JP4523717B2 - 合成樹脂製導水管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透水性舗装道路などに埋設される合成樹脂製導水管に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、舗装道路等における雨水の効率的な排水方法として、道路等に透水性の舗装を施して表面から雨水を浸透、排水させる方法が推奨されている。
【0003】
図11はそのような透水性舗装道路の一例を示したもので、砕石層101の上には、左右両側に向かって流れ勾配を付けた表面を有する不透水性のコンクリート層102が設けられている。そして、このコンクリート層102の上には透水性のアスファルト舗装層103が設けられ、この舗装層103の左右両側部には導水管104が埋設されている。この導水管104としては、ステンレス等の金属線をコイル状に捲回して製作した金属製の導水管が一般に使用されている。なお、105は道路両側の排水溝であり、この排水溝105には水抜き孔105aが形成されている。
【0004】
このような構造の透水性舗装道路では、透水性のアスファルト舗装層103の表面から速やかに浸透した雨水が該舗装層103の内部を通って左右両側の導水管104へ流入し、この導水管104の内部を流れて水抜き孔105aのところから排水溝105へ排水される。
【0005】
けれども、上記の金属製導水管104を透水性のアスファルト舗装層103に埋設すると、該舗装層を掘削して再舗装する場合に、掘削機等の重機の刃が金属製導水管104によって傷められるという問題があり、また、金属製導水管104は価格が高いという問題もあった。
【0006】
これらの問題に対処するため、金属製導水管104に代えて、耐圧強度の大きい合成樹脂製の導水管を埋設する試みがなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の合成樹脂製の導水管は剛性が高く、曲がりにくいため、例えば直角に曲がる道路にそって埋設するような場合には、湾曲可能な合成樹脂製の継手を用いて導水管を接続しながら埋設する必要があり、施工性が良くないという問題があった。
【0008】
しかも、使用する合成樹脂製の継手は、多数の薄肉のリング体を複数箇所で互いに連結して湾曲可能とした耐圧強度のあまり良くない継手であるため、アスファルト舗装層に埋設して転圧するときの圧力や車両等の荷重によって押し潰される心配があり、また、大きい曲率で曲げにくく且つリング体相互の連結部分の強度も弱いため、大きい曲率で曲げたり引張力を加えたりすると、連結部とリング体の間に亀裂が入って切断する心配もあった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたもので、耐圧強度が大きく、曲げやすく、切断し難い上に、長さ調節も自在に行える合成樹脂製導水管を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る合成樹脂製導水管は、合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
上記管エレメントは、多数の環体が同軸的に配列され、環体同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、両端の環体に上記ジョイント部が接合されたものであり、
上記環体の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、環体の周方向にずれていて、環体同士の接合箇所管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっており、それぞれの接合箇所には複数の連結部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
この合成樹脂製導水管のように、直列接続される管エレメントの各環体の径方向の厚み寸法が軸方向の幅寸法より大きくなっていると耐圧強度が向上し、アスファルト舗装層などに埋設して転圧するときの圧力や車両等の荷重によって押し潰される心配がなくなる。また、管エレメントの各環体の幅寸法が狭い上に、管エレメントの各環体の両側で接合箇所が周方向にずれていて、環体相互の接合箇所が管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっているため、この管エレメントを直列接続した合成樹脂製導水管は任意の方向に曲げやすく、しかも、環体相互のそれぞれの接合箇所には複数の連結部が形成されて接合箇所の強度が高められているため、導水管を大きい曲率で曲げたり引張力を加えたりしても、環体相互の接合箇所で切断する心配はほとんどない。更に、この合成樹脂製導水管は、後述するように管エレメントの接続が極く簡単で、直列接続する管エレメントの個数を増減調節することによって、導水管を所望の長さに調節することができ、保管の際には一定の長さの導水管にして束ねた状態で保管できるので、ロール等に巻取って保管しなければならない長尺の合成樹脂製導水管に見られるような巻き癖がなく、施工性が良好である。そして、管エレメントの各環体の接合箇所の連結部とで囲まれる隙間部分が全て通水空間となり、開口率が大きいので、この合成樹脂製導水管は優れた通水性を有する。
