JP4510361B2 - 加湿装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加湿装置に関し、さらに詳しくは、寒冷地等でも好適に使用することができる水透過性の中空糸膜を利用した加湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池には固体高分子型のものがあるが、近年、電気自動車の動力源などとして注目されている燃料電池においては、燃料電池から排出された湿潤ガスであるオフガスの水分を乾燥エアに水分交換する加湿装置が用いられている。このような燃料電池に用いられる加湿装置としては、電力消費量が少ないものが好適である。また、取り付けスペースが小さい、いわばコンパクト性が求められる。そのため、加湿装置としては超音波加湿、スチーム加湿、気化式加湿、ノズル噴射などの種類があるものの、燃料電池に用いられる加湿装置としては、中空糸膜を用いたものが好適に利用されている。
【0003】
従来の中空糸膜を用いた加湿装置として、たとえば特開平7−71795号公報に開示されたものがある。この加湿装置について図6を用いて説明すると、加湿装置100は、ハウジング101を有している。ハウジング101には、乾燥エアを導入する第一の流入口102および乾燥エアを排出する第一の流出口103が形成されており、ハウジング101の内部に多数、たとえば5000本の中空糸膜からなる中空糸膜束104が収納されている。
また、ハウジング101の両端部には、中空糸膜束104の両端部を開口状態で固定する固定部105,105′が設けられている。固定部105の外側には、湿潤エアを導入する第二の流入口106が形成されており、固定部105′の外側には、中空糸膜束104によって水分を分離・除去された湿潤エアを排出する第二の流出口107が形成されている。さらに、固定部105,105′はそれぞれ第二のヘッドカバー108および第二のヘッドカバー109によって覆われている。また、第二の流入口106は第一のヘッドカバー108に形成されており、第二の流出口107は第二のヘッドカバー109に形成されている。
【0004】
このように構成された中空糸膜を用いた加湿装置100において、第二の流入口106から湿潤エアを供給して中空糸膜束104を構成する各中空糸膜内を通過させると、湿潤エア中の水分は、中空糸膜の毛管作用によって分離され、中空糸膜の毛管内を透過して、中空糸膜の外側に移動する。水分を分離させられた湿潤エアは、第二の流出口107から排出される。
一方、第一の流入口102からは乾燥エアが供給される。第一の流入口102から供給された乾燥エアは、中空糸膜束104を構成する中空糸膜の外側を通過する。中空糸膜の外側には、湿潤エアから分離させられた水分が移動してきており、この水分によって乾燥エアが加湿される。そして、加湿エアは第一の流出口103から排出されるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の中空糸膜を用いた加湿装置100は、寒冷地等で中空糸膜モジュール内の水透過性の中空糸膜束が凍結した場合、中空糸膜束の解凍は外気温が上昇して自然に解凍されるのを待つしかなく、加湿装置100が使用できなくなるという問題を生じていた。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、寒冷地等で中空糸膜内の水分が凍結しても中空糸膜全体に効率良く熱量を供給することができる発熱手段を備えた加湿装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた請求項1に記載された加湿装置は、ハウジングの長手方向に沿って配した多数の水透過性の中空糸膜を前記ハウジング内に収納し、前記中空糸膜の内側と外側にそれぞれ水分含有量の異なる気体を通流して前記気体間で水分交換を行い、水分含有量の少ない乾燥気体を加湿する加湿装置において、前記中空糸膜を束ねた中空糸膜束に熱量を供給することができるヒータを備え、該ヒータ、前記中空糸膜束の中に埋め込まれ、その本体から前記ハウジングの内壁に向って放射状に突出して前記中空糸膜に接触するフィンを有することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