JP4510850B2 - 移動機及びアンテナ切替制御方法 - Google Patents

移動機及びアンテナ切替制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のアンテナを備えた移動機、及び、移動機に設けられた複数のアンテナ間で、送信に使用されるアンテナを切り替えるためのアンテナ切替制御方法に関する。
移動機の使用に関し人体からの影響を回避する手法として、移動機の同一筐体内に複数のアンテナを搭載し、音声通話やデータ通信等の呼種及び移動機の開閉状態(即ち、折り畳まれている状態や開いた状態等)に基づいて、使用するアンテナを切り替える装置が知られている(下記の特許文献1参照)。
通常、ユーザは音声通話時に移動機内の上側部スピーカを頭部に接触させて使用するため、頭部と接触しない移動機下側部に搭載されたアンテナを選択する方が放射効率の高い場合が多い。一方、ユーザは電子メールやブラウザの利用時に移動機下側部のキーボード面に接触するため、移動機上側部に搭載されたアンテナを選択した方が放射効率の高い場合が多い。また、折り畳み型の移動機では、閉じられている状態と開いている状態では、放射効率の高いアンテナが異なる場合がある。よって、使用状況に応じて適切と思われるアンテナをあらかじめ想定し移動機の設計時に設定しておくことにより、移動機の使用時に呼種や開閉状態を検知し、該検知結果に基づいて適切なアンテナを選択することができる。
一方、外部からの影響によりインピーダンスが変化している送信アンテナを選択した場合、電力増幅器とアンテナ間に不整合が生じ、すべての送信波が空中へ放出されずに、アンテナから移動機内の電力増幅器へ戻ってくる反射波が発生してしまう。このような反射波は電力増幅器の効率低下および破壊を招く場合があるため、移動機では上記反射波の影響を防ぐために、通常、電力増幅器とアンテナの間にアイソレータが挿入されている。例えば、図1に示す移動機50に設けられたアイソレータ56は、3端子の方向性通過特性を有するサーキュレータ57と終端抵抗56Aにより構成されている。サーキュレータ57において信号は端子Aから端子Bへの方向、端子Bから端子Cへの方向、端子Cから端子Aへの方向には通過するが、これらの逆方向には通過しないよう構成されている。このサーキュレータ57の端子Cが終端抵抗56Aにより終端される構成とすることで、アンテナ51、52からの反射波を終端抵抗56Aで吸収する仕組みとなっている。
特開2004−328172号公報
しかしながら、上記従来技術に係る移動機のアンテナ切替については、以下に示すような問題点があった。即ち、上記従来技術に係る移動機のアンテナ切替では,音声通信やデータ通信などの使用状況をあらかじめ想定し設定された情報に基づいてアンテナ切替を行っているため、仮に移動機が想定通りに使用されない場合には、外部からの影響により放射効率が低下しているアンテナを選択してしまう場合がありうる。放射効率が低下しているアンテナを使用すると、通信の品質を低下させるだけではなく、余計な送信電力を必要としバッテリの消費電力を増加させるため、バッテリ使用可能時間の短縮及び電力増幅器の発熱量の増加といった問題があった。また、上記従来技術では、移動機のさまざまな使用状況をあらかじめ想定し、該使用状況に応じて、使用するアンテナを設定しておく必要があった。
本発明は、上記問題点を解決し、移動機の使用状況に応じた使用アンテナの事前設定を不要としつつ、外部環境からの影響の少ない適切なアンテナを選択することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る移動機は、複数のアンテナを備えた移動機であって、複数のアンテナのうち送信に使用されている使用中アンテナから移動機内へ反射してくる反射波の大きさを検出する検出回路と、検出回路により検出される使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量、該所定の物理量に関するしきい値、及び、使用中アンテナが該使用中アンテナ以外の代替アンテナに一時的に切り替えられた場合に検出回路により検出される