JP4520039B2 - アテローム性動脈硬化症の治療に有用な物質をスクリーニングするためのror受容体の使用 - Google Patents

アテローム性動脈硬化症の治療に有用な物質をスクリーニングするためのror受容体の使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、アテローム性動脈硬化症の治療に有用な物質をスクリーニングするためのROR受容体の使用に関する。本発明はより詳細には、アテローム性動脈硬化症の治療および/または予防に有用な物質を同定することを可能にする異なるスクリーニング方法に関する。本発明はまた、アテローム性動脈硬化症の治療および/または予防を意図される治療組成物の製造に対して、この様に同定される物質の使用に関する。
【0002】
本発明はまた、アテローム動脈硬化症の治療および/または予防を目的とした治療組成物の製造のための物質の作用機構を特徴付け、証明し、クレームするための、スクリーニングテストの使用に関する。
【0003】
オーファン(orphan)受容体ROR(オーファン受容体に関連したレチノン酸受容体)は、またはRZR(17-19)と呼ばれ、リガンドが同定されていない核受容体のサブファミリーを構成する。
【0004】
ROR受容体は、三つの形、RORα、β、γ(17、19、20)で存在する。 ROR受容体はモノマーまたはダイマーの形で各々、PuGGTCAタイプの配列に先行するA/Tに富む配列からなる特異的応答エレメントに結合し(17、21、22) 、そしてそれらの目標遺伝子の転写を調節する。
別のスプライシングによって、RORα遺伝子は、N末端領域の異なる4つのイソ型α1、α2、α3およびRZRα(17-19)になり、DNA認識および明確なトランス作用性を示す(17)。
【0005】
ROR受容体は、以後ROR並びにRZRおよびRORγ、並びに別に述べなければ、RORαの異なるイソ型α1、α2、α3およびRZRαを意味するものと理解されよう。本発明は、哺乳類ROR受容体に関するが、ヒトROR受容体がより詳細に考察される。
【0006】
一般的にはオーファン受容体、具体的にはROR受容体のファミリーに対するリガンドの発見およびRORの転写性におけるそれらの役割の定義が、遺伝子、特にある種の病態に含まれる遺伝子(DN&P 9(3), April 1996)の制御の現象の理解に対して基本的に重要な研究テーマを構成する。
【0007】
メラトニンは、オーファン核受容体ROR/RZRのファミリーの受容体に対するリガンドとして提案されている(51)。同様、Becker-Andreらによる論文に基づくWO 95/27202で公開されたPCT国際特許出願は、メラトニンタイプ、抗関節炎タイプ、抗腫瘍タイプまたは抗自己免疫タイプの活性を有する物質をスクリーニングするためのRZR/ RORα受容体の使用を記載している。
【0008】
しかし、最近の研究(52)は、核受容体RZR/ RORαのファミリーリガンドとして作用するメラトニンの効果的な能力を求めている。
従って現在、RZR/ RORαファミリーの受容体に対するリガンドとして作用する能力が明確に確立されている物質はない。
発現が核受容体によって制御されているいくつかの遺伝子は、従来技術において知られている。それらの内、RORα受容体がマウスおよびラットのアポA−1遺伝子の発現の制御に関与することを示す最近の仕事が挙げられる(53)。
【0009】
最近、実際の低アルファリポタンパク血症が、RORα遺伝子が裁断され、非機能的タンパク質の合成(sg/sgマウス)へと向かうマウスにおいて観察された。
さらに、これらのマウスは、アテローム性動脈硬化症を起す食事を与えられると、野性型SG/SGマウスよりもより顕著なアテローム性動脈硬化症に罹る。この悪化する応答は、sg/sgマウスにおける炎症応答の増大およびアポA−1遺伝子の発現の大きな減少に帰せられる(54)。
【0010】
しかし、マウスで得られた結果はそのままヒトへは移せない。なぜなら、アポA−1のヒト遺伝子が、RORに対して非感受性であるという事実からであり、これは本出願者によって得られた結果によって説明され、且つ付属文書に表わされている(図13)。実際、ネズミ科とヒトのアポA−1に対する遺伝子のプロモーターの配列がRORによって認識される部位のレベルで分かれる。
【0011】
発明者はここに、驚くべきことに、RORα受容体がマウスおよびヒトの両方のアポC−III遺伝子の発現の調節に関与することを見い出した。
アポリポタンパクC−IIIは、肝臓そしてより少ない程度で腸において合成される79個のアミノ酸の糖タンパクである。しかし、アポリポタンパクC−IIIは、以後アポC−IIIと呼び、トリグリセリドの血漿代謝の中心的生成物である。アポC−IIIの血漿濃度は、正常者および高トリグリセリド血症患者の両方において、トリグリセリドの血漿レベルに相関する(1-4)。
【0012】
さらに、アポリポタンパク、より詳しくは、アポC−IIIは、心循環器疾患の出現に大きな役割を演じる。実際、アポB(アポC−III−LpB)を含むリポタンパク粒子におけるアポC−III濃度の上昇が、虚血性心疾患のリスクの上昇と相関する(5)。
アポC−III不足が、VLDL粒子の異化の上昇をおこすことも報告されているが、アポC−IIIの合成の増加が高トリグリセリド血症患者で観察された(6、7)。アポC−IIIは従って、血漿トリグリセリドの異化に直接結びついている。
【0013】
さらに、遺伝子研究は、アポC−III遺伝子のいくつかの多型と、アポC−IIIおよびトリグリセリドの高い血漿濃度との相関を示した(8、9)。同様にして、トランスジェニック動物におけるヒトアポC−IIIの過発現が、結果として、高トリグリセリド血症の発生をさせるが、マウスの相同的組み合わせによる内因性アポC−III遺伝子の除去がアポC−IIIの血漿濃度の減少になり、食後の高トリグリセリド血症に対して動物を守る(10、11)。さらに、ヒトアポC−III導入遺伝子をもつマウスの、LDL受容体の欠損したヘテロ接合体のマウスとの交雑が、組み合わされた家族性高脂血症のいくつかの特徴の獲得となり且つアテローム動脈硬化症の増大する感受性をつくる:アポC−III遺伝子がアテローム性動脈硬化症の発生を誘導することができる(55)。
【0014】
さらに、インビトロおよびインビボでの研究結果は、アポC−IIIが主として、内皮表面への付着の阻止を介してトリグリセリドに富む粒子の異化およびリポタンパクに特異的なリパーゼによる脂肪分解を遅らせること、並びにアポE受容体による血漿中の残存粒子のクリアランスをそこなうことによって作用することを示している(12ー16)。
【0015】
最近、コレステロールの血漿レベルとその粒子分布に加えて、トリグリセリドの血漿レベルは、冠動脈疾患の発生の独立したリスク因子であることが明らかとなった(56)。実際、いくつかの研究が、トリグリセリドの血漿レベルと、血管造影によって診断される冠動脈疾患の広がりおよび重症度との相関を示した(58)。最後に、疫学的研究および臨床試験の最近の結果は、高レベルの循環トリグリセリドが冠動脈疾患とは独立したリスク因子を構成することを強く示唆している(57)。
従って、アポC−IIIの発現の低減は、抗アテローム性動脈硬化性を有する物質を特定するための、関連する標的の代表的なものである。
【0016】
本発明は、マウスおよびヒト両方のアポC−III遺伝子の転写の正の調節をするものとしてのROR受容体の新規な性質を示すことに基づく。これらの結果は特に、アポC−III遺伝子の発現がRORα遺伝子の欠失をしていることが知られているスタガラー(staggerer)マウスにおいて顕著に抑制され、非機能タンパク質の合成をおこすという本発明者によってなされた観察に基づく(27)。
【0017】
これらの結果は、ROR受容体がトリグリセリドの異化、従ってアテローム性動脈硬化症に関わる遺伝子の発現を調節する新規な因子を構成することを確立することを可能にした。
従って、本発明の目的は、アポC−III遺伝子の転写を調整でき、従って予防および治療の両方に関してアテローム性動脈硬化症に影響することのできるRORα受容体の新規なリガンドを同定することを可能にする方法を提供することである。
【0018】
本発明は従って、抗アテローム性動脈硬化性を有する物質のスクリーニングのための、 ROR受容体および/またはそれらの応答エレメント、または代りにそれらの機能的同等物の使用に関する。
本発明はまた、抗アテローム性動脈硬化性を有する物質の作用機構の特徴付け、正当化、特許請求のための、ROR受容体および/またはそれらの応答エレメント、または別にその機能的同一物の使用に関する。
本発明の目的には、ROR受容体はRORファミリーの全てのα、β、γイソ型を意味する。
【0019】
RORの機能的同等物は、両方即ち、
− 与えられたリガンドに対するRORαのそれと同等の選択性を有する結合部位、
および
− RORαと同じ応答エレメントまたは関連核酸配列を有する応答エレメントと同じ応答エレメントを認識するDNA結合部位
を有するいかなるタンパク質をも意味するものと理解される。
RORの機能的同等物はまた、
− 与えられたリガンドに対するRORαのそれと同等の選択性を有するリガンド結合部位、
および
− 異種プロモーターの上流にクローン化したリポーター遺伝子の応答エレメントを認識するDNA結合部位、またはキメラの容易な精製をさせるタンパク質ドメイン、および例えばマルトース結合タンパク質(MBP)またはグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)等の既知の鋳型へのその特異的な結合、
を有するキメラタンパク質を意味するものと理解される。後者のタイプのキメラはしばしば使用されてきた(42)。アフィニティカラムによる1段階のタンパク質の精製か、または当業者に周知の簡単な操作(磁気ビーズまたはグルタチオンで被覆された樹脂にカップリングし、マルトースまたはグルタチオン等で溶出)によってそれを特異的に分離するという利点をもつ。
【0020】
ROR受容体の応答エレメントの機能的同等物は、RORα受容体が結合できるいかなる核酸配列そしてより詳しくは、RORα受容体の応答エレメントから得られる配列を意味するものと理解される。
RORα受容体およびRORα受容体の応答エレメントがより詳しくは、本発明の使用に好ましい。
h RORα受容体、h RORαに対するメセンジャーRNAおよびh RORα受容体の応答エレメントがより詳しくは、本発明の使用に好ましい。
【0021】