載された加湿装置は、請求項1に記載された加湿装置において、前記フィンは、前記ハウジングの長手方向に沿って互いに間隔を空けて複数設けられており、隣り合う前記フィン間に設けられ、前記中空糸膜束の内部の温度を測定する温度測定センサをさらに備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項1に記載された発明によると、ハウジングの長手方向に沿って配した多数の水透過性の中空糸膜を前記ハウジング内に収納し、前記中空糸膜の内側と外側にそれぞれ水分含有量の異なる気体を通流して前記気体間で水分交換を行い、水分含有量の少ない乾燥気体を加湿する加湿装置において、前記中空糸膜を束ねた中空糸膜束に熱量を供給することができるヒータを備え、該ヒータ、前記中空糸膜束の中に埋め込まれ、その本体から前記ハウジングの内壁に向って放射状に突出して前記中空糸膜に接触するフィンを有することにより、寒冷地等で中空糸膜内の水分が凍結しても中空糸膜全体に効率良く熱量を供給することができる。その結果、中空糸膜束を短時間で解凍することができるので好適に加湿装置を使用することができる。
また、請求項2に記載された発明によると、前記フィンは、前記ハウジングの長手方向に沿って互いに間隔を空けて複数設けられており、隣り合う前記フィン間に設けられ、前記中空糸膜束の内部の温度を測定する温度測定センサをさらに備えたことにより、測定温度の値から中空糸膜束が凍結しているのか、解凍しているのかを判断することが可能となり、温度測定センサの測定温度をみながらフィンを有するヒータで中空糸膜束全体に効率良く熱量を供給することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る加湿装置の一実施の形態を、図1から図5を参照して詳細に説明する。
尚、図1は、本発明に係る加湿装置が適用される燃料電池システムの全体構成図である。図2は、本発明に係る加湿装置により加湿される燃料電池の構成を模式化した説明図である。図3(a)は、本発明に係る加湿装置の構成を示す斜視図、図3(b)は、中空糸膜モジュールの斜視図、図3(c)は、中空糸膜の拡大図である。図4(a)は、本発明に係る加湿装置内における気体の流れを示す断面図、図4(b)は、図4(a)のX−X断面図、図4(c)は、図4(a)のY−Y断面図である。
また、図5(a)は、本発明に係る加湿装置に備えられた中空糸膜モジュールのハウジング内に収納された水透過性の中空糸膜束に熱量を供給できる発熱手段の第一実施の形態を示す断面図、図5(b)は、図5(a)のヒータの拡大斜視図である。
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の加湿装置が適用される燃料電池システムの全体構成及び作用について説明する。
燃料電池システムFCSは、燃料電池1、加湿装置2、気液分離装置3、空気圧縮機4、燃焼器5、燃料蒸発器6、改質器7、CO除去器8及び水・メタノール混合液貯蔵タンク(以下「タンク」という)T等から構成される。尚、燃料電池1は、固体高分子型の燃料電池1である。
【0011】
燃料電池1は、酸化剤ガスとしての加湿空気が酸素極側1aに供給されると共に、燃料ガスとしての水素リッチガスが水素極側1bに供給され、水素と酸素とを化学反応させて化学エネルギから電気エネルギを取り出し、発電を行う。加湿空気は、乾燥気体たる外気(空気)を圧縮及び加湿することにより発生する。ここで、空気(乾燥空気)の圧縮は空気圧縮機4で行い、加湿はハウジング内の中空糸膜束に熱量を供給できる発熱手段を備えた加湿装置2で行う。ちなみに、加湿装置2での乾燥空気の加湿は、燃料電池1の酸素極側1aから排出され水分を多量に含むオフガスと相対的に水分を少量しか含まない乾燥空気との間で、水分の交換を行うことによりなされるが、この点は後に詳細に説明する。一方、燃料ガスは、原燃料である水とメタノールの混合液を蒸発、改質及びCO除去を行うことにより発生する。ここで、原燃料の蒸発は燃料蒸発器6で、改質は改質器7で、CO除去はCO除去器8で行う。ちなみに、燃料蒸発器6にはタンクTに貯蔵された原燃料がポンプPを介して供給され、改質器7には燃料蒸発器6で蒸発した原燃料ガス(改質用の空気が混合されたもの)が供給され、CO除去器8には改質器7で改質された燃料ガスが供給される。尚、改質器7では触媒の存在下、メタノールの水蒸気改質及び部分酸化が行われる。また、CO除去器8では触媒の存在下、選択酸化が行われCOがCOに転換される。CO除去器8は、COの濃度を可及的に低減するため、No.1CO除去器とNo.2CO除去器の2つから構成される。また、CO除去器8には、空気圧縮機4から選択酸化用の空気が供給される。
