JP4540579B2 - 蛍光強度算出方法及び蛍光強度算出装置 - Google Patents

蛍光強度算出方法及び蛍光強度算出装置 Download PDF

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本発明は、フローサイトメータ等を利用して、複数の標識サンプルに同時にレーザ光を照射することによって発する複数の標識サンプルの蛍光の検出値を用いて各蛍光強度を求める蛍光強度算出方法及びその装置に関する。
医療、生物分野では、レーザ光を照射することにより測定対象物が発する蛍光をフォトマルチプライヤやアバランシュフォトダイオード等の光電変換器を用いて受光して、細胞や遺伝子等の測定対象物の種類や頻度や特性を分析するフローサイトメータが広く用いられている。
フローサイトメータは、具体的には、抗原抗体反応等の結合を利用して、蛍光色素が標識された細胞やマイクロビーズ等のサンプルを生理食塩水等に混濁させてサンプル液を作り、シース液と呼ばれる別の溶液でサンプル液を包み込むように流すことにより、標識されたサンプル1つ1つが流れるラミナーシースフローを形成させ、このシースフローにレーザ光を照射し、1サンプル毎の蛍光や散乱光を計測する装置である。例えば、蛍光強度を計測して、分析対象である多種類のサンプルのうち、どの蛍光特性をもつサンプルが通過したかを識別する場合、多種類のサンプルに対して種類別に異なる蛍光色素を付着させた標識サンプルが用いられる。この標識サンプルにレーザ光を照射し、そのとき発する蛍光の計測を行う。このとき、多種類の蛍光色素が発する各蛍光と、細胞やマイクロビーズ等のサンプルが発する自家蛍光とを同時に計測し識別することが必要である。このため、フローサイトメータには、受光波長帯域を異ならせた複数個の光電変換器が備えられ、この受光波長帯域に合致した蛍光色素がそれぞれ選択されて使用される。その際、複数の光電変換器で得られた計測値は各蛍光色素における蛍光強度を表すものとされている。しかし、複数の蛍光が光電変換器の受光波長範囲において同時に受光されることにより、蛍光強度の計測結果が実際の蛍光強度に対してずれが生じる。このずれを補正するために、検出値の補正が一般に行われる。
このような補正として、例えば下記特許文献1に開示される蛍光値補正方法が挙げられる。
特開2003−83894号公報
上記特許文献1では、複数の光電変換器にて得られた計測値をベクトルとして表し、一方、予め設定した補正行列の逆行列を作成し、この逆行列を上記ベクトルに作用させることで、真の蛍光強度を算出することができるとされている。この場合、補正行列は、当該文献1の図8(B)、図9(B)に示すように、二次元相関図(スキャッタグラム)における位置関係を修正する幾何学変換の行列である。このため、補正行列から逆行列を作り、この逆行列を、計測値を要素とするベクトルに作用させるには、補正行列が正方行列であることが必要となる。この補正行列の行列サイズは、計測値を出力する光電変換器の数と、マイクロビーズや細胞等のサンプルの発する自家蛍光及びこのサンプルに付着した蛍光色素の発する蛍光の種類の合計数とによって定まることから、補正行列が正方行列であるためには、光電変換器の数と受光する蛍光の数が等しくなければならない。すなわち、マイクロビーズや細胞等のサンプルに付着させる蛍光色素を4種類とすると、1種類の自家蛍光と合わせた数、すなわち5個の光電変換器による計測が必要となる。光電変換器を多数用いて計測することは、光電変換器の配置する個数は増える他、計測値に処理を施す処理回路も増大するため、フローサイトメータ及びその処理装置のコストは増大する。
このため、同時に計測される識別可能な蛍光の種類は、光電変換器の配置数に応じて制限されるといった問題が生じる。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、複数の蛍光色素が標識された標識サンプルにレーザ光を照射することによって発する蛍光の検出値を用いて各蛍光強度を求める際、同時に計測される識別可能な蛍光色素の種類を従来に比べて多くすることができる蛍光強度算出方法及び蛍光強度算出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、複数の蛍光色素により標識された標識サンプルにレーザ光を照射することによって発する蛍光の検出値から各蛍光強度を求める蛍光強度算出方法であって、レーザ光の強度を所定の周波数で時間変調して標識サンプルに照射し、このときの標識サンプルの蛍光を受光波長帯域の異なる複数の検出センサで受光することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集するステップと、レーザ光を照射した標識サンプルの各蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの伝達関数のパラメータを用いて補正変換行列の行列要素を設定して前記補正変換行列を作成するステップと、各検出センサから収集された前記位相情報を含む検出値の組をベクトルとし、このベクトルに前記補正変換行列から作成される逆行列を作用させて標識サンプルの各々が発する蛍光の蛍光強度を求めるステップと、を有することを特徴とする蛍光強度算出方法を提供する。
なお、標識サンプルとは、例えば、蛍光色素により標識された細胞やマイクロビーズである。
なお、前記標識サンプルは、互いに異なる種類の蛍光色素が、レーザ光の照射により自家蛍光を発するサンプルへ付着することにより、異なる複数の種類を有し、前記標識サンプルへのレーザ光の照射により、前記蛍光色素のうち少なくとも1種類の蛍光色素から発する蛍光と前記サンプルから発する自家蛍光とは、波長スペクトラムが波長領域で部分的に互いに重なっていてもよい。この場合、検出される検出値を前記標識サンプルの発する各蛍光強度とすることは困難であるが、前記蛍光強度算出方法を用いて各蛍光強度を求めることができる。なお、蛍光色素のサンプルへの付着は化学的又は物理的結合により行われる。なお、前記蛍光色素は、蛍光色素の種類別に異なって波長(色)の蛍光を発するように選択してもよいが、蛍光色素の蛍光緩和特性(蛍光緩和時定数)が異なれば、同じ波長(色)で発光する蛍光色素を選択することもできる。
また、前記検出センサの個数をm個、前記蛍光色素の種類をn種類としたとき、2・m≧n+1を満足することが好ましい。
さらに、前記補正変換行列を作成するステップでは、蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーションが行われ、この第1のキャリブレーションでは、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する前記自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この第1のキャリブレーションにより求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成することが好ましい。
