JP4536239B2 - 文字入力装置及び方法並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

文字入力装置及び方法並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手書き文字を認識する文字入力装置及びそのような文字入力方法並びに手書き文字の認識が可能なプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に1つの文字入力枠に次々と文字を重ね書きして入力する場合に好適な文字入力装置及び方法並びにそのコンピュータにその方法を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯情報端末に手書き文字を入力する場合、通常、デジタイザ上に文字入力枠を設け、スタイラスペンを用いて入力枠内に文字を入力していく。例えば、特開平7-168914号公報には、この文字入力枠を複数設けて、異なる文字入力枠に一文字ずつ手書き入力することで、特別な指示なしに手書き文字の転送・認識を行なう技術が開示されている。 また、graffiti(3Com社の登録商標)という一筆書きの特殊な形状の文字を入力する技術もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数の文字入力枠への手書き文字の入力は、文字毎に文字入力枠を移動する際にスタイラスペンを持つ手の移動が発生し、時間のロスや手ブレの原因となり、快適な文字入力を妨げている。
しかも、複数の文字入力枠を備えるには多くのスペースを必要とするため、小型化した携帯情報端末や携帯電話等に複数の文字入力枠を備えることは難しい。
【0004】
小型の携帯情報端末においては、タブレット自体を1つの文字入力枠とするのが望ましいのであるが、その場合、1文字毎の文字区切りが不明確になる問題がある。これを明確にするため、従来は、変換ボタンを備え、一文字の区切り毎にそれを押すようにしたものがあるが、それでは、自然な入力操作を妨げてしまう。
【0005】
また、graffitiなどの特殊な形状の一筆書きの文字を入力する場合は、使用者に訓練が必要であり、誰もが気軽に使用できるものではない。
本発明は上記課題を解決するため、使用者に特別な訓練を必要とせず、1つの文字入力枠に次々と文字を重ね書きして入力した手書き文字の筆跡を正確に認識する文字入力装置及び方法並びにコンピュータにその方法を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、文字1つ分の入力枠を有し前記入力枠に複数の手書き文字を重ね書きして入力する入力手段と、前記入力部により重ね書きして入力された各文字を文字単位に表示する表示手段と、文字を構成する各ストロークの基準となる基準ストローク情報を登録するストローク辞書と、文字単位にストロークの順序を登録する文字辞書と、文字列を構成する各文字の出現確率を数値で示している確率辞書と、前記入力手段に複数の手書き文字が重ね書きして入力されると、前記入力された文字のストロークと前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報とを照合して、前記入力された文字のストロークに対応するストローク候補を出力するストローク照合手段と、前記ストローク照合手段から順次出力される一連のストローク候補の順序と一致するストロークの順序を有する文字を前記文字辞書から検索し、前記検索された文字の順序を変更することなく組み合わせた文字列候補を一以上作成し、前記確率辞書に基づいて各文字列候補ごとに前記数値の合計を算出し、前記作成された一以上の文字列候補の中で前記算出された数値の合計を、各文字列候補を構成する文字数で除した値が最大の文字列を、前記重ね書きして入力された複数の手書き文字として検出し、前記検出された複数の手書き文字の各文字を文字単位で前記表示手段に表示する文字検出手段とを具備するものである
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る文字入力装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る文字入力装置の実施の形態1の構成図である。この文字入力装置は、ストローク辞書101と、筆跡辞書102と、単語辞書103と、モード切替部104と、座標入力部105と、ストローク照合部106と、時間区切り検出部107と、時間区切り型文字検出部108と、単語検出部109と、文字列出力部110とを備えている。
【0008】
図2は、この文字入力装置の正面図を示している。文字入力装置は、手書き文字を書き込むタブレット201と、入力モードや学習モードを切り換える変換ボタン202と、認識された文字等を表示する液晶パネル等からなる表示画面203と、タブレット201に使用者が手書き文字を書くスタイラスペン204とを含んでいる。なお、タブレット201とスタイラスペン204とは座標入力部105を実現し、変換ボタン202はモード切り替え部104を実現し、文字列出力部110から出力される文字列は、表示画面203のカーソル205の位置から表示される。
【0009】
ストローク辞書101は、文字の構成要素であるストロークを特定するストローク情報を登録している。ここで、ストロークとは、文字を手書き筆跡として入力する場合に、使用者がタブレット201にスタイラスペン204を連続して押圧している一筆をいう。
図3は、ストローク辞書の一例を示している。このストローク辞書101は、カタカナの構成要素であるストロークのストローク番号302ごとにストローク情報を登録している。ストローク情報は、ストロークがタブレット201のどのエリアを始点としてどのエリアを終点としているかを示す始点エリア303と終点エリア304とからなるエリア情報を含んでいる。
【0010】
図4は、エリア情報を示している。エリア情報401は、タブレット201を縦横に4分割し、16のエリアに各エリアを識別するエリア番号を割り当てている。ストロークの始点エリアと終点エリアとは、このエリア番号で示される。
また、ストローク情報は、ストロークの始点から終点までの方向に(方向に変化があれば方向列)305とその方向数306とからなる方向情報を含んでいる。
【0011】
図5は、方向情報に用いられる量子化した16の方向を示している。各方向には方向番号が付されている。方向305には、この方向番号が記載されている。
ストローク辞書101のストローク番号「s0」〜「s9」に登録されたストロークの具体例を図6(a)〜(j)に示している。ここで、ストロークの始点には、「・」を付してストロークの終点と区別している。図6(a)に示すようにストローク番号「s0」のストロークは、始点エリア「a00」、終点エリア「a03」、方向「d0」で示される。ストロークの始点から終点までは、ほぼ直線で方向に変化がないので方向数306は「1」である。図6(b),(f),(h),(j)も同様に方向数306は「1」である。
【0012】
図6(c)に示すように、ストローク番号「s2」のストロークは始点エリア「a01」、終点エリア「a33」方向列「d12、d0」で示される。ストロークの始点から終点までに方向がほぼ直角に変化しているので方向数306は「2」である。図6(d),(e),(g),(i)も同様に方向数306は「2」である。
【0013】
このように、ストローク辞書101には、文字の構成要素のストロークをタブレット201上のエリアとストロークの方向との情報であるストローク情報として登録されている。
筆跡辞書102は、文字毎に文字の構成要素であるストロークの順序を登録している。
【0014】
図7に筆跡辞書の一例を示す。この筆跡辞書102は、カタカナ文字を示すものであり、文字を識別する筆跡番号702と、その文字703と、文字を構成するストローク数704と、そのストロークの順序705とを含んでいる。ストロークを示すのには、ストローク番号が用いられている。筆跡番号「c0」〜「c7」の文字の具体例を図8(a)〜(h)に示している。
【0015】
なお、文字には長音記号「ー」などの記号も含む。
単語辞書103は、単語毎に単語を構成する文字数と文字の順序とを登録している。図9に単語辞書の一例を示す。単語辞書103は、単語を識別する単語番号902と、単語を構成する文字数903と、その文字順序904とを含んでいる。
【0016】
モード切換部104は、使用者の変換ボタン202の押下操作により、入力モードと学習モードとのモード切換えを行う。
座標入力部105は、入力モードにおいて、使用者がタブレット201上にスタイラスペン204で手書き文字の筆跡を書くと、所定の時間間隔でその筆跡の点列の座標を座標列としてストローク照合部106に通知する。
【0017】
ストローク照合部106は、図4に示したエリア情報401と図5に示した量子化された方向とを予め記憶している。エリア情報401は、各エリアの境界の座標と各エリア番号との対応である。
ストローク照合部106は、座標入力部105から座標列の通知を受けると、手書き文字筆跡のストローク情報を求める。先ず、ストロークの始点の座標からエリア情報401に基づいて始点エリアを求める。次に、ストロークの座標列から公知のセグメント化手法を用いて、図5に示した方向に基づきストロークの方向番号を求める。更に、ストロークの終点の座標からエリア情報401に基づいて終点エリアを求める。
【0018】
次に、ストローク照合部106は、座標入力部105から通知された座標列から求めたストローク情報と、ストローク辞書101に登録されているストローク情報とを照合する。
ストローク情報のうちエリアについては、始点エリア同士の市街地距離と終点エリア同士の市街地距離とを求め、その和をエリアの照合評価値とする。方向については、方向列同士のDP(Dynamic Programing)マッチング法による照合評価値を求める。エリアと方向との照合評価値の単純和を求めストローク情報の評価値とする。この方法によれば、ストローク情報の評価値の小さなものの一致度が高いことになる。
【0019】
ストローク照合部106は一致度の高いストローク情報に付されたストローク番号をストローク辞書101から取り出し、ストローク候補とする。各ストロークについて、ストローク候補を取り出すと、時間区切り型文字検出部108に通知する。
今、タブレット201上に使用者によって手書き文字の筆跡が図10に示すようにスタイラスペン204によって筆記された場合、座標入力部105は、各ストロークi1000〜i1007の座標列をストローク照合部106に通知する。ストローク照合部106は、通知された各ストロークについてストローク情報を求める。これによって、図11に示すように、使用者により手書きされた各ストロークi1000〜i1007について、ストローク情報が求められる。なお、図10で、矢符は、ストロークの終点を示している。
【0020】
