JP4514840B2 - 回路部材接続用接着剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフリップチップ実装方式により半導体チップを基板と接着剤で接着固定すると共に両者の電極同士を電気的に接続するために使用される回路部材接続用接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体実装分野では、低コスト化・高精化に対応した新しい実装形態としてICチップを直接プリント基板やフレキシブル配線板に搭載するフリップチップ実装が注目されている。フリップチップ実装方式としては、チップの端子にはんだバンプを設け、はんだ接続を行う方式や導電性接着剤を介して電気的接続を行う方式が知られている。これらの方式では、接続するチップと基板の熱膨張係数差に基づくストレスが、各種環境下に曝した場合、接続界面で発生し接続信頼性が低下するという問題がある。このため、接続界面のストレスを緩和する目的で一般にエポキシ樹脂系のアンダフィル材をチップ/基板の間隙に注入する方式が検討されている。しかし、このアンダフィルの注入工程は、プロセスを煩雑化し、生産性、コストの面で不利になるという問題がある。このような問題を解決すべく最近では、異方導電性と封止機能を有する異方導電性接着剤を用いたフリップチップ実装が、プロセス簡易性という観点から注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チップを異方導電接着剤を介して直接基板に搭載する場合、温度サイクル試験下ではチップと基板の熱膨張係数差に基づくストレスが接続部において生じ、熱衝撃試験、PCT試験、はんだバス浸漬試験などの信頼性試験を行うと接続抵抗の増大や接着剤の剥離が生じるという問題がある。また、チップの接続端子に突起電極が形成されている場合では、信頼性試験においてチップと基板の熱膨張係数差に基づくストレスが突起電極とチップ界面に集中し、突起電極がチップ電極界面から剥離し、導通不良が生じるという問題がある。
本発明は、接続部での接続抵抗の増大や接着剤の剥離がなく、接続信頼性が大幅に向上する回路板を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の接着剤は、相対向する回路電極間に介在され、相対向する回路電極を加圧し加圧方向の電極間を電気的に接続する回路部材接続用接着剤であって、接着樹脂組成物に溶融シリカ、結晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ又は炭酸カルシウムからなる無機質充填材が含有され、前記接着剤の硬化後の110〜130℃での平均熱膨張係数が98〜115ppmであり、接着樹脂組成物の硬化後の40℃での弾性率が30〜1500MPaであることを特徴とする回路部材接続用接着剤である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられる回路部材として半導体チップ、プリント基板、ポリイミドやポリエステルを基材としたフレキシル配線板があげられる。半導体チップや基板の電極パッド上には、めっきで形成されるバンプや金ワイヤの先端をトーチ等により溶融させ、金ボールを形成し、このボールを電極パッド上に圧着した後、ワイヤを切断して得られるワイヤバンプなどの突起電極を設け、接続端子として用いることができる。
【0006】
本発明において用いられる接着剤樹脂組成物としては、エポキシ樹脂とイミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等の潜在性硬化剤の混合物が用いられ、回路部材の熱膨張係数差に基づくストレスを緩和するためには、接着後の40℃での弾性率が30〜1500MPaの接着剤樹脂組成物が好ましい。例えば、接続時の良好な流動性や高接続信頼性を得られる接着剤樹脂組成物として、エポキシ樹脂とイミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等の潜在性硬化剤の混合物に、接着後の40℃での弾性率が30〜1500MPaになるようにアクリルゴムを配合した接着剤があげられる。接着フィルム硬化物の弾性率は、例えば、レオロジ(株)製レオスペクトラDVE−4(引っぱりモード、周波数10Hz、5℃/minで昇温)を使用して測定できる。
【0007】
