JP4515795B2 - 創傷部用繊維綿、その製造方法及び装置 - Google Patents

創傷部用繊維綿、その製造方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は創傷部用繊維綿に関し、更に詳しくは、創傷部に付着し難く、創傷部からの滲出液の吸い上げ透過性に優れた創傷部用繊維綿、その製造方法及び装置に関する。
従来、手術、創傷、皮膚潰瘍、褥瘡等に由来する滲出液を伴う皮膚及び皮下組織の創傷部に当接して創傷を治癒させるための創傷部用パッドとしては、多種多様のものが提案されている。
例えば、吸収材が水で濡れ、細菌の流入、繁殖等の原因となるのを防止するために、ガーゼ、脱脂綿、不織布、毛綿、ポリエステル等の織・編物等からなる吸収材層を撥水剤で処理した絆創膏が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、かさぶたとの付着解消と傷からの滲出液の吸収性を満足させるために、傷口パッドの表面の少なくとも80%以上が再生セルロース繊維布帛で被覆されている絆創膏が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、創傷部分からの滲出液の除去性を改善するために、創傷部に当てる液透過性繊維綿層と、当該液透過性繊維綿層上に重合する液吸収性繊維綿層とからなるパッドが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭61−253058号公報 特開平7−51314号公報 特開2002−78730号公報
しかしながら、前二者のように、ガーゼ、脱脂綿や再生セルロース繊維布帛からなるパッドは液の吸収性に優れているため、当初は創傷部からの滲出液を良く吸収するものの、吸収した滲出液が次第に固化してガーゼ等パッドの滲出液吸収性を低下させ、その結果、創傷部からの滲出液を封じ込める結果となり、汚れた滲出液の漏出を妨げ、却って雑菌繁殖の温床となり、創傷部の治癒を遅延させる虞れがある。
更には、滲出液で固化したパッドが創傷部に付着するため、例えば、汚染したパッドを新しいパッドに交換する際には、汚染したパッドを創傷部から無理矢理引き剥がすことになり、せっかく治癒しかけた創傷部を再び悪化させることにもなりかねない。また、固化したパッドは、弾力性、柔軟性が乏しいため、創傷部を刺激し、これも治癒を遅延させる原因となる。
一方、後者の液透過性繊維綿層と液吸収性繊維綿層とからなるパッドは、液透過性繊維綿層は創傷部からの滲出液を殆どを吸収せず透過させるので、この液透過性繊維綿層で滲出液が固化することが少ないためパッドが創傷部に付着することは少なく、従って、パッド交換時にパッドを創傷部から無理矢理引き剥がすことにより治癒しかけた創傷部を悪化させるといった事態は前二者に比べればかなり改善されるものの、液透過性能は必ずしも十分ではないため、パッドが付着する場合が発生することは避けられない。
本発明はかかる実情に鑑み、液吸い上げ透過性を改善し、創傷部からの滲出液の漏出を促すとともに、創傷部に付着しにくく、従って、交換も容易で治癒しかけた創傷部を悪化させることのない創傷部用パッドとして好適な創傷部用繊維綿を提供することを目的とするものである。
本発明は上記課題を解決するべく鋭意研究の結果、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合物からなり、該混合物が部分的に熱融着性繊維綿により融着されていることにより、所期の目的が達成されることを見い出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の請求項1に係る発明は、剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合繊維綿からなり、剥離性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施したものであり、該混合繊維綿が部分的に該熱融着性繊維綿により融着されていることを特徴とする創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、制菌性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、熱融着性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、熱融着性繊