本発明の課題は従って、RORファミリーの受容体、および/またはROR受容体の応答エレメント、および/またはRORをRNAポリメラーゼ複合体に機能的に共役することのできる核因子、またはそれらの機能的同等物と試験物質を接触させ、次いでなんらかの適当な方法:
− 該物質の、ROR受容体および/またはその機能的同等物への結合、または該物質とROR受容体で形成される複合体のその応答エレメントおよび/またはRORをRNAポリメラーゼ複合体に機能的に共役することのできる核因子への結合、および/または
− 該応答エレメントを含むプロモーターのコントロール下に置かれた遺伝子の転写活性の調節、
によって測定することからなる脂質代謝機能障害の治療に有用な物質をスクリーニングする第1のタイプの方法である。
【0022】
物質の、ROR受容体、および/またはその機能的同等物への結合、または該物質とROR受容体で形成される複合体のその応答エレメントへの結合の測定は、リポーター遺伝子、結合試験等を用いるもののような当業者に知られている直接法または間接法によって行なってもよい。
同様にして、ROR応答エレメントを含むプロモーターのコントロール下に置かれた遺伝子の転写活性の調節の測定は、当業者に知られている直接法または間接法によって行なってもよい。
【0023】
脂質代謝機能障害の治療において試験される物質の使用を明確にするために、本発明の方法は、アポC−IIIの発現に関する該物質の効果を何らかの方法で決定することを目的とする付加的な工程を含む。アポC−IIIの発現について試験される物質の効果の決定は、トランスフェクション、インビトロにおけるmRNAの分析、インビトロまたはインビボのモデル等の当業者に知られている直接法または間接法によって行なってもよい。
【0024】
本発明に記載の方法の第1の例は、以下の工程、即ち
a)細胞ホストを、ROR受容体をコードするDNAフラグメントまたはその機能的同等物のものトランスフェクトし、
b)工程(a)のホストを、該ROR受容体の応答エレメントおよび少なくとも1つのリポーター遺伝子を含む構築物でコトランスフェクト(cotransfect)し、
c)試験物質の存在下でのリポーター遺伝子の発現を何らかの適当な方法で測定する、
ことを含む。
【0025】
応答エレメントを含む配列について核受容体の活性を測定することを可能にするいかなるリポーター遺伝子も本発明に記載のスクリーニングの方法において使用してもよい。これらの中で、専用ということではなしに、例えばクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)の遺伝子、ホタル(Luc)またはレニラ(Renilla)(Ren)からのルシフェラーゼの遺伝子、分泌アルカリホスファターゼ(Pas) の遺伝子またはベータ−ガラクトシダーゼ(β-Gal)のそれが挙げられる。これらの遺伝子によってコードされたタンパク質の活性は、通常の方法で容易に測定でき、核受容体の効果、または生成されるタンパク質の量および/またはそれらの酵素活性を測定することによって遺伝子の発現を知ることを可能にする。
【0026】
選択のための自殺遺伝子(例えば、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ(44)のような)または正の選択の遺伝子(例えば、抗生物質または栄養欠乏に耐性な遺伝子のような)はまた、選択性培地における細胞の生き残りがこれらの遺伝子の活性の反映であるという事実の故にリポーター遺伝子と考えることができる。
【0027】
ROR受容体およびより詳しくは、h RORα1受容体の、本発明者によって報告されるアポC−IIIの遺伝子への作用は勿論、本発明の構築物、およびそれらを使用するスクリーニングの方法において、リポーター遺伝子としてのアポC−IIIの遺伝子を使用することを可能にする。
【0028】
本発明のスクリーニングの方法において、細胞ホストは、特に、哺乳類、細菌または酵母の細胞、または代って昆虫細胞のような、上記遺伝子の発現に適当ないかなる細胞タイプも意味すると理解される。使用されるベクターは勿論、トランスフェクトされる細胞タイプに適し;プラスミド、ウイルスまたは人工染色体を挙げることができる。
【0029】
本発明に記載のスクリーニングの第1のタイプの方法の他の例は、以下の工程、即ち
a)例えばM. Lazer (43)によって記載されたコンセンサス部位のようなRORによって認識される応答エレメントの数コピー、アポC−IIIプロモーター中に同定された応答エレメントを含むプラスミドをつくる。応答エレメントのこれらのコピーは、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターのような強い異種プロモーター、またはアポC−IIIプロモーターのような強い異種プロモーターの上流でクローン化される。このプロモーターはそれ自体、ルシフェラーゼ、CAT、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ等のリポーター遺伝子の発現をコントロールするように置かれる、
b)工程(a)の構築物がRORを自然にか、または人工的に、即ち発現ベクターの一過性コトランスフェクションまたはRORを発現する安定なラインをつくった後発現する細胞にトランスフェクトされる、
c)工程(b)のホストが試験物質の存在下培養される、
d)リポーター遺伝子の活性が適当な方法によって測定される、
を含む。
【0030】
この第1のタイプの方法のさらなる例は、以下の工程、即ち
a)例えば、ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ等の毒性プロドラッグの活性化因子のような選択のための自殺遺伝子の発現をコントロールするプロモーターの上流でクローン化した、RORによって認識される応答エレメントの複数のコピーを含むプラスミドを作成し(44)、
b)工程(a)の構築物を細胞ホストにトランスフェクトし、
c)工程(b)のホストを、RORを発現することによってコトランスフェクトし、
d)工程(c)のホストを試験物質の存在下で培養し、
e)毒性プロドラッグの存在下の細胞の生存をなんらかの適当な方法によって測定する、
ことを含む。
毒性プロドラッグは例えばガンシクロビルである。
【0031】
この第1のタイプの方法のまだ別の例は、以下の工程、即ち
a)ルシフェラーゼ、CAT、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、成長ホルモン、毒性プロドラッグ活性化因子(例えば単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ)等のリポーター遺伝子の活性をコントロールする、例えば単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターのような強いプロモーターの上流にクローン化した酵母核因子Gal4によって認識される応答エレメントの数コピーを含むプラスミドがつくられる、
b)プラスミドが、Gal4のDNA結合ドメインおよび、リガンドが結合するRORドメインであるRORのDEFドメインを含むキメラからつくられる、
c)工程(a)および(b)で得られるプラスミドが細胞ホストにコトランスフェクトされる、
d)工程(c)のホストが試験物質の存在下培養される、
を含む。
【0032】
リポーター遺伝子の活性はなんらかの適当な方法によって測定される。
核受容体のDEFドメインは、このファミリーの異なるメンバーの間で異なる。それらは、転写のトランス作用およびリガンドとコファクターの結合に含まれる配列を含む。RORのDEFドメインは、Gal4応答エレメントに結合し、転写活性がRORのリガンドおよび/またはコファクターに依存するキメラGal4- RORをつくるためにGal4のはじめの147個のアミノ酸を含有するGal4フラグメントと結合する(43)。
【0033】
キメラの基礎の活性がVP16タンパクの全てまたは一部をコードするDNAフラグメントの挿入によって増すことができる。
この第1のタイプのスクリーニング法のさらなる例は、コファクターと相互作用するRORフラグメントおよび、RORを転写機構および特にRNAポリメラーゼコンプレックスに共役させるコファクター(例えば、N-COR、SMRT (43))の対応フラグメントを含む酵母または他の細胞における“二重ハイブリド”タイプのシステムで試験された化合物の効果の定量的な評価からなる。
【0034】
本発明に記載の第1のタイプのスクリーニング法の別の例は、全長のRORタンパクまたはそのいくつかのフラグメントとコファクターまたはそれらのフラグメントとの間のインビトロにおける相互作用の能力について試験される化合物の影響を技術水準で知られているどのような手法(例えば、PPARリガンドのスクリーニングのために開発されたCARLAアプローチ(42)、共鳴蛍光エネルギー転移測定法による)によっても定量的に評価することからなる。
【0035】
本発明に記載の第1のタイプのスクリーニング法の最後の例は、上に定義したホスト細胞をROR受容体およびその機能的同一物、および/またはROR受容体の応答エレメントをコードする遺伝子を担う構築物で形質転換すること、次いで非放射リガンドと標識されたリガンドの間での競合的な置換に基づく結合試験に該細胞ホストまたはそれらの抽出物を使用することからなる。
【0036】
本発明の課題はまた、本発明に記載のスクリーニング法によって選択される物質、並びに組成物、特に、アポC−IIIの発現を抑え、従ってヒトや動物の脂質代謝機能障害の治療を意図した医薬組成物の製造のためのこれらの物質の使用である。確かに、そのような性質を有する化合物は、アポC−IIIの発現を抑える能力に基づいて選択され、RORリガンドまたはROR類似体であってもよく、それらの性質は、直接アポC−IIIの発現のレベルからか、またはリポーター遺伝子の発現を介するか、または別にROR受容体との複合体を形成する能力によって示される。
【0037】
本発明はより一般的には、組成物、特に、ヒトや動物のアポC−IIIに結び付いた脂質代謝機能障害の治療および/または予防に有用な医薬組成物の製造のためのアポC−IIIの発現を調節することにできる物質の使用に関する。より詳しくは、本発明は、ヒトや動物の脂質代謝機能障害の治療および/または予防に有用な医薬組成物の製造のために、ROR受容体またはその応答エレメントへ結合できる物質の使用に関する。
【0038】
本発明の課題はまた、 RORへ結合したりおよびRORの活性を調節することによって、ヒトや動物のアポC−IIIに結び付いた脂質代謝機能障害の治療および/または予防に有用な医薬組成物の製造のためのアポC−IIIの発現を調節することにできる物質の作用機構を特徴付けたり、正当化したり、特許請求するために本発明に記載のスクリーニング法の使用である。
