JP4516092B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ乾電池に関するものであり、特に、正極および負極の両極において分極を抑制できるアルカリ乾電池に関する。
アルカリ乾電池は、一般的に、正極と、負極と、セパレータと、アルカリ電解液とを備えており、正極には二酸化マンガンが用いられ、負極には亜鉛が用いられ、電解液にはアルカリ電解液(具体的には水酸化カリウム水溶液)が用いられている。
このようなアルカリ乾電池は、従来、弱負荷放電領域(消費電流が数10mA程度)において使用されており、リモコンまたは時計などに内蔵されている。最近では、アルカリ乾電池を中負荷放電領域(消費電流が100〜数100mA)または強負荷放電領域(消費電流が1000〜2000mA)において使用することが検討されている。具体的には、アルカリ乾電池を、音楽再生装置、ゲーム機器および情報端末機器などの消費電流が100〜数100mAである機器、または、デジタルスチルカメラなどの消費電流が1000〜2000mAである機器に内蔵することが検討されており、一部の機器には、アルカリ乾電池が内蔵されている。
アルカリ乾電池の利用率は、一般に、弱負荷放電領域ではほぼ100%であるが、中負荷放電領域では70%程度であり、強負荷放電領域では30〜40%である。そのため、アルカリ乾電池を中負荷放電領域または強負荷放電領域において利用するためには、これらの領域における利用率を向上させることが好ましい。よって、アルカリ乾電池に対しては、弱負荷放電領域における利用率を維持しつつ中負荷放電領域または強負荷放電領域における利用率の向上が要求されている。
利用率は理論電気容量に対する放電電気容量の比率であるので、利用率を向上させる代わりに理論電気容量を向上させることができれば、放電電気容量を向上させることができる。アルカリ乾電池では、多くの場合、負極の理論電気容量を正極の理論電気容量に対して1.0〜1.25倍に設定している。そのため、アルカリ乾電池の理論電気容量は、実質的には正極の理論電気容量によって決定され、すなわち正極における正極活物質(二酸化マンガン)の重量で決定される(特許文献1および2参照)。よって、正極における正極活物質の含有量を増加させれば、アルカリ乾電池の理論電気容量を大きくすることができる。
しかし、正極活物質の含有量を増やすと正極の体積が増加するので、アルカリ乾電池の大型化を招来してしまう。場合によっては、アルカリ乾電池の大きさが規格外となってしまい、実用的ではない。
そこで、無機化合物(例えば二酸化チタンまたは硫酸バリウム)を添加剤として正極に混合させることが提案されている(特許文献3および4参照)。このような添加剤は正極活物質同士を接着させる結着剤として機能するので、添加剤を正極に加えることにより正極における正極活物質の占有体積を小さくすることができる。言い換えると、添加剤を正極に加えることにより、正極の体積を増加させることなく正極における正極活物質の添加量を増加させることができる。その結果、アルカリ乾電池の理論電気容量を大きくすることができる。
ところで、アルカリ乾電池は、多くの場合、インサイドアウト構造を有している。インサイドアウト構造では、スパイラル構造(ニッケル水素蓄電池またはリチウム一次電池などの構造)に比べると、電極面積が狭く極板が分厚いので分極が大きい(非特許文献1を参照)。分極が大きいと電極反応の反応速度が低下するなどの弊害を招き、その結果、実際の放電容量が低下するので利用率の低下を招来してしまう。
特開平07−122276号公報 特開平09−180736号公報 特表平08−510355号公報 特表2002−530815号公報 電池便覧編集委員会編「電池便覧」丸善出版、平成2年8月20日、P.119
しかしながら、アルカリ乾電池において、分極を抑制する方法は提案されていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分極が抑制されたアルカリ乾電池を提供することにある。
本発明にかかる第1〜第5のアルカリ乾電池は正極と負極とセパレータとアルカリ電解液とを備えている。負極は水銀が無添加であり、少なくともアルカリ電解液には減極剤が含まれている。
第1のアルカリ乾電池では、減極剤は正極および負極の両極に対して減極機能を有する有機化合物またはそのアルカリ金属塩である。
第2および第3のアルカリ乾電池は、それぞれ、単3形のアルカリ乾電池である。
第2のアルカリ乾電池では、250mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行ったときにmサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回る場合に、(m−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧をVi1(ボルト)とし、(m−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧をVf1(ボルト)としたときに、
0<(Vi1−Vf1)≦0.35・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式1)を満たす。
第3のアルカリ乾電池では、正極の活物質は二酸化マンガンであり、二酸化マンガンの理論電気容量は308mAh/gであり、正極における二酸化マンガンの重量をC(g)とし、250mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に閉路電圧が終止電圧を下回るまでの累計放電持続時間をT(時間)としたときに、
0.76≦(250T/308C)≦0.86・・・・・・・・・・・・・(式2)である。
第4および第5のアルカリ乾電池は、それぞれ、単4形のアルカリ乾電池である。
第4のアルカリ乾電池では、100mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行ったときにnサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回る場合に、(n−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧をVi2(ボルト)とし、(n−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧をVf2(ボルト)としたときに、
0<(Vi2−Vf2)≦0.35・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式3)を満たす。
第5のアルカリ乾電池では、正極の活物質は二酸化マンガンであり、二酸化マンガンの理論電気容量は308mAh/gであり、正極における二酸化マンガンの重量をC(g)とし、100mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に閉路電圧が終止電圧を下回るまでの累計放電持続時間をT(時間)としたときに、
0.84≦(100T/308C)≦0.92・・・・・・・・・・・・・(式4)である。
本発明では、正極および負極の両極における分極を抑制することができる。
本発明にかかるアルカリ乾電池を説明する前に、従来のアルカリ乾電池において分極が発生する理由を示す。ここで、従来のアルカリ乾電池とは、アルカリ電解液中に後述の有機化合物の減極剤が混合されていないアルカリ乾電池である。
分極は、電流が流れているときと電流が流れていないときとで、電極電位または端子間電位が相異なる現象をいう。分極がおこる要因としてはいくつか考えられるが、アルカリ乾電池において分極がおこる主要因としては以下に示すように放電末期におけるイオン拡散の阻害が考えられている。
アルカリ乾電池の正極および負極では、以下に示す電極反応が起こっている。
(正極)MnO+H+e → MnOOH
(負極) Zn+4OH → Zn(OH) 2−+2e
