JP4523244B2 - Power-assisted mobile trolley - Google Patents

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JP4523244B2 JP2003145485A JP2003145485A JP4523244B2 JP 4523244 B2 JP4523244 B2 JP 4523244B2 JP 2003145485 A JP2003145485 A JP 2003145485A JP 2003145485 A JP2003145485 A JP 2003145485A JP 4523244 B2 JP4523244 B2 JP 4523244B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行等に障害のある利用者を支援する歩行支援機器又は車椅子等に係り、詳しくは駆動源を備え、しかも安全性の高いパワーアシスト型移動台車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歩行支援の分野では、単にフレームに車輪やキャスタを取り付けたシンプルな歩行器が開発・販売され、広く用いられている。また、近時、速度超過や転倒防止を考慮して、歩行器にブレーキやアクチュエータを付加したシステムが開発されている(例えば、非特許文献1参照)。特に車輪にアクチュエータを付加したシステムでは、力センサ等の外界センサの情報を基に、車輪を駆動し、適切に利用者の支援を行うシステムとして非常に期待されている。
【0003】
また研究分野においても、歩行支援システムを含め利用者との力学的な相互作用を前提としたシステムの研究が数多く行われている。これらのシステムにおいては、システムの一部にセンサを取り付け、そのセンサが検出した力情報を主に利用してシステムの運動制御(移動制御)を行っていた(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
さらに、従来の歩行支援システムにおいては、移動ベース(移動台台車)の移動を実現するための車輪の種類や配置が限定されていて、非ホロノミック拘束(例えば、真横に動くことができない)を有したものがほとんどである(例えば、非特許文献1,2参照)。
【0005】
【非特許文献1】
M.Fujie,Y.Nemoto,S.Egawa,A.Sakai,S.Hattori,A.Koseki,T.Ishii,“PowerAssisted Walking Support and WalkRehabilitation”,Porc.of 1st International Workshop on Humanoidand Human Friendly Robotics,1998.
【非特許文献2】
J.Manuel,H.Wandosell,B.Graf,“Non−Holonomic Navigation System of a walking−Aid Robot”,Proc.of IEEE International Workshop on Robot andHuman Interactive Communication,pp.518−523,2002.
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アクチュエータを搭載した歩行支援システムでは、アクチュエータを搭載していることに起因して、その安全性への対策が最重要課題となり、また、通常の歩行器と異なり、外界センサの情報を基にその運動を制御することから、利用者の操作性を考慮した制御系の設計はもちろん、外界センサの形状や配置等を考慮した装置設計が必要となる、といった問題があった。
【0007】
また、システムの一部に取り付けたセンサからの力情報に基づいて制御を行うものは、利用者や障害物がセンサ部以外に接触する場合が予測され、このため、別に超音波センサ等のセンサが必要となり、安全対策が大掛かりなものとなった。また利用者が接触できる部分が限定されるため、システムの直感的な操作は困難であり、その操作に熟練を要する、という問題があった。
【0008】
さらに、非ホロノミック拘束を有するものは、直進安定性は増すが、移動ベース自体の運動特性を大きく変化させることができないため、利用者の種々の個人事情(例えば体力の低下の程度)に好適なシステムを構築するには難があった。また、狭い場所での運動や移動ベースを利用した複雑な作業を行うことを考慮すると、その操作性は必ずしも良好なものではなかった。
【0009】
そこで、本発明は、上述の問題を解消して、簡単な構成で操作性に優れ、しかも安全性の高いパワーアシスト型移動台車を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、利用者の移動を支援するパワーアシスト型移動台車(1,2)において、回転自在な複数の車輪(10a,10b,10c,10d)によって安定した姿勢で支持される車体(11)と、前記複数の車輪(10a,10b,10c,10d)のうちの少なくとも個を独立に駆動制御する駆動手段(20)と、前記車体(11)に対して相対変位可能に配設されるとともに、利用者(S)を支持する支持部(12,12A)と、前記車体(11)と前記支持部(12,12A)との間に介装され、前記支持部(12,12A)に作用する外力を検出する力覚センサ(13)と、前記力覚センサ(13)が検出した外力の大きさ及びその方向に基づき、前記駆動手段(20)を制御して前記車体(11)の移動方向及び移動速度を決定する制御手段(14)と、を備える、ことを特徴とする。
【0011】
そして、前記独立に駆動制御される車輪が、全方向移動機能を有し、前記支持部(12,12A)は、前記外力として利用者(S)の体重が作用してなる、ことを特徴とする。
【0012】
更に、前記支持部は、歩行する利用者の腕を介して又は歩行する利用者の腰部を保持して、外力として体重の一部が作用するサポート部(38,56,60)と、前記車体を覆うカバー状に構成されていて、前記外力として障害物からの力が作用する障害物当接部(24,25,26,27)とを有する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項に係る発明は、請求項1に記載のパワーアシスト型移動台車(1,2)において、前記車体(11)が、すべて独立して駆動制御される全方向移動車輪(10a,10b,10c,10d)により支持される、ことを特徴とする。なお、全方向移動機能を有する車輪は、例えばメカナムホイール、オムニホイール等からなるが、これら車輪は、2個では移動台車(1,2)の回転が困難なので、回転も含めて全方向移動可能となるようにするには、少なくとも3個が全方向移動機能を有する。
【0014】
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載のパワーアシスト型移動台車(2)において、障害物との間の距離を計測する測距センサ(51,53)を有し、前記制御手段(14)は、前記測距センサ(51,53)が計測する距離に基づいて、前記駆動手段(20)を制御する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車(2)において、利用者(S)の位置を検出する位置センサ(54)を有し、前記制御手段(20)は、前記位置センサ(54)が検出する利用者(S)の位置に基づいて、利用者(S)が前記支持部(12A)から離れたか否かを判別し、離れたと判別した場合には、前記駆動手段(20)を停止させる、ことを特徴とする。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車(1,2)において、前記制御手段(14)は、前記力覚センサ(13)から得られた力及びモーメントが、ダンピング係数とパワーアシスト型移動台車全体の並進速度及び回転(角)速度との積に等しいものとして、前記駆動手段(20)に対してダンピング制御を行う、ことを特徴とする。
【0020】
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車(1,2)において、前記制御手段(14)は、キャスタの運動についての情報を有し、前記力覚センサ(13)から得られた力及びモーメントに基づいて、パワーアシスト型移動台車全体を前記キャスタと仮想してその運動に対応するように、前記駆動手段(20)を制御する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項に係る発明は、請求項に記載のパワーアシスト型移動台車(1,2)において、前記制御手段(20)は、前記仮想上のキャスタのフリージョイント(40)の回転中心からキャスタホイール(42)の回転中心までの水平距離(r)を、前記パワーアシスト型移動台車全体の移動速度に応じて変化させる、ことを特徴とする。
【0022】
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車(1,2)において、前記制御手段(14)は、前記力覚センサ(13)から得られた力及びモーメントと、利用者が意図したパワーアシスト型移動台車全体の速度ベクトルとの関係をニューラルネットワークに学習させ、その学習結果に基づいて、利用者の意図に基づく運動を生成すべく、前記駆動手段(20)を制御する、ことを特徴とする。
【0023】
なお、上述のカッコ内の符合は、図面と対照するためのものであり、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであって、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、力覚センサは、利用者を支持する支持部に作用する外力を検出する、すなわち、利用者が支持部に接触して、利用者の体重のかけかたにより、利用者の意思を検出することができる。そして制御手段は、この力覚センサが検出した外力の大きさ及び方向に基づいて駆動手段を制御して車体の移動方向及び移動速度を決定する。すなわち、利用者が支持部に体重をかけることに基づいて、(パワーアシスト型)移動台車の運動を制御することができるので、直感的で簡単、しかも安全な操作が可能となる。
【0025】
そして、支持部には利用者の体重の一部が作用するので、利用者は支持部に体重の一部を負荷することで、移動台車の運動を制御することが可能となる。また、独立に駆動制御される少なくとも3個の車輪が、全方向移動機能を有するので、移動台車の全方向移動が可能となる。
【0026】
更に、支持部には障害物当接部を介して障害物からの外力が作用するので、力覚センサは外力を支持部を介して検出することができる。すなわち、同じ力覚センサによって、利用者からの外力と障害物からの外力とを検出することができる。したがって、移動台車の移動制御には、障害物からの外力も加味されることになり、安全性を向上させることができる。また障害物からの外力を検出するための別のセンサが不要となるので、その分構成を簡略化することができる。
【0027】
請求項の発明によると、移動台車の全方向移動を円滑なものとすることができる。
【0028】
請求項の発明によると、測距センサによって移動台車から障害物までの距離を計測することができる。したがって、例えばこの測距センサの出力を基に移動台車の運動を制御することにより、障害物への衝突を未然に防止することができる。
【0029】
請求項の発明によると、位置センサの出力に基づいて、利用者が支持部から離れたと判別した場合には、駆動手段を停止させるので、利用者が離れているときの不測の動作を防止することができる。なお、位置センサの配設個数や配設位置を適宜なものとすることによって、利用者が所定の位置(移動台車を利用する際の正規の位置)にいない場合を検知して、所定の位置にいる場合に限って駆動手段が動作するようにすることも可能である。
【0030】
請求項の発明によると、支持部はサポート部と一体なので、利用者は前方に配置されたサポート部に腕を介して体重の一部を掛けることで、移動台車の運動を制御することができる。
【0031】
請求項の発明によると、支持部は腰部を保持するサポート部と一体なので、利用者はこのサポート部に体重の一部を掛けることで、移動台車の運動を制御することができる。つまり、両手がフリーな状態となるので、歩行はもちろん、手作業をも行うことが可能となる。
【0033】
請求項の発明によると、支持部に加えた力の方向に移動台車の運動を生成することができる。
【0034】
請求項の発明によると、移動台車は、仮想的にキャスタのフリージョイントの運動特性を有することになる。
【0035】
請求項の発明によると、移動台車は、仮想的にキャスタのフリージョイントの運動特性を有するに加え、仮想上のキャスタのフリージョイントの回転中心からキャスタホイールの回転中心までの水平距離(キャスタのオフセット)を移動台車の移動速度に応じて適宜に変化させることにより、移動台車の直進運動の安定性を増したり、全方向移動を可能としたりする。
