JP4527476B2 - ネットワーク、ノード及びそれらに用いるプロテクション方法 - Google Patents

ネットワーク、ノード及びそれらに用いるプロテクション方法 Download PDF

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Description

本発明はネットワーク、ノード及びそれらに用いるプロテクション方法に関し、特にイーサネット(登録商標)のリングネットワークにおけるプロテクション方法に関する。
ネットワークにおいては、その可用性を高めるために経路を冗長化することが良く行われている(例えば、特許文献1,2参照)。一方、イーサネット(登録商標)のネットワークにおいては、ループを構成することが禁止されていることが当業者には良く知られている。そのため、物理的にはループを構成しながら、論理的にそれを回避するためのプロトコルがいくつか存在している。しかしながら、従来のプロテクション方法では、高速なプロテクションを低コストに実現する方式が存在していない。
プロテクションの速度に着目すれば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers) 802.17で標準化が進められているRPR(Resilient Packet Ring)が最速の50msを実現している。しかしながら、この方式は処理が複雑であり、安価に実現することが困難である。
RPRに比べれば、IEEE 802.1Dで規定されているSTP(Spanning Tree Protocol)は実現コストがはるかに低い。しかしながら、要求される処理が相当に複雑であり、ハードウェアのみでこの機能を実現すると、回路規模が大きくなるため、現実的ではない。そのため、ソフトウェアで実現するのが一般的である。その場合、ハードウェアとしてはCPU(中央処理装置)及び周辺回路が必要で、その上、ソフトウェアを作成する必要がある。
また、STPは障害発生時のプロテクションに数十秒の時間を要する。これを改善した方式として、IEEE 802.1wで規定されているRSTP(Rapid Spanning Tree Protocol)がある。このRSTPは数秒でプロテクションすることを目指しているが、条件次第では数十秒を要することが知られている。
さらに、従来のプロトコルでは制御情報が多いことも課題である。STPではBPDU(Bridge Protocol Data Unit)と呼ばれる制御情報が規定されている。この情報量は35バイトである。また、STPではイーサネット(登録商標)フレームに収容して転送するため、その仕様の制限上、64バイト長にパディングされることとなり、オーバヘッドも大きい。RPRでは何種類かの制御用パケットが定義されており、転送される情報量が非常に多い。
特公平8−195770号公報 特開2001−257704号公報
上述した従来のプロテクション方法では、ネットワークの可用性を高めるために経路を冗長化する必要があるが、イーサネット(登録商標)スイッチを用いたネットワークでは論理的にループ状態を構成することが禁止されている。そのため、経路を冗長化しながらループを回避するためのプロトコルが従来から存在している。
従来のプロトコルでは汎用性を重視しているため、切替えの制御に用いる情報量が多くなり、処理が複雑化しているため、高速な切替えを実現することが困難である。例えば、IEEE 802.1Dで規定されているSTPでは切替えのために数十秒を要する。また、IEEE 802.1wで規定されているRSTPであっても切替えのために数秒の時間が必要である。
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、ネットワーク障害発生時の経路切替えや障害回復時の切戻しを制御するための情報をたかだか4ビットで表現することができ、高速なプロテクション機能を低コストで実現することができるネットワーク、ノード及びそれらに用いるプロテクション方法を提供することにある。
本発明によるネットワークは、複数のノード間を接続してなる通信経路の冗長化を図るネットワークであって、
前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御する手段を前記複数のノード各々に備え
前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段を前記複数のノード各々に含み、
前記処理手段は、前記障害を検出する検出手段と、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離する分離手段とを含み、
前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送している。
本発明によるノードは、通信経路の冗長化を図るネットワークに用いられるノードであって、
前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御する手段を備え
前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段を含み、
前記処理手段は、前記障害を検出する検出手段と、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離する分離手段とを含み、
前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送している。
本発明によるプロテクション方法は、複数のノード間を接続してなる通信経路の冗長化を図るネットワークに用いられるプロテクション方法であって、
前記複数のノード各々において、前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御し
前記複数のノード各々において、前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段が、前記障害を検出するとともに、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離し、
前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送している。
