JP4539302B2 - 光軸調整方法 - Google Patents

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本発明は光軸調整方法に係り、特に映像・音声データなどの主目的通信に用いる発光ダイオード(LED)又はレーザ光による光送信用メイン光を高感度フォトダイオードで受光する伝送路とは別に、光軸調整用として設けられたサブのLED等からの光軸調整用パイロット光を4分割フォトダイオードで受光するパイロット光伝送路の、パイロット光受光信号を用いて光軸調整を行う光無線データ伝送システムの光軸調整方法に関する。
従来から、光無線データ伝送システムを構成する送信装置と受信装置間の空間伝送における光軸調整方法として、送信装置側の仮想光軸上からレーザポインタによって赤色等のレーザ光を発光して受信装置側の受光部に直接照射して確認調整する方法が知られている。また、本来の伝送路と等価とみなした仮想光軸上に、送信装置側に具備したLED等からパイロット光を発光し、受信装置側にこのパイロット光を受光させるための4分割フォトダイオード等を具備し、4分割フォトダイオードの受信信号に基づき光軸確認調整を行う光軸調整方法も従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
前者の従来の光軸調整方法は、特殊用途での使用条件、例えば一度設置後は殆ど移動させないビル間通信等においてのみ有益である。一方、後者の従来の光軸調整方法は、パイロット光を利用することで比較的簡単に送信装置と受信装置間の自動光軸調整を行うことが可能である。また、光軸確認調整は、電源立ち上げ時に必ず光軸調整用の可動部を動かすことで行っている。更に、送信装置と受信装置間での下り回線と上り回線との双方向伝送路を確立することで、自動追尾による光軸自動調整も可能である。
特開平7−131422号公報
しかしながら、レーザポインタを用いた前者の従来の光軸調整方法は、送信装置と受信装置とを一度設置後は殆ど移動させないビル間通信等においてのみ有益であり、汎用性に乏しい。一方、特許文献1記載の後者の従来の光軸調整方法では、本来のデータ伝送路である下り回線とは別に設けたパイロット光を発光するLED等の発光部と、このパイロット光を受光する4分割フォトダイオード等の受光部とによる伝送路を使用するものであり、元々光軸調整を行い易くするために、パイロット光の有効照射角度は広く、下り回線のメイン光の有効照射角度(例えば、1°程度)に対して、パイロット光の照射角度は少なくとも10数倍程度以上(例えば、15°〜30°程度)になっているのが現状である。
このため、送信装置と受信装置の設置条件によっては、パイロット光が壁、床又は設置台等による反射条件が巌しい場合には、パイロット光の直接光ではなく、反射した虚像光に光軸を合わせてしまう可能性がある。この場合、直接光であるか虚像光であるかの判断は極めて困難であり、伝送距離によっても受光の感度や虚像光の角度条件が異なってくるため、識別は不可能であると考えられる。
また、双方向通信を確立するための上り回線は、下り回線と同様、データ通信距離を確保するための照射強度が必要となり、通常は狭指向角のLEDを使用することになる(例えば、有効照射角度5°程度)。また、上り回線信号やパイロット光を受光する4分割フォトダイオードの有効受光角度は通常30°程度である。このため、上り回線の通信を確保するためには、少なくとも4分割フォトダイオードの有効受光角度の範囲内にあることが必須となり、ある程度送信装置と受信装置間での光軸が合っている必要がある。
ところが、受信装置側の光軸調整は手合わせで行い、送信装置側の光軸調整は自動で行うような従来の光軸調整方法においては、初めての伝送システムの設置時や何らかの原因で送信装置側のパイロット光を受光する4分割フォトダイオードの光軸が極端にずれてしまっている状態での電源立ち上げ時には、初期状態での光軸を確保するのが困難である。
この対策として、よく用いられる手段として、電源立ち上げ時に送信装置側の光軸自動調整用可動部をホームポジションに設定する方法が考えられるが、例えば、スタンバイモードの待機状態からの電源立ち上げ時に常にホームポジションに設定すると、必ず光軸調整のシーケンスが必要となり、スタンバイモード時にせっかく光軸が合っていても光軸再設定となり、立ち上げに時間を要してしまう。
また、リモートコントローラを使用せずにスタンバイモードから電源を立ち上げる手段として、送信装置からのLEDパイロット光と受信装置側からの返答パイロット光による通信確立の確認手段を用いる光軸調整方法の場合、上り回線の通信条件と同様に4分割フォトダイオードの有効受光角度以内でしか確認できないことになり、送信装置と受信装置の設置条件が限定され、現実的でない。また、電源立ち上げ時の送信装置からのLEDパイロット光が連続点灯の駆動条件では、他の機器が発する外来光による影響を排除できず、本来の送信装置からのパイロット光であるかの識別ができない場合がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、パイロット光として従来からのパイロット光と下り回線として使用するメイン光も光軸確認調整時にはパイロット光駆動条件を設定して併用する光軸調整手順を実施することにより、パイロット光による虚像光への光軸フォーカス条件を排除し得る光軸調整方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、スタンバイモードからの電源立ち上げ時の送信装置と受信装置間の通信確立確認時のみ、4分割フォトダイオードと有効受光角度の広い(例えば120°程度)、分割なしのフォトダイオードを併用することで識別確認可能範囲を広げ、互いの確認用としてのパイロット光を連続点灯パイロット光ではなく、バースト点灯パイロット光を用いることで外来光との識別を図り、光軸ずれが大きい条件時でも最初に送信装置側のラフサーチによる基本光軸調整を行うことで、短時間で確実な光軸調整を行い得る光軸調整方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1の発明の光軸調整方法は、主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光をメイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の第1のパイロット光受光部と、第1のパイロット光受光部の光軸をメイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、メイン光発光部から送信されたメイン光を受光するためのメイン光受光部と、第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又はメイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、第2のパイロット光受光部の光軸をメイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
受信装置が、第1のパイロット光発光部から送信された第1のパイロット光を、第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、第2の駆動手段を介して第2のパイロット光受光部の光軸及びメイン光受光部の光軸を粗調整すると共に、送信装置が、第2のパイロット光発光部から送信された第2のパイロット光を、第1のパイロット光受光部で受信して得た第2の受信パイロット信号に基づき、第1の駆動手段を介して第1のパイロット光受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸を粗調整する第1の光軸調整ステップと、第1の光軸調整ステップの光軸粗調整後に、第1のパイロット光発光部からの第1のパイロット光を消灯すると共に、メイン光発光部から一定時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す点滅パイロット光を受信装置へ送信させ、受信装置が点滅パイロット光を第2のパイロット光受光部で受信したことを確認したときに出力する受信確認信号を第2のパイロット光発光部から送信させ、第1のパイロット光受光部で受信確認信号を受信するまで、第1の駆動手段を制御して第1のパイロット光受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸の微調整を行う第2の光軸調整ステップと、第2の光軸調整ステップの光軸微調整後に、メイン光発光部からメイン光を点灯するパイロット光として受信装置へ送信させ、点灯するパイロット光を第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、第2の駆動手段を介して第2のパイロット光受光部の光軸及びメイン光受光部の光軸の最終調整を行う第3の光軸調整ステップとを含むことを特徴とする。
この発明では、第1の光軸調整ステップで受信装置が第1の受信パイロット信号に基づき、第2のパイロット光受光部の光軸を調整すると共に、送信装置が第2の受信パイロット信号に基づき、第1のパイロット光受光部の光軸を調整し、第2の光軸調整ステップでは送信装置のメイン光発光部から一定時間間隔で点滅するメイン光をパイロット光として受信装置へ送信して受信装置ではその点滅パイロット光の受信信号に基づき第2のパイロット光受光部の光軸を再調整し、更に第3の光軸調整ステップにおいて、メイン光発光部からは点灯するメイン光をパイロット光として受信装置へ送信して受信装置ではその点灯パイロット光の受信信号に基づき第2のパイロット光受光部の光軸を最終確認調整させるようにしたため、第2の光軸調整ステップでは、第1の光軸調整ステップで光軸調整するために使用したパイロット光が外来光又は他のパイロット光によるものではないことを確認でき、更に、第3の光軸調整ステップでは、第1の光軸調整ステップでの光軸調整が本来の光軸位置での実像光識別による光軸調整であり、反射による虚像光に対する光軸調整ではないことを確認できる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明の光軸調整方法は、主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光をメイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の第1のパイロット光受光部と、第1のパイロット光受光部の光軸をメイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、メイン光発光部から送信されたメイン光を受光するためのメイン光受光部と、第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又はメイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、第2のパイロット光受光部の光軸をメイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
受信装置が、第1のパイロット光発光部から送信された第1のパイロット光を、第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、第2の駆動手段を介して第2のパイロット光受光部の光軸及びメイン光受光部の光軸を粗調整すると共に、送信装置が、第2のパイロット光発光部から送信された第2のパイロット光を、第1のパイロット光受光部で受信して得た第2の受信パイロット信号に基づき、第1の駆動手段を介して第1のパイロット光受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸を粗調整する第1の光軸調整ステップと、
第1の光軸調整ステップの光軸粗調整後に、第1のパイロット光発光部からの第1のパイロット光を引き続き点灯したままの状態で、メイン光発光部から点灯と消灯とを繰り返す点滅パイロット光を受信装置へ送信させて、受信装置の第2のパイロット光受光部で第1のパイロット光と点滅パイロット光とを同時に受光させて、第1のパイロット光のマスキング効果で点滅パイロット光の照射強度を下げると共に、、受信装置が点滅パイロット光を第2のパイロット光受光部で受信したことを確認したときに出力する受信確認信号を第2のパイロット光発光部から送信させ、第1のパイロット光受光部で受信確認信号を受信するまで、第1の駆動手段を制御して第1のパイロット光受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸の微調整を行う第2の光軸調整ステップと、第2の光軸調整ステップの光軸微調整後に、第1のパイロット光発光部からの第1のパイロット光を消灯すると共に、メイン光発光部からメイン光を点灯するパイロット光として受信装置へ送信させ、点灯するパイロット光を第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、第2の駆動手段を介して第2のパイロット光受光部の光軸の最終調整を行う第3の光軸調整ステップとを含むことを特徴とする。
この発明では、第2の光軸調整ステップでは、第1のパイロット光発光部からの第1のパイロット光を引き続き点灯したままの状態で、メイン光発光部から一定時間間隔で点滅するパイロット光を受信装置へ送信させ、点滅するパイロット光と第1のパイロット光との集合光を第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、第2のパイロット光受光部の光軸の再調整を行うようにしたため、第2のパイロット光受光部は第1のパイロット光によるマスキング効果でメイン光による点滅パイロット光の照射強度を下げた状態で受光でき、点滅パイロット光の強度が大きいために、光軸がずれていても正確に位置検出ができない現象を排除できる。
