JP4531295B2 - 経済運転評価方法、経済運転評価装置および経済運転評価プログラム - Google Patents

経済運転評価方法、経済運転評価装置および経済運転評価プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経済運転評価方法、経済運転評価装置および経済運転評価プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題意識が高まっており、自動車などの車両の燃料消費量に現れる運転の経済性を向上させることが課題となっている。このために車両の操作者(乗務員)は経済運転を実施するための適切な運転技術を身に付けることが望ましい。すなわち、乗務員に対しては、経済運転を心掛ける点で注意が喚起されており、これに応じた良心的な乗務員はアイドリングストップを励行し、急発進、急ブレーキを避けている。また、これに関連して、車両を用いた各業務の事業者の中には各乗務員に燃料消費を低減するような運転技術を身に付けるように指導する業者もいる。
【0003】
ところで、各車両の経済運転状況を公正に評価するための方法として、エンジン回転数のデータを用いて、平均エンジン回転数、累算エンジン回転数から経済運転の評価とすることが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の評価方法では各車両による正確な燃料消費量を求めることは到底できなかった。すなわち、同じエンジン回転数であっても加速時には多量の燃料を消費しており、一定速走行する場合に比べて燃料消費が多くなることは避けられず、同じ走行距離であっても乗務員が急発進、急ブレーキを常習的に行っている場合には、そのほかの場合に比べて大量の燃料を消費していた。逆に、高速道路をほゞ一定速度で走行する場合に消費する燃料は一般道路を頻繁に加減速して走行するときの燃費よりもはるかに良くなる。
【0005】
これに対し、単に平均エンジン回転数、累算エンジン回転数などを用いて評価する方法であれば、高速道路を走行した場合は、平均エンジン回転数、累算エンジン回転数はいずれも高い値となり、その評価が悪くなる一方、一般道路を走行した場合は、それぞれの値が低くなり、評価が良くなることとなる。つまり、従来の方法では走行状態により評価が影響し、実際の燃費とはかけ離れた評価を出すことが少なくなかった。また、車両の種類(大きさ)によっても平均値、累算値が異なる場合があり、これが評価に影響することもあった。
【0006】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、運行管理計を用いた正確な経済運転評価を行なうことにより、ドライバーに対し適切な運転指導を行い、燃料消費量を削減するための経済運転評価方法、経済運転評価装置および経済運転評価プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の経済運転評価方法は、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう経済運転評価方法であって、複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求めるステップと、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較するステップと、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価するステップとを有することを特徴としている。
【0008】
つまり、エンジン回転数から求められる値(平均値、累算値)は、車両の種類や走行状態により大きく変動するのに対し、運行管理計から加速回数を求め、その回数を評価することによって、より正確に経済運転評価を行うことができる。また、例えば、運送業などを営む事業者において、複数の車両(複数の運行管理計)毎の経済運転の評価点の平均値を求め、その平均値と個人(一つの運行管理計)の経済運転の評価点とを比較して個人毎の経済運転を評価することが可能であり、これによって、事業者は各個人に対して燃料消費を低減する経済運転技術を身に付けるように適切な指導を行うことができ、これをもつて利益の向上及び地球環境の維持にもつなげることができる。
【0009】
図7は前記単位走行距離内の加速回数と燃料消費量との関係を示すグラフである。この図が示すように、加速回数と燃料消費量との間にほゞ直線的な関係がある。つまり、単位走行距離における加速回数を削減できればそれだけ燃料消費量を削減でき、その燃費が良くなることが分かる。そして、本発明はこの関係に基づいて運行管理計によって所定間隔で記録される速度データを有効に活用して経済運転評価を行うことにより、極めて簡素化された方法でほゞ正確な経済運転評価を求め、各運転者(乗務員)に対して適切な運転指導を行い、燃料消費量を削減できる。
【0010】
本発明のもう一つの経済運転評価方法は、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう経済運転評価方法であって、加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをし、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なうことを特徴としている。
すなわち、加速回数を数えるだけでなくその加速回数データに加速時の加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをして累算することにより、より正確な燃料消費量を算出することができ、ドライバーに対してより的確な運転指導を行うことができる。
【0011】
