JP4510333B2 - Hydraulic continuously variable transmission and power transmission device - Google Patents

Hydraulic continuously variable transmission and power transmission device Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業機械や車両等、各種の産業分野で広く利用可能な油圧式無段変速装置及び動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既に最大行程容積の等しい可変容量形油圧装置と、差動油圧装置とを組み合わせて、両者のシリンダブロックを共有し、同シリンダブロックが回転する油圧式無段変速装置は存在する。
【0003】
この油圧式無段変速装置は、可変容量形油圧装置からの作動油の吐出量が0のとき、差動油圧装置を介して、油圧式無段変速装置の入力側と出力側とを直結することによって、この直結時を中心として増速及び減速の両方に広範囲の無段変速を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、出力回転の速度制御を全回転速度範囲に亘って当接部の変位によって容易に行うことができる油圧式無段変速装置及び動力伝達装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、プランジャを備え、当接部によって同プランジャの突出入を行う可変容量形の第1油圧装置と、プランジャを備え、同プランジャの当接によって入力回転に対して相対又は同期回転のいずれかを行う出力回転部を設けた第2油圧装置を組合せ、双方のプランジャを収納するシリンダブロックを共有し、同シリンダブロックを入力回転と同期回転する構成とし、第1油圧装置と第2油圧装置を連通する油圧閉回路を設け、第2油圧装置と油圧閉回路との間で作動油の流出入を往復動によって切替える分配弁を設け、分配弁を往復動させる部材をシリンダブロックの軸線方向に変位する変位機構を設けた油圧式無段変速装置において、前記変位機構による分配弁を往復動させる部材の軸線方向固定位置は第1作用位置と、前記第1作用位置の時の行程容積よりも、その絶対値が小さくなる第2作用位置とし、分配弁を往復動させる部材が第1作用位置又は第2作用位置の保持状態時に、第1油圧装置の前記当接部が変位可能に構成したことを要旨とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記油圧式無段変速装置は、油圧閉回路内の作動油の流れが停止している際に、分配弁を往復動させる部材を第1作用位置、第2作用位置のいずれの位置へ変位させても出力回転部の回転速度を保つように構成したことを要旨とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2において、前記第2油圧装置のプランジャに印加する油圧を解放するために作動する油抜き機構を備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記油抜き機構は、油圧閉回路をシリンダブロック外部に直接解放するものであることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3において、前記油抜き機構は、第2油圧装置のプランジャを摺動自在に収納するプランジャ孔をシリンダブロック外部に直接解放するものであることを要旨とする。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の油圧式無段変速装置のシリンダブロックを、原動機からの入力回転を得る入力軸と連結する構成とするとともに、同入力軸を反原動機側に延出して出力軸として構成し、前記延出された入力軸外周に前記出力回転部を設け、同出力回転部の動力伝達を行うとともに正逆回転切替可能な正逆回転切替装置を設けたことを要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を作業機として作業用車両の走行用に使用される油圧式無段変速装置(以下、無段変速装置20という)に具体化した第1実施形態を、図1〜図13を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように無段変速装置20は、作業用車両のパワーユニットのケース26内に収納されている。無段変速装置20は、第1油圧装置100と、同第1油圧装置100との間に油圧閉回路C(図9〜図11参照)を形成する第2油圧装置200とから構成されている。
【0012】
無段変速装置20の入力軸21は図9に示すように原動機としてのエンジン22のクランク軸に連結され、出力側である後記するヨーク23に形成された出力ギヤ24は図示しない終減速装置に連結された入力ギヤ25に噛合されている。
【0013】
前記第1油圧装置100は、可変容量形の油圧装置に相当し、第2油圧装置200は差動油圧装置に相当する。
無段変速装置20のケース26は、円筒状の筒部材27と、筒部材27の両端開口に対して塞ぐようにボルト挿通孔28,29を介して図示しないボルトにて一体に連結された一対の側壁部材30,31とから構成されている。
【0014】
無段変速装置20の入力軸21において、入力端側は、ケース26の側壁部材30に対して軸受部32を介して回転自在に支持されている。又、ケース26の側壁部材31には、出力回転部としてのヨーク23が、軸受部33を介して回動自在に支持されている。そして、入力軸21の出力端側は、ヨーク23と同軸上に位置するように、ヨーク23に対して一対の軸受23a及びオイルシール23bを介して回動自在に貫通されて支持されている。同出力端のヨーク23から突出した端部はPTO軸とされている。
【0015】
図5に示すように側壁部材30の中央において、内外両側面には、一対の軸受収納孔34,35が同軸上に配置されるように並設されている。軸受収納孔34,35間には、軸受収納孔34,35よりも縮径した貫通孔36が形成されている。そして、貫通孔36にはスリーブ37が回動自在に配置され、又、両軸受収納孔34、35には貫通孔36を挟んで対称上に円錐コロ軸受38,39が嵌合固定されている。そして、入力軸21は両円錐コロ軸受38,39を介して、支持されている。又、軸受収納孔34の開口は、側壁部材30にボルト付けされたカバー15にて覆われている。図5に示すようにカバー15の貫通孔15aにはシール部材16を介して入力軸21が貫通されている。
【0016】
図5に示すように、円錐コロ軸受38の外輪38aは、軸受収納孔34の段部にシム50を介して当接されている。又、円錐コロ軸受39の外輪39aは、軸受収納孔35の奥側の段部に当接されている。
【0017】
