JP4530121B2 - 紙コート剤 - Google Patents

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JP4530121B2
JP4530121B2 JP2001233151A JP2001233151A JP4530121B2 JP 4530121 B2 JP4530121 B2 JP 4530121B2 JP 2001233151 A JP2001233151 A JP 2001233151A JP 2001233151 A JP2001233151 A JP 2001233151A JP 4530121 B2 JP4530121 B2 JP 4530121B2
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憲男 中村
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性界面活性剤組成物に関するものであり、特には、紙コート剤に配合した場合、動的表面張力が低いため優れた消泡性、濡れ性を発揮し、高速印刷、高速塗工及び高速洗浄にも対応でき、しかも水溶性のため製品の透明性を低下させない水溶性界面活性剤組成物を含む紙コート剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、パソコンなどを介した通信手段の発展は、目を見張るものがあるが、その中でも、コンピューターアンドコミュニケーションに関連した技術が主役、脇役を問わず急速な発展を遂げている。記録機器がコンパクトで、その保守も容易なことから、ファクシミリや各種計算機器などの使用分野が拡大している中、その脇役として発展したのが、コンピューター関連特殊紙及びファクシミリ記録紙などの情報記録紙、つまりプリンター用紙、感熱紙、感圧紙である。そして、近年のめざましい用途拡大に伴って紙の品位、彩度、外観、画像を更に良くするために、より高度な特性を持つ用紙が要求されるようになってきた。
【0003】
また、印刷業界、製紙業界においては、近年の環境問題などの点から水溶化が進みつつある。しかし、水系の場合、乾燥スピードが遅いため、溶剤系より生産スピードが遅くなることから、常に生産性向上に伴う高速化への対応が余儀なくされており、高速印刷や高速塗工に対応したインキや紙コート剤の性能向上が要求されている。
【0004】
前記の情報記録紙用等の水系バインダーやコート剤としては、エマルジョンやポリビニルアルコールなどの水溶性高分子などが使用されているが、高速化に伴う機械的な発泡現象による作業性の低下やピンホールなどの問題を常に抱えており、濡れ剤及び消泡剤の併用が余儀なくされていた。
【0005】
一方、電子工業分野は、高度な科学的技術により目覚しい発展を果たしており、最先端の微細加工技術を必要とする半導体、液晶表示素子、磁気ディスク、光学製品、小型駆動部品などでは洗浄工程の増加、精密洗浄化など洗浄品質を厳しく求める分野が増えている。この洗浄液は、泡立ちが少ないことが重要であり、しかも各種基材に対するハジキなどがあると洗浄効果が著しく低下し、寸法精度が得られなくなることから、ハジキの少ない消泡剤が求められていた。
【0006】
従来、このような消泡剤としては、鉱物油系及びシリコーン系のものが使用されてきたが、鉱物油系のものは、ハジキは比較的少ないものの持続性が無かったり、水溶性が無い為に製品化した時に透明性を低下させるなどの欠点を有しており、シリコーン系のものは、優れた消泡性及び持続性は有するもののハジキが強く、不良品の発生率が高いため、添加量や用途が制限されていた。
【0007】
また、鉱物油系及びシリコーン系などの消泡剤を使用するとハジキが発生することから、サクシネート系界面活性剤などの濡れ剤が併用されてきたが、これらの濡れ剤は、表面張力を低下させ、良好な濡れ効果を示すものの、起泡性が高く、発泡などのトラブルが常に発生していた。
【0008】
これら消泡剤及び濡れ剤は、相反する性質を有するため、両方の併用が必須であるが、その配合比率は制限されており、適切な添加量を決定するには、かなりの時間と労力を必要としていた。
【0009】
このような背景から、製紙業界や電子材料業界においては、濡れ剤及び消泡剤の併用を必要としない、基材を湿潤化し、つまりハジキが少なく、しかも、優れた表面張力低下能、特に、高速度使用時の濡れ性の指標となる動的な表面張力が低い、消泡性に優れた添加剤の開発が重要となっている。
【0010】
このような添加剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤が、静的表面張力と動的表面張力の低下能とのバランスがとれており、従来の非イオン及び陰イオン性界面活性剤のマイナスの特徴をほとんど有していないものとして知られている。しかも、消泡性も有するため、インキ及び塗料用湿潤剤、分散助剤、消泡剤などとして有用である。
