JP4514996B2 - 定着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置,プリンタ,複写機またはそれらの機能を有する複合機等の電子写真装置に適用される定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15は従来の定着装置の内部構造を示す側面図であり、50は定着ローラ、51は定着ローラ50に圧接する加圧ローラ、52は定着ローラ50の内部に配置されて定着ローラ50を加熱する定着ヒータ、53は定着ローラ50の温度を検出する温度検出手段、54は定着ローラ50に貼り付いた記録紙を定着ローラ50から分離させる分離爪、55は定着ローラ50に当接して定着ローラ50をクリーニングするクリーニングパッド、56はクリーニングパッド55を支持するクリーニングパッドホルダ、57はクリーニングパッド55に対して定着ローラ50の回転方向下流側に設けられたクリーニングパッド侵入規制部材、58は定着装置本体の記録紙入口に取り付けられた入口ガイド板、59は定着装置の記録紙出口側に設けられた排紙ローラを示す。
【0003】
トナー像が転写された記録紙が入口ガイド板58を介して定着ローラ50と加圧ローラ51とのニップ部に進入する。そして、ニップ部において加圧/加熱されることにより記録紙にトナー像が定着された後排紙ローラ59を介して外部に排出される。記録紙がニップ部を通過する際に定着ローラ50に付着したトナーはクリーニングパッド55によって除去される。
【0004】
定着ローラ50の表面温度が温度検出手段53によって検出され、この温度検出手段53の検出結果に基づいて定着ヒータ52による加熱制御が図示しない制御手段によってなされる。
【0005】
ところで、従来、定着装置においては定着ヒータとして赤外線ヒータあるいはハロゲンヒータを採用し、定着ローラおよび加圧ローラの一対のローラで構成されるものが最も一般的であった。しかしながら、加圧ローラは芯金の上にシリコンゴム層を形成し、その上にフッ素樹脂からなるチューブなどの離型層を形成する構造のために熱容量が大きくなり、加熱を開始しても加圧ローラがなかなか温まらず、定着不良の要因となっている。さらには部品コストも高いというデメリットもあった。また、定着ローラと加圧ローラとのニップ部において適度なニップ幅を確保するために、大きな加圧力を必要とし、その圧力のため記録紙にストレスが生じて定着シワの原因となっている。
【0006】
そこで、加圧ローラの代わりにシート状の部材を定着ローラに押し当てることによりニップを形成し、そのニップ部に記録紙を通過させることにより未定着画像を記録紙に定着する定着装置などが研究されている。そのように構成することにより、シート状部材であるため温まり易く、ニップ幅を確保することが可能になり、熱効率を従来機より上げることが可能となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加圧ローラの場合は回転可能であるため記録紙の搬送性が維持されるが、加圧ローラをシート状の部材とした場合には、ニップ部において記録紙に加えられる搬送力は定着ローラと記録紙との摩擦力によるものであるため、例えば、厚紙や葉書の搬送性が加圧ローラよりも低下するおそれがある。そのため、ジャムが発生したり、一定の速度で搬送できないことによる像流れが発生するといった不具合が懸念される。
【0008】
本発明は、このような問題を解決し、定着ローラとシート状の加圧部材を有する定着装置におけるニップ部での搬送不良を低減させることを実現した定着装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に係る発明は、円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記定着ローラのローラ体表面における記録紙通過領域を含む範囲に粗面加工を施し、記録紙の画像形成領域に当接する部位にコーティングを施し、前記ローラ体両端部の非画像形成領域の粗面を前記摩擦面とした定着装置であって、前記シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成し、前記摩擦面に加える圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加える圧力より大きくしたことを特徴とする。このように構成したことにより、摩擦面の部分において他の部分よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙に大きな搬送力を加えることが可能になる。また、粗面にコーティング層を形成した際に、コーティング層の両側部においてコーティングされずに露出している粗面が、記録紙の非画像形成領域に対応する部位となり、特別の部材あるいは加工を用いることなく摩擦面を形成することができる。