そして、軸受収納孔34内において、入力軸21の入力端側外周にはナット40が螺合されている。ナット40の螺合により、円錐コロ軸受38の内輪38bは、スリーブ37を介して、円錐コロ軸受39の内輪39bを押圧し、さらに、入力軸21に嵌合したスリーブ41を押圧する。スリーブ41は、シリンダブロック42を押圧する。そして、シリンダブロック42は、入力軸21外周に突設した係止部46に当接される。よって、シリンダブロック42は入力端側のみからナット40を螺合するのみで軸方向に固定することができる。又、軸受外輪38aと側壁部材30との間に介在するシム50の枚数や厚みを加減することで軸受38,39の各々の予圧を調整することができる。
【0018】
円錐コロ軸受38,39及びスリーブ37により、軸受部32が構成されている。
(第1油圧装置100)
第1油圧装置100は、入力軸21と、シリンダブロック42、プランジャ43、及び前記プランジャ43に対して当接する斜板面44を含むクレイドル45とを備えている。前記クレイドル45は、入力軸21が貫通されている。前記斜板面44は、可変容量形油圧装置の斜板に相当するとともに、アキシャル型の油圧装置における当接部に相当する。
【0019】
図3に示すように、前記クレイドル45はシリンダブロック42の軸心O(軸線)と直交するトラニオン軸線TRを中心としてケース26に対して傾動自在に支持されている。すなわち、前記クレイドル45は、斜板面44を含む仮想平面が、軸心Oと直交する位置を直立位置とする。そして、この直立位置を基準にして、クレイドル45は図3において反時計回り方向に所定角度傾いた位置(第1の位置)と、直立位置を基準にして時計回り方向に所定角度傾いた位置(第2の位置)の間を傾動可能にされている。
【0020】
本実施形態では、斜板面44が直立位置に位置したときを基準に、この図3において、時計回り方向を正とし、反時計回り方向を負という。そして、本実施形態では図12の出力回転数Nout =Ninを境に、Nout >Ninの時に負側に傾動し、Nout <Ninの時に、正側に傾動する。なお、出力回転数とは、第1実施形態及びその変形例ではヨーク23の回転数である。
【0021】
なお、図3に示された斜板面44は、クレイドル45が第1の位置にあるときの負の最大傾動角度位置で傾動した状態を示している。又、クレイドル45が第2の位置に位置したときは、斜板面44については正の傾動角度位置という。
【0022】
シリンダブロック42は、入力軸21に対してスプライン21a結合により一体に連結されている。シリンダブロック42は、略円柱状の組合せ形状で、軸方向に位置する両端周面は、中央部よりも縮径されている。
【0023】
シリンダブロック42において、前記中央部は、その回転中心(軸心O)の回りに複数のプランジャ孔47が環状に配列され、軸心Oと平行に延設されている。同プランジャ孔47は、シリンダブロック42の中央部の段部面においてクレイドル45側に開口が形成されている。各プランジャ孔47には、プランジャ43が摺動自在に配置されている。プランジャ43の先端には、鋼球48が転動自在に嵌合されており、プランジャ43は鋼球48及び鋼球48を取着したシュー49を介して斜板面44に当接されている。傾斜状態の斜板面44はシリンダブロック42の回転に伴ってプランジャ43を往復作動させ、吸入、吐出行程の作用を付与する。
【0024】
(第2油圧装置200)
第2油圧装置200は、前記シリンダブロック42に摺動自在に配置された複数のプランジャ58、及び前記プランジャ58に対して当接する回転斜面51をもつ筒状のヨーク23とを備えている。
【0025】
図1,図3に示すように、側壁部材31には、軸受収納孔52、及び軸受収納孔52よりも小径の貫通孔53が互いに同軸となるようにそれぞれ形成されている。そして、軸受収納孔52には円錐コロ軸受54が嵌合されている。又、筒部材27の出力端部内周面には、玉軸受55が固定されている。ヨーク23は、大径部と小径部を備えており、大径部が玉軸受55に、小径部が円錐コロ軸受54に嵌合されることにより、回動自在に支持されている。又、ヨーク23の小径部は、貫通孔53内に止着されたシール部材56を介して外部に突出されている。同ヨーク23のその突出端には、出力ギヤ24が形成されている。
【0026】
回転斜面51は、ヨーク23において、シリンダブロック42側の端面に形成されており、回転斜面51を含む仮想平面が軸心Oに対して一定角度傾斜している。
【0027】
前記シリンダブロック42の中央部には、その回転中心の回りにプランジャ孔47と同数のプランジャ孔57が環状に配列され、軸心Oと平行に延設されている。同プランジャ孔57のピッチ円は前記プランジャ孔47のピッチ円と同心及び同径とされている。又、各プランジャ孔57は互いに隣接するプランジャ孔47間に位置するように、図2に示すようにシリンダブロック42の周方向において、プランジャ孔47とは互いに1/2ピッチずつずらして配置されている。
【0028】
プランジャ孔57はシリンダブロック42の中央部の段部面において、前記ヨーク23側に開口が形成されている。各プランジャ孔57には、プランジャ58が摺動自在に配置され、その先端には、鋼球59が転動自在に嵌合されている。プランジャ58は鋼球59及び鋼球59を取着したシュー60を介して回転斜面51に当接されている。前記回転斜面51とシリンダブロック42との相対回転に伴ってプランジャ58が往復作動して吸入、吐出行程を繰り返す。
【0029】
本実施形態では、第1油圧装置100の最大行程容積VPmaxは、第2油圧装置200の最大行程容積VMmaxと略同一になるように形成されている。ただし、厳密にいうと、若干VPmaxの方が大きく、差Δ1を有している。具体的には、本実施形態では、第1油圧装置100の斜板面44の最大傾動角が第2油圧装置200の回転斜面51の傾斜角よりも大きくなるように設定することにより、前記最大行程容積の差を得るようにしている。
【0030】
(油圧閉回路C)
前記第1油圧装置100と第2油圧装置200との間に形成されている油圧閉回路Cについて説明する。
【0031】
シリンダブロック42の内周面には、ともに環状の第1油室61及び第2油室62が互いにシリンダブロック42の軸方向に並んで並設されている。なお、説明の便宜上、第1油室61を油室A、第2油室62を油室Bということがある。
【0032】
シリンダブロック42には第1油室61及び第2油室62を共に連通する第1弁孔63が、プランジャ孔47と同数個、シリンダブロック42の軸方向に沿って延設されている。又、シリンダブロック42には前記第1油室61及び第2油室62を共に連通する第2弁孔64が、プランジャ孔57と同数個、シリンダブロック42の軸方向に沿って延設されている。
【0033】
第1弁孔63のピッチ円は第2弁孔64のピッチ円と同心及び同径とされている。又、プランジャ孔47、57よりも内方に位置するように、プランジャ孔47、57のピッチ円よりもそのピッチ円の径は小さくされている。又、各第1弁孔63は隣接する第2弁孔64間に位置するように、図2に示すようにシリンダブロック42の周方向において、第2弁孔64とは互いに1/2ピッチずつずらして配置されている。又、第1弁孔63とプランジャ孔47の各中心、及び第2弁孔64とプランジャ孔57の各中心は、図2に示すように軸心Oから放射状に延びる直線上に位置するように配置されている。
【0034】