その際、前記補正変換行列の作成において、前記補正変換行列を作成するために前記第1のキャリブレーションにより求められる前記ゲイン定数を用いる際、各検出センサの検出値から得られるゲイン定数を、これらのゲイン定数のうち最大となるゲイン定数で規格化して用いることが好ましい。
また、前記第1のキャリブレーションにおいて、前記蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求めるときに用いられる検出値は、前記検出センサで検出された信号波形のcos成分及びsin成分の振幅値であり、この位相情報を含む検出値は、前記標識サンプルの1つ1つに対して収集され、これら複数の検出値から代表値を抽出して前記第1のキャリブレーションに用いることが好ましい。
また、前記補正変換行列を作成するステップでは、前記標識サンプルの種類すべてについて、前記蛍光色素が発する蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記標識サンプルの種類の別に求める第2のキャリブレーションが行われ、この第2のキャリブレーションでは、前記蛍光色素のうちの1種類が前記自家蛍光を発するサンプルに付着した標識サンプルを測定対象物として、前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から、この標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記自家蛍光を発するサンプルに付着させる蛍光色素の種類を変えながら、前記標識サンプルに含まれるすべての蛍光色素の発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この第2のキャリブレーションにより求められた前記標識サンプルにおける蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成することが好ましい。
その際、前記標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める際、前記蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーションが行われ、この第1のキャリブレーションでは、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この第1のキャリブレーションにより求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて、前記第2のキャリブレーションにおいて、前記標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求めることが好ましい。
また、前記補正変換行列の作成において、前記補正変換行列を作成するために前記第2のキャリブレーションにより求められる前記ゲイン定数を用いる際、各標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎に、各検出センサの検出値から得られるゲイン定数を、これらのゲイン定数のうち最大となるゲイン定数で規格化して用いることが好ましい。
また、前記第2のキャリブレーションにおいて、前記緩和時定数及びゲイン定数を求めるときに用いられる検出値は、前記検出センサで検出された信号波形のcos成分及びsin成分の振幅値であり、この位相情報を含む検出値は前記標識サンプルの1つ1つに対して収集され、これら複数の標識サンプルの検出値から代表値を抽出して前記第2のキャリブレーションに用いることが好ましい。
本発明は、複数の蛍光色素により標識された標識サンプルにレーザ光を照射することによって発する複数の標識サンプルの蛍光の検出値から各蛍光強度を求める蛍光強度算出装置であって、レーザ光の強度を所定の周波数で時間変調して標識サンプルに照射し、このときの標識サンプルの蛍光を受光波長帯域の異なる複数の検出センサで受光することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集する入力手段と、レーザ光を照射した標識サンプルの各蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの伝達関数のパラメータを用いて補正変換行列の行列要素を設定して前記補正変換行列を作成する行列作成手段と、各検出センサから収集された前記位相情報を含む検出値の組をベクトルとし、このベクトルに前記補正変換行列から作成される逆行列を作用させて標識サンプルの各々が発する蛍光の蛍光強度を求める強度算出手段と、を有することを特徴とする蛍光強度算出装置を提供する。
その際、前記標識サンプルは、互いに異なる種類の蛍光色素が、レーザ光の照射により自家蛍光を発するサンプルへ付着することにより、異なる複数の種類を有し、前記標識サンプルへのレーザ光の照射により、前記蛍光色素のうち少なくとも1種類の蛍光色素から発する蛍光と前記サンプルから発する自家蛍光とは、波長スペクトラムが波長領域で部分的に互いに重なっていてもよい。この場合、検出される検出値を前記標識サンプルの発する各蛍光強度とすることは困難であるが、前記蛍光強度算出方法を用いて各蛍光強度を求めることができる。なお、蛍光色素のサンプルへの付着は化学的又は物理的結合により行われる。
その際、蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーション手段を有し、この第1のキャリブレーション手段は、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する前記自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、前記行列作成手段は、この第1のキャリブレーション手段で求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成することが好ましい。
また、前記標識サンプルの種類すべてについて、前記蛍光色素が発する蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記標識サンプルの種類の別に求める第2のキャリブレーション手段を有し、この第2のキャリブレーション手段は、前記蛍光色素のうちの1種類が前記自家蛍光を発するサンプルに付着した標識サンプルを測定対象物として、前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から、この標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記自家蛍光を発するサンプルに付着させる蛍光色素の種類を変えながら、前記標識サンプルに含まれるすべての蛍光色素の発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、前記行列作成手段は、この第2のキャリブレーション手段で求められた前記標識サンプルにおける蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成することが好ましい。
