JP4538137B2 - カッターブレード及び自在切削機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質の被加工材料を例えば、円板切断加工等の丸形切削加工、角形切削加工、座グリ加工等の多種類の自在切削加工に好適に用いられるカッターブレード及び当該カッターブレードを具備した自在切削機に関する。
【0002】
【関連技術】
従来、石英ガラス等の硬質板状材料から円板を切り出すには、その板材の肉厚が10mm以下の場合には、炭酸ガスレーザー加工機での切断が一般的であるが、肉厚が10mmを超えるものには対応ができなかった。この場合、ウオータージェット(超高圧水)による切断が考えられるが、大量に研磨材を用いる事になり、使用後の処理を含めコスト高になり、又、機械そのものも高価なものとなってしまい問題がある。
【0003】
又、従来のダイヤモンドカッターを使用する一般的な切断機による加工においては、四角い角板を8角形、16角形と徐々に多角形に切断した後、円筒研削機やMC(マシニングセンター)機で研削し、円板を製作していた為、工程が長くなり、その上研削の際の研削量が多い上、時間もかかり効率的ではなかった。根本的な問題点は、ダイヤモンドカッターを使用する一般的な切削加工機によると、普通は直線的にしか切断できないことに原因があった。
【0004】
そこで、石英ガラス材料等から円板を容易に切り出すことができる他、種々の加工を容易に行なうことができる装置として、容易に所望のサイズの円板を切り出すことができ、又、従来切断できなかった板厚30mm〜50mmの板材から円板を切り出すことが可能で、更にリング状部材を切り出すことができる上、円周状の中グリ(座グリ)加工や丸め加工等の種々の加工を容易に行うことができるようにした自在切削機が提案されている(特開平9−300337号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した自在切削機は、既に製品化されており非常に好評を得ている。この従来の自在切削機においては、図11に示すようなカッターブレード58が上下動自在、水平動自在かつ回転自在に設けられたカッターホルダー46に着脱自在に取り付けられ、該カッターブレード58の先端を被加工材料Wの上面に接触させて切削作業が行われる。
【0006】
この従来のカッターブレード58は、板状の金属基板59と、該金属基板59の先端部に設けられかつダイヤモンド砥粒等の砥粒を固着させた砥粒チップ部59aと、該金属基板59の基端部に設けられかつカッターホルダー46に着脱自在に支持される支持部59bとを有している。
【0007】
例えば、図13に示すように、石英ガラス材料等の被加工材料Wを切削する場合、切削部位に切削液Lを供給しつつ切削作業が行われるが、この切削液Lは、該カッターブレード58の砥粒チップ部59aの先端面及び内外面と被加工材料Wの被研削面との間の隙間を通過する間に、その切削領域を冷却すると共に被加工材料Wの切り粉及び脱落した砥粒(以下切り粉等)Mを洗い流して、それと一緒に外部に排出される。このような切削液Lの作用によって、カッターブレード58による切削速度が増加すると共に、カッターブレード58の寿命も延びる。
【0008】
しかし、上記した従来のカッターブレード58を使用して、比較的厚みの厚い石英ガラス材料等の被加工材料Wの切削加工をする場合、切削の進行に伴って切削深さが増大してくると、前記隙間を流れる切削液Lは極めて大きな抵抗を受けることになる。このような場合には、供給される切削液Lの流量は、急速に減少してしまい、その結果、前記冷却作用及び洗浄作用を、もはや奏し得なくなってしまい、被加工材料Wの切削溝Nの切削側面N1,N2とカッターブレード58の砥粒チップ部59aの内外側面に石英ガラスの切り粉及び脱落した砥粒(切り粉等)Mが詰まって、カッターブレード58の切削速度が減少して、切削速度が急激に落ちて切削が進まなくなってしまうという問題があった。
【0009】
この問題の解消には、砥粒チップ部59aの高さよりもわずかに深い所まで切削加工を行い、その後、切削加工を一時止め、カッターブレード58を被加工材料Wから抜き取り、被加工材料Wの切削溝N内及びカッターブレード58の砥粒チップ部59aの内外面に詰まった切り粉等Mを取り除いてから、再度切削加工を開始するという対策も考えられるが、切削加工に要する時間が長くなり、コストが増大するという問題がある。
【0010】
また、カッターブレードの形状が平板である場合には、一定厚み以上の円板乃至円柱を切り出す際、断面円の径を一定とすることが困難であり、寸法不良をきたしやすいという問題があった。
【0011】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、切削の全工程にわたって、カッターブレードと被加工材料との間に詰まる切り粉等を効果的に取り除き、これと相まって、切削抵抗を低減させ、切削時間を短縮することができる上、板厚最大200mmの板材から円板乃至円柱をバリやカケを生じさせることなく切り出すことができ、またリング状部材の切り出し等も自在にかつ精度よく行うことができるようにしたカッターブレード及び当該カッターブレードを用いた自在切削機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のカッターブレードは、被加工材料が載置される加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対して接離自在かつ回転自在に設けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機に用いられるカッターブレードであり、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられていることを特徴とする。
【0013】
上記砥粒層は上記金属基板の側面の全面に設けてもよいし、部分的に設けることもできる。部分的に設ける場合には、特別の限定はないが、多数のストライプ状に設け、特に切削時に切削液を被加工材料の切削溝から外部に排出するように傾斜して設けるのが好ましい。
【0014】
上記砥粒層の側面高さが、砥粒チップ部の側面高さよりも小であること、即ち該砥粒層の厚さが該砥粒チップ部の厚さよりもわずかに例えば0.05mm程度だけ、薄い厚さを有するのが好ましい。
【0015】
被加工材料が石英ガラスである場合は、上記砥粒層を構成する砥粒が、上記砥粒チップ部を構成する砥粒、例えば#170よりも細かい砥粒、例えば#200であるのが好適である。