すなわち、本発明のネットワークは、通信経路の冗長化を図っているネットワークにおいて、障害発生時の経路切替えや復旧時の経路切戻しを制御するための情報をたかだか4ビットで表現可能としている。
本発明のネットワークでは、切替え制御のために転送する情報量をたかだか4ビットとすることによって、各ノードにおける処理を簡単にしている。そのため、本発明のネットワークでは、実現コストも抑制可能となり、0.5秒以内の高速なプロテクションも実現可能としている。
本発明のネットワークでは、アルゴリズムを簡単にするために2つの制限を設けている。一つ目の制限は、ネットワークトポロジをリングに限定していることである。二つ目の制限は、STP(Spanning Tree Protocol)のルートブリッジに相当するノードの決定をプロビジョニング(provisioning)によるものとすることである。プロビジョニングとは需要の変化に応じてネットワークを柔軟に変更することである。
より具体的に説明すると、本発明のネットワークでは、ネットワーク側ポート#1処理部及びネットワーク側ポート#2処理部各々がリンク障害検出部と切替え制御情報分離部とを有し、検出したリンク障害とネットワーク側から受信した切替え制御情報とをプロトコル処理部へ出力する。また、ネットワーク側ポート1処理部及びネットワーク側ポート2処理部各々は切替え制御情報多重部を有し、プロトコル処理部で生成した送信用の切替え制御情報を入力してネットワーク側へ出力する。
ネットワーク側ポート#1処理部及びネットワーク側ポート#2処理部各々のカプセル化処理部では、イーサネット(登録商標)のフレームをネットワーク側へ送出するデータリンクフレームにカプセル化し、デカプセル化処理部ではその反対の処理を行う。これら2つの処理部ではプロトコル処理部から入力されるブロッキング制御信号にしたがって、フレームを転送したり、廃棄したりする機能も有する。
イーサネット(登録商標)スイッチ部はMAC(Media Access Control)アドレステーブルの強制クリア機能を有する一般的なイーサネット(登録商標)スイッチである。MACアドレステーブルのクリア実行タイミングは、プロトコル処理部で生成したMACアドレステーブルクリア制御信号にしたがう。イーサネット(登録商標)スイッチは、当業者にとってよく知られており、またその内部構成については本発明では関与しないので、詳細の説明は省略する。
プロトコル処理部では、ネットワーク側ポート#1処理部とネットワーク側ポート#2処理部とから入力されるリンク障害検出結果と切替え制御情報とに加えて終端情報に関するユーザ設定の3種類の入力情報を基に、各ポートのブロッキング制御信号の生成とMACアドレステーブルクリア制御信号の生成とを行う。尚、ここで終端情報に関するユーザ設定は、プロビジョニングによって決定されるものである。また、プロトコル処理部ではこれらの入力信号を基に送信用切替え制御信号の生成も行う。
上記の切替え制御情報は、警報転送情報の1ビットと、ノード間通知情報の3ビットとから構成される。本発明のリングネットワークでは、この4ビットの情報で障害時の切替えと復旧時の切戻しとを実現可能なようにプロトコル処理部の機能を規定している。
これによって、本発明のネットワークでは、ネットワーク障害発生時の経路切替えや障害回復時の切戻しを制御するための情報をたかだか4ビットで表現することが可能となり、高速なプロテクション機能が低コストで実現可能になる。
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、ネットワーク障害発生時の経路切替えや障害回復時の切戻しを制御するための情報をたかだか4ビットで表現することができ、高速なプロテクション機能を低コストで実現することができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によるネットワークノードの構成例を示すブロック図である。図1において、ネットワークノード1はイーサネット(登録商標)スイッチ部(以下、スイッチ部とする)2と、プロトコル処理部3と、ネットワーク側ポート#1処理部4と、ネットワーク側ポート#2処理部5とから構成されている。
スイッチ部2において、2ポート(ポート#1及びポート#2)は、ネットワーク側ポート#1処理部4とネットワーク側ポート#2処理部5とを経由してネットワーク側(図示せず)へ接続されている。また、スイッチ部2において、上記以外のポートは端末側(図示せず)へ接続されるが、本発明の対象外であるので、それらのポートについての説明を省略する。
スイッチ部2は学習したMAC(Media Access Control)アドレスをMACアドレステーブルから強制的にクリアする機能を有していることが必要であり、プロトコル処理部3からの制御にしたがってMACアドレステーブルのクリアを実行する。スイッチ部2については、当業者にとってよく知られているので、内部構成の詳細についての説明を省略する。
ネットワーク側ポート#1処理部4及びネットワーク側ポート#2処理部5は全く同じ内部構成をとっており、各々、リンク障害検出部41,51と、切替え制御情報多重部42,52と、切替え制御情報分離部43,53と、カプセル化処理部44,54と、デカプセル化処理部45,55とから構成されている。
カプセル化処理部44,54はスイッチ部2から入力するフレームをネットワーク側のデータリンクフレームにカプセル化する処理を行う。尚、ネットワーク側のデータリンク方式については本発明では問わない。もしも、ネットワーク側のデータリンク方式がイーサネット(登録商標)であるなら、カプセル化処理部44,54は単なるバッファでも構わない。しかしながら、本発明による効果を最大限に生かすのであれば、最適なデータリンク方式を採用することが望ましい。
デカプセル化処理部45,55はカプセル化処理部44,54と反対の処理を実施する。これら2つの処理部に対して、プロトコル処理部3からブロッキング制御信号が入力される。このブロッキング制御信号はブロッキングとフォワーディングとの2値をとる。ブロッキング制御信号がフォワーディングの値であれば入力フレームのカプセル化またはデカプセル化を行って出力し、ブロッキング制御信号がブロッキングであれば入力フレームを廃棄する。
