JP4529045B2 - 車両用灯具 - Google Patents
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また、上記シャッタ5は、上記反射面3の第二焦点及び投影レンズ4のバルブ2側の焦点が重なった位置付近に配置されている。
さらに、上記アウターレンズカバー6は、例えば透明樹脂材料から構成されており、表面が意匠面として任意の形状に形成されている。
その際、投影レンズ4に入射する光の一部がシャッタ5によって遮断されることにより、対向車に幻惑光を与えないように対向車線側で照射距離が短くなるような所望の配光特性(図11参照)が得られ、所謂すれ違いビームが形成されるようになっている。
この構成によれば、投影レンズを透過した光の一部が、アウターレンズカバーのプリズムカットに入射して、このアウターレンズカバーにより上向きに屈折されることにより、前述したカットオフラインより上方に対して光を照射することができる。従って、特許文献1のヘッドランプは、例えば水平位置より上方に設置されている道路標識等を容易に視認することができるようになっている。
そして、投影レンズ4を透過する光を遮ることなく有効に前方に向かって照射することができるように、上記アウターレンズカバー6の意匠面は、この投影レンズ4の直径より大きく形成されている。
さらに、このような形状の車体前部に対して、車体前部の左右両角部付近に設けられる前照灯は、例えば上下の高さが60mm未満となるような細幅のデザインが要求されてきている。
これに対して、上記ランプユニットからの光のうち、その上側の一部の光は、第一の反射ミラー車幅方向一側(即ち、車幅方向内側)にそして僅かに下方に向かって反射された後、第二の反射ミラーに入射する。そして、第二の反射ミラーに入射した光は、この第二の反射ミラーで前方に向かってほぼ水平に反射される。
従って、ランプユニットの発光面の高さに対して、実際に前方に向かって照射される光の高さは、第一の反射ミラーにより反射される分だけ低減されることになり、所謂細幅の発光面を備えた車両用灯具が得られることになる。
従って、車体前部の左右両角部にて所謂回り込みのある車体デザインの場合であっても、ランプユニットを回り込みのある車体前部の左右両角部付近(あるいはアウターレンズカバー)に接近させることができる。これにより、ランプユニットから下向きに出射する光が車体やアウターレンズカバーによって遮られることがなく、路面手前に対して十分な輝度の光を照射することができる。
これにより、ランプユニットの発光面の上方及び下方の一部の光は、第一及び第三の反射ミラー及び第二及び第四の反射ミラーによる二回反射によって、上記第一のミラー及び第三のミラーの間の中央高さから前方に向かって照射される。 従って、ランプユニットの発光面の高さに対して、実際に前方に向かって照射される光の高さは、第一の反射ミラー及び第三の反射ミラーにより反射される分だけ低減されることになり、所謂細幅の発光面を備えた車両用灯具が得られることになる。
従って、実際に前方に向かって照射される光の高さが、ランプユニットの発光面の高さと比較して、第一の反射ミラーまたは第三の反射ミラーにより反射される分だけ低減されることになり、所謂細幅の発光面を備えた車両用灯具が得られると共に、第一の反射ミラーまたは第三の反射ミラーで反射された光が、それぞれ第二の反射ミラーまたは第四の反射ミラーにより前方に向かって照射されるので、上記反射ミラーの反射率に基づく反射損失を除いて、上記ランプユニットの発光面全体からの光がすべて利用されることになる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図3において、車両用灯具10は、自動車の進行方向に向かって左側の前照灯であって、ランプユニット11と、第一の反射ミラー12及び第二の反射ミラー13と、補助ランプユニット14と、から構成されている。
上記第一の反射ミラー12は、上記ランプユニット11の光軸方向前方にて、その光軸Oから上側に、そして前方に向かって一側(即ち車幅方向内側、図1にて右側)から反対側に斜めに、例えば45度程度の角度で、且つ下方に僅かに例えば1度から30度で傾斜して、上記ランプユニット11の発光面の上半分に対向して配置されている。
上記第二の反射ミラー13は、上記ランプユニット11の前方にて、その光軸Oから下側に、この第一の反射ミラー12に対して平行に、即ち第一の反射ミラー12と同様に一側から前方に向かって車幅方向一側(図1にて右側)から反対側に斜めに、例えば45度程度の角度で、且つ上方に僅かに例えば1度から30度で傾斜して、上記ランプユニット11の発光面の下半分に対応して配置されている。