また、上記の目的を達成するため、第3の発明の光軸調整方法は、送信装置の電源立ち上げ時に、メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で受信装置へ送信し、受信装置では、メイン光をメイン光受光部で受信して得たエラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って予め設定したエラー許容範囲であるか否か判定し、エラー許容範囲内であるときには第1乃至第3の光軸調整ステップを省略して光軸調整処理を終了し、エラー許容範囲外であるときには第1の光軸調整ステップによる処理に移行する第1の光軸確認ステップを更に含むことを特徴とする。
この発明では、送信装置の電源立ち上げ時に光軸調整する前に、送信装置からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で送信し、受信装置でそれを受信しエラーチェックした結果、エラー許容範囲であるときには、前述した第1乃至第3の光軸調整ステップを省略して光軸調整処理を終了するようにしたため、送信装置及び受信装置を最初に設置した時に光軸調整を行っており、電源立ち上げが2度目以降であるような場合には、上記のエラーチェックの結果がエラー許容範囲であるので、光軸調整に要する時間を短縮できる。
また、上記の目的を達成するため、第4の発明の光軸調整方法は、上記の第1、第2、第3の光軸調整ステップの各々の終了毎に、第2、第3、第4の光軸確認ステップをそれぞれ設け、第2乃至第4の光軸確認ステップの各々は、メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で受信装置へ送信し、受信装置では、メイン光をメイン光受光部で受信して得たエラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って予め設定したエラー許容範囲であるか否か判定し、エラー許容範囲内であるときには第1乃至第3の光軸調整ステップのうち、その光軸確認ステップに続いて処理されるべきそれ以降の光軸調整ステップをすべて省略して光軸調整処理を終了し、エラー許容範囲外であるときには第1乃至第3の光軸調整ステップのうち、その光軸確認ステップに続いて処理されるべき光軸調整ステップによる処理に移行することを特徴とする。
この発明では、第2乃至第4の光軸確認ステップは、送信装置からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で受信装置へ送信し、受信装置ではこのメイン光を受信してエラーチェックを行い、その直前の光軸調整ステップにおけるパイロット光を用いて行った光軸調整が、パイロット光の識別が反射等の影響で本来の光軸位置での実像光識別による光軸調整ではなく、反射による虚像光に対する光軸調整を実施していないかの確認動作ができると共に、その確認動作をできるだけ短縮することができる。
また、上記の目的を達成するため、第5の発明の光軸調整方法は、第1の光軸調整ステップ及び第3の光軸調整ステップのそれぞれは、受信装置において第2のパイロット光受光部の光軸調整による最適位置状態が一定時間持続するか否か判定する第1の処理と、光軸調整による最適位置状態が一定時間持続した判定結果が得られた時に、光軸調整終了情報で変調した第2のパイロット光発光部からの送信光を送信装置へ送信する第2の処理とを含むことを特徴とする。
この発明では、光軸調整による最適位置状態が一定時間持続することにより光軸調整終了情報を受信装置から送信装置へ送信するようにしたため、送信装置と受信装置との間で往復動作による光軸調整を行った場合、光軸が最適位置を通り過ぎてしまってから、誤って光軸調整終了の情報を送ってしまうことを防止できる。
また、上記の目的を達成するため、第6の発明の光軸調整方法は、第3の光軸調整ステップ終了後、送信装置のメイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で受信装置へ送信し、受信装置では、メイン光をメイン光受光部で受信して得たエラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って得たエラー情報で変調した第2のパイロット光発光部からの送信光を送信装置へ送信し、送信装置では、第2のパイロット光発光部からの送信光を第1のパイロット光受光部で受信して得たエラー情報に基づき、第1のパイロット光受光部の光軸を微調整する送達確認ステップを含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第7の発明の光軸調整方法は、第1の光軸調整ステップは、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するための第2のパイロット光発光部を、第2のパイロット光を送信するために点灯制御した後、第1のパイロット光を第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、第2のパイロット光受光部の光軸を調整して、その調整が終了したときに第2のパイロット光発光部を一旦消灯制御し、第2のパイロット光受光部の光軸調整終了確認結果を示す送信光を送信装置へ送信する直前に、第2のパイロット光発光部を点灯制御した後、送信光の送信終了後に消灯制御する手順を含むことを特徴とする。
更に、上記の目的を達成するため、第8の発明の光軸調整方法は、第2のパイロット光発光部は、狭指向角の第1の発光ダイオードと、この第1の発光ダイオードよりも広指向角の第2の発光ダイオードとよりなり、上り回線用の第2のパイロット光の送信時は、第1及び第2の発光ダイオードを同時点灯し、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光の送信時は、第1の発光ダイオードのみ点灯することを特徴とする。この発明では、パイロット光は第1及び第2の発光ダイオードを同時点灯させて得るため、高い光強度のパイロット光を得ることができ、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を伝送するときには、狭指向角の第1の発光ダイオードを使用することにより、本来のメイン光と同程度の指向角での送信光を送信することができる。
また、上記の目的を達成するため、第11の発明は、主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光をメイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の、複数の分割受光部からなるパイロット光メイン受光部と、上り回線用のパイロット光補助受光部と、パイロット光メイン受光部の光軸をメイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、メイン光発光部から送信されたメイン光を受光するためのメイン光受光部と、第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又はメイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、第2のパイロット光受光部の光軸をメイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、第1の確認ステップ、第2の確認ステップ、第1の光軸調整ステップ及び第2の光軸調整ステップを含むことを特徴とする。
ここで、上記の第1の確認ステップは、受信装置が、第1のパイロット光発光部から送信された点灯と消灯とを交互に繰り返す第1の点滅パイロット光を、パイロット光受光部で第1の受信点滅パイロット信号として識別検出することにより、受信装置が第2のパイロット光発光部から点灯と消灯とを交互に繰り返す第2の点滅パイロット光を返答信号として送信装置へ送信し、送信装置が、第2の点滅パイロット光を、パイロット光メイン受光部とパイロット光補助受光部とでそれぞれ受信して得た両者の加算受信光の光電変換信号である第2の受信点滅パイロット光信号を識別検出することで、受信装置と送信装置とが通信可能状態にあることを確認する。
また、上記の第2の確認ステップは、第1の確認ステップ終了後に、メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で受信装置へ送信し、受信装置では、メイン光をメイン光受光部で受信して得たエラーチェックコードが付加されたデータ信号のエラーチェックを行ってエラー判定を行うと共に、そのエラーチェックの確認結果を第2のパイロット光発光部から上り回線により送信装置に送信し、送信装置がパイロット光メイン受光部により受信して得た情報に基づきエラー判定を行い、受信装置と送信装置とが各々のエラー判定により、互いに予め設定したエラー許容範囲であるか否かの判定を行い、光軸調整が必要であるか否かを判断する。
また、上記の第1の光軸調整ステップは、第2の確認ステップにより、受信装置がエラー許容範囲外であると判定したときには、受信装置の第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を送信し、送信装置が連続点灯パイロット光をパイロット光メイン受光部の複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号が所定の閾値以上の信号レベルで、かつ、互いの信号レベルが等しくなるように、第1の駆動手段を介して該連続点灯パイロット光の位置方向に、送信装置のパイロット光メイン受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸の微調整を行った後、送信装置の第1のパイロット光発光部から第1の点滅パイロット光を受信装置へ送信し、受信装置がパイロット光受光部で第1の点滅パイロット光を受信して再度識別検出することで、送信装置の基本的な光軸調整を行う。
更に、上記の第2の光軸調整ステップは、第1の光軸調整ステップの光軸調整後に、受信装置が、送信装置の第1のパイロット光発光部から送信された連続点灯パイロット光を、パイロット光受光部で受信して得た受信連続点灯パイロット信号に基づき、第2の駆動手段により該パイロット光受光部の光軸及びメイン光受光部の光軸を調整した後、第2のパイロット光発光部から受信装置の光軸調整終了コマンドを送信装置へ送信し、送信装置がパイロット光メイン受光部にて光軸調整終了コマンドを受信識別することで、受信装置の基本的な光軸調整を行う。
この第11の発明では、電源立ち上げ後の第1の確認ステップでは、送信装置から送信される第1の点滅パイロット光を受信装置が識別検出後、受信装置から送り返される第2の点滅パイロット光を、送信装置がパイロット光メイン受光部とパイロット光補助受光部とでそれぞれ受信して得た両者の加算受信光の光電変換信号である受信バースト点灯パイロット光信号を識別検出することで、受信装置と送信装置とが通信可能状態であるか否かを確認するようにしたため、送信装置が、パイロット光メイン受光部とパイロット光補助受光部の両方の広い受信光角度で受信装置から送信された第2の点滅パイロット光を受信することができ、送信装置からの電源投入指示に対する受信装置の通信確保の確認を容易にできる。また、パイロット光は連続光ではなく点滅光を使用するようにしているため、外来光との識別を可能としている。
更に、この発明では、第2の確認ステップにより、最初に下り回線でエラーチェックコードが付加されたデータ信号を送信し、受信装置で受信してエラーチェックを行うことで光軸確認を行い、予め設定したエラー許容範囲外であった場合や電源立ち上げ時に光軸が大きくずれている状態にあるときには、第1の光軸調整ステップにより、最初に送信装置側のラフサーチにより受信装置に対する大まかな光軸調整を行い、続けて送信装置側の光軸を微調整した後、第2の光軸調整ステップにより送信装置に対する受信装置側の光軸を調整することで、短時間での光軸調整が実現できる。
また、上記の目的を達成するため、第12の発明は、第11の発明と同様の送信装置と受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、第11の発明と同様の第1の確認ステップ、第2の確認ステップ、第2の光軸調整ステップを含み、更に第1の光軸調整ステップの若干の修正と第3の光軸調整ステップとを含むことを特徴とする。
ここで、上記の第1の光軸調整ステップは、第2の確認ステップにより、受信装置がエラー許容範囲外であると判定したときには、受信装置の第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を送信し、送信装置が連続点灯パイロット光をパイロット光メイン受光部の複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号が所定の閾値以上の信号レベルとなるように、第1の駆動手段を介して該連続点灯パイロット光の概略位置方向に、送信装置のパイロット光メイン受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸の粗調整を行った後、送信装置の第1のパイロット光発光部から第1の点滅パイロット光を受信装置へ送信し、受信装置がパイロット光受光部で第1の点滅パイロット光を受信して再度識別検出することで、送信装置の概略光軸調整を行う。その後、第11の発明と同様に、第2の光軸調整ステップを行い、受信装置の基本的な光軸調整を行う。
更に、上記第3の光軸調整ステップで、第2の光軸調整ステップの光軸調整後に、受信装置が第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を再度送信し、送信装置が、受信装置の第2のパイロット光発光部からの連続点灯パイロット光をパイロット光メイン受光部の複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号の信号レベルが互いに等しくなるように、第1の駆動手段を介して該パイロット光メイン受光部の光軸及びメイン光発光部の光軸の微調整を行った後、再度送信装置の第1のパイロット光発光部から点灯と消灯とを交互に繰り返す第1の点滅パイロット光を受信装置へ送信し、受信装置が、第1の点滅パイロット光をパイロット光受光部で受信して受信第1の点滅パイロット信号として再度識別検出することで、送信装置の基本的な光軸調整を更に行う。
