JP4539789B2 - 真空蒸着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は真空蒸着装置に関し、詳しくは、フィルム状被蒸着物上に薄膜を形成するための真空蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空槽中を走行するフィルムに薄膜を蒸着する方法として、例えば特開平2−236273号公報に記載されている方法がある。この方法は、フィルム幅方向に、フィルムの幅方向を越えて対向・配置された横長の蒸発源に、無走査電子銃から電子線を照射して加熱し、フィルム上に薄膜を形成させる。そして、電子銃からの電子線の照射は、電子線が蒸発源の各位置で同じ入射角になるように磁界を制御して行うようになっている。
【0003】
しかしながら、この方法では蒸着した膜厚をモニタする手段が無いため、例えば、真空槽の真空度が変化したり、蒸着材料の表面形状が変化するなどにより蒸着速度が変化した場合に、蒸着膜の厚みが変化して一定しないという問題があった。又、この方法は、複数の材料を同時に蒸着させて、これらの蒸着材料による混合膜をフィルム上に形成することができない。
【0004】
かかる問題を解決するために発明された真空蒸着装置として、例えば、真空槽内の蒸発源を電子銃で加熱した際の蒸発量の一部を検出する検出器と、この検出器での検出値に基づいて前記蒸発源の出力を制御する手段とを備えた構造のものがある。
【0005】
この方式の検出器は水晶振動子を備えていて、水晶振動子に蒸着膜が付着すると、膜厚に依存して振動周波数が変動する原理を利用している。この真空蒸着装置は、蒸発源からの蒸発量の一部を制御指標として、フィルム上に製膜された薄膜の厚みを間接的に制御する。
【0006】
しかしながら、上述した検出器は種類の異なる複数の蒸発源を有する場合には、検出した信号を各々の成分情報に分解することができず、その結果、化学組成比および厚みの制御の精度が著しく低下するという問題があった。又、間接制御のために、例えば蒸着時の蒸発ビーム方向が変わった場合には、検出器の測定値と実測値が合わなくなることもあった。更に、上記検出器は検出器への総蒸着量の制限から、長時間の連続測定を行う場合に、測定途中で検出器を切り替える等の対策が必要となり、測定の信頼性にも問題があった。
【0007】
かかる問題を解決した装置として、例えば特開平1−208465号公報に記載された装置がある。この装置は、蒸着後の基板上の蒸着膜に電子線を鋭角に入射して特性X線を励起させるための電子銃と、この特性X線強度を測定する検出器と、この検出器での検出値に基づいて個々の蒸発源の出力を制御する手段とを備える。この装置では、蒸着薄膜の直接測定が可能なため、上述した装置に比べて製膜性は向上する。
【0008】
しかしながら、上記特性X線はRHEED(高エネルギー電子線)を蒸着膜に鋭角に入射することにより励起されるため、蒸着薄膜のごく表層の情報しか得ることができない。つまり、蒸着薄膜全体の情報が得られるわけではないため、混合膜の組成比および総厚みが一定である蒸着膜を製膜する装置としては、十分な情報が得られず問題であった。又、特性X線の励起源が高エネルギー電子線であることから、照射された部分の蒸着膜表面を損傷するという問題もあった。
【0009】
2種類の材料を同時に蒸着させて混合膜を形成する装置として、例えば特開平4−218660号公報に記載の装置がある。これは、走行する基板と直行する方向に対向・配置された坩堝が基板の走行方向に隣接して配置されている蒸着装置である。
【0010】
この装置は、走行基板の走行方向に坩堝を隣接して配置することにより、2種類の蒸着材料から蒸発した各々の材料が走行基板に付着するまでに時間差を生じる。このため、基板の走行方向に対して均一に分散された膜を形成することができないという問題があった。
【0011】
混合膜の厚み精度を向上させるために発明された蒸着装置として、例えば特開平3−138357号公報に記載の装置がある。これは、坩堝に充填された複数の蒸着材料から蒸発している各々の蒸発量をモニタし、各材料の蒸発レベルと、それらの比率を予め設定された基準値とを比較した結果に基づいて、各蒸着材料に照射する電子線の照射時間と、照射する電子銃の出力とを制御する機構を備える。
【0012】
