JP4532092B2 - 血管新生剤 - Google Patents

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Description

本発明は、各種原因に起因する血管閉塞性疾患の治療に有効な血管新生剤、血管閉塞性疾患の治療剤、及びこのような血管閉塞に伴う虚血性疾患の治療及び/又は予防剤に関する。
動脈硬化、血栓形成、動脈炎、外傷など各種原因に基づく慢性的な血管閉塞状態が持続すると、閉塞部位の周辺及び下流の支配組織に血行不全に基づく虚血状態を来たし、終末的には組織の壊死に至ることがある。
このような血管閉塞の治療には、近年、血管外科領域における手術手技の進歩や、各種インターベーション技術の開発により、重症の虚血症に対しても良好な予後が期待できるようになった。しかし、広範囲にわたる閉塞例や糖尿病に合併しやすい末梢型閉塞例など血行再建が不可能な症例も依然残されており、治療に難渋することが少なくない。これらの症例に対する治療は薬物療法が主体となるが、その効果には限界がある。
最近、新しい治療法として「Therapeutic angiogenesis(治療的血管新生)」が注目を集めている。この治療法のコンセプトは、虚血部位に血管新生を誘導し、側副血行路を発達させて血行を改善することである。具体的には、血管新生を誘導する増殖因子(以下、「血管新生因子」という。)を投与する方法(非特許文献1〜6)と、血管内皮前駆細胞を投与する方法(非特許文献7)の2種類がある。研究、臨床応用がより進んでいるのは前者であり、そのアプローチとしては、(1)増殖因子タンパクの投与(非特許文献1〜4)、(2)増殖因子遺伝子の導入(非特許文献6)、(3)ウィルスを介するex vivo法によって得た線維芽細胞の投与(非特許文献5)の3種類に大別される。
(1)の方法については、既に各種増殖因子の経カテーテル的動脈内投与が試みられ、動物モデルでは良好な成績が報告されている(非特許文献1)。しかし、実際に臨床の場で応用する場合には、高濃度の増殖因子が全身を循環する可能性があるため、一過性の血圧低下、腫瘍の増殖、糖尿病性網膜症の増悪など、深刻な副作用の発生を考慮する必要がある。
高濃度の増殖因子投与による弊害を回避するために、増殖因子を7μmの樹脂ビーズに担持させて冠状動脈内に投与してbFGFの放出を制御する例が報告されたが(非特許文献2)、該ビーズは分解せず、しかも小径であるために全身循環系へ遺漏して副作用を発生する恐れがある。
また、シート状、ディスク状、粒状などに成形した生体内分解性のゼラチンヒドロゲルを虚血部局所に埋入又は注入して、血管新生や肉芽形成の増強、心筋の血流増加などを図る手法が報告されているが(非特許文献3〜4、特許文献1)、虚血部局所の血管新生だけでは、血流の閉塞状態を十分に修復するには至らない。
さらに、(2)の方法による遺伝子導入についても、ベクターの入手困難性や倫理的な問題など未解決な部分が多い。また、遺伝子の予想のつかない副作用も考慮する必要がある。
(3)のex vivo法によって得られる線維芽細胞投与も、製造技術が複雑である上、非血球細胞であること、あるいはウィルスを介する点など、ヒトへの応用にはなお課題が多い。
国際公開第94/27630号パンフレット Takeshita S, Zheng LP, Brogi E, Kearney M et al: A single intraarterial bolus of vascular endothelial growth factor augments revascularization in a rabbit ischemic hind limb model. J Clin Invest, 1994,93:662-670. Margarete A.,Hanke M.et al: Nature Biotechnology Volume 16 February,1998,159-162 Tabata Y, Hijikata S, Ikada Y: Enhanced vascularization and tissue granulation by basic fibroblast growth factor impregnated in gelatin hydrogels. J Controlled Release, 1994,31:189-99 Yamamoto T, Suto