JP4517489B2 - 分離膜エレメントの製造装置および製造方法 - Google Patents

分離膜エレメントの製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分離膜を用いた分離膜エレメントの製造装置および製造方法に関し、とくに枚葉状の分離膜を、間に流路材を挟むように二つ折りにして分離膜ユニットを形成するようにした分離膜エレメントの製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
逆浸透装置や限外濾過装置、精密濾過装置等に用いられ、さらには気体分離装置にも適用可能な流体分離装置に用いられる流体分離膜エレメントとして、原液が供給される原液流路材、原液を分離する分離膜、分離膜を透過し原液から分離された透過液を集水管中へと導く透過液流路材からなるユニットを、集水管の周りに巻囲したスパイラル型の流体分離膜エレメントが知られている。
【0003】
従来、このような分離膜エレメントの製造においては、たとえば、ロール状に巻かれた分離膜から、所定長の分離膜を引き出して枚葉の分離膜にカットし、枚葉の分離膜を、間に流路材(たとえば、原液流路材)を挟むように二つ折りにして分離膜ユニットを形成し、分離膜の折り返し端に折り目をつけた後、その分離膜ユニットと他方の流路材(たとえば、透過液流路材)とを交互に重ねて集水管の周りに巻囲している(例えば、特開平11−226366号公報)。また、特開平10−137558号公報には、分離膜を折り曲げて折り目をつける方法として、折り目部分の内部に粘着テープを挟んで加熱圧着して折り目を形成する方法や、接着剤を塗布して相互に接着することにより折り目を形成する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような分離膜ユニット形成工程を含む分離膜エレメントの製造工程においては、分離膜を二つ折りにする際、折り目が付与されるまでの間は、折り返された膜部分が不安定な状態にあるため、折り目を付ける位置が安定せず、所定の位置に正確に折り目を付けることが難しいという問題がある。とくに、二つ折り操作と折り目付与を自動化している装置にあっては、精度よく所定の位置に折り目を付けることが難しい。
【0005】
また、折り返された膜部分が不安定であるため、折り目付けのための準備操作時に、該膜部分等にしわが生じやすいという問題もある。
【0006】
さらに、分離膜は、二つ折りにされる際、膜同士がこすれやすく、それによって膜面に傷が付くことがある。大きな傷は、分離性能上重大な欠陥を招くおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、とくに上記のような二つ折りから折り目付与までの工程における問題点に着目し、しわ無く所定の二つ折り状態を達成できるとともに、折り目付与位置を精度よく所定の位置に決めることができ、さらに、二つ折りの際の膜同士のこすれによる傷付き発生の回避も可能な、分離膜エレメントの製造装置および製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の分離膜エレメントの製造装置は、枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにする膜折り手段と、分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付ける折り目付け手段とを備え、該折り目付け手段が、基台との間に所定の間隙をもたせて二つ折りにされた分離膜の上方に位置され、そこから折り返し端方向に移動される折り目ガイドと、折り目ガイドの移動後に、折り返し端位置にて折り返し端をプレスすることにより分離膜に折り目を付けるプレス手段とを有し、かつ、分離膜が二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込むエアーブロー手段を有することを特徴とするものからなる。
【0009】
この分離膜エレメントの製造装置においては、上記プレス手段が、折り目ガイドとともに折り返し端方向に移動される。たとえば、二つ折りにされた分離膜の膜面上方へと下降されてきた折り目ガイドとプレス手段が一体的に折り返し端方向に向けて水平移動される。
【0010】
プレス手段としては、単に押圧により折り目を付ける手段に構成することも可能であるが、所定の温度、たとえば70〜150℃の範囲内の温度にコントロールされた熱プレートに構成されていることが好ましい。
【0011】