【0036】
請求項の発明によると、利用者の意図に基づいて移動台車の運動を生成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において、同一の符号を付したものは、同様の構成又は作用を有するものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。
【0038】
<実施の形態1>
図1,図2に、本発明に係るパワーアシスト型移動台車の一例として、実施の形態1に係るパワーアシスト型移動台車(以下単に「移動台車」という。)1の基本的な構成を模式的に示す。このうち図1は右側面図、また図2は図1のA−A線矢視図である。なお、これらの図においては、支持部12は、二点鎖線で示している。またこれらの図中では、右方向が前方となる。
【0039】
図1,図2に示すように、移動台車1は、駆動手段としての回転自在な複数(本実施の形態では4個)の車輪10a,10b,10c,10dと、これら車輪10a〜10dによって安定した姿勢で支持される車体11と、この車体11に対して相対変位可能に配設された支持部12と、これら車体11と支持部12との間に介装された力覚センサ13と、この力覚センサ13の出力に基づいて上述の車輪10a〜10dを制御する制御手段14とを備えている。以下、車輪10a〜10dから順に説明する。
【0040】
車輪10a〜10dとしては、全方向移動機能を有する車輪、例えば図3に示すメカナムホイール15や図4に示すオムニホイール16を使用することができる。このうちメカナムホイール15は、車輪の全周にわたって等間隔で多数のローラ17が配設されている。これらローラ17は、それぞれ車軸15aに対して45度傾斜された軸17aによって回動自在(正逆方向の従動回転自在)に支持されている。一方、オムニホイール16は、図4に示すように、車輪の外周を3等分する位置を通る接線を軸18aとした回動自在な3個のローラ18を2列に並べて配設したものである。1列目の3個のローラ18と二列目の3個のローラ18とは、位相を60度ずらして並べてある。したがって、全体の軸方向から見た場合には、6個のローラ18が配設されてるように見え、これら6個のローラ18の外周を連ねるとほぼ円周が形成される。
【0041】
本実施の形態では、上述のメカナムホイール15とオムニホイール16とのうちの、前者のメカナムホイール15を使用して全方向移動機構を構成した。すなわち、前述の4個の車輪10a〜10dのすべてに、上述のメカナムホイール15を使用した。
【0042】
図5に、4個の車輪10a〜10dの配置例を示す。同図中では車体11の中心を基準に、車体11の前側がX軸に、また左側がY軸に設定されている。4個の車輪10a〜10dは、車体11の4隅にいずれも車軸15aを左右方向に向けた状態で取り付けられている。各車輪10a〜10dは、駆動源としてそれぞれ個別にモータ20を有している。モータ20としては例えば、DCブラシレスモータを使用することができる。各モータ20と各車輪10a〜10dとの間には、減速機21として、例えばハーモニック減速機が介装されている。各モータ20の回転は、減速機21によって適宜に減速された状態で、各車輪10a〜10dに伝達されるようになっている。各モータ20には、後述する制御手段14が接続されている。図5に示すように、4個の車輪10a〜10dのうち、車輪10a(左の前輪)と車輪10c(右の後輪)とは、ローラ17の軸17aが同方向(同図中では右下がり)に、また車輪10b(右の前輪)と車輪10d(左の後輪)とは、ローラ17の軸17aが同方向(同図中では左下がり)となっている。なお、同図では各車輪10a〜10dの車軸17aの向きは、移動台車1を上方から見たときの向きを示している。したがって、例えば車輪10a〜10dが路面や床面上を転動する際に路面や床面に最も近接する車軸17aの向きは逆向きとなっている。同図中には、各車輪10a〜10dが矢印方向に単独で回転したときの、軸17aが45度傾斜していることに起因する各車輪10a,10b,10c,10dの移動方向を矢印a,b,c,dで示している。なお、各車輪10aの回転と車体11の進行方向との関係については、以下で順次説明する車体11、支持部12、力覚センサ13、制御手段14の説明が終えてから改めて説明する。
【0043】
車体11は、例えばフレーム(不図示)を適宜に組み合わせることによって構成されており、その前後左右の4隅には、上述の車輪10a〜10dが車軸15aを左右方向に向けた状態で回動自在に取り付けられている。なお、以下では説明の便宜上、車体11が直方体の箱状に形成されているものとする。
【0044】
支持部12は、本実施の形態では、図6(一部破断斜視図)に示すように、ほぼ直方体状に形成されている。支持部12は、ほぼ水平な上板23と、前板24と、左側板25と、右側板26と、後板27とが一体に構成されており、下部には開口部28が形成されている。これらのうち、前板24と左側板25と右側板26と後板27は、障害物当接部として作用する。支持部12は、上述の車体11を上方から覆うように配設されるとともに、車体11に対して相対変位可能に配設されている。支持部12のうち、上述の上板23は、後述のように、利用者からの外力(例えば、体重の一部)が入力される部分であり、また前板24や左・右側板25,26は、例えば障害物等に接触した場合に、障害物等から外力が入力される部分である。支持部12は、上述のような外力が入力されたときには、車体11に対して相対変位(相対移動)するようになっている。次に説明する力覚センサ13は、このような車体11と支持部12との関係に基づいて、支持部12に作用する外力を検出するものである。なお、支持部12は、上述のように、利用者や障害物等からの外力によって、車体11に対して有効に相対移動するものであれば、上述の形状に限定されるものではない。使用態様によって適宜に他の形状を採用することが可能である。例えば、その使用態様においては、後板27に障害物が接触する可能性は極めて少ないような場合には、後板27を積極的に排除するようにしてもよい。
【0045】
力覚センサ13は、図7に示すように、2枚のプレート、すなわち上側のセンサプレート30と、下側のベースプレート31とを適宜な間隔を介して平行に配設し、これらの間に複数のリンク32を配設したものである。複数のリンク32は、2枚のプレートの周縁部の近傍に、偏りなく配設されている。例えば2本のリンク32が一組となって、6組のもの(合計12本のリンク32)が配設されている。各リンク32には、ひずみゲージ(不図示)が張られていて、このひずみゲージによってリンク32の軸力を計測する。計測された軸力は、次に説明する制御手段14に入力される。図8に示すように、上述の2枚のプレートは、相互に相対移動可能に配設されており、このうち下側のベースプレート31は、上述の車体11の上面に固定され、一方、上側のセンサプレート30は、上述の支持部12の上板23の裏面に固定されている。つまり、ベースプレート31は車体11と一体構成され、一方、センサプレート30は支持部12と一体に構成されている。したがって、力覚センサ13は、支持部12に作用する外力を直接的に検出できるようになっている。なお、力覚センサ13としては、市販の力覚センサ(不図示)を適宜な位置に複数配設し、これら力覚センサからの情報を次に説明する制御手段14によって統合して、センサプレート30ひいては支持部12に作用する外力を検出するようにしてもよい。なお、本実施の形態をはじめ、本発明において使用される力覚センサ13は、支持部(ボディ)12全体に作用する外力を検出する、という意味でボディフォースセンサと呼ばれることもある。
【0046】
制御手段14は、上述の力覚センサ13が検出した外力の大きさ及びその方向に基づき、前述のモータ20を制御して車体11の移動方向及び移動速度を決定するものである。図9に示すように、制御手段14は、A/Dボード33、カウンタボード35、D/Aボード36、モータドライバ37、CPUボード39等によって構成されている。力覚センサ13からの情報、すなわち12本のリンク32のひずみゲージからの情報f1〜12は、A/Dボードで読み込まれ、力情報となる。一方、4個のモータ20(図2参照)にはそれぞれエンコーダ34が装着されていて、これらエンコーダ34からの情報θ1〜4は、カウンタ35で検出され、これを基に、各モータ20の回転角度が導出される。制御手段14は、上述の力覚センサ13からの情報f1〜12と、エンコーダ34からの情報θ1〜4とに基づいて、移動台車1の速度等を導出し、その値に基づく電圧値をD/Aボード36から出力する。出力された電圧は、モータドライバ37に入力される。各モータ20は、モータドライバ37からの情報(電圧値)τ1〜4に基づいてその回転が制御される。この制御手段14には、力覚センサ13等の出力に基づき、各モータ20を介して各車輪10a〜10dを個別に制御して移動台車1の速度や移動方向を制御するための制御プログラムが格納されている。なお、この制御プログラムに基づく、移動台車1の移動制御方法については、後に詳述する。
【0047】
以上で本発明に係る移動台車1の基本的な構成、すなわち車輪10a〜10d、車体11、支持部12、力覚センサ13、制御手段14を備えた移動台車1の構成についての説明を終える。
【0048】
次に、移動台車1の動作について説明する。
【0049】
まず、上述のメカナムホイール15を使用した全方向移動機構を採用することで、移動台車1が任意の並進速度及び角速度を生成することができる点について、図5を参照して説明する。
【0050】
この全方向移動機構では、車輪10a,10b,10c,10dの角速度ベクトル
【数1】

Figure 0004523244
と移動台車1の運動速度ベクトル
【数2】
Figure 0004523244
との間には、以下の関係が成り立つ。
【0051】
【数3】
Figure 0004523244
【0052】
ただし、
【数4】
Figure 0004523244
ここで、αはローラ17の軸17aと車軸15aとのなす角度、2aはトレッドの長さ、2bはホイールベースの長さを表す。
【0053】
このように、4個の車輪10a〜10dの角速度を制御することにより、移動台車1の任意の並進速度及び角速度を生成することが可能である。
【0054】
つづいて、力覚センサ13を使用して、支持部12に作用する外力を検出することができる点について説明する。
【0055】
図5に示す位置に、力覚センサ13の複数のリンク32を配置し、これらのリンク32に前述のように、ひずみゲージ(不図示)を貼る。各リンク32にかかる軸力をこれらひずみゲージによりひずみとして検出し、次式によってセンサプレート30(図8参照)上の力に変換する。
【0056】
【数5】
Figure 0004523244
【0057】
ただし、
【数6】
Figure 0004523244
ここで、Fはセンサプレート30(図8参照)での力/モーメント、fは各リンク32に発生する軸力である。また、Jpはパラレルリンク機構のヤコビ行列である。
【0058】
センサプレート30の上には、利用者を支え、かつその力を力覚センサ13に伝えるための支持部12が設置されている。利用者は、例えば、この支持部12(支持部12の上板23)に手や腕を置き、この支持部12に力/モーメントを加える。この力に基づいて、移動台車1の運動が生成される。また、力覚センサ13は、支持部12に作用する力/モーメントを計測することができる。したがって、支持部12が障害物や他人に接触したことを検出することが可能である。すなわち、力覚センサ13は、支持部12を介して、外力として利用者からの意図的で積極的な負荷(入力)はもちろん、障害物や他人からの消極的な入力をも検出することができる、という特徴を有する。
【0059】
次に、このような特徴を利用した、移動台車1の移動制御方法として、まずダンピング制御について説明する。
【0060】
図10に示す移動台車1は、図8に示す移動台車1を一部改造したものである。具体的には、図8中の支持部12の後板27をなくし、図10に示すように、上板23の後端の左右両端にステー38aを立設し、このステー38aの上端に水平な腕置き(サポート部)38を設けるようにした。
【0061】
利用者は、この腕置き38に腕を載せ、力の入れ加減やその方向を調整することで移動台車1を移動させる。利用者から外力として腕置き38に入力された力は、ステー38a、上板12を介して力覚センサ13によって検出される。
【0062】
移動台車1は、利用者の上体をサポートしつつ、利用者が加える力に基づいて運動を生成しなければならない。そこで、移動台車1の速度が次式の特性を満たすように制御する場合、いわゆるダンピング制御(図11参照)を考える。
【0063】
【数7】
Figure 0004523244
【0064】
ここで、
【数8】
Figure 0004523244
は力覚センサ13から得られた力/モーメント、
【数9】