該代替アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量に基づいて、送信に使用されるアンテナを選択するアンテナ選択部と、送信に使用されるアンテナを、アンテナ選択部により選択されたアンテナに切り替えるアンテナ切替器と、を備え、アンテナ選択部は、送信に使用されるアンテナとして複数のアンテナのうち同じアンテナを所定回数以上連続して選択することとなる場合、当該アンテナ以外のアンテナを送信に使用されるアンテナとして選択する、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係るアンテナ切替制御方法は、移動機に設けられた複数のアンテナ間で、送信に使用されるアンテナを切り替えるためのアンテナ切替制御方法であって、移動機が、複数のアンテナのうち送信に使用されている使用中アンテナから移動機内へ反射してくる反射波の大きさを検出する検出ステップと、移動機が、検出ステップにて検出される使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量、該所定の物理量に関するしきい値、及び、使用中アンテナが該使用中アンテナ以外の代替アンテナに一時的に切り替えられた場合の該代替アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量に基づいて、送信に使用されるアンテナを選択する選択ステップと、移動機が、送信に使用されるアンテナを、選択ステップにて選択されたアンテナに切り替える切替ステップと、を有し、選択ステップは、送信に使用されるアンテナとして複数のアンテナのうち同じアンテナを所定回数以上連続して選択することとなる場合、当該アンテナ以外のアンテナを送信に使用されるアンテナとして選択する、ことを特徴とする。
以上の発明によれば、移動機において、複数のアンテナのうち送信に使用されている使用中アンテナから移動機内へ反射してくる反射波の大きさが検出され、該使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量、該所定の物理量に関するしきい値、及び、使用中アンテナが代替アンテナに一時的に切り替えられた場合の該代替アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量に基づいて、送信に使用されるアンテナが選択され、送信に使用されるアンテナが、上記選択されたアンテナに切り替えられる。
ここでは例えば、使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量が、該所定の物理量に関するしきい値を超えた場合に、使用中アンテナを代替アンテナに一時的に切り替えてみて、該代替アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量が使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量以下の場合に、送信に使用されるアンテナとして代替アンテナを選択することができる。但し、一時的に切り替えた後、代替アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量が使用中アンテナについての反射波の大きさに相関する所定の物理量よりも大きい場合は、送信に使用されるアンテナとして、代替アンテナでなく使用中アンテナを選択し、使用中アンテナに切替戻すことができる。
例えば、本発明に係る移動機は、以下のような構成を採用することができる。即ち、本発明に係る移動機は、送信電力に応じた検波電圧値を測定する検波器をさらに備え、検出回路は、反射波についての反射波電圧値を検出し、アンテナ切替判定回路は、所定の物理量として、検波電圧値に対する反射波電圧値の比率を用いることで、使用中アンテナについての当該比率、当該比率に関するしきい値、及び、代替アンテナについての当該比率に基づいて、送信に使用されるアンテナを選択するよう構成することができる。