本発明の他の利点および特徴は、ヒトRORα受容体によるアポC−IIIプロモーターの活性化を記載する以下の例から明らかであろう。
【0039】
I. 方法
1. 細胞培養
HepG2 (ヒト肝腫瘍)ラインはE.C.A.C.C. (Porton Down, Salisbury, UK)から得られるが、RK13(家兎腎臓)細胞はC. Lagros (Stefelin教授の研究室)から与えられた。これらのラインを、10%牛胎児血清を添加し、37℃、5%CO2/95%空気の湿った雰囲気で培養する標準の培養条件(ダルベッコ修飾イーグル最少必須培地)下に維持した。培養培地は2日毎に交換される。
【0040】
2. 組換えプラスミドの構築
アポC−III遺伝子のプロモーターの活性をリポーター遺伝子を使用して通常の方法によって研究した。野性型またはCATリポーター遺伝子の上流でクローンされたC3Pの5´位に存在するハーフサイト(half−site)TGGGCAのレベルで突然変異したアポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターのフラグメントを含む構築物−1415/+24hCIIIWT−CAT、−1415/+24hCIIIC3P5´KO−CAT 、−198/+24hCIIIWT−CATおよび−198/+24hCIIIC3P5´KO−CATが以前に記載されている(61)。 hRORαコンセンサス応答エレメントのコピーを含む構築物RORETkCATが以前に記載されている(53)。
【0041】
A−Iのヒト遺伝子のフラグメント−2051/+26を、γ_Charon 4AのゲノムDNAライブラリーから単離されたクローンから酵素KpnIを用いて切断し、DNA ポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にし、そして構築物−2051/+26hAIWT−CATをつくるためにDNA ポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にされたXbaI部位のレベルで、ベクターpBLCAT5へCATリポーター遺伝子の前でクローン化する。単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターの前でクローン化されるアA−Iのヒト遺伝子のTaTaボックスの部位のコピーを含む構築物hAITaTakCATを、オリゴヌクレオチドhAIFIおよびhAIRIを使用して構築物RORETkCATに対して記載されたプロトコールに従って得た(表1)。
【0042】
CATリポーター遺伝子の上流でリポーター遺伝子Luc+でクローン化されたアポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターのフラグメントを含む構築物のCATリポーター遺伝子を交換するために、リポーターベクターpGL3 (Promega)のルシフェラーゼリポーター遺伝子Luc+を、酵素SacIおよびBambHIで切断し、ベクターpBKCMV− Luc+を生成するためにベクター pBKCMV(stratagene)の対応部位へサブクローン化した。構築物−1415/+24hCIIIWT−CATおよび−1415/+24hCIIIC3P5’KO− CATのリポーター遺伝子を酵素KpnIおよびBambHIで切断した。次いで、それを、プラスミド−1415/+24hCIIIWT− Luc+および−1415/+24hCIIIC3P5´KO−Luc+をつくるためにプラスミドpBKCMV−Luc+を酵素BglIIおよびKpnIで消化することによって得られた Luc+リポーター遺伝子で置換した。
【0043】
アポC−IIIプロモーターの点変異体−1415/+24hCIIIC3P3´KO−Luc+、−1415/+24hCIIIC3P5´+3‘KO−Luc+、−1415/+24hCIIITaTaKO−Luc+、−1415/+24hCIIITaTa+C3P5´KO−Luc+、−1415/+24hCIIITaTa+C3P3´KO−Luc+が生産者のすすめに従って“Quick Change Site Directed Mutagenesis”キット(stratagene)を用いて、それぞれオリゴヌクレオチドhC3F29/hC3R20、 hC3F20/hC3R30およびhC3F30/hC3R29(表1)使用して得られた。プラスミドTk- Luc+は、CATリポーター遺伝子の代りにBglIIおよびKpnIで切断されたベクター pBLCAT4 (29)へプラスミドpBKCMV− Luc+を酵素BglIIおよびKpnIで消化することによって得られた Luc+リポーター遺伝子を挿入することによって構築される。構築物(RevDR2)3xTk Luc+および(RevDR2M3´)3xTk Luc+は、対応する構築物のCATリポーター遺伝子を Luc+リポーター遺伝子で交換する(BglII/EcoR1)ことによって得られた。
【0044】
対応するCAT構築物は、オリゴヌクレオチド1129/1142および1126/1132を使用して前に記述した(59)仕方によって得られた。プラスミド−1415/+24hCIIIWT−Luc+は、アポC−IIIプロモーターを切り取るためにHindIIIで消化された。得られたDNAフラグメントを次いで、構築物−1415/+24hCIIIWTpGL3および−1415/+24hCIIIWTpSL301をつくるためにプラスミドpGL3(Promega)およびpSL301(Pharmacia)のHindIII部位へ挿入された。挿入の配向は次いで決められた。構築物−198/+24hCIIIWTpGL3は、構築物−1415/+24hCIIIpGL3をPstIでの消化および再結合によって得られた。構築物−1415/+24hCIIIWTpSL301は次いで、酵素Eco0109Iで部分的に消化され、構築物−108/+24hCIIIWTpSL301をつくるために自己再結合された。
【0045】
アポC−IIIプロモーターのフラグメント−108/+24を次いで、構築物−108/+24hCIIIWTpGL3をつくるためにベクター pGL3のXmaIおよびHindIII部位へクローン化された。構築物−62/+24hCIIIWTpGL3をつくるために、構築物−1415/+24hCIIIWTpSL301が酵素Eco0109Iで徹底的に消化され、DNAポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にされ、そして自己再結合された。アポC−IIIプロモーターのフラグメント−62/+24を次いで、ベクター pGL3のXmaIおよびHindIII部位へクローンされた。プラスミドpTkpGL3を、プライマー514および510(表1)を用いてプラスミドpBLCAT4に存在する単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターをPCRによって増幅し、酵素BglIIおよびHindIIIで得られたPCRフラグメントを消化し、そしてそれをベクター pGL3の対応する部位へ挿入することによって構築した。
【0046】
構築物(−27/−58)3xhCIIITkpGL3、(−58/−27)8xhCIIITkpGL3および(−47/−79) hCIIITkpGL3は、それぞれオリゴヌクレオチドhC3F15/hC3R15およびhC3F17/hC3R17を用いて上記の仕方(Vu Dac et al., JCI, 96, 741-750, 1995) に従って得られた。ベクターpic20Hの中間構成物を酵素SalIIおよびXhoIで消化した。得られる挿入体は次いで、ベクターTkpGL3のXhoI部位へクローンされ、それらの配向は配列によって決められた。オリゴヌクレオチドhC3F18およびhC3R18は、Pfuポリメラーゼ(stratagene)の助けによるPCRによって、アポC−IIIプロモーターのフラグメント−30/−15の数コピーを含むDNAフラグメントをつくるためにプライマーとして使用された。
【0047】
このフラグメントを酵素XhoIおよびSpeIで消化し、構築物(−30/−15)nTkpGL3をつくるために酵素NheIおよびXhoIで予め切断されたベクター TkpGL3へ挿入した。オリゴヌクレオチドhC3F22およびhC3R22は、アポC−IIIプロモーターの−103/−73フラグメントの数コピーを含むDNAフラグメントをPfuポリメラーゼ(stratagene)の助けによるPCRによってつくるためにプライマーとして使用された。このフラグメントは、酵素XhoIおよびSpeIで消化され、そして構築物(−76/−100)2xTkpGL3をつくるために酵素NheIおよびXhoIで予め切断されたベクター TkpGL3へ挿入された。プラスミドpG5TkpGL3を、Tkプロモーターの上流で酵母転写因子Gal4(部位17m)の応答エレメントの5コピーをプラスミドTkpGL3へ挿入することによって得た。
【0048】
対応する核受容体の外因性発現をさせるプラスミドpCMX-hRORα1、pCMX-hRORα2、pCMX-hRORα3が得られ、以前に記述されている(47)。プラスミドpCDNA3-hRORα1は、プラスミドpCMX-hRORα1を酵素KpnIを用いて、部分的にXbaIで制限切断し、挿入物をベクター pCDNA3の対応する部位へクローニングすることによって構築された。
【0049】
プラスミドpSG5-hRORα1を生成するために、プラスミドpCMX-hRORα1を酵素KpnIで消化し、 DNA ポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にし、そしてBamHIで消化した。得られる挿入物をEcoR1で消化されたベクター pSG5へクローン化し、DNA ポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にし、そしてBamHIで消化した。プラスミドpGal4-φは、ベクター pCDNA3のHindIII-EcoRI部位へプラスミドpBD-Gal4(stratagene)に存在する酵母転写因子Gal4のDNA結合ドメインをサブクローニングすることによって構築された。
【0050】