Figure 0004523244
はダンピング係数、
【数10】
Figure 0004523244
は移動台車1の並進/回転速度である。このようなダンピング制御によって、利用者が加えた力の方向に移動台車1の速度が生成される。
【0065】
この種の移動台車1にあっては安全性が極めて重要である。そこで、上述の移動台車1が図10に示すように、障害物Mなどの物体に接触した場合を考える。
【0066】
移動台車1には、利用者が加える力/モーメント
【数11】
Figure 0004523244
と物体(障害物M)からの拘束力
【数12】
Figure 0004523244
が働き、移動台車1の速度と力/モーメントとの関係式は、次式で表される。
【0067】
【数13】
Figure 0004523244
【0068】
移動台車1が物体によって完全に拘束されるとき、作用反作用の法則から、
【数14】
Figure 0004523244
が成り立ち、
【数15】
Figure 0004523244
すなわち、拘束状態において移動台車1は運動を生成せず、受動的歩行支援機器と同等の安全性を確保できることがわかる。
【0069】
安全性についての検証実験を行った。移動台車1の支持部12の前板24を障害物Mに見立てたコンクリートブロックに突き当てた。このとき、力覚センサ13で検出された力と移動台車1の位置とを測定した。検出された力を図12(a)に、また移動台車1の位置を図12(b)に示す。(a)のtime35以降に示すように、移動台車1が物体に接触したとき、力覚センサ13で検出される力はほぼ0となった。また、移動台車1は、位置が変化することなく停止している。このことから、拘束状態においては、移動台車1は停止し、利用者が加える力以上の力を環境に与えておらず、受動的歩行支援機器と同等の安全性を有することが確認できた。
【0070】
つづいて、移動制御方法として、キャスタアクションを説明する。キャスタアクションとは、キャスタの運動特性を移動台車1の運動制御系に適用するものである。はじめに、移動台車1がキャスタの運動特性を持つために、図13に示すようなキャスタ座標系Σとフリージョイント座標系Σを設定する。同図中の符合40はフリージョイント、41はホイールサポート、42はキャスタホイールを示す。キャスタ座標系はそのx軸が仮想的に実現されるキャスタの進行方向となり、原点回りに自由に回転することのできる座標系である。一方、フリージョイント系は移動台車1に固定され、移動台車1とともに運動する座標系である。
【0071】
いま、これらの座標系に基づいて移動台車1を次式の特性を満たすように制御する。
【0072】
【数16】
Figure 0004523244
【0073】
ここで、
【数17】
Figure 0004523244
はキャスタ座標系及びフリージョイント座標系における移動台車1の回転速度及び回転角速度であり、
【数18】
Figure 0004523244
は正の減衰係数、
【数19】
Figure 0004523244
はキャスタのオフセット、
【数20】
Figure 0004523244
はキャスタ座標系及びフリージョイント座標系に働く力・モーメントを表す。またキャスタ座標系は、次式[数22]で導出される回転角速度
【数21】
Figure 0004523244
に基づいて回転させる。
【0074】
【数22】
Figure 0004523244
【0075】
これにより、移動台車1は仮想的にキャスタのフリージョイントの運動特性を持つことになる。ただし、この制御系では、利用者の操作を考慮して、キャスタの進行方向には速度が生成しやすく、それ以外の方向には速度が生成しにくいという、キャスタ車輪の進行方向に対して異方性的なダンピング特性を有した制御系となっている。
【0076】
次に適応キャスタアクションについて説明する。
【0077】
上述のキャスタアクションを用いることにより、移動台車1の利用者の加える力の方向に仮想的に実現されたキャスタの進行方向を向け、その方向に運動を生成する。ここで、そのキャスタの運動特性、すなわち移動台車1の運動特性はキャスタのオフセットrによって大きく影響される。例えば、rを大きくすればキャスタ座標系の回転速度は小さくなり、進行方向に垂直な成分から生じる移動台車1の運動への影響を小さくすることができる。これにより、直進運動の安定性が増す。一方、rを小さくすれば、ある力が移動台車1に働いたときのキャスタ座標系の回転速度は大きくなり、瞬間的に加えられた力の方向に回転し移動台車1の全方向移動が実現できる。
【0078】
従来開発されてきた歩行支援システムは、ほとんどが非ホロノミック拘束を受ける構造を有していたため、狭い場所での運動等ではその操作性は必ずしもよいものではなかった。しかし、この非ホロノミック拘束によって直進運動の安定性が増し、遠くへの移動では大きな利点となっていた。
【0079】
そこで、移動台車1の全方向移動機構を生かし、行う作業や運動に応じてキャスタのオフセットを変化させ、システムの運動特性を変化させる適応キャスタアクションと呼ばれる手法を採用した。
【0080】
ここでは、適応キャスタアクションの一例として、移動台車1の進行方向、すなわちフリージョイント座標系のy軸方向の速度に基づいてキャスタのオフセットを変化させる手法を説明する。移動台車1の進行方向の速度が遅いときには、キャスタのオフセットを非常に小さくする。これにより移動台車1の全方向移動が実現でき、狭い場所での種々な運動が可能となる。また、移動台車1の進行方向への速度が速いときには、キャスタのオフセットを大きくし、直進性を向上させる。これにより、たとえ利用者が歩行中に何かにつまづいて進行方向以外に大きな力を加えたとしても、その力に大きく影響されることなく、ある目的地への移動が可能となる。
【0081】
つづいて、上述の適応キャスタアクションの有効性を示す実験を行った。はじめに、移動台車1の進行方向に力を加えることにより移動を行い、その移動中に利用者が何かにつまづいたと仮定して意図的に進行方向と垂直な方向に力を加えた。そのときの移動台車1に加わる力とその運動を図14(a),(b)に示す。この結果から、移動台車1は進行方向に加えられた力に基づいてその方向には運動は生成しているが、進行方向と垂直な方向には運動は生成していないことがわかる。これにより、直進運動の安定性が増していることがわかる。また、進行方向への速度が遅いときに、進行方向と垂直な方向に力を加えることにより、その方向への移動実験を行った。このとき移動台車1に加わる力とその運動を図14(c),(d)に示す。この結果から、進行方向への速度が小さいときには、移動台車1の全方向移動が可能となり、狭い場所等での作業性が向上すると考えられる。
【0082】
なお、上述のキャスタアクション、適応キャスタアクションのいずれを採用した場合でも、図10で説明したのと同様、十分な安全性を確保することができる。
【0083】
次に、ニューラルネットワークを用いた制御アルゴリズムについて説明する。
【0084】
移動台車1を使用する際、利用者の障害の程度により、必ずしも利用者が意図する方向に力をかけるとは限らない。前述のダンピング制御を採用した場合には、利用者が意図しない方向に移動台車1の運動が生成される場合があった。
【0085】
そこで、ニューラルネットワークを用い、利用者が意図する移動台車1の進行速度と移動台車1に加えられる力/モーメントとの関係を求めることを考える。すなわち、移動台車1に加えられた力/モーメントと、利用者が意図した移動台車1の速度ベクトルとの関係をニューラルネットワークに学習させることで、利用者の意図に基づいて移動台車1が運動を生成するような制御則を採用する。
【0086】
ニューラルネットワークの学習は以下のように行う。移動台車1を、利用者が加える力ではなく、力の大きさに応じて軌道上を追従するように制御し、利用者とともに軌道上を運動する。図15に示すように、このとき利用者が移動台車1に加えた力/モーメントをニューラルネットワークの入力とし、移動台車1の速度ベクトルをニューラルネットワークの出力とする。ニューラルネットワークはバックプロパゲーション学習則を適用し、オフラインで学習する。適用するニューラルネットワークを図16に示す。学習後、利用者が入力情報となる力/モーメントを加えたときに、ニューラルネットワークは進むべき方向の速度ベクトルを出力することになり、移動台車1はニューラルネットワークの出力に基づき手運動することになる。
【0087】
上述のニューラルネットワークを用いた制御アルゴリズムの有効性を検証するため、前述のダンピング制御と、ニューラルネットワークを用いた制御とを移動台車1に適用し、目標軌道にどれだけ追従できるかを比較し実験を行った。被験者(利用者S)は4人の健常者(subjectA,B,C,D)で、任意の側の片足に膝間接を固定するサポータと1kgの足首用重りを装着し、擬似的に障害のある状態とする。図17に、ニューラルネットワークの学習に用いる軌道(前進,左,右,左旋回,右旋回,左回転,右回転)を示す。被験者Sは、移動台車1に力を加えながら移動台車1とともに図17の軌道上を運動し、移動台車1は加えられた力の大きさに応じて軌道に沿って運動する。このときの加えられた力/モーメントと速度ベクトルとの関係をニューラルネットワークに学習させる。
【0088】
ニューラルネットワークの学習後、移動台車1にダンピング制御と、ニューラルネットワークを用いた制御とのそれぞれを適用し、S字形の目標軌道に対して、被験者がどれだけ軌道に沿って歩行することが出きるかを比較した。それぞれの制御を適用した際の移動台車1の軌跡と目標軌道とを図18(a)〜(d)に示す。移動台車1の軌跡と目標軌道とのずれを誤差としたときの誤差の積分値、すなわち移動台車1の軌跡と目標軌道とが作る面積を求め、その面積が小さい方が被験者の意図した方向に進んでいるものとする。移動台車1の軌跡と目標軌道とが作る面積を図19に示す。すべての被験者において、ダンピング制御よりニューラルネットワークを用いた制御の方が面積は小さい。このことから、ニューラルネットワークを用いた制御の方が、被験者(利用者)が意図した方向に進んでいることがわかる。
【0089】
<実施の形態2>
以下では、移動台車のより具体的な応用例(適用例)を説明する。
【0090】
図20に実施の形態2に係る移動台車2の上方から見た図を模式的に示す。図に示す移動台車2は、車体(不図示)、支持部12A、力覚センサ((不図示))の形状を、上面視において門形、つまり後方を開放するように構成し、内側に、利用者が入り込むスペース52を確保した。利用者はこのスペース52に入り、門字形の支持部12Aに力を加えて、移動台車2を、前述の実施の形態1の移動台車1と同様に移動させることができる。
【0091】
さらに本実施の形態では、支持部12Aの前面と左側面と右側面とに、測距センサとして複数の超音波センサ51を配置した。これら超音波センサ51によって、移動台車2と障害物との距離を計測する。また、超音波センサ51に代えて図21に示すように、測距センサとして、レーザファジーファインダ53を前面に装着して利用するようにしてもよい。このレーザファジーファインダ53によると、比較的簡単な構成で障害物との距離を計測することが可能となる。
【0092】
上述の超音波センサ51やレーザファジーファインダ53等の測距センサを用いて移動台車2と障害物との間の距離を計測し、その計測結果を制御手段14(図2参照)に入力し、これに基づいて移動台車2の移動制御を行うことにより、障害物との衝突を未然に防止することができる。
【0093】
図22に示すは移動台車2は、その支持部12Aの内側に、位置センサとして複数の超音波センサ54を配設している。これら超音波センサ54によって、利用者が支持部12A内側のスペース52から離れているか否かを判別する。そして、離れたと判別した場合には、直ちにモータ20(図2参照)を停止させて、移動台車2を停止させる。これにより、移動台車2の不測の移動を防止することができる。さらに、利用者がスペース52内にいた場合でも、その位置によって(例えば、正規の位置からずれた位置にいた場合)、移動台車2の運動を変化させ、速度の変更や停止等の制御を行うことにより、一層の安全性を確保することができる。なお、超音波センサ54に代えて、上述のレーザファジーファインダを装着するようにしてもよい。
【0094】
ここで、利用者が移動台車2を使用する場合の、支持部12A上の接触点を限定することができるような場合には、その接触点近傍にタッチセンサ等の触覚センサを取り付けることにより、その接触センサに接触しない限り移動台車2が動作しないような安全機能を持たせることも可能である。
【0095】
図23に、移動台車2を歩行支援システムに適用した例を示す。
【0096】