本発明では、複数の蛍光色素が標識された標識サンプルにレーザ光を照射しても、蛍光強度に対応するゲイン定数を求めることができる。その際、レーザ光を所定の周波数で時間変調するので、1つの光電変換器から位相差情報を検出することができる。したがって、これらの値を用いて蛍光強度を求めるので、従来のように、計測により求めることができる標識サンプルの数は、光電変換器の配置個数が同じ場合、識別可能な蛍光の種類を従来に比べて多くすることができる。
また、複数種類の標識サンプルに対する蛍光強度の前に、無標識サンプル及び各種類ごとの標識サンプルを用いて蛍光緩和時定数及びゲイン定数を算出っする第1のキャリブレーション及び第2のキャリブレーションを行なうので、複数種類の標識サンプルに対する蛍光強度を精度良く求めることができる。
以下、本発明の蛍光強度算出方法を実施する本発明の及び蛍光強度算出装置について、フローサイトメータを基に詳細に説明する。
図1は、本発明の強度変調したレーザ光による蛍光強度検出装置を用いたフローサイトメータ10の概略構成図である。
フローサイトメータ10は、マイクロビーズや特定の細胞等の受容体サンプル(サンプルという)に蛍光色素が化学的結合又は物理的結合により付着して標識された標識サンプル12にレーザ光を照射し、この標識サンプル12から発する蛍光の蛍光信号を検出して信号処理する信号処理装置20と、信号処理装置20で得られた処理結果から標識サンプル12の分析を行なう分析装置(コンピュータ)80とを有する。前記サンプルは、レーザ光の照射に対して自家蛍光するようになっている。
信号処理装置20は、レーザ光源部22と、受光部24,26と、レーザ光源部22からのレーザ光を所定の周波数で強度変調させる制御部、及び標識サンプル12からの蛍光信号を処理する処理部を有する制御・処理部28と、高速流を形成するシース液とともに標識サンプル12を流してフローセルを形成する管路30と、を有する。
管路30の出口には、回収容器32が設けられている。フローサイトメータ10には、レーザ光の照射により短時間内に標識サンプル12中の特定の細胞等の生体物質を分離するためのセル・ソータを配置して別々の回収容器に分離するように構成することもできる。
レーザ光源部22は、350nm〜800nmの可視光帯域の連続波のレーザ光、例えば波長405nmのレーザ光を所定の周波数で強度変調して出射する部分である。
レーザ光を出射する光源として例えば半導体レーザが用いられ、例えば5〜100mW程度の出力でレーザ光が出射される。一方、レーザ光の強度を変調する周波数(変調周波数)は、その周期が蛍光緩和時間に比べてやや長い、例えば10〜100MHzである。
なお、本発明においては、1つのレーザ光の他に、波長の異なる3つのレーザ光、例えばλ1=405nm、λ2=533nmおよびλ3=650nm等のレーザ光を同時に出射させるように構成してもよい。この場合、ダイクロイックミラーを用いて、3つのレーザ光を1つの光束にまとめて照射するとよい。また、レーザ光の照射により蛍光がR,G,Bのうちどのレーザ光に反応したものであるかを識別することができるように、各レーザ光に互いに直交する符号化系列の信号情報を含ませるとよい。詳細は、本願出願人の出願である特願2005−37399号に詳細に記載されている。
レーザ光源部22は、レーザ光が蛍光色素を励起して特定の波長帯域の蛍光を発するように、予め定められた波長帯域で発振する。レーザ光によって発する蛍光は、測定しようとする標識サンプル12の自己発光の蛍光及び標識サンプル12中の蛍光色素の発する蛍光であり、標識サンプル12は管路30を通過する際、測定点でレーザ光の照射を受けて特定の波長で蛍光を発する。
受光部24は、管路30を挟んでレーザ光源部22と対向するように配置されており、測定点を通過する標識サンプル12によってレーザ光が前方散乱することにより、標識サンプル12が測定点を通過する旨の検出信号を出力する光電変換器を備える。この受光部24から出力される信号は、制御・処理部28に供給され、制御・処理部28において標識サンプル12が管路30中の測定点を通過するタイミングを知らせるトリガ信号として用いられる。
一方、受光部26は、レーザ光源部22から出射されるレーザ光の出射方向に対して直交方向であって、かつ管路30中の標識サンプル12の移動方向に対して直交方向に配置されており、測定点にて照射された標識サンプル12が発する蛍光を受光するフォトマルチプライヤ(光電子倍増管)やアバランシュフォトダイオード等の光電変換器を備える。
図2は、受光部26の一例の概略の構成を示す概略構成図である。
図2に示す受光部26は、標識サンプル12からの蛍光の蛍光信号を集束させるレンズ系26aと、ダイクロイックミラー26b,26bと、バンドパスフィルタ26c〜26cと、光電子倍増管やアバランシュフォトダイオード等の光電変換器27a〜27cと、を有する。
レンズ系26aは、受光部26に入射した蛍光を光電変換器27a〜27cの受光面に集束させるように構成されている。
ダイクロイックミラー26b,26bは、所定の範囲の波長帯域の蛍光を反射させて、それ以外は透過させるミラーである。バンドパスフィルタ26c〜26cでフィルタリングして光電変換器27a〜27cで所定の波長帯域の蛍光を取り込むように、ダイクロイックミラー26b,26bの反射波長帯域および透過波長帯域が設定されている。
バンドパスフィルタ26c〜26cは、各光電変換器27a〜27cの受光面の前面に設けられ、所定の波長帯域の蛍光のみが透過するフィルタである。透過する蛍光の波長帯域は、蛍光の波長帯域に対応して設定されており、互いに異なる波長帯域となっている。
光電変換器27a〜27cは、例えば光電子倍増管を備えたセンサを備え、光電面で受光した光を電気信号に変換するセンサである。ここで、受光する蛍光は信号情報を持った光信号として受光されるので、出力される電気信号は位相差の信号情報を持った蛍光信号となる。この蛍光信号は、制御・処理部28に供給され、増幅器で増幅される。
制御・処理部28は、図3に示すように、信号生成部40と、信号処理部42と、コントローラ44と、を有して構成される。信号生成部40及びコントローラ44は、所定の周波数の変調信号を生成する光源制御部を形成する。
信号生成部40は、レーザ光の強度を所定の周波数で変調(振幅変調)するための変調信号を生成する部分である。
具体的には、信号生成部40は、発振器46、パワースプリッタ48及びアンプ50,52を有し、生成される変調信号を、レーザ光源部22に供給するとともに、信号処理部42に供給する部分である。信号処理部42に変調信号を供給するのは、後述するように、光電変換機27a〜27cから出力される蛍光信号の位相差検出のための参照信号として用いるためである。なお、変調信号は、所定の周波数の正弦波信号であり、10〜50MHzの範囲の周波数に設定される。