維綿が、芯鞘構造からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、剥離性繊維綿が、シリコーン加工を施したポリエステル繊維からなり、制菌性繊維綿が制菌処理を施したポリエステル繊維からなり、熱融着性繊維綿がポリエステル繊維を芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造からなることを特徴とする請求項1記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、剥離性繊維綿が30〜50重量%、制菌性繊維綿が40〜60重量%、熱融着性繊維綿が5〜15重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、混合繊維綿にヒノキ科の木からの抽出物を塗布してなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、抽出物がヒノキチオールを主成分とすることを特徴とする請求項記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項に係る発明は、抽出物の塗布量が混合繊維綿1m2 当たり0.003〜0.1gであることを特徴とする請求項又は記載の創傷部用繊維綿を内容とする。
本発明の請求項10に係る発明は、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿及び熱融着性繊維綿を混合し、解綿し、ミキシングタンクでミキシングし、カーディングし、成型し、熱処理し、カッティングすることを特徴とする創傷部用繊維綿の製造方法を内容とする。
本発明の請求項11に係る発明は、剥離性繊維綿が30〜50重量%、制菌性繊維綿が40〜60重量%、熱融着性繊維綿が5〜15重量%であることを特徴とする請求項10記載の創傷部用繊維綿の製造方法を内容とする。
本発明の請求項12に係る発明は、巾1〜2m、長さ1〜2m、厚さ10〜40mmに成型することを特徴とする請求項10又は11記載の創傷部用繊維綿の製造方法を内容とする。
本発明の請求項13に係る発明は、巾50〜200mm、長さ50〜200mm、厚さ10〜30mmにカッティングすることを特徴とする請求項1012のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿の製造方法を内容とする。
本発明の請求項14に係る発明は、カーディングして得られる2層のシート状繊維綿の互いに対向する面にヒノキ科の木からの抽出物を塗布した後、塗布面同士を重ね合わせることを特徴とする請求項1013のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿の製造方法を内容とする。
本発明の請求項15に係る発明は、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿及び熱融着性繊維綿からなり、連続的に供給されるシート状繊維綿の近傍に圧縮空気によりヒノキ科の木からの抽出物の稀釈液を噴霧するスプレーノズルを配置し、該スプレーノズルに前記稀釈液の貯留タンクを流量制御用電磁弁を備えた給液管により接続するとともに、前記スプレーノズルに圧縮空気源を流量制御用電磁弁を備えた空気管により接続し、さらに前記圧縮空気源を空気管により前記貯留タンクに接続し、前記連続的に供給されるシート状繊維綿に連動して前記電磁弁の開閉を自動制御する制御装置を設けてなることを特徴とする創傷部用繊維綿の製造装置を内容とする。
本発明の創傷部用繊維綿は、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合物からなり、該混合物が部分的に熱融着性繊維綿により融着されネットワーク化されているため、熱融着性繊維綿の融着部により形成された多数の微細な空間部が恰も毛細管と同様に機能し、毛細管現象により創傷部からの滲出液を効果的に吸い上げて透過させる。 従って、本発明の創傷部用繊維綿はそのまま創傷部用パッドとしても有用であるが、特に、液透過性繊維綿層と当該液透過性繊維綿層上に積層される液吸収性繊維綿層とからなるパッドにおいて、滲出液を吸い上げ透過させるための液透過性繊維綿として特に好適であり、液透過性繊維綿層上に積層された液吸収性繊維綿層に滲出液を導いて該吸収性繊維綿層に吸収させる。
