JP4512102B2 - 調整戸車及びこれを備えた戸 - Google Patents

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本発明は、調整戸車及びこれを備えた戸に関するものであって、特にゆがみを伴った戸枠に対しても、戸の建て付けを改善することができる引き戸に関するものである。
従来より、片引きや引き違い形式の戸または障子等において、開閉時の滑り抵抗を軽減し開閉操作を円滑化するために、その下端面に対して戸車が設けられているものがある。この戸車にさらなる機能を付加し、例えば、建て付け後、戸枠のゆがみに伴って、戸または障子等を上下方向に調節し得るようにしたものが数多く提案されている。具体的には、図14に示される調整戸車55では、車輪50を内枠51と外枠52とからなる保持枠53により保持し、外枠52から貫通状態で設けられた上下方向調整ネジ54を内枠51に対して螺合させ、この上下方向調整ネジ54を回して内枠51をレール方向にスライドさせることにより、戸または障子を上下方向に調整可能としている。具体的には、内枠51に車輪50の車輪軸50aを保持するための斜め方向溝51aを形成するとともに、外枠52に車輪軸50aを保持する鉛直方向溝52aを形成する。車輪50を内枠51に装着した状態で外枠52を嵌め込むことにより、これら両溝51a、52aの交差部によって車輪軸50aを保持するように構成される。この構成により、上下方向調整ネジ54を回して内枠方向溝51aにガイドされて車輪50が上下方向に移動し、相対的に障子または戸全体が上下方向に移動調整可能となる(特許文献1の図10)。
このように、戸の下端の一端に取り付けられた戸車を上下に移動させることで、相対的に戸を傾斜させ、戸枠の歪みと戸を平行にすることができる。つまり、戸の建て付けが改善され、室内の気密性及び防音効果が高まる。
このような調整戸車は、戸枠の歪みの傾斜が一定である場合には有効である。例えば図15(a)に示す戸枠2の下枠2aは、ほぼ直線状に傾斜を帯びているため、これに伴って戸1も傾く。したがって戸枠2の左側の縦枠2cと、戸1との間に隙間d1が生じ、戸1の建て付けが悪い。そこで、戸1の下方の一端に装着された調整戸車55によって、車輪の位置を高さ方向に移動し、車輪の突出量を調節する。これにより図15(b)に示すように、戸1の傾きを解消することができる。
しかしながら、この調整戸車では図16に示すように、例えば戸枠2が弓なりに隆起した場合には対応できなかった。なぜなら、図16(a)のように左側の縦枠2cに在する戸1の傾きを、調整戸車55の突出量を調節することで、図16(b)に示すように補正し、戸1の戸当たり部分と縦枠2cとの隙間を無くすことができるが、戸1の傾斜を補正する角度は常時一定であるため、補正角度がいったん決められた戸1は、その補正角度を保持しながら下枠2aに沿って摺動し、摺動の途中で補正角度を自由に変更できない。したがって、図15のように戸枠2の歪みが位置によらず一定である場合は対応できるが、図16に示すように戸枠2の位置によって歪みが異なる場合は対応できず、図16(c)に示すように右側の縦枠2dに戸1が移動すると傾きが増長され、隙間d2はさらに大きくなってしまうという問題があった。
また、図17に示すように上記と逆に凹状に湾曲した戸枠2でも同様の問題が生じる。すなわち、図17(a)に示すように、戸枠2の左側の縦枠2cに位置する戸1に対して、戸枠2の歪みより生じた傾きを調整戸車55でもって調節すると、図17(b)に示すように左側では隙間が生じないように設定できるが、右側の縦枠2dでは図17(c)に示すように戸1の傾斜が増幅される結果、隙間d3はより大きくなってしまう。このように従来の調整戸車では、傾斜角度が連続的に変化する戸枠には対処できず、戸の建て付けが改善されないという問題があった。
特開2004−84282号公報
本発明は、従来のこのような問題点を解消するためになされたものである。本発明の主な目的は、歪みが一定でない戸枠に対しても、戸の建て付けを改善できる調整戸車及びこれを備えた戸を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の目的を達成するために、本発明の第1の調整戸車は直線状に配列された複数の歯を有するラック11と、ラック11の歯に噛み合うことができる歯が外周面上に複数配列されたピニオン12と、ピニオン12の中心部には、ラック11の歯の並びとほぼ垂直方向に貫通された回転軸13が備えられ、ラック11の歯とピニオン12の歯が順次噛み合うことで、ピニオン12は回転軸13を軸に回転しながら、ラック11の歯の並びに沿って移動可能であり、ピニオン12の回転軸13を中心軸とし、ピニオン12の動きに連動する車輪14と、ラック11と連結されており、ラック11とピニオン12の歯が連続して噛み合えるよう回転軸13の位置を決定できるカバー15と、から構成される戸車本体6を有する調整戸車である。戸車本体6は、ラック11の歯の並びと平行方向において、戸車本体6の一端近傍あるいはラック11を略等分する中央部に、ラック11の歯筋と平行方向に貫通する回動軸16を有し、戸車本体6は、回動軸16を支軸として回動可能であり、戸車本体6の回動に連動して車輪14が回動され、戸車本体6の他端近傍には、戸車本体6の回動量を決定する回動量調節体7を有することを特徴とする。これにより、車輪は戸車本体との間で滑りを生じることなく安定して回転しながら、ラックとほぼ平行に直線移動することができる。
また、本発明の第2の調整戸車は、回動量調節体7は、戸車本体6の、回動軸16と対向する端部に連結される雌ねじと、雌ねじに螺合できる雄ねじと、雄ねじの位置を保持可能なストッパー5aと、から構成される。雄ねじの回転に伴って移動する雌ねじの動きに連動して、戸車本体6は回動可能であり、雄ねじの回転量に応じて戸車本体6の回動量が決定可能であることを特徴とする。これにより、戸車本体の回動量を雄ねじの回転量で制御できる。
さらにまた、本発明の第3の調整戸車は、回動量調節体7が、戸車本体6の、回動軸16と対向する端部に固定される歯を有する回動用ラック19aと、この回動用ラック19aに噛み合わせ可能な回動用ピニオン20aと、回動用ピニオン20aの中心軸であって、回動用ピニオン20aを回転可能な回動調節軸21と、から構成され、回動調節軸21の回転に伴って回転する回動用ピニオン20aにより、回動用ラック19aを介して戸車本体6を回動可能であり、回動調節軸21の回転量に応じて戸車本体6の回動量が決定可能であることを特徴とする。これにより、戸車本体の回動量を、回動用ピニオンの回転量で制御できる。
さらにまた、本発明の第4の戸は、戸の進行方向に略水平である下枠2aと、下枠2aと垂直方向に連結される縦枠2c、2dとで形成される略矩形状の戸枠2内に嵌合可能な戸であって、下枠2aと面する底面の隅部に設けられ、回転軸13を中心に回転自在に装着された複数の車輪と、複数の車輪の内少なくとも一つは、下枠2a側に進退させる突出量を調整可能な突出量調整体と、を備え、突出量調整体は、戸の移動により車輪が回転される際、車輪の回転量に応じて車輪の突出量が変化するよう構成してなることを特徴とする。これにより、傾斜が連続的に変化する戸枠にも対応可能な戸とできる。
