JP4517760B2 - 摩擦点接合方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも3枚の金属板部材を積み重ねて回転ツールで摩擦点接合する摩擦点接合方法及びその装置に関するものである。
従来より、先端の突出部と、該突出部よりも径の大きい第1ショルダー部と、該第1ショルダー部よりも径が大きい第2ショルダー部とを有する回転ツールを用い、該回転ツールに対向して受け具を配置し、上記金属板部材を受け具で受けると共に、上記回転ツールを回転させた状態で押圧して上記突出部及び第1ショルダー部を押し込み、さらに回転ツールを押し込むことによって、上記第2ショルダー部で上記金属板部材を押圧し、該金属板部材の接合部位を摩擦熱で軟化させ、塑性流動させて接合する摩擦点接合方法は知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−292479号公報
しかしながら、従来の摩擦点接合方法では、突出部の先端面と、第2ショルダー部の先端面との距離が固定されているため、同じ摩擦点接合の工程内に異なる板厚で構成された3枚の板組があると、突出部が回転ツールから3枚目の金属板部材の領域に到達する前に第2ショルダー部が1枚目の金属板部材に当接してしまい、2枚目と3枚目の金属板部材にまで必要な摩擦熱が入力できず、金属板部材が互いに十分に接合されない場合がある。
このような場合に、回転ツールをさらに押し込んで突出部を3枚目の金属板部材にまで到達させて必要な摩擦熱を加えようとすると、第2ショルダー部がさらに1枚目の金属板部材に食い込んで、必要以上に摩擦熱が入力されて、熱ひずみが生じる。すると、回転ツールの周囲の金属板部材が反って金属板部材間に隙間が発生し、適切な摩擦点接合が行えなくなる。
一方、各金属板部材に適切な熱を加えて摩擦点接合を行うための別の手段として、回転ツールを板厚の構成に合わせて交換する方法がある。しかし、回転ツールを金属板部材の構成に合わせて交換することは、その分工程の数が増え、摩擦点接合に要する時間が増加するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転ツールの第2ショルダー部の当接タイミングに工夫を加えることで、金属板部材に摩擦熱を段階的に入力して安定した品質の摩擦点接合を行えるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、回転ツールの第2ショルダー部を第1ショルダー部に対し、その回転軸心方向に相対移動可能にした。
具体的には、第1の発明では、少なくとも3枚の金属板部材を積み重ねて回転ツールで摩擦点接合する方法を対象とする。
そして、先端の突出部と、該突出部よりも径の大きい第1ショルダー部と、該第1ショルダー部よりも径が大きく回転軸心方向に相対移動可能に配置された第2ショルダー部とを有する回転ツールを用意し、この回転ツールに対向して配置された受け具を用意し、上記金属板部材を、上記受け具で受けると共に、回転する上記回転ツールで押圧して上記突出部及び第1ショルダー部を押し込み、上記突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって金属板部材を押圧し、上記金属板部材の接合部位を摩擦熱で軟化させ、塑性流動させて接合する構成とする。
上記の構成によると、同じ摩擦点接合の工程内に異なる板厚の板組がある場合でも、回転ツールを板厚の構成に合わせて交換することなく、第2ショルダー部を相対移動させれば、板厚の構成に合わせた適切な摩擦熱の入力が行える。すなわち、突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって最も回転ツールに近い金属板部材に近づき、該金属板部材に当接して押圧しているので、この最も近い金属板部材に必要以上に摩擦熱が入力されることなく、板厚に応じた適切な摩擦熱が入力される。したがって、新たに回転ツールを交換する工程を必要とせず、摩擦点接合に要する時間が増加することはない。
第2の発明では、少なくとも3枚の金属板部材を積み重ねて回転ツールで該金属板部材の接合部位を摩擦熱で軟化させ、塑性流動させて接合する摩擦点接合装置を対象とする。
そして、先端の突出部と、該突出部よりも径の大きい第1ショルダー部と、該第1ショルダー部よりも径が大きく該第1ショルダー部に対して回転軸心方向に相対移動可能に配置された第2ショルダー部とを有する回転ツールと、この回転ツールに対向して配置された受け具と、上記回転ツールを回転させる回転手段と、上記回転ツールの突出部及び第1ショルダー部を上記金属板部材に押圧する押圧手段と、上記第2ショルダー部を相対移動させて金属板部材を押圧する移動手段と、上記突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記移動手段によ上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって金属板部材を押圧させる制御手段とを備えている。
