JP4540591B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池し、特に持ち運びが容易な燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質膜にアノードとカソードを配してなる単セルを基本単位とし、アノードに水素リッチな燃料ガス、カソードに空気などの酸化剤ガスを供給して発電するようになっている。
単セル当たりの実用電圧は0. 6V程度と低いので、一般的に実用化されている燃料電池は高電圧を得るために、単セルを積層した構造となっているが、この他に特開平07−029580号公報に開示されているような単セル構造体を平面状に配列したコンパクトな燃料電池も開発されている。図13はこの公報に記載されている単セル構造体の構造を示す分解斜視図である。この単セル構造体110は、電解質膜102にアノード103及びカソード104を配した単セルが集電板105、106を介して絶縁性押え板108、109で挟持されてなり、一対の端子電極111、112と、一対の圧着部材113…とで固定されている。そして、アノード103には、絶縁性押え板113及び集電板105に開設された窓からアノードガス(水素)が供給され、カソード104には絶縁性押え板109及び集電板106に開設された窓からカソードガス(空気)が供給されるようになっている。
このような単セル構造体はその複数個を行列状に配列しつつ、端子電極を接触させて電気的に直列に接続することによって、高電圧を得ることが可能で且つ所望の形状の燃料電池を手軽に組み立てることができる。
特開平07−029580号公報 特開昭59−054601号公報 特開昭60−046901号公報 特開昭50−032520号公報 特開平05−190196号公報
このような単セル構造体からなる燃料電池をもとに、乾電池のような単独或は数個を連結して手軽に使えるものを開発すれば携帯用機器等の電源として広い用途が期待できる。
しかしながら、上記公報の単セル構造体は、複数個を連結して高電圧を得ることができるように開発されたものであって、行列状に配列した単セル構造体に対して、マニホールドを設置して、アノードガスやカソードガスを供給しながら運転するようになっており、実際にマニホールドを設置するには手間が掛かるため、そのままの形では単独或は少ない個数で用いるには適したものではなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、1個或は数個で連結して乾電池のように簡単に使用することができる単セル構造体であって、電池保存時に電解質層が外気と接触しないようにすることが可能な、あるいは、電極面を物理的に保護することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電解質層と、前記電解質層の一方の面に設けられるアノードと、前記電解質層の他方の面に設けられるカソードと、前記カソード側に設けられた押え板とを備え、前記押え板はカソードへ外気を供給するための窓と、窓を開閉するための開閉蓋とを備え、開閉蓋は押え板の上面に軸着されていることを特徴とする。あるいは、電解質層と、前記電解質層の一方の面に設けられるアノードと、前記電解質層の他方の面に設けられるカソードと、前記カソード側に設けられた押え板とを備え、前記押え板はカソードへ外気を供給するための窓と、窓を開閉するための開閉蓋とを備え、開閉蓋は押え板の上面に沿ってスライド可能に取り付けられていることを特徴とする。
このような構成にすることにより、電池保存時に電解質層が外気と接触しないようにすることができ、電池保存時における電解質層の状態を変化を抑え、電池性能の低下を防止することができるので、電池の運転開始直後から電池の性能を発揮することができる。ここで、固体高分子型燃料電池であれば電解質膜の乾燥を防止することができ、リン酸型燃料電池であれば電解質としてのリン酸の潮解現象を防止することができ、アルカリ型燃料電池であれば電解質としての水酸化カリウム水溶液の濃度変化を防止することができる。また、電極面を物理的にも保護することができる。