さらにまた、本発明の第5の戸は、突出量調整体が、戸車本体6の回動量を調節する回動量調節体7であることを特徴とする。これにより、回動量調節体でもって戸車本体の車輪の突出量を調整することができる効果を奏する。
さらにまた、本発明の第6の戸は、戸の進行方向に略水平である下枠2aと、下枠2aと垂直方向に連結される縦枠2c、2dとで形成される略矩形状の戸枠2内に嵌合可能な戸であって、戸は、直線状に配列された複数の歯を有するラック11と、ラック11の歯に噛み合うことができる歯が外周面上に複数配列されたピニオン12と、ピニオン12の中心部には、ラック11の歯の並びとほぼ垂直方向に貫通された回転軸13が備えられ、ラック11の歯とピニオン12の歯が順次噛み合うことで、ピニオン12は回転軸13を軸に回転しながら、ラック11の歯の並びに沿って移動可能であり、ピニオン12の回転軸13を中心軸とし、ピニオン12の動きに連動する車輪14と、ラック11と連結されており、ラック11とピニオン12の歯が連続して噛み合えるよう回転軸13の位置を決定できるカバー15と、から構成される戸車本体6を有する調整戸車を備えている。戸車本体6は、ラック11の歯の並びと平行方向において、戸車本体6の一端近傍あるいはラック11を略等分する中央部に、ラック11の歯筋と平行方向に貫通する回動軸16を有し、戸車本体6は、回動軸16を支軸として回動可能であり、戸車本体6の回動に連動して車輪14が回動され、戸車本体6の他端近傍には、戸車本体6の回動量を決定する回動量調節体7を有することを特徴とする。これにより、傾斜が連続的に変化する戸枠に対応可能な戸とできる。
さらにまた、本発明の第7の戸は、戸の戸当たり側より、回動量調節体7を用いて戸車本体6の回動量を調節できることを特徴とする。これにより、戸枠より戸を取り外さないで、戸の傾きを調節することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための、調整戸車及びこれを備えた戸を例示するものであって、本発明は、調整戸車及びこれを備えた戸を以下のものに特定しない。さらに、本明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」、及び「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
実施例1に係る戸1は、図18(a)(b)に示すように、歪みが位置によって連続的に変化する戸枠2に対しても、戸1の摺動領域において、戸1をほぼ水平に維持しながら戸枠2内を移動させることができる調整戸車10を有する。以下に実施例1に係る戸1について説明する。
実施例1に係る戸1及び戸枠2を図1に示す。戸枠2は矩形の枠であって、水平方向(図1における左右方向)における一対の下枠2a、上枠2bと、鉛直方向(図1における上下方向)における一対の縦枠2c、2dとから構成される。この戸枠2内に戸1が嵌合しており、戸1は下枠2a、上枠2bに沿って摺動しながら水平方向に移動できる。また、戸1において、下枠2aと接面する下端の、水平方向における両隅には調整戸車10、40が装着されている。通常、調整戸車10、40は、視認されないよう戸の内部に装着される。これにより戸の意匠性が高まるが、調整戸車10、40が外部に露出していても、その機能性に差はない。また、図1では便宜上、1枚の戸1を図示したが、戸枠2に複数の戸1を有することも可能である。
実施例1の調整戸車10、40は、これに装着された車輪が下枠2aを滑走することで戸1の開閉操作が円滑になる。また、車輪の位置を上下に移動させることで、相対的に、水平方向における戸1の傾斜角度を調節する機能を有する。実施例1の戸1は、両端の調整戸車10、40の内、少なくともその一つは、戸の外部への車輪の突出量を調整できる機能を有する、車輪突出量調整機能付き戸車10とする。この車輪突出量調整機能付き戸車10の要部拡大縦断面図を図2に、要部拡大斜視図を図3に示し、これを用いて車輪突出量調整機能付き戸車10の構造を説明する。
(戸車本体)
図2に示す車輪突出量調整機能付き戸車10は、回動可能な戸車本体6と、車輪14の突出量を調整可能な突出量調節体として、戸車本体6の回動量を調節する回動量調節体7とから構成される。戸車本体6は、図2、3に示すように、平板状の長手方向における一辺に、複数の歯を有するラック11を備える。ラック11の歯は、直線状に、かつ均等に離間されて並列しており、歯の並びは戸枠2における下枠2aとほぼ平行である。実施例1では、2つのラック11を対向させ、各ラック11の歯の並びが平行でほぼ同じ高さになるよう位置させてなるラック体11aを使用した。図3に示すように、ラック体11aは、一方向に開口した断面コ字状の直方体であり、歯を備えた平板状のラック11は、戸1の表裏面と平行に位置する。
さらに、ラック体11aの内部空間であって、両ラック11の間には、車輪14が両ラック11に離間されて嵌められており、かつ車輪14の一部はラック体11aより表出している。車輪14はほぼ円柱状であり、その中心には車輪14の平面と直交する方向に回転軸13が貫通している。この回転軸13はラック体11aの厚さ方向における幅よりも長く、車輪14の中心より突出している。ほぼ円柱状の車輪14の円周面は、戸枠2の下枠2aと当接する当接面となる。なお、当接面での車輪14と下枠2aとのすべりが生じると、後述する戸車本体6の回動量が一定しなくなるため、好ましくは車輪14の表面に滑り止めの加工として、凹凸などを施す。同様に、戸枠の下枠2aにも滑り止め加工を施すことがより好ましい。
また、戸車本体6は、この車輪14と平行であって、車輪14と同軸かつ小径のピニオン(小歯車)12を有する。つまり、一の回転軸13が車輪14及びピニオン12の中心を貫通している。ピニオン12の外周面上には、ラック体11aの歯と噛み合うことができる複数の歯を有し、その歯筋は回転軸13及びラック体11aの歯筋と平行である。実施例1の車輪突出量調整機能付き戸車10は、戸車本体6の車輪14の表裏面に、各々対面した2つのピニオン12を有しており、各ピニオン12は各ラック11の歯と噛み合う。ラック11の歯とピニオン12の歯が順次噛み合うことで、ピニオン12は、回転軸13を軸に回転しながら、ラック体11aの歯の並びに沿って略直線状に移動する。この動きに連動され、車輪14も回転しながら直線状に移動する。このように、複数のピニオン12及びラック11を有することで、車輪14を中心に対称に配置されたピニオン12と、ラック11の歯が各々安定して噛み合い、車輪14の回転移動をスムーズに行うことができる。