【0014】
次に、本発明の請求項2に係る合成樹脂製導水管は、合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
上記管エレメントは、多数の環体が同軸的に配列され、環体同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、両端の環体に上記ジョイント部が接合されたものであり、
上記環体の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、環体の周方向にずれており、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所には複数の連結部が形成される一方、反対側に隣接する環体に対する接合箇所には周方向に広幅の単数の連結部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
この合成樹脂製導水管は、直列接続される管エレメントの各環体の径方向の厚み寸法が軸方向の幅寸法より大きくなっているので、上記請求項1の導水管と同様に耐圧強度が大きく、また、管エレメントの各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、環体の周方向にずれているので、上記請求項2の導水管と同様に任意の方向に曲げやすく、曲げ性が向上する。そして、管エレメントの各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所には複数の連結部が形成されて強度が高められ、一方、反対側に隣接する環体に対する接合箇所には周方向に広幅の単数の連結部が形成されて強度が高められているため、この導水管も上記請求項1の導水管と同様に、管エレメントの環体相互の接合箇所で切断する心配はほとんどない。尚、この合成樹脂製導水管も、請求項1の導水管と同様に、直列接続する管エレメントの個数を増減調節することによって導水管を所望の長さに調節することができ、最初から長尺の導水管に見られるような巻き癖がなく、後述するように管エレメントの接続もワンタッチで極く簡単に行えるため、施工性が良好であり、開口率も大きいので優れた通水性を有する。
【0016】
次に、本発明の請求項3に係る合成樹脂製導水管は、上記請求項1又は請求項2の導水管において、その管エレメントの各環体が「く」字形の側面形状を有する屈曲した環体に形成され、交互に反転させて「く」字形の側面形状と逆「く」字形の側面形状とが繰り返されるように同軸的に配列されており、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所は、環体相互の間隔が最小となる環体の上端部と下端部に位置し、反対側に隣接する環体に対する接合箇所は、環体相互の間隔が最小となる環体の左端部と右端部に位置していることを特徴とする。
【0017】
このような導水管は、直列接続される管エレメントの各環体の片側に隣接する環体が、環体の上端部と下端部に位置する接合箇所を中心として左右に曲がり、反対側に隣接する環体が、環体の左端部と右端部に位置する接合箇所を中心として上下に曲がるので、管エレメントが任意の方向へ曲がりやすくなる。しかも、管エレメントの各環体の片側に隣接する環体は、接合されていない左端部と右端部において環体相互の間隔が最大となるため左右への曲がり角が大きくなり、また、反対側に隣接する環体は、接合されていない上端部と下端部において環体相互の間隔が最大となるため上下への曲がり角が大きくなる。従って、この導水管は、個々の管エレメントが任意の方向へより大きい曲率で曲げることが可能であるため、導水管全体としての曲げ性がより一層向上する。
【0018】
次に、本発明の請求項4に係る合成樹脂製導水管は、合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
上記管エレメントは、螺旋体の各巻部同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、螺旋体の両端にジョイント部が接合されたものであり、
