JP4513419B2 - ポンプ装置 - Google Patents

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本発明は、ポンプ装置に関し、特に軸受にかかるスラスト荷重を低減するめの軸スラスト平衡装置や自己潤滑の静圧軸受を備えたポンプ装置に関する。
軸スラスト平衡装置や自己潤滑の静圧軸受を備えたポンプ装置は様々な分野で使用されており、代表的な例としては液化ガス用潜没ポンプ装置がある。すなわち液化天然ガスなどの液化ガスをその貯蔵タンクから汲み上げるなどの場合に貯蔵タンク内に潜没させた状態で用いられる潜没型のポンプ装置である。このようなポンプ装置につては、例えば特許文献1〜5などに開示の例が知られている。
これらの従来におけるポンプ装置の代表的な使用例と構造例を図6と図7に示す。図6は、液化ガスの貯蔵タンクにおける液化ガス液体の汲上げ装置を示している。この汲上げ装置は、液化ガス貯蔵タンク1にそれを突き抜けるように立設される揚液管2を有している。揚液管2には、その下端部に吸込弁3が取り付けられるとともに、この吸込弁3の上側に座面4が設けられ、この座面4で支持させるようにしてポンプ装置5が揚液管2の内部に設置されている。すなわちポンプ装置5は、揚液管2の上端部に設置のヘッドプレート7から吊りワイヤ8で例えば50mといった深さまで吊り下げられ、座面4に着座して液化ガス液体Lに潜没するように設置されている。このポンプ装置5の駆動源は電動モータであり、給電ケーブル9により電源が供給される。なお汲上げ装置には揚液管2の設置などの際に用いられる巻上げ機10が付属させられている。
このような汲上げ装置においてポンプ装置5の運転が開始されると、液化ガス液体Lが吸込弁3から吸い込まれてポンプ装置5により昇圧される。ポンプ装置5で昇圧された液化ガス液体Lは、ポンプ装置5の外周部に円環状に配列して設けられている複数の吐出口5nから吐出された後、図中に矢印で示すように揚液管2の内部を上昇し、揚液管2の途中に設けられている吐出管11から送り出される。
次にポンプ装置5の構造について図7により説明する。ポンプ装置5は、駆動源として電動のモータ20を有しており、そのモータ20の回転子21に、ポンプ装置5の中心部を上下方向に延びる回転軸22が貫通状態で接続されている。そしてその回転軸22に、複数段(図の例では6段)にして設けられる羽根車23(23a〜23f)が固定的に装着されている。また回転軸22には最下段の羽根車23aの下側でインデューサ24が固定的に装着されている。このインデューサ24は、羽根車23への液体の吸込み性能を高めるために設けられるものであり、ポンプ装置5における昇圧要素である羽根車23との関係では予備的な昇圧要素といえる。
このような回転軸22は、3箇所で設けられた静圧軸受、すなわち回転軸22の上部に設けられた上静圧軸受24、回転軸22の中間部に設けられた中静圧軸受25および回転軸22の下部に設けられた下静圧軸受26により半径方向の支持を受けている。このように回転軸22の軸受に静圧軸受を用いるのは、静圧軸受が制振性に優れしかも長寿命であることからである。各静圧軸受24〜26は、羽根車23で昇圧した液化ガス液体を潤滑液に用いる自己潤滑とされている。具体的にいうと、静圧軸受24には給液管27が、静圧軸受25には給液管28が、静圧軸受26には給液管29がそれぞれ接続され、これらの給液管27〜29を通じて高圧吐出液、つまり羽根車23a〜23fで昇圧されて吐出口5nから揚液管2に吐出された高圧の液化ガス液体が潤滑液として静圧軸受24〜26のそれぞれに供給される。そして静圧軸受24〜26に供給される潤滑液は静圧軸受に対する潤滑作用を果たしつつ静圧軸受の外部に排出される。具体的には、上静圧軸受24と中静圧軸受25の潤滑液はモータ20を設置のモータ室30に排出され、羽根車の間(図の例では最下段の羽根車23aとその上の段の羽根車23bとの間)に設けられている下静圧軸受26の潤滑液はその位置で羽根車の中に排出される。
なお自己潤滑による静圧軸受は、ポンプ装置の起動時や停止時において羽根車による液化ガス液体の昇圧が不十分な状態では安定した軸受作用を発揮できない。そのためポンプ起動時、停止時の補助用として玉軸受31が上静圧軸受24に近接して設けられ、また玉軸受32が中静圧軸受25に近接して設けられている。