次に、ストローク照合部106は、各ストローク情報i1000〜i1007とストローク辞書101の各ストローク情報とを照合して一致度の高いストローク候補を求め、時間区切型文字検出部108に通知する。通知したストローク候補を図12に示す。図12において、各ストロークi1000〜i1007について、各々5つのストローク候補sc0〜sc4にストローク番号が記載されている。ストローク番号に( )を付して記載された数値は、ストローク情報の評価値である。
【0021】
例えば、ストロークi1000では、ストローク番号「s0」、「s1」、「s4」、「s2」、「s9」の順に記載されており、一致度の高いストロークから低いストロークの順に記載されていることを示している。他のストロークi1001〜i1007についても同様である。
時間区切り検出部107は、タイマーを有し、座標入力部105において、使用者の手書き文字の筆記開始からの時間を計測する。ストロークとストロークとの間の時間が所定の時間以上間隔を開けて書き込まれたストロークを文字の先頭ストロークであると判断して、時間区切り型文字検出部108に通知する。
【0022】
図13は、図10に示した各ストロークが入力されたときのストロークi1000の筆記開始からストロークi1007の筆記終了までの時間を秒単位で示している。ストロークi1003とストロークi1004との間の時間が0.39秒であり、所定の時間、例えば0.3秒以上であるので、時間区切り型文字検出部108にストロークi1004を通知する。
【0023】
時間区切り型文字検出部108は、ストローク照合部106から通知された各ストロークのストローク候補を順次文字認識の対象とするためのカウンタIと、筆跡辞書102に登録されている文字を順次検索対象とするためのカウンタJとを有する。
時間区切り型文字検出部108は、時間区切り検出部107から先頭ストロークである旨のストロークを通知されている場合に、筆跡辞書102に登録されている検索対象の文字のストローク数Kから、通知されたストロークがその文字の先頭ストロークとならない場合には、その文字は、認識対象とならないと判断する。また、検索対象の文字を構成するストロークのストローク番号と、認識対象のI〜I+K番目のストローク候補のストローク番号とが全て一致するか否かを判断し、一致するときは、検索対象の文字を文字候補として検出する。文字候補を検出した後、一致しないと判断した後、認識対象とならないと判断した後、カウンタJに「1」を加え、カウンタJの値が筆跡辞書102に登録されている検索対象の文字数以上になるまで、認識対象のI〜I+K−1番目のストロークのストローク候補について、ストローク番号により筆跡辞書102に登録された文字との検索を繰り返す。
【0024】
筆跡辞書102に登録されている検索対象の文字数以上になるとカウンタJを「0」にリセットし、カウンタIに「1」を加え、Iがストローク照合部106から通知されたストローク数以上になるまで文字候補の検出を繰り返す。
なお、時間区切り型文字検出部108は、ストローク照合部106から認識対象の各ストロークについて複数のストローク候補を通知されているので、I〜I+K番目のストロークのストローク候補について筆跡辞書102に登録された文字のストロークとを照合するに際し、各ストロークのストローク候補を組み合わせて照合する必要があり、照合(検索)に長時間を要する。そこで、通知された各ストロークのストローク候補のうち、ストローク情報の評価値が所定の基準以上の(例えば評価値が「10」以上の一致度の低い)ストローク候補について検索対象としないで、検索時間の短縮を図る。
【0025】
時間区切り型文字検出部108は、ストローク照合部106から、図12に示すようなストローク列と各ストロークのストローク候補の通知を受けると、ストローク候補のうち評価値「10」以上のストローク候補を無視する。
次に、筆跡辞書102の筆跡番号「c0」の文字から順にストロークi1000のストローク候補とそのストローク番号が一致するか否かを判断する。筆跡番号「c0」の文字「モ」はストローク数が「3」であるので、ストローク列i1000〜i1002までのストローク候補のストローク番号とストロークの順序705に記載したストローク番号とが一致するか否かを判断する。ストローク候補「sc0」のストローク番号「s0」、「s1」、「s2」とが一致するので文字候補「c0(モ)」が検索される。
【0026】
ストローク列i1000〜i1002により文字候補「c0(モ)」が検索されているが、筆跡辞書102の筆跡番号「c1」の長音記号「ー」とストロークi1000のストローク候補「sc1」のストローク番号「s1」とが一致するので、ストロークi1000に文字候補「c1(ー)」も検出される。同様に、ストロークi1001でも文字候補「c1(ー)」が検出され、ストロークi1002でも文字候補「c3(レ)」が検出される。
【0027】
筆跡辞書102の筆跡番号「c4」の文字「ル」とストローク列i1003、i1004とのストローク番号とは一致するけれども、時間区切り検出部107からストロークi1004は文字の先頭ストロークである旨の通知を受けているので、文字候補「ル」は検出されない。
ストロークi1003からは文字候補「c2(ノ)」が検出され、ストロークi1004からは文字候補「c3(レ)」が検出される。
【0028】
このように、時間区切り型文字検出部108によって、図14に示すような文字候補が各ストローク又は各ストローク列に対して検出される。検出が終了すると単語検出部109にこれらの文字候補が通知される。
単語検出部109は、時間区切り型文字検出部108から文字候補の通知を受けると、単語辞書103を参照して単語を検出する。
【0029】
図14に示した文字候補の通知を受けると、ストローク列i1000〜i1002の文字候補の文字「モ」を先頭文字とする単語を単語辞書103を検索してみつける。単語辞書103には、文字「モ」を先頭文字とする単語w4があり、単語w4を構成する文字列の全てがストローク列i1000〜i1007の文字候補の列に含まれていれば、その単語w4を検出する。単語w4の文字数は「5」であるので、その文字を順次ストローク列i1003以降の文字候補の列と照合する。ストロークi1003の文字候補「ノ」、ストロークi1004の文字候補「レ」、ストロークi1005の文字候補「ー」、ストローク列i1006、i1007の文字候補「ル」が単語w4と一致するので、単語w4「モノレール」を検出する。単語辞書103には、文字「モ」を先頭文字とする単語がこの他にないので、次に、ストロークi1000の文字候補「ー」を先頭文字とする単語を検索する。このような単語をみつけることができないので検索を終る。なお、文字「モ」を先頭文字とする単語が単語辞書103にあるときには、ストロークi1003以降の文字の候補組み合わせについても検索を行う。
【0030】
単語検出部109は、検出した単語を文字列出力部110に通知する。
文字列出力部110は、通知された単語を表示画面203に表示するとともに、記憶部(図示せず)に記憶させる。
次に、本実施の形態の動作を図15、図16のフローチャートを用いて説明する。
【0031】
先ず、使用者がタブレット201上に手書き文字の筆跡をスタイラスペン204を用いて筆記すると、座標入力部105は、各ストロークの座標列をストローク照合部106に通知する(S1502)。
ストローク照合部106は、通知された各座標列からストローク情報を求め、ストローク辞書101のストローク情報との評価値を計算し、各ストロークのストローク候補を選び、時間区切り型文字検出部108に通知する(S1504)。
【0032】
時間区切り検出部107は、手書き文字の筆跡開始から終了までの時間を計時し、所定の時間以上の間隔を開けて筆記されたストロークを検出し、時間区切り型文字検出部108にそのストロークが文字の先頭のストロークである旨を通知する(S1506)。
手書き文字の入力が終了するまで、以上の処理を行う(S1508)。
【0033】
次に、時間区切り型文字検出部108は、文字候補を検出し、検出した文字候補を単語検出部109に通知する(S1510)。この詳細は、図16のフローチャートを用いて説明する。
単語検出部109は、通知された文字候補列から単語辞書103を参照して単語を検出する(S1512)。
【0034】
文字列出力部110は、単語検出部109から通知された単語を表示画面203に表示して処理を終了する(S1514)。
図16に示すフローチャートを用いて、文字候補検出処理(S1510)の詳細を説明する。
時間区切り型文字検出部108は、カウンタIとカウンタJとに初期値「0」を設定し(S1602)、筆跡辞書102の筆跡番号cJの文字のストローク数Kを読み出す(S1604)。
【0035】
時間区切り型文字検出部108は、K=1か否かを判断し(S1605)、否のときには、時間区切り検出部107から通知された先頭ストロークがI+1〜I+K―1番目のストローク内にあるか否かを判断する(S1606)。あるときには、カウンタJに「1」を加える(S1610)。
ないとき又はS1605で肯定のときには、I〜I+K−1番目のストローク列のストローク候補列と筆跡辞書102の筆跡番号cJのストロークの順序とを照合し、一致するときには、文字候補として検出し(S1608)、S1610に移る。
【0036】
時間区切り型文字検出部108は、カウンタJの値が筆跡辞書102に登録されている登録数以上であるか否かを判断し(S1612)、以上でなければS1604に戻り、以上であればカウンタJを「0」にリセットし、カウンタIに「1」を加える(S1614)。
次にカウンタIの値がストローク照合部106から通知されたストローク数以上か否かを判断し、以上でなければS1604に戻り、以上であれば文字候補の検出を終了する。
【0037】
(実施の形態2)
図17は、本発明に係る文字入力装置の実施の形態2の構成図である。この文字入力装置は、単語辞書103と、モード切換部104と、座標入力部105と、ストローク照合部106と、時間区切り検出部107と、時間区切り型文字検出部108と、単語検出部109と、文字列出力部110と、学習文字表示部1701と、選別型ストローク辞書登録部1702と、ストローク辞書1703と、選別型筆跡辞書登録部1704と、筆跡辞書1705とを備えている。なお、上記実施の形態1の文字入力装置と同様の構成部分には、同一の符号を付しその説明を省略し、本実施の形態固有の構成部分について説明する。
【0038】
実施の形態1のストローク辞書101や筆跡辞書102では、標準的な手書き文字のストロークから求められたストローク情報や標準的なストロークの順序を登録していたけれども、この文字入力装置では、個性的な手書き文字を学習して、ストローク辞書1703や筆跡辞書1705に登録しておき、認識対象の個性的な手書き文字の筆跡を認識する。
【0039】
使用者は、モード切り替え部104を操作し、学習モードに切り替える。更に、モード切り替え部104は、使用者が学習させようとする文字を操作キー(図示せず)等を用いて入力すると、当該文字を学習文字表示部1701と選別型筆跡辞書登録部1704とに通知する。
学習文字表示部1701は、通知された文字を表示画面203に表示する。
【0040】
使用者は、表示画面203に表示された学習させようとする文字の手書き文字をタブレット201上にスタイラスペン204を用いて筆記する。座標入力部105は、入力された手書き文字のストロークの座標列をストローク照合部106に通知する。