上記補助ランプユニット14は、上記ランプユニット11の光軸O方向に関して、上記第一の反射ミラー12の後方にて、上記第二の反射ミラー13の上方に配置されている。
これにより、補助ランプユニット14のバルブ14aから出射した光は、反射面14bによって拡散して反射され、第一の反射ミラー12の反射面に入射し、この第一の反射ミラー12で反射されて、上記第二の反射ミラー13全体を間接照明するようになっている。
その際、投影レンズ11cに入射する光の一部がシャッタ11dによって遮断されることにより、対向車に幻惑光を与えないように対向車線側で照射距離が短くなるような所望の配光特性が得られ、所謂すれ違いビームが形成される。
これに対して、ランプユニット11から出射する光のうち、上記光軸Oから上側半分の領域の光A1は、第一の反射ミラー12の所定位置a1で上記一側にそして僅かに下向きに反射する光A2となって、第二の反射ミラー13に向かって進む。
そして、第二の反射ミラー13の所定の位置a2に入射した光A2は、この第二の反射ミラー13により前方に向かってほぼ水平に反射される光A3となって、前方に向かって照射される。
従って、ランプユニット11から出射した光は、すべて前方に向かって照射されるので、第一の反射ミラー12及び第二の反射ミラー13の反射率を約90%とすると、ランプユニット11からの出射光に対して、車両用灯具10の光利用効率は、50%(下半分の透過光)+50%(上半分の反射光)×90%(第一の反射ミラーの反射率)×90%(第二の反射ミラーの反射率)=90.5%となり、10%弱の反射損失が生ずるだけで、約90%の光利用効率が得られるので、十分な光量の配光特性が得られることになる。
さらに、上記車両用灯具10の前方に距離をおいて上下高さ30mmのアウターレンズカバーを配置した場合でも、図7に示すように、約71%の配光特性が得られた。
これにより、車両用灯具10全体が補助ランプユニット14による第二の反射ミラー13の間接照明によって、車両用灯具10に隣接して配置される所謂ポジションランプによる照明と相まって、所謂イルミネーションによる質感のある見栄えが演出され得ることになる。
図8及び図9において、車両用灯具20は、図1に示した車両用灯具と部分的に同じ構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
車両用灯具20は、図1に示した車両用灯具と比較して、さらに第三の反射ミラー21及び第四の反射ミラー22と、アウターレンズカバー23と、を備えている点で異なる構成になっている。
これに対して、ランプユニット11から出射する光のうち、上側三分の一及び下側三分の一の領域の光は、それぞれ第一の反射ミラー12及び第三の反射ミラー21で側方にそして僅かに下向きまたは上向きに反射されて、第二の反射ミラー13及び第四の反射ミラー22に向かって進む。
第二の反射ミラー13及び第四の反射ミラー22に入射した光は、それぞれ第二の反射ミラー13及び第四の反射ミラー22により前方に向かってほぼ水平に反射され、前方に向かって照射される。
これにより、図1に示した車両用灯具10と同様にして、高い光利用効率を維持しながら、上下方向に関して細幅の発光面が得られることになる。
なお、以上の説明では、車両用灯具の光照射方向を前方としているので、自動車の後方に向けて光を照射する車両用灯具の場合には、実際には前後が逆転することとなる。
(1)
光源と、この光源からの光を前方に向かって所定の配光特性を付与して照射する反射面を含む光学部材と、から成るランプユニットと、
上記ランプユニットの照射面近傍から照射方向前方斜めに延び上記照射面の一部を覆う第一の反射ミラーと、
この第一の反射ミラーに対してほぼ平行に且つ第一の反射ミラーより下方に配置される第二の反射ミラーと、
を備え、
上記第一の反射ミラーが、ランプユニットからの光の一部を受光しこの受光位置より上記ランプユニットから離間する方向に上記光を反射し、
上記第二の反射ミラーが、上記光を前方に向かってほぼ水平に反射する、車両用灯具。
(2)
上記ランプユニットが、
第一焦点を上記光源近傍とし第二焦点を光の照射方向とする複合楕円面を有する反射面部と、
上記反射面部から
プロジェクタ型ランプである、上記(1)に記載の車両用灯具。
(3)
上記ランプユニットの照射面近傍において、照射方向から上記第一のミラーの延びる方向とは異なる前方斜め方向に延び上記照射面の一部とは異なる他の部分を覆う第三の反射ミラーと、