その他、容器に貯蔵された燃料ガスが減少すれば、補給口から随時補給することができるので二次電池として繰り返し使用することができる。また、空気孔と連通するように補助空気孔を、単セルの主表面と略平行に開設すれば、補助空気孔から空気が取り込まれ、カソードで加熱されて空気孔から排出されるという自然対流によるスムーズな空気の流れが発生するので、カソードへの空気の供給が促進され、より高電流密度で発電することが可能となる。ここで、空気孔及び補助空気孔を、開閉蓋により開閉可能にすれば、電池保存時における電解質膜の外気との接触を防止することができる。
本発明によれば、電池保存時に電解質膜が外気と接触しないようにすることが可能な、あるいは、電極面を物理的に保護することが可能な燃料電池を提供することができる。
固体高分子型の燃料電池1の構成について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、燃料電池1の要部組立図であり、図2は、燃料電池1の外観斜視図であり、図3はそのX−X線切断図である。
燃料電池1は、電解質膜2に、アノード3とカソード4が配されてなる四角形状の単セル5が、集電板8を介して、四角柱状の水素貯蔵用の容器6の上面にアノード3側を対面させて冠着され、その上から集電板9を介して四角形状の押え板7で押さえられてなる積層体が、圧着部材13、14によって積層方向に圧着して固定された四角柱状の構造体である。電解質膜2は、例えば、大きさ10cm×10cm、厚さ約0.2mmのフッ化炭素系のイオン交換膜(例えば、デュポン社製のナフィオン:商品名)であり、その表面及び裏面の中央部にはそれぞれ大きさ5cm×5cm程度、厚さ約0.1mmで、白金を担持した黒鉛からなるアノード3とカソード4が形成されている。
容器6は、内部に水素を貯蔵する空間、即ち水素ガス貯蔵室が穿設された四角柱状の成形体であって、その器壁上面は、電解質膜2と同等の寸法を有し、アノード3と同等の大きさの水素ガス供給用の窓10が開設されている。容器6の器壁底部には、水素ガスを外部から補給するための補給口12(図3参照)が設けられている。図3に示す補給口12は、容器6の器壁底面を貫通する円形孔にゴム製のパッキングが填め込まれて形成されており、外部からシリンジ注入により水素ガスを簡単に補給することができるようになっている。補給口12は、この他に、小型の逆止弁(タイヤのチューブに用いられるもの。)や開閉バルブを取り付けて構成することもできる。押え板7は、電解質膜2と同様の寸法を有し、カソード4と同等の大きさの窓11が開設されている。この容器6の器壁並びに押え板7は、単セル5と集電板8、9を挟んで固定するのに適した強度を有する絶縁性板によって形成されており、その絶縁性板の具体例としては、樹脂板、セラミックス板あるいは非導電性物質で被覆した金属板等を挙げることができる。
集電板8、9は、電解質膜2とほぼ同じ大きさを持つ銅板(厚さ0.5mm)であり、その中央部には、アノード3及びカソード4に水素ガス及び空気を供給する通路を確保するため、アノード3及びカソード4より少しだけ小さい大きさ(例えば、4.5cm×4.5cm)の窓が開設されている。このように窓を少しだけ小さくするのは、アノード3及びカソード4を集電板8、9に接触させて導電させるためである。なお、この窓は、窓全体がくり抜かれていてもよいが、網目状に複数の穴が開けられた構造にすれば、電解質膜2がこの網状の部分で挟持されることになるので、電解質膜2に掛かる差圧に対する強度を向上させることができる。
集電板8の一端は、構造体の側面よりさらに少し外方へ延設されていて、この延設された部分は、側面に沿って曲げられ、端子電極8a(陰極端子)が形成されている。一方、集電板9は端子電極8aと反対側に延設され、同様に端子電極9a(陽極端子)が形成されている。なお、端子電極8a、9aの内側面には、絶縁板17、18が介挿され、集電板8、9どうしの接触が防止されている。また、集電板8と容器6、電解質膜2の間には、燃料ガス、アノード3と空気の漏れを防止するため、Oリング15、16が介在されている。
このような、容器6、集電板8、電解質膜2、集電板9、押え板7からなる積層体において、対向する側面に、端子電極8a、9aが露出することとなる。圧着部材13、14は、この積層体における別の対向する側面を覆う断面コ字形であって、積層体を圧着して固定できるような強度を持つ弾性部材である。また、集電板8と集電板9との短絡が生じないよう、圧着部材13、14は、樹脂或セラミックス等の絶縁性材料で形成するか、金属板で形成する場合も、表面に絶縁物を配しておくことが望ましい。積層体がこの圧着部材13、14で締め付けられることによって、容器6、集電板8、電解質膜2、集電板9、押え板7の間は、外周部でシールされるが、燃料電池1の組立時に上記各部材の外周部にシリコンゴム等の接着充填剤を塗布することによって更にシール性を高めることができる。