本発明によれば、移動機の使用状況に応じた使用アンテナの事前設定を不要としつつ、外部環境からの影響の少ない適切なアンテナを選択することができる。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明に関連する移動機の構成として、送信アンテナの切替に関わる構成を図2により説明する。図2に示すように、移動機20は、送信データを変調し送信信号を生成する送信回路4と、送信信号の信号電力を増幅する電力増幅器3と、送信信号の送信電力に応じた検波電圧値Voを測定する検波器10と、後述するアイソレータ6と、送信に使用されるアンテナを選択するアンテナ選択部9と、送信に使用されるアンテナを切り替えるアンテナ切替器5と、複数の送信アンテナ1、2とを備えている。アイソレータ6は、前述した図1のサーキュレータ57と同様のサーキュレータ7を備え、さらに、アイソレータ6内部の終端抵抗間に発生する電圧値の検出を行う電圧検出回路8を追加的に備えている。
アンテナ選択部9は、後述する反射波電圧値Vr、検波電圧値Vo、検波電圧値Voに対する反射波電圧値Vrの比率(以後「電圧比Vr/Vo」という)、及び、後述する図3の処理における判定処理の回数の最大値Mを記録する記録部9Aと、上記判定処理の回数をカウントし保持するカウント保持部9Bと、上記の電圧比Vr/Voに関する閾値Xを設定し保持する閾値設定部9Cと、上記判定処理を行う判定部9Dとを含んで構成される。このアンテナ選択部9は、ハードウェアとしては、例えば図6に示すようにバス25を介して相互に接続された、CPU21、作業用メモリ22、不揮発性メモリ23及び入出力部24を含んだマイクロコンピュータにより構成することができる。
次に、図2の移動機20における動作を説明する。移動機20では、送信回路4により送信データを変調して得られた送信信号は、電力増幅器3によって増幅される。増幅された送信信号は、検波器10を介してサーキュレータ7の端子Aに入力される。端子Aから入力された送信信号はサーキュレータ7の端子Bから出力された後、アンテナ切替器5を介して、当該時点での使用中アンテナ(例えば送信アンテナ1)に供給される。
このとき使用中アンテナに人体などが接しておらず、使用中アンテナのインピーダンスが例えば電力増幅器と正しく整合している場合には、すべての送信信号は空中に放出され、サーキュレータ7の端子Bから端子Cへ向かう反射波は発生しないため、電圧検出回路8では反射波電圧は検出されない。一方、使用中アンテナに人体などが触れ、使用中アンテナのインピーダンスが変化した場合、該インピーダンスが例えば電力増幅器と整合しなくなり反射波が発生する。この反射波は、アンテナ切替器5を介してサーキュレータ7の端子Bから端子Cへ通過し、電圧検出回路8に入力されるため、電圧検出回路8により反射波電圧値Vrが検出される。この反射波電圧値Vrは、反射波の大きさに比例するため、電圧検出回路8により検出される反射波電圧値Vrによって、使用中アンテナから放出されずに移動機20内部へ戻ってくる反射波の大きさを検出することができる。
また、電力増幅器3による増幅後の送信信号の送信電力に応じた検波電圧値Voを検波器10により測定することができるため、アンテナ選択部9は、電圧比Vr/Voによってアンテナ不整合状態の程度を推定することができる。
以下、アンテナ選択部9による制御の下で実行されるアンテナ選択に関する処理について図3を用いて詳細に説明する。まず、初期値設定が行われる(ステップS1)。例えば、記録部9Aにより、反射波電圧値Vrが0に、検波電圧値Voが1に、判定処理回数の最大値Mが1000に、それぞれ初期設定される。
次に、閾値設定部9Cにより、上記の初期設定された反射波電圧値Vr及び検波電圧値Voから電圧比Vr/Voが算出され、該電圧比Vr/Voが閾値Xとして設定される。この例では、最初は閾値X=0となる。また、カウント保持部9Bにより判定処理回数のカウント数Nが最大値Mに設定され、カウント数N=1000となる(ステップS2)。
次に、電圧検出回路8により検出された反射波電圧値Vr、及び検波器10により測定された検波電圧値Voがアンテナ選択部9に入力され(ステップS3)、記録部9Aにより記録される。そして、判定部9Dにより電圧比Vr/Voが算出され、該電圧比Vr/Voが閾値Xを超えているか否かが判定される(ステップS4)。