上記巻部の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各巻部の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、巻部の周方向にずれていて、各巻部の接合箇所管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっており、それぞれの接合箇所には複数の連結部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項4の合成樹脂製導水管は、直列接続される管エレメントの螺旋体の各巻部の径方向の厚み寸法が軸方向の幅寸法より大きいため、前記請求項1,2の導水管と同様に耐圧強度が大きく、埋設時の転圧力や車両等の荷重によって押し潰される心配は皆無に等しい。また、管エレメントの螺旋体の各巻部の幅寸法が狭い上に、各巻部の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、巻部の周方向にずれていて、巻部相互の接合箇所が管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっているため、この管エレメントを直列接続した合成樹脂製導水管は任意の方向に曲げやすい。しかも、請求項4の導水管は、管エレメントの巻部相互のそれぞれの接合箇所に複数の連結部を形成して接合箇所の強度を高めているため、曲げたり引張力を加えたりしても、導水管が管エレメントの巻部相互の接合箇所で切断する心配はほとんどない。尚、この請求項4の合成樹脂製導水管も、請求項1,2の導水管と同様に、直列接続する管エレメントの個数を増減調節することによって導水管を所望の長さに調節することができ、最初から長尺の導水管に見られるような巻き癖がなく、後述するように管エレメントの接続もワンタッチで極く簡単に行えるため、施工性が良好であり、開口率も大きいので優れた通水性を有する。
【0020】
次に、本発明の請求項5に係る合成樹脂製導水管は、上記請求項1〜4のいずれかの導水管において、上記管エレメントの両端のジョイント部が受筒部と該受筒部に差込まれる差込筒部に構成され、差込筒部には係止爪を備えた弾性片が部分的に形成される一方、受筒部には係合孔が形成されており、この管エレメントの受筒部に隣りの管エレメントの差込筒部が差込まれると共に係止爪が係合孔と弾性係合して、管エレメントが互いに直列接続されていることを特徴とするものである。
【0021】
このような合成樹脂製導水管は、管エレメントの差込筒部を隣りの管エレメントの受筒部に差込むだけで、係止爪が係合孔に弾性係合して抜出し不能にワンタッチで接続することができるので、管エレメントの接続作業が極めて簡単で施工性が良好である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る合成樹脂製導水管の平面図、図2は同導水管の管エレメントを示す正面図、図3は同管エレメントを示す平面図、図4(a),(b)は同管エレメントの左側面図と右側面図、図5は同管エレメントの接続状態を示す部分正面図、図6は図5のC−C線断面図、図7は同管エレメントの環体の部分説明図、図8(a)は図2のA−A線断面図、図8(b)は図2のB−B線断面図である。
【0024】
図1に示す合成樹脂製導水管Pは、多数の合成樹脂製の管エレメント10をその両端のジョイント部3,4で直列接続したものである。
【0025】
この導水管Pを構成する合成樹脂製の管エレメント10は、図2〜図8に示すように、多数の環体1を同軸的に配列し、環体同士を上下2箇所又は左右2箇所の接合箇所2で互いに接合すると共に、両端の環体1,1にジョイント部3,4を2箇所の接合箇所2で接合したものである。管エレメント10の環体1は、3箇所以上の接合箇所2で互いに接合するように構成してもよい。
【0026】
環体1は「く」字形の側面形状を有する屈曲した環体に形成されており、交互に反転させて「く」字形の側面形状と逆「く」字形の側面形状とが繰り返されるように同軸的に配列されている。この環体1は、図7に示すように、径方向の厚み寸法Tが軸方向の幅寸法Wより大きくなっており、そのため、この管エレメント10は耐圧強度が向上している。
【0027】
この環体相互の接合箇所2は、管エレメント10の湾曲を可能とする位置関係になっていることが必要であり、この実施形態では、各環体1の片側に隣接する環体1に対する接合箇所2と、反対側に隣接する環体1に対する接合箇所2とが、環体1の周方向に90°ずれた位置関係となっている。
【0028】
更に具体的に説明すると、各環体1の片側に隣接する環体1に対する接合箇所2は、図2,図8(a)に示すように環体1の相互間隔が最小となる環体1の上端部と下端部に位置しており、反対側に隣接する環体1に対する接合箇所2は、図2,図8(b)に示すように環体1の相互間隔が最小となる環体の左端部と右端部に位置している。そして、それぞれの接合箇所2には連結部2aが二つずつ形成されて接合箇所の強度が高められ、この連結部2a,2aを介して環体1同士が互いに接合されている。
【0029】