【0011】
しかし、アセチレングリコール系界面活性剤は、水への溶解性が低い、あるいは常温で固体であるなどの問題点を有しており、使用時に不便であった。そのため、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの可溶化剤や溶剤を併用することで、水性インキや紙コート剤などに添加した際、自己乳化性や分散性の性能を付与して使用されてきた。現在、可溶化剤としては、色々なものが提供されているが、可溶化性能は有するものの動的表面張力が高いもの、消泡効果のないものやハジキが発生するものなどが多く、本来のアセチレングリコール系界面活性剤の性能を十分に発揮することができなかった。
【0012】
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、濡れ剤及び消泡剤を併用することなく、水への溶解性に優れ、しかも安定した低い動的表面張力を有するため印刷時あるいは塗工時に基材に対して優れた濡れ性を示し、泡に対して良好な消泡効果を示す水溶性界面活性剤組成物を含む紙コート剤を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記式(1)及び/又は下記式(2)で示されるアセチレングリコール系界面活性剤と特定エチレンオキサイド付加モル数及び分子量範囲のポリオキシ(エチレン・プロピレン)ブロックポリマーとを配合した界面活性剤組成物が、水溶性高分子の水溶液やエマルジョンなどに添加した場合に、極めて低い動的表面張力による優れた濡れ性、消泡性を有し、上述した従来の問題点を解決し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0014】
即ち、本発明は、
(A)下記式(1)
【化3】
Figure 0004530121
(式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で表されるアセチレングリコール及び下記式(2)
【化4】
Figure 0004530121
(式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、m及びnはそれぞれ0.5〜25の正数であり、m+nは1〜40である。)
で表されるアセチレングリコールのエトキシル化体から選ばれる1種又は2種以上
20〜70重量%
(B)下記式(3)
HO(C24O)w(C36O)x(C24O)yH (3)
(式中、w、x、yは正数である。)
で表される重量平均分子量が1,000〜7,000であり、エチレンオキサイドの含有量が10〜55重量%、プロピレンオキサイドの含有量が45〜90重量%のポリオキシ(エチレン・プロピレン)ブロックポリマーの1種又は2種以上
30〜80重量%
を含有し、その0.1重量%水溶液の滴下30秒後の接触角が40度以下、1Hz及び10Hz時の動的表面張力がそれぞれ45mN/m以下である水溶性界面活性剤組成物を含有してなることを特徴とする紙コート剤を提供する。
【0015】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の水溶性界面活性剤組成物の成分(A)は、上述したように、下記式(1)で表されるアセチレングリコール及び下記式(2)で表されるアセチレングリコールのエトキシル化体から選ばれる1種又は2種以上のアセチレングリコール類である。
【0016】
【化5】
Figure 0004530121
(式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、m及びnはそれぞれ0.5〜25の正数であり、m+nは1〜40である。)
【0017】
上記式(1)で表されるアセチレングリコールとして、具体的には、
5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、
4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオール、
2,3,6,7−テトラメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、
3,6−ジエチル−4−オクチン−3,6−ジオール、
3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール
等を挙げることができ、式(2)で表されるアセチレングリコールのエトキシル化体としては、上記アセチレングリコールのエチレンオキサイド誘導体を挙げることができ、そのアセチレングリコール中のエチレンオキサイド単位の付加モル数はそれぞれ0.5〜25モルであり、これらの付加モル総数は1〜40モル、好ましくは3〜30モルである。エチレンオキサイドの付加モル総数が40モルを超えた場合、水溶性はアップするものの静的及び動的表面張力が大きくなり、消泡効果が低下する為、高速塗工及び洗浄時に泡が発生したりする。