ここで、電圧比Vr/Voが閾値Xを超えていれば、判定部9Dはアンテナ切替器5により使用中アンテナを代替アンテナに切り替えさせる。また、このとき記録部9Aにより切替前の電圧比Vr/Voが記録される(ステップS5)。
そして、ステップS2へ戻り、切替前の電圧比Vr/Voが閾値Xとして設定されるとともに、判定処理回数のカウント数Nが最大値Mに設定される。
次に、電圧検出回路8により検出された反射波電圧値Vr、及び検波器10により測定された検波電圧値Voがアンテナ選択部9に入力され(ステップS3)、判定部9Dにより電圧比Vr/Voが算出され、該電圧比Vr/Voが閾値X(即ち、切替前の電圧比Vr/Vo)を超えているか否かが判定される(ステップS4)。
ステップS4で、電圧比Vr/Voが閾値Xを超えていなければ、切替後のアンテナの方が適切であると判断できるため、アンテナ切替は行わずに、カウント保持部9Bにより判定処理回数のカウント数Nが1つカウントダウンされる(ステップS6)。そして、カウント保持部9Bによりカウント数Nが0になったか否かが判定され(ステップS7)、カウント数Nが0になっていなければ、ステップS3へ戻り、ステップS3〜S6の処理が繰り返される。
一方、ステップS4で、電圧比Vr/Voが閾値Xを超えていると判定された場合は、現在の使用中アンテナよりも切替前のアンテナの方が適切であると判断できるため、ステップS5へ進み、切替前のアンテナへの戻しが行われる。これにより、適切でないアンテナへの切替により生ずる不都合を防止することができる。
このようにして各アンテナについての電圧比Vr/Voに応じて、複数のアンテナのうち適切なアンテナが選択されることとなり、該選択された適切なアンテナへの切替が行われる。
ところで、切替前のアンテナについて、使用中の外部の影響により一時的に電圧比Vr/Voが低下したものの、時間の経過とともに外部の影響が減少することで、切替前のアンテナが切替後(現状)のアンテナよりも適切なアンテナとなることがある。そこで、本実施形態では、以下のように定期的にアンテナ切替を発生しやすくしている。
即ち、図3のステップS7でカウント数Nが0になったと判定された場合、同じアンテナについて最大値M回(1000回)連続してステップS4の判定処理が行われたことになるため、アンテナ切替を発生しやすくする目的で、以下の周期リセット処理が行われる(ステップS8)。即ち、閾値設定部9Cにより閾値Xが0にリセットされ、カウント保持部9Bにより判定処理回数のカウント数Nが最大値Mにリセットされる。そして、ステップS3へ戻り、ステップS3〜S6の処理が繰り返されるが、閾値Xが0に設定されているため、ステップS4では肯定判定され、ステップS5のアンテナ切替が行われることとなる。なお、ステップS8では、閾値Xを0にリセットすることに限定されるものではなく、想定しうる電圧比Vr/Voよりも低く設定された所定の値にリセットしてもよい。
このように定期的にアンテナ切替を発生しやすくすることで、切替前のアンテナについて時間の経過とともに外部の影響が減少し、切替前のアンテナが切替後(現状)のアンテナよりも適切なアンテナとなった場合でも、当該事象に応じて適切なアンテナが選択され、適切なアンテナへの切替が行われる。
なお、移動機20がアンテナを3本以上備えた構成の場合においても、3本以上のアンテナを順次切り替えることで同様の効果が得られる。
以上説明した第1実施形態によれば、移動機の使用状況に応じた使用アンテナの事前設定を不要としつつ、外部環境からの影響の少ない適切なアンテナを選択することができる。また、移動機に設けられたアンテナが外部アンテナの場合には、仮に、送信周波数にて反射波量の大きい不正な外部アンテナが接続されたとしても、使用中アンテナの反射波の大きさ(本実施形態では電圧比Vr/Vo)を監視することで、不正な外部アンテナの接続といったアンテナの不正使用を防止することができる。
[第2実施形態]