【0016】
上記砥粒チップ部の先端形状を突部形状とすることによって、カッターブレードが被加工材料を抜ける時に生じるクラック、チッピング等の欠損を格段に減少させることが可能となる。この砥粒チップ部の先端面砥粒形状の先端角度としては45°〜120°が好適である。
【0017】
上記砥粒チップ部及び砥粒層を構成する砥粒としては、ダイヤモンド、SiC、Al23、ZrO2、Si34、CBN及びBNからなる群から選択された1種又は2種以上を用いることができる。
【0018】
上記板状の金属基板を所定の曲率半径で湾曲せしめたカッターブレードを用いれば、被加工材料Wから円板やリング状部材等を寸法精度よく好適に切り出すことができる。なお、角形切削を行う場合は、平板状のカッターブレードを用いればよいことは言うまでもない。
【0019】
本発明の自在切削機の第1の態様は、被加工材料が載置される加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対して接離自在かつ回転自在に設けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして上記した本発明のカッターブレードを用いることを特徴とする。このよう本発明のカッターブレードを用いることによって自在切削機の切削効率を極めて向上させることができる。
【0020】
本発明の自在切削機の第2の態様は、基台と、該基台の上面中央部に設けられかつ被加工材料が載置される加工テーブルと、該基台の周辺部に設けられた支柱と、該支柱の側方に設けられた支持ブロックと、該支持ブロックに上下動自在かつ回転自在に取り付けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする。
【0021】
前記カッターホルダーを、カッターホイールの半径方向に移動自在に構成すれば、切り出すべき円板のサイズに応じてカッターブレードの切削位置を自在に移動させることができるので、種々のサイズの円板を容易に切り出すことができる。
【0022】
前記カッターホイールを降下させ、被加工材料面にカッターブレード先端が接触しつつ切削作業が行われるようにすれば、被加工材料の切削作業が円滑に行なわれる利点がある。
【0023】
前記カッターブレードが、被加工材料の下面に達するまで切断が行なわれた時、該カッターホイールの降下が停止するように作動するストッパー手段を設置することにより、余分な切削作業が行なわれる不都合はない。
【0024】
前記カッターホイールを上下動するための作業ハンドルと、該カッターホイールを固定するためのロック手段とを設けておけば、作業者によるカッターホイールの上下動及び停止などの切断作業に伴なう補助作業が容易となる利点がある。
【0025】
前記カッターホルダーは1個又は複数個設置することができ、各カッターホルダーには1個又は複数個のカッターブレードを着脱自在に取り付けることができる。カッターホルダーを複数個設置する場合には、それらは互いに等距離に位置するように配置されることが望ましい。
【0026】
該カッターホルダーの設置個数は3個がより好ましく、3個のカッターホルダーは互いに各カッターホルダーから等距離に位置して前記カッターホイール周縁部に取り付けられる。
【0027】
前記カッターホイールが重力によって自重降下し、前記カッターブレードが上下動自在な状態でその先端が被加工材料面に接続しつつ切断作業が行なわれるようにすれば、被加工材料面に凹凸が存在する場合でもその凹凸形状に追従してカッターブレードが上下動し、即ち凸部があればカッターブレードが凸部形状に応じて上方に移動して(逃げて)切断作業が行なわれる。したがって、カッターブレードの上方への移動(逃げ動作)なしに、被加工材料表面の凸部などを強引に切断する際に発生する被加工材料の割れや破壊などの不都合は、カッターブレードを上下動自在とし、重力によるカッターブレードへの加圧によって切断作業を行なう本発明の構成においては、一切生ずることがないという利点がある。
【0028】
前記カッターホイールが該加工テーブルに対して上下動の他にさらに水平方向に移動可能とすれば、該カッターブレードは被加工材料に対してXYZ方向(三次元方向)に移動可能となるので、1枚の被加工材料から1枚目の円板を切り出した後、カッターブレード位置を移動することによって2枚目、3枚目及びそれ以上の枚数の円板を自在に切り出すことができる。
【0029】
本発明の自在切削機の第3の態様は、被加工材料が載置可能とされかつ回転可能な加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対してXYZ方向に移動可能とされ、かつ回転自在に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に着脱自在に取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする。
【0030】
本発明の自在切削機の第4の態様は、被加工材料が載置可能とされかつ回転可能な加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対してXYZ方向に移動可能とされ、かつ回転自在に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする。
【0031】
本発明の自在切削機の第5の態様は、基台と、被加工材料が載置可能とされかつ該基台上に回転可能に設けられた加工テーブルと、両端にガイド部を設けた長尺状部材であり、その長手方向と直交する方向に移動可能に該基台上でかつ該加工テーブルの上方に設けられたガイドバー部材と、該ガイドバー部材の長手方向に移動可能に取り付けられた移動ブロックと、該移動ブロックに上下方向移動可能かつ回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に着脱自在に取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする。
【0032】
本発明の自在切削機の第6の態様は、基台と、被加工材料が載置可能とされかつ該基台上に回転可能に設けられた加工テーブルと、両端にガイド部を設けた長尺状部材であり、その長手方向と直交する方向に移動可能に該基台上でかつ該加工テーブルの上方に設けられたガイドバー部材と、該ガイドバー部材の長手方向に移動可能に取り付けられた移動ブロックと、該移動ブロックに上下方向移動可能かつ回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする。