電極反応が起こると、正極ではHが消費され負極ではOHが消費されるので、正極表面ではHの濃度が減少し負極表面ではOHの濃度が減少する。放電初期では、正極内ではHがアルカリ電解液内または二酸化マンガンの空孔内を移動することにより正極内で拡散し、負極内ではOHがアルカリ電解液内を移動することにより負極内で拡散する。この拡散により、正極表面におけるHの濃度低下および負極表面におけるOHの濃度低下を抑制することができるので、放電を続けることができる。
ところが、HおよびOHはアルカリ電解液から供給されているので放電が進むにつれアルカリ電極液を確保することが難しくなり、HおよびOHはそれぞれアルカリ電解液内を移動しにくくなる。これにより、内部抵抗の増加を招来し、電圧が低下してしまう。また、HおよびOHの拡散が阻害されると、正極表面におけるHの濃度および負極表面におけるOHの濃度が低下する虞があり、上記の電極反応の進行が阻害される虞がある。
さらに、負極表面では、OHの濃度が高ければZn(OH) 2−はイオンとして存在できるが、OHの濃度が低下すると以下に示す反応が生じ負極表面にZnOが析出する。すなわち、放電が進むにつれ、負極表面には不動態膜が形成される。これにより、負極の電極反応の進行は阻害される。
(析出) Zn(OH) 2− → ZnO+HO+2OH
このように、従来のアルカリ乾電池では、放電が進むと、HおよびOHの拡散が阻害されるので内部抵抗の増加を招来し、また、負極表面には不動態膜が形成される。これにより、放電末期における正極電位が放電初期における正極電位よりも低下し、放電末期における負極電位が放電初期における負極電位よりも上昇するので、従来のアルカリ乾電池では分極が発生する。分極が発生するとアルカリ乾電池の利用率の低下および短寿命化を招来するので、好ましくない。
本願発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、以下に示すようにアルカリ電解液中に減極剤として所定の有機化合物を混合させることにより正極および負極の両極における分極を抑制できることを見いだした。以下、本発明の一実施の形態を図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態として一般的なアルカリ乾電池の構成を示す断面図である。
アルカリ乾電池は、図1に示すように、一端(図1における上端)が封じられた筒状の電池ケース1を備えている。電池ケース1は正極端子と正極集電体とを兼ねており、電池ケース1には中空円筒状の正極2が内接している。正極2の中空部にはセパレータ4が設けられており、セパレータ4は一端が封じられた筒状に形成されており、セパレータ4の中空部には負極3が設けられている。以上より、電池ケース1では、周縁から中心に向かうに従って、正極2、セパレータ4および負極3の順に配置されている。
電池ケース1の開口部(図1における下端)は、組立封口体9により封口されている。組立封口体9は、釘型の負極集電体6と負極端子板7と樹脂封口体5とが一体化されたものであり、負極端子板7は負極集電体6に電気的に接続されており、樹脂封口体5は負極集電体6および負極端子板7に物理的に接続されている。アルカリ乾電池を製造する際には、まず正極2および負極3等の発電要素を電池ケース1内に収容し、次に組立封口体5を用いて電池ケース1の開口部を封口する。また、電池ケース1の外周面には外装ラベル8が被覆されている。
正極2、負極3およびセパレータ4には、アルカリ電解液(不図示)が含まれている。アルカリ電解液としては、水酸化カリウムを30〜40重量%含有し、酸化亜鉛を1〜3重量%含有する水溶液が用いられる。本実施形態におけるアルカリ電解液には減極剤(不図示)が設けられており、目的に応じて減極剤以外の種々の添加物を溶解または分散させてもよい。なお、減極剤については、後で詳述する。
以下では、正極2、負極3、セパレータ4、電池ケース1、樹脂封口体5、負極集電体6および負極端子板7の組成などを順に説明する。
正極2には、例えば、電解二酸化マンガンの粉末などの正極活物質、黒鉛粉末などの導電剤、およびアルカリ電解液の混合物が含まれている。また適宜、ポリエチレン粉末等の結着剤またはステアリン酸塩等の滑沢剤が正極2に添加されていても差し支えない。
負極3としては、例えば、アルカリ電解液にポリアクリル酸ナトリウム等のゲル化剤を添加してゲル状に加工し、そのゲル状物質に亜鉛合金粉末(負極活物質)を分散させたものが用いられる。負極3の耐食性を向上させるためには、インジウムまたはビスマス等の水素過電圧の高い金属化合物を負極3に適宜添加するとよい。また、亜鉛デンドライトの発生を抑制するためには、微量のケイ酸またはその塩などのケイ素化合物を負極3に適宜添加するとよい。
負極活物質の亜鉛合金粉末としては、耐食性に優れたものを用いることが好ましく、環境に配慮して水銀、カドミウム、もしくは鉛、またはそれら全てが無添加であるものを用いることがさらに好ましい。亜鉛合金としては、例えば、0.01〜0.1重量%のインジウム、0.005〜0.02重量%のビスマスおよび0.001〜0.005重量%のアルミニウムを含むものが挙げられる。亜鉛合金は、これらの合金成分を1種類のみ含有してもよく、2種類以上を含有しても構わない。
セパレータ4としては、例えば、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布が用いられる。セパレータ4は、例えば、特開平6−163024号公報または特開2006−32320号公報に記載の公知の方法により得られる。
電池ケース1は、例えば、ニッケルめっき鋼板を用いて特開昭60−180058号公報または特開平11−144690号公報等に記載の公知の方法を用いて所定の寸法および形状にプレス成型して得られる。
樹脂封口体5の中央には負極集電体6を圧入する貫通孔(不図示)が設けられており、貫通孔の周囲には安全弁として働く環状薄肉部(不図示)が設けられており、環状薄肉部の外周部には外周縁部(不図示)が連続して形成されている。樹脂封口体5は、例えば、ナイロンまたはポリプロピレンなどを所定の寸法および形状に射出成型して得られる。
負極集電体6は、銀、銅または真鍮等の線材を所定の寸法の釘型にプレス加工して得られる。なお、加工時の不純物の排除と隠蔽効果を得るためには、負極集電体6の表面には、スズまたはインジウム等のメッキを施すことが好ましい。
負極端子板7には、電池ケース1の開口部を封じる端子部(不図示)と、端子部(不図示)から延びており樹脂封口体5に接触する周縁鍔部とが設けられている。その周縁鍔部には樹脂封口体5の安全弁が作動した際の圧力を逃がすガス孔(不図示)が複数個設けてある。負極端子板7は、例えば、ニッケルめっき鋼板またはスズめっき鋼板などを所定の寸法および形状にプレス成型して得られる。
減極剤について示す。
減極剤は、正極2および負極3の両極に対する減極機能を有する有機化合物または有機化合物のアルカリ金属塩であり、電極反応が進行してもアルカリ電解液中においてHおよびOHを拡散させることができる。これにより、電極反応が進行しても、アルカリ乾電池の内部抵抗の増加を抑制できるとともに負極表面における不動態膜の形成を抑制できる。よって、減極剤をアルカリ電解液中に混合させると、放電末期における正極電位の下降速度および負極電位の上昇速度を遅らせることができるので、放電末期における維持電圧の平坦性を向上させることができる。
減極剤としては、リン酸エステル、リン酸エステルのアルカリ金属塩、炭化水素化されたリン酸、または、炭化水素化されたリン酸のアルカリ金属塩を用いることが好ましい。リン酸エステルは、アルコールとリン酸とのエステル化反応により生成され、アルコールとしては、芳香族アルコールよりも脂肪族アルコールを用いる方が好ましい。一般に、脂肪族アルコールのリン酸エステルは芳香族アルコールのリン酸エステルに比べて体積を小さくすることができる。よって、アルコールとして芳香族アルコールではなく脂肪族アルコールを用いると、アルカリ電解液中において拡散し易く、その結果、減極機能を高めることができると考えられる。同様の理由から、炭化水素化されたリン酸の炭化水素基は芳香族炭化水素基よりも脂肪族炭化水素基の方が好ましいと考えられる。
