JP4530839B2 - タップ、タップ本体及び止めねじ - Google Patents

タップ、タップ本体及び止めねじ Download PDF

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Description

本発明は、タップ、タップ本体及び止めねじに関し、特に、通り穴加工においても適切に切削油剤を供給可能としつつ、製造コストの増大を防止することができるタップ、タップ本体及び止めねじに関するものである。
タップとは、主に回転とねじのリードに合った送りにより、下穴にめねじを形成するおねじ形の工具である。一般に、タッピング時には、タップの折損や刃欠け等のトラブルを防止するために、切削油剤が用いられる。この切削油剤には、主に、潤滑、冷却、反溶着の作用があり、タッピング条件に応じて様々な切削油剤が選定される。
かかる切削油剤の供給方法には、タップの外部から切削油剤を供給する方法と、タップに油穴を縦通しその油穴を介して切削油剤を供給する方法とがある。
油穴を介した切削油剤の供給方法では、タップの先端に開口した油穴から切削油剤が前方へ向けて吐出される。そのため、下穴の底面が貫通した通り穴を加工する際には、切削油剤が下穴内に貯留されず、加工面に切削油剤を供給することができない。
そこで、切削油剤を吐出するための噴出孔を、タップの側面に穿設することにより、加工面に切削油剤を供給するタップも提案されている。
しかしながら、噴出孔がタップの側面に穿設された場合には、タップの強度が低下する。このため、タッピング時における切削抵抗により、タップが折損し易いという問題点があった。
そこで、特公平7−63894号公報には、タップの先端から長手方向に穿設された油穴の先端に、直溝及び噴出孔を有する突出部を取り付ける技術が記載されている。この技術によれば、油穴と同芯に凹設される直溝の末端に柄側へ向けて傾斜を有する噴出孔が連通されている。これにより、突出部がタップに取り付けられた際に、油穴と直溝とが連通して、切削油剤を噴出孔の開口から吐出する。この際、噴出孔は柄側に開口しているので、切削油剤を柄側へ噴出させて、加工面に切削油剤を供給することができる。その結果、タップの強度を低下させることなく、通り穴の加工をすることができる。
特公平7−63894号公報(図1など)
しかしながら、上述したタップでは、直溝と噴出孔とを連通させる必要がある。かかる加工は容易でないため、加工コストが増大するという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、通り穴加工においても適切に切削油剤を供給可能としつつ、製造コストの増大を防止することができるタップ、タップ本体及び止めねじを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載のタップは軸芯回りに回転される本体部とその本体部の先端に設けられるおねじ部とそのおねじ部の先端側から切削油剤を吐出する油穴とを有するタップ本体と、前記油穴に着脱可能に構成される止めねじとを備え、前記止めねじにより前記油穴から吐出される切削油剤の吐出方向を規制しつつ、前記おねじ部により下穴にめねじを形成するものであり、前記タップ本体は、その先端面に凹設される吐出溝を備えると共に、その吐出溝は前記油穴の開口から径方向外方へ向けて延設され、前記油穴は、前記止めねじと係合するための係合用めねじを備え、前記止めねじは、頭部と、その頭部に連設される軸部とを備えるものであり、前記軸部は、前記頭部に連設される第1逃げ部と、その第1逃げ部に連設されて前記係合用めねじと係合する係合用おねじと、少なくともその係合用おねじの外周面に凹設される連通溝とを備え、前記係合用おねじと係合用めねじとの係合により前記止めねじが前記タップ本体に取り付けられると共に、その取付状態では前記第1逃げ部の外周面と前記油穴の内周面との間に隙間が形成され、その隙間と前記連通溝を介して前記油穴と吐出溝とが連通され、前記止めねじが前記タップ本体に取り付けられた場合に、前記頭部の上端面と前記タップ本体の先端面とが略同一となるように前記頭部の軸方向寸法が設定されると共に、前記頭部と前記タップ本体とが当接した際に、前記吐出溝により、切削油剤を吐出するための吐出路が前記軸部から径方向外方へ向けて形成されるように構成されている。
請求項2記載のタップは、請求項1記載のタップにおいて、前記第1逃げ部の外径は、前記係合用おねじの谷底の径よりも小径に設定されている。
請求項3記載のタップは、請求項1記載のタップにおいて、前記第1逃げ部の外径は、前記係合用おねじの谷底の径よりも大径であり、かつ、前記係合用おねじの山頂よりも小径に設定され、前記油穴は、前記係合用めねじの開口側に配設される第2逃げ部を備え、その第2逃げ部の内径は、前記係合用めねじの谷底の径よりも大径に設定され、前記第1及び第2逃げ部の間に隙間が形成されている。
請求項4記載のタップは、請求項1から3のいずれかに記載のタップにおいて、前記吐出溝は、前記タップ本体の先端面において、前記油穴の開口から前記おねじ部の切れ刃が形成されている部位まで延設されている。
請求項5記載のタップは、請求項1から4のいずれかに記載のタップにおいて、前記タップ本体は、その外周面に凹設される油溝を備えるものであり、前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記油溝の溝底まで略直線状に延設されている。
請求項6記載のタップは、請求項5記載のタップにおいて、前記吐出溝の本数は、前記油溝の本数と同数に設定され、前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記油溝の各溝底に対してそれぞれ1本づつ延設されている。