N, Okubo T et al: Intramyocardial delivery of basic fibroblast growth factor-impregnated gelatin hydrogel microspheres enhances collateral circulation to infarcted canine myocardium. Jpn Circ J, 2001, 65:439-44 N Ohara,H Koyama et al:Gene Therapy(2001)8,837-845 Tsurumi Y, Takeshita S, Chen D et al: Direct intramuscular gene transfer of naked DNA encoding vascular endothelial growth factor augments collateral development and tissue perfusion. Circulation, 1996, 94:3281-3290 Kamihata H, Matsubara H, Nishiue T et al: Implantation of bone marrow mononuclear cells into ischemic myocardium enhances collateral perfusion and regional function via side supply of angioblasts, angiogenic ligands, and cytokines. Circulation, 2001, 104:1046-52
したがって、本発明が解決しようとする課題は、各種原因に起因する血管閉塞、及びこのような血管閉塞に伴う虚血性疾患に対する有効で安全な治療及び/又は予防剤を提供することにある。
本発明者らは、Therapeutic angiogenesis理論に基づく血管閉塞の治療につき鋭意検討を行った結果、極めて有効で安全な手法を発見して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
(1)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、動脈内投与用の血管新生剤。
(2)動脈が、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈である(1)に記載の血管新生剤。
(3)酸性ゼラチンハイドロゲル粒子の粒子径が約20〜40μmである、(1)又は(2)に記載の血管新生剤。
(4)血管新生因子が塩基性線維芽細胞増殖因子である、(1)〜(3)のいずれか1に記載の血管新生剤。
(5)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、動脈内投与用の血管閉塞性疾患治療剤。
(6)動脈が、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈である(5)に記載の血管閉塞性疾患治療剤。
(7)酸性ゼラチンハイドロゲル粒子の粒子径が約20〜40μmである、(5)又は(6)に記載の血管閉塞性疾患治療剤。
(8)血管新生因子が塩基性線維芽細胞増殖因子である、(5)〜(7)のいずれか1に記載の血管閉塞性疾患治療剤。
(9)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、動脈内投与用の虚血性疾患の治療及び/又は予防剤。
(10)動脈が、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈である(9)に記載の虚血性疾患の治療及び/又は予防剤。
(11)酸性ゼラチンハイドロゲル粒子の粒子径が約20〜40μmである、(9)又は(10)に記載の虚血性疾患の治療及び/又は予防剤。
(12)血管新生因子が塩基性線維芽細胞増殖因子である、(9)〜(11)のいずれか1に記載の虚血性疾患の治療及び/又は予防剤。
(13)血管新生因子、酸性ゼラチンハイドロゲル粒子、注射用媒体、及び注射剤の調製法と動脈内投与に関する説明を記載した記載物を含むパッケージ。
(14)注射剤の投与方法が、当該注射剤を、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内に投与するものである、(13)に記載のパッケージ。