この第12の発明では、第1の光軸調整ステップにより受信装置に対する送信装置のラフサーチによる光軸自動調整により大まかに光軸を確保し、上り回線の通信品質を確保した上で、第2の光軸調整ステップにより送信装置に対する受信装置の光軸を調整し、受信装置の光軸を決定後、更に第3の光軸調整ステップにより受信装置に対する送信装置の光軸を微調整し、光軸調整を確実なものにしている。
また、上記の目的を達成するため、第13の発明は、第11及び第12の発明の第2の確認ステップにより、エラー許容範囲内である判定したときは、それ以降の光軸調整ステップを行わず光軸調整を終了することを特徴とする。この発明では、光軸の誤差がエラー許容範囲内であるときには、その後の光軸調整ステップをすべて省略するため、無駄な光軸調整時間を無くすことができる。
本発明によれば、メイン光とは別途設けたパイロット光を用いて送信装置及び受信装置の光軸調整を行う第1の光軸調整ステップの後、点滅するメイン光をパイロット光として用いて受信装置の光軸調整を再確認する第2の光軸調整ステップでは、第1の光軸調整ステップで光軸調整するために使用したパイロット光が外来光又は他のパイロット光によるものではないことを確認でき、更に、第3の光軸調整ステップでは、第1の光軸調整ステップでの光軸調整が本来の光軸位置での実像光識別による光軸調整であり、反射による虚像光に対する光軸調整ではないことを確認できるため、パイロット光の反射による虚像光への光軸フォーカスを除去することができ、正確な光軸調整ができる。
また、本発明によれば、点滅するパイロット光と第1のパイロット光との集合光を第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、第2のパイロット光受光部の光軸の再調整を行うことにより、第2のパイロット光受光部は第1のパイロット光によるマスキング効果でメイン光による点滅パイロット光の照射強度を下げた状態で受光でき、よって、点滅パイロット光の強度が大きいために、光軸がずれていても正確に位置検出ができない現象を排除でき、正確な光軸調整ができる。
更に、本発明によれば、送信装置からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で送信し、受信装置でそれを受信したエラーチェックした結果、エラー許容範囲であるときには、第1乃至第3の光軸調整ステップを省略して光軸調整処理を終了することにより、光軸調整に要する時間を短縮したため、システム立ち上げ時間を短縮することができる。
また、本発明によれば、スタンバイモードからの電源立ち上げ時に、送信装置からのバーストパイロット光を受信装置が検出し、送り返される返答バーストパイロット光を送信装置側で4分割フォトダイオードと有効受光角の広い分割なしのフォトダイオードとの加算受信光を検出するようにしたため、送信装置からの電源投入指示に対する受信装置の通信確保の確認が容易で、かつ、パイロット光を連続光ではなくバースト光を使用することで、外来光との識別を可能にして光軸調整を確実に実現できる。
また、本発明によれば、電源立ち上げ後は、最初に下り回線でエラーチェックコードが付加されたデータ信号を送信し、受信装置で受信してエラーチェックを行うことで光軸確認を行い、予め設定したエラー許容範囲である場合には光軸調整を行わず、次の処理ステップに移行するようにしたため、電源立ち上げ時間を短縮できる。
また、本発明によれば、エラー許容範囲外であった場合や電源立ち上げ時に光軸が大きくずれている状態にあっても、最初に送信装置側のラフサーチにより受信装置に対する大まかな光軸調整を行い、続けて送信装置側の光軸を微調整した後、送信装置に対する受信装置側の光軸を調整するようにしたため、短時間で確実な光軸調整を実現できる。
更に、本発明によれば、光軸調整の手順として、最初に受信装置に対する送信装置のラフサーチによる光軸自動調整により大まかに光軸を確保し、上り回線の通信品質を確保した上で、次に送信装置に対する受信装置の光軸を調整し、受信装置の光軸を決定後、受信装置に対する送信装置の光軸を微調整するようにしたため、第11の発明による光軸調整よりも更に確実な光軸調整ができる。
また、本発明によれば、電源立ち上げ後、パイロット光メイン受光部とパイロット光補助受光部の両方の広い受信光角度で受信装置から送信されたバースト点灯パイロット光を受信するようにしたため、送信装置と受信装置との間の光軸ずれが大きい条件時でも、送信装置からの電源投入指示に対すると受信装置の通信確保の確認を容易にできる。
また、本発明によれば、送信装置側のラフサーチにより受信装置に対する大まかな光軸調整を行い、続けて送信装置側の光軸を微調整した後、送信装置に対する受信装置側の光軸を調整するようにしたため、短時間での光軸調整が実現できる。
更に、本発明によれば、受信装置に対する送信装置の光軸調整は、最初にラフサーチ調整により大まかな光軸調整を行い、次に送信装置に対する受信装置の光軸を調整し、受信装置の光軸を決定後、受信装置に対する送信装置の光軸を更に微調整しているため、受信装置からのパイロット光との光軸位置が送信装置に対し、最終的に最適位置から少しずれた位置になることを回避することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明になる光軸調整方法を実施する、光無線データ伝送システムの第一の例の概略システムブロック図を示す。同図において、光無線データ伝送システム1は、映像・音声データなどの情報データを送信するための送信装置10と、上記の情報データを受信するための受信装置20とで構成されており、例えば送信装置10と受信装置20との間は10m程度の距離だけ離間対向配置されている。
送信装置10は、第1のパイロット光31を送信するための第1の発光ダイオード(以下、LED)11と、受信装置20から送信された第2のパイロット光32及び第3のパイロット光33をそれぞれ受光するための第1の4分割フォトダイオード(以下、4PD)12と、情報データを伝送するためのデータ光35又は第4のパイロット光34を送信するためのレーザダイオード(以下、VCSEL)13と、第1のLED11又はVCSEL13から光信号を発光させるための第1のドライバ14と、第1の4PD12の4つの受光部でそれぞれ受光した光信号を光電変換(O/E変換)して得た電気信号を処理するための第1の受光回路15と、送信装置10に接続された不図示のデータ供給元から送信データの供給を受けて第1のドライバ14に供給し、第1の受光回路15から電気信号を受信して光軸調整を制御するためのMPU(マイクロプロセッサ)等からなる第1の制御回路16と、第1の4PD12の光軸を制御信号に基づき移動させる第1の駆動手段(図示せず)とから構成される。
4PD12は、周知のように、矩形の受光面を持つ受光部が2行2列に配置された、4つの受光部(フォトダイオード)からなる受光器であり、それぞれの受光部で別々に光電変換された電気信号のレベルは、受光部の受光面積に対応している(後述の4PD23も同様)。また、VCSEL13は、本来の情報データの伝送用に用いるレーザダイオードであり、その指向角は例えば±1°程度の狭指向角である。また、LED11はパイロット光31の送信用のみに用いるため、その指向角は例えば±15°程度の広指向角である。
一方、受信装置20は、第2のパイロット光32を送信するための第2のLED21と、第3のパイロット光33を送信するための第3のLED22と、第1のLED11から送信された第1のパイロット光31又はVCSEL13から送信された第4のパイロット光34を受光するための第2の4PD23と、VCSEL13から送信されたデータ光35を受光するためのメイン光受信用アバランシェ・フォトダイオード(APD)24と、第2の4PD23又はAPD24が受光した光信号を光電変換して得た電気信号を処理するための第2の受光回路25と、第2のLED21及び第3のLED22に対し光信号の発光又は消灯を制御する第2のドライバ26と、第2の受光回路25からの電気信号を受信して不図示のデータ供給先に供給し、送信装置10の光軸調整を制御するためのMPU等からなる第2の制御回路27と、第2の4PD23の光軸を制御信号に基づき移動させる第2の駆動手段(図示せず)から構成される。
なお、受信装置20に設けられている2つのLED21及び22のうち、LED21は後述する第1の光軸調整処理でのパイロット光の発光用と上り回線(受信装置20から送信装置10方向への光信号回線)通信光の発光用とを兼ねる発光ダイオードで、情報伝送に用いるために、例えば±5°程度の狭指向角のダイオードである。これに対し、もう一方のLED22は、後述する第1の光軸調整処理でのパイロット光33の送信用にのみ使用し、上り回線データ伝送時には消灯するダイオードであり、例えば±15°程度の広指向角の発光ダイオードである。
また、図示しない第1及び第2の駆動手段は、制御信号により水平方向と垂直方向の回転角が制御されるモータと、そのモータの回転に応じて4PD12、23の光軸を水平方向と垂直方向にそれぞれ独立して移動させる機構とからなる。また、第1の駆動手段はVCSEL13の光軸と4PD12の光軸とを一体的に移動できるように構成されており、第2の駆動手段は、APD24と4PD23の光軸とを一体的に移動できるように構成されている。なお、駆動手段において、第1及び第2の駆動手段の両方、又はどちらか一方の駆動手段は、モータを使用せずに手動による手合わせによる駆動手段を用いてもよい。なお、本明細書において、パイロット光は特に限定しない限り連続して点灯するものとする。
(第1の実施の形態)
次に、本発明の光軸調整方法の第1の実施の形態の動作について、図2及び図3のフローチャートを図1と併せ参照して説明する。この第1の実施の形態は、送信装置10と受信装置20の最初の設置時の光軸調整動作である。なお、図2及び図3のフローチャート、及び後述する各フローチャートでは、図示の便宜上、送信装置10、10’と受信装置20の配置位置は図1とは逆にして図示している。
まず、所望位置に設置された送信装置10は、スタンバイモードとされ、電源スイッチ(SW)をオン(ON)した後、制御回路16によりドライバ14を介して第1のLED11を点灯し、第1のパイロット光31を受信装置20へ送信する(以上、図2のステップS101〜S103)。この後、送信装置10は第1の光軸調整処理動作に入る。ここで、第1のパイロット光31は、キャリア周波数が約40MHz程度で点灯発光する。
一方、これと並行して、送信装置10に対向する所望位置に設置された受信装置20は、制御回路27によりスタンバイモードとされ4PD23の出力受信信号が得られるかどうかでパイロット光31を受信したかどうかを判定する(図2のステップS201、S202)。受信信号が受光回路25から入力されたときは、受信装置20内の制御回路27はパイロット光31を受光したと判断し、電源スイッチ(SW)をオン(ON)としてスタンバイモードを解除し(図2のステップS203)、第1の光軸調整処理に入る。
送信装置10は、上記のステップS103の処理に続く第1の光軸調整処理では、LED11を再点灯し(図2のステップS104)、LED11から第1のパイロット光31を受信装置20へ送信する。続いて、送信装置10は、受信装置20から後述するように、同時に送信されている第2のパイロット光32及び第3のパイロット光33を同時に受光する4PD12の受信信号に基づいて、光軸センターの自動調整を行う(図2のステップS105)。
上記の光軸センターの自動調整は、4PD12で受光される第2のパイロット光32及び第3のパイロット光33からなる集合パイロット光が、4PD12の4つある受光部の受光面積がそれぞれ等しくなる位置、すなわち、集合パイロット光の光軸中心が4PD12の受光部の中心位置に一致するように、制御回路16が4PD12を図示しない駆動モータにより回動させることで行う。4つある受光部の受光面積がそれぞれ等しいかどうかは、4PD12から並列に出力される4つのパイロット光受信信号レベルを比較することで検出できる。
続いて、制御回路16はこの光軸センターの自動調整が完了したかどうか判定し(図2のステップS106)、完了したときには続いて4PD12のパイロット光32の受信信号に基づき、後述する受信装置20から手合わせOKの信号が受信されたことを確認することで第1の光軸調整処理を終了し(図2のステップS107)、第2の光軸調整処理に移行する。
他方、受信装置20の第1の光軸調整処理では、制御回路27がドライバ26を介してLED21及び22をそれぞれ発光させ、パイロット光32と33を送信装置10へ送信させる(図2のステップS204)。ここで、LED21及び22から送信される第2及び第3のパイロット光32及び33は、それぞれキャリア周波数が約30MHz程度であり、前記第1のパイロット光31のキャリア周波数約40MHzとはキャリア周波数が異なるため、受信装置20では自発光の反射等によるパイロット光と区別することができる。また、LED21及び22を同時点灯させて、第2及び第3のパイロット光32及び33を同時に送信することにより、送信装置10へのパイロット光の光強度を高めている。
続いて、4PD23で第1のパイロット光31を受光して得られた4つの受信信号レベル(RSSIレベル)の相対値に基づき、4PD23の上下左右の位置を検出する(図2のステップS205)。続いて、受信装置20の手合わせOKかどうか判定し(図2のステップS206)、送信装置10からのパイロット光31を受光して手合わせOKであれば(光軸調整による最適位置状態であれば)、LED21及び22をそれぞれ消灯させ(図2のステップS207)、手合わせ完了データでFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図2のステップS208)、第2の光軸調整処理に移行する。