上記の第1実施形態では、検波器10により測定される検波電圧値Voをパラメータとして用いてアンテナの選択を行っているが、第2実施形態では、検波電圧値Voは用いずに反射波電圧値Vrのみを用いてアンテナの選択を行う。
まず、本発明に関連する移動機の構成として、送信アンテナの切替に関わる構成を図4により説明する。図4に示すように、移動機30は、送信データを変調し送信信号を生成する送信回路34と、送信信号の信号電力を増幅する電力増幅器33と、後述するアイソレータ36と、送信に使用されるアンテナを選択するアンテナ選択部39と、送信に使用されるアンテナを切り替えるアンテナ切替器35と、複数の送信アンテナ31、32とを備えている。アイソレータ36は、前述した図1のサーキュレータ57と同様のサーキュレータ37を備え、さらに、アイソレータ36内部の終端抵抗間に発生する電圧値の検出を行う電圧検出回路38を追加的に備えている。
アンテナ選択部39は、反射波電圧値Vr及び後述する図5の処理における判定処理の回数の最大値Mを記録する記録部39Aと、上記判定処理の回数をカウントし保持するカウント保持部39Bと、反射波電圧値Vrに関する閾値Xを設定し保持する閾値設定部39Cと、上記判定処理を行う判定部39Dとを含んで構成される。このアンテナ選択部39は、ハードウェアとしては、例えば図6に示すようにバス25を介して相互に接続された、CPU21、作業用メモリ22、不揮発性メモリ23及び入出力部24を含んだマイクロコンピュータにより構成することができる。
次に、図4の移動機30における動作を説明する。移動機30では、送信回路34により送信データを変調して得られた送信信号は、電力増幅器33によって増幅される。増幅された送信信号はサーキュレータ37の端子Aに入力される。端子Aから入力された送信信号はサーキュレータ37の端子Bから出力された後、アンテナ切替器35を介して、当該時点での使用中アンテナ(例えば送信アンテナ31)に供給される。
このとき使用中アンテナに人体などが接しておらず、使用中アンテナのインピーダンスが例えば電力増幅器と正しく整合している場合には、すべての送信信号は空中に放出され、サーキュレータ37の端子Bから端子Cへ向かう反射波は発生しないため、電圧検出回路38では反射波電圧は検出されない。一方、使用中アンテナに人体などが触れ、使用中アンテナのインピーダンスが変化した場合、該インピーダンスが例えば電力増幅器と整合しなくなり反射波が発生する。この反射波は、アンテナ切替器35を介してサーキュレータ37の端子Bから端子Cへ通過し、電圧検出回路38に入力されるため、電圧検出回路38により反射波電圧値Vrが検出される。この反射波電圧値Vrは、反射波の大きさに比例するため、電圧検出回路38により検出される反射波電圧値Vrによって、使用中アンテナから放出されずに移動機30内部へ戻ってくる反射波の大きさを検出でき、アンテナ選択部39は、反射波電圧値Vrによってアンテナ不整合状態の程度を推定することができる。
以下、アンテナ選択部39による制御の下で実行されるアンテナ選択に関する処理について図5を用いて詳細に説明する。まず、初期値設定が行われる(ステップS11)。例えば、記録部39Aにより反射波電圧値Vrが0に、判定処理回数の最大値Mが1000に、それぞれ初期設定される。
次に、閾値設定部39Cにより、上記の初期設定された反射波電圧値Vrが閾値Xとして設定される。この例では、最初は閾値X=0となる。また、カウント保持部39Bにより判定処理回数のカウント数Nが最大値Mに設定され、カウント数N=1000となる(ステップS12)。
次に、電圧検出回路38により検出された反射波電圧値Vrがアンテナ選択部39に入力され(ステップS13)、記録部39Aにより記録される。そして、判定部39Dにより反射波電圧値Vrが閾値Xを超えているか否かが判定される(ステップS14)。
ここで、反射波電圧値Vrが閾値Xを超えていれば、判定部39Dはアンテナ切替器35により使用中アンテナを代替アンテナに切り替えさせる。また、このとき記録部39Aにより切替前の反射波電圧値Vrが記録される(ステップS15)。
そして、ステップS12へ戻り、切替前の反射波電圧値Vrが閾値Xとして設定されるとともに、判定処理回数のカウント数Nが最大値Mに設定される。