【0018】
これらのアセチレングリコール類[成分(A)]は、その1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができ、本発明の水溶性界面活性剤組成物を調製する際に用いられる量は、組成物全体の20〜70重量%であり、好ましくは30〜70重量%である。
【0019】
20重量%未満だと動的表面張力が上昇し、高速印刷時にハジキが発生したり、消泡効果が低下してピンホールが発生したり、高速洗浄時に泡が発生し、寸法精度などが得られなくなる。また、70重量%を超えると水への溶解性が悪くなり、配合した際に凝集物が発生したり、フィルムの透明性を低下させたり、塗工時のハジキの原因になったりする。
【0020】
成分(A)のアセチレングリコール類に配合する成分(B)のポリオキシ(エチレン・プロピレン)ブロックポリマーは、下記式(3)
HO(C24O)w(C36O)x(C24O)yH (3)
(式中、w、x、yは正数である。)
で表され、具体的には、例えば、
HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH(但しw+y=7)、
HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH(但しw+y=14)、
HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH(但しw+y=28)、
HO(C24O)w(C36O)30(C24O)yH(但しw+y=6)、
HO(C24O)w(C36O)35(C24O)yH(但しw+y=4)、
HO(C24O)w(C36O)35(C24O)yH(但しw+y=10)、
HO(C24O)w(C36O)35(C24O)yH(但しw+y=29)、
HO(C24O)w(C36O)56(C24O)yH(但しw+y=12)、
HO(C24O)w(C36O)56(C24O)yH(但しw+y=74)
等を挙げることができ、その1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0021】
なお、これら成分(B)の重量平均分子量は1,000〜7,000、好ましくは1,500〜6,500であり、重量平均分子量が7,000を超えた場合は、動的表面張力が大きいため、高速塗工時にハジキが発生したり溶解性が低下したりするし、1,000未満では、可溶化性能が低下し、水への溶解性が低下するため、配合した際不溶解物が発生し製品の透明性を低下させたりする。
【0022】
また、成分(B)のエチレンオキサイドの含有量は10〜55重量%、好ましくは13〜51重量%であり、プロピレンオキサイドの含有量は45〜90重量%、好ましくは48〜86重量%である。エチレンオキサイドの含有量が10重量%未満では、可溶化性能が低下し凝集物が発生し、製品の透明性を低下したりハジキが発生するし、55重量%を超えると可溶化性能がアップするものの、動的表面張力が大きくなり、高速塗工時にハジキが発生したり、消泡性が低下しピンホールが発生したりする。
【0023】
本発明の水溶性界面活性剤組成物を調製する際に用いられる成分(B)の量は、組成物全体の30〜80重量%であり、好ましくは30〜65重量%である。30重量%未満では、成分(A)の十分な可溶化が行われず、水溶性が低下し、配合した際に凝集物の発生が生じるし、80重量%を超えると配合時の泡立ちが多くなったり、動的表面張力が高くなるなどして塗工ムラやハジキが発生する。
【0024】
本発明では、上記2成分の合計が100重量%になるように用いるのが好ましいが、更に第三成分[成分(C)]として、イオン交換水、あるいはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリンなどの水溶性有機溶剤を併用しても良く、本界面活性剤組成物の特性を損なわない限り、組成物全体の0〜25重量%、好ましくは5〜20重量%の量で用いることができる。
【0025】
本発明の水溶性界面活性剤組成物は、例えば、上記各成分をプロペラ式撹拌機などの公知の混合調製方法によって混合することにより得られる。また、常温にて固体の成分については、必要により加温して混合するものである。
【0026】
ここで、得られた水溶性界面活性剤組成物は、その0.1重量%水溶液の接触角が40度以下、好ましくは10〜40度、更に好ましくは15〜30度であり、更に0.1重量%水溶液の1Hz及び10Hz時の動的表面張力が45mN/m以下、好ましくは10〜45mN/m、更に好ましくは25〜45mN/mであることが必要である。なお、接触角は接触角計CA−D型(協和界面科学社製)を用いて0.1重量%水溶液の滴下30秒後の値を測定したものであり、動的表面張力はバブルプレッシャー型動的表面張力計クルスBP−2(KRUSS社製)を用いて0.1重量%水溶液の1Hz及び10Hz時の値を測定したものである。