さらに、シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成したことにより、摩擦面に対する圧力を高くすることができ、摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になり、搬送性を向上させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記摩擦面を、前記定着ローラのローラ体表面に耐熱性を有しかつ高摩擦係数の部材を被覆することによって形成し、さらに前記摩擦面を、前記ローラ体の両端部でかつ記録紙両側部の非画像形成領域に当接する部位に形成した定着装置であって、前記シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成し、前記摩擦面に加える圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加える圧力より大きくしたことを特徴とする。このように構成したことにより、摩擦面の部分において他の部分よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙に大きな搬送力を加えることが可能になる。また、摩擦面を非画像形成領域に当接する部位に形成したことにより、摩擦面にトナーが付着することを防ぐことができる。さらに、シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成したことにより、摩擦面に対する圧力を高くすることができ、摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になり、搬送性を向上させることができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記定着ローラのローラ体表面における記録紙通過領域を含む範囲に粗面加工を施し、記録紙の画像形成領域に当接する部位にコーティングを施し、前記ローラ体両端部の非画像形成領域の粗面を前記摩擦面とした定着装置であって、前記シート状加圧部材における記録紙の非画像形成領域に対応する前記摩擦面との対向部位に、前記摩擦面に当接するコロを設け、前記摩擦面に加わる圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加わる圧力より大きくし、前記コロを、前記シート状加圧部材表面を平面視した際に、記録紙の両側に広がる斜め方向に向けて配置したことを特徴とする。このように構成したことにより、摩擦面の部分において他の部分よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙に大きな搬送力を加えることが可能になる。また、粗面にコーティング層を形成した際に、コーティング層の両側部においてコーティングされずに露出している粗面が、記録紙の非画像形成領域に対応する部位となり、特別の部材あるいは加工を用いることなく摩擦面を形成することができる。さらに、摩擦面に対する圧力を高くすることによって摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になるとともに、コロの回転によってコロと記録紙面との摩擦力を低減することが可能になり、搬送性を向上させることができる。しかも、コロにより、記録紙の側部に対して広げる方向の力を与えることが可能になり、ニップ部における記録紙面が安定するようになる。
【0012】
請求項4に係る発明は、円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記摩擦面を、前記定着ローラのローラ体表面に耐熱性を有しかつ高摩擦係数の部材を被覆することによって形成し、さらに前記摩擦面を、前記ローラ体の両端部でかつ記録紙両側部の非画像形成領域に当接する部位に形成した定着装置であって、前記シート状加圧部材における記録紙の非画像形成領域に対応する前記摩擦面との対向部位に、前記摩擦面に当接するコロを設け、前記摩擦面に加わる圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加わる圧力より大きくし、前記コロを、前記シート状加圧部材表面を平面視した際に、記録紙の両側に広がる斜め方向に向けて配置したことを特徴とする。このように構成したことにより、摩擦面の部分において他の部分よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙に大きな搬送力を加えることが可能になる。また、摩擦面を非画像形成領域に当接する部位に形成したことにより、摩擦面にトナーが付着することを防ぐことができる。さらに、摩擦面に対する圧力を高くすることによって摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になるとともに、コロの回転によってコロと記録紙面との摩擦力を低減することが可能になり、搬送性を向上させることができる。しかも、コロにより、記録紙の側部に対して広げる方向の力を与えることが可能になり、ニップ部における記録紙面が安定するようになる。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記コロを、定着装置本体に設置したことを特徴とする。このように構成したことにより、コロの組み付け性を向上させることが可能になる。