上記基台と折り目ガイドとの間隙は、たとえば、二つ折りにされた分離膜の厚さと間に挟まれた流路材の厚さの合計よりも0.3〜2mm大きい間隙とされる。プレス手段の押圧力としてはとくに限定されないが、たとえば1〜20kg/10cm幅の範囲にあることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る分離膜エレメントの製造装置は、枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにする膜折り手段と、二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込むエアーブロー手段と、二つ折りにされた分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付ける折り目付け手段とを有することを特徴とするものからなる。
【0013】
本発明に係る分離膜エレメントの製造方法は、枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにし、分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付けるに際し、二つ折りにされた分離膜の上方に、基台との間に所定の間隙をもたせて折り目ガイドを位置させ、そこから折り目ガイドを二つ折りにされた分離膜の膜面に沿わせて折り返し端方向に移動させ、該移動により折り返し端における折り目付け位置を決めた後、折り返し端にプレスにより折り目を付け、かつ、分離膜を二つ折りにする際、分離膜の間に空気を吹き込むことを特徴とする方法からなる。
【0014】
この分離膜エレメントの製造方法においては、前記装置同様、熱プレートによって折り返し端をプレスすることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る分離膜エレメントの製造方法は、枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにし、二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込み、二つ折りにされた分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付けることを特徴とする方法からなる。
【0016】
上記のような本発明に係る分離膜エレメントの製造装置および製造方法においては、枚葉状態で供給された分離膜二つ折りにされる際、二つ折りにされた分離膜の上方に折り目ガイドが所定の間隙をもって位置され、そこから折り目ガイドが分離膜の折り返し端に向けて移動される。この移動に伴い、不安定な状態にあった膜の折り返し部分が折り目ガイドによってならされ、しわが伸ばされて、所望の安定した、目標とする二つ折り形態に整えられる。また、二つ折りにされる際、分離膜の間に空気(たとえば、圧空)を吹き込むことにより、膜同士のこすれが適切に防止されて該こすれに起因する傷付きの発生が回避されるとともに、空気圧によって折り返された膜部分が適当に膨らまされてしわが伸ばされる。
【0017】
折り目ガイドが折り返し端またはその近傍の位置に移動されることにより、折り返された膜部分が適切にしごかれるように他方の膜部分に沿わせられるので、折り返し端における折り目付け位置が自然に所望の位置に定められる。この状態にて、プレス手段(たとえば、熱プレート)により折り返し端がプレスされ、折り目が付与される。したがって、折り目の位置が、正確に精度よく所定の位置に決められるとともに、その位置決めも安定して行われることになる。
【0018】
このように本発明に係る装置および方法によれば、膜同士のこすれによる傷付きが防止されつつ、しわ無く所定の分離膜二つ折り状態が達成され、折り目付与位置が精度よく所定の位置に決められて折り目が付けられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図3は、本発明に一実施態様に係る分離膜エレメントの製造装置および製造方法を示しており、図4は最終的に完成される分離膜エレメントの一例を示している。本実施態様では、図1に示す装置によって、分離膜と原液流路材と透過液流路材との積層体を集水管に接着するまでの工程の自動化をはかっている。そして、図5ないし図10は、とくに枚葉の分離膜エレメントを二つ折りにするところから折り目を付けるまでの工程を詳細に示している。
【0020】