プラスミドpBDGal4-hRORαDEFを生成するために、プラスミドpSG5-hRORα1を酵素XhoIで切断し、DNA ポリメラーゼのクレノウフラグメントで処理することによって平滑にし、そしてXmaIで消化した。この挿入物は次いで、EcoRIで予め切断され、DNAポリメラーゼのクレノウフラグメントで平滑にされ、そしてXmaIで消化されたベクターpBDGal4へクローン化された。プラスミドpBDGal4-hRORαDEFを次いで、酵素HindIIIおよびEcoRIで消化した。得られる挿入物は、プラスミドpGal4-hRORαDEFをつくるためにベクター pCDNA3の対応する部位へクローンされた。
すべての構築物は、配列によってチェクされた。
【0051】
3. 一過性トランスフェクションとヒトアポC−IIIのプロモーター活性の測定
核受容体の活性を通常のリポーター遺伝子/コトランスフェクション手法によって測定した。DNAを実験室にある普通の技術(リン酸カルシウム、エレクトロポレーション、リポフェクション等)を使用して研究される細胞へ挿入した。ベクター pSG5、pCDNA3およびpCMXを負のコントロールとして使用した。
【0052】
リン酸カルシウム沈殿法を用いて行なわれた実験において、60-mm培養プレート上で平板培養された細胞は、リポータープラスミドCAT、Luc+またはpGL3(0.5 μg/60-mmプレート)および発現ベクター pSG5-hRORα1、 pCMX-hRORα1、pCMX-hRORα2およびpCMX-hRORα3(0.1-1 μg/60-mmプレート)に加えて、トランスフェクション効率のコントロールとして使用されるプラスミドpCMX-βgal(Clontech)を含むプラスミド混合物で50-60%集蜜度でトランスフェクトされた(30)。5から6時間後、細胞を洗浄緩衝液(0.15M NaCl、0.01M リン酸ナトリウム、pH 7.2)を用いて2回洗浄し、そして10%牛胎児血清を含有する新鮮培養培地で36時間培養した。
【0053】
トランスフェクション後、細胞を溶解し、そしてルシフェラーゼおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。リポフェクションによって行なわれた実験では、細胞が1ウェルあたり10,000細胞の量で24穴プレートに置かれ、トランスフェクションの前に37℃で16時間培養した。細胞を次いで、カチオン性脂質を用いて血清を含有しない培養培地において37℃で2時間トランスフェクトした。
【0054】
プラスミド(リポーターベクター:50 ng/ウェル);発現ベクター:100 ng/ウェル、トランスフェクション効率のコントロールのためのベクター:pSV-βgal (Promega) (50 ng/ウェル)およびキャリアーDNA (トランスフェクトされたDNAの量を調べるために加えられたpBulescript (stratagene))を、NaCl (150 mM)、重炭酸ナトリウム (50 mM)およびカチオン性脂質 (6 nmol/μg DNA)で添加された血清を含有しないDMEMに溶かし、ボルテックスし、室温で30分培養し、そして細胞に加えた。2時間培養後、細胞を上記の洗浄緩衝液を用いて洗い、そして10%牛胎児血清を含有する新鮮培養培地で36時間培養した。実験の終わりに、細胞を洗浄緩衝液を用いて洗い、そしてルシフェラーゼ活性を生産者の指示に従って、Promegaの“Dual-LuciferazeTMリポーターアッセイ系”キットによって測定した。得られた抽出物のタンパク質含量を“Bio-Rad Protein Assay”キット(Bio-Rad) を用いてBradford手法によってアッセイした。
【0055】
4. ゲル・リターデション
hRoRα1タンパク質を、インビトロでプラスミドpCMX- hRoRα1で出発して、Promegaの“TnT T7迅速共役転写/翻訳システム”キットによって網状赤血球ライセート(lysate)手法によって合成した。ゲル・リターデション実験を、前記プロトコール(48および49)に従って、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼを使用して端でホスホリル化された二本鎖オリゴヌクレオチドを用いて行なった。オリゴヌクレオチド82および512の500 ピコモルを、ポリヌクレオチドキナーゼおよび[γ-32P]ATPを用いて標識し、生産者のプロトコールに従ってシリカマトリックス (Qiagen)で精製し、そして鋳型としてプラスミド−198/+24hCIIIWT−Luc+を使用してアポC−IIIプロモーターの−198/+24フラグメントを増幅するためにプライマーとして使用した。得られたPCRフラグメントは次いで、生産者の指示に従ってシリカマトリックス (Qiagen)で精製され、そしてプローブとして使用された。
【0056】
プローブとして使用された二本鎖DNAを合成するために使用されたオリゴヌクレオチドの性質は表2に記載される。
二本鎖オリゴヌクレオチドは、ハイブリッド形成緩衝液(50 mM Tris-HCl pH 8、 50 mM KCl、5 mM MgCl2、10 mM DTT)中に希釈された2.5μgまたは5μgのセンスオリゴヌクレオチドおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドを100℃で10分、次いで65℃で10分培養し、そして混合物を室温までゆっくり冷却することによって得られた。それらは、前記のように(48および49) 、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼを使用して5‘ 末端でホスホリル化された。
【0057】
結合緩衝液は以下の組成を有した:10 mM Hepes、50 mM KCl、1% グリセロール、2.5 mM MgCl2、1.25 mM DTT、0.1μg/μl polydIdC、50 ng/μl ニシン精子DNA、1μg/μl 牛血清アルブミン、10% 網状赤血球ライセート。
競合実験中、上昇する濃度の非標識二本鎖オリゴヌクレオチド(10から100倍モル過剰)を混合物へ加え、放射活性プローブの添加前に室温で15分培養した。放射活性プローブの添加後、網状赤血球ライセートを混合物に加え、室温で0.25Xトリス−ホウ酸塩−EDTA緩衝液中ポリアクリルアミドゲル(4%)上電気泳動によるタンパク質/DNAの分離の前に室温で15分培養した。
【0058】
5. マウス
スタガラー同型接合体変異マウス(sg/sg)は、野性型タイプC57BL/6 SG/+SGと比較すると、大脳失調および神経変性(23、24)並びに炎症性サイトカインの過産生等の免疫異常を発症する(26、25)。sg/sgマウスは、RORα遺伝子の欠失を担う。この欠失は、推定リガンド結合ドメインの翻訳を防ぎ、それによってこの転写因子の機能をこわす(27)。スタガラー突然変異は、粥腫形成性領域へ付した後アテローム性動脈硬化病変の進展を解析させるC57BL/6ゲノムに維持されると、血漿リポーターンパクおよびポタンパクのプロフィール、動脈の脂肪プラークの程度および冠動脈のアテローム性動脈硬化の発症が、sg/sgマウスを脂肪に富む粥腫形成性食事に付し、且つそれらを+/+ C57BL/6マウスと比較して決定された。この結果は、sg/sgマウスがきびしいアテローム性動脈硬化症になることを示し、それは心血管疾患におけるRORαの重要な役割を示唆する。
【0059】
オスおよびメスC57BL/6マウス(6から8週齢)をCERJ(フランス)から得、スタガラー突然変異マウス(sg/sg)は、知られている異種接合体(+/sg)を交雑し、そしてそれらの失調によってホモ接合子孫を同定することによって得られた。sg突然変異は、 C57BL/6遺伝子背景の上に開発された。
【0060】
6. RNAの解析
マウスをエーテルの過剰量で犠牲にさせた。RNA抽出、“ノーザン”および“ドットブロット”ハイブリダイゼーション、アポC−IIIに対するメッセンジャー RNAのレベルの測定を前に記載されたように行なう(32)。ヒト酸性リボソームリンタンパク質PO (34)をコードする36B4 cDNA クローン (33)がコントロールとして使用される。cDNAプローブは、プライマーとしてランダムヘキサマー(Boehringer Mannheim)を使用して標識される。フィルターを、記載されたように1.5×106 cpm/mlの各プローブでハイブリダイズする。それらを、1度0.5×SSCおよび0.1% SDSを用いて室温で10分、そして2度65℃で30分洗浄し、次いでX線フィルム(X-OMAT-AR、Kodak)に曝す。オートラジオグラムを定量的走査デンシトメトリー(Biorad GS670 デンシトメター)によって解析し、そして結果は36B4メッセンジャー RNAレベルに対して標準化される(35)。
【0061】
II. 図
図1:HepG2細胞におけるヒト遺伝子アポC−III遺伝子のプロモーター活性のhRORα1での刺激。
図2:アポC−III遺伝子のプロモーターのhRORα1による活性化:3つの発現ベクターと2つのトランスフェクション法の比較。
図3:2つの異なるリポーターベクターへクローン化されたアポC−III遺伝子活性の刺激の比較。
図4:RK13細胞中のhRORα1によるベクターpBLCAT5へクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーター活性の刺激。
【0062】
図5: RK13細胞へコトランスフェクトされた増加する量のプラスミドpCDNA3- hRORα1による構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+活性の刺激。
図6:RK13細胞中のhRORα1によるベクターpGL3へクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーターの減少するサイズのフラグメント活性の刺激。
図7:ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子の近位プロモーターへのhRORα1の結合の評価。
図8:ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10フラグメントへのhRORα1の結合の評価。
図9:ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10および−62/−100フラグメントへのhRORα1の結合の評価。
【0063】
図10:ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−90/−64フラグメントへのhRORα1の結合の評価。
