JP4516879B2 - 突張装置 - Google Patents

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Description

本発明は、突張装置に関するもので、特に家具等を、その上方に位置する被固定部に固定することによって、家具等の転倒や移動防止を可能とする突張装置に関する。
従来、天井に対し突っ張りと押し圧による摩擦により転倒や移動を防止する突張装置としては、家具等の天面に設置し天井等に接するように高さを調整するもので、高さ調整の方法としては、支柱部の上端面及び下端面にそれぞれ形成された長穴に雄ネジ軸を螺合させることによって調整するもの(特許文献1参照)や、長ネジにより伸縮調整するもの(特許文献2、3、4参照)等が一般的である。
特開平8−308661号公報 特開平7−293517号公報 特開平8−23817号公報 特開平8−299091号公報
しかしながら、長穴にネジ軸を螺合させたり、長ネジによる高さ調整を行うタイプの突張装置は、多くの場合、ネジ回し等の工具が必要である上、調整の距離が長い場合にはネジを何回転もさせる必要があり、設置に数分程度の時間を要していた。そのため、突張装置があっても面倒で、家具等を移動しても突張装置の設置作業を行わない場合が多く、実質的ではなかった。
また、このような突張装置は、ネジの推力により天井面等に圧着させるため、強い圧着力を得やすい反面、過大な推力により天井面等を傷つけ易いという問題があった。
さらに、これら従来の突張装置は、高さを調整できる範囲が比較的限られており、天井用に用意した突張装置を梁下等に移動した場合、調整が不可能な場合があった。しかも、突張装置自体が比較的大きく、家具等に取り付けたまま移動する場合はその器具が障害となることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、設置及び調整が簡単で、家具等の転倒や移動防止に関し、信頼性・安全性の高い突張装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、
棒状部材と、
前記棒状部材を軸方向に移動可能に支持したベースと、
前記棒状部材が挿入された第1挿入孔を有し、前記棒状部材に対して垂直な支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持され、前記第1挿入孔の縁が前記棒状部材に食い込んだ食い込み状態と、前記第1挿入孔に対して前記棒状部材が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能とされたストッパ機構と、
前記棒状部材に食い込み自在に設けられ、てこの原理を利用して押圧力を作用させることによって、前記棒状部材に食い込み、食い込んだ状態で前記棒状部材を前記ベースに対して押圧方向に移動可能とする倍力機構とを備えていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の突張装置において、
前記倍力機構は、前記棒状部材が遊んだ状態で挿入された第2挿入孔を有した板状の第2ストッパ部と、
前記棒状部材の軸方向に対して交わる支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持された操作部とを備え、
前記操作部の作用点が、前記押圧方向の反対側の前記第2ストッパ部に当接する部分であり、
前記作用点と支点との長さが、前記支点と前記操作部の端部との長さよりも短いことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の突張装置において、
前記倍力機構は、前記第2ストッパ部を、前記棒状部材の押圧方向の反対側で受けて、前記第2ストッパ部を略水平状態にする受け部を備えていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の突張装置において、
前記倍力機構は、前記第2ストッパ部を前記受け部側に付勢する第2弾性部材を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の突張装置において、
前記ストッパ機構は、前記棒状部材が遊んだ状態で挿入された第1挿入孔を有し、前記棒状部材に対して垂直な支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持され、前記第1挿入孔の縁が前記棒状部材に食い込んだ食い込み状態と、前記第1挿入孔に対して前記棒状部材が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能とされた板状の第1ストッパ部と、
