JP4510985B2 - Csg工法における配合決定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘土やシルトを含む砂礫又は砕石などの骨材と、セメントと、水とを含む材料を練り混ぜて構造物を構築する、いわゆるCSG工法において、各材料の配合比率を求める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CSG工法は、河床砂礫などの現地発生材にセメントと水を添加混合し、これをダンプトラックで施工現場まで搬送し、ブルドーザーで敷き均し、振動ローラーで転圧することにより構造物を構築するものである。またCSG工法で用いる混合材料は、ソイルセメントよりも大きな強度を有し、RCD用コンクリートよりも強度が小さい、中間的な強度範囲をめざすものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、CSG工法の特徴は、粘土やシルトを含む砂礫又は砕石などの現地発生材を洗浄することなく、分級もしないでそのまま用いる点にあり、それ故に、コストの大幅な低減が可能であるという利点を有する。しかしながら、CSG工法には、天然材料特有の品質のばらつきに起因する品質管理や施工管理の難しさといった問題点も内在している。
【0004】
本発明は上記従来技術の問題点に着目し、これを解決せんとしたものであり、その課題は、簡単な品質管理により、所定強度を発現可能で且つ良好な施工性を有するCSG混合材料を得るための配合決定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、土を含む砂礫又は砕石の骨材と、セメントと、水とを含む材料を練り混ぜて構造物を構築するために、各材料の配合比率を求める方法であって、粘土・シルトを含む砂礫又は砕石の骨材を採取後に洗浄すること無くふるい分けて分級し、該分級した骨材のそれぞれからサンプルを採取してふるい分け試験及び実積率試験を行ない、実積率が所定範囲の値を示す分級骨材の混合比の範囲を求め、該混合比の範囲で混合した分級骨材に含まれる細骨材の空隙と粗骨材の空隙とを求めて、少なくとも各空隙をそれぞれ埋め得るセメントペースト量とモルタル量を定め、該セメントペースト量と該モルタル量を充たす量のセメントと水を、前記範囲内の複数の混合比で混合した分級骨材と練り混ぜて複数の混練物のサンプルを生成し、VC試験により最小VC値を示す混練物のサンプルに含まれる分級骨材の混合比を配合比率となし、前記配合比率の細骨材を含む分級骨材の混合物と、所定量のセメントと、複数の単位量の水とからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルでVC試験を行なってVC値と単位水量との関係を求め、前記配合比率の細骨材を含む分級骨材の混合物と、所定量の水と、複数の単位量のセメントとからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルでVC試験を行なってVC値と単位セメント量との関係を求め、前記配合比率で混合した分級骨材の混合物と、所定量のセメントと、所定量の水とを混合して混練物のサンプルを生成し、該サンプルでVC試験を行なって所定時間後のVC値が所定以下になる初期VC値を求め、前記VC値と単位水量の関係から、前記初期VC値以下の値を示す単位水量を求めて配合比率となし、前記VC値と単位セメント量の関係から、前記初期VC値以下の値を示す単位セメント量を求めて配合比率とすることを特徴とする配合決定方法が提供される。
【0006】
ここで、前記骨材を分級する工程は、手間をかけずに、しかも廃棄される材料が可能な限り少なくなるように行なうものであり、したがって、採取した砕石あるいは現地発生材を洗浄せずに、粒径にしたがって2〜3種類程度にふるい分けるものである。ふるいの呼び寸法等の分級の基準は、採取した砕石あるいは現地発生材の質に応じて適宜定めることができる。
砕石を用いる場合には、例えば、次の2工程により2種類に分級することができる。▲1▼採取した砕石から所定粒径以上の大きな石を除去する工程と、▲2▼大きな石が除去された砕石を所定呼び寸法のふるいで分級して所定粒径で2種類に分級する工程。なお、以上の2工程により得られた骨材に含まれる粘土・シルトが所要量よりも少ない場合には、第3の工程として、▲3▼粒径が2.5mm以下で粘土・シルトを含む細骨材をふるい分ける工程を行なっても良い。
河床砂礫を用いる場合には、上記▲1▼▲2▼の2工程により2種類に分級することが好ましい。
【0007】
前記ふるい分け試験はJIS A 1102の規定にしたがって実施する。このふるい分け試験では、少なくとも、各粒径の重量百分率が所定値以内になっているかを確認する。