ストローク照合部106は、ストロークの座標列からストローク情報を求め、ストローク辞書1703のストローク情報と照合し、ストローク候補とストローク情報の評価値とを選別型ストローク辞書登録部1702に通知する。
【0041】
選別型ストローク辞書登録部1702は、ストローク照合部106から通知されたストローク候補の評価値がストローク辞書1703に登録されたストロークと所定の一致度に達しない値である場合には、そのストロークのストローク情報にストローク番号を付してストローク辞書1703に登録する。ストローク辞書1703にストローク番号を付したストローク情報を登録した後、選別型筆跡辞書登録部1704にストローク番号を通知する。この際、ストローク候補の評価値がストローク辞書1703に登録されたストロークと所定の一致度に達した値を有するストロークを通知されているときには、通知された順にストローク番号を選別型筆跡辞書登録部1704に通知する。
【0042】
今、文字「モ」についての学習モードにおいて、使用者が手書き文字を座標入力部105に入力すると、座標入力部105は、入力された図18に示すようなストロークi1800,i1801の座標列をストローク照合部106に通知する。
ストローク照合部106は、通知された座標列からストロークi1800,i1801のストローク情報を求める。図19に求められたストローク情報1901を示す。
【0043】
ストローク照合部106は、このストロークi1800,i1801のストローク情報それぞれと、予めストローク辞書1703に登録されているストローク情報(図3のストローク辞書101)とを照合し、ストローク候補とそのストローク情報の評価値を図20に示すように求め、選別型ストローク辞書登録部1702に通知する。
【0044】
選別型ストローク辞書登録部1702は、通知されたストローク候補のストローク情報の最小の評価値が所定のしきい値(例えば「2」)を超えるとき、座標入力部105に入力されたストロークのストローク情報がストローク辞書1703に登録されていないと判断して、ストローク辞書1703に登録する。
即ち、ストロークi1800では一致度の高いストローク候補s4のストローク情報の評価値でも「16」であるので、ストロークi1800に一致するストローク情報はストローク辞書1703に登録されていない。そこでストロークi1800のストローク情報を図21に示すように、ストローク番号s10として追加登録する。
【0045】
ストロークi1801では、一致度の高いストローク候補s2のストローク情報の評価値が「0」であるので、ストロークi1801と一致するストローク情報はストローク辞書1703に既に登録されている。
選別型ストローク辞書登録部1702は、選別型筆跡辞書登録部1704にストローク番号「s10」、「s2」を文字を構成するストロークの順序として通知する。
【0046】
ストローク辞書1703は、RAM等からなり、図21に示すように、ストローク番号とストローク情報とが登録されている、ストローク番号「s0」〜「s9」は、ストローク辞書101と同様であり、予め登録されたものであり、ストローク番号「s10」のストローク情報が学習モードで追加登録されたものである。
【0047】
選別型筆跡辞書登録部1704は、モード切り替え部104から文字の通知を受け、選別型ストローク辞書登録部1702からストロークの順序の通知を受けると、当該文字と、通知されたストロークの順序に含まれるストローク数と、ストロークの順序とを辞書1705に登録する。
文字「モ」とストローク番号「s10」、「s2」との通知を受けているので、ストローク数を「2」として、図22に示すように筆跡番号「c8」の文字「モ」としてストロークの順序を登録する。
【0048】
筆跡辞書1705は、RAM等からなり、筆跡番号「c0」〜「c7」は筆跡辞書102と同様であり、筆跡番号「c8」の文字「モ」が学習モードで追加登録されている。
次に、変換ボタン202を使用者が押下して、入力モードに切り替えて、座標入力部105から手書き文字の筆跡を入力すると、上記実施の形態1と同様に手書き文字の認識がされる。
【0049】
例えば、座標入力部105は、図23に示すストロークi2300〜i2306の各ストロークの座標列をストローク照合部106に通知する。
ストローク照合部106は、通知された各座標列から各ストロークのストローク情報を図24に示すように求める。求めたストローク情報とストローク辞書1705に登録されたストローク情報とを照合し、ストローク候補の評価値を図25に示すように求める。求めたストローク候補とその評価値を時間区切り型文字検出部108に通知する。
【0050】
時間区切り検出部107は、各ストロークの筆記開始時間と筆記終了時間とを図26に示すように計時し、筆記時間の間隔が所定の時間を超えるストロークi2303を時間区切り型文字検出部108に通知する。
時間区切り型文字検出部108は、通知されたストローク候補の所定の評価値以下のストローク候補列を組み合わせて、筆跡辞書1705を検索して、文字候補を図27に示すように検出し、単語検出部109に通知する。この際、ストロークi2300,i2301から筆跡番号「c8」の文字「モ」が文字候補として検出される。
【0051】
単語検出部109は、単語辞書103を検索して、入力された手書き文字「モノレール」を検出する。
次に、本実施の形態の動作を図28と図29のフローチャートを用いて説明する。なお、図28において、S2802以外は実施の形態1のS1502以下と同様である。
【0052】
先ず、使用者の変換ボタン202の押下操作により、学習モードに切り替えられ、入力された手書き文字の学習処理を行う(S2802)。
以下は実施の形態1のS1502以下と同様であるので、説明を省略する。
S2802の詳細を図29のフローチャートを用いて説明する。
変換ボタン202の押下操作を受け、学習モードへ切り替える(S2902)。使用者は学習させたい文字をキー(図示せず)操作により入力し、学習文字表示部1701は、その文字を表示する(S2904)。次に学習対象の手書き文字の筆記を受け、座標入力部105は、各ストロークについて座標列をストローク照合部106に通知する(S2906)。
【0053】
ストローク照合部106は、入力されたストロークの座標列からストローク情報を求め、ストローク辞書1703に登録されているストローク情報とを照合し、ストローク候補とストローク情報の評価値を求め、選別型ストローク辞書登録部1702に通知する(S2908)。
選別型ストローク辞書登録部1702は、ストローク照合部106から通知されたストローク候補のうち一致度の最も高いストローク候補の評価値が「2」以下であるか否かを判断し(S2910)、以下であればS2914に移り、否であればストローク辞書1703にストローク番号を付与してそのストローク情報を追加登録する(S2912)。このS2906からS2912までの処理を座標入力部105からストロークの座標列の入力が終了するまで行う(S2914)。
【0054】
次に、選別型筆跡辞書登録部1704は、ストローク情報が追加登録されたとき、筆跡辞書1705に学習させたい文字とそのストローク数とストロークの順序とを登録する(S2916)。
次に、変換ボタン操作により、入力モードへ切り替えられると(S2918)、学習処理は終了する。
【0055】
なお、本実施の形態では、ストローク辞書1703、筆記辞書1705に、学習モードにより新たにストローク情報やストロークの順序等を登録するようにしたけれども、ユーザ辞書を別に用意し、このユーザ辞書にストローク情報やストロークの順序等を登録するようにし、入力モードの際には、このユーザ辞書も照合対象とするようにしてもよい。
【0056】
(実施の形態3)
図30は、本発明に係る文字入力装置の実施の形態3の構成図である。この文字入力装置は、先頭フラグ付きストローク辞書3001と、筆跡辞書102と、確率辞書3002と、座標入力部105と、重複検出部3003と、ストローク照合部3004と、重複排斥型文字検出部3005と、高確率文字列検出部306と、文字列出力部110とを備えている。なお、上記実施の形態1の文字入力装置と同様の構成を有する部分には同一の符号を付しその説明を省略し、本実施の形態固有の構成について説明する。
【0057】
先頭フラグ付きストローク辞書3001は、ストローク辞書101と同様、図31に示すように、ストローク番号3101とストローク情報3102との登録の他に、そのストロークが文字の先頭ストロークになるか否かを示す先頭フラグ3103を登録している。先頭フラグ3103は、文字の先頭になる可能性のあるストロークには「1」が、文字の先頭になる可能性のないストロークには「0」がそれぞれ記載されている。
【0058】
確率辞書3002は、文字列を構成する隣接する文字の出現確率を所定の数値で示したものである。図32は、確率辞書3002の一例を示す図である。1行目に記載された各文字3201の前文字となる各文字3202に対する出現確率の数値を示している。例えば、文字「モ」の前文字が「モ」である確率は「4」で示され、文字「モ」の前文字が「無し」即ち、先頭文字である確率は「8」で示されている。長音記号「ー」の前文字が「モ」である確率は「8」で示され、長音記号「ー」の前文字が「無し」即ち、先頭文字である確率は「0」で示されている。
【0059】
重複検出部3003は、座標入力部105から入力された複数のストロークの座標列同士の重複を検出する。本実施の形態では、連続する2つのストロークの座標列が同一の線分上にあるか否かをハフ変換法を用いて検出する。重複検出部3003は、連続するストローク同士の重複を検出すると、後のストロークを重複排斥型文字検出部3005に通知する。
【0060】
なお、重複検出部3003は、同一文字中にストロークが重なることがないこと(点で重なることはあるけれども、線分として重なることがないこと)に着目している。例えば、図10に示すストロークi1003とi1004とは、重なる部分がある。
ストローク照合部3004は、実施の形態1のストローク照合部106の構成に加えて、座標入力部105から通知されるストロークの座標列のうち、最初に通知された座標列から求めたストローク情報を先頭フラグ付きストローク辞書3001と照合するとき、先頭フラグ3004が「1」であるストロークとのみ照合して評価値を求める。
【0061】
今、図10に示したストロークi1000〜i1007が座標入力部105へ入力されたとき、座標入力部105は、各ストロークi1000〜i1007の座標列を重複検出部3003とストローク照合部3004とに通知する。
ストローク照合部3004は、通知された座標列から図11に示したようにストロークのストローク情報を求める。ストローク照合部3004は、最初に通知されたストロークi1000については、先頭フラグ付きストローク辞書3001の先頭フラグ3004に「1」が記載されているストローク情報との照合を行いストローク候補を検出する。ストロークi1001〜i1007については、実施の形態1のストローク照合部106と同様、登録されたストローク情報全てと照合を行いストローク候補を検出する。この結果、図12に示したような各ストロークi1000〜i1007についてのストローク候補を重複排斥型文字検出部3005に通知する。