図1に示すように、油路65は、プランジャ孔47の底部と、第1弁孔63の第1油室61及び第2油室62との間の部位間を連通するように形成されている。前記プランジャ孔47の底部と、第1弁孔63の第1油室61及び第2油室62との間の部位は、シリンダブロック42の長さ方向(軸心Oが延びる方向)において所定距離を有するように配置されている。従って、油路65は、図1及び図6に示すように、シリンダブロック42の外周側から内方へ向けて斜状にされている。
【0035】
各第1弁孔63には、第1油室61と第2油室62との間において、対応するプランジャ孔47に連通する油路65のポートUが形成されている。
各第1弁孔63には、スプール型の第1切替弁66が摺動自在に配置されている。円錐コロ軸受39の外輪39aの外周面には円筒状のホルダ68が固定されている。ホルダ68の内周面において、軸方向の中央部は縮径されており、同縮径部には、玉軸受69を介してリテーナ70が回動自在に支持されている。リテーナ70は、円筒状の筒部71と、筒部71のシリンダブロック42側の端部に張出形成されたフランジ72とから構成されている。そして、リテーナ70は、図1及び図5に示すようにその軸心が玉軸受69により軸心Oに対して斜交するようにして配置され、この状態で、入力軸21が回動可能に貫通されている。この斜交により、フランジ72のシリンダブロック42に対向する面(以下、フランジ面という)を含む仮想平面は、軸心Oに対して斜交する。
【0036】
図7(a)に示すようにリテーナ70のフランジ72には、係止溝73がその軸心を中心にして等角度毎に外周から軸心に向かって切り込み形成されている。係止溝73には、図7(b)に示すように第1切替弁66に設けられたくびれ部66bが係入されている。なお、くびれ部66bは隣接した大径部66cよりも小径とされている。
【0037】
第1切替弁66は軸心Oと斜交するフランジ面を備えたリテーナ70と係合することにより、図8に示すような変位を実現する。
図8に示すように、前記リテーナ70のフランジ72は、第1切替弁66をポート閉鎖位置n0を中心としてポートUと第2油室62とを連通させる第1開口位置n1と、ポートUと第1油室61とを連通させる第2開口位置n2間を往復移動させる。そして、このリテーナ70により、第1油圧装置100には図8及び図13(a)に示すようにシリンダブロック42の軸心O周りの回転向に対応して0°〜180°の範囲で領域H、180°〜360°(0°)の範囲で領域Iが付与されている。
【0038】
ここで、領域HとはポートUと第2油室62が連通する区間を全て含む領域のことであり、領域IとはポートUと第1油室61が連通する区間を全て含む領域のことである。
【0039】
前記斜板面44が直立位置から負の傾動角度位置へと変位した場合、図12において、このときの第1油圧装置100の行程容積VPは、0からVPmaxと変化し、それに応じて入力軸21の入力回転数がNinのとき出力回転数Nout (出力ギヤ24の回転数)はNinから2.7Ninの範囲の速度が得られるように本実施形態ではその第1油圧装置100側の作動油の吐出量が設定されている。
【0040】
なお、図12において、縦軸は第1油圧装置100及び第2油圧装置200の行程容積を示し、横軸はヨーク23(出力回転部)の出力回転数Nout を示している。同図において、実線は、第1油圧装置100の行程容積VPの変化を示し、一点鎖線は第2油圧装置200の行程容積VMの変化を示している。
【0041】
第1油圧装置100の行程容積とは、プランジャ43とプランジャ孔47で形成されるプランジャ室がシリンダブロック42が1回転する間に、第1油室61及び第2油室62と授受する作動油量のことである。第2油圧装置200の行程容積とは、プランジャ58とプランジャ孔57で形成されるプランジャ室がヨーク23(出力回転部)がシリンダブロック42に対して1回転する間に、第1油室61及び第2油室62と授受する作動油量のことである。
【0042】
又、本実施形態では、図3のように斜板面44が負側へ傾動した場合に、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油がポートUを介してプランジャ孔47へ吸入され、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートUを介してプランジャ孔47から吐出される。そして、斜板面44が正側へ傾動した場合に、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油がポートUを介してプランジャ孔47から吐出され、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートUを介してプランジャ孔47へ吸入される。吐出する油室及び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角に対応した領域H,Iによって決まる。
【0043】
図1及び図3に示すように、油路75は、プランジャ孔57の底部と、第2弁孔64の第1油室61及び第2油室62との間の部位間を連通するように形成されている。プランジャ孔57の底部と、第2弁孔64の第1油室61及び第2油室62との間の部位は、シリンダブロック42の長さ方向(軸心Oが延びる方向)において所定距離を有するように配置されている。従って、油路75は、図1及び図3に示すように、シリンダブロック42の外周側から内方へ向けて斜状にされている。
【0044】
各第2弁孔64には、第1油室61と第2油室62との間において、対応するプランジャ孔57に連通する油路75のポートWが形成されている。
各第2弁孔64には、スプール型の第2切替弁76が前記プランジャ58に対して平行となるように摺動自在に配置されている。第2切替弁76は分配弁に相当する。
【0045】
図6に示すようにヨーク23のシリンダブロック42側の端面の中央部には収納孔78が形成されている。収納孔78内において、入力軸21の外周には筒状のホルダ79が軸心Oに沿って摺動自在に、かつピン128によって入力軸21と一体回転するように嵌合されている。ホルダ79には玉軸受80を介して筒状の支持部材81がヨーク23に対して同期回動可能に取り付けられている。同支持部材81はヨーク23の収納孔78の底部に対して固定された複数のピン82を介して軸心Oに沿って摺動自在に嵌合されている。支持部材81の内周には、リテーナ83が玉軸受84を介して回動自在で、かつ軸心Oに沿って摺動自在に連結されている。前記ホルダ79、玉軸受80、支持部材81、及び玉軸受84にて「シリンダブロック側に移動する部材」が構成されている。リテーナ83は分配弁を往復動させる部材に相当する。
【0046】
リテーナ83は、前記リテーナ70と同一の構成である筒部、フランジ、係止溝を備えているため、それらの各構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】
リテーナ83は、図6に示すようにその軸心が玉軸受84により軸心Oに対して斜交するようにして配置され、この状態で、入力軸21が回動可能に貫通されている。この斜交により、フランジ72のシリンダブロック42に対向する面(以下、フランジ面という)を含む仮想平面は、軸心Oに対して斜交する。
