを用いて表現される。血管モデルとは、正常組織であ
る血管を表す三次元物体モデルであり、図4(a)に示
すように血管の直線部分が半径rの円筒モデルを用いて
表現される。また、血管の湾曲部分は、図4(b)に示
すように2つの円筒モデルを、分岐部分は図4(c)に
示すように3つの円筒モデルをつなぎ合わせて表現され
る。
血管の陰影であるかを判別するために用いられる結節テ
ンプレート及び血管テンプレートについて図面を参照し
つつ説明する。本発明では、上述したようにVOI画像
と対比されるべき三次元物体モデルとして、結節モデル
と血管モデルとを想定している。結節モデルとは、癌等
の異常組織である結節を表す三次元物体モデルであり、
図3に示すように半径r、中心座標(x、y、z)の球モデ
ルを用いて表現される。血管モデルとは、正常組織であ
る血管を表す三次元物体モデルであり、図4(a)に示
すように血管の直線部分が半径rの円筒モデルを用いて
表現される。また、血管の湾曲部分は、図4(b)に示
すように2つの円筒モデルを、分岐部分は図4(c)に
示すように3つの円筒モデルをつなぎ合わせて表現され
る。
【0034】そして、これらの三次元物体モデルから、
公知の光線追跡法を用いてテンプレート画像が作成され
る。テンプレート画像の大きさは、VOIと同じ大きさ
とする。また、テンプレート画像の各画素は、12ビッ
トで画像濃度が表現される。以下、各三次元物体モデル
からテンプレートを作成する手順を述べる。
公知の光線追跡法を用いてテンプレート画像が作成され
る。テンプレート画像の大きさは、VOIと同じ大きさ
とする。また、テンプレート画像の各画素は、12ビッ
トで画像濃度が表現される。以下、各三次元物体モデル
からテンプレートを作成する手順を述べる。
【0035】最初に、結節モデルから結節テンプレート
を作成する手順について説明する。まず、球の中心をV
OIの中心に設定し、半径をRN min≦r≦RN
maxの間でΔRNの刻みで変化させる。同様に、X線
減弱係数もXN min≦X≦XN maxの間でΔXNの
刻みで変化させて作成する。結節テンプレートは、各結
節モデルについてVOIの中心でスライスした画像、及
びその上方と下方(Z軸方向)にそれぞれ10mmずら
してスライスした画像からなる3枚のテンプレート画像
を1組として作成される。ここで、図5(a)は結節モ
デルの一例を表しており、(b)は(a)の結節モデル
から作成された3枚のテンプレート画像からなる結節テ
ンプレートを表している。尚、図5(b)の真中の画像
は(a)の結節モデルの中心でスライスしたテンプレー
ト画像であり、左側の画像は上方で、右側の画像は下方
でそれぞれスライスしたテンプレート画像である。
を作成する手順について説明する。まず、球の中心をV
OIの中心に設定し、半径をRN min≦r≦RN
maxの間でΔRNの刻みで変化させる。同様に、X線
減弱係数もXN min≦X≦XN maxの間でΔXNの
刻みで変化させて作成する。結節テンプレートは、各結
節モデルについてVOIの中心でスライスした画像、及
びその上方と下方(Z軸方向)にそれぞれ10mmずら
してスライスした画像からなる3枚のテンプレート画像
を1組として作成される。ここで、図5(a)は結節モ
デルの一例を表しており、(b)は(a)の結節モデル
から作成された3枚のテンプレート画像からなる結節テ
ンプレートを表している。尚、図5(b)の真中の画像
は(a)の結節モデルの中心でスライスしたテンプレー
ト画像であり、左側の画像は上方で、右側の画像は下方
でそれぞれスライスしたテンプレート画像である。
【0036】次に、血管モデルから血管テンプレートを
作成する手順について説明する。まず、円筒の接合点を
VOIの中心に設定する。円筒の半径をRB min≦r
≦R B maxの間でΔRBの刻みで変化させる。また、
円筒モデルの方向は、図6に示すφ、θの角度をφB
min≦φ≦φB maxでΔφB刻みで、θB min≦
θ≦θB maxの間をΔθB刻みでそれぞれ変化させ
る。但し、湾曲血管モデルでは、円筒間の内角DがD≧
d1のモデルのみ発生させる。同様に分岐部分でも円筒
どうしの内角Dがそれぞれd2≦D≦d3のモデルのみ
発生させる。血管テンプレートについても、結節テンプ
レートと同様にスライス位置の異なる3枚のテンプレー
ト画像を1組として作成される。ここで、図7(a)は
湾曲血管モデルの一例を表しており、(b)は(a)の
血管モデルから作成された3枚のテンプレート画像から
なる血管テンプレートを表している。尚、図7(b)の
真中の画像は(a)の血管モデルの中心でスライスした
テンプレート画像であり、左側の画像は上方で、右側の
画像は下方でそれぞれスライスしたテンプレート画像で
ある。
作成する手順について説明する。まず、円筒の接合点を
VOIの中心に設定する。円筒の半径をRB min≦r
≦R B maxの間でΔRBの刻みで変化させる。また、
円筒モデルの方向は、図6に示すφ、θの角度をφB
min≦φ≦φB maxでΔφB刻みで、θB min≦
θ≦θB maxの間をΔθB刻みでそれぞれ変化させ
る。但し、湾曲血管モデルでは、円筒間の内角DがD≧
d1のモデルのみ発生させる。同様に分岐部分でも円筒
どうしの内角Dがそれぞれd2≦D≦d3のモデルのみ
発生させる。血管テンプレートについても、結節テンプ
レートと同様にスライス位置の異なる3枚のテンプレー
ト画像を1組として作成される。ここで、図7(a)は
湾曲血管モデルの一例を表しており、(b)は(a)の
血管モデルから作成された3枚のテンプレート画像から
なる血管テンプレートを表している。尚、図7(b)の
真中の画像は(a)の血管モデルの中心でスライスした
テンプレート画像であり、左側の画像は上方で、右側の
画像は下方でそれぞれスライスしたテンプレート画像で
ある。
【0037】そして、図8に示すように、ハードディス
ク装置54の結節テンプレート群542又は血管テンプ
レート群543の各記憶領域において、各テンプレート
画像は、結節モデル又は血管モデル毎に3枚を1組とし
て記憶されている。尚、テンプレート(中)は、物体モ
デルの中心でスライスしたテンプレートであり、テンプ
レート(上)及びテンプレート(下)は、それぞれ中心
より上方又は下方へ10mmずらした位置でスライスし
たテンプレートである。尚、高精度に判別を行うため
に、上述した結節モデル及び血管モデルはそれぞれ数万
種類ずつ作成され且つ各テンプレート画像が作成される
のが望ましい。
ク装置54の結節テンプレート群542又は血管テンプ
レート群543の各記憶領域において、各テンプレート
画像は、結節モデル又は血管モデル毎に3枚を1組とし
て記憶されている。尚、テンプレート(中)は、物体モ
デルの中心でスライスしたテンプレートであり、テンプ
レート(上)及びテンプレート(下)は、それぞれ中心
より上方又は下方へ10mmずらした位置でスライスし
たテンプレートである。尚、高精度に判別を行うため
に、上述した結節モデル及び血管モデルはそれぞれ数万
種類ずつ作成され且つ各テンプレート画像が作成される
のが望ましい。
【0038】次に、VOI画像及び各テンプレート画像
のデータ構造について、図9を参照しつつ説明する。
尚、VOI画像とテンプレート画像とは同様のデータ構
造を有している。VOI画像及び各テンプレート画像
は、30[pixel]×30[pixel]、0.625[mm/pixel]
からなるマトリックス構造を有している。各テンプレー
ト画像は、上述したように各物体モデルについてスライ
ス位置(Z軸方向)の異なる3枚のテンプレート画像が
1組として記憶され、対応するスライス位置のVOI画
像とそれぞれ対比される(スライス間隔10mm)。従
って、VOI画像は、VOI(x,y,z)、(1≦x,y≦30、
1≦z≦3)のように表される。同様に、結節テンプレ
ート、血管テンプレートは、それぞれ、TMPLND i(x,y,
z)、TMPLBV j(x,y,z)、(1≦x,y≦30、1≦z≦3、
i,j=1,2,・・・)のように表される。また、V
OI又は各テンプレートの各画素VOI(x,y,z)、TMPL
ND i(x,y,z)、TMPLBV j(x,y,z)、は、画像濃度をそれぞれ
12ビットで多値表現したものである。
のデータ構造について、図9を参照しつつ説明する。
尚、VOI画像とテンプレート画像とは同様のデータ構
造を有している。VOI画像及び各テンプレート画像
は、30[pixel]×30[pixel]、0.625[mm/pixel]
からなるマトリックス構造を有している。各テンプレー
ト画像は、上述したように各物体モデルについてスライ
ス位置(Z軸方向)の異なる3枚のテンプレート画像が
1組として記憶され、対応するスライス位置のVOI画