請求項7記載のタップは、請求項1から4のいずれかに記載のタップにおいて、前記おねじ部は、径方向に突き出す突出部と、その突出部よりも小径の逃げ部とを備え、それら突出部と逃げ部とが交互に連設されつつねじ状に配設されることで、前記タップ本体が盛上げタップとして構成されるものであり、前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記逃げ部の最小径部まで略直線状に延設されている。
請求項8記載のタップは、請求項1から7のいずれかに記載のタップにおいて、前記タップ本体は、前記おねじ部と前記本体部とが着脱可能に構成されると共に、前記止めねじの係合用おねじと前記油穴の係合用めねじとの係合により、前記おねじ部が前記本体部に締結固定されるものである。
請求項9記載のタップは、請求項1から8のいずれかに記載のタップにおいて、前記連通溝は、前記係合用おねじの先端から前記係合用おねじと第1逃げ部との連接部を越える位置まで延設されている。
請求項10記載のタップは、請求項1から9のいずれかに記載のタップにおいて、前記連通溝の深さは、前記係合用おねじの谷底よりも深く設定されている。
請求項11記載のタップ本体は、請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用されるものである。
請求項12記載の止めねじは、請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用されるものである。
請求項1記載のタップによれば、少なくとも係合用おねじの外周面に連通溝が凹設される止めねじの係合用おねじとタップ本体の先端に開口した油穴の係合用めねじとが係合可能に構成されており、油穴の開口から径方向外方へ延設された吐出溝と油穴とが頭部に連設される第1逃げ部と連通溝とを介して連通される。かかる連通路を経由して吐出される切削油剤は、止めねじによりタップ本体の先端方向へ吐出することが規制され、油穴の開口から径方向外方へ延設された吐出溝に沿いつつ径方向外方へ吐出される。これにより、切削加工時に加工物と当接するおねじ部に切削油剤を供給することができるので、下穴の下端面が貫通した通り穴を加工する際にも、おねじ部の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップの高寿命化を図ることができる。このように、タップ本体に吐出溝を凹設すること及び止めねじに連通溝を凹設するだけで、タップの強度を低下させることなく、通り穴の加工を可能として、通り穴加工時において適切におねじ部に切削油剤を供給可能としつつ、製造コストの増大を防止することができるという効果がある。
また、第1逃げ部の外周面と油穴の内周面との間に隙間が形成されるので、第1逃げ部と油穴との間を周方向に連通させることができる。これにより、吐出溝の開口側一端と連通溝とが周方向同一に配置されていない場合でも、上述した隙間を介して、切削油剤を吐出するための連通路を形成することができる。その結果、吐出溝の開口側一端と連通溝とを周方向同一にするための精密な加工を不要として、加工コストの低減を図ることができるという効果がある。
さらに、止めねじがタップ本体に取り付けられた場合に、頭部の上端面とタップ本体の先端面とが略面一となるように頭部の軸方向寸法が設定されているので、下穴の底面が閉塞した止まり穴を加工する際に、その底面までタップが到達することを可能として、止めねじを取り外すことなく止まり穴を加工することができるという効果がある。
請求項2記載のタップによれば、請求項1記載のタップの奏する効果に加え、第1逃げ部の外径は、係合用おねじの谷底の径よりも小径に設定されているので、第1逃げ部の外周面と油穴の内周面との隙間を確実に確保して、切削油剤を吐出するための連通路を確実に形成することができる。その結果、上述したように、吐出溝の開口側一端と連通溝とを周方向同一にするための精密な加工を不要として、加工コストの低減を図ることができるという効果がある。
請求項3記載のタップによれば、請求項1記載のタップの奏する効果に加え、第1逃げ部の外径は、係合用おねじの谷底の径よりも大径であり、かつ、山頂よりも小径に設定されると共に、係合用めねじの開口側に配設される第2逃げ部の内径は、係合用めねじの谷底の径よりも大径に設定されている。ここで、一般に使用されるねじは、その逃げ部の外径が係合用おねじの谷底の径よりも大径であり、かつ、山頂よりも小径に設定されている。これにより、広く流通しているねじを用いることで、第1及び第2逃げ部の間に隙間を確保することができるので、止めねじの製品コストを抑制することができるという効果がある。
請求項4記載のタップによれば、請求項1から3のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、吐出溝は、タップ本体の先端面において、油穴の開口からおねじ部の切れ刃が形成されている部位まで延設されているので、油穴の開口からおねじ部の外周縁部までの切削油剤の供給路を確保して、油穴から吐出される切削油剤をおねじ部に確実に供給することができるという効果がある。
請求項5記載のタップによれば、請求項1から4のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、タップ本体の外周面に油溝が凹設される場合には、吐出溝は、油穴の開口から油溝の溝底まで延設されている。これにより、軸芯先端方向視において油溝の回転方向後方に位置し、加工物の切削又は塑性変形を行う切れ刃に切削油剤を供給することができるので、切れ刃の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップの高寿命化を図ることができるという効果がある。