【0012】
尚、燃料電池1からは、未利用の水素を含む水素極側1bのオフガス及び反応生成物である水を多量に含む酸素極側1aのオフガスが同時に発生するが、酸素極側1aのオフガスは、前記の通り加湿装置2で空気の加湿用に使用された後、水素極側1bのオフガスと混合され、気液分離装置3で水分が除去される。そして、水分が除去されたオフガス(混合オフガス)は、燃焼器5で燃焼されて燃料蒸発器6の熱源として使用される。尚、燃焼器5には、補助燃料(メタノール等)及び空気が供給され、燃料蒸発器6の熱量不足を補ったり燃料電池システムFCSの起動時の暖機を行ったりする。
【0013】
次に、図2を参照して、燃料電池システムFCSの中核をなす燃料電池の構成及び作用について説明する。この図2における燃料電池1は、その構成を模式化して1枚の単セルとして表現してある(実際には燃料電池1は、単セルを200枚程度積層した積層体として構成される)。
図2に示すように、燃料電池1は、電解質膜13を挟んで水素極側1bと酸素極側1aとに分けられ、それぞれの側に白金系の触媒を含んだ電極が設けられており、水素極14及び酸素極12を形成している。そして、水素極側ガス通路15には原燃料から発生した水素リッチな燃料ガスが通流され、酸素極側ガス通路11には酸化剤ガスとして加湿装置2で加湿された加湿空気が通流される。電解質膜13としては固体高分子膜、例えばプロトン交換膜であるパーフロロカーボンスルホン酸膜を電解質として用いたものが知られている。この電解質膜13は、固体高分子中にプロトン交換基を多数持ち、飽和含水することにより常温で20Ωcm以下の低い比抵抗を示し、プロトン導電性電解質として機能する。
従って、触媒の存在下、水素極14で水素がイオン化して生成したプロトンは、容易に電解質膜13中を移動して酸素極12に到達する。そして、酸素極12に到達したプロトンは、触媒の存在下、加湿空気中の酸素から生成した酸素イオンと直ちに反応して水を生成する。生成した水は、加湿空気と共に湿潤気体たるオフガスとして燃料電池1の酸素極側1aの出口から排出される。尚、水素極14では水素がイオン化する際に電子e-が生成するが、この生成した電子e-はモータ等の外部負荷Mを経由して酸素極12に達する。
このように加湿した加湿空気を酸化剤ガスとして燃料電池1に供給するのは、電解質膜13が乾燥すると電解質膜13におけるプロトン導電性が低くなって発電効率が低下するからである。従って、固体高分子型の燃料電池1を使用する燃料電池システムFCSにおいては、加湿が重要な意義を有する。ちなみに、燃料ガス側の加湿は、原燃料である水とメタノール混合液に燃料ガスの加湿に必要な水分量が最初から添加されているので不要であるが、原燃料中に加湿に必要な水分量が添加されていない場合には本発明の加湿装置2が適用できる。
【0014】
続いて、図3及び図4を参照して本発明の一実施の形態である加湿装置2の構成及び作用を説明する。
加湿装置2は、図3(a)に示すように、略円柱形をした中空糸膜モジュール21を並列に2本有すると共に、箱型をした一端側分配器22及び他端側分配器23を有し、全体として直方体形状に構成されている。2本の中空糸膜モジュール21,21は、一端側分配器22及び他端側分配器23により水平に所定の間隔を置いて配置され固定されている。また、2本の中空糸膜モジュール21,21のそれぞれには、一端側分配器22を介して乾燥空気の供給及びオフガスの排出が、他端側分配器23を介して加湿されてなる加湿空気の排出及びオフガスの供給がなされるようになっている。
【0015】