さらに、図2、3に示すように、戸車本体6には、ラック体11aを被覆するカバー15が装着される。実施例1のカバー15にはラック体11aの歯の並びと平行な細長いスリット15aが形成されている。スリット15aの上下(図3における上下方向)の幅は、回転軸13が摺動可能であるよう、回転軸13の径よりも大きい。回転軸13は、車輪14及びピニオン12の略水平方向の移動に連動して、このスリット15a内を水平方向に移動する。換言すれば、スリット15aは、回転軸13の延直方向(図3における上下方向)の動きを制限し、ピニオン12が水平方向のみ移動できるようガイドの役割を果たす。つまり、カバー15に設けられたスリット15aは、ラック体11aの歯とピニオン12の歯が安定して連続的に噛み合うよう回転軸13の位置を案内できる。
また、回転軸13は、少なくとも、その両端部がスリット15aの形成面と当接できる長さを有する。また、カバー15の外側であって、回転軸13の両端に、スリット15aの上下幅よりも大きい径を有する円盤状の薄片(図示せず)を連結させてもよい。これにより、薄片が抜け止めとなって、回転軸13がスリット15aから脱落するのを防止できる。
(回動軸)
また、図2に示すように、戸車本体6において、ラック11の歯の並びと平行方向における両端のうち、戸1の縁から離間する側(図1、2における右側)の、上方の角部近傍には、回動軸16が備わる。回動軸16は、ラック11の歯筋とほぼ平行であって、戸車本体6、つまりカバー15とラック体11aとを貫通している。実施例1において、回動軸16の両端は戸の表裏面と連結されており、かつ戸車本体6と戸の表裏面の間は離間されてなる。
(回動量調節体)
さらに、車輪突出量調整機能付き戸車10は、戸車本体6の回動量を決定できる回動量調節体7を有する。図2及び4を使用して実施例1の回動量調節体7を説明する。戸車本体6の長手方向において、戸1の縁に近接する側(図2、4における左側)近傍には、ねじ受け18がラック体11aに固着される。ねじ受け18は、その上下(図2、4における上下)を貫通する貫通孔が形成されており、貫通孔の内部ナットが固定され、このナットに、雄ねじが螺合可能に構成される。図4を用いて戸車本体6の回動量の調節方法を説明する。
図4は、戸1の表裏面と平行な面において、ねじ受け18を切断した際の戸1の一部断面斜視図である。ただし、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動の仕組みを説明するための概略図であって、カバー15の図示は省略されている。実施例1のねじ受け18内にはナット18aが固定されている。したがって、ねじ受け18を貫通する貫通孔の幅は、ねじ受け18内に固着されるナット18aの外径とほぼ同じである。また、ナット18aの内部は雌ねじが切られており、このナット18aの雌ねじに噛み合う回動量調節ねじ17が、ねじ受け18の貫通孔及びナット18aを貫通している。具体的には実施例1の回動量調節ねじ17は雄ねじが切られている。ねじ受け18内において、回動量調節ねじ17がナット18aと当接していない領域は、ねじの径よりも貫通孔の幅が大きいため、回動量調節ねじ17が貫通孔の幅内で、回動量調節ねじ17の外周方向に揺動できる遊び領域を有する。これによりユーザが回動量調節ねじ17をその場で回転させることによって、ナット18aはこの回動量調節ねじ17に沿った方向に移動できるのみならず、遊び領域の範囲内で回動量調節ねじ17の軸方向と略直交する方向への多少の揺動が許される。
回動量調節ねじ17の長さは、後述する車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量により決定されるが、少なくともねじ受け18の貫通孔よりも長い。したがって、回動量調節ねじ17の長手方向における両端領域は貫通孔より突出しており、ねじ山が露出している。さらに、回動量調節ねじ17の両端部にはねじ頭17aが備わっており、少なくとも下枠2aに近接するねじ頭17aの外面側には、−や+などのすり割りが形成されている。これによりドライバー等の工具を用いて回動量調節ねじ17を回転させることが容易となる。
また、図4に示すように、回動量調節体7は、扁平状の板片からなる複数のストッパー5aを有する。ストッパー5aは、回動量調節ねじ17とほぼ直交する方向に、その一端を戸1の側面4に固定されて配置される。また、ストッパー5は、貫通孔を有しており、この貫通孔を回動量調節ねじ17が貫通する。各ストッパー5aは回動量調節ねじ17の各ねじ頭17aと近接するよう配置される。さらに、ストッパー5aの貫通孔は回動量調節ねじ17のねじの径よりも大きく、ねじ頭の径よりも小さいため、この貫通孔をねじ頭17aが通過することはできない。つまり回動量調節ねじ17の位置は、ストッパー5aによりを保持される。
(回動)
下枠2aと対向するねじ頭17aに形成されたすり割りを利用して、ユーザが回動量調節ねじ17を左或いは右周りに回すと、位置を同じくしたまま、雄ねじが回転する。同時に、この雄ねじの回転に伴って、螺合したナット18aは上或いは下に移動を始める。ナット18aを有するねじ受け18は、固着したラック体11aを介して戸車本体6に固定されている。したがって内部の貫通孔にナット18aを固定するねじ受け18は、ナット18aの動きに連動し、さらに、このねじ受け18の移動によって戸車本体6は、ラック体11aとともに回動軸16を支軸として、戸1の表裏面と平行な面において回動する。すなわち図2及び図4の矢印Rで示すようにラック体11aが回動すると、戸車本体6全体が傾斜する。この仕組みについて以下に説明する。ナット18aがユーザによって上下移動されると、ナット18aを固定するねじ受け18も一体に上下移動する。ラック体11aのねじ受け18側(図2、図4の左側)が上昇あるいは下降すると、ねじ受け18はラック体11aに固着しているため、ラック体11aも変位しようとする。このときラック体11aは、回動軸16を中心に回動する方向に傾斜する。つまりねじ受け18は、ユーザによって上下方向に移動させられると同時に、この上下方向への応力がラック体11aの回動方向への移動として印加され、ラック体11aの回動にしたがって、ねじ受け18も回動軸16を中心として回動する。同様に、ラック体11aが回動すると、ラック体11aを構成するラック11を始め、このラック11の歯に噛み合うピニオン12や、ピニオン12の動きに連動する車輪14、またラック体11aを被覆するカバー15、このカバー15に形成されたスリット15aが、それぞれ回動軸16を中心として回動し変位する。また戸車本体6が傾斜すると、車輪14は上下方向に移動し、すなわち戸1に対して相対的に引っ込むあるいは突出する。つまり車輪突出量調整機能付き戸車10は、図2及び図4の矢印Rで示すようにラック体11aの回動に伴い相対的に戸1において、車輪14が上下方向に移動することとなり、すなわち車輪14の突出量が変化する。車輪14の突出量が変化すると、この車輪14が装着された側で、車輪14の突出量の変位分に相当して戸1の片側端部が上下に移動し、これにより戸1全体は傾斜を帯びる。