【0033】
上記した第4及び第6の態様においても、カッターホルダーをカッターホイールの半径方向に移動自在としておけば、切り出すべき円板のサイズに応じてカッターブレードの切削位置を自在に移動させることができ、種々のサイズの円板を容易に切り出すことができる。
【0034】
上記した第3〜第6の態様において、上記回転軸を重力によって自重降下する構成とすれば、第1及び第2の態様の場合と同様に、上記カッターブレードが上下動自在な状態でその先端が被加工材料面に接触しつつ切削作業が行われる利点がある。
【0035】
前記加工テーブルを回転可能とすれば、該加工テーブルの回転方向をカッターブレードの回転方向と反対向きとすることによって切削速度は倍加されるようになり、切削時間が短縮される利点がある。
【0036】
上記の説明では、加工テーブルを固定しておき、カッターホイール又は回転軸を移動させる構成について説明したが、カッターホイール又は回転軸を固定しておき、加工テーブルを移動させることもでき、又はカッターホイール又は回転軸及び加工テーブルの双方を移動させて切削作業を行わせることもできる。
【0037】
又、本発明の自在切削機では、本来その構造上切削機自体の震動は小さいものであるが、さらに切削精度を上げるために、切削機下部と接地面との間に免震ゴムを介在させることによって制震性を高めることもできる。この免震ゴムとして、例えばシリコーン・エラストマーを使用することができる。
【0038】
本発明の自在切削方法は、上記自在切削機を用いる被加工材料の切削方法であり、該被加工材料を前記加工テーブル上に載置固定する工程と、上記自在切削機を用いて該被加工材料を切削又は加工する工程とからなることを特徴とする。
【0039】
上記切削方法において、切削切断処理としては被加工材料の円板状やリング状部材の切り出し等があり、切削加工処理としては中グリ加工等をあげることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、本発明の技術思想から逸脱しない限り切削機のスケールアップ、スケールダウン等種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0041】
図1は本発明のカッターブレードの一つの実施の形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は先端側から見た側面図、(c)は上面図及び(d)は下面図である。図2は本発明のカッターブレードの他の実施の形態を示す正面図である。図3は本発明のカッターブレードの別の実施の形態を示す正面図である。図4は本発明のカッターブレードによって被加工材料に切削加工を施している状態を示す断面説明図である。
【0042】
図1〜図3において、108は本発明に係るカッターブレードであり、板状の金属基板109を有している。該金属基板109の先端部には、メタルボンド、レジンボンド、電着等により砥粒を固着させた砥粒チップ部109aが形成され、該金属基板109の基端部は支持部109bとなっている。該カッターブレード108は、該支持部109bを介して、後述する自在切削機のカッターホルダー48に着脱自在に取り付けられる。
【0043】
該金属基板109の形状は特別の限定はなく、自在切削機による切削態様に応じて変形させればよいが、図示例では、被加工材料Wから円板やリング状部材などを切り出す際に好適に用いられるものとして、長尺板状で切削方向に対して所定の曲率半径で湾曲せしめられているものを示した。
【0044】
本発明のカッターブレード108の最大の特徴は、先端部の砥粒チップ部109a及び基端部の支持部109bを除いた金属基板109の主体部109cの側面に、メタルボンド、レジンボンド、電着等により砥粒を固着させた砥粒層110を設けたことである(図1〜図3)。
【0045】
このような構成とすることによって、図4に示すように、硬質被加工材料にバリやチッピングを発生させることなく、切削中に発生する切り粉を細かな粒径に再度研削加工し、切削液L及び切り粉等Mを被加工材料Wの切削溝Nの側壁N1,N2とカッターブレード108との間隙から排出し易くすることによって、切削加工に使用される切削液Lの供給排出量を十分に確保し、効率のよい切削加工が可能となる。
【0046】
該砥粒層110の配置形態については、切削中に発生する切り粉を細かな粒径に再度研削加工し、カッターブレード108と被加工材料Wの加工溝Nとの間隙から排出することができるように作用する限り、特別の限定はないが、図3に示すごとく、金属基板主体部109cの側面の全面に設けてもよいし、図1及び図2に示すように、多数のストライプ状の砥粒層110を所定間隔を介して設けることもできる。この時、該ストライプ砥粒層110を図1及び図2に示すように、反切削方向に対して上方に傾斜するように設けることによって、切削時に切削液L及び切り粉等Mを被加工材料Wの切削溝Nの側壁N1,N2とカッターブレード108との間隙から効率よく排出するようにカッターブレード108を作用させることができ、切削効率がさらに向上する。なお、図2のようにストライプ状砥粒層110の形状を傾斜させる他に下方にやや湾曲させるようにすれば、切削液L及び切り粉等Mの排出効率を一層向上させることが期待できる。
【0047】
また、砥粒層110を設けることによって、切削中に切削砥粒を受けて被加工材料Wが撓んでカッターブレード108と接触した場合に、従来のカッターブレードでは避けることのできなかったチッピングを防止することができる。
【0048】
さらに、カッターブレード108の金属基板109の側面が砥粒によって被覆されて砥粒層110が形成されるため、カッターブレード108の強度が増大し、カッタブレード108が切削中に反ってしまうということはなくなり、切削面が反ることもなくなるので、寸法精度良く切削加工が可能となる。
【0049】
該砥粒層110の側面高さが、該砥粒チップ部109aの側面高さよりも小であること、即ち該砥粒層110の厚さが該砥粒チップ部109aの厚さよりもわずかに例えば0.05mm程度だけ、薄い厚さを有するのが好ましい。この砥粒層110の側面高さが砥粒チップ部109aの側面高さよりも大となると切削作業自体に困難性が生じてしまう不利がある。
【0050】
本発明のカッターブレード108の砥粒チップ部109a及び砥粒層110に用いられる砥粒としては、被加工材料の種類に応じてダイヤモンド、SiC、Al23、ZrO2、Si34、CBN及びBNの1種又は2種以上を用いることができる。