【0062】
重複排斥型文字検出部3005は、重複検出部3003からストロークi1004が重複するストロークである旨の通知を受けているので、ストロークi1004を文字の先頭のストロークとして筆跡辞書102を検索し、文字候補を検出する。なお、重複排斥型文字検出部3005は、実施の形態1の時間区切り型文字検出部108と、文字の先頭ストロークの通知を受けていることに関して同様であるので、文字候補の検出をほぼ同様の手法で行う。重複排斥型文字検出部3005は、図14に示すような文字候補を高確率文字列検出部3006に通知する。
【0063】
高確率文字列検出部3006は、重複排斥型文字検出部3005から通知された文字候補の出現順序を変更することなく、各文字候補を組み合わせてできる有向グラフを作成し、各文字候補に確率辞書3002に記載された数値を与える。図33は、高確率文字列検出部3006で作成された有向グラフ3301を示している。
【0064】
高確率文字列検出部3006は、有向グラフの全てのパスについて、その文字列と前文字の出現確率の数値をその文字数で除した値(平均値)を求める。文字列「モノレール」の平均値は、(8+12+8+8+12)/5=9.6であり、文字列「モノレーノレ」の平均値は、(8+12+8+8+4+8)/6=8.0であり、文字列「モノレーノ」の平均値は(8+12+8+8+4+4)/6=7.3であり、文字列「ーーレノレール」の平均値は、同様に5.1であり、文字列「ーーレノレーノレ」の平均値は、4.5であり、文字列「ーーレノレーノー」の平均値は、4.0である。この平均値の最大の文字列「モノレール」を入力された手書き文字の認識結果として文字列出力部110に通知する。
【0065】
次に、本実施の形態の動作を図34と図35とのフローチャートを用いて説明する。
先ず、使用者による手書き文字の筆記を受けて、座標入力部105は、ストロークの座標列をストローク照合部3004と重複検出部3003とに通知する(S3402)。
【0066】
ストローク照合部3004は、通知された座標列からストローク情報を求め、先頭のストロークか否かを判断し(S3404)、先頭のストロークのときには、求めたストローク情報と先頭フラグ付きストローク辞書3001の先頭フラグ「1」が記載されたストローク情報との照合を行いストローク候補を検出し、重複排斥型文字検出部3005にその評価値とともに通知する(S3406)。
【0067】
先頭のストロークでないときには、求めたストローク情報と、先頭フラグ付きストローク辞書3001に登録されている全てのストローク情報とを照合し、ストローク候補を検出し、重複排斥型文字検出部3005にその評価値とともに通知する(S3408)。以上のS3402からS3408までの処理を手書き文字のストロークの入力が終了するまで続ける(S3410)。
【0068】
次に、重複検出部3003は、連続するストロークの全部又は一部分が重なり合うか否かを検出し、重なり合うときには、重複排斥型文字検出部3005にそのストロークを通知する(S3412)。
重複排斥型文字検出部3005は、ストローク照合部3004から通知されたストローク候補列と筆跡辞書に登録された文字のストロークの順序とを検索し、文字候補を検出する。この際、重複検出部3003から通知されたストロークを先頭のストロークとして文字候補を検出する(S3414)。
【0069】
高確率文字列検出部3006は、重複排斥型文字検出部3005で検出された文字候補から有向グラフを作成し、各文字の出現確率を確率辞書3002から求め、各パスごとに文字列出現確率の平均値を計算する。平均値の最高のパスの文字列を検出し、文字列出力部110に通知する(S3416)。
文字列出力部110は、通知された文字列を認識結果として出力する(S3418)。
【0070】
図35は、図34のフローチャートのS3414の詳細を示すフローチャートである。重複排斥型文字検出部3005の動作は、実施の形態1の時間区切り型文字検出部108と、S3506とS1606とが異なるだけであり、他の動作に異なるところはないので、S3506だけを説明する。
S3506において、重複排斥型文字検出部3005は、重複検出部3003から通知されたストロークがI〜I+K−1番目のストローク内にあるか否かを判断する(S3506)。
【0071】
なお、本実施の形態で、重複検出部3003は、重複を検出したとき、重複排斥型文字検出部3005に後のストロークを通知したけれども、ストローク照合部3004にも通知するようにしてもよい。このようにすれば、ストローク照合部3004は、通知されたストロークの座標列から求めたストローク情報を先頭フラグ付きストローク辞書3001と照合するとき、先頭フラグ「1」のストロークとのみ照合することができ、ストローク候補の検出が容易となる。
【0072】
(実施の形態4)
図36は、本発明に係る文字入力装置の実施の形態4の構成図である。この文字入力装置は、ストローク辞書101と、オフストローク付き筆跡辞書3601と、座標入力部105と、オフストローク検出部3602と、ストローク照合部106と、オフストローク検証型文字検出部3603と、最短文字列検出部3604と、文字列出力部110とを備えている。
【0073】
なお、上記実施の形態1と同様の構成部分には、同一の符号を付しその説明を省略し、本実施の形態固有の部分についてのみ説明する。
オフストローク付き筆跡辞書3601は、図37に示すように、上記実施の形態1の筆跡辞書102に登録された文字とその構成ストローク数とストロークの順序との他にストローク数が複数のときに、ストロークとストロークとの間にオフストローク情報3701が登録されている。本実施の形態でのオフストローク情報3701は、ストロークの終点から次のストロークの始点への方向を図5に示した量子化した方向で表している。
【0074】
座標入力部105は、手書き文字の入力をされると、ストローク毎の座標列をストローク照合部106とオフストローク検出部3602とに通知する。
ストローク照合部106は、座標入力部105から通知された座標列から各ストロークのストローク情報を求め、ストローク辞書101のストローク情報と照合し、ストローク候補を検出し、オフストローク検証型文字検出部3603に通知する。
【0075】
オフストローク検出部3602は、図5に示した量子化した方向を予め記憶しており、座標入力部105から座標列の通知を受けると、ストロークの終点の座標と次のストロークの始端の座標とからストローク間のオフストロークの方向を検出する。検出したオフストロークの方向をストローク検証型文字検出部3603に通知する。今、座標入力部105に図38に示すストロークi3800〜i3804が順次入力された場合、ストローク照合部106は、座標入力部105から通知された座標列より各ストロークのストローク情報を求める。求められたストローク情報3901を図39に示す。次に、ストローク照合部106は、ストローク辞書101に登録されたストローク情報と求めたストローク情報とを照合し、ストローク候補を検出し、その評価値とともにオフストローク検証型文字検出部3603に通知する。各ストロークi3800〜i3804のストローク候補を図40に示す。
【0076】
オフストローク検出部3602は、通知された各ストロークi3800〜i3804の順にストローク間のオフストロークに番号を付し、その方向を順次検出する。ストロークi3800とストロークi3801とのオフストロークo4100の方向は、ストロークi3800の終点からストロークi3801の始点への方向「d5」である。同様に、ストロークi3801とストロークi3802とのオフストロークo4101方向は「d1」である。検出したオフストローク情報4104を図41に示す。このオフストローク情報4104をオフストローク検証型文字検出部3603に通知する。
【0077】
オフストローク検証型文字検出部3603は、ストローク照合部106からストローク候補の通知を受け、オフストローク検出部3602からオフストローク情報の通知を受けると、オフストローク付き筆跡辞書3601に筆跡番号順に登録されている文字のストロークの順序とオフストローク情報と、通知されたストローク候補とオフストローク情報とを照合する。この際、オフストローク付き筆跡辞書3601のストローク間のオフストローク方向と対応する通知されたオフストロークの方向とが所定の角度以上異なるときには、筆跡辞書3601に登録された文字を構成するストロークにストローク候補がなり得ないと判断する。
【0078】
即ち、図40に示したストローク候補と図41に示したオフストローク情報とが通知されたとき、通知されたストローク候補とオフストローク情報とをオフストローク付き筆跡辞書3601の筆跡番号「c0」の文字「モ」から順に照合する。ストローク数「3」で最初のオフストローク方向1が「d9」であり、通知されたオフストロークo4100の方向が「d5」であり、所定の角度(例えば90゜)以上異なるので、筆跡番号「c0」の文字「モ」ではないと判断する。筆跡番号「c1」から「c3」の各文字は、ストローク数が「1」であるので、通知されたオフストローク情報は用いない。
【0079】
筆跡番号「c5」の文字「フ」とストロークi3800のストローク候補「s6」とが一致するので文字候補「フ」を検出する。
次に、筆跡番号「c6」の文字「ス」はストローク数が「2」であるので通知されたオフストロークo4100の方向「d5」と登録されたオフストロークの方向「d2」とを比べると、90゜未満であるので、ストロークの順序の2番目に登録されたストローク「s7」がストロークi3801のストローク候補に含まれるか検索するけれども、所定の評価値「10」以下のストローク候補が含まれていないので文字候補としないで、次の筆跡番号「c7」の文字「マ」との照合をする。登録されたオフストローク方向「d7」と対応するオフストロークo4100の方向「d5」とは、90゜未満であるので登録されているストローク「s9」がストロークi3801にあるか否かを検索するが、所定の評価値以下のストローク候補が含まれていないので、文字候補としない。
【0080】
次に、ストロークi3801を先頭のストロークとして、オフストローク付き筆跡辞書3601の筆跡番号「c0」から順に照合する。この結果、ストロークi2901から筆跡番号「c5」の文字「フ」が文字候補として検出される。また、筆跡番号「c6」のオフストローク方向1「d2」と対応するオフストロークo4101の方向「d1」とは90゜未満であり、ストロークi2901とストロークi2902のストローク候補「s6」、「s7」とより文字「ス」が文字候補として検出される。
【0081】
同様に、ストロークi2903から筆跡番号「c5」の文字「フ」、ストロークi2904から筆跡番号「c1」の長音記号「ー」、ストロークi2903とストロークi2904とから筆跡番号「c7」の文字「マ」がそれぞれ文字候補として検出される。
オフストローク検証型文字検出部3603は、図42に示す文字候補を最短文字列検出部3604に通知する。
【0082】