従って、送信装置10から受信装置20への下り回線での光軸調整確認情報等を送信装置10へフィードバックするために用いる上り回線用LED21は、最初の電源立ち上げ時の第1の光軸調整処理では点灯され(図2のステップS204)、その後消灯された後(図2のステップS207)、電気−光変換(E/O変換)により手合わせ完了データでFM変調した光を送信する直前に点灯され(図2のステップS208)、手合わせ完了データ転送後は図2では図示を省略したが消灯される。なお、LED21のパイロット光32をFM変調して行う上記のデータ伝送のボーレートは、例えば19.2kbpsである。
次に、送信装置10の第2の光軸調整処理について説明する。第2の光軸調整処理では、送信装置10の制御回路16はドライバ14を介してLED11を消灯制御し、第1のパイロット光31を消灯した後(図2のステップS108)、VCSEL13を一定時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す(すなわち、点滅する)ように制御し、点滅する第4のパイロット光をVCSEL13から送信させ(図2のステップS109)、これに応答して受信装置20が送信した受光確認OK信号を4PD12で受信したかどうかを確認する(図2のステップS110)。すなわち、4PD12で光電変換して得られた電気信号を受光回路15を介して制御回路16でFM復調等して受光確認OK信号であるか否かを判定する。
受光確認OK信号を受信していないときには、送信装置10自身による光軸自動微調整を行ってから(図2のステップS111)、ステップS109に戻り、VCSEL13からの点滅パイロット光の送信を継続することを、受光確認OK信号を4PD12で受信するまで繰り返し、受光確認OK信号を4PD12で受信したときには、第3の光軸調整処理に移行する。上記のステップS111による光軸自動微調整では、VCSEL13の光軸を調整するが、VCSEL13の光軸と4PD12の光軸とは一体的に回動できるように構成されているため、4PD12の光軸も同時に調整される。
他方、受信装置20の第2の光軸調整処理では、上記の送信装置10の第2の光軸調整処理でVCSEL13から送信された点滅パイロット光34を4PD23で受信し(図2のステップS209)、4PD23からの受信信号が所定レベル以上であるか否かにより受光確認できたかどうか制御回路27が判定し(図2のステップS210)、受光確認できたときには、点滅パイロット光の受光確認OK信号でFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図2のステップS211)、第3の光軸調整処理に移行する。
なお、第2の光軸調整処理で点滅するパイロット光34を使用するのは、ある特定のパターンを持った点滅光とすることで、他の外来光やLED11、21、22からのLEDパイロット光31、32、33と区別するためである。
送信装置10の第3の光軸調整処理では、VCSEL13を点灯制御してこれよりパイロット光34を受信装置へ送信する(図3のステップS112)。続いて、4PD12によりVCSEL13からのパイロット光34による手合わせOK信号を受信できたかどうか確認し(図3のステップS113)、受信できた時に送達確認処理に移行する。
一方、受信装置20の第3の光軸調整処理では、上記の送信装置10の第3の光軸調整処理でVCSEL13から送信された点灯パイロット光34を4PD23で受信し、その受信点灯パイロット光34が4PD23の受光面の中心に来るように(4つの受光部の受光面積が同じになるように)4PD34の光軸を微調整した後(図3のステップS212)、その光軸微調整が終了したかどうか判定し(図3のステップS213)、終了した時は、点灯VCSEL光による手合わせOK情報でFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図3のステップS214)、送達確認処理に移行する。
送信装置10の送達確認処理では、VCSEL13を使用したノーマルデータ伝送モードとなり(図3のステップS114)、カラーバーで変調した光をVCSEL13から送信させる(図3のステップS115)。その後、4PD12で受信装置20からのエラー情報の受信処理を行い(図3のステップS116)、受信したエラー情報が後述するエラーフリーであるかの送達確認OK判定を行う(図3のステップS117)。エラーフリー状態にない場合には、送達確認OKではないと判定し、送信装置10の自動追尾による光軸調整を行ってから(図3のステップS118)、再びステップS114に戻り、エラーフリー状態になるまで自動追尾による光軸調整が繰り返される。送達確認OKであると判定されると、以後相互認証処理(図3のステップS119)を行ってから、最終的に本来伝送しようとする映像・音声データでVCSEL13からの光を変調して受信装置20へ送信する映像・音声送信処理を行う(図3のステップS120)。
一方、受信装置20の送達確認処理では、送信装置10の上記の送達確認処理で送信された、VCSEL13からのカラーバーで変調した光をAPD24で受信し、受光回路25で復調し(図3のステップS215)、制御回路27で復調信号中の伝送誤りチェックコードであるCRCC(サイクリック・リダンダンシイ・チェック・コード)を用いた公知のエラーチェックを行い、エラーがあるか否かを示すデータを生成して、ドライバ26を介して、そのデータでFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させる(図3のステップS216)。
その後、受信装置20は、上記のCRCCを用いたエラーチェックの結果、エラーが存在しないエラーフリーであるか否か判定する(図3のステップS217)。このエラーフリーの判定は、例えばある一定の時間の間のエラー数が、予め定めた閾値以下であるとき(例えば、画像の6フィールド以内の蓄積エラー数が10個以下であるとき)エラーフリーであると判定する。
エラーフリーでなければ再度カラーバーを受信してエラーチェックを行う(図3のステップS215、S216)。エラーがあるときには、その情報が前述したようにLED21から送信され、送信装置10ではこれを受信すると、自動追尾による光軸調整を行ってから再度カラーバーを送信するので(図3のステップS116、S117、S118、S114、S115)、上記のステップS215で再度カラーバーを受信することにより、エラーフリーの状態にすることが可能である。
このようにして、受信装置20は、ステップS217でエラーフリーと判定すると、以後送信装置10との間で相互認証処理(図3のステップS218)を行ってから、最終的に伝送しようとする映像・音声データで変調されているVCSEL13からの光をAPD24で受信し、これにより光電変換して得られた受信信号を、受光回路25を介して制御回路27へ出力する映像・音声受信処理を行う(図3のステップS219)。
このステップS219の映像・音声受信処理では、送信装置10のVCSEL13からメイン光で送信された映像信号及び音声信号とそれに付加されているCRCCエラーチェックコードをAPD24により受信し、受信CRCCエラーチェックコードを用いたエラーチェックを行う。なお、そのエラーチェック結果を送信装置10へLED21から送信してもよい。
なお、相互認証処理(図3のステップS119、S218)では、VCSEL13から受信装置20のAPD24に対して相互認証のためのデータで変調されたデータ光35を送信し、受信装置20で受信した相互認証のためのデータに基づいて相互認証を行い、その相互認証結果を示す情報をLED21が発光する光を変調して送信装置10へ送信する。送信装置10はLED21からの光を受信して相互認証結果の情報を得る。その相互認証結果が正常でなかった場合は、再度上記の相互認証のためのデータ光35をVCSEL13から送信するが、相互認証結果が正常であれば、相互認証動作を終了する。
このように、本実施の形態では、第1の光軸調整処理では、受信装置20から同時に送信されたLED21及び22からの2つのパイロット光32及び33を、送信装置10が4PD12で受光して、4PD12の受光面の中心でパイロット光32及び33を受光できる位置に4PD12の光軸を自動的に粗調整すると共に、送信装置10のLED11から送信された第1のパイロット光31を受信装置20が4PD23で受光して、4PD23の受光面の中心でパイロット光31を受光できる位置に4PD23の光軸を自動的に粗調整する。
その後の第2の光軸調整処理では、送信装置10からは一定時間間隔で点滅するパイロット光34をVCSEL13から送信し、それを受信した受信装置20の受信確認OKか否かの情報に基づいて、送信装置10と受信装置20との通信により、送信装置10が4PD12の光軸の微調整(光軸の再確認調整)を行う。
その後の第3の光軸調整処理では、第1の光軸調整結果において、光軸調整用パイロット光31〜33の識別が反射等の影響で本来の光軸位置での実像光識別による光軸調整ではなく、反射による虚像光に対する光軸調整を実施していないかを確認するために、送信装置10からは実際にデータ伝送に使用するVCSEL13からのメイン光をパイロット光34として使用して送信し、それを受信した受信装置20の受信確認OKか否かの情報に基づいて、送信装置10と受信装置20との通信により、受信装置20が4PD23の光軸の最終確認調整を行う。これにより、第1の実施の形態では、パイロット光の反射による虚像光への光軸フォーカスを排除できる。
(第2の実施の形態)
ところで、上記の本発明の第1の実施の形態の光軸調整方法では、LEDパイロット光による第1の光軸調整後は、LEDパイロット光は直ぐに消灯するのが通常であり、その後のVCSEL13からの光送信用メイン光を本来の伝送モードであるノーマルモードから一定間隔で点滅するパイロット光モードにし、受信装置20のメイン光受信用フォトダイオードAPD24とは別に設けた光軸調整用としての4PD23にて受信し、光軸の再確認調整を実施する過程ではパイロット光用LED11は点灯しないようにしている。
このとき、メイン光を利用したパイロット光強度が大きい条件の場合、4PD23で受光する光照度が大きくなるため、光軸がずれていても正確な位置検出ができない条件が発生してしまい、うまく光軸調整ができない場合が発生する。この現象を除去するようにしたのが、次に説明する第2の実施の形態の光軸調整方法である。
図4及び図5は本発明になる光軸調整方法の第2の実施の形態のフローチャートを示す。同図中、図2及び図3と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態は、送信装置10及び受信装置20共に、第1の光軸調整処理までは第1の実施の形態と同様であるが、第2の光軸調整処理が異なる。
すなわち、送信装置10の第2の光軸調整処理では、LED11を第1の光軸調整処理のステップS104で点灯したままの状態で、VCSEL13を一定時間間隔で点灯と消灯とを繰り返し(点滅させ)、これより点滅パイロット光34を受信装置20へ送信する(図4のステップS125)。その後、送信装置10の制御回路16は、受信装置20から送信されて4PD12で受信した受信信号が、VCSEL点滅パイロット光受光確認OK信号であるか否かを判定し(図4のステップS126)、VCSEL点滅パイロット光受光確認OK信号でなければ、送信装置10による4PD12及びVCSEL13の光軸の自動微調整を行ってから(図4のステップS127)、ステップS125に戻り、VCSEL13からの点滅パイロット光の送信を継続することを、受光確認OK信号を4PD12で受信するまで繰り返し、その後、第3の光軸調整処理に移行する。
他方、受信装置20の第2の光軸調整処理では、4PD23がVCSEL13からの点滅パイロット光34を受光すると同時に、LED11からのLEDパイロット光も受光し、この受光信号を光電変換して得られた受信信号のレベルに基づき、制御回路27がVCSEL点滅パイロット光等の受光確認を行う(図4のステップS225)。制御回路27は、上記の受信信号レベルが所定レベル以上であるか否かにより受光確認OKであるか否かを判定し(図4のステップS226)、充分な受信信号レベルが得られれば、受光確認OKと判断して、点滅パイロット光の受光確認OK信号でFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図4のステップS227)、第3の光軸調整処理に移行する。
受信装置20の第3の光軸調整処理以降の処理は、図5に示すように第1の実施の形態と同様である。一方、送信装置10の第3の光軸調整処理では、最初にLED11を消灯制御するが(図5のステップS128)、それ以後は第1の実施の形態と同様である。
このように、本実施の形態では、本来のパイロット光31〜33での第1の光軸調整処理後も、LED11からの第1のパイロット光31を消灯せずに点灯したままとし、送信用メイン光を本来の伝送モードであるノーマルモードから一定間隔で点滅するパイロット光モードとし、その点滅パイロット光34とLEDパイロット光31とを受信装置20の4PD23で同時に受光するようにしたため、LEDパイロット光31によるマスキング効果でメイン光による点滅パイロット光34の照射強度を下げることができ(信号レベルのC/Nを下げることができ)、その結果、メイン光を利用した点滅パイロット光強度が大きくても、光軸がずれている場合の位置検出の精度向上を実現できる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明になる光軸調整方法の第3の実施の形態について説明する。図6乃至図8は本発明になる光軸調整方法の第3の実施の形態のフローチャートを示す。図6乃至図8中、図4及び図5と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。第3の実施の形態では、送信装置10及び受信装置20の第1の光軸調整処理以降の処理は第2の実施の形態と同様であるが、第1の光軸調整処理の直前に、第1の光軸確認処理を行う点に特徴がある。