像とそれぞれ対比される(スライス間隔10mm)。従
って、VOI画像は、VOI(x,y,z)、(1≦x,y≦30、
1≦z≦3)のように表される。同様に、結節テンプレ
ート、血管テンプレートは、それぞれ、TMPLND i(x,y,
z)、TMPLBV j(x,y,z)、(1≦x,y≦30、1≦z≦3、
i,j=1,2,・・・)のように表される。また、V
OI又は各テンプレートの各画素VOI(x,y,z)、TMPL
ND i(x,y,z)、TMPLBV j(x,y,z)、は、画像濃度をそれぞれ
12ビットで多値表現したものである。
【0039】ここで、VOI画像における各画素値は、
X線吸収率に対応しており、水が0、骨が+1000程
度、空気が−1000程度である。VOI画像における
各画素値は、スライス間隔である10mmの厚みにおけ
る平均濃度となるので、癌等の異常組織や血管等の正常
組織の陰影では、概ね、−700≦VOI(x,y,z)≦−50
0となる。従って、各テンプレート画像の各画素値は、
概ね、−1000≦TMPLND i(x,y,z)、TMPLBV j(x,y,z)≦
+1000の範囲に設定される。
X線吸収率に対応しており、水が0、骨が+1000程
度、空気が−1000程度である。VOI画像における
各画素値は、スライス間隔である10mmの厚みにおけ
る平均濃度となるので、癌等の異常組織や血管等の正常
組織の陰影では、概ね、−700≦VOI(x,y,z)≦−50
0となる。従って、各テンプレート画像の各画素値は、
概ね、−1000≦TMPLND i(x,y,z)、TMPLBV j(x,y,z)≦
+1000の範囲に設定される。
【0040】次に、画像診断支援システム1における処
理プログラム541の処理内容について、図10のフロ
ーチャートを参照しつつ説明する。尚、フローチャート
の処理内容は、CPU50がハードディスク装置54か
ら処理プログラム541を読み出して実行することによ
り行われるものである。先ず、CT装置やMR装置か
ら、コンピュータのメモリ内に診断対象部位の全領域に
ついての複数の原断層像を順次読み込む(ステップ3
0、以下S30と略記する。他のステップも同様。)。
イーサネット(登録商標)、DR11、GPIB、RS
2000などの通信で読み込んでもよく、又MO(光磁
器ディスク)などから読み込んでもよい。尚、原断層画
像は、1スライス512[pixel]×512[pixel]、0.
625[mm/pixel]、スライス厚10mmであり、1被験
体あたり30枚撮影される。
理プログラム541の処理内容について、図10のフロ
ーチャートを参照しつつ説明する。尚、フローチャート
の処理内容は、CPU50がハードディスク装置54か
ら処理プログラム541を読み出して実行することによ
り行われるものである。先ず、CT装置やMR装置か
ら、コンピュータのメモリ内に診断対象部位の全領域に
ついての複数の原断層像を順次読み込む(ステップ3
0、以下S30と略記する。他のステップも同様。)。
イーサネット(登録商標)、DR11、GPIB、RS
2000などの通信で読み込んでもよく、又MO(光磁
器ディスク)などから読み込んでもよい。尚、原断層画
像は、1スライス512[pixel]×512[pixel]、0.
625[mm/pixel]、スライス厚10mmであり、1被験
体あたり30枚撮影される。
【0041】次に、読み込まれた全ての原断層像につい
て肺野部を抽出する(S31)。この抽出方法として
は、原断層像の各々について画像を表示して、肺野部を
手動でトレースして抽出してもよいが、”モデル情報と
最小値投影法による胸部CT像の肺野領域抽出”MEDICA
L IMAGING TECHNOLOGY、VOL.14、No.2、Ma
rch、1997、164−173ページに記載されて
いる自動抽出法を採用することもできる。そして、次
に、各原断層像について異常組織の候補陰影を検出する
(S32)。これには図10、11のようなQuoit Filt
erを用いるVNQによる場合が多い。Quoit Filterは図
11(a)に示すようにディスクフィルタ45とリング
フィルタ46とからなる。これらのディスクフィルタ4
5とリングフィルタ46とはソフト的に構成されるもの
で、これらの径は診断対象に応じて適宜設定されるもの
である。図13の血管41の間の濃度の高い箇所40で
ディスクフィルタ45を作用させたときと、リングフィ
ルタ46を作用させたときの量Dを演算で求め、Dがあ
る値より大きいときは異常陰影候補とする。
て肺野部を抽出する(S31)。この抽出方法として
は、原断層像の各々について画像を表示して、肺野部を
手動でトレースして抽出してもよいが、”モデル情報と
最小値投影法による胸部CT像の肺野領域抽出”MEDICA
L IMAGING TECHNOLOGY、VOL.14、No.2、Ma
rch、1997、164−173ページに記載されて
いる自動抽出法を採用することもできる。そして、次
に、各原断層像について異常組織の候補陰影を検出する
(S32)。これには図10、11のようなQuoit Filt
erを用いるVNQによる場合が多い。Quoit Filterは図
11(a)に示すようにディスクフィルタ45とリング
フィルタ46とからなる。これらのディスクフィルタ4
5とリングフィルタ46とはソフト的に構成されるもの
で、これらの径は診断対象に応じて適宜設定されるもの
である。図13の血管41の間の濃度の高い箇所40で
ディスクフィルタ45を作用させたときと、リングフィ
ルタ46を作用させたときの量Dを演算で求め、Dがあ
る値より大きいときは異常陰影候補とする。
【0042】例えば、領域40ではDはある値より大き
くなるので異常陰影候補とするが、血管領域41ではデ
ィスクフィルタ45とリングフィルタ46とは同じ位置
となるのでDが図11(b)に示すようにゼロになるの
で異常陰影候補とはしない。詳しくは、”肺がん検診用
CT(LSCT)の診断支援システム”コンピュータ支
援画像診断学会論文誌Vol.2、No.3、Jul
y、l998、1‐7ページを参照することができる。
次に、各候補点におけるVOI画像について真の異常組
織(結節)であるか正常組織(血管)であるかを判別す
る候補陰影の判定処理を行う(S33)。
くなるので異常陰影候補とするが、血管領域41ではデ
ィスクフィルタ45とリングフィルタ46とは同じ位置
となるのでDが図11(b)に示すようにゼロになるの
で異常陰影候補とはしない。詳しくは、”肺がん検診用
CT(LSCT)の診断支援システム”コンピュータ支
援画像診断学会論文誌Vol.2、No.3、Jul
y、l998、1‐7ページを参照することができる。
次に、各候補点におけるVOI画像について真の異常組
織(結節)であるか正常組織(血管)であるかを判別す
る候補陰影の判定処理を行う(S33)。
【0043】ここで、S33における候補陰影の判定処
理の詳細について図14のフローチャートを参照しつつ
説明する。まず、S32において抽出された異常陰影の
候補点の数をNに格納するとともに、カウンタnの値を
1とする(S331)。次に、n番目のVOI画像を、
結節テンプレート群542に含まれる全ての結節テンプ
レートとマッチング処理を行うことにより各結節テンプ
レートとの近似度を算出するとともに、近似度が最小と
なる結節モデルを最適結節モデルとして抽出する(S3
32)。
理の詳細について図14のフローチャートを参照しつつ
説明する。まず、S32において抽出された異常陰影の
候補点の数をNに格納するとともに、カウンタnの値を
1とする(S331)。次に、n番目のVOI画像を、
結節テンプレート群542に含まれる全ての結節テンプ
レートとマッチング処理を行うことにより各結節テンプ
レートとの近似度を算出するとともに、近似度が最小と
なる結節モデルを最適結節モデルとして抽出する(S3
32)。
【0044】続いて、n番目のVOI画像を、血管テン
プレート群543に含まれる全ての血管テンプレートと
マッチング処理を行うことにより各血管テンプレートと
の近似度を算出するとともに、近似度が最小となる血管
モデルを最適血管モデルとして抽出する(S333)。
ここで、S332,S333における近似度の算出方法
について説明する。VOI画像と各テンプレートとの近
似度は、VOI画像と各テンプレートとの対応する画素
値の差の二乗の和により表される。すなわち、VOI画
像と結節テンプレートとの近似度SSDNDは数式1、VO
I画像と血管テンプレートとの近似度SSD BVは数式2に
より表される。尚、以下の説明において、近似度の値を
SSD値とも称する。
プレート群543に含まれる全ての血管テンプレートと
マッチング処理を行うことにより各血管テンプレートと
の近似度を算出するとともに、近似度が最小となる血管