信号処理部42は、光電変換器27a〜27cから出力される蛍光信号を用いて、レーザ光の照射により標識サンプル12が発する蛍光の位相遅れに関する情報(位相差)を抽出する部分である。信号処理部42は、光電変換器27a〜27cから出力される蛍光信号を増幅するアンプ54a〜54cと、増幅された蛍光信号のそれぞれを信号生成部40から供給された正弦波信号である変調信号を分配するパワースプリッタ(不図示)、及び増幅された蛍光信号を上記変調信号に合成するIQミキサ(不図示)を有する位相差検出器56を有して構成される。
位相差検出器56に設けられる図示されないIQミキサは、光電変換器27a〜27cから供給される蛍光信号を、信号生成部40から供給される変調信号を参照信号として合成するために、光電変換器27a〜27cの別に設けられている。具体的には、IQミキサのそれぞれは、参照信号を蛍光信号(RF信号)と乗算して、蛍光信号のcos成分(実数部)と高周波成分を含む処理信号を算出するとともに、参照信号の位相を90度シフトさせた信号を蛍光信号と乗算して、蛍光信号のsin成分(虚数部)と高周波成分を含む処理信号を算出する。このcos成分を含む処理信号及びsin成分を含む処理信号は、コントローラ44に供給される。
コントローラ44は、信号生成部40に所定の周波数の正弦波信号を生成させるように制御するとともに、信号処理部42にて求められた蛍光信号のcos成分及びsin成分を含む処理信号から、高周波成分を取り除いて蛍光信号のcos成分及びsin成分を求める部分である。
具体的には、コントローラ44は、各部分の動作制御のための指示を与えるとともに、フローサイトメータ10の全動作を管理するシステム制御器60と、信号処理部42で演算されたcos成分、sin成分に高周波成分が加算された処理信号から高周波成分を取り除くローパスフィルタ62と、高周波成分の取り除かれたcos成分、sin成分の処理信号を増幅するアンプ64と、増幅された処理信号をサンプリングするA/D変換器66と、を有する。A/D変換器66では、高周波成分の取り除かれたcos成分、sin成分の処理信号がサンプリングされて、分析装置80に供給される。
分析装置80は、蛍光信号のcos成分(実数部)、sin成分(虚数部)の処理信号値(検出値)をベクトル成分とするベクトルとし、予め定められた補正変換行列から作成される逆行列に対して、ベクトルを作用して、蛍光強度を算出する装置である。
分析装置80は、本発明の蛍光強度算出装置に対応しており、後述する蛍光強度算出方法を実施する。
図4は、分析装置80の概略構成図である。
分析装置80は、コンピュータ上で所定のプログラムを起動させることにより構成される装置であり、CPU82、メモリ84、入出力ポート86の他に、ソフトウェアを起動することによって形成される第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92を有する。また、分析装置80にはディスプレイ94が接続されている。
分析装置80の行う処理は、図5〜7に示す処理である。強度算出ユニット92は、図5に示す処理フローの主要部分を実行し、第1キャリブレーションユニット88は図6に示す処理フローの主要部分を実行し、第2キャリブレーションユニット90は図7に示す処理フローの主要部分を実行する。
CPU82は、コンピュータに設けられた演算プロセサであり、第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92の各種計算を実質的に実行する。
メモリ84は、コンピュータ上で実行することにより、第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92を形成するプログラムを格納したROMと、第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92により算出された処理結果や入出力ポート86から供給されたデータを記憶するRAMと、を備えている。
入出力ポート86は、コントローラ44から供給される蛍光信号のcos成分(実数部)、sin成分(虚数部)の検出値の入力を受け入れるとともに、第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92で作成された処理結果の値やスキャッタグラム等の情報をディスプレイ94に出力するために用いられる。
ディスプレイ94は、第1キャリブレーションユニット88、第2キャリブレーションユニット90及び強度算出ユニット92で求められた蛍光緩和時定数やゲイン定数等の処理結果の値やスキャッタグラム等のグラフを表示する。
強度算出ユニット92は、図5に示す処理フローの主要部分を実行する部分であり、コントローラ44から供給されたcos成分及びsin成分の検出値から各蛍光強度を求める。
すなわち、強度算出ユニット92は、レーザ光を照射した標識サンプルの蛍光がいずれも1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの伝達関数のパラメータ(ゲイン定数、蛍光緩和時定数)を用いて補正変換行列の行列要素を設定して補正変換行列の行列要素を求めることにより、補正変換行列を作成する。次に、コントローラ44から供給された各検出センサから収集されたcos成分及びsin成分の検出値(位相情報を含む検出値)の組をベクトルとし、このベクトルに先に作成された補正変換行列から作成された逆行列を作用させて標識サンプルが発する蛍光の蛍光強度を算出する。強度算出ユニットの処理の詳細については、後述する。
なお、標識サンプル12は、異なる種類の蛍光色素が細胞やマイクロビーズ等のサンプルへ付着することにより、標識された標識サンプルであるが、このときの標識サンプルの種類をn種類とし、光電検出器の個数をm個としたとき、2・m≧n+1を満足するようにm、nが設定されている。
第1キャリブレーションユニット88は、蛍光色素が付着しておらずマイクロビース等の自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルが発する自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める部分である。具体的には、第1キャリブレーションユニット88は、無標識サンプルを測定対象物として所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各光電変換器から収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を算出し、メモリ84に記憶する。詳細の説明は後述する。
第2キャリブレーションユニット90は、蛍光色素を有する標識サンプルの種類すべてについて、それぞれ別々に、蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を算出する部分である。この場合においても、蛍光色素が発する蛍光は1次遅れ系の緩和応答であるとする。
