JP4539957B2 - タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法 - Google Patents

タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4539957B2
JP4539957B2 JP2004087262A JP2004087262A JP4539957B2 JP 4539957 B2 JP4539957 B2 JP 4539957B2 JP 2004087262 A JP2004087262 A JP 2004087262A JP 2004087262 A JP2004087262 A JP 2004087262A JP 4539957 B2 JP4539957 B2 JP 4539957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
mass
welding
cable bead
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004087262A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005271716A (ja
Inventor
敏昭 森崎
敏徳 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Shoji Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
Original Assignee
Fuji Shoji Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Shoji Co Ltd, Fuji Seiko Co Ltd filed Critical Fuji Shoji Co Ltd
Priority to JP2004087262A priority Critical patent/JP4539957B2/ja
Publication of JP2005271716A publication Critical patent/JP2005271716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4539957B2 publication Critical patent/JP4539957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

本発明は、タイヤ用ビードの中で高性能ケーブルビードの芯線を構成する成分の組成に特徴を有するタイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法に関するものである。
従来、ケーブルビードはタイヤにとって性能アップにつながることは解っていても、製造が非常に複雑で、コストがかかり、その使用は高性能タイヤに限定されている。そのようなケーブルビードの製造方法として一般的な一層巻きのケーブルビードでは、芯線を溶接して環状芯線を作製し、その周りに1本ワイヤを螺旋状に巻き付け、ワイヤの始端と終端とを真鍮製の細管に挿入し、かしめ留めして製造される。
つまり、環状芯線の周面に巻線を螺旋巻回するには、タイヤ用ケーブルビード1本分に相当する長さの巻線を巻装した巻線ボビンから巻線の先端部を環状芯線の所定部位にテープ止め等の手段により固定する。その後、環状芯線をその軸線を中心に回転させると共に、巻線ボビンを巻線を繰り出す方向に自転させて巻線を巻き戻しながら環状芯線の接線軸の周りに公転させる。即ち、巻線ボビンを環状芯線の内径側をくぐらせて巻線ボビンに貯えられた巻線を環状芯線の周面に螺旋巻回するのである。このようにして、巻線の先端部と終端部を真鍮製の細管に挿入し、かしめ留めして断面円形のケーブルビードを製作することができる。
この種の炭素鋼線材としては、タイヤ用のベルトコードやビードワイヤに用いられるものとしては、炭素(C)が0.7〜0.9質量%、珪素(Si)が0.2〜0.7質量%、マンガン(Mn)が0.2〜0.7質量%及び残部が鉄という組成を有するものが知られている。例えば、強度の向上を図るため、更にクロム(Cr)が0.2〜0.4質量%添加されているものが知られている(特許文献1を参照)。
また、線材の両端部を溶接して製造されるワイヤソー用エンドレスワイヤとして、炭素が0.02質量%以下、珪素が0.10質量%以下、マンガンが0.10質量%以下等を含有し、残部が鉄という組成を有するものが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平5−214443号公報(第2頁及び第4〜6頁) 特開2003−55742号公報(第2頁及び第5〜8頁)
ところで、環状芯線を形成する芯線としては、強度が高く、周上均一な強度であることが要求される。しかしながら、1本の芯線にするためには、そのワイヤの始端部と終端部とをつなぐことが必要である。この場合、端部を加工してかしめて押さえても、周上均一な太さとはならない。また、始端部と終端部とを溶接してつなぐことにより、太さは周上均一となるが、次のような問題がある。