上記の構成によると、制御手段は、突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって最も回転ツールに近い金属板部材に近づき、該金属板部材に当接して押圧するので、同じ摩擦点接合の工程内に異なる板厚の板組がある場合でも、回転ツールを板厚の構成に合わせて交換することなく、第2ショルダー部を相対移動させれば、板厚の構成に合わせた摩擦熱の入力が行える。したがって、最も近い金属板部材に必要以上に摩擦熱が入力されることなく、板厚に応じた適切な摩擦熱が入力されるので、新たに回転ツールを交換する工程を必要とせず、摩擦点接合に要する時間が増加することはない。
以上説明したように、上記第1及び第2の発明によれば、突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、第2ショルダー部相対移動を開始し、この相対移動によって金属板部材を押圧している。このため、回転ツールを板厚の構成に合わせて交換しなくても、段階的に各金属板部材に摩擦熱を入力することができるので、効率的に摩擦点接合を行えると共に、安定した接合品質が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
−摩擦点接合装置の構成−
図1は、本発明の実施形態にかかる摩擦点接合装置1の概略構成を示している。この摩擦点接合装置1は、例えば、自動車のボディなどに用いられるアルミニウム合金などの軽金属からなる複数の金属板部材を厚み方向に積み重ねた状態で点状に接合するものに構成されている。
上記接合装置は、ワークWの接合を行う接合ガン2を備えている。ワークWは、3枚の第1〜第3金属板部材W1,W2,W3からなる(図2に示す)。上記接合ガン2は、ロボット3のアーム3aに取り付けられ、図示省略の治具に固定されたワークWの接合位置にロボット3によって位置付けられて、ワークWの接合を行うようになっている。
上記ロボット3として、例えば汎用の6軸垂直多関節型ロボットを用いることができる。このロボット3は、ロボット用ハーネス4により、制御手段としての制御盤5と接続されている。また、上記接合ガン2も、ロボット3に設けた中継ボックス6を介して接合ガン用ハーネス7により上記制御盤5と接続されている。
図2に示すように、上記接合ガン2は、回転ツール10及び受け具20を備えている。
上記回転ツール10は、積み重ねた金属板部材W1,W2,W3の重ね面S1,S2に対して直行する接合軸X上の上側に配設されている。図3に示すように、回転ツール10は、先端の突出部11と、該突出部11よりも径の大きい第1ショルダー部12と、該第1ショルダー部12よりも径が大きく回転軸心方向に相対移動可能に配置された第2ショルダー部13とを有している。さらに、この第2ショルダー部13を該第2ショルダー部13よりも外形の大きい取付部9が覆っている。取付部9には、中央に空洞部9aのあるフランジ部9bが設けられている。
上記受け具20は、略L字状のガンアーム8の先端に取り付けられている。このことで、上記回転ツール10と受け具20とが対向するように配置されている。
上記受け具20は、円柱形状を有し、その先端面は、上記回転ツール10の第2ショルダー部13の先端面と同等か、又はそれよりも大きい外径を有している。
上記突出部11と第1ショルダー部12と第2ショルダー部13とは、共に同軸に接合軸X上に延びるように突設されている。この突出部11の外径は、例えば、2〜5mmとする。
次に上記接合ガン2の内部の機構について、簡単に説明する。上記回転ツール10は、回転手段としての回転軸モータ14によって、接合軸X回り(例えば、図2で左回り)に回転するように構成されている。すなわち、上記回転ツール10は、筒状の旋回軸15の取付フランジ15aに固定されている。この旋回軸15の上端はボールスプライン40に固定されている。このボールスプライン40とスプライン結合され、かつガン本体41にベアリング42を介して回転可能に支持された筒状の旋回駆動源軸43の上端には、第1プーリ16が取り付けられている。一方、上記回転軸モータ14の回転軸に第2プーリ17が取り付けられ、この第2プーリ17に駆動される歯付きベルト18を介して第1プーリ16が駆動され、旋回駆動源軸43、ボールスプライン40及び旋回軸15を介して、回転ツール10が回転する。