切替え制御情報多重部42,52はカプセル化処理部44,54からのフレームとプロトコル処理部3からの切替え制御情報とを多重する処理を行う。多重化の方法はカプセル化方式に依存するので、本発明ではその詳細は問わない。また、カプセル化の際に自由に使用することができるオーバヘッド領域が存在する場合には、その領域に切替え制御情報を格納してもよい。さらに、制御用のフレームを規定しているようなカプセル化方式を採用する場合には、そのようなフレームに切替え制御情報を格納してもよい。
もしも、ネットワーク側のデータリンクがイーサネット(登録商標)である場合、すなわち、カプセル化を実施しないような場合には、切替え制御情報を格納するフレームであることがわかるような独自の目印をつけて該当情報を収容してもよい。
切替え制御情報分離部43,53は切替え制御情報多重部42,52と逆の機能を持ち、ネットワーク側から入力された切替え制御情報を抜き出してプロトコル処理部3へ出力する。
リンク障害検出部41,51はリンクの障害を検出した際にその旨の警報をプロトコル処理部3へ出力する機能を有する。リンク障害の詳細についてもカプセル化手段に依存するので、本発明ではその詳細は問わない。
プロトコル処理部3はネットワーク側ポート#1処理部4及びネットワーク側ポート#2処理部5から入力されるリンク障害検出結果及び切替え制御情報と、さらに終端情報とに関するユーザ設定の3種類の入力情報を基に処理を実施する。プロトコル処理部3はネットワーク側ポート#1処理部4及びネットワーク側ポート#2処理部5に対して、送信用切替え制御信号とブロッキング制御信号とを出力する。プロトコル処理部3はスイッチ部2に対して、MACアドレステーブルクリア制御信号を出力する。
図2は本発明の一実施例によるネットワークの構成例を示すブロック図である。図2において、本発明の一実施例によるネットワークは4ノード(ネットワークノード1−1〜1−4)の構成となっており、ネットワークノード1−1〜1−4各々は図1に示すネットワークノード1と同様の構成となっている。つまり、ネットワークノード1−1〜1−4各々はスイッチ部2−1〜2−4と、プロトコル処理部3−1〜3−4と、ネットワーク側ポート#1処理部4−1〜4−4と、ネットワーク側ポート#2処理部5−1〜5−4とから構成されている。
本発明のアルゴリズムにしたがえば、ネットワークは最低1箇所ブロックされる。図2では、図面上側に記載したネットワークノード1−1のネットワーク側ポート#1をブロックした例のイメージを示している。すなわち、物理的にはクローズドリングなトポロジであっても、論理的にはオープンリングとなる。
本実施例ではネットワークの最上流に位置するノードで切替制御情報が生成され、両方のポート#1,#2から出力され、ネットワーク内を双方向に転送されて行き、最下流ノードで廃棄される。但し、途中のノードで警報が発生したり、ブロッキング箇所が変更されたりした場合には、その情報が上書きされる。これらの動作の詳細については後述する。
図3は本発明の一実施例による切替え制御情報の詳細な構成を示す図である。図3において、切替え制御情報は全部で4ビットの情報であり、警報転送情報の1ビットと、ノード間通知情報の3ビットとから構成されている。
1ビット目の警報転送情報に関する処理は以下のように実施する。ネットワークの最上流では、警報なし(NOR)の値をセットする。これを隣のノードに転送し、受けたノードはさらに下流に転送する。但し、リンクに障害を検出した場合には、ネットワークの上流及び下流の双方に対して警報あり(ALM)の値をセットして転送する。そして、最下流ノードではこの情報を廃棄する。
2〜4ビット目のノード間通知情報に関する処理は以下のように実施する。ネットワークの最上流では、終端設定ノードのポートの状態(2ビット目)をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態(3ビット目)をフォワーディング、トポロジ変化通知(4ビット目)をディアサートの値に設定する。これを隣のノードに転送し、受けたノードはさらに下流に転送する。
但し、途中でブロックされているノードを経由する際には、そのノードが終端設定ノードであれば終端設定ノードのポートの状態を、そのノードが非終端設定ノードであれば非終端設定ノードのポートの状態をブロッキングに上書きする。また、フォワーディングからブロッキングに状態が遷移した場合には、一定時間トポロジ変化通知をアサートする。そして最下流ノードでこれらの情報を廃棄する。
図4は図1のプロトコル処理部3の内部構成を示すブロック図である。図4において、プロトコル処理部3は切替え制御情報生成部31と、ブロッキング判定処理部32と、MACアドレステーブルクリア制御信号生成部33とから構成されている。
ポート#1からの切替え制御情報とポート#2からの切替え制御情報とポート#1からの回線障害検出結果とポート#2からの回線障害検出結果と終端情報とに関するユーザ設定が、切替え制御情報生成部31とブロッキング判定処理部32とにそれぞれ入力される。
ブロッキング判定処理部32では上記の入力情報を基に各ポートをブロッキングするか、フォワーディングするかを判定し、ポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号とを出力する。
切替え制御情報生成部31には上記に加えて、ブロッキング判定処理部32から出力されるポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号とが入力され、送信する切替え制御情報を生成し、ポート#1への切替え制御情報出力とポート#2への切替え制御情報出力とを出力する。
MACアドレステーブルクリア制御信号生成部33では、ポート#1からの切替え制御情報とポート#2からの切替え制御情報とポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号とを入力し、MACアドレステーブルクリア制御信号を生成して出力する。
図5は図4の切替え制御情報生成部31の内部構成を示すブロック図である。図5において、切替え制御情報生成部31は分離部311,312と、警報転送情報生成部313と、ノード間通知情報生成部314と、多重部315,316とから構成されている。
上述した通り、切替え制御情報は4ビットの情報である。分離部311では切替え制御情報を入力して1ビットの警報転送情報と3ビットのノード間通知情報とに分離する。分離部314も、上記の分離部311と同様の動作を行う。多重部315は1ビットの警報転送情報と3ビットのノード間通知情報とを多重して4ビットの切替え制御情報を出力する。多重部316も、上記の多重部315と同様の動作を行う。