なお、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量は回動量調節ねじ17の回転量に依存するため、換言すれば回動量調節ねじ17の回転量を調節することで車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量を制御できる。また、ねじ受け18とストッパー5aとの当接により車輪突出量調整機能付き戸車10の回動は停止され、この位置が最大の回動量となる。したがって、回動調節ねじ17の雄ねじの長さ、ねじ受け18の進行方向における幅を調節することにより、車輪突出量調整機能付き戸車10の所望の最大回動量を満たすことができる。
(固定型戸車)
ところで、実施例1の戸1では、その下端の両隅の一方に車輪突出量調整機能付き戸車10を装着し、他方には固定型の戸車40を装着した。本発明で言う固定型戸車40とは、車輪軸を移動させることで車輪の位置を調節でき、これにより相対的に戸全体の傾斜を調節できるが、車輪の回転に連動して車輪軸の位置が移動することはない戸車を指す。また固定型戸車40は、車輪の回転量に応じて車輪の突出量を調整することはできない。
具体的に、実施例1の戸1では図14に示す従来の調整戸車55等を採用した。つまり、車輪の位置を上下方向に移動させることで、戸全体を上下方向に移動調節できる上下調節機能を有する。同様の原理で、上下調節機能に加え、戸枠が備えられた室内外方向の傾斜を調節できる調整戸車を使用してもよい。この2次元方向に調節可能な調整戸車を採用することで戸の召合わせ部の接触や衝突も防止できる。
実施例1のように調整戸車の一方を固定型戸車40とすることで、戸枠2への戸1の嵌着が安定する。なぜなら、固定型戸車40は車輪軸の位置が移動しないため、戸と調整戸車の車輪の装着位置を固定でき、戸が安定して立直できる位置に調整戸車を装着できるからである。ただ、両方とも車輪突出量調整機能付き戸車10とすることもできる。これにより、傾斜の角度が微細なものから大きなものまでを精度良く調節できる傾斜修正範囲の広い戸1とできる。
(戸の調節方法)
以下に、図5を用いて、戸枠2の下枠2aが、水平な基準面3より弓なりに隆起した場合における、戸1の調節方法を説明する。図5において、戸1の下方における左側には車輪突出量調整機能付き戸車10、右側には固定型戸車40がそれぞれ装着されている。また、図5(a)の戸1は、戸1の傾斜を調節する前の状態であって、戸1は、隆起した下枠2aの一端、つまり縦枠2c近傍に位置している。この戸1は、ラック体11aの長尺方向における一端から他端までの車輪14の移動と、戸枠2の一方2cから他方2dまでの戸1の移動とを対応させている。また戸1は、図5(a)に示すように、左側の縦枠2cに接近して位置するときに、車輪14がラック体11aの回動軸16に近接する側(図の右端)にあるよう予め構成されている。この際、車輪突出量調整機能付き戸車10の車輪14の回転軸13は、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16と最も近接する位置にある。
また、図5(a)の戸1は、下枠2aの傾斜に同調して傾いている。具体的に、下枠2aの傾斜は、戸1の進行方向(図5における右方向)に従って上り勾配である。よって、図5(a)における戸1の右側が、戸1の左側よりも高くなっており、戸1は右上がりに傾いている。したがって、戸の側面4と縦枠2cとは平行に位置しないため、密接することができず隙間が生じてしまう。
この建て付けを改善するため、まず、固定型戸車40において、ユーザが手動により内枠51(図14参照)を外枠52に対して右に移動させることで、車輪軸50aが上に移動し、これに連動されて車輪50も上に移動する。内枠51の移動量を調節して、右上がりに傾いた戸1が基準面3とほぼ水平になるまで車輪50を戸1内に引っ込める。これにより、図5(b)に示すように、調整戸車10、40の車輪が、下枠2aの傾斜に対応しつつ当接しており、かつ、戸1の側面4と戸枠2の縦枠2cとが平行に位置するため、密接可能となる。この状態でユーザが、戸1を、下枠2aの他端、つまり他方の縦枠2dの方向へ水平に移動させる。戸1の移動にしたがって、調整戸車10、40の各々の調整戸車は回転する。この際、図5(c)に示すように、固定型戸車40の車輪軸50aの位置は水平方向に移動されない。一方、車輪突出量調整機能付き戸車10の回転軸13は、戸1の進行方向と逆方向に移動し、戸1が右側の縦枠2dに接近して位置するときに、車輪14はラック体11aの左端に到達するよう予め構成されている。つまり車輪14は、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16と最も離間される位置となる。
ところで、戸1が縦枠2dに近接するにつれて、下枠2aの傾斜は戸1の進行方向(図5(c)における右方向)に従って下っている。また、戸1の右側に装着された固定型戸車40の車輪50は基準位置よりも上方へ移動しているため、戸1自身が右下がりに傾斜を帯びている。つまり、下枠2aの右下がりの傾斜と、戸1自身の右下がりの傾斜とがあいまって、戸1は大きく右下がりに傾く。この傾きを修正するため、車輪突出量調整機能付き戸車10でもって戸1の左側を下げる。具体的には、ユーザが車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量調節ねじ17(図2、4参照)を回転させ、図5(c)において、矢印側(車輪14が上昇する側)に車輪突出量調整機能付き戸車10を回動させると、図5(d)に示すように、ラック体11aは左上がりに傾斜する。ラック体11aに連動して車輪14が上に移動し、つまり車輪14が戸1内に引っ込むことで、相対的に戸1の右下がりの傾きが解消されて、戸1は基準面3と水平になる。また、戸の側面4と縦枠2dも平行に位置し、両者は密接可能となる。
また、戸1は、戸車本体6の傾斜度を調節された車輪突出量調整機能付き戸車10において、傾斜度の具合を決定するラック体11aの回動量を保持しながら、逆方向(図5の左方向)に移動できる。つまりユーザによって戸1を移動させると、戸1がラック体11aの傾斜角度を維持しながら縦枠2c側へと折り返す際、図5(e)に示すように、車輪14の突出量を増加させながら、車輪突出量調整機能付き戸車10の回転軸13と、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16とが再接近する。回転軸13と回動軸16とが最も近接する位置における車輪14の突出量は、ラック体11aの傾斜には依存しないため、図5(a)及び(e)における車輪14の突出量はほぼ同じである。言い換えると戸枠2の左縦枠2c側では、ラック体11aの傾斜の調整前後においても、調整戸車10における車輪14の突出量に変化はなく、したがってもう一方の固定型戸車40でもって戸1が水平に調節された状態を維持している。なお、調整戸車10は次回ユーザが戸車本体6の傾斜度を調節するまで、前回調節された傾斜度を維持できる。なぜなら、戸車本体6の傾斜度の調整は、回動量調節体7とねじ受け18との螺合によって達成されるからである。また、図5(e)から図5(d)に示すように、再びユーザが戸1を戸枠の右縦枠2d側へ移動させると、車軸13及び車輪14はラック体11aの歯並びに沿ってラック体11aの左端から右端までを上昇する。したがって車輪14は、戸1に対する突出量を減少させながら回転移動し、戸枠2の右縦枠2d側では車輪14の突出量を最小として、図5(d)の状態を再現できる。従って戸1は弓なりに隆起した下枠2aにおいて、その側面4が縦枠2c、2dと平行に位置した建て付けの優れた戸となる。