この装置は、蒸発源近傍に配置したセンサーで蒸発量をモニタし、これらの値を基に各蒸着材料の蒸発量を制御しているため、前述した水晶振動子を備えた検出器を使用する真空蒸着装置の有する問題点は何ら解決されていない。又、例えば幅の広いフィルムを連続走行させながら全幅で、かつ連続に均一な混合膜を形成させる場合には、フィルム幅方向に多数の蒸着材料を交互に、かつ密に配置させる必要がある。この場合、個々の蒸着源に対応した多くの蒸発量モニタセンサーが必要になるため、装置全体が高価になることと、センサーは複数の蒸発源から蒸発した合成量をモニタするため、混合膜の組成比の管理は実質的にできないという問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の装置では複数の成分からなる混合膜を走行フィルムの幅方向および走行方向に均一分散させ、しかも一定の組成比および厚みとなるように、長時間連続的に、且つ安定して形成することは困難であった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消し、走行中のフィルム状被蒸着物の表面に、単一元素もしくは異なる元素からなり、所定の組成比および目標厚みを有する単相膜もしくは混合膜を、連続的かつ均一に高精度で形成できる真空蒸着装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る真空蒸着装置は、真空槽内を走行するフィルム状被蒸着物の幅方向に蒸着可能に種類の異なる蒸着材料を配置して保持した材料保持手段と、前記蒸着材料を加熱・蒸発させて前記被蒸着物に蒸着する電子銃から構成される加熱手段と、蒸着された無機酸化物層の成分毎の厚みを測定可能な複数のモニタ手段とを備える真空蒸着装置において、前記複数のモニタ手段で測定されたデータを基に前記被蒸着物の幅方向での蒸着成分毎の厚み分布又は蒸着された膜の総厚み分布と組成比の分布を推定可能な蒸発量分布推定手段と、予め個々の蒸着材料毎に設定された前記材料保持手段中の蒸着材料の蒸発量分布基準値と前記推定蒸発量分布との偏差量、および予め個々蒸着材料毎に設定された前記材料保持手段中の蒸着材料の投入エネルギー量と蒸発速度との関係式に基づいて、個々の蒸着材料に投入する前記蒸着材料の投入エネルギー量を算出し、前記投入エネルギー量の総和から前記加熱手段を構成する前記電子銃出力を決定する第1制御量演算手段と、前記算出された投入エネルギー量の蒸着材料毎の比率に基づいて前記材料保持手段中の蒸着材料毎に前記電子銃の電子線照射時間を決定する第2制御量演算手段と、前記第1、第2制御量制御量演算手段により得られたデータに基づいて前記電子銃の出力と電子線照射時間とを制御する加熱手段制御手段と、を備えることにある。
【0016】
この構成によれば、走行するプラスチックフィルムの幅方向に配置された個々の蒸発源から蒸発した蒸着成分により、走行フィルム上に形成された蒸着膜から直接、かつリアルタイムで膜厚を測定でき、かかる測定値から夫々の蒸発源に投入するエネルギー量を高精度に抽出して加熱手段の加熱・蒸発条件を自動的に制御できるため、たとえ蒸発源が異なる元素成分からなっていたとしても、目標の組成比、および目標厚みを有する蒸着膜を、走行するフィルム上に幅方向および長さ方向にわたり、連続的に高精度で均一形成することができる。
【0017】
その結果、走行中のフィルム状被蒸着物の表面に、単一元素もしくは異なる元素からなり、所定の組成比および目標厚みを有する単相膜もしくは混合膜を、連続的かつ均一に高精度で形成できる真空蒸着装置を提供することができた。
【0018】
尚、本発明においてフィルム状とは、幅および長さに対して厚みの薄い形状の材料を総称するものとし、本来のフィルムのみならずシート状材料を含む概念とて用いる。
【0019】
前記材料保持手段が異なる2種以上の蒸着材料を薄いしきり板で分割して保持した坩堝であることが好ましい。
【0020】
材料保持手段が異なる組成の蒸着材料を薄いしきり板で分割して保持した坩堝であり、前記加熱手段が電子銃で構成すると、異なる組成の蒸着材料間の未蒸着領域を極小にできて、隣接する各蒸着材料の境界近傍部分にまで電子線を照射できるので、都合がよい。尚、仕切り板の厚みは2〜10mmが好ましく、電子銃の電子線が各蒸着材料に入射される角度と略等しい角度に傾斜して配置されていることが好ましい。