前記第1ストッパ部の前記第1挿入孔の縁を、前記棒状部材に食い込ませる方向に付勢する第1弾性部材とを備えていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の突張装置において、
前記棒状部材の先端部には圧着部材が設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の突張装置において、
前記ベースは、互いに隣接する家具等のうち、一方の家具等に取り付けられる第1ベースと、他方の家具等に取り付けられる第2ベースとを備えていることを特徴とする。
本発明に係る突張装置によれば、ストッパ機構と倍力機構とを備え、倍力機構は、てこの原理を利用して押圧力を作用させることによって、棒状部材に食い込み、食い込んだ状態で棒状部材をベースに対して押圧方向に移動可能とするので、倍力機構の操作部の端部に与える力が弱くとも、棒状部材を軸方向に移動させて、棒状部材により押圧力を与えることができるため、例えば家具等の転倒や移動の防止を確実に行うことができる。さらに操作も容易で設置時間も大幅に短縮できる。よって、設置及び調整が簡単で、家具等の転倒防止に関し、設置後の信頼性・安全性を向上させることができる。
以下、本発明の第1及び第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る突張装置を示した図であり、(a)は左側断面図、(b)は突張装置の正面図、(c)は突張装置の背面図である。
本発明に係る突張装置は、例えば、床面に設置された家具等の上端部と天井面や梁等の被固定部との間に設けられて、家具等の転倒を防止するためのものである。
なお、家具等の例としては、例えば、移動を行う機会の多い比較的小型軽量の家具・縦型オーディオラックや簡易間仕切り等が挙げられる。以下の実施の形態では、後述するように、簡易間仕切りに使用して天井面に固定している。
図1に示すように、突張装置100は、棒状部材2と、家具K(図2参照)に取り付けられ、棒状部材2を軸方向に移動可能に支持したベース1と、棒状部材2が挿入された第1挿入孔31を有し、棒状部材2に対して垂直な支点X軸回りに回転可能となってベース1に支持され、第1挿入孔31の縁が棒状部材2に食い込んだ食い込み状態と、第1挿入孔31に対して棒状部材2が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能とされたストッパ機構30と、棒状部材2に食い込み自在に設けられ、てこの原理を利用して押圧力を作用させることによって、棒状部材2に食い込み、食い込んだ状態で棒状部材2をベース1に対して押圧力による押圧方向(図1中、上方向)に移動可能とする倍力機構40とを備えている。
ストッパ機構30は、棒状部材2に食い込み自在に設けられた第1ストッパ部3と、第1ストッパ部3を棒状部材2に食い込ませる方向(下方向)に付勢する第1バネ部材(第1弾性部材)7とを備えている。
倍力機構40は、棒状部材2が遊んだ状態で挿入された第2挿入孔41を有した板状の第2ストッパ部4と、棒状部材2の軸方向に対して交わる支点Y軸回りに回転可能となってベース1に支持された操作部50とを備えている。そして、操作部50の作用点Zが、押圧方向の反対側で第2ストッパ部4に当接する部分であり、作用点Zと支点Yとの長さが、支点Yと操作部50の正面側の端部との長さよりも短くなっている。
以下、各構成部材について説明する。
ベース1は、側面視略コ字型をなしたアルミニウム等の金属からなり、家具Kに固定される略矩形板状の固定部11と、固定部11の上下端部にそれぞれ一体に形成されて、棒状部材2が挿入される2つの挿入部12とを備えている。これら挿入部12は、固定部11の長手方向に対して略垂直に、かつ、固定部11の正面から突出するように各端部に一体に形成されている。
固定部11には、家具Kに固定するための木ネジN(図2参照)が挿入される取付穴13が左右に一対形成されており、この一対の取付穴13が上下に2箇所形成されている。また、上側の一対の取付穴13の上方には、固定部11の左右側面を切り欠いて形成された係止溝14aがそれぞれ設けられ、下側の一対の取付穴13の上方にも同様の係止溝14bがそれぞれ設けられている。係止溝14a、14bは、略矩形状をなしている。