モデルを最適血管モデルとして抽出する(S333)。
ここで、S332,S333における近似度の算出方法
について説明する。VOI画像と各テンプレートとの近
似度は、VOI画像と各テンプレートとの対応する画素
値の差の二乗の和により表される。すなわち、VOI画
像と結節テンプレートとの近似度SSDNDは数式1、VO
I画像と血管テンプレートとの近似度SSD BVは数式2に
より表される。尚、以下の説明において、近似度の値を
SSD値とも称する。
【0045】
【数1】
【数2】
【0046】ここで、数式1,2により算出される近似
度SSDND、SSDBVは常に0以上の値となり、値が0に近い
ほど、すなわちSSD値が小さいほど近似の度合いが高
いことを表す。従って、SSDNDが最小となる結節モデル
がVOI画像に最も近似する結節モデル、すなわち、最
適結節モデルとして抽出され、SSDBVが最小となる血管
モデルがVOI画像に最も近似する血管モデル、すなわ
ち、最適血管モデルとして抽出されるのである。ここ
で、SSDND 、SSDBVの最小値を、それぞれSSDND*、SSD
BV*とする。
度SSDND、SSDBVは常に0以上の値となり、値が0に近い
ほど、すなわちSSD値が小さいほど近似の度合いが高
いことを表す。従って、SSDNDが最小となる結節モデル
がVOI画像に最も近似する結節モデル、すなわち、最
適結節モデルとして抽出され、SSDBVが最小となる血管
モデルがVOI画像に最も近似する血管モデル、すなわ
ち、最適血管モデルとして抽出されるのである。ここ
で、SSDND 、SSDBVの最小値を、それぞれSSDND*、SSD
BV*とする。
【0047】次に、最適結節モデルの近似度SSDND* に
対する最適血管モデルの近似度SSDBV *の比率γ*=SSD
BV*/SSDND* を算出し、γが所定のしきい値Tよりも大
きければ結節として判別され、γがT以下であれば血管
であると判別される(S334)。尚、しきい値Tは、
1以下の値に設定されるのが望ましい。すなわち、T=
1と設定した場合、SSDND* 、SSDBV*の大きさを単純に
比較してSSDND* の方が小さい場合(すなわち、最適結
節モデルの方が近似の度合いが高い場合)に結節である
と判別することとなる。一方、T<1(例えば、T=
0.8等)と設定した場合、実際の結節が血管であると
誤って判断される可能性は低くなる反面、血管が結節で
あると誤って判断される可能性が高くなるため、FPの
発生が多くなる。従って、しきい値Tは、これらの事情
を考慮して適切に設定されるべきである。
対する最適血管モデルの近似度SSDBV *の比率γ*=SSD
BV*/SSDND* を算出し、γが所定のしきい値Tよりも大
きければ結節として判別され、γがT以下であれば血管
であると判別される(S334)。尚、しきい値Tは、
1以下の値に設定されるのが望ましい。すなわち、T=
1と設定した場合、SSDND* 、SSDBV*の大きさを単純に
比較してSSDND* の方が小さい場合(すなわち、最適結
節モデルの方が近似の度合いが高い場合)に結節である
と判別することとなる。一方、T<1(例えば、T=
0.8等)と設定した場合、実際の結節が血管であると
誤って判断される可能性は低くなる反面、血管が結節で
あると誤って判断される可能性が高くなるため、FPの
発生が多くなる。従って、しきい値Tは、これらの事情
を考慮して適切に設定されるべきである。
【0048】尚、S332及びS333のステップが、
請求項1又は11のマッチング手段として、S332の
ステップが請求項2の第1のマッチング手段として、S
333のステップが請求項2の第2のマッチング手段と
して、S334のステップが、請求項1、9、11又は
12の判別手段としてそれぞれ機能するものである。
請求項1又は11のマッチング手段として、S332の
ステップが請求項2の第1のマッチング手段として、S
333のステップが請求項2の第2のマッチング手段と
して、S334のステップが、請求項1、9、11又は
12の判別手段としてそれぞれ機能するものである。
【0049】次に、結節であると判別された場合は(S
334:結節)、n番目のVOI画像が結節であること
を確定する内部処理を行う(S335)。一方、血管で
あると判別された場合は(S335:血管)、FPとし
てのn番目のVOI画像を削除する内部処理を行う(S
336)。次に、カウンタnを+1カウントアップし
(S337)、n≦Nである場合は(S338:Ye
s)、未処理のVOI画像が残っているのでS332の
ステップ以降の処理を繰り返す。一方、n>Nである場
合は(S338:No)、全てのVOI画像の判定処理
を終了し、図9のメインルーチンの処理に戻る。メイン
ルーチンでは、S32において真の結節であると判別さ
れたVOI画像のみをCRT58に表示する(ステップ
S34)。
334:結節)、n番目のVOI画像が結節であること
を確定する内部処理を行う(S335)。一方、血管で
あると判別された場合は(S335:血管)、FPとし
てのn番目のVOI画像を削除する内部処理を行う(S
336)。次に、カウンタnを+1カウントアップし
(S337)、n≦Nである場合は(S338:Ye
s)、未処理のVOI画像が残っているのでS332の
ステップ以降の処理を繰り返す。一方、n>Nである場
合は(S338:No)、全てのVOI画像の判定処理
を終了し、図9のメインルーチンの処理に戻る。メイン
ルーチンでは、S32において真の結節であると判別さ
れたVOI画像のみをCRT58に表示する(ステップ
S34)。
【0050】以上詳述したことから明らかなように、読
影医は、画像診断支援システム1により真の異常組織で
あると判別されたVOI画像のみについディスプレイ5
8上で診断を行えばよいので、読影医による診断時間は
大幅に削減されるのである。また、被検体の断層画像か
ら抽出された異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次
元結節モデルよりそれぞれ作成された複数の結節テンプ
レート画像及び異なる複数の三次元血管モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の血管テンプレート画像とそれぞれ
パターンマッチングし、マッチングの結果としての近似
度に基づいて、候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを高精度且つ高速に判別す
ることができる。また、本実施形態では、結節テンプレ
ートだけでなく血管テンプレートともパターンマッチン
グするので、FPを大幅に削減することができるという
効果をも奏する。
影医は、画像診断支援システム1により真の異常組織で
あると判別されたVOI画像のみについディスプレイ5
8上で診断を行えばよいので、読影医による診断時間は
大幅に削減されるのである。また、被検体の断層画像か
ら抽出された異常組織の候補陰影を、異なる複数の三次
元結節モデルよりそれぞれ作成された複数の結節テンプ
レート画像及び異なる複数の三次元血管モデルよりそれ
ぞれ作成された複数の血管テンプレート画像とそれぞれ
パターンマッチングし、マッチングの結果としての近似
度に基づいて、候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを高精度且つ高速に判別す
ることができる。また、本実施形態では、結節テンプレ
ートだけでなく血管テンプレートともパターンマッチン
グするので、FPを大幅に削減することができるという
効果をも奏する。
【0051】次に、テンプレートマッチングをさらに高
速化した本発明の第二の実施形態について、図面を参照
しつつ説明する。尚、第一の実施形態と同様の構成につ
いては説明を省略する。第一の実施形態では、1つのV
OI画像に対して同じ大きさのテンプレート画像の全画
素について、対応する画素どうしを一つずつマッチング
する構成であったが、第二の実施形態では、テンプレー
ト画像を複数領域に細分化してVOI画像とマッチング
するように構成したものである。尚、以下の説明では簡
単化のため、1つの物体モデルが1つのテンプレート画
像に対応するものとして説明する。また、結節モデルで
あるか又は血管モデルであるかによって違いはないの
で、両者を区別せず物体モデルとして説明する。
速化した本発明の第二の実施形態について、図面を参照
しつつ説明する。尚、第一の実施形態と同様の構成につ
いては説明を省略する。第一の実施形態では、1つのV
OI画像に対して同じ大きさのテンプレート画像の全画
素について、対応する画素どうしを一つずつマッチング
する構成であったが、第二の実施形態では、テンプレー
ト画像を複数領域に細分化してVOI画像とマッチング