また、吐出溝は略直線状に形成されているので、吐出溝の長手方向の距離寸法を最小ととして、タップ本体に吐出溝を加工するための加工コストを低減することができるという効果がある。
請求項6記載のタップによれば、請求項5記載のタップの奏する効果に加え、吐出溝の本数は、油溝の本数と同数に設定されると共に、その吐出溝は、油穴の開口から油溝の各溝底に対してそれぞれ1本づつ延設されている。これにより、切削油剤を各油溝に配設される切れ刃に確実に供給することができるので、切れ刃の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップの高寿命化を確実に図ることができるという効果がある。
請求項7記載のタップによれば、請求項1から4のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、タップ本体は、径方向に突き出す突出部と、その突出部よりも小径の逃げ部とが交互に連設されつつねじ状に配設される盛上げタップとして構成されている。そして、吐出溝は、油穴の開口から逃げ部の最小径部まで略直線状に延設されている。これにより、逃げ部に切削油剤を供給すると同時に、逃げ部に連設される突出部に切削油剤を供給することができるので、突出部の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップの高寿命化を図ることができるという効果がある。
また、吐出溝は油穴の開口から逃げ部の最小径部まで略直線状に延設されているので、吐出溝の長手方向の距離寸法を最小として、盛上げタップとして構成されるタップ本体に吐出溝を加工するための加工コストを低減することができるという効果がある。
請求項8記載のタップによれば、請求項1から7のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、タップ本体は、おねじ部と本体部とが着脱可能に構成されると共に、止めねじの係合用おねじと油穴の係合用めねじとの係合により、おねじ部が本体部に締結固定される。これにより、おねじ部が消耗した場合には、おねじ部のみを交換することができるので、タップ本体全体の交換を不要として、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
また、おねじ部と本体部とを異なる材料から構成することができる、即ち、おねじ部のみを超硬合金から構成することができるので、切削工具全体を超硬合金から構成するソリッドタイプの切削工具と比較して、材料コスト及び加工コストの削減を図ることができるという効果がある。
請求項9記載のタップによれば、請求項1から8のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、連通溝は、係合用おねじの先端から係合用おねじと第1逃げ部との連接部を越える位置まで延設されているので、上述した第1逃げ部の外周面と油穴の内周面との隙間と連通溝とを確実に連通させて、切削油剤を吐出するための連通路を確保することができるという効果がある。
請求項10記載のタップによれば、請求項1から9のいずれかに記載のタップの奏する効果に加え、連通溝の深さは、係合用おねじの谷底よりも深く設定されているので、係合用めねじの山頂と連通溝の底面との距離を確保して、切削油剤を確実に供給することができるという効果がある。
請求項11記載のタップ本体によれば、請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用されるタップ本体と同様の効果を得ることができる。
請求項12記載の止めねじによれば、請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用される止めねじと同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態におけるタップ1の分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ止めねじ2、タップ本体3の正面図である。なお、図1(b)では、タップ本体3の軸方向長さの図示が省略されている。
まず、図1を参照してタップ1の全体構成について説明する。タップ1は、止めねじ2と、その止めねじ2が取り付けられるタップ本体3とを備えて構成されており、タップ本体3(本体部4)を保持するホルダー(図示せず)を介して伝達される加工機械の回転力とねじのリードに合った送りとによって、被加工物の下穴にめねじを形成する用途に用いられる工具である。
止めねじ2は、後述する油穴33(図3参照)と着脱可能に構成されるものであり、テーパ状の頭部21と、その頭部21に連設される軸部22と、その軸部22の外周面に凹設される連通溝23とを主に備えて構成されている。
頭部21は、止めねじ2がタップ本体3に取り付けられた場合に、その取付位置を規制する部位である。なお、本実施の形態では頭部21はテーパ状で構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、後述するように、円筒状に形成しても良い。
軸部22は、頭部21に連設される第1逃げ部22aと、その第1逃げ部22aに連設される係合用おねじ22bとを備えて構成されている。なお、本実施の形態では、軸部22は略円筒状で構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、先端へ向けて縮径するテーパねじを用いても良い。
第1逃げ部22aは、略円筒状に構成され、その外径が係合用おねじ22bの谷底の外径よりも小径に設定されている。なお、詳細については後述する。
係合用おねじ22bは、ねじ山及びねじ溝を有し、後述する係合用めねじ33a(図3参照)と螺合可能に構成されている。