まず、図1および図2を参照しながら分離膜エレメント製造工程の全体について説明する。ロール状に巻かれた分離膜ロール1から分離膜2が引き出され(巻き出され)、ガイドロール3、ニップロール4を経た後、本発明における基台としての台車5の上方位置まで引き出される。このとき、分離膜ロール1を湿式状態に保ち、引き出された分離膜2がニップロール4に至るまでに、片面または両面上に適当な水切り手段または水拭き手段を設けてもよい。また、巻出装置には、巻出張力を最適な張力にコントロールできるよう、適当な制動手段を設けておくことが好ましい。分離膜2としては、逆浸透膜や限外濾過膜、精密透過膜、さらには気体分離膜等が使用できる。
【0021】
引き出された分離膜2は、分離膜2を横断する方向に走行するカッタ6を備えた切断手段7によって、予め定められた長さに切断され、枚葉の分離膜8が台車5上に形成される。この動作は、図2(イ)に対応している。
【0022】
この台車5上の位置Aにおいて、枚葉の分離膜8上の所定位置に、枚葉の原液流路材9が配置される。原液流路材9は、図1および図2(ロ)に示すように、原液流路材ロール10から巻き出された原液流路材9がカッタ11により定長に切断されて形成される。この原液流路材9には、たとえばネットが使用される。切断された枚葉の原液流路材9は、たとえば、平板12上に載置された状態で前記枚葉の分離膜8上まで運ばれ、原液流路材9の先端部が押さえられた状態で平板12が差し抜かれ、原液流路材9が分離膜8上に配置された後先端部の押さえが解除されることにより、分離膜8上の所定位置に配置される。
【0023】
分離膜8の前述の引出方向における先端部(一端)が、膜折り手段としての膜折り返し用搬送アーム13に把持され、該アーム13の作動により、間に原液流路材9を挟むように二つ折りにされる。二つ折りにされた分離膜8と原液流路材9とからなる分離膜ユニット14は、たとえば図2(ハ)に示すような状態になる。このとき、分離膜8の上側の片がδだけ長くなるように二つ折りされる。δは、たとえば5〜15mmの範囲に設定される。また、原液流路材9の、分離膜8の折り返し部とは反対側の端部は、折り返された分離膜8の端部よりも、たとえば5〜50mmはみ出した状態に設定される。そして、二つ折りの折り返し部には、後に詳述する折り目付け手段15によって折り目が付けられる。この折り目部分で、たとえば超音波ウェルダ16により、分離膜8と原液流路材9とが溶着により接合される(接合部17)。
【0024】
このように形成された分離膜ユニット14が、台車5の移動により、台車18上の積層位置Bへと搬送される。分離膜ユニット14の端部押さえ手段や吸引保持手段等の適当な手段、たとえば台車5の後退動作と吸着兼搬送手段24により、分離膜ユニット14が台車5から台車18に移載される。
【0025】
積層位置Bの側部では、図1および図2(ニ)に示すように、透過液流路材ロール19から透過液流路材20が巻き出され、カッタ21により所定長に切断される。切断された透過液流路材20は、一旦テーブル22上に置かれた後、複数の吸引パッド23を有する吸着兼搬送手段24により、吸着保持されて、積層位置Bへと搬送される。まず、1枚目の透過液流路材20が、積層位置Bの台車18上に配置され、その後に前記分離膜ユニット14が、1枚目の透過液流路材20上の所定位置に重ねられる。このとき、テーピング手段25によるテープ26(図2(ホ))によって、分離膜ユニット14の二つ折りにされた分離膜8の端部折り返し部が、透過液流路材20上に固定される。テープ固定は、分離膜8の幅方向両端部2箇所程度で行えばよい。
【0026】
続いて、1枚目とは異なる長さに切断された2枚目の透過液流路材20が、上記分離膜ユニット14上の所定位置に重ねられる。この透過液流路材20上に、接着剤塗布ガン27により、接着剤28が塗布される。接着剤28は、図2(ヘ)に示すように、分離膜ユニット14の分離膜8の二つ折りの折り目方向に開口するコの字状に塗布される。このコの字状の開口部が後述の集水管側に配置され、他の三辺部分は袋状に閉じられて、集水管へと透過水を流す流路を形成する。接着剤28の塗布後に、次の分離膜ユニット14が重ねられ、これらの動作が所定回数、たとえば4〜36回繰り返されて、図3に示すような所望の積層体29が形成される。分離膜ユニット14と透過液流路材20それぞれは、この所定回数に応じて長さ方向にずらしながら積層する。ずらし量の総和は、集水管の周長以下、好ましくは周長である。なお、接着剤塗布ガン27は、該ガン27を三次元に移動可能な走査手段30によって移動制御され、接着剤は適当な接着剤タンク31から供給される。
【0027】
積層体の最下層は、上述の如く寸法の長い1枚目の透過液流路材20であるが、最上層にも、図3に示すように透過液流路材20が配置される。最上層の透過液流路材20は、下層の透過液流路材20と同等か若干長目に形成され、その長さ方向先端部がテープ32により1枚目の透過液流路材20に固定される。また、積層体29の各透過液流路材20も、テープ33によって長さ方向端部で固定されることが好ましい。