するように構成したものである。尚、以下の説明では簡
単化のため、1つの物体モデルが1つのテンプレート画
像に対応するものとして説明する。また、結節モデルで
あるか又は血管モデルであるかによって違いはないの
で、両者を区別せず物体モデルとして説明する。
【0052】各テンプレート画像を複数の領域に細分化
すると、他のテンプレートと同一の画素配列を有する画
像領域が出現するが、本実施形態では、この同一の画素
配列を有する領域を記憶管理することにより、テンプレ
ート画像全体の記憶サイズを小さくするとともに、VO
I画像とのマッチング処理の高速化を図っている。細分
化の方法としては、図15に示すように、各領域の大き
さを10[pixel]×10[pixel]とし、9つの領域に細分
化する。
すると、他のテンプレートと同一の画素配列を有する画
像領域が出現するが、本実施形態では、この同一の画素
配列を有する領域を記憶管理することにより、テンプレ
ート画像全体の記憶サイズを小さくするとともに、VO
I画像とのマッチング処理の高速化を図っている。細分
化の方法としては、図15に示すように、各領域の大き
さを10[pixel]×10[pixel]とし、9つの領域に細分
化する。
【0053】ここで、異なる二つの物体モデル(血管モ
デル)A,Bについて考える。図16(a)は、物体モ
デルAのテンプレートを、(b)は物体モデルBのテン
プレートをそれぞれ模式的に表した図である。図16
(a),(b)より明らかなように、両者は異なる画素
配列のテンプレートであるが、これらのテンプレートを
複数の領域にそれぞれ細分化することで、両テンプレー
トには共通部分が現れる。例えば、領域A1とB1、A
4とB4、A7とB7、・・・は両テンプレートについ
て共通である。それに対して、領域A2とB2、A3と
B3、A5とB5、・・・は画素配列が異なる領域であ
る。
デル)A,Bについて考える。図16(a)は、物体モ
デルAのテンプレートを、(b)は物体モデルBのテン
プレートをそれぞれ模式的に表した図である。図16
(a),(b)より明らかなように、両者は異なる画素
配列のテンプレートであるが、これらのテンプレートを
複数の領域にそれぞれ細分化することで、両テンプレー
トには共通部分が現れる。例えば、領域A1とB1、A
4とB4、A7とB7、・・・は両テンプレートについ
て共通である。それに対して、領域A2とB2、A3と
B3、A5とB5、・・・は画素配列が異なる領域であ
る。
【0054】次に、第二の実施形態における各テンプレ
ート群542,543の論理構造について説明する。結
節テンプレート群542又は血管テンプレート群543
は、図17に示すように、画像辞書5421又は543
1とインデックス情報リスト5422又は5432とか
ら構成されている。画像辞書5421又は5431は、
テンプレート群に1つだけ作成され、インデックス情報
リスト5422又は5432はテンプレートごとに作成
されている。図18は、細分化した領域の画像を保持す
るための画像辞書5421(5431)の一例であり、
テンプレートA、Bから作成された画像辞書5421
(5431)の内容を示している。画像辞書5421
(5431)の先頭から9つの格納領域には、領域1〜
9にそれぞれ対応する背景画像が格納される。1つのテ
ンプレート画像に対して領域1から9までスキャンして
いき、画像辞書5421(5431)に格納されていな
い画素配列があれば辞書に追加していく。
ート群542,543の論理構造について説明する。結
節テンプレート群542又は血管テンプレート群543
は、図17に示すように、画像辞書5421又は543
1とインデックス情報リスト5422又は5432とか
ら構成されている。画像辞書5421又は5431は、
テンプレート群に1つだけ作成され、インデックス情報
リスト5422又は5432はテンプレートごとに作成
されている。図18は、細分化した領域の画像を保持す
るための画像辞書5421(5431)の一例であり、
テンプレートA、Bから作成された画像辞書5421
(5431)の内容を示している。画像辞書5421
(5431)の先頭から9つの格納領域には、領域1〜
9にそれぞれ対応する背景画像が格納される。1つのテ
ンプレート画像に対して領域1から9までスキャンして
いき、画像辞書5421(5431)に格納されていな
い画素配列があれば辞書に追加していく。
【0055】例えば、テンプレートAの画像A1からA
9まで順にスキャンしていくと、画像A1、A2は、と
もに画像辞書に格納されていないので追加される。画像
A3は、領域3の背景画像(背景3)と同じであるので
追加されない。同様に、A4,A5,A8は辞書に格納
されていないので追加され、A6,A7,A9はそれぞ
れ領域6,7,9の背景画像と同じであるので追加され
ない。次に、テンプレートBの画像B1からB9まで順
にスキャンしていくと、画像B1は画像A1と同じ画素
配列であるので追加されない。画像B2は、同一の画素
配列が辞書に格納されていないので追加される。同様に
して、画像B3,B5,B6と同一の画素配列が辞書に
格納されていないので追加され、画像B4,B7,B
8,B9はそれぞれA4,背景7,A8,背景9の各画
像の画素配列と同一であるので辞書に追加されない。
9まで順にスキャンしていくと、画像A1、A2は、と
もに画像辞書に格納されていないので追加される。画像
A3は、領域3の背景画像(背景3)と同じであるので
追加されない。同様に、A4,A5,A8は辞書に格納
されていないので追加され、A6,A7,A9はそれぞ
れ領域6,7,9の背景画像と同じであるので追加され
ない。次に、テンプレートBの画像B1からB9まで順
にスキャンしていくと、画像B1は画像A1と同じ画素
配列であるので追加されない。画像B2は、同一の画素
配列が辞書に格納されていないので追加される。同様に
して、画像B3,B5,B6と同一の画素配列が辞書に
格納されていないので追加され、画像B4,B7,B
8,B9はそれぞれA4,背景7,A8,背景9の各画
像の画素配列と同一であるので辞書に追加されない。
【0056】上述した画像辞書5421の作成と同時
に、各テンプレートにおいて、画像辞書のどの領域を参
照するかを示すインデックス情報リスト5422(54
32)を作成しておく。図19(a)、(b)は、それ
ぞれテンプレートA,Bのインデックス情報リスト54
22を表している。例えば、テンプレートAのインデッ
クス情報リストについて説明すると、テンプレートAの
領域1の画像はA1であり、画像辞書の10番目が参照
されるので、インデックス情報リストの領域1に対応す
る格納領域には数字「10」が格納される。領域2〜9
に対応する格納領域にも、同様にして、画像辞書542
1(5431)の参照箇所を表す数字が格納される。テ
ンプレートBのインデックス情報リストについても同様
である。ここで、テンプレートBのインデックス情報リ
ストの領域1に対応する格納領域には、テンプレートA
と同様に数字「10」が格納されている。すなわち、画
像B1はA1と同一の画素配列となっているからであ
る。
に、各テンプレートにおいて、画像辞書のどの領域を参
照するかを示すインデックス情報リスト5422(54
32)を作成しておく。図19(a)、(b)は、それ
ぞれテンプレートA,Bのインデックス情報リスト54
22を表している。例えば、テンプレートAのインデッ
クス情報リストについて説明すると、テンプレートAの
領域1の画像はA1であり、画像辞書の10番目が参照
されるので、インデックス情報リストの領域1に対応す
る格納領域には数字「10」が格納される。領域2〜9
に対応する格納領域にも、同様にして、画像辞書542
1(5431)の参照箇所を表す数字が格納される。テ
ンプレートBのインデックス情報リストについても同様
である。ここで、テンプレートBのインデックス情報リ
ストの領域1に対応する格納領域には、テンプレートA
と同様に数字「10」が格納されている。すなわち、画
像B1はA1と同一の画素配列となっているからであ
る。
【0057】次に、VOIと各三次元物体モデルとの近
似度を算出する処理について、図21のフローチャート
を参照しつつ説明する。VOI画像についても、上述し
たテンプレート画像と同様に9つの領域に細分化し、領
域1〜9の領域毎に順にマッチング処理を行い、全領域
のマッチング処理を行うことでそのテンプレート画像全
体のSSD値が算出される。また、図21の処理を実行
する過程において、各領域と各画素配列とパターンマッ
チングの結果としてのSSD値を格納するSSD値格納
リスト5423、5433(図20参照)が作成されて
いく。
似度を算出する処理について、図21のフローチャート
を参照しつつ説明する。VOI画像についても、上述し
