JP4514609B2 - ナット貫通用工具 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前段部に従った、ナット貫通用工具に関するものである。

図１は、金属薄板に貫通ナットを固定するのに適した、従来技術のナット貫通工具を示す。この従来工具では、ナット又は金属薄板に損傷を与えず、また、ナットを金属薄板に安全且つ永久的に連結するための高い精度が要求される。そのような精度の状態は、ナット貫通用工具のパンチが、貫通ナットに対して適切な圧力で底部に当るということであり、即ちパンチの行程が、対象となる使用貫通ナット及び金属薄板に対して正しく設定されるということである。数１０ミリメートルの範囲内でこの精度を達成するために、図示の従来技術のナット貫通用工具では、一般にスペーサ又はシムが調整のために使用される。調整板とナット貫通用工具との間にシムが配置され、当該工具はシムによって全体的に動かされる。

この動作方式は、時間を浪費する上に、貫通ナットと金属薄板が受ける圧力について正確な情報を提供しない。例えば、結局不適当なパンチ圧力が原因である、貫通ナットの強度への負の影響が排除できない。更に、実際の調整の間、ナット貫通用工具の使用を完全に停止することが必要であり、その工具が長いプレスラインの複数の工具のうちの１つとして含まれる場合、費用のかかる生産停止を生じる結果となる。

従って、本発明の目的は、従来技術のナット貫通工具の欠点を排除することである。

本発明によると、この目的は、請求項１に従ったナット貫通用工具によって達成される。

本発明を添付図面を参照して更に詳細に説明する。

本発明に従うナット貫通用工具において、導入部として述べた図１の従来技術のナット貫通工具２のシム１は、ガスバネ３によって置き換えられる。ガスバネを、図２〜図４で更に詳細に示す。なお、それらは、図５〜６の本発明に従ったナット貫通用工具４における動作位置にある。

ガスバネ３は、図示のように、各々シリンダ８〜１０内で可動に配置される３つのピストン５〜７を備える。シリンダ８〜１０は、圧縮空気（図示せず）の一般的な送り源によって加圧できるように、詳細は図示しない方法で、互いに連結（連続して連結）されている。圧縮空気のこの送り源は、当該動作の場合に適した力で、ピストン５〜７に作用する圧力をシリンダ８〜１０内に設定することを可能にする。

ガスバネ３の利点は、ナット貫通用工具４によって貫通ナットに及ぼされる圧力の正確な調整を可能にすることである。ガスバネ３によって及ぼされる圧力が、実際のガス圧だけでなく、ピストン５〜７の表面積にもよって依存していることが認識される。また、貫通ナットを固定する際にナット貫通用工具４が底部に当った場合、ガスバネ３が、所定の減衰運動を実行することができることも認識される。その減衰運動の大きさは、従来技術のシムによって許容される減衰運動を大きく超える（約０．１ｍｍに対して約１．５ｍｍ）。従って本発明によると、一回の最初の調整のみが必要であり、その後現れる小さな片寄りはガスバネ３で補償できるので重要ではない。

図示のガスバネ３のピストン５〜７の最大の行程は約１２ｍｍである。このことは、実際には、ナット貫通用工具４で２つの貫通ナットが偶然にも互いの頂部に着設される個所であっても、修理のために停止を必要とする損傷を生じることがなく、シム１を有する従来技術のナット貫通工具２の場合のように、全体の工具の交換をすることもないことを意味する。

複数のシリンダ８〜１０の連続した上述の接続は、ガスバネ３を伸張させることを可能にし、それによってナット貫通用工具４それ自体、更にはプレスラインに良好にフィットし、ナット貫通用工具４は、多数の他の工具の中の１つとして、そして故に利用可能な隙間が極めて制限される中でも含めることができる。

当業者は、本発明に従う上述のナット貫通用工具４が、請求の範囲内で種々の方法で変形されうることを理解するだろう。例えば、ガスバネ３のシリンダ５〜７の数は、図示したものと異なってもよい。

従来技術の、ナット貫通工具を示す。 ガスバネの側面図である。 ガスバネの平面図である。 ガスバネの断面図である。 本発明に従うナット貫通用工具に取り付けられたガスバネの側面図である。 本発明に従うナット貫通用工具の平面図である。

符号の説明

１ シム
３ ガスバネ
４ ナット貫通用工具
５，６，７ シリンダ
８，９，１０ ピストン

Claims (4)

1. パンチ部と、ダイ部と、前記パンチ部に組み込まれた貫通ナット送り装置と、プレス部とを備えた、シムが不要なナット貫通用工具において、
   前記パンチ部は、貫通ナットホルダーを有し、
   前記貫通ナット送り装置は、前記貫通ナットホルダーに貫通ナットを送るよう設けられ、
   前記貫通ナットが、前記パンチ部と前記ダイ部との間に挿入された金属薄板に孔をパンチし、前記金属薄板に前記貫通ナットが固定され、
   前記プレス部は、前記パンチ部をダイ部に対して押圧し、前記貫通ナットが前記パンチ部と前記ダイ部との間に挿入された金属薄板に孔をパンチし、前記金属薄板に固定されるよう設けられ、
   ガスバネが、前記プレス部と前記パンチ部との間に配置され、
   前記１つのガスバネは、複数のシリンダ及び前記シリンダ内で移動可能に配置され且つ前記プレス部と整列されたピストンを有し、前記複数のシリンダは圧縮空気の送り源によって加圧できるように互いに連結され、
   前記シリンダは、ガスにより加圧され、前記ピストンが前記シリンダ内で移動するよう設けられ、
   前記ピストンは、前記シリンダ内での最大行程が約１２ｍｍであり、
   前記シリンダ内の圧力が、前記パンチ部によって貫通ナットに加えられる圧力を調整するために設定可能であり、
   前記ピストンは、０．１ｍｍを超え最大１．５ｍｍまでの減衰運動をすることを特徴とするナット貫通用工具。
2. 前記プレス部が、少なくとも３つのシリンダ及び少なくとも３つのピストンを有することを特徴とする請求項１に記載のナット貫通用工具。
3. 前記シリンダが、一列に配置されたことを特徴とする請求項２に記載のナット貫通用工具。
4. 前記ピストンが、前記パンチ部によって貫通ナットに加えられる圧力を調整するよう設けられた表面積を有することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載のナット貫通用工具。

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