挿入部12は、平板状をなしており、正面側の端面が面取されて湾曲している(図1(b)参照)。また、挿入部12には、挿入部12を上下に貫通する略円形状の挿入孔15が形成されており、この挿入孔15に棒状部材2が挿入されている。挿入孔15は、棒状部材2が挿入孔15に対して上下に移動可能となるよう棒状部材2の径よりも若干大きく形成されている。
棒状部材2は、ステンレス等の金属から形成されている。棒状部材2の上端部には、天井面Mに接触して、天井面Mを圧着する圧着部材21が嵌め込まれている。圧着部材21としては、例えばゴム等の部材により形成され、圧着部材21には、棒状部材2の先端部が嵌め込まれる嵌合穴22が形成されている。この嵌合穴22の底部には波座金23が設けられており、これによって棒状部材2が天井面Mに押圧された場合に、圧着部材21及び波座金23が圧縮されるので、この予圧により家具Kの転倒や移動が確実に防止される。
上側の挿入部12の下方には、第1バネ部材(第1弾性部材)7を介して第1ストッパ部3が配置されている。第1バネ部材7としては、例えば、棒状部材2が挿入される巻きバネを使用することができる。第1ストッパ部3は、ステンレス等の金属からなり、挿入部12と同様に平板状をなし、正面側の端面が面取されて湾曲している(図1(b)参照)。第1ストッパ部3には、第1ストッパ部3を上下に貫通する略円形状の第1挿入孔31が形成されている。
この第1挿入孔31は、棒状部材2の径よりも大きく形成されており、第1挿入孔31の縁が棒状部材2に食い込んだ食い込み状態と、第1挿入孔31に対して棒状部材2が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能となっている。ここで、食い込み状態では、第1ストッパ部3が棒状部材2に対して例えば15°の傾斜角度で傾斜し、食い込みが解除された状態で第1ストッパ部3が略水平な状態で保持される。
また、第1ストッパ部3の背面側の側端面には、固定部11の係止溝14aに係止される突起部32が左右両側に形成されている(図1(b)参照)。これら突起部32は、係止溝14aと同様の矩形状に形成されている。突起部32は、係止溝14aに係止した際に、高さ方向において突起部32と係止溝14aとの間に隙間Sが生じる程度の大きさである。そして、突起部32が係止溝14aに係止することにより、係止した部分(支点X)を中心に、固定部11の左右の幅方向を軸として回転可能とされている。
第1バネ部材7は、上側の挿入部14aと第1ストッパ部3との間で、第1ストッパ部3を下方に付勢して、第1ストッパ部3の挿入孔31の縁を棒状部材2に食い込ませるように構成している。
このように第1ストッパ部3は、係止溝14aに係止されるとともに、挿入孔31に棒状部材2が挿入され、第1バネ部材7により下方に付勢されているので、第1ストッパ部3の正面側の端部は下方に向けて傾斜され、挿入孔31の縁が棒状部材2に食い込んだ状態とされる。よって、この状態において棒状部材2はベース1に対して上方向に移動可能であるが、下方向には移動不可能とされる。
第1ストッパ部3の下方には、第2バネ部材(第2弾性部材)8を介して第2ストッパ部4が配置されている。また、第2ストッパ部4の下方には、パイプ(受け部)9及び操作部50が配置されている。第2バネ部材8としては、例えば、棒状部材2が挿入される巻きバネを使用することができる。
第2ストッパ部4は、ステンレス等の金属からなり、第1ストッパ部3と同様に平板状をなし、正面側の端面が面取されて湾曲している(図1(b)参照)。また、第2ストッパ部4にも、第2ストッパ部4を上下に貫通する略円形状の第2挿入孔41が形成されている。
この第2挿入孔41は、棒状部材2の径よりも大きく形成されており、第2挿入孔41の縁が棒状部材2に食い込んだ食い込み状態と、第2挿入孔41に対して棒状部材2が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能となっている。ここで、食い込み状態では、第2ストッパ部4が棒状部材2に対して例えば15°の傾斜角度で傾斜する。
また、第2ストッパ部4の長さは、第1ストッパ部3の長さよりも短く形成されている。詳細には、第2ストッパ部4が、略水平に支持された状態で、第2ストッパ部4の背面側の端部と固定部11との間に若干の隙間S’が形成され、傾斜した状態で、第2ストッパ部4の背面側の端部が固定部11に当接可能となる長さである。また、第2ストッパ部4の左右の幅も第1ストッパ部3に比べて短くなっている。