【0048】
又、入力軸21外周面において、ホルダ79が位置する部位よりも出力端側には、係止リング125が固定されており、ホルダ79が出力端側への移動時に、係止リング125により、係止可能にされている。
【0049】
このため、リテーナ83は、軸心Oに対して斜交するようにして支持部材81、玉軸受80,84、ホルダ79とともに一体に軸心Oに沿って移動可能とされている。
【0050】
係止部46とホルダ79との間には、入力軸21の外周面に巻装された付勢手段としてのコイルスプリング126が配置され、コイルスプリング126の付勢力により、リテーナ83は入力軸21の出力端側に常時付勢されている。
【0051】
リテーナ83の係止溝73には、図7(b)に示すように第2切替弁76に設けられたくびれ部76bが係入されている。くびれ部76bは隣接した大径部76cよりも小径とされている。
【0052】
第2切替弁76は軸心Oと斜交するフランジ面を備えたリテーナ83と係合することにより、図8に示すような変位を実現する。
なお、図8において、リテーナ70のフランジ72と、リテーナ83のフランジ72との相対位置は、リテーナ70,83が回転自在にされているため変化するが、説明の便宜上、1つにまとめて図示している。
【0053】
そして、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42との相対回転に伴って、リテーナ83のフランジ72により、第2油圧装置200にはヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で領域J、180°〜360°(0°)の範囲で領域Kが付与されている。
【0054】
ここで、領域JとはポートWと第1油室61が連通する区間を全て含む領域のことであり、領域KとはポートWと第2油室62が連通する区間を全て含む領域のことである。
【0055】
又、本実施形態では、図3のように斜板面44が負側へ傾動した場合に、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油がポートWを介してプランジャ孔57へ吸入され、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートWを介してプランジャ孔57から吐出される。斜板面44が正側へ傾動した場合に、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油がポートWを介してプランジャ孔57から吐出され、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートWを介してプランジャ孔57へ吸入される。吐出する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0056】
前記プランジャ孔47、プランジャ孔57、第1油室61、第2油室62、第1弁孔63、第2弁孔64、油路65、油路75、ポートU及びポートWとにより、油圧閉回路Cが構成されている。
【0057】
図4に示すように、第1油室61、及び第2油室62に対応してシリンダブロック42の外周よりの位置には、一対の弁収納孔85、86が、軸心Oと平行に配置されている。両弁収納孔85,86の底部は、弁収納孔85よりも縮径された貫通孔87により互いに連通されている。又、両弁収納孔85,86には、シリンダブロック42の中央部の段部面において、外部に開放された開口88、89が形成されている。両弁収納孔85,86には、一対のチャージ弁(逆止弁)90、91が配置されている。
【0058】
チャージ弁90,91は同一構成のため、チャージ弁90の構成について説明し、チャージ弁91の同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0059】
チャージ弁90のケース体92は、円筒状に形成されている。ケース体92の周壁には、内外を連通する連通孔92aが形成されている。ケース体92において、一端側の開口部は栓体93にて閉塞され、他端側の開口部は鋼球からなる弁体94の弁座95が形成されている。前記弁体94と栓体93間には、コイルスプリング96が収納され、コイルスプリング96により弁体94は弁座95を閉鎖している。
【0060】
又、各チャージ弁90,91のケース体92は、弁収納孔85,86に対してその長さ方向(軸心Oと平行な方向)に摺動自在に配置されている。弁収納孔85,86の開口88,89の内周面にはC状をなすバネ係止リング88a,89aが固定されている。バネ係止リング88a,89aと各チャージ弁90,91との間にはコイルスプリング97,98が介装されており、各チャージ弁90,91を弁収納孔85,86の底部側へ付勢するようにされている。コイルスプリング97,98の付勢力については後記する。
【0061】
第1油室61と弁収納孔85の間、第2油室62と弁収納孔86との間には、連通油路61a,62aが形成されている。
前記油圧閉回路Cに作動油をチャージするために、入力軸21内には軸心Oに沿って軸孔99が穿設されている。軸孔99はスリーブ37に対応する部位において、半径方向に導入油路99aを有している(図3参照)。同導入油路99aはスリーブ37に半径方向に穿設された油路37a及び外周面に形成された周溝37bに連通されている。側壁部材30には周溝37bに連通する油路30aが設けられ、油路30a内には図示しないチャージポンプから作動油が圧送される。
【0062】
図4に示すように入力軸21及びシリンダブロック42において、貫通孔87と相対する部分には軸孔99に連通する分岐路99b,42aが形成されている。軸孔99内に圧送された作動油は分岐路99b、42a、貫通孔87及びチャージ弁90,91を介して前記油圧閉回路Cを満たす。すなわち、チャージ弁90,91の弁体94は油圧閉回路Cの圧力が軸孔99のチャージ圧に達するまで開口して、軸孔99内の作動油を油圧閉回路Cに供給する。又、同チャージ弁90,91は作動油が軸孔99へ逆流するのを防止する。
【0063】
なお、コイルスプリング97,98の付勢力は、作動油の所定のチャージ圧によりコイルスプリング97,98の付勢力に抗して連通孔92aが連通油路61a,62aと連通する位置までケース体92が移動可能になるように設定されている。 図4のチャージ弁90側においては、チャージ弁90が、作動油の所定のチャージ圧によりコイルスプリング96の付勢力に抗して連通孔92aが連通油路61a,62aと連通する位置まで位置した状態を示している。同図において、α矢印は、軸孔99から、分岐路99b,42a、貫通孔87、弁収納孔85、連通孔92a、連通油路61aを通過する作動油の流れを示している。
【0064】
又、チャージ圧が下がった場合には、コイルスプリング97,98の付勢力により、チャージ弁90,91のケース体92は弁収納孔85,86の底部に当接される。このときには、連通油路61a,62aが弁収納孔85,86の開口88,89を介してシリンダブロック42外部と連通され、油圧閉回路C内の作動油が同外部に解放される。すなわち、油圧閉回路Cがシリンダブロック42外部に直接解放される。
【0065】