かくして、本発明の創傷部用繊維綿は滲出液を吸収し滞留させることが殆どないので、該繊維綿が滲出液で固化することがなく、従って、創傷部用繊維綿が創傷部に付着して該繊維綿の交換の際に無理矢理引き剥がして治癒しかけた創傷部を再び悪化させるといったトラブルが防止される。
また、本発明の創傷部用繊維綿は滲出液を透過するだけで、吸収し滞留させることが殆どないので、雑菌繁殖の温床となりにくい。
また、本発明の創傷部用繊維綿は、創傷部に付着しにくいシリコーン加工を施した剥離性繊維綿を混合したので、創傷部への付着は一層減少する。
更に、本発明の創傷部用繊維綿は、制菌性繊維綿を混合したので雑菌の繁殖が阻止され、創傷部の治癒が促進される。
更にまた、本発明の創傷部用繊維綿はシリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿とからなる混合物が部分的に該熱融着性繊維綿により融着されネットワーク化されているので、弾力性、柔軟性に富み創傷部を刺激することがなく、また、まとまり性が極めて良好で、ピンセットによる取り扱い性も容易である。
本発明の創傷部用繊維綿は、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合繊維綿からなり、該混合繊維綿が部分的に該熱融着性繊維綿により融着されていることを特徴とする。
本発明の創傷部用繊維綿は、創傷部に対して悪影響がなく、液を吸収しにくい繊維からなるものが好ましく、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維が挙げられ、これらは単独で、又は必要に応じ、2種以上組み合わせて用いられる。
また、本発明に用いられる剥離性繊維綿は、創傷部への付着を防止又は減少させるためのもので、シリコーン加工を施したものが好適である。
また、本発明に用いられる制菌性繊維綿は雑菌の繁殖を防止するためのもので、上記繊維を乾熱滅菌、ガス滅菌、ガンマー線照射滅菌等の滅菌処理を施したもの、上記繊維に抗菌剤を含有又は塗布した抗菌性繊維等が挙げられ、これらは単独で、又は必要に応じ、2種以上組み合わせて用いられる。
また、本発明に用いられる熱融着性繊維綿は、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿及び制菌性繊維綿を部分的に融着してネットワーク化し、熱融着性繊維綿の融着部により多数の空間部を形成するためのもので、上記した繊維の中で、剥離性繊維綿及び制菌性繊維綿よりも融点の低い繊維を用いるのが好ましい。また、ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維を用いてもよい。特に、上記した繊維を芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造のものが好ましいく、ポリエチレンが溶融して剥離性繊維綿と呼び制菌性繊維綿を融着してネットワークを形成する。
本発明の創傷部用繊維綿は、特にポリエステル繊維からなるものが好ましい。具体的には、剥離性繊維綿が、例えば「ウォッシャブル」(商品名、帝人株式会社製)のような、シリコーン加工を施したポリエステル繊維からなり、また、制菌性繊維綿が、例えば「ケミタックΣ」(商品名、帝人株式会社製)のような、制菌処理を施したポリエステル繊維からなり、更に、熱融着性繊維綿が、例えば「TBS」(商品名、帝人株式会社製)のような、ポリエステル繊維を芯としポリエチレンを鞘とする芯鞘構造繊維からなるものが好ましい。
シリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿、熱融着性繊維綿の混合割合としては、剥離性繊維綿が30〜50重量%、制菌性繊維綿が40〜60重量%、熱融着性繊維綿が5〜15重量%であることが好ましい。剥離性繊維綿が30重量%未満では創傷部への付着防止効果が小さくなり、一方、50重量%を越えると制菌性繊維綿の割合が少なくなり、雑菌繁殖の防止効果が小さくなる場合がある。また、熱融着性繊維綿が5重量%未満では、熱融着性繊維綿の融着部により形成されるネットワーク化が不十分となり、形成される微細な空間部の形成が不十分となり、毛細管現象による滲出液の吸い上げ透過効果が小さくなり、一方、15重量%を越えるとネットワーク化が進み過ぎ、弾力性、柔軟性が減じられ、創傷部を刺激して悪化させる場合がある。
