JP4522040B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に係り、特に、レジストパターンの線幅の制御性を向上しうる半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、フォトレジストを用いたリソグラフィ技術は、半導体装置の製造に際して不可欠な技術となっている。近年のLSIの高集積化、高性能化に伴い、レジストパターンの更なる微細化や、パターン幅の高い精度での制御が求められている。
【0003】
従来の技術においては、積層膜が形成された基板の最上層に反射防止膜を形成し、反射防止膜上にレジスト膜が形成されていた。この反射防止膜により、積層膜が形成された基板からの露光光の反射を抑制し、レジストパターンの線幅の制御性の向上が図られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板上に積層膜を形成する際には、通常、成膜条件のばらつき等により積層膜を構成する各々の膜の膜厚にばらつきが生じている。このため、基板表面での反射率が変動してしまい、レジストパターンの線幅を高い精度で制御することは困難であった。また、線幅を高い精度で制御できる程度に反射率の変動を抑えようとすると、各々の膜に対して厳しい膜厚管理が要求されるが、現状の成膜技術では、要求を満足する膜厚管理を行うことは極めて困難であった。
【0005】
一方、特開平7−226366号公報には、反射防止膜を薄膜化し、配線の微細加工性を向上しうる半導体装置の製造方法が開示されている。この方法では、反射防止膜の下に形成された膜の膜厚の変動に対して反射率の変動が小さくなるように、反射防止膜の膜厚が設定されている。この方法によれば、反射防止膜の下に形成された膜の膜厚の変動による反射率の変動をある程度抑えることは可能である。
【0006】
しかしながら、半導体装置の更なる微細化の進行に対応すべくレジストパターンの線幅を更に高い精度で制御するためには、積層膜を成膜する時に設定した膜厚の変動のみ考慮するだけでは十分ということはできない。すなわち、より厳しい線幅制御に対して大きな影響を与えるようになってくるウェーハ面内やウェーハ間の積層膜の膜厚の変動による反射率の変動をも考慮する必要がある。このため、従来のレジストパターンの制御方法では、半導体装置の微細化に伴う厳しい線幅制御の要求を満足することが困難である。
【0007】
本発明の目的は、基板上に形成された積層膜の各々の膜の膜厚の変動に大きく影響されることなく、積層膜上に形成されるレジストパターンの線幅の制御性を向上することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、半導体基板上に少なくとも第1の膜と、前記第1の膜上に形成された第2の膜とを有する積層膜を形成する工程と、前記積層膜上に反射防止膜を形成する工程と、前記反射防止膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に露光光を照射することにより前記レジスト膜をパターニングする工程とを有し、前記第2の膜を形成する工程では、前記第2の膜が所定の膜厚で反射率が最小となるような前記第2の膜の光学定数を求め、前記光学定数を用いて、前記第2の膜を形成する際に生ずる前記第2の膜の膜厚の変動に対する、前記第2の膜と前記反射防止膜との界面における前記露光光の反射率の変動が0.08%/nm以下となるような膜厚をシミュレーションで決定し、前記光学定数および前記シミュレーションで決定された前記第2の膜の膜厚となるような条件で前記第2の膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法について図1乃至図7を用いて説明する。
【0010】
本実施形態では、フラッシュメモリのメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極及び周辺回路の配線を形成する工程を例に説明するが、他のあらゆる半導体装置の製造方法にも適用可能である。
【0011】
まず、フラッシュメモリのメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極及び周辺回路の配線の一般的な形成方法について図1及び図2を用いて説明する。図1及び図2はフラッシュメモリのメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極及び周辺回路の配線の形成方法を示す工程断面図である。なお、図1(a1)乃至図1(d1)、及び図2(a1)乃至図2(c1)は半導体基板のメモリセル領域での工程断面図を示し、図1(a2)乃至図1(d2)、及び図2(a2)乃至図2(c2)は半導体基板の周辺回路領域での工程断面図を示している。
【0012】
まず、ゲート絶縁膜となる酸化膜(図示せず)が形成された半導体基板10上に、膜厚200nmの多結晶シリコン膜12と、膜厚15nmのシリコン酸化膜14と、シリコン窒化膜16と、シリコン窒化酸化膜からなる反射防止膜18とを順次形成する。次いで、反射防止膜18上に、レジスト膜20を形成する(図1(a1)、図1(a2)を参照)。