図4のチャージ弁91側においては、作動油が所定のチャージ圧より下がった際、コイルスプリング98の付勢力によりチャージ弁91のケース体92は弁収納孔86の底部に当接され、連通油路62aが弁収納孔86の開口89を介して外部と連通された状態を示している。同図において、β矢印は、第2油室62から連通油路62a、弁収納孔86、開口89を介してシリンダブロック42外部へ流れる作動油の移動軌跡を示している。
【0066】
なお、図4においては、説明の便宜上、チャージ弁90側においては連通孔92aが連通油路61aに連通した状態を示し、チャージ弁91側の連通油路62aが弁収納孔86の開口89と連通した状態を示しているが、同時にこのような状態になることはない。
【0067】
(油抜き部110)
次に、油抜き部110について説明する。
図4に示すように入力軸21において、第1油室61及び第2油室62と相対する周面には、周溝21c,21dが形成されている。図6に示すように入力軸21には油抜き部110が形成されている。油抜き部110は、入力軸21の外周面において、軸方向に延び、前記周溝21dに連結する溝部111と、同溝部111の端から入力軸21の径方向に穿設されるとともに軸孔99に連通した油通路112とを備えている。軸孔99は、図6に示すように導入油路99a及び分岐路99b(図3参照)に連通する小径部113、小径部113に隣接した中径部114、中径部114に隣接するとともに、入力軸21の出力端端面に開口する大径部115とを備えている。各部113〜115は同軸となるように形成されている。
【0068】
油抜き部110の油通路112の内端は絞り部112aを介して軸孔99の中径部114に連通されている。軸孔収納部材116は中径部114と大径部115内に摺動自在に収納されている。前記軸孔収納部材116は、「入力軸内部で軸線方向に向かって移動する部材」に相当する。軸孔収納部材116はスプール弁状に形成されている。軸孔収納部材116は中径部114に摺動自在に嵌合された第1ランド117と、大径部115に摺動自在に嵌合された第2ランド118と、第1ランド117と第2ランド118とを連結するとともに両ランドよりも小径の連結部119を備えている。
【0069】
第1ランド117の軸長は中径部114の軸方向長さよりも短くされている。そして、第1ランド117が小径部113と中径部114間の係止段部114aに係止した際には、第1ランド117は油通路112の絞り部112a側開口端部を開放可能に位置している(図6参照)。連結部119と第1ランド117には、軸方向に延出された孔120(図4参照)が形成され、その一端は連結部119の周面に開口され、他端は第1ランド117の小径部113側端面に開口されている。
【0070】
この結果、第1ランド117が小径部113と中径部114間の係止段部114aに係止した際には、第2油室62の作動油は、周溝21d、油抜き部110(溝部111、油通路112、絞り部112a)を介して軸孔99の中径部114に流れる。そして、中径部114に流れた作動油は、孔120を介して軸孔99の小径部113へ流れるようにされている。なお、絞り部112aがあるために、小径部113へ流れ出す作動油の量は制限されて少量とされている。
【0071】
又、第1ランド117が入力軸21の出力端側へ移動した際、油通路112の絞り部112a側の開口部を閉塞する。又、第2ランド118は反連結部側(すなわち、入力軸21の出力端側)に行くほど徐々に小径となるテーパ面を備えた略円錐台形のテーパ部118aと、テーパ部118aの先端に設けられ、大径部115と摺接自在に形成されたバネ係止部118bとを備えている。
【0072】
図1、図3に示すように、軸孔99の大径部115において、入力軸21の出力端側の開口部には栓体121が螺入量を調節自在に螺合されている。又、栓体121の軸心に沿って、軸孔収納部材116のストッパ部材122が螺合されている。軸孔収納部材116のストッパ部材122の内端は大径部115内をその軸心方向に沿って延出されている。栓体121と第2ランド118のバネ係止部118bとの間にはコイルスプリング124が介装されている。コイルスプリング124の付勢力により、軸孔収納部材116を通常のチャージ圧時には係止段部114aに対して係止させている。又、栓体121の螺入量を調節することにより、コイルスプリング124の付勢力の調整が可能とされている。
【0073】
又、コイルスプリング124の付勢力よりも大きなチャージ圧を得るために、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内に作動油を圧送すると、軸孔収納部材116は、コイルスプリング124の付勢力に抗して入力軸21の出力端側に移動可能に、その受圧面積が設定されている。この移動により、軸孔収納部材116は、油通路112の絞り部112a側開口端部を閉塞可能とされている。
【0074】
そして、軸孔収納部材116のストッパ部材122によって軸孔収納部材116は出力端側に移動する際の最大移動量が制限されている。
(変位機構D)
入力軸21において、係止リング125に係止したホルダ79に対応した位置には、ピン孔127が径方向に延びるように形成され、軸孔99の大径部115と連通されている。ピン孔127内には、作動ピン128が入力軸21の径方向に摺動自在に配置されている。前記作動ピン128は、「入力軸径方向に突出する部材」に相当する。
【0075】
前記軸孔収納部材116、作動ピン128、ホルダ79、玉軸受80、支持部材81、及び玉軸受84にて変位機構Dが構成されている。前記変位機構Dは入力軸21に近接するように設けられている。また、前記変位機構Dはヨーク23の内周側空間(収納孔78)内に配置されている。
【0076】
ホルダ79の内周面において、ピン孔127に対応した部位には、テーパ溝129がホルダ79の長さ方向に亘って設けられている。テーパ溝129の底面は係止リング125側(すなわち、入力軸21の出力端側)に接近するほどホルダ79の軸心(入力軸21の軸心Oと一致する)から離間するようにホルダ79の軸心に対して斜めに形成されている。すなわち、テーパ溝129は、軸孔収納部材116のテーパ部118aとは逆方向に斜状とされるとともに、その底面の勾配が、テーパ部118aの勾配よりも急になるようにされている。なお、ここでいう勾配が急とは、そのテーパ部分を軸心O方向に沿って移動した際に、軸心Oから離間する程度が大きいことをいう。
【0077】
前記作動ピン128は、その内端が軸孔収納部材116のテーパ部118aに当接されるとともに、外端がホルダ79のテーパ溝129の底面に当接されている。ホルダ79が係止リング125に当接している状態では、作動ピン128はテーパ溝129の底面の近位端側に当接されている。なお、以下、作動ピン128がテーパ溝129の底面の近位端側に当接した際のリテーナ83の位置を第1作用位置という。
【0078】
そして、作動ピン128が入力軸21の軸心Oを中心とした放射方向に移動した際には、テーパ溝129の底面を介してホルダ79をコイルスプリング126の付勢力に抗して入力軸21の入力端側に移動させ、テーパ溝129の底面の遠位端側に当接可能とされている。なお、以下、作動ピン128がテーパ溝129の底面の遠位端側に当接した際のリテーナ83の位置を第2作用位置という。