さらに、回転ツール10は、押圧手段としての押圧軸モータ44によって、接合軸X上を昇降するように構成されている。すなわち、ガン本体41に回転可能に配置されたボールネジ45に螺合して昇降する昇降部材46に筒状の昇降筒体47を設け、この昇降筒体47の下端側はガン本体41に昇降可能に支持されている。昇降筒体47の内部には、ベアリング48を介して上記ボールスプライン40及び旋回軸15が回転可能に支持されている。一方、押圧軸モータ44の回転軸に第3プーリ49が取り付けられ、この第3プーリ49で駆動される歯付きベルト50を介してボールネジ45に取り付けられた第4プーリ51が駆動され、ボールネジ45の回転により昇降部材46及び昇降筒体47が昇降し、ベアリング48を介してボールスプライン40及び旋回軸15が昇降して回転ツール10が接合軸X上を昇降することとなる。上記回転軸モータ14としては、インダクションモータやサーボモータを用いることができ、上記押圧軸モータ44として、サーボモータを用いることができる。
次に上記回転ツール10の第2ショルダー部13を相対移動させる移動手段21の構造について説明する。図3及び図4に拡大して示すように、上記回転ツール10の取付部9のフランジ部9bが上記旋回軸15の取付フランジ15aに図示しないボルトなどにより、回転不能に取り付けられている。また、取付部9の内面には、上記第1ショルダー部12の基端部が固定されている。上記取付部9と第1ショルダー部12との間に、上記第2ショルダー部13が挿入されている。
上記第1ショルダー部12は、内部が中空の有底円筒状に形成され、第1ショルダー部12の先端面(底面)に上記突出部11が突設されている。第1ショルダー部12の側面には、接合軸Xに平行な一対の長孔12aが形成されている。
上記第2ショルダー部13は、円筒状に形成され、その内面には、接合軸Xに直交する矩形状の板部材22が固定されている。この板部材22に円柱状の接合部23が結合されている。接合部23は、上記取付部9の空洞部9a内に配置された円柱状のジョイント部24と棒部材25によって結合されている。
上記第1ショルダー部12の長孔12aに上記第2ショルダー部13の板部材22が挿入されている。すなわち、第2ショルダー部13は、第1ショルダー部12及び取付部9対して接合軸Xの延びる方向に相対移動可能に配置されている。
上記第2ショルダー部13のジョイント部24は、上記取付フランジ15a及び旋回駆動源軸43の貫通孔に挿入された長尺の推進軸26の先端部にジョイントされている。この推進軸26は、リニアモータ27の推進軸であって、リニアモータ27を駆動することで、この推進軸26に結合された第2ショルダー部13が第1ショルダー部12及び取付部9対して接合軸Xの延びる方向に相対移動する。上記リニアモータ27は、上記第1プーリ16上方の接合ガン2の上側ケーシング28内に設けられている。
上記制御盤5は、ロボット3の6軸と、上記接合ガン2に設けた回転軸モータ14、押圧軸モータ44及び移動手段21のリニアモータ27の合計9軸を同期制御するように構成されている。この制御盤5が、ロボット3を制御して受け具20で積み重ねた金属板部材W1,W2,W3を支持させると共に、接合ガン2を制御して、突出部11が第3金属板部材W3の領域に達した瞬間に、上記移動手段21によって上記第2ショルダー部13を相対移動させ、上記金属板部材W1に押し込む。そして、回転ツール10の摩擦熱によって金属板部材W1,W2,W3を軟化させ、接合部位を塑性流動させて接合するように制御する。
−ワークWの接合方法1(モニタリングによる方法)−
次に本発明の実施形態にかかる摩擦点接合装置1によるワークWの接合方法1について説明する。
(1)まず、摩擦点接合装置1の初期状態について説明する。
図示省略の治具によってワークWを固定する。第2ショルダー部13の先端面を、接合材料である3枚重ねの金属板部材W1,W2,W3のうち、第1金属板部材W1の厚さt1と第2金属板部材W2の厚さt2との和L1(L1=t1+t2)の略1.5倍以上の長さをあけて、第1ショルダー部12の先端面よりも、回転ツール10の基端側に位置付ける。ロボット3は、原点位置にあり、接合ガン2は、開放端の位置(すなわち、図1に示すように、回転ツール10が受け具20から最も離れた状態)にある。
(2)次に、ロボット3のティーチング作業について説明する。
まず、加圧力、回転数、時間などの接合パラメータを入力する。
次いで、押圧軸モータ44による回転ツール10の位置モニタリングのための原点位置を教示する。すなわち、図6に示すように、回転ツール10と受け具20とで金属板部材W1,W2,W3を挟み込んだ状態を教示する。そのときの回転ツール10の位置に対応した押圧軸モータ44のエンコーダ値を0とする。