第2バネ部材8は、第1ストッパ部3と第2ストッパ部4との間で、第1ストッパ部3を上方に付勢するとともに第2ストッパ部4を下方に付勢している。第2バネ部材8は第1バネ部材7よりも付勢力が小さく、第1ストッパ部3を上方に付勢するが、第1バネ部材7の下方への付勢力の方が大きいため、第1ストッパ部3は第1バネ部材7によって下方に付勢されて、第1ストッパ部3の第1挿入孔31の縁は棒状部材2に食い込んで下方に傾斜した状態となる。
一方、第2ストッパ部4は、第2バネ部材8によって下方に付勢されているが、第2ストッパ部4の下側に設けられたパイプ9で受けられて、略水平となるように保持されている。
パイプ9は、略円筒状をなしており、パイプ9内に棒状部材2が移動可能に挿入されている。このパイプ9の径は、第2ストッパ部4の挿入孔41の径よりも大きいため、パイプ9の上端面で第2ストッパ部4が略水平に保持される。
操作部50は、ステンレス等の金属からなり、第1ストッパ部3と同様に平板状をなしたレバー部5と、レバー部5の上面から突出して設けられたボス部6とを備えている。
レバー部5は、正面側の端面が面取されて湾曲している(図1(b)参照)。レバー部5には、レバー部5を上下に貫通する略円形状の挿入孔51が形成されている。
この挿入孔51は、パイプ9の径よりも大きく形成されており、挿入孔51にパイプ9が挿入された状態で、レバー部5は棒状部材2に対して上下に回転可能となっている。ここで、レバー部5の正面側の端部が下方となるように傾斜した状態では、例えば30°の傾斜角度となる。
また、レバー部5の背面側の側端面には、固定部11の係止溝14bに係止される突起部52が左右両側に形成されている(図1(b)参照)。これら突起部52は、係止溝14bと同様の矩形状に形成されている。突起部52は、係止溝14bに係止した際に、高さ方向において突起部52と係止溝14bとの間に隙間Sが生じる程度の大きさである。そして、突起部52が係止溝14bに係止することにより、係止した部分(支点Y)を中心に、固定部11の左右の幅方向を軸として回転可能とされている。
このようにレバー部5は、係止溝14bに係止されるとともに、レバー部5の挿入孔51にパイプ9が挿入されることによって、レバー部5の正面側の端部は下方に向けて傾斜した状態となる。
また、レバー部5の挿入孔51の背面側には、ボス部6が設けられている。ボス部6としては、例えばネジを使用することができる。この場合、レバー部5にネジをナットにより止着し、ネジの頭部が所定量突出するように調整しておけば良い。ボス部6は、レバー部5の上記支点Yを中心として、レバー部5の正面側の端部を上方に回転させることにより、第2ストッパ部4の下面を押圧するように構成されている。そして、ボス部6に押圧された第2ストッパ部4は、ボス部6との当接する部分を作用点Zとし、第2ストッパ部4の背面側の端部が上方に持ち上がることによって、挿入孔41の縁が棒状部材2に食い込んだ状態とされる。そのため、この食い込んだ状態でさらに第2ストッパ部4が上方に押圧されることによって、第2ストッパ部4とともに棒状部材2がベース1に対して上方に移動するようになっている。
次に、上記構成をなした突張装置100の操作方法及び動作について説明する。
図2(a)〜(f)は、突張装置100の操作方法及び動作を示すための側断面図である。
まず、図2(a)に示すように、家具K等の側面にベース1の固定部11を当接して、固定部11の取付穴13から木ネジN等を使用して突張装置100を取り付ける。この状態では、第1ストッパ部3が第2バネ部材8よりも付勢力の強い第1バネ部材7により下方に付勢されて、挿入孔31の縁が棒状部材2に食い込むため、第1ストッパ部3の正面側の端部が下方に傾斜する。したがって、棒状部材2を下方に押し下げる力は、第1ストッパ部3の傾斜角が増大する方向に作用するので、第1ストッパ部3が棒状部材2に強く食い込むため下方に動くことができない。反対に、棒状部材2を上方に押し上げる力は、第1ストッパ部3の傾斜角が減少する方向に作用するので、第1ストッパ部3の棒状部材2への食い込み効果が無くなるため上方に容易に移動することができる。
一方、第2ストッパ部4は、第2バネ部材8により下方に付勢されるとともに、パイプ9によって受けられてパイプ9の上端面で略水平な状態に保持されている。また、パイプ9は棒状部材2に移動可能とされ、レバー部5は、正面側の端部が下方に傾斜した状態で支点Yを中心に回転可能に保持されている。したがって、これら第2ストッパ部4、パイプ9及びレバー部5によっては、棒状部材2の移動は規制されていない。