【0079】
テーパ溝129の近位端側から遠位端側までの作動ピン128の押圧位置の移動により、リテーナ83のフランジ72に係合された第2切替弁76の変位端が入力軸21の入力端側に変位するようにされている。
【0080】
本実施形態では、前述のように軸孔収納部材116のテーパ部118aにおける勾配が、ホルダ79のテーパ溝129における勾配より緩やかに形成されている。そのため、前記軸孔収納部材116が変位する量(第1変位量)と、リテーナ83が変位する量(第2変位量)とでは軸孔収納部材116が変位する量が大きくなるようにされている。
【0081】
前記コイルスプリング126は、入力軸21が回転し作動ピン128に放射方向へ向かう遠心力がかかっても、ホルダ79が入力軸21の入力端側に移動してこない程度にその付勢力が設定されている。
【0082】
この第2切替弁76の変位端の変位により、すなわち、図8,13(b)で示すように一周期における領域J,Kの割合が変化することにより、図12において第2油圧装置200の最大行程容積の絶対値はVMmaxから0.6VMmaxへと変化するように、ポートWの開閉タイミングが変えられるように設定されている。
【0083】
なお、以下、リテーナ83が第1作用位置に位置した際の第2切替弁76の変位位置を第1変位位置R1といい、リテーナ83が第2作用位置に位置した際の第2切替弁76の変位位置を第2変位位置R2という(図8参照)。従って、第2切替弁76は、これらの図8の第1変位位置R1又は第2変位位置R2で示す線上に沿って作動する。
【0084】
(作用)
さて、上記のように構成された無段変速装置20の作用を説明する。
なお、以下、本実施形態をはじめ、他の実施形態においても、説明の便宜上、エンジン22のクランク軸から入力軸21に付与される入力回転数Ninは一定のものとして説明する。
【0085】
(出力回転数Nout がNinの場合)
図示しないシフトレバーを操作して、クレイドル45を介して斜板面44を直立位置に位置させる。
【0086】
この状態においては、エンジン22の駆動力により入力軸21を介してシリンダブロック42がNinで回転する。以後、Ninと同一向きの回転を正方向の回転という。斜板面44は入力軸21の軸心Oに対して直立位置の中立状態にある。第1油圧装置100のプランジャ43は斜板面44によっては往復動されず、従って、この状態では油圧閉回路C内を作動油が循環しない。このため、第2油圧装置200側においては各プランジャ58の突出端がストローク運動ができない状態でシュー60を介して回転斜面51に当接係合するため、シリンダブロック42と回転斜面51とは直結状態となり、一体回転する。
【0087】
すなわち、この状態は、入力軸21と出力ギヤ24とが直結状態となる。この回転斜面51に付与された正方向への回転は、ヨーク23、出力ギヤ24、入力ギヤ25を介して終減速装置へ伝達される。
【0088】
前記斜板面44が直立位置に位置している場合には、図12に示すように第1油圧装置100の行程容積VPは0となり、出力回転数Nout (出力ギヤ24の回転数)は入力回転数Ninとなる。
【0089】
(出力回転数Nout がNinを越える場合)
まず始めに、斜板面44を直立位置に位置させた状態、即ち、油圧閉回路C内の作動油が循環していない状態で、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内の作動油を加圧する。
【0090】
すると、軸孔収納部材116がコイルスプリング124の付勢力に抗して入力軸21の出力端側に移動し、油通路112の絞り部112a側開口端部を閉塞する。
【0091】
又、軸孔収納部材116の入力軸21の出力端側への移動により、作動ピン128がテーパ部118aにて押圧されて、入力軸21の軸心Oから放射方向に移動する。作動ピン128は、ホルダ79のテーパ溝129の底面の近位端から遠位端に変位する。このため、ホルダ79は作動ピン128の押圧により、コイルスプリング126の付勢力に抗して入力軸21の入力端側に移動する。この結果、作動ピン128がテーパ溝129の底面の遠位端に当接すると、リテーナ83は第1作用位置から第2作用位置に移動し、第2切替弁76の変位端は第1変位位置R1から第2変位位置R2の位置に切替わる。
【0092】
すると、ポートWと第2油室62に連通する区間が狭くなり、ポートWと第1油室61に連通される区間が広くなる。すなわち、Ninを越える際に領域Jは、図13(b)に示すように広くなり、領域Kは狭くなる。この結果、図13(b)に示すように、プランジャ孔57からポートWを通って第2油室62へ流出する一行程あたりの作動油量は、第1油室61からポートWを通ってプランジャ孔57へ流入する一行程あたりの作動油量より少なくなる。
【0093】
従って、第2油圧装置200の第2油室62と連通する行程容積は0.6VMmaxとなる。
図示しないシフトレバーを操作して、クレイドル45を介して斜板面44を図3で示すように負側に傾動して所定の負の傾動角度位置と直立位置との間の領域に位置させる。この所定の負の傾動角度位置とは、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値(=0.6VMmax)と等しくなるまでの位置である。
【0094】
この場合、エンジン22の駆動力により入力軸21を介してシリンダブロック42がNinで回転する。すると、第1油圧装置100は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47へ吸入し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47から吐出する。吐出する油室及び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角に対応した領域H,Iによって決まる。尚、第1油圧装置100が吐出,吸入する作動油量は、斜板面44の負側への傾動角が大きくなるにつれて、増加する。この時、第2油圧装置200は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57へ吸入し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57から吐出する。吐出する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0095】
この結果、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninと、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用による正方向の回転数との合成(和)により、回転斜面51は回転される。この回転斜面51に付与される正方向の回転は、ヨーク23、出力ギヤ24、入力ギヤ25を介して終減速装置へ正方向の回転として伝達され、増速作用を行う。
【0096】