警報転送情報生成部313では分離部311から出力されるポート#1からの警報転送情報と分離部312から出力されるポート#2からの警報転送情報とポート#1からの回線障害検出結果とポート#2からの回線障害検出結果とポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号とを入力し、送信する警報転送情報を生成する。警報転送情報生成部313はポート#1へ送信する警報転送情報を多重部315へ出力し、ポート#2へ送信する警報転送情報を多重部316へ出力する。
ノード間通知情報生成部314では、分離部311から出力されるポート#1からのノード間通知情報と分離部312から出力されるポート#2からのノード間通知情報とポート#1からの回線障害検出結果とポート#2からの回線障害検出結果とポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号と終端情報に関するユーザ設定とを入力し、送信するノード間通知情報を生成する。ノード間通知情報生成部314はポート#1へ送信するノード間通知情報を多重部315へ出力し、ポート#2へ送信するノード間通知情報を多重部316へ出力する。
図6は図4のブロッキング判定処理部32の内部構成を示すブロック図である。図6において、ブロッキング判定処理部32はポート#1側のブロッキング判定主処理部321と、ポート#2側のブロッキング判定主処理部322と、バス分離部323と、セット/リセット型のフリップフロップ(F/F)324,325と、インバータ326とから構成されている。
終端情報に関するユーザ設定は、終端ノード設定と、終端ポート設定との2ビットから構成される。終端ノードはネットワーク内で1ノードのみ設定される。終端ポート設定はポート#1とポート#2とのどちらを終端するかの設定であり、終端ノードに設定されたノードでのみ意味がある。本実施例では、ネットワーク内に障害が発生していない場合、終端ノードに設定されたノードの終端ポートがブロックされるアルゴリズムとなっている。バス分離部323は終端情報に関するユーザ設定を2ビットに分離する。
ポート#1側のブロッキング判定主処理部321及びポート#2側のブロッキング判定主処理部322各々の内部構成は同一である。ポート#1からの切替え制御情報とポート#2からの切替え制御情報とポート#1からの回線障害検出結果とポート#2からの回線障害検出結果とがポート#1側のブロッキング判定主処理部321とポート#2側のブロッキング判定主処理部322とに入力される。但し、ポート#1とポート#2とから入力されるこれらの信号はテレコに接続される。
バス分離部323からの終端ノード設定ビットはポート#1側のブロッキング判定主処理部321とポート#2側のブロッキング判定主処理部322との両方に入力される。バス分離部323からの終端ポート設定ビットはポート#1側のブロッキング判定主処理部321とポート#2側のブロッキング判定主処理部322との両方に入力される。但し、その論理はインバータ326で反転してから入力する。
ブロッキング判定処理部32の出力信号であるポート#1へのブロッキング制御信号はポート#2側のブロッキング判定主処理部322へ入力され、ポート#2へのブロッキング制御信号はポート#1側のブロッキング判定主処理部321へ入力される。ポート#1側のブロッキング判定主処理部321とポート#2側のブロッキング判定主処理部322とは上記の入力信号を基に、ブロック要求出力とフォワード要求出力とを生成する。
ポート#1側のブロッキング判定主処理部321及びポート#2側のブロッキング判定主処理部322ではブロッキング条件が成立すれば、ブロック要求がアサートされ、フォワーディング条件が成立すれば、フォワード要求がアサートされる。これらの信号はセット/リセット型のフリップフロップ324,325に入力され、最終的にポート#1へのブロッキング制御信号とポート#2へのブロッキング制御信号とが出力される。
図7は図6のポート#1側のブロッキング判定主処理部321及びポート#2側のブロッキング判定主処理部322における動作を規定する真理値表を示す図である。図8は図5の警報転送情報生成部313における動作を規定する真理値表を示す図である。
図9は図5のノード間通知情報生成部314の内部構成を示すブロック図である。図9において、ノード間通知情報生成部314はポート#1におけるノード間通知情報生成部3141と、ポート#2におけるノード間通知情報生成部3142と、ノード間通知情報選択部3143とから構成されている。
ポート#1におけるノード間通知情報生成部3141とポート#2におけるノード間通知情報生成部3142とは同じ内部構成となっている。ポート#1におけるノード間通知情報生成部3141はポート#1へのブロッキング制御信号と終端ノード設定とを入力とし、それらの信号を基にノード間通知情報を生成し、そのノード間通知信号をノード間通知情報選択部3143に出力する。ポート#2におけるノード間通知情報生成部3142はポート#2へのブロッキング制御信号と終端ノード設定とを入力とし、それらの信号を基にノード間通知情報を生成し、そのノード間通知信号をノード間通知情報選択部3143に出力する。
ノード間通知情報選択部3143では、ポート#1におけるノード間通知情報生成部3141の出力とポート#2におけるノード間通知情報生成部3142の出力とポート#1からの回線障害検出結果とポート#1からのノード間通知情報入力とポート#1へのブロッキング制御信号入力とポート#2へのブロッキング制御信号入力とポート#2からのノード間通知情報入力とポート#2からの回線障害検出結果とを入力し、ポート#1へのノード間通知情報出力とポート#2へのノード間通知情報出力とを生成する。
図10は図9のポート#1におけるノード間通知情報生成部3141の内部構成を示すブロック図である。図10において、ポート#1におけるノード間通知情報生成部3141はフォワード→ブロック(Forward→Block)変化点検出部31411と、ポートの状態のマッピング部31412と、バス多重部31413とから構成されている。