次に、電圧検出回路38により検出された反射波電圧値Vrがアンテナ選択部39に入力され(ステップS13)、判定部39Dにより反射波電圧値Vrが閾値X(即ち、切替前の反射波電圧値Vr)を超えているか否かが判定される(ステップS14)。
ステップS14で、反射波電圧値Vrが閾値Xを超えていなければ、切替後のアンテナの方が適切であると判断できるため、アンテナ切替は行わずに、カウント保持部39Bにより判定処理回数のカウント数Nが1つカウントダウンされる(ステップS16)。そして、カウント保持部39Bによりカウント数Nが0になったか否かが判定され(ステップS17)、カウント数Nが0になっていなければ、ステップS13へ戻り、ステップS13〜S16の処理が繰り返される。
一方、ステップS14で、反射波電圧値Vrが閾値Xを超えていると判定された場合は、現在の使用中アンテナよりも切替前のアンテナの方が適切であると判断できるため、ステップS15へ進み、切替前のアンテナへの戻しが行われる。これにより、適切でないアンテナへの切替により生ずる不都合を防止することができる。
このようにして各アンテナについての反射波電圧値Vrに応じて、複数のアンテナのうち適切なアンテナが選択されることとなり、該選択された適切なアンテナへの切替が行われる。
ところで、切替前のアンテナについて、使用中の外部の影響により一時的に反射波電圧値Vrが低下したものの、時間の経過とともに外部の影響が減少することで、切替前のアンテナが切替後(現状)のアンテナよりも適切なアンテナとなることがある。そこで、本実施形態では、以下のように定期的にアンテナ切替を発生しやすくしている。
即ち、図5のステップS17でカウント数Nが0になったと判定された場合、同じアンテナについて最大値M回(1000回)連続してステップS14の判定処理が行われたことになるため、アンテナ切替を発生しやすくする目的で、以下の周期リセット処理が行われる(ステップS18)。即ち、閾値設定部39Cにより閾値Xが0にリセットされ、カウント保持部39Bにより判定処理回数のカウント数Nが最大値Mにリセットされる。そして、ステップS13へ戻り、ステップS13〜S16の処理が繰り返されるが、閾値Xが0に設定されているため、ステップS14では肯定判定され、ステップS15のアンテナ切替が行われることとなる。なお、ステップS18では、閾値Xを0にリセットすることに限定されるものではなく、想定しうる反射波電圧値Vrよりも低く設定された所定の値にリセットしてもよい。
このように定期的にアンテナ切替を発生しやすくすることで、切替前のアンテナについて時間の経過とともに外部の影響が減少し、切替前のアンテナが切替後(現状)のアンテナよりも適切なアンテナとなった場合でも、当該事象に応じて適切なアンテナが選択され、適切なアンテナへの切替が行われる。
なお、移動機30がアンテナを3本以上備えた構成の場合においても、3本以上のアンテナを順次切り替えることで同様の効果が得られる。
以上説明した第2実施形態によれば、移動機の使用状況に応じた使用アンテナの事前設定を不要としつつ、外部環境からの影響の少ない適切なアンテナを選択することができる。また、移動機に設けられたアンテナが外部アンテナの場合には、仮に、送信周波数にて反射波量の大きい不正な外部アンテナが接続されたとしても、使用中アンテナの反射波の大きさ(本実施形態では反射波電圧値Vr)を監視することで、不正な外部アンテナの接続といったアンテナの不正使用を防止することができる。
なお、前述した第1、第2実施形態における閾値Xは、加工した値を用いてもよい。例えば、第1実施形態の電圧比Vr/Vo又は第2実施形態の反射波電圧値Vrに一定値を加えたり、積算したり、あるいは、上記の電圧比Vr/Voや反射波電圧値Vrにおける小数点以下の切り上げや整数部分1桁目の切り上げ等を行って得られた値を閾値Xとしてもよい。上記のような閾値Xの加工は、切替前の電圧比Vr/Voや反射波電圧値Vrの記録と同じタイミングで行ってもよいし、また、その際には、加工後の閾値Xのみを記録してもよいし、切替前の電圧比Vr/Voや反射波電圧値Vrと加工後の閾値Xとを一緒に記録してもよい。