このような構成の燃料電池1において、外気が窓11からカソード4に供給され、容器6内に貯蔵された水素ガスが窓10からアノード3に供給され、電気化学反応により発電がなされる。そして、発電に伴って容器6内の水素ガスが減少して圧力が低下するので、発電力も低下するが、ある程度まで発電力が低下した時に、補給口12から水素ガスを補給すれば再生することができる。従って、燃料電池1は、二次電池として使用することができる。なお、容器6内に水素ガスを補給する時、電解質膜2が差圧に耐えることのできる範囲内の圧力で行うことが必要であるが、上記のように集電板8、9の窓を網目状とすれば水素補給する圧力を高めることができる。また、容器6の内部空間に水素吸蔵合金を入れ、これに水素を吸蔵するようにすれば、水素ガス貯蔵量を大きくすることができるので、1回の水素ガス補給でより長時間発電させることができる。
このように燃料電池1は、燃料ガス及び空気を供給するためのマニホールドやポンプが必要でなく、単独でも簡単に使用することができるが、更に、以下のように配列して組電池として用いることもできる。
は、上記の燃料電池1が複数個から構成された組電池20の外観図である。この組電池20は、適数個(例えば20個)の燃料電池1…が、四角形の絶縁性の枠体21内に平面的に行列状(5行×4列)に並べられた構成となっている。そして、隣合う電池1の陰極端子8aと陽極端子9aが接し合うように配列されており、各行の端の端子同士は、枠体21の側面に設けられた導電板22…により電気的に直列に接続されることによって、全ての燃料電池1…が電気的に直列に接続されている。そして、枠体21に設けられたリード線23…により外部に出力されるようになっている。
は、組電池20のY−Yの切断図であり、組電池20における燃料電池1…の接続の仕様は、矢印にて表している。この矢印の向きは、陽極→陰極の方向を表している。このように燃料電池1を配列して組電池20を構成することにより、所望の電圧を得ることができる。なお、ここでは燃料電池1を四角柱状の構造体としたが、この他に、これを円柱形状や正多角形状(四角形以外)に形成することも可能である。また、燃料電池1では、弾性材料からなる圧着部材13、14を用いて積層体を圧着して固定したが、この他の固定方式として例えば、容器6及び押え板7をフランジ状に形成して、両部材をネジで固定するようにしてもよい。
燃料電池30は、燃料電池1において、押え板7の構造以外は同様の構成である。図は燃料電池30の外観斜視図である。図6に示すように、燃料電池30の押え板31は、燃料電池1の押え板7と同様であるが、空気導入のための窓31aに加えて補助空気孔31b…(図では、計4個の孔が示されている。)が開設されている。補助空気孔31b…は、押え板7の主表面と平行に、その側面と窓31a間を貫通して設けられている。図−(a)は、燃料電池30の断面図であり、図−(b)は、燃料電池1の断面図である。これらの図を用いて、補助空気孔を設けることによる作用について説明する。
補助空気孔を開設した燃料電池30においては、図−(a)の白抜矢印のように外気が補助空気孔31b…から窓31a内に流入し、カソード4に供給される。そして、カソード4で発電に用いられた温かい空気は、斜線入矢印のように窓31aを上昇して外気中に排出される。このようにして、自然対流によるスムーズな空気の流れが補助空気孔→カソード→窓→押え板上方→…という方向に発生して、カソードへの空気供給が促進される。
一方、補助空気孔が開設されていない燃料電池1においては、カソード4で熱された空気が窓から上昇して外気中に排出されるものの(図−(b)参照)、外気が流入する通路は、この窓しかないので上記のようなスムーズな空気の流れが生じない。従って、カソードへの空気の供給が十分になされない。このように補助空気孔31b…を開設することによって、カソードへの空気の供給が促進されるので、高電流密度で発電した場合の電圧の低下を抑制することが可能となる。なお、補助空気孔31bの開口面積が大きい方が、空気の流入量が多くなるので、空気の供給はより促進され好ましい。