ポート#1へのブロッキング制御信号と終端ノード設定とはポート状態のマッピング部31412へ入力される。ここでは、ブロッキング制御が終端設定ノードと非終端設定ノードとのどちらに対するものなのかが対応付けられて出力される。
ポート#1へのブロッキング制御信号はフォワード→ブロック変化点検出部31411に入力され、その変化が検出された際に、一定時間、出力信号がアサートされる。
バス多重部31413ではフォワード→ブロック変化点検出部31411からの出力1ビットと、ポートの状態のマッピング部31412からの出力2ビットとを多重して3ビットとし、ポート#1におけるノード間通知情報として出力される。
図11は図10のポートの状態のマッピング部31412の動作を規定する真理値表を示す図であり、図12は図9のノード間通知情報選択部3143の動作を規定する真理値表を示す図である。
図13は図4のMACアドレステーブルクリア制御信号生成部33の内部構成を示すブロック図である。図13において、MACアドレステーブルクリア制御信号生成部33はトポロジ変化通知ビット抽出部331,332と、フォワード→ブロック変化点検出部333〜336と、OR(論理和)回路337とから構成されている。
4ビットで構成されるポート#1からの切替え制御情報入力はトポロジ変化通知ビット抽出部331に入力され、その中からトポロジ変化通知ビットの1ビットだけが抽出されて出力される。トポロジ変化通知ビット抽出部332はトポロジ変化通知ビット抽出部331と同様の動作を行い、ポート#2からの切替え制御情報を入力とする。
フォワード→ブロック変化点検出部333ではトポロジ変化通知ビット抽出部331からのトポロジ変化通知ビットがブロックに変化したことを検出すると、一定時間出力信号をアサートする。フォワード→ブロック変化点検出部334はフォワード→ブロック変化点検出部333と同様の動作を行い、トポロジ変化通知ビット抽出部332からのトポロジ変化通知ビットを入力とする。
フォワード→ブロック変化点検出部335はフォワード→ブロック変化点検出部333と同様の動作を行い、ポート#1へのブロッキング制御信号を入力とする。フォワード→ブロック変化点検出部336はフォワード→ブロック変化点検出部333と同様の動作を行い、ポート#2へのブロッキング制御信号を入力とする。
上記4つのフォワード→ブロック変化点検出部333〜336の出力は、OR回路337にて論理和をとり、その演算結果がMACアドレステーブルクリア制御信号として出力される。
図14は本発明の一実施例によるネットワークにおけるプロテクション動作を示す図である。図14は図1のネットワークノード1を6ノード接続した構成のネットワークにおけるプロテクション動作のシーケンス例を示している。
図14ではスイッチ部2とネットワーク側ポート#1処理部4とネットワーク側ポート#2処理部5との3つのコンポーネントで一つのネットワークノード1を模式的に表現している。スイッチ部2との接続が直線の箇所はフォワーディング状態であることを意味し、黒丸の箇所はブロッキング状態であることを意味している。太い線で囲まれたノードは終端点に関するユーザ設定において終端ノードに設定されていることを意味する。いくつかのノードにまたがって囲んでいる破線は、ネットワークの論理的なトポロジを表している。
また、ノード間の矢印に付随している文字列は、切替え制御情報の内容を示している。左側から順に、ネットワーク内の警報転送、終端設定ノードのポートの状態、非終端設定ノードのポートの状態、トポロジ変化通知を意味している。
図14(1)はネットワーク内に障害が発生していない状態を示している。この状態では、終端点に関するユーザ設定にしたがって、ネットワーク内の1箇所がブロッキングされる。そして、切替え制御情報としては、ネットワーク内の警報転送がNOR(警報なし)、終端設定ノードのポートの状態がB(ブロッキング)、非終端設定ノードのポートの状態がF(フォワーディング)、トポロジ変化通知が0(ディアサート)という値を終端ノードが生成し、その切替え制御情報がネットワーク内に転送される。
図14(2)はネットワーク内に障害が発生した直後の状態を示している。右上のノードでリンク障害が発生すると、そのポートがブロッキングされる。この動作は図7に示す真理値表で規定されており、図7の(1)の条件に合致する。この状態変更によって、ネットワーク内にブロッキングが2箇所となる。したがって、論理的なトポロジを破線で示した通り、ネットワークは2つに分断されることとなる。
終端ノードから送出される切替え制御情報は上述した内容から変更はないが、リンク障害を検出したノードから出力される切替え制御情報は、ネットワーク内の警報転送がALM(警報あり)、終端設定ノードのポートの状態がF(フォワーディング)、非終端設定ノードのポートの状態がB(ブロッキング)、トポロジ変化通知が1(アサート)という値をとる。
ところで、一般に、スイッチ部2はポートに到着したフレームのソースMACアドレスを自動学習し、MACアドレステーブル(図示せず)に登録する。学習されていないアドレスのフレームについてはセグメント内にフラッディングされるが、学習されているアドレスのフレームについては、このMACアドレステーブルにしたがって該当のポートにのみフレームを転送する。そして、通信が中断してから一定時間経過後に、該当エントリをMACアドレステーブルからエージングアウトする機能も有している。
すなわち、通信不能となったノードもエージングアウトするまでの間はMACアドレステーブルから削除されることはない。これによって、ネットワークのトポロジが変化した際にエージングアウトするまでの間通信が不能となる可能性がある。トポロジの変化は、フォワーディング箇所をブロッキングに変更する場合と、反対にブロッキング箇所をフォワーディングに変更する場合とがある。後者の場合にはそれまで学習していた内容と矛盾が生じることはないが、前者の場合にはトポロジがMACアドレステーブルに反映されていない状態である。
例えば、ポート#1を通じて通信していたノードが、ポート#2で通信するようにトポロジが変化した場合、エージングアウトするまでの間は通信不能となる可能性がある。この回避策として、本実施例ではネットワークのトポロジが変化した際にMACアドレステーブルを一旦クリアしてアドレスを再度学習させている。そのトリガとなるのが、切替え制御情報の中のトポロジ変化通知ビットである。