すなわち、送信装置10の制御回路16は、スタンバイモードでLED11を点灯して第1のLEDパイロット光31を送信した後(図6のステップS103)、第1の光軸確認処理を行う。この第1の光軸確認処理では、VCSEL13を用いたノーマルデータ伝送モードとし(図6のステップS131)、カラーバーで変調されたメイン光(データ光35)をVCSEL13から送信させた後(図6のステップS132)、受信装置20から送信されたエラー情報を4PD12で受信する(図6のステップS133)。
そして、このエラー情報に基づいて、制御回路16はエラーフリーかどうか判定し(図6のステップS134)、エラーフリーでなければ、第1の光軸調整処理を実行し、エラーフリーであれば、第1の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図8のステップS119)に移行する。
一方、受信装置20の制御回路27は、スタンバイモードで送信装置10からの第1のパイロット光31を受信確認して電源SWをオンとした後(図6のステップS203)、第1の光軸確認処理を行う。受信装置20の第1の光軸確認処理では、送信装置10のVCSEL13から送信されたカラーバーで変調されているメイン光(データ光35)を、メイン光受信用フォトダイオードであるAPD24で受光して光電変換し、得られた受信信号を受光回路25を介して制御回路27で復調してカラーバーを受信する(図6のステップS231)。
続いて、受信装置20の制御回路27は、受信信号中に含まれているエラーチェックコードCRCCを用いてエラーチェックを行い、そのエラーチェックに基づくエラー情報を生成して、そのエラー情報をドライバ26を介してLED21からエラー情報でFM変調されたデータ光を送信させた後(図6のステップS232)、生成した上記のエラー情報に基づきエラーフリーであるか否かを判定し(図6のステップS233)、エラーフリーでなければ、第1の光軸調整処理を実行し、エラーフリーであれば、第1の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図8のステップS218)に移行する。
この実施の形態では、送信装置10及び受信装置20の電源SWオンの直後(電源立ち上げ時)において、第1の光軸調整処理を行う前に、最初にCRCCを付加したカラーバーをメイン光で送信装置10から受信装置20へ送信して、送信装置10と受信装置20の間の光軸調整確認を行い、光軸調整が許容範囲内であれば、エラーフリーであると判定して、光軸が合っていないときの光軸調整手順をバイパスして直ちに相互認証処理を行うようにしたため、送信装置10及び受信装置20を、一度設置して第1又は第2の実施の形態における光軸調整を既に終えている場合のように、既に送信装置10及び受信装置20の光軸が合っている場合は、再度の電源立ち上げ時の光軸調整確認では、電源立ち上げ時に送信装置10及び受信装置20の光軸の最適位置の確認のために個々の調整可動部を動かすことなく、光軸確認動作のみを行うことで調整動作を終了でき、よって、システム立ち上げ時間を短縮できる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明になる光軸調整方法の第4の実施の形態について説明する。図9乃至図11は本発明になる光軸調整方法の第4の実施の形態のフローチャートを示す。図9乃至図11中、図2及び図3、又は図6乃至図8と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。第4の実施の形態では、図9に示す送信装置10及び受信装置20の電源立ち上げ後第1の光軸調整処理までと、図11に示す第3の光軸調整処理以降の処理は第3の実施の形態と同様であるが、図10に示すように第1の光軸調整処理終了後、第2の光軸確認処理、第2の光軸調整処理、第3の光軸確認処理を順次に行ってから第3の光軸調整処理を行うようにした点に特徴がある。なお、第2の光軸調整処理は第1の実施の形態と同様である。
すなわち、送信装置10は第1の光軸調整処理終了後の第2の光軸確認処理において、VCSEL13を用いたノーマルデータ伝送モードとし(図10のステップS141)、カラーバーで変調されたメイン光(データ光35)をVCSEL13から送信させた後(図10のステップS142)、受信装置20から送信されたエラー情報を4PD12で受信する(図10のステップS143)。
そして、このエラー情報に基づいて、制御回路16はエラーフリーかどうか判定し(図10のステップS144)、エラーフリーでなければ、第2の光軸調整処理に移行し、エラーフリーであれば、第2の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図11のステップS119)に移行する。
一方、受信装置20の制御回路27は、第1の光軸調整処理終了後の第2の光軸確認処理において、送信装置10のVCSEL13から送信されたカラーバーで変調されているメイン光(データ光35)をAPD24で受光して光電変換し、得られた受信信号を受光回路25を介して制御回路27で復調してカラーバーを受信する(図10のステップS241)。
続いて、受信装置20の制御回路27は、受信信号中に含まれているエラーチェックコードCRCCを用いてエラーチェックを行い、そのエラーチェックに基づくエラー情報を生成して、そのエラー情報をドライバ26を介してLED21からエラー情報でFM変調されたデータ光を送信させた後(図10のステップS242)、生成した上記のエラー情報に基づきエラーフリーであるか否かを判定し(図10のステップS243)、エラーフリーでなければ、第2の光軸調整処理に移行し、エラーフリーであれば、第2の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図11のステップS218)に移行する。
送信装置10は第2の光軸調整処理の後の第3の光軸確認処理において、VCSEL13を用いたノーマルデータ伝送モードとし(図10のステップS149)、カラーバーで変調されたメイン光(データ光35)をVCSEL13から送信させた後(図10のステップS150)、受信装置20から送信されたエラー情報を4PD12で受信する(図10のステップS151)。
そして、このエラー情報に基づいて、制御回路16はエラーフリーかどうか判定し(図10のステップS152)、エラーフリーでなければ、図11に示す第3の光軸調整処理に移行し、エラーフリーであれば、第3の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図11のステップS119)に移行する。
一方、受信装置20の制御回路27は、第2の光軸調整処理終了後の第3の光軸確認処理において、送信装置10のVCSEL13から送信されたカラーバーで変調されているメイン光(データ光35)をAPD24で受光して光電変換し、得られた受信信号を受光回路25を介して制御回路27で復調してカラーバーを受信する(図10のステップS247)。
続いて、受信装置20の制御回路27は、受信信号中に含まれているエラーチェックコードCRCCを用いてエラーチェックを行い、そのエラーチェックに基づくエラー情報を生成して、そのエラー情報をドライバ26を介してLED21からエラー情報でFM変調されたデータ光を送信させた後(図10のステップS248)、生成した上記のエラー情報に基づきエラーフリーであるか否かを判定し(図10のステップS249)、エラーフリーでなければ、図11に示す第3の光軸調整処理に移行し、エラーフリーであれば、第3の光軸調整処理から送達確認処理までを省略して相互認証処理(図11のステップS218)に移行する。
このように、本実施の形態では、第1乃至第3の光軸調整処理の終了毎に、CRCCを付加したカラーバーを送信装置10から受信装置20へノーマルデータ伝送モードでVCSEL13の送信メイン光を用いて伝送し、受信装置20でCRCCを用いたエラーチェックを行う光軸確認処理を行い(第3の光軸調整処理の後の送達確認処理は光軸確認処理に相当する)、その光軸確認処理でエラーフリーと判定されたときは、光軸調整用LED11〜13からのLEDパイロット光の識別が反射等の影響で本来の光軸位置での実像光識別による光軸調整ではなく、反射による虚像光に対する光軸調整を実施していないかを確認動作する光軸調整処理を省略するようにしたため、システム立ち上げ時間の短縮を図ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明になる光軸調整方法の第5の実施の形態について説明する。図12乃至図14は本発明になる光軸調整方法の第5の実施の形態のフローチャートを示す。図12乃至図14中、図9乃至図11と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。第5の実施の形態では、第1乃至第3の光軸調整処理のうち、受信装置20の第1の光軸調整処理と第3の光軸調整処理が第4の実施の形態と異なる。
ところで、以上の実施の形態では、各光軸調整処理で光軸調整が完了すると、受信装置20が送信装置10へ光軸調整完了の情報をLED21から送信することで、次の光軸調整処理あるいは光軸確認処理へ移行するようにしているが、パイロット光(LED21〜23及びVCSEL13を使用したパイロット光)による光軸調整処理時において、往復動作による手合わせ手段を用いて受信装置20の光軸調整を行うと、光軸が最適位置を通り過ぎてしまう場合があり、このとき、光軸調整が完了していないにも拘らず、誤って光軸調整完了の情報を送ってしまい、光軸調整完了の誤認識をしてしまう場合がある。
この第5の実施の形態は、上記の不都合を解消するものであり、まず、受信装置20の第1の光軸調整処理において、4PD23で第1のパイロット光31を受光して得られた4つの受信信号レベル(RSSIレベル)の相対値に基づき、4PD23の上下左右の位置を検出した後(図12のステップS205)、受信装置20の手合わせOKかどうか判定する(図12のステップS206)。
受信装置20の制御回路27は受信装置20の手合わせOKであると判定したときは、その手合わせOKの状態、すなわち光軸調整による最適位置状態が一定時間持続するかどうか判定し(図12のステップS251)、一定時間持続した場合に限り、LED21及び22をそれぞれ消灯させ(図12のステップS207)、手合わせ完了データでFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図12のステップS208)、第2の光軸調整処理に移行する。
また、受信装置20の第3の光軸調整処理において、送信装置10の第3の光軸調整処理でVCSEL13から送信された点灯パイロット光34を4PD23で受信し、その受信点灯パイロット光34が4PD23の受光面の中心に来るように(4つの受光部の受光面積が同じになるように)4PD34の光軸を微調整した後(図14のステップS212)、その光軸微調整がOKかどうか判定する(図14のステップS213)。
続いて、受信装置20の制御回路27は、その光軸微調整がOKである状態が一定時間持続するかどうか判定し(図14のステップS252)、一定時間持続した場合にのみ、点灯VCSEL光による手合わせOK情報でFM変調した光をLED21から送信装置10へ送信させて(図14のステップS214)、送達確認処理に移行する。
このように、本実施の形態では、受信装置20での第1の光軸調整処理及び第3の光軸調整処理において、光軸調整による最適位置状態が一定時間持続しなければ、受信装置20は送信装置へ光軸調整完了の情報を送信しないようにしているため、送信装置10からのパイロット光と受信装置20からのパイロット光に基づいて往復動作による光軸調整を行った場合の、誤った光軸調整完了情報の送信に基づく光軸調整完了の誤認識を防止できる。
なお、以上の実施の形態での送達確認処理では、光軸調整処理後、VCSEL13から送信する光送信用メイン光を本来の伝送モードであるノーマルモードに戻した後は、メイン光を受光する受信装置20の下り回線専用フォトダイオード(APD24)にて受光した受光状態結果を伝送品質情報として送信装置10へフィードバックすることで、常時光軸の微調整を可能にしている。
また、上記の各実施の形態では、送信装置10から受信装置20への下り回線での伝送品質情報等の確認結果を、送信装置10へフィードバックするために受信装置20では上り回線用LED21を具備しているが、このLED21は最初の電源立ち上げ時の第1の光軸調整処理中はパイロット光を送信するために点灯され、電気−光変換(E−O変換)による伝送品質情報等(手合わせ完了通知、受光確認OK通知、エラーチェック結果等)を伝送するコマンド伝送時には、その直前に点灯され、コマンド転送後は消灯される。
次に、本発明の光軸調整方法の第6、第7の実施の形態について説明する。図15は発明になる光軸調整方法の第6、第7の実施の形態を実施する、光無線データ伝送システムの第二の例の概略システムブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図15において、光無線データ伝送システム1’は、映像・音声データなどの情報データを送信するための送信装置10’と、上記の情報データを受信するための受信装置20とで構成されており、例えば送信装置10’と受信装置20との間は10m程度の距離だけ離間対向配置されている。