連通溝23は、係合用おねじ22bの先端(図1右側)から第1逃げ部22aと係合用おねじ22bとの連接部を越える位置まで軸芯Oと略平行に延設されている。これにより、止めねじ2がタップ本体3(図1(b)参照)に取り付けられた場合に、第1逃げ部22aの外周面と油穴33(図3参照)の内周面との隙間と連通溝23とを確実に連通させて、切削油剤を吐出するための連通路を確保することができる。
タップ本体3は、上述したように、軸芯O回りに回転される本体部と、その本体部の先端に設けられるおねじ部31と、そのおねじ部31の外周面に軸芯Oと略平行に凹設される油溝32とを備えて構成されている。なお、タップ本体3の材質は、超硬合金、高速度工具鋼等から構成される。
本体部4は、上述したように、ホルダー(図示せず)に保持されて加工機械の回転力を伝達するものである。
おねじ部31は、被加工物の下穴内を螺進しつつその表層部を切削し、その下穴にめねじを形成するための部位であり、食付き部及び完全山部を備えている。なお、おねじ部31の軸芯O方向(図1左右方向)の長さは、特に限定されるものではなく、被加工物の寸法等に応じて適宜変更される。
また、本実施の形態ではおねじ部31は下穴の表層部を切削する切削タップで構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、後述するように、おねじ部31は、被加工物の下穴の表層部を塑性変形させることで、めねじを形成する盛上げタップで構成しても良い(第5実施の形態)。
油溝32は、めねじの形成過程において潤滑効果を高めるための溝であり、おねじ部31の先端から後端まで延在しつつ、軸芯Oと略平行に形成されている。なお、油溝32はスパイラル状に設けられていても良い。
また、油溝32は、おねじ部31の先端側から後端側まで延在している必要はなく、おねじ部31の一部にのみ設けられていても良い。例えば、おねじ部31の先端側のみに設けられていても良い。
次いで、図2を参照して、止めねじ2について説明する。図2(a)は、図1の矢印X方向から見た止めねじ2の先端面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における止めねじ2の断面図である。なお、図2(b)では、止めねじ2の軸方向長さの図示が省略されている。
連通溝23は、軸芯Oに向けて凹設されつつ、周方向略等間隔(180°間隔)にそれぞれ配設されている。なお、本実施の形態では、連通溝23の本数は2本で構成されているが、1本でも良く、また、3もしくは4本の連通溝23を周方向略等間隔に配設しても良い。
なお、連通溝23の幅寸法は、特に限定されるものではなく、連通溝23の本数に応じて変更される。例えば、連通溝23が複数配設される場合には、係合用おねじ22bの螺合力を確保するために、連通溝23の幅寸法を小さくすることが望ましい。
図2(b)に示すように、連通溝23の深さ寸法は、その連通溝23の底面と軸芯Oとの距離寸法が係合用おねじ22b(図2(b)参照)の谷底の外径寸法よりも小さく設定されている。これにより、係合用めねじ33a(図3参照)のねじ山の頂と連通溝23の底面との距離を確保して、切削油剤を供給するための連通路を確実に形成することができる。
また、連通溝23は、軸芯Oに対して略平行に延在しつつ、略直線状に凹設されている。これにより、幅寸法が同一の場合には、連通溝23の開口面積を最小として、連通溝23の加工コストを低減することができる。
次いで、図3を参照してタップ本体3について説明する。図3(a)は、図1の矢印Y方向から見たタップ本体3の先端面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるタップ本体3の断面図である。なお、図3(b)では、タップ本体3の軸方向長さの図示が省略されている。
タップ本体3は、軸芯Oに向けて凹設されつつ周方向略等間隔(90°間隔)に配置される油溝32と、先端側(図3左側)が開口した油穴33と、その油穴33の開口から径方向外方へ向けて延設される吐出溝34とを主に備えて構成されている。
油溝32は、上述したように、めねじの形成過程において潤滑効果を高めるための溝であり、軸芯Oに向けて略円弧状に凹設されつつ、周方向略等間隔(90°間隔)に4本配置されている。なお、本実施の形態では、油溝32の本数は4本で構成されているが、2もしくは3本の油溝32を周方向略等間隔に配設しても良い。
油穴33は、タップ1後端側(図1右側)から供給される切削油剤を吐出するための略円形状の穴であり、開口側(図3手前側)へ向けて拡径するテーパ部33bが連設されている。なお、詳細については後述する。
吐出溝34は、油穴33の開口から各油溝32の溝底までそれぞれ延在しつつ、タップ本体3の先端面に凹設される。これにより、油溝32の回転方向後方に位置し、加工物の切削を行う切れ刃に切削油剤を供給することができるので、切れ刃の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップ1の高寿命化を図ることができる。
また、吐出溝34は略直線状に形成されているので、吐出溝34の長手方向の距離寸法を最小として、タップ本体3に吐出溝34を加工するための加工コストの低減を図ることができる。
また、吐出溝34の本数は、油溝32の本数と同数に設定されると共に、その吐出溝34は、油穴33の開口から油溝34の各溝底に対してそれぞれ1本づつ延設されている。これにより、切削油剤を各油溝34に配設される切れ刃に確実に供給することができるので、切れ刃の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップ1の高寿命化を図ることができる。
図3(b)に示すように、めねじを形成するためのおねじ部31の中心に位置すると共に、軸芯Oと略平行に穿設される油穴33は、開口側(図3(b)左側)へ拡径するテーパ部33bと、そのテーパ部33bに連設される係合用めねじ33aとを備えて構成されている。