本発明の創傷部用繊維綿の好ましい製造方法としては、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿、熱融着性繊維綿を所定の割合でミキシングし、解綿装置で解綿し、ミキシングタンクに風送し、ミキシングタンクを1〜2回パスさせてミキシングし、カーディングしてシート状繊維綿とし、該シート状繊維綿を成型機で所定のサイズに成型した後、熱処理機で熱処理して熱融着性繊維綿を溶融させて剥離性繊維綿および制菌性繊維綿を熱融着させ、カッティング装置で所定のサイズにカッティングする方法が挙げられる。
熱処理は熱融着性繊維綿を溶融させて、剥離性繊維及び制菌性繊維を融着してネットワーク化するためのもので、従って、熱融着繊維綿が溶融する温度で1〜5分間程度熱処理される。
成型機での成型サイズは特に制限されないが、製造の容易性、取り扱い性の点から、例えば、巾1〜2m、長さ1〜2m、厚さ10〜40mm程度が好ましい。
また、カッティング装置でカッティングされて得られる液透過性繊維綿のサイズは特に制限されないが、巾50〜200mm、長さ50〜200mm、厚さ10〜30mm程度が好ましい。
創傷部用繊維綿には、必要に応じ、消毒液、薬剤等を含浸又は塗布させることも可能である。
更に、本発明の創傷部用繊維綿は、ヒノキ科の木からの抽出物を塗布することにより、抗菌性、防臭性に優れた創傷部用繊維綿とすることができる。
本発明に用いられる抽出物としては、青森ヒバ、台湾ヒノキ、アスナロ等のヒノキ科の木から抽出されたヒノキチオールを主成分とするものが好適に用いられる。例えば、青森ヒバ油の組成を示せば表1のとおりである。
Figure 0004515795
ヒノキチオールは下記の如き構造式で表される天然トロポロンで、無色、リョウ柱状晶で、融点51〜52℃で、溶解度は水25℃、1.2g/Lである。また、有機溶剤に易溶である。食品添加物の保存剤としても認可されており、安全性も確認されている。また近時、アトピー症に対しても、効果があることが報告されている。
Figure 0004515795
抽出物を塗布するには、抽出物を水又はエタノール等の創傷部に悪影響のない適当な溶剤に溶解稀釈して該稀釈液を塗布する。稀釈倍率は特に制限されないが300〜1000倍程度が好ましい。塗布量は抽出物100%で繊維質シート状物の面積1m2当たり0.003〜0.1g(500倍の稀釈液で約1.5〜50cc)の範囲とするのが好ましい。塗布量が0.003g未満では抽出物の上記効果が弱くなり過ぎ、また塗布量が0.1gを越えると抽出物の香りが強くなり過ぎ、不快感や頭痛をもたらすおそれがある。
また、塗布はできるだけ均一に塗布することが好ましく、浸漬法、噴霧法等が挙げられるが、連続的に且つ均一に所定の量の抽出物を塗布するためには噴霧による塗布が好ましい。
抽出物を塗布する具体的な方法としては、カーディングした2層のシート状繊維綿の互いに対向する面に抽出物を塗布した後、塗布面同士を重ね合わせ塗布面を内側に包み込むように積層する方法が、抽出物が直接創傷部に接触することがなく、また抗菌性や防臭性が持続する点で好ましい。
上記方法を実施するための装置としては、例えば、図1に示すように、カード1のシート状繊維綿出口側に圧縮空気により抽出物の稀釈液を噴霧するスプレーノズル21を配置し、該スプレーノズル21に前記稀釈液の貯留タンク22を流量制御用電磁弁24を備えた給液管34により接続するとともに、前記スプレーノズル21に圧縮空気源23を流量制御用電磁弁25を備えた空気管36により接続し、さらに前記圧縮空気源23を空気管38により前記貯留タンク22に接続し、前記カード1に連動して前記電磁弁24、25の開閉を自動制御する制御装置26を設けた装置が好適である。
上記スプレーノズルとしては、株式会社いけうち製「2流体微霧スプレーノズル BIMシリース(高品名)」が好適である。
上記装置を用いることにより、繊維綿に所望の量の抽出物を均一に且つ自動的に塗布することができる。
図1に示した製造装置について更に詳しく説明すると、この製造装置は、図示したように、1台のカード1と、抽出物塗布装置2とから構成されている。
カード1は、給綿部3、カーディング部4及びシート状繊維綿送出し部5を具備してなる。給綿部3は、給綿ローラ6を有し、その終端に送りローラ7を設けている。カーディング4は大小3個のドラム8、9、10を備え、ドラム8の外周には複数個のシリンダ11が配置されている。シート状繊維綿送出し部5は、シート状繊維綿送出しローラ12を有し、その後方に抽出物を塗布した繊維綿送出しローラ13を設けている。