すなわち、第2キャリブレーションユニット90は、1種類の蛍光色素のみを用いて標識された標識サンプル(1種類の蛍光色素が付着した自家蛍光を発するマイクロビーズ等のサンプル)を準備し、この標識サンプルを測定対象物として、所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から、選択した標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を算出する。そして、標識サンプル中の蛍光色素の種類を順次変えながら、標識サンプルの蛍光色素が発するすべての蛍光の緩和時定数及びゲイン定数を算出し、算出した緩和時定数及びゲイン定数をメモリ84に記憶する。詳細の説明は後述する。
このように、第1キャリブレーションユニット及び第2キャリブレーションユニットで算出されてメモリ84に記憶された自家蛍光及び蛍光色素の発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数は、強度算出ユニット92において補正変換行列を作成する際、伝達関数のパラメータとして用いられ、補正変換行列の行列要素の算出に用いられる。第1キャリブレーションユニット88で算出された自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いるのは、標識サンプルから発する自家蛍光によって蛍光色素の発するn個の蛍光強度の算出結果の精度が劣化するのを防ぐためである。
また、上記伝達関数の値の算出の際、第2キャリブレーションユニット90で算出された蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いるのは、n個の蛍光色素から発する蛍光を同時に計測するとき、蛍光強度を精度良く求めるためである。
すなわち、強度算出ユニット92は、メモリ84に記憶されて既知となった、自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数と、メモリ84に記憶されて既知となった蛍光色素の蛍光緩和時定数及びゲイン定数とを用いて、補正変換行列を作成し、これを用いて蛍光強度を求める。詳細の説明は省略する。
以上が分析装置80の構成である。
このようなフローサイトメータ10では、図5に示すような処理が行われて、各蛍光の蛍光強度が求められる。
まず、n種類の標識サンプルが準備される(ステップS10)。n種類の標識サンプルとは、n種類の蛍光色素がマイクロビーズ等のサンプルに付着して標識されたものをいい、測定溶液中に混濁されているものをいう。標識サンプルの溶液はシース液を用いて管路30内にてフローセルを形成する。このフローセルに所定の周波数で強度変調したレーザ光を照射して蛍光の計測が行われる(ステップS20)。
蛍光の計測は、標識サンプル12が管路30中の測定点を通過するタイミングを知らせる、受光部24の生成するトリガ信号に応じて、波長帯域の異なるm個の光電変換器(図2に示す実施形態ではm=3)による計測が開始される。
計測により得られた蛍光信号は、信号処理部42の位相差検出器56にて、蛍光信号のcos成分及びsin成分を含む処理信号が取り出される。この処理信号は、コントローラ44において、ローパスフィルタ62により高周波信号が除去されて、蛍光信号のcos成分及びsin成分がAD変換されて検出値として求められる。
求められたcos成分及びsin成分は、分析装置80に供給され、所定の計測時間内に求められたcos成分及びsin成分の情報を用いてスキャッタグラム(2次元相関図)がディスプレイ94に表示される(ステップS30)。
ディスプレイ94にスキャッタグラムが表示されるとともに、光電変換器毎に検出されたcos成分及びsin成分の検出値をベクトル成分とするベクトルにまとめ、このベクトルに後述する補正変換行列から作られた逆行列を作用させる(ステップS50)。逆行列をベクトルに作用させることで、各標識サンプルの発する蛍光におけるゲイン定数が求められ、このゲイン定数が蛍光強度の比率のベクトルとして求められる。
こうして求められた蛍光強度の比率と蛍光緩和時定数がディスプレイ94に表示される(ステップS50)。
ここで、補正変換行列の行列要素は下記のように作成される。
標識サンプルの発する蛍光が1次遅れ系の緩和過程であるとしたとき、各光電変換器で出力される検出値(cos成分、sin成分)は、標識サンプルが発するn種類の蛍光色素からの蛍光及び1種類の自家蛍光の各1次遅れ系の伝達関数を加算して下記式(1)、(2)のように表される。
Figure 0004540579
Figure 0004540579
ここでτi(i=1〜n)は、i番目の種類の蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数である。又、κij(i=1〜n, j=1〜m)は、i番目の種類の蛍光色素が発する蛍光が、j番目の光電変換器において検出されるときのゲイン定数であって、m個の光電変換器で検出されるゲイン定数のうち最大のゲイン定数で規格化されたものをいう。
また、τは自家蛍光を発するサンプルが自家蛍光を発するときの蛍光緩和時定数である。又、κ0j(j=1〜m)は、前記サンプルが自家蛍光を発するときの自家蛍光が、j番目の光電変換器において検出されるときのゲイン定数であって、m個の光電変換器で検出されるゲイン定数のうち最大のゲイン定数で規格化されたものをいう。
これらの値は、後述する第1のキャリブレーション(図6に示す処理)及び第2のキャリブレーション(図7に示す処理)によって算出されてメモリ84に記憶されたものである。なお、ωMは、レーザ光の変調周波数に2πを乗算した角周波数である。
一方、αi(i=1〜n)は、n種類の蛍光色素及び1種類の自家蛍光を発するサンプルが同時に蛍光を発するときの、前記蛍光色素が発する蛍光のゲイン定数であり、このゲイン定数が同時にレーザ光を照射したときの蛍光強度を表すものである。αは、n種類の蛍光色素及び1種類の前記サンプルが同時に蛍光を発するときの、前記サンプルが発する自家蛍光のゲイン定数である。これらのゲイン定数αi、αは、n種類の蛍光色素により標識された標識サンプルに同時にレーザ光を照射したときの蛍光強度を表す未知数であり、求めようとするものである。
したがって、式(1)、(2)から下記式(3)のように補正変換行列Mを用いて方程式が表される。ここで、補正変換行列Mの行列要素は、例えば1行1列の行列要素は、κ11/(1+(τ1・ωM2)である。
このように伝達関数の値が行列要素となる補正変換行列Mが作成される。