本発明の経済運転評価装置は、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数を算出して経済運転評価を行なう機能を有する情報処理装置を備えた経済運転評価装置であって、前記情報処理装置は、複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求める手段と、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較する手段と、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価して出力する手段とを有することを特徴としている。
【0012】
本発明のもう一つの経済運転評価装置は、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数を算出して経済運転評価を行なう機能を有する情報処理装置を備えた経済運転評価装置であって、前記情報処理装置が、加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをする手段と、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なう手段とを有することを特徴としている。
【0013】
また、本発明の経済運転評価プログラムは、情報処理装置に、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう処理を実行させる経済運転評価プログラムであって、複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求めるステップと、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較するステップと、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴としている。
【0014】
本発明のもう一つの経済運転評価プログラムは、情報処理装置に、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう処理を実行させる経済運転評価プログラムであって、情報処理装置に、加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをし、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なう処理を実行させることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の経済運転評価方法を実施するための経済運転評価装置の構成を示す図である。図1において、1は評価対象となる乗務員が操縦する車両、2はの車両1に取り付けられたデジタル式の運行管理計、3はこの運行管理計2からのデータを分析する情報処理装置(以下、パソコンという)である。
【0016】
2aは例えば車両1のタイヤの回転数に応じて出力されるパルス信号を用いて車両1の速度を測定し運行管理計2に出力する車速センサ、2bは運行管理計2に挿入されて運行管理データを記録するためのカード型の記録媒体(以下、メモリーカードという)である。
【0017】
また、3aはパソコン3の補助記憶装置を含めた記憶部であり、3bはパソコン3に接続されて、前記メモリーカード2bに記録された情報をパソコン3によって読み出し可能とするためのカードリーダ、Pは記憶部3aに記憶されているプログラムであり、本発明の特徴となる経済運転評価プログラムP1 を含んでいる。そして、パソコン3はこのプログラムPを実行することにより、運行管理計2によってメモリーカード2bに記録された速度データを読み出して、この速度データを解析することにより、経済運転評価を行なう経済運転評価装置4を構成する。
【0018】
なお、本発明は前記経済運転評価装置4の構成をパソコン3に限定するものでも、速度データをメモリーカード2bに記憶することに限定するものでもない。すなわち、運行管理計2内に前記経済運転評価プログラムP1 を記憶することにより、運行管理計2のCPUなどの情報処理装置を経済運転評価装置4とすることも可能である。また、速度データを記憶媒体2bに記録して持ち運ぶ必要もなく、経済運転評価プログラムP1 が速度データを計測した時点でリアルタイムに経済運転評価を行なう演算を行うことも可能である。
【0019】
図2〜4は経済運転評価の演算を行なう経済運転評価プログラムP1 の一例を示す図である。
【0020】
図2において、S1は速度記録を開始するステップであり、加速回数をゼロにして以下の演算に備えるものである。
【0021】
S2は例えば0.5秒毎に記録された速度データをメモリーカード2bから読み込んで比較するステップである。ここでは、前回の速度データを速度A、今回の速度データを速度Bとしている。そして、前回に比べて今回が大きい場合は次のステップS3に進み、小さいときは次の速度データを読み込むためにステップS2に戻ってループ処理を続ける。なお、経済運転評価プログラムP1 を運行管理計内で実行する場合は、このステップS2による速度データの読み込みを車速センサ2aから行なうことにより、リアルタイムの処理を行うことができる。
【0022】
S3は加速回数に1を加えるステップである。すなわち、0.5秒毎に記録される速度データが前回記録したものに比べて1km/h以上大きくなったときに、加速回数を1回として計数する。なお、本例では0.5秒毎に前回の速度データと比較する加速回数の計数方法を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
S4はメモリーカード2bに記録された速度データが終了したかどうかを判断するステップであり、速度データがまだ残っている場合はステップS2に戻り、速度データが終了した場合は次のステップS5に処理を進めるものである。なお、経済運転評価プログラムP1 を運行管理計2内で実行する場合は、このステップS4の判断は走行を終了したことによる記録終了を判別するものである。