【0013】
次いで、所定の露光光源を用いて反射防止膜18上に形成されたレジスト膜20を露光し、メモリセル領域におけるレジスト膜20をトランジスタのゲート電極の平面形状にパターニングする(図1(b1)、図1(b2)を参照)。
【0014】
次いで、パターニングされたレジスト膜20をマスクとして、反射防止膜18と、シリコン窒化膜16とを順次エッチングする(図1(c1)、図1(c2)を参照)。
【0015】
次いで、シリコン窒化膜16のパターニングに用いたレジスト膜20を除去する(図1(d1)、図1(d2)を参照)。
【0016】
次いで、パターニングされたシリコン窒化膜16をハードマスクとして、シリコン酸化膜14と、多結晶シリコン膜12とを順次エッチングする。こうして、半導体基板10のメモリセル領域にトランジスタのゲート電極が形成される。このとき、反射防止膜18はエッチングにより除去され、ハードマスクとして用いたシリコン窒化膜16の膜厚はエッチングにより減少する(図2(a1)、図2(a2)を参照)。
【0017】
上述のようにしてメモリセル領域にメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極を形成した後、周辺回路領域において周辺回路の配線を形成する。以下、周辺回路領域における周辺回路の配線の形成について説明する。
【0018】
まず、ゲート電極が形成された半導体基板10の全面にレジスト膜22を形成する(図2(b1)、図2(b2))を参照)。
【0019】
次いで、所定の露光光源を用いてレジスト膜22を露光し、周辺回路領域におけるレジスト膜22を周辺回路パターンにパターニングする(図2(c1)、図1(c2)を参照)。
【0020】
次いで、パターニングされたレジスト膜22をマスクとして、シリコン窒化膜16をエッチングする。次いで、シリコン窒化膜16のパターニングに用いたレジスト膜22を除去する。
【0021】
次いで、パターニングされたシリコン窒化膜16をハードマスクとして、シリコン酸化膜14と、多結晶シリコン膜12とを順次エッチングする。こうして、半導体基板10の周辺回路領域に周辺回路の配線が形成される(図2(d1)、図2(d2))。
【0022】
こうして、半導体基板10のメモリセル領域にメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極が形成され、周辺回路領域に周辺回路の配線が形成される。
【0023】
従来の製造工程においては、単に、反射防止膜18の下に形成された膜の膜厚の変動に対して反射率の変動が抑制されるように反射防止膜18の膜厚を設定することにより、レジストパターンの線幅の制御性の向上が図られていた。このため、露光光の反射率が半導体基板10上に形成された積層膜17の各々の膜の膜厚の変動に大きく影響され、レジストパターンの線幅を高い精度で制御することは困難であった。
【0024】
これに対し、本実施形態による半導体装置の製造方法では、反射防止膜18の下に形成するシリコン窒化膜16の膜厚を、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対して露光光の反射率の変動が抑制されるように設定する。反射防止膜16の下地であるシリコン窒化膜16の膜厚が変動しても反射率の変動が抑制されるので、積層膜17の膜厚の変動の線幅の制御性への影響を低減することが可能となる。以下、本実施形態による半導体装置の製造方法におけるシリコン窒化膜16の膜厚の設定方法について詳述する。
【0025】
まず、図1(a1)及び図1(a2)に示すように、多結晶シリコン膜12、シリコン酸化膜14、及びシリコン窒化膜16からなる積層膜17と、反射防止膜18と、レジスト膜20とが順次形成された半導体基板10について、露光光を照射したときのシリコン窒化膜16の膜厚と、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における露光光の反射率との関係をシミュレーションにより求める。シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における露光光の反射率に着目するのは、その界面における反射率の変動を抑制することができれば、反射防止膜18の下地である積層膜17の膜厚の変動による反射率の変動を抑制すれば、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における露光光の反射率の変動も抑制されるからである。
【0026】
図3は、シリコン窒化膜16の膜厚と、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における露光光の反射率との関係をシミュレーションにより求めた結果を示すグラフの一例である。図3(a)に示すグラフは露光光源として波長248nmのKrFエキシマレーザを用いた場合、図3(b)に示すグラフは露光光源として波長198nmのArFエキシマレーザを用いた場合、図3(c)に示すグラフは露光光源として波長157nmのF2エキシマレーザを用いた場合、図3(d)に示すグラフは露光光源として高圧水銀ランプのi線(波長365nm)を用いた場合をそれぞれ示している。
