JP2007083030A - 肺結節評価のための臨床用検討及び解析作業フロー - Google Patents

Abstract

【課題】画像データを検討し解析する時間を改善するディジタル造影剤（ＤＣＡ）のような新たな検出能力を兼ね備えつつ、閲覧のステップを減少させて多数のビューの間を切り換える必要性を小さくし、これにより検査を完了するのに必要な時間を短縮して、観察機能及び解析機能を含む作業フローを合理化する。
【解決手段】画像データの検討及び解析のための利用者による構成設定が自在なビューポートは、検討用ビューポート（１０）及び解析用ビューポート（２０）を含んでいる。検討用ビューポートは、画像データの複数の画像ビューを検討モードで表示する。解析用ビューポートは、画像データの複数の画像ビューを解析モードで表示する。検討用ビューポート及び解析用ビューポートは、関連する画像データの同時表示を行なうように構成され得る。
【選択図】図２

Description

本発明は一般的には、表示システムに関し、具体的には、医療データの検討及び解析のための画像データ表示システムに関する。

３Ｄデータ・セットを生成する撮像装置によって取得される解剖学的データの視覚化は典型的には、強度及び／又は密度値（例えば計算機式断層写真法（ＣＴ）の場合には例えばハンスフィールド単位（ＨＵ））をボリューム・レンダリング（容積表現）することにより扱われる。多くの臨床的応用が、先進型肺解析、先進型血管解析、心撮像及びＣＴコロノグラフィ等を含む容積データの三次元（３Ｄ）視覚化に基づいている。これらの応用は、画像データ（強度又は密度）の値に頼って、閾値処理手法を用いて選択された解剖学的構造の３Ｄレンダリングを表示して、これらの構造を残りのデータから識別する。

これらの応用の幾つかは、腫瘍の形態の癌のスクリーニングに常用されている。例えば、放射線医は、先進型肺解析（ＡＬＡ）及び計算機式断層写真法コロノグラフィ（ＣＴＣ）のような方法を用いて肺及び結腸の結節及びポリープを探す。
米国特許出願公開第２００５／０００２５４８号 米国特許出願公開第２００５／０１０２３１５号

放射線医は現状では、胸部のアキシャル画像スライスを観察することにより肺の結節を検出している。このアプローチは長時間を要し、ＣＴスライスの数が増すほどさらに長時間を要する。次いで、検出に続いて、先進型肺解析（ＡＬＡ）のセグメント分割、容積測定及び報告ツールの助けを借りて、結節の特徴同定のために別個の解析を行なう。放射線医はまた、結節の解析において形成される画像を観察する必要がある。視覚化機能の画像ビューと、解析機能の画像ビューとは、別個に表示される。すると、放射線医は、検査の過程で観察及び／又は解析に関係する多数の画像ビューの別個の表示の間を切り換えなければならない。ＣＴスライスの数が増すにつれて、放射線医は多数の閲覧命令を用いて多数回にわたって画像ビューの間を前後に閲覧しなければならないため、観察及び解析の様々な段階での全ての画像ビューの検討がさらに長時間を要し、煩雑化する。

様々な検討及び解析ツールのための処理アルゴリズムは絶えず最適化されて、個々のツール及びアルゴリズムのための処理時間を短縮している。画像データを検討し解析する時間を改善するディジタル造影剤（ＤＣＡ）のような新たな検出能力を兼ね備えつつ、閲覧のステップを減少させて多数のビューの間を切り換える必要性を小さくし、これにより検査を完了するのに必要な時間を短縮して、観察機能及び解析機能を含む作業フローを合理化する必要が依然として存在する。

本発明の実施形態の一例では、画像表示システムを提供し、この画像表示システムは、画像データの検討及び解析のための利用者による構成設定が自在なビューポートを含んでいる。利用者による構成設定が自在なビューポートは、検討用ビューポート及び解析用ビューポートを含んでいる。検討用ビューポートは、検討モードで画像データの複数の画像ビューを表示する。解析用ビューポートは、解析モードで画像データの複数の画像ビューを表示する。検討用ビューポート及び解析用ビューポートは、関連する画像データの同時表示を行なうように構成され得る。

もう一つの実施形態の例では、画像データを表示する方法を提供し、この方法は、検討及び解析に供したい画像データを選択するステップと、検討モードで複数の画像ビューを表示するように構成されている検討用ビューポートに画像データを表示するステップとを含んでいる。検討用ビューポートにおいて結節が標識される。この方法はさらに、標識された結節について画像データを解析するステップと、解析モードで複数の画像ビューを表示するように構成されている解析用ビューポートに解析結果を表示するステップと含んでいる。検討用ビューポート及び解析用ビューポートは、関連する画像データについて同時表示される。