さらに具体的には、減極剤としては、例えば化1および化2のリン酸エステルを用いることができ、また、化3の炭化水素化されたリン酸を用いることができる。なお、減極剤として化1〜化3のうちの何れか1つを用いても良いし、化1〜化3のうちの2つ以上を用いても良い。
Figure 0004516092
およびRはそれぞれ脂肪族炭化水素基であることが好ましく、例えば、Rは炭素数が1以上4以下の炭化水素基(例えば、C2m+1−(1≦m≦4))でありRは−CHCH−または−CH(CH)CH−である。また、nは1以上8以下であれば好ましい。X及びYは、それぞれ、H、Na又はKである。
Figure 0004516092
およびRはそれぞれ水素原子または炭素数が1以上6以下の炭化水素基であることが好ましい。RおよびRがそれぞれ炭化水素基である場合には、RおよびRは脂肪族炭化水素基であることが好ましく、Rの炭素数とRの炭素数との合計が1以上6以下であることが好ましい。例えば、RはC2m+1−であり、RはCn2n+1−であり、mおよびnはそれぞれ0以上6以下であり、(m+n)は1以上6以下である。Yは、H、Na又はKである。
Figure 0004516092
は脂肪族炭化水素基であることが好ましく、例えば炭素数が1以上6以下の炭化水素基(例えば、Cn2n+1−(1≦n≦6))である。X及びYは、それぞれ、H、Na又はKである。
このような有機化合物は減極剤であるので、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、放電末期においてもアルカリ電解液中においてHおよびOHを拡散させることができる、言い換えると、放電末期においてもアルカリ乾電池の正極2および負極3の両極における分極を抑制することができる。その理由は定かでないが、後述の実施例から分かるように上記有機化合物の何れかをアルカリ電解液に加えることにより正極2および負極3の両極における分極を抑制できることがわかる。さらに、後述の実施例から、有機化合物の添加量はアルカリ電解液に対して0wt%よりも多く1wt%以下であれば十分であることがわかる。なお、減極剤をアルカリ電解液に対して1wt%よりも多く混合した場合と減極剤をアルカリ電解液に対して1wt%混合した場合とでは効果に大差がないことを、本願発明者らは確認している。
以下では、従来のアルカリ乾電池および特許文献3または4に開示されたアルカリ乾電池(以下、「文献のアルカリ乾電池」という)と比較しながら、本実施形態にかかるアルカリ乾電池を説明する。
図2は、従来のアルカリ乾電池、文献のアルカリ乾電池および本実施形態にかかるアルカリ乾電池における電圧特性を模式的に示すグラフ図である。同図において、線20はアルカリ乾電池の終止電圧(具体的には0.9V)を示し、線21、線22および線23は順に従来のアルカリ乾電池、文献のアルカリ乾電池、および本実施形態にかかるアルカリ乾電池の電圧特性を示す。
従来のアルカリ乾電池では、電極反応が進行するにつれ分極が大きくなるので、電極反応の反応速度が低下する。これにより、放電末期では、正極電位が低下し負極電位が上昇するので、維持電圧が小さくなる。
文献のアルカリ乾電池では、添加剤が結着剤として機能するので、正極の体積を増加させることなく正極活物質の含有量を増加させることができる。そのため、正極の理論電気容量を大きくすることができるので、放電電気容量が大きくなる。これにより、図2に示すように、文献のアルカリ乾電池では、従来のアルカリ乾電池よりも長寿命となる。しかし、添加剤は減極剤として機能しないので、文献のアルカリ乾電池であっても放電末期における維持電圧の低下を抑制することができない。
一方、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、アルカリ電解液中に減極剤が含まれているので、放電末期においてもHおよびOHをアルカリ電解液中で拡散させることができる。これにより、放電末期における正極電位の低下および負極電位の上昇を抑制できるので、線23で示すように放電末期における維持電圧の平坦化を図ることができる。よって、図2に示すように、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、文献のアルカリ乾電池よりも長寿命とすることができる。
また、文献のアルカリ乾電池では添加剤が無機化合物であるが、本実施形態における減極剤は有機化合物である。よって、本実施形態では以下に示す効果を得ることができる。
文献のアルカリ乾電池では、アルカリ電解液内において無機化合物がイオンに解離する場合がある。解離したイオンはアルカリ電解液中の他のイオンに結合する場合があり、これにより、アルカリ電解液中において無機化合物が分散できなくなる。無機化合物の添加量を多くすればアルカリ電解液中において無機化合物を分散させることができるが、無機化合物の添加量が多くなると活物質の含有量が少なくなるので、アルカリ乾電池の理論電気容量の減少を伴い、好ましくない。
また、無機化合物がイオンに解離すると、正極表面または負極表面に付着する。これにより、正極2では正極活物質が還元され、負極3では局部電極が形成された結果ガスが発生する場合がある。
ところが、本実施形態では、有機化合物はアルカリ電解液内において安定に存在でき、よって、上記不具合が生じることを抑制できる。また、減極剤として有機化合物のアルカリ金属塩を用いた場合にはそのアルカリ金属塩はアルカリ電解液内で解離するが、アルカリ金属イオンは他のイオンと結合することなくアルカリ電解液内で安定に存在できる。よって、減極剤として有機化合物のアルカリ金属塩を用いた場合であっても、上記不具合が生じることを抑制できる。言い換えると、(化1)〜(化3)におけるXおよびYは、それぞれ、アルカリ電解液中においてイオンとして安定に存在できるのであればH,NaおよびKに限定されることなく用いることができる。
また、減極剤として有機化合物のアルカリ金属塩を用いるとアルカリ金属イオンが解離するためリン酸基の酸素原子はマイナスに帯電するが、その負電荷は炭化水素基へ流れるので、リン酸基の酸素原子に帯電した負電荷は炭化水素基により電気的に中和される。このように、減極剤が局所的にプラスまたはマイナスに帯電していても全体として電気的に中性であれば、減極剤と対イオンとの結合などが抑制され、上記不具合の発生を抑制できる。
なお、減極剤が全体としてプラスまたはマイナスに帯電していると、その減極剤は、負極表面もしくは正極表面に局所的に存在すると考えられる。そのため、減極剤が全体としてプラスまたはマイナスに帯電している場合には、アルカリ電解液中において減極剤を分散させることが難しいと考えられ、正極2および負極3の両極における分極を抑制することは難しいと考えられる。以上より、減極剤は、アルカリ電解液中において全体として電気的に中性となるように設計されていることが好ましい。
以上では、減極剤の組成に着目して本実施形態にかかるアルカリ乾電池を説明したが、以下では、電池の性能(例えば放電末期における維持電圧の平坦性および正極2の利用率)に着目して本実施形態にかかるアルカリ乾電池を説明する。アルカリ乾電池として単3形アルカリ乾電池および単4形アルカリ乾電池を例に挙げ、順に説明する。
まず、本実施形態にかかるアルカリ乾電池が単3形アルカリ乾電池である場合を示す。
放電末期における維持電圧の平坦性に着目すると、本実施形態にかかるアルカリ乾電池に対して250mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に(以下ではこの試験方法を「250mA間欠放電試験」という)mサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回るときには、(m−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧Vi1(ボルト)と(m−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧Vf1(ボルト)との差は、
0<(Vi1−Vf1)≦0.35・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式1)を満たす。