一方、抽出物塗布装置2は、圧縮空気により抽出物の稀釈液を噴霧するスプレーノズル装置21と、前記稀釈液の貯留タンク22と、スプレーノズル装置21及び貯留タンク22に圧縮空気を供給する圧縮空気源23と、スプレーノズル装置21に供給する前記稀釈液及び圧縮空気の流量を制御する電磁弁24、25とこれら電磁弁24、25の開閉をカード1に連動して自動制御する制御装置26とから構成されている。
スプレーノズル装置21は、図3及び図4に示すように、箱形のヘッダー27の正面に複数個のスプレーノズル28(例えば、株式会社いけうち製、商品名「2流体微霧スプレーノズル」のBIMシリーズ)を配置し、ヘッダー27の側面に2個の稀釈液の給液管29を設けるとともに、ヘッダー27の上面に2個の空気管30を設けてなるもので、カード1の綿出口側のシート状繊維綿送出しローラ12上方に配置されている。なお、給液管29及び空気管30は、それぞれ各スプレーノズル28の給液孔及び給気孔に連通している。
貯留タンク22は、耐圧性を有し、空気圧力計31を備えている。圧縮空気源23は、空気圧縮機から圧縮空気を供給される耐圧性タンクである。
スプレーノズル装置21の給液管29(図3参照)と貯留タンク22との間には、電磁弁24、手動用ロックバルブ32と逆止弁33を備えた給液管34が接続されている。また、スプレーノズル装置21の空気管30(図3参照)と圧縮空気源23との間には、電磁弁25と手動用ロックバルブ35を備えた空気管36が接続されている。さらに、貯留タンク22と圧縮空気源23との間には、逆止弁37を備えた空気管38が接続されている。なお、制御装置26は、両電磁弁24、25のソレノイドに接続されている。
上記製造装置により繊維綿に抽出物を塗布するには、まず、ヒノキ科の木から抽出した抗菌性、防臭性等を有する抽出物を例えば温度40℃の湯で500倍に希釈し、該稀釈液44を貯留タンク22内に貯留するとともに、例えば圧力が5kg/cm2 の圧縮空気を圧縮空気源23内に貯留しておく。これにより、貯留タンク22内の稀釈液44も、空気管38を介して圧力5kg/cm2 に加圧される。
次に、カード1を始動し、ミキシングタンク(図示せず)からの繊維綿41を給綿部3の給綿ローラ6に供給する。この繊維綿41は、送りローラ7で2層のシート状繊維綿42、43に別れる。各層のシート状繊維綿42、43はカーディング部4のドラム8の外周でシリンダ11によりカーディングされ、一方のシート状繊維綿42はドラム9を経て外部に送り出されるとともに、他方のシート状繊維綿43はドラム10を経てシート状繊維綿送出しローラ12上に送り出される。
一方、カード1に連動して、制御装置26が両電磁弁24、25を開く。これにより、貯留タンク22内の加圧された稀釈液44が給液管34を経てスプレーノズル装置21内に供給されるとともに、圧縮空気源23内の圧縮空気が空気管36を経て、例えば流量1000L/min の割合でスプレーノズル装置21内に送られる。この圧縮空気は、スプレーノズル28から稀釈液44を噴出して、シート状繊維綿42、43の互いに対向する面に塗布する。この場合、抽出物稀釈液の塗布量は、前記の如く、シート状繊維綿42、43の面積1 m2 当たり1.5〜25mlの範囲に制限されるのが好ましい。乾燥は特に必要ではないが、必要に応じて行ってもよい。
抽出物を塗布されたシート状繊維綿42、43は塗布面どうしを重ね合わされて積層され、抗菌性、防臭性等を付与された抽出物塗布繊維綿45となり、抽出物塗布繊維綿送り出しローラ13により次工程の成型工程に供給される。
図2は、他の製造装置を示す全体構成図である。
この製造装置は、図示のように、2台のカード1A、Bと、2個の稀釈液貯留タンク22A、22Bとを具備している。カード1Aでカーディングされてそのシート状繊維綿送出し部5Aから送り出されたシート状繊維綿46Aと、カード1Bでカーディングされてそのシート状繊維綿送出し部5Bから送り出されたシート状繊維綿46Bとは、抽出物塗布繊維綿送出しローラ13の直前でスプレーノズル装置21から稀釈液44を噴霧され、塗布面どうしが重ね合わされて積層され、所定の特性を付与された抽出物塗布繊維綿45となる。また、貯留タンク22A、22Bは片方ずつ使用し、一方の貯留タンク22Aが空になると切り換えバルブ39A、39Bを操作して他方の貯留タンク22Bに切り換える。
尚、カーディングを使用しない場合は、上記カーディングからのシート状繊維綿送り出しローラや送り出し部を、フィーダ、コンベア等のシート状繊維綿を供給できる装置に置き換えればよい。