【0027】
図3(a)乃至図3(d)に示す各グラフのいずれにおいても、グラフ中楕円で囲んだ範囲内のように、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対して、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制される膜厚の範囲が存在している。したがって、シリコン窒化膜16の膜厚を、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対して反射率の変動が抑制されるように設定すれば、積層膜の膜厚の変動がレジストパターンの線幅の変動に及ぼす影響を抑制することができる。例えば、シリコン窒化膜16の膜厚が25nm以上変動した場合に、シリコン窒化膜16表面における反射率の変動が2%以下、より好ましくは1%以下となるようにシリコン窒化膜16の膜厚を設定する。すなわち、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対して、シリコン窒化膜16表面における反射率の変動率が0.08%/nm以下、より好ましくは0.04%/nm以下に抑制されるように設定する。露光光源として波長248nmのKrFエキシマレーザを用いる場合には、図3(a)のグラフより、例えば、シリコン窒化膜16の膜厚を100nmに設定することができる。
【0028】
また、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対して反射率が大きく変動し極大値及び極小値が現れる範囲の膜厚を除くため、露光光の波長に対するシリコン窒化膜16の膜厚の比が0.4以上となる範囲内に、シリコン窒化膜16の膜厚を設定することが望ましい。
【0029】
このように、本実施形態による半導体装置の製造方法では、反射防止膜18の下に形成されるシリコン窒化膜16の膜厚を、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対してシリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制されるように設定するので、積層膜17の各膜の膜厚の変動に対する露光光の反射率の変動を抑制することが可能となる。これにより、半導体基板10上に形成された積層膜17の各膜の膜厚の変動に大きく影響されることなく、レジスト膜20を露光して形成するレジストパターンの線幅の制御性を向上することができる。
【0030】
なお、シリコン窒化膜16はハードマスクとして用いるためにエッチングによりパターニングされるものである。このため、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制される範囲内であるとともに、エッチングによるパターニングが高い精度で可能な程度の膜厚に、シリコン窒化膜16の膜厚を設定することが望ましい。具体的には、シリコン窒化膜16の膜厚を200nm以下、より好ましくは150nm以下に設定することが望ましい。
【0031】
また、本実施形態による半導体装置の製造方法では、反射防止膜18の光学定数と、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率との関係をシミュレーションにより求める。そして、シミュレーションにより求められた反射防止膜18の光学定数と反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率との関係に基づき、反射防止膜18の光学定数を反射率が低減されるように設定する。すなわち、本実施形態では、光学定数である屈折率n及び減衰係数kと反射率との関係から、反射率が例えば0.1%以下に低減されるように、反射防止膜18の屈折率n及び減衰係数kを設定する。
【0032】
図4は、反射防止膜18の屈折率n及び減衰係数kと反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率との関係をシミュレーションにより求めた結果を示すグラフである。ここで、反射防止膜18の膜厚は、例として35nmである。露光光源としては波長248nmのKrFエキシマレーザを用いている。
【0033】
図4に示すように、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率は、屈折率n、減衰係数kの値によって変化し、グラフ中矢印で指し示す領域において最小となっている。したがって、この場合には、反射防止膜18の屈折率n、減衰係数kを、例えばグラフ中矢印で指し示す領域内の反射率が最小となるn=1.98、k=0.3に設定する。なお、実際の工程において成膜する反射防止膜18の屈折率n及び減衰係数kは、成膜時における原料ガスの流量を適宜設定することにより、所望の値に設定することが可能である。
【0034】