たテンプレート画像と同様に9つの領域に細分化し、領
域1〜9の領域毎に順にマッチング処理を行い、全領域
のマッチング処理を行うことでそのテンプレート画像全
体のSSD値が算出される。また、図21の処理を実行
する過程において、各領域と各画素配列とパターンマッ
チングの結果としてのSSD値を格納するSSD値格納
リスト5423、5433(図20参照)が作成されて
いく。
【0058】まず、領域番号nに1が、SSD値の合計
を格納する合計SSDに0がそれぞれセットされる(S
401)。次に、対象となるテンプレートのインデック
ス情報リスト5422(5432)のn番目の格納領域
より画像辞書5421(5431)の参照情報mを読み
出す(S402)。
を格納する合計SSDに0がそれぞれセットされる(S
401)。次に、対象となるテンプレートのインデック
ス情報リスト5422(5432)のn番目の格納領域
より画像辞書5421(5431)の参照情報mを読み
出す(S402)。
【0059】続いて、VOIの領域nと、画像辞書54
21(5431)のm番目に格納された画素配列との組
み合わせが初めて出現した場合であるか否かが判断され
る(S403)。組み合わせが初めてか否かは、図20
に示すSSD値格納リスト5423(5433)のm番
目の格納領域にSSD値が格納されているか否かで判断
可能である。組み合わせが初めてである場合は(S40
3:Yes)、VOIの領域nの画像と画像辞書542
1(5431)のm番目に格納された画素配列とのマッ
チングが行われ、領域nのSSD値が算出されるととも
に、SSD値格納リスト5423(5433)のm番目
に格納される(S406)。
21(5431)のm番目に格納された画素配列との組
み合わせが初めて出現した場合であるか否かが判断され
る(S403)。組み合わせが初めてか否かは、図20
に示すSSD値格納リスト5423(5433)のm番
目の格納領域にSSD値が格納されているか否かで判断
可能である。組み合わせが初めてである場合は(S40
3:Yes)、VOIの領域nの画像と画像辞書542
1(5431)のm番目に格納された画素配列とのマッ
チングが行われ、領域nのSSD値が算出されるととも
に、SSD値格納リスト5423(5433)のm番目
に格納される(S406)。
【0060】一方、領域番号pと、画像辞書5421
(5431)のm番目に格納された画素配列との組み合
わせが二回目以降である場合は(S403:No)、マ
ッチングを行うことなく、SSD値格納リスト5423
のm番目の格納領域よりSSD値を読み出す(S40
5)。ここで、例えば、前述したテンプレートA,Bの
順にVOIとのマッチングが行われる場合を考える。V
OIの領域1とテンプレートAの領域1の画素配列A1
との組み合わせは、初めて出現した場合であるので(S
403:Yes)、インデックス情報リスト5422
(5432)に格納された数字「10」を参照し、画像
辞書5421(5431)の10番目から画素配列A1
を読み出してVOIの領域1とのマッチング処理を実行
する。数式1又は2によりSSD値が算出され(S40
4)、そのSSD値がSSD値格納リスト5423(5
433)の10番目に格納される(S406、図20参
照)。
(5431)のm番目に格納された画素配列との組み合
わせが二回目以降である場合は(S403:No)、マ
ッチングを行うことなく、SSD値格納リスト5423
のm番目の格納領域よりSSD値を読み出す(S40
5)。ここで、例えば、前述したテンプレートA,Bの
順にVOIとのマッチングが行われる場合を考える。V
OIの領域1とテンプレートAの領域1の画素配列A1
との組み合わせは、初めて出現した場合であるので(S
403:Yes)、インデックス情報リスト5422
(5432)に格納された数字「10」を参照し、画像
辞書5421(5431)の10番目から画素配列A1
を読み出してVOIの領域1とのマッチング処理を実行
する。数式1又は2によりSSD値が算出され(S40
4)、そのSSD値がSSD値格納リスト5423(5
433)の10番目に格納される(S406、図20参
照)。
【0061】一方、VOIの領域1とテンプレートBの
領域1の画素配列B1との組み合わせは、2回目の出現
となる(S403:No)。すなわち、画素配列B1は
画素配列A1と同一であり、VOIの領域1と画素配列
A1との組み合わせについてのマッチング処理は実行済
みとなっているからである。よって、マッチング処理を
実行することなく、S405のステップにおいて、イン
デックス情報リスト5422(5432)に格納された
数字「10」を参照して、SSD値格納リスト5433
の10番目より「VOIとA1とのSSD値」を読み出
してテンプレートBの領域1のSSD値とする(S40
5)。
領域1の画素配列B1との組み合わせは、2回目の出現
となる(S403:No)。すなわち、画素配列B1は
画素配列A1と同一であり、VOIの領域1と画素配列
A1との組み合わせについてのマッチング処理は実行済
みとなっているからである。よって、マッチング処理を
実行することなく、S405のステップにおいて、イン
デックス情報リスト5422(5432)に格納された
数字「10」を参照して、SSD値格納リスト5433
の10番目より「VOIとA1とのSSD値」を読み出
してテンプレートBの領域1のSSD値とする(S40
5)。
【0062】次に、S404またはS405のステップ
で取得された領域nのSSD値が合計SSDに加算され
る(S407)。続いて、領域番号nをカウントアップ
し(S408)、nが9以下である場合は(S409:
Yes)、S402以降を繰り返す。nが9より大きい
場合は(S409:No)、当該テンプレートのマッチ
ング処理を終了する。そして、終了時の合計SSDの値
が処理対象のテンプレート全体のSSD値となる。
で取得された領域nのSSD値が合計SSDに加算され
る(S407)。続いて、領域番号nをカウントアップ
し(S408)、nが9以下である場合は(S409:
Yes)、S402以降を繰り返す。nが9より大きい
場合は(S409:No)、当該テンプレートのマッチ
ング処理を終了する。そして、終了時の合計SSDの値
が処理対象のテンプレート全体のSSD値となる。
【0063】尚、SSD値格納リスト5423,543
3が請求項8又は9の格納手段を、インデックス情報リ
スト5422,5432が請求項8又は9の参照情報リ
ストをそれぞれ構成するものであり、S401乃至S4
09のステップが、請求項8又は9のマッチング手段と
して機能するものである。このようにして、各三次元物
体モデルより作成された上下3枚のテンプレート画像に
ついてそれぞれSSD値を算出し、3つのSSD値の合
計をその三次元物体モデルのSSD値とする。そして、
全ての三次元物体モデルについてSSD値を算出し、S
SD値が最小となる三次元物体モデルを最適物体モデル
(最適結節モデル又は最適血管モデル)として抽出する
のである(S332,S333参照)。
3が請求項8又は9の格納手段を、インデックス情報リ
スト5422,5432が請求項8又は9の参照情報リ
ストをそれぞれ構成するものであり、S401乃至S4
09のステップが、請求項8又は9のマッチング手段と
して機能するものである。このようにして、各三次元物
体モデルより作成された上下3枚のテンプレート画像に
ついてそれぞれSSD値を算出し、3つのSSD値の合
計をその三次元物体モデルのSSD値とする。そして、
全ての三次元物体モデルについてSSD値を算出し、S
SD値が最小となる三次元物体モデルを最適物体モデル
(最適結節モデル又は最適血管モデル)として抽出する
のである(S332,S333参照)。
【0064】以上詳述したことから明らかなように、本
実施形態によれば、テンプレート画像が細分化されるこ
とにより、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有
する領域が現れる。そして、候補陰影の画像の領域とテ
ンプレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わ
せが初めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを
行ってSSD値を算出し、前記組み合わせが2回目以降
に出現した場合には、各領域のパターンマッチングの結
果としてのSSD値を格納するSSD値格納リスト54
23,5433に格納された同一画素配列のSSD値を
流用することにより、各テンプレート画像全体のSSD
値を算出する処理が大幅に高速化される。
実施形態によれば、テンプレート画像が細分化されるこ
とにより、異なるテンプレート間で同一の画素配列を有