図11:RK13細胞中のhRORα1による、ヒトアポC−III遺伝子のプロモーターの点変異体活性の刺激。
図12:RK13細胞中のhRORα1による、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターの前でクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーターのフラグメント活性の刺激。
図13:ヒトアポC−IIIのプロモーターのhRORα1による活性化の新規性。
図14: RK13細胞中のhRORαのα1、α2およびα3イソ型による、ヒトアポC−III遺伝子のプロモーター活性の刺激。
【0064】
図15:sg/sg突然変異体またはSG/SG野性型マウスにおけるアポC−III遺伝子の肝発現。
図16:hRORαの活性を調節することのできる物質のスクリーニングに適当なリポーターベクターの評価。
図17:酵母転写因子Gal4のDNA結合ドメインおよびhRORαのリガンド結合ドメインDEFを結合するキメラの使用に基づくhRORαの活性を調節することのできる物質のスクリーニング試験の評価。
【0065】
III. 結果
1. hRORαはHepG2細胞のヒトアポC−IIIプロモーターを活性化
図1はHepG2細胞で誘導された核受容体hRORα1の外因性発現に対するアポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの感受性を説明している。
この図で、 HepG2細胞を60-mmプレート上で平板培養し、500ngのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+、示されたような1 μg/プレートの発現ベクターpCMX(ネガティブコントロール)またはpCMX-hRORα1、およびトランスフェクション効率のコントロールとして使用される100 ng/プレートのプラスミドpCMV-βgalを用いてリン酸カルシウム手法によって50-60%集蜜度でトランスフェクトした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0066】
これらの細胞を、ルシフェラーゼリポーター遺伝子(−1415/+24hCIIIWT−Luc+)および発現ベクターpCMX-hRORα1の上流でクローン化された位置−1415と+24の間のアポC−III遺伝子のプロモーターの部分を含有するリポータープラスミドでコトランスフェクトした。この観察は、ヒトアポC−IIIのプロモーターの−1415/+24部分にhRORα1核受容体エレメントの存在を示唆する。
【0067】
2. hRORαはRK13細胞のヒトアポC−IIIプロモーターを活性化
hRORα1によるヒトアポC−IIIプロモーターの活性化が細胞状況によるのかどうかを決定するため、且つHepG2細胞よりも安定な実験モデルを確定するために、実験をRK13細胞で繰り返した。同様の結果が得られる(図2)。
【0068】
実験1において、 RK13細胞を60-mmプレート上で平板培養し、500ngのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+、示されたような1 μg/プレートの発現ベクターpCMXまたはpSG5(ネガティブコントロール)またはpCMX-hRORα1またはpSG5-hRORα1、およびトランスフェクション効率のコントロールとして使用される100 ng/プレートのプラスミドpCMV-βgalを用いてリン酸カルシウム手法によって50-60%集蜜度でトランスフェクトした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0069】
実験2において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そしてカチオン性脂質を用い、50ng/ウェルのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+、示されたような100ng/ウェルの発現ベクターpCMXまたはpCDNA3またはpCMX-hRORα1またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用い500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
表現型がHepG2細胞のそれよりも一定しているこのモデルは従って、以下hRORおよびそのイソ型の評価に使用されるであろう。
【0070】
3. hROR α 1 の効果はトランスフェクションの様式、発現ベクターおよび使用されるリポーター遺伝子に無関係
pCMX-hRORα1による構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+の活性化は、使用されるトランスフェクションプロトコール、リン酸カルシウムによるDNAの沈殿またはリポフェクションに関係なく観察される(図2)。第2の方法によるトランスフェクション効率が高く、使用されるDNAの量が実質的に減少でき、そしてトランスフェクションが過剰な不活性キャリアー DNAの存在下に行なうことができるから、後者の方法が好ましい。構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+のhRORα1による活性化が、ベクター pCMX-hRORα1、pSG5-hRORα1およびpCDNA3-hRORα1で観察される(図2)。
【0071】
ベクター pCDNA3-hRORα1によって誘起されるhRORα1の外因性発現はより効果的であるし(データは示されていない)、エンプティベクター(empty vector) pCDNA3は構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+の基本的な活性をほとんど損なわないから、このベクターが好ましく使用される。アポC−IIIプロモーターの位置−1415と+24の間の部分の活性化が、それがLuc+リポーター遺伝子の前でベクター Luc+またはベクターpGL3 (Promega)へ(図3)、並びにCATリポーター遺伝子の前でベクターpBLCAT5へ(図4)クローン化されるとき観察される。
【0072】
図3において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルにつき平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、示されたような50ng/ウェルのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+(−1415/+24IWTLuc+と記す)、示されたような100ng/ウェルの発現ベクターpCDNA3またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0073】
図4において、RK13細胞を、24穴培養プレート上で平板培養し、そして示されたよう500ngのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−CAT(−1415/+24WTCATと記す)、pBLCAT5またはpBLCAT4(30)、示されたような1 μg/プレートの発現ベクターpSG5(ネガティブコントロール)またはpSG5-hRORα1、およびトランスフェクション効率のコントロールとして使用される100 ng/プレートのプラスミドpCMV-βgalを用いてリン酸カルシウム手法によって50-60%集蜜度でトランスフェクトした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のCATおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
結論として、アポC−IIIプロモーターの位置−1415と+24の間の部分のhRORα1での活性化が試験したすべての実験系で観察される:効果は強い。
【0074】
4. hROR α 1 の効果はトランスフェクトされた発現ベクターの量による
図5は、トランスフェクトされた発現ベクターの量に関係する構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+の活性へのhRORα1の効果の依存を示す。
図5において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルにつき平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルのリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+(−1415/+24IWTLuc+と記す)、示されたような0から100ng/ウェルの発現ベクターpCDNA3-hRORα1(転写ユニットを一定に維持するためにプラスミドpCDNA 3で補う)、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0075】
5. hROR α 1 の効果は特異的
図6において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルにつき平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルの示されたようなリポーターベクター−1415/+24hCIIIWTpGL3(−1415/+24IWTpGL3と記す)、−198/+24hCIIIWTpGL3(−198/+24IWTpGL3と記す)、−108/+24hCIIIWTpGL3(−108/+24IWTpGL3と記す)、−62/+24hCIIIWTpGL3(−62/+24IWTpGL3と記す)、pGL3およびTkpGL3(ネガティブコントロール)、示されたような100ng/ウェルの発現ベクター pCDNA3またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0076】
図4および6は、アポC−IIIプロモーターの位置−1415と+24の間のフラグメントがクローン化されるプロモーター無しのベクター(pBLCAT5、pGL3)のリポーター遺伝子の活性がhRORα1の外因性発現によって増加されないことを示す。さらに、異種プロモーター、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子のプロモーターの活性はまた、 hRORα1の作用に反応を示さない。従って、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターへのこの核受容体の効果は特異的である。