図2(a)の状態から、操作者は棒状部材2を上方に移動させて、棒状部材2の上端部の圧着部材21を天井面Mに当接するまで押し上げていき、図2(b)の状態とする。その後、レバー部5の端部を矢印Iの方向に押し上げて、レバー部5を回転させる。すると、レバー部5は、ボス部6により第2ストッパ部4の下面を押圧するので、第2ストッパ部4が背面側の端部が上方となるように傾斜し、棒状部材2に第2ストッパ部4の挿入孔41の縁が食い込む。
さらに、図2(c)の矢印IIの状態までレバー部5を回転させると、ボス部6の作用点Zで第2ストッパ部4が押圧されて、第2ストッパ部4は棒状部材2に食い込んだ状態で、第2ストッパ部4とともに棒状部材2も上方に移動する。
この場合の棒状部材2の上昇推力は、操作力に対して図2(f)に示すように、b:aの比率で数倍に拡大され、上昇距離は数分の1に縮小される。
ボス部6に押圧されて上方に移動した第2ストッパ部4は、図2(d)に示すように、レバー部5を元の状態に下げることによって、ボス部6による押圧力が作用しなくなるので、第2バネ部材8の付勢力によってパイプ9の上端面に略水平となるように付勢される。
なお、このようなレバー部5の操作によって、大きな力で上方に移動した棒状部材2は、第1ストッパ部3の作用で下方に移動できないので、図2(d)のようにレバー部5を下げた際も下がることがない。
以上のようにして、操作者は棒状部材2の上方への動きが重くなるまで必要に応じてレバー部5を複数回上下に回転させる。この状態で天井面Mへの支持は完了し、棒状部材2の上端部が天井面Mを押圧することによって、棒状部材2の上端部に設けられた圧着部材21及び圧着部材21内の波座金23が圧縮されて(図2(d)参照)、これらの弾性による予圧をもって天井面Mへの支持がなされる。そして、この予圧と第1ストッパ部3の棒状部材2に対する食い込み力及び圧着部材21と天井面Mとの摩擦により、家具Kの転倒や移動が防止される。
一方、家具Kを移動する場合には、図2(e)に示すように、第1ストッパ部3を第1バネ部材7の付勢力に抗して矢印方向IIIまで略水平位置に持ち上げれば良い。これによって、第1ストッパ部3の棒状部材2への食い込みが解除されるので、棒状部材2が下方に移動でき、移動に支障のない高さまで棒状部材2を自由に下げることができる。
以上、本発明によれば、レバー部5の端部を上方に押し上げて、ボス部6で第2ストッパ部4を押圧するようにしてレバー部5を回転させることにより、第2ストッパ部4が傾斜して第2挿入孔41の縁が棒状部材2に食い込む。さらに、レバー部5の端部を上方に押し上げると、ボス部6と第2ストッパ部4との当接する部分を作用点Zとして第2ストッパ部4が押圧されて、第2ストッパ部4及び棒状部材2がベース1に対して上方に移動する。ここで、第2ストッパ部4の第2挿入孔41の縁に棒状部材2が食い込んで、棒状部材2を第2ストッパ部4に対して軸方向に移動させるのに大きな力を要するが、レバー部5の端部と支点Y軸との長さが、作用点Zと支点Y軸との長さよりも長いので、てこの原理により、レバー部5の端部に与える力が弱くとも、棒状部材2を軸方向に移動させることができる。その結果、家具K等の転倒や移動の防止を確実に行うことができる。
また、ベース1を家具Kに取り付けて、レバー部5を操作するだけで、棒状部材2の高さを調整でき、簡単に家具K等の転倒防止を行うことができるとともに、設置に要する時間も大幅に短縮できる。
また、従来のようにネジ等を用いて高さ調整する場合に比べて、レバー部5の操作力により得られる上昇推力が数倍と低く、設計時にレバー比による倍率の設定を行い易い。その結果、天井面Mや家具Kへの適切な圧着力を得ることができるとともに、過度の圧着により天井面Mや家具K、突張装置100自身の破損も容易に防止できる。
また、第1ストッパ部3を第1バネ部材7の付勢力に抗して水平位置に持ち上げて、第1ストッパ部3の棒状部材2への食い込みを解除することにより、棒状部材2を下方に移動させることができ、この点においも棒状部材2の高さを容易に調整でき、設置に要する時間を短縮できる。このように、本発明に係る突張装置100は、ストッパ機構30と倍力機構40とを備えているので、設置及び調整が簡単で、設置後の信頼性・安全性を向上させることができる。
しかも、第1ストッパ部3、第2ストッパ部4、レバー部50等は平板状であり、ベース1も平板を組み付けて構成したものであるので、製作が容易で、コストを低減できる。
ここで、レバー部5の操作により棒状部材2が上昇するストロークは、ボス部6の長さやレバー部5の長さ、第2ストッパ部4の厚みやレバー部5の厚み等により決定されるので、ストロークを大きくする場合には、ボス部6やレバー部5の長さを長くしたり、第2ストッパ部4やレバー部5の厚みを厚くすることが好ましい。また、第1バネ部材7も付勢力の大きいものを使用することにより、第1ストッパ部3が棒状部材2に強固に食い込んで、棒状部材2の上昇をより確実に抑制することができる。