【0014】
請求項6に係る発明は、前記ローラ体における記録紙の非画像形成領域に対応する摩擦面にブラシを当接させたことを特徴とする。このように構成したことにより、摩擦面に付着する紙粉を除去することが可能になる。
【0015】
請求項7に係る発明は、前記定着ローラと前記シート状加圧部材との当接部に対して前記定着ローラの回転方向下流側に、前記定着ローラから記録紙を分離させる分離爪を設け、この分離爪に前記ブラシを取り付けたことを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明は、前記定着ローラに対して記録紙搬送方向上流側に前記シート状加圧部材の一端部を固定し、他端の位置を記録紙搬送方向下流側に設定し、前記シート状加圧部材における記録紙搬送方向の中央部に前記定着ローラを当接させ、前記定着ローラに当接する面の反対面でかつ前記シート状加圧部材と前記定着ローラとの当接部位に対して記録紙搬送方向下流側に当接する逃げ防止部材を設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、記録紙がニップ部を通過する際に、シート状加圧部材の他端の上下動が規制されるために、ニップ幅を確保することができる。
【0017】
請求項9に係る発明は、前記逃げ防止部材を移動可能に構成し、前記シート状加圧部材の上下位置を調整する調整部を設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、シート状加圧部材の他端の位置を調整することが可能となり、ニップ幅を可変にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の第1参考例の定着装置および画像形成装置を有するファクシミリ装置の内部構成を示す側面図であり、1はファクシミリ装置の本体、2は、本体1に対して着脱可能に構成され、電子写真プロセスによって画像形成を行うための各種プロセス装置を収納したプロセスカートリッジ、3はプロセスカートリッジ2に備えられている感光体、4は画像データに基づいて変調したレーザ光によって感光体3を走査させる光書込装置、5は記録紙を収納する給紙カセット、6は給紙カセット5から記録紙を給送する給紙ローラ、7は感光体3に当接して記録紙に感光体3上に形成されたトナー像を転写させる転写ローラ、8は記録紙にトナー像を定着させる定着装置、9は排紙ローラ、10は密着センサ、11は本体1の上面に形成された原稿載置台を示す。
【0020】
原稿載置台11にセットされた原稿は搬送系によって密着センサ10を通過させて外部に排出される。密着センサ10を原稿が通過する際に原稿の画像が密着センサ10によって光学的に読み取られる。密着センサ10によって読み取られた画像データあるいは外部から入力した画像データは光書込装置4に送られ、光書込装置4が画像データに基づいて変調したレーザ光を、均一に帯電された感光体3の表面に照射することによって、感光体3の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像にトナーを付着させてトナー像化し、このトナー像が転写ローラ7によって記録紙に転写される。そして、定着装置8によって加圧/加熱することによりトナー像が記録紙に定着され、排紙ローラ9によって外部に排出される。
【0021】
図2は定着装置の構成を示す側面図であり、12は定着ローラ、13はシート状加圧部材、14は円筒状のローラ、15は定着ローラ12の内部に設けられた加熱源、16は記録紙の下面をガイドするガイド板、17は分離爪、18はブラシを示す。
【0022】
定着ローラ12はローラ14の内部に加熱源15を備えた構成であり、加熱源15は、赤外線ヒータ、ハロゲンヒータ、誘導加熱方式ヒータ、面状加熱ヒータ等によってローラ14を加熱するものである。また、シート状加圧部材13は、ポリイミド等の耐熱樹脂、フッ素系樹脂あるいはそれに限らず耐熱性および板ばね性を有するシート状基材の表面にテフロン(登録商標)系あるいはフッ素系樹脂をコーティングした構成である。
【0023】
ガイド板16における定着ローラ12に対向する部位は凹状に形成されており、この凹部における記録紙搬送方向上流側の縁部にシート状加圧部材13の一端部が接着剤によって片持ち支持状に固定されている。そして、定着ローラ12はシート状加圧部材13の他端部(自由端部)が弾性変形するように取り付けられており、シート状加圧部材13が定着ローラ12に対して所定の圧力を加えた状態で当接する。そのため、シート状加圧部材13のばね定数および弾性変形の大きさによって、シート状加圧部材13が定着ローラ12に加える圧力であるニップ圧が決定されるようになる。なお、第1参考例においては、シート状加圧部材13の厚さが2mm以下に設定されている。