上記の如くして得られる本発明の創傷部用繊維綿は、単体でそのまま創傷部用パッドとして用いてもよいが、液の吸い上げ性、透過性に優れるため、本発明の創傷部用繊維綿を液透過性繊維綿として用い、その上に液吸収性繊維綿を積層したパッドとして用いると極めて有効である。
液吸収性繊維綿層は、液透過性繊維綿層により吸い上げ透過される滲出液を吸収するためのもので、従って、液吸収性を有するものが用いられ、例えば、ガーゼ、天然綿、セルロース繊維綿等が挙げられ、これらは単独で、又は必要に応じ、2種以上組み合わせて用いられる。ガーゼは所望の厚さに折り畳んで使用される。
液吸収性繊維綿層のサイズは、液透過性繊維綿層が吸い上げ透過してくる滲出液の量により適宜決定すればよいが、通常、液透過性繊維綿層と同程度でよい。
本発明の創傷部用繊維綿からなる液透過性繊維綿層と液吸収性繊維綿層とからなる創傷部用パッドは、液透過性繊維綿層を創傷部側に向けて創傷部に当接され、必要に応じ、包帯、粘着テープ等により固定される。この場合、パッド全体をガーゼ、油紙、シート等で覆ってから固定することも可能である。
上記のように、本発明の創傷部用繊維綿を液透過性繊維面とし、その上に液吸収性繊維綿を積層してなる創傷部用パッドは、液透過性繊維綿層が創傷部からの滲出液を吸い上げ透過し、その上部の吸収性繊維綿層に導き、滲出液は該吸収性繊維綿層で吸収される。従って、液透過性繊維綿層は実質的に滲出液を吸収せず汚染されないため、頻繁に取り替える必要がなく、その上部の液吸収性繊維綿層は滲出液の吸収、汚れ具合に応じて適宜取り替えればよい。
以下、実施例、応用例及び治験例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
実施例1
剥離性繊維として、シリコーン加工を施したポリエステル繊維「ウオォシャブル」(帝人株式会社製)40重量%、制菌性繊維として、制菌加工を施したポリエステル繊維「ケミタックΣ」50重量%、及び熱融着性繊維綿として、ポリエステル繊維を芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造繊維「TBS」(帝人株式会社製)10重量%をミキシングし、解綿した後、第1ミキシングタンクに風送し、該ミキシングタンクを通過させた後第2ミキシングタンクに供給した。
次いで、カード機でカーディングしてシート状繊維綿とし、成型機で巾2m×長さ1.5m×厚さ20mmのサイズに成型した後、熱処理機で150℃で2分間熱処理し、その後、トムソンバーにより巾100mm×長さ100mm×厚さ20mmにプレスカットし、図5に示す如き創傷部用繊維綿101を得た。102は融着部を示す。
実施例2
実施例1において、熱融着性繊維綿としてポリエチレン繊維を用い、創傷部用繊維綿のサイズを巾200mm×長さ200mm×厚さ30mmとした他は実施例1と同様にして、図6に示す如き創傷部用繊維綿101を得た。102は融着部を示す。
実施例3
実施例1において、カード機でカーディングしたシート状繊維綿の互いの対向する面にシート状繊維綿1m2 当たりヒノキチオール0.02g(500倍希釈液10ml)を塗布した後乾燥し、塗布面同士を重ね合わせて、図7に示す如き創傷部用繊維綿101を得た。101A、101Bはシート状繊維綿、102は融着部、103は抽出物塗布層である。
応用例1
上記実施例1で得た創傷部用繊維綿101を液透過性繊維綿層Xとし、この上に、乾熱滅菌したガーゼを巾100mm×長さ100mm×厚さ40mmに折り重ねた液吸収性繊維綿層Yを積層して、図8に示す如き創傷部用パッドを製造した。
応用例2
上記実施例2で得た創傷部用繊維綿101を液透過性繊維綿層Xとし、この上に、乾熱滅菌したガーゼを巾200mm×長さ200mm×厚さ30mmに折り重ねた液吸収性繊維綿層Yを積層して、図9に示す如き創傷部用パッドを製造した。
応用例3
上記実施例3で得た創傷部用繊維綿101を液透過性繊維綿層Xとした他は応用例1と同様にして、図10に示す如き創傷部用パッドを製造した。
比較応用例1
上記応用例1において、乾熱滅菌したポリエステル綿104を液透過性繊維綿層Xとして用いた他は応用例1と同様にして、図11に示す如き創傷部用パッドを得た。
治験例1
狭心症と無酸素脳症でベッド上に寝たきりの72才の男性患者の仙骨部の褥瘡(13cm×16cm)部の壊死組織を切除した後、イソジン生食水500mlにて1日1回洗浄、創傷部にイソジンゲルを塗布した。