【0028】
また、後述する積層体29の巻囲は、接着剤が硬化する前に行うので、巻囲後に隣接分離膜の開口側先端E1 とE2 、E3 とE4 、・・・En とEn+1 が揃うように、この積層体29の形成において、図2(ホ)に示すように、隣接する分離膜ユニット14の二つ折り分離膜8の隣接片同士の開口側先端E1 とE2 、E3 とE4 、・・・En とEn+1 それぞれをPずつずらしておくことが好ましい。このPは分離膜ユニット14や集水管34の径に応じて計算、設定される。これによって、後述の巻囲の後に、隣接分離膜ユニット14同士が間に透過液流路材20を介在させた状態で正確に接合される。また、図3に示すように、1枚目の透過液流路材20の先端部は、2枚目の先端部よりも、集水管3側にLだけ長く延長されていることが好ましく、このLは、少なくとも集水管34の円周長分に設定することが好ましい。この延長により、後述の巻囲後にも、集水管34内へと連通する透過水の流路が確実に確保される。上記のように形成された積層体29の1枚目の透過液流路材20の先端部が、図3に示すように集水管34の表面に接合される。
【0029】
集水管34は、図1の装置においては、C位置で供給される。すなわち、形成された積層体29は、台車18の移動によりC位置へと搬送され、集水管ストック手段38に収容されている集水管34が、1本づつ、各積層体29に対応して、その1枚目の透過液流路材20の先端部に供給される。集水管34上の両面テープ36の離型紙が剥ぎ取られ、図3に示したように透過液流路材20に接合される。この状態で、集水管34および積層体29が、搬送アーム39により巻囲工程に送られる。本実施態様では、巻囲装置と図1に示した装置とが、実質的に別の装置として構成されているが、同じ装置内に組み込んでもよく、一連に配列された装置構成としてもよい。
【0030】
上記のように、本実施態様においては、少なくとも、所定寸法の枚葉の分離膜8、原液流路材9、透過液流路材20の形成、これらの所定位置への搬送、配置、分離膜8の二つ折り、二つ折り分離膜8と原液流路材9との端部結合、分離膜ユニット14と透過液流路材20との交互積層、各透過液流路材20への接着剤の塗布、形成された積層体29の搬送、集水管34の供給、集水管34と積層体29の次工程への搬送までが自動化されている。
【0031】
図1の装置により形成された積層体29およびその1枚目の透過液流路材20の先端部に接合された集水管34は、巻囲工程に送られる。巻囲装置としては、特に限定されず、通常の手段を用いることができる。
【0032】
巻囲体としては、たとえば図4に示すような流体分離膜エレメント50に構成される。図4の流体分離膜エレメント50においては、集水管34の周りに積層体29がロール状に巻囲された巻囲体51の長手方向両側に、原水52が通過可能な端板53と、濃縮水54が通過可能な端板55が配置され、各端板53、55にはシール材56が装着される。透過水57は、集水管34から送り出される。全体がパイプ状圧力容器(図示略)に収容され、各端板53、55と圧力容器内周面との間がシール材56によってシールされる。図4に示す流体分離膜エレメント50は、必要に応じて、要求本数だけ、長手方向に連接される。
【0033】
次に、本発明における分離膜の二つ折りから折り目付けまでの工程について、図5〜図10を参照して詳細に説明する。
【0034】
図5は、台車5上で、膜折り返し用搬送アーム13によって分離膜8を所定長引き出し、カッタ6による切断によって枚葉の分離膜8に形成される様子を示している。図5に示した態様では、分離膜8を膜押さえ61で押さえた後にカッタ6を分離膜8の下方から突き出して走査させて切断した後に、たとえば吸引機能を有する吸引口62、62′により分離膜8の位置、姿勢が保たれるようになっている。
【0035】
枚葉に切断された分離膜8は、膜折り搬送アーム13と吸引口62により図6に示すように台車5上の所定の位置まで前進され、その上に原液流路材9が供給される。このとき、前述の如く、原液流路材9の後端は、分離膜8の後端よりも5〜50mmはみ出すように位置される。また、分離膜8には、予めPETなどの透明のテープ63を所定位置に貼り付けておき、原液流路材9の前端が、テープ63の上に位置するように位置決めを行うことが好ましい。
【0036】