上記のような回転軸22には、羽根車23による液化ガス液体への昇圧作用に起因して回転軸22を下方に引き下げるような軸方向の推力が生じる。また液化ガス用潜没型のように縦軸型の場合には、そこに固着されている回転子21や羽根車23の質量と回転軸22の自重による下方への引き下げ力も回転軸22に生じる。そこで、これの軸方向推力や引き下げ力に対抗するバランス推力を回転軸22に加えることで静圧軸受や玉軸受へのスラスト荷重を低減する軸スラスト平衡装置33が設けられている。
軸スラスト平衡装置33は、回転軸22に固定的に装着されたバランスディスク34と、このバランスディスク34の側面と後部を覆うようにしてポンプ装置5のケーシング35に固定されたハウジング36とを組み合わせた構成とされている。なおバランスディスク34は、バランスディスクピストンと呼ばれ、あるいはバランスドラムないしバランスドラムピストンなどと呼ばれる場合もある。
バランスディスク34は、羽根車23の配置側に臨む側に前面部37を有し、その反対側に背面部38を有した構造とされ、その背面部38は、ハウジング36との間でバランス室39を形成するようにされている。このバランスディスク34は、その前面部37に最終段の羽根車まで昇圧された液化ガス液体による高い圧力P1を受ける一方で、その背面部38に圧力P1よりも低い圧力P2を受け、これらP1とP2の圧力差により上記のバランス推力を発生させる。圧力P2は、高圧の液化ガス液体がバランスディスク34とハウジング36の間の微小な隙間(図示を省略)を通って漏れ出してバランス室39に入り込み、さらにバランス室39からモータ室30に漏れ出すことにより生成される。具体的には、バランスディスク34の背面部38とハウジング36の間には微小な隙間(図示を省略)が形成されており、この隙間による漏出抵抗に応じて圧力P2が生成される。すなわち圧力P2が小さくなって回転軸22が上方に動くと上記隙間の幅が狭くなり、これにより漏出抵抗が増大することで圧力P2が上昇して回転軸22を下方の押し下げ、一方、圧力P2が大きくなって回転軸22が下方に動くと上記隙間の幅が広くなり、これにより漏出抵抗が減少することで圧力P2が低下して回転軸22を上方に押し上げる、というバランス作用がバランスディスク34に働く。
バランスディスク34を介してモータ室30に漏出した液体は、同じくモータ室30に排出される静圧軸受25や静圧軸受24からの液体と合流しながらモータ20の冷却を行う。そしてモータ室30における液体は、漏・排出液の戻り流路用としてモータ室30に接続されている戻り管40により揚液管2の吸込弁3の近傍から図6における貯蔵タンク1に戻される。この戻り液は、ポンプ装置から吐き出されることのない内部循環液で、ポンプ装置としては損失となるものであるが、ポンプ装置からの全吐出し量の数%にも及んでいる。
特表2001−503118号公報 特開平11−257285号公報 特開平10−2296号公報 特開平10−205478号公報 特開昭58−192997号公報
上記のようなポンプ装置では、羽根車へ液体を最初に吸い込ませる部位においてキャビテーションが発生し、これにより吸込み流路が狭められて吸込み性能が低下するという問題がある。上記の例におけるポンプ装置のように最下段の羽根車の下側に予備的な昇圧装置としてインデューサが設けられている場合には、このインデューサでキャビテーションが発生し、インデューサを有しないポンプ装置の場合には最下段の羽根車でキャビテーションが発生する。
このキャビテーションの発生について、従来ではそれを抑制するために、インデューサについての場合であれば、インデューサの外径を大きくするとともにインデューサのボスの径をできるだけ小さくすることでインデューサにおける子午面流速を抑えるという手法が用いられていた。
しかし、インデューサの外径が大きくすることはコスト増を招くし、また強度などの問題からボス径を小さくするのにも限界がある。また、インデューサの外径が大きくなると、運転点の全域にわたって吸込み性能を向上させることのできるインデューサを設計するのが非常に難しくなる。特に、低流量運転においては、逆流旋回が主な原因となることで、回転成分の数分の1という非常に低周波でキャビテーションが発生と消滅を繰り返し、ポンプを運転不能にさせる所謂キャビテーションサージなどの不安定現象を発生させる場合がある。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、ポンプ装置について、その大型化を招くことなく吸込み部位におけるキャビテーションの発生を抑制でき、これにより吸込み性能を向上させ、またキャビテーションサージなどの不安定現象を招くことのないようにすることを目的としている。