【0051】
本発明のカッターブレード108に用いられる砥粒は、被加工材料が石英ガラスの場合、砥粒チップ部109aに対しては従来と同様に#170程度とすればよい。一方、砥粒層110の砥粒としては、同様に砥粒チップ部109aの砥粒よりも細かい砥粒、例えば#200程度が好ましい。
【0052】
前記砥粒チップ部109aの形状としては、先端を平坦面とした場合を示したが、図5(a)に示すように、砥粒チップ部109aの先端面を、先端角度θを持たせた突部形状とすることもできる。このような形状とすることによって、図5(b)に示すように、切削に際して先端平坦形状に比較して切断抵抗を低減させることができ、カッターブレードが被加工材料を抜ける際の抜け面も狭小となり、抜ける際に生じるクラック、チッピング等の欠損を格段に減らせることが可能となる。
【0053】
この砥粒チップ部109aの先端面の突部形状の先端角度θは45°〜120°の範囲で設定されるのが好ましい。先端角度θが45°未満であると、切断抵抗は小さくなるが、砥粒チップ部109aの摩擦が増加し、寿命が短くなり、また、砥粒チップ部109a先端角度θが120°を越えると、切断抵抗を減少させる効果がそれだけ小さくなるが、本発明の効果が達成されることに変わりはない。
【0054】
先端角度θのさらに好ましい範囲は60°〜90°である。なお、図示例では、θ=90°の場合を好ましい例として示してある。
【0055】
本発明のカッターブレード108による切断の対象となる硬質材料としては、ガラス材料、セラミックス材料、単結晶材料、非晶質材料、水晶材料、磁性材料、炭素繊維材料、各種複合材料等をあげることができる。ガラス材料には、石英ガラス材料、ソーダ石灰ガラス材料、ホウケイ酸ガラス材料、鉛ガラス材料等がある。
【0056】
具体的なセラミックス材料としては、SiCやアルミナをあげることができ、半導体単結晶材料としては、シリコン単結晶やガリウムヒ素単結晶、リチウム・タンタレート単結晶、ガドリウム・ガリウム・ガーネット単結晶等がある。磁性材料としては、フェライトやNdFeB磁石等の希土類磁石がある。非晶質材料としては、アモルファス・シリコン等がある。
【0057】
続いて、上記した本発明のカッターブレード108を装着して円板やリング状部材の切り出し等の自在切削を行うことのできる自在切削機について説明する。この自在切削機の基本的構成は前述した特開平9−300337号に記載されており、公知であるが、本発明のカッターブレード108を装着した場合について説明しておく。
【0058】
図5は、自在切削機の1例を示す側面図、図6は同上の正面図、図7は図5の要部拡大図、図8はカッターホルダーの摘示拡大下面図及び図9は回転ブロック部分の摘示横断面図である。
【0059】
図5において、12は自在切削機で、基台14を有している。該基台14の上面中央部には、加工テーブル16が載置固定される加工テーブル支持台17が設けられている。該加工テーブル16の上面には石英ガラス板等の被加工材料が石英ガラス板等で形成された敷板15を介して載置され、ワックス等の加熱によって溶融する接着剤を用いて固定される。15aは該敷板15を該加工テーブル16上面に固定するための取付部材である。該基台14の周辺部には支柱18が立設されている。
【0060】
20は支持ブロックで、該加工テーブル16の上方に位置して該支柱の側方に延在するように取り付けられている。該支持ブロック20の中心部には、上下方向に開口する貫通口22が穿設され、該貫通口22には、回転軸24が上下動自在かつ回転自在に挿通されている。25は該支持ブロック20の上方に設けられた回転ブロックで、該回転ブロック25の中心部には該回転軸24が挿通される貫通口22aが穿設されている。該回転ブロック25の貫通口22aの面には上下方向にガイド溝25aが形成されている。24aは該回転軸24の該回転ブロック25と当接する部分の上下方向に突設された突条で、該ガイド溝25aに摺動可能に挿通ガイドされるようになっている。該回転ブロック25の外面側にはプーリー26が取り付けられている。
【0061】
28は前記支柱18の上部に取り付けられたモーターである。該モーター28のモーター軸30にはプーリー32が取り付けられている。該支柱18の上端面には、同軸回転するプーリー34及び36が設置されている。プーリー32とプーリー34には、プーリーベルト38が巻回されている。
【0062】
プーリー26とプーリー36には、プーリーベルト40が巻回されている。従って、モーター28の回転はモーター軸30、プーリー32、プーリー34、プーリー36、プーリー26及び回転ブロック25を介して回転軸24に伝達され、回転軸24が回転せしめられる。なお、41は上記したプーリー26,32,34,36及びプーリーベルト38,40から駆動部分をカバーするためのカバー部材である。
【0063】
42は該回転軸24の上部に取り付けられた重りである。該回転軸24の下端部には、円板状のカッターホイール44が取り付けられている。該カッターホイール44の周縁部にはカッターホルダー46が該カッターホイール44の半径方向に移動可能に取り付けられている。
【0064】
カッターホルダー46のネジ穴48に対応して、カッターホイール44の下面に複数のネジ穴(図示せず)が半径方向に穿設されている。カッターホルダー46をカッターホイール44の半径方向に適宜移動して当該ネジ穴にボルト等を挿通して該カッターホルダー46をカッターホイール44の下面に固着することにより、カッターホルダー46及びカッターブレード108の取り付け位置を自在に設定することができる。
【0065】
該カッターホルダー46は、図8に示す如く、カッターホイール44に取り付けられるネジ穴48を有するカッターホルダー本体50を有している。該カッターホルダー本体50の一側面には、押圧板52がボルト54,54によって該一側面に対して接離自在に取り付けられている。
【0066】
該カッターホルダー本体50の一側面と押圧板52とによって挟持間隙56が形成される。該挟持間隙56にカッターブレード108を挿入し、該押圧板52を該カッターホルダー本体50方向に押圧移動せしめることにより、該カッターブレード108は、該挟持間隙56に強固に保持される。該カッターブレード108は図1〜図3のような構成を有することは前述した通りである。該カッターホルダー本体50は1個又は複数個、好ましくは3個設けられる。複数個の場合には互いに等距離に位置するように設定するのが好ましい。各カッターホルダー本体50には1個の挟持間隙56が形成され、該挟持間隙56に1個のカッターブレード108を挿着する場合を図示したが、挟持間隙56を複数個形成し、複数個のカッターブレード108を保持するように構成することもできる。