本発明で用いるアクリルゴムとしては、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはアクリロニトリルのうち少なくともひとつをモノマー成分とした重合体または共重合体があげられ、中でもグリシジルエーテル基を含有するグリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレートを含む共重合体系アクリルゴムが好適に用いられる。
これらアクリルゴムの分子量は、接着剤の凝集力を高める点から20万以上が好ましい。アクリルゴムの接着剤中の配合量は、15wt%以下であると接着後の40℃での弾性率が1500MPaを越えてしまい、また40wt%以上になると低弾性率化は図れるが接続時の溶融粘度が高くなり接続電極界間、または接続電極と導電粒子界面の溶融接着剤の排除性が低下するため、接続電極間または接続電極と導電粒子間の電気的導通を確保できなくなる。このため、アクリル配合量としては15〜40wt%が好ましい。接着剤に配合されたこれらのアクリルゴムは、ゴム成分に起因する誘電正接のピーク温度が40〜60℃付近にあるため、接着剤の低弾性率化を図ることができる。また、接着剤にはフィルム形成性をより容易にするためにフェノキシ樹脂などの熱可塑性樹脂を配合することもできる。特に、フェノキシ樹脂は、エポキシ樹脂と構造が類似しているため、エポキシ樹脂との相溶性、接着性に優れるなどの特徴を有するので好ましい。フィルム形成は、これら少なくともエポキシ樹脂、アクリルゴム、フェノキシ樹脂、潜在性硬化剤からなる接着組成物と導電粒子を有機溶剤に溶解あるいは分散により液状化して、剥離性基材上に塗布し、硬化剤の活性温度以下で溶剤を除去することにより行われれる。この時用いる溶剤は、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が材料の溶解性を向上させるため好ましい。
【0008】
本発明に用いられる無機質充填材としては、特に限定するものではなく、例えば、溶融シリカ、結晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム等の粉体があげられる。無機充填材の配合量は、接着剤樹脂組成物100重量部に対して10〜200重量部好ましく、熱膨張係数を低下させるには配合量が大きいほど効果的であるが、多量に配合すると接着性や接続部での接着剤の排除性低下に基づく導通不良が発生し、配合量が小さいと熱膨張係数を充分低下できないため、20〜90重量部が特に好ましい。また、その平均粒径は、接続部での導通不良を防止する目的で3ミクロン以下にするのが好ましい。また接続時の樹脂の流動性の低下及びチップのパッシベーション膜のダメージを防ぐ目的で球状フィラを用いることが望ましい。
【0009】
本発明の接着剤には、チップのバンプや回路電極の高さばらつきを吸収するために、異方導電性を積極的に付与する目的で導電粒子を分散することもできる。本発明において導電粒子は例えばAu、Ni、Ag、Cu、Wやはんだなどの金属粒子またはこれらの金属粒子表面に金やパラジウムなどの薄膜をめっきや蒸着によって形成した金属粒子であり、ポリスチレン等の高分子の球状の核材にNi、Cu、Au、はんだ等の導電層を設けた導電粒子を用いることができる。粒径は基板の電極の最小の間隔よりも小さいことが必要で、電極の高さばらつきがある場合、高さばらつきよりも大きいことが好ましく、かつ無機質充填材の平均粒径より大きいことが好ましく、1μm〜10μmが好ましい。また、接着剤に分散される導電粒子量は、0.1〜30体積%であり、好ましくは0.2〜15体積%である。
本発明のフィルム状接着剤の膜厚は、特に限定するものではないが、第一及び第二の回路部材間のギャップに比べ、厚いほうが好ましく、一般にはギャップに対して5μm以上厚い膜厚が望ましい。
【0010】
【実施例】
実施例1
フェノキシ樹脂50gと、ブチルアクリレート(40部)、エチルアクリレート(30部)、アクリロニトリル(30部)及びグリシジルメタクリレート(3部)を共重合したアクリルゴム(分子量:85万)125gを酢酸エチル400gに溶解し、30%溶液を得た。ついで、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エポキシ当量185)325gをこの溶液に加え、撹拌し、溶融シリカ(平均粒子径:0.5μm)を接着剤樹脂組成物100重量部に対して40重量、さらにニッケル粒子(直径:5μm)を2vol%分散してフィルム塗工用溶液を得た。この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、100℃10分乾燥し厚み45μmの接着フィルム1を作製した。なお、この接着フィルム1の溶融シリカ及びニッケル粒子を除いた接着剤樹脂組成物のみの動的粘弾性測定器で測定した40℃の弾性率は、800MPaであった。また、接着フィルム1のTMA法で測定した110〜130℃の平均熱膨張係数は115ppmであった。