もう一つの実施形態の例では、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コードを含むコンピュータ・データ記憶装置を提供する。コンピュータ読み取り可能なプログラム・コードは、検討及び解析のために画像データを表示する方法を実行するように構成されている。

例示的な図面を参照すると、幾つかの図面では各要素が同様に付番されている。

本書では、実施形態の例として、計算機式断層写真法（ＣＴ）イメージング・システム又は陽電子放出断層写真法（ＰＥＴ）イメージング・システムを参照して、イメージング・システムからの取得データの検討及び解析のための合理化された作業フローを可能にするシステム及び方法を開示する。かかるデータを検討して解析する例示的なシステム及び方法を、計算機式断層写真法（ＣＴ）イメージング・システムを参照して開示するが、かかる開示は説明のためのものに過ぎないことが認められ、開示される発明の方法及びシステムは、磁気共鳴イメージング（ＭＲＩ）・システム、Ｘ線システム又は超音波システムのような他のイメージング・システムにも容易に適用され得ることを理解されたい。さらに、実施形態の例は、疑わしい肺結節の識別、解析及び比較を含んでおり、限定しないが血管解析、結腸及び心血管セグメント分割、産業用評価若しくは検査システム、又は詳細な特徴若しくは微小な特徴を検出する必要のある本質的に全ての場合を含めて、上述の撮像技術を用いる多様な撮像分野に応用され得ることを特記しておく。

放射線医は現状では、画像データの一つの提示において胸部のアキシャル・スライスを手動で観察することにより肺の結節を検出している。ＣＴスライスの数が増すにつれて、放射線医に対する時間要求も、検討すべきＣＴスライスと共に増大する。検討ステップすなわち検出ステップに続いて、画像データのもう一つの提示において、識別された結節の解析が行なわれる。本発明の実施形態の例の利用者による構成設定が自在なビューポートは、画像データの画像ビューの検討モード及び解析モードでの表示が可能なビューポートを提供する。これらのビューポートは同時表示されて、放射線医が観察機能及び解析機能からの画像データの別個の提示を観察しなくても済むようにする。これらの提示は同期して、観察機能及び解析機能を横断して多数のビューにおいて結節の位置指標を表示することを可能にすることができる。多数回の検査及び多数のデータ・セットを横断してデータの提示を同時表示し、同期させ、また位置揃えして、イメージング・システムの観察機能及び解析機能をさらに合理化することもできる。

ここで図１を参照すると、検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０を含む画像表示システム１００の実施形態の一例が示されている。検討用ビューポート１０は、一組の画像データの多数の画像ビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０を含んでいる。解析用ビューポート２０は、一組の画像データの多数の画像ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８を含んでいる。検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０の両方とも、関連する画像データの同時表示を行なうように構成され得る。

図１は、解析用ビューポート２０の左側に表示された検討用ビューポート１０を示している。利用者は、検討用ビューポート１０及び／又は解析用ビューポート２０を構成設定して、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、２０２、２０４、２０６及び２０８をそれぞれのビューポート内の幾つかの位置の任意のものに表示させることができる。代替的な実施形態では、解析用ビューポート２０が解析用ビューポート２０の左側に表示されるように構成されていてもよい。

図１には検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０の左右型構成を図示しているが、例示の目的で掲げているに過ぎない。検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０が上下型構成でビューポートを表示するように構成されていてもよい。

検討用ビューポート１０は、結節４０がその内部に位置し得る解剖学的物体５０の領域を表示する画像ビューを含み得る。図１及び図２では、例えばビュー１０２及び１１２が、結節４０を含むＣＴ肺走査からのアキシャル・スライスのアキシャル・ソース画像を表示している。ビュー１０４及び１１６は、結節４０を含むビュー１０２の相対的に厚い最大強度投影（ＭＩＰ）画像を示している。本書で用いられる「相対的に厚い」との表現は、ビュー１０２での本来のスライス厚よりも厚いスライスにわたるＭＩＰを指す。ビュー１０６はセグメント分割された肺領域の大域的な三次元最大強度投影を示し、ビュー１１０は患者の肺領域のＸ線コロナル射線和投影を示し、いずれも結節４０を有している。ビュー１１４はコロナル再編成ビューを示し、ビュー１１８はサジタル再編成ビューを示す。実施形態の例では、検討用ビューポート１０は、１よりも多い結節４０を含む解剖学的物体５０の領域を表示するように構成されていてもよい。

