JP4526287B2 - 枕 - Google Patents
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から逸脱する6:4:0となっていた。
そのため、就寝中、頭頂部は常に外方向から押され、起床時に頭頂部に対して圧迫感が残るとともに、頸椎に寝違いなどの障害が起き易かった。
特許文献1の枕は、外観が略直方体の外袋内に、樹脂パイプ(充填材)がそれぞれ充填された複数本の内袋を詰め込んだ構造を有している。充填材としては所定長さの樹脂パイプが採用され、各内袋はそれぞれ棒形状の袋であった。
この発明は、使用者の頭部を各小空間に充填された充填材によりしっかりと受けることができ、しかも保形用連結体に対して、仕切りシートの型崩れ防止機能と、法面部の型崩れ防止機能とを同時に付与することができる枕を提供することを目的としている。
この発明は、仕切りシートと外袋とを連結する保形用連結体が切れても、仕切りシートを外袋内で保持することができる枕を提供することを目的としている。
この発明は、高級感、清涼感などを同時に味わいながら寝ることができる枕を提供することを目的としている。
この発明は、芳香、防虫、抗菌、消炎、鎮痛およびかゆみ止めなどの機能を有する枕を提供することを目的としている。
また、全充填材のうち、各小空間に収納された充填材の移動は、対応した小空間内での移動に止まる。一方、内部空間の他部に収納された充填材は、この他部を流通路に利用し、各小空間を越えた移動が可能となる。そのため、例えば特定の充填材を、枕全体にわたって移動させることもできる。
しかも、このように充填材を枕全体にわたって移動可能であることから、充填材が外袋の一箇所に止まり難く、充填材に雑菌などが繁殖し難い。
外袋には、充填材の充填量を調整する充填口を設けてもよい。充填口には、例えば線状ファスナを設けてもよい。
充填材の素材としては、例えば蕎麦殼、各種の樹脂パイプ、楠チップ、檜チップ、セラミックスチップなどを採用することができる。充填材が、楠チップと蕎麦殼との混合物である場合、その混合比は3(楠チップ):7(蕎麦殼)〜4:6である。3:7未満では楠の芳香効果などが不十分で、4:6を超えると楠の香りが強すぎる。
仕切りシートの素材としては、例えば外袋と同じものを採用することができる。また、各種の合成樹脂シートを採用することができる。
保形用連結体としては、ほとんど伸縮しない例えば帯部材、紐部材、線部材を採用することができる。帯部材としては、布帛または各種の合成樹脂シートなどを採用することができる。紐部材としては、例えば凧紐などを採用することができる。糸としては、例えば木綿糸、絹糸、各種の合成糸などを採用することができる。
1つの枕での保形用連結体の総使用本数は、例えば45本である。ただし、保形用連結体の枕の大きさにより、任意に変更させることができる。
保形用連結体により連結される外袋の一面側と他面側とは、例えば外袋のうちの対向する面側同士でもよいし、隣接する面側同士でもよい。また、その他の面同士でもよい。
保形用連結体により仕切りシートが連結される外袋の部分は任意である。
しかしながら、外袋の使用者の頭頂部を支える側の端部には、傾斜角度略45°の法面部が存在する。そのため、この法面部が充填材の堰となり、外袋の内部において、頭頂部を支える側の端部に向かう充填材の過剰な移動を阻止することができる。すなわち、法面部の傾斜角度を略45°とすることで、法面部に当接した充填材は、順次、法面部をガイドにして外袋の底部内に向かって潜り込まされる。しかも、法面部は、この法面部に対して直交した保形用連結体により、しっかりと外袋の底面部に連結され、法面部の型崩れが阻止されている。その結果、従来の外袋が略直方体のものに比べて、使用時における頭頂部への圧迫感が少なく、寝違いなどの障害が起き難い。
法面部と底面部とを連結する保形用連結体の総使用本数は限定されない。1本でもよいし、2本以上でもよい。複数本の場合には、所定ピッチで配置された方が好ましい。
また、仕切りシートは、法面部に対して直交した保形用連結体によって外袋に連結されているので、仕切りシートを外袋内で展張した状態で保持することができる。これにより、1本の保形用連結体に、仕切りシートの型崩れ防止機能と、法面部の型崩れ防止機能とを、同時に付与することができる。