さらに図6を用いて、略U字状に湾曲した下枠2aに勘合する戸1の調節方法を説明する。図6(a)の戸1は、左側の縦枠2cに接近して位置するときにおいて、車輪突出量調整機能付き戸車10の、回転軸13と回動軸16とは最も接近するよう予め構成されている。また、下枠2aは、縦枠2c近傍において戸1の進行方向(図6において右方向)に下り傾斜を帯びている。この傾斜に応じて、戸1も右下がりに傾いている。したがって、戸1の傾斜を修正し基準面3と水平にするために、固定型戸車40の車輪軸50aを下方に移動させることで車輪50を下に移動させる。すると、図6(b)に示すように、戸の側面4と戸枠2cは平行となり密接することが可能となる。この戸1を他方の縦枠2dの方向へ、水平に移動させると、図6(c)に示すように、戸1は右上がりに傾斜を帯びる。なぜなら、下枠2aは縦枠2dの近傍において上り傾斜を帯びているためである。さらに、固定型戸車40の車輪50が基準よりも多く突出しているため、戸1自身も右上がりに傾斜を帯びる。両者の傾斜が加算されて、戸1は右上がりに大きく傾く。この傾斜を解消するため、回動量調節ねじ17を回転させることにより、戸1の左側に装着された車輪突出量調整機能付き戸車10を矢印で示すように下方に回動させて、ラック体11aを左肩下がりに傾斜させることで、車輪14を下方に突出させる。これにより図6(d)に示すように、戸1の側面4は縦枠2dと密接可能となる。また、戸1を再び縦枠2c側に移動させると、図6(e)に示すように、ラック体11aの傾斜を保持したまま、車輪14は突出量を減少させながら、回動軸16側へと移動する。車輪突出量調整機能付き戸車10の回転軸13と、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16とが接近した際の車輪14の突出量は、縦枠2c近傍で先に調節した突出量とほぼ同じである。したがって戸1の側面4が縦枠2c、2dと平行に位置した建て付けの優れた戸となる。
このように、車輪の移動位置に応じて車輪の突出量を変化させる構成において、車輪と戸車本体の連結をラック&ピニオンの歯合とすることで、戸車本体と車輪との間で滑りを生じることなく、スムーズで安定した移動が可能となる。戸の開閉の際に車輪と戸車本体との間で空転が生じると、突出量が一定しなくなる虞があるが、上記のようなラック&ピニオンの構成によれば滑りが生じないので、常時車輪の移動量と突出量とを一定にでき、安定した利用が可能となる。
ところで、車輪突出量調整機能付き戸車10と固定型戸車40の装着位置は、戸1の左右どちら側でもよい。ただし、図5(a)、図6(a)に示すように、戸1は、下枠2aの一端で車輪14の回転軸13が車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16と最も近接する位置にあるよう予め構成されており、この状態において、他方の固定型戸車40の車輪50の突出量を調節する。この際の両戸車10、40の車輪の位置を基準として、戸1を下枠2aの他端側に移動させ、下枠2aの他端側における傾斜の角度を、回動量調節ねじ17を回転させることにより、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量を調節するものとする。これにより、両端の一方では上り坂に、他方では下り坂に傾斜を有するような、傾きの一定しない下枠2aに対応することができる。
実施例2の戸1aは、実施例1の戸1と同じ調整戸車10、40を逆の位置に装着したものである。部材の構造は同じであるため、その説明は省略し、戸1の傾斜の調節方法を説明する。図7に示す下枠2aは、水平な基準面3と比べて弓なりに隆起している。図7(a)に示す戸1aは、下枠2aの一端における縦枠2c近傍に位置する。この際の車輪突出量調整機能付き戸車10における車輪14の回転軸13は、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16と最も近接する位置となるよう予め構成されている。この状態で固定型戸車40の車輪50の突出量を増大させる方向へと車輪軸50aを移動させ、図7(b)に示すように、下枠2aの一端における戸1aを基準面3とほぼ水平に位置させる。さらに図7(c)に示すように、下枠2aの他端側に戸1aを移動させると、実施例1と同様、戸1aが大きく右下がりに傾く。またこの位置での車輪突出量調整機能付き戸車10における車輪14の回転軸13は、車輪突出量調整機能付き戸車10の回動軸16と最も離間するよう予め構成されている。実施例1と同様に、ユーザが回動量調節ねじ17を回転させて、戸1aが基準面3と平行になるよう車輪突出量調整機能付き戸車10の車輪14を増大させる方向にラック体11aを回動させると、図7(d)に示すように戸1aの側面4は、戸枠の縦枠2dと平行になる。さらに図7(e)に示すように、輪突出量調整機能付き戸車10の回動量を保持したまま、戸1aを他方の縦枠2c側へ再び移動させた際にも、戸1aの側面4と縦枠2cとの平行を維持しており、建て付けの優れた戸1aとできる。
さらに、戸1aは実施例1と同様に、図8に示す略U字状の湾曲した下枠2aにも対応できる。図8(a)の右下がりの戸1aを基準面3と水平になるよう、ユーザが手動により内枠51(図14参照)を外枠52に対して移動させることで、固定型戸車40の車輪50の突出量を減少させる方向(矢印に示す下方向)車輪軸50aを移動させる。戸1aを縦枠の他端側(図8(b)の矢印側)へと移動させると、図8(c)に示すように下枠2aと戸1a自身の傾斜の相乗効果によって、戸1aは右上がりに大きく傾く。図8(c)の車輪突出量調整機能付き戸車10は、回転軸13と回動軸16が最も離間した状態である。この状態より、ユーザは回動量調節ねじ17を回転させて、車輪突出量調整機能付き戸車10の車輪14の突出量が減少する方向(矢印の方向)へラック体11aを回動させる。これにより図8(d)に示すように戸1aは基準面3と水平になる。また、戸1aの車輪突出量調整機能付き戸車10の回動量を保ったまま、戸1aを一方の縦枠2c側(矢印側)へ再び移動させた際にも、図8(e)に示すように、戸1aの側面4は縦枠2c、2dとほぼ平行な建て付けの良い戸1aとできる。