【0024】
S5は前述のステップS2〜S4において計数した加速回数を走行距離で除算するステップであり、これによって経済運転評価プログラムP1 は単位走行距離内における加速回数を算出する。
【0025】
S6は前記単位走行距離内における加速回数を用いて経済運転の評価を出力するステップである。
【0026】
図3は経済運転評価プログラムP1 の別の変形例を示す図である。
図3においてステップS7は速度記録を開始するステップであり、ここで経済運転評価に用いる累算値をゼロにして以下の演算に備える。
【0027】
S8は速度データをメモリーカード2bから読み込んで比較するステップであり、前回の速度データを速度A、今回の速度データを速度Bとしている。そして、前回に比べて今回が大きい場合は次のステップS9に進み、小さいときは次の速度データを読み込むためにステップS8に戻ってループ処理を続ける。なお、ステップS8の処理も、経済運転評価プログラムP1 を運行管理計内で実行する場合は、速度データの読み込みを車速センサ2aから行なってリアルタイムの処理を行なう。
【0028】
S9は累算値に速度差を加えるステップである。なお、累算値に加えられる速度差は前記速度Bから速度Aを減算した値のみに限られるものではなく、この値を所定の関係式によって変換した値を累算してもよい。
【0029】
S10はメモリーカード2bに記録された速度データが終了したかどうかを判断するステップであり、速度データがまだ残っている場合はステップS8、速度データが終了した場合は次のステップS11にジャンプする。
【0030】
S11は前述のステップS8〜S10において累算した累算値を走行距離で除算するステップである。そして、S12は前記単位走行距離内における累算値を用いて経済運転の評価を出力するステップである。
【0031】
図4は経済運転評価プログラムP1 による評価の手順を示す図であり、例えば、単位走行距離内における加速回数による評価点を出力するための手順を示している。しかしながら、図4に示す手順は単位走行距離内における累算値による評価点を出力するための手順として用いることも可能であることはいうまでもない。
【0032】
図4において、S13は平均値を算出するステップであり、例えば、運送業などを営む会社内における各車両1の平均値を求めることができる。しかしながら、この平均値は地域毎、車種毎など種々のグループ毎に求めてもよい。
【0033】
S14は前記ステップS13によって求めた加速回数の会社平均を個人の評価点と比較するステップであり、個人評価点が会社平均と比較して下回る場合には、ステップS15にジャンプし、個人評価点が会社平均を上回る場合にはステップS16にジャンプする。
【0034】
ステップS15は、個人評価が良いという出力を出すステップであり、ステップS16は個人評価が悪いという出力を出すステップである。なお、本例では平均と比べて良いか悪いか判断をする例を示しているが、本発明はこの点だけに限定するものではない。すなわち、グループ内の標準偏差など多段階の判断を行なうようにしてもよい。
【0035】
また、本例では経済運転評価の演算を全て経済運転評価プログラムP1 を用いて行なう例を示しており、これによって経済運転評価を容易に算出できるようにしているが、本発明はこの点を限定するものではない。すなわち、経済運転評価をアナログまたはデジタル回路を組み合わせたハードウェアを用いて演算してもよい。この場合はアナログまたはデジタルの演算回路が経済運転評価装置4の情報処理装置となる。
【0036】
図5は前記速度データの2つの例と、前記経済運転評価プログラムP1 が図2に示した手順で演算することにより、これらの速度データを解析して得られる経済運転評価の演算方法の例を説明する図である。これらの図における横軸は時間である。
【0037】
図5(A)に示す符号5はほゞ経済的な運転技術を身につけた乗務員の運転によって得られる速度データ、6はこの速度データ5を解析したときに経済運転評価装置4内部に発生する信号、7はこの信号6を累算して加速回数を計数した値、ta0〜ta7は加速度に変化が生じた時点を示している。同様に、図5(B)に示す符号8は非経済的な癖を有する乗務員の運転によって得られる速度データ、9はこの速度データ8を解析したときに経済運転評価装置4内部に発生する信号、10はこの信号9を累算した値(加速回数)、tb0〜tb15 は加速度に変化が生じた時点を示している。
【0038】
また、前記運行管理計2の速度データ5,8は任意の間隔および任意の分解能で記録することが可能であるが、本例では例えば、0.5秒毎に1km/hの分解能で記録されている。
【0039】
次に、前記プログラムPを用いて経済運転評価を行なう方法の一例を説明する。図5(A)の例では、時点ta0〜ta1,ta3〜ta4,ta6〜ta7の間に車両1が加速していることが分かる。したがって、プログラムPはこれらの時点ta0〜ta1,ta3〜ta4,ta6〜ta7の間は速度データが前回(つまり、0.5秒前)の速度データに比べて1km/h以上大きくなっていることを検出し、内部信号6を出力する。そして、この内部信号6が出力されているときに1を順次計数してその合計加速回数(累算値)7を求める。
【0040】
ここで、一連の搬送経路を走行したときの全走行距離(例えば2km)を走るまでの間に累算された合計加速回数が例えば40回であるとすると、プログラムPは前記回数の40を走行距離数の2で除算して例えば距離1kmを単位とする単位走行距離内における加速回数が20であると算出する。
【0041】