最短文字列検出部3604は、オフストローク検証型文字検出部3603から文字候補の通知を受けると、全てのストロークi3800〜i3804を用いた文字候補で文字列を作成し、そのうち最短(最小文字数)となる文字列を文字列出力部110に通知する。
図42に示した文字候補からは文字列「フスフー」と文字列「フスマ」とが作成され、最短となる文字列「フスマ」が認識結果となる。
【0083】
次に、本実施の形態の動作を図43と図44とのフローチャートを用いて説明する。なお、上記実施の形態1のS1502,S1504とS4302,S4304とはそれぞれ同様の処理であり、S1508とS4308とも同様であり、S1514とS4314とも同様であるので説明を省略する。
S4306において、オフストローク検出部3602は、座標入力部105から通知された座標列からストロークの終点と次のストロークの始点とを結ぶ方向を検出し、オフストローク検証型文字検出部3603に通知する。
【0084】
S4310において、オフストローク検証型文字検出部3603は、文字候補を検出する。なお、詳細は図44のフローチャートに示している。
S4312において、最短文字列検出部3604は、オフストローク検証型文字検出部3603から通知された文字候補からその出現順を替えずに、文字候補を組み合わせて文字列を作成し、最小の文字数となる文字列を認識結果として検出する。
【0085】
図44に示す文字候補の検出の詳細では、実施の形態1のS1606とS4406とが異なるので、S4406を説明する。
S4406において、オフストローク検証型文字検出部3603は、ストローク照合部106から通知されたI〜I+K−1番目のストローク内のオフストローク情報とオフストローク付き筆跡辞書3601に登録された第J筆跡の対応するオフストローク情報(方向)に90度以上異なるものがあるか否かを判断する。異なるものがあれば、その登録された文字は文字候補とならないのでS4410に移り、否であれば、S4408に移り、ストローク候補と登録されているストロークの順序とを照合する。
【0086】
なお、本実施の形態では、オフストローク情報としてオフストロークの方向を用いたけれども、ストロークの終点と次のストロークの始点との距離をオフストローク情報としてオフストローク付き筆跡辞書に登録しておき、オフストローク検出部が入力されたストロークの同様の距離を求めてオフストローク検証型文字検出部に通知し、オフストローク検証型文字検出部が登録されている距離と通知された距離とが所定の範囲内にあるか否かを判断し、範囲内になければ、登録された文字を文字候補として検出しないようにしてもよい。
(実施の形態5)
本発明に係る文字入力装置の実施の形態5は、実施の形態1の構成とほぼ同様である。ただし、時間区切り検出部107をその構成から省略しており、ストローク辞書101と筆跡辞書102と単語辞書103との内容を入力手書き文字がアルファベットの場合に適用できる様に変更している。
【0087】
本実施の形態では、この変更部分を中心にアルファベットの手書き文字が入力された場合の具体例について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付し、その説明を省略している。
図45は、ストローク辞書の一例を示している。このストローク辞書4501は、アルファベットの構成要素であるストロークのストローク番号4502ごとにストローク情報を登録している。ストローク情報は、ストロークがタブレット201のどのエリアを始点としてどのエリアを終点としているかを示す始点エリア4503と終点エリア4504とからなるエリア情報を含んでいる。
【0088】
また、ストローク情報は、ストロークの始点から終点までの方向に(方向に変化があれば方向列)4505とその方向数4506とからなる方向情報を含んでいる。
ストローク辞書4505のストローク番号「s0」〜「s7」に登録されたストロークの具体例を図46(a)〜(h)に示している。ここで、ストロークの始点には、「・」を付してストロークの終点と区別している。図46(a)に示すようにストローク番号「s0」のストロークは、始点エリア「a00」、終点エリア「a30」、方向「d12」で示される。ストロークの始点から終点までは、ほぼ直線で方向に変化がないので方向数4506は「1」である。図46(c),(d),(f),(g),(h)も同様に方向数4506は「1」である。
【0089】
図46(b)に示すように、ストローク番号「s1」のストロークは始点エリア「a00」、終点エリア「a10」、方向列「d15,d13,d11,d9」で示される。ストロークの始点から終点までに方向がほぼ逆方向に変化し、方向数4506は「4」である。図46(e)のストローク番号「S4」のストロークは、始点エリア「a00」,終点エリア「a30」、方向列「d15,d13,d11,d9」、方向数4506は「4」である。
【0090】
このように、ストローク辞書4501には、文字(アルファベット)の構成要素のストロークをタブレット201上のエリアとストロークの方向との情報であるストローク情報として登録されている。
図47に筆跡辞書の一例を示す。この筆跡辞書4701は、アルファベットを示すものであり、文字を識別する筆跡番号4702と、その文字4703と、文字を構成するストローク数4704と、そのストロークの順序4705とを含んでいる。ストロークを示すのには、ストローク番号が用いられている。筆跡番号「c0」〜「c5」の文字の具体例を図48(a)〜(f)に示している。
【0091】
なお、文字には疑問符「?」などの記号も含む。
図49に単語辞書の一例を示す。単語辞書4901は、単語を識別する単語番号4902と、単語を構成する文字数4903と、その文字順序4904とを含んでいる。
今、タブレット201上に使用者によって手書き文字の筆跡が図50に示すようにスタイラスペン204によって筆記された場合、座標入力部105は、各ストロークi5000〜i5010の座標列をストローク照合部106に通知する。ストローク照合部106は、通知された各ストロークについてストローク情報を求める。これによって、図51に示すように、使用者により手書きされた各ストロークi5000〜i5010について、ストローク情報が求められる。なお、図50で、矢符は、ストロークの終点を示している。
【0092】
ストローク照合部106は、各ストローク情報i5000〜i5010とストローク辞書4501の各ストローク情報とを照合して一致度の高いストローク候補を求め、時間区切り型文字検出部108に通知する。通知したストローク候補を図52に示す。図52において、各ストロークi5000〜i5010について、各々5つのストローク候補sc0〜sc4にストローク番号が記載されている。ストローク番号に( )を付して記載された数値は、ストローク情報の評価値である。
【0093】
例えば、ストロークi5000では、ストローク番号「s6」、「s5」、「s7」、「s2」、「s3」の順に記載されており、一致度の高いストロークから低いストロークの順に記載されていることを示している。他のストロークi5001〜i5010についても同様である。
時間区切り型文字検出部108は、ストローク照合部106から、図52に示すようなストローク列と各ストロークのストローク候補の通知を受けると、ストローク候補のうち評価値「10」以上のストローク候補を無視する。ストローク候補「sc0」,「sc1」の全てと、ストロークi5002,ストロークi5009,ストロークi5010のストローク候補「sc2」と、ストロークi5009のストローク候補「sc3」とが筆跡辞書4701のストローク順序4705の各ストロークとのストローク番号が一致するか否かの判断対象となる。
【0094】
以下、時間区切り型文字検出部108の具体的な動作を図52を参照しながら説明する。筆跡辞書4701の筆跡番号「c0」の文字から順にストロークi5000のストローク候補とそのストローク番号が一致するか否かを判断する。筆跡番号「c0」の文字「D」はストローク数が「2」であるので、ストローク列i5000〜i5001までのストローク候補のストローク番号とストロークの順序4705に記載したストローク番号とが一致するか否かを判断する。ストローク候補「sc0」のストローク番号「s6」、「s0」及びストローク候補「sc1」のストローク番号「s5」、「s3」とを組み合わせてもストローク1,ストローク2の「s0」、「s4」とは一致しないので文字候補「c0(D)」は検出されない。
【0095】
筆跡辞書4701の筆跡番号「c1」の文字「E」はストローク数が「4」であるので、ストローク列i5000〜i5003までのストローク候補のストローク番号とストローク順序4705に記載したストローク番号とが一致するか否かを判断する。ストロークi5000のストローク候補「sc1」、ストロークi5001のストローク候補「sc0」、ストロークi5002のストローク候補「sc0」のそれぞれはストローク1,ストローク2,ストローク3の「s5」、「s0」、「s6」と一致するけれども、ストロークi5003にストローク4の「s7」に一致するストローク候補がみつけられないので、筆跡番号「c1」の文字「E」も検出されない。
【0096】
筆跡辞書4701の筆跡番号「c2」の文字「F」はストローク数が「3」であるので、ストローク列i5000〜i5002までのストローク候補のストローク番号とストローク順序4705に記載したストローク番号「s5」、「s0」、「s6」とが一致するか否かを判断する。ストロークi5000のストローク候補「sc1」、ストロークi5001のストローク候補「sc0」、ストロークi5002のストローク候補「sc0」とが一致するので文字候補「c2(F)」が検索される。
【0097】
ストローク列i5000〜i5002により文字候補「c2(F)」が検索されているが、筆跡辞書4701の筆跡番号「c3」の文字「I」とストロークi5001のストローク候補「sc1」のストローク番号「s3」とが一致するので、ストロークi5001に文字候補「c3(I)」も検出される。
ストロークi5003からは文字候補「c3(I)」が検出される。
【0098】
このように、時間区切り型文字検出部108によって、図53に示すような文字候補が各ストローク又は各ストローク列に対して検出される。検出が終了すると単語検出部109にこれらの文字候補が通知される。
次に、単語検出部109は、時間区切り型文字検出部108から文字候補の通知を受けると、単語辞書4901を参照して単語を検出する。
【0099】
図53に示した文字候補の通知を受けると、ストローク列i5000〜i5002の文字候補の文字「F」を先頭文字とする単語を単語辞書4901を検索してみつける。単語辞書4901には、文字「F」を先頭文字とする単語w1があり、単語w1を構成する文字列の全てがストローク列i5000〜i5010の文字候補の列に含まれていれば、その単語w1を検出する。単語w1の文字数は「4」であるので、その文字を順次ストローク列i5003以降の文字候補の列と照合する。ストロークi5003の文字候補cc0「I」、ストロークi5004〜i5006列の文字候補cc2「R」、ストロークi列5007〜i5010の文字候補cc0「E」が単語w1と一致するので、単語w1「FIRE」を検出する。単語辞書4901には、文字「F」を先頭文字とする単語がこの他にないので、検索を終る。なお、文字「F」を先頭文字とする単語が単語辞書4901にあるときには、ストロークi5003以降の文字候補の組み合わせについても検索を行う。