1)特許文献1に記載されているように、ビードワイヤに通常使われる高炭素(カーボン)組成(炭素が0.7〜0.9質量%)のワイヤでは、焼鈍を省略して溶接のみとすれば、通常部に対し溶接部の強度は50%以下となり、脆く曲げに弱く通常部との差が大き過ぎて不適当である。また、溶接部の強度を維持するために、溶接と焼鈍との2つの工程を設ければ強度は通常部の強度の80%以上を維持できるが、作業時間は2倍以上を要する。更に、溶接工程と焼鈍工程で細心の注意を払い、成功して始めて通常部の80%以上の強度を維持できる。しかし、溶接の成功率は低く、失敗した場合、その部分を切断して除去し、再度溶接を行う必要がある。その場合、溶接を試みようとしても芯線の長さが短くなって使用できず廃棄せざるを得なくなる。
2)一方、低炭素組成(炭素が0.30質量%以下)のワイヤを使用すれば、焼鈍は不要となり溶接作業時間を短縮でき、溶接に細心の注意を払わなくても溶接部強度も通常部強度の90%強を確保することができるが、通常部の強度自体が低過ぎて芯線としては不適当である。特許文献2に記載されている組成のワイヤでも、強度自体が低くなり過ぎ、ケーブルビードの芯線としては不適当である。
3)従って、中間域の炭素組成(炭素が0.5〜0.6質量%)のワイヤを用い、始端部と終端部をつなぐ溶接及び焼鈍の作業を細心の注意を払って行っていた。炭素の含有量が0.5〜0.6質量%の線材を用いることにより、0.7〜1.0質量%の線材に比べて溶接の成功率は高まるが、それでも溶接の成功率は100%ではないため、細心の注意を払って溶接と焼鈍の作業を行い、作業時間を2倍以上かけても廃棄せざるを得ないものが出ていた。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、溶接作業が容易になると共に、通常部及び溶接部の強度を確保することができ、溶接後の焼鈍作業を省略することができるタイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のケーブルビードの環状芯線は、鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)を0.1〜0.3質量%、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%並びにクロム(Cr)を0.3〜0.5質量%含有するタイヤ用ケーブルビードの芯線を環状に曲げ形成し、その始端部と終端部とを溶接接合し、その溶接接合後の焼鈍作業を省略してなることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明のケーブルビードの環状芯線の製造方法は、鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)を0.1〜0.3質量%、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%並びにクロム(Cr)を0.3〜0.5質量%含有するタイヤ用ケーブルビードの芯線から、タイヤ用ケーブルビードの環状芯線を製造する製造方法であって、前記タイヤ用ケーブルビードの芯線を環状に曲げ形成し、その始端部と終端部とを溶接した後、焼鈍作業を省略してばり取り作業を行うことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明のケーブルビードの環状芯線の製造方法は、前記タイヤ用ケーブルビードの芯線は前記マンガン(Mn)の含有量を珪素(Si)の含有量より多くなるように設定したものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明のケーブルビードの環状芯線によれば、炭素の含有量を0.1〜0.3質量%に設定した。このため、芯線の始端部と終端部とを接合する溶接が容易となる。更に、珪素及びマンガンの両成分を合せた含有量を2.2〜2.9質量%並びにクロムの含有量を0.3〜0.5質量%に設定した。従って、通常部及び溶接部の強度を確保することができ、溶接後の焼鈍作業を省略することができる。
請求項に記載の発明のケーブルビードの環状芯線の製造方法によれば、ケーブルビードの芯線の始端部と終端部とを溶接する際に、溶接作業が容易で、溶接作業を行った後に焼鈍作業を省略してばり取り作業に移ることができ、作業工程の簡略化を図ることができる。
また、請求項1に係る発明の環状芯線による効果を発揮できる材料を提供することができる。