【0024】
また、分離爪17はニップ部に対して定着ローラ12の回転方向下流側近傍に設置されており、ブラシ18はローラ14の両端部に形成した後述する粗面21,21(図3参照)に当接するように設置されている。
【0025】
そして、転写ローラ7から搬送された記録紙は、ガイド板16によってガイドされ、さらにシート状加圧部材13によってニップ部に誘導されてニップ部に進入する。この時、記録紙が加圧/加熱されることにより、記録紙上のトナー像が溶融して記録紙上に定着され、ニップ部を通過した際に定着ローラ12に記録紙が貼り付いた場合には分離爪17によって定着ローラから剥がされて、ガイド板16および排紙ローラ9を介して外部に排出される。
【0026】
ところで、記録紙搬送方向に対する搬送性を維持するためには、記録紙がニップ部を通過する際に、記録紙上面が定着ローラ12から受ける搬送力に対して記録紙下面がシート状加圧部材13から受ける抵抗力を小さくする必要がある。ここで、ニップ部において記録紙の上下面には同じ値のニップ圧がかかるために記録紙上面が受ける搬送力および記録紙下面が受ける抵抗力はシート状加圧部材13および定着ローラ12の表面の摩擦係数によって決定される。本参考例によれば、シート状加圧部材13表面は滑らかに形成されており、定着ローラ12の表面の摩擦係数に対して小さくなるように設定されている。なお、シート状加圧部材13と定着ローラ12との摩擦係数の差は大きい方が望ましいが、そのための構成として、定着ローラ12の表面の摩擦係数を高くすること、記録紙上面の摩擦係数を記録紙下面の摩擦係数よりも高くすること、シート状加圧部材13の摩擦係数を低くすることが考えられる。
【0027】
図3は定着ローラとその周辺の構成を示す平面図であり、20はローラ14の表面に形成したコーティング層、21はコーティング層20の両側部に形成された粗面を示す。
【0028】
定着ローラ12を構成するローラ14には、トナーと記録紙の離型性を確保するために、表面にフッ素樹脂(PFA,PTFE,FEP等)をコーティングしてコーティング層20を形成する。このコーティングに先だって、ローラ14に密着性を持たせるために、ローラ14をサンドブラスト処理を施してローラ14の表面を粗くし、この粗面上にコーティングする。サンドブラスト処理は、記録紙幅またはそれ以上の範囲に施す。コーティング層20は記録紙の画像領域幅に相当する範囲に形成する。ここで、画像領域幅は記録紙幅より小さくなるように設定されているため、コーティング層20の両側部にはサンドブラスト処理が施された面が露出しており、その面が粗面21,21となる。この粗面21,21に図2に示すブラシ18,18が当接して粗面21,21表面に付着した紙粉を掻き落とす。
【0029】
コーティング層20は、サンドブラスト処理を施したことによってローラ14表面との接触面積が多くなるとともに、アンカー効果によって接着力が強固になる。現在量産されているものは、サンドブラスト処理により、表面をRz=6〜9μmに粗面化しており、コーティングした後の表面はRz<4μmとなっている。また、コーティング層20を形成した際に、コーティング層20の表面と粗面21との間に段差が生ずるが、図4に示すようにコーティング層20の厚さは約20μm程度であるため、記録紙を通過させた際に記録紙の両側部にすじが形成されることはない。
【0030】
このように構成された第1参考例の定着装置によれば、ローラ14の表面において、記録紙の画像領域に対応する領域にコーティング層20を形成し、記録紙の非画像領域に対応する領域にコーティング層20を形成せずにサンドブラスト処理面である粗面21,21を露出させたことにより、粗面21,21の部分においてコーティング層20の表面よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙の両側部に大きな搬送力を加えることが可能になる。その結果、安定した搬送性を得ることが可能になる。また、粗面21,21を特別な製造工程を付加することなく形成できるため、コストダウンを図ることができる。
【0031】
また、シート状加圧部材13を適用したことにより、シート状加圧部材13が記録紙先端を定着ローラとのニップ部にガイドするためのガイド板の役割を果たすため、記録紙先端が定着ローラ12に衝突して画像ぶれやしわが発生することが低減される。
【0032】
図5は本発明の第2参考例の定着装置の構成を示す平面図であり、22はシリコンゴムを示す。なお、図3に示す第1参考例における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略した。
【0033】