【0100】
単語検出部109は、検出した単語を文字列出力部110に通知する。
文字列出力部110は、通知された単語を表示画面203に表示するとともに、記憶部(図示せず)に記憶させる。
なお、本実施の形態の動作は、実施の形態1の動作を説明するフローチャート図15と図16とのうち、図15に示したS1506を省略すること以外は、同様であるので、説明を省略する。
【0101】
なお、本発明を用いた装置では、例えば、液晶タブレット上にスタイラスペンを用いて筆記する際に、最新の入力座標列を液晶タブレット上に一定時間もしく一定数のフィードバック表示を行う構成にすることで、さらに正確な手書き入力が可能になる。
また、入力座標列が一定数以上入力された時点で、文字の検出を開始し、筆記中にも文字列を出力していくことで、文字入力の状態を確かめながらスムーズな手書き入力が可能になる。
【0102】
また、文字列の候補を表示して、所望の文字列を選択するインタフェースを備えることで、誤検出された文字列を容易に修正することが可能になる。
また、誤検出した文字列の範囲を選択するインタフェースを備えることで、誤検出した文字列を効率的に修正することが可能になる。
また、選択した範囲の文字列の座標列を再入力できるインタフェースを備えることで、誤った筆記を容易に修正することが可能になる。
【0103】
また、選択した範囲の文字列の座標列をキーボードなどの入力から修正する場合に、先に入力された座標列を学習モードで自動的に登録するインタフェースを備えることで、効率的に筆跡の学習が可能になる。
また、最初に装置を使用する際に、学習モードで全てもしくは一部の文字を使用者に筆記させ、個人に特化されたストローク辞書及び筆跡辞書を構築するインタフェースを備えることで、手書き入力を高精度に行うことが可能になる。
【0104】
また、上記実施の形態1〜4では、手書き文字がカタカナ文字の場合について、上記実施の形態5では、手書き文字がアルファベットの場合について、それぞれ説明したけれども、ストローク辞書101に数字や平仮名更に漢字の構成要素であるストロークのストローク情報を登録し、筆跡辞書102にこれらの文字毎のストロークの順序を登録し、更に、単語辞書103にこれらの文字を構成要素とする単語を登録することにより、手書き文字は、カタカナ文字やアルファベットに限ることはなく、漢字等であってもよいのは勿論である。
【0105】
また、ストロークの方向を図5に示す16方向に量子化された方向の列で表現しているが、他の情報を用いることも可能である。
また、ストロークの始点終点を図4に示す手書き文字入力面を縦に4分割、横に4分割した16個の領域で表現しているが、他の情報を用いることも可能である。
【0106】
また、座標列からストローク情報への変換は、まず座標列から図5に示す方向の列を公知のセグメント化手法により抽出し、次に座標列の始終点の位置が図4の領域のそれぞれどこに含まれるか判定することで行われるが、他の方法を用いることも可能である。
また、ストローク情報の照合はストロークの方向列同士の照合評価値と、ストロークの始点同士の照合評価値と、ストロークの終点同士の照合評価値との単純和をストローク情報の評価値として用いて行っているが、各々の評価値に適切な係数をかけるなどの算術式の結果をストローク情報の評価値に用いることも可能である。
【0107】
また、方向列同士の評価値はDPマッチング法により方向列同士を照合して求めているが、他の方法を用いることも可能である。
また、始点同士の評価値には始点同士の市街地距離を用いているが、他の方法を用いることも可能である。
また、終点同士の評価値には終点同士の市街地距離を用いているが、他の方法を用いることも可能である。
【0108】
また、ストローク情報の評価値が10以上のストローク候補を切り捨てて文字候補の検出を行っているが、ストローク候補の切り捨ての基準は別の基準を用いることも可能である。
さらに、本発明とかな漢字変換の技術とを組み合わせてさらに効率のよい文字入力環境が構築できることはいうまでもない。
【0109】
更に、上記実施の形態では、文字入力装置の構成を図1等の構成図で示したけれども、各構成部の機能をコンピュータに発揮させるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。このような記録媒体を一つの文字入力枠内に次々と手書き文字を重ね書きして認識する機能のない文字入力装置に用いることによって、本発明に係る文字入力装置と同様の効果を発揮させることができる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、文字1つ分の入力枠を有し前記入力枠に複数の手書き文字を重ね書きして入力する入力手段と、前記入力部により重ね書きして入力された各文字を文字単位に表示する表示手段と、文字を構成する各ストロークの基準となる基準ストローク情報を登録するストローク辞書と、文字単位にストロークの順序を登録する文字辞書と、文字列を構成する各文字の出現確率を数値で示している確率辞書と、前記入力手段に複数の手書き文字が重ね書きして入力されると、前記入力された文字のストロークと前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報とを照合して、前記入力された文字のストロークに対応するストローク候補を出力するストローク照合手段と、前記ストローク照合手段から順次出力される一連のストローク候補の順序と一致するストロークの順序を有する文字を前記文字辞書から検索し、前記検索された文字の順序を変更することなく組み合わせた文字列候補を一以上作成し、前記確率辞書に基づいて各文字列候補ごとに前記数値の合計を算出し、前記作成された一以上の文字列候補の中で前記算出された数値の合計を、各文字列候補を構成する文字数で除した値が最大の文字列を、前記重ね書きして入力された複数の手書き文字として検出し、前記検出された複数の手書き文字の各文字を文字単位で前記表示手段に表示する文字検出手段とを具備するものである。このような構成によって、一つの入力枠に重ね書きされた手書き文字から正しい文字を検出することができる。また、文字列の中での文字の出現確率により手書き文字を認識するので正確な文字認識が可能となる。
【0111】
また、前記基準ストローク情報は、ストロークの開始位置と終了位置と方向と方向数とを含み、前記ストローク照合手段は、前記座標列からストロークの開始位置と終了位置と方向と方向数とを含むストローク情報を求めるストローク情報取得部と、求められたストローク情報と前記基準ストローク情報とを照合して複数のストローク候補を出力するストローク候補出力部と、出力される各ストローク候補に基準ストローク情報との一致度に応じた評価値を付加する評価値付加部とを有し、前記文字検出手段は、前記評価値の一致度の低いストローク候補を無視し、残りのストローク候補を用いて文字候補を検出する文字候補検出部と、検出された文字候補から正しい文字を検出する文字検出部とを有することとしている。このような構成によって、認識レベルの低いストローク候補から文字候補を検出する無駄を省き、文字候補の検出の効率を高めることができる。
【0112】
また、前記入力部に手書きによりある文字のストロークが入力されると、ストローク単位でその座標列を出力する座標出力手段、及び前記座標出力手段から出力される座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、前記文字候補検出部は、前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク候補を文字の先頭ストロークとして文字候補を検出することとしている。このような構成によって、別の文字として手書き入力されたストロークを同一文字を構成するストロークとして誤認識することを防止することができる。
【0113】
また、前記文字検出部は、単語毎に文字の順序を登録している単語辞書と、前記文字候補検出部が検出した文字候補又は文字候補の組み合わせが前記単語辞書に登録されているとき当該単語を入力された手書き文字として検出する単語検出部とを有することとしている。このような構成によって、入力された手書き文字から単語辞書に登録された正確な単語を認識することができる。
【0114】
また、前記確率辞書は、文字列を構成する隣接する文字の出現確率を数値で示している。このような構成によって、文字の前後の出現確率により手書き文字を認識できるので単語辞書に登録されていない文字列も認識することができる。
【0115】
また、前記座標出力手段から出力された座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、前記文字検出手段は、前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク候補を文字の先頭ストロークとして文字候補を検出する文字候補検出部と、検出された文字候補から正しい文字を検出する文字検出部することとしている。このような構成によって、ストローク情報の照合を高速にし、かつ精度の高いものとすることができる。
【0116】
また、前記文字検出手段は、複数の文字候補を検出する文字候補検出部と、単語毎に文字の順序を登録している単語辞書と、前記文字候補検出部が検出した文字候補又は文字候補の組み合わせが前記単語辞書に登録されているとき当該単語を入力された手書き文字として検出する単語検出部とを有することとしている。このような構成によって、一つの入力枠に重ね書きされた手書き文字から文字候補を検出し、更に正しい文字を検出することができる。
【0117】
また、手書き文字の学習をする学習モードを更に有し、前記学習モードにおいて、前記ストローク照合手段は、ストローク候補に前記ストローク辞書に登録された基準ストローク情報との一致度に応じた評価値を付し、前記評価値が所定の評価値より低い一致度を示すとき、前記ストローク候補のストローク情報を前記ストローク辞書に基準ストローク情報として追加登録するストローク辞書追加登録手段と、前記文字辞書に学習対象の文字に当該ストローク候補を含むストロークの順序を追加登録する文字辞書追加登録手段とを更に備えることとしている。このような構成によって、使用者の個性的な手書き文字の入力に対しても正確に文字を認識することができる。
【0118】
また、前記ストローク辞書は、各基準ストローク情報に文字の先頭ストロークになる可能性を有するか否かを示すフラグを付して登録しており、前記ストローク照合手段は、前記座標出力手段から最初に出力された座標列から求めたストローク情報を前記ストローク辞書の先頭ストロークを示すフラグが付された基準ストローク情報とのみ照合することとしている。このような構成によって、ストローク情報の照合を高速にし、かつ精度の高いものとすることができる。
【0119】