係合用めねじ33aは、止めねじ2(図2参照)を支持するためのものであり、上述したように、止めねじ2の係合用おねじ22b(図2参照)と螺合可能に構成されている。
テーパ部33bは、止めねじ2がタップ本体3に取り付けられた場合に、頭部21(図2参照)のテーパ面と当接可能に構成されると共に、止めねじ2がタップ本体3の後方(図3(b)右方向)へ螺進することを防止する。
次いで、図4を参照して、止めねじ2とタップ本体3との係合状態について説明する。図4は、止めねじ2とタップ本体3とが係合したタップ1の断面図である。なお、図4では、タップ本体3の軸方向長さの図示が省略されている。
図4に示したように、係合用おねじ22bと係合用めねじ33aとが螺合することで、止めねじ2がタップ本体3に対して支持される。そして、頭部21とテーパ部33bとのテーパ面同士が当接することで、油穴33の先端開口を閉塞する。これにより、タップ1後端側(図4右側)から油穴33を介して供給される切削油剤が、前方(図4左方向)へ向けて吐出されることを規制することができる。
また、上述したように、テーパ部33bに凹設された吐出溝34と連通溝23とが第1逃げ部22aを介して連通される。これにより、切削油剤は、連通溝23、第1逃げ部22a及び吐出溝34を介して吐出される。かかる切削油剤は、タップ1の先端方向(図4左方向)へ拡径するテーパ部33bの傾斜と、タップ1の回転による遠心力と、油穴33の開口から径方向外方へ延設される吐出溝34とにより、径方向外方へ吐出される。これにより、切削加工時に加工物と当接するおねじ部31に切削油剤を供給することができるので、下穴の底面が貫通した通り穴を加工する際にも、おねじ部31の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保して、タップ1の高寿命化を図ることができる。
以上のことから、タップ本体3に吐出溝34を凹設すること及び止めねじ2に連通溝23を凹設するだけで、通り穴の加工を可能として、通り穴加工時において適切におねじ部31に切削油剤を供給可能としつつ、製造コストの増大を防止することができる。
また、上述したように、第1逃げ部22aの外周面と油穴33の内周面との間に隙間が形成されるので、第1逃げ部22aと油穴33との間を周方向に連通させることができる。これにより、吐出溝34のタップ本体3後方側(図4右側)の一端と連通溝23とが周方向同一に配置されていない場合でも、かかる隙間を介して、切削油剤を吐出するための連通路を形成することができる。その結果、吐出溝34のタップ本体3後方側の一端と連通溝23とを周方向同一にするための精密な加工を不要として、加工コストの低減を図ることができる。
また、止めねじ2がタップ本体3に取り付けられた場合に、頭部2の上端面とタップ本体3の先端面とが略面一となるように頭部2の軸方向寸法が設定されている。これにより、下穴の底面が閉塞した止まり穴を加工する際に、その底面までタップ1が到達することを可能として、止めねじ2を取り外すことなく止まり穴を加工することができる。
次に、図5を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、第1逃げ部22aの外径が、係合用おねじ22bの谷底の外径よりも小径に設定される場合を説明したが、第2実施の形態では、第1逃げ部122aの外径が、係合用おねじ122bの谷底及び山の外径の間に設定されている。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5は、第2実施の形態における止めねじ102とタップ本体103とが係合したタップ101の断面図である。なお、図5では、タップ本体103の軸方向長さの図示が省略されている。
図5に示したように、係合用おねじ122bと係合用めねじ133aとが螺合することで、止めねじ102がタップ本体103に対して支持される。
第1逃げ部122aは、その外径が係合用おねじ122bの谷底よりも大径であり、かつ、係合用おねじ122bの山頂よりも小径に設定されている。ここで、一般に使用されるねじは、製造コストを抑制するために転造加工で製造される。そのため、その逃げ部の外径が係合用おねじの谷底及び山の外径の間に設定されており、第2実施の形態における止めねじ102はかかる一般的なねじを用いるものとする。なお、このように、一般に使用されるねじを流用することで、製品コストの抑制することができる。
油穴133は、係合用おねじ122bと螺合するための係合用めねじ133aと、その係合めねじ133aに連設される第2逃げ部133cと、その第2逃げ部133cに連設される頭部33bとを備えて構成されている。
第2逃げ部133cは、タップ本体103後方側(図5右側)から油穴133の開口側(図5左側)へ延在しつつ、係合用おねじ122bの一部及び第1逃げ部122aと対向する位置に凹設される。これにより、第1逃げ部122aの外周面と第2逃げ部133cの内周面との間に隙間を確保して、切削油剤を供給するための連通路を形成することができる。
なお、本実施の形態では、連通溝23の形状は、断面略コの字状に形成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、連通溝23の形状を、断面略V字状、略U字状もしくは断面略円弧状等に形成しても良い。即ち、連通溝23の底が係合用おねじ122bの谷底よりも深く、切削油剤が供給される隙間を形成することができる形状であれば良い。
