JP4521439B2 - 小物入れ開閉二重箱 - Google Patents
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Description
図1(a)は,上記特許文献1に開示された矩形状で片面が開放された下箱1と上箱2からなる外箱3内に,上面が開放されている同じく矩形状の内箱4を収納し,上箱2を開くことで内箱4とその中に納められた菓子,装飾品などが見られるようになっている。
図1(b)は,(a)における箱の形が平面視でハート型の開閉箱であり,詳細は(a)と変わりはないので,説明を省略する。
また図1(c)は,外箱5の上面が開閉自在の蓋6で閉じられ,この蓋6を開くことで,外箱5が開放され,内部の内箱7及その中に納められた菓子,装飾品などが見られるようになっている。
上記の例は,矩形状の開閉箱に関するものであるが,断面円形の箱や,楕円形の箱なども見受けられる。
また,宝石や貴金属そのほか貴重品を入れたり,菓子容器としての開閉二重箱では,その外観の意匠性を高めるために,外張りがクロスなどで出来ており,開閉の連結部が,このクロスで繋がっているだけのものが多く見られるが,このようなクロスによる外張りは,単純にクロスを接着しただけのものが多く,上記連結部で大きい角度で開閉すると,この連結部に大きい外力が掛かって外張りが剥がれるといった問題が発生する。
従って本発明は,上述の従来技術では解決できなかった開閉二重箱における意外性を向上させることが出来る,優れた開閉二重箱の提供を第1の目的とする。また,第2の目的は,上記のように開閉時に大きい外力が掛からないような開閉二重箱の構造を提供することである。
開閉自在の外箱と内箱の二重箱となっている小物入れ開閉二重箱であって,
前記外箱は,閉じた状態での平面視がハート型で,その葉末端部を通る中心線で分割された左右対称の右側外箱と左側外箱とからなり,上記右側外箱と左側外箱とは,これらを連結する垂直の連結部を中心として開閉自在であり,前記内箱は,平面視のハート型外形が前記閉じられた外箱の平面視でのハート型外形と略相似形となっている小物入れ開閉二重箱において,
前記連結部が,前記ハート型の葉末端部に設けられていることを特徴とする小物入れ開閉二重箱として構成されている。
この構成は,小物入れ開閉二重箱を平面的にとらえた構成で限定したものであるが,この構成によって,この小物入れ開閉二重箱では,外箱がハート型の葉末端部で連結された構造であるため,この連結部を中心に外箱を左右に開くと,その開く動作に伴って,内箱のハート型外形のうち,葉元部を含む葉上端部が徐々に見えてくるので,開く動作を行っている使用者は,非常に意外な感覚におそわれ,徐々に開いていく内箱のハート型全貌を楽しむことが出来る。
このような小物入れ開閉二重箱では,前記連結部が,前記ハート型の葉末端部に設けられていることが望ましい。
理由の詳細は後述するが,前記連結部が,前記ハート型の葉末端部に設けられていることによって,外箱の連結部を鋭角に曲げる必要がなく,上記連結部に大きい力が加わらないので,上記連結部が破損する問題が解消される。
さらに,この発明に係る小物入れ開閉二重箱は,前記内箱がその葉末端部を外箱の葉末端部に略重ねた状態で外箱内に収納されてなるように構成することが出来る。
このような構成によって,限られた外箱に収められる内箱として大きな内容量を持たせることが出来る。
さらに,具体的には,内箱が外箱内に収納された状態で,内箱の前記測板の外面が,外箱の測板の内面に略当接し,内箱の前記葉末端部と外箱の葉末端部とが略当接する大きさに構成されてなる小物入れ開閉二重箱が提供される。
ここに,図1は,従来の開閉箱型の小物入れを示す斜視図,図2は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における正面図,図2は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における正面図,図3は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における右側面図,図4は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における上面図,図5は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における底面図,図6は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を閉じた状態における背面図,図7は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