第2参考例の定着装置は、第1参考例の定着装置におけるローラ14の粗面21,21の部位を溝とし、双方の溝に円環状のシリコンゴム22,22を取り付けたものである。シリコンゴム22,22を取り付けた際に、シリコンゴム22,22の外周面がコーティング層20表面と略同一面となるように、シリコンゴム22の厚さおよび溝の深さを設定する。
【0034】
シリコンゴム22の外周面には斜め方向の溝が複数で互いに平行に形成されている。そして、シリコンゴム22,22は、記録紙との当接部位における溝方向が記録紙搬送方向に対して外側を向くようにローラ14に取り付けられる。
【0035】
このように構成された第2参考例の定着装置によれば、記録紙の非画像領域に相当するシリコンゴム22,22の部分においてコーティング層20の表面よりも摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙の両側部に大きな搬送力を加えることが可能になり、安定した搬送性を得ることが可能になる。また、記録紙が定着ローラ12とシート状加圧部材13とのニップ部を通過する際に、記録紙の両側部を斜め外側方向に引っ張る力が作用するために、記録紙面を安定させてニップ部を通過させることが可能になる。
【0036】
図6は第2参考例の変形例を示す平面図であり、23は円環状のシリコンゴムを示す。図6に示す変形例は、図5に示す構成におけるローラ14の中央部に溝を形成し、この溝にシリコンゴム23を取り付け、コーティング層20面、シリコンゴム22面およびシリコンゴム23面を略同一面にしたものである。
【0037】
このように構成したことにより、定着ローラ12の中央部においてもコーティング層20の表面よりも摩擦係数を大きく取ることができ、安定した搬送性を得ることができる。
【0038】
なお、図3に示す第1参考例においても、図6に示す第2参考例の変形例のように、ローラ14の中央部にシリコンゴム23を取り付けても良い。
【0039】
図7は本発明の第1実施形態の定着装置におけるシート状加圧部材の構成を示す平面図であり、30はスリットを示す。なお、図3に示す第1参考例における部材または図5に示す第2参考例における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略した。
【0040】
第1実施形態の定着装置は、第1,第2参考例の定着装置におけるシート状加圧部材13の両側部にL字型のスリット30を設け、記録紙の非画像領域に対応する部位に弾性を持たせ、図3に示す粗面21または図5に示すシリコンゴム22に係る圧力を、コーティング層20に係る圧力より大きくなるように構成したものである。
【0041】
具体的には、スリット30,30によって形成された板ばね部31,31の固定端の部分に若干の曲げを施したり、あるいは板ばね部31,31の自由端の部分を上方に付勢するスプリング等を設けることによって実現可能である。
【0042】
このように構成された第1実施形態の定着装置によれば、記録紙の非画像領域に相当する粗面21,21またはシリコンゴム22,22の部分において摩擦力を確保することができるため、記録紙の両側部に大きな搬送力を加えることが可能になり、安定した搬送性を得ることが可能になる。
【0043】
なお、図8に示すように粗面21,21またはシリコンゴム22,22に当接するシート状加圧部材13の部位に、記録紙搬送方向に平行なスリットまたは溝31を設けても良く、このように構成することによって、粗面21,21またはシリコンゴム22,22の部位において記録紙とシート状加圧部材13との摩擦力を低減することができる。
【0044】
図9は本発明の第2実施形態の定着装置におけるシート状加圧部材とその周辺の構成を示す平面図であり、40はコロ、41は両端部にコロ40を支持する回転軸を示す。なお、図3に示す第1参考例における部材または図5に示す第2参考例における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略した。
【0045】
第2実施形態の定着装置は、シート状加圧部材13の裏側に回転軸を設置し、第1参考例の装置における粗面21,21または第2参考例の装置におけるシリコンゴム22,22に対向するシート状加圧部材13の部位を開放し、この開放部分にコロ40,40を配置した構成である。
【0046】
コロ40の外周には円環状のシリコンゴムが取り付けられており、このシリコンゴムが、第1参考例の装置における粗面21,21または第2参考例の装置におけるシリコンゴム22,22に当接するようになる。また、回転軸41はシート状加圧部材13に取り付けるように構成しても、装置本体におけるシート状加圧部材13の下方の部位に軸受けを設けて取り付けるように構成しても良いが、前者の場合には、粗面21,21またはシリコンゴム22,22に対する加圧力を一定に保つことが可能になる。後者の場合には、回転軸41の組付けが容易になり、前者に比較してシート状加圧部材13が温まりやすくなる。なお、後者の場合において、回転軸41をローラ14側に付勢するスプリングや板ばね等の付勢部材を設けて、ローラ14に対する加圧力を確保するようしても良い。