【0077】
6. hROR α 1 の作用の分子機構の同定
a. プロモーターの欠失変異体の解析
図6は、リポーター遺伝子の上流でクローン化されたアポC−IIIプロモーターのフラグメントが位置−108(構築物−108/+24hCIIIWTpGL3)まで端を切り取られると、hRORα1活性の徐々なる減少を示す。hRORα1に対する反応は、欠失−62/+24hCIIIWTpGL3から出発して消える。これは、位置−62と−108間にhRORα1の活性に必須の配列エレメントの存在を示唆する。構築物−1415/+24hCIIIWTpGL3と−198/+24hCIIIWTpGL3の間で観察されるhRORα1に対する感受性の差(図6)が位置−1415と−198の領域に、hRORα1応答エレメントまたはhRORα1と相乗的に作用する核因子の付着の部位の存在を示唆する。例えば、核因子HNF4によるアポC−IIIプロモーターの活性のコントロールにそのような部位の役割は技術水準において知られている(60)。
【0078】
b. ゲル・リターデションによるプロモーターの解析
アポC−IIIプロモーターの−198/+24フラグメントへのhRORα1のインビトロ結合をチェックするために、[γ-32P]ATPで放射性標識されたプライマーを用いてPCRによって増幅された。さらに、hRORα1タンパク質をインビトロで家兎網状赤血球ライセートを用いてプラスミドpCMX-hRORα1から合成した。標識されたDNAは、hRORα1タンパク質を含む網状赤血球ライセートまたは該タンパク質を発現するようにプログラムされていないライセートの存在下培養された。このようにして得られたDNA/タンパク質複合体は次いでポリアクリルアミドゲル(“ゲル・リターデション”法)を用いて分けられた。−198/+24フラグメントへのhRORα1に特異的な複合体が同定された、そして図7に矢印で記されている。
【0079】
図7において、アポC−IIIに対するヒト遺伝子のプロモーターの−198/+24フラグメントが、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼにより5´末端で予めリン酸化されたプライマー82および512を用いてPCRによって増幅された(表1)。このプローブを、製造者によって定められたプロトコールに従ってhRORα1受容体を発現するためにプログラムされた網状赤血球ライセート(TNT-T7、Promega)の存在下またはコントロールライセートの存在下に培養した。DNA/タンパク質複合体を次いで、非変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。乾燥後、ゲルをオートラジオグラフィーに付した。ゲルの最初のレーンはプローブのみの移動に対応する。第2のレーンは、コントロールライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。他のレーンは、hRORα1を発現するためにプログラムされたライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。過剰モル(10、50、100 ×)の示された非標識二本鎖オリゴヌクレオチドを、プローブの添加前15分間プログラムされたライセートと予め培養した。
【0080】
この複合体の形成を、配列がhRORα1の共通応答エレメント(RORECons)およびヒトアポC−III遺伝子のTaTaボックス(hCIIITaTaWT) (強い)の下流に存在するハーフサイトAGGTCAに対応する過剰に添加された非標識二本鎖オリゴヌクレオチド(競合物)の添加によって減少する。一方、配列が変異されている(AGGTCA→AGGCAG) (hCIII-TaTaKO)対応する非標識二本鎖オリゴヌクレオチドは、この複合体の形成を減少しない。特異的ゲル・リターデションはまた、プローブとして使用される標識オリゴヌクレオチドがヒトアポC−III遺伝子のTaTaボックスの部位のレベルで存在するハーフサイトAGGTCAに対応するとき観察される(図8)。
【0081】
この図において、アポC−IIIに対するヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10フラグメント(hCIIITaTaWT)は、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼにより5´末端で予めリン酸化された。このプローブを,製造者によって定められたプロトコールに従ってhRORα1受容体を発現するためにプログラムされた網状赤血球ライセート(TNT-T7、Promega)の存在下またはコントロールライセートの存在下に培養した。DNA/タンパク質複合体を次いで、非変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。乾燥後、ゲルをオートラジオグラフィーに付した。ゲルの最初のレーンは、コントロールライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。その他のレーンは、hRORα1を発現するためにプログラムされたライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。過剰モル(10、50、100 ×)の示された非標識二本鎖オリゴヌクレオチドを、プローブの添加前15分間プログラムされたライセートと予め培養した。
【0082】
遅延される複合体の強度は、相同非標識二本鎖オリゴヌクレオチドとの競合、配列がラットアポAI遺伝子(rAITaTaWT) (hRORα1が高い親和性で結合することの知られている部位(Vu-Dac et al., 1997, J. Biol. Chem., 272, 22401-22404 ) )、またはhRORα1共通応答エレメント(RORECons)のプロモーターへのhRORα1の付着部位に対応する非標識二本鎖オリゴヌクレオチドによって減少される。配列がアポC−III遺伝子のTaTaボックスの下流に位置する変異AGGTCAハーフサイトhCIIITaTaKO (AGGCAG) (図8)に対応する非標識二本鎖オリゴヌクレオチドは不活性である。特異的であるが弱いゲル・リターデションがまた、一過性トランスフェクション実験(図9)においhRORα1によるリポーター遺伝子の発現活性化観察するために必要な位置−62と−109の間のDNAフラグメントについて観察される。
【0083】
この図において、アポC−IIIに対するヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10フラグメント(hCIII-TaTaWT)は、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼにより5´末端でリン酸化された。このプローブを,製造者によって定められたプロトコールに従ってhRORα1受容体を発現するためにプログラムされた網状赤血球ライセート(TNT-T7、Promega)の存在下またはコントロールライセートの存在下に培養した。DNA/タンパク質複合体を次いで、非変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。乾燥後、ゲルをオートラジオグラフィーに付した。
より詳しくは、この遅延は位置−82と−70(hCIII-C3PDR1)の間の部位に帰せられるようだ(図10)。
【0084】
この図において、アポC−IIIに対するヒト遺伝子のプロモーターの−904/−64フラグメントは、[γ-32P]ATP の存在下ポリヌクレオチドキナーゼにより末端でリン酸化された。このプローブを、製造者によって定められたプロトコールに従ってhRORα1受容体を発現するためにプログラムされた網状赤血球ライセート(TNT-T7、Promega)の存在下またはコントロールライセートの存在下に培養した。DNA/タンパク質複合体を次いで、非変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。乾燥後、ゲルをオートラジオグラフィーに付した。ゲルの最初のレーンは、コントロールライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。その他のレーンは、hRORα1を発現するためにプログラムされたライセートの存在下に培養されたプローブの移動に対応する。過剰モル(10、50、100 ×)の示された非標識二本鎖オリゴヌクレオチドを、プローブの添加前15分間プログラムされたライセートと予め培養した。
【0085】
この遅延は特異的である:配列がhRORα1の共通応答エレメント(RORECons)およびヒトアポC−III遺伝子(hCIIITaTaWT)のTaTaボックスの部位のレベルで存在するハーフサイトに対応するオリゴヌクレオチドと競合がおこる(図10)。相同非標識オリゴヌクレオチドとの競合もまた、観察される(図10)。
結論として、ゲル・リターデション実験は、hRORα1のアポC−IIIプロモーター位置−198と+24の間の部分との相互作用を確認し、且つ2つの結合部位の存在を示唆する、即ちTaTaボックス(−23/−18)の下流に位置するハーフサイトAGGTCAおよびC3P部位(−77/−82)の5´末端に存在するハーフサイトAGGTCA。
【0086】
c. アポC−III遺伝子のプロモーターの点変異体の解析
欠失変異体およびゲル・リターデション法で得られた結果をチェックするために、構築物−1415/+24hCIIIWTLuc+をアポC−III遺伝子のTaTaボックス(−23/−18)の下流に存在するハーフサイトAGGTCAのレベルおよび/またはC3P部位(−77/−82)の2つのハーフサイトAGGTCAのレベルでの部位特異的変異によって変異した。
【0087】
図11において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルの示されたようなリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+(WTと記す)、−1415/+24hCIIIC3P5´KO−Luc+(C3P5´KOと記す)、−1415/+24hCIIIC3P3´KO−Luc+(C3P3´KOと記す)、−1415/+24hCIIIC3P5´+3´KO−Luc+(C3P5´+3´KOと記す)、−1415/+24hCIIITaTaKO−Luc+(TaTaKOと記す)、−1415/+24hCIIITaTa+C3P5´KO−Luc+(TaTa+C3P5´KOと記す)および−1415/+24hCIIITaTa+C3P3´KO−Luc+(TaTa+C3P3´KOと記す)、示されたような100ng/ウェルの発現ベクター pCDNA3またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0088】