環体相互の接合箇所2を上記の位置関係にすると、各環体1の片側に隣接する環体1は、環体の上端部と下端部に位置する接合箇所2を中心として左右に曲がり、反対側に隣接する環体1は、環体の左端部と右端部に位置する接合箇所2を中心として上下に曲がるので、管エレメント10は全体として任意の方向へ曲がりやすくなる。
【0030】
その場合、この実施形態のように環体1が「く」字形の側面形状を有する屈曲した環体に形成され、「く」字形の側面形状と逆「く」字形の側面形状とが繰り返されるように反転して配列されていると、各環体1の片側に隣接する環体は、接合されていない左端部と右端部において環体相互の間隔が最大となるため左右への曲がり角が大きくなり、また、反対側に隣接する環体は、接合されていない上端部と下端部において環体相互の間隔が最大となるため上下への曲がり角が大きくなることから、環体1の幅寸法Wが小さいことと相俟って、管エレメント10を任意の方向へ一層大きい曲率で曲げることが可能となる。従って、このような管エレメント10を直列接続した合成樹脂製導水管Pは、曲げ性が極めて良好である。尚、環体1は、「く」字形に屈曲していない平坦なドーナツ板状のものでもよい。
【0031】
また、上記の管エレメントのように、各接合箇所2に連結部2aが二つずつ形成されていると、各接合箇所2の強度が高められるので、この管エレメント10を直列接続した導水管Pを曲げたり引張力を加えたりしても、導水管Pが管エレメント10の環体相互の接合箇所2で裂けて切断する恐れが皆無に等しくなる。各接合箇所2における連結部2aの数は、この実施形態のように二つでも、あるいは三つ以上でもよいが、連結部2aの数があまり多くなると、管エレメント10の曲げ性、ひいては導水管Pの曲げ性が低下するので、二つ又は三つ形成することが好ましい。
【0032】
この管エレメント10は、両端のジョイント部が、受筒部3と該受筒部に差込まれる差込筒部4とに構成されている。そして、差込筒部4には、切込みを入れることによって左右一対の弾性片4aが部分的に形成されており、該弾性片4aの先端部外面には係止爪4bが突設されている。一方、受筒部3には、上記の差込筒部4を差込んだときに係止爪4bと係合する左右一対の係合孔3aが形成されている。
【0033】
従って、この導水管Pは、図5、図6に示すように、管エレメント10の差込筒部4を隣りの管エレメント10の受筒部3に差込んで、弾性片4aの係止爪4bを係合孔3aに弾性係合させることにより、ワンタッチで抜出し不能に管エレメント10を直列接続して得ることができるものであり、接続する管エレメント10の数を増減することによって導水管Pを所望の長さに調節できるものである。
【0034】
尚、係止爪4bを有する弾性片4bや係合孔3aは少なくとも1つずつ形成すれば足りるが、抜出し防止の観点からは、この実施形態のように2つずつ形成することが好ましく、また、場合によっては3つ以上形成してもよい。
【0035】
この管エレメント10の各部の寸法は特に制限されないが、耐圧強度、通水性、取扱性、曲げ性の良否などを考慮すると、環体1の厚み寸法Tを2〜4mm程度、環体1の幅寸法Wを2〜3mm程度(但し、T>W)、環体1の外径を15〜50mm程度、環体1相互の非接合部分の最大間隔を1〜5mm程度、環体1相互の接合箇所の間隔を0.5〜3mm程度、管エレメント10の全長を100〜300mm程度に設定するのが好ましい。
【0036】
導水管Pを構成する上記の管エレメント10は、透水性アスファルトの打設時の温度で軟化しない合成樹脂、例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリブテン、フッ素系樹脂、ナイロン等を用いて成形することが好ましく、その場合、ガラス繊維や炭酸カルシウムその他の無機フィラーを混合し、耐熱性や剛性を向上させることもできる。
【0037】
上記の管エレメント10を多数直列接続した合成樹脂製導水管Pは、図10に示す導水管104に代えて、透水性のアスファルト舗装層103の左右両側部に埋設される。このように埋設されると、合成樹脂製導水管Pには車両等の大きい荷重が加わるが、この合成樹脂製導水管Pは既述したように耐圧強度が大きいため、車両等の荷重に充分耐えることができる。そして、降雨時には、透水性のアスファルト舗装層103の表面から速やかに浸透した雨水が該舗装層103の内部を通って上記の導水管Pへ速やかに流入し、その内部を流れて水抜き孔105aのところから排水溝105へ効率良く排水される。
【0038】
また、この導水管Pは、現場で管エレメント10をワンタッチで直列接続することにより必要な長さにして透水性のアスファルト舗装層103に埋設するものであって、最初から長尺の合成樹脂製導水管に見られるような巻き癖がないため、埋設時に導水管Pが舗装層103の表面に露出することがなく、しかも、既述したように曲げ性が良好で道路のカーブやコーナー部あるいは凹凸起伏に追従して容易に埋設できるため、施工性が良好である。そして、この導水管Pを埋設時に曲げたり引張力を加えたりしても、管エレメント10の環体1相互の接合箇所2は複数の連結部2aで強度が高められているため、導水管Pが管エレメント10の環体相互の接合箇所2で裂けて切断する心配は皆無に等しい。