次に作製した接着フィルム1を用いて金バンプ(面積:80μmx80μm、スペース30μm、高さ:15μm、バンプ数288)付きチップ(10mm x10mm、厚み:0.5mm)とNi/AuめっきCu回路プリント基板の接続を以下に示すように行った。接着フィルム(12mmx12mm)をNi/AuめっきCu回路プリント基板(電極高さ:20μm、厚み:0.8mm)に80℃、10kgf/cm2で貼りつけた後、セパレータを剥離し、チップのバンプとNi/AuめっきCu回路プリント基板(厚み:0.8mm)の位置あわせを行った。ついで、180℃、30g/バンプ、20秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。本接続後の接続抵抗は、1バンプあたり最高で6mΩ、平均で2mΩ、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらの値は−55〜125 ℃の熱衝撃試験1000サイクル処理、PCT試験(121℃、2気圧)200時間、260℃のはんだバス浸漬10秒後においても変化がなく、良好な接続信頼性を示した。
【0011】
実施例2
フェノキシ樹脂50gと、ブチルアクリレート(40部)、エチルアクリレート(30部)、アクリロニトリル(30部)及びグリシジルメタクリレート(3部)を共重合したアクリルゴム(分子量:85万)175gを酢酸エチル525gに溶解し、30%溶液を得た。ついで、、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エポキシ当量185)275gをこの溶液に加え、撹拌し、溶融シリカ(平均粒子径:0.5μm)を接着剤樹脂組成物100重量部に対して60重量、さらにニッケル粒子(直径:3μm)を2vol%分散してフィルム塗工用溶液を得た。この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、100℃、10分乾燥し厚み45μmの接着フィルム2を作製した。この接着フィルム2の溶融シリカ及びニッケル粒子を除いた接着剤樹脂組成物のみの動的粘弾性測定器で測定した40℃の弾性率は、400MPaであった。また、接着フィルム2のTMA法で測定した110〜130℃の平均熱膨張係数は100ppmであった。
次に作製した接着フィルム2を用いて金バンプ(面積:80μmx80μm、スペース30μm、高さ:15μm、バンプ数288)付きチップ(10mm x10mm)とNi/AuめっきCu回路プリント基板(電極高さ:20μm、厚み:0.8mm)の接続を以下に示すように行った。接着フィルム(12mmx12mm)をNi/AuめっきCu回路プリント基板に80℃、10kgf/cm2で貼りつけた後、セパレータを剥離し、チップのバンプとNi/AuめっきCu回路プリント基板の位置あわせを行った。ついで、170℃、30g/バンプ、20秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。本接続後の接続抵抗は、1バンプあたり最高で18mΩ、平均で8mΩ、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらの値は−55〜125℃の熱衝撃試験1000サイクル処理、PCT試験(121℃、2気圧)200時間、260℃のはんだバス浸漬10秒後においても変化がなく、良好な接続信頼性を示した。
【0012】
実施例3