なお、補正変換行列Mの行列サイズは、2・m×(n+1)(縦方向×横方向)である。ここで、m,nは上述したように2・m≧n+1を満足するように設定されている。このため、補正変換行列の縦方向のサイズを縮小して、例えば、κijの値の小さい行を取り除いて(n+1)×(n+1)の行列サイズにする。これにより、補正変換行列Mの行列はサイズが縮小し、この縮小した正方行列M’の逆行列M’-1が求められ、この逆行列M’-1を式(3)の左辺ベクトルAに作用して、式(3)中の右辺ベクトルXが算出される(ステップS40)。
Figure 0004540579
なお、上記のように行列サイズを縮小化する方法の他に、式(3)の両辺に補正変換行列Mの転置行列Mtを掛けて、補正変換行列を、(n+1)×(n+1)の行列サイズの正方行列Mt・Mに変え、この正方行列の逆行列(Mt・M)-1を、式(3)中の左辺のベクトルAに上記転置行列を掛けたMtAに作用させて、式(3)の右辺のベクトルX(=(Mt・M)-1・MtA)を算出することもできる。
こうして求められた式(3)中の右辺のベクトルXには、既知数であるτi(i=1〜n)、τが含まれるので、これらの値が代入されて、算出されたベクトルXからαi(i=1〜n)、αが算出される。
最後に、各蛍光の蛍光緩和時定数τi、τ及びゲイン定数αi、αがディスプレイ94に表示される。ゲイン定数αi、αは、各蛍光の蛍光強度を表す。
なお、上述したように、補正変換行列Mを作成する際、メモリ84に記憶されたτ及びκ0jを用いるが、これらの値は、図6に示す第1のキャリブレーションによって算出される。
以下、第1のキャリブレーションについて説明する。
図6に示す第1のキャリブレーションでは、まず、無標識サンプルが準備される(ステップS100)。
無標識サンプルとは、レーザ光の照射により自家蛍光する1種類のサンプルの溶液をいう。このようなサンプルとして、抗体等が結合可能なウィスカが設けられたマイクロビーズや細胞等の受容体サンプルが挙げられる。
次に、無標識サンプルについてフローサイトメータで計測が行われる(ステップS110)。
フローサイトメータによる計測(ステップS110)及びスキャッタグラムのディスプレイ表示(ステップS120)は、図5に示すステップS20、ステップS30と同様の処理であるので説明は省略する。
次に、無標識サンプルが発する自家蛍光を特定するために、ディスプレイ94に表示されたスキャッタグラムにおいて、無標識サンプルの蛍光領域のサンプル集団が選択される(ステップS130)。この選択は、オペレータによるマウス等の入力操作系を用いて行われ、選択されたサンプル集団の領域に含まれる無標識サンプルのcos成分及びsin成分、あるいは蛍光信号の振幅及び位相差の代表値(例えば平均値、重心値、頻度ピーク値)が求められる(ステップS140)。
次に求められた代表値を用いて、この代表値と蛍光緩和時定数及びゲイン定数との間の関係を規定した下記式(4)〜(7)を用いて蛍光緩和時定数及びゲイン定数が求められる(ステップS150)。
Figure 0004540579
Figure 0004540579
Figure 0004540579
Figure 0004540579
ここで、τ0は、自家蛍光を発するサンプルの自家蛍光の蛍光緩和時定数であり、ωMはレーザ光の変調周波数に2πを乗算した角周波数である。α0jは、j番目(j=1〜m)の光電変換器で得られる自家蛍光のゲイン定数である。Cは比例定数である。
自家蛍光の蛍光緩和時定数τ0及び自家蛍光のゲイン定数α0jは、式(4)〜(7)のいずれか2つを用いて算出される。
こうして算出された無標識サンプルの蛍光緩和時定数及びゲイン定数は、メモリ84に記憶される(ステップS150)。
第1キャリブレーションは以上のように行われる。
次に、第2のキャリブレーションについて説明する。
図7に示す第2のキャリブレーションでは、まず、n種類の標識サンプルのうち、1種類の蛍光色素が付着した標識サンプルが準備される(ステップS200)。ここで、1種類の標識サンプルとは、マイクロビーズ等の自己発光する1種類のサンプルに、1種類の蛍光色素が付着されたものをいう。
次に、フローサイトメータ10により蛍光の計測が行われ(ステップS210)、計測結果がスキャッタグラムに表示され(ステップS220)、スキャッタグラムから1種類の標識サンプルにおけるサンプル集団が選択される。
フローサイトメータによる計測(ステップS210)及びスキャッタグラムのディスプレイ表示(ステップS220)は、図5に示すステップS20、ステップS30と同様の処理であるので説明は省略する。
サンプル集団の選択は、1種類の標識サンプル中のサンプルが発する自家蛍光を特定するために行われる。具体的には、ディスプレイ94に表示されたスキャッタグラムにおいて、1種類の標識サンプルの蛍光領域のサンプル集団が選択される。この選択は、オペレータによるマウス等の入力操作系を用いて行われ、選択されたサンプル集団の領域に含まれる標識サンプルの発する蛍光のcos成分及びsin成分、あるいは蛍光信号の振幅及び位相差の代表値(例えば平均値、重心値、頻度ピーク値)が求められる(ステップS240)。
次に、求められた代表値を用い、さらに第1のキャリブレーションで算出され、メモリ84に記憶されたサンプルの発する自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて、下記式(8)〜(10)から標識サンプル内の蛍光色素から発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数が算出される(ステップS250)。
Figure 0004540579
Figure 0004540579
Figure 0004540579
ここで、式(8)中の添字[1]及び[2]は、複数の光電変換器で得られた蛍光信号の振幅((cos成分)2+(sin成分)2))(1/2)のうち、振幅値が最大となる光電変換器の番号及び振幅値が2番目に大きい光電変換器の番号である。それゆえ、κ0[1]及びκ0[2]は、自己発光する蛍光のうち、第1のキャリブレーションにおいて算出されたゲイン定数の最大ゲインに対して規格化された比率であり、添字[1]及び[2]の番号が判っているので既知の値である。
式(8)によって算出された蛍光緩和時定数τiは、図5に示す処理フローにおいて式(3)中の補正変換行列の行列要素の値の算出に用いるために、メモリ84に記憶される。さらに、この蛍光緩和時定数τiを用いて、式(9)からα0maxが算出される。α0maxは、第2キャリブレーションにおいて自家蛍光を発するサンプルが自家蛍光するときの蛍光の最大ゲイン定数である。このα0maxを式(10)に代入することにより、αi[1]を算出することができる。αi[1]は、蛍光色素が発する蛍光のうち、振幅値が最大となる光電変換器の番号において受光した蛍光のゲイン定数である。
同様に、下記式(11)を用いて式(11)中のj番目の光電変換器で受光した蛍光のゲイン定数αijを算出する。
Figure 0004540579
こうして算出された蛍光緩和時定数及びゲイン定数は、メモリ94に記憶されるが、算出された値は、1種類の標識サンプルにおける蛍光のパラメータである。したがって、n種類の標識サンプルについてそれぞれ準備されて蛍光のパラメータが求められたか否かが判定される(ステップS260)。