同様の演算方法で図5(B)の例に示す速度データの変化を算出すると、時点tb0〜tb1,tb2〜tb3,tb4〜tb5,tb6〜tb7,tb8〜tb9,tb10 〜tb11 ,tb12 〜tb13 ,tb14 〜tb15 の間に車両1が加速していることが分かる。したがって、プログラムPはこれらの時点tb0〜tb1,tb2〜tb3,tb4〜tb5,tb6〜tb7,tb8〜tb9,tb10 〜tb11 ,tb12 〜tb13 ,tb14 〜tb15 の間に内部信号9を出力し、加速回数の累算値10を求める。
【0042】
本例では、図5(B)において、図5(A)と同じ走行距離(2km)を走るまでの間に累算された合計回数が例えば110回であったとする。この場合、プログラムPは前記回数の110を全走行距離数の2で除算して単位走行距離内における加速回数が55であると算出する。
【0043】
すなわち、図5(A)に示す速度データ5を記録するような運転を行った乗務員は図5(B)に示す速度データ8を記録するような運転を行った乗務員と比較してほぼ3倍程度の経済運転評価を得ることができる。なお、この経済運転評価は図7の単位走行距離内の加速回数と燃料消費量との対応関係に基づいて、燃料消費量に変換して表わしたり、全ての乗務員に対する偏差値等に変換して出力するようにしてもよい。
【0044】
単位走行距離内の加速回数を経済運転評価に用いることができるのは、車両1が一般的に加速するときに燃料を消費し、減速時には燃料消費を行わないことに着目し、その特性を活用したことによる。つまり、運行管理計2であれば当然記録している速度データ5,8を有効に活用することにより、構成の追加を必要最小限に抑えながら、ほゞ正確な経済運転評価を得ることができる。
【0045】
とりわけ、上述の例のように、経済運転評価を行なう情報処理装置をパソコン3によって実行されるプログラムPによって実現する場合には、従来から運行管理システムに用いられているパソコン3をそのまま活用することができ、ハードウェアの仕様を一切変更することなく、経済運転評価装置4を構成することができる。つまり、それだけ容易に経済運転評価装置4を構成することができる。
【0046】
また、加速回数の累算値7,10は全走行距離によって除算されるので、求められる経済運転評価は走行距離の長短に関係なく、公平に比較することができ、燃費の良い運転を行なう乗務員の運転技術を、燃費の悪い運転を行なう乗務員に教育することができる。
【0047】
つまり、本発明の経済運転評価装置4を用いることにより、前記車両1を用いた業務の事業者は、各乗務員に対して燃料消費を低減するような運転技術を身に付けるように適切な指導を行うことができ、これをもって利益の向上につなげることができる。また、燃料消費の削減は地球環境の維持にもつながる。
【0048】
図6(A)、(B)は図3に示した手順で演算することにより経済運転評価を求める例を示している。本例において、図5(A),(B)と同じ符号を付した部分は同一または同等の部分であるから、その詳細な説明を省略して、重複説明を避ける。
【0049】
図6(A)において、11は速度データ5に対応して、それぞれの時点ta0〜ta1,ta3〜ta4,ta6〜ta7の間における加速度に基づいて重み付けされた内部信号、12はその累算値を示している。同様に、13は速度データ8に対応して、それぞれの時点tb0〜tb1,tb2〜tb3,tb4〜tb5,tb6〜tb7,tb8〜tb9,tb10 〜tb11 ,tb12 〜tb13 ,tb14 〜tb15 の間における加速度に基づいて重み付けされた内部信号、14はその累算値を示している。
【0050】
前記加速度に基づく重み付けには種々の方法が考えられるが、例えば、各車両1毎に加速度に対応する燃料消費量を計測し、この加速度と燃費の相関データを用いて重み付けを行うことができる。この場合、車両1の排気量や車重などに適合したより正確な重み付けを行うことができ、より一層正確な経済運転評価を得ることができる。
【0051】
加えて、加速度に対応する重み付けは速度帯毎に変えて行うことが望ましい。すなわち、低速走行状態における所定加速で消費する燃料は、高速走行状態における同じ所定加速で消費する燃料に比べて少なくなるが、この点も考慮に入れて経済運転評価を行うことも可能である。
【0052】
例えば、前回の速度データと今回の速度データとを比較し、今回が大のとき単に「1」を計数するのではなく、重み付けをした所定の数値(例えば「0.5」,「2」,…等)を計数することができる。
【0053】
重み付けの例としては、▲1▼加速度の大きさによるもの(例えば前回との差が5kmのときと10kmのときの相違を考慮するもの)、▲2▼加速度に対応する燃費(例えば前回との差が5kmのときの燃料消費量と10kmのときの燃料消費量の相違を考慮するもの)、▲3▼速度帯(40km/hで走行中のときの加速か、70km/hで走行中のときの加速かによる相違を考慮するもの)の何れかまたはその組み合わせによって行なうことができる。なお、加速度に対応する燃費および速度帯による重み付けは、加速度に対する燃料消費量を示す加速度データおよび速度帯毎の加速に対する燃料消費量を示す速度帯データを予め作成して記憶し、これらを参照することにより速度データおよび加速度データ(前回の速度データ−今回の速度データ)から求めることができる。
【0054】
本例の場合、図6(A)に示す速度データ5に示す運転を行なう乗務員は、加速している時間が短く、次に停止するまでは等速走行を行うので、経済運転評価が高くなっているが、加速時の加速度が高くこれによって多くの燃料を消費しているので、より経済的な運転を行うためには、加速時に踏み込むアクセル量をもう少し抑えられることが分かる。
【0055】
一方、図6(B)に示す速度データ8に示す運転を行なう乗務員は、加減速を繰り返す癖によって経済運転評価が低くなっており、この点で改善を必要としていることが分かるが、これと同時に時点tb10 〜tb11 における加速のように比較的緩やかな加速を心掛けるだけで、燃料消費を大幅に削減できることを理解することができる。
【0056】