中空糸膜モジュール21は、図3(b)に示すように、ハウジング21a、及びこのハウジング21aに収容される中空糸膜束21bを含んで構成される。ハウジング21aは、両端が開放された中空円筒形状をしている。このハウジング21aには、その両端部近傍に開口部がそれぞれ複数個(円周方向に8個程度ずつ)設けてある。一方、ハウジング21aに収容される中空糸膜束21bは、図3(c)に示す中空通路を有する中空糸膜HFを数千本束ねたものであり、ハウジング21aの両端面(開口部よりも端側)に中空糸膜HFの中空通路を確保しつつお互いが散らばらないように接着剤で固定してある。この中空糸膜束21bをハウジング21aに接着してある部分をポッティング部21g,21hというが、このポッティング部21g,21hにより中空糸膜HFの内側である中空通路を通流するオフガスと中空糸膜HFの外側を通流する乾燥空気(加湿空気)が混合しないようになっている。尚、この中空糸膜モジュール21は、ハウジング21aの一端側の端面がオフガス流出口21doutとして使用され、他端側の端面がオフガス流入口21dinとして使用される。また、ハウジング21aの一端側の円周方向の開口部が乾燥空気流入口21cinとして使用され、他端側の円周方向の開口部が加湿空気流出口21coutとして使用される。ちなみに、このような中空糸膜モジュール21は、ハウジング21aに所定数の中空糸膜HF・HF・・の束を挿通し、両端面近傍を接着剤で充分接着固定した後、ハウジング21aの両端に沿って中空糸膜HF・HF・・の束を切断除去することにより作成される。
尚、中空糸膜モジュール21のハウジング21a内に収納される中空糸膜束に熱量を供給できる発熱手段の詳細については後述する。
【0016】
一端側分配器22は、前記したように他端側分配器23と共に、2本の中空糸膜モジュール21,21を所定の位置関係で固定するが、この一端側分配器22は、オフガス出口22a及び乾燥空気入口22bを有する。オフガス出口22aと各中空糸膜モジュール21のオフガス流出口21doutは、一端側分配器22の内部に配した内部流路22a’により連結されている(図4(a),(b)参照)。同様に、乾燥空気入口22bと各中空糸膜モジュール21の乾燥空気流入口21cinは、一端側分配器22の内部に配した内部流路22b’により連結されている(図4(a),(c)参照)。
【0017】
一方、他端側分配器23も、オフガス入口23a及び加湿空気出口23bを有する。オフガス入口23aと各中空糸膜モジュール21のオフガス流入口21dinは、他端側分配器23の内部に配した内部流路23a’により連結されている(図4(a)参照)。同様に、加湿空気出口23bと各中空糸膜モジュール21の加湿空気流出口21coutは、他端側分配器23の内部に配した内部流路23b’により連結されている(図4(a)参照)。
【0018】
前記中空糸膜モジュールに使用される中空糸膜HFは、図3(c)に示すように内径が300マイクロメートルから700マイクロメートル程度の細い円筒形の中空糸である。中空糸膜HFが細いために中空糸膜モジュール当りの膜充填密度が大きくかつ高圧に耐えるという特徴がある。この中空糸膜HFによる水分の分離原理は、湿潤気体であるオフガスを中空糸膜HFの内側に通流すると中空糸膜HFの毛管中で蒸気圧が低下するので毛管中に水蒸気の凝縮が起こり凝縮水となる。この凝縮水が毛管現象により吸い出されて中空糸膜HFの外側の乾燥気体側に透過するという中空糸膜HFの毛管作用を利用したものである。
【0019】
次に、図3及び図4を参照して加湿装置2の作用を説明する。
湿潤気体たるオフガスは、他端側分配器23のオフガス入口23aから加湿装置2に入り、内部流路23a’を経由して中空糸膜モジュール21のオフガス流入口21dinに達する。オフガスは、ここから分岐して中空糸膜束21bを構成する各中空糸膜HF・HF・・の内側を通流する。この際オフガスは、含有する水分を中空糸膜HFの外側を通流する乾燥空気に与える。中空糸膜HFの内側を通流したオフガスは、オフガス流出口21doutから中空糸膜HFを抜け出る。各中空糸膜HF・HF・・を抜け出たオフガスは、図4(b)に示すように、合流して内部流路22a’を通ってオフガス出口22aに達し、後段の気液分離装置3に向かう。尚、前記の通り他端側分配器23の内部流路23a’は、2本ある中空糸膜モジュール21,21のそれぞれに連結されているので、オフガスは、各中空糸膜モジュール21に分配される。この点、一端側分配器22の内部流路22a’と同じであるので、説明を省略する。
【0020】