の内箱の正面図,図8は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の内箱の右側面図,図9は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の内箱の上面図,図10は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の内箱の底面図,図11は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の内箱の背面図,図12は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱の斜視図,図13は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を開いた状態の斜視図に相当する写真,図14は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を開いた状態の斜視図に相当する写真,図15は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を開いた状態の斜視図に相当する写真,図16は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱を開いた状態の斜視図に相当する写真,図17は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱にリボンをかけた状態を示す斜視図に相当する写真,図18は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱にリボンをかけた状態を示す正面図に相当する写真,図19は,本発明の一実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱の外箱をハート型の葉末端部を中心に開いた状態と葉元端部を中心に開いた状態を示す正面図,図20は,外箱を開いた状態を示す斜視図,図21は,小物入れ開閉二重箱の外観斜視図である。
この実施形態にかかる小物入れ開閉二重箱10の外箱11は,図2(a)に示すように閉じた状態での平面視がハート型をなしている。このハート型は,葉元部12から葉末端部13を曲線14で結んだ形をしており,平面視で,その葉末端部13及び葉元部12を通る中心線15で分割された左右対称の右側外箱11Rと左側外箱11Lからなり,上記右側外箱11Rと左側外箱11Lとは,これらを連結する葉末端部13を通る垂直の連結部16(図12参照)を中心として矢印XR,XLで示すように開閉自在である。外箱11を途中まで開いた状態が,図2(b)に示されている。この開く動作によって内箱20が見えてくる。
上記外箱11内には,上記図2(b)に示すような内箱20が納められている。内箱20の詳細は,図7〜11に示されている。
上記内箱20は,上記図7に示す平面視での外形が,前記閉じられた外箱11の平面視でのハート型外形と相似形となっている。
即ち,前記外箱11の立体的構造は,図20に示すように,閉じたときにハート型となる外箱側上板11UL及び外箱側下板11LRと,上記外箱側上板11LR及び外箱側下板11LRの外形辺11Oを上下につなぐ平面視でハート型の外箱側測板11SRとから構成され,閉じた時に略密閉箱を構成するものである。ここでは,図面の見える部分との関係で右側外箱11Rについてのみ説明したが,左側外箱11Lについても対称であるので,ここでは説明を省略する。
また,内箱20は,図20(b)に示すように,平面視でハート型の内箱側下板21と,該内箱側下板21の外形辺21aから上方向に垂直に伸びる湾曲した内箱側測板22とからなり,上面が開放状に構成されている。
このような意外性は,図1(a)や(c)に示された単純な矩形の箱や,単純に上下垂直に開閉する図1(b)のハート型の箱あるいは円形の箱では達成できず,この実施例に示すように,外箱11の連結部16で左右に開くハート型の小物入れ開閉二重箱10の場合にとりわけ強く感じられるものである。
このような実施形態に係る小物入れ開閉二重箱10では,図2(b)に示すように,前記内箱20がその葉末端部23(図20(b))を外箱11の葉末端部13に略重ねた状態で外箱11内に収納される。
このような構成によって,限られた大きさの外箱11に収められる内箱20として大きな内容量を持たせることが出来る。
さらに,図2(b)に示されるように,具体的には,内箱20が外箱11内に収納された状態で,内箱20の前記測板22の外面22aが,外箱11の測板11SL(R)の内面11INに略当接し,内箱20の前記葉末端部23と外箱11の葉末端部13の内側とが略当接する大きさに構成されていることが望ましい。