相対的な意味で、検討用ビューポート１０は、周囲の解剖学的領域における結節４０の遠近図、解剖学的物体５０の比較的広い領域に対する結節４０の遠近図、又は１よりも多い結節４０を有する領域の遠近図を提供する等のように、「相対的に広い」ビューを含むものと考えることもできる。図１及び図２を参照すると、ビュー１０６、１１０、１１４及び１１８は、患者の肺の相対的に広い領域についての結節４０を示す。ビュー１０２、１０４、１０８、１１２及び１１６は、結節４０及び結節４０を全体的に包囲する領域を示す。本質的に、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、１１２、１１４、１１６及び１１８は「検討モード」で表示されて、医師又は放射線医が、解剖学的物体５０の診断又は解析を支援する画像データに基づいて、標識された結節の表示画像及び／又は標識された結節に対する解剖学的領域の表示画像を「検討する」ことを可能にする。

実施形態の例では、検討用ビューポート１０は、画像ビューの同期表示を行なうように構成されていてよい。図１を参照して、例えばビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０の一つの画像が異なる位置に向かって配向した場合には、残りのビューでの画像の部分集合を一つのビューでの画像に連動させることができる。同期表示は、検討用ビューポート１０の画像ビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０の１よりも多いものを含む。

もう一つの実施形態の例では、検討用ビューポート１０は、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０の対応する位置に結節４０を識別する指標を表示するように構成されていてよい。図１及び図２を参照すると、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、１１２、１１４、１１６及び１１８の各々が、当該ビューの画像に対して適当な位置に示されている結節４０を有する。例えば、図１では、ビュー１０６及び１１０の両方が、肺領域の右側に結節４０を示している。代替的な実施形態では、結節４０の指標４８をビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０の部分集合に表示してもよい。表示されている解剖学的領域に１よりも多い結節４０が存在し得ることも考えられるため、検討用ビューポート１０の画像ビューに１よりも多い結節４０を示すことができる。

実施形態の例では、検討用ビューポート１０は、結節４０の標識又は選択を可能にするように構成され得る。結節４０の選択は、画像表示システム１００又は利用者によって実行され得る。例えば、利用者は、検討用ビューポート１０等において、画像表示システム１００によって提供される閲覧ステップ又は指令ステップによって結節４０を標識することができる。

他の実施形態の例では、画像表示システム１００は、ディジタル造影剤（ＤＣＡ）のような結節４０を識別するためのツールを含んでいてもよい。ＤＣＡの詳細については後にあらためて詳述する。ＤＣＡは、表示されている解剖学的物体５０又は領域に対する結節４０位置の指標を検討用ビューポート１０に提供することができる。ＤＣＡはまた、ＤＣＡのサイズの選択を可能にして、画像表示システム１００の検討機能及び解析機能のカスタマイズをさらに提供するように構成され得る。検討用ビューポート１０又は解析用ビューポート２０は、ＤＣＡのサイズの選択を可能にして、ビューポート及びデータ表示システムをさらにカスタマイズするように構成され得る。

代替的な実施形態では、結節４０は、画像表示システム１００及び利用者の選択の組み合わせによって選択されてもよい。例えば、ＤＣＡは、ＤＣＡの設定に基づいて疑わしい結節の位置に指標４８を提供してよい。本質的に、ＤＣＡは、任意のビューポートで起動され得る。実施形態の例では、ＤＣＡ応答は、赤に彩色された物体として表示され得る。代替的な実施形態では、指標４８は、コロナル・ビューポート、サジタル・ビューポート又はトランスアキシャル・ビューポートで結節のセグメント分割を示してもよく、ＤＣＡとは無関係とする。

ＤＣＡは、ＤＣＡの応答において球形又は円筒形の物体を強調し、利用者が疑いのある物体又は結節の位置を突き止めるのを支援する方法である。実施形態の例では、この方法は、全てのＤＣＡ物体に対する実効フィルタ閾値サイズを例えば直径のミリメートル単位で設定して、選択されたサイズに対する物体のみを示すことができる。例えば、ＤＣＡ応答において、設定された閾値よりも大きいが最大閾値よりも小さいＤＣＡ物体のみを表示することができる。最大閾値は利用者によって決定されてもよいし、又は結節を検討して解析している器官のような解剖学的物体５０のサイズであってもよい。代替的な実施形態では、表示されるＤＣＡ物体が、設定された閾値以下のサイズを有するもののみを含んでいてもよい。

実効サイズの設定は、ＤＣＡツールの初期設定によって行なわれてもよいし、ユーザ・インタフェイス制御を用いて対話型で変更されてもよい。ＤＣＡフィルタは本質的に、選択されたサイズをＤＣＡ物体と比較し、設定サイズに対して全ての物体をフィルタ処理する。例えば、検出対象物体の実効容積（例えばＤＣＡ応答の連結された全成分の容積）を算出して、この容積を、実効フィルタ・サイズに基づいて実効球形値が取り得る値に対して比較することができる。