【0008】
また前記実積率試験とは、JIS A 1102の規定にしたがって実施する。この実積率試験では、少なくとも、材料がある容積のなかで、どの程度まで密実に詰まっているかを確認する。この実積率試験では、正確に容積が測定された容器内に試料を充填し、ジッギングなどの方法で、容器内の骨材を密実にすることにより実積率を求める。
【0009】
前記分級した骨材のそれぞれからサンプルを採取してふるい分け試験及び実積率試験を行ない、実積率が所定範囲の値を示す分級骨材の混合比の範囲を求める工程においては、実積率がほぼピークを示すような分級骨材の混合比の範囲を求めることが好ましい。また本工程においては、ふるい分け試験から得られた粒度分布の範囲を確認し、この粒度分布の範囲内で、かつ実積率がピークを示すように分級骨材の混合比の範囲を定めることが好ましい。実積率がピークを示す粒度は後工程でセメント、水を添加しても最も密実な配合である。密実な配合のCSG混練物を作ることにより、水密性、耐久性、強度などの点において優れた品質の構造物が得られる。
【0010】
前記細骨材とは、5mmふるいを85%以上が通り抜けて、かつ10mmふるいを100%が通り抜ける骨材であり、前記細骨材率とは、式1にて求められるものである。
【式1】
Figure 0004510985
また前記分級骨材の混合比は、細骨材率がほぼ25〜35%になるように定めることが好ましい。これは、細骨材率がほぼ25〜35%で、実積率は最大になり、最も密実な配合が可能になるからである。
【0011】
前記セメントペースト量とモルタル量を定める工程では、前記細骨材の空隙を埋め得る以上のセメントペースト量がCSG混練物に含まれ、かつ前記粗骨材の空隙を埋め得る以上のモルタル量がCSG混練物に含まれるように、セメントと水の単位量を求めるものであって、CSG混練物1m3に用いる細骨材と粗骨材の空隙容積を求めることにより算出することができる。
【0012】
前記VC試験とは、従来、硬練りコンクリートのコンシステンシーを評価する方法の一つとして採用されているものである。ここでは、分級骨材の混合物にセメントと水を添加混合してなるCSG混練物をモールドに詰め込み、このモールドに約50Hz、振幅1mm程度の振動を与え、モルタルが表面に浮き上がるまでの時間を測定するものであり、この時間を前記VC値とする。
【0013】
本発明において、前記VC値と単位セメント量の関係から前記初期VC値を示す単位セメント量を求めて配合比率とする工程に加えて、さらに、前記配合比率の細骨材を含む分級骨材の混合物と、所定量の水と、複数の単位量のセメントとからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルについて圧縮試験を行なって単位セメント量と圧縮強度の関係を求め、圧縮強度が所定以上になることをも条件として、単位セメント量の配合比率を定めることができる。
ここで、各サンプルについて圧縮試験を行なって単位セメント量と圧縮強度の関係を求める工程において、前記単位セメント量は、水セメント比あるいはセメント水比として求めることも含み、これら何れかと圧縮強度の関係を求めても良い。この場合、圧縮強度が所定以上になるような水セメント比あるいはセメント水比を求めて、この比率から単位セメント量の配合比率を定めるものである。
また各サンプルについて行なう圧縮試験は、所定時間経過後に行なって二回以上測定しても良く、これにより、各サンプルの圧縮強度の経時変化が判るので、経時的な強度発現も考慮して単位セメント量の配合比率を定めることができて、CSG混練物の更なる品質安定性が可能になる。
【0014】
また本発明では、前記骨材を分級する工程において、シルト及び粘土を含み、かつ5mmふるいを85%以上が通過し、かつ10mmふるいを100%通過する材料を、前記分級骨材の一つとしてふるい分けても良い。
かような工程により、たとえ、砕石などを含む現地発生材が、細粒分や微粒分の足りないものであったとしても、これら細粒分などの量を最適な配合に調整することができて、安定した品質のCSG混練物を得ることが可能になる。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
〈分級工程〉
本実施例では、採取後の砕石を洗浄せずに、粒径80〜40mmの粗骨材G1と、粒径40〜0mmの粗骨材G2(細骨材も含む)との二種類にふるい分けて分級した。また本実施例では、CSG材料の細粒分および微粒分の調整を目的として、砕石から骨材を製造する場合に産出されるダスト分であって、従来、骨材製造時に廃棄物として処理される、粒径2.5〜0mmの細骨材S(以下、本実施例において「ダスト」ということもある)を使用した。