次に、図7に示すように、一端が膜折り返し用搬送アーム13に把持された分離膜8が二つ折りに折り返される。このとき、アーム13の先端把持部13aは、図示の如く回動自在に構成されていることが好ましい。そして、このとき、本実施態様では、エアーブロー手段としてのエアーノズル64から圧空が二つ折りにされつつある膜間に吹き込まれる。空気の吹き込みにより、折り返された膜部分は脹らみ、膜同士のこすれによる傷付きの発生が回避される。膜折り返し用搬送アーム13が所定の位置まで後退され、分離膜8が所定の二つ折りにされた時点で、エアーブローを停止すればよい。
【0037】
この状態では、図8に示すように、二つ折りにされた分離膜8は、とくにその上部側の折り返された膜部分は、自身の弾性等によって部分的に膨らんだ不安定な状態にあり、折り目を付けるべき位置も未だ正確には定まっていない。
【0038】
この状態にて、図8に示すように、上方からあるいは側方から、若しくはその両方向から所定の位置まで折り目付け手段65が移動される。たとえば、折り目付け手段65は、二つ折りされた分離膜8の略中央に位置される。本実施態様では、折り目付け手段65は、下端がL字状に形成された折り目ガイド66と、それに隣接配置されたプレス手段としての熱プレート67とを有しており、それぞれ、シリンダ装置68、69によって下方の分離膜8あるいは台車5の上面方向に下降可能となっている。
【0039】
まず、折り目ガイド66が下降されるが、このとき、図9に示すように、折り目ガイド66の下端面と台車5の上面との間の間隙dが、たとえば1〜4mm程度になるように設定される。この間隙は、分離膜8の厚さや、間に挟まれる原液流路材9の厚さに応じて設定されればよく、二つ折りにされた分離膜8の2枚の膜部分の合計厚さと、原液流路材9の厚さとの合計よりも、たとえば0.3〜2mm程度大きく設定されればよい。分離膜8の厚さは0.1〜0.15mm程度であり、原液流路材9の厚さは0.5〜1.7mm程度であるので、これらの合計厚さよりも0.3〜2mm程度大きくするには、間隙dは1〜4mm程度となる。
【0040】
上記のように間隙dが設定された状態にて、図10に示すように、折り目付け手段65が分離膜8の折り返し端70方向に水平移動される。本実施態様では折り目ガイド66とプレス手段としての熱プレート67が一体的に移動される。L字状の折り目ガイド66が、分離膜8の膜面に沿って折り返し端70方向に移動されるとき、とくに分離膜8の折り返した膜側にしわがあった場合にはそのしわが自動的に伸ばされることになり、分離膜8は所望の二つ折り形態に定められる。また、上記間隙dが小さいので、折り目ガイド66が折り返し端70に近づくと、その折り返し形状の膨らみが自然に小さくなり、折り目をつけるべき位置が自然にかつ正確に決められることになる。すなわち、図10に示したような状態に自然に決められる。
【0041】
折り目ガイド66が、折り返し端70の直近位置まできて、所定の折り目付け位置が決められると、折り目付け手段65の移動が停止される。この状態で、シリンダ装置69の作動により、熱プレート67が、折り返し端70における所定の折り目付け位置に向けて下降され、折り返し端70が所定の押圧力でプレスされる。この熱プレスにより、所定の位置に精度よく折り目が付けられることになる。
【0042】
このように、分離膜8の二つ折りから折り目付けまでの工程においては、しわ無く、かつ、膜同士のこすれあるいは膜と流路材9とのこすれによる傷付きの発生が防止されつつ、折り目の位置が正確に所望の位置に安定して決められることになる。とくに上記実施態様にように自動化装置において、自然に所望の折り目位置が決められることになる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分離膜エレメントの製造装置および製造方法によれば、二つ折りの分離膜の間に流路材を挟んだ分離膜ユニットを形成するに際し、分離膜をしわ無くかつ傷付きを回避しつつ所定の二つ折り形態にすることができ、しかも二つ折りにされた分離膜の折り返し端における折り目付け位置を、望ましい位置に正確に決めることができる。したがって、所望の品質を備えた分離膜エレメントを安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る分離膜エレメントの製造装置の全体斜視図である。
【図2】図1の装置を用いた製造方法を示す概略構成図である。
【図3】図2の方法により形成された積層体の概略構成図である。
【図4】本発明に係る分離膜エレメントの組立体の一例を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る分離膜エレメントの製造装置における分離膜引き出し工程を示す概略側面図である。
【図6】図5の次の操作を示す概略側面図である。
【図7】図6の次の操作を示す概略側面図である。
【図8】図7の次の操作を示す概略側面図である。