判定の結果、すべての種類の標識サンプルが準備されておらず、蛍光のパラメータが算出されていない場合、ステップS200に戻り、ステップS200〜ステップS250を繰り返す。
こうして、各種類毎の標識サンプルにおける蛍光の計測から、各蛍光色素毎の蛍光緩和時定数及びゲイン定数がそれぞれ算出され、メモリ84に記憶される。
こうしてメモリ84に記憶された蛍光緩和時定数及びゲイン定数は、図5に示された処理中のステップS40における補正変換行列の作成に用いられる。
以上が、第2のキャリブレーションの説明である。
第2のキャリブレーションで算出されたゲイン定数αij(i=1〜n,j=1〜m)は、これらのゲイン定数のうち、iを固定しjを変えたとき最大値となるゲイン定数max(αij)で規格化することにより、式(3)中の補正変換行列中で用いるκijを得ることができる。さらに、規格化されたκijは、図5に示す処理フローにおいて式(3)中の補正変換行列の行列要素の値の算出に用いるためにメモリ84に記憶される。
このように、本発明では、図5に示す処理フローに基づいて、n種類の標識サンプルにレーザ光を照射しても、蛍光強度に対応するゲイン定数を求めることができる。その際、レーザ光を所定の周波数で時間変調するので、1つの光電変換器からcos成分及びsin成分の値を検出することができる。したがって、これらの値を用いて蛍光強度を求めるので、従来のように、計測により求めることができる標識サンプルの数は、従来のように光電変換器の配置数と同数かそれ以下に制限されない。つまり、光電変換器の配置個数が同じ場合、識別可能な蛍光の種類を従来に比べて多くすることができる。
また、n種類の標識サンプルに対して図5に示す処理を行う前に、無標識サンプル及び各種類ごとの標識サンプルを用いて蛍光緩和時定数及びゲイン定数を算出する第1のキャリブレーション及び第2のキャリブレーションを行なうので、図5に示す処理の際、蛍光強度を精度良く求めることができる。
以上、本発明の蛍光強度算出方法及び蛍光強度算出装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の蛍光強度検出装置を用いたフローサイトメータの概略構成図である。 図1に示すフローサイトメータの受光部の一例を示す略構成図である。 図1に示すフローサイトメータの制御・処理部の一例を示す略構成図である。 図1に示すフローサイトメータの分析装置の一例を示す略構成図である。 本発明の蛍光強度検出方法の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の蛍光強度検出方法で行う第1のキャリブレーションの流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の蛍光強度検出方法で行う第2のキャリブレーションの流れの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 フローサイトメータ
12 標識サンプル
20 信号処理装置
22 レーザ光源部
24,26 受光部
26a レンズ系
26c1,26c2,26c バンドパスフィルタ
27a〜27c 光電変換器
28 制御・処理部
30 管路
32 回収容器
40 信号生成部
42 信号処理部
44 コントローラ
46 発振器
48 パワースプリッタ
50,52,54a,54b,54c,64 増幅器
56 位相差検出器
60 システム制御器
62 ローパスフィルタ
66 A/D変換器
80 分析装置
82 CPU
84 メモリ
86 入出力ポート
88 第1キャリブレーションユニット
90 第2キャリブレーションユニット
92 強度算出ユニット

Claims (14)

  1. 複数の蛍光色素により標識された標識サンプルにレーザ光を照射することによって発する蛍光の検出値から各蛍光強度を求める蛍光強度算出方法であって、
    レーザ光の強度を所定の周波数で時間変調して標識サンプルに照射し、このときの標識サンプルの蛍光を受光波長帯域の異なる複数の検出センサで受光することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集するステップと、
    レーザ光を照射した標識サンプルの各蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの伝達関数のパラメータを用いて補正変換行列の行列要素を設定して前記補正変換行列を作成するステップと、
    各検出センサから収集された前記位相情報を含む検出値の組をベクトルとし、このベクトルに前記補正変換行列から作成される逆行列を作用させて標識サンプルから発する蛍光の蛍光強度を求めるステップと、を有することを特徴とする蛍光強度算出方法。
  2. 前記標識サンプルは、互いに異なる種類の蛍光色素が、レーザ光の照射により自家蛍光を発するサンプルへ付着することにより、異なる複数の種類を有し、
    前記標識サンプルへのレーザ光の照射により、前記蛍光色素のうち少なくとも1種類の蛍光色素から発する蛍光と前記サンプルから発する自家蛍光とは、波長スペクトラムが波長領域で部分的に互いに重なっている請求項1に記載の蛍光強度算出方法。
  3. 前記検出センサの個数をm個、前記蛍光色素の種類をn種類としたとき、2・m≧n+1を満足する請求項2に記載の蛍光強度算出方法。
  4. 前記補正変換行列を作成するステップでは、蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーションが行われ、
    この第1のキャリブレーションでは、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する前記自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、
    この第1のキャリブレーションにより求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成する請求項2又は3に記載の蛍光強度算出方法。
  5. 前記補正変換行列の作成において、前記補正変換行列を作成するために前記第1のキャリブレーションにより求められる前記ゲイン定数を用いる際、各検出センサの検出値から得られるゲイン定数を、これらのゲイン定数のうち最大となるゲイン定数で規格化して用いる請求項4に記載の蛍光強度算出方法。
  6. 前記第1のキャリブレーションにおいて、前記蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求めるときに用いられる検出値は、前記検出センサで検出された信号波形のcos成分及びsin成分の振幅値であり、この位相情報を含む検出値は、前記標識サンプルの1つ1つに対して収集され、これら複数の検出値から代表値を抽出して前記第1のキャリブレーションに用いる請求項4又は5に記載の蛍光強度算出方法。