この光無線データ伝送システム1’は、図1の光無線データ伝送システム1と比較すると、送信装置10’の構成が図1の送信装置10のそれと異なる。すなわち、送信装置10’は、第1のパイロット光31を送信するための第1のLED11と、受信装置20から送信された第2のパイロット光32及び第3のパイロット光33をそれぞれ受光するための第1の4PD12と、同様に受信装置20から送信された第5のパイロット光36及び第6のパイロット光37をそれぞれ受光するための無分割フォトダイオード(以下、1PD)17と、情報データを伝送するためのデータ光35又は第4のパイロット光34を送信するためのレーザダイオード(VCSEL)13と、LED11又はVCSEL13から光信号を発光させるためのドライバ14と、4PD12の4つの受光部でそれぞれ受光した光信号と1PD17の受光部で受光した光信号とを光電変換(O/E変換)して得た電気信号を処理するための受光回路18と、送信装置10に接続された不図示のデータ供給元から送信データの供給を受けてドライバ14に供給し、受光回路18から電気信号を受信して光軸調整を制御するためのMPU(マイクロプロセッサ)等からなる制御回路16と、VCSEL13、4PD12及び1PD17の各光軸を制御信号に基づき、一体的に移動させる駆動手段(図示せず)とから構成される。1PD17は、広受光角度のフォトダイオードであり、例えば±60°程度である。
(第6の実施の形態)
次に、上記の光無線データ伝送システム1’に適用する本発明になる光軸調整方法の第6の実施の形態について、図16、図17及び図18のフローチャートを併せ参照して説明する。図16乃至図18中、図6乃至図8と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。この第6の実施の形態は、送信装置10’及び受信装置20共に、第3の実施の形態の送信装置10及び受信装置20の第1の光軸確認処理の直前に電源立ち上げ確認処理を設け、かつ、第1の光軸確認処理の直後に第0の光軸調整処理を設け、更に第1の光軸調整処理を第3の実施の形態と若干変更を加えた処理としたものである。
図15において、まず、所望位置に設置された送信装置10’は、送信装置10’と受信装置20間の通信確立確認のためにスタンバイモードとされ、電源スイッチ(SW)をオン(ON)した後(図16のステップS101、S102)、制御回路16によりドライバ14を介して第1のLED11をバースト点灯制御して、バースト点灯光である第1のパイロット光31を受信装置20へ送信する(以上、図16のステップS161)。この後、送信装置10’は電源立ち上げ確認処理動作に入る。ここで、第1のパイロット光31は、キャリア周波数が約40MHz程度で点灯発光する。
なお、本明細書では、パイロット光送信用LED11、21、22が点灯と消灯とを交互に繰り返して送信するパイロット光をバースト点灯パイロット光といい、主目的通信に用いるメイン光を送信するVCSEL13が点灯と消灯とを交互に繰り返して送信するパイロット光を点滅パイロット光と区別して用いるが、これは前者が約2kHzでオン/オフした後、40MHzに近い周波数でFM変調した点灯光であるのに対し、後者はFM変調していない点で異なるためであるが、広義の意味ではいずれも点灯と消灯とを交互に繰り返すので実質的には両者は同じである。
一方、これと並行して、受信装置20は、制御回路27によりスタンバイモードとされ4PD23の出力受信信号が得られるかどうかでパイロット光31を受信したかどうかを判定する(図16のステップS201、S261)。受信信号が受光回路25から入力されたときは、受信装置20内の制御回路27はパイロット光31を受光したと判断し、電源スイッチ(SW)をオン(ON)としてスタンバイモードを解除し(図16のステップS203)、電源立ち上げ確認処理に入る。
受信装置20の電源立ち上げ確認処理では、上記の送信装置10’からのバースト点灯パイロット光31を受信したことを示す返答信号として、制御回路27がドライバ26を介してLED21及び22をそれぞれバースト点灯させ、バースト点灯パイロット光32、36と33、37を送信装置10’へ送信させる(図16のステップS262)。LED21及び22を同時にバースト点灯させて、第2及び第3のパイロット光32及び33を同時に送信することにより、送信装置10’へのパイロット光の光強度を高めている。受信装置20は上記の電源立ち上げ確認処理終了後、第3の実施の形態と同様の第1の光軸確認処理を経て第0の光軸調整処理に移行する。
一方、送信装置10’の電源立ち上げ確認処理では、受信装置20のLED21及び22から送信された、バースト点灯パイロット光31を受信したことを示す返答信号であるバースト点灯パイロット光32、33、36及び37のうち、バースト点灯パイロット光32及び33を4PD12で受信すると共に、バースト点灯パイロット光36及び37を1PD17で受信する。
4PD12及び1PD17でそれぞれバースト点灯パイロット光を光電変換して得られた受信信号は、受光回路18に供給されて加算合成された後、制御回路16に供給される。制御回路16は、加算合成信号レベルが所定レベル以上であるかどうかに基づき、バースト点灯パイロット光を受光したかどうか判定し(図16のステップS162)、受光したと判定した場合にのみ、LED11を消灯制御することにより(図16のステップS163)、電源立ち上げ確認処理を終了し、その後、第3の実施の形態と同様の第1の光軸確認処理を経て第0の光軸調整処理に移行する。
送信装置10’と受信装置20の第1の光軸確認処理では、第3の実施の形態の第1の光軸確認処理と同様に、CRCCを付加したカラーバーをメイン光で送信装置10’から受信装置20へ送信して、送信装置10’と受信装置20の間の光軸確認を行い、光軸が許容範囲内であれば、送信装置10’と受信装置20共に、エラーフリーであると判定して、光軸が合っていないときの光軸調整手順をバイパスして直ちに相互認証処理を行うが、光軸が許容範囲に無いときには、エラーフリーでないと判定して第0の光軸調整処理を行う。
受信装置20の第0の光軸調整処理では、まず、制御回路27がドライバ26を介してLED21及び22をそれぞれ連続点灯させ、連続点灯パイロット光32、33を送信装置10’へ送信させる(図17のステップS263)。その後、送信装置10’からバースト点灯パイロット光31を4PD23で検出し(図17のステップS264)、その検出信号レベルが所定レベル以上であるかどうかに基づき、バースト点灯パイロット光を受光したかどうか判定し(図17のステップS265)、受光したと判定した場合には第0の光軸調整処理を終了して第1の光軸調整処理に移行する。
一方、送信装置10’の第0の光軸調整処理では、受信装置20の第0の光軸調整処理でLED21及び22から送信される連続点灯パイロット光32、33を4PD12が受信し、4PD12の4つの受光部から別々に光電変換されて並列に出力される4つのパイロット光受信信号が制御回路16に供給され、ここで所定の閾値以上の受信信号レベルが得られるように、4PD12の光軸を可変して粗調整(ラフサーチ)する(図17のステップS165)と共に、4つの受信信号がそれぞれほぼ同一レベルとなるように(すなわち、連続点灯パイロット光32、33の4つの受光部の受光レベルが同じになるように)光軸を調整する(図17のステップS166)。
続いて、送信装置10’の制御回路16は受光回路15を介して4PD12から供給される4つのパイロット光受信信号が閾値レベル以上で互いに等しいかどうか判定し(図17のステップS167)、互いに等しくなった時点で、制御回路16は送信装置10’の光軸調整終了を受信装置20に知らせるためにLED11をバースト点灯指示し(図17のステップS168)、第0の光軸調整処理を終了して第1の光軸調整処理へ移行する。なお、4PD12を図示しない駆動手段により水平、垂直方向に駆動して光軸を調整すると、VCSEL13及び1PD17も4PD12と一体的に駆動されてその光軸が調整される。
このように、本実施の形態では、スタンバイモードからの電源立ち上げ時に、送信装置10’から送信されるバースト点灯パイロット光を識別検出後、受信装置20から送り返される返答バースト点灯パイロット光を、送信装置10’の電源立ち上げ確認処理で、4PD12と有効受光角度の広い1PD17を併用することで識別確認可能範囲を広げて受光し、送信装置10’からの電源投入指示に対する受信装置20の通信確保の確認を容易にし、かつ、パイロット光を連続光ではなくバースト光を使用することで、外来光との識別を可能とし、光軸ずれが大きい条件時でも最初に送信装置10’側のラフサーチによる基本光軸調整を行えるようにできる。
続いて、本実施の形態では、送信装置10’は第1の光軸調整処理に移行すると、制御回路16がLED11に対して連続点灯パイロット光を送信するように制御し(図17のステップS169)、その後4PD12により受信装置20から送信された受信装置の光軸手合わせ完了通知信号を受信したかどうか判定する(図17のステップS170)。光軸手合わせ完了通知信号を受信したと判定したときには、第2の光軸調整処理に移行する。
一方、受信装置20の第1の光軸調整処理では、制御回路27がそれまで連続点灯していたLED21及び22を消灯制御し(図17のステップS266)、続いて、送信装置10’の第1の光軸調整処理においてLED11から送信された連続点灯パイロット光31を4PD23で受信し、その4つの受光部のそれぞれで得られた4つの受信信号に基づき、4PD23の上下左右の位置を検出する(図17のステップS267)。この位置検出結果に基づき、受信装置20の制御回路27は、4PD23の光軸の位置調整を手動で行う手合わせがOKであるか否かを判定し(図17のステップS268)、手合わせOKの判定結果が得られると、送信装置10’へ手合わせ完了通知信号をLED21からの光を変調してコマンドとして送信する(図17のステップS269)。その後、前述した第2の光軸調整処理に移行する。
このように、本実施の形態によれば、電源立ち上げ時に光軸が大きくずれている状態にあっても、最初に送信装置10’のラフサーチにより受信装置20に対する大まかな光軸調整を行い、続けて送信装置10’の光軸を微調整した後、送信装置10’に対する受信装置20の光軸を調整することで、短時間での光軸調整を実現可能としている。また、電源立ち上げ後は、最初に下り回線でエラーチェックコードが付加されたデータ信号を送信し、受信装置で受信してエラーチェックを行うことで光軸確認を行い予め設定したエラー許容範囲である場合には光軸調整を行わず次の処理ステップに移行することで電源立ち上げ時間の短縮が可能である。
(第7の実施の形態)
次に、本発明になる光軸調整方法の第7の実施の形態について、図19、図20、図21及び図22のフローチャートを併せ参照して説明する。図19乃至図22中、図16乃至図18と同一処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。この第7の実施の形態は、送信装置10’の第0の光軸調整処理と、送信装置10’及び受信装置20の第1の光軸調整処理が第6の実施の形態と異なる。
すなわち、送信装置10’の第0の光軸調整処理では、受信装置20の第0の光軸調整処理でLED21及び22から送信される連続点灯パイロット光32、33を4PD12が受信し、4PD12の4つの受光部から別々に光電変換されて並列に出力される4つのパイロット光受信信号が制御回路16に供給され、ここで所定の閾値以上の受信信号レベルが得られるように、4PD12の光軸を可変して粗調整(ラフサーチ)する(図20のステップS165)。
続いて、制御回路16は4PD12から出力される4つのパイロット光受信信号レベルがそれぞれ閾値以上であるかどうか判定し(図20のステップS171)、閾値以上であることを確認した時点で、制御回路16は送信装置10’の光軸調整終了を受信装置20に知らせるためにLED11を一定時間バースト点灯指示し(図20のステップS172)、第0の光軸調整処理を終了して第1の光軸調整処理へ移行する。
送信装置10’の第1の光軸調整処理では、制御回路16がLED11に対して連続点灯パイロット光を送信するように制御し(図20のステップS169)、その後4PD12により受信装置20から送信された受信装置の光軸手合わせ完了通知信号を受信したかどうか判定する(図20のステップS170)。光軸手合わせ完了通知信号を受信したと判定したときには、続いて受信装置20のLED21及び22から送信される連続点灯パイロット光32、33を4PD12が受信し、4PD12の4つの受光部から別々に光電変換されて並列に出力される4つのパイロット光受信信号が制御回路16に供給される。
制御回路16はこれら4つのパイロット光受信信号レベルが互いに等しくなるように、すなわち、連続点灯パイロット光の光束中心が4PD12の光軸センターに位置するように、4PD12の光軸を可変調整する(図20のステップS173)。制御回路16は4PD12の光軸調整により上記の4つのパイロット光受信信号レベルが互いに等しくなったかどうかチェックし(図20のステップS174)、等しくなったときには自動光軸調整OKと判断して、そのことを受信装置20へ通知するためにLED11を一定時間バースト点灯指示し(図20のステップS175)、第1の光軸調整処理を終了して第2の光軸調整処理に移行する。
一方、受信装置20の第1の光軸調整処理では、制御回路27が第6の実施の形態と同様に、LED21及び22の消灯制御(図20のステップS266)、連続点灯パイロット光31を受信する4PD23から出力される4つの受信信号に基づく、4PD23の上下左右の位置の検出(図20のステップS267)、手合わせがOKであるか否かの判定(図20のステップS268)、手合わせOKの判定結果が得られたときの手合わせ完了通知信号のLED21からの送信(図20のステップS269)を順次に行った後、LED21及び22をそれぞれ連続点灯制御する(図20のステップS270)。
その後、制御回路27は受光回路25を介して入力される4PD23の出力信号を検出し(図20のステップS271)、その検出レベルに基づき、4PD23が送信装置10’から送信されたバースト光を受光したかどうか判定し(図20のステップS272)、バースト光を受光したと判定した時点で、送信装置10’の光軸調整が終了したと判断して第1の光軸調整処理を終了して第2の光軸調整処理に移行する。