さらに、実施例3の戸1bの一部拡大斜視図を図9に示す。この戸1bは回動量調節体7の構造が実施例1のそれとは異なる。その他の構造は同じであるため説明を省略する。なお、図9において、車輪突出量調整機能付き戸車10bの戸車本体6におけるカバー15の図示は省略されている。図9に示すように、ラック体11aの長手方向における端部であって、戸1bの表面と平行な面に回動用ラック19aが装着されている。回動用ラック19aは、複数の歯を有しており、この複数の歯は、ラック体11aの歯の並びと直交する向き(図9における上下方向)に並列されてなる。また、実施例3の戸1bは、回動用ラック19aの歯と噛み合う回動用ピニオン20aを有しており、回動用ピニオン20aの中心部には回動調節軸21の一端が嵌合され連結されている。さらに回動調節軸21の他端は、戸1bの側面4を貫通し、最端には回動用軸頭21aが連結されている。回動用軸頭21aの外面側には、−や+などのすり割りが形成されている。また、回動用軸頭21aは、戸1bの側面4の外方側に露出されてはいるが、回動用軸頭21aが戸1の側面4より外方側へ突出することはなく、側面4の外方側の表面と、回動用軸頭21aの表面はほぼ同一面上にあることが好ましい。これにより、戸1bと戸枠(図示せず)との密着性を高めることができる。
もしくは、回動用軸頭21aが、側面4より戸1bの内部へ奥まるように、回動調節軸21を短くしてもよい。これにより回動用軸頭21aが戸1bの外方に露出せず意匠性が高まる。ただし、戸1bの側面4に穴を設ける等を施して、戸1bの側面より、例えばドライバー等で、回動用軸頭21aに当接できる構造とする。これにより、戸1bを戸枠2に嵌合させたまま、後述する操作を行うことができる。
図9に示す実施例3の車輪突出量調整機能付き戸車10bを回動させる際は、戸1bの側面4より露出している回動調節軸21の回動用軸頭21aを、ねじ回し等を用いて回転させる。回動調節軸21の回転にともなって、これに連結している回動用ピニオン20aも連動して回転する。回動用ピニオン20aの歯に噛み合って、回動用ラック19aはほぼ上または下に移動し始める。これによりラック体11aは回動軸16を支軸に回動する。ラック体11aに連結された車輪14も、ラック体11aの動きに連動して回動する。すなわち相対的には車輪14のラック体11aからの突出度を調節でき、ひいては戸1bの傾斜角度を調節できる。
また、回動用ラック19aの歯を、回動軸16を中心として円弧状に並べ、この歯に対応する回動用ピニオン20aを傘形としてもよい。これにより、車輪突出量調整機能付き戸車10bの回動量が大きい場合にも対応できる調節範囲の大きい戸1bとなる。
さらに実施例4の戸1cの一部拡大斜視図を図10に示す。この戸1cは実施例1および3の車輪突出量調整機能付き戸車10、10bと回動量調節体7の構造のみが異なる車輪突出量調整機能付き戸車10cを有する。その他の構造は同じであるため説明を省略する。また、図10では、戸車本体6におけるカバー15の図示が省略されている。
図10に示すように、ラック体11aの長手方向における端面であって、戸1cの側面4との対向面11bは湾曲して形成されている。この端面11bは、回動軸16を支軸にして車輪突出量調整機能付き戸車10cが回動する際の、端面11bにおける円弧状の軌跡とほぼ同一の曲率を有する。また、端面11bには、複数の歯を有する回動用ラック19bが装着されており、歯筋がラック体11aの歯筋とほぼ平行になるよう、上下(図10における上下)に配列される。車輪突出量調整機能付き戸車10cは、この回動用ラック19bの歯に噛み合う回動用ピニオン20bを有する。また、回動用ピニオン20bの中心部には回転軸20cが貫通しており、この回転軸20cの両端は、図示していないが戸1cの表裏面と連結されている。さらに、車輪突出量調整機能付き戸車10cは、回動用ピニオン20bの歯と噛み合うウォーム22を有する。ウォーム22は、図10に示すように、回動用ピニオン20bの回転軸に対して垂直方向の回転軸を有し、ねじ状の歯筋を備える。ウォーム22側から回動用ピニオン20bを回転させる際、ウォーム22が1回転すると、回動用ピニオン20bの歯が1ピッチ分だけ進む。つまりウォーム22によって、回動用ピニオン20bの回転量を微細に調節することが可能となる。
実施例4では、ウォーム22の回転軸をウォーム軸22aと称す。ウォーム軸22aは戸1cの側面4を貫通しており、その端部には回動用軸頭21aが連続されている。回動用軸頭21aの構造及び位置等は実施例3と同様とし、その説明を省略する。
以下に車輪突出量調整機能付き戸車10cの回動方法を記す。ウォーム軸22aを介してウォーム22に連結する回動用軸頭21aには、−や+等のすり割りが形成されており、このすり割り形状に嵌合するドライバー等の工具を用いてウォーム22を回転させる。ウォーム22の回転に応じて、ウォーム22の歯と当接する回動用ピニオン20bが回転軸20cを支軸に回転する。さらに、この回動用ピニオン20bの回転により、回動用ピニオン20bの歯に噛み合わさる回動用ラック19bを介して、ラック体11aが回動軸16を中心に回動する。このラック体11aの動きに連動し、車輪14も回動し、戸1cにおける車輪14の突出量が変化する。これにより、車輪14近傍の戸1cが上下に高さを変え、相対的に戸1cの傾きを変化することができる。
上記の構造を備える実施例4の戸1cは、ウォーム22を介することで、車輪突出量調整機能付き戸車10cの微妙な回動量をも調節することができ、つまり戸1cの傾斜角度を詳細に調節することが可能となる。
上記のように、戸の位置、すなわち戸の移動と共に回転される車輪の回転量に応じて、車輪の突出量すなわち戸車本体の回動量も変化されて戸の傾斜量が変化するので、これを戸枠の傾斜角度に対応させることにより、戸枠の歪みが位置によって連続的に変化する場合でも戸の傾斜量を連続的に変化させて、戸当たりと縦枠との隙間を極減することができる。このように、戸当たりと縦枠との隙間を無くして戸の建て付けを改善するためには、戸枠の横枠が中間領域でどのように変形していても左右両端の戸が縦枠と当接する位置での戸の傾斜が補正できれば足りる。具体的には戸枠の左右で縦枠と戸当たりとの当接位置における戸車の位置での戸枠の各傾斜角度に応じて、車輪の突出量を調整することで、戸枠の左右で戸当たりとの隙間を極減できる。
また、回動軸の位置は実施例1〜4に示すように、戸車本体6の隅部に限定しない。実施例5として図11に示す車輪突出量調整機能付き戸車10dは、実施例1〜4の戸と比較して回動軸16bの装着位置のみが相違しており、その他の構造においては同様である。したがって同一もしくは同質の部材には実施例1〜4の戸と同一の符号を付しており、その説明を省略する。また、図11に示す車輪突出量調整機能付き戸車10dでは、車輪14の突出量を調節する回動量調節体7の構造も特に限定されず、種々のものを適用できる。さらに、ラック11の歯の並び方向において、ラック11をほぼ等分する中央線上には回動軸16bが設けられており、この回動軸16bはラック11の歯筋と平行方向に、カバー(図示せず)及びラック体11aを貫通し、その両端が戸1dの表裏面にて固定されている。つまり回動量調節体7によりラック体11aの回動量を決定する際、ラック体11aは、ラック11の長手方向の中央部に位置する回動軸16bを中心軸として、回動できる。この際、車輪14も車輪の回転軸13とともに、回動軸16bを中心軸として回動する。したがって車輪14は、回動軸16bから離間する位置にあればあるほど、ラック体11aの回動による上下方向の移動率が大きい。つまり車輪14がラック体11aの両端に位置するときは、ラック体11aの回動による車輪14の上下の移動幅が大きく、一方、車輪14がラック体11aの中央に位置するとき、すなわち車輪14の回転軸13とラック体11aの回動軸16bとが最も接近する位置では、ラック体11aの回動による車輪14の上下方向の移動率は小さい。また車輪14がラック体11aの中央に位置するときは、ラック体11aが回動されていかなる傾斜を帯びても、車輪14の回転軸13とラック体11aの回動軸16との距離が実質上変化しないため、したがって車輪14がラック体11aの中央に位置するときの車輪14の戸1dに対する相対的な突出量は、ラック体11aの傾斜度に依存せず略一定となる。