(15)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内に投与することを特徴とする血管新生方法。
(16)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内に投与することを特徴とする血管閉塞性疾患の治療方法。
(17)血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内に投与することを特徴とする虚血性疾患に対する治療及び/又は予防方法。
(血管新生因子)
血管新生因子とは血管新生を促す因子のことをいい、該因子としては、塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor 以下「bFGF」と称する。)、血小板由来増殖因子(PDGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、顆粒球マクロファージ−コロニー刺激因子(GM−CSF)など各種のものが知られているが、その中でも、bFGFが好ましい。
これらの血管新生因子が好ましい理由は、以下のとおりである。
すなわち、血管新生の機序は、vsaculogenesis、angiogenesis、arteriogenesisの三つの概念に分類される(図1)。Vasculogenesisは血管内皮前駆細胞が分化・増殖して原子血管叢を形成する過程であり、angiogenesisは既存の血管壁内皮細胞が増殖し発芽(sprouting)や隔壁形成(bridging)などの機序を通じて新たな血管を形成する過程である。したがって、これら二つの過程によってできた血管は、当初においては主として血管内皮細胞により構成された幼弱な血管であり、その口径も小さい。他方arteriogenesisは、血管が径の拡大を伴いつつ成熟する過程である。血管新生療法では側副血行路を介して虚血部位に少しでも多くの血流を供給することが求められるため、できるだけ口径が大きい新生血管が誘導されることが望まれる。また、vasculogenesisやangiogenesisで作られた血管も、血流を送るための十分な機能を獲得するためには、結局はarteriogenesisの機転により成熟する必要がある。したがって、血管新生療法で用いる血管新生因子の要件としては、第一にarteriogenesisを強力に誘導し、かつ、vasculogenesisやangiogenesisをも促す能力のあるものということになるから、本発明においては、arteriogenesisとangiogenesisの両者を誘導できる前記血管新生因子を治療的血管新生においてとくに好適なものとして選定した(図2)。
本発明における血管新生因子は、脳下垂体をはじめ各種臓器から抽出されたもの、あるいは遺伝子組換え技術により製造されたもの、さらには、各血管新生因子のアミノ酸配列の一部が、欠失、置換、付加によって修飾されたものであって略同等の機能を有するものを含み、これらは、単独でも、また、混合物であってもよい。
(適用部位)
従来、血管新生因子を作用させる部位としては、前述のとおり虚血部局所がターゲットとされることが多く、虚血組織(多くの場合は筋肉)への増殖因子タンパクの直接投与(筋注)や増殖因子遺伝子の導入が数多くの施設で研究されている。しかし、元々血流の乏しい虚血部の動脈から虚血部位における側副血行路を発達させても、十分な血流は得られない。
そこで、本発明者等は、血流豊富な側副血行路を誘導するためには、虚血部より中枢側にある、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈(以下donor arteryという。)を治療ターゲットとするべきであると考え、さらに、donor arteryのなかでも、angiogenesis及びarteriogenesisが起きるのは末梢の小口径動脈であることから、donor artery末梢の細径動脈に血管新生因子を直接作用させ、ここから虚血部に向かう血管を新生させることによって、より有効な側副血行路を形成させることができることを見出した(図3)。