この実施の形態では、光軸調整の手順として、最初に受信装置20に対する送信装置10’のラフサーチによる光軸自動調整により大まかに光軸を確保し、上り回線の通信品質を確保した上で、次に送信装置10’に対する受信装置20の光軸を調整し、受信装置20の光軸を決定後、更に受信装置20に対する送信装置10’の光軸を微調整しているため、光軸調整を確実なものにすることができる。
また、本実施の形態では、第6の実施の形態に比べて若干光軸調整に要する時間はかかるが、第6の実施の形態では受信装置20に対する送信装置10’の光軸調整を、最初のラフサーチ調整に続けて微調整を行い、送信装置10’の光軸調整を全て終了後に、送信装置20に対する受信装置の光軸を調整しているため、受信装置20からのパイロット光との光軸位置が送信装置10’に対し、最終的に最適位置から少しずれた位置になることがあるが、この現象を回避することができる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、上記の第1の実施の形態又は第2の実施の形態を、他の一又は二以上の実施の形態を任意の組み合わせで併用することも可能である。また、受信装置20ではパイロット光の光強度を高めるためにLED21及び22の2個のLEDを具備しているが、狭指向角のLED21の1個のみを具備するようにしてもよい。更に、エラーチェックコードはCRCCに限定されるものではなく、リードソロモン符号その他エラーチェックに使用できるコードであれば何でもよい。
また、送信装置10、10’と受信装置20とのそれぞれにおいて、第3の光軸調整ステップ終了後、光無線伝送システムの電源停止時にその光調整位置情報を記憶しておき、光無線伝送システムの電源再立ち上げ時に、記憶された光調整位置情報に基づいて、光軸の微調整を行うようにしてもよい。
本発明方法を実施する、光無線データ伝送システムの第一の例の概略システムブロック図である。 本発明方法の第1の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第1の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第2の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第2の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第3の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第3の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第3の実施の形態のフローチャート(その3)である。 本発明方法の第4の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第4の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第4の実施の形態のフローチャート(その3)である。 本発明方法の第5の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第5の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第5の実施の形態のフローチャート(その3)である。 本発明方法を実施する、光無線データ伝送システムの第二の例の概略システムブロック図である。 本発明方法の第6の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第6の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第6の実施の形態のフローチャート(その3)である。 本発明方法の第7の実施の形態のフローチャート(その1)である。 本発明方法の第7の実施の形態のフローチャート(その2)である。 本発明方法の第7の実施の形態のフローチャート(その3)である。 本発明方法の第7の実施の形態のフローチャート(その4)である。
符号の説明
1、1’ 光無線データ伝送システム
10、10’ 送信装置
11、22 パイロット光送信用発光ダイオード(LED)
12、23 4分割フォトダイオード(4PD)
13 レーザダイオード(VCSEL)
14、26 ドライバ
15、18、25 受光回路
16、27 制御回路
17 無分割フォトダイオード(1PD)
20 受信装置
21 パイロット光及び上り回線通信光送信用発光ダイオード(LED)
24 メイン光受光用アバランシェ・フォトダイオード(APD)
31、32、33、34、36、37 パイロット光
32 パイロット光又は上り回線通信光
35 データ光



Claims (13)

  1. 主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光を前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の第1のパイロット光受光部と、前記第1のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、
    前記メイン光発光部から送信された前記メイン光を受光するためのメイン光受光部と、前記第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又は前記メイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を前記第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、前記第2のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
    前記受信装置が、前記第1のパイロット光発光部から送信された前記第1のパイロット光を、前記第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、前記第2の駆動手段を介して前記第2のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光受光部の光軸を粗調整すると共に、前記送信装置が、前記第2のパイロット光発光部から送信された前記第2のパイロット光を、前記第1のパイロット光受光部で受信して得た第2の受信パイロット信号に基づき、前記第1の駆動手段を介して前記第1のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸を粗調整する第1の光軸調整ステップと、
    前記第1の光軸調整ステップの光軸粗調整後に、前記第1のパイロット光発光部からの前記第1のパイロット光を消灯すると共に、前記メイン光発光部から一定時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す点滅パイロット光を前記受信装置へ送信させ、前記受信装置が前記点滅パイロット光を前記第2のパイロット光受光部で受信したことを確認したときに出力する受信確認信号を前記第2のパイロット光発光部から送信させ、前記第1のパイロット光受光部で前記受信確認信号を受信するまで、前記第1の駆動手段を制御して前記第1のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸の微調整を行う第2の光軸調整ステップと、
    前記第2の光軸調整ステップの光軸微調整後に、前記メイン光発光部からメイン光を点灯するパイロット光として前記受信装置へ送信させ、前記点灯するパイロット光を前記第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、前記第2の駆動手段を介して前記第2のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光受光部の光軸の最終調整を行う第3の光軸調整ステップと
    を含むことを特徴とする光軸調整方法。
  2. 主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光を前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の第1のパイロット光受光部と、前記第1のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、
    前記メイン光発光部から送信された前記メイン光を受光するためのメイン光受光部と、前記第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又は前記メイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を前記第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、前記第2のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
    前記受信装置が、前記第1のパイロット光発光部から送信された前記第1のパイロット光を、前記第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、前記第2の駆動手段を介して前記第2のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光受光部の光軸を粗調整すると共に、前記送信装置が、前記第2のパイロット光発光部から送信された前記第2のパイロット光を、前記第1のパイロット光受光部で受信して得た第2の受信パイロット信号に基づき、前記第1の駆動手段を介して前記第1のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸を粗調整する第1の光軸調整ステップと、
    前記第1の光軸調整ステップの光軸粗調整後に、前記第1のパイロット光発光部からの前記第1のパイロット光を引き続き点灯したままの状態で、前記メイン光発光部から点灯と消灯とを繰り返す点滅パイロット光を前記受信装置へ送信させて、前記受信装置の前記第2のパイロット光受光部で前記第1のパイロット光と前記点滅パイロット光とを同時に受光させて、前記第1のパイロット光のマスキング効果で前記点滅パイロット光の照射強度を下げると共に、前記受信装置が前記点滅パイロット光を前記第2のパイロット光受光部で受信したことを確認したときに出力する受信確認信号を前記第2のパイロット光発光部から送信させ、前記第1のパイロット光受光部で前記受信確認信号を受信するまで、前記第1の駆動手段を制御して前記第1のパイロット光受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸の微調整を行う第2の光軸調整ステップと、
    前記第2の光軸調整ステップの光軸微調整後に、前記第1のパイロット光発光部からの前記第1のパイロット光を消灯すると共に、前記メイン光発光部からメイン光を点灯するパイロット光として前記受信装置へ送信させ、前記点灯するパイロット光を前記第2のパイロット光受光部で受信して得た信号に基づき、前記第2の駆動手段を介して前記第2のパイロット光受光部の光軸の最終調整を行う第3の光軸調整ステップと
    を含むことを特徴とする光軸調整方法。
  3. 前記送信装置の電源立ち上げ時に、前記メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で前記受信装置へ送信し、前記受信装置では、前記メイン光をメイン光受光部で受信して得た前記エラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って予め設定したエラー許容範囲であるか否か判定し、前記エラー許容範囲内であるときには前記第1乃至第3の光軸調整ステップを省略して光軸調整処理を終了し、前記エラー許容範囲外であるときには前記第1の光軸調整ステップによる処理に移行する第1の光軸確認ステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の光軸調整方法。
  4. 前記第1、第2、第3の光軸調整ステップの各々の終了毎に、第2、第3、第4の光軸確認ステップをそれぞれ設け、
    前記第2乃至第4の光軸確認ステップの各々は、前記メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で前記受信装置へ送信し、前記受信装置では、前記メイン光をメイン光受光部で受信して得た前記エラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って予め設定したエラー許容範囲であるか否か判定し、前記エラー許容範囲内であるときには前記第1乃至第3の光軸調整ステップのうち、その光軸確認ステップに続いて処理されるべきそれ以降の光軸調整ステップをすべて省略して光軸調整処理を終了し、前記エラー許容範囲外であるときには前記第1乃至第3の光軸調整ステップのうち、その光軸確認ステップに続いて処理されるべき光軸調整ステップによる処理に移行することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の光軸調整方法。
  5. 前記第1の光軸調整ステップ及び前記第3の光軸調整ステップのそれぞれは、前記受信装置において前記第2のパイロット光受光部の光軸調整による最適位置状態が一定時間持続するか否か判定する第1の処理と、前記光軸調整による最適位置状態が前記一定時間持続した判定結果が得られた時に、光軸調整終了情報で変調した前記第2のパイロット光発光部からの送信光を前記送信装置へ送信する第2の処理とを含むことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の光軸調整方法。