【0067】
図6において、60は前記支柱18に取り付けられた作業ハンドルで、作業者が該作業ハンドル60を上下動することにより、該回転軸24を上下動させることができる。62はロック手段で、該ロック手段62をオン・オフさせることにより、該回転軸24の上下動をロックし、又は開放することができる。
【0068】
64はストッパーで、複数個(図示の例では3個)の高さの異なるストッパーロッド64a,64b,64cから構成され、該支持ブロック20の下部に取り付けられている。65は作動杆で、該ストッパーロッド64a〜64cの上方に位置し、該回転軸24の上下動と連動して上下動するように取り付けられ、該作動杆65の下端部が該ストッパーロッド64a〜64cのいずれかに衝突することによって該作動杆65の下降が停止し、したがって、該回転軸24及びカッターホイール44が停止するように作用する。
【0069】
該ストッパー64は、加工テーブル16上に載置された石英ガラス板等の被加工材料Wの下面までカッターブレード108による切削が行なわれた場合に、該カッターホイール44の降下を停止させ、それ以上の切削作業が行なわれないようにする。
【0070】
なお、石英ガラス板等の敷板15を介して被加工材料Wを加工テーブル16に固定するように構成しておけば、カッターホイール44の停止が多少遅れ、カッターブレード108による切削が被加工材料Wの下面を越えて行なわれた場合でも、敷板15の上面部分が切削されるのみで加工テーブル16面まで達することはないので、カッターブレード108及び加工テーブル16の両方が傷つくことがないという利点がある。
【0071】
該ストッパー64は、被加工材料Wの厚さに応じて該カッターホイール44の停止位置を調節する必要があるため、切削対象となる被加工材料Wの種類に合わせて、上記したごとく、高さの異なる複数個のストッパーロッド64a〜64cが設けられている。
【0072】
上記構成により、以下にその作用を説明する。まず、石英ガラス板等の被加工材料Wを、ワックス等の加熱によって溶融する接着剤を用いて敷板15に接着する。ワックスは加熱状態では溶融して被加工材料Wを敷板15から取り外すことができ、非加熱状態では硬化して被加工材料Wを敷板15上に接着固定することができる。
【0073】
上記被加工材料Wを接着した敷板15を加工テーブル保持台17に着脱自在に取り付けられた加工テーブル16上に載置する。次で、ストッパー64を被加工材料Wの厚さ、すなわちカッターブレード108による切削距離に合わせて調節する。
【0074】
作業ハンドル60によって、回転軸24及びカッターホイール44を降下させる。更に、カッターホルダー46を該カッターホイール44の半径方向に移動し、切断する円板形状に合わせてその位置を調節する。その後、加工テーブル16が該加工テーブル支持台17に固定される。
【0075】
次に作業ハンドル60によって、回転軸24及びカッターホイール44を上昇させ、ロック手段62によってロックした後、切削液供給スイッチ(図示せず)及びカッターホイール44の回転始動スイッチを起動する。
【0076】
ロック手段62のロックをはずし、作業ハンドル60によってカッターホイール44を下げ、切削作業、図示の例では、円板切断作業を行う。この時、回転軸24、カッターホイール44、カッターホルダー46及びカッターブレード108からなるカッター構造体はその重力に従って自重により降下し、カッターブレード108は上下動自在な状態で、その先端が被加工材料Wの表面に接触しつつ切削作業が行なわれる。
【0077】
この場合、重力に従った自重のみによるカッターブレード108への加圧によって、切削作業が行なわれる。それ故、被加工材料Wの表面に凹凸形状が存在しても、その表面形状に追従してカッターブレード108の先端が運動することになり、被加工材料Wの表面に凸部があれば凸部形状に応じてカッターブレードが上方に移動して(逃げて)切削作業が行なわれ、被加工材料Wへ余分な力が加わることはないので、被加工材料Wが割れたり破壊したりする不都合は皆無となる。また、カッターブレード108は自体の切削加工状態は図4を用いて既に説明した通りである。
【0078】
前記作動杆65の下端がストッパー64に衝突し、回転軸24及びカッターホイール44が下降せず、カッターホイール44が加工しない状態となった時、切削液供給スイッチ及びカッターホイール44の回転始動スイッチを切る。
【0079】
作業ハンドル60によって、カッターホイール44を上昇し、ロック手段62によってロックする。そして、加工テーブル16から、被加工材料Wを接着した敷板15を取り外す。該被加工材料Wを接着した敷板15を加熱手段によって加熱し、ワックス等の接着剤を溶融させて、切削された、図示の例では、円板状に切断された被加工材料Wを取り外し洗浄する。このような手順により、被加工材料Wを、例えば、円板状に切断することができる。
【0080】
上記実施の形態では、被加工材料Wから円板を切り出す場合について説明したが、応用として、カッターホルダーをスライドさせてカッターホイールの中心からカッターブレードの距離を変えることにより、リング状部材を切り出すことができ、又、上下方向にストッパーを設けることにより、円周状の中グリ(座グリ)加工を行なうこともできる。
【0081】
なお、図示の例では、カッターホルダー46を移動自在に固定する手段として、カッターホイール44の下面のネジ穴及びカッターホルダー46のネジ穴48を一致させ、ボルト等を挿着するという手動機構について説明したが、NC制御等による自動制御による構成を適用することも可能である。
【0082】
上記した図示例においては、回転軸24は上下動自在に構成した場合を示した。この場合には一枚の被加工材料Wからは1枚の円板を切り出すことはできるが、2枚目の円板は被加工材料Wの取り付け位置を移動しない限り、切り出すことはできない。
【0083】
この構成の他に、該回転軸24を上下方向の他に水平方向に移動自在として、XYZ方向に移動自在に構成することもできる。また、加工テーブル16をXYZ方向に移動自在に構成することもできる。この場合には、1枚の被加工材料Wから1枚目の円板を切り出した後、2枚目の円板を切り出す場合には該回転軸24を水平方向に移動してカッターブレードの位置の別の場所に移し、その場所から2枚目の円板を切り出すことができる。必要に応じて、同様に3枚目、4枚目及びそれ以上の枚数の円板を自在に切り出すことができる利点がある。
【0084】