次に、図6を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、頭部21がテーパ状で構成される場合を説明したが、第3実施の形態では、頭部221が略円筒状で構成されている。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6は、第3実施の形態における止めねじ202とタップ本体203とが係合したタップ201の断面図である。なお、図6では、タップ本体203の軸方向長さの図示が省略されている。
止めねじ202は、後述する油穴233と着脱可能に構成されるものであり、略円筒状の頭部221と、その頭部221に連設される第1逃げ部22aと、その第1逃げ部22aに連設される係合用おねじ22bとを備えて構成されている。
頭部221は、その外径寸法が油穴233の開口寸法よりも大きく設定されている。これにより、頭部221が油穴233の開口を閉塞し、切削油剤がおねじ部31の先端方向(図4左方向)へ吐出することを規制する。
なお、頭部221は略円筒状で構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、多角筒状等でも良く、また、上面が丸みを帯びていても良い。即ち、略円形状の油穴233の開口を閉塞できる形状であれば良い。
タップ本体203は、軸芯Oに穿設される油穴233と、その油穴233の内周面に螺設される係合用めねじ233と、油穴233の開口から径方向外方へ向けて延設される吐出溝234とを主に備えて構成されている。
吐出溝234は、油穴233の開口から径方向外方へ延在しつつ、タップ本体203の先端面に凹設される。これにより、頭部221の下端面とタップ本体203の先端面とが当接した際に、切削油剤を吐出するための吐出路が径方向外方へ向けて形成され、切削加工時に加工物と当接するおねじ部31に切削油剤を供給することができる。
なお、頭部221の径寸法とタップ本体203先端面の径寸法と略同一に設定しても良い。これにより、上述した吐出路を径方向へ延長可能として、より確実におねじ部31に切削油剤を供給することができる。
また、本実施の形態では、第1逃げ部22aの外径が係合用おねじ22bの谷底の外径よりも小径で設定されているが、第1逃げ部22aの外径が係合用おねじ122bの谷底よりも大径であり、かつ、係合用おねじ122bの山頂よりも小径に設定し、係合用めねじ233aに上述した第2逃げ部133c(図5参照)を配設するように構成しても良い。
次に、図7を参照して第4実施の形態について説明する。第1実施の形態では、連通溝23が軸部22に凹設される場合を説明したが、第4実施の形態では、連通溝323が軸部322の外側面を切欠することにより構成されている。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図7は、第4実施の形態における止めねじ302の先端面図である。
連通溝323は、軸部322の先端からテーパ部21側(図7紙面奥側)へ向けて延在しつつ、軸部322の外周側面に略平面状に形成されている。これにより、止めねじ302がタップ本体3(図4参照)に取り付けられた場合に、係合用めねじ33aとの間に隙間を形成し、切削油剤を連通させることができる。
また、連通溝323は、ワイヤ放電加工機により容易に形成することができるので、エンドミル等で溝を形成する場合と比較して、加工を容易として、加工コストの低減を図ることができる。
なお、第4実施の形態では、連通溝323の本数は、2本で構成されているが、1本で構成しても良い。また、溝323の表面積に応じて3本以上で構成しても良い。
次に、図8を参照して第5実施の形態について説明する。第1実施の形態では、タップ1(おねじ部31)が下穴の表層部を切削する切削タップで構成される場合を説明したが、第5実施の形態では、タップ401(おねじ部431)が下穴の表層部を塑性変形させる盛上げタップで構成されている。なお、上述した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図8は、第5実施の形態におけるタップ401を示した図であり、(a)及び(b)はそれぞれ、タップ401の正面図及び先端面図である。なお、図8(a)では、タップ401の軸方向長さの図示が省略されている。また、図8(b)では、理解を容易とするために、おねじ部431(食い付き部)のねじ山の図示が省略されている。
タップ401は、下穴の表層部を塑性変形させることによってめねじを形成する盛上げタップであり、かかるめねじを転造するためのおねじ部431が先端側に設けられている。
図8(a)に示したように、おねじ部431は、テーパ状の食付き部と完全山部とが設けられており、ねじ山が所定のリード角の蔓巻き線に沿って形成されている。
また、図8(b)に示したように、おねじ部431は、先端方向視において略4角形状に構成されており、かかるおねじ部431のねじ山には、径方向に突き出す4つの突出部441と、その突出部441に連設される小径の逃げ部442とがねじの進み方向に沿って、即ち、ねじ山の蔓巻き線に沿って交互に設けられている。なお、図8(a)に示すように、軸芯O方向に隣接される各突出部441は、軸芯Oと略平行に配設されている。
また、おねじ部431の先端面には、略中央に穿設された油穴33の開口から各逃げ部442の最小径部まで略直線状の吐出溝434が4本延設されている。これにより、油穴33から吐出される切削油剤を各逃げ部442に供給することができる。かかる切削油剤は、タップ401の回転(図8(b)軸芯O反時計回り)により、各逃げ部442の回転方向後方に位置する突出部441に供給される。これにより、突出部441の潤滑、冷却、反溶着等の作用を確保することができるので、タップ401の高寿命化を図ることができる。
また、吐出溝434は、油穴33の開口から各逃げ部442の最小径部まで略直線状に延設されているので、吐出溝434の長手方向の距離寸法を最小として、吐出溝434を加工するための加工コストを低減することができる。