<実験1>
前記補助空気孔の効果を調べるため、次のような実験を行った。
・実験の方法
白金担持カーボン、結着剤としてのテフロン(登録商標)、造孔剤としての炭酸カルシウムを混合、濾過し、それを圧延してシート状に成形し、次いで1N硝酸中に浸漬して造孔剤を除去し、多孔性の電極シートを作製した。膜厚20μmの高分子電解質膜(デュポン社製のナフィオン)を上記の電極シートで挟持し、さらにカーボンペーパで挟持したものをホットプレスして単セルを作製した。そして、この単セルを用いて、上記燃料電池30に基づいて、燃料電池を組み立てた。ここで、押え板31は大きさを縦8cm、横5cm、厚さ1cmとし、窓31aの大きさは5cm2に固定して、補助空気孔31bの総断面積を種々変えたものを用いた。押え板31に形成する補助空気孔31bの総断面積は、断面積0. 0314cm2の円孔を設ける個数を20個、8個、4個とすることによって、0. 628cm2、0. 251cm2、0.126cm2に設定した。
このようにして組み立てた燃料電池を電池A、B、Cとし、さらに、補助空気孔を設けない燃料電池も組み立てて電池Dとした。このようにして作製した電池A〜Dについて、容器6の補給口から水素ガスを連続的に補給して、内部を常圧に保ちながら発電を行った。そして、電流密度(mA/cm2)を変化させながら電圧を測定した。
・実験の結果及び考察
表1には、電流密度200mA/cm2のときの各電池のセル電圧(mV)を示した。
また、各電池の窓の面積に対する補助空気孔の面積の比率(%)も併記した。
Figure 0004540591
は、各電池A〜Dについて電流密度に対するセル電圧をプロットした特性図である。これに示すように、いずれの電池もセル電圧は電流密度が高くなるにつれて低下するが、空気窓の開口面積に対する補助空気孔の開口面積の比率が大きい電池ほど、高電流密度になっても、電圧の低下は小さい。これはこの比率が大きいほど、空気窓に流入する空気量が多くなるためと言うことができる。
本発明の参考例1に係る燃料電池40は、押え板43の窓42に開閉蓋41が設けられている以外は、燃料電池1と同様の構成の電池である。図9は、燃料電池40の外観斜視図である。
燃料電池40には、押え板43の窓42を覆う開閉式の蓋41が設けられており、電池の非使用時には蓋41を閉じることによって、カソードは外気から遮断されるが、発電時にはユーザが手で蓋41を外すことで、カソードが外気に対して開放される。開閉蓋41は、窓42より若干大きい寸法の平板部41aと、平板部41aの片面の中央部に凸設された凸設部41bとからなる。凸設部41bは、窓42より僅かに小さい寸法に形成されており、凸設部41bを窓42に填め込んで開閉蓋41を固定することができるようになっている。
このように電池保存時に開閉蓋41で窓42を閉じることで、電池保存時の電解質膜の乾燥を防止することができ、電池の運転開始直後から電池の性能を発揮することができる。また、このように開閉蓋41を設けることによって、電極面を物理的にも保護することができる。なお、本参考例1では、開閉蓋41は、取り外しできるようになっているが、実施例として、開閉蓋41を押え板43の上面に軸着し、開閉蓋41を回動して、窓42を開閉するようにしてもよい。あるいは、凸設部41bを設けずとも平板部41aだけからなる開閉蓋41を押え板の上面に沿ってスライド可能に取り付けて、開閉蓋41をスライドすることにより窓42を開閉できるようにしてもよい。又さらに、このような開閉蓋に自動開閉機構を取り付けて、燃料電池40を使用器具に装填した時には開閉蓋が開き、使用器具から取り外した時には、開閉蓋が閉じるようにすることもできる。
<実験2>
・実験の方法
本実験では、押え板の窓を覆う開閉蓋が設けらている以外は、上記実験1に用いた電池Dと同様の電池を用い、電池作製直後及び開閉蓋を閉じた状態で3日保存した後に、開閉蓋を開いて100mA/cm2の電流密度で発電した。そして各運転時間(min.)の電圧(mV)と内部抵抗値(Ω・cm2)とを測定した。比較例として、開閉蓋をしないで3日保存した後に同様の測定を行った。なお、容器への水素ガスの供給は実験1と同様に行った。
・実験の結果及び考察
表2は、その測定結果を示す図表であり、図10、図11は、この測定結果をもとに作成した特性図である。