このとき、斜板面44が直立位置から所定の負の傾動角度位置側へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは0からVMmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから2.7Ninへと増速する。
【0097】
なお、出力回転数Nout がNinから2.7Ninに変化するときの第2油圧装置200の行程容積VMは0.6VMmaxのままである。
この状態の作動油の流れ及び回転の様子は、図9に示している。なお、本実施形態では、この状態では油抜き部110は、閉塞されている。
【0098】
逆に、Nout が「Nout >Nin」から「Nout <Nin」に変化する時は、第2切替弁76の変位端は、第2変位位置R2から第1変位位置R1へ切替られて、0.6VMmaxから−VMmaxになる。
【0099】
(出力回転数Nout が0とNinの間の場合)
この状態においては、軸孔収納部材116がコイルスプリング124の付勢力により、軸孔収納部材116が常に係止段部114aに係止されているため、油抜き部110、孔120を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出すことが許容されている。すなわち、第2切替弁76の変位端は、第1変位位置R1に位置する。
【0100】
図示しないシフトレバーを操作して、クレイドル45を介して斜板面44を正側に傾動して直立位置から正の傾動角度位置の領域に位置させる。なお、正の傾動角度位置のうち、所定の正の傾動角度位置とは、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値と等しくなるまでの位置である。
【0101】
この場合、斜板面44が正方向へ傾動するため、エンジン22の駆動力により入力軸21を介してシリンダブロック42が回転する。すると、第1油圧装置100は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47から吐出し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47へ吸入する。吐出する油室及び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角に対応した領域H,Iによって決まる。尚、第1油圧装置100が吐出,吸入する作動油量は、斜板面44の正側への傾動角が大きくなるにつれて、増加する。この時、第2油圧装置200は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57から吐出し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57へ吸入する。吐出する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0102】
この結果、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がNinと2Ninの間及び2Ninを越える場合」とは逆方向の回転を与える。従って、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42の正方向の回転数との合成(和)により、ヨーク23、出力ギヤ24が回転される。このときの回転数の和は、逆方向の回転数分減少した正方向の回転数となるため、出力回転数Nout は「出力回転数Nout がNinの場合」に比較して小さくなる。
【0103】
本実施形態では、このとき、斜板面44が直立位置から所定の正の傾動角度位置側へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは0から−VMmax(前記「−」はポートUから第2油室62に吐出される場合を意味している。)側へと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから0へと減速する。
【0104】
なお、このときの出力回転数Nout がNinから0に変化するときの第2油圧装置200の1回転当たりの行程容積VMは−VMmaxである。(前記「−」は第2油室62からポートWへ吸入される場合を意味している。)
この状態では前記と同様に油抜き部110等を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出して若干のロスが生ずる。しかし、作動油の流れ出す量は少量であり、かつ、第2油室62(油室B)側は、第1油室61(油室A)側より低圧であり、ヨーク23を減速のために押圧するプランジャ58の作動効率を低下させないため、問題はない。
【0105】
図10は、このときの状態の模式図である。第1油室61(油室A)側は、第2油室62(油室B)側よりも高圧側となっており、油圧閉回路Cでは、図に示す矢印で示すような作動油の流れとなっている。
【0106】
(出力回転数Nout が0の場合)
次に、図示しないシフトレバーを操作し、クレイドル45を介して斜板面44を前記所定の正の傾動角度位置のうち、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値と等しくなる位置に位置させる。
【0107】
この場合、本実施形態では第1油圧装置100の行程容積VPは−VMmaxとなる。この結果、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止する。
【0108】
この状態で、さらにクレイドル45を介して斜板面44を前記所定の正の傾動角度位置からさらに正側に傾動させると、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値は、第2油圧装置200の行程容積VM(=VMmax)の絶対値よりも大きくなる範囲に入る。
【0109】
このため、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値に対して第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値が相対的に小さくなるので、本来ならば第2油圧装置200では、これを補うため第2油圧装置200のプランジャ58の往復速度が早くなるはずである。
【0110】
しかし、この時第2油室62は、第1油室61側に比して高圧側となり、第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から作動油が油抜き部110等を介して軸孔99の小径部113へ高圧の作動油が流れ出す。シリンダブロック42が1回転する際の油圧閉回路Cから流れ出す最大ロス量をLとしたとき、
第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値と第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値との差(|VP|−|VM|)が、
|VP|−|VM|≦L(=Δ1)