同図に示すように、移動台車2の支持部12Aの上面にサポート部55を設けた。サポート部55は、利用者Sの胸の高さ近傍に腕置き56を有しており、さらにその前端には利用者の操作部となる操作桿57が固定されている。この操作桿57は、腕置き56と一体に構成されているので、利用者Sは、腕置き56に腕を載せるとともにこの操作桿57を握って操作することにより、一層適宜にサポート部55に力を加えて、この力に基づいて移動台車2を運動させることができる。サポート部55は、支持部12Aを介して力覚センサ13(図8参照)と一体的に構成されて、サポート部55全体が力の入力部になる。したがって、このようなシステムは、キャスタの取り付けられた台車のような力に対して受動的な機器と同様の安全性と直感的な操作性とを提供することができる。なお、サポート部55は、例えば支持部12Aの一部に孔を開けるなどして、力覚センサ13に直接取り付けるようにしてもよい。ここで、操作桿57に代えてジョイスティックを配設するようにしてもよい。例えば、ジョイスティックの操作を電気信号に変換して、この信号を、移動台車2の移動制御の補助として利用することも可能である。この場合には、より細かい移動制御を実現することができる。すなわち、例えば体力が減退していたり、障害が進行していたりして、腕置き56からの力の入力だけでは、円滑な操作ができないような場合には、ジョイスティックを握っての補助的な操作が有効となる。なお、移動台車2の移動制御に対する、腕置き56とジョイスティックの寄与率とを適宜に変更することでさらに、障害の種類や程度に応じたきめ細かい対応が可能となる。
【0097】
図24に、移動台車2を支援型歩行システムに適用した例を示す。
【0098】
同図に示すように、移動台車2の支持部12Aの上面にサポート部60を設けた。サポート部60は、利用者Sの腰の高さ近傍に保持部61を有しており、この保持部61によって身体の一部、(例えば腰)を保持することにより、体重を支える。これにより、利用者Sは、両手が自由に使え、かつ前方の空間が広がるため、歩行支援システムを使用しながら、両手を利用して様々な作業を行うことができるようになる。この種の歩行支援システムは、どの部分でも力の検出が可能なサポート部60と、全方向移動可能な移動台車2によって比較的容易に構築することが可能となる。
【0099】
図25に、移動台車をパワーアシスト型車椅子システムに適用した例を示す。この例では、移動台車としては、前述の実施の形態1で説明した移動台車1を使用している。
【0100】
同図に示すように、移動台車2の支持部12の上面に椅子62を取り付けている。椅子62は、利用者が着座する座部63と、肘掛け64と、操作部となる操作桿65と、例えば介護者が使用する腕置き66とを有している。これにより電動車椅子として利用することができる。利用者は座部63を介して力を加える。なお、この操作桿65は、図23で説明した操作桿57と同様、ジョイスティックに代えるようにしてもよい。
【0101】
また、図23で説明した歩行支援システムのサポート部55と同等の考え方から、車椅子の後方から介護者などが腕置き66を介して力を加えることが可能であり、介護者などが少ない力で車椅子を押したりすることができるようになる。すなわちパワーアシストシステムとしても利用することができる。
【0102】
さらに、車椅子の外側の大部分が、力覚センサ13と一体の支持部12によって覆われているので、介護者が加える力はもちろん、障害物等に接触した際の力も検出することができ、高い安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の移動台車の右側面を模式的に示す図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】メカナムホイールの斜視図である。
【図4】オムニホイールの斜視図である。
【図5】メカナムホイールの配置を示す上面図である。
【図6】支持部の全体構成を示す一部破断斜視図である。
【図7】力覚センサを示す図である。
【図8】車体と支持部との間に介装された力覚センサの取り付け状態を説明する図である。
【図9】移動台車全体の制御を説明するためのブロック図である。
【図10】移動台車の安全性を説明するための図である。
【図11】ダンピング制御を説明するための図である。
【図12】(a),(b)は移動台車の安全性を確認するための実験結果を示す図である。
【図13】キャスタアクションを説明するための図である。
【図14】(a)〜(d)は、キャスタアクションの有効性を説明するための図である。
【図15】ニューラルネットワークを用いたときに台車の運動を説明するための図である。
【図16】ニューラルネットワークを説明する図である。
【図17】ニューラルネットワークの学習に用いる軌道を説明する図である。
【図18】(a)〜(d)は、ダンピング制御と比較したときの、ニューラルネットワークを用いた制御の有効性を示す図である。
【図19】ダンピング制御と比較したときの、ニューラルネットワークを用いた制御の有効性を示す図である。
【図20】測距センサとして超音波センサを装着した移動台車の上面図である。
【図21】測距センサとしてレーザファジーファインダを装着した移動台車の上面図である。
【図22】位置センサとして超音波センサを装着した移動台車の上面図である。
【図23】移動台車を歩行支援システムに適用した例を示す図である。
【図24】移動台車を後方支援型歩行システムに適用した例を示す図である。
【図25】移動台車をパワーアシスト型車椅子システムに適用した例を示す図である。
【符号の説明】
1,2 移動台車
10a,10b,10c,10d
車輪
11 車体
12,12A
支持部
13 力覚センサ
14 制御手段
20 駆動手段(モータ)
24 障害物当接部(前板)
25 障害物当接部(左側板)
26 障害物当接部(右側板)
27 障害物当接部(後板)
40 フリージョイント
42 キャスタホイール
51 測距センサ(超音波センサ)
53 測距センサ(レーザファジーファインダ)
54 位置センサ(超音波センサ)
55,60 サポート部
63 座部
r キャスタのフリージョイントの回転中心からキャスタホイールの回転中心までの水平距離
M 障害物
S 利用者[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a walking support device or a wheelchair that supports a user who has a disorder in walking or the like, and more particularly, to a power assist type mobile carriage that includes a drive source and has high safety.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in the field of walking support, simple walkers that simply have wheels and casters attached to a frame have been developed and sold, and are widely used. Recently, a system in which a brake or an actuator is added to a walker has been developed in consideration of excessive speed and prevention of falling (for example, see Non-Patent Document 1). In particular, a system in which an actuator is added to a wheel is highly expected as a system that appropriately supports a user by driving a wheel based on information from an external sensor such as a force sensor.
[0003]
In the research field, there are many researches on systems based on the premise of dynamic interaction with users, including walking support systems. In these systems, a sensor is attached to a part of the system, and motion control (movement control) of the system is performed mainly using force information detected by the sensor (for example, see Non-Patent Document 1).
[0004]
Furthermore, in the conventional walking support system, the types and arrangement of wheels for realizing movement of the movement base (moving carriage) are limited, and there are nonholonomic constraints (for example, they cannot move sideways). Most of them are (see, for example, Non-Patent Documents 1 and 2).
[0005]
[Non-Patent Document 1]
M.M. Fujie, Y .; Nemoto, S .; Egawa, A .; Sakai, S .; Hattori, A .; Koseki, T .; Ishii, “PowerAssisted Walking Support and Walk Rehabilitation”, Porc. of 1st International Works on Humanoid and Human Friendly Robots, 1998.
[Non-Patent Document 2]
J. et al. Manuel, H.M. Wandosell, B.W. Graf, “Non-Holonomical Navigation System of a Walking-Aid Robot”, Proc. of IEEE International Workshop on Robot and Human Interactive Communication, pp. 518-523, 2002.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in a walking support system equipped with an actuator, due to the fact that it is equipped with an actuator, safety measures are the most important issue. Unlike ordinary walker, it is based on information from external sensors. In addition, since the movement is controlled, there has been a problem that it is necessary not only to design a control system in consideration of user operability, but also to design a device in consideration of the shape and arrangement of external sensors.
[0007]
In addition, in the case of controlling based on force information from a sensor attached to a part of the system, it is predicted that a user or an obstacle will come in contact with other than the sensor unit. Became necessary, and safety measures became major. In addition, since the portion that can be contacted by the user is limited, intuitive operation of the system is difficult, and there is a problem that skill is required for the operation.