一方、乾燥気体たる乾燥空気は、一端側分配器22の乾燥空気入口22bから加湿装置2に入り、内部流路22b’を経由して中空糸膜モジュール21の乾燥空気流入口21cinに達する。乾燥空気は、ここからハウジング21aの内側全体に行き渡って中空糸膜HFの外側を通流する。この際乾燥空気は、オフガスから水分の供給を受けて加湿され加湿空気になる。加湿空気は、加湿空気流出口21coutからハウジング21aを抜け出し、内部流路23b’を通って加湿空気出口23bに達し、後段の燃料電池1に向かう。尚、前記の通り一端側分配器22の内部流路22b’は、図4(c)に示すように、2本ある中空糸膜モジュール21のそれぞれに連結されているので、乾燥空気は、各中空糸膜モジュール21に分配される。この点、他端側分配器23の内部流路23b’も同じであるので、説明を省略する。
【0021】
このように中空糸膜モジュール21をパッケージングすることにより、取り扱いの容易さを確保しつつ省スペース化を図ることができる。
【0022】
次に、車両に搭載された本発明の加湿装置に使用される水透過性の中空糸膜全体に効率良く熱量を供給することができる発熱手段の一実施の形態について図5を参照して説明する。
加湿装置2の中空糸膜モジュール21のハウジング21a内に収納された多数の水透過性の中空糸膜からなる中空糸膜束36に熱量を供給することができる発熱手段は、図5(a)に示すように、中空糸膜モジュール21のハウジング31内に収納された中空糸膜束36の中に埋め込んだフィン37b付きのヒータ37と温度を測定するための3本の熱電対TCとから構成され、熱電対TCの温度を見ながら中空糸膜束36全体に熱量を供給できるようにしたものである。
【0023】
ヒータ本体37aの形状は、図5(b)に示すように棒状をしており、ヒータ本体37aから外側に向かって放射状に4枚のフィン37bが突出して固設されている。フィン37bの形状は台形であり、外側に台形の上底がくるように固設されている。フィン37bを設けることによりヒータ本体37aから中空糸膜束36全体に効率よく熱量を供給できる。
また、ヒータ本体37aの端部には2本のリード線37c,37dが設けられている。リード線37c,37dを設けることにより、ヒータ37にバッテリまたは車外からの電力を供給することができる。
【0024】
熱電対TCは、ハウジング31内の長手方向上部に適宜間隔で3本設けられている。各熱電対TCは、中空糸膜モジュール21の中心部の温度を測定するため、温度測定センサ部が中空糸膜モジュール21の中心部の所定の位置となるように設けられている。温度測定精度を上げるために熱電対TCは4本以上設けてもよい。
このように3本熱電対TCを設けることにより、測定温度の値から中空糸膜モジュール21の中心部で中空糸膜束36が凍結しているのかまたは解凍しているのかを判断できる。
【0025】
以上のように構成することにより、熱電対の測定温度をみながら発熱手段であるフィン37b付きのヒータ37により中空糸膜全体に効率良く熱量を供給できるようになるので、寒冷地等で中空糸膜内の水分が凍結しても中空糸膜全体に効率良く熱量を供給することができる。その結果、中空糸膜束36を短時間で解凍することができるので好適に加湿装置2を使用することができる。また、何らかの理由で乾燥空気中の加湿水量が低下した場合でも、水透過性の中空糸膜に熱量を供給することにより加湿水量を増やすことができるので、燃料電池に安定した加湿水量を供給できる。
【0026】
以上、本発明は、上記説明した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。例えば、中空糸膜の外側に湿潤気体であるオフガスを通流し、その内側に乾燥気体である乾燥空気(加湿空気)を通流してもよい。さらに実施の形態ではオフガスと乾燥空気は向流に流してあるが並流に流しても良い。
【0027】
ここで、乾燥空気とオフガスを向流または並流で流したときのそれぞれの長所について説明する。
乾燥空気とオフガスを向流で流したときの長所としては、中空糸膜内の湿度差を均一化することができるので、水透過率が向上することが挙げられる。また、気体の入口と出口が対向することになるので、ガス配管のレイアウト性が向上する。さらには、中空糸膜による熱交換率が良くなるので、ガスの冷却性能が向上する、しかも、熱交換率が高いので、乾燥空気の出口の温度をオフガスの出口温度に合わせやすいため、温度調節が容易となる。従って、燃料電池へ供給する空気の湿度を管理しやすくなる。