なお、粘土・シルトなどの細粒分および微粒分が多量に混入している現地発生材を用いる場合には、二種類にふるい分けて分級することも可能であり、細骨材Sのようなダストを別途使用しなくても良いことがある。
【0017】
〈分級骨材の混合比の目安を求める工程〉
▲1▼粗骨材G1,G2の混合比
粗骨材G1と粗骨材G2を、異なる比率で混合して複数のサンプルを生成し、各サンプルについてふるい分け試験を行ない、試験結果を図1に示した。ふるい分け試験では、呼び寸法の異なる複数のふるいを用いて、各粒径毎ごとの含有率を求めた。図1において、標準粒度として示した折れ線は、日本土木学会のコンクリート標準示方書における最大粒径80mmの粗骨材の粒度を示すものであり、したがって、各粒径の重量百分率がコンクリート標準示方書の粒度分布の範囲内になることを確認して、粗骨材の混合比G1:G2を1:2と定めた。
【0018】
▲2▼細骨材Sの混合比の目安
次に、粗骨材G1,G2を1:2で混合した混合物と、粗骨材G2とからサンプルを採取して、ふるい分け試験を行なった。試験結果は粗骨材G2の細骨材率が15.2%であり、粗骨材G1,G2の混合物の細骨材率が12.6%であった。
細骨材Sの混合比の目安を求めるため、粗骨材G1,G2を1:2で混合した混合物に、細骨材Sを異なる比率で混合した場合の細骨材率を算出し、その結果を図2(a)(b)に示した。細骨材Sの混合比は、粗骨材G1,G2の混合物に対して5%きざみで0〜50%、すなわちG1:G2:S=1:2:0〜1.5の範囲とした。以上のように細骨材Sの混合比を変えると、細骨材率は12.6から45.1%まで変化する。なお、図2(a)(b)において、細骨材Sを「ダスト」と記載した。
また粗骨材G1,G2が1:2の混合物に、細骨材Sを5%きざみで5〜50%まで(G1:G2:S=1:2:0.15〜1.5)混合してサンプルを生成し、実積率試験を行ない、その試験結果を図3(a)(b)に示した。試験結果から、細骨材Sの混合比20〜35%(G1:G2:S=1:2:0.60〜1.05)程度で、絶乾単位容積重量、すなわち実積率がピークを示すことが判る。この細骨材Sの混合比20〜35%において、細骨材率は26.3〜35.6%であり、分級骨材の混合比はG1:G2:S=1:2:0.6〜1.05である。なお、図3(a)(b)において、細骨材Sを「ダスト」と記載した。
以上の結果から、実積率がピークを示す、分級骨材の混合比G1:G2:S=1:2:0.6〜1.05、細骨材率25〜35%程度をCSG混練物のサンプル生成時の目安とする。
【0019】
〈CSG混練物試験用サンプルのセメント量と水量を定める工程〉
混合比G1:G2:S=1:2:0.6〜1.20の範囲で分級骨材からサンプル採取して、各サンプルに含まれる細骨材の空隙容積と、粗骨材の空隙容積とを求め、この結果から、細骨材の空隙を埋め得るセメントペースト量と、粗骨材の空隙を埋め得るモルタルペースト量とが判かり、CSG混練物に含まれるセメントペースト量とモルタルペースト量が、これ以上になるように、単位セメント量と単位セメント量とを決める。
上述した細骨材の空隙容積と、粗骨材の空隙容積と、セメントペースト量と、モルタルペースト量と、単位セメント量と、単位水量との関係を表1に示した。
【表1】
Figure 0004510985
【0020】
〈分級骨材の配合比率を定める工程〉
図4に記載したように、単位セメント量が120kg/m3、80kg/m3、40kg/m3の配合をそれぞれA配合、B配合、C配合として、CSG混練物のサンプルを生成した。これら各サンプルについてVC試験を行なってそれぞれVC値を求め、各サンプルに含まれる細骨材S(ダスト)の混合率と、各VC値との関係を図5に示した。この図5から、VC値は、所定の細骨材Sの混合率(ダスト混合率)において最小となることが判る。VC値が小さいほど締固め作業は行いやすいので、最小VC値を示す細骨材Sの混合率を最適な配合比率として決定する。
表2には、A配合、B配合、C配合における最適な配合比率としてのダスト混合率(細骨材Sの混合率)と細骨材率を示した。
【表2】
Figure 0004510985
【0021】
〈VC値と単位水量の関係〉
上記A配合(単位セメント量120kg/m3)、B配合(単位セメント量80kg/m3)、C配合(単位セメント量40kg/m3)において、単位水量を120〜160kg/m3の範囲で変え、CSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルについてVC値を求めた。試験から得られたVC値と単位水量との関係を図6に示した。
【0022】
〈VC値と単位セメント量の関係〉