次いで、利用者は、疑わしい結節を検討して、疑わしい結節をさらに解析すべきか否かの判定を下すことができる。次いで、利用者は、疑わしい結節を標識して、指標４８を与える等のように画像データ・システム１００によって提供される幾つかの命令又はツールの任意のものによるさらなる解析を行なうことができる。有利なこととして、利用者が結節を識別するのを支援するツールを用いると、画像データの検討及び解析を完了するのに必要な時間を短縮することができる。加えて、結節の識別の精度を高めることができる。

図１を参照すると、解析用ビューポート２０は、さらに詳細なビュー又は拡大ビューにおいて結節４０を表示する画像ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８を含み得る。実施形態の例では、ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８はまた、結節４０を直に包囲する領域又は他の解剖学的特徴を含んでいてよい。さらに他の実施形態の例では、解析用ビューポート２０は、前述のように検討用ビューポート１０に表示され得る多数の結節４０の部分集合を表示するように構成されていてもよい。

図１及び図２を参照すると、例えばビュー２０２及び２１０は、結節４０の形状、位置及び組成の感覚を与えるように、結節４０の結節ビューを単独で表示している。また、画像ビュー２０２、２０６、２１０及び２１４は、画像ビュー２０２の周辺の周りにテキストで結節の特性及び容積パラメータを含めた解析パラメータを表示する。ビュー２０６及び２１４は、結節４０及び結節４０に直に接する区域での包囲血管の結節シャッター・ビューを示している。ビュー２０４及び２１２はセグメント分割された結節のアキシャル輪郭を、また画像ビュー２０８及び２１６はサジタル輪郭を、アキシャル・ビュー及びサジタル・ビューで表示している。

本質的に、ビュー２０２、２０４、２０６、２０８、２１０、２１２、２１４及び２１６は「解析モード」で表示されて、結節４０に関する情報を医師又は放射線医に与えて、医師らによる結節４０及び解剖学的物体５０の診断又は解析をさらに支援する。

検討用ビューポート１０とは対照的に、相対的な意味で、解析用ビューポート２０は、詳細なビュー若しくは拡大されたビューでの結節４０のビューを提供する、又は識別された結節４０の相対的に大きい群の部分集合である単一の物体としての結節４０のビューを提供する等のように、解剖学的物体５０の「局所化された」ビューを含むものと考えることができる。これらの「局所化された」ビューは、前述のように、結節４０を直に包囲する領域を含んでいてもよいし、結節４０の周りの直に接する領域の解剖学的特徴を含んでいてもよい。

実施形態の例では、解析用ビューポート２０は、画像ビューの同期表示を行なうように構成されていてよい。図１を参照して、例えばビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の一つの画像を異なる配向で操作した場合には、残りのビューでの画像の部分集合を一つのビューでの画像に連動させることができる。同期表示は、解析用ビューポート２０の画像ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の１よりも多いものを含む。

もう一つの実施形態の例では、解析用ビューポート２０は、複数の画像ビューの対応する位置に結節４０を識別する指標４８を表示するように構成されていてよい。図１を参照すると、ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の各々が、他のビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の画像に対して適当な位置に示されている結節４０を有する。代替的な実施形態では、指標は、結節４０についてビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の部分集合において表示されてもよい。

実施形態の例では、図１に示すような検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０は、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、２０２、２０４、２０６及び２０８の同期表示を行なうように構成されていてよい。例えば、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、２０２、２０４、２０６及び２０８の一つでの画像が異なる位置に向かって配向した場合には、残りのビューでの部分集合を一つのビューでの画像に連動させることができる。

他の実施形態の例では、検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０に現在表示されているものとは異なる結節４０が利用者によって選択された場合には、表示ビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、２０２、２０４、２０６及び２０８をリフレッシュして、それぞれ検討用ビューポート１０に検討モードで、また解析用ビューポート２０に解析モードで、異なる結節４０を示すことができる。同期表示は、検討用ビューポート１０の少なくとも一つの画像ビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０、並びに解析用ビューポート２０の少なくとも一つの画像ビュー２０２、２０４、２０６及び２０８を含む。

利用者は、画像又はモードを切り換える必要なしに「検討」モード及び「解析」モードで医療データの画像の全体を同時に観察することが可能になる。有利なこととして、検査の検討機能及び解析機能を完了するのに掛かる時間を短縮することと共に、利用者閲覧命令又はステップの数を減少させることができる。加えて、利用者は、画像表示システム１００を介した閲覧に比較的短い時間を費やして、画像データの検討及び解析に集中することが可能になるため、診断の品質を高めることができる。