  7. 前記補正変換行列を作成するステップでは、前記標識サンプルの種類すべてについて、前記蛍光色素が発する蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記標識サンプルの種類の別に求める第2のキャリブレーションが行われ、
    この第2のキャリブレーションでは、前記蛍光色素のうちの1種類が前記自家蛍光を発するサンプルに付着した標識サンプルを測定対象物として、前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から、この標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記自家蛍光を発するサンプルに付着させる蛍光色素の種類を変えながら、前記標識サンプルに含まれるすべての蛍光色素の発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、
    この第2のキャリブレーションにより求められた前記標識サンプルにおける蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成する請求項2〜5のいずれか1項に記載の蛍光強度算出方法。
  8. 前記標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める際、前記蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーションが行われ、
    この第1のキャリブレーションでは、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この第1のキャリブレーションにより求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて、前記第2のキャリブレーションにおいて、前記標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める請求項7に記載の蛍光強度算出方法。
  9. 前記補正変換行列の作成において、前記補正変換行列を作成するために前記第2のキャリブレーションにより求められる前記ゲイン定数を用いる際、各標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光毎に、各検出センサの検出値から得られるゲイン定数を、これらのゲイン定数のうち最大となるゲイン定数で規格化して用いる請求項7又は8に記載の蛍光強度算出方法。
  10. 前記第2のキャリブレーションにおいて、前記緩和時定数及びゲイン定数を求めるときに用いられる検出値は、前記検出センサで検出された信号波形のcos成分及びsin成分の振幅値であり、この位相情報を含む検出値は前記標識サンプルの1つ1つに対して収集され、これら複数の標識サンプルの検出値から代表値を抽出して前記第2のキャリブレーションに用いる請求項7〜9のいずれか1項に記載の蛍光強度算出方法。
  11. 複数の蛍光色素により標識された標識サンプルにレーザ光を照射することによって発する複数の標識サンプルの蛍光の検出値から各蛍光強度を求める蛍光強度算出装置であって、
    レーザ光の強度を所定の周波数で時間変調して標識サンプルに照射し、このときの標識サンプルの蛍光を受光波長帯域の異なる複数の検出センサで受光することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集する入力手段と、
    レーザ光を照射した標識サンプルの各蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの伝達関数のパラメータを用いて補正変換行列の行列要素を設定して前記補正変換行列を作成する行列作成手段と、
    各検出センサから収集された前記位相情報を含む検出値の組をベクトルとし、このベクトルに前記補正変換行列から作成される逆行列を作用させて標識サンプルの各々が発する蛍光の蛍光強度を求める強度算出手段と、を有することを特徴とする蛍光強度算出装置。
  12. 前記標識サンプルは、互いに異なる種類の蛍光色素が、レーザ光の照射により自家蛍光を発するサンプルへ付着することにより、異なる複数の種類を有し、
    前記標識サンプルへのレーザ光の照射により、前記蛍光色素のうち少なくとも1種類の蛍光色素から発する蛍光と前記サンプルから発する自家蛍光とは、波長スペクトラムが波長領域で部分的に互いに重なっている請求項11に記載の蛍光強度算出装置。
  13. 蛍光色素が付着しておらず、前記自家蛍光を発するサンプルからなるものを無標識サンプルというとき、この無標識サンプルについて、前記自家蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求める第1のキャリブレーション手段を有し、
    この第1のキャリブレーション手段は、前記無標識サンプルを測定対象物として前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から前記無標識サンプルの発する前記自家蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、
    前記行列作成手段は、この第1のキャリブレーション手段で求められた蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成する請求項12に記載の蛍光強度算出装置。
  14. 前記標識サンプルの種類すべてについて、前記蛍光色素が発する蛍光が1次遅れ系の緩和応答であるとしたときの蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記標識サンプルの種類の別に求める第2のキャリブレーション手段を有し、
    この第2のキャリブレーション手段は、前記蛍光色素のうちの1種類が前記自家蛍光を発するサンプルに付着した標識サンプルを測定対象物として、前記所定の周波数で時間変調したレーザ光を照射することにより、位相情報を含む検出値を各検出センサから収集し、これらの検出値から、この標識サンプルの蛍光色素が発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、この蛍光緩和時定数及びゲイン定数を、前記自家蛍光を発するサンプルに付着させる蛍光色素の種類を変えながら、前記標識サンプルに含まれるすべての蛍光色素の発する蛍光の蛍光緩和時定数及びゲイン定数を求め、
    前記行列作成手段は、この第2のキャリブレーション手段で求められた前記標識サンプルにおける蛍光緩和時定数及びゲイン定数を用いて前記補正変換行列を作成する請求項11又は12に記載の蛍光強度算出装置。
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