図11は、C3P3部位(−78/−82) (構築物−1415/+24hCIIIC3P3‘KOLuc+)の位置3’に存在するハーフサイトAGGTCAの変異がヒトアポC−III遺伝子のプロモーターのhRORα1に対する感受性を減じることを示している。さらに、TaTaボックス (構築物−1415/+24hCIIITaTaKOLuc+)の下流に存在するハーフサイトAGGTCAの単一変異はhRORα1の作用に対するプロモーターの感受性に影響しないが、C3P部位(構築物−1415/+24hCIIITaTa+C3P3´KOLuc+)の位置3´に存在するハーフサイトAGGTCAの変異と同じ変異の組み合わせがhRORα1に対するプロモーターの感受性の喪失を強調するようだ。
【0089】
d. TKプロモーターの上流にクローン化したアポC−IIIプロモーターから単離される応答エレメントの解析
図12において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルの示されたようなリポーターベクター(−30/−15)nTkpGL3、(−76/−100)2xTkpGL3、(−27/−59)5xTkpGL3、(−59/−27)8xTkpGL3、 (−47/−79)TkpGL3およびTkpGL3(ネガティブコントロール)、示されたような100ng/ウェルの発現ベクター pCDNA3またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0090】
図12は、Tkプロモーター (構築物(−30/−15) hCIIITkpGL3))の上流でクローン化されたアポC−III遺伝子のTaTaボックスの下流に存在するハーフサイトAGGTCAがhRORα1によって活性化できることを示す。Tkプロモーターの前でクローン化されたフラグメント−76/−100の2つのコピー(含まれるC3P部位のハーフサイトAGGTCA3´) (構築物(−76/−100)2xhCIII3TkpGL3)を含む構築物もまたhRORα1によって活性化される。Tkプロモーターの前でクローン化されるTaTaボックスとC3P部位の間のヒトアポC−IIIの近接プロモーターの他のフラグメントを含む構築物がhRORα1に対して非感受性である。
【0091】
e. 結論
ヒトアポC−III遺伝子のプロモーターへのhRORα1の作用に対して必須である少なくとも1つの部位が明確に同定された、即ちC3P部位(−77/−82)の位置3´に位置するハーフサイトAGGTCA。TaTaボックスの下流に存在するハーフサイトの役割は、表わされた結果のもとで評価するには困難である。他のhRORα1応答エレメントの、またはhRORα1と相互作用することのできる他の核因子が結合する部位の存在が、フラグメント−1415/−198がアポC−IIIプロモーターから除かれるとき観察されるhRORα1への感受性の喪失によって示唆される。
【0092】
7. hRORα1の作用の新規性
図13において、RK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そして500ng/プレートの示されたようなリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−CAT(−1415/+24WTCAT と記す)、−198/+24hCIIIWT−CAT(−1415/+24WTCAT と記す)、−2051/+26hAWT−CAT(−2051/+26hAICAT と記す)、(ヒトアポAIプロモーター)、hAITaTakCAT (Tkプロモーターの 前でクローン化されたヒトアポAI遺伝子のTaTaボックス)、RORETkCAT (Tkプロモーターの上流でクローン化された共通ROR応答エレメント(単量体))またはpBLCAT4、示されたような1μg/プレートの発現ベクター pSG5 (ネガティブコントロール)またはpSG5-hRORα1、およびトランスフェクション効率のコントロールとして使用される100 ng/プレートのプラスミドpCMV-βgalを用いてリン酸カルシウム法により50−60%の集蜜度でトランスフェクトした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のCATおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0093】
図13は、hRORα1の効果がアポC−IIIのヒト遺伝子に特異的であることを示す、即ちヒトアポAIプロモーターはラットで記載されているもの(53)とは違って有意には影響されない。TaTaボックスに隣接するヒトアポAIプロモーターの部分の配列がラットプロモーターの同一部分と比較して異なる。図13は、アポAIのヒトプロモーターのこの部分がhRORα1に対して感受性がないことを示す。従って、発現またはhRORα1の活性の調節が、アポC−IIIまたはアポAIをそれぞれコードするヒト遺伝子の発現に異なる影響を与えることができる。 hRORα1の活性を調節できる物質は従って、血漿HDLコレステロールのレベルへの作用とは分離されているトリグリセリドのレベルでの作用をもつであろう。
【0094】
8. hROR のイソ型の効果
図14は、驚くべきことに、イソ型hRORα1、 hRORα2およびhRORα3のすべてが構築物−1415/+24hCIIIWTLuc+を活性化することを示す。この観察はラットアポAIプロモーター上に hRORα2のないことと対照的である(53)。
【0095】
この図において、RK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そして500ng/プレートの示されたようなリポーターベクター−1415/+24hCIIIWT−Luc+ 、示されたような1μg/プレートの発現ベクター pCMX (ネガティブコントロール)またはpCMX-hRORα1、 pCMX-hRORα2またはpCMX-hRORα3、およびトランスフェクション効率のコントロールとして使用される100 ng/プレートのプラスミドpCMV-βgalを用いてリン酸カルシウム法により50−60%の集蜜度でトランスフェクトした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性およびβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0096】
9. sg/sg スタガラーマウスにおける ROR α遺伝子の破壊がこれら動物の肝臓におけるアポC−IIIの減少した発現を伴う
図15において、sg/sg 変異マウス(端を切り取られ且つ機能のないRORα遺伝子を担う)のアポC−III遺伝子の肝発現が、前記(32)のプロトコールにしたがってノーザンブロティングによるSG/SG野性型マウスにおける対応する発現と比較される。ネズミ科アポC−IIIをコードするメッセンジャーRNAを、プライマーとしてランダム6量体(Boehringer Mannheim)を使用して標識されたラットアポC−IIIをコードするcDNAを用いて見れるようにされる。発現が一定であるヒト酸性リボソームリンタンパク質PO(34)をコードする36B4 cDNAクローンが定量のコントロールとして使用される。
【0097】
図15は、マウスアポC−III 遺伝子の発現がRORα遺伝子の欠損するsg/sg 変異マウスの肝臓において、SG/SGマウスと比較してかなり減少している。SB34コントロール遺伝子の発現は変異によって影響されない。この結果は、上記の観察の生理学的正当性を確かめ、且つRORα遺伝子がまたげっし類の肝臓のアポC−III の発現に対して重要であることを示唆する。
【0098】
10. 提案するスクリーニング法の妥当性
hRORα1の外因性発現が人工的に増加されるとき、アポC−III のヒト遺伝子のプロモーターの下流にクローン化したリポーター遺伝子の発現の活性化(図1から6、11、13および14)は、 hRORα1の活性を調節できる物質を同定するこの方法の使用の妥当性に基づく。
【0099】
図12は、hRORα1の活性を調節できる物質を同定するためにリポーター遺伝子の前のTkプロモーターの上流にクローン化した孤立部位を用いることの適切性を立証している。以下の部位、即ちTkプロモーターの前でクローン化された5‘-GGAAAGTGTGTCACTGGGGCACG-3’の3つのコピーを含む構築物が確認されている(図16)。
【0100】
この図において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルの示されたようなリポーターベクター(RevDR2)3xTkLuc+、(RevDR2m3‘)3xTkLuc+(変異DR2のハーフサイト3´)またはTkp Luc+(ネガティブコントロール)、示されたような100ng/ウェルの発現ベクター pCDNA3またはpCDNA3-hRORα1、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0101】
hRORα1に対するその感受性が増加する。このことは、未変性のhRORα1核受容体の活性を調節することのできる物質をスクリーニングするためのその重要性を正当化する。
最後に、図17は、酵母転写因子Gal4のDNA結合ドメインおよび、hRORα1とhRORα1の活性を調節することのできる物質を同定するためにGal4応答エレメントの5つのコピーを含むリポーターベクターとのリガンド結合ドメインを結合するキメラを使用することの適切性を立証する。
【0102】