上記目的のため本発明では、モータに接続された回転軸、前記回転軸に装着された複数段の羽根車、前記回転軸を支持する軸受および前記軸受へのスラスト荷重を低減させるための軸スラスト平衡装置を備え、前記軸スラスト平衡装置は前記羽根車による昇圧液体の漏出にて前記スラスト荷重低減作用を発揮するようにされているポンプ装置において、前記羽根車の最下段に位置する羽根車の上流に設けられたインデューサと、前記軸スラスト平衡装置からの漏出液を戻り液として導入する戻り流路と、前記戻り流路に導入した戻り液を、前記インデューサの羽根の先端側であるチップ側近傍において前記インデューサで吸い込まれる液体の流れとは逆方向で羽根の先端に平行な方向に放出する放出部とを具備したことしたことを特徴としている。
本発明では、軸スラスト平衡装置から漏出液や静圧軸受からの排出液を戻り液として、最もキャビテーションテーションの発生しやすいインデューサの羽根の先端側であるチップ側近傍に放出するようにしている。この戻り液は、羽根車で吸い込まれる液体よりもかなり高い圧力となっており、したがって戻り液の放出によりインデューサの羽根のチップ側の圧力を上昇させることができる。この結果、インデューサの羽根のチップ側でのキャビテーションの発生を効果的に抑制することができる。そしてキャビテーションの発生を抑制することで、キャビテーションによる流路の閉塞を避けることができ、吸込み性能を向上させることができる。またこのようにして戻り液を吸込み性能の向上に用いることは、ポンプ装置から吐き出されることのない内部循環液としてポンプ装置の損失となる戻り液の有効活用となり、このことでポンプ装置全体としての効率を向上させることもできる。
以下、本発明の理解を容易にするため参考例から説明する。図1に第1の参考例によるポンプ装置の構成をその要部について示す。図1に示してあるのは、液化ガス用潜没型のポンプ装置における吸込み部位近辺の構成である。ポンプ装置におけるその他の構成は上で説明した図7のポンプ装置と同様である。したがって、図1中における共通要素には図7と同一の符号を付し、またそれらについての説明および図1で現れない他の要素についての説明は上でのそれを援用する。
参考例では、図7における戻り管40に対応する要素として戻り管50を設けている。戻り管50は、戻り管40と同様に、図7におけるモータ室30で合流する軸スラスト平衡装置33からの漏出液と静圧軸受25や静圧軸受24からの排出液を戻り液としてモータ室30から戻す漏・排出液の戻り流路用として構成されている。
参考例の戻り管50は放出部51を有している。放出部51は、インデューサ24との間に高精度なチップクリアランスを保つためのライナも兼ねている座面4に穿設することで、インデューサ24の近傍でインデューサ24の羽根24v、より具体的には羽根24vの先端側であるチップ側に向けて適度な傾きをもって下側から戻り液を放出できるように形成されている。このような放出部51は、戻り管50から分岐するようにして複数で設け、その複数の放出部51によりインデューサ24の周囲に対して均等的に戻り液を放出できるようにするが好ましい。この場合、放出部51の数をインデューサ24における羽根の枚数の整数倍にすると、放出部51から放出される戻り液に対するインデューサ24の干渉で脈動を発生する可能性がある。したがって放出部51の数はインデューサ24の羽根枚数の整数倍にならないように設定するのが好ましい。例えばインデューサ24の羽根枚数が3枚であれば、放出部51の数は4個とするのが適切である。
放出部51からインデューサ24の近傍に放出される戻り液は、インデューサ24で吸い込まれる液体よりもかなり高い圧力となっている。したがって戻り液の放出により、インデューサ24における吸込み部位の圧力を上昇させることができ、これによりその部位でのキャビテーションの発生を効果的に抑制することができる。そしてキャビテーションの発生を抑制することで、キャビテーションによる流路の閉塞を避けることができ、インデューサ24による羽根車23への液体の吸込み性能向上機能をより有効に発揮させることができるようになる。またこのようにして戻り液を吸込み性能の向上に用いることは、ポンプ装置から吐き出されることのない内部循環液としてポンプ装置の損失となる戻り液の有効活用となり、このことでポンプ装置全体としての効率向上にも有効となる。