単位水量をそれぞれ100〜160kg/m3として、単位セメント量を40〜120kg/m3の範囲で変え、CSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルについてVC試験を行なってVC値を求めた。試験から得られたVC値と単位セメント量との関係は、前記〈VC値と単位水量の関係〉における図6に示した。
試験結果から、単位セメント量が一定の場合、単位水量とVC値の対数は逆比例し、所要のワーカビリティーを得るための最適単位水量と最適セメント量の組み合わせが求められる。
【0023】
〈VC値の経時変化〉
次に、表3に示した配合でCSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルについて所定時間経過ごとにVC試験を行なってVC値を求めた。試験番号1,2は初期VC値が40秒前後のCSG混練物、試験番号3,4は初期VC値が数秒のCSG混練物についての試験結果である。
【表3】
Figure 0004510985
試験から得られた所定時間経過ごとのVC値を図7に示した。図7から判るように、初期VC値によってVC値の経時変化に差異が見られる。すなわち、VC値が120秒になるまでの経過時間は、初期VC値が40秒前後のCSG混練物では30分程度であり、初期VC値が数秒程度のCSG混練物では2時間以上であった。
また単位セメント量によってVC値の経時変化に差異が見られる。すなわち、VC値が120秒になるまでの経過時間が、単位セメント量が120kg/m3の場合には約2時間であるのに対して、単位セメント量が80kg/m3の場合には約3時間となっている。
VC値が120秒となるCSG混練物では、実際の施工時に、ブルドーザーや振動ローラーによる締固めを行なっても、密度増加が少なくなるなどの施工の困難性が予想される。施工性の観点から考えると、時間経過に対するVC値の増加率は緩やかなほうが良く、したがって、初期VC値が数秒程度であり、かつ単位セメント量が少ないCSG混練物のほうが優れていることが判る。
【0024】
〈水セメント比と圧縮強度の関係〉
次に、表4に示したA,B,C配合でCSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルについて7日及び28日経過後に圧縮試験を行ない、図8に水セメント比と圧縮強度の関係を示した。
【表4】
Figure 0004510985
試験結果から、単位セメント量が120kg/m3、80kg/m3、40kg/m3のいずれの場合にも、セメント水比に比例して圧縮強度が増加することが判る。また単位セメント量120kg/m3と、単位セメント量80kg/m3とおいては圧縮強度に大きな差異が生じない一方で、単位セメント量40kg/m3では圧縮強度が小さいことが判る。さらに、各サンプルの7日強度と28日強度を比較すると、単位セメント量が120kg/m3と80kg/m3のサンプルでは長期強度が十分期待できるが、単位セメント量40kg/m3のサンプルでは強度発現が小さいことが判る。以上の結果から、単位セメント量は少なくとも80kg/m3以上であれば良いと思われる。
【0025】
〈配合の決定〉
図7に示したVC値の経時変化から、初期VC値は数秒程度(0〜20秒程度)が好ましいことが判かる。このようなVC値を示す単位水量は、図6(VC値と単位水量の関係図)から160kg/m3程度であると判断できる。また単位セメント量は、図8の水セメント比と圧縮強度の関係からは80kg/m3以上であれば良いと思われ、両方の結果から80kg/m3に定めることができる。
ダスト混合率(細骨材Sの混合率)は、単位セメント量が80kg/m3のB配合と同じ、30%(G1:G2:S=1:2:0.9)に定め、その際の細骨材率は32.5%になる。
【0026】
【発明の効果】
本発明では、土を含む砂礫又は砕石など材料を未洗浄でふるい分けて分級し、実積率が所定範囲の値を示す分級骨材の混合比の範囲を求め、この混合比の範囲で混合した分級骨材を含む複数のCSG混練物のサンプルを生成し、このCSG混練物サンプルのうちで最小VC値を示すサンプルに含まれる分級骨材の混合比を配合比率となし、この配合比率の分級骨材の混合物から、それぞれ複数の単位水量と複数の単位セメント量でCSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルから各単位量(単位水量と単位セメント量)とVC値の関係を求め、さらに、所定時間後のVC値が所定以下になる初期VC値を求め、VC値と各単位量の関係から初期VC値以下の値を示す単位水量と単位セメント量を求めて、それぞれ配合比率とする。以上のような簡単な管理工程によって、使用する現地発生材が如何なる品質であっても、良好な施工性を有する所定品質のCSG混練物を得ることが可能になる。