【0027】
0.1重量%界面活性剤組成物水溶液の滴下30秒後の接触角が40度を超えると、各種基材への濡れ性が低下するため、各種基材に塗布した際ハジキが発生するし、同じく0.1重量%水溶液の1Hz及び10Hz時の動的表面張力が45mN/mを超えると、高速塗工や洗浄工程などで各種基材に対する濡れ性が低下し、ハジキが発生する。
【0028】
本発明の水溶性界面活性剤組成物を記録材料用組成物に添加する場合、水溶液などの全量に対して好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%の添加量で使用することが望ましい。
【0029】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞれ重量部と重量%を示す。
【0030】
[実施例1]
70℃に加温した2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(エアプロダクツ社製、商品名サーフィノール104)55部をプロペラ式撹拌機付容器に投入後、撹拌しながらポリオキシ(エチレン・プロピレン)ブロックポリマー(第一工業製薬社製、商品名エパン420)45部を徐々に投入混合し、2時間連続撹拌後、室温まで冷却した。冷却後、200メッシュ濾布にて濾過し、界面活性剤組成物(以下、これをM−1という)を得た。
【0031】
更に、組成物M−1の0.1部をイオン交換水100部に加え、マグネチックスタラーにて撹拌して0.1%水溶液とし、これを用いて水溶液の外観、接触角、動的表面張力、静的表面張力を測定した。その結果を表2に示す。
【0032】
また、上記界面活性剤組成物を用いて下記の配合処方により、ポリビニルアルコール水溶液、記録材料用組成物、及びレジスト用洗浄剤を作成し、ポリビニルアルコール水溶液においては、起泡性、透明性、ハジキを測定し、記録材料用組成物においては、起泡性、ハジキ、印字濃度、ドット径を測定し、レジスト用洗浄剤においては、起泡性、ハジキを測定し、これらの結果を表3に示した。
【0033】
〈ポリビニルアルコール水溶液〉
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えたセパラブルフラスコにイオン交換水950部を仕込み、80℃まで昇温した。次に、撹拌しながらPVA−203(クラレ社製商品名、ポリビニルアルコール)50部を投入し、80℃まで昇温した。次に、2時間撹拌した後、30℃以下に冷却し、界面活性剤組成物M−1 1部を添加し1時間撹拌してポリビニルアルコール水溶液(以下これをPV−1という)を得た。
【0034】
〈記録材料用組成物〉
界面活性剤組成物M−1 1部をイオン交換水739部に添加し、ディスパーにて撹拌し溶解した。引き続き、微粉末シリカ(水澤化学社製、平均粒径4.5μm)100部を撹拌しながら徐々に添加し約30分間撹拌した後、ビニブラン2650(日信化学社製商品名、アクリル系エマルジョン、固形分濃度40%)100部を配合し、更に30分間撹拌して記録材料用組成物(以下これをIJ−1という)を得た。
【0036】
《界面活性剤組成物水溶液の評価》
1)水溶液の外観
上記水溶液の外観、及び不溶解物の有無の確認を行った。
○:水溶液が透明で、不溶解物が認められない。
△:水溶液が白濁しているが、不溶解物は認められない。
×:一部不溶解物が認められる。
××:ほとんど溶解せず。
2)接触角
協和界面科学社製接触角計CA−D型を用いて、界面活性剤組成物の0.1%水溶液の滴下30秒後の接触角を測定した。
3)動的表面張力
KRUSS社製バブルプレッシャー型動的表面張力計クルスBP−2を用いて、界面活性剤組成物の0.1%水溶液の1Hz及び10Hz時の動的表面張力を測定した。
4)静的表面張力
協和界面科学社製表面張力計ESB−V型を用いて、界面活性剤組成物の0.1%水溶液の静的表面張力を測定した。
【0037】
《ポリビニルアルコール水溶液の評価》
1)起泡性
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコール水溶液/イオン交換水=1/2の比率で希釈してサンプルとした。このサンプル20mlを100mlメスシリンダーに入れ、180回往復/分のシェーカーで1分間振とうし、振とう終了直後及び5分後の泡のml数を測定した。
2)透明性
JIS K 6726(ポリビニルアルコール試験方法)に記載の透明性試験法に準じて、ポリビニルアルコール水溶液の透明性を測定した。
3)ハジキ
日商グラビア社製印刷適正試験機(GRAVO−PROOF)にて、ポリビニルアルコール水溶液を50m/分の塗工速度で無サイズ紙に塗工し、塗工面のハジキなどの状態を目視にて確認した。