  6. 前記第3の光軸調整ステップ終了後、前記送信装置の前記メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号をメイン光で前記受信装置へ送信し、前記受信装置では、前記メイン光をメイン光受光部で受信して得た前記エラーチェックコードが付加されたデータ信号に基づき、エラーチェックを行って得たエラー情報で変調した前記第2のパイロット光発光部からの送信光を前記送信装置へ送信し、前記送信装置では、前記第2のパイロット光発光部からの送信光を前記第1のパイロット光受光部で受信して得た前記エラー情報に基づき、前記第1のパイロット光受光部の光軸を微調整する送達確認ステップを含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の光軸調整方法。
  7. 前記第1の光軸調整ステップは、前記下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するための第2のパイロット光発光部を、前記第2のパイロット光を送信するために点灯制御した後、前記第1のパイロット光を前記第2のパイロット光受光部で受信して得た第1の受信パイロット信号に基づき、前記第2のパイロット光受光部の光軸を調整して、その調整が終了したときに前記第2のパイロット光発光部を一旦消灯制御し、前記第2のパイロット光受光部の光軸調整終了確認結果を示す送信光を前記送信装置へ送信する直前に、前記第2のパイロット光発光部を点灯制御した後、前記送信光の送信終了後に消灯制御する手順を含むことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の光軸調整方法。
  8. 前記第2のパイロット光発光部は、狭指向角の第1の発光ダイオードと、この第1の発光ダイオードよりも広指向角の第2の発光ダイオードとよりなり、前記上り回線用の第2のパイロット光の送信時は、前記第1及び第2の発光ダイオードを同時点灯し、前記下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光の送信時は、前記第1の発光ダイオードのみ点灯することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の光軸調整方法。
  9. 前記第1のパイロット光受光部及び第2のパイロット光受光部は、それぞれ4つの受光部を持つ4分割フォトダイオードで構成されており、前記第1の光軸調整ステップは、前記第1のパイロット光受光部を構成する第1の4分割フォトダイオードの4つの受光部から出力される前記第2のパイロット光の受光信号レベルが等しくなるよう前記第1の駆動手段を制御して光軸を調整すると共に、前記第2のパイロット光受光部を構成する第2の4分割フォトダイオードの4つの受光部から出力される前記第1のパイロット光の受光信号レベルが等しくなるよう前記第2の駆動手段を制御して光軸を調整することを特徴とする請求項1又は2記載の光軸調整方法。
  10. 前記送信装置と受信装置とのそれぞれにおいて、
    前記第3の光軸調整ステップ終了後、前記光無線伝送システムの電源停止時にその光調整位置情報を記憶するステップと、
    前記光無線伝送システムの電源再立ち上げ時に、前記記憶された光調整位置情報に基づいて、光軸の微調整を行うステップとを更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の光軸調整方法。
  11. 主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光を前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の、複数の分割受光部からなるパイロット光メイン受光部と、上り回線用のパイロット光補助受光部と、前記パイロット光メイン受光部の光軸を前記メイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、
    前記メイン光発光部から送信された前記メイン光を受光するためのメイン光受光部と、前記第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又は前記メイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を前記第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、前記第2のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
    前記受信装置が、前記第1のパイロット光発光部から送信された点灯と消灯とを交互に繰り返す第1の点滅パイロット光を、前記パイロット光受光部で第1の受信点滅パイロット信号として識別検出することにより、前記受信装置が前記第2のパイロット光発光部から点灯と消灯とを交互に繰り返す第2の点滅パイロット光を返答信号として前記送信装置へ送信し、前記送信装置が、前記第2の点滅パイロット光を、前記パイロット光メイン受光部と前記パイロット光補助受光部とでそれぞれ受信して得た両者の加算受信光の光電変換信号である第2の受信点滅パイロット光信号を識別検出することで、前記受信装置と前記送信装置とが通信可能状態にあることを確認する第1の確認ステップと、
    前記第1の確認ステップ終了後に、前記メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号を前記メイン光で前記受信装置へ送信し、前記受信装置では、前記メイン光を前記メイン光受光部で受信して得た前記エラーチェックコードが付加されたデータ信号のエラーチェックを行ってエラー判定を行うと共に、そのエラーチェックの確認結果を前記第2のパイロット光発光部から上り回線により前記送信装置に送信し、前記送信装置が前記パイロット光メイン受光部により受信して得た情報に基づきエラー判定を行い、前記受信装置と前記送信装置とが各々の前記エラー判定により、互いに予め設定したエラー許容範囲であるか否かの判定を行い、光軸調整が必要であるか否かを判断する第2の確認ステップと、
    前記第2の確認ステップにより、前記受信装置が前記エラー許容範囲外であると判定したときには、前記受信装置の第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を送信し、前記送信装置が前記連続点灯パイロット光を前記パイロット光メイン受光部の前記複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号が所定の閾値以上の信号レベルで、かつ、互いの信号レベルが等しくなるように、前記第1の駆動手段を介して該連続点灯パイロット光の位置方向に、前記送信装置のパイロット光メイン受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸の微調整を行った後、前記送信装置の前記第1のパイロット光発光部から前記第1の点滅パイロット光を前記受信装置へ送信し、前記受信装置が前記パイロット光受光部で前記第1の点滅パイロット光を受信して再度識別検出することで、前記送信装置の基本的な光軸調整を行う第1の光軸調整ステップと、
    前記第1の光軸調整ステップの光軸調整後に、前記受信装置が、前記送信装置の第1のパイロット光発光部から送信された連続点灯パイロット光を、前記パイロット光受光部で受信して得た受信連続点灯パイロット信号に基づき、前記第2の駆動手段により該パイロット光受光部の光軸及び前記メイン光受光部の光軸を調整した後、前記第2のパイロット光発光部から前記受信装置の光軸調整終了コマンドを前記送信装置へ送信し、前記送信装置が前記パイロット光メイン受光部にて前記光軸調整終了コマンドを受信識別することで、前記受信装置の基本的な光軸調整を行う第2の光軸調整ステップと
    を含むことを特徴とする光軸調整方法。
  12. 主目的通信に用いるメイン光を送信するメイン光発光部と、光軸調整確認のために第1のパイロット光を前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する第1のパイロット光発光部と、上り回線用の、複数の分割受光部からなるパイロット光メイン受光部と、上り回線用のパイロット光補助受光部と、前記パイロット光メイン受光部の光軸を前記メイン光発光部の光軸と一体的に移動させる第1の駆動手段とを備えた送信装置と、
    前記メイン光発光部から送信された前記メイン光を受光するためのメイン光受光部と、前記第1のパイロット光発光部から送信された下り回線用の第1のパイロット光又は前記メイン光発光部から送信されたパイロット光を受光する第2のパイロット光受光部と、下り回線での伝送品質情報等の確認結果を示す送信光又は上り回線用の第2のパイロット光を送信するために第2のパイロット光を前記第1のパイロット光発光部の指向角よりも狭指向角で、かつ、前記メイン光発光部の指向角よりも広指向角で送信する一の発光部を含む第2のパイロット光発光部と、前記第2のパイロット光受光部の光軸を前記メイン光受光部の光軸と一体的に移動させる第2の駆動手段とを備えた受信装置とが、対向配置されて光通信する光無線伝送システムの光軸調整方法であって、
    前記受信装置が、前記送信装置の前記第1のパイロット光発光部から送信された点灯と消灯とを交互に繰り返す第1の点滅パイロット光を、前記パイロット光受光部で受信して第1の受信点滅パイロット信号として識別検出した後、前記受信装置が前記第2のパイロット光発光部から点灯と消灯とを交互に繰り返す第2の点滅パイロット光を返答信号として前記送信装置へ送信し、前記送信装置が、前記第2の点滅パイロット光を、前記パイロット光メイン受光部と前記パイロット光補助受光部とでそれぞれ受信して得た両者の加算受信光の光電変換信号である第2の受信点滅パイロット光信号を識別検出することで、前記受信装置と前記送信装置とが通信可能状態にあることを確認する第1の確認ステップと、
    前記第1の確認ステップ終了後に、前記メイン光発光部からエラーチェックコードが付加されたデータ信号を前記メイン光で前記受信装置へ送信し、前記受信装置では、前記メイン光を前記メイン光受光部で受信して得た前記エラーチェックコードが付加されたデータ信号のエラーチェックを行ってエラー判定を行うと共に、そのエラーチェックの確認結果を前記第2のパイロット光発光部から上り回線により前記送信装置に送信し、前記送信装置が、前記パイロット光メイン受光部により受信して得た情報に基づきエラー判定を行い、前記受信装置と前記送信装置とが各々の前記エラー判定により、互いに予め設定したエラー許容範囲であるか否かの判定を行い、光軸調整が必要であるか否かを判断する第2の確認ステップと、
    前記第2の確認ステップにより、前記受信装置が前記エラー許容範囲外であると判定したときには、前記受信装置の第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を送信し、前記送信装置が前記連続点灯パイロット光を前記パイロット光メイン受光部の前記複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号が所定の閾値以上の信号レベルとなるように、前記第1の駆動手段を介して該連続点灯パイロット光の概略位置方向に、前記送信装置のパイロット光メイン受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸の粗調整を行った後、前記送信装置の前記第1のパイロット光発光部から前記第1の点滅パイロット光を前記受信装置へ送信し、前記受信装置が前記パイロット光受光部で前記第1の点滅パイロット光を受信して再度識別検出することで、前記送信装置の概略光軸調整を行う第1の光軸調整ステップと、
    前記第1の光軸調整ステップの光軸調整後に、前記受信装置が、前記第2のパイロット光発光部からの前記連続点灯パイロット光の送信を停止した後、前記送信装置の第1のパイロット光発光部から送信された連続点灯パイロット光を、前記パイロット光受光部で受信して得た受信連続点灯パイロット信号に基づき、前記第2の駆動手段により該パイロット光受光部の光軸及び前記メイン光受光部の光軸を調整した後、前記第2のパイロット光発光部から光軸調整終了コマンドを前記送信装置へ送信し、前記送信装置が前記パイロット光メイン受光部にて前記光軸調整終了コマンドを受信識別することで、前記受信装置の基本的な光軸調整を行う第2の光軸調整ステップと、
    前記第2の光軸調整ステップの光軸調整後に、前記受信装置が前記第2のパイロット光発光部から連続点灯パイロット光を再度送信し、前記送信装置が、前記受信装置の前記第2のパイロット光発光部からの前記連続点灯パイロット光を前記パイロット光メイン受光部の前記複数の受光部によりそれぞれ光電変換して得られた信号の信号レベルが互いに等しくなるように、前記第1の駆動手段を介して該パイロット光メイン受光部の光軸及び前記メイン光発光部の光軸の微調整を行った後、再度前記送信装置の第1のパイロット光発光部から点灯と消灯とを交互に繰り返す第1の点滅パイロット光を前記受信装置へ送信し、前記受信装置が、前記第1の点滅パイロット光を前記パイロット光受光部で受信して受信第1の点滅パイロット信号として再度識別検出することで、前記送信装置の基本的な光軸調整を更に行う第3の光軸調整ステップと
    を含むことを特徴とする光軸調整方法。
  13. 前記第2の確認ステップにより、前記エラー許容範囲内である判定したときは、それ以降の光軸調整ステップを行わず光軸調整を終了することを特徴とする請求項11又は12記載の光軸調整方法。
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