上述した各例に示すように、本発明の経済運転評価装置4は極めて簡単な方法でありながら、より正確な燃料消費量を概算して、経済運転評価を行うことができるので、安価にて実現でき、各乗務員の運転技術の向上に寄与できる。さらには、経済運転評価は運転の荒さを評価することにもなり、安全運転管理の評価点としても用いることができる。
【0057】
また、本発明はハードウェア上の構成要素は一般的な運行管理計2とほとんど変わるところがなく、従来より用いられている運行管理計2に本発明の経済運転評価プログラムP1 を導入するだけで、実現可能である。したがって、上述の例では経済運転評価プログラムP1 がすでに情報処理装置に記憶されている例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、経済運転評価プログラムP1 はCD−ROM等の記録媒体に記録して、これを従来の運行管理計システムにインストールするようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の経済運転評価方法、経済運転評価装置および経済運転評価プログラムよれば、既存の運行管理計のシステムを有効に活用して、ほぼ正確な経済運転評価を行うことができ、各乗務員が経済的な運転を目指して運転技術の向上に励むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経済運転評価装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の経済運転評価プログラムの一例を示す図である。
【図3】前記経済運転評価プログラムの別の例を示す図である。
【図4】前記経済運転評価プログラムによる評価手順を示す図である。
【図5】前記経済運転評価装置を用いた経済運転評価方法を説明する図である。
【図6】前記経済運転評価方法の別の例を示す図である。
【図7】単位走行距離内における加速回数と燃費との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…車両、2…運行管理計、4…情報処理装置、5,8…速度データ、P1 …経済運転評価プログラム。

Claims (6)

  1. 運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう経済運転評価方法であって、
    複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求めるステップと、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較するステップと、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価するステップとを有することを特徴とする経済運転評価方法。
  2. 運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数を算出して経済運転評価を行なう機能を有する情報処理装置を備えた経済運転評価装置であって、
    前記情報処理装置は、複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求める手段と、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較する手段と、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価して出力する手段とを有することを特徴とする経済運転評価装置。
  3. 情報処理装置に、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう処理を実行させる経済運転評価プログラムであって、
    複数の運行管理計の加速回数の累積値による経済運転の評価点の平均値を求めるステップと、求めた平均値と運行管理計毎の経済運転の評価点とを比較するステップと、その比較の結果に基づいて運行管理計毎の経済運転を評価するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする経済運転評価プログラム。
  4. 運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう経済運転評価方法であって、
    加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをし、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なうことを特徴とする経済運転評価方法
  5. 運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数を算出して経済運転評価を行なう機能を有する情報処理装置を備えた経済運転評価装置であって、
    前記情報処理装置が、加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをする手段と、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なう手段とを有することを特徴とする経済運転評価装置
  6. 情報処理装置に、運行管理計によって記録される速度データを用いて加速回数を計数し、単位走行距離内における加速回数によって経済運転評価を行なう処理を実行させる経済運転評価プログラムであって、
    情報処理装置に、加速度の大きさ、加速度と燃費との相関データ、加速時の速度帯の何れかまたはその組み合わせによって重み付けをし、その重み付けした加速回数の数値を計数して経済運転評価を行なう処理を実行させることを特徴とする経済運転評価プログラム。
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