図14(3)は終端設定ノードがフォワーディングに変更される様子を示している。終端設定ノードはネットワーク内の非終端設定ノードがブロッキングされたことによって、フォワーディングへと変更される。この動作は図7に示す真理値表で規定されており、図7の(4)の条件に合致する。この状態変化によって、論理的なトポロジは破線で示した通り、一つのネットワークとなる。そして、リンク障害を検出したノードから出力される切替え制御情報がネットワーク内を一周することとなる。
図14(4)はネットワーク内の障害が回復した直後の状態を示している。右上のノードでリンク障害が復旧しているので、このノードから出力される切替え制御情報は、ネットワーク内の警報転送がNOR(警報なし)、終端設定ノードのポートの状態がF(フォワーディング)、非終端設定ノードのポートの状態がB(ブロッキング)、トポロジ変化通知が0(ディアサート)となる。この切替え制御情報がネットワーク内を一周する。
図14(5)は終端設定ノードがブロッキングに変更される様子を示している。ネットワーク内に障害が存在しない状態となったため、終端設定ノードはブロッキングへと変更される。この動作は図7に示す真理値表で規定されており、図7の(2)の条件に合致する。この状態変更によって、ネットワーク内にブロッキングが2箇所となり、論理的なトポロジは破線で示した通り、ネットワークが2つに分断されることとなる。
リンク障害が復旧した右上のノードから送出される切替え制御情報は上述した内容から変更はないが、終端設定ノードノードから出力される切替え制御情報は、ネットワーク内の警報転送がNOR(警報なし)、終端設定ノードのポートの状態がB(ブロッキング)、非終端設定ノードのポートの状態がF(フォワーディング)、トポロジ変化通知が1(アサート)という値をとる。尚、トポロジ変化通知がアサートされているため、これをトリガにネットワーク内の各ノードでは一旦MACアドレステーブルがクリアされる。
図14(6)は障害復旧ノードがフォワーディングに変更される様子を示している。終端設定ノードがブロッキングされたことによって、非終端設定ノードはフォワーディングの条件が成立する。この条件は図7に示す真理値表の(7)に合致する。この状態変化によって、論理的なトポロジは破線で示したように、一つのネットワークとなる。
上述したように、終端設定ノードはユーザがプロビジョニングで決定するものである。すなわち、ネットワークに障害が発生していない場合には、その箇所でブロッキングすることが望ましい。上記のように、本実施例は障害発生時に経路切替えを実施し、障害復旧時に経路切戻しを実施する方式となっている。
このように、本実施例では、ネットワーク障害発生時の経路切替えや障害回復時の切戻しを制御するための情報をたかだか4ビットで表現することができるので、処理対象の情報量を少なくすることができ、従来手法と比較して高速なプロテクション機能を低コストで実現することができる。
本実施例によって、高速なプロテクションを実現することができることはシミュレーションによって確認されている。そのシミュレーションの結果を示すグラフを図15に示す。
このシミュレーションは、本発明の方式をノードモデルとしてプログラミングし、そのノードを128ノード接続したネットワークモデルを構成して実施している。グラフの上段はあるノードにおけるフレームの送信レートを示している。中段は別なノードにおけるフレームの受信レートを示している。下段はフレームが到着するまでの遅延量を示している。グラフの横軸は時間軸であり、スケールの単位は秒である。
グラフの中段を見ると、約12秒の時と約14秒の時とに受信フレームが瞬断している様子が示されている。約12秒の時はネットワーク障害が発生して経路の切替えが実行されており、約14秒の時にネットワーク障害が発生して経路の切戻しが実行されている。いずれも約0.5秒で通信が回復している様子が示されている。
グラフの下段には、遅延量が変化している様子が示されている。ネットワークの初期状態では、対象の通信が遠い経路を通るように終端点が設定されている。経路が切替わると、近い経路を通るようにトポロジが変更される。そして、切戻しによって元のトポロジに戻ると、通信経路も元の状態に戻る。すなわち、初期状態では遅延量が大きく、切替えによって遅延量が小さくなり、切戻しによってまた遅延量が大きくなる。グラフにはその様子が示されており、切替えと切戻しとが実行されていることがわかる。
また、図1中のプロトコル処理部3を回路で構成すると、ゲート数換算にして6000未満で実現できることがわかっている。これは8ビットのCPUと同程度の回路規模であり、実現コストも低く抑えられているといえる。
さらに、イーサネット(登録商標)フレームをカプセル化して切替え制御情報と独立させているため、切替え制御情報を転送するための帯域を必要最小限にすることができるという効果もある。STP(Spanning Tree Protocol)等の従来手法では、イーサネット(登録商標)フレームで制御情報を転送しているが、イーサネット(登録商標)ではフレームの最低長が64オクテットと定められているため、数ビットの情報を転送する場合であっても64オクテットの帯域を消費してしまう。尚、必要帯域はカプセル化手法に依存するが、本実施例ではその内容は問わない。
図16は本発明の他の実施例によるネットワークノードの構成を示すブロック図である。図16において、本発明の他の実施例によるネットワークノード6では、イーサネット(登録商標)フレームをITU−T(International Telecommunication Union−Telecommunication Standardization Sector) G.7041にて規格化されたGFP(Generic Framing Protocol)でカプセル化し、ITU−T G.707にて規格化されたSDH(Synchronous Digital Hierarchy)に収容することを前提とした構成をとっている。
すなわち、ネットワークノード6はスイッチ部61と、プロトコル処理部62と、ネットワーク側ポート#1処理部63と、ネットワーク側ポート#2処理部64とから構成されている。ネットワーク側ポート#1処理部63及びネットワーク側ポート#2処理部64は全く同じ内部構成をとっており、各々、STM(Synchronous Transport Module)マッパ/デマッパ処理部631,641と、GFP(Generic Framing Procedure)カプセル化処理部632,642と、GFPデカプセル化処理部633,643とから構成されている。