する領域が現れる。そして、候補陰影の画像の領域とテ
ンプレート画像の対応する領域の画素配列との組み合わ
せが初めて出現した場合にのみ、パターンマッチングを
行ってSSD値を算出し、前記組み合わせが2回目以降
に出現した場合には、各領域のパターンマッチングの結
果としてのSSD値を格納するSSD値格納リスト54
23,5433に格納された同一画素配列のSSD値を
流用することにより、各テンプレート画像全体のSSD
値を算出する処理が大幅に高速化される。
【0065】また、画像辞書5421,5431が、複
数のテンプレートの各領域の画素配列を記憶し、インデ
ックス情報リスト5422,5432が各テンプレート
の領域ごとに画像辞書5421,5431に記憶される
画素配列の参照情報を記憶するので、テンプレート画像
(結節テンプレート群542,血管テンプレート群54
3)の記憶サイズを大幅に小さくすることができる。
数のテンプレートの各領域の画素配列を記憶し、インデ
ックス情報リスト5422,5432が各テンプレート
の領域ごとに画像辞書5421,5431に記憶される
画素配列の参照情報を記憶するので、テンプレート画像
(結節テンプレート群542,血管テンプレート群54
3)の記憶サイズを大幅に小さくすることができる。
【0066】尚、本発明は上述した各実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で
種々の変更を施すことが可能である。例えば、前記各実
施形態では、異常組織モデルとして結節モデルを、正常
組織モデルとして血管モデルをそれぞれ想定して各テン
プレート画像を作成し、候補陰影の画像とパターンマッ
チングする構成であったが、これら以外の物体モデルよ
り作成したテンプレート画像を記憶してパターンマッチ
ングする構成でもよい。
されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で
種々の変更を施すことが可能である。例えば、前記各実
施形態では、異常組織モデルとして結節モデルを、正常
組織モデルとして血管モデルをそれぞれ想定して各テン
プレート画像を作成し、候補陰影の画像とパターンマッ
チングする構成であったが、これら以外の物体モデルよ
り作成したテンプレート画像を記憶してパターンマッチ
ングする構成でもよい。
【0067】また、前記各実施形態では、CT装置によ
る断層画像のスライス間隔を10mmとし、これに対応
して各物体モデルより10mm間隔のテンプレート画像
3枚を一組としたが、スライス間隔をより細かく設定す
るとともに、各物体モデルについてより多数のテンプレ
ート画像を一組として記憶するようにしてもよい。ま
た、パターンマッチングにおける近似度の算出方法につ
いては、数式1、2に示す算出方法に限定されるもので
はなく、公知の種々の算出方法が適用可能である。
る断層画像のスライス間隔を10mmとし、これに対応
して各物体モデルより10mm間隔のテンプレート画像
3枚を一組としたが、スライス間隔をより細かく設定す
るとともに、各物体モデルについてより多数のテンプレ
ート画像を一組として記憶するようにしてもよい。ま
た、パターンマッチングにおける近似度の算出方法につ
いては、数式1、2に示す算出方法に限定されるもので
はなく、公知の種々の算出方法が適用可能である。
【0068】また、前記第二の実施形態では、各テンプ
レートを9個の領域に細分化したが、少なくとも2個以
上の領域に細分化すればよく、もちろん10個以上の領
域に細分化しても構わない。
レートを9個の領域に細分化したが、少なくとも2個以
上の領域に細分化すればよく、もちろん10個以上の領
域に細分化しても構わない。
【0069】
【実施例】本発明の第二の実施形態における画像診断支
援システムの実施例を使用して、スライス厚10mmの
検診用画像38症例を用いてVOI画像の判別処理の実
験を行った。比較例として、マルコフ確率場モデルを用
いた結節認識手法を適用した画像診断支援システムを使
用して、同一条件で判別処理の実験を行った。
援システムの実施例を使用して、スライス厚10mmの
検診用画像38症例を用いてVOI画像の判別処理の実
験を行った。比較例として、マルコフ確率場モデルを用
いた結節認識手法を適用した画像診断支援システムを使
用して、同一条件で判別処理の実験を行った。
【0070】検診用画像は、VNQ処理後、TP=3
9,FN=2,FP=517(合計)となっており、そ
の内訳は、10mm未満のFP=379,10mm以上
のFP=138である。つまり、VNQ処理後の1症例
当たりの平均FP個数は、13.6個(=517個/3
8症例)となっている。尚、TP(True Positive)
は、異常組織を異常組織の候補と判定した場合を、FN
(False Negative)は、異常組織を正常組織と判定した
場合をそれぞれ示している。これらの候補点に実施例の
画像診断支援システムと、比較例の画像診断支援システ
ムとを用いてそれぞれVOI画像の判別処理を行った。
尚、両システムとも、CPUは、インテル社製のペンテ
ィアム(登録商標)3プロセッサ、動作クロック750
MHz、メモリ256MBである。
9,FN=2,FP=517(合計)となっており、そ
の内訳は、10mm未満のFP=379,10mm以上
のFP=138である。つまり、VNQ処理後の1症例
当たりの平均FP個数は、13.6個(=517個/3
8症例)となっている。尚、TP(True Positive)
は、異常組織を異常組織の候補と判定した場合を、FN
(False Negative)は、異常組織を正常組織と判定した
場合をそれぞれ示している。これらの候補点に実施例の
画像診断支援システムと、比較例の画像診断支援システ
ムとを用いてそれぞれVOI画像の判別処理を行った。
尚、両システムとも、CPUは、インテル社製のペンテ
ィアム(登録商標)3プロセッサ、動作クロック750
MHz、メモリ256MBである。
【0071】
【表1】
【0072】表1より明らかなように、1候補点当りの
処理時間が、比較例では4.5時間を要したのに対し、
実施例では20秒となっており、大幅に処理時間が短縮
されている。一方、1症例当たりのFP個数(10mm
未満と10mm以上との合計)は、VNQによる抽出後
13.6個であったものが、実施例処理の結果、6.1
8個に減少していることから、FP削減効果が見られる
ことがわかる。また、前述したように比較例に対して処
理時間が大幅に短縮されているにも拘わらず、実施例に
おけるFP個数は、比較例に対して僅かに1.42個増
加するにとどまっている。
処理時間が、比較例では4.5時間を要したのに対し、
実施例では20秒となっており、大幅に処理時間が短縮
されている。一方、1症例当たりのFP個数(10mm
未満と10mm以上との合計)は、VNQによる抽出後
13.6個であったものが、実施例処理の結果、6.1
8個に減少していることから、FP削減効果が見られる
ことがわかる。また、前述したように比較例に対して処
理時間が大幅に短縮されているにも拘わらず、実施例に
おけるFP個数は、比較例に対して僅かに1.42個増
加するにとどまっている。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように、上述した請求項1
乃至8のいずれか、又は請求項11に記載の発明によれ
ば、被検体の断層画像から抽出された異常組織の候補陰
影を、異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ
作成された複数の異常組織テンプレート画像及び異なる
複数の三次元正常組織モデルよりそれぞれ作成された複
数の正常組織テンプレート画像とそれぞれパターンマッ
チングすることにより、候補陰影が真の異常組織の陰影
であるか、正常組織の陰影であるかを高精度且つ高速に
判別することができるという効果を奏する。また、異常
組織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレー
ト画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組
織を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(F
P)を確実に削減することができるという効果をも奏す
る。
乃至8のいずれか、又は請求項11に記載の発明によれ
ば、被検体の断層画像から抽出された異常組織の候補陰
影を、異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ
作成された複数の異常組織テンプレート画像及び異なる
複数の三次元正常組織モデルよりそれぞれ作成された複