請求項3に記載の発明のケーブルビードの環状芯線の製造方法によれば、特にマンガンの作用によってケーブルビードの芯線の通常部及び溶接部の強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態におけるタイヤ用のケーブルビード11を構成するために、芯線12を円環状に曲げ、それらの始端部と終端部とを溶接して溶接部13を形成し、環状芯線14を作製する。環状芯線14において、溶接部13以外の部分が通常部である。図1及び図2に示すように、ケーブルビード11においては、環状芯線14の周面に1本の巻線15が所定周回分(本実施形態では8回)螺旋状に巻回されている。環状芯線14の外周の1箇所には結合部材16が取付けられ、その結合部材16に巻線15の始端部が挟入状態で保持されている。また、巻線15の終端部が結合部材16に対して始端部と反対側から挿入されて保持されている。
このように構成されたケーブルビード11の芯線12の組成は、鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)が0.1〜0.3質量%、珪素(シリコン、Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%並びにクロム(Cr)が0.3〜0.5質量%含有されている。マンガン(Mn)の含有量が珪素(Si)の含有量より多くなるように設定されることが、芯線12の強度を確保する点から好ましい。更には、珪素の含有量に対するマンガンの含有量の比率は、1.60〜1.75であることが好ましい。この比率が1.60未満の場合には芯線12の通常部及び溶接部13の強度が不足する傾向となる。一方、1.75を越える場合には芯線12の伸線性が低下する傾向となる。
芯線12には、その製造過程で不可避的不純物が通常含まれてくる。そのような不可避的不純物としては、アルミニウム(Al)、硫黄(S)、リン(P)等が挙げられる。これらの不可避的不純物のうち、アルミニウムは延性の低下を引き起こすため、0.03質量%以下の含有量であることが好ましい。また、硫黄及びリンは0.025質量%以下の含有量であることが好ましい。前記の炭素、珪素、マンガン、クロム及び不可避的不純物以外の残部が鉄である。
上記組成のうち、炭素は鋼線の強度を確保するのに有効かつ経済的な元素である。炭素の含有量を0.3質量%以下の低含有量とし、焼鈍作業の廃止を可能とするものである。炭素の含有量は好ましくは0.15〜0.30質量%である。炭素の含有量が0.1質量%未満の場合には目標とするワイヤ強度が得られなくなり、0.3質量%を越える場合には、溶接時に芯線12に焼きが入り、焼鈍しなければならなくなる。
珪素は炭素鋼の脱酸剤でありながら、高含有量とすることにより、芯線12の強度を向上させる機能を発揮することができる。珪素の含有量は、0.8〜1.1質量%であることが好ましい。珪素の含有量が0.8質量%未満の場合には、芯線12として必要な強度が得られない。一方、その含有量が1.1質量%を越える場合には、ワイヤとして伸線後における捻回特性等の延性を低下させ、芯線としては不適当となる。この珪素は、マンガン及びクロムと組み合わせることによって芯線12の強度を相乗的に向上させることができる。
マンガンは、通常の含有量(0.7質量%以下)よりも高含有量とすることによって芯線12の強度向上に寄与することができる。更に、マンガンを珪素及びクロムと組合せて相乗効果を発揮させることによって芯線12の強度を一層向上させることができる。マンガンの含有量は好ましくは1.4〜1.8質量%、更に好ましくは1.4〜1.7質量%である。マンガンの含有量が1.4質量%未満の場合には、芯線12として必要な強度を得ることが難しい。一方、その含有量が1.8質量%を越える場合には、ワイヤとしての伸線性が低下し、伸線が困難となる。
クロムは金属組織を微細化し、マンガン及び珪素との組合せによって芯線12の強度を向上させている。クロムの含有量が0.3質量%未満の場合には芯線12の強度を確保することが難しい。一方、その含有量が0.5質量%を越える場合には、ワイヤの製造過程で熱入れ作業の作業時間が長くなると共に、ワイヤのコストが高騰し過ぎて不適当である。
このような組成のワイヤ(芯線12)は、全体として均一なベイナイト組織になっており、即ちパーライトの生成温度とマルテンサイトの生成温度の中間の温度範囲で生じた組織となっている。従って、ワイヤは靭性に富み、伸線加工性に優れ、しかも芯線12は溶接時に焼鈍を必要としない。
さて、ケーブルビードの芯線12を調製する場合には、鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)の含有量を前記の範囲に減少させ、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の含有量を前記の範囲に増加させ、更にクロム(Cr)の含有量を前記の範囲で添加するように設定し、芯線12用のワイヤを調製する。そのワイヤについて、伸線機を用いて母線から所定の太さ、例えば直径3mmになるまで伸線する。