【0027】
また本発明において、配合比率で混合した分級骨材と、複数の単位量のセメントとを含むCSG混練物のサンプルを生成し、各サンプルについて所定時間経過後に圧縮試験を行なって単位セメント量と圧縮強度の関係を求め、圧縮強度が所定以上になることをも条件として、単位セメント量の配合比率を定めるので、簡単な管理工程によって、所定強度を発現することができるCSG混練物を得ることが可能になる。
【0028】
さらに、本発明では、骨材を分級する工程において、シルト及び粘土を含み、かつ5mmふるいを85%以上が通過し、かつ10mmふるいを100%通過する材料を分級骨材の一つとしてふるい分けるので、たとえ、現地発生材が細粒分および微粒分の足りないものであっても、これら細粒分などの量を調整することができて、安定した品質のCSG混練物を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗骨材のサンプルでふるい分け試験を行なった結果を示すグラフである。
【図2】(a)(b)は細骨材混合比(ダスト混合比)と細骨材率の関係を示す表とグラフである。
【図3】(a)(b)は細骨材混合比(ダスト混合比)と絶乾単位容積重量の関係を示す表とグラフである。
【図4】分級骨材の配合比率を定める工程において用いたCSG混練物サンプルの配合を示す一覧表である。
【図5】細骨材混合比(ダスト混合比)とVC値の関係を示すグラフである。
【図6】単位水量とVC値の関係を示すグラフである。
【図7】VC値の経時変化を示すグラフである。
【図8】水セメント比と圧縮強度の関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 土を含む砂礫又は砕石の骨材と、セメントと、水とを含む材料を練り混ぜて構造物を構築するために、各材料の配合比率を求める方法であって、
    粘土・シルトを含む砂礫又は砕石の骨材を採取後に洗浄すること無くふるい分けて分級し、該分級した骨材(以下、分級骨材という)のそれぞれからサンプルを採取してふるい分け試験及び実積率試験を行ない、実積率が所定範囲の値を示す分級骨材の混合比の範囲を求め、該混合比の範囲で混合した分級骨材に含まれる細骨材の空隙と粗骨材の空隙とを求めて、少なくとも各空隙をそれぞれ埋め得るセメントペースト量とモルタル量を定め、該セメントペースト量と該モルタル量を充たす量のセメントと水を、前記範囲内の複数の混合比で混合した分級骨材と練り混ぜて複数の混練物のサンプルを生成し、VC試験により最小VC値を示す混練物のサンプルに含まれる分級骨材の混合比を配合比率となし、前記配合比率で混合した分級骨材の混合物と、所定量のセメントと、複数の単位量の水とからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルでVC試験を行なってVC値と単位水量との関係を求め、前記配合比率で混合した分級骨材の混合物と、所定量の水と、複数の単位量のセメントとからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルでVC試験を行ないVC値と単位セメント量との関係を求め、前記配合比率の細骨材を含む分級骨材の混合物と、所定量のセメントと、所定量の水とを混合して混練物のサンプルを生成し、該サンプルでVC試験を行ない所定時間後のVC値が所定以下になる初期VC値を求め、前記VC値と単位水量の関係から、前記初期VC値以下の値を示す単位水量を求めて配合比率となし、前記VC値と単位セメント量の関係から、前記初期VC値以下の値を示す単位セメント量を求めて配合比率とすることを特徴とする配合決定方法。
  2. 前記VC値と単位セメント量の関係から前記初期VC値を示す単位セメント量を求めて配合比率とする工程に加えて、さらに、前記配合比率で混合した分級骨材の混合物と、所定量の水と、複数の単位量のセメントとからなる混練物のサンプルを生成し、各サンプルについて圧縮試験を行なって単位セメント量と圧縮強度の関係を求め、圧縮強度が所定以上になることをも条件として、単位セメント量の配合比率を定めることを特徴とする請求項1記載の配合決定方法。
  3. 前記骨材を洗浄すること無くふるい分けて分級する工程において、シルトおよび粘土を含み、かつ5mmふるいを85%以上が通過し、かつ10mmふるいを100%通過する材料を、前記分級骨材の一つとしてふるい分けることを特徴とする請求項1記載の配合決定方法。
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