数の正常組織テンプレート画像とそれぞれパターンマッ
チングすることにより、候補陰影が真の異常組織の陰影
であるか、正常組織の陰影であるかを高精度且つ高速に
判別することができるという効果を奏する。また、異常
組織テンプレート画像だけでなく、正常組織テンプレー
ト画像ともテンプレートマッチングを行うので、正常組
織を異常組織であると誤って判定する擬陽性陰影(F
P)を確実に削減することができるという効果をも奏す
る。
【0074】また、請求項8又は9又は12に記載の発
明によれば、候補陰影の画像の領域とテンプレート画像
の対応する領域の画素配列との組み合わせが初めて出現
した場合にのみ、パターンマッチングを実行し、前記組
み合わせが2回目以降に出現した場合には、各領域のマ
ッチング結果を格納する格納手段に格納された同一画素
配列におけるマッチング結果を流用することにより、各
テンプレート画像全体のパターンマッチングが大幅に高
速化されるという効果を奏する。
明によれば、候補陰影の画像の領域とテンプレート画像
の対応する領域の画素配列との組み合わせが初めて出現
した場合にのみ、パターンマッチングを実行し、前記組
み合わせが2回目以降に出現した場合には、各領域のマ
ッチング結果を格納する格納手段に格納された同一画素
配列におけるマッチング結果を流用することにより、各
テンプレート画像全体のパターンマッチングが大幅に高
速化されるという効果を奏する。
【図1】 本発明における画像判別の原理を説明する説
明図である。
明図である。
【図2】 本発明の実施形態における画像診断支援シス
テムのハードウェア構成を示すブロック図である。
テムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】 結節モデルの模式図である。
【図4】 血管モデルの模式図である。
【図5】 (a)は結節モデルの一例を示す図であり、
(b)は(a)の結節モデルから作成された3枚のテン
プレート画像を示す図である。
(b)は(a)の結節モデルから作成された3枚のテン
プレート画像を示す図である。
【図6】 円筒モデルの角度を変化させる様子を示す説
明図である。
明図である。
【図7】 (a)は血管モデルの一例を示す図であり、
(b)は(a)の血管モデルから作成された3枚のテン
プレート画像を示す図である。 。
(b)は(a)の血管モデルから作成された3枚のテン
プレート画像を示す図である。 。
【図8】 結節テンプレート群及び血管テンプレート群
の構成を説明する説明図である。
の構成を説明する説明図である。
【図9】 VOI画像及びテンプレート画像の構成を説
明する説明図である。
明する説明図である。
【図10】 メインルーチンのフローチャートである。
【図11】 Quoit Filterを説明する説明
図である。
図である。
【図12】 Quoit Filterを説明する説明
図である。
図である。
【図13】 原画像の一例を示す図である。
【図14】 候補陰影の判定ルーチンのフローチャート
である。
である。
【図15】 テンプレート画像の細分化方法を説明する
説明図である。
説明図である。
【図16】 細分化されたテンプレート画像の例を説明
する説明図である。
する説明図である。
【図17】 第二の実施形態におけるテンプレート群の
論理構造を示す説明図である。細分化されたテンプレー
ト画像の例を説明する説明図である。
論理構造を示す説明図である。細分化されたテンプレー
ト画像の例を説明する説明図である。
【図18】 画像辞書の構成例を示す説明図である。
【図19】 インデックス情報リストの構成例を示す説
明図である。
明図である。
【図20】 SSD値格納リストの構成例を示す説明図
である。
である。
【図21】 第二の実施形態におけるVOI画像とテン
プレート画像とのマッチング処理を示すフローチャート
である。
プレート画像とのマッチング処理を示すフローチャート
である。
1…画像診断支援システム、50…CPU、54…ハー
ドディスク装置、541…処理プログラム、542…結
節テンプレート群、543…血管テンプレート群、54
21、5431…画像辞書、5422、5432…イン
デックス情報リスト、5423、5433…SSD値格
納リスト。
ドディスク装置、541…処理プログラム、542…結
節テンプレート群、543…血管テンプレート群、54
21、5431…画像辞書、5422、5432…イン
デックス情報リスト、5423、5433…SSD値格
納リスト。
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Fターム(参考) 4C093 AA22 CA29 DA03 FF17 FF18
FF28 FF37 FH03
5B057 AA09 BA03 CA08 CA13 CA16
DA01 DA12 DB03 DB09 DC32
5L096 AA06 BA06 BA13 GA08 HA08
JA03 JA09 JA16 KA01
Claims (12)
- 【請求項1】 被検体の断層画像中から検出された異常
組織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組
織の陰影であるかを判別するように構成された画像診断
支援システムにおいて、 異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第1の
テンプレート記憶手段と、 異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の正常組織テンプレート画像を記憶する第2の
テンプレート記憶手段と、 前記候補陰影の画像と、前記第1のテンプレート記憶手
段に記憶された前記各異常組織テンプレート画像及び前
記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前記各正常
組織テンプレート画像とをパターンマッチングするマッ
チング手段と、 そのマッチング手段によるパターンマッチングの結果に
基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とする画像診断支援システム。 - 【請求項2】 前記マッチング手段は、 前記候補陰影の画像と、前記第1のテンプレート記憶手
段に記憶された前記各異常組織テンプレート画像とをパ
ターンマッチングすることにより前記各異常組織モデル
の近似度を算出するとともに前記候補陰影に最も近似す
る最適異常組織モデルを抽出する第1のマッチング手段
と、 前記候補陰影の画像と前記第2のテンプレート記憶手段
に記憶された前記各正常組織テンプレート画像とをパタ
ーンマッチングすることにより前記各正常組織モデルの
近似度を算出するとともに前記候補陰影に最も近似する
最適正常組織モデルを抽出する第2のマッチング手段
と、 を備え、 前記判別手段は、前記第1と第2のマッチング手段によ
りそれぞれ抽出された前記最適異常組織モデルの近似度
と前記最適正常組織モデルの近似度とを対比することに
より、前記候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正
常組織の陰影であるかを判別することを特徴とする請求
項1に記載の画像診断支援システム。 - 【請求項3】 前記判別手段は、前記最適異常組織モデ
ルの近似度と前記最適正常組織モデルの近似度とが略同
等であるか、前記最適異常組織モデルの近似度が前記最
適正常組織モデルの近似度よりも近似の度合いが高いこ
とを示している場合には前記候補陰影が真の異常組織の
陰影であると判別し、それ以外の場合には前記候補陰影
が正常組織の陰影であると判別することを特徴とする請
求項2に記載の画像診断支援システム。 - 【請求項4】 前記マッチング手段は、前記候補陰影の
画像と前記各異常組織テンプレート画像との対応する画
素値の差の二乗の和を前記各異常組織モデルの近似度と
して算出するとともに前記近似度の値が最小となる異常
組織モデルを最適異常組織モデルとして抽出し、前記候
補陰影の画像と前記各正常組織テンプレート画像との対
応する画素値の差の二乗の和を前記各正常組織モデルの
近似度として算出するとともに前記近似度が最小となる
正常組織モデルを最適正常組織モデルとして抽出するこ
とを特徴とする請求項2又は3に記載の画像診断支援シ
ステム。 - 【請求項5】 前記判別手段は、前記最適異常組織モデ
ルの近似度に対する前記最適正常組織モデルの近似度の
比が所定のしきい値より大きい場合に、前記候補陰影が
異常組織の陰影であると判別し、前記比が所定のしきい
値以下である場合に正常組織の陰影であると判別するこ
とを特徴とする請求項4に記載の画像診断支援システ
ム。 - 【請求項6】 前記第1のテンプレート記憶手段が記憶