ここで、上記「m」は、正極2の理論電気容量の値に依存する。例えば、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量が2635mAH以上2750mAH未満であるときには、250mA間欠放電試験を行うと9サイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回るので(後述の実施例1〜31)、上記(式1)におけるVi1は8サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧であり、上記(式1)におけるVf1は8サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧である。
また、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量が2750mAH以上2977mAH未満であるときには、250mA間欠放電試験を行うと10サイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回るので(後述の実施例32〜49)、上記(式1)におけるVi1は9サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧であり、上記(式1)におけるVf1は9サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧である。
従来の単3形アルカリ乾電池に対して上述の試験を行うと(式1)における電圧差は0.5V程度であるので、本実施形態にかかる単3形アルカリ乾電池では従来の単3形アルカリ乾電池に比べて放電末期における維持電圧の平坦性を向上させることができる。
正極2の利用率に着目すると、本実施形態にかかるアルカリ乾電池の正極活物質の理論電気容量が308mAh/gであるときには(例えば、正極活物質として二酸化マンガンを用いた場合には)、そのアルカリ乾電池に対して250mA間欠放電試験を行うと、正極2の利用率は、
0.76≦(250T/308C)≦0.86・・・・・・・・・・・・(式2)を満たす。
(式2)において、T(時間)は250mA間欠放電試験を行った場合に閉路電圧が終止電圧に減少するまでの累計放電持続時間であり、C(g)は正極2における正極活物質の重量であり、正極2の利用率は(250T/308C)である。
従来の単3形アルカリ乾電池に対して上述の試験を行うと(式2)における正極2の利用率は0.72以下であるので、本実施形態にかかる単3形アルカリ乾電池では従来の単3形アルカリ乾電池に比べて正極2の利用率を向上させることができる。
次に、本実施形態にかかるアルカリ乾電池が単4形アルカリ乾電池である場合を示す。
放電末期における維持電圧の平坦性に着目すると、本実施形態にかかるアルカリ乾電池に対して100mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に(以下ではこの試験方法を「100mA間欠放電試験」という)nサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回ったときには、(n−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧Vi2(ボルト)と(n−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧Vf2(ボルト)との差は、
0<(Vi2−Vf2)≦0.35・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式3)を満たす。
ここで、上述のように、上記「n」は、正極2の理論電気容量の値に依存する。例えば、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量が1236mAH以上1359mAH以下であるときには、100mA間欠放電試験を行うと12サイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回るので(後述の実施例50〜64)、上記(式3)におけるVi2は11サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧であり、上記(式3)におけるVf2は11サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧である。
従来の単4形アルカリ乾電池に対して上述の試験を行うと(式3)における電圧差は0.5V程度であるので、本実施形態にかかる単4形アルカリ乾電池では従来の単4形アルカリ乾電池に比べて放電末期における維持電圧の平坦性を向上させることができる。
正極2の利用率に着目すると、本実施形態にかかるアルカリ乾電池の正極活物質の理論電気容量が308mAh/gであるときには(例えば、正極活物質として二酸化マンガンを用いた場合には)、そのアルカリ乾電池に対して100mA間欠放電試験を行うと、正極2の利用率(100T/308C)は、
0.84≦(100T/308C)≦0.92・・・・・・・・・・・・(式4)を満たす。
従来の単4形アルカリ乾電池に対して上述の試験を行うと(式4)における正極2の利用率は0.72以下であるので、本実施形態にかかる単4形アルカリ乾電池では従来の単4形アルカリ乾電池に比べて正極2の利用率を向上させることができる。
ここで、250mA間欠放電試験はIEC規格60086−2に準じて行われ、100mA間欠放電試験はANSI規格C18.1M,Part1−2005に準じて行われる。また、サイクルを開始した際における閉路電圧(Vi1およびVi2)は、負荷がかかった瞬間から5m秒以内に測定する。
また、正極2の理論電気容量および正極2の利用率は、以下の方法に従って算出される。
正極2の理論電気容量については、二酸化マンガンの理論電気容量308mAH/gに基いて算出することができる。例えば、正極2に二酸化マンガンの純度が91.7%である電解二酸化マンガンを9.56g用いて単3形のアルカリ乾電池を構成した場合の正極2の理論電気容量は、次式で計算される。
9.56×0.917×308=2700mAH
この正極2を用いて構成した単3形のアルカリ乾電池で250mA間欠放電試験を実施した結果、終止電圧0.9Vにまで減少するまでの累計放電持続時間が8.91時間であった場合、正極2の放電電気容量は、次式で計算される。
8.91×250=2228mAH
正極2の利用率は、正極2の理論電気容量に対する正極2の放電電気容量の比である。よって、上述の場合では、正極2の利用率は(2228/2700=0.825)と算出される。
以上説明したように、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、放電末期における正極電位の低下および負極電位の上昇が抑制されるので、放電末期における維持電圧の平坦性が向上され、長寿命化を図ることができるとともに正極2の利用率を向上させることができる。
また、本実施形態にかかるアルカリ乾電池では、250mA間欠試験または100mA間欠試験においても分極が抑制されているので、中負荷放電領域において間欠使用をした場合であっても分極を抑制することができる。
このようなアルカリ乾電池は、以下に示す方法に従って製造される。具体的には、まず正極2、負極3、セパレータ4およびアルカリ電解液を作製し、次にアルカリ電解液中に減極剤を混入させ、続いて正極2、セパレータ4、アルカリ電解液および負極3の順に電池ケース内に収容させる。なお、アルカリ電解液を別途作製するのではなく、正極2および負極3を作製するさいに活物質とアルカリ電解液の材料と減極剤とを混合させてもよい。また、減極剤をセパレータ4の表面に塗布してもよい。
本実施形態は、以下のような構成としてもよい。
また、一般式(化1)〜(化3)の式中のR〜Rは、脂肪族炭化水素基であればよく、二重結合を含んでいてもよく、直鎖状でも分岐状でもよい。例えばR〜Rは、CHCHCH(CH)−またはCHCH=CHCH−などでもよい。各々の炭素数が上述の範囲内であれば、特に限定されない。