【0021】
又、前記第1制御量演算手段により決定可能な前記加熱手段の加熱条件が前記電子銃の出力であると共に、前記第2制御量演算手段により決定可能な加熱・蒸発条件が前記電子銃の電子線照射時間であるので、被蒸着物に対する電子銃の照射が安定し、制御し易くなって、走行する被蒸着物の幅方向と長さ方向にわたり、目標とする膜厚と組成比の単一層あるいは複合層からなる蒸着膜を高精度で形成できる。
【0022】
前記モニタ手段が、X線発生装置と分光結晶板と比例計数管または半導体検出器とを備えて構成されることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、被蒸着物上に形成された蒸着膜をモニタするのに、光学式モニタを用いる場合に比べて蒸着膜からの蛍光X線を測定するので、被蒸着物上に形成された単一成分あるいは複数成分からなる無機酸化物層がたとえ不透明であっても、膜厚あるいは組成比を精度良く、かつ連続的に測定することができて都合がよい。特に、測定器として比例計数管を用いると測定精度が向上し、又、半導体検出器を用いると全体の装置構成を小型にできる利点がある。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態における真空蒸着装置の概略全体構造を示す。この真空蒸着装置は、フィルム状の被蒸着材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる高分子フィルムを例に用いた。もっとも、使用可能な高分子フィルムとしてはこれに限定されるものではなく、他の材料からなるフィルムであってもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン2、6ナフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド等からなる高分子フィルムが挙げられる。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有機重合体を少量共重合したり、ブレンドしたものでもよい。
【0025】
この有機高分子には、公知の添加剤、たとえば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などが添加されていてもよく、その透明度は、特に限定するものではないが、70%以上の透過率をもつものが透明性を利用する用途には好ましい。
【0026】
真空槽6の巻き出しロール1にセットされたフィルム17は、冷却ロール3上を走行し、測定ロール5を通り、巻き取りロール2で巻き取られる。真空槽6内の真空度は、油拡散ポンプ(図示略)等からなる排気系10により、所定の真空度に維持される。
【0027】
真空槽6の底部には、蒸着材料16を保持する材料保持手段の一例である坩堝が配置されていて、この坩堝9は、加熱手段である電子銃4に向かってフィルム17の被蒸着面と平衡関係を保ちながら低速で移動するようになっている。つまり、坩堝9は移動するフィルム17に対して蒸着条件が一定に保たれるように、図1の電子銃4に対して接近または離間することにより、坩堝9内に収納されている蒸着材料16を照射する電子線18の照射条件(電子銃と電子材料との距離など)ができるだけ一定になるように配置されている。電子銃4は、坩堝9に収納された蒸着材料16に対して電子線18を照射する。電子線18により加熱・蒸発された蒸着材料の一部は、冷却ロール3上を走行するフィルム17の被蒸着面に蒸着される。
【0028】
次に、真空槽6の上部に配置され、フィルム17の表面に蒸着された薄膜の厚みを測定するためのモニタ装置7について説明する。
【0029】