なお、シリコン窒化膜16についても、上述した反射防止膜18について行ったものと同様のシミュレーションを行い、最適な光学定数を決定する。手順としては、まず、ハードマスクとして最小限必要なシリコン窒化膜16の膜厚で、反射防止膜18について行ったものと同様のシミュレーションを行い、最適な光学定数を決定する。この光学定数を用いて、図3に示すシリコン窒化膜16の膜厚と、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における露光光の反射率との関係を求めるシミュレーションを行い、最適なシリコン窒化膜16の膜厚を決定する。このとき、シリコン窒化膜16の膜厚が、図3に示すグラフ中楕円で囲んだ範囲内のように、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制される範囲内にない場合がある。この場合には、膜厚等の条件を設定し直して上記手順を繰り返し、シリコン窒化膜16の最適な光学定数及び膜厚の組合せを決定する。
【0035】
以上のようにして、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制されるシリコン窒化膜16の膜厚及び光学定数と、そのとき反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率が低減される反射防止膜20の膜厚及び光学定数をシミュレーションにより決定する。
【0036】
なお、シミュレーションの条件によっては、望ましいシリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚及び光学定数を得ることができない場合がある。この場合には、シリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚、光学定数等の条件を設定し直して上述の操作を繰り返し、シリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における露光光の反射率の変動が抑制されるとともに、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における露光光の反射率が低減されるシリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚及び光学定数の値の最適な組合せを求める。露光光源として248nmのKrFエキシマレーザを用いる場合には、例えば、シリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚及び光学定数の値の最適な組合せとして、シリコン窒化膜16の膜厚100nm、屈折率2.39、減衰係数0.65、シリコン窒化酸化膜からなる反射防止膜18の膜厚35nm、屈折率1.98、減衰係数0.3という組合せを得ることができる。
【0037】
上述のようにしてシリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚及び光学定数を設定した場合に、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率を評価すると、シリコン酸化膜14、シリコン窒化膜16、反射防止膜18それぞれの膜厚の変動に対して図5、図6に示すグラフのようになる。
【0038】
図5は、シリコン酸化膜14、シリコン窒化膜16それぞれの膜厚と反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率との関係をシミュレーションにより求めた結果を示すグラフである。図5から明らかなように、シリコン酸化膜14の膜厚が5〜19.3nmの範囲で変化し、シリコン窒化膜16の膜厚が90〜116nmの範囲で変化したとしても、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率は、例えば0.06%以下に抑えられている。
【0039】
また、図6は、シリコン窒化膜16、反射防止膜18それぞれの膜厚と反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率との関係をシミュレーションにより求めた結果を示すグラフである。図6から明らかなように、シリコン窒化膜16の膜厚が102nm±7.5nmの範囲内で変化し、反射防止膜18の膜厚が35nm±3nmの範囲内で変化したとしても、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率は、例えば、0.1%以下に抑えることが可能であることがわかる。
【0040】
図5及び図6に示す評価結果から明らかなように、反射防止膜18の下に形成されるシリコン窒化膜16、反射防止膜18の膜厚及び光学定数を上述のように設定することにより、半導体基板10上に形成された積層膜17の膜厚の変動に対して、露光光の反射率を低減するとともに、その変動を抑制することができることが示された。これにより、レジストパターンの線幅の制御性を向上することができる。