続いて、図1に示すように、芯線12を円環状に曲げ、それらの始端部と終端部とを溶接して溶接部13を形成し、環状芯線14を作製する。このとき、芯線12の炭素の含有量(即ちワイヤの炭素の含有量)を減少させたため、溶接作業を簡単かつ速やかに行うことができる。炭素含有量の減少に伴う芯線12の強度の低下は、珪素及びマンガンの増量と、クロムの添加とにより十分に補うことができる。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態におけるタイヤ用のケーブルビード11の芯線12においては、炭素の含有量を0.1〜0.3質量%という少量に設定した。このため、芯線12の始端部と終端部とを接合する溶接作業が容易となり、溶接の失敗がなくなると共に、溶接時間を短縮することができ、かつ溶接部13の品質を安定させることができる。
更に、珪素及びマンガンの両成分を合せた含有量を2.2〜2.9質量%とし、かつクロムの含有量を0.3〜0.5質量%に設定した。従って、通常部及び溶接部の強度を確保することができ、溶接後の焼鈍作業を省略することができる。
具体的には、芯線12の通常部における強度が直径3.0mmで9,500N以上(1344MPa以上)であり、溶接部13における強度が通常部における強度の75%以上を得ることができる。かつ、溶接部13における強度は直径3.0mmで7500N以上(1060MPa以上)を確保することができ、溶接部13での極端な強度低下を防止することができる。
・ また、マンガンの含有量を珪素の含有量より多くなるように設定したことから、特にマンガンの作用によって通常部及び溶接部13の強度を向上させることができる。
・ ケーブルビード11の環状芯線14は、前記の組成を有する芯線12を環状に曲げ形成し、その始端部と終端部とを溶接した後、焼鈍作業を省略してばり取り作業を行うことにより製造される。このため、ケーブルビード11の芯線12の始端部と終端部とを溶接する際に、溶接作業が容易で、溶接作業を行った後に焼鈍作業を省略してばり取り作業に移ることができ、作業工程の簡略化及び品質の安定化を図ることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、前記実施形態を更に具体的に説明する。
(実施例1〜3及び比較例1〜5)
炭素(C)、珪素(Si)、マンガン(Mn)及びクロム(Cr)の組成を表1及び表2に示すように設定し、実施形態を具体化した実施例1〜3及び従来例を示す比較例1〜5としての芯線12用のワイヤを得た。尚、不可避的不純物として、アルミニウムが0.03質量%以下、硫黄及びリンが0.025質量%以下含まれていた。残部は鉄(Fe)である。これらのワイヤについて、通常の乾式伸線機を用いて、母線から直径3.0mmの太さになるまで伸線した。
次いで、溶接機として白山(株)製加熱圧接機BS−3A型の溶接機を用い、各ワイヤを円環状に曲げてそれらの始端部と終端部とを同一条件で溶接した。この溶接作業について、実施例1〜3では炭素(C)の含有量を0.1〜0.3質量%に減少させたため、容易に行うことができた。そして、各ワイヤの通常部及び溶接部13における強度を測定した。即ち、(株)島津製作所製の最大荷重5トンの引張試験機を用い、JIS G 3510に準じて各ワイヤをそれぞれ把持し、引張速度50mm/分で、ワイヤの通常部と溶接部13における強度を測定した。強度はニュートン(N)、引張り強さは(MPa)で表した。そられの結果を表1及び表2に示した。尚、表1及び表2において、溶接時間の基準値100は溶接のみの場合(実施例1〜3、比較例1及び比較例3〜5)の値を示し、その基準値に対する百分率は溶接及び焼鈍の合計時間を溶接のみの時間で割った百分率を示している(比較例2)。
Figure 0004539957
Figure 0004539957
表1に示したように、実施例1〜3においては、ワイヤの組成として炭素(C)を0.1〜0.3質量%に減少させたが、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%に増加させ、クロム(Cr)を0.3〜0.5質量%含有させた。このため、ワイヤの通常部及び溶接部13における強度を高めることができ、強度保持率も81%以上の高い値を確保することができ、かつ溶接後に焼鈍作業を省略することができた。
一方、表2に示したように、ワイヤの組成として炭素が0.56質量%という場合(比較例1)、通常部におけるワイヤ強度は高いが、溶接後に焼鈍を行っていないため溶接部における強度が低かった。比較例1と同じ材料で溶接後に焼鈍を実施した比較例2は溶接部の強度は向上したが、溶接時間を2倍以上要した。溶接後の焼鈍を省略でき、溶接部における強度保持率を高めるため、炭素含有量を低下させ、マンガン及び珪素の増量、クロムの添加を行った比較例3、4及び5では、通常部における強度自体が不足した。
尚、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・ クロムの含有量を前記範囲内で高く設定した場合には、マンガン及び珪素の含有量を前記範囲内で低く設定したり、クロムの含有量を前記範囲内で低く設定した場合には、マンガン及び珪素の含有量を前記範囲内で高く設定したりすることができる。
・ 珪素とマンガンの含有量について、マンガンの含有量を高くしたときには珪素の含有量を低くし、マンガンの含有量を低くしたときには珪素の含有量を高くすることができる。