[0008]
Furthermore, although those having nonholonomic constraints increase the straight-line stability, the movement characteristics of the moving base itself cannot be changed greatly, so that it is suitable for various personal circumstances of the user (for example, the degree of decrease in physical strength). There was difficulty building the system. In addition, the operability is not always good considering the exercise in a narrow place and the complicated work using the moving base.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to solve the above-described problems, and to provide a power-assist moving cart with a simple configuration, excellent operability, and high safety.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is supported in a stable posture by a plurality of freely rotatable wheels (10a, 10b, 10c, 10d) in the power assist type mobile trolley (1, 2) that supports the movement of the user. A vehicle body (11) and at least one of the plurality of wheels (10a, 10b, 10c, 10d); 3 A driving means (20) for independently driving and controlling the individual; a support portion (12, 12A) which is disposed so as to be relatively displaceable with respect to the vehicle body (11) and supports the user (S); A force sensor (13) that is interposed between the vehicle body (11) and the support portion (12, 12A) and detects an external force acting on the support portion (12, 12A), and the force sensor (13 Control means (14) for controlling the driving means (20) and determining the moving direction and moving speed of the vehicle body (11) based on the magnitude and direction of the external force detected by Features.
[0011]
And The independently driven wheel has an omnidirectional movement function, The support part (12, 12A) is characterized in that the weight of the user (S) acts as the external force.
[0012]
Furthermore, the support part is used by a user who walks. Hold the waist of the user walking through the arm or walking, Support part (38, 56, where a part of body weight acts as an external force 60 ) And an obstacle abutting portion (24, 25, 26, 27) on which a force from an obstacle acts as the external force.
[0013]
Claim 2 The invention according to claim 1 In the described power assist type mobile carriage (1, 2), the vehicle body (11) is supported by omnidirectional moving wheels (10a, 10b, 10c, 10d) that are all driven and controlled independently. And The wheels having an omnidirectional movement function are, for example, a Mecanum wheel, an omni wheel, etc., but it is difficult to rotate the movable carriage (1, 2) with two wheels. To be possible, at least three have an omnidirectional movement function.
[0014]
Claim 3 The invention according to claim 1 Or 2 In the power-assisted mobile carriage (2) described in (1), it has a distance measuring sensor (51, 53) for measuring a distance from an obstacle, and the control means (14) is configured to include the distance measuring sensor (51, 53). 53) controlling the drive means (20) based on the distance measured.
[0015]
Claim 4 The invention according to claim 1 to claim 1 3 The power assist type mobile carriage (2) according to any one of the above, further comprising a position sensor (54) for detecting a position of the user (S), wherein the control means (20) includes the position sensor (54). ) Is detected based on the position of the user (S) detected by the user (S), it is determined whether or not the user (S) is separated from the support portion (12A). It is characterized by stopping.
[0019]
Claim 5 The invention according to claim 1 to claim 1 4 In the power assist type mobile carriage (1, 2) according to any one of the above, the control means (14) is configured such that the force and moment obtained from the force sensor (13) are determined by a damping coefficient and a power assist type. Damping control is performed on the driving means (20) as being equal to the product of the translation speed and the rotation (angular) speed of the entire moving carriage.
[0020]
Claim 6 The invention according to claim 1 to claim 1 4 In the power-assisted mobile carriage (1, 2) according to any one of the above, the control means (14) has information on the motion of the caster, and the force obtained from the force sensor (13). Based on the moment, the drive means (20) is controlled so that the entire power-assist type mobile carriage corresponds to the movement of the entire caster as a caster.
[0021]
Claim 7 The invention according to claim 6 In the power assist type mobile carriage (1, 2) described in the above, the control means (20) is configured such that the horizontal distance from the center of rotation of the virtual joint free joint (40) to the center of rotation of the caster wheel (42). (R) is changed in accordance with the moving speed of the entire power-assisted moving carriage.
[0022]
Claim 8 The invention according to claim 1 to claim 1 4 In the power-assisted mobile carriage (1, 2) according to any one of the above, the control means (14) includes a force and a moment obtained from the force sensor (13) and a power intended by a user. The drive means (20) is controlled to generate a motion based on the user's intention based on the learning result by learning a relationship with the speed vector of the entire assist type moving carriage. And
[0023]
The reference numerals in parentheses are for comparison with the drawings, and are for convenience of understanding the invention and have no influence on the structure of the claims. It does not affect.
[0024]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the force sensor detects an external force acting on the support portion that supports the user, that is, whether the user touches the support portion and applies the weight of the user. Just Thus, the intention of the user can be detected. Then, the control means controls the driving means based on the magnitude and direction of the external force detected by the force sensor to determine the moving direction and moving speed of the vehicle body. That is, the user Put on weight Based on this, the motion of the (power assist type) mobile carriage can be controlled, so that an intuitive, simple and safe operation is possible.
[0025]
And the weight of the user Part of Therefore, the user can control the movement of the movable carriage by loading a part of the body weight on the support portion. In addition, since at least three wheels that are independently driven and controlled have an omnidirectional movement function, the trolley can move in all directions.
[0026]
Furthermore, Since the external force from the obstacle acts on the support portion via the obstacle contact portion, the force sensor can detect the external force via the support portion. That is, the external force from the user and the external force from the obstacle can be detected by the same force sensor. Therefore, the movement control of the mobile carriage also takes into account the external force from the obstacle, and the safety can be improved. Further, since another sensor for detecting the external force from the obstacle is not required, the configuration can be simplified correspondingly.
[0027]
Claim 2 According to the invention, the omnidirectional movement of the movable carriage can be made smooth.
[0028]
Claim 3 According to the invention, the distance from the moving carriage to the obstacle can be measured by the distance measuring sensor. Therefore, for example, by controlling the movement of the moving carriage based on the output of the distance measuring sensor, a collision with an obstacle can be prevented in advance.
[0029]
Claim 4 According to the invention, when it is determined that the user has moved away from the support portion based on the output of the position sensor, the driving means is stopped, so that unexpected operation when the user is away can be prevented. it can. It should be noted that by appropriately setting the number and position of position sensors, it is possible to detect when the user is not at a predetermined position (a normal position when using a mobile carriage) It is also possible for the driving means to operate only when the vehicle is in the state.
[0030]
Claim 1 According to the invention, since the support portion is integrated with the support portion, the user can control the movement of the movable carriage by placing a part of his / her weight on the support portion arranged in front through the arm.
[0031]
Claim 1 According to the invention, since the support portion is integrated with the support portion that holds the waist portion, the user can control the movement of the movable carriage by applying a part of the weight to the support portion. That is, since both hands are in a free state, not only walking but also manual work can be performed.
[0033]
Claim 5 According to the invention, the movement of the movable carriage can be generated in the direction of the force applied to the support portion.
[0034]
Claim 6 According to the invention, the movable carriage virtually has the motion characteristics of the free joint of the caster.
[0035]
Claim 7 According to the invention, the moving carriage virtually has the motion characteristics of the free joint of the caster, and in addition the horizontal distance (caster offset) from the rotational center of the free joint of the caster to the rotational center of the caster wheel. By changing appropriately according to the moving speed of the moving carriage, the stability of the moving movement of the moving carriage is increased, or the omnidirectional movement is made possible.
[0036]
Claim 8 According to the invention, the movement of the mobile carriage can be generated based on the intention of the user.
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In addition, in each drawing, what attached | subjected the same code | symbol has the same structure or effect | action, The duplication description about these shall be abbreviate | omitted suitably.
[0038]
<Embodiment 1>
1 and 2 schematically illustrate a basic configuration of a power assist type mobile cart (hereinafter simply referred to as “mobile cart”) 1 according to Embodiment 1 as an example of the power assist type mobile cart according to the present invention. Shown in Among these, FIG. 1 is a right side view, and FIG. 2 is a view taken along line AA in FIG. In these drawings, the support portion 12 is indicated by a two-dot chain line. In these drawings, the right direction is the front.
[0039]
As shown in FIGS. 1 and 2, the movable carriage 1 is stabilized by a plurality of (four in this embodiment) wheels 10a, 10b, 10c, and 10d as driving means and these wheels 10a to 10d. A vehicle body 11 supported in the posture, a support portion 12 disposed so as to be relatively displaceable with respect to the vehicle body 11, a force sensor 13 interposed between the vehicle body 11 and the support portion 12, Control means 14 for controlling the above-described wheels 10a to 10d based on the output of the force sensor 13 is provided. Hereinafter, the wheels 10a to 10d will be described in order.
[0040]
As the wheels 10a to 10d, wheels having an omnidirectional movement function, for example, the Mecanum wheel 15 shown in FIG. 3 or the omni wheel 16 shown in FIG. 4 can be used. Among these, the Mecanum wheel 15 has a large number of rollers 17 arranged at equal intervals over the entire circumference of the wheel. Each of these rollers 17 is supported by a shaft 17a inclined at 45 degrees with respect to the axle 15a so as to be rotatable (driven in the forward and reverse directions). On the other hand, as shown in FIG. 4, the omni wheel 16 includes three rotatable rollers 18 arranged in two rows with a tangent passing through a position dividing the outer periphery of the wheel into three equal parts as a shaft 18a. is there. The three rollers 18 in the first row and the three rollers 18 in the second row are arranged with a phase shift of 60 degrees. Accordingly, when viewed from the entire axial direction, it seems that six rollers 18 are arranged, and when the outer circumferences of these six rollers 18 are connected, a substantially circumference is formed.
[0041]
In the present embodiment, the omnidirectional movement mechanism is configured using the former mecanum wheel 15 out of the mecanum wheel 15 and the omni wheel 16 described above. That is, the above-mentioned Mecanum wheel 15 was used for all the four wheels 10a to 10d.
[0042]
FIG. 5 shows an arrangement example of the four wheels 10a to 10d. In the figure, the front side of the vehicle body 11 is set to the X axis and the left side is set to the Y axis with reference to the center of the vehicle body 11. The four wheels 10 a to 10 d are attached to the four corners of the vehicle body 11 with the axle 15 a directed in the left-right direction. Each wheel 10a-10d has the motor 20 separately as a drive source, respectively. As the motor 20, for example, a DC brushless motor can be used. Between each motor 20 and each wheel 10a-10d, as a reduction gear 21, for example, a harmonic reduction gear is interposed. The rotation of each motor 20 is transmitted to the respective wheels 10a to 10d while being appropriately decelerated by the speed reducer 21. Each motor 20 is connected to a control means 14 to be described later. As shown in FIG. 5, among the four wheels 10a to 10d, the wheel 10a (the left front wheel) and the wheel 10c (the right rear wheel) have the shaft 17a of the roller 17 in the same direction (right in the figure). The wheel 17b (right front wheel) and the wheel 10d (left rear wheel) have the shaft 17a of the roller 17 in the same direction (lower left in the figure). In addition, in the same figure, the direction of the axle 17a of each wheel 10a-10d has shown the direction when the mobile trolley | bogie 1 is seen from upper direction. Therefore, for example, when the wheels 10a to 10d roll on the road surface or the floor surface, the direction of the axle 17a closest to the road surface or the floor surface is reversed. In the figure, the direction of movement of each wheel 10a, 10b, 10c, 10d resulting from the inclination of the shaft 17a when the wheels 10a to 10d rotate independently in the direction of the arrow is 45 degrees. , B, c, d. Note that the relationship between the rotation of each wheel 10a and the traveling direction of the vehicle body 11 will be described again after the description of the vehicle body 11, the support portion 12, the force sensor 13, and the control means 14, which will be sequentially described below.