さらに、棒状部材2の長さを長くすることにより、設置高さの大幅な調整も可能であり、設置場所の天井面M等の高さが変わったために調整できない場合にも容易に対応することができる。
図3は、突張装置100を簡易間仕切り300に使用した場合の斜視図である。なお、図3では、3つの突張装置のうち左右両側の突張装置100が本発明の第1の実施の形態の使用例であり、中央の突張装置200は後述する第2の実施の形態の使用例である。また、図面の関係上、第1バネ部材7及び第2バネ部材8の図示は省略している。
簡易間仕切り300は、2つの矩形板状の面材301が山形状となるように組み付けられたものであり、一方の面材301の側面上端部に、ベース1の固定部11を当接させて、取付穴13に木ネジ等がねじ込まれることによって固定されている。突張装置100の具体的な操作方法及び動作は上述した通りであるので、その説明は省略する。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る突張装置200を、互いに隣接する家具K間に取り付けた際の左側断面図である。
図4に示すように、第2の実施の形態の突張装置200は、互いに隣接する家具K間に設けられるものである。この突張装置200は、第1の実施の形態の突張装置100において、ベース1A(第2ベース)が1つ増えたものであり、第1の実施の形態のベース1(第1ベース)と、ベース1Aの各開口部を互いに対向させ、一方のベース1の各挿入部12と他方のベース1Aの各挿入部12Aとを互い違いとなるように組み付けた上で、各挿入部12、12Aに棒状部材2が挿入されている。
その他は同様の構成をなしているので、同様の構成部分については同様の符号を付して、その説明を省略する。
この突張装置200を使用する際には、一方の家具Kの側面にベース1の固定部11を木ネジNにより固定し、突張装置100を取り付ける。一方、別に用意しておいたベース1Aの固定部11Aを他方の家具Kの側面に木ネジNにより固定する。次いで、一方の家具Kの側面に固定された突張装置100において、ベース1や他の部材(第1及び第2ストッパ部3、4、第1及び第2バネ部材7、8、レバー部5、パイプ9)から棒状部材2を抜き取った後、両方の家具Kを近接させて、挿入孔(15、31、41、51)の位置合わせを行い、両ベース1、1A及び各部材(第1及び第2ストッパ部3、4、第1及び第2バネ部材7、8、レバー部5、パイプ9)を元の状態に戻しつつ、棒状部材2を再度挿入孔(15、31、41、51)に挿入させる。
その後、第1の実施の形態と同様の操作を行い、棒状部材2の上端部の圧着部材21が天井面Mに当接するまで棒状部材2を押し上げてき、棒状部材2の上方への動きが重くなるまでレバー部5を複数回上下させて、天井面M等に支持させる。この突張装置200の使用例は、図3に示した通りである。
以上、上記突張装置200を使用することによって、複数の家具Kを容易に連結しつつ、同時に複数の家具Kの転倒や移動を防止することができる。また、ベース1、1Aを増加させることによって、その他の部材は上記突張装置100をそのまま使用することができるため、部品点数が少なく、取り付けに要する時間を短縮でき、また、コストを低減できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、突張装置100は、棒状部材2、ベース1、第1及び第2ストッパ部3、4、第1及び第2バネ部材7、8、レバー部5、ボス部6、パイプ9から構成するとしたが、第2バネ部材8は、第2ストッパ部4を下方に付勢して第2ストッパ部4の遊びを減らすことで、例えば振動等が生じた場合に、第2ストッパ部4が自在に移動することによる振動音を低減させることができるためのものであり、特に第2バネ部材8を設けなくとも、本発明の効果を得ることができるため、これを設けない構成としても良い。
また、パイプ9も、第2ストッパ部4をその上端部で支持して略水平状態に保持して、ボス部6によって第2ストッパ部4を確実に押圧できるようにしたものであるので、パイプ9を設けない構成としても良い。
また、第2ストッパ部4を略水平状態に保持することのできるものであれば、パイプ9に限らず、例えば板状のものであっても構わない。
さらに、ボス部6としてネジを使用したが、レバー部5に突出して設けられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、レバー部5に予め凸状のものを一体に形成したものであっても良い。