さらに、donor artery末梢の細径動脈部位に、血管新生に要する一定期間継続して作用した後は消失するようなデリバリーシステムが望ましく、本発明においては、血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲル粒子をdonor artery末梢の細径動脈局所に適用することによって所期の目的を達成した。
酸性ゼラチンハイドロゲル粒子は、donor artery末梢の細径動脈に選択的に捕捉され、血管新生因子をその局所へ一定期間放出した後に消失するという、理想的なドラッグデリバリーシステムの実現を可能にするものである。
(酸性ゼラチンハイドロゲル粒子)
酸性ゼラチンハイドロゲルの調製に使用する酸性ゼラチンは、いずれの動物種から得られたものでもよく、また、遺伝子組換え技術によって得られるものでもよい。等電点5.0付近のものが好ましい。
酸性ゼラチンハイドロゲルは、例えば、牛の骨のコラーゲンを水酸化カルシウムで処理して得た酸性ゼラチンに、グルタルアルデヒドなどの架橋剤を加えて重合・ゲル化することによって調製される。その粒状物(acidic gelatin hydrogel microspheres,以下「AGHM」という。)の調製法としては、例えば、国際公開第94/27630号パンフレット(特許文献1)の記載の方法、すなわち、ゼラチン水溶液にオリーブ油などの油剤を加えて200〜600rpmで撹拌してW/Oエマルジョンとし、これに架橋剤水溶液を添加する方法、あるいは、予め200〜600rpmで撹拌した油剤中にゼラチン水溶液を滴下してW/Oエマルジョンとした後、遠心分離などによってゼラチン粒子を回収、乾燥し、乾燥ゼラチン粒子を架橋剤水溶液に懸濁させてAGHMを得る方法などが例示される。得られたAGHMは減圧乾燥、好ましくは凍結乾燥して使用に供する。製法や原料の相違により、分子量、含水率などの物性において異なる場合があるが、そのいずれでもよい。
AGHMの粒子径は、膨潤時に約20〜40μmとなるものが好ましい。膨潤度は、前記製法によって得られたAGHMの含水率や架橋度によって決まるから、膨潤時に約20〜40μmとなる粒子は、前記製法によって得られたAGHMから、含水率や架橋度に応じて、膨潤時に約20〜40μmとなる適宜所望の粒子径を選定し、これをふるい分けなどの手法によって分別取得するか、あるいは、前記製法を、所期の膨潤度に対応する架橋度(含水率)が得られるような条件下に実施して、さらにふるい分けなどの手法によって分別取得することによって得ることができる。本発明において粒子径とは、平均粒子径をいう。
AGHMは、真球ないしそれに近い球状であることが望ましいが、長球状、円筒状、あるいは不整形であってもよい。
後述のとおり、直径が約10μmより小さい粒子は所期の細径動脈を遺漏しやすいため、投与部位における血管新生因子の効力を低下させるばかりでなく、静脈経路を経て全身へ灌流し、諸臓器へ分布して悪影響を与えるおそれがある。また、約50μmより大きい粒子は、donor arteryの塞栓を惹起する危険性が大きく好ましくない。したがって、本発明においてAGHMの粒子径は、donor arteryの塞栓を惹起することなく細径動脈で効率的に捕捉させる観点から、約20〜40μmのものが好ましい。
血管新生因子をAGHMに担持させるには、例えば、AGHMに血管新生因子の水溶液を滴下して含浸させる方法、あるいは、該水溶液中にAGHMを懸濁して含浸させる方法が適する。血管新生因子の水溶液を含浸させたAGHMは、減圧乾燥など適宜の手法によって乾燥することができる。
AGHMに担持可能な血管新生因子の量は、AGHMの含水率などによって異なるが、AGHM1mg当たり0.1〜500μg相当である。
生体内に投与されたAGHMは、加水分解酵素によって徐々に分解され、ゲルにあらかじめ担持された血管新生因子は、ゲルの分解とともに徐放される。その分解速度は主としてゲルの含水率によって調節される。含水率とは、湿潤時のゲル全重量に対するゲル中の水分重量の割合をいい、これが大きいほど粒子の架橋度が小さく、粒子は分解吸収されやすくなる。通常85〜99.9W/W%の範囲のものを用いることができるが、より好ましくは、92〜98W/W%である。例えば、含水率95%のゲルは約2週間で完全に分解され、この間に血管新生因子を徐々に放出する。血管新生を目的とする血管新生因子の投与期間を目安として、およそ1月以内に分解する程度のものが好ましい。
(適応疾患)