フェノキシ樹脂50g、ブチルアクリレート(40部)、エチルアクリレート(30部)、アクリロニトリル(30部)及びグリシジルメタクリレート(3部)を共重合したアクリルゴム(分子量:85万)100gを酢酸エチル350gに溶解し、30%溶液を得た。ついで、、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エポキシ当量185)350gをこの溶液に加え、撹拌し、溶融シリカ(平均粒子径:0.5μm)を接着剤樹脂組成物100重量部に対して60重量、さらにポリスチレン系核体(直径:5μm)の表面にAu層を形成した導電粒子を5vol%分散してフィルム塗工用溶液を得た。この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、100℃10分乾燥し厚み45μmの接着フィルム3を作製した。この接着フィルム3の溶融シリカ及びニッケル粒子を除いた接着樹脂組成物のみの動的粘弾性測定器で測定した40℃の弾性率は、1000MPaであった。また、接着フィルム3のTMA法で測定した110〜130℃の平均熱膨張係数は98ppmであった。
次に作製した接着フィルム3を用いて金バンプ(面積:80μmx80μm、スペース30μm、高さ:15μm、バンプ数288)付きチップ(10mm x10mm、厚み:0.5mm)とNi/AuめっきCu回路プリント基板(電極高さ:20μm、厚み:0.8mm)の接続を以下に示すように行った。接着フィルム3(12mmx12mm)をNi/AuめっきCu回路プリント基板に80℃、10kgf/cm2で貼りつけた後、セパレータを剥離し、チップのバンプとNi/AuめっきCu回路プリント基板の位置あわせを行った。ついで、170℃、30g/バンプ、20秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。接続抵抗は、1バンプあたり最高で5mΩ、平均で1.5mΩ、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらの値は−55〜125℃の熱衝撃試験1000サイクル処理、PCT試験(121℃、2気圧)200時間、260℃のはんだバス浸漬10秒後においても変化がなく、良好な接続信頼性を示した

【0013】
実施例4
フェノキシ樹脂50gと、ブチルアクリレート(40部)、エチルアクリレート(30部)、アクリロニトリル(30部)及びグリシジルメタクリレート(3部)を共重合したアクリルゴム(分子量:85万)100gを酢酸エチル350gに溶解し、30%溶液を得た。ついで、、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エポキシ当量185)350g部をこの溶液に加え、撹拌し、溶融シリカ(平均粒子径:0.5μm)を接着剤樹脂組成物100重量部に対して40重量、さらにポリスチレン系核体(直径:5μm)の表面にAu層を形成した導電粒子を5vol%分散してフィルム塗工用溶液を得た。この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、100℃10分乾燥し厚み45μmの接着フィルム4を作製した。この接着フィルム4の溶融シリカ及びニッケル粒子を除いた接着剤樹脂組成物のみの動的粘弾性測定器で測定した40℃の弾性率は、1000MPaであった。また、接着フィルム4のTMA法で測定した110〜130℃の平均熱膨張係数は111ppmであった。
次に作製した接着フィルム4を用いて金バンプ(面積:50μmx50μm、362バンプ、スペース:20μm、高さ:15μm)付きチップ(1.7mmx17mm、厚み:0.5mm)とITO回路付ガラス基板(厚み:1.1mm)の接続を以下に示すように行った。接着フィルム4(12mmx12mm)をITO回路付ガラス基板に80℃、10kgf/cm2で貼りつけた後、セパレータを剥離し、チップのバンプとITO回路付ガラス基板の位置あわせを行った。ついで、180℃、40g/バンプ、20秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。接続抵抗は、1バンプあたり最高で150mΩ、平均で80mΩ、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらの値は−40〜100℃の熱衝撃試験1000サイクル処理、PCT試験(105℃、1.2気圧)100時間においても変化がなく、良好な接続信頼性を示した。
【0014】
実施例5