このモニタ装置7は、後述するように、走行中のフィルム幅方向に等間隔に複数個配置されている。モニタ装置7には、膜構成成分から特性(蛍光)X線を励起させるためのX線発生装置7aが測定ロール5に対して略垂直になるよう配置されている。X線発生装置7aから、測定ロール5上を走行する蒸着後のフィルム17に略垂直に照射されたX線により励起された特性X線の一部は、測定ロール5表面に対して30°の角度に配置された分光結晶板7bに導かれ、この分光結晶板7bによって波長が選択された後、比例計数管7cに導かれる。比例計数管7cにより一定間隔連続的に測定された特性X線強度は、一定間隔毎にアナログの電気信号に変換される。このアナログ電気信号は、アンプ11により増幅された後、アナログ/デジタル変換器12にてデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された特性X線強度は、厚み演算器13にて各々の元素での厚みに変換された後、制御量演算器14に入力される。ここに、前記モニタ装置7、アンプ11、アナログ/デジタル変換器12、厚み演算器13はオンラインモニタ手段を構成する。
【0030】
制御量演算器14は、フィルム幅方向に配置された各モニタ装置7の厚み情報を集め、これらの情報を基づき所定の演算式に従って、フィルム全幅の厚み分布を算出する。制御量演算器14は、更に、計算されたフィルム全幅の厚みデータを基に、所定の演算式に従って個々の蒸発源の蒸発速度を算出する。そして、予め個々の蒸発源単位に設定された基準の分布データ(フィルム全幅で目標の組成および厚みに蒸着するために必要な個々の理想蒸発分布量データ)との偏差量を求める。これらの偏差量と予め個々の蒸発源毎に設定された投入エネルギー量と蒸発速度との関係式(後述)を基に、制御用PID(比例動作Proportinal 、積分動作lntegral、微分動作Derivative)演算を行い、蒸着膜を均一に保つために個々の蒸発源に投入するエネルギー量を決定する。制御量演算器14は、個々の蒸発源のエネルギー量総和値から電子銃のパワー(電力)を決定し、更に、個々の蒸発源のエネルギー量比率から個々の蒸発源に電子線を照射する時間を決定する。この制御データ(電子銃のパワーと、電子線照射時間)は、電子銃制御装置15に送られる。電子銃制御装置15は、入力された制御データに従って電子銃4の投入電力と電子線の照射時間を制御する。ここに、制御量演算装置14は蒸発量分布推定手段と、電子銃の出力を決定する第1制御量演算手段と、電子線照射時間を決定する第2制御量演算手段との両者の機能を有する。もとより、これらの機能を別々の制御量演算装置で行ってもよい。
【0031】
電子銃制御手段としての電子銃制御装置15は、入力された制御データに従って電子銃4の投入電力と電子線の照射時間を制御する。尚、複数のモニタ装置7はオンライン測定手段の部分が独立に構成されており、制御量演算装置14と電子銃制御装置15は共通に構成される。
【0032】
【実施例】
以下に、実施した例を説明する。蒸着にされるフィルム17として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製、E5100:商品名)を用いた。
【0033】
蒸着材料(蒸発源)16として、3〜5mm程度の大きさの粒子状をした酸化アルミニウム(Al23 、純度99.5%)と酸化珪素(SiO2 、純度99.9%)を用いた。これらの材料を保持する1個の坩堝は銅製であり、底部に外形20mmΦの冷却用水冷管20を設けた構造とした。冷却水の流量は略4m3 である。この坩堝9内には、蒸着材料をフィルム幅方向に対向して交互1列に配置させるために、2mm厚みのカーボン製しきり板19を幅方向100mm間隔で配置させ、計24ブロックの材料を収納できる構造とした。このしきり板19は、後述する電子銃4の電子線18が各蒸着材料に入射される角度と略等しい角度に傾斜して配置されている。しきり板19で確保された各ブロックには、上記2種類の蒸着材料を交互に均一に収容した。図2、3に、本実施例で用いた坩堝9の概略構造を示す。尚、同図には、後述する使用電子銃3台のうちの1台が、蒸発源の加熱を分担する領域のみを略記載した。
【0034】
電子銃4として、250kWのものを3台使用した。この3台の電子銃を、フィルム幅方向に平行に配置した坩堝9に対面するように等間隔に配置した。この電子銃4により、坩堝内に交互配置されたSiO2 が4ブロック、Al23 が4 ブロックの坩堝を3台、計24ブロックの蒸着材料を蒸着させる仕様とした。この実施例では3台の電子銃を使用したが、坩堝9に投入する総エネルギー量が3台で確保できない場合や、広幅のフィルムを蒸着する場合などでは、さらに多くの電子銃を使用して、蒸着領域を分割する方法を採用してもよく、電子銃の設置台数には特に限定されない。
【0035】