○:ハジキ及びピンホールが認められない。
△:一部ハジキ及びピンホールが認められる。
×:ハジキ及びピンホールが多く認められる。
【0038】
《記録材料用組成物の評価》
1)起泡性
記録材料用組成物を記録材料用組成物/イオン交換水=1/2の比率で希釈してサンプルとした。このサンプル20mlを100mlメスシリンダーに入れ、180回往復/分のシェーカーで1分間振とうし、振とう終了直後及び5分後の泡のml数を測定した。
2)ハジキ
記録材料用組成物を日商グラビア社製印刷適正試験機(GRAVO−PROOF)にて、50m/分の塗工速度で無サイズ紙に塗工し、塗工面のハジキなどの状態を目視にて確認した。
○:ハジキ及びピンホールが認められない。
△:一部ハジキ及びピンホールが認められる。
×:ハジキ及びピンホールが多く認められる。
3)印字濃度,ドット径
記録材料用組成物を上記試験機で塗布量が5g/m2(乾燥重量固形分)となるように無サイズ紙に塗布、乾燥し、続いてスーパーカレンダーを通して記録シートを形成し試験片とし、得られた試験片について印字濃度、ドット径を測定した。
・印字濃度:キャノンプリンターBJC455Jで黒インキを用い印字したドットに関し、サクラマイクロデンシトメーターPDM−5型(コニカ社製)でドットの濃度を測定した。
・ドット径:キャノンプリンターBJC455Jで黒インキを用い印字し、100倍に拡大しドット径を測定した。
【0040】
[実施例2〜6、比較例1〜7]
実施例1と同様にして表1に示される配合物の種類及び配合量(部)で撹拌混合し、界面活性剤組成物(M−2〜M−13)を得た。なお、実施例1については、配合物の配合量を部で再記した。
【0041】
実施例1と同様にして0.1%水溶液を作り、同様にして水溶液の評価を行って、その結果を表2に示し、更に、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール水溶液(PV−2〜PV−13)、記録材料用組成物(IJ−2〜IJ−13)を作成し、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール水溶液、記録材料用組成物の評価を行って、その結果を表3に示した。
【0042】
【表1】
Figure 0004530121
【0043】
<成分A>
A−1:サーフィノール82(エアプロダクツ社製商品名、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール)
A−2:サーフィノール104(エアプロダクツ社製商品名、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)
A−3:サーフィノール440(エアプロダクツ社製商品名、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシル化体、エチレンオキサイドの付加モル数3.5)
A−4:サーフィノール465(エアプロダクツ社製商品名、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシル化体、エチレンオキサイドの付加モル数10)
A−5:サーフィノール485(エアプロダクツ社製商品名、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシル化体、エチレンオキサイドの付加モル数30)
A−6:2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシル化体、エチレンオキサイドの付加モル数50
<成分B>
B−1:エパン420(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=7、分子量1,500、エチレンオキサイド含有量21%、プロピレンオキサイド含有量78%)
B−2:プルロニックPE−4300(BASFジャパン社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=14、分子量1,750、エチレンオキサイド含有量34%、プロピレンオキサイド含有量65%)
B−3:エパン450(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=28、分子量2,400、エチレンオキサイド含有量51%、プロピレンオキサイド含有量48%)
B−4:エパン610(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)30(C24O)yH、w+y=6、分子量2,000、エチレンオキサイド含有量13%、プロピレンオキサイド含有量86%)