アルカリ乾電池は、図1の構成に限定されない。
正極、負極、セパレータおよびアルカリ電解液の材質は、上記材質に限定されない。
実施例では、図1に示すアルカリ乾電池を作製し、そのアルカリ乾電池に対して250mAH間欠試験または100mAH間欠試験を行った。
まず、アルカリ乾電池を以下に示す方法に従って作製した。
≪1≫ アルカリ電解液の作製
水酸化カリウムと酸化亜鉛と水とを35:2:63の重量比で混合し、アルカリ電解液を得た。
≪2≫ 正極2の作製
まず、電解二酸化マンガン(以下、単に「EMD(Electrolytic Manganese Dioxide )」と称する。)と黒鉛とを所定の重量比で混合した。この混合物とアルカリ電解液とを100:2の重量比で混合し、充分に攪拌させた後、フレーク状に圧縮成形した。次に、フレーク状に圧縮成形された正極を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級し、10〜100メッシュのものを選択した。そして、顆粒状に成形された正極を中空円筒状に加圧成形して、所定の寸法および重量のペレット状の正極2を得た。
なおEMDとしては、二酸化マンガンの純度が91.7重量%であり、平均粒径が38μmであるものを用いた。また黒鉛としては、平均粒径が17μmであるものを用いた。
≪3≫ 負極3の調製
ゲル化剤として、ポリアクリル酸ナトリウム粉末を用いた。このゲル化剤とアルカリ電解液と亜鉛合金粉末とを0.8:33.6:65.6の重量比で混合し、負極3を得た。
なお、亜鉛合金粉末としては、0.020重量%のインジウムと0.010重量%のビスマスと0.004重量%のアルミニウムとを含有し、体積平均粒子径が160μmであり粒子径が75μm以下の粒子を35%含むものを用いた。
≪4≫ アルカリ乾電池の組立
まず、上記で得られたペレット状の正極2を電池ケース1内に2個挿入し、加圧治具を用いて正極2を加圧して電池ケース1の内壁に密着させた。ここで、電池ケース1としては、外径が13.90mmであり側面の厚さが0.18mmであるものを用いた。
次に、電池ケース1の内壁に密着させた正極2の中空部に、有底円筒形のセパレータ4を配置した。
続いて、セパレータ4内に所定の重量のアルカリ電解液を注入した。注入後15分経過した後、上記で得られた負極3をセパレータ4内に所定の重量を充填した。なお、セパレータ4としては、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布を用いた。
続いて、組立封口体9を用いて電池ケース1の開口端部を封口した後、外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆して図1に示したアルカリ乾電池を得た。
なお、上記≪1≫〜≪4≫の手順において「所定の重量比」、「所定の寸法、重量」、および「所定の重量」については、以下の各実施例および比較例で説明する。
<実施例1および比較例1>
アルキルポリオキシエチレンアルコールとリン酸とのエステル化反応によって、以下の(化4)に示した化合物1を合成した。
Figure 0004516092
なお、(化4)は、上述の(化1)で表される有機化合物である。
実施例1では、まず、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、化合物1をアルカリ電解液に対して0.5重量%となるように添加し、充分に撹拌して溶解させた。
次に、アルカリ電解液を用いて(表1)に示す所定の条件に基づき、≪2≫〜≪4≫の手順で単3形のアルカリ乾電池を作製した。
また、比較例1として、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、何も添加しないアルカリ電解液を作製した以外は実施例1と同様の単3形のアルカリ乾電池を作製した。
なお、実施例1と比較例1では共にEMDと黒鉛とを92:8の重量比で混合して、外径が13.40mmであり内径が9.15mmであり高さが22.00mmであり重量が5.30gであるペレット状の正極2を作製して用いた。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は1.60gであり、負極3の充填量は6.40gであった。また、正極2の理論電気容量は、2700mAHであった。
このような実施例1および比較例1の単3形のアルカリ乾電池に対して、250mA間欠放電試験を実施した。また、放電末期に相当する放電の7〜9サイクル目の領域では、正極電位および負極電位も測定した。
結果を表1および図3に示す。図3は、実施例1および比較例1のアルカリ乾電池の放電維持電圧および単極電位の推移を示した説明図である。ここで、図3において太線は実施例1のアルカリ乾電池の電圧または電位であり、細線は比較例1のアルカリ乾電池の電圧または電位である。
なお、表1では、「V1」は放電の8サイクル目を開始する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V2」は放電の8サイクル目を終了する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V1−V2」はV1とV2との差であり、上記(式1)における電圧差である。
「放電持続時間」は、放電時のアルカリ乾電池の維持電圧が終止電圧(0.9V)を下回るまでの累計放電時間である。
「正極の利用率」は、放電持続時間に250(mA)を乗じて正極2の理論電気容量で除して算出した値である。
Figure 0004516092
「V1−V2」に関しては、実施例1では、比較例1に対して約15%の中負荷間欠放電特性の向上が得られた。その理由としては、図2に示す単極電位の特性から明らかなように、化合物1が、放電末期における正極電位の下降および負極電位の上昇を著しく遅延させているからである、と考えられる。すなわち、化合物1は正極2および負極3の両方で減極剤として機能し、その結果、放電末期における分極を大幅に緩和させることができた。
具体的には、表1に示すように、「V1−V2」は、比較例1では0.618Vであるのに対して実施例1では0.288Vであり、化合物1をアルカリ電解液中に混合させることにより大幅に低減された。よって、実施例1では、比較例1に対して、放電末期における維持電圧の平坦性を高めることができた。
正極2の利用率に関しては、中負荷間欠放電における利用率を約10%向上させることができた。
<実施例2〜8および比較例2〜3>
アルキルアルコールおよびポリエチレングリコールとリン酸とのエステル化反応により、以下の一般式(化5)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルを得た。
Figure 0004516092
(化5)において、Rは−CH2CH2−または−CH(CH3)CH2−である。
なお、(化5)は、上述の(化1)で表される有機化合物またはそのアルカリ金属塩である。
また、ポリエチレングリコールにおけるエチレングリコールの重合度、アルキルアルコールにおけるアルキル基の炭素数、およびリン酸基を中和する塩の種類を変えることにより、一般式(化5)中の構造パラメータとしてm、n、X、およびYを表2に示すように組み合わせて化合物2〜10を作製した。
因みに、実施例1で用いた化合物1は、一般式(化5)において、m=4、n=1、およびX、Y=「H(水素原子)」の場合である。
そして、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、化合物2〜10をアルカリ電解液に対して0.5重量%となるように添加し、充分に撹拌して溶解あるいは分散させた後、実施例1と同様に単3形のアルカリ乾電池を作製し、250mA間欠放電試験を実施した。なお、実施例2〜8および比較例2〜3にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量は
5.3×2×{92/(92+8+2)}×0.917×308=2700;(式A)より、2700mAHであった。