実施例5のラック体11aを有する戸1dは、図12に示す湾曲した戸枠の下枠2aに対して次のように適用される。なお、ここでは戸枠が左右対称に湾曲している場合を考える。また、戸1dに備わる2つの車輪について、一方は上記の車輪突出量調整機能戸車10dであり、他方は調節機能を有しない戸車41であって、両車輪の径はほぼ同じである。戸1dを戸枠の一方の縦枠2cから他方の縦枠2dへと移動させれば、車輪14の回転軸13はラックの一端から他端へと移動し、車輪14もこれに連動する。ただ、車輪の突出量を調節しない状態の戸1dでは、下枠の歪みに伴って傾斜を帯びるため、戸枠の縦枠と、戸の戸当たりとの間に隙間を生じて建て付けが悪い。以下に戸の調節方法を示す。図12(a)で示すように、下枠2aの中央域、すなわち下枠2aにおける湾曲の頂点領域においてラック体11aの回動軸16bと車輪14の回転軸13とが最も接近した位置関係を満たすように、戸1dを戸枠2に嵌合している。また、戸1dを戸枠2に嵌合させる初期状態において、戸1dが下枠2aの中央域にある際の両戸車の車輪軸は略水平であって、車輪14の突出量は戸車41の車輪の突出量と等しくなるよう予め構成している。すなわち戸1dは水平方向に維持されている。
図12(a)の状態の戸1dを、戸枠の一方(図12において左側)の縦枠2c方向へと移動させると、図12(b)に示すように、縦枠2cに接近するにつれて下枠2aは上り傾斜となるため、戸1dも同様の傾斜(図12(b)において右下がり傾斜)を帯びる。したがって、回動量調節体でもって、車輪14が図において上方へ移動するようラック体11aを回動させれば、戸1dから下方への車輪14の突出量が減少し、図12(c)に示されるよう戸枠の縦枠2cと戸1dの戸当たりとがほぼ平行となる。つまり隙間を生じない。続いて、ラック体11aの回動量を維持した戸1dを、ユーザが再び下枠2aの中央部へと移動させる(図12(d))につれて車輪14の回転軸13がラック体11aの傾斜に沿ってラック体11aの右端から左端へと下降していくことにより、徐々に車輪14の戸1dに対する突出量が増加する。ただし、上述のように、戸枠の中央域ではラック体11aの回動軸16bと車輪14の回転軸13とが最も接近するため、この域では、車輪14の突出量はラック体11aの傾斜に依存せず、図12(a)における突出量と同じである。したがって、車輪突出量調節機能付き戸車10dと戸車41との車輪の突出量が同一となり、戸1dの傾斜は水平を維持する。さらに戸1dを戸枠の他方の縦2d方向へと移動させれば、図12(e)に示すように、下枠2aは、縦枠2d方向において上がり勾配を有す。しかしながら、車輪14の回転軸13は傾斜を有するラックに沿って移動するため、戸1dが縦枠2dに接近するにつれ、車輪14の回転軸13がラック体11aの左端方向へ徐々に下降し、この結果、車輪14の突出量は大きくなる。したがって、戸1dは傾斜することなく水平状態を維持できるため、戸1dの戸当たりと戸枠の縦枠2dとが隙間なく当接可能となる。
また、上部に湾曲した下枠2aを有する戸枠に関しても、同様の手順とできる。すなわち、歪みが対称である一般的な戸枠は、概して隆起あるいは沈降の頂点が中央域に位置する。したがって、このような歪んだ戸枠2に対する戸当たりを改善するために、戸のラック体11aにおける回動軸16bの位置をラック11の略中央部とする実施例の戸1dは、戸枠の歪みの頂点域となりやすい下枠2aの中央域に戸1dが位置する状態で、車輪突出量調節機能付き戸車におけるラック体11aの回動軸16bと、車輪14の回転軸13とが最も接近した位置となるように戸1dを戸枠2に嵌合させる。この位置では、図12(a)に示すように戸1dの略中心が下枠2aの歪みの頂点域となりやすい中央域と重なるため、両方の戸車10d、41が歪みの頂点をまたぐ配置となる。この結果、両方の戸車10d、41の接地点の高さが略同一となり、すなわち両車輪の回転軸がほぼ水平となり、かつ両車輪の突出量がほぼ同一となるよう構成されるため、戸の水平を維持できる。したがって他方の戸車において、垂直方向における車輪の突出量を調節する必要がないため、他方の戸車の調節機能を不要とでき、一方のみの戸車の回動量を調節するだけで足りる。つまり、図13に示すように、戸1dが下枠の湾曲の頂点に位置する際の車輪の突出量を基準とし、戸枠の一端における下枠の歪みに対応するようラック体11aの回動量を設定すれば、自ずと戸枠の他端では適した車輪の突出量となる。これは戸枠の中央域から両縦枠までの距離がほぼ等しいからである。具体的に、戸枠の一端において、ユーザが回動量調節体7の回動調節軸21を回転させ、ラック体11a回動させることにより、戸1dに対する相対的な車輪14の突出量を変化させることができる。例えばhだけ車輪の突出量を増加させた場合、戸枠の中央域における車輪の突出量は基準に戻り、さらに戸枠の他端では自ずと車輪の突出量がhだけ減少する。結果として車輪は合計2hの高低差を得ることとなる。ラックの一端に回動軸16を設けた場合、ラック体の回動軸と車輪の回転軸とが最接近する戸枠の一端での車輪の突出量を基準とし、戸枠の他端までの車輪の突出量をカバーする分だけラック体11aを回動しなければならない。一方で、ラックの中央部に回動軸16bを設けた場合は、設定したラック体11aの回動量の2倍の車輪の突出変化量を得ることができる。また、戸に備わる片方の戸車のみを調節機能付き戸車10dとすれば足り、製造コストを低減できる上、戸の構造および使用方法を簡略化できる。
なお上記の例では回動軸16を固定軸としたが、回動軸自体も移動可能とすることができる。例えば回動軸を挿入する穴を、戸の移動方向に沿った長穴に形成することで、回動による車輪の突出量を調整できる。これにより、様々な傾斜角度をもった戸枠の歪みに対応可能とできる。
本発明の調整戸車及びこれを備えた戸は、レールが変形した場合にも対応できる車輪付きコンベアーや、可動間仕切り等に適用できる。