もう一つの実施形態の例では、検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０は、複数の画像ビューの対応する位置に結節４０を識別する指標４８を表示するように構成されていてよい。図１を参照すると、ビュー１０２、１０４、１０６、１０８及び１１０の各々が、他のビュー２０２、２０４、２０６及び２０８の画像に対して適当な位置に示されている結節４０を有している。代替的な実施形態では、指標を画像の部分集合又はビュー１０２、１０４、１０６、１０８、１１０、２０２、２０４、２０６及び２０８の部分集合に表示してもよい。

検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０における結節４０の指標４８は、限定しないが色強調、指標ボックス４４、クロス・ヘア４２、隈取り、テキスト標識、動作標識、可聴信号、又は以上の少なくとも一つを含む任意の組み合わせを含めて多くの視覚的表示手段の任意のものによって表示され得る。色強調は、周囲領域から結節４０位置を視覚的に区別させる多くの色の任意のものを含み得る。テキスト標識は、英数文字を含み得る。例えば、検査で後に参照するために結節４０を索引するのに用いられる語又はラベルを形成する文字が思量される。動作標識は、点滅、回転又は拍動のような何らかの態様で視覚的に「運動」している指標を含み得る。可聴信号は、ベル、ブザー又は話語等、及び本書に開示した目的に適した任意の信号を含み得る。

実施形態の例では、単一の指標４８を表示して結節４０を指示してよい。代替的な実施形態では、複数の指標４８の組み合わせを用いて結節４０を示してもよい。図１を参照すると、ビュー１０６、１０８、１１０、２０２及び２０６は×形のクロス・ヘア４２によって結節４０を示している。ビュー１０２及び１０４は、×形のクロス・ヘア４２及び指標ボックス４４によって結節４０を示している。ビュー２０４及び２０８は、×形のクロス・ヘア４２及び指標ボックス４４と、周囲領域と対照を成すように暗色の線で隈取り４６した結節４０の境界とを有している。

他の実施形態の例では、画像表示システム１００は、ユーティリティ・ビューポート３０を表示して動作させるように構成されていてよい。ユーティリティ・ビューポート３０は、検討用ビューポート１０及び／又は解析用ビューポート２０と共に用いられる閲覧機能、並びに報告命令及び／又はファイル命令を含み得る。例えば、利用者は、ＡＣＲ−ＮＥＭＡ（American College of Radiology - National Electrical Manufacturer's Association）によって開発された医療撮像装置同士の間での通信規格であるＤＩＣＯＭ ＳＲフォーマット（医療におけるディジタル撮像及び通信の略）で画像データ、画像ビュー、解析結果及び診断コメントを保存するように望むことができる。報告はＤＩＣＯＭ ＳＲフォーマットでエクスポートすることができ、また指標付き結節を、放射線療法についてのＤＩＣＯＭの範囲内の規格であるＲＴＳＳファイル・フォーマットにして保存することができる。解析用ビューポート２０はまた、上述の多くのユーティリティ機能の任意のものを表示し且つ／又は動作させるように構成され得る。

実施形態の例では、検討用ビューポート１０は、限定しないがアキシャル・ビュー、コロナル・ビュー、サジタル・ビュー若しくはシャッター（三次元）・ビュー等、又は本書に記載した目的に適した任意の「さらに広い」遠近図を含めて画像データの多くの画像ビューの任意のものを表示するように構成され得る。検討用ビューポート１０はまた、しおり、結節４０の分類、又は上述の多くのユーティリティ機能の任意のものを表示し且つ／又は動作させるように構成され得る。

実施形態の例では、解析用ビューポート２０は、限定しないがしおり、セグメント分割、ボリューム・レンダリング、容積計算、成長解析、寸法解析、結節の合計容積、解剖学的構造の領域の容積に対する結節の容積百分率、若しくは結節の分類４０等、又は本書に記載する目的に適した任意の「局所化された」遠近図を含めた解析ツールに関連する多くの画像ビューの任意のものを表示するように構成され得る。

解析ツールは、２００５年３月２５日に出願され本出願と共通の譲受人に譲渡された米国特許出願第１１／０８５，７３６号に記載されているもののような計算機式断層写真法からの完全自動式気管及び肺セグメント分割の方法を含み得る。肺セグメント分割は肺区域のみへの集中を可能にするものであって、ディジタル造影剤（ＤＣＡ）アルゴリズム、自動式位置合わせアルゴリズム、及び肺領域への集中を可能にする交差スライスの視覚化を調節する能力を含めた肺形状の視覚化のような先進型肺解析（ＡＬＡ）のその他幾つかのツールのための重要な前処理ステップである。