次に、図9を参照して第6実施の形態について説明する。第1実施の形態では、タップ本体3の本体部4とおねじ部31とが一体型で構成される場合を説明したが、第6実施の形態では、タップ本体503のおねじ部531と本体部504とが着脱可能に構成されている。なお、上述した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図9は、第6実施の形態における止めねじ102とタップ本体503とが係合したタップ501の断面図である。なお、図9では、タップ本体503の軸方向長さの図示が省略されている。
タップ501は、止めねじ102と、その止めねじ102が取り付けられるタップ本体503とを主に備えて構成されている。
タップ本体503は、軸芯O回りに回転される本体部504と、その本体部504と着脱可能に構成されるおねじ部531とを主に備えて構成されている。
このように、おねじ部531と本体部504とが着脱可能に構成されるので、おねじ部531が消耗した場合には、おねじ部531のみを交換することができる。その結果、タップ本体503全体の交換を不要として、製造コストの削減を図ることができる。
また、おねじ部531と本体部504とを異なる材料から構成することができるので、タップ本体503全体を超硬合金から構成するソリッドタイプの切削工具と比較して、材料コスト及び加工コストの削減を図ることができる。
なお、おねじ部531と本体部504との当接面には、凸部及び凹部が配設され、かかる凸部と凹部との係合により、おねじ部531の軸芯O回りの動きが規制されている。
本体部504は、その内周面に係合用おねじ122bと係合するための係合用めねじ533aが螺刻されている。かかる係合により、おねじ部531は、本体部504に締結固定される。なお、本体部504の材質は、高速度工具鋼、ダイス鋼、合金工具鋼等から構成される。
また、本実施の形態では、係合用めねじ533aは本体部504の先端側(図9左側)まで螺刻されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、本体部504の先端側に係合用めねじ533aの径寸法よりも大径の逃げ部を配設しても良い。
おねじ部531は、その外周面に下穴にめねじを形成するための食い付き部及び完全山部とを備え、内周側に第2逃げ部533cを備えて構成されている。なお、おねじ部531の材質は、超硬合金、高速度工具鋼等から構成される。
第2逃げ部533cは、その内径寸法が係合用おねじ122bの山頂の径寸法よりも大径に設定されている。これにより、止めねじ102の軸部533をスムーズに貫通させることができる。
同様に、第2逃げ部533cの内径寸法は、止めねじ102の第1逃げ部122aの外形寸法よりも大径に設定されているので、止めねじ102がタップ本体503に取り付けられた場合に、第2逃げ部533cと第1逃げ部122aとの間に隙間を形成することができる。かかる隙間は、上述したように、第1逃げ部122aと油穴533との間を周方向に連通させることができる。これにより、吐出溝34のタップ本体503後方側(図9右側)の一端と連通溝23とが周方向同一に配置されていない場合でも、かかる隙間を介して、切削油剤を吐出するための連通路を形成することができる。
次に、図10を参照して第7実施の形態について説明する。第1実施の形態では、止めねじ2の係合用おねじ22bとタップ本体603の係合用めねじ33aとが螺合可能に構成される場合を説明したが、第7実施の形態では、止めねじ602が油穴633に圧入されて構成されている。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図10は、第7実施の形態における止めねじ602とタップ本体603とが係合したタップ601の断面図である。なお、図10では、タップ本体603の軸方向長さの図示が省略されている。
止めねじ602は、テーパ状の頭部21と、その頭部21に連設される軸部622と、その軸部622の外周面に凹設される連通溝23とを備えて構成されている。
軸部622は、略円筒状に形成されており、その径寸法が後述する圧入部633aの内径寸法より大径に構成されている。これにより、止めねじ602を油穴633に圧入して、固定することができる。
また、止めねじ602を油穴633に取り付けるためのおねじ及びめねじの螺設が不要となるので、おねじ及びめねじの加工コストの削減を図ることができる。
第2逃げ部133cに連設される圧入部633aは、止めねじ602の軸部622に対する被圧入部とされる部位であり、上述したように、その内径寸法は軸部622の外径寸法より小径に設定されている。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
本発明の第1実施の形態におけるタップの分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ、止めねじ及びタップ本体の正面図である。 (a)は、図1の矢印X方向から見た止めねじの先端面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における止めねじの断面図である。 (a)は、図1の矢印Y方向から見たタップ本体の先端面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるタップ本体の断面図である。 止めねじとタップ本体とが係合したタップの断面図である。 第2実施の形態における止めねじとタップ本体とが係合したタップの断面図である。 第3実施の形態における止めねじとタップ本体とが係合したタップの断面図である。 第4実施の形態における止めねじの先端面図である。 (a)及び(b)は、第5実施の形態におけるタップの正面図及び先端面図である。 第6実施の形態における止めねじとタップ本体とが係合したタップの断面図である。 第7実施の形態における止めねじとタップ本体とが係合したタップの断面 図である。