また、上記実施の形態では、突張装置100を家具K等と天井面Mとの間に設け、棒状部材2を上下方向に押圧することによって、家具K等を天井面Mに固定する場合を例に挙げたが、これに限らず、本発明の突張装置100を左右方向に配置して、棒状部材2を左右方向に押圧することによって左右に隣接する部材同士を固定するように使用しても構わない。この場合は、棒状部材2の両端部に圧着部材21を設けることが好ましい。
突張装置を示した図であり、(a)は左側断面図、(b)は正面図、(c)は背面図である。 (a)〜(f)は、突張装置の操作方法及び動作を示すための側断面図である。 突張装置を簡易間仕切りに使用した場合の斜視図である。 突張装置を、互いに隣接する家具間に取り付けた際の左側断面図である。
符号の説明
1 ベース(第1ベース)
1A ベース(第2ベース)
2 棒状部材
3 第1ストッパ部
4 第2ストッパ部
5 レバー部
6 ボス部
7 第1バネ部材(第1弾性部材)
8 第2バネ部材(第2弾性部材)
9 パイプ(受け部)
21 圧着部材
30 ストッパ機構
40 倍力機構
50 操作部
100、200 突張装置
X、Y 支点
Z 作用点

Claims (7)

  1. 棒状部材と、
    前記棒状部材を軸方向に移動可能に支持したベースと、
    前記棒状部材が挿入された第1挿入孔を有し、前記棒状部材に対して垂直な支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持され、前記第1挿入孔の縁が前記棒状部材に食い込んだ食い込み状態と、前記第1挿入孔に対して前記棒状部材が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能とされたストッパ機構と、
    前記棒状部材に食い込み自在に設けられ、てこの原理を利用して押圧力を作用させることによって、前記棒状部材に食い込み、食い込んだ状態で前記棒状部材を前記ベースに対して押圧方向に移動可能とする倍力機構とを備えていることを特徴とする突張装置。
  2. 前記倍力機構は、前記棒状部材が遊んだ状態で挿入された第2挿入孔を有した板状の第2ストッパ部と、
    前記棒状部材の軸方向に対して交わる支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持された操作部とを備え、
    前記操作部の作用点が、前記押圧方向の反対側の前記第2ストッパ部に当接する部分であり、
    前記作用点と支点との長さが、前記支点と前記操作部の端部との長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の突張装置。
  3. 前記倍力機構は、前記第2ストッパ部を、前記棒状部材の押圧方向の反対側で受けて、前記第2ストッパ部を略水平状態にする受け部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の突張装置。
  4. 前記倍力機構は、前記第2ストッパ部を前記受け部側に付勢する第2弾性部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載の突張装置。
  5. 前記ストッパ機構は、前記棒状部材が遊んだ状態で挿入された第1挿入孔を有し、前記棒状部材に対して垂直な支点軸回りに回転可能となって前記ベースに支持され、前記第1挿入孔の縁が前記棒状部材に食い込んだ食い込み状態と、前記第1挿入孔に対して前記棒状部材が遊ぶことで食い込みが解除された状態とに回転可能とされた板状の第1ストッパ部と、
    前記第1ストッパ部の前記第1挿入孔の縁を、前記棒状部材に食い込ませる方向に付勢する第1弾性部材とを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の突張装置。
  6. 前記棒状部材の先端部には圧着部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の突張装置。
  7. 前記ベースは、互いに隣接する家具等のうち、一方の家具等に取り付けられる第1ベースと、他方の家具等に取り付けられる第2ベースとを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の突張装置。
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