ここで、実施例2〜8および比較例2〜3にかかるアルカリ乾電池には、それぞれ、2個のペレット状の正極2が含まれており、ペレット状の各正極2は、EMD:黒鉛:電解液=92:8:2の割合で、EMD、黒鉛および電解液を含んでいた。よって、実施例2〜8および比較例2〜3にかかるアルカリ乾電池には、それぞれ、5.3×2×{92/(92+8+2)}gの二酸化マンガンが含まれていた。
結果を表2に示す。
Figure 0004516092
表2に示すように、実施例1〜8の方が比較例1〜3に比べて、「V1−V2」は大幅に抑制され、放電持続時間および正極2の利用率はそれぞれ約10%向上した。その理由としては、化合物1〜8がそれぞれ正極2および負極3の両極に対して減極剤として機能するためであると考えられる。これにより、実施例1〜8では、放電末期における維持電圧の降下を抑制することができ、アルカリ乾電池の出力特性の低下を抑制することができた。
また、化合物2および3では、それぞれ、骨格は化合物1と同一であるが、リン酸の水素原子がアルカリ金属原子(NaまたはK)で置換されている。しかし、実施例1〜3に示すように、アルカリ金属塩で中和してもアルカリ乾電池の特性の差異を認めることはできなかった。言い換えると、化合物1のアルカリ金属塩を用いても、アルカリ乾電池の正極2および負極3の両極における分極を抑制することができた。
一方、比較例2および3に示すように、化合物9および10では、顕著な効果を得ることができなかった。その理由としては、mおよびnが大きくなると有機化合物もしくは有機化合物のアルカリ金属塩の主鎖が長くなるため、アルカリ電解液中での減極剤の移動または拡散が阻害されるからではないかと考えられる。よって、(化5)では、mは1以上4以下でありnは1以上8以下であることが好ましい。
<実施例9〜16および比較例4〜6>
アルキルアルコールとリン酸とのエステル化反応により、下記一般式(化6)で表されるリン酸エステルを得た。
Figure 0004516092
なお、(化6)は、上述の(化2)で表される有機化合物またはそのアルカリ金属塩である。
また、アルキルアルコールのアルキル基の炭素数、およびリン酸基を中和する塩の種類を変えることにより、一般式(化6)中の構造パラメータとしてm、n、m+n、X、およびYを表3に示すように種々に変えて、化合物11〜21を作製した。
そして、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、化合物11〜21をアルカリ電解液に対して0.5重量%となるように添加し、充分に撹拌して溶解させ後、実施例1と同様に単3形のアルカリ乾電池を作製し、250mA間欠放電試験を実施した。なお、実施例9〜16および比較例4〜6にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量は2700mAHであった。
結果を表3に示す。
Figure 0004516092
表3に示すように、実施例9〜16の方が比較例1に比べて、「V1−V2」は大幅に抑制され、放電持続時間および正極2の利用率はそれぞれ約10%向上した。その理由としては、化合物11〜18がそれぞれ正極2および負極3の両極に対して減極剤として機能するためであると考えられる。これにより、実施例9〜16では、放電末期における維持電圧の平坦性を向上させることができた。
また、化合物15〜17では、それぞれ、骨格は化合物14と同一であるが、リン酸の水素原子がアルカリ金属原子(NaまたはK)で置換されている。しかし、実施例12〜15に示すように、アルカリ金属塩で中和してもアルカリ乾電池の特性の差異を認めることはできなかった。言い換えると、化合物14のアルカリ金属塩を用いても、アルカリ乾電池の正極2および負極3の両極における分極を抑制することができた。
また、実施例9に示すように、主鎖に炭化水素基を有さなくとも(化合物11)、同様の効果を得ることができた。
一方、比較例4では、顕著な効果を得ることができなかった。その理由としては、(化6)におけるmおよびnが大きくなると、有機化合物または有機化合物のアルカリ金属塩の主鎖が長くなるので、アルカリ電解液中における減極剤の移動または拡散が阻害されるからではないかと考えられる。従って、m+nは6以下であることが好ましい。
また、比較例5および6でも、顕著な効果を得ることができなかった。その理由としては、以下に示すことが考えられる。リン酸基を中心として化合物20および21を考えると、一方の水素原子には炭化水素基が結合しているが他方の水素原子には水素原子しか結合していない。そのため、化合物20および21では、有機化合物の主鎖における電子バランスが崩れ、全体としてプラスまたはマイナスに帯電している。このように減極剤が分子全体としてプラスまたはマイナスに帯電していると、化合物20または21は、正極2または負極3の表面に局在化してしまう虞があり、正極2および負極3のどちらか一方の極でしか減極機能を発揮できなくなってしまうからではないかと考えられる。
以上より、mおよびnは共に1以上6以下であることが好ましく、m+nは1以上6以下であることが好ましい。
<実施例17〜22>
リン酸のエチル化反応およびリン酸基を中和する塩の種類を変えることにより、一般式(化7)中の構造パラメータとしてn、X、およびYを(表4)に示すように種々に変えて、化合物22〜27を得た。
Figure 0004516092
なお、(化7)は、上述の(化3)で表される有機化合物またはそのアルカリ金属塩である。
そして、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、化合物22〜27をアルカリ電解液に対して0.5重量%となるように添加し、充分に撹拌して溶解させ後、実施例1と同様に単3形のアルカリ乾電池を作製し、250mA間欠放電試験を実施した。なお、実施例17〜22にかかるアルカリ乾電池では、正極2の理論電気容量は2700mAHであった。
結果を表4に示す。
Figure 0004516092
表4に示すように、実施例17〜22の方が比較例1に比べて、「V1−V2」は大幅に抑制され、放電持続時間および正極2の利用率はそれぞれ約10%向上した。その理由としては、化合物22〜27がそれぞれ正極2および負極3の両極に対して減極剤として機能するためであると考えられる。これにより、実施例17〜22では、放電末期における維持電圧の平坦性を向上させることができた。
また、化合物23,24および26では、それぞれ、骨格は化合物25と同一であるが、リン酸の水素原子がアルカリ金属原子(NaまたはK)で置換されている。しかし、実施例18〜21に示すように、アルカリ金属塩で中和してもアルカリ乾電池の特性の差異を認めることはできなかった。言い換えると、化合物25のアルカリ金属塩を用いても、アルカリ乾電池の正極2および負極3の両極における分極を抑制することができた。
また、一般式(化7)においてnが1以上6以下であれば、有機化合物の主鎖の長さおよび有機化合物における極性の影響をほとんど受けることなく正極2および負極3の両極における分極を抑制することができた。
以上の実施例1〜22では、正極2の理論電気容量が一定である(具体的には正極2の理論電気容量が2700mAHである)単3形のアルカリ乾電池に対して間欠放電試験を行った。以下の実施例23〜64では正極2の理論電気容量が相異なる単3形のアルカリ乾電池に対して間欠放電試験を行った。ここで、実施例23〜49では単3形のアルカリ乾電池に対して間欠放電試験を行い、実施例50〜64では単4形のアルカリ乾電池に対して間欠放電試験を行った。
<実施例23〜49および比較例7〜9>
まず、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、前述の化合物2、13、および23を用いて表5に示す種々の条件によってアルカリ電解液を作製した。次に、これらのアルカリ電解液を用いて、表5に示す種々の条件で≪2≫〜≪4≫の手順で単3形のアルカリ乾電池をそれぞれ作製して、250mA間欠放電試験を実施した。