・ ニッケルを添加して鋼の靭性を向上させるように構成することも可能である。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記珪素(Si)の含有量に対するマンガン(Mn)の含有量の比率が1.60〜1.75であるタイヤ用ケーブルビードの芯線。このように構成した場合、芯線の通常部及び溶接部の強度を向上させることができる。
(2) 前記珪素(Si)の含有量は0.8〜1.1質量%及びマンガン(Mn)の含有量は1.4〜1.8質量%であるタイヤ用ケーブルビードの芯線。このように構成した場合、芯線の通常部及び溶接部の強度を向上させることができる。
実施形態におけるケーブルビードを示す一部破断正面図。 ケーブルビードを示す断面図。
符号の説明
11…ケーブルビード、12…芯線、14…環状芯線。

Claims (3)

  1. 鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)を0.1〜0.3質量%、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%並びにクロム(Cr)を0.3〜0.5質量%含有するタイヤ用ケーブルビードの芯線を環状に曲げ形成し、その始端部と終端部とを溶接接合し、その溶接接合後の焼鈍作業を省略してなることを特徴とするタイヤ用ケーブルビードの環状芯線。
  2. 鉄(Fe)を主成分とし、炭素(C)を0.1〜0.3質量%、珪素(Si)及びマンガン(Mn)の両成分を合せて2.2〜2.9質量%並びにクロム(Cr)を0.3〜0.5質量%含有するタイヤ用ケーブルビードの芯線から、タイヤ用ケーブルビードの環状芯線を製造する製造方法であって、
    前記タイヤ用ケーブルビードの芯線を環状に曲げ形成し、その始端部と終端部とを溶接した後、焼鈍作業を省略してばり取り作業を行うことを特徴とするタイヤ用ケーブルビードの環状芯線の製造方法。
  3. 前記タイヤ用ケーブルビードの芯線は前記マンガン(Mn)の含有量を珪素(Si)の含有量より多くなるように設定したものであることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ用ケーブルビードの環状芯線の製造方法。
JP2004087262A 2004-03-24 2004-03-24 タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法 Expired - Fee Related JP4539957B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004087262A JP4539957B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004087262A JP4539957B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005271716A JP2005271716A (ja) 2005-10-06
JP4539957B2 true JP4539957B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=35171826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004087262A Expired - Fee Related JP4539957B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4539957B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101692503B1 (ko) * 2014-11-04 2017-01-03 홍덕산업 주식회사 단일 용접에 의한 케이블비드 및 그 제조방법
JP7048123B1 (ja) 2021-04-21 2022-04-05 章一 大橋 ケーブルビード、ケーブルビードを用いたタイヤ、ケーブルビード製造方法及びケーブルビード製造装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4888606A (ja) * 1972-02-29 1973-11-20
JPS6052528A (ja) * 1983-09-02 1985-03-25 Kawasaki Steel Corp 延性およびスポツト溶接性の良好な高強度薄鋼板の製造方法
JPS6250414A (ja) * 1985-08-29 1987-03-05 Kobe Steel Ltd 冷間伸線性にすぐれた高強度線材の製造方法
JPH05105951A (ja) * 1991-10-17 1993-04-27 Toa Steel Co Ltd 高強度鋼線の製造方法
JPH05163686A (ja) * 1991-12-13 1993-06-29 Tokyo Seiko Co Ltd タイヤ補強用ケーブルビード