【0039】
上記実施形態の導水管Pを構成する管エレメント10は、環体1相互の接合箇所2の全てに複数の連結部2aを形成して接合箇所2の強度を高めているが、各環体1の片側に隣接する環体1に対する接合箇所2、つまり、図9(a)に示すように環体1の上端部と下端部に位置する接合箇所2に、連結部2aを複数(二つ)ずつ形成し、各環体1の反対側に隣接する環体1に対する接合箇所2、即ち、図9(b)に示すように環体1の左端部と右端部に位置する接合箇所2には、環体1の周方向に広幅の単数の連結部2bを形成して、それぞれの接合箇所2の強度を高めるようにしてもよい。
【0040】
図10は本発明の他の実施形態に係る合成樹脂製導水管の管エレメントを示す正面図である。
【0041】
この管エレメント11は、螺旋体5の両端にジョイント部として前述の受筒部3と差込筒部4を連結し、螺旋体5の各巻部5aを少なくとも2箇所の接合箇所2で互いに接合したものであって、この導水管11も各巻部5aの径方向の厚み寸法が軸方向の幅寸法より大きく設定されているため、耐圧強度が向上している。
【0042】
各接合箇所2は管エレメント11の湾曲を可能とする位置関係にあり、具体的には、螺旋体5の各巻部5aの片側に隣接する巻部5aに対する接合箇所2と、反対側に隣接する巻部5aに対する接合箇所2とが巻部5aの周方向に90°ずれて、片側の接合箇所2は巻部5aの上端部と下端部に、反対側の接合箇所2は巻部5aの左端部と右端部にそれぞれ位置している。従って、この管エレメント11も、各巻部5aの片側に隣接する巻部5aが接合箇所2を中心として左右に曲がり、反対側に隣接する巻部5aが接合箇所2を中心として上下に曲がるので、このような管エレメント11を直列接続した合成樹脂製導水管は曲げ性が良好で任意の方向に大きい曲率で曲げることが可能である。
【0043】
そして、各接合箇所2には複数(二つ)の連結部2aが形成されて、接合箇所2の強度が高められているので、この管エレメント11を直列接続した導水管も、管エレメント11の巻部相互の接合箇所2のところで裂けて切断する心配は殆どない。
【0044】
尚、この管エレメント11の他の構成は、前述の管エレメント10と同様であるので、図10において同一部材に同一符号を付すに止め、説明を省略する。
【0045】
以上、代表的な実施形態を挙げて本発明の合成樹脂製導水管を説明したが、本発明の導水管は上記の管エレメント10,11を両端のジョイント部3,4で直列接続したもののみに限定されることはなく、例えば、管エレメントとして、片側に隣接する環体1又は巻部5aに対する接合箇所2と、反対側に隣接する環体1又は巻部5aに対する接合箇所2の位置を、周方向に60°ずつずらせて湾曲可能とした管エレメントを用いて導水管を構成するなど、種々の変更を許容しうるものである。また、本発明の合成樹脂製導水管は既述したように透水性舗装道路の導水管として好適に使用されることは勿論、透水性舗装橋の導水管としても好適に使用されるものであり、更には、屋上等に埋設される導水管としても使用可能なものである。
【0046】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂製導水管は、直列接続される管エレメントの各環体又は各巻部の径方向の厚み寸法が軸方向の幅寸法より大きくて耐圧強度に優れるため、埋設時の転圧力や自動車等の荷重を受けても押し潰されることがなく、しかも、管エレメントの接続作業が簡単であり、管エレメントの接続個数を増減すれば所望の長さの導水管とすることができる。そして、保管の際には管エレメントの接続個数を少なくして一定の長さの真直ぐな導水管として束ねた状態で保管できるので、ロール等に巻取って保管しなければならない長尺の導水管に見られるような巻き癖がなく、しかも、曲げ性が良好で任意の方向に曲がるため、道路のカーブやコーナー部あるいは凹凸起伏などに追従して作業性良く埋設施工することができるようになり、埋設時に導水管を曲げたり引張力を加えても、管エレメントの各環体又は各巻部の接合箇所の強度が該接合箇所に形成された複数の連結部又は周方向に広幅の単数の連結部によって高められているため、導水管が管エレメントの環体相互の接合箇所や巻部相互の接合箇所で裂けて切断することもないといった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る合成樹脂製導水管の平面図である。
【図2】同導水管の管エレメントの正面図である。
【図3】同管エレメントの平面図である。
【図4】(a)は同管エレメントの左側面図、(b)は同管エレメントの右側面図である。