もう一つの解析ツールは、２００４年１０月８日に出願され本出願と共通の譲受人に譲渡された米国特許出願第１０／９６１，２４５号に記載されているもののような偽応答の抑制のための三次元フィルタ処理の後処理を用いた解剖学的形状の視覚化及び検出の方法を含み得る。ここでは、解剖学的情報を用いて応答の交差汚染を最小限に抑え、且つ／又は応答分類アルゴリズムを用いて交差汚染のサイズを小さくして、異質な応答（例えば球形及び円筒形）を後処理し、続いて、応答を表示する視覚化工程を実行することができる。

もう一つの解析ツールは、２００４年４月２９日に出願され本出願と共通の譲受人に譲渡された米国特許出願第１０／７０９，３５５号に記載されているもののような任意の三次元容積データ・セットの解剖学的形状フィルタ処理及び視覚化のための実時間式方法を含み得る。形状フィルタ処理方法のためのアルゴリズムを用いて、ＤＣＡに関係するもののようなＣＴ走査における球形及び円筒形形状を強調することができる。

もう一つの解析ツールは、２００５年３月１４日に出願され及び本出願と共通の譲受人に譲渡された米国特許出願第１１／０７９，６９４号に記載されているもののような異方性容積データ・セットに対する形状フィルタ処理方法の実時間式具現化形態を含み得る。ここでは、様々な解剖学的構造及び病態の形状及びサイズの長手方向の変化を追跡する目的でフィルタ処理方法を用いることができる。

前述のように、本発明の各実施形態は、上述の解析ツールの１又は複数のものを含み得る。

他の実施形態の例では、画像データ表示システム１００は、検討用ビューポート１０の「比較的広い」画像ビュー及び解析用ビューポート２０の「局所化された」画像ビューを多様な構成で表示するように構成され得る。例えば、検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０の画像ビューは、画像表示システムを構成するために利用者が選択するままに代替的に表示されグループ化されてよい。図３を参照すると、解析用ビューポート２０の単一の画像ビュー２１８を検討用ビューポート１０の画像ビュー１０２、１０６、１０８及び１２０と共に構成している。図４は、画像表示システム１００の代替的な実施形態を示しており、ここでは解析用ビューポート２０の一群の画像ビュー２２０、２２２、２２４及び２２６が表示レイアウトの右上に表示されるように構成されている。検討用ビューポート１０の検討用ビュー１０２、１１４及び１１８は、解析用ビューポート２０の一群の画像ビューに対して表示される。本質的に、利用者は、検査の検討機能及び解析機能を効率的に実行するように、データの多くの画像ビューの任意のものを表示するように検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０を構成することができる。

画像表示システム１００はさらに、単一型視覚的表示手段又は多数型視覚的表示手段を含んでいてよい。単一型視覚的表示手段を「単一ヘッド型レイアウト」と呼び、多数型視覚的表示手段を「二重ヘッド型レイアウト」と呼ぶことができる。図１及び図２は、二重ヘッド型レイアウトの実施形態の例を示す。図３及び図４は、単一ヘッド型レイアウトの実施形態の例を示す。図５は、本発明の一実施形態による視覚的表示手段２１０及びデータ記憶装置２００の実施形態の一例を示す図である。画像表示システム１００、及び利用者による構成設定が自在なビューポート１０、２０及び３０が、視覚的表示手段２１０に表示されているものとして示されている。

もう一つの実施形態の例では、画像データは、第一の組のデータ及び第二の組のデータを含み得る。第一の組のデータは、２回の異なる検査等から、第二の組のデータよりも前に取得されている。画像データ表示システム１００はさらに、多数の検査を横断して画像データを位置合わせするように構成されていてよい。有利なこととして、結節４０を含み得る解剖学的物体５０の選択された各領域を同期させて、利用者が結節４０の変化を評価することを可能にする。検討用ビューポート１０又は解析用ビューポート２０は、多数の検査からの位置合わせされた画像ビューを表示するように構成され得る。

図１〜図４は、説明の目的のみのために単一の検査についての検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０の構成を図示するように掲げられている。検討用ビューポート１０及び解析用ビューポート２０はまた、第一の組の画像データ及び第二の組の画像データの両方からの画像ビューを表示するように構成されていてよい。

また、画像データを表示する方法の実施形態の一例が提供される。この方法は、検討及び解析に供したい画像データを選択するステップを含んでいる。前述のように、画像データは、多数回の検査又はデータ取得からの二組のデータを含み得る。代替的な実施形態では、画像データを選択するステップは、ディジタル造影剤（ＤＣＡ）のサイズを画定するようにＤＣＡを構成するステップを含み得る。