本発明の血管新生剤、血管閉塞性疾患治療剤、あるいは該血管閉塞に伴う虚血性疾患に対する治療及び/又は予防剤の適応疾患は、慢性動脈閉塞性疾患一般であり、例えば、虚血性心疾患、閉塞性動脈硬化症、バージャー病、及び糖尿病性壊疽などが挙げられる。
(投与方法・投与量)
本発明の血管新生因子を担持させたAGHMは、血管閉塞による虚血部より中枢側に位置するdonor arteryの末梢細径動脈へ、注射又は経カテーテル注入により直接投与することが重要である。
注入に適する製剤とするために、血管新生因子を担持させたAGHMは注射用精製水、生理食塩水、緩衝液などの媒体に懸濁して使用する。緩衝液としては、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液などが挙げられる。
ほかに、製剤化上の必要に応じ、通常の注射剤あるいは注入剤の調製に使用される、分散剤、界面活性剤、等張化剤、pH調整剤、無痛化剤、安定化剤、保存剤、着色剤などを適宜に配合することができる。
本発明の治療剤は、血管新生因子を担持させたAGHMを、用時に、予め調製した注射用媒体に懸濁させることによって調製することが望ましい。
商用目的には、血管新生因子、酸性ゼラチンハイドロゲル粒子、注射用媒体、及び注射剤の調製法と動脈内投与に関する説明を記載した記載物、例えば能書、を含むパッケージとしてもよい。
本発明における血管閉塞性疾患治療剤の投与量は、血管新生因子の種類、血管閉塞部又は虚血部の病態、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差などによって異なり、特に限定されないが、通常、一回当たり、血管新生因子として0.5μg/kg〜10mg/kg、好ましくは1μg/kg〜5mg/kgとする。
本発明においてAGHMに担持された血管閉塞性疾患治療剤は、血管閉塞による虚血部より中枢側に位置するdonor arteryの末梢細径動脈へ注射又は経カテーテル注入により投与するが、該投与と並行して、虚血部局所あるいは上記細径動脈周辺部に筋注により投与してもよい。また、同様に、虚血部局所あるいは上記細径動脈周辺部に、血管新生因子を担持させた酸性ゼラチンハイドロゲルのシート状、あるいはディスク状などの成形物を埋設してもよい。
本発明の血管新生剤の有効成分である血管新生因子を担持したAGHMは、血管閉塞に起因する虚血部より中枢側に位置するdonor arteryから投与することにより、極めて効率的にdonor artery末梢の細径動脈に捕捉され、AGHMが分解するまでの一定期間該部位にとどまり、血管新生因子を徐々に放出する。血管新生因子が該部位で一定期間継続的に放出されることによって、虚血部へ向かう側副血行路の形成を極めて有効に促進し、虚血部の血流を改善させることができる。その血流改善効果は、従来から行われている虚血部局所への筋注投与に比較しても顕著に優れる。よって、本件発明は、血管新生因子の理想的なドラッグデリバリーシステムを構成するものである。
本発明者等は、AGHMに血管新生因子としてbFGFを含浸させ、虚血モデル動物に対し経動脈的に投与し、その効果を検討した。bFGFを含んだ適度な大きさのAGHMが、donor artery末梢の細小動脈や毛細血管床に物理的にトラップされ、徐放されたbFGFが血管新生を誘導し、虚血部への側副血行路の発達を促すという想定である。しかし、当然、投与された直後にはAGHMそのものが塞栓となり虚血状態を悪化させる可能性や、AGHMが血栓形成を誘導してやはり虚血を増悪させる可能性がある。したがって、第一段階としてまずAGHMの至適な粒子サイズを検討し、第二段階として実際にbFGFをAGHMに含浸させたものを虚血モデル動物に投与して、in vivoでの効果を検証した。
以下に血管新生因子としてヒトbFGF(トラフェルミン(遺伝子組換え))を、また虚血モデルとしてラビット下肢慢性虚血モデルを使用した実施例を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。下肢以外の血管閉塞の場合も同様に実施する。
(実験手法)
動物モデルとして、体重3kg程度の雄性日本白色ラビットを用いた。ケタミン及びキシラジンの筋注で麻酔をかけた後、左下腹部から大腿部に至る縦切開を加え、外腸骨動脈から大腿動脈全長にわたり切除した。閉創後には抗生剤を投与した。