また、上記の実施の形態では、加工テーブル16は回転しない場合を示したが、加工テーブル16を回転可能にすることもできる。その場合、該加工テーブル16の回転方向をカッターブレード108の回転方向と反対向きとすることによって切削速度は倍加されるので、切削時間がそれだけ短縮される利点がある。
【0085】
上記説明では、カッターホイール44及びカッターホルダー46を介してカッターブレード108を取付けた例を示したが、回転軸24の下端に直接カッターブレード108を取り付けることもできる。
【0086】
続いて、本発明のカッターブレード108が適用可能な自在切削機の他の例について、添付図面中、図10を参照して説明する。図10は自在切削機の他の例を示す側面的説明図である。
【0087】
図10において、12aは自在切削機で、基台70を有している。該基台70の両端部には基台ガイド部70a,70aが上方に突出して設けられている。該基台70の中央部には主軸72が回転自在に設けられている。該主軸72の下端部にはプーリー74が取り付けられている。
【0088】
76は該基台70の内部に設けられたモータで、該モータ76から突出する駆動軸78にはプーリー80が取り付けられている。該プーリー74及び80にはプーリーベルト82が巻回され、該プーリー80の回転が該プーリー74に伝達されるようになっている。
【0089】
上記主軸72の両端部には、加工テーブル保持台83が取り付けられ、該主軸72の回転と共に回転する。該加工テーブル保持台83上には加工テーブル84が着脱自在に取り付けられる。該加工テーブル84上には敷板86を介して被加工材料Wが載置可能とされている。
【0090】
88はガイドバー部材で、長尺状主体部88aと、その両端に下方に垂下して設けられたガイド部88b,88bとから構成されている。該ガイド部88b,88bの下端部には、回転ロール90,90が回転自在に取り付けられている。該ガイドバー部材88は該回転ロール90,90を介して前記基台ガイド部70a,70a上を移動可能とされている。従って、該ガイドバー部材88は、その長手方向と直交する方向に移動可能となっている。
【0091】
92は移動ブロックで、該ガイドバー部材88の長尺状主体部88aの長手方向に移動可能に取り付けられている。該移動ブロック92には、回転軸94が上下方向移動可能かつ回転可能に取り付けられている。該回転軸94の下端部には、前述した構成のカッターホイール44及びカッターホルダー46を介してカッターブレード108が取り付けられる。
【0092】
98は回転軸94の外筒94aに取り付けられたガイド筒で、その内面には雌ネジ部が形成されている。該ガイド筒98には外周面に雄ネジ部を形成したネジ棒100が螺動自在に螺合されている。該ネジ棒100は回転自在に該移動ブロック92に取り付けられており、ハンドル102を回転することによって該ネジ棒100が回転し、該回転軸94が上下動するようになっている。
【0093】
上記したガイドバー部材88及び移動ブロック92のそれぞれの移動は図示しない操作盤を介して所定の移動速度及び距離を入力することによって設定され、これにカッターブレード96の水平方向の移動の態様が決定される。
【0094】
上記構成により、図5〜図9の場合と同様に石英ガラス等の被加工材料Wをワックス等の加熱によって溶融する接着剤を用いて、敷板86に接着する。
【0095】
上記被加工材料Wを接着した敷板86を加工テーブル84上に載置する。次に、ハンドル102を回して回転軸94を下降し、被加工材料Wの加工位置に合わせてカッターブレード108の位置を設定する。その後、加工テーブル84が加工テーブル支持台83に固定される。
【0096】
該回転軸94及びカッターブレード108を回転させて、被加工材料Wの切削加工を行う。該カッターブレード108はXYZ方向に移動し、該被加工材料W、例えば石英ガラス板を切削加工する。
【0097】
なお、該加工テーブル84を回転可能としておけば、この加工の際、該加工テーブル84をカッターブレード108の回転方向と反対方向に回転させることによって該切削加工の加工速度はそれだけ上昇し、加工時間が短縮されることとなる。また、加工テーブル84をXYZ方向に移動可能に構成することもできる。
【0098】
この時、1枚の円板を切り出した後、該カッターブレードを2枚目の円板の切断位置に移動して切断加工を行なうことにより、2枚目の円板切断を行なうことができる。同様に、被加工材料Wの大きさに応じて3枚目以上の複数枚の円板切断を行なうこともできる。
【0099】
また、円板切断加工を行う場合には、図5〜図9に示した例の場合と同様に、カッターブレード108は自重降下して被加工材料Wの上面に接触しつつ切断作業が行われる。
【0100】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことは言うまでもない。尚、実施例1〜4においては研削液として水溶性研削液を使用した。
【0101】
(実施例1)
図1に示したものと同様のカッターブレードを装着した図5に示したものと同様の自在切削機を用いて次のような切削加工を行った。
加工条件
被加工材料:φ223mm×厚さ81.1mmの合成石英ガラス厚円板
カッターブレードの回転速度:180rpm
ウエイト(重し):18kg
切削加工速度:2.5−3mm/分
加工時間:30分
【0102】
上記加工条件に従い、207mm×厚さ81.1mmの合成石英ガラス厚円板を丸抜加工によって作成した。得られた厚円板について、その外周部の表裏の等間隔をおいたA〜Dの4箇所、合計8箇所について歪測定を行い、その結果を表1に示した。
【0103】
(実施例2)
加工条件
被加工材料:φ223mm×厚さ65.0mmの合成石英ガラス厚円板
カッターブレードの回転速度:180rpm
切削加工速度:2.5−3mm/分
ウエイト(重し):18kg
加工時間:25分
【0104】
上記加工条件に従い、実施例1と同様にして、φ207mm×65.0mmの合成石英ガラス厚円板を丸抜加工によって作成した。得られた厚円板について、実施例1と同様に歪測定を行いその結果を表1に示した。
【0105】
(実施例3)
加工条件
被加工材料:φ251mm×厚さ60.3mmの合成石英ガラス厚円板
カッターブレードの回転速度:180rpm
ウエイト(重し):18kg
切削加工速度:2.5−3mm/分
加工時間:25分
【0106】
上記加工条件に従い、実施例1と同様にして、φ151mm×厚さ60.3mmの合成石英ガラス厚円板を丸抜加工によって作成した。得られた厚円板について、実施例1と同様に歪測定を行い、その結果を表1に示した。