上記イソジンゲル塗布面に、図8に示した応用例1の創傷部用パッド4個を用い、各液透過性繊維綿層Xを創傷部に当接させ、液透過性繊維綿層Xは1日に1回交換し、液吸収性繊維綿層Yは1日に2回交換した。
液透過性繊維綿層Xは創傷部からの滲出液を良く吸い上げ透過させるとともに、創傷部に付着することもなく、6日後には良性の肉芽の増殖が確認され、褥瘡の縮小回復が認められた。
治験例2
慢性吸収不全でベッド上に寝たきりの80才の男性患者の仙骨部の褥瘡(15cm×17cm)部の壊死組織を切除した後、イソジン生食水500mlにて1日1日1回洗浄、創傷部にイソジンゲルを塗布した。
上記イソジンゲル塗布面に、図9に示した応用例2の創傷部用パッド1個を用い、その液透過性繊維綿層Xを創傷部に当接させ、液透過性繊維綿層Xは1日に1回交換し、液吸収性繊維綿層Yは1日に2回交換した。
液透過性繊維綿層Xは創傷部からの滲出液を良く吸い上げ透過させるとともに、創傷部に付着することもなく、6日後には良性の肉芽の増殖が確認され、褥瘡の縮小回復が認められた。
治験例3
治験例1の患者の他の仙骨部の褥瘡(11cm×12cm)部に、図10に示した応用例3の創傷部用パッドを使用した他は治験例1と同様とした。治験例1と略同様の結果が得られた。
比較治験例1
治験例2の患者の他の仙骨部の他の褥瘡(12cm×13cm)に、図11に示した比較応用例1の創傷部用パッド4個を当接した他は治験例2と同様とした。
治験例2の場合と比べ、滲出液の吸い上げ透過性が若干劣り、また透過性組織綿層の創傷部への付着が若干認められたが、1週間後には良性の肉芽の増殖が確認され、褥瘡の縮小回復が認められた。
叙上のとおり、本発明の創傷部用繊維綿は、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合物からなり、該混合物が部分的に熱融着性繊維綿により融着されネットワーク化されているため、熱融着性繊維綿の融着部により形成された多数の微細な空間部が恰も毛細管と同様に機能し、毛細管現象により創傷部からの滲出液を効果的に吸い上げて透過させることができる。
従って、本発明の創傷部用繊維綿はそのまま創傷部用パッドとしても有用であるが、特に、本発明の創傷部用繊維綿を液透過性繊維綿層として用い、この上に液吸収性繊維綿層を積層したパッドは、液透過性繊維綿層により滲出液を吸い上げ透過させ、滲出液を液吸収性繊維綿層に導いて該吸収性繊維綿層に吸収させるので創傷部の治癒が促進され、極めて有用である。
本発明の創傷部用繊維綿は、滲出液を透過させ、該層に吸収、滞留させることが殆どないので、滲出液により繊維綿が固化することがなく、従って、繊維綿が創傷部に付着して交換の際に無理矢理引き剥がして治癒しかけた創傷部を再び悪化させるといったトラブルが防止される。
また、本発明の創傷部用繊維綿は滲出液を実質的に透過させるだけで、吸収、滞留させることが殆どないので、雑菌繁殖の温床となりにくい。また、創傷部に付着しにくい剥離性繊維綿を混合したので、パッドの創傷部への付着は一層減少する。
更に、本発明の創傷部用繊維綿は液透過性繊維綿層に制菌性繊維綿を混合したので雑菌の繁殖が阻止され、創傷部の治癒が促進される。
更にまた、本発明の創傷部用繊維綿は、シリコーン加工を施した剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿とからなる混合物が部分的に該熱融着性繊維綿により融着されネットワーク化されているので、弾力性、柔軟性に富み、従って創傷部を刺激することがなく、また、まとまり性が極めて良好であるので、ピンセットによる取り扱い性も容易である。
本発明に用いられる製造装置の一例を示す全体構成図である。 本発明に用いられる製造装置の他の例を示す全体構成図である。 製造装置に用いるスプレーノズル装置の正面図である。 図3の右側面図である。 実施例1の創傷部用繊維綿を示す概略図である。 実施例2の創傷部用繊維綿を示す概略図である。 実施例3の創傷部用繊維綿を示す概略図である。 実施例1の創傷部用繊維綿を用いた応用例1のパッドを示す概略断面図である。 実施例2の創傷部用繊維綿を用いた応用例2のパッドを示す概略断面図である。 実施例3の創傷部用繊維綿を用いた応用例3のパッドを示す概略断面図である。 従来の創傷部用繊維綿を用いた比較応用例1のパッドを示す概略断面図である。
1 1A、1B カード
21 スプレーノズル装置
22、22A、22B 貯留タンク
23 圧縮空気源
24、25 電磁弁
26 制御装置
28 スプレーノズル
34 給液管
36 空気管
42、43、46A、46B シート状繊維綿