また、前記座標出力手段から出力される座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、前記ストローク辞書は、各基準ストローク情報に文字の先頭ストロークになる可能性を有するか否かを示すフラグを付して登録しており、前記ストローク照合手段は、前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク情報を前記ストローク辞書の先頭ストロークを示すフラグが付された基準ストローク情報とのみ照合することとしている。このような構成によって、ストローク情報の照合を高速にし、かつ精度の高いものとすることができる。
【0120】
また、前記ストローク照合手段は、前記座標出力手段から出力される前後のストロークの座標列がその全部又は一部分が同一の直線上で重なり合うか否かを検出する重複検出部を有し、前記文字検出手段は、前記重複検出部で重なりが検出されたとき、前記文字辞書から文字を検出するに際し、後のストロークが前のストロークと同一文字を構成するストロークに含まれないようすることとしている。このような構成によって、一つの入力枠に重ね書きされた手書き文字から文字ごとのストロークを間違いなく検出するので、文字の誤認識を防止し、かつ高速に文字認識をすることができる。
【0121】
また、前記座標出力手段から出力された座標列の終点と次の座標列の始点とからオフストローク情報を検出するオフストローク情報検出手段を更に備え、前記文字辞書は、文字を構成するストロークが複数のときに、ストロークの終点と次のストロークとの始点との関係を示すオフストローク情報を更に登録しており、前記文字検出手段は、前記ストローク照合手段が出力したストローク候補を用いて文字を検出する際、前記オフストローク情報検出手段で検出されたオフストローク情報が前記文字辞書に登録された対応するオフストローク情報と所定以上の差を有するとき、その文字を検出しないこととしている。このような構成によって、ストロークとストロークとの間のオフストローク情報を用いることにより、ストローク情報の類似する文字も正しく区別して認識することができる。
【0122】
また、前記文字検出手段は、複数の文字候補を検出する文字候補検出部と、前記文字候補検出部で検出された文字候補の順序を変更することなく組み合わせた文字列を作成し、文字数が最小となる文字列を入力された手書き文字として検出する最短文字検出部とを有することとしている。このような構成によって、特別な単語辞書等を備えなくとも正しく手書き文字を認識することができる。
【0123】
また、本発明は、ユーザが手書き文字を入力すると、ストローク単位でその座標列を出力する座標出力ステップと、出力された座標列からストローク単位にストローク情報を求め、ストローク辞書にストローク毎に登録されている基準ストローク情報と照合してストローク候補を出力するストローク照合ステップと、前記ストローク照合ステップから得られるストロークの入力順の一群のストローク候補の順序をキーとして文字辞書に文字毎に登録されているストロークの順序を検索し一致するストローク順序を有する文字を検出する文字検出ステップとを有することとしている。このような構成によって、一つの入力枠に重ね書きされた文字から正しい文字を検出することができる。
【0124】
更に、本発明は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、ストローク毎に基準ストローク情報を登録したストローク辞書と、文字毎にストロークの順序を登録した文字辞書とを予め記録し、ユーザが手書き文字を入力すると、ストローク単位でその座標列を出力する座標出力手段と、出力された座標列からストローク単位にストローク情報を求め、前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報と照合してストローク候補を出力するストローク照合手段と、前記ストローク照合手段から得られるストロークの入力順の一群のストローク候補の順序をキーとして前記文字辞書を検索し一致するストローク順序を有する文字を検出する文字検出手段との各手段の機能をコンピュータに発揮させるプログラムを記録していることとしている。このようなプログラムを記録した記録媒体を一つの入力枠に重ね書きされた手書き文字を一文字づつ識別する機能のない文字入力装置に適用して、手書き文字から正しい文字を検出することのできる文字入力装置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る文字入力装置の実施の形態1の構成図である。
【図2】上記実施の形態の文字入力装置の正面図の一例である。
【図3】上記実施の形態のストローク辞書の内容の一例を示す図である。
【図4】上記実施の形態のエリア情報の一例を示す図である。
【図5】上記実施の形態のストローク方向の一例を示す図である。
【図6】上記実施の形態のストローク辞書に登録されたストロークの具体例を示す図である。
【図7】上記実施の形態の筆跡辞書の内容の一例を示す図である。
【図8】上記実施の形態の筆跡辞書に登録された文字の具体例を示す図である。
【図9】上記実施の形態の単語辞書の一例である。
【図10】上記実施の形態の座標入力部に入力されるストロークの具体例を示す図である。
【図11】上記実施の形態のストローク照合部で座標入力部から出力された座標列から求められたストローク情報を示す図である。
【図12】上記実施の形態の図10に示されたストロークからストローク照合部で求められたストローク候補を示す図である。
【図13】上記実施の形態の時間区切り検出部で計時された各ストロークの筆記開始時間と筆記終了時間とを示す図である。
【図14】上記実施の形態の時間区切り型文字検出部で図12に示したストローク候補から検出された文字候補を示す図である。
【図15】上記実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図16】上記実施の形態の図15のS1510の詳細を説明するフローチャートである。
【図17】本発明に係る文字入力装置の実施の形態2の構成図である。
【図18】上記実施の形態の学習モードで入力される手書き文字のストロークを示す図である。
【図19】上記実施の形態の図18に示したストロークから求められたストローク情報を示す図である。
【図20】上記実施の形態で求められたストローク情報を既存のストローク辞書と照合して出力されるストローク候補を示す図である。
【図21】上記実施の形態の選別型ストローク辞書登録部で新たに登録されたストローク情報を含むストローク辞書の一例を示す図である。
【図22】上記実施の形態の選別型筆跡辞書登録部で新たに登録された文字を含む筆跡辞書の一例を示す図である。
【図23】上記実施の形態の座標入力部から入力されるストロークの具体例を示す図である。
【図24】上記実施の形態のストローク照合部で座標入力部から出力された座標列から求められたストローク情報を示す図である。
【図25】上記実施の形態の図23に示されたストロークからストローク照合部で求められたストローク候補を示す図である。
【図26】上記実施の形態の時間区切り検出部で計時された各ストロークの筆記開始時間と筆記終了時間とを示す図である。
【図27】上記実施の形態の時間区切り型文字検出部で図25に示したストローク候補から検出された文字候補を示す図である。
【図28】上記実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図29】上記実施の形態の図28のS2802の詳細を説明するフローチャートである。
【図30】本発明に係る文字入力装置の実施の形態3の構成図である。
【図31】上記実施の形態の先頭フラグ付きストローク辞書の一例を示す図である。
【図32】上記実施の形態の確率辞書の一例を示す図である。
【図33】上記実施の形態の高確率文字列出力部で生成される有向グラフの一例を示す図である。
【図34】上記実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図35】上記実施の形態の図35に示すS3414の詳細を示すフローチャートである。
【図36】本発明に係る文字入力装置の実施の形態4の構成図である。
【図37】上記実施の形態のオフストローク付き筆跡辞書の一例を示す図である。
【図38】上記実施の形態の座標入力部に入力されるストロークの具体例を示す図である。
【図39】上記実施の形態のストローク照合部で座標入力部から出力された座標列から求められたストローク情報を示す図である。
【図40】上記実施の形態の図38に示したストロークからストローク照合部で求められたストローク候補を示す図である。
【図41】上記実施の形態のオフストローク検出部で検出されたオフストローク情報を示す図である。
【図42】上記実施の形態のオフストローク検証型文字検出部で図40に示したストローク候補から検出された文字候補を示す図である。
【図43】上記実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図44】上記実施の形態の図43に示すS4310の詳細を示すフローチャートである。
【図45】本発明に係る文字入力装置の実施の形態5のストローク辞書の内容の一例を示す図である。
【図46】上記実施の形態のストローク辞書に登録されたストロークの具体例を示す図である。
【図47】上記実施の形態の筆跡辞書の内容の一例を示す図である。
【図48】上記実施の形態の筆跡辞書に登録された文字の具体例を示す図である。
【図49】上記実施の形態の単語辞書の一例である。
【図50】上記実施の形態の座標入力部に入力されるストロークの具体例を示す図である。
【図51】上記実施の形態のストローク照合部で座標入力部から出力された座標列から求められたストローク情報を示す図である。
【図52】上記実施の形態の図50に示されたストロークからストローク照合部で求められたストローク候補を示す図である。
【図53】上記実施の形態の時間区切り型文字検出部で図52に示したストローク候補から検出された文字候補を示す図である。
【符号の説明】
101、1703、4501 ストローク辞書
102、1705、4701 筆跡辞書
103、4901 単語辞書
104 モード切替え部
105 座標入力部
106 ストローク照合部
107 時間区切り型検出部
108 時間区切り型文字検出部
109 単語検出部
110 文字列出力部
1701 学習文字表示部
1702 選択型ストローク辞書登録部
1704 選択型筆跡辞書登録部
3001 先頭フラグ付きストローク辞書
3002 確率辞書
3003 重複検出部
3004 ストローク照合部
3005 重複排斥型文字検出部
3006 高確率文字列検出部
3601 オフストローク付き筆跡辞書
3602 オフストローク検出部
3603 オフストローク検証型文字検出部
3604 最短文字列検出部

Claims (15)

  1. 文字1つ分の入力枠を有し前記入力枠に複数の手書き文字を重ね書きして入力する入力手段と、
    前記入力部により重ね書きして入力された各文字を文字単位に表示する表示手段と、
    文字を構成する各ストロークの基準となる基準ストローク情報を登録するストローク辞書と、