しかも、前記保形用連結体は、仕切りシートの貫通孔に通されている。そのため、仮に仕切りシートと外袋とを連結した保形用連結体が切れたとしても、仕切りシートは、貫通孔に通された保形用連結体により、その形状を保持することができる。
貫通孔の形状は、例えば丸孔、長孔および三角形以上の多角形孔など限定されない。また、貫通孔の形成数は限定されない。1つでもよいし、複数でもよい。貫通孔が増減すると、その貫通孔に挿通された保形用連結体の本数も増減する。貫通孔の形成位置は任意である。
真珠は天然物(淡水パール)でも養殖物のどちらでもよい。また、真珠の使用個数としては、例えば数個〜数千個でもよい。また、真珠の大きさとしては、例えば直径2〜5mmのものを採用することができる。
楠チップの大きさは限定されない。例えば、立方体の場合には、一辺が2〜10mmのものを採用することができる。楠チップの好ましい大きさは、3〜5mmである。
例えば、充填材として楠チップ(5mm角)と蕎麦殻とを混合したものを採用した場合、その混合比は3(楠チップ):7(蕎麦殼)が好ましい。
とりわけ、一辺が2〜10mmのものを採用することができる。楠チップの好ましい大きさは、一辺が5mm前後で、このサイズであれば、枕使用時に後頭部に対してごつごつした感じがほとんどしない。
このような楠チップは、枕の充填材の他にも、例えば入浴剤、防虫剤(タンス用など)、芳香剤(車内用など)として利用することができる。また、楠チップを入浴剤などとして使用する場合には、多数の楠チップを通気性を有する収納袋に入れた方が、取り扱いやすく効能も良好に発現させることができる。収納袋の素材としては、例えば布帛(織布、不織布、編布)を採用することができる。布帛用の繊維素材は限定されない。各種の天然繊維(綿、麻など)、各種の人工繊維(レーヨンなど)を採用することができる。
楠チップの加工方法としては、例えば乾燥させた楠を所定のチップサイズ(例えば5mm角)にカットし、これをミキサに投入して所定時間攪拌する。これにより、各チップの全ての角部が互いに擦れ合い、過度に傷つけることなく、短時間のうちに大量のチップを面取り(角部に丸みをつける加工)することができる。
このように、一部の充填材は枕全体にわたる移動が可能でありながら、他の充填材は小空間という規制された領域での移動に限るように構成したので、使用時、使用者が枕に頭を載せたとき、枕内における充填材の配分比は、理想値の略5(頭部分):4(頸椎部分):1(肩部分)を維持したまま、枕が頭、頸椎および肩などに馴染み易い。その結果、従来の外袋内に充填材入りの複数本の内袋を詰め込んだ枕に比べて、この理想値を維持したままで、枕を使用者の寝心地の良い形状や高さに維持することができる。
しかも、このように充填材は枕全体にわたって移動可能であることから、充填材が外袋の一箇所に止まり難く、充填材に雑菌などが繁殖し難い。
また、仕切りシートを、法面部に直交した保形用連結体により外袋に連結したので、仕切りシートを外袋内で展張した状態で保持可能になる。その結果、1本の保形用連結体に、仕切りシートの型崩れ防止機能と、法面部の型崩れ防止機能とを、同時に付与することができる。
しかも、この保形用連結体を仕切りシートの貫通孔に挿通させたので、仮に仕切りシートと外袋とを連結する保形用連結体が切れても、仕切りシートは貫通孔に通された保形用連結体により形状を保持することができる。
外袋11は、幅方向の一端部が傾斜した蒲鉾形状を有している。すなわち、外袋11には、使用者の頭頂部を支える側(以下、法面側)の端部全域に、外方に向かって45°の角度で下方傾斜した法面部15が形成されている。外袋11の長さ方向の一端面部には、充填材12を出し入れする線状ファスナ16が設けられている。
枕10内における充填材12の配分比は、略5(頭部分):4(頸椎部分):1(肩部分)となっている。充填材12の外袋11内への充填および充填量の調整は、開閉自在な線状ファスナ16を通して行う。
まず、線状ファスナ16を開き、使用者の枕高さの好みに応じて、所定量の充填材12を外袋11の内部空間に充填する。その際、枕10内における充填材12の配分比は、略5(頭部分):4(頸椎部分):1(肩部分)とする。
外袋11は、湾曲自在な凧紐である第1〜第5の紐14A〜14Eにより内側から保形されている。そのため、使用者はこれらの紐(保形用連結体)14A〜14Eを異物として感じ難い。しかも、枕10を内側からしっかりと保形することができる。