【0041】
上述のように、本実施形態による半導体装置の製造方法では、反射防止膜18の下のシリコン窒化膜16を、シリコン窒化膜16の膜厚の変動に対してシリコン窒化膜16と反射防止膜18との界面における反射率の変動が抑制されるように形成し、また、反射防止膜18を、反射防止膜18とレジスト膜20との界面における反射率が低減されるように形成するので、半導体基板10側からの露光光の反射率を低減することができ、その反射率の変動を抑制することができる。これにより、レジストパターンの線幅の制御性が向上された状態で、レジスト膜20をパターニングすることができる。
【0042】
一方、周辺回路を形成する工程においてレジスト膜22がその上に直接形成されるシリコン窒化膜16は、ハードマスクとして用いた際にエッチングされ膜厚が減少することとなる。そこで、本実施形態による半導体装置の製造方法では、膜厚が減少した場合においてもシリコン窒化膜16表面における反射率が例えば6%以下、より好ましくは3%以下に低減されているように、シリコン窒化膜16の膜厚及び/又は光学定数を設定する。
【0043】
図7は、シリコン窒化膜16をハードマスクとして用いた後のシリコン窒化膜16の膜厚とシリコン窒化膜16と表面における露光光の反射率との関係をシミュレーションにより求めた結果を示すグラフである。このとき、反射防止膜18はエッチングにより除去されている。
【0044】
図7に示す場合には、エッチング後にシリコン窒化膜16の膜厚が、反射率が低減される65nm程度に減少するように、シリコン窒化膜16についてその成膜時の膜厚を設定する。これにより、シリコン窒化膜16上に直接レジスト膜22を形成して露光する場合においても、露光光の反射率を低減することができる。したがって、シリコン窒化膜16上に直接レジスト膜22を形成する場合においても、レジストパターンの線幅の制御性を向上することができる。
【0045】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0046】
例えば、上記実施形態では、シリコン窒化膜12をハードマスクとして用いていたが、シリコン窒化膜12は、必ずしもハードマスクとして用いるものでなくてもよい。例えば、図8(a)乃至図8(c)に示すように、半導体基板10上に、多結晶シリコン膜12、シリコン酸化膜14、シリコン窒化膜16、及び反射防止膜18を形成した積層膜上にレジスト膜20を形成し、レジスト膜20をパターニングして、パターニングしたレジスト膜20をマスクとして半導体基板10まで各膜をエッチングする場合においても、上記実施形態と同様にして、シリコン窒化膜16の膜厚や光学定数、反射防止膜18の光学定数を設定することにより、レジストパターンの線幅の制御性を向上することができる。
【0047】
また、上記実施形態では、反射防止膜18の下に形成する膜としてシリコン窒化膜16を用いたが、反射防止膜18の下に形成する膜はシリコン窒化膜16に限定されるものではない。例えば、シリコン窒化酸化膜等を反射防止膜18の下に形成する膜として用いることができる。
【0048】
また、上記実施形態では、反射防止膜18としてシリコン窒化酸化膜を用いたが、反射防止膜18はシリコン窒化膜に限定されるものではない。例えば、塗布型の有機反射防止膜、アモルファスカーボン膜等を反射防止膜18として用いることができる。
【0049】
また、上記実施形態では、露光光源としてKrFエキシマレーザを用いる場合を例に説明したが、露光光源にはあらゆる光源を用いることができる。例えば、ArFエキシマレーザ、F2エキシマレーザ、高圧水銀ランプのi線等を用いることができる。狭い線幅のレジストパターンの形成に用いられるKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、F2エキシマレーザを用いる場合には、線幅の高精度の制御が要求されるので特に有効である。
【0050】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、半導体基板上に少なくとも第1の膜と第2の膜とを有する積層膜を形成する工程と、積層膜上に反射防止膜を形成する工程と、反射防止膜上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜に露光光を照射することによりレジスト膜をパターニングする工程とを有する半導体装置の製造方法において、第2の膜を、第2の膜の膜厚の変動に対して第2の膜と反射防止膜との界面における反射率の変動が抑制されるように形成し、また、反射防止膜を、反射防止膜とレジスト膜との界面における反射率が低減されるように形成するので、半導体基板側からの露光光の反射率を低減することができ、その反射率の変動を抑制することができる。これにより、レジストパターンの線幅の制御性が向上された状態で、レジスト膜をパターニングすることができる。
【0051】