Figure 0004540591
表2、図10、図11に示すように、開閉蓋をして保存した電池においては、電池起動から1分で最大電圧の80%以上を得ることができ、3分後にはほぼ最大電圧が得られ、電池作製直後の電池の最大電圧と抵抗とほぼ等しいレベルに達した。一方、開閉蓋をしないで保存した場合、起動から10分以上経過しなければ最大電圧に達さず、しかもこの場合の最大電圧は、作製直後に対して93%と低下していた。さらに、内部抵抗値は作製直後の150%に達していた。
このように、電池の保存時に開閉蓋で空気導入用の窓が閉じられていれば、電池保存後も電池運転開始直後から電池の初期性能を発揮することができることがわかる。なお、本実験では保存期間は3日間で行ったが、保存期間が長いほど、開閉蓋をした場合としない場合の差はより顕著なものとなる。
図12は、本発明の実施例2に係る燃料電池50の斜視図である。本参考例2の燃料電池50は、燃料電池30と同様の構成であるが、押え板51の補助空気孔52を塞ぐことができるクリップ状の補助蓋53が設けられている。又、図示しないが、参考例1の開閉蓋41と同様の開閉蓋で押え板51の窓54を閉じることができるようになっている。この補助蓋53は、断面がコ字形であり、電池50の補助空気孔52が開設された側面に填め込まれるようになっている。なお、補助蓋53の内壁面には電極端子が填め込まれるように、切り欠け53aが形成されている。また、この補助蓋53は、電池の積層体を積層方向(図の黒塗矢印の方向)に圧接する働きもなす。
このような燃料電池50においては、非使用時には、開閉蓋及び補助蓋53で窓54及び補助空気孔52を閉じ、使用時には開閉蓋及び補助蓋53を外すことによって、参考例1と同様の効果を得ることができる。なお、本参考例2では、補助空気孔52を閉じるための補助蓋53を設けたが、開閉蓋の凸設部の高さを高く形成して、窓54に填め込んだ時に、この凸設部で補助空気孔52が塞がるようにすれば、補助蓋53を用いなくても、開閉蓋だけで窓54と補助空気孔52の両方を閉じることができる。又さらに、実施例として、このような開閉蓋を押え板に軸着したり、自動開閉機構を取り付けたりすることもできる。
上記各実施例では固体高分子型燃料電池の場合について述べたが、これに限定されるのは言うまでもなく、リン酸型、アルカリ型などの低温で運転するタイプの燃料電池についても同様に実施することができる。
燃料電池1の組立図である。 燃料電池1の外観斜視図である。 図2に示した燃料電池1のX−X線断面図である。 燃料電池1の複数個から構成された組電池20の外観図である。 図4に示した組電池20のY−Y線断面図である。 燃料電池30の外観図である。 燃料電池30(a)及び燃料電池1(b)の運転時における空気の流通を表す図である。 セル電圧と電流密度との関係を表す特性図である。 参考例1に係る燃料電池40の外観斜視図である。 保存実験の結果を示す特性図である。 保存実験の結果を示す特性図である。 参考例2に係る燃料電池50の外観斜視図である。 従来のコンパクトな燃料電池の一例を示す分解斜視図である。
1 燃料電池
2 電解質膜
3 アノード
4 カソード
5 セル
6 容器
7 押え板
8、9 集電板
8a、9a 端子電極
10、11 窓
12 補給口
13、14 圧着部材
15、16 Oリング
17、18 絶縁板

Claims (2)

  1. 電解質層と、前記電解質層の一方の面に設けられるアノードと、前記電解質層の他方の面に設けられるカソードと、前記カソード側に設けられた押え板とを備え、前記押え板はカソードへ外気を供給するための窓と、窓を開閉するための開閉蓋とを備え、開閉蓋は押え板の上面に軸着されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 電解質層と、前記電解質層の一方の面に設けられるアノードと、前記電解質層の他方の面に設けられるカソードと、前記カソード側に設けられた押え板とを備え、前記押え板はカソードへ外気を供給するための窓と、窓を開閉するための開閉蓋とを備え、開閉蓋は押え板の上面に沿ってスライド可能に取り付けられていることを特徴とする燃料電池。
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