JP4526860B2 - 微粉末回収装置の回収ホッパーへの気流の供給方法 - Google Patents
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Description
パルスジェット式のバグフィルターは、外周がステンレススチール等の金属製のホッパー内に籠状のフィルターエレメントや円筒状の濾布を収容し、ホッパーの所定位置に設けられた流入口から流入する微粉末を含む気流中から微粉末をフィルターエレメントや濾布に付着させて分離し、微粉末が除去された空気は排出口から大気中へ排出する。
ところが、パルスジェット式のバグフィルターは、高圧空気の発生装置やエアマニホールド、エアバルブ、ノズル等の機器が必要で大がかりな装置となるうえ、パルスジェットによる微粉末の払い落としの際に、ホッパー内の気圧が急激に変動するため、微粉末製造装置の微粉砕機の気流に大きな影響を及ぼし、操業条件を不安定にする。
このときに排出される微粉末は、完全には粉砕されていないものを含むので、ホッパーに回収され製品に混入すると、製品の品質が低下するという問題がある。
この微粉末回収装置の回収ホッパーへの気流の供給方法によれば、各回収ホッパーへの気流の供給を、切替バルブによって所定時間ごとに切替えることができる。気流が供給されている回収ホッパーでは、内部気圧が高くなって外周が膨らむ。空気は外部へ排出され微粉末は分離捕集される。
気流の供給が中止された回収ホッパーでは、回収ホッパーの内部気圧が低下し外周が収縮変形するので、付着していた微粉末は剥離して底部へ落下する。底部に落下した微粉末は取出バルブを開いて取出し、製品として回収する。
さらに、この微粉末回収装置の回収ホッパーへの気流の供給方法によれば、切替バルブで、回収ホッパーへの気流の供給を切替える際、気流の供給を中止する回収ホッパーへ、当該回収ホッパーの外周の膨らみと収縮が繰り返し行われるように気流を短時間断続的に供給してから中止するので、微粉末の払い落としがより効果的に行われる。
また、微粉砕機内の清掃を行う前に、切替バルブが回収ホッパーへの気流の供給を切替えれば、清掃のときに排出される、完全には粉砕されていないものを含む低品質の微粉末は製品に混入せず、製品の捕集されていたものと異なる回収ホッパーで捕集し分別回収できるので、製品の品質の低下が防止される。
気流分級式の微粉末製造装置は、原料を微粉砕し気流分級する微粉砕機1と、微粉砕された微粉末を空気と共に吸引して微粉砕機1から排出させる吸引ファン2と、吸引ファン2から送られた気流中の微粉末を回収する微粉末回収装置10と、吸引ファン2と微粉末回収装置10を接続する輸送管3とで構成されている。輸送管3の途中には、開閉バルブ4が設けられている。
切替バルブ14L、14Rは、左右の回収ホッパー12L、12Rへの気流の供給を所定時間ごとに交互に切替えるためのものであり、一方が開のとき他方が閉となるように操作される。
回収ホッパー12L、12Rに使用する防水透湿性シートは、平均孔径が0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μmの範囲のものが良い。平均孔径が0.01μmより小さいと製造上の困難さを伴い、10μmより大きいと通気性が大きくなりすぎて微粉末が透過してしまうおそれがある。空孔率は50%より小さいと必要な透湿性の確保が困難であり、逆に98%を超えると膜の強度が低下してしまうため、空孔率は50〜98%、好ましくは60〜95%とするのが良い。
微粉砕機1に投入された原料は、第一回転翼と第二回転翼の回転により粒子径の大きなもの程大きい遠心力が作用して周速の速い半径方向外周側に集まり、主として粒子同士の摩砕により、また粒子同士の衝突による破砕も生じて微粉砕される。微粉砕により生じた微粉末は、吸引ファン2で吸引され、空気と共に輸送管3を経て微粉末回収装置10へ輸送される。
微粉末回収装置10の回収ホッパー12L、12Rは、防水透湿性シートで構成されているので、微粉末を含む気流が流入すると、空気は防水透湿性シートを透過して回収ホッパー12L、12Rから大気中に流出し、微粉末は回収ホッパー12L、12Rの底部へ緩やかに降下する。
気流の供給が中止されると、回収ホッパー12L、12Rの内部気圧が低下し防水透湿性シートが収縮変形するので、防水透湿性シートに付着していた微粉末は剥離されて底部へ落下する。微粉末を払落すために回収ホッパーに衝撃を与える必要はないので騒音や振動は生じない。
切替バルブ14L、14Rが、回収ホッパー12L、12Rへの気流の供給を切替える際、気流の供給を中止する方の回収ホッパー12L、12Rへ、気流を短時間のうちに1〜数回断続的に供給すると、回収ホッパーの外周の膨らみと収縮が1〜数回繰り返して行われるので、微粉末の払い落としがより効果的に行われる。
切替バルブ14L、14Rによる気流の供給の切替えが行われる際に、若干の抵抗が発生するが、これは微粉砕機1の気流に悪影響を及ぼす程ではない。
この切替操作により、清掃のときに排出される、完全には粉砕されていないものを含む低品質の微粉末は製品に混入せず、製品が捕集されていたものと異なる回収ホッパーで捕集されるので、製品の品質の低下が防止される。
2 吸引ファン
3 輸送管
4 開閉バルブ
5 微粉砕機用モータ
10 微粉末回収装置
11 ホッパーフレーム
12L、12R 回収ホッパー
13L、13R 流入口
14L、14R 切替バルブ
15L、15R 取出バルブ
Claims (2)
- 微粉砕機で原料を微粉砕し気流分級して微粉末を製造する気流分級式の微粉末製造装置に用いられる微粉末回収装置の回収ホッパーに気流を供給する方法であって、
前記微粉末回収装置は、内部気圧の変化で変形可能な濾過材で外周を構成した微粉末の回収ホッパーを複数基備えていると共に、前記微粉砕機から各回収ホッパーへの気流の供給を所定時間ごとに切替える切替バルブを備えており、当該切替バルブの作動を、前記複数の回収ホッパーへの気流の供給を切替える際に、気流の供給を中止する回収ホッパーへ、当該回収ホッパーの外周の膨らみと収縮が繰り返し行われるように気流を短時間断続的に供給してから閉止するよう制御することを特徴とする微粉末回収装置の回収ホッパーへの気流の供給方法。 - 前記微粉砕機内の清掃を行う前に前記回収ホッパーへの気流の供給を前記切替バルブによって切替えることを特徴とする請求項1に記載の微粉末回収装置の回収ホッパーへの気流の供給方法。
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