GFPカプセル化処理部632,642はスイッチ61から入力するフレームをGFPにカプセル化する処理を行い、GFPデカプセル化処理部633,643はその反対の処理を行う。これらの処理部は内部にバッファ(図示せず)を有している。これら2つの処理部に対しては、プロトコル処理部62からブロッキング制御信号が入力される。
このブロッキング制御信号はブロッキングとフォワーディングとの2値をとる。このブロッキング制御信号がフォワーディングの値であれば、入力フレームのカプセル化またはデカプセル化を行って出力し、ブロッキングであれば、入力フレームを廃棄する。
GFPデカプセル処理部633,643は受信したGFPのフレーム同期機能を有している。この同期が確立しないとフレームの内容を解釈することができない。したがって、フレームの同期が確立することと、GFPのリンクが確立することとは同義である。よって、このフレーム同期確立信号をリンク障害の検出信号としてプロトコル処理部62へ出力している。
STMマッパ/デマッパ処理部631,641はSDHのSTMペイロードに対して、信号をマッピングしたり、デマッピングしたりする処理を実行する。SDHではユーザが利用できるオーバヘッドバイトが規定されているので、切替え制御情報をそのオーバヘッドを利用して転送することができる。
切替え制御情報は4ビット長の情報なので、1オクテットのオーバヘッドに収容することが可能である。切替え制御情報をオーバヘッドバイトに収容したり、抽出したりする処理もSTMマッパ/デマッパ処理部631,641で実行可能である。そのため、STMマッパ/デマッパ処理部631,641で受信した切替え制御情報をプロトコル処理部62へ入力し、また反対に、プロトコル処理部62で生成した切替え制御情報をSTMマッパ/デマッパ処理部631,641へ入力している。
これによって、本実施例では、上記の構成において、切替え制御情報をオーバヘッドを利用して転送しているため、ペイロードの帯域を消費することがないという利点がある。
本発明の一実施例によるネットワークノードの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施例によるネットワークの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施例による切替え制御情報の詳細な構成を示す図である。 図1のプロトコル処理部の内部構成を示すブロック図である。 図4の切替え制御情報生成部の内部構成を示すブロック図である。 図4のブロッキング判定処理部の内部構成を示すブロック図である。 図6のポート#1側のブロッキング判定主処理部及びポート#2側のブロッキング判定主処理部における動作を規定する真理値表を示す図である。 図5の警報転送情報生成部における動作を規定する真理値表を示す図である。 図5のノード間通知情報生成部の内部構成を示すブロック図である。 図9のポート#1におけるノード間通知情報生成部の内部構成を示すブロック図である。 図10のポートの状態のマッピング部の動作を規定する真理値表を示す図である。 図9のノード間通知情報選択部の動作を規定する真理値表を示す図である。 図4のMACアドレステーブルクリア制御信号生成部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例によるネットワークにおけるプロテクション動作を示す図である。 本発明の一実施例によるシミュレーションの結果を示す図である。 本発明の他の実施例によるネットワークノードの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,1−1〜1−4,6 ネットワークノード
2,2−1〜2−4,61 イーサネット(登録商標)スイッチ部
3,3−1〜3−4,62 プロトコル処理部
4,4−1〜4−4,63 ネットワーク側ポート#1処理部
5,5−1〜5−4,64 ネットワーク側ポート#2処理部
31 切替え制御情報生成部
32 ブロッキング判定処理部
33 MACアドレステーブルクリア制御信号生成部
41,51 リンク障害検出部
42,52 切替え制御情報多重部
43,53 切替え制御情報分離部
44,54 カプセル化処理部
45,55 デカプセル化処理部
311,312 分離部
313 警報転送情報生成部
314 ノード間通知情報生成部
315,316 多重部
321 ポート#1側のブロッキング判定主処理部
322 ポート#2側のブロッキング判定主処理部
323 バス分離部
324,325 フリップフロップ
326 インバータ
331,332 トポロジ変化通知ビット抽出部
333〜336 フォワード→ブロック変化点検出部
337 OR回路
631,641 STMマッパ/デマッパ処理部
632,642 GFPカプセル化処理部
633,643 GFPデカプセル化処理部
3141 ポート#1におけるノード間通知情報生成部
3142 ポート#2におけるノード間通知情報生成部
3143 ノード間通知情報選択部
31411 フォワード→ブロック変化点検出部
31412 ポートの状態のマッピング部
31413 バス多重部

Claims (15)

  1. 複数のノード間を接続してなる通信経路の冗長化を図るネットワークであって、
    前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御する手段を前記複数のノード各々に有し、
    前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段を前記複数のノード各々に含み、
    前記処理手段は、前記障害を検出する検出手段と、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離する分離手段とを含み、
    前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
    前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