実施例1に係る戸の説明図である。 実施例1に係る戸の要部拡大平面図である。 実施例1に係る車輪突出量調整機能付き戸車の要部拡大斜視図である。 実施例1に係る戸の要部拡大斜視図である。 実施例1に係る戸の説明図である。 実施例1に係る戸の説明図である。 実施例2に係る戸の説明図である。 実施例2に係る戸の説明図である。 実施例3に係る戸の要部拡大斜視図である。 実施例4に係る戸の要部拡大斜視図である。 実施例5に係る戸の要部拡大斜視図である。 実施例5に係る戸の説明図である。 実施例5に係る戸の説明図である。 従来の調整戸車の平面図である。 従来の調整戸車の使用説明図である。 従来の調整戸車の使用説明図である。 従来の調整戸車の使用説明図である。 実施例1に係る戸の説明図である。
1、1a、1b、1c、1d…戸
2…戸枠
2a…下枠
2b…上枠
2c、2d…縦枠
3…基準面
4…戸の側面
5a…ストッパー
6…戸車本体
7…回動量調節体
10、10b、10c、10d…車輪突出量調整機能付き戸車
11…ラック
11a…ラック体
11b…ラック体の端面
12…ピニオン(小歯車)
13…回転軸
14…車輪
15…カバー
15a…カバーのスリット
16、16b…回動軸
17…回動量調節ねじ
17a…ねじ頭
18…ねじ受け
18a…ナット
19a、19b…回動用ラック
20a、20b…回動用ピニオン
20c…回転軸
21…回動調節軸
21a…回動用軸頭
22…ウォーム
22a…ウォーム軸
40…固定型戸車
41…戸車
50…車輪
50a…車輪軸
51…内枠
51a…斜め方向溝
52…外枠
52a…鉛直方向溝
53…保持枠
54…上下方向調整ネジ
55…調整戸車
d1、d2、d3…隙間

Claims (7)

  1. 直線状に配列された複数の歯を有するラック(11)と、
    前記ラック(11)の歯に噛み合うことができる歯が外周面上に複数配列されたピニオン(12)と、
    前記ピニオン(12)の中心部には、前記ラック(11)の歯の並びとほぼ垂直方向に貫通された回転軸(13)が備えられ、前記ラック(11)の歯と前記ピニオン(12)の歯が順次噛み合うことで、前記ピニオン(12)は前記回転軸(13)を軸に回転しながら、前記ラック(11)の歯の並びに沿って移動可能であり、
    前記ピニオン(12)の回転軸(13)を中心軸とし、前記ピニオン(12)の動きに連動する車輪(14)と、
    前記ラック(11)と連結されており、前記ラック(11)と前記ピニオン(12)の歯が連続して噛み合えるよう回転軸(13)の位置を決定できるカバー(15)と、
    から構成される戸車本体(6)を有する調整戸車であって、
    前記戸車本体(6)は、前記ラック(11)の歯の並びと平行方向において、前記戸車本体(6)の一端近傍あるいは前記ラック(11)を略等分する中央部に、前記ラック(11)の歯筋と平行方向に貫通する回動軸(16)を有し、
    前記戸車本体(6)は、前記回動軸(16)を支軸として回動可能であり、
    前記戸車本体(6)の回動に連動して前記車輪(14)が回動され、
    前記戸車本体(6)の他端近傍には、前記戸車本体(6)の回動量を決定する回動量調節体(7)を有することを特徴とする調整戸車。
  2. 請求項1に記載の調整戸車であって、
    前記回動量調節体(7)は、
    前記戸車本体(6)の、前記回動軸(16)と対向する端部に連結される雌ねじと、
    前記雌ねじに螺合できる雄ねじと、
    前記雄ねじの位置を保持可能なストッパー(5a)と、
    から構成され、
    前記雄ねじの回転に伴って移動する前記雌ねじの動きに連動して、前記戸車本体(6)は回動可能であり、
    前記雄ねじの回転量に応じて前記戸車本体(6)の回動量が決定可能であることを特徴とする調整戸車。
  3. 請求項1に記載の調整戸車であって、
    前記回動量調節体(7)は、
    前記戸車本体(6)の、前記回動軸(16)と対向する端部に固定される歯を有する回動用ラック(19a)と、
    前記回動用ラック(19a)に噛み合わせ可能な回動用ピニオン(20a)と、
    前記回動用ピニオン(20a)の中心軸であって、前記回動用ピニオン(20a)を回転可能な回動調節軸(21)と、
    から構成され、
    前記回動調節軸(21)の回転に伴って回転する前記回動用ピニオン(20a)により、前記回動用ラック(19a)を介して戸車本体(6)を回動可能であり、
    前記回動調節軸(21)の回転量に応じて前記戸車本体(6)の回動量が決定可能であることを特徴とする調整戸車。
  4. 戸の進行方向に略水平である下枠(2a)と、前記下枠(2a)と垂直方向に連結される縦枠(2c,2d)とで形成される略矩形状の戸枠(2)内に嵌合可能な戸であって、
    前記下枠(2a)と面する底面の隅部に設けられ、回転軸を中心に回転自在に装着された複数の車輪と、
    前記複数の車輪の内少なくとも一つは、下枠(2a)側に進退させる突出量を調整可能な突出量調整体と、
    を備え、
    前記突出量調整体は、戸の移動により前記車輪が回転される際、車輪の回転量に応じて車輪の突出量が変化するよう構成してなることを特徴とする戸。
  5. 請求項4に記載の戸であって、
    前記突出量調整体が、前記戸車本体(6)の回動量を調節する回動量調節体(7)であることを特徴とする戸。
  6. 戸の進行方向に略水平である下枠(2a)と、前記下枠(2a)と垂直方向に連結される縦枠(2c,2d)とで形成される略矩形状の戸枠(2)内に嵌合可能な戸であって、
    前記戸は、
    直線状に配列された複数の歯を有するラック(11)と、
    前記ラック(11)の歯に噛み合うことができる歯が外周面上に複数配列されたピニオン(12)と、
    前記ピニオン(12)の中心部には、前記ラック(11)の歯の並びとほぼ垂直方向に貫通された回転軸(13)が備えられ、前記ラック(11)の歯と前記ピニオン(12)の歯が順次噛み合うことで、前記ピニオン(12)は前記回転軸(13)を軸に回転しながら、前記ラック(11)の歯の並びに沿って移動可能であり、
    前記ピニオン(12)の回転軸(13)を中心軸とし、前記ピニオン(12)の動きに連動する車輪(14)と、
    前記ラック(11)と連結されており、前記ラック(11)と前記ピニオン(12)の歯が連続して噛み合えるよう回転軸(13)の位置を決定できるカバー(15)と、
    から構成される戸車本体(6)を有する調整戸車を備えており、
    前記戸車本体(6)は、前記ラック(11)の歯の並びと平行方向において、前記戸車本体(6)の一端近傍あるいは前記ラック(11)を略等分する中央部に、前記ラック(11)の歯筋と平行方向に貫通する回動軸(16)を有し、
    前記戸車本体(6)は、前記回動軸(16)を支軸として回動可能であり、
    前記戸車本体(6)の回動に連動して前記車輪(14)が回動され、
    前記戸車本体(6)の他端近傍には、前記戸車本体(6)の回動量を決定する回動量調節体(7)を有することを特徴とする調整戸車を備えた戸。
  7. 請求項5または6に記載の戸であって、
    前記戸の戸当たり側より、前記回動量調節体(7)を用いて前記戸車本体(6)の回動量を調節できることを特徴とする戸。
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