JPH06306483A (ja) * 1993-04-22 1994-11-01 Kobe Steel Ltd 冷間伸線性に優れた高強度鋼線材の製造方法
JPH08269212A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Michelin & Cie ステンレス鋼製品を処理してゴム組成物への接着性を良くする方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4888606A (ja) * 1972-02-29 1973-11-20
JPS6052528A (ja) * 1983-09-02 1985-03-25 Kawasaki Steel Corp 延性およびスポツト溶接性の良好な高強度薄鋼板の製造方法
JPS6250414A (ja) * 1985-08-29 1987-03-05 Kobe Steel Ltd 冷間伸線性にすぐれた高強度線材の製造方法
JPH05105951A (ja) * 1991-10-17 1993-04-27 Toa Steel Co Ltd 高強度鋼線の製造方法
JPH05163686A (ja) * 1991-12-13 1993-06-29 Tokyo Seiko Co Ltd タイヤ補強用ケーブルビード
JPH06306483A (ja) * 1993-04-22 1994-11-01 Kobe Steel Ltd 冷間伸線性に優れた高強度鋼線材の製造方法
JPH08269212A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Michelin & Cie ステンレス鋼製品を処理してゴム組成物への接着性を良くする方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005271716A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007297765A (ja) ビードコード及び車両用タイヤ
RU2592648C2 (ru) Сварочная проволока с флюсовой сердцевиной, способ ее изготовления и ее применения
JPH02263951A (ja) 高強度高延性鋼線材および高強度高延性極細鋼線の製造方法
JP3828138B2 (ja) 環状同芯撚りビードコード
JP4539957B2 (ja) タイヤ用ケーブルビードの環状芯線、そのための芯線及び環状芯線の製造方法
JP3041585B2 (ja) ぜんまいの製造方法
JP2006231404A (ja) フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ及びその製造方法
JP2004337863A (ja) 高張力鋼用のサブマージアーク溶接用ワイヤ
KR960005602B1 (ko) 내피로성과 내식성이 높은 2상 스테인레스강 와이어로프 및 그 제조방법
WO2015019698A1 (ja) 付加溶接用フラックス入りワイヤ及び溶接方法
KR20210124464A (ko) 고Cr 페라이트계 내열강용 피복 아크 용접봉
JP3975019B2 (ja) 耐熱ばね用オーステナイト系ステンレス鋼線、耐熱ばね及び耐熱ばねの製造方法
JP4625415B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ
JP7099479B2 (ja) 銅被覆鋼線および斜め巻きばね
KR101220696B1 (ko) 메탈 코어드 용접 와이어 및 그 제조방법
JP2004281241A (ja) ワイヤーハーネス用複合線及びその製造方法
US1522798A (en) Grommet or endless cable
JP2010242279A (ja) 環状同芯撚りビードコード、その製造方法、及び車両用タイヤ
JP6706856B2 (ja) ワイヤハーネス用電線接続構造体
JP6616636B2 (ja) コンクリートポール
JP5500906B2 (ja) 釣糸及び釣糸の製造方法
JP2000017380A (ja) 溶接用鋼および溶接ワイヤおよび溶接方法
US492606A (en) Henry j
JP3867000B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤおよびその原線
FR2475951A1 (fr) Procede de fabrication de ressorts a boudin ou en epingle capables de supporter des efforts importants

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4539957

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees