JP4511581B2 - ズームレンズ - Google Patents

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Description

本発明は、ズームレンズに関するものである。
銀塩カメラやデジタルカメラのズーム撮影光学系やズームファインダー光学系は、小型であることや変倍比が高いことが要求される。この二つの要求は互いに相反する要求であり、これら要求を特に高い次元でバランスさせることが必要である。
従来、ズーム撮影光学系は、携帯時の全長が短くなるように、沈胴式にしたり、広角端や望遠端での全長を短くするために正、負の2群ズームや正、正、負の3群ズームを用いている。
しかし、前記の撮影光学系は沈胴時を含めてズーム群の移動量が大であり、レンズ系の全長が長くなるだけではなく、鏡枠構造が複雑になり、またカメラ全体が大型になる等の欠点があった。
また、ズーム群を移動させるための移動量を確保するために最終的にレンズ系の全長が長くなる。逆にズーム群の移動量を小にしてしかも変倍比を高くするためには、フォーカシング機構等に非常に緻密な精度が要求され、コストや性能等への影響が大になる。
また、屈折力可変光学素子を用いて移動群を減らし、またこの素子に像面補正機能を負担させるようにしたズーム撮影光学系が知られている。
この屈折力可変光学素子は、液晶などの屈折率を変化させるようにした素子や形状を変化させる素子等である。この屈折力可変光学素子の具体例として、特開平7−151908号公報や特開平7−49404号公報に記載された素子が知られている。これら素子は圧力等によりレンズの形状を変化させることにより屈折力を変化させる素子である。また、他の屈折力可変素子として、特開平10−48597号公報や特開平10−73758号公報等に記載された素子がある。これら素子は電気的な作用によって媒質の屈折率を変化させる液晶等を用いた素子であり、上記公報には、その光学系への応用が記載されている。
これら屈折力可変光学素子を用いてズーム撮影光学系の、フォーカシング機能を分担させた従来例として特開昭60−254014号公報や特開昭63−179309号公報に記載された光学系が知られている。これら光学系は、ズーミングに伴う像面の変動を前記のような屈折力可変素子を用いて補正するようにしている。
また、屈折力可変素子を用いたズーム撮影光学系の従来例として、特開昭63−208818号公報に記載された光学系は、屈折力可変素子を用いることにより複数のズーム群の間隔を変化させることなしにズーミングを行なう光学系である。
また屈折力可変素子を用いることによりフォーカシングを行なうようにした光学系として、特開昭61−284719号公報等に記載された光学系が知られている。
上記の屈折力可変素子を用いた光学系の従来例は、屈折力可変素子そのものの屈折力の変化が小さいという欠点がある。
また上記従来例は、小型であってしかも変倍比が高いズーム光学系としては、不十分である。
本発明は、小型でありかつ高変倍比のズーム撮影光学系を提供するものである。
本発明のズームレンズは、後に述べる第4の構成を有するレンズ系、即ち少なくとも一つのフォーカシングレンズ群とその像側に位置する少なくとも一つのレンズ群を有し、前記フォーカシングレンズ群又はその物体側のレンズ群中に少なくとも一つの屈折力可変光学素子を有し、(βR(W)−βR(T))と(φV(W)−φV(T))の積が負であり、つまり下記条件(4)を満足するレンズ系である。
(4) (βR(W)−βR(T))(φV(W)−φV(T))<0
ただし、βR(W)、βR(T)は夫々広角端および望遠端におけるフォーカシング群より像側のレンズ群の倍率、φV(W)、φV(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群の焦点距離の逆数でディメンジョンはmm -1 である。
本発明のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群よりなり、各レンズ群が異なる軌跡にて移動することにより変倍を行なうレンズ系であって、各レンズ群に屈折力可変光学素子を設けたことを特徴とするレンズ系である。
本発明のズームレンズは、上記のように少なくとも二つのレンズ群を異なる軌跡にて移動させることにより変倍と共に像面位置を補正することが可能であり、しかもこれらレンズ群中に屈折力可変光学素子を設けることによりこの光学素子の屈折力を変化させて変倍時のレンズ群の移動量が小であってしかも高い変倍比が得られるようにした。
つまり本発明のズームレンズは、変倍時のレンズ群の移動量が小でありしたがってレンズ系を小型にし得ると共に高い変倍比を得ることが可能である。
また、変倍時のレンズ群の移動量が同じ従来のズームレンズと比べて極めて高い変倍比のズームレンズになし得る。また変倍時におけるレンズ群の移動量が小さいために枠機構の構成が容易になり、また枠の径や沈胴量を確保しやすくなる。
また、本発明の他の第2の構成のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群を有し、それらレンズ群を異なる軌跡を有するように移動させて広角端から望遠端へ変倍を行なうレンズ系であって、レンズ群のうちの少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有していて、このレンズ群が下記条件(1)を満足することを特徴とするものである。
(1) φV(T)<φV(W)
ただし、φV(T)は屈折力可変光学素子を有するレンズ群の望遠端における屈折力(焦点距離の逆数)、φV(W)は屈折力可変光学素子を有するレンズ群の広角端における屈折力(焦点距離の逆数)である。尚φVのディメンジョンはmm-1である。
本発明の第2の構成のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群間の間隔を変化させることによって全系の焦点距離を変化させると共に、これらレンズ群を夫々異なる軌跡にて移動させることにより像面を一定にするようにしている。更に屈折力可変光学素子を有する少なくとも一つのレンズ群の屈折力が条件(1)を満足するようにして変倍比が一層大になるようにしたものである。つまり、広角端から望遠端への変倍に際して、屈折力可変光学素子を有するレンズ群の屈折力が負の方向に変化するようにして変倍比を大にすることが可能になる。また、同一の変倍比に対してレンズ群の間隔の変化量を少なくすることができ小型なレンズ系になし得る。
この条件(1)において、φV(T)=φV(W)の場合も、変倍比を大にするか同一の変倍比に対しレンズ群の間隔の変化量を小にするという効果を得ることが可能である。しかし条件(1)を満足すれば上記効果がより顕著に得られる。
また、本発明の第3の構成のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍の際に夫々のレンズ群が異なる軌跡でもって移動するレンズ系で、移動するレンズ群のうちの少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有していて、その物体側にレンズ群を有し下記条件(2)を満足することを特徴とする。
(2) (DF(W)−DF(T))/(HF(W)−HF(T))>0
ただし、DF(W)、DF(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群とその物体側に位置するレンズ群との間の間隔、HF(W)、HF(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群の前側主点位置である。
ここで前側主点位置とはレンズ群の最も前方のレンズ面(レンズ群の最も物体側のレンズ面)から前側主点までの距離のことである。
前述のように、本発明のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群間の間隔を変化させることにより焦点距離を変化させると共に、これら二つのレンズを夫々異なった軌跡で移動させることによって像面を一定に保つようにしたレンズ系で、少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有し、このレンズ群とその物体側のレンズ群との間のレンズ群とが前記条件(2)を満足するようにして変倍比が大になるようにしたレンズ系である。つまり、前記条件(2)を満足すれば広角端から望遠端への変倍において、屈折力可変光学素子を含むレンズ群とその物体側のレンズ群との間隔の変化量に比べて主点位置の変化量が大になり、したがって移動量に比べて変倍比が一層大になる。
このように条件(2)を満足するレンズ系は、小型であって変倍比を大にすることが可能である。
また、本発明の第4の構成のズームレンズは、レンズ群中に少なくとも一つのフォーカシングのために移動するフォーカシング群を有していて、このフォーカシング群又はフォーカシング群よりも物体側に位置するレンズ群に少なくとも一つの屈折力可変光学素子を有しており、(βR(W)−βR(T))と(φV(W)−φV(T))の積が負である。つまり下記の条件(4)を満足するものである。
(4) (βR(W)−βR(T))(φV(W)−φV(T))<0
ただし、βR(W)、βR(T)は夫々広角端あるいは望遠端におけるフォーカシング群よりも像側のレンズ群の倍率である。
この条件(4)を満足することにより、広角端から望遠端までの全変倍領域内の各焦点距離においてフォーカシングを行なう際にフォーカシング群の感度(フォーカシング群を移動させた時のその移動量つまり単位移動量に対する像面の移動量)の変化を緩和することができる。
また、本発明の第5の構成のズームレンズは、少なくとも二つのレンズ群を有し、これらレンズ群が広角端から望遠端への変倍に際し、夫々異なった軌跡をもって移動するレンズ系で、上記レンズ群のうちの少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有していて、この屈折力可変光学素子を有するレンズ群の像側に他のレンズ群を有し、下記条件(3)を満足することを特徴とする。
(3) (DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))<0
ただし、DR(W)、DR(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群とその像側のレンズ群との間隔、HR(W)、HR(T)は、夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群の後側主点位置である。
ここで、後側主点位置とは、レンズ群の最も後方のレンズ面(レンズ群の最も像側のレンズ面)から後側主点までの距離のことである。
この第5の構成のレンズ系のように少なくとも二つのレンズ群を有し、これらレンズ群の間隔を変化させてズームレンズ全系の焦点距離を変化させまたこれらレンズ群を異なる軌跡にて移動させることにより像面位置を常に一定に保つことができる。
またレンズ群のうちの少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有し、このレンズ群とその像側のレンズ群とが条件(3)を満足するようにすれば、変倍比を更に大にすることができる。つまりこの条件(3)を満足すれば、広角端から望遠端への変倍の際の屈折力可変光学素子を含むレンズ群とその像側のレンズ群の間の間隔の変化量に比べ主点位置の変化量が大になり、したがって小型で変倍比の大きなレンズ系になし得る。
次に本発明のズームレンズにおいて用いる屈折力可変光学素子としては、素子そのものの屈折力が変化するものと、素子そのものの屈折力は変化せず素子の形状が変化することにより屈折力が変化するものと、その両方が変化することにより屈折力が変化するものとがある。
また屈折力可変光学素子の屈折力が変化するものと、主点位置が変化するものと、両方の機能を備えたものとがある。
フォーカシング群と少なくとも一つのレンズ群を含むズームレンズで、フォーカシングの際のフォーカシング群の感度の変化を緩和し得るという効果を有する。
本発明のズームレンズの実施の形態は、図1乃至図6に示す通りで、これら実施の形態の各群の焦点距離、主点位置、群間隔、全系の焦点距離、全長等は次の表1〜表6に示す通りである。
また表7、8は本発明の各実施の形態を従来例と比較するために示した図13、図14のズームレンズの各群の焦点距離、主点位置等を示している。
表1(第1の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =30.0 HF1(W)=4 HR1(W)=-4 D1(W)=14.65
第2群(G2) f2(W) =-32.2 HF2(W)=4 HR2(W)=-4 D2(W)=5.52
全系 f(W)=38.9 L(W)=36.17
(第1の望遠端T1)
第1群(G1) f1(T1)=33.3 HF1(T1)=4 HR1(T1)=-4 D1(T1)=5.23
第2群(G2) f2(T1)=-29 HF2(T1)=4 HR2(T1)=-4 D2(T1)=61.5
全系 f(T1) =108.6 L(T1) =82.83
(第2の望遠端T2)
第1群(G1) f1(T2)=33.3 HF1(T2)=4 HR1(T2)=-4 D1(T2)=1
第2群(G2) f2(T2)=-29 HF2(T2)=4 HR2(T2)=-4 D2(T2)=147.2
全系 f(T2) =207.1 L(T2)=164.2
φV(W)=−0.03106、φV(T1)=−0.0345
φV(T2)=−0.0345
φV(T1)<φV(W)
φV(T2)<φV(W)
表2(第2の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =30 HF1(W)=4 HR1(W)=-4 D1(W)=14.65
第2群(G2) f2(W) =-29 HF2(W)=4 HR2(W)=-4 D2(W)=5.85
全系 f(W)=40.2 L(W)=36.5 フォーカシング感度=0.79
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =33.3 HF1(T)=4 HR1(T)=-4 D1(T)=5.23
第2群(G2) f2(T) =-29 HF2(T)=4 HR2(T)=-4 D2(T)=61.5
全系 f(T)=108.8 L(T)=82.8 フォーカシング感度=9.63
φV(W)=0.0333、φV(T)=0.0300
φV(T)<φV(W)
βR(W)=1.34、βR(T)=3.267267
φV(W)=0.0333、φV(T)=0.0300
βR(W)−βR(T)=−1.927267
φR(W)−φR(T)=0.0033
(βR(W)−βR(T))(φR(W)−φR(T))
=−0.0063599<0
表3(第3の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =63 HF1(W)=5 HR1(W)=-5 D1(W)=3.48
第2群(G2) f2(W) =29.3 HF2(W)=10 HR2(W)=-3 D2(W)=12.32
第3群(G3) f3(W) =-20.2 HF3(W)=-5 HR3(W)=-8 D3(W)=3.56
全系 f(W)=39.3 L(W)=45.36 フォーカシング感度=2.08
(第1の望遠端T1)
第1群(G1) f1(T1)=63 HF1(T1)=5 HR1(T1)=-5 D1(T1)=12.49
第2群(G2) f2(T1)=32.6 HF2(T1)=10 HR2(T1)=-3 D2(T1)=3.31
第3群(G3) f3(T1)=-20.2 HF3(T1)=-5 HR3(T1)=-8 D3(T1)=62.17
全系 f(T1) =134.9 L(T1) =103.97 フォーカシング感度=15.43
(第2の望遠端T2)
第1群(G1) f1(T2)=63 HF1(T2)=5 HR1(T2)=-5 D1(T2)=13.86
第2群(G2) f2(T2)=32.6 HF2(T2)=10 HR2(T2)=-3 D2(T2)=1.94
第3群(G3) f3(T2)=-20.2 HF3(T2)=-5 HR3(T2)=-8 D3(T2)=89.67
全系 f(T2) =179.58 L(T2)=131.47
φV(W)=0.0341、φV(T1)=0.0307
φV(T2)=0.0307
φV(T1)<φV(W)
φV(T2)<φV(W)
βR(W)=1.571659、βR(T1)=4.473678
φV(W)=0.0341、φV(T1)=0.0307
βR(W)−βR(T1)=−2.902019
φR(W)−φV(T1)=0.0034
(βR(W)−βR(T1))(φR(W)−φR(T1))
=−0.0098668<0
βR(T2)=7.181643、φV(T2)=0.0307
βR(W)−βR(T2)=−5.609984
φR(W)−φV(T2)=0.0034
(βR(W)−βR(T2))(φR(W)−φR(T2))
=−0.0190739<0
表4(第4の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =63 HF1(W)=5 HR1(W)=-5 D1(W)=3.48
第2群(G2) f2(W) =29.3 HF2(W)=9 HR2(W)=-4 D2(W)=12.32
第3群(G3) f3(W) =-20.2 HF3(W)=-5 HR3(W)=-8 D3(W)=1.6
全系 f(W)=36.4 L(W)=43.4
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =63 HF1(T)=5 HR1(T)=-5 D1(T)=13.86
第2群(G2) f2(T) =29.3 HF2(T)=11 HR2(T)=-2 D2(T)=1.94
第3群(G3) f3(T) =-20.2 HF3(T)=-5 HR3(T)=-8 D3(T)=85.92
全系 f(T)=167.2 L(T)=127.7
φV(W)=0.0341、φV(T)=0.0341
φV(W)=φV(T)
DF(W)=3.48、DF(T)=13.86
HF(W)=9、HF(T)=11
DF(W)−DF(T)=−10.38
HF(W)−HF(T)=−2
(DF(W)−DF(T))/(HF(W)−HF(T))
=5.19>0
DR(W)=12.32、DR(T)=1.94
HR(W)=−4、HR(T)=−2
DR(W)−DR(T)=10.38
HR(W)−HR(T)=−2
(DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))=−5.19<0
表5(第5の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =63 HF1(W)=5 HR1(W)=-5 D1(W)=3.48
第2群(G2) f2(W) =29.3 HF2(W)=9 HR2(W)=-4 D2(W)=12.32
第3群(G3) f3(W) =-20.2 HF3(W)=-5 HR3(W)=-8 D3(W)=1.6
全系 f(W)=36.4 L(W)=43.4
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =63 HF1(T)=5 HR1(T)=-5 D1(T)=13.86
第2群(G2) f2(T) =32.6 HF2(T)=11 HR2(T)=-2 D2(T)=1.94
第3群(G3) f3(T) =-20.2 HF3(T)=-5 HR3(T)=-8 D3(T)=122.79
全系 f(T)=233.6 L(T)=164.6
φV(W)=0.0341、φV(T)=0.0307
φV(T)<φV(W)
DF(W)=3.48、DF(T)=13.86
HF(W)=9、HF(T)=11
DF(W)−DF(T)=−10.38
HF(W)−HF(T)=−2
(DF(W)−DF(T))/(HF(W)−HF(T))
=5.19>0
DR(W)=12.32、DR(T)=1.94
HR(W)=−4、HR(T)=−2
DR(W)−DR(T)=10.38
HR(W)−HR(T)=−2
(DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))=−5.19<0
表6(第6の実施の形態)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =63 HF1(W)=6 HR1(W)=-4 D1(W)=3.48
第2群(G2) f2(W) =29.3 HF2(W)=10 HR2(W)=-3 D2(W)=13.32
第3群(G3) f3(W) =-22.4 HF3(W)=-5 HR3(W)=-8 D3(W)=1.17
全系 f(W)=34.8 L(W)=44
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =70 HF1(T)=5 HR1(T)=-5 D1(T)=13.86
第2群(G2) f2(T) =29.3 HF2(T)=10 HR2(T)=-3 D2(T)=1.94
第3群(G3) f3(T) =-20.2 HF3(T)=-6 HR3(T)=-9 D3(T)=173.67
全系 f(T)=292.7 L(T)=215.5
(第1群)
φV(W)=0.0159、φV(T)=0.0143
φV(T)<φV(W)
DR(W)=3.48、DR(T)=13.86
HR(W)=−4、HR(T)=−5
DR(W)−DR(T)=−10.38
HR(W)−HR(T)=1
(DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))=−10.38<0(第3群)
φV(W)=−0.0446、φV(T)=−0.0495
φV(T)<φV(W)
DF(W)=13.32、DF(T)=1.94
HF(W)=−5、HF(T)=−6
DF(W)−DF(T)=11.38
HF(W)−HF(T)=1
(DF(W)−DF(T))/(HF(W)−HF(T))
=11.38>0
DR(W)=1.17、DR(T)=173.67
HR(W)=−8、HR(T)=−9
DR(W)−DR(T)=−172.50
HR(W)−HR(T)=1
(DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))
=−172.50<0
表7(従来例1)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =30 HF1(W)=4 HR1(W)=-4 D1(W)=14.65
第2群(G2) f2(W) =-29 HF2(W)=4 HR2(W)=-4 D2(W)=5.85
全系 f(W)=40.2 L(W)=36.5 フォーカシング感度=0.79
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =30.0 HF1(T)=4 HR1(T)=-4 D1(T)=1
第2群(G2) f2(T) =-29.0 HF2(T)=4 HR2(T)=-4 D2(T)=72.13
全系 f(T)=108.8 L(T)=89.1 フォーカシング感度=12.12
表8(従来例2)
(広角端W)
第1群(G1) f1(W) =63 HF1(W)=5 HR1(W)=-5 D1(W)=3.48
第2群(G2) f2(W) =29.3 HF2(W)=10 HR2(W)=-3 D2(W)=12.32
第3群(G3) f3(W) =-20.2 HF3(W)=-5 HR3(W)=-8 D2(W)=3.56
全系 f(W)=39.3 L(W)=45.36 フォーカシング感度=2.08
(望遠端T)
第1群(G1) f1(T) =63 HF1(T)=5 HR1(T)=-5 D1(T)=13.86
第2群(G2) f2(T) =29.3 HF2(T)=10 HR2(T)=-3 D2(T)=1.94
第3群(G2) f3(T) =-20.2 HF3(T)=-5 HR3(T)=-8 D3(T)=65.39
全系 f(T)=134.9 L(T)=107.2 フォーカシング感度=16.88

上記表において、f1(W)、f1(T1)、f1(T2)は第1群G1の夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における焦点距離、HF1(W)、HF1(T1)、HF1(T2)は第1群G1の夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における前側主点位置、HR1(W)、HR1(T1)、HR1(T2)は第1群G1の夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における後側主点位置、D1(W)、D1(T1)、D1(T2)は夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端の第1群G1と第2群G2の群間隔、D2(W)、D2(T1)、D2(T2)は夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における第2群G2と第3群G3の群間隔、または2群構成の場合は第2群G2と像面の間隔、D3(W)、D3(T1)、D3(T2)は夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における第3群G3と像面との間隔、f(W)、f(T1)、f(T2)は夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における全系の焦点距離、L(W)、L(T1)、L(T2)は夫々広角端、第1の望遠端、第2の望遠端における全長(第1群G1の最も物体側の面から像面Iまでの長さ)であって、これらの単位はいずれもmmである。またフォーカシング感度はフォーカシング群を0.01mm動かした時の像面の移動量を100倍した値である。
以上の実施の形態のうち、図1、2に示す第1、2の実施の形態は、図13に示す正、負のレンズ群よりなる2群ズームレンズである表7の従来例1のレンズ群中に屈折力可変光学素子を適用した例である。
本発明の第1の実施の形態のズームレンズは、図1に示すように、正の屈折力の第1群G1と負の屈折力の第2群G2とよりなり、第1群G1と第2群G2に屈折力可変光学素子を含んだズームレンズであり、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群が異なる軌跡にて物体側へ移動するものである。また第1群は屈折力可変光学素子の作用により正の屈折力を弱くし、第2群は屈折力可変光学素子の作用により負の屈折力を強くしている。
即ち、本発明の第1の実施の形態のズームレンズは、表1に示すように第1群と第2群の焦点距離f1およびf2が広角端f1(W)およびf2(W)と望遠端f1(T)およびf2(T)とで相違し、第1群の焦点距離は広角端と望遠端とではf1(W)=30.0mmからf1(T)=33.3mmと長くなり、また第2群の焦点距離は|f2(W)|=32.2mmから|f2(T)|=29mmと短くなっている。このように、第1群と第2群の屈折力はいずれも屈折力可変光学素子により前述のように第1群が正で弱くなりあるいは第2群が負で強くなっている。またf1(W)<f1(T)、f2(W)<f2(T)であり、いずれも条件(1)を満足する。
この第1の実施の形態において、第1の望遠端T1は全系の焦点距離を従来例1の全系の焦点距離とほぼ同じ値にした。このように従来例1のズームレンズとほぼ同じ変倍比であってしかもズーム間隔の変化量およびレンズ系の全長がこの従来例に比べて小である。尚ズーム移動量、全長を従来例と同じ値にすれば変倍比を大にすることが可能である。
第1の実施の形態の第2の望遠端は、群間隔D1(T2)を従来例1と同じにしたもので、これにより変倍比を大にした。前記のように従来例1のズームレンズの変倍比は約2.7であり、本発明の第1の実施の形態の広角端(W)から第1の望遠端(T1)までの変倍比は約2.8であり、従来例1のズームレンズの変倍比と同じ程度であるが、広角端(W)から第2の望遠端(T2)までの変倍比は約5.3であって2倍近くの変倍比である。
このように、この第1の実施の形態のズームレンズは、全系の焦点距離を更に長い第2の望遠端(T2)まで長くすることにより変倍比を高くすることが可能である。
以上述べたように、この第1の実施の形態のズームレンズは、第1群、第2群の両レンズ群に屈折力可変光学素子を有するレンズ系で、この屈折力可変光学素子の作用により第1群、第2群の屈折力を広角端から望遠端への変倍に際して変化させることによって、変倍比を小にすることなしに一層全長の短い小型のレンズ系にしたものである。
第2の実施の形態のズームレンズは、図2に示す通りの構成で、正の屈折力の第1群と負の屈折力の第2群を有し、第1群と第2群の間隔を狭めながら両レンズ群を物体側へ移動して広角端から望遠端への変倍を行なう。
この第2の実施の形態は、第1群が屈折力可変素子を有し、前述の広角端から望遠端への変化の際に第1群と第2群の間隔を狭めながら物体側に移動すると共に屈折力可変素子の作用により第1群の正の屈折力を弱くする。つまり、表2に示すように第1群の広角端での焦点距離は、f1(W)=30であり、また望遠端までの焦点距離は、f1(T)=33.3であって、第1群の焦点距離f1は、f1(W)<f1(T)であり、条件(1)を満足する。これによって、図13、表7の従来例1と同じ変倍比で、レンズ系の全長が小になっている。
この第2の実施の形態は、第1群の屈折力可変光学素子の作用によりズーム間隔の変化量を小にし、全長の短い小型なレンズ系にしたものである。
またこの第2の実施の形態は、第1群によりフォーカシングが行なわれ、しかもそのフォーカシング感度は小である。
尚、第2の実施の形態は望遠端が一つのみ記載してある。
この第2の実施の形態は、第1群G1を屈折力可変光学素子を有するレンズ群にしたもので、屈折力可変光学素子の作用により第1群G1の屈折力を変化させることにより、従来例1と変倍比が同じであって全長を短縮した。また、前記屈折力可変光学素子の作用によりフォーカシング感度を小にした。
第3、第4、第5、第6の実施の形態のズームレンズは、夫々図3、図4、図5、図6に示す通りであって、物体側より順に、正の屈折力の第1群G1と、正の屈折力第2群G2と、負の屈折力の第3群G3とよりなり、第1群G1と第3群G3とが一体に物体側へ移動し、第2群G2が異なる軌跡で物体側へ移動する。また、第1群G1と第3群G3を一体に移動させずにすべてのレンズ群を異なる軌跡で物体側へ移動させてもよい。これらの実施の形態は、図14、表8に示す従来例2と類似の構成で、屈折力可変光学素子を用いたものである。
第3の実施の形態のズームレンズは、第2群に屈折力可変光学素子を有するレンズ系で、広角端から望遠端への変倍の際に第1群G1と第2群G2とは間隔を広くしながら物体側へまた第3群G3は、第2群G2との間隔を狭めながら物体側へ移動する。また、第2群G2中に屈折力可変光学素子を用いることにより第2群G2の屈折力を弱くしている。
この第3の実施の形態は、第1の望遠端T1が従来例2の望遠端と全系の焦点距離を等しい値にしたもので、また、第2の望遠端T2は第2群と第3群の群間隔D2(T2)を従来例2の群間隔D2(T2)と等しくしたものである。
即ち、本発明の第3の実施の形態は、表3に示すように第2群G2の焦点距離f2は、広角端がf2(W)=29.3mmであるのに対し、第1の望遠端はf2(T1)=32.6mmであって、f2(W)<f2(T1)であり、条件(1)を満足する。
このように第3の実施例は、第2群に屈折力可変光学素子を有することによりこの実施の形態と同じ構成である図14、表8に示す従来例2のズームレンズと比べて第1の望遠端においてズーム間隔の変化量が少なく、また全長が短い。 また、第2の望遠端T2においては、変倍比が約4.6で大である。
このように第3の実施の形態のレンズ系は正、正、負の3群構成のズームレンズであって、第2群G2の屈折力可変光学素子の作用により従来例と等しい変倍比で全長が短く小型にしたレンズ系である。また、第2群と第3群の群間隔の変化量が同じで変倍比を大にし得る。
またこの第3の実施の形態は、屈折力可変光学素子を有する第2群G2によりフォーカシングを行なうもので、これによりフォーカシング感度が小である。
第4の実施の形態のズームレンズは、第2群G2中に屈折力可変光学素子を設けたものである。このズームレンズは、広角端から望遠端への変倍に際し、第1群G1と第2群G2は間隔を広げながら物体側に移動し、第2群G2と、第2群G2と第3群G3は、間隔を狭めながら物体側へ移動させる。
この第4の実施の形態のズームレンズは、第2群G2に屈折力可変光学素子を有するが、第2群G2の焦点距離は変化せずその物体側および像側主点位置を変化させる。つまり、表4に示すように第1群G1の主点位置HF1、HR1は、広角端がHF1(W)=5mm、HR1(W)=−5mm、望遠端がHF1(T)=5mm、HR1(T)=−5mm、第2群G2の主点位置HF2、HR2は、広角端がHF2(W)=9mm、HR2(W)=−4mmであり、また望遠端がHF2(T)=11mm、HR2(T)=−2mm、第3群G3の主点位置HF3、HR3は広角端がHF3(W)=−5mm、HR3(W)=−8mm、望遠端がHF3(T)=−5mm、HR3(T)=−8mmであり、屈折力可変光学素子を有する第2群Gの主点位置が変化している。このように第1群G1と第2群G2の主点間隔、第2群G2と第3群G3の主点間隔が広角端から望遠端への変倍において変化している。
一方表8に示す従来例2のズームレンズは、第1群G1の主点位置HF1、HR1は広角端、望遠端共にHF1(W)=HF1(T)=5mm、HR1(W)=HR1(T)=−5mm、第2群G2の主点位置HF2、HR2はHF2(W)=HF2(T)=10mm、HR2(W)=HR2(T)=−3mm、第3群G3の主点位置HF3、HR3はHF3(W)=HF3(T)=−5mm、HR3(W)=HR3(T)=−8mmである。
このように、本発明の第4の実施の形態のズームレンズは、同じ3群ズームレンズの従来例2に比べて広角端での第1群G1と第2群G2との主点間隔を小さくできまた広角端での第2群G2と第3群G3との主点間隔を小さくできる。
以上の主点間隔の変化により変倍比が従来例2の約3.4から約4.6へと大になる。
このように、本発明の第4の実施の形態は、屈折力可変光学素子の作用による主点位置の変化により、同じ全長のレンズ系に対して変倍比をより大にしたズームレンズの例である。つまり正、正、負の3群構成のズームレンズで、正の第2群を屈折力可変光学素子を有するレンズ群にし、この屈折力可変光学素子の作用により主点位置を変化させて変倍比を大にしたものである。
本発明の第5の実施の形態のズームレンズは、図5に示すような構成で、第2群G2が屈折力可変光学素子を有する。この第5の実施の形態のズームレンズは、第1群G1と第2群G2の間隔を広げながら第1群G1が物体側へ、第2群G2と第3群G3の間隔を狭めながら第3群G3が像側へ移動して広角端から望遠端への変倍を行なう。また屈折力可変光学素子の作用により、第2群G2の屈折力を弱くしまた第2群の主点位置が像側へ移動する。つまり、表5に示すように第2群G2の焦点距離f2は広角端がf2(W)=29.3mmで、望遠端がf2(T)=32.6mmであって、f2(W)<f2(T)である。つまり条件(1)を満足する。また第2群の物体側主点は、HF2(W)=9mm、HF2(T)=11mm、HR2(W)=−4mm、HR2(T)=−2mmであり、主点位置は像側に移動する。
この第5の実施の形態は、屈折力可変光学素子の作用によりこの光学素子を有する第2群G2の広角端に対する望遠端の屈折力が弱くなり更にその主点位置が像側に移動することにより従来例2の変倍比が約3.4であるのに対し約6.4になり、2倍近い変倍比を有するズームレンズを実現し得た。
以上のようにこの第5の実施の形態は、正、正、負の3群ズームレンズで、屈折力可変光学素子が屈折力と主点位置を変化させるものである。つまり第2群G2が屈折力可変光学素子を有し、その作用により屈折力と主点位置を変化させ、それにより変倍比が著しく大になるようにした。
また本発明の第6の実施の形態は、図6に示す通り、物体側より順に、正の第1群G1と、正の第2群G2と、負の第3群G3よりなり、図示するように移動して変倍を行なう。つまり、広角端から望遠端への変倍の際に第1群G1と第2群G2の間隔を広くしながら第1群G1が物体側へ、第2群G2と第3群G3の間隔を狭くしながら第3群G3を物体側へ移動する。この実施の形態のズームレンズは、第1群G1と第3群G3が屈折力可変光学素子を有するレンズ群である。
この第6の実施の形態のズームレンズは、屈折力可変素子の作用により第1群G1の主点位置は物体側に移動されまた正の屈折力は弱められ、第3群G3は主点位置を物体側に移動し、負の屈折力が強められる。
即ち、表6に示すように、第1群G1の主点位置はHF1(W)=6mm、HR1(W)=−4mmからHF1(T)=5mm、HR1(T)=−5mmで主点が物体側へ移動し、焦点距離はF1(W)=63mm、f1(T)=70mmでf1(W)<f1(T)であり、また第3群G3の主点位置はHF3(W)=−5mm、HF3(T)=−6mm、HR3(W)=−8mm、HR3(T)=−9mmであり第3群G3の主点は物体側へずれ、第3群G3の焦点距離f3(W)=−22.4mm、f3(T)=−20.2mmで|f3(W)|>|f3(T)|である。このレンズ系は第1、第3群の屈折力可変光学素子が条件(1)を満足する。
この第6の実施の形態は、第1群G1と第3群G3の屈折力可変光学素子の作用により全長が従来例2とほぼ同じで、変倍比が約8.4であって従来例の約2.5倍で、変倍比が大幅に大になっている。
この第6の実施の形態は3群ズームレンズで、第1群G1と第3群G3の両レンズ群が屈折力可変光学素子を有し、これら素子がいずれも屈折力と共に主点位置が変化するもので、これによって、変倍比を大幅に大にした例である。
以上述べたように、本発明のズームレンズは、レンズ群のすべて又は一部が屈折力可変光学素子を有するもので、それら屈折力可変光学素子の作用により、屈折力のみ、主点位置のみ又はその両者を可変にすることにより、所望の変倍比を保ったまま全長を短くしたり、全長を小型に保ったまま変倍比を大にしたものである。
尚、第4、5、6の実施の形態のレンズ系は、どのレンズ群をフォーカシング群にしてもよい。
これら実施の形態は、各群の前側主点と後側主点が一致するものとして示してあるが、一致しない場合も本発明に含まれることは明らかである。また各群の厚さは、収差補正上必要な量を推定したが、厚さもこの量の多少に関係なく、本発明のレンズ系を構成し得る。また従来例との比較の際、正レンズも負レンズも屈折力が弱くなる方向に変化するようにした。それは、一般に屈折力が弱い方が収差補正にとって有利であるからである。しかし、正レンズや負レンズが弱くなる方向に変化させても変倍比の拡大やズーム変化量の縮小等の効果を得ることができる。
また、上記各実施の形態においては、屈折力可変光学素子の作用によるレンズ群の屈折力の変化が約10%であるが、10%以外の屈折力の変化が生ずるレンズ系も可能である。
図7乃至図12は、本発明のズームレンズにおいて用いられる屈折力可変光学素子の概要を示す図である。
これら図のうち、図7乃至図9は面形状の変化を利用した屈折力可変光学素子で、図7が素子の形状変化により素子の屈折力を変化させるようにした例、図8は素子の形状変化により主点位置を変化させるようにした例、図9は素子の形状変化により屈折力と主点位置とを変化させるようにした例である。
即ち、図7において(A)は形状を変化させる前の凸レンズを示し、(B)はこの凸レンズが変化前の実線から変化後の破線に示す形状になることを示している。このように変化後は両面の曲率が強くなり凸レンズの屈折力が大になる。
図8は、(A)に示す形状の変化前の凸レンズが変形後に(B)に破線にて示すように変化することを示している。この例の場合変形後左側の面の曲率は緩くなり、右側の面の曲率が強くなり、これにより主点位置を変化させている。またこの例では変形後も屈折力は変化しない。
図9は(A)にて示す変形前の凸レンズが変形後に(B)に破線にて示すように変形する例を示している。この例の凸レンズは、変形後に左側の面のみ変形し右側の面はほとんど変形しない。つまりこの例では左側の面の曲率が強くなり、右側の面の曲率の変化はほぼ0である。したがって変形後屈折力および主点位置が共に変化する。
このように図7乃至図9のように変形すると共にその変形量を任意に選択することにより、屈折力のみ、主点位置のみ、屈折力と主点位置の両方を所望量だけ変化させ得る。
また図10乃至図12は、液晶等の屈折力を変化させ得る材料を用いて屈折力を変化させて屈折力、主点位置、その両方を変化させ得るようにした屈折力可変光学素子の例を示す。
図10は透明光学材料中に二つの平凸レンズをその凸面を互いに向かい合わせた形状の空間部分を形成し、この空間内に液晶等を封入した構成の光学素子である。
この図に示す光学素子において封入した液晶の屈折力の変化によって主点位置を変化させることなく屈折力を変化させることができる。
図11は、平凸レンズと平凹レンズをその平面が互いに向かいあうような形状にした空間部分を設けた透明光学材料よりなる素子に液晶等を封入した例である。
この図に示す光学素子の場合、液晶等の屈折力を変化させることにより、素子の屈折力を変化させずに主点位置を変化させることができる。
また、図12は透明光学材料中に平凸レンズの空間部分を形成し、この空間部分に液晶等を封入した光学素子の例である。
この図12に示す光学素子によれば、液晶等の屈折力を変化させることにより、屈折力と主点位置の両方を変化させることができる。
尚、特許請求の範囲に記載するレンズ系のほか次のズームレンズも本発明の目的、作用効果を達成し得る。
即ち、少なくとも二つのレンズ群よりなり、これらレンズ群が夫々異なる軌跡を有して移動することにより広角端より望遠端への変倍を行なうレンズ系で、レンズ群のうちの少なくとも一つのレンズ群が屈折力可変光学素子を有していて、かつこの屈折力可変光学素子を有するレンズ群の像側にレンズ群を有していて、屈折力可変光学素子を有するレンズ群とその像側のレンズ群が下記条件(3)を満足するズームレンズ。
(3) (DR(W)−DR(T))/(HR(W)−HR(T))<0
本発明は、レンズ群の一部分又はすべてに屈折力可変光学素子を用いることによってその作用によりレンズ群の焦点距離を変化させまたは主点を移動させあるいは焦点距離の変化と主点の移動により小型で高変倍比のズームレンズを実現し得る。
本発明の第1の実施の形態の構成を示す図 本発明の第2の実施の形態の構成を示す図 本発明の第3の実施の形態の構成を示す図 本発明の第4の実施の形態の構成を示す図 本発明の第5の実施の形態の構成を示す図 本発明の第6の実施の形態の構成を示す図 屈折力可変光学素子の面形状の変化による屈折力の変化を示す図 屈折力可変光学素子の面形状の変化による主点位置の変化を示す図 屈折力可変光学素子の面形状の変化による屈折力と共に主点位置の変化を示す図 屈折力可変光学素子の屈折力の変化による屈折力の変化を示す図 屈折力可変光学素子の屈折率の変化により屈折力が変化するレンズの他の例を示す図 屈折力可変光学素子の屈折率の変化により屈折力が変化するレンズの更に他の例を示す図 従来の2群ズームレンズの構成を示す図 従来の3群ズームレンズの構成を示す図

Claims (2)

  1. 物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔を狭めながら両レンズ群を物体側へ移動して広角端から望遠端への変倍を行ない、前記第1レンズ群がフォーカシングレンズ群であり、前記フォーカシングレンズ群中に少なくとも一つの屈折力可変光学素子を有し、(βR(W)−βR(T))と(φV(W)−φV(T))の積が負であり、つまり下記条件(4)を満足するズームレンズ。
    (4) (βR(W)−βR(T))(φV(W)−φV(T))<0
    ただし、βR(W)、βR(T)は夫々広角端および望遠端におけるフォーカシング群より像側の前記第2レンズ群の倍率、φV(W)、φV(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有する前記第1レンズ群の焦点距離の逆数でディメンジョンはmm-1である。
  2. 物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群からなり、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群とが一体に物体側に移動しかつ前記第2レンズ群が異なる軌跡で物体側に移動して、もしくは、すべてのレンズ群が異なる軌跡で物体側に移動して広角端から望遠端への変倍を行ない、前記第2レンズ群がフォーカシングレンズ群であり、前記フォーカシングレンズ群中に少なくとも一つの屈折力可変光学素子を有し、(βR(W)−βR(T))と(φV(W)−φV(T))の積が負であり、つまり下記条件(4)を満足するズームレンズ。
    (4) (βR(W)−βR(T))(φV(W)−φV(T))<0
    ただし、βR(W)、βR(T)は夫々広角端および望遠端におけるフォーカシング群より像側のレンズ群の倍率、φV(W)、φV(T)は夫々広角端および望遠端における屈折力可変光学素子を有するレンズ群の焦点距離の逆数でディメンジョンはmm-1である。
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