画像データは、第一の組の画像ビューを検討モードで表示するように構成されている検討用ビューポート１０に表示される。検討用ビューポート１０に画像を表示するステップは、検討用ビューポート１０の複数の画像ビューを同期させるステップを含み得る。実施形態の例では、検討用ビューポート１０に画像データを表示するステップは、結節４０の指標４８を表示するステップを含み得る。代替的な実施形態では、指標４８は、ＤＣＡ、利用者、又はこれら両方によって提供され得る。

結節は、ディジタル造影剤（ＤＣＡ）のような画像表示システム１００のツール２６０、コンピュータ・プログラム又はアルゴリズムによって、検討用ビューポート１０において標識され得る。また、利用者も、図５の例示的な実施形態に示すようなデータ記憶装置２００への入力手段を介した適当な閲覧打鍵又は命令を用いて、検討用ビューポート１０において結節を標識することができる。

標識された結節の画像データは、画像表示システム１００によって解析される。画像データの解析は、画像表示システム１００によって自動的に実行されてもよいし、又は利用者に対し、図５に示すような入力手段２４０又は２５０を用いて、定義された打鍵又は命令によって解析を開始するように要求してもよい。実施形態の例では、画像データに対して実行される解析機能は、画像表示システム１００において予め設定されていてもよいし、又は利用者によって選択的に選択されていてもよい。

解析機能の結果は、解析モードで一組の画像ビューを表示するように構成されている解析用ビューポート２０に表示される。解析用ビューポート２０に画像を表示するステップは、解析用ビューポート２０の複数の画像ビューを同期させるステップを含み得る。実施形態の例では、解析用ビューポート２０において画像データを表示するステップは、結節４０の指標４８を表示するステップを含み得る。

もう一つの実施形態の例では、検討用ビューポート１０及び解析用ビューポートは、関連する画像データについて同時表示される。同時表示するステップは、検討用ビューポート１０の画像ビューと及び解析用ビューポート２０の画像ビューとを同期させるステップを含み得る。

もう一つの実施形態では、コンピュータ・データ記憶装置２００を提供する。コンピュータ記憶データ装置２００は、ＲＡＭ又は他のメモリ装置のような記憶手段２２０と、ディスク・ドライブのようなデータ・アクセス手段２３０とを含み得る。実施形態の例の技術的効果は、閲覧のステップを減少させ、多数の画像ビューの間を切り換える必要性を小さくした検討機能及び解析機能を含む合理化された作業フローである。

代替的な実施形態では、コンピュータ記憶装置２００は、画像データを表示する方法を実行するように構成されているコンピュータ読み取り可能なプログラムを含み得る。この方法は、検討及び解析に供したい画像データを選択するステップと、検討モードで複数の画像ビューを表示するように構成されている検討用ビューポート１０に画像データを表示するステップと、検討用ビューポート１０において結節４０を標識するステップと、標識された結節４０について画像データを解析するステップと、解析モードで第二の複数の画像ビューを表示するように構成されている解析用ビューポート２０に解析結果を表示するステップと、検討用ビューポート及び解析用ビューポート２０を同時表示するステップとを含んでいる。

各実施形態の例を参照して本発明を説明したが、当業者には、本発明の範囲から逸脱せずに様々な変形を施し、また本発明の諸要素に代えて均等構成を置換し得ることが理解されよう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱せずに、特定の状況又は材料を本発明の教示に合わせて適応構成する多くの改変を施すことができる。従って、本発明は、本発明を実施するために開示された特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に属する全ての実施形態を包含するものとする。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。

本発明の一実施形態による画像ビューを表示するビューポートを含む医療データ表示のディジタル化画像の実施形態の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による画像ビューを表示するビューポートを含む医療データ表示のディジタル化画像のもう一つの実施形態の例を示す図である。 本発明の一実施形態による画像ビューを表示するビューポートを含む医療データ表示のディジタル化画像のもう一つの実施形態の例を示す図である。 本発明の一実施形態による画像ビューを表示するビューポートを含む医療データ表示のディジタル化画像のもう一つの実施形態の例を示す図である。 本発明の一実施形態によるデータ記憶装置及び表示手段を含む画像表示システムの実施形態の一例を示す図である。