ここで、実施例23〜31および比較例7では、それぞれ、EMDと黒鉛とを91.5:8.5の重量比で混合して、外径が13.40mmであり内径が9.30mmであり高さが22.00mmであり重量が5.20gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は1.60gであり、負極3の充填量は6.60gであった。また、正極2の理論電気容量は何れのアルカリ乾電池においても2635mAHであった。
また、実施例32〜40および比較例8では、それぞれ、EMDと黒鉛とを92.8:7.2の重量比で混合して、外径が13.40mmであり内径が9.10mmであり高さが22.00mmであり重量が5.35gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は1.60gであり、負極3の充填量は6.35gであった。また、正極2の理論電気容量は何れのアルカリ乾電池においても2750mAHであった。
また、実施例41〜49および比較例9では、それぞれ、EMDと黒鉛とを96.0:4.0の重量比で混合して、外径が13.40mmであり内径が8.90mmであり高さが22.00mmであり重量が5.60gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は1.58gであり、負極3の充填量は6.10gであった。また、正極2の理論電気容量は何れのアルカリ乾電池においても2977mAHであった。
結果を表5に示す。
Figure 0004516092
ここで、表5において、「V3」は放電において9サイクル目を開始する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V4」は放電において9サイクル目を終了する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V3−V4」はその差であり上記式(1)における電圧差である。また、表5における他の語句については、表1と同様であるのでその説明を省略する。
まず、比較例1,7〜9について示す。
比較例1および7では、正極2の理論電気容量は2635mAH以上2750mAH未満であり、放電持続時間は8時間未満であった。これにより、比較例1および7では、8サイクル目において維持電圧が終止電圧0.9Vを下回っていることがわかり、その際の分極値(V1−V2)は0.618〜0.715Vであり、放電末期の電圧降下は著しかった。
比較例8および9では、正極2の理論電気容量は2750mAH以上2977mAH以下であり、放電持続時間は8時間を超えた。これにより、比較例8および9では、9サイクル目において維持電圧が終止電圧0.9Vを下回っていることがわかり、その際の分極値(V3−V4)は0.656〜0.689Vであり、放電末期の電圧降下は著しかった。なお、8サイクル目の分極値(V1−V2)は0.356〜0.368Vであった。
これらの結果を踏まえ、以下では、正極2の理論電気容量が2635mAH以上2750mAH未満である場合と正極2の理論電気容量が2750mAH以上2977mAH以下である場合とに分けて、分極値および正極2の利用率について示す。
まず、分極値(V1−V2)または(V3−V4)について示す。
前者の場合(実施例1および23〜31)では、全ての実施例において、維持電圧が8サイクル目においても終止電圧0.9Vを下回ることなく放電持続時間が8時間を越えた。これは、8サイクル目の分極値(V1−V2)が0.250〜0.350Vであり比較例1および7に比べて大幅に低く抑えられているためであると考えられる。
後者の場合(実施例32〜49)でも、同様のことが言える。すなわち、実施例32〜49では、全ての実施例において、維持電圧は9サイクル目においても終止電圧0.9Vを下回ることなく放電持続時間が9時間を越えた。これは、9サイクル目の分極値(V3−V4)が0.250〜0.350Vであり比較例8および9に比べて大幅に低く抑えられているためであると考えられる。
以上の結果から、正極2の理論電気容量が同一である場合には、本発明の減極剤をアルカリ電解液内に混合させることにより(V1−V2)または(V3−V4)を半分以下に抑えることができた。よって、放電末期における維持電圧の低下を改善でき、中負荷間欠放電特性を向上させることができた。
なお、本願発明者らは、アルカリ電解液に対して0.1重量%以下の本発明の減極剤を添加すると添加率に応じた効果が得られることを確認し、また、添加率が1.0重量%を超えた場合と添加率が1.0重量%である場合とでは得られる効果に大差がないことを確認した。
次に、正極2の利用率について示す。
実施例1および23〜49の方が比較例1および7〜9に比べて、正極2の利用率を10%以上向上させることができた。具体的には、正極2の利用率は、比較例1および7〜9では67.4〜74.8%であるのに対し、実施例1および23〜49では76.0〜86.0%であった。
<実施例50〜64および比較例10〜14>
まず、前述の≪1≫アルカリ電解液の作製において、前述の化合物2、13、および23を用いて表6に示す種々の条件によってアルカリ電解液を作製した。なお、比較例10〜14のアルカリ電解液には、前述の化合物を一切添加しなかった。次に、これらのアルカリ電解液を用いて、表6に示す種々の条件で≪2≫〜≪4≫の手順で単4形のアルカリ乾電池をそれぞれ作製して、100mA間欠放電試験を実施した。
なお、実施例50〜54および比較例11では、全てのアルカリ乾電池において、EMDと黒鉛とを93.0:7.0の重量比で混合して、外径が9.70mmであり内径が6.65mmであり高さが19.95mmであり重量が2.40gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は0.72gであり、負極3の充填量は2.85gであった。また、正極2の理論電気容量はいずれの場合も1236mAHであった。
実施例55〜59および比較例12では、全てのアルカリ乾電池において、EMDと黒鉛とを93.4:6.6の重量比で混合して、外径が9.70mmであり内径が6.45mmであり高さが19.95mmであり重量が2.55gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は0.700gであり、負極3の充填量は2.73gであった。また、正極2の理論電気容量はいずれの場合も1319mAHであった。
実施例60〜64および比較例13では、全てのアルカリ乾電池において、EMDと黒鉛とを94.0:6.0の重量比で混合して、外径が9.70mmであり内径が6.35mmであり高さが19.95mmであり重量が2.61gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は0.70gであり、負極3の充填量は2.65gであった。また、正極2の理論電気容量はいずれの場合も1359mAHであった。
比較例10では、EMDと黒鉛とを92.0:8.0の重量比で混合して、外径が9.70mmであり内径が6.65mmであり高さが19.95mmであり重量が2.39gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は0.72gであり、負極3の充填量は2.85gであった。正極2の理論電気容量は1218mAHであった。
比較例14では、EMDと黒鉛とを94.5:5.5の重量比で混合して、外径が9.70mmであり内径が6.65mmであり高さが19.95mmであり重量が2.62gであるペレット状の正極2を作製した。セパレータ4内へ注入したアルカリ電解液の重量は0.70gであり、負極3の充填量は2.65gとした。正極2の理論電気容量は1371mAHであった。
結果を表6に示す。
Figure 0004516092
ここで、表6において、「V5」は放電において11サイクル目を開始する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V6」は放電において11サイクル目を終了する際のアルカリ乾電池の閉路電圧であり、「V5−V6」はその差であり上記式(3)における電圧差である。
まず、比較例10〜14を示す。