フェノキシ樹脂50gと、ブチルアクリレート(40部)、エチルアクリレート(30部)、アクリロニトリル(30部)及びグリシジルメタクリレート(3部)を共重合したアクリルゴム(分子量:85万)125gを酢酸エチル400gに溶解し、30%溶液を得た。ついで、、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エポキシ当量185)325gをこの溶液に加え、撹拌し、溶融シリカ(平均粒子径:0.5μm)を接着剤樹脂組成物100重量部に対して60重量、さらにニッケル粒子(直径:3μm)を2vol%分散してフィルム塗工用溶液を得た。この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、100℃10分乾燥し厚み45μmの接着フィルム5を作製した。この接着フィルム5の溶融シリカ及びニッケル粒子を除いた接着剤樹脂組成物のみの動的粘弾性測定器で測定した40℃の弾性率は、800MPaであった。また、接着フィルム5のTMA法で測定した110〜130℃の平均熱膨張係数は102ppmであった。
次に作製した接着フィルム5を用いてバンプレスチップ(10mmx10mm、厚み:0.5mm、パッド電極:Al、パッド径:120μm)と回路上にNi/AuめっきCuバンプ(直径:100μm、スペース50μm、高さ:15μm、バンプ数200)を形成したNi/AuめっきCu回路プリント基板の接続を以下に示すように行った。接着フィルム5(12mmx12mm)をNi/AuめっきCu回路プリント基板(電極高さ:20μm、厚み:0.8mm)に80℃、10kgf/cm2で貼りつけた後、セパレータを剥離し、チップのAlパッドとNi/AuめっきCuバンプ付Ni/AuめっきCu回路プリント基板(厚み:0.8mm)の位置あわせを行った。ついで、180℃、30g/バンプ、20秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。本接続後の接続抵抗は、1バンプあたり最高で8mΩ、平均で4mΩ、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらの値は−55〜125℃の熱衝撃試験1000サイクル処理、PCT試験(121℃、2気圧)200時間、260℃のはんだバス浸漬10秒後においても変化がなく、良好な接続信頼性を示した。
【0015】
【発明の効果】
本発明の接着剤によれば、従来の接着剤のように熱膨張係数が大きくないため、チップとACF界面でのストレスを緩和できる他、さらに接着樹脂組成物として40℃での弾性率が30〜1500MPaである場合にはさらに接着樹脂組成物によって熱衝撃、PCTやはんだバス浸漬試験などの信頼性試験において生じるストレスを吸収できるため、信頼性試験後においても接続部での接続抵抗の増大や接着剤の剥離がなく、接続信頼性が大幅に向上する。また、本発明の接着剤は、熱膨張係数が小さくチップとACF界面でのストレスを緩和できることから、チップと基板を接着剤を介して接続する際にチップの電極パッドに突起電極を設けた場合、温度サイクル試験下での突起電極の電極パッドからの剥離を大幅に低減できる。
したがって、本発明の接着剤は、LCDパネルとTAB、TABとフレキシブル回路基板、LCDパネルとICチップ、ICチップとプリント基板とを接続時の加圧方向にのみ電気的に接続するために好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 相対向する回路電極間に介在され、相対向する回路電極を加圧し加圧方向の電極間を電気的に接続する回路部材接続用接着剤であって、接着樹脂組成物に溶融シリカ、結晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ又は炭酸カルシウムからなる無機質充填材が含有され、前記接着剤の硬化後の110〜130℃での平均熱膨張係数が98〜115ppmであり、接着樹脂組成物の硬化後の40℃での弾性率が30〜1500MPaであることを特徴とする回路部材接続用接着剤。
  2. 無機質充填材の平均粒径が3ミクロン以下である請求項1記載の回路部材接続用接着剤。
  3. 接着剤に無機充填材の平均粒径に比べて平均粒径の大きい導電粒子が0.1〜30体積%含有されている請求項1又は2記載の回路部材接続用接着剤。
  4. 接着剤組成物は、少なくともエポキシ樹脂、アクリルゴム、潜在性硬化剤を含有する請求項1〜3各項記載の回路部材接続用接着剤。
  5. アクリルゴムが、その分子中にグリシジルエーテル基を含有している請求項4記載の回路部材接続用接着剤。
  6. 形状がフィルム状である請求項1〜5各項記載の回路部材接続用接着剤。
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