また、第2の膜をマスクとして第1の膜をエッチングした後に、さらに第2の膜をパターニングし、第2の膜をマスクとして第1の膜をパターニングする場合にも、第2の膜の表面における反射率が低減されるように、第2の膜の膜厚を設定するので、第2の膜をパターニングするために第2の膜上に形成するレジストパターンの線幅の制御性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フラッシュメモリのメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極及び周辺回路の配線の形成方法を示す工程断面図(その1)である。
【図2】フラッシュメモリのメモリセルを構成するトランジスタのゲート電極及び周辺回路の配線の形成方法を示す工程断面図(その2)である。
【図3】シリコン窒化膜の膜厚と反射率との関係を示すグラフである。
【図4】反射防止膜の光学定数と反射率との関係を示すグラフである。
【図5】シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜の膜厚と反射率との関係を示すグラフである。
【図6】シリコン窒化膜及び反射防止膜の膜厚と反射率との関係を示すグラフである。
【図7】シリコン窒化膜をハードマスクとして用いた後のシリコン窒化膜の膜厚と反射率との関係を示すグラフである。
【図8】本発明による半導体装置の製造方法を適用しうる他の例を示す工程断面図である。
【符号の説明】
10…半導体基板
12…多結晶シリコン膜
14…シリコン酸化膜
16…シリコン窒化膜
17…積層膜
18…反射防止膜
20…レジスト膜
22…レジスト膜
Claims (9)
- 半導体基板上に少なくとも第1の膜と、前記第1の膜上に形成された第2の膜とを有する積層膜を形成する工程と、
前記積層膜上に反射防止膜を形成する工程と、
前記反射防止膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜に露光光を照射することにより前記レジスト膜をパターニングする工程とを有し、
前記第2の膜を形成する工程では、前記第2の膜が所定の膜厚で反射率が最小となるような前記第2の膜の光学定数を求め、前記光学定数を用いて、前記第2の膜を形成する際に生ずる前記第2の膜の膜厚の変動に対する、前記第2の膜と前記反射防止膜との界面における前記露光光の反射率の変動が0.08%/nm以下となるような膜厚をシミュレーションで決定し、前記光学定数および前記シミュレーションで決定された前記第2の膜の膜厚となるような条件で前記第2の膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の膜を形成する工程では、前記第2の膜の膜厚の変動に対する前記反射率の変動が0.04%/nm以下となるような膜厚の前記第2の膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の膜を形成する工程では、前記露光光の波長に対する前記第2の膜の膜厚の比が0.4以上となるような膜厚の前記第2の膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の半導体装置の製造方法において、
前記反射防止膜を形成する工程では、前記反射防止膜と前記レジスト膜との界面における前記露光光の反射率が0.1%以下となるように反射防止膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記レジスト膜をパターニングする工程の後に、パターニングされた前記レジスト膜をマスクとして、前記反射防止膜及び前記第2の膜をエッチングする工程と、前記第2の膜をマスクとして、前記第1の膜をエッチングする工程とを更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の膜を形成する工程では、前記第2の膜をマスクとして前記第1の膜をエッチングした際に薄くなった前記第2の膜を更にパターニングする際に前記第2の膜の表面における前記露光光の反射率が6%以下となるような膜厚の前記第2の膜を形成し、
前記第1の膜をパターニングする工程の後に、さらに前記第2の膜をパターニングし、パターニングされた前記第2の膜をマスクとして前記第1の膜をパターニングする
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記レジスト膜をパターニングする工程の後に、パターニングされた前記レジスト膜をマスクとして、前記積層膜をエッチングする工程を更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の膜は、多結晶シリコン膜である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記レジスト膜を露光する工程では、前記露光光の光源として、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、又はF2エキシマレーザを用いる
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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