図2に第2の参考例によるポンプ装置の構成をその要部について示す。本参考例では、第1の参考例における戻り管50に対応する要素として戻り管60を設けている。戻り管60は放出部61を有している。放出部61は、座面4の側面からインデューサ24の羽根24vにその下側(液の流れにおける上流側)で平行になる状態で突出させるようにして設けたノズル体62に、インデューサ24の羽根24vに対して直交する向きの放出口63を複数設けて形成されており、羽根24vに対してその上流側から直交する状態に戻り液を放出することになる。
このような放出部61は、羽根24vのチップ側だけでなくボス側(インデューサ24のボス部24bの側)にも高圧な戻り液を供給することができるという利点がある。また放出部61は、放出口63の数や配置を変えたり、あるいは各放出口63のサイズを変えたりすることで、羽根24vのチップ側からボス側の間においてキャビテーションの発生し易い部位に戻り液を重点的に放出するような設計も可能とする。なお、この放出部61におけるノズル体62は、回転軸22の軸受の支持に利用することも可能である。
図3に第3の参考例によるポンプ装置の構成をその要部について示す。本参考例では、第1の参考例における戻り管50に対応する要素として戻り管70を設けている。戻り管70は放出部71を有している。放出部71はインデューサ24に設置されている。具体的には、インデューサ24の内部にそのボス部24bから羽根24vのチップ側に向けて細い流路72を穿設するとともに、その流路72に直交する放出口73を下向きで羽根24vに穿設した構造で放出部71を形成している。またこのような放出部71とする関係で、回転軸22の内部を貫通するように戻り管70を設けるようにしている。
このような放出部71は、羽根24vの内部から上流側に向けて戻り液を放出することになり、羽根24vの近傍におけるキャビテーションの発生し易い部位に対して、より効率的に高圧な戻り液を供給することができ、したがって、より効果的にキャビテーションの発生を抑制することが可能となる。ただ、この場合には放出部71の設計に際して、戻り管70が回転軸22の内部を通ることで戻り液にかかる摩擦ロスや遠心力効果による圧力勾配などを考慮する必要がある。また放出される戻り液がインデューサ24での液体の吸込みにおける流れを妨げることがないように、羽根24vの面を流れる液体と同一の方向に戻り液を放出するようにするのが好ましい。
以上の各参考例は、戻り液の高圧性を活用するものである。すなわち高圧な戻り液をインデューサの近傍に放出してキャビテーションの発生領域に圧力を供給することによりキャビテーションの発生を抑制し、これにより吸込み性能の向上を図るようにしている。このように戻り液の圧力をキャビテーションの発生抑制に用いる構成の他に、戻り液の高速な流れキャビテーションの発生やキャビテーションサージと呼ばれる不安定現象の発生の抑制に活用する構成も可能である。
インデューサ(インデューサを有しない場合には最下段の羽根車)は、設計流量よりも低流量側においては入口付近において大きな逆流を発生する。これは、一度インデューサの内部に吸い込まれた流れが逆流したものであり、インデューサの回転成分と同一回転方向の流れである、いわゆる逆流旋回流れとなる。この流れは再びインデューサに流入するが、大きな旋回成分を持ち、これが原因となってポンプに不安定な特性を及ぼすことが知られている。例えは、全揚程で考えれば、下記のオイラの理論揚程式からも、入口旋回が増加すれば、全揚程が低下することが分かる。
Figure 0004513419
ここで、g:重力加速度、u:周速度、vu:入口側の絶対速度周方向成分(旋回量)、vu:出口側の絶対速度周方向成分(旋回量)。
またキャビテーションが発生した場合、回転成分の数分の1といった極めて低周波のキャビテーションの発生と消滅を繰り返し、ポンプが運転不能となるキャビテーションサージと呼ばれる現象を発生するが、その主な要因は、逆流旋回流れによるキャビテーションにある。
図4に本発明の実施形態によるポンプ装置の構成をその要部について示す。
なおポンプ装置におけるその他の構成は上で説明した第1ないし第3の参考例のポンプ装置と同様である。したがって、図4中における共通要素には図1ないし図3と同一の符号を付し、またそれらについての説明および図4で現れない他の要素についての説明は上でのそれを援用する。