蒸着中の真空槽内圧力は、4×10-2Pa以下を常時確保できるような排気系とした。具体的には、50,000L/秒の油拡散ポンプを真空槽底部に直接接続する構造にした。尚、蒸着後の混合膜層の厚みは、測定ロールの略真上で、かつフィルム17の幅方向に400mmの等間隔で配置された計5台のモニタ装置7にて連続的に測定した。
【0036】
次に、モニタ装置7を詳細に説明する。まず、ロジウムのX線管7aに40kV、50mAの電流を流して、測定ロール5上を走行中のフィルム17に対して垂直に一次X線を照射した。この場合、フィルム17上の蒸着膜に照射されるX線は、コリメートされた30mmΦの光束である。このX線により励起された特性(蛍光)X線の一部は、混合膜の測定位置から略等距離にあり、かつ測定ロール面5に対して略30°の入射角度で配置された2個のフタル酸水素タリウム分光結晶板7bに導かれる。2個の分光結晶板7b は、SiとAlの元素成分の特性X線波長に分光する。これらの分光結晶板7bに導かれた特性X線は、Alの波長である0.834nmと、Siの波長である0.713nmに各々分光される。これらの選択された波長が各々独立の比例計数管7cに導かれて、一定時間毎に特性X線強度が測定される。
【0037】
比例計数管7cによって測定された特性X線強度は、モニタ装置7に続く増幅器11により処理可能なレベルの0〜5Vまで増幅された後、アナログ/デジタル変換器12にてデジタル信号に変換された。このときの分解能は12ビット(bit)である。変換されたデジタル信号は、厚み演算器13により各元素毎の厚みデータに変換した。変換法は、厚みが既知である複数の蒸着サンプルでの蒸着膜厚とX線強度の関係を表す検量線を事前に作成しておき、この検量線に基づいて厚みデータに変換する方法を採用した。
【0038】
厚みモニタ装置7は、フィルムの幅方向では各蒸着材料の略真上に配置できるように直線状に計5台を配置した。図6(a)にその配置例を示す。各モニタ装置7の幅方向の間隔は400mmである。尚、配置の間隔、配列数および台数は蒸着フィルムの幅寸法や蒸着薄膜の要求品質に基づいて決定すれば良く、特に限定するものではない。例えば、図6(b)に示すように、各モニタ装置7の5台づつを前後ずらして2列に配列し、その幅方向の間隔を200mmとして配置したものである。このように配置して、各モニタ装置からの測定データを基に厚みを近似しつつ予測し、各坩堝内の蒸着材料毎の制御を行うようすることができる。
【0039】
厚み演算器13で演算されて出力された厚みデータは、制御量演算器14に送られる。ここでは、電子銃を制御する制御データが計算される。これらの制御データを、以下のステップにより作成した。
【0040】
まず、5台のモニタ装置7から得られた厚みデータをSiとAl元素毎のデータに分け、各々5点のデータを基に最小2乗法を用いてフィルム全幅の厚み分布を算出した。このとき、5点のデータのすべてを有効にするために、両側2点の位置からさらに外側400mmの位置に虚モニタのデータを設定し、計7点のデータを基に5次式を近似予測した。尚、虚モニタ値は両側2点の位置と比べ、蒸発速度が10%低いと仮定した単純な比例値とした。
【0041】
次に、フィルム全幅の厚み分布値を基に、個々の蒸発源毎の蒸発量分布を以下の方法を用いて算出した。
【0042】
個々の蒸発源から蒸発した蒸着材料が、フィルムに付着する量の分布式(蒸発源の真上にあるフィルムの点に付着する量が最も多く、その点から距離が広がるほど付着量が低下する特性値を、フィルム真上の位置X=0mmの付着量Yを100%とし、広がる距離Xと付着量Yを相対値%で表した分布関数:Y=D(x))及び、個々の蒸発源に投入するエネルギー量とフィルム上の定位置での蒸着速度とに関する以下に説明する式を、個々の蒸発源24箇所全てに対して事前に求めた。図4は、坩堝9への投入エネルギーとフィルム堆積厚みとの関係を表す。尚、同図は、前記坩堝について説明したと同様に、使用電子銃3台の内、1台が蒸発源の加熱を分担する領域のみを略記載してある。図中、A1、A2、A3、A4は坩堝中のAl23 の各位置を示し、S1、S2、S3、S4は坩堝中のSiO2 の各位置を示すもので、交互に異なる成分が隣接して、フィルム幅方向に対向するように順次配置されている。
【0043】