次いで、第2ショルダー部13を出すタイミングを、回転ツール10が加圧方向に原点から所定の距離だけ進んだ位置と定義して、ティーチングにてその距離L1をパラメータとして入力する。
次いで、第2ショルダー部13の最終到達位置は、その先端面が突出部11の先端を基点として上記距離L1の80〜100%の位置ほど、回転ツール10の基端側にあるものと定義し、その距離L2をパラメータとして入力する(0.8L1≦L2≦1.0L1)。
(3)次に、ロボット3及び接合ガン2の動作について説明する。
まず、ロボット3が原点から動作を開始する。また、制御盤5にて回転ツール10の位置をモニタリングしておく。
次に、ロボット3によって接合ガン2を加圧ポイントの1つ前の教示ポイントに位置付ける。具体的には、図5に示すように、接合ガン2の回転ツール10と受け具20との間にワークWを位置させると共に、接合軸X上にワークWの接合部位を位置させる。
次に、図6に示すように、受け具20で上記積み重ねた金属板部材W1,W2,W3を受けると同時に回転軸モータ14によって回転ツール10をその接合軸X回りに回転させながら、押圧軸モータ44によって回転ツール10の突出部11を上記第1金属板部材W1に押し込む。このことで、金属板部材W1,W2,W3を回転ツール10と受け具20との間で狭持する。
次いで、回転ツール10の加圧を開始する。これにより、突出部11が第1金属板部材W1内に沈み込む。
次いで、図7に示すように、回転ツール10をさらに押し込んで、突出部11が第2金属板部材W2の領域まで沈み込み、第1ショルダー部12の先端も第1金属板部材W1内に沈み込む。
次に、図8に示すように、回転ツール10が原点からティーチングした所定の位置を通過した(L1の長さまで進んだ)ときに、リニアモータ27に指令を出して第2ショルダー部13を下降させる。
次に、図9に示すように、第2ショルダー部13をリニアモータ27によってワークW内部に向かって最終到達位置(突出部11の先端からL2の位置)まで移動させ、この状態で回転ツール10の摩擦熱によって接合部位を軟化させる。
このことで、ワークW内で塑性流動が発生し、回転ツール10によって、第1金属板部材W1と第2金属板部材W2との間の界面S1を突出部11が貫通した状態で第1凹部31が形成される。第1凹部31の外側において、全周にわたり第2金属板部材W2が第1板材W1側に盛り上がった環状の第1盛上り部33が形成される。また、突出部11によって、第2金属板部材W2と第3金属板部材W3との間に連続した界面S2を残して第2凹部32が形成される。第2凹部32の外側において、全周にわたり第3金属板部材W3が第2金属板部材W2側に盛り上がった環状の第2盛上り部34が形成される。
次いで、接合時間があらかじめティーチングした時間に達したときに、開放動作に切り換える。具体的には、押圧軸モータ44によって、回転ツール10を後退させて回転ツール10を回転させたままワークWから引き抜く。このことで、ワークWは、急激に冷却されて硬化し、接合される。
次に、接合位置からあらかじめ設定された所定の距離だけ離れた状態で回転ツール10の回転を停止し、回転ツール10の第2ショルダー部13を元の位置に戻す。
次いで、接合ガン2をティーチングした開放ポイントに位置付ける。
そして、接合ガン2が次の教示ポイントに移動し、ワークWの接合が繰り返される。
−ワークWの接合方法2(時間設定による方法)−
次に上記ワークWの接合方法1とは異なる接合方法について説明する。上記接合方法1がモニタリングによる接合方法であるのに対し、この接合方法2は、時間設定による接合方法である。
(1)まず、初期状態については、上記接合方法1と同じとする。
(2)次に、ロボット3のティーチング作業については、概ね上記接合方法1と同じであるが、自動運転時に、回転ツール10が教示した加圧ポイントに達した瞬間を時間の基準として、そこから所定の時間T1が経過したときに第2ショルダー部13を出すようにする。すなわち、回転ツール10と受け具20とで金属板部材W1,W2,W3を挟み込んだときからの経過時間T1をパラメータとして入力する。
(3)次に、ロボット3及び接合ガン2の動作について説明する。
まず、ロボット3が原点から動作を開始する。
次に、ロボット3によって、接合ガン2を、その接合軸XをワークWの接合方向に一致させた状態で加圧ポイントの1つ前の教示ポイントに位置付ける。
次に、上記接合方法1と同様に、同じタイミングで受け具20と回転ツール10とを金属板部材W1,W2,W3に当接させ、金属板部材W1,W2,W3を狭持する。
次いで、回転ツール10の加圧を開始する。このことで、突出部11が第1金属板部材W1内に沈み込む。