【0107】
【表1】
Figure 0004538137
【0108】
(実施例4)
被加工材料をφ250×厚さ13mmのアルミナ円板として、ウエイト(重し)を20kgとした以外は実施例1と同様にして、φ151mm×厚さ13mmのアルミナ円板を丸抜加工によって作成した。尚、切削加工速度は0.65mm/分であった。切削加工時間は20分であった。
【0109】
(実施例5)
被加工材料をφ300×厚さ200mmのシリコンインゴットとし、ウエイト(重し)を12kgとし、カッターブレードの回転速度を150rpmとし、φ204mm×厚さ200mmのシリコン円柱材を丸抜加工によって作成した。切削加工速度は2mm/分であった。研削液は純水を使用した。切削加工時間は110分であった。
【0110】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、カッターブレードと被加工材料との間に詰まる切り粉等を効果的に取り除き、切削時間を短縮することができる上、容易に所望のサイズの円板を切り出すことができ、又、従来切断できなかった板厚最大200mmの板材から円板を切り出すことが可能になるとともにリング状部材の切り出し等も行なうこともできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカッターブレードの一つの実施の形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は先端側から見た側面図、(c)は上面図及び(d)は下面図である。
【図2】 本発明のカッターブレードの他の実施の形態を示す正面図である。
【図3】 本発明のカッターブレードの別の実施の形態を示す正面図である。
【図4】 本発明のカッターブレードによって被加工材料に切削加工を施している状態を示す断面説明図である。
【図5】 本発明のカッターブレードのさらに別の実施の形態を示すもので、(a)は砥粒チップ部の他の例を示す摘示拡大図及び(b)は被加工材料に切削加工を施している状態を示す断面説明図である。
【図6】 自在切削機の1つの実施の形態を示す側面図である。
【図7】 同上の正面図である。
【図8】 図1の要部拡大図である。
【図9】 カッターホルダーの摘示拡大下面図である。
【図10】 回転ブロック部分の摘示横断面図である。
【図11】 自在切削機の他の実施の形態を示す側面的説明図である。
【図12】 従来のカッターブレードの1例を示すもので、(a)は正面図、(b)は先端側から見た側面図、(c)は上面図である。
【図13】 従来のカッターブレードによって被加工材料に切削加工を施している状態を示す断面説明図である。
【符号の説明】
12,12a:自在切削機、14:基台、15:敷板、16:加工テーブル、17:加工テーブル支持台、18:支柱、20:支持ブロック、22:貫通口、24,94:回転軸、25:回転ブロック、26,32,34,36,74,80:プーリー、28,76:モーター、30:モーター軸、38,40,82:プーリーベルト、42:重り、44:カッターホイール、46:カッターホルダー、48:ネジ穴、50:カッターホルダー本体、52:押圧板、54:ボルト、56:挟持間隙、58:従来のカッターブレード、60:作業ハンドル、62:ロック手段、64:ストッパー、64a〜64c:ストッパーロッド、65:作動杆、70:基台、70a:基台ガイド部、72:主軸、78:駆動軸、83:加工テーブル保持台、84:加工テーブル、86:敷板、88:ガイドバー部材、88a:長尺状主体部、88b:ガイド部、90:回転ロール、92:移動ブロック、94a:外筒、98:ガイド筒、100:ネジ棒、102:ハンドル、108:本発明のカッターブレード、109:金属基板、109a:砥粒チップ部、109b:支持部、109c:金属基板主体部、110:砥粒層、M:切り粉等、L:切削液、N:切削溝、W:被加工材料。

Claims (28)

  1. 被加工材料が載置される加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対して接離自在かつ回転自在に設けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機に用いられるカッターブレードであり、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられていることを特徴とするカッターブレード。
  2. 前記砥粒層が前記金属基板の側面に部分的に設けられることを特徴とする請求項1記載のカッターブレード。
  3. 前記砥粒層が多数のストライプ状砥粒層からなることを特徴とする請求項2記載のカッターブレード。
  4. 前記ストライプ状砥粒層が、傾斜して設けられることを特徴とする請求項3記載のカッターブレード。
  5. 前記砥粒チップ部及び砥粒層を構成する砥粒が、ダイヤモンド、SiC、Al、ZrO、Si、CBN及びBNからなる群から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のカッターブレード。
  6. 被加工材料が載置される加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対して接離自在かつ回転自在に設けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして請求項1〜5のいずれか1項記載のカッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  7. 基台と、該基台の上面中央部に設けられかつ被加工材料が載置される加工テーブルと、該基台の周辺部に設けられた支柱と、該支柱の側方に設けられた支持ブロックと、該支持ブロックに上下動自在かつ回転自在に取り付けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  8. 前記カッターホルダーが、カッターホイールの半径方向に移動自在とされていることを特徴とする請求項6又は7記載の自在切削機。
  9. 前記カッターホイールを降下させ、被加工材料面にカッターブレード先端が接触しつつ切削作業が行われるようにしたことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項記載の自在切削機。