【0047】
このように構成された第2実施形態の定着装置によれば、記録紙の非画像領域に相当する粗面21,21またはシリコンゴム22,22の部分において摩擦力を確保することができるため、記録紙の両側部に大きな搬送力を加えることが可能になり、安定した搬送性を得ることが可能になる。さらに、記録紙のニップ部通過時にコロ40,40が従動することにより、シート状加圧部材13から記録紙に与える摩擦力を低減することが可能になる。
【0048】
図10は第2実施形態の変形例を示す平面図である。この変形例は、図9に示す構成におけるコロ40,40を支持する回転軸の部位に曲げを施して、コロ40,40の接線方向が、記録紙搬送方向に対して外側斜めの方向に向くように構成したものである。
【0049】
このように構成したことにより、第2参考例の定着装置と同様に、記録紙が定着ローラ12とシート状加圧部材13とのニップ部を通過する際に、記録紙の両側部を斜め外側方向に引っ張る力が作用するために、記録紙面を安定させてニップ部を通過させることが可能になる。
【0050】
図11は本発明の第3実施形態の定着装置の要部構成を示す側面図であり、43は逃げ防止部材を示す。なお、図1〜図3に示す第1参考例における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略した。
【0051】
画像形成装置に電源を投入してから早めに定着可能な状態にするためには、シート状加圧部材13を薄くすることが望ましい。しかし、薄く形成することはその分、撓み易くなり、厚みのある記録紙を通紙する場合にはシート状加圧部材13が下げられてニップ圧が変動し、安定したニップ圧が得られない場合がある。
【0052】
そこで、シート状加圧部材13の自由端がニップ部よりも記録紙搬送方向下流側に位置するように長さを設定し、逃げ防止部材43をシート状加圧部材13の自由端部の裏面に当接させ、シート状加圧部材13の自由端部の上下位置を規制する。また、逃げ防止部材43は上下左右に移動可能であり、シート状加圧部材13の自由端部の上下位置を変更することが可能である。
【0053】
ここで、シート状加圧部材13の自由端部は逃げ防止部材43に単に当接させているのみであるため、記録紙がニップ部を通過する際に、シート状加圧部材13が逃げ防止部材43上を僅かに移動して定着ローラ12とシート状加圧部材13との間を記録紙が通過する程度の隙間を形成するとともに、ニップ圧を維持することが可能になる。しかも、シート状加圧部材13の弾性変形によってニップ幅を確保することが可能になる。
【0054】
このように構成したことにより、定着ローラ12とシート状加圧部材13との間のニップ圧を維持することができ、しかも、シート状加圧部材13の自由端部の上下位置を変更することによって、ニップ幅を調整することが可能になる。
【0055】
図12は本発明の第4実施形態の定着装置における要部構成を示す側面図であり、45は中心軸に対して偏倚した位置に回転軸46を有する偏心ローラを示す。なお、図1〜図3に示す第1参考例における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略した。
【0056】
回転軸46は底面が正方形の四角柱型であり、回転軸46における正方形の一方の対角線が偏心ローラ45の中心を通るように回転軸46の位置が設定されている。また、装置本体におけるシート状加圧部材13の自由端部両側の下方の部位には軸受44a,44bが設けられており、回転軸46,46を載置する受け部は角度が90°のV字形に形成されている。
【0057】
そして、軸受44a,44bに偏心ローラ45が載置された際に、シート状加圧部材13の自由端部が偏心ローラ45面に当接する。
【0058】
偏心ローラ45の一方の側部の回転軸46には、図13に示すように、回転軸46を中心軸とするダイヤル47が設けられている。このダイヤル47は使用者によって回転操作がなされる。
【0059】
回転軸46における偏心ローラ45に近い角部が軸受44a,44bに当接している場合には、図12に示すように、回転軸46から最も近い位置にシート状加圧部材13が位置するようになる。そして、ダイヤル47を90°回転させ、次の角部を軸受け44a,44bに嵌合し、シート状加圧部材13が持ち上げられる。その結果、回転前よりもシート状加圧部材13の定着ローラ12への巻き付け角が増加して、ニップ幅を確保することができる。さらに、ダイヤル47を90°回転させて次の角部を軸受44a,44bに嵌合させると、図14に示すように、回転軸46から最も遠い位置にシート状加圧部材13が位置するようになり、最大のニップ幅を確保することができる。このように、ダイヤル47の操作によってニップ幅を切り換えることができる。