次いで、回転ツール10をさらに押し込んで、突出部11が第2金属板部材W2の領域まで沈み込む。
次に、回転ツール10が加圧開始(第1金属板部材W1への当接)からティーチングした所定の時間T1が経過したときに、リニアモータ27に指令を出して第2ショルダー部13を下降させる。
次に、第2ショルダー部13をリニアモータ27によってワークW内部に向かって最終到達位置(突出部11の先端からL2の位置)まで移動させ、この状態で回転ツール10の摩擦熱によって接合部位を軟化させる。この移動距離については、第2ショルダー部13の下降開始から所定の時間が経過した後としてもよく、所定の距離L2進んだことをリニアモータ27のエンコーダ値から検出するようにしてもよい。
その後の動作については、上記接合方法1と同じであるため、省略する。
−実施形態の効果−
したがって、本発明の実施形態にかかる摩擦点接合方法及びその装置によると、突出部11が第3金属板部材W3の領域に達した瞬間に、第2ショルダー部13相対移動を開始し、この相対移動によって金属板部材W1,W2,W3を押圧している。このため、回転ツール10を板厚の構成に合わせて交換しなくても、段階的に各金属板部材W1,W2,W3に摩擦熱を入力することができるので、効率的に摩擦点接合を行うことができると共に、安定した接合品質が得られる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、ワークWは、3枚積み重ねた金属板部材W1,W2,W3よりなるものとしたが、4枚以上の金属板部材からなるものとしてもよい。この場合には、第2ショルダー部13をさらに2段に分割してそれぞれを第1ショルダー部12に対して回転軸心方向に相対移動可能に配置すればよい。
以上説明したように、本発明は、自動車のボディなどに用いられる複数の金属板部材を積み重ねた状態で点状に接合する摩擦点接合方法及びその装置について有用である。
本発明の実施形態にかかる摩擦点接合装置の概略説明図である。 接合ガンの側面図である。 回転ツールを拡大して示す側面断面図である。 回転ツールを分解して2方向から示す側面断面図である。 接合前の工程を示すワークの接合部位近傍の拡大側面図である。 接合開始時の工程を示す図5相当図である。 第1ショルダー部の下降する工程を示す図5相当図である。 第2ショルダー部の下降開始時の工程を示す図5相当図である。 接合完了状態を示す図5相当図である。
1 摩擦点接合装置
5 制御盤(制御手段)
10 回転ツール
11 突出部
12 第1ショルダー部
13 第2ショルダー部
14 回転軸モータ(回転手段)
20 受け具
21 移動手段
44 押圧軸モータ(押圧手段)
W1,W2,W3 金属板部材

Claims (2)

  1. 少なくとも3枚の金属板部材を積み重ねて回転ツールで摩擦点接合する方法であって、 先端の突出部と、該突出部よりも径の大きい第1ショルダー部と、該第1ショルダー部よりも径が大きく回転軸心方向に相対移動可能に配置された第2ショルダー部とを有する回転ツールを用意し、
    上記回転ツールに対向して配置された受け具を用意し、
    上記金属板部材を、上記受け具で受けると共に、回転する上記回転ツールで押圧して上記突出部及び第1ショルダー部を押し込み、
    上記突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって金属板部材を押圧し、
    上記金属板部材の接合部位を摩擦熱で軟化させ、塑性流動させて接合する
    ことを特徴とする摩擦点接合方法。
  2. 少なくとも3枚の金属板部材を積み重ねて回転ツールで該金属板部材の接合部位を摩擦熱で軟化させ、塑性流動させて接合する摩擦点接合装置であって、
    先端の突出部と、該突出部よりも径の大きい第1ショルダー部と、該第1ショルダー部よりも径が大きく該第1ショルダー部に対して回転軸心方向に相対移動可能に配置された第2ショルダー部とを有する回転ツールと、
    上記回転ツールに対向して配置された受け具と、
    上記回転ツールを回転させる回転手段と、
    上記回転ツールの突出部及び第1ショルダー部を上記金属板部材に押圧する押圧手段と、
    上記第2ショルダー部を相対移動させて金属板部材を押圧する移動手段と、
    上記突出部が最も回転ツールに遠い金属板部材の領域に達した瞬間に、上記移動手段によ上記第2ショルダー部相対移動を開始し、該相対移動によって金属板部材を押圧させる制御手段とを備えている
    ことを特徴とする摩擦点接合装置。
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