[0043]
The vehicle body 11 is configured by appropriately combining frames (not shown), for example, and the above-described wheels 10a to 10d are rotatable at four corners in the front, rear, left and right directions with the axle 15a facing in the left and right direction. Is attached. Hereinafter, for convenience of explanation, it is assumed that the vehicle body 11 is formed in a rectangular parallelepiped box shape.
[0044]
In the present embodiment, the support portion 12 is formed in a substantially rectangular parallelepiped shape as shown in FIG. 6 (partially broken perspective view). The support portion 12 includes a substantially horizontal upper plate 23, a front plate 24, a left side plate 25, a right side plate 26, and a rear plate 27, and an opening 28 is formed in the lower portion. Yes. Among these, the front plate 24, the left side plate 25, the right side plate 26, and the rear plate 27 function as an obstacle contact portion. The support portion 12 is disposed so as to cover the above-described vehicle body 11 from above, and is disposed so as to be relatively displaceable with respect to the vehicle body 11. As described later, the upper plate 23 of the support portion 12 is a portion to which an external force (for example, a part of the body weight) from the user is input, and the front plate 24 and the left and right plates 25, Reference numeral 26 denotes a portion to which an external force is input from an obstacle or the like when the object touches the obstacle or the like, for example. The support portion 12 is configured to be relatively displaced (relative movement) with respect to the vehicle body 11 when the external force as described above is input. The force sensor 13 described below detects an external force acting on the support portion 12 based on the relationship between the vehicle body 11 and the support portion 12. As described above, the support 12 is not limited to the above-described shape as long as it can be relatively moved relative to the vehicle body 11 by an external force from a user or an obstacle. It is possible to adopt other shapes as appropriate depending on the mode of use. For example, in the usage mode, the rear plate 27 may be positively excluded when there is very little possibility that an obstacle will contact the rear plate 27.
[0045]
As shown in FIG. 7, the force sensor 13 includes two plates, that is, an upper sensor plate 30 and a lower base plate 31 arranged in parallel with an appropriate interval between them, and a plurality of them are arranged therebetween. The link 32 is provided. The plurality of links 32 are disposed without deviation in the vicinity of the peripheral edge portions of the two plates. For example, two links 32 form a set, and six sets (12 links 32 in total) are arranged. Each link 32 is provided with a strain gauge (not shown), and the axial force of the link 32 is measured by the strain gauge. The measured axial force is input to the control means 14 described next. As shown in FIG. 8, the above-mentioned two plates are disposed so as to be relatively movable with respect to each other. Of these, the lower base plate 31 is fixed to the upper surface of the above-described vehicle body 11, while the upper plate is on the upper side. The sensor plate 30 is fixed to the back surface of the upper plate 23 of the support portion 12 described above. That is, the base plate 31 is integrated with the vehicle body 11. In On the other hand, the sensor plate 30 is configured integrally with the support portion 12. Therefore, the force sensor 13 can directly detect an external force acting on the support portion 12. As the force sensor 13, a plurality of commercially available force sensors (not shown) are arranged at appropriate positions, and information from these force sensors is integrated by the control means 14 to be described next, and the sensor plate In other words, the external force acting on the support portion 12 may be detected. In addition, the force sensor 13 used in the present invention including this embodiment is sometimes called a body force sensor in the sense that it detects an external force acting on the entire support portion (body) 12.
[0046]
The control means 14 Force sensor 13 Based on the magnitude and direction of the external force detected by the above, the motor 20 is controlled to determine the moving direction and moving speed of the vehicle body 11. As shown in FIG. 9, the control means 14 includes an A / D board 33, a counter board 35, a D / A board 36, a motor driver 37, a CPU board 39, and the like. Information from the force sensor 13, that is, information f1 to 12 from the strain gauges of the twelve links 32 is read by the A / D board and becomes force information. On the other hand, four motors 20 (see FIG. 2) are respectively equipped with encoders 34. Information θ1 to θ4 from these encoders 34 is detected by a counter 35, and the rotation of each motor 20 is based on this. An angle is derived. Based on the information f1-12 from the force sensor 13 and the information θ1-4 from the encoder 34, the control means 14 derives the speed and the like of the mobile carriage 1 and sets the voltage value based on the value to D / A Output from the board 36. The output voltage is input to the motor driver 37. The rotation of each motor 20 is controlled based on information (voltage values) τ1 to 4 from the motor driver 37. The control means 14 has a control program for controlling the speed and moving direction of the moving carriage 1 by individually controlling the wheels 10a to 10d via the motors 20 based on the output of the force sensor 13 and the like. Stored. In addition, the movement control method of the mobile trolley 1 based on this control program will be described in detail later.
[0047]
The description of the basic configuration of the mobile carriage 1 according to the present invention, that is, the configuration of the mobile carriage 1 including the wheels 10a to 10d, the vehicle body 11, the support portion 12, the force sensor 13, and the control means 14 is completed.
[0048]
Next, the operation of the mobile carriage 1 will be described.
[0049]
First, the point that the movable carriage 1 can generate arbitrary translational speed and angular velocity by employing the omnidirectional movement mechanism using the above-mentioned Mecanum wheel 15 will be described with reference to FIG.
[0050]
In this omnidirectional moving mechanism, the angular velocity vectors of the wheels 10a, 10b, 10c, 10d
[Expression 1]
Figure 0004523244
And the speed vector of the moving carriage 1
[Expression 2]
Figure 0004523244
The following relationship holds between:
[0051]
[Equation 3]
Figure 0004523244
[0052]
However,
[Expression 4]
Figure 0004523244
Here, α represents an angle formed by the shaft 17a of the roller 17 and the axle 15a, 2a represents the length of the tread, and 2b represents the length of the wheel base.
[0053]
In this way, by controlling the angular velocities of the four wheels 10a to 10d, it is possible to generate an arbitrary translational velocity and angular velocity of the movable carriage 1.
[0054]
Next, the point that the external force acting on the support portion 12 can be detected using the force sensor 13 will be described.
[0055]
A plurality of links 32 of the force sensor 13 are arranged at positions shown in FIG. 5, and strain gauges (not shown) are attached to these links 32 as described above. The axial force applied to each link 32 is detected as a strain by these strain gauges, and converted into a force on the sensor plate 30 (see FIG. 8) by the following equation.
[0056]
[Equation 5]
Figure 0004523244
[0057]
However,
[Formula 6]
Figure 0004523244
Where F is the force / moment at the sensor plate 30 (see FIG. 8), T f is an axial force generated in each link 32. Jp is a Jacobian matrix of the parallel link mechanism.
[0058]
On the sensor plate 30, a support portion 12 for supporting a user and transmitting the force to the force sensor 13 is installed. For example, the user places a hand or an arm on the support portion 12 (the upper plate 23 of the support portion 12) and applies a force / moment to the support portion 12. Based on this force, the movement of the mobile carriage 1 is generated. Further, the force sensor 13 can measure a force / moment acting on the support portion 12. Therefore, it is possible to detect that the support unit 12 has come into contact with an obstacle or another person. That is, the force sensor 13 can detect not only an intentional and positive load (input) from the user as an external force but also a passive input from an obstacle or another person via the support unit 12. It has the feature that it can.
[0059]
Next, as a movement control method of the mobile carriage 1 using such features, first, damping control will be described.
[0060]
A moving carriage 1 shown in FIG. 10 is obtained by partially modifying the moving carriage 1 shown in FIG. Specifically, the rear plate 27 of the support portion 12 in FIG. 8 is eliminated, and as shown in FIG. 10, stays 38a are erected on both the left and right ends of the rear end of the upper plate 23, and horizontally on the upper end of the stay 38a. Arm rest (Support Department) 38 is provided.
[0061]
The user puts his arm on the arm rest 38 and moves the movable carriage 1 by adjusting the force and adjusting the direction. The force input from the user to the arm rest 38 as an external force is detected by the force sensor 13 via the stay 38 a and the upper plate 12.
[0062]
The mobile carriage 1 must generate motion based on the force applied by the user while supporting the upper body of the user. Therefore, when controlling so that the speed of the mobile carriage 1 satisfies the following equation, so-called damping control (see FIG. 11) is considered.
[0063]
[Expression 7]
Figure 0004523244
[0064]
here,
[Equation 8]
Figure 0004523244
Is the force / moment obtained from the force sensor 13,
[Equation 9]
Figure 0004523244
Is the damping factor,
[Expression 10]
Figure 0004523244
Is the translation / rotation speed of the moving carriage 1. By such damping control, the speed of the mobile carriage 1 is generated in the direction of the force applied by the user.
[0065]
Safety is extremely important for this type of mobile cart 1. Therefore, consider the case where the above-described mobile carriage 1 contacts an object such as an obstacle M as shown in FIG.
[0066]
The moving cart 1 has a force / moment applied by the user.
## EQU11 ##
Figure 0004523244
And restraint force from an object (obstacle M)
[Expression 12]
Figure 0004523244
The relational expression between the speed and force / moment of the mobile carriage 1 is expressed by the following expression.
[0067]
[Formula 13]
Figure 0004523244
[0068]
When the moving carriage 1 is completely restrained by an object, from the law of action and reaction,
[Expression 14]
Figure 0004523244
And
[Expression 15]
Figure 0004523244
That is, it can be seen that the mobile carriage 1 does not generate motion in the restrained state, and can secure safety equivalent to that of the passive walking support device.
[0069]
A verification experiment on safety was conducted. The front plate 24 of the support portion 12 of the movable carriage 1 was abutted against a concrete block that was regarded as an obstacle M. At this time, the force detected by the force sensor 13 and the position of the movable carriage 1 were measured. FIG. 12A shows the detected force, and FIG. 12B shows the position of the moving carriage 1. As shown after time 35 of (a), when the movable carriage 1 contacts an object, the force detected by the force sensor 13 is almost zero. Moreover, the mobile trolley | bogie 1 has stopped, without a position changing. From this, in the restraint state, it was confirmed that the mobile carriage 1 stopped, did not give the environment more force than the force applied by the user, and had safety equivalent to that of the passive walking support device.