【0060】
ダイヤル47には、回転軸46の角部が軸受44a,44bに嵌合する位置が使用者に判別できるように、紙種、環境等が表示されている。本実施形態においては、例えば、厚紙の場合にはシート状加圧部材13を最下位置に、薄紙の場合にはシート状加圧部材13を最上位置に、普通紙の場合にはシート状加圧部材13を中間位置に選択するように、“厚紙”、“普通紙”、“薄紙”と表示されている。
【0061】
このように構成した第4実施形態によれば、シート状加圧部材13の自由端部の裏面に偏心ローラ45が当接するため、この偏心ローラ45が逃げ防止部材として機能し、記録紙がニップ部を通過する際にシート状加圧部材13の上下動を規制し、ニップ幅を確保することができる。また、偏心ローラ45を回転させることにより、シート状加圧部材13の上下位置を変化させることができ、ニップ幅を使用者のダイヤル操作によって調節することができる。また、回転軸46の角部が軸受44a,44bに嵌合したとき、使用者はクリック感を得ることができるため、シート状加圧部材13の位置が切り替えられたことを感知することができる。
【0062】
なお、上述したシート状加圧部材13の上下位置の切替制御をダイヤル47による手動によって行っていたが、電気的な制御によってニップ幅を調節できるようにしても良い。
【0063】
また、第3実施形態に記載した逃げ防止手段、あるいは第4実施形態に記載した逃げ防止機能を有するニップ幅の調整手段を、図7に示すシート状加圧部材13に適用する場合には、板ばね部31の記録紙搬送方向下流側にあるシート状加圧部材13両端の延在部に記録紙が当接して搬送不良を引き起こさないように、前記延在部含めて自由端部に記録紙搬送方向から逃げるように曲げを施したり、前記延在部を削除すると良い。またはL字形のスリットを形成することにより板ばね部31を形成するのではなく、シート状加圧部材13の自由端から直線状にスリットを設けて板ばね部31を形成し、板ばね部31を含めてシート状加圧部材13を上下動させるように構成しても良い。なお、図9,図10に示したシート状加圧部材13に適用する場合にも同様である。
【0064】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面を形成したことにより、摩擦面の部分において他の部分の摩擦係数を大きく取ることができ、記録紙に大きな搬送力を加えることが可能になる。その結果、記録紙の搬送性を向上させることができる。
【0065】
また、シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成したことにより、摩擦面に対する圧力を高くすることができ、摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になり、搬送性を向上させることができる。
【0066】
また、摩擦面に当接するコロを設けて、摩擦面に対する圧力を高くすることによって摩擦面と記録紙面との摩擦力を確保することが可能になるとともに、コロの回転によってコロと記録紙面との摩擦力を低減することが可能になり、搬送性を向上させることができる。しかも、コロにより、記録紙の側部に対して広げる方向の力を与えることが可能になり、ニップ部における記録紙面が安定するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1参考例の定着装置および画像形成装置を有するファクシミリ装置の内部構成を示す側面図
【図2】本発明の第1参考例の定着装置の構成を示す側面図
【図3】本発明の第1参考例の定着ローラとその周辺の構成を示す平面図
【図4】本発明の第1参考例の定着ローラ表面の構造を示す断面図
【図5】本発明の第2参考例の定着装置の構成を示す平面図
【図6】本発明の第2参考例の変形例を示す平面図
【図7】本発明の第1実施形態の定着装置におけるシート状加圧部材の構成を示す平面図
【図8】図7のシート状加圧部材における非画像形成領域に対応する部位の構成を示す平面図
【図9】本発明の第2実施形態の定着装置におけるシート状加圧部材とその周辺の構成を示す平面図
【図10】本発明の第2実施形態の変形例を示す平面図
【図11】本発明の第3実施形態の定着装置の構成を示す側面図
【図12】本発明の第4実施形態の定着装置の構成を示す側面図
【図13】図12の偏心ローラ付近の構成を示す正面図
【図14】図12に示す状態から偏心ローラを回転させた場合の構成を示す側面図
【図15】従来の定着装置の内部構造を示す側面図
【符号の説明】
1 本体
2 プロセスカートリッジ
3 感光体
4 光書込装置
5 給紙カセット
6 給紙ローラ
7 転写ローラ
8 定着装置
9 排紙ローラ
10 密着センサ
11 原稿載置台
12 定着ローラ
13 シート状加圧部材
14 ローラ
15 加熱源
16 ガイド板
17 分離爪
18 ブラシ
20 コーティング層
21 粗面
22,23 シリコンゴム