従来の移動機における送信アンテナの切替に関わる構成を示す図である。 第1実施形態の移動機における送信アンテナの切替に関わる構成を示す図である。 第1実施形態のアンテナ選択に関する処理を示すフロー図である。 第2実施形態の移動機における送信アンテナの切替に関わる構成を示す図である。 第2実施形態のアンテナ選択に関する処理を示すフロー図である。 第1、第2実施形態のアンテナ選択部のハードウェア構成図である。
符号の説明
1、2、31、32、51、52…送信アンテナ、3、33、53…電力増幅器、4、34、54…送信回路、5、35、55…アンテナ切替器、6、36、56…アイソレータ、7、37、57…サーキュレータ、8、38…電圧検出回路、9、39…アンテナ選択部、9A、39A…記録部、9B、39B…カウント保持部、9C、39C…閾値設定部、9D、39D…判定部、10…検波器、20、30、50…移動機、21…CPU、22…作業用メモリ、23…不揮発性メモリ、24…入出力部、25…バス、56A…終端抵抗。

Claims (3)

  1. 複数のアンテナを備えた移動機であって、
    前記複数のアンテナのうち送信に使用されている使用中アンテナから前記移動機内へ反射してくる反射波の大きさを検出する検出回路と、
    前記検出回路により検出される前記使用中アンテナについての前記反射波の大きさに相関する所定の物理量、該所定の物理量に関するしきい値、及び、前記使用中アンテナが該使用中アンテナ以外の代替アンテナに一時的に切り替えられた場合に前記検出回路により検出される該代替アンテナについての前記反射波の大きさに相関する所定の物理量に基づいて、送信に使用されるアンテナを選択するアンテナ選択部と、
    送信に使用されるアンテナを、前記アンテナ選択部により選択されたアンテナに切り替えるアンテナ切替器と、
    を備え
    前記アンテナ選択部は、前記送信に使用されるアンテナとして前記複数のアンテナのうち同じアンテナを所定回数以上連続して選択することとなる場合、当該アンテナ以外のアンテナを前記送信に使用されるアンテナとして選択する、
    ことを特徴とする移動機。
  2. 前記移動機は、送信電力に応じた検波電圧値を測定する検波器をさらに備え、
    前記検出回路は、前記反射波についての反射波電圧値を検出し、
    前記アンテナ切替判定回路は、前記所定の物理量として、前記検波電圧値に対する前記反射波電圧値の比率を用いることで、前記使用中アンテナについての当該比率、当該比率に関するしきい値、及び、前記代替アンテナについての当該比率に基づいて、前記送信に使用されるアンテナを選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動機。
  3. 移動機に設けられた複数のアンテナ間で、送信に使用されるアンテナを切り替えるためのアンテナ切替制御方法であって、
    前記移動機が、前記複数のアンテナのうち送信に使用されている使用中アンテナから前記移動機内へ反射してくる反射波の大きさを検出する検出ステップと、
    前記移動機が、前記検出ステップにて検出される前記使用中アンテナについての前記反射波の大きさに相関する所定の物理量、該所定の物理量に関するしきい値、及び、前記使用中アンテナが該使用中アンテナ以外の代替アンテナに一時的に切り替えられた場合の該代替アンテナについての前記反射波の大きさに相関する所定の物理量に基づいて、送信に使用されるアンテナを選択する選択ステップと、
    前記移動機が、送信に使用されるアンテナを、前記選択ステップにて選択されたアンテナに切り替える切替ステップと、
    を有し、
    前記選択ステップは、前記送信に使用されるアンテナとして前記複数のアンテナのうち同じアンテナを所定回数以上連続して選択することとなる場合、当該アンテナ以外のアンテナを前記送信に使用されるアンテナとして選択する、
    ことを特徴とするアンテナ切替制御方法。
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