ここで、混合膜は、個々の蒸発源から蒸発した材料の一部が各々混合されてフィルム上に形成されたものであるため、測定されたモニタ値を基に、個々の蒸発源の蒸発速度を抽出することにより、混合膜の厚み及び組成比の制御が可能になる。具体的には、以下の方法で実施した。
【0044】
各モニタ装置による厚みYnは、下記関係式で表すことができる。
【0045】
Figure 0004539789
Vi:個々の蒸発源の蒸発速度
D :個々の蒸発源の蒸発量分布関数
x :フィルム幅方向の対象モニタ位置と、フィルム幅方向の対象蒸発源との相対距離
f :分布フィッティング定数
i :坩堝番号 1〜24
n :モニタ番号1〜5
上式を基に、厚みYnが発散しないように入力値に制限を加えながらフィッティングを行い、個々の蒸発源の蒸発速度Viを計算した。
【0046】
個々の蒸発源の蒸発速度が判れば、図4に示した投入エネルギー量と蒸発速度との関係式にこれを代入することにより、個々の蒸発源に投入するエネルギー量を定量化できる。但し、実際の蒸着では、同じ投入エネルギー量であっても真空槽内の真空度の変動、蒸発材料表面形状変化などにより蒸着速度が変化するため、予め個々の蒸発源に対応した基準値と得られた蒸着速度との偏差量を求め、制御に用いられるPID演算を行った後、個々の蒸発源の投入エネルギー量を求めた。本実施例では、電子銃3台で計24箇所の蒸発源を加熱しており、電子銃に加えるパワーは、各電子銃が担当する蒸発源に投入するエネルギー量の総和値から求めた。
【0047】
図4から判るように、現在の厚みと目標値との偏差値に相当するエネルギー量を現在値に加算または減算して出力することにより、目的の厚み及び組成比に制御できる。但し、個々の蒸発源に投入されるエネルギーは、同じ電子銃4から照射される電子線18が源であるため、実際は電子線の照射時間を各々の蒸発源に対して変化させることにより、各材料へ投入されるエネルギーを分配できる。これらの関係式を次に示す。
【0048】
tan =[Pan /(ΣPa+ΣPs)]× t0
ここに
tan :酸化アルミニウム・ブロックnでの電子線走査時間
Pan :酸化アルミニウム・ブロックnに投入するエネルギー量
ΣPa:計4ブロックの酸化アルミニウムに投入する総エネルギー量
ΣPS:計4ブロックの酸化珪素に投入する総エネルギー量
t0 :ハードウェアーに依存する時間定数(ms)
尚、本実施例ではフィルム全幅の厚み分布を推定する手段として、最小2乗法の5次式を用いたが、厚みの管理精度に合わせて次数を決定すればよく、さらに他の近似式を求める方法やデータ間を直線で引いて求める方法でもよい。
【0049】
又、個々の蒸発源の蒸発速度を求める上記計算式および個々の蒸発源に電子銃のエネルギーを分配する上記計算式は、特に限定されるものではなく、他の計算式を用いて行ってもよい。
【0050】
各蒸着ブロックから蒸発するガスの分布は、坩堝中の各蒸着材料の蒸発特性を示す図5の31(酸化珪素・ブロックからの蒸発成分)、32(酸化アルミニウム・ブロックからの蒸発成分)に示すように、真上が最も強度が高く、横に広がるほど強度が低下する分布を示す。この分布強度および形状は、電子ビームの強度、電子線が入射される角度、電子銃と坩堝までの距離および蒸発面積に主として依存する。従って、薄膜を形成するフィルムの幅方向および走行方向に組成比が同じで、かつ目標とする総厚みが均一な膜を形成させるためには、蒸着材料の配置は重要である。本実施例における材料の配置は、図2、3に示した通りであり、電子銃と最も近い坩堝表面までの距離を1,000mmとした。尚、図中A、Sは夫々Al23 、SiO2 が収納されていることを示す。蒸着材料は、図3に示す薄いしきり板19で材料を分割して配置した。
【0051】
前述した条件にてフィルム17の蒸着を行った。フィルムの走行速度は300m/分で、計40,000mを蒸着した。坩堝は、電子銃方向に向かって2mm/分の速度で移動させた(駆動装置は図示略)。
【0052】
自動制御の効果を確認するために自動制御を行った場合と、モニタ装置のみ動作状態として制御系を切り離した場合とを比較した。尚、自動制御の制御周期を30秒とした。その結果を表1に示す。自動制御を行わない場合には、総厚み変動および組成比変動が大きいのに対して、自動制御を行うと、非常に安定な膜が形成されることが判る。
【0053】
【表1】
Figure 0004539789