【図9】図8の折り目ガイドの位置設定の一例を示す概略側面図である。
【図10】図8の次の操作を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 分離膜ロール
2 分離膜
5 基台としての台車
6 カッタ
8 枚葉の分離膜
9 原液流路材
10 原液流路材ロール
11 カッタ
13 膜折り手段としての膜折り返し用搬送アーム
13a アーム先端把持部
14 分離膜ユニット
15 折り目付与手段
16 超音波ウェルダ
17 接合部
18 台車
19 透過液流路材ロール
20 透過液流路材
21 カッタ
24 吸着兼搬送手段
25 テーピング手段
26、32、33 テープ
27 接着剤塗布ガン
28 接着剤
29 積層体
30 ガン走査手段
34 集水管
38 集水管ストック手段
39 搬送アーム
50 流体分離膜エレメント
51 巻囲体
52 原水
53、55 端板
54 濃縮水
56 シール材
57 透過水
61 膜押さえ
62 吸引口
63 テープ
64 エアーブロー手段としてのエアーノズル
65 折り目付け手段
66 折り目ガイド
67 プレス手段としての熱プレート
68、69 シリンダ装置
70 折り返し端

Claims (10)

  1. 枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにする膜折り手段と、分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付ける折り目付け手段とを備え、該折り目付け手段が、基台との間に所定の間隙をもたせて二つ折りにされた分離膜の上方に位置され、そこから折り返し端方向に移動される折り目ガイドと、折り目ガイドの移動後に、折り返し端位置にて折り返し端をプレスすることにより分離膜に折り目を付けるプレス手段とを有し、かつ、分離膜が二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込むエアーブロー手段を有することを特徴とする分離膜エレメントの製造装置。
  2. プレス手段が、折り目ガイドとともに折り返し端方向に移動される、請求項1の分離膜エレメントの製造装置。
  3. プレス手段が熱プレートからなる、請求項1または2の分離膜エレメントの製造装置。
  4. 前記所定の間隙が、二つ折りにされた分離膜の厚さと間に挟まれた流路材の厚さの合計よりも0.3〜2mm大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜エレメントの製造装置。
  5. 熱プレートの温度が70〜150℃の範囲にある、請求項3または4の分離膜エレメントの製造装置。
  6. プレス手段の押圧力が1〜20kg/10cm幅の範囲にある、請求項1〜5のいずれかに記載の分離膜エレメントの製造装置。
  7. 枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにする膜折り手段と、二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込むエアーブロー手段と、二つ折りにされた分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付ける折り目付け手段とを有することを特徴とする分離膜エレメントの製造装置。
  8. 枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、基台上で間に流路材を挟むように二つ折りにし、分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付けるに際し、二つ折りにされた分離膜の上方に、基台との間に所定の間隙をもたせて折り目ガイドを位置させ、そこから折り目ガイドを二つ折りにされた分離膜の膜面に沿わせて折り返し端方向に移動させ、該移動により折り返し端における折り目付け位置を決めた後、折り返し端にプレスにより折り目を付け、かつ、分離膜を二つ折りにする際、分離膜の間に空気を吹き込むことを特徴とする、分離膜エレメントの製造方法。
  9. 熱プレートにより折り返し端をプレスする、請求項の分離膜エレメントの製造方法。
  10. 枚葉の分離膜の一端を把持し、該分離膜を、間に流路材を挟むように二つ折りにし、二つ折りにされる際に分離膜の間に空気を吹き込み、二つ折りにされた分離膜の折り返し端にプレスにより折り目を付けることを特徴とする、分離膜エレメントの製造方法。
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