44 稀釈液
45 抽出物塗布繊維綿
101 創傷部用繊維綿
101A、101B シート状繊維綿
102 融着部
103 抽出物塗布層
104 創傷部用繊維綿(ポリエステル綿)
X 液透過性繊維綿層
Y 液吸収性繊維綿層

Claims (15)

  1. 剥離性繊維綿と、制菌性繊維綿と、熱融着性繊維綿との混合繊維綿からなり、剥離性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施したものであり、該混合繊維綿が部分的に該熱融着性繊維綿により融着されていることを特徴とする創傷部用繊維綿。
  2. 制菌性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の創傷部用繊維綿。
  3. 熱融着性繊維綿が、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の創傷部用繊維綿。
  4. 熱融着性繊維綿が、芯鞘構造からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿。
  5. 剥離性繊維綿が、シリコーン加工を施したポリエステル繊維からなり、制菌性繊維綿が制菌処理を施したポリエステル繊維からなり、熱融着性繊維綿がポリエステル繊維を芯とし、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造からなることを特徴とする請求項1記載の創傷部用繊維綿。
  6. 剥離性繊維綿が30〜50重量%、制菌性繊維綿が40〜60重量%、熱融着性繊維綿が5〜15重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿。
  7. 混合繊維綿にヒノキ科の木からの抽出物を塗布してなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿。
  8. 抽出物がヒノキチオールを主成分とすることを特徴とする請求項記載の創傷部用繊維綿。
  9. 抽出物の塗布量が混合繊維綿1m2 当たり0.003〜0.1gであることを特徴とする請求項又は記載の創傷部用繊維綿。
  10. ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿及び熱融着性繊維綿を混合し、解綿し、ミキシングタンクでミキシングし、カーディングし、成型し、熱処理し、カッティングすることを特徴とする創傷部用繊維綿の製造方法。
  11. 剥離性繊維綿が30〜50重量%、制菌性繊維綿が40〜60重量%、熱融着性繊維綿が5〜15重量%であることを特徴とする請求項10記載の創傷部用繊維綿の製造方法。
  12. 巾1〜2m、長さ1〜2m、厚さ10〜40mmに成型することを特徴とする請求項10又は11記載の創傷部用繊維綿の製造方法。
  13. 巾50〜200mm、長さ50〜200mm、厚さ10〜30mmにカッティングすることを特徴とする請求項1012のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿の製造方法。
  14. カーディングして得られる2層のシート状繊維綿の互いに対向する面にヒノキ科の木からの抽出物を塗布した後、塗布面同士を重ね合わせることを特徴とする請求項1013のいずれか1項に記載の創傷部用繊維綿の製造方法。
  15. ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリスチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維から選ばれる少なくとも1種にシリコーン加工を施した剥離性繊維綿、制菌性繊維綿及び熱融着性繊維綿からなり、連続的に供給されるシート状繊維綿の近傍に圧縮空気によりヒノキ科の木からの抽出物の稀釈液を噴霧するスプレーノズルを配置し、該スプレーノズルに前記稀釈液の貯留タンクを流量制御用電磁弁を備えた給液管により接続するとともに、前記スプレーノズルに圧縮空気源を流量制御用電磁弁を備えた空気管により接続し、さらに前記圧縮空気源を空気管により前記貯留タンクに接続し、前記連続的に供給されるシート状繊維綿に連動して前記電磁弁の開閉を自動制御する制御装置を設けてなることを特徴とする創傷部用繊維綿の製造装置。
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