    文字単位にストロークの順序を登録する文字辞書と、
    文字列を構成する各文字の出現確率を数値で示している確率辞書と、
    前記入力手段に複数の手書き文字が重ね書きして入力されると、前記入力された文字のストロークと前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報とを照合して、前記入力された文字のストロークに対応するストローク候補を出力するストローク照合手段と、
    前記ストローク照合手段から順次出力される一連のストローク候補の順序と一致するストロークの順序を有する文字を前記文字辞書から検索し、前記検索された文字の順序を変更することなく組み合わせた文字列候補を一以上作成し、前記確率辞書に基づいて各文字列候補ごとに前記数値の合計を算出し、前記作成された一以上の文字列候補の中で前記算出された数値の合計を、各文字列候補を構成する文字数で除した値が最大の文字列を、前記重ね書きして入力された複数の手書き文字として検出し、前記検出された複数の手書き文字の各文字を文字単位で前記表示手段に表示する文字検出手段と
    を具備する文字入力装置。
  2. 前記基準ストローク情報は、ストロークの開始位置と終了位置と方向と方向数とを含み、
    前記ストローク照合手段は、
    前記座標列からストロークの開始位置と終了位置と方向と方向数とを含むストローク情報を求めるストローク情報取得部と、
    求められたストローク情報と前記基準ストローク情報とを照合して複数のストローク候補を出力するストローク候補出力部と、
    出力される各ストローク候補に基準ストローク情報との一致度に応じた評価値を付加する評価値付加部とを有し、
    前記文字検出手段は、
    前記評価値の一致度の低いストローク候補を無視し、残りのストローク候補を用いて文字候補を検出する文字候補検出部と、
    検出された文字候補から正しい文字を検出する文字検出部とを有することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  3. 前記入力部に手書きによりある文字のストロークが入力されると、ストローク単位でその座標列を出力する座標出力手段を設け、
    前記座標出力手段から出力される座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、
    前記文字候補検出部は、前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク候補を文字の先頭ストロークとして文字候補を検出することを特徴とする請求項2記載の文字入力装置。
  4. 前記文字検出部は、
    単語毎に文字の順序を登録している単語辞書と、
    前記文字候補検出部が検出した文字候補又は文字候補の組み合わせが前記単語辞書に登録されているとき当該単語を入力された手書き文字として検出する単語検出部とを有することを特徴とする請求項2又は3記載の文字入力装置。
  5. 前記確率辞書は、
    文字列を構成する隣接する文字の出現確率を数値で示していることを特徴とする請求項記載の文字入力装置。
  6. 前記座標出力手段から出力された座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、
    前記文字検出手段は、
    前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク候補を文字の先頭ストロークとして文字候補を検出する文字候補検出部と、
    検出された文字候補から正しい文字を検出する文字検出部することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  7. 前記文字検出手段は、
    複数の文字候補を検出する文字候補検出部と、
    単語毎に文字の順序を登録している単語辞書と、
    前記文字候補検出部が検出した文字候補又は文字候補の組み合わせが前記単語辞書に登録されているとき当該単語を入力された手書き文字として検出する単語検出部とを有することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  8. 手書き文字の学習をする学習モードを更に有し、
    前記学習モードにおいて、
    前記ストローク照合手段は、ストローク候補に前記ストローク辞書に登録された基準ストローク情報との一致度に応じた評価値を付し、
    前記評価値が所定の評価値より低い一致度を示すとき、前記ストローク候補のストローク情報を前記ストローク辞書に基準ストローク情報として追加登録するストローク辞書追加登録手段と、
    前記文字辞書に学習対象の文字に当該ストローク候補を含むストロークの順序を追加登録する文字辞書追加登録手段とを更に備えることを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  9. 前記ストローク辞書は、各基準ストローク情報に文字の先頭ストロークになる可能性を有するか否かを示すフラグを付して登録しており、
    前記ストローク照合手段は、前記座標出力手段から最初に出力された座標列から求めたストローク情報を前記ストローク辞書の先頭ストロークを示すフラグが付された基準ストローク情報とのみ照合することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  10. 前記座標出力手段から出力される座標列のうち直前の座標列との間の時間間隔が所定の時間以上開いた座標列を検出する座標列検出手段を更に備え、
    前記ストローク辞書は、各基準ストローク情報に文字の先頭ストロークになる可能性を有するか否かを示すフラグを付して登録しており、
    前記ストローク照合手段は、前記座標列検出手段で検出された座標列に対応するストローク情報を前記ストローク辞書の先頭ストロークを示すフラグが付された基準ストローク情報とのみ照合することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  11. 前記ストローク照合手段は、
    前記座標出力手段から出力される前後のストロークの座標列がその全部又は一部分が同一の直線上で重なり合うか否かを検出する重複検出部を有し、
    前記文字検出手段は、前記重複検出部で重なりが検出されたとき、前記文字辞書から文字を検出するに際し、後のストロークが前のストロークと同一文字を構成するストロークに含まれないようすることを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  12. 前記座標出力手段から出力された座標列の終点と次の座標列の始点とからオフストローク情報を検出するオフストローク情報検出手段を更に備え、
    前記文字辞書は、文字を構成するストロークが複数のときに、ストロークの終点と次のストロークとの始点との関係を示すオフストローク情報を更に登録しており、
    前記文字検出手段は、前記ストローク照合手段が出力したストローク候補を用いて文字を検出する際、前記オフストローク情報検出手段で検出されたオフストローク情報が前記文字辞書に登録された対応するオフストローク情報と所定以上の差を有するとき、その文字を検出しないことを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  13. 前記文字検出手段は、
    複数の文字候補を検出する文字候補検出部と、
    前記文字候補検出部で検出された文字候補の順序を変更することなく組み合わせた文字列を作成し、文字数が最小となる文字列を入力された手書き文字として検出する最短文字検出部とを有することを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  14. 文字1つ分の入力枠を有し前記入力枠に複数の手書き文字を重ね書きして入力する入力手段と、前記入力手段により重ね書きして入力された各文字を文字単位に表示する表示手段と、文字を構成する各ストロークの基準となる基準ストローク情報を登録するストローク辞書と、文字単位にストロークの順序を登録する文字辞書と、文字列を構成する各文字の出現確率を数値で示している確率辞書と、
    を有する文字入力装置の制御方法であって、
    前記入力部に複数の手書き文字が重ね書きして入力されると、前記入力された文字のストロークと前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報とを照合し、
    前記入力された文字のストロークに対応するストローク候補を出力し、
    前記出力される一連のストローク候補の順序と一致するストロークの順序を有する文字を前記文字辞書から検索し、
    前記検索された文字の順序を変更することなく組み合わせた文字列候補を一以上作成し、
    前記確率辞書に基づいて各文字列候補ごとに前記数値の合計を算出し、
    前記作成された一以上の文字列候補の中で前記算出された数値の合計を、各文字列候補を構成する文字数で除した値が最大の文字列を、前記重ね書きして入力された複数の手書き文字として検出し、
    前記検出された複数の手書き文字の各文字を文字単位で前記表示手段に表示する
    ことを特徴とする制御方法。
  15. 文字1つ分の入力枠を有し前記入力枠に複数の手書き文字を重ね書きして入力する入力手段と、前記入力手段により重ね書きして入力された各文字を文字単位に表示する表示手段と、文字を構成する各ストロークの基準となる基準ストローク情報を登録するストローク辞書と、文字単位にストロークの順序を登録する文字辞書と、文字列を構成する各文字の出現確率を数値で示している確率辞書と、
    を有する文字入力装置を制御するコンピュータプログラムであって、
    前記文字入力装置のコンピュータに対して、
    前記入力手段に複数の手書き文字が重ね書きして入力されると、前記入力された文字のストロークと前記ストローク辞書に登録されている基準ストローク情報とを照合して前記入力された文字のストロークに対応するストローク候補を出力する処理と、
    前記出力される一連のストローク候補の順序と一致するストロークの順序を有する文字を前記文字辞書から検索する処理と、
    前記検索された文字の順序を変更することなく組み合わせた文字列候補を一以上作成する処理と、
    前記確率辞書に基づいて各文字列候補ごとに前記数値の合計を算出する処理と、
    前記作成された一以上の文字列候補の中で前記算出された数値の合計を、各文字列候補を構成する文字数で除した値が最大の文字列を、前記重ね書きして入力された複数の手書き文字として検出する処理と、
    前記検出された複数の手書き文字の各文字を文字単位で前記表示手段に表示する処理と
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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