上記第三の反射ミラーに対してほぼ平行に且つ第三のミラーより上方に配置される第四の反射ミラーと、をさらに備え、
上記第三の反射ミラーが、ランプユニットからの上記光の一部とは異なる他の成分を受光しこの受光位置より上記ランプユニットから離間する方向に上記光を反射し、
上記第二の反射ミラーが、上記光を前方に向かってほぼ水平に反射する、上記(1)または(2)に記載の車両用灯具。
11 ランプユニット
11a バルブ(光源)
11b 反射面
11c 投影レンズ
11d シャッタ
12 第一の反射ミラー
13 第二の反射ミラー
14 補助ランプユニット
21 第三の反射ミラー
22 第四の反射ミラー
Claims (10)
- 光源と、この光源からの光を前方に向かって所定の配光特性を付与して当該配光特性に基づいて所定の配光パターンを照射する反射面を含む光学部材と、から成るランプユニットと、
ランプユニットの光軸方向前方にて、このランプユニットの発光面の一部を覆うように構成され、このランプユニットからの光のうち、ランプユニット上側から前方に出射する一部の光を車幅方向側方に且つ下方に僅かに傾斜して反射させるように、上記光軸の上方にて、前方に向かって車幅方向一側から反対側に斜めに延びる第一の反射ミラーと、
この第一の反射ミラーに対してほぼ平行に且つ第一の反射ミラーより下方に配置され、上記第一の反射ミラーからの光を前方に向かってほぼ水平に反射させる第二の反射ミラーと、
を含み、
上記第一の反射ミラー及び上記第二の反射ミラーが、
上記ランプユニットが付与する所定の配光特性を維持したまま上記配光パターンの一部を前方に照射することを特徴とする、車両用灯具。 - 上記第一の反射ミラー及び第二の反射ミラーが、光軸に対して斜め45度程度に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両用灯具。
- 上記第一の反射ミラーが、下方に1度から30度程度傾斜して配置され、これに対応して上記第二の反射ミラーが、上方に1度から30度程度傾斜して配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用灯具。
- 上記第一の反射ミラーが、上記ランプユニットの発光面に対して光軸から上半分の領域に配置されており、上記第二の反射ミラーが、上記ランプユニットの発光面に対して光軸から下半分の領域に配置されていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両用灯具。
- 上記第一の反射ミラー及び第二の反射ミラーが、それぞれ平面ミラーまたは曲率半径の大きい凸面または凹面ミラーであることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の車両用灯具。
- 上記ランプユニットの光軸方向前方にて、このランプユニットからの光のうち、下側から出射する一部の光を車幅方向側方に且つ上方に僅かに傾斜して反射させるように、上記光軸の下方にて、前方に向かって車幅方向他側から反対側に斜めに延びる第三の反射ミラーと、
この第三の反射ミラーに対してほぼ平行に且つ第三の反射ミラーより上方に配置され、上記第三の反射ミラーからの光を前方に向かってほぼ水平に反射させる第四の反射ミラーと、
を含んでいることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両用灯具。 - 上記第三の反射ミラー及び第四の反射ミラーが、それぞれ第一の反射ミラー及び第二の反射ミラーと、ランプユニットの光軸に対して回転対称に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の車両用灯具。
- 上記第一の反射ミラー及び第四の反射ミラーが、上記ランプユニットの発光面に対して上側三分の一の領域に配置されており、上記第二の反射ミラー及び第三の反射ミラーが、
上記ランプユニットの発光面に対して下側三分の一の領域に配置されていることを特徴とする、請求項5または6に記載の車両用灯具。 - 上記第三の反射ミラー及び第四の反射ミラーが、それぞれ平面ミラーまたは曲率半径の大きい凸面または凹面ミラーであることを特徴とする、請求項6から8の何れかに記載の車両用灯具。
- 上記第一または第三の反射ミラーの後方で、上記第二または第四の反射ミラーの上側に、前方に向かって光を照射する補助ランプユニットを備えていることを特徴とする、請求項1から9の何れかに記載の車両用灯具。
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