慢性虚血状態は術後3週間で完成する。動脈切除の3週間後、麻酔下に頸動脈を露出しそこより3フレンチの造影用カテーテルを挿入する。カテーテルの先端を左内腸骨動脈の中枢部に位置させ、そこから3mgのAGHMをリン酸緩衝液(PBS)に懸濁した状態で注入した。急激な注入は塞栓の原因となるため、ゆっくりと約1分をかけて注入した。
毛細血管径より小さい径の粒子を投与すれば血管新生因子が全身に回る可能性が生じ、また粒子径が過大であればdonor arteryそのものに塞栓症を起こして虚血を増悪させる可能性がある。そこで、予備実験として、直径約50、30μmのAGHMをラビット下肢虚血モデルに投与し、患側内腸骨動脈からの血管造影、及び健常肢と患肢の血圧の比(calf blood pressure index)でそれぞれを比較した。その結果、直径約50μmのAGHMを投与したラビットでは、血管造影上明らかな塞栓症が認められ(図4a)、また投与直後のcalf blood pressure indexの低下を認めた。一方、直径約30μmのAGHMを投与したラビットでは、血管造影上明らかな塞栓症は見られず(図4b)、また投与前後でcalf blood pressure indexは変わらなかった。
次に、それぞれ直径約10、30、60μmのAGHMを作製し、これらに125IでラベルしたbFGFを含浸させ、その粒子をラビット下肢虚血モデルに投与し、投与5時間後のbFGFの体内分布を調べた。両下肢の筋肉と皮膚、肝臓、肺、心臓、脾臓、腎臓、精巣を採取し、それぞれの放射能をカウントした。それらの値の合計に対する各臓器のカウント数の比を図5に示す。直径約10μmの粒子を用いた場合、患肢には49.0±13.5%しかとどまらず、肝臓に27.3±4.0%、肺に13.3±9.4%の蓄積を認めた(図5a)。直径約30μm及び60μmの粒子を投与した場合は、両者ほぼ同様の分布を示し、それぞれ患肢に77.0±9.7、78.1±8.7%がとどまり、肝臓には15.3±7.7、15.1±5.9%、肺には3.2±3.3、2.0±1.6%の蓄積にとどまった(図5b、c)。
これらの結果から、直径約50μmの粒子は、閉塞部より中枢側の血管で塞栓を惹起し、直径約10μmの粒子は細径動脈や毛細血管床で捕捉されずに全身へ灌流して肝臓や肺に分布する率が高く好ましくないことが明らかとなった。
そこで、donor artery末梢で大半が捕捉され、しかもdonor artery末梢より中枢側で塞栓症を起こすリスクの少ない直径約30μmの粒子を第2段階の実験に用いることとした。
ラビット下肢慢性虚血モデルに対して、bFGF100μgを担持させたAGHM(直径約30μm)及びPBSのみを浸透させたAGHMを一羽あたり各3mg動脈内投与した。また、100μg のbFGFを担持させたAGHM、及びPBSのみを浸透させたAGHMを0.9mlのPBSに懸濁させ、ラビット下肢慢性虚血モデルの虚血肢大腿内側の前後面に、それぞれ長軸方向に等間隔に3ヶ所ずつ、1ヶ所あたり0.15mlの懸濁液を筋肉内投与した。AGHMの一羽あたり投与量は動注群と同じ3mgとした。
4週間後に、calf blood pressure index、血管造影によるangiographic score、ドップラーフローワイヤーによるin vivo血流測定、虚血肢側副路コンダクタンスを指標として、側副血行路の発達を評価した。
angiographic scoreは、血管造影で描出される大腿部の動脈の密度を数値化したものである。ドップラーフローワイヤーによるin vivo血流測定は、ドップラーフローワイヤーを患側内腸骨動脈に挿入して測定する同部の血流速度測定であり、この数値と、血管造影上の同部の血管径から計算した血管内腔の断面積の数値とから内腸骨動脈血流量を算出する。側副血行コンダクタンスは、腹部大動脈圧と患側下腿動脈圧の差、及びカラーマイクロスフィアーを用いた患側下肢血流量から算出される。
calf blood pressure indexの測定結果は、bFGF動注群で0.73±0.06、動注対照群で0.57±0.02、bFGF筋注群で0.67±0.02、筋注対照群で0.57±0.03であった。bFGF筋注群では対照群に比べ有意にcalf blood pressure indexの改善を認めたが、bFGF動注群よりは有意に低かった(図6)。
angiographic scoreは、bFGF動注群で0.71±0.11、動注対照群で0.39±0.05、bFGF筋注群で0.62±0.07、筋注対照群で0.41±0.06であった。bFGF筋注群では対照群に比べ有意に高かったが、bFGF動注群はさらに有意に高かった(図7)。