する前記複数の異常組織テンプレート画像には、球モデ
ルからなる三次元結節モデルより作成されたテンプレー
ト画像が含まれ、 前記第2のテンプレート記憶手段が記憶する前記複数の
正常組織テンプレート画像には、複数の円筒モデルを連
結してなる三次元血管モデルより作成されたテンプレー
ト画像が含まれていることを特徴とする請求項1乃至5
のいずれかに記載の画像診断支援システム。 - 【請求項7】 前記第1のテンプレート記憶手段は、前
記各異常組織モデルについてスライス位置の異なる複数
の異常組織テンプレート画像を一組として記憶し、 前記第2のテンプレート記憶手段は、前記各正常組織モ
デルについてスライス位置の異なる複数の正常組織テン
プレート画像を一組として記憶し、 前記マッチング手段は、前記候補陰影におけるスライス
位置の異なる複数の画像について、それぞれ対応するス
ライス位置の前記異常組織テンプレート画像及び前記正
常組織テンプレート画像とのパターンマッチングを行う
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画
像診断支援システム。 - 【請求項8】 前記マッチング手段は、前記候補陰影の
画像を細分化した各領域の画像と前記各テンプレート画
像を細分化した対応する領域の画素配列とを順次パター
ンマッチングするように構成され、 そのマッチング手段による前記各テンプレート画像の各
領域におけるパターンマッチングの結果を格納する格納
手段を更に備え、 前記マッチング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と
前記各テンプレート画像の対応する領域の画素配列とを
パターンマッチングする際に、前記候補陰影の画像の領
域と前記テンプレート画像の対応する領域の画素配列と
の組み合わせが初めて出現した場合には、パターンマッ
チングを実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現し
た場合には、前記格納手段に格納された同一画素配列の
パターンマッチングの結果を流用するように構成された
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画
像診断支援システム。 - 【請求項9】 被検体の断層画像中から検出された異常
組織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常組
織の陰影であるかを判別するように構成された画像診断
支援システムにおいて、 異なる複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された
複数のテンプレート画像を記憶するテンプレート記憶手
段と、 前記候補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各
テンプレート画像を細分化した対応する領域の画素配列
とを順次パターンマッチングするマッチング手段と、 そのマッチング手段による前記各テンプレート画像の各
領域におけるパターンマッチングの結果を格納する格納
手段と、 前記マッチング手段によるパターンマッチングの結果に
基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを判別する判別手段と、 を備え、 前記マッチング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と
前記各テンプレート画像の対応する領域の画素配列とを
パターンマッチングする際に、前記候補陰影の画像の領
域と前記テンプレート画像の対応する領域の画素配列と
の組み合わせが初めて出現した場合には、パターンマッ
チングを実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現し
た場合には、前記格納手段に格納された同一画素配列の
パターンマッチングの結果を流用するように構成された
ことを特徴とする画像診断支援システム。 - 【請求項10】 前記テンプレート記憶手段は、 前記複数のテンプレートの各領域の画素配列を記憶する
画像辞書と、 前記各テンプレートの領域ごとに前記画像辞書に記憶さ
れる前記画素配列の参照情報を記憶する参照情報リスト
と、 を備えたことを特徴とする請求項9に記載の画像診断支
援システム。 - 【請求項11】 被検体の断層画像中から検出された異
常組織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、 異なる複数の三次元異常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の異常組織テンプレート画像を記憶する第1の
テンプレート記憶手段、 異なる複数の三次元正常組織モデルよりそれぞれ作成さ
れた複数の正常組織テンプレート画像を記憶する第2の
テンプレート記憶手段、 前記候補陰影の画像と、前記第1のテンプレート記憶手
段に記憶された前記各異常組織テンプレート画像及び前
記第2のテンプレート記憶手段に記憶された前記各正常
組織テンプレート画像とをパターンマッチングするマッ
チング手段、及び、 そのマッチング手段によるパターンマッチングの結果に
基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを判別する判別手段、 として機能させるための画像診断支援プログラム。 - 【請求項12】 被検体の断層画像中から検出された異
常組織の候補陰影が真の異常組織の陰影であるか、正常
組織の陰影であるかを判別するためにコンピュータを、 異なる複数の三次元物体モデルよりそれぞれ作成された
複数のテンプレート画像を記憶するテンプレート記憶手
段、 前記候補陰影の画像を細分化した各領域の画像と前記各
テンプレート画像を細分化した対応する領域の画素配列
とを順次パターンマッチングするマッチング手段、 そのマッチング手段による前記各テンプレート画像の各
領域におけるパターンマッチングの結果を格納する格納
手段、及び、 前記マッチング手段によるパターンマッチングの結果に
基づいて、前記候補陰影が真の異常組織の陰影である
か、正常組織の陰影であるかを判別する判別手段、 として機能させるための画像診断支援プログラムであっ
て、 前記マッチング手段は、前記候補陰影の各領域の画像と
前記各テンプレート画像の対応する領域の画素配列とを
パターンマッチングする際に、前記候補陰影の画像の領
域と前記テンプレート画像の対応する領域の画素配列と
の組み合わせが初めて出現した場合には、パターンマッ
チングを実行し、前記組み合わせが2回目以降に出現し
た場合には、前記格納手段に格納された同一画素配列の
パターンマッチングの結果を流用するように構成された
ことを特徴とする画像診断支援プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002067775A JP2003265463A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 画像診断支援システム及び画像診断支援プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002067775A JP2003265463A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 画像診断支援システム及び画像診断支援プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003265463A true JP2003265463A (ja) | 2003-09-24 |
Family
ID=29199043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002067775A Pending JP2003265463A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 画像診断支援システム及び画像診断支援プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003265463A (ja) |
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-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002067775A patent/JP2003265463A/ja active Pending
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