一方、乾燥空気とオフガスを並流とする長所としては、乾燥空気とオフガスが入口部分で湿度差が大きいので、加湿効率が向上するため、中空糸膜自体の全長を短縮でき、装置を小型化できるので、中空糸を整列させて束ねることが容易となり、これらのことにより、コストの低減に寄与する。さらには、乾燥空気の熱交換率が低くなるので、高出力時に燃料電池に供給するガス温度を高めに設定することができる。従って、燃料電池の効率を向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の構成と作用から明らかなように、
1.請求項1に記載の発明によれば、ハウジングの長手方向に沿って配した多数の水透過性の中空糸膜を前記ハウジング内に収納し、前記中空糸膜の内側と外側にそれぞれ水分含有量の異なる気体を通流して前記気体間で水分交換を行い、水分含有量の少ない乾燥気体を加湿する加湿装置において、前記中空糸膜を束ねた中空糸膜束に熱量を供給することができるヒータを備え、該ヒータ、前記中空糸膜束の中に埋め込まれ、その本体から前記ハウジングの内壁に向って放射状に突出して前記中空糸膜に接触するフィンを有することにより、寒冷地等で中空糸膜内の水分が凍結しても中空糸膜全体に効率良く熱量を供給することができる。その結果、中空糸膜束を短時間で解凍することができるので好適に加湿装置を使用することができる。
2.また、請求項2に記載の発明によれば、前記フィンは、前記ハウジングの長手方向に沿って互いに間隔を空けて複数設けられており、隣り合う前記フィン間に設けられ、前記中空糸膜束の内部の温度を測定する温度測定センサをさらに備えたことにより、測定温度の値から中空糸膜束が凍結しているのか、解凍しているのかを判断することが可能となり、温度測定センサの測定温度をみながらフィンを有するヒータで中空糸膜束全体に効率良く熱量を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加湿装置が適用される燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】本発明に係る加湿装置により加湿される燃料電池の構成を模式化した説明図である。
【図3】(a)本発明に係る加湿装置の構成を示す斜視図である。
(b)中空糸膜モジュールの斜視図である。
(c)中空糸膜の拡大図である。
【図4】(a)本発明に係る加湿装置内における気体の流れを示す断面図である。
(b)図4(a)のX−X断面図である。
(c)図4(a)のY−Y断面図である。
【図5】(a)本発明に係る加湿装置に備えられた中空糸膜モジュールのハウジング内に収納された水透過性の中空糸膜束に熱量を供給できる発熱手段の一実施の形態を示す断面図である。
(b)図5(a)のヒータの拡大斜視図である。
【図6】従来の加湿装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 加湿装置
21 中空糸膜モジュール
31 ハウジング
36 中空糸膜束
37 ヒータ(発熱手段)
37a ヒータ本体
37b フィン
37c,37d リード線
TC 熱電対
HF 中空糸膜

Claims (2)

  1. ハウジングの長手方向に沿って配した多数の水透過性の中空糸膜を前記ハウジング内に収納し、前記中空糸膜の内側と外側にそれぞれ水分含有量の異なる気体を通流して前記気体間で水分交換を行い、水分含有量の少ない乾燥気体を加湿する加湿装置において、
    前記中空糸膜を束ねた中空糸膜束に熱量を供給することができるヒータを備え、
    ヒータ、前記中空糸膜束の中に埋め込まれ、その本体から前記ハウジングの内壁に向って放射状に突出して前記中空糸膜に接触するフィンを有することを特徴とする加湿装置。
  2. 前記フィンは、前記ハウジングの長手方向に沿って互いに間隔を空けて複数設けられており、
    隣り合う前記フィン間に設けられ、前記中空糸膜束の内部の温度を測定する温度測定センサをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
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