本実施形態では、第1の参考例における戻り管50に対応する要素として戻り管80を設けている。戻り管80は放出部81を有している。放出部81は、上記の逆流旋回流れを打ち消す方向に向けて戻り液を放出できるように形成されている。具体的には、インデューサ24で吸い込まれる液体の流れとは逆方向で羽根24vの先端に平行な方向に戻り液を放出できるように放出部81を形成している。
このような放出部81により戻り液をインデューサ24に対して放出し、この戻り液の高速流で逆流旋回流れを打ち消すことにより、逆流旋回流れを抑制することができ、したがって上記のような不安定化を有効に回避することができる。
図5に第4の参考例によるポンプ装置の構成をその要部について示す。本参考例は、インデューサを有しないポンプ装置についての形態であり、第1の参考例における戻り管50と同様な戻り管90を設けている。戻り管90は、戻り管50の放出部51と同様な放出部91を有している。この放出部91は、最下段の羽根車23aの近傍で羽根車23aの上流側から適度な傾きをもって羽根車23aの吸込み部位に戻り液を放出できるように形成されている。このような放出部91は、放出部51と同様に、戻り管90から分岐するようにして複数で設け、その複数の放出部91により羽根車23aの周囲に対して均等的に戻り液を放出できるようにするのが好ましい。
図4に示す本発明の実施形態は、羽根車に吸い込まれる液体の流れにおける最上流に設置の昇圧要素であるインデューサ24の近傍に戻り液を放出するについて、前記インデューサの羽根の先端側であるチップ側近傍において前記インデューサで吸い込まれる液体の流れとは逆方向で羽根の先端に平行な方向に放出するようにしたが、本発明はこれらに限られず、各参考例における放出方式を組み合わせて用いるようにする形態も可能である。
また本発明の実施形態は、軸スラスト平衡装置を有するポンプ装置についての例であるが、本発明は軸スラスト平衡装置を有しないポンプ装置でも自己潤滑の静圧軸受を有するポンプ装置であれば適用することが可能である。ただ、この場合には戻り液として静圧軸受からの排出液を用いることになり、その戻り液の昇圧要素近傍への放出は上記実施形態と同様にモータ室から戻り管で戻り液を導く方式で行うか、または静圧軸受から直接戻り管で戻り液を導く方式で行うことになる。それらの具体的な態様は上記実施形態におけるそれと同様なので、それについての説明は省略する。
本発明は、軸スラスト平衡装置や自己潤滑の静圧軸受を有するポンプ装置について、それらからの漏・排出液を活用することで吸込み部位におけるキャビテーションの発生を抑制して吸込み性能を高め、またキャビテーションの発生に伴う不安定化現象を有効に回避することができ。したがって、本発明はポンプ装置の分野に有効なものとして広く利用することができる。
第1の参考例によるポンプ装置の要部の構成を示す図である。 第2の参考例によるポンプ装置の要部の構成を示す図である。 第3の参考例によるポンプ装置の要部の構成を示す図である。 本発明の実施形態によるポンプ装置の要部の構成を示す図である。 参考例によるポンプ装置の要部の構成を示す図である。 液化ガスの貯蔵タンクにおける液化ガス液体の汲上げ装置の従来における代 表的な構成を示す図である。 従来のポンプ装置の代表的な構成を示す図である。
符号の説明
20 モータ
22 回転軸
23 羽根車(昇圧要素)
24 インデューサ(昇圧要素)
24v インデューサの羽根
24、25、26 静圧軸受
30 モータ室
33 軸スラスト平衡装置
50、60、70、80、90 戻り管(戻り流路)

Claims (1)

  1. モータに接続された回転軸、前記回転軸に装着された複数段の羽根車、前記回転軸を支持する軸受および前記軸受へのスラスト荷重を低減させるための軸スラスト平衡装置を備え、前記軸スラスト平衡装置は前記羽根車による昇圧液体の漏出にて前記スラスト荷重低減作用を発揮するようにされているポンプ装置において、
    前記羽根車の最下段に位置する羽根車の上流に設けられたインデューサと、前記軸スラスト平衡装置からの漏出液を戻り液として導入する戻り流路と、前記戻り流路に導入した戻り液を、前記インデューサの羽根の先端側であるチップ側近傍において前記インデューサで吸い込まれる液体の流れとは逆方向で羽根の先端に平行な方向に放出する放出部とを具備したことを特徴とするポンプ装置。
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