  10. 前記カッターブレードが、被加工材料の下面に達するまで切断が行われた時、該カッターホイールの降下が停止するように作動するストッパー手段を設置することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項記載の自在切削機。
  11. 前記カッターホイールを上下動するための作業ハンドルと、該カッターホイールを固定するためのロック手段とを更に有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項記載の自在切削機。
  12. 前記カッターホルダーの設置個数が1個又は複数個であり、各カッターホルダーに1個又は複数個のカッターブレードが着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項記載の自在切削機。
  13. 前記カッターホルダーの設置個数が3個であり、該3個のカッターホルダーが互いに等距離に位置して前記カッターホイール周縁部に取り付けられることを特徴とする請求項12記載の自在切削機。
  14. 前記カッターホイールが重力によって自重降下し、前記カッターブレードが上下動自在な状態でその先端が被加工材料面に接触しつつ切削作業が行なわれることを特徴とする請求項6〜13のいずれか1項記載の自在切削機。
  15. 前記カッターホイールが前記加工テーブルに接離自在かつ回転自在であり、さらに所定位置に位置決め可能とされていることを特徴とする請求項6〜14のいずれか1項記載の自在切削機。
  16. 前記カッターホイールが該加工テーブルに対してさらに水平方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項6〜15のいずれか1項記載の自在切削機。
  17. 前記カッターホイールが該加工テーブルに対してXYZ方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項6〜16のいずれか1項記載の自在切削機。
  18. 被加工材料が載置可能とされかつ回転可能な加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対してXYZ方向に移動可能とされ、かつ回転自在に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に着脱自在に取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  19. 被加工材料が載置可能とされかつ回転可能な加工テーブルと、該加工テーブルの上方に位置し、該加工テーブルに対してXYZ方向に移動可能とされ、かつ回転自在に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  20. 基台と、被加工材料が載置可能とされかつ該基台上に回転可能に設けられた加工テーブルと、両端にガイド部を設けた長尺状部材であり、その長手方向と直交する方向に移動可能に該基台上でかつ該加工テーブルの上方に設けられたガイドバー部材と、該ガイドバー部材の長手方向に移動可能に取り付けられた移動ブロックと、該移動ブロックに上下方向移動可能かつ回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に着脱自在に取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  21. 基台と、被加工材料が載置可能とされかつ該基台上に回転可能に設けられた加工テーブルと、両端にガイド部を設けた長尺状部材であり、その長手方向と直交する方向に移動可能に該基台上でかつ該加工テーブルの上方に設けられたガイドバー部材と、該ガイドバー部材の長手方向に移動可能に取り付けられた移動ブロックと、該移動ブロックに上下方向移動可能かつ回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸の下端部に取り付けられたカッターホイールと、該カッターホイールの周縁部に取り付けられたカッターホルダーと、該カッターホルダーに取り付けられたカッターブレードとを有する切削機である自在切削機において、該カッターブレードとして、長尺板状の金属基板と、該金属基板の先端部に設けられかつ砥粒を固着させた砥粒チップ部と、該金属基板の基端部に設けられかつ自在切削機のカッターホルダーに着脱自在に取付けられる支持部と、を有し、該砥粒チップ部を除いた該金属基板の側面に砥粒を固着してなる砥粒層を設けた自在切削機用カッターブレードであって、前記砥粒層の側面高さが砥粒チップ部の側面高さよりも小であるとともに前記砥粒層を構成する砥粒が前記砥粒チップ部分を構成する砥粒よりも細かい砥粒であり、前記砥粒チップ部の先端面形状を突部形状とし、前記砥粒チップ部の先端面突部形状の先端角度を45°〜120°に設定し、かつ前記金属基板が所定の曲率半径で湾曲せしめられているようにした、カッターブレードを用いることを特徴とする自在切削機。
  22. 前記カッターホルダーが、カッターホイールの半径方向に移動自在とされていることを特徴とする請求項19又は21記載の自在切削機。
  23. 前記回転軸が重力によって自重降下し、前記カッターブレードが上下動自在な状態でその先端が被加工材料面に接触しつつ切削作業が行われることを特徴とする請求項19〜22のいずれか1項記載の自在切削機。
  24. 前記回転軸が前記加工テーブルに対して所定位置に位置決め可能とされていることを特徴とする請求項19〜22のいずれか1項記載の自在切削機。
  25. 前記加工テーブルが回転可能であることを特徴とする請求項6〜24のいずれか1項記載の自在切削機。
  26. 前記加工テーブルがXYZ方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項6〜25のいずれか1項記載の自在切削機。
  27. 前記カッターブレードとして、請求項4記載のカッターブレードを用い、多数のストライプ状砥粒層を反切削方向に対して上方に傾斜するように設けることによって、切削時に切削液を被加工材料の切削溝から外部に排出するようにしたことを特徴とする請求項記載の自在切削機。
  28. 請求項6〜27のいずれか1項記載の自在切削機を用いる被加工材料の切削方法であり、該被加工材料を前記加工テーブル上に載置固定する工程と、請求項6〜27のいずれか1項記載の自在切削機を用いて該被加工材料を切削する工程とからなることを特徴とする被加工材料の切削方法。
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