比較例10では、正極2の理論電気容量は1236mAH未満であり、放電持続時間は10時間未満であった。これにより、比較例10では、10サイクル目において維持電圧が終止電圧0.9Vを下回っていることがわかった。
比較例11〜13では、正極2の理論電気容量は1236mAH以上1359mAH以下であり、放電持続時間は10時間を超えていた。これにより、比較例11〜13では、11サイクル目において維持電圧が終止電圧0.9Vを下回っていることがわかり、分極値(V5−V6)は0.412〜0.609Vであり、放電末期の電圧降下は大きかった。
比較例14では、正極2の理論電気容量は1371mAHであり、放電持続時間は11時間を超えていた。これにより、比較例14では、11サイクル目において維持電圧が終止電圧0.9Vよりも大きいことがわかり、分極値(V5−V6)も0.357Vと比較的小さかった。
一方、実施例50〜64では、全ての実施例において、維持電圧は11サイクル目においても終止電圧0.9Vよりも大きく、放電持続時間は11時間を越えた。これは、11サイクル目の分極値(V5−V6)が0.263〜0.325Vの範囲で大幅に低く抑えられているためである。
以上の結果から、正極2の理論電気容量が同一である場合には、本発明の減極剤をアルカリ電解液内に混合させることにより(V5−V6)を大幅に抑制することができた。よって、放電末期における維持電圧の低下を改善でき、中負荷間欠放電特性を向上させることができた。
また、正極2の利用率については、正極2の理論電気容量が同一である場合には、本発明の減極剤をアルカリ電解液内に混合させることにより、約10%向上させることができた。具体的には、正極2の利用率は、比較例10〜14では79.8〜81.9%であるのに対し、実施例50〜64では84.5〜91.3%であった。
以上説明したように、本発明は、多種多様の機器の電源として有用である。
本実施形態にかかるアルカリ乾電池の半断面図である。 電池特性を模式的に示すグラフ図である。 実施例1および比較例1における電池特性を示すグラフ図である。
符号の説明
1 電池ケース
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 封口体
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 組立封口体

Claims (9)

  1. 正極と、
    負極と、
    前記正極と前記負極との間に設けられたセパレータと、
    前記正極、前記負極および前記セパレータに含浸されたアルカリ電解液とを備え、
    少なくとも前記アルカリ電解液内には、減極剤が前記アルカリ電解液に対して1.0重量%を超えない範囲で含まれており、
    前記減極剤は、前記正極および前記負極の両極に対して減極機能を有する有機化合物または前記有機化合物のアルカリ金属塩であり、
    前記負極は、水銀が無添加であり、
    前記減極剤は、リン酸と炭素数が1以上6以下である脂肪族アルコールとのリン酸エステル、前記リン酸と前記炭素数が1以上6以下である脂肪族アルコールとの前記リン酸エステルのアルカリ金属塩、リン酸と炭素数が1以上4以下である脂肪族アルコールとエチレングリコール又はプロピレングリコールとのリン酸エステル、前記リン酸と前記炭素数が1以上4以下である脂肪族アルコールと前記エチレングリコール又は前記プロピレングリコールとの前記リン酸エステルのアルカリ金属塩、炭化水素化されたリン酸、および、前記炭化水素化された前記リン酸のアルカリ金属塩のうちの少なくとも1つであり、
    前記リン酸と前記炭素数が1以上4以下である前記脂肪族アルコールと前記エチレングリコール若しくは前記プロピレングリコールとの前記リン酸エステル又はその前記アルカリ金属塩における前記エチレングリコール若しくは前記プロピレングリコールの重合度は、1以上8以下であり、
    前記炭化水素化された前記リン酸又は前記炭化水素化された前記リン酸の前記アルカリ金属塩における炭化水素基の炭素数は、1以上6以下である、アルカリ乾電池。
  2. 前記減極剤は、(化1)、(化2)および(化3)のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のアルカリ乾電池。
    Figure 0004516092
    ここで、Rは炭素数が1以上4以下の炭化水素基であり、Rは−CHCH−または−CH(CH)CH−であり、nは1以上8以下であり、X及びYはそれぞれH、Na又はKである。
    Figure 0004516092
    ここで、RおよびRはそれぞれ水素原子または炭素数が1以上6以下の炭化水素基であり、Rの炭素数とRの炭素数との合計が1以上6以下であり、YはH、Na又はKである。
    Figure 0004516092
    ここで、Rは炭素数が1以上6以下の炭化水素基であり、X及びYはそれぞれH、Na又はKである。
  3. 前記化1において、RはC2m+1−であり、mは1以上4以下である、請求項2に記載のアルカリ乾電池。
  4. 前記化2において、RはC2m+1−であり、RはCn2n+1−であり、mおよびnはそれぞれ0以上6以下であり、(m+n)は1以上6以下である、請求項2に記載のアルカリ乾電池。
  5. 前記化3において、RはCn2n+1−であり、nは1以上6以下である、請求項2に記載のアルカリ乾電池。
  6. 3形のアルカリ乾電池であり、
    250mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行ったときにmサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回る場合に、(m−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧をVi1(ボルト)とし、前記(m−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧をVf1(ボルト)としたときに、
    0<(Vi1−Vf1)≦0.35
    を満たし、
    前記負極は、水銀が無添加である、請求項1から5の何れか1つに記載のアルカリ乾電池。
  7. 3形のアルカリ乾電池であり、
    前記正極の活物質は二酸化マンガンであり、前記二酸化マンガンの理論電気容量は308mAh/gであり、
    前記正極における前記二酸化マンガンの重量をC(g)とし、
    250mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に閉路電圧が終止電圧を下回るまでの累計放電持続時間をT(時間)としたときに、
    0.76≦(250T/308C)≦0.86
    であり、
    前記負極は、水銀が無添加である、請求項1から5の何れか1つに記載のアルカリ乾電池。
  8. 4形のアルカリ乾電池であり、
    100mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行ったときにnサイクル目において閉路電圧が終止電圧を下回る場合に、(n−1)サイクル目の放電を開始する際の閉路電圧をVi2(ボルト)とし、前記(n−1)サイクル目の放電を終了する際の閉路電圧をVf2(ボルト)としたときに、
    0<(Vi2−Vf2)≦0.35
    であり、
    前記負極は、水銀が無添加である、請求項1から5の何れか1つに記載のアルカリ乾電池。
  9. 4形のアルカリ乾電池であり、
    前記正極の活物質は二酸化マンガンであり、前記二酸化マンガンの理論電気容量は308mAh/gであり、
    前記正極における前記二酸化マンガンの重量をC(g)とし、
    100mAの電流を1日あたり1時間流して放電する放電サイクルを毎日繰り返し行った場合に閉路電圧が終止電圧を下回るまでの累計放電持続時間をT(時間)としたときに、
    0.84≦(100T/308C)≦0.92
    であり、
    前記負極は、水銀が無添加である、請求項1から5の何れか1つに記載のアルカリ乾電池。
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