B−5:アデカプルロニックL−101(旭電化社製商品名、HO(C24O)w(C36O)56(C24O)yH、w+y=12、分子量3,800、エチレンオキサイド含有量14%、プロピレンオキサイド含有量86%)
B−6:プルロニックPE−10500(BASFジャパン社製商品名、HO(C24O)w(C36O)56(C24O)yH、w+y=74、分子量6,500、エチレンオキサイド含有量50%、プロピレンオキサイド含有量50%)
B−7:エパン410(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=2、分子量1,300、エチレンオキサイド含有量7%、プロピレンオキサイド含有量92%)
B−8:プルロニックF−77(アデカ社製商品名、HO(C24O)w(C36O)35(C24O)yH、w+y=100、分子量6,500、エチレンオキサイド含有量68%、プロピレンオキサイド含有量32%)
B−9:エパン680(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=80、分子量8,800、エチレンオキサイド含有量75%、プロピレンオキサイド含有量25%)
B−10:エパン785(第一工業製薬社製商品名、HO(C24O)w(C36O)20(C24O)yH、w+y=268、分子量13,000、エチレンオキサイド含有量91%、プロピレンオキサイド含有量9%)
【0044】
[比較例8〜11]
下記に示す市販品の0.1%水溶液を作り、実施例1と同様にして水溶液の評価を行って、その結果を表2に示し、更に、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール水溶液(PV−14〜PV−17)、記録材料用組成物(IJ−14〜IJ−17)を作成し、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール水溶液、記録材料用組成物の評価を行って、その結果を表3に示した。
市販品−1:ダプロW−77(エレメンティス・ジャパン社製商品名、サクシネート系濡れ剤)
市販品−2:ノプコNXZ(サンノプコ社製商品名、鉱物油系消泡剤)
市販品−3:SNデフォーマー380(サンノプコ社製商品名、シリコーン系消泡剤)
市販品−4:ダプロW−77:SNデフォーマー380=1:1
【0045】
【表2】
Figure 0004530121
【0046】
【表3】
Figure 0004530121
【0047】
【発明の効果】
本発明の水溶性界面活性剤組成物は、特に、水溶性高分子の水溶液、紙コート剤及び洗浄剤などに配合した場合、動的表面張力が低いため優れた消泡性、濡れ性を発揮し、高速印刷、高速塗工及び高速洗浄にも対応でき、しかも水溶性のため、製品の透明性を低下させないものである。
この特性により、本発明の水溶性界面活性剤組成物は実用的に極めて有利である。

Claims (4)

  1. (A)下記式(1)
    Figure 0004530121
    (式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で表されるアセチレングリコール及び下記式(2)
    Figure 0004530121
    (式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、m及びnはそれぞれ0.5〜25の正数であり、m+nは1〜40である。)
    で表されるアセチレングリコールのエトキシル化体から選ばれる1種又は2種以上
    20〜70重量%
    (B)下記式(3)
    HO(C24O)w(C36O)x(C24O)yH (3)
    (式中、w、x、yは正数である。)
    で表される重量平均分子量が1,000〜7,000であり、エチレンオキサイドの含有量が10〜55重量%、プロピレンオキサイドの含有量が45〜90重量%のポリオキシ(エチレン・プロピレン)ブロックポリマーの1種又は2種以上
    30〜80重量%
    を含有し、その0.1重量%水溶液の滴下30秒後の接触角が40度以下、1Hz及び10Hz時の動的表面張力がそれぞれ45mN/m以下である水溶性界面活性剤組成物を含有してなることを特徴とする紙コート剤
  2. 水溶性界面活性剤組成物が、更に(C)イオン交換水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、又はグリセリンを組成物全体の5〜25重量%の割合で含有する請求項1記載の紙コート剤。
  3. 更に、微粉末シリカを含有する請求項1又は2記載の紙コート剤。
  4. 更に、アクリル系エマルジョンを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の紙コート剤。
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