符号の説明

１０ 検討用ビューポート
１００ 画像表示システム
１０２ 画像ビュー−検討用（アキシャル）
１０４ 画像ビュー−検討用（アキシャル・スライスの「相対的に厚い」画像）
１０６ 画像ビュー−検討用（大域的三次元）
１０８ 画像ビュー−検討用
１１０ 画像ビュー−検討用（肺のＸ線コロナル投影）
１１２ 画像ビュー−検討用
１１４ 画像ビュー−検討用
１１６ 画像ビュー−検討用
１１８ 画像ビュー−検討用
１２０ 画像ビュー−検討用
２０ 解析用ビューポート
２０２ 画像ビュー−解析用
２０４ 画像ビュー−解析用
２０６ 画像ビュー−解析用
２０８ 画像ビュー−解析用
２１０ 画像ビュー−解析用
２１２ 画像ビュー−解析用
２１４ 画像ビュー−解析用
２１６ 画像ビュー−解析用
２１８ 画像ビュー−解析用
２２０ 画像ビュー−解析用
２２２ 画像ビュー−解析用
２２４ 画像ビュー−解析用
２２６ 画像ビュー−解析用
３０ ユーティリティ・ビューポート
４０ 結節
４２ ×形のクロス・ヘア
４４ 指標ボックス
４６ 隈取り
４８ 指標
５０ 解剖学的物体
２００ データ記憶装置
２１０ 視覚的表示手段
２２０ 記憶手段
２３０ データ・アクセス手段
２４０ 入力手段（キーボード）
２５０ 入力手段（マウス）
２６０ 表示システム・ツール

Claims (10)

1. 画像データの検討及び解析のための利用者による構成設定が自在なビューポートを備えた画像データ表示システムであって、前記ビューポートは、
   前記画像データの第一の複数の画像ビューを検討モードで表示する検討用ビューポート（１０）、及び
   前記画像データの第二の複数の画像ビューを解析モードで表示する解析用ビューポート（２０）
   を含んでおり、
   前記検討用ビューポート（１０）及び前記解析用ビューポート（２０）は、関連する画像データの同時表示を行なうように構成されている、
   画像データ表示システム。
2. ＤＣＡ（ディジタル造影剤）応答を含むディジタル造影剤（ＤＣＡ）をさらに含んでおり、該ディジタル造影剤は、前記ＤＣＡ応答の第一のサイズ閾値の選択を可能にするように構成されており、前記検討用ビューポート（１０）はさらに、前記ＤＣＡの前記第一のサイズ閾値の前記選択を可能にするように構成されている、請求項１に記載の画像データ表示システム。
3. 前記第一のサイズ閾値は、該第一のサイズ閾値に対する前記ＤＣＡ応答の選択的表示を可能にする、請求項２に記載の画像データ表示システム。
4. 前記表示されるＤＣＡ応答は、前記第一のサイズ閾値よりも大きく、第二のサイズ閾値よりも小さい、請求項３に記載の画像データ表示システム。
5. 前記検討用ビューポート（１０）及び前記解析用ビューポート（２０）は、前記第一の複数の画像ビューからの少なくとも一つの画像ビューと前記第二の複数の画像ビューからの少なくとも一つの画像ビューとを含む第三の組の画像ビューの同期表示を行なうように構成されている、請求項１に記載の画像データ表示システム。
6. 前記検討用ビューポート（１０）及び前記解析用ビューポート（２０）は、前記第三の組の前記画像ビューの各々での対応する位置に結節（４０）を識別する指標を表示するように構成されている、請求項５に記載の画像データ表示システム。
7. 検討及び解析のために画像データを表示する方法であって、
   検討及び解析に供したい前記画像データを選択するステップと、
   検討モードで第一の複数の画像ビューを表示するように構成されている検討用ビューポート（１０）に前記画像データを表示するステップと、
   前記検討用ビューポート（１０）において結節（４０）を標識するステップと、
   前記標識された結節（４０）について前記画像データを解析するステップと、
   解析モードで第二の複数の画像ビューを表示するように構成されている解析用ビューポート（２０）に解析結果を表示するステップと、
   関連する画像データについて前記検討用ビューポート（１０）及び前記解析用ビューポート（２０）を同時表示するステップと、
   を備えた方法。
8. 前記画像データを選択するステップは、ディジタル造影剤（ＤＣＡ）のサイズ閾値を構成するステップを含んでおり、前記サイズ閾値は、該サイズ閾値よりも大きく最大閾値よりも小さい結節の選択的表示を可能にする、請求項７に記載の方法。
9. 解析したい前記結節（４０）を標識するステップは、結節（４０）を指示するディジタル造影剤（ＤＣＡ）、前記結節（４０）を指示する利用者、又はこれら両方を含んでいる、請求項７に記載の方法。
10. 前記検討用ビューポート（１０）及び前記解析用ビューポート（２０）を同時表示するステップは、前記第一の複数の画像ビューと前記第二の複数の画像ビューとを同期させるステップを含んでいる、請求項７に記載の方法。

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