〔別実施の形態〕
(1) 上記実施形態では、真空槽として、いわゆる1チャンバー式を用いた例を示たが、フィルム状被蒸着物を走行する室と蒸着材料を加熱する室とを異なる減圧状態にして真空蒸着を行う、いわゆる2チャンバー式の装置にも、本発明を適用できる。
【0054】
(2) 上記実施形態では、被蒸着材料の巻き出しロール及び巻き取りロールを真空槽内に配置した例を示したが、巻き出しロール及び巻き取りロールを蒸着する真空槽外に配置し、蒸着を高真空槽内で行う連続方式の装置にも適用できる。
【0055】
(3) 上記実施形態では、特性X線強度の検出器として比例計数管を用いたが、これに代えて半導体検出器を用いてもよい。半導体検出器を用いると、装置全体がコンパクトに構成でき、複数の検出器の配置をしても広いスペースを占めることがなく、製膜された蒸着フィルムの幅方向にわたって測定が可能になる。
【0056】
(4) 上記実施形態では、フィルム状被蒸着物として高分子フィルムを例に挙げたが、被蒸着材料としては紙、布、樹脂、金属、無機材などでもよい。又、蒸着材料として、上記した酸化アルミニウムと酸化珪素以外に、種々の元素、化合物を使用することができ、更に2種以上の蒸着材料を用いて2種以上の元素または成分からなる混合膜を形成するようにしてもよい。
【0057】
(5) 上記実施形態では加熱手段を電子銃としたが、坩堝を誘導加熱コイルにより加熱する蒸着装置にも適用できる。
【0058】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば走行中のフィルム状被蒸着物の表面に異なる元素の混合膜の組成比および目標厚みを有する混合膜を、フィルム幅方向および走行方向に対して長時間連続的、かつ均一に安定して形成できる真空蒸着装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る真空蒸着装置の概略全体構成図
【図2】図1の真空蒸着装置に用いる坩堝とその配置を説明する図
【図3】図2の坩堝の構造を説明する図
【図4】坩堝投入エネルギー量とフィルム蒸着速度との関係を説明するグラフ
【図5】各蒸着材料ブロックの蒸着特性を説明するグラフ
【図6】モニタ装置の配置方法を説明する図
【符号の説明】
4 加熱手段(電子銃)
7 モニタ装置
7a X線発生装置
7b 分光結晶板
7c 比例計数管または半導体検出器
8 材料保持手段(坩堝)
15 電子銃制御手段
16 蒸着材料
17 被蒸着物
18 電子線

Claims (3)

  1. 真空槽内を走行するフィルム状被蒸着物の幅方向に蒸着可能に種類の異なる蒸着材料を配置して保持した材料保持手段と、前記蒸着材料を加熱・蒸発させて前記被蒸着物に蒸着する電子銃から構成される加熱手段と、蒸着された無機酸化物層の成分毎の厚みを測定可能な複数のモニタ手段とを備える真空蒸着装置において、
    前記複数のモニタ手段で測定されたデータを基に前記被蒸着物の幅方向での蒸着成分毎の厚み分布又は蒸着された膜の総厚み分布と組成比の分布を推定可能な蒸発量分布推定手段と、
    予め個々の蒸着材料毎に設定された前記材料保持手段中の蒸着材料の蒸発量分布基準値と前記推定蒸発量分布との偏差量、および予め個々蒸着材料毎に設定された前記材料保持手段中の蒸着材料の投入エネルギー量と蒸発速度との関係式に基づいて、個々の蒸着材料に投入する前記蒸着材料の投入エネルギー量を算出し、前記投入エネルギー量の総和から前記加熱手段を構成する前記電子銃出力を決定する第1制御量演算手段と、
    前記算出された投入エネルギー量の蒸着材料毎の比率に基づいて前記材料保持手段中の蒸着材料毎に前記電子銃の電子線照射時間を決定する第2制御量演算手段と、
    前記第1、第2制御量制御量演算手段により得られたデータに基づいて前記電子銃の出力と電子線照射時間とを制御する加熱手段制御手段と、
    を備えることを特徴とする真空蒸着装置。
  2. 前記材料保持手段が異なる2種以上の蒸着材料を薄いしきり板で分割して保持した坩堝である請求項1の真空蒸着装置。
  3. 前記モニタ手段が、X線発生装置と分光結晶板と比例計数管または半導体検出器とを備えて構成される請求項1又は2の真空蒸着装置。
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