1,101,201,401,501,601 タップ
2,102,202,302,602 止めねじ
3,103,203,403,503,603 タップ本体
4,504 本体部
21,202 頭部
22,122,322,622 軸部
22a,122a 第1逃げ部
22b,122b,322b 係合用おねじ
23,323 連通溝
31,431,531 おねじ部
32 油溝
33,133,233,533,633 油穴
33a,133a,233a,533a 係合用めねじ
34,234,434 吐出溝
133c,533c 第2逃げ部
441 突出部
442 逃げ部

Claims (12)

  1. 軸芯回りに回転される本体部とその本体部の先端に設けられるおねじ部とそのおねじ部の先端側から切削油剤を吐出する油穴とを有するタップ本体と、前記油穴に着脱可能に構成される止めねじとを備え、前記止めねじにより前記油穴から吐出される切削油剤の吐出方向を規制しつつ、前記おねじ部により下穴にめねじを形成するタップにおいて、
    前記タップ本体は、その先端面に凹設される吐出溝を備えると共に、その吐出溝は前記油穴の開口から径方向外方へ向けて延設され、
    前記油穴は、前記止めねじと係合するための係合用めねじを備え、
    前記止めねじは、頭部と、その頭部に連設される軸部とを備えるものであり、
    前記軸部は、前記頭部に連設される第1逃げ部と、その第1逃げ部に連設されて前記係合用めねじと係合する係合用おねじと、少なくともその係合用おねじの外周面に凹設される連通溝とを備え、
    前記係合用おねじと係合用めねじとの係合により前記止めねじが前記タップ本体に取り付けられると共に、その取付状態では前記第1逃げ部の外周面と前記油穴の内周面との間に隙間が形成され、その隙間と前記連通溝を介して前記油穴と吐出溝とが連通されるように構成されており、
    前記止めねじが前記タップ本体に取り付けられた場合に、前記頭部の上端面と前記タップ本体の先端面とが略同一となるように前記頭部の軸方向寸法が設定されると共に、
    前記頭部と前記タップ本体とが当接した際に、前記吐出溝により、切削油剤を吐出するための吐出路が前記軸部から径方向外方へ向けて形成されることを特徴とするタップ。
  2. 前記第1逃げ部の外径は、前記係合用おねじの谷底の径よりも小径に設定されていることを特徴とする請求項1記載のタップ。
  3. 前記第1逃げ部の外径は、前記係合用おねじの谷底の径よりも大径であり、かつ、前記係合用おねじの山頂よりも小径に設定され、
    前記油穴は、前記係合用めねじの開口側に配設される第2逃げ部を備え、
    その第2逃げ部の内径は、前記係合用めねじの谷底の径よりも大径に設定され、前記第1及び第2逃げ部の間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載のタップ。
  4. 前記吐出溝は、前記タップ本体の先端面において、前記油穴の開口から前記おねじ部の切れ刃が形成されている部位まで延設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のタップ。
  5. 前記タップ本体は、その外周面に凹設される油溝を備えるものであり、
    前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記油溝の溝底まで略直線状に延設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のタップ。
  6. 前記吐出溝の本数は、前記油溝の本数と同数に設定され、
    前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記油溝の各溝底に対してそれぞれ1本づつ延設されていることを特徴とする請求項5記載のタップ。
  7. 前記おねじ部は、径方向に突き出す突出部と、その突出部よりも小径の逃げ部とを備え、それら突出部と逃げ部とが交互に連設されつつねじ状に配設されることで、前記タップ本体が盛上げタップとして構成されるものであり、
    前記吐出溝は、前記油穴の開口から前記逃げ部の最小径部まで略直線状に延設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のタップ。
  8. 前記タップ本体は、前記おねじ部と前記本体部とが着脱可能に構成されると共に、前記止めねじの係合用おねじと前記油穴の係合用めねじとの係合により、前記おねじ部が前記本体部に締結固定されるものであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のタップ。
  9. 前記連通溝は、前記係合用おねじの先端から前記係合用おねじと第1逃げ部との連接部を越える位置まで延設されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のタップ。
  10. 前記連通溝の深さは、前記係合用おねじの谷底よりも深く設定されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のタップ。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用されるものであることを特徴とするタップ本体。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載のタップに使用されるものであることを特徴とする止めねじ。
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