【図5】同管エレメントの接続状態を示す部分正面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】同管エレメントの環体の部分説明図である。
【図8】(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図である。
【図9】(a)は本発明の他の実施形態に係る合成樹脂製導水管の管エレメントを、一つの環体の片側の接合箇所で切断した断面図、(b)は同管エレメントを、一つの環体の反対側の接合箇所で切断した断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る合成樹脂製導水管の管エレメントを示す正面図である。
【図11】透水性舗装道路の構造の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
P 合成樹脂製導水管
10,11 管エレメント
1 環体
2 接合箇所
2a 連結部
2b 周方向に広幅の連結部
3 受筒部(ジョイント部)
3a 係合孔
4 差込筒部(ジョイント部)
4a 弾性片
4b 係止爪
5 螺旋体
5a 螺旋体の巻部
102 不透水性のコンクリート層
103 透水性のアスファルト舗装層
104 導水管
105 排水溝

Claims (5)

  1. 合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
    上記管エレメントは、多数の環体が同軸的に配列され、環体同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、両端の環体に上記ジョイント部が接合されたものであり、
    上記環体の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、環体の周方向にずれていて、環体同士の接合箇所管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっており、それぞれの接合箇所には複数の連結部が形成されていることを特徴とする合成樹脂製導水管。
  2. 合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
    上記管エレメントは、多数の環体が同軸的に配列され、環体同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、両端の環体に上記ジョイント部が接合されたものであり、
    上記環体の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、環体の周方向にずれており、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所には複数の連結部が形成される一方、反対側に隣接する環体に対する接合箇所には周方向に広幅の単数の連結部が形成されていることを特徴とする合成樹脂製導水管。
  3. 上記管エレメントの各環体が「く」字形の側面形状を有する屈曲した環体に形成され、交互に反転させて「く」字形の側面形状と逆「く」字形の側面形状とが繰り返されるように同軸的に配列されており、各環体の片側に隣接する環体に対する接合箇所は、環体相互の間隔が最小となる環体の上端部と下端部に位置し、反対側に隣接する環体に対する接合箇所は、環体相互の間隔が最小となる環体の左端部と右端部に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の合成樹脂製導水管。
  4. 合成樹脂製の多数の管エレメントがその両端のジョイント部で直列接続されてなる導水管であって、
    上記管エレメントは、螺旋体の各巻部同士が少なくとも2箇所で互いに接合されると共に、螺旋体の両端にジョイント部が接合されたものであり、
    上記巻部の径方向の厚み寸法は軸方向の幅寸法よりも大きく、各巻部の片側に隣接する環体に対する接合箇所と、反対側に隣接する環体に対する接合箇所とが、巻部の周方向にずれていて、各巻部の接合箇所管エレメントの湾曲を可能とする位置関係になっており、それぞれの接合箇所には複数の連結部が形成されていることを特徴とする合成樹脂製導水管。
  5. 上記管エレメントの両端のジョイント部が受筒部と該受筒部に差込まれる差込筒部に構成され、差込筒部には係止爪を備えた弾性片が部分的に形成される一方、受筒部には係合孔が形成されており、この管エレメントの受筒部に隣りの管エレメントの差込筒部が差込まれると共に係止爪が係合孔と弾性係合して、管エレメントが互いに直列接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の合成樹脂製導水管。
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