[0070]
Next, caster action will be described as a movement control method. The caster action is to apply caster motion characteristics to the motion control system of the mobile carriage 1. First, since the movable carriage 1 has caster motion characteristics, a caster coordinate system as shown in FIG. c Σ and free joint coordinate system f Set Σ. In the figure, reference numeral 40 denotes a free joint, 41 denotes a wheel support, and 42 denotes a caster wheel. The caster coordinate system is a coordinate system in which the x-axis is a traveling direction of the caster virtually realized and can freely rotate around the origin. On the other hand, the free joint system is a coordinate system that is fixed to the movable carriage 1 and moves together with the movable carriage 1.
[0071]
Now, based on these coordinate systems, the movable carriage 1 is controlled so as to satisfy the following equation.
[0072]
[Expression 16]
Figure 0004523244
[0073]
here,
[Expression 17]
Figure 0004523244
Is the rotational speed and rotational angular speed of the movable carriage 1 in the caster coordinate system and the free joint coordinate system,
[Formula 18]
Figure 0004523244
Is the positive damping coefficient,
[Equation 19]
Figure 0004523244
Is the offset of the caster,
[Expression 20]
Figure 0004523244
Represents the force and moment acting on the caster coordinate system and the free joint coordinate system. The caster coordinate system is the rotational angular velocity derived by the following equation [Equation 22].
[Expression 21]
Figure 0004523244
Rotate based on.
[0074]
[Expression 22]
Figure 0004523244
[0075]
Thereby, the movable carriage 1 virtually has the motion characteristics of the free joint of the caster. However, in this control system, in consideration of the user's operation, the speed of the caster is easy to generate in the traveling direction and the speed is difficult to generate in the other direction. The control system has an isotropic damping characteristic.
[0076]
Next, the adaptive caster action will be described.
[0077]
By using the caster action described above, the traveling direction of the caster virtually realized is directed to the direction of the force applied by the user of the mobile carriage 1, and the motion is generated in that direction. Here, the motion characteristic of the caster, that is, the motion characteristic of the movable carriage 1 is greatly influenced by the offset r of the caster. For example, if r is increased, the rotation speed of the caster coordinate system decreases, and the component perpendicular to the traveling direction c f y Therefore, the influence on the movement of the mobile carriage 1 can be reduced. This increases the stability of the straight movement. On the other hand, if r is decreased, the rotation speed of the caster coordinate system increases when a certain force is applied to the moving carriage 1, and the moving carriage 1 rotates in the direction of the momentarily applied force to realize the omnidirectional movement of the moving carriage 1. it can.
[0078]
Conventionally developed walking support systems have a structure that is subject to non-holonomic constraints, so their operability is not always good when exercising in narrow places. However, this nonholonomic restraint increases the stability of the straight-ahead movement, which is a great advantage when moving far away.
[0079]
Therefore, the omnidirectional movement mechanism of the movable carriage 1 is utilized to change the caster offset in accordance with the work or movement to be performed, thereby adopting a technique called adaptive caster action that changes the movement characteristics of the system.
[0080]
Here, as an example of the adaptive caster action, a method for changing the caster offset based on the traveling direction of the movable carriage 1, that is, the speed in the y-axis direction of the free joint coordinate system will be described. When the speed of the moving carriage 1 is slow, the offset of the casters is made very small. Thereby, the omnidirectional movement of the movable carriage 1 can be realized, and various movements in a narrow place are possible. Further, when the moving carriage 1 has a high speed in the traveling direction, the offset of the casters is increased to improve the straight traveling performance. Thereby, even if the user stumbles something while walking and applies a large force in a direction other than the traveling direction, the user can move to a certain destination without being greatly affected by the force.
[0081]
Subsequently, an experiment showing the effectiveness of the adaptive caster action described above was conducted. First, it moved by applying a force in the traveling direction of the mobile carriage 1, and it was intentionally applied in a direction perpendicular to the traveling direction on the assumption that the user tripped over the movement. FIGS. 14A and 14B show the force applied to the movable carriage 1 and its movement at that time. From this result, it can be seen that the moving carriage 1 generates motion in that direction based on the force applied in the traveling direction, but does not generate motion in the direction perpendicular to the traveling direction. Thereby, it turns out that the stability of the straight-ahead movement is increasing. In addition, when the speed in the traveling direction was slow, a force was applied in a direction perpendicular to the traveling direction, and a movement experiment in that direction was performed. 14C and 14D show the force applied to the movable carriage 1 and its movement at this time. From this result, it is considered that when the speed in the traveling direction is small, the movable carriage 1 can be moved in all directions, and the workability in a narrow place or the like is improved.
[0082]
In addition, even when any of the above-described caster action and adaptive caster action is employed, sufficient safety can be ensured as described with reference to FIG.
[0083]
Next, a control algorithm using a neural network will be described.
[0084]
When the mobile carriage 1 is used, a force is not always applied in the direction intended by the user depending on the degree of the obstacle of the user. When the above-described damping control is employed, the movement of the movable carriage 1 may be generated in a direction not intended by the user.
[0085]
Therefore, it is assumed that a relationship between the traveling speed of the mobile carriage 1 intended by the user and the force / moment applied to the mobile carriage 1 is obtained using a neural network. That is, by causing the neural network to learn the relationship between the force / moment applied to the mobile carriage 1 and the speed vector of the mobile carriage 1 intended by the user, the mobile carriage 1 moves according to the user's intention. Adopt a control law that generates.
[0086]
The neural network is learned as follows. The movable carriage 1 is controlled so as to follow the track in accordance with the magnitude of the force, not the force applied by the user, and moves along the track with the user. As shown in FIG. 15, at this time, the force / moment applied to the moving carriage 1 by the user is input to the neural network, and the speed vector of the moving carriage 1 is set to the output of the neural network. Neural networks apply back-propagation learning rules and learn offline. FIG. 16 shows a neural network to be applied. After learning, when the user applies force / moment as input information, the neural network outputs a velocity vector in the direction to travel, and the mobile carriage 1 moves manually based on the output of the neural network. Become.
[0087]
In order to verify the effectiveness of the control algorithm using the above-described neural network, the above-described damping control and the control using the neural network are applied to the mobile carriage 1 to compare how much the target trajectory can be tracked. Went. The subjects (users S) are 4 healthy subjects (subjects A, B, C, D), wearing a supporter that fixes the knee indirect to one leg on any side and a 1 kg ankle weight, A state is assumed. FIG. 17 shows trajectories (forward, left, right, left turn, right turn, left turn, right turn) used for learning of the neural network. The subject S moves on the track of FIG. 17 together with the moving carriage 1 while applying a force to the moving carriage 1, and the moving carriage 1 moves along the track according to the magnitude of the applied force. The neural network learns the relationship between the applied force / moment and the velocity vector at this time.
[0088]
After learning the neural network, it is possible to apply the damping control and the control using the neural network to the mobile carriage 1 so that the subject can walk along the trajectory with respect to the S-shaped target trajectory. Compared. 18A to 18D show the trajectory and the target trajectory of the mobile carriage 1 when each control is applied. The integrated value of the error when the deviation between the trajectory of the mobile carriage 1 and the target trajectory is taken as an error, that is, the area formed by the trajectory of the mobile carriage 1 and the target trajectory, and the smaller area is in the direction intended by the subject. Assume that you are moving forward. FIG. 19 shows the area formed by the trajectory of the moving carriage 1 and the target trajectory. In all subjects, the area using the control using the neural network is smaller than the damping control. From this, it can be seen that the control using the neural network proceeds in the direction intended by the subject (user).
[0089]
<Embodiment 2>
Below, the more specific application example (application example) of a mobile trolley is demonstrated.
[0090]
FIG. 20 schematically shows a view of the moving carriage 2 according to Embodiment 2 as viewed from above. same The movable carriage 2 shown in the figure is configured such that the shape of the vehicle body (not shown), the support portion 12A, and the force sensor (not shown) is gate-shaped in top view, that is, the rear is opened, A space 52 for the user to enter was secured. The user can enter the space 52 and apply a force to the gate-shaped support portion 12A to move the movable carriage 2 in the same manner as the movable carriage 1 of the first embodiment.
[0091]
Further, in the present embodiment, a plurality of ultrasonic sensors 51 are arranged as distance measuring sensors on the front surface, left side surface, and right side surface of the support portion 12A. These ultrasonic sensors 51 measure the distance between the moving carriage 2 and the obstacle. Further, instead of the ultrasonic sensor 51, as shown in FIG. 21, a laser fuzzy finder 53 may be mounted on the front surface and used as a distance measuring sensor. According to the laser fuzzy finder 53, it is possible to measure the distance to the obstacle with a relatively simple configuration.
[0092]
The distance between the movable carriage 2 and the obstacle is measured using a distance measuring sensor such as the ultrasonic sensor 51 or the laser fuzzy finder 53 described above, and the measurement result is input to the control means 14 (see FIG. 2). By performing movement control of the mobile carriage 2 based on this, it is possible to prevent a collision with an obstacle.
[0093]
In the movable carriage 2 shown in FIG. 22, a plurality of ultrasonic sensors 54 are disposed as position sensors inside the support portion 12A. These ultrasonic sensors 54 determine whether the user is away from the space 52 inside the support portion 12A. If it is determined that the motor is separated, the motor 20 (see FIG. 2) is immediately stopped and the movable carriage 2 is stopped. Thereby, the unexpected movement of the mobile trolley 2 can be prevented. Further, even when the user is in the space 52, depending on the position (for example, when the user is in a position deviated from the normal position), the movement of the movable carriage 2 is changed, and the speed is changed or stopped. Thus, further safety can be ensured. In place of the ultrasonic sensor 54, the above-described laser fuzzy finder may be attached.
[0094]
Here, when the user can limit the contact point on the support portion 12A when using the mobile carriage 2, by attaching a tactile sensor such as a touch sensor near the contact point, It is also possible to provide a safety function that prevents the movable carriage 2 from operating unless the contact sensor is touched.
[0095]
FIG. 23 shows an example in which the mobile carriage 2 is applied to a walking support system.