また、頭の重みで枕10の中心部に詰められた充填材12の一部が枕10の外周部、殊に法面側の部分に押しやられようとする。しかしながら、この法面側の端部には、傾斜角度略45°の法面部15が設けられている。そのため、法面部15が充填材12の堰となり、外袋11の内部において、法面側の端部に向かう充填材12の過剰な移動を阻止することができる。すなわち、法面部15の傾斜角度を略45°とすることで、法面部15に当接した充填材12は、順次、法面部15をガイドにして外袋11の底部内に向かって潜り込まされる。しかも、法面部15は、この法面部15に対して直交した第1〜第3の紐14A〜14Cにより、しっかりと外袋11の底面部19に連結され、法面部15の型崩れが阻止されている。その結果、従来の外袋が略直方体のものに比べて、使用時における頭頂部への圧迫感が少なく、寝違いなどの障害が起き難い。
全充填材12のうち、各小空間aに収納された充填材12の移動は、対応した小空間a内での移動に止まる。一方、内部空間の他部bに収納された充填材12は、この他部を流通路に利用し、各小空間aを越えた移動が可能となる。そのため、例えば特定の充填材12を、枕全体にわたって移動させることもできる。
しかも、このように充填材12は、内部空間の他部bを介して枕全体にわたって移動可能であることから、充填材12が外袋11の一箇所に止まり難く、充填材12に雑菌などが繁殖し難い。
さらに、第4の紐14Dは、仕切りシート13の貫通孔17aに通されている。そのため、仮に仕切りシート13と外袋11とを連結した第3の紐14Cが切れたとしても、仕切りシート13は、貫通孔17aに通された第4の紐14Dにより、その形状を保持することができる。
そして、充填材12の一部として、樟脳の原料である楠チップ12aを採用したので、例えば芳香効果、防虫効果、抗菌効果、消炎効果、鎮痛効果、かゆみ止め効果などを枕10に付与することができる。特に、楠は檜に比べて長期にわたり、ほんのりとした樟脳の香りを醸し出すので、楠チップ12aの交換期間を長くすることができる。
図3に示すように、この発明の実施例に係る枕20は、外袋11の使用者の後頭部を支える部分に、枕長さ方向の全長にわたって延びた多数本の細長い筒袋11aを並設し、各筒袋11aに多数個の真珠21を挿填した枕である。
真珠21には、天然物(淡水パール)を採用している。真珠21の総数は、約2000個である。また、真珠21の大きさは直径5mmである。
その他の構成、作用、効果は、実施例1から推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
11 外袋、
12 充填材(枕用の充填材)、
12a 楠チップ、
13 仕切りシート、
14A〜14E 第1〜第5の紐(保形用連結体)、
15 法面部、
17a 貫通孔、
19 底面部、
21 真珠、
a 小空間、
b 内部空間の他部。
Claims (2)
- 布帛からなる外袋と、
該外袋に充填される充填材と、
前記外袋の内部空間の一部を、該内部空間の他部とそれぞれ連通させた状態で複数の小空間に画成する仕切りシートと、
前記外袋の一面側と他面側およびまたは該外袋と仕切りシートとを連結することにより、前記外袋の形状を保持する湾曲自在な保形用連結体とを備えた枕であって、
前記外袋のうち、使用者の頭頂部を支える側の端部は、外方に向かって略45°の角度で下方傾斜した法面部を有し、
前記外袋の底面部とこの法面部とは、前記法面部に対して直交した保形用連結体により連結されている枕。 - 布帛からなる外袋と、
該外袋に充填される充填材と、
前記外袋の内部空間の一部を、該内部空間の他部とそれぞれ連通させた状態で複数の小空間に画成する仕切りシートと、
前記外袋の一面側と他面側およびまたは該外袋と仕切りシートとを連結することにより、前記外袋の形状を保持する湾曲自在な保形用連結体とを備えた枕であって、
前記仕切りシートには貫通孔が形成され、
前記外袋のうち、使用者の後頭部を支える側の上端部と、その底面部で使用者の頭頂部を支える側の端部とは、前記貫通孔を通過する保形用連結体により連結された枕。
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