図17において、10,000個のRK13細胞を、24穴培養プレートの1ウェルで平板培養し、そしてカチオン性脂質を用いて、50ng/ウェルの示されたようなリポーターベクターpG5TkpGL3、示されたような0から100ng/ウェルの発現ベクター pGal4-φまたはpGal4-hRORαDEF(転写ユニットの数を一定に維持するためにプラスミドpCDNA3を補う)、および50 ngのベクターpSV-βgalを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトされたDNAの全量を、担体として使用されるプラスミドpBluescriptを用いて500ng/ウェルにした。36時間培養後、細胞を洗浄し、溶解し、そして細胞抽出物のルシフェラーゼ活性をPromegaの“Dual-LuciferaseTM リポーターアッセイ系”キットを用いてアッセイした。細胞抽出物のβ−ガラクトシダーゼ活性を通常のプロトコールに従って測定した(31)。
【0103】
【外1】
Figure 0004520039
【0104】
【外2】
Figure 0004520039
【0105】
【外3】
Figure 0004520039
【0106】
【外4】
Figure 0004520039
【0107】
【外5】
Figure 0004520039
【0108】
【外6】
Figure 0004520039
【0109】
【外7】
Figure 0004520039
【0110】
【外8】
Figure 0004520039
【0111】
【外9】
Figure 0004520039
【0112】
【外10】
Figure 0004520039
【0113】
【表1】
Figure 0004520039
【0114】
Figure 0004520039
【0115】
【表2】
Figure 0004520039

【図面の簡単な説明】
【図1】HepG2細胞におけるヒト遺伝子アポC−III遺伝子のプロモーター活性のhRORα1での刺激を示す図である。
【図2】アポC−III遺伝子のプロモーターのhRORα1による活性化:3つの発現ベクターと2つのトランスフェクション法の比較を示す図である。
【図3】2つの異なるリポーターベクターへクローン化されたアポC−III遺伝子活性の刺激の比較を示す図である。
【図4】RK13細胞中のhRORα1によるベクターpBLCAT5へクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーター活性の刺激を示す図である。
【図5】RK13細胞へコトランスフェクトされた増加する量のプラスミドpCDNA3- hRORα1による構築物−1415/+24hCIIIWT−Luc+活性の刺激を示す図である。
【図6】RK13細胞中のhRORα1によるベクターpGL3へクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーターの減少するサイズのフラグメント活性の刺激を示す図である。
【図7】ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子の近位プロモーターへのhRORα1の結合の評価を示す図である。
【図8】ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10フラグメントへのhRORα1の結合の評価を示す図である。
【図9】ゲル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−34/−10および−62/−100フラグメントへのhRORα1の結合の評価を示す図である。
【図10】ル・リターデションによる、アポC−IIIのヒト遺伝子のプロモーターの−90/−64フラグメントへのhRORα1の結合の評価を示す図である。
【図11】RK13細胞中のhRORα1による、ヒトアポC−III遺伝子のプロモーターの点変異体活性の刺激を示す図である。
【図12】RK13細胞中のhRORα1による、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターの前でクローン化されたヒトアポC−III遺伝子のプロモーターのフラグメント活性の刺激を示す図である。
【図13】ヒトアポC−IIIのプロモーターのhRORα1による活性化の新規性を示す図である。
【図14】RK13細胞中のhRORαのα1、α2およびα3イソ型による、ヒトアポC−III遺伝子のプロモーター活性の刺激を示す図である。
【図15】sg/sg突然変異体またはSG/SG野性型マウスにおけるアポC−III遺伝子の肝発現を示す図である。
【図16】hRORαの活性を調節することのできる物質のスクリーニングに適当なリポーターベクターの評価を示す図である。
【図17】酵母転写因子Gal4のDNA結合ドメインおよびhRORαのリガンド結合ドメインDEFを結合するキメラの使用に基づくhRORαの活性を調節することのできる物質のスクリーニング試験の評価を示す図である。

Claims (11)

  1. 抗アテローム性動脈硬化症活性を有する物質のスクリーニングのための、ヒトRORα受容体および/またはヒトRORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメント、または代りにそれらの機能的同等物の使用。
  2. 試験物質がヒトRORα受容体、またはヒトRORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメント、および/または該RORαをRNAポリメラーゼ複合体に機能的に共役することのできる核因子、またはそれらの機能的同等物と接触させられ、次いで:
    − 該物質の、ヒトRORα受容体、および/またはその機能的同等物への結合、または該物質とヒトRORα受容体で形成される複合体のヒトRORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメントおよび/または該RORαをRNAポリメラーゼ複合体に機能的に共役することのできる核因子への結合、および/または
    ヒトRORα受容体に結合する該応答エレメントを含むプロモーターのコントロール下に置かれたリポーター遺伝子の転写活性の調節、
    を測定することを特徴とする、脂質代謝機能障害の治療に有用な物質をスクリーニングする方法。
  3. 以下の工程、即ち
    a) 細胞ホストを、ヒトRORα受容体をコードするDNAフラグメントまたはその機能的同等物のひとつでトランスフェクトし、
    b) 工程(a)のホストを、該RORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメントおよび少なくとも1つのリポーター遺伝子を含む構築物でコトランスフェクトし、
    c) 試験物質の存在下でのリポーター遺伝子の発現を測定する、
    ことを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  4. 以下の工程、即ち
    a) リポーター遺伝子の発現をコントロールするように置かれた強い異種プロモーターの上流にクローン化したヒトRORαによって認識される、応答エレメントの複数のコピーを含むプラスミドを作成し、
    b) 工程(a)の構築物を、自然にまたは人工的にヒトRORαを発現する細胞に、トランスフェクトし、
    c) 工程(b)のホストを試験物質の存在下で培養し、
    d) リポーター遺伝子の活性を測定する、
    ことを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  5. 以下の工程、即ち
    a) ガンシクロビルの活性化因子をコードする選択的な自殺遺伝子の発現をコントロールするプロモーターの上流でクローン化したヒトRORαによって認識される応答エレメントの複数のコピーを含むプラスミドを作成し、
    b) 工程(a)の構築物を細胞ホストにトランスフェクトし、
    c) 工程(b)のホストをヒトRORαを発現するベクターによりコトランスフェクトし、
    d) 工程(c)のホストを試験物質の存在下で培養し、
    e) ガンシクロビルの存在下での、細胞の生存を測定する、
    ことを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  6. 以下の工程、即ち
    a) リポーター遺伝子の活性をコントロールする強いプロモーターの上流でクローン化した酵母核因子Gal4によって認識される、応答エレメントの複数のコピーを含むプラスミドを作成し、
    b) プラスミドを、Gal4のDNA結合ドメインおよび、リガンドが結合するRORαドメインであるヒトRORαのDEFドメインを含むキメラから作成し、
    c) 工程(a)および(b)で得られるプラスミドを細胞ホストにコトランスフェクトし、
    d) 工程(c)のホストを試験物質の存在下で培養し、
    e) リポーター遺伝子の活性を測定する、
    ことを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  7. 以下の工程、即ち
    a) 細胞ホストを、ヒトRORα受容体またはその機能的同等物、および/またはヒトRORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメントをコードする遺伝子を担う構築物で形質転換し、次いで
    b) 非放射性リガンドと標識されたリガンドの間での競合的な置換に基づく“結合”試験に該細胞ホストまたはそれらの抽出物を使用する、
    ことを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  8. ヒトRORα受容体またはヒトRORα受容体に結合するアポC−IIIのヒト応答エレメントをコードする遺伝子を担う構築物がまた、リポーター遺伝子を含むことを特徴とする、請求項およびのいずれかに記載のスクリーニング方法。
  9. リポーター遺伝子が、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼの遺伝子、ホタルまたはレニラからのルシフェラーゼの遺伝子、分泌アルカリホスファターゼの遺伝子、ベータ−ガラクトシダーゼの遺伝子またはアポC−IIIの遺伝子から選択されることを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法。
  10. 細胞ホストが、哺乳類、細菌または酵母の細胞、または代って昆虫細胞から選ばれることを特徴とする、請求項からのいずれか1つに記載のスクリーニング方法。
  11. さらに、アポC−IIIの発現への該物質の効果が決定されることを特徴とする、請求項から1のいずれか1つに記載のスクリーニング方法。
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