塩酸パパベリン非負荷時の内腸骨動脈血流量は、bFGF動注群で24.4±4.2ml/min、動注対照群で12.0±2.2ml/min、bFGF筋注群で16.1±1.6ml/min、筋注対照群で10.8±2.0ml/minであった。bFGF筋注群では対照群に比べ有意に血流の増加を認めたが、bFGF動注群ではさらに有意に増加した(図8)。
塩酸パパベリン負荷時の内腸骨動脈血流量は、bFGF群で53.3±19.1ml/min、対照群で28.8±7.0ml/min、bFGF筋注群で34.6±4.6ml/min、筋注対照群で24.6±3.9ml/minであった。bFGF筋注群では対照群に比べ高い傾向にあるものの有意差は無く、bFGF動注群はbFGF筋注群に比し有意に高かった(図9)。
虚血肢側副路コンダクタンスは、血液の流れやすさを示す指標であり、arteriogenesisの程度を反映すると考えられており、値が大きいほど有効な側副血行が得られていることを意味する。各測定値はbFGF動注群で80.5±15.9ml/min/mmHg、動注対照群で28.3±11.1ml/min/mmHg、bFGF筋注群で46.0±9.3ml/min/mmHg、筋注対照群で23.7±8.8ml/min/mmHgであった。bFGF筋注群では対照群に比べ有意に高かったが、bFGF動注群はさらに有意に高かった(図10)。
これらの結果から、虚血部より中枢側のdonor artery内に、末梢の細径動脈に捕捉されるような粒子サイズを有する血管新生因子担持AGHMを注入することによって、血管新生因子は極めて効率的にdonor artery末梢の細径動脈に捕捉され、虚血部へ向かう側副血行路の形成を促して、虚血部の血流を改善すること、その血流回復効果は、従来から行われている虚血部の筋肉内投与に比較して顕著に優れることが明らかとなった。
本発明の血管新生剤は、血管新生因子をdonor artery末梢の細径動脈に極めて効率的、かつ継続的に作用させることができるため、虚血部へ向かう側副血行路の形成を有効に促進し、虚血部の血流を顕著に改善させることができる。しかも、血管新生因子の担体であるAGHMは一定期間後には分解されて副作用など安全面における危惧もない。したがって、本発明は、血管新生因子の新規なドラッグデリバリーシステムとして、各種の血管閉塞性疾患の治療や、血管閉塞に起因する各種の虚血性疾患の治療及び/又は予防に利用可能である。
血管新生の機序を示す。 各種血管新生因子の分類を示す。 ターゲットの相違による血管新生イメージを示す。 直径約50μmのAGHMを投与した場合(4a)、及び直径約30μmのAGHMを投与した場合(4b)の血管造影像を示す。 直径約10μmのAGHM投与時の各臓器中のbFGFの分布を示す。 直径約30μmのAGHM投与時の各臓器中のbFGFの分布を示す。 直径約60μmのAGHM投与時の各臓器中のbFGFの分布を示す。 投薬4週後のcalf blood pressure indexを示す。 投薬4週後のangiographic scoreを示す。 投薬4週後の内腸骨動脈血流量(パパベリン負荷前)を示す。 投薬4週後の内腸骨動脈血流量(パパベリン負荷後)を示す。 投薬4週後の側副血行コンダクタンスを示す。

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  1. 塩基性線維芽細胞増殖因子を担持させた、粒子径が20〜40μmの酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内への投与用の血管新生剤。
  2. 塩基性線維芽細胞増殖因子を担持させた、粒子径が20〜40μmの酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内への投与用の血管閉塞性疾患治療剤。
  3. 塩基性線維芽細胞増殖因子を担持させた、粒子径が20〜40μmの酸性ゼラチンハイドロゲル粒子を含有する、虚血部に側副血行路を伸延させ得、且つ十分な血流供給が期待できる動脈末梢の細径動脈内への投与用の虚血性疾患の治療及び/又は予防剤。
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