30 スリット
40 コロ
41 回転軸
43 逃げ防止部材
44a,44b 軸受
45 偏心ローラ
46 回転軸
47 ダイヤル
Claims (9)
- 円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記定着ローラのローラ体表面における記録紙通過領域を含む範囲に粗面加工を施し、記録紙の画像形成領域に当接する部位にコーティングを施し、前記ローラ体両端部の非画像形成領域の粗面を前記摩擦面とした定着装置であって、
前記シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成し、前記摩擦面に加える圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加える圧力より大きくしたことを特徴とする定着装置。 - 円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記摩擦面を、前記定着ローラのローラ体表面に耐熱性を有しかつ高摩擦係数の部材を被覆することによって形成し、さらに前記摩擦面を、前記ローラ体の両端部でかつ記録紙両側部の非画像形成領域に当接する部位に形成した定着装置であって、
前記シート状加圧部材における前記摩擦面との当接部を板ばね状に構成し、前記摩擦面に加える圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加える圧力より大きくしたことを特徴とする定着装置。 - 円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記定着ローラのローラ体表面における記録紙通過領域を含む範囲に粗面加工を施し、記録紙の画像形成領域に当接する部位にコーティングを施し、前記ローラ体両端部の非画像形成領域の粗面を前記摩擦面とした定着装置であって、
前記シート状加圧部材における記録紙の非画像形成領域に対応する前記摩擦面との対向部位に、前記摩擦面に当接するコロを設け、前記摩擦面に加わる圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加わる圧力より大きくし、前記コロを、前記シート状加圧部材表面を平面視した際に、記録紙の両側に広がる斜め方向に向けて配置したことを特徴とする定着装置。 - 円筒状のローラ体およびこのローラ体の内部に加熱源を有する定着ローラと、板ばね性を有しかつ前記定着ローラを加圧した状態で前記定着ローラに当接するシート状加圧部材とを備え、トナー像が転写された記録紙を前記定着ローラと前記シート状加圧部材との間を通過させる際に加圧/加熱することにより記録紙にトナー像を定着させる定着装置において、前記定着ローラ面における記録紙搬送領域の一部に、他部の摩擦係数よりも大きい摩擦係数の摩擦面が形成され、前記摩擦面を、前記定着ローラのローラ体表面に耐熱性を有しかつ高摩擦係数の部材を被覆することによって形成し、さらに前記摩擦面を、前記ローラ体の両端部でかつ記録紙両側部の非画像形成領域に当接する部位に形成した定着装置であって、
前記シート状加圧部材における記録紙の非画像形成領域に対応する前記摩擦面との対向部位に、前記摩擦面に当接するコロを設け、前記摩擦面に加わる圧力を記録紙の画像形成領域に対応する前記定着ローラの面に加わる圧力より大きくし、前記コロを、前記シート状加圧部材表面を平面視した際に、記録紙の両側に広がる斜め方向に向けて配置したことを特徴とする定着装置。 - 前記コロを、定着装置本体に設置したことを特徴とする請求項3または4記載の定着装置。
- 前記ローラ体における記録紙の非画像形成領域に対応する摩擦面にブラシを当接させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の定着装置。
- 前記定着ローラと前記シート状加圧部材との当接部に対して前記定着ローラの回転方向下流側に、前記定着ローラから記録紙を分離させる分離爪を設け、この分離爪に前記ブラシを取り付けたことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
- 前記定着ローラに対して記録紙搬送方向上流側に前記シート状加圧部材の一端部を固定し、他端の位置を記録紙搬送方向下流側に設定し、前記シート状加圧部材における記録紙搬送方向の中央部に前記定着ローラを当接させ、前記定着ローラに当接する面の反対面でかつ前記シート状加圧部材と前記定着ローラとの当接部位に対して記録紙搬送方向下流側に当接する逃げ防止部材を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の定着装置。
- 前記逃げ防止部材を移動可能に構成し、前記シート状加圧部材の上下位置を調整する調整部を設けたことを特徴とする請求項8記載の定着装置。
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