    前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送することを特徴とするネットワーク。
  2. ネットワークトポロジがリングであることを特徴とする請求項1記載のネットワーク。
  3. 前記処理手段から入力される前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に各ポートのブロッキング制御信号の生成と前記ポートのスイッチングに用いられるアドレステーブルのクリア制御信号の生成とを行うプロトコル処理手段を前記複数のノード各々に含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載のネットワーク。
  4. 前記プロトコル処理手段は、前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に送信用切替え制御信号を生成し、
    前記処理手段は、前記プロトコル処理部で生成された送信用の切替え制御情報を多重して出力する切替え制御情報多重手段を含むことを特徴とする請求項3記載のネットワーク。
  5. 前記処理手段は、前記プロトコル処理部からの前記ブロッキング制御信号にしたがってフレーム転送及びフレーム廃棄のいずれかを行う手段を含むことを特徴とする請求項3または請求項4記載のネットワーク。
  6. 通信経路の冗長化を図るネットワークに用いられるノードであって、
    前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御する手段を有し、
    前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段を含み、
    前記処理手段は、前記障害を検出する検出手段と、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離する分離手段とを含み、
    前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
    前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
    前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送することを特徴とするノード。
  7. 前記ネットワークのトポロジがリングであることを特徴とする請求項6記載のノード。
  8. 前記処理手段から入力される前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に各ポートのブロッキング制御信号の生成と前記ポートのスイッチングに用いられるアドレステーブルのクリア制御信号の生成とを行うプロトコル処理手段を含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載のノード。
  9. 前記プロトコル処理手段は、前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に送信用切替え制御信号を生成し、
    前記処理手段は、前記プロトコル処理部で生成された送信用の切替え制御情報を多重して出力する切替え制御情報多重手段を含むことを特徴とする請求項8記載のノード。
  10. 前記処理手段は、前記プロトコル処理部からの前記ブロッキング制御信号にしたがってフレーム転送及びフレーム廃棄のいずれかを行う手段を含むことを特徴とする請求項8または請求項9記載のノード。
  11. 複数のノード間を接続してなる通信経路の冗長化を図るネットワークに用いられるプロテクション方法であって、
    前記複数のノード各々において、前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報とからなる切替え制御情報に基づいて障害発生時の経路切替え及び復旧時の経路切戻しを制御し、
    前記複数のノード各々において、前記ポートにおけるデータの入出力を処理する処理手段が、前記障害を検出するとともに、前記切替え制御情報から前記通信経路の障害の有無を示す警報転送情報と前記ノードのポートの状態を示す情報及びトポロジの変化を通知する情報からなるノード間通知情報とを分離し、
    前記切替え制御情報は、前記警報転送情報の1ビットと、前記ノード間通知情報の3ビットとからなり、
    前記警報転送情報は、最上流において警報なしの値がセットされ、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送し、リンクに障害を検出した場合に上流及び下流の双方に対して警報ありの値をセットし、最下流のノードにて情報を廃棄し、
    前記ノード間通知情報は、最上流において終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、非終端設定ノードのポートの状態をフォワーディング、トポロジ変化通知をディアサートの値に設定され、これを隣のノードに転送し、受けたノードがさらに下流へと転送することを特徴とするプロテクション方法。
  12. 前記ネットワークのトポロジがリングであることを特徴とする請求項11記載のプロテクション方法。
  13. 前記複数のノード各々において、プロトコル処理手段が前記処理手段から入力される前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に各ポートのブロッキング制御信号の生成と前記ポートのスイッチングに用いられるアドレステーブルのクリア制御信号の生成とを行うことを特徴とする請求項11または請求項12記載のプロテクション方法。
  14. 前記プロトコル処理手段が前記障害の検出結果と前記切替え制御情報と前記ノードの終端情報とを基に送信用切替え制御信号を生成し、
    前記処理手段が前記プロトコル処理部で生成された送信用の切替え制御情報を多重して出力することを特徴とする請求項13記載のプロテクション方法。
  15. 前記処理手段が前記プロトコル処理部からの前記ブロッキング制御信号にしたがってフレーム転送及びフレーム廃棄のいずれかを行うことを特徴とする請求項13または請求項14記載のプロテクション方法。
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