[0096]
As shown in the figure, a support portion 55 is provided on the upper surface of the support portion 12A of the movable carriage 2. The support unit 55 has an arm rest 56 in the vicinity of the chest height of the user S, and an operation rod 57 serving as a user operation unit is fixed to the front end of the support unit 55. Since the operation lever 57 is configured integrally with the arm rest 56, the user S puts his arm on the arm rest 56 and operates it while holding the operation lever 57, so that the support section 55 is more appropriately arranged. By applying force, the movable carriage 2 can be moved based on this force. The support portion 55 is configured integrally with the force sensor 13 (see FIG. 8) via the support portion 12A. And The entire support unit 55 becomes a force input unit. Therefore, such a system can provide the same safety and intuitive operability as a passive device with respect to a force like a cart with casters. The support portion 55 may be directly attached to the force sensor 13 by, for example, making a hole in a part of the support portion 12A. Here, a joystick may be provided instead of the operation rod 57. For example, the operation of the joystick can be converted into an electrical signal, and this signal can be used as an auxiliary for movement control of the mobile carriage 2. In this case, finer movement control can be realized. That is, for example, when the physical strength is weak or the obstacle is progressing, and smooth operation cannot be performed only by inputting the force from the arm rest 56, the auxiliary operation by holding the joystick is performed. Becomes effective. In addition, by appropriately changing the contribution rate of the arm rest 56 and the joystick to the movement control of the mobile carriage 2, it is possible to take a fine response according to the type and degree of the failure.
[0097]
In FIG. 24, the mobile carriage 2 Support An example applied to an assisted walking system is shown.
[0098]
As shown in the figure, a support portion 60 is provided on the upper surface of the support portion 12A of the movable carriage 2. Support department 60 Has a holding portion 61 in the vicinity of the height of the waist of the user S, and holds the body weight by holding a part of the body (for example, the waist) by the holding portion 61. As a result, the user S can use both hands freely and the front space is expanded, so that the user S can perform various operations using both hands while using the walking support system. This type of walking support system can be constructed relatively easily by the support unit 60 capable of detecting force in any part and the movable carriage 2 that can move in all directions.
[0099]
FIG. 25 shows an example in which the movable carriage is applied to a power assist type wheelchair system. In this example, the moving carriage 1 described in the first embodiment is used as the moving carriage.
[0100]
As shown in the figure, a chair 62 is attached to the upper surface of the support portion 12 of the movable carriage 2. The chair 62 includes a seat portion 63 on which a user is seated, an armrest 64, an operation rod 65 serving as an operation portion, and an arm rest 66 used by, for example, a caregiver. Thereby, it can utilize as an electric wheelchair. The user applies force through the seat 63. The operation rod 65 may be replaced with a joystick, like the operation rod 57 described with reference to FIG.
[0101]
Further, from the same view as the support unit 55 of the walking support system described with reference to FIG. 23, a caregiver or the like can apply force through the arm rest 66 from the rear of the wheelchair, and the caregiver or the like can be applied with less force. You can push the wheelchair. That is, it can also be used as a power assist system.
[0102]
Furthermore, since most of the outside of the wheelchair is covered with the support unit 12 integrated with the force sensor 13, it is possible to detect not only the force applied by the caregiver but also the force when contacting an obstacle, High safety can be ensured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing a right side surface of a mobile carriage according to a first embodiment.
FIG. 2 is a view taken along the line AA in FIG. 1;
FIG. 3 is a perspective view of a Mecanum wheel.
FIG. 4 is a perspective view of an omni wheel.
FIG. 5 is a top view showing the arrangement of Mecanum wheels.
FIG. 6 is a partially broken perspective view showing the entire configuration of the support portion.
FIG. 7 is a diagram showing a force sensor.
FIG. 8 is a diagram for explaining a mounting state of a force sensor interposed between a vehicle body and a support portion.
FIG. 9 is a block diagram for explaining control of the entire moving carriage.
FIG. 10 is a diagram for explaining the safety of a mobile carriage.
FIG. 11 is a diagram for explaining damping control.
FIGS. 12A and 12B are diagrams showing experimental results for confirming the safety of a mobile carriage.
FIG. 13 is a diagram for explaining a caster action.
FIGS. 14A to 14D are diagrams for explaining the effectiveness of caster actions. FIGS.
FIG. 15 is a diagram for explaining the movement of a carriage when a neural network is used.
FIG. 16 is a diagram illustrating a neural network.
FIG. 17 is a diagram illustrating a trajectory used for learning of a neural network.
FIGS. 18A to 18D are diagrams showing the effectiveness of control using a neural network when compared with damping control. FIGS.
FIG. 19 is a diagram showing the effectiveness of control using a neural network when compared with damping control.
FIG. 20 is a top view of a movable carriage equipped with an ultrasonic sensor as a distance measuring sensor.
FIG. 21 is a top view of a moving carriage equipped with a laser fuzzy finder as a distance measuring sensor.
FIG. 22 is a top view of a movable carriage equipped with an ultrasonic sensor as a position sensor.
FIG. 23 is a diagram showing an example in which a moving carriage is applied to a walking support system.
FIG. 24 is a diagram showing an example in which a moving carriage is applied to a logistic support type walking system.
FIG. 25 is a diagram showing an example in which a movable carriage is applied to a power assist type wheelchair system.
[Explanation of symbols]
1, 2 moving cart
10a, 10b, 10c, 10d
Wheel
11 Body
12, 12A
Supporting part
13 Force sensor
14 Control means
20 Drive means (motor)
24 Obstacle contact part (front plate)
25 Obstacle contact part (left side plate)
26 Obstacle contact part (right side plate)
27 Obstacle contact part (rear plate)
40 Free joint
42 Castor wheel
51 Ranging sensor (ultrasonic sensor)
53 Ranging sensor (Laser fuzzy finder)
54 Position sensor (ultrasonic sensor)
55,60 support department
63 Seat
r Horizontal distance from the center of rotation of the caster free joint to the center of rotation of the caster wheel
M obstacle
S user

Claims (8)

利用者の移動を支援するパワーアシスト型移動台車において、
回転自在な複数の車輪によって安定した姿勢で支持される車体と、
前記複数の車輪のうちの少なくとも3個を独立に駆動制御する駆動手段と、
前記車体に対して相対変位可能に配設されるとともに、利用者を支持する支持部と、
前記車体と前記支持部との間に介装され、前記支持部に作用する外力を検出する力覚センサと、
前記力覚センサが検出した外力の大きさ及びその方向に基づき、前記駆動手段を制御して前記車体の移動方向及び移動速度を決定する制御手段と、を備え、
前記独立に駆動制御される車輪が、全方向移動機能を有し、
前記支持部は、歩行する利用者の腕を介して又は歩行する利用者の腰部を保持して、外力として利用者の体重の一部が作用するサポート部と、前記車体を覆うカバー状に構成されていて、前記外力として障害物からの力が作用する障害物当接部と、を有してなる、
ことを特徴とするパワーアシスト型移動台車。
In the power-assist type mobile cart that supports the movement of users,
A vehicle body supported in a stable posture by a plurality of rotatable wheels;
Drive means for independently driving and controlling at least three of the plurality of wheels;
A support portion that is disposed so as to be relatively displaceable with respect to the vehicle body and supports a user;
A force sensor that is interposed between the vehicle body and the support portion and detects an external force acting on the support portion;
Control means for controlling the driving means based on the magnitude and direction of the external force detected by the force sensor and determining the moving direction and moving speed of the vehicle body,
The independently driven wheel has an omnidirectional movement function,
The support part is configured to hold a waist part of a walking user through a user's arm or a support part on which a part of the weight of the user acts as an external force, and a cover shape that covers the vehicle body And an obstacle abutting portion on which a force from an obstacle acts as the external force.
This is a power-assisted mobile trolley.
前記車体が、すべて独立に駆動制御される車輪により支持されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のパワーアシスト型移動台車。
The vehicle body is supported by wheels that are all driven and controlled independently.
The power assist type mobile trolley according to claim 1.
障害物との間の距離を計測する測距センサを有し、
前記制御手段は、前記測距センサが計測する距離に基づいて、前記駆動手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーアシスト型移動台車。
Has a distance measuring sensor to measure the distance between obstacles,
The control means controls the driving means based on a distance measured by the distance measuring sensor.
The power assist type mobile trolley according to claim 1 or 2.
利用者の位置を検出する位置センサを有し、
前記制御手段は、前記位置センサが検出する利用者の位置に基づいて、利用者が前記支持部から離れたか否かを判別し、離れたと判別した場合には、前記駆動手段を停止させる、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車。
It has a position sensor that detects the user's position,
The control means determines whether or not the user has separated from the support unit based on the position of the user detected by the position sensor, and if it is determined that the user has left, stops the driving means.
The power assist type mobile trolley according to any one of claims 1 to 3.
前記制御手段は、前記力覚センサから得られた力及びモーメントが、ダンピング係数とパワーアシスト型移動台車全体の並進速度及び回転速度との積に等しいものとして、前記駆動手段に対してダンピング制御を行う、
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車。
The control means assumes that the force and moment obtained from the force sensor are equal to the product of the damping coefficient and the translation speed and rotation speed of the entire power-assisted moving carriage, and performs damping control on the drive means. Do,
The power assist type mobile trolley according to any one of claims 1 to 4 .
前記制御手段は、キャスタの運動についての情報を有し、前記力覚センサから得られた力及びモーメントに基づいて、パワーアシスト型移動台車全体を前記キャスタと仮想してその運動に対応するように、前記駆動手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車。
The control means has information on the motion of the caster, and based on the force and moment obtained from the force sensor, the entire power assist type mobile carriage is virtually assumed to correspond to the motion of the caster. Controlling the drive means;
The power assist type mobile trolley according to any one of claims 1 to 4 .
前記制御手段は、前記仮想上のキャスタのフリージョイントの回転中心からキャスタホイールの回転中心までの水平距離を、前記パワーアシスト型移動台車全体の移動速度に応じて変化させる、
ことを特徴とする請求項に記載のパワーアシスト型移動台車。
The control means changes a horizontal distance from a rotation center of a free joint of the virtual caster to a rotation center of a caster wheel according to a moving speed of the entire power assist type moving carriage.
The power assist type mobile trolley according to claim 6 .
前記制御手段は、前記力覚センサから得られた力及びモーメントと、利用者が意図したパワーアシスト型移動台車全体の速度ベクトルとの関係をニューラルネットワークに学習させ、その学習結果に基づいて、利用者の意図に基づく運動を生成すべく、前記駆動手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のパワーアシスト型移動台車。
The control means causes the neural network to learn the relationship between the force and moment obtained from the force sensor and the speed vector of the entire power assist type mobile carriage intended by the user, and uses the result based on the learning result. Controlling the drive means to generate a movement based on the person's intention;
The power assist type mobile trolley according to any one of claims 1 to 4 .
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