このように内箱20が外箱11にほぼ内接し,且つ,その状態で外箱11を前記連結部16を中心に開くことが出来る大きさの時に,内箱20が,もっとも大きい容積を持つことが出来る。
図19(a)は,葉末端部13を連結部16とし,これを中心として外箱11を開いて内箱20を収納,あるいは取り出している状態である。また,同図(b)は,葉元部12を連結部16とし,これを中心として外箱11を開いて内箱20を収納,あるいは取り出している状態である。
これらの図から明らかなように,いずれの場所を連結部16としても,同じ内箱20を取り出すのであるから,その時の外箱11を開く角度(α)は等しい。しかしながら,連結部16の外側の角度θ1(葉末端部13を中心に開いた場合)とθ2(葉元部12を中心に開いた場合)とは,全く異なり,θ1の方が遙かに大きい。
ところで,このような小物入れ開閉二重箱10では,通常,意匠性を高めるために,内箱20はもとより,外箱10の内外面にはクロスが貼り付けられており,外箱11の右側外箱11Rと左側外箱11Lとは,このようなクロスで繋がっている。そのため,上記のように連結部16を中心に外箱11を図19のように開くと,この開く動作によって外箱11の外面に貼り付けられたクロスには,たわみが生じ,このたわみによって,クロスを剥がそうとする力が発生する。特に,このたわみが大きいとクロスを剥がそうとする力は非常に大きいものとなることは容易に理解されるが,上記の図19(b)のように連結部16を中心とする角度θ2が鋭角になると,クロスを剥がそうとする力が大きくなり,外箱11を何度か開閉するうちに,クロスが剥がれて,小物入れ開閉二重箱10が著しく損傷する。逆に,図19(a)のように,θ1が大きいと,クロスにはほとんどたわみが生じないので,何度開閉しても小物入れ開閉二重箱10が損傷するような不都合が生じない。
このように小物入れ開閉二重箱10の開閉による損傷を少なくするという点では,連結部16を外箱11の平面視でのハート型における葉末端部13に設けることがきわめて有効である。このような効果は,外箱11の形が平面視でハート型からなるという特殊事情に基づくものである。
図17及び図18では,リボン27の一旦を左右側外箱11R,11Lの上板11UR(L)の上面に固定し,両方のリボン27を図のように結ぶことで,左右側外箱11R,11Lがキチンと閉じた状態を維持出来るようにしてある。
リボン27は開き防止部材の一例であるが,図20(a)に示すように,左右側外箱11R(L)の閉じたときの対向面28に,例えばマジックテープ(登録商標)を貼り付けて,マジックテープ(登録商標)の吸着力で,左右側外箱11R(L)の閉じた状態を維持出来るようにしてもよく,あるいは,適当な契合部と被契合部を取り付けて左右側外箱11R(L)の閉じた状態を維持できるようにしても良い。
11…外箱
11R…右側外箱
11L…左側外箱
12…葉元部(外箱側)
13…葉末端部(外箱側)
15…中心線
16…連結部
20…内箱
21…内箱側下板
22…内箱側測板
23…葉末端部(内箱側)
24…葉元部(内箱側)
Claims (4)
- 開閉自在の外箱と内箱の二重箱となっている小物入れ開閉二重箱であって,
前記外箱は,閉じた状態での平面視がハート型で,その葉末端部を通る中心線で分割された左右対称の右側外箱と左側外箱とからなり,上記右側外箱と左側外箱とは,これらを連結する垂直の連結部を中心として開閉自在であり,前記内箱は,平面視のハート型外形が前記閉じられた外箱の平面視でのハート型外形と略相似形となっている小物入れ開閉二重箱において,
前記連結部が,前記ハート型の葉末端部に設けられていることを特徴とする小物入れ開閉二重箱。 - 前記外箱の上記右側外箱と左側外箱の各々が,平面視で半ハート型の外板側上板及び下板と,上記外板側上板及び下板の外形辺を上下につなぐ平面視でハート型の外板側測板とから構成され,閉じた時に略密閉箱を構成するものであり,内箱は,ハート型の内箱側下板と,該内箱側下板の外形辺から上方向に垂直に伸びる内箱側測板とからなり,上面が開放されてなるものである請求項1に記載の小物入れ開閉二重箱。
- 前記内箱がその葉末端部を外箱の葉末端部に略重ねた状態で外箱内に収納されてなる請求項1あるいは2のいずれかに記載の小物入れ開閉二重箱。
- 前記内箱が外箱内に収納された状態で,内箱の前記測板の外面が,外箱の測板の内面に略当接し,内箱の前記葉末端部と外箱の葉末端部とが略当接する大きさに構成されてなる請求項3に記載の小物入れ開閉二重箱。
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