を満足している間は、|VP|と|VM|+ロス量が釣り合うため、第2油圧装置200では、引き続き、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止した状態(中立)を保持する。
【0111】
図12において、Δ1は|VP|−|VM|が、0からLとなるまでの間の両装置の行程容積差を示している。なお、図12では、Δ1の部分は説明の便宜上拡大して図示している。
【0112】
(出力回転数Nout が0未満の場合)
まず始めに、出力回転数Nout が0の状態のままで斜板面44を正の最大傾動角度位置から、第1油圧装置100の行程容積VPが−0.6VMmaxとなる位置(以下、特定位置という)に変位させる処理を行う。この処理を行う際には、前記斜板面44を正の最大傾動角度位置から前記特定位置へ変位させることと同時に、第2油圧装置200の行程容積VMを−VMmaxから−0.6VMmaxに変更することで出力回転数Nout を0の状態のままとさせる。
【0113】
前記第2油圧装置200の行程容積VMを−VMmaxから−0.6VMmaxに変更する際には、前記「出力回転数Nout がNinを越える場合」の際において述べたように、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内に作動油を加圧することで第2切替弁76を第1変位位置R1から第2変位位置R2に移動させる。なお、この際、リテーナ83は第1作用位置から第2作用位置に移動される。また、この状態では油抜き部110は閉塞される。
【0114】
従って、図13(b)に示すようにポートWと第2油室62に連通する区間が狭くなり、ポートWと第1油室61に連通される区間が広くなる。この結果、第2油圧装置200の第2油室62と連通する行程容積は0.6VMmaxとなる。
【0115】
そして、出力回転数Nout を0未満にする際には以下に示すようにする。
図示しないシフトレバーを操作して、クレイドル45を介して斜板面44を正側に傾動して特定位置から正の傾動角度位置の領域に位置させる。
【0116】
この場合、斜板面44が正方向へ傾動するため、エンジン22の駆動力により入力軸21を介してシリンダブロック42が回転する。すると、第1油圧装置100は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47から吐出し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47へ吸入する。吐出する油室及び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角に対応した領域H,Iによって決まる。尚、第1油圧装置100が吐出,吸入する作動油量は、斜板面44の正側への傾動角が大きくなるにつれて、増加する。この時、第2油圧装置200は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57から吐出し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57へ吸入する。吐出する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0117】
また、第1油圧装置100の行程容積VPは、第2油圧装置200の行程容積VM(=0.6VMmax)よりも大きくなる範囲(0.6VMmax<VP≦VMmax)に入っている。そのため、第1油圧装置100の行程容積VPに対して第2油圧装置200の行程容積VMが相対的に小さくなるので、第2油圧装置200では、これを補うため第2油圧装置200のプランジャ58の往復速度が早くなる。
【0118】
この結果、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がNinと2Ninの間及び2Ninを越える場合」とは逆方向の回転を与える。従って、この逆方向の回転数により、ヨーク23、出力ギヤ24が回転される。このときの回転数は、出力回転数Nout が0のときに比較して小さくなる。
【0119】
本実施形態では、このとき、斜板面44が特定位置から正の傾動角度位置側へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは0から−VMmax(前記「−」はポートUから第2油室62に吐出される場合を意味している。)側へと増加し、それに応じて出力回転数Nout は0から略−0.7Ninへと減速する。
【0120】
なお、このときの出力回転数Nout が0から略−0.7Ninに変化するときの第2油圧装置200の1回転当たりの行程容積VMは−0.6VMmaxである。(前記「−」は第2油室62からポートWへ吸入される場合を意味している。)
このとき、斜板面44が特定位置から正の傾動角度位置側へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは−0.6VPmaxから−VPmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout は0から略−0.7Ninへと増速する。
【0121】
図11は、このときの状態の模式図である。第1油室61(油室A)側は、第2油室62(油室B)側よりも低圧側となっており、油圧閉回路Cでは、図に示す矢印で示すような作動油の流れとなっている。
【0122】
本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の無段変速装置20(油圧式無段変速装置)は、第1油圧装置100として、プランジャ43を備え、軸心Oの周りで回動不能としたクレイドル45の斜板面44(当接部)によって同プランジャ43の突出入を行うようにした。又、第2油圧装置200として、プランジャ58を備え、同プランジャ58の突出入によって入力回転に対して相対又は同期回転のいずれかを行うヨーク23(出力回転部)を設けた。そして、第1油圧装置100と第2油圧装置200双方のプランジャ43,58を収納するシリンダブロック42を共有し、シリンダブロック42を入力回転と同期回転する構成とした。
【0123】
第1油圧装置100と第2油圧装置200とを連通する油圧閉回路Cを設け、第2油圧装置200と油圧閉回路Cとの間で作動油の流出入を往復動によって切替える第2切替弁76を設けた。さらに、前記第2切替弁76を往復動させるリテーナ83(分配弁を往復動させる部材)を設け、同リテーナ83を軸心Oに沿って変位させるための変位機構Dを設けた。
【0124】
前記変位機構Dによるリテーナ83の軸線方向固定位置は第2油圧装置200の行程容積VMがVMmax(−VMmax)となる第1作用位置と、同行程容積VMが0.6VMmax(−0.6VMmax)となる第2作用位置とした。前記リテーナ83が第1作用位置及び第2作用位置の保持状態時に、第1油圧装置100の斜板面44(クレイドル45)が変位可能に構成した。
【0125】
ところで従来の油圧式無段変速装置では、可変容量形油圧装置の作動油の吐出量を変更することで0から中速間で出力回転を変更するようにしていた。さらに、従来の油圧式無段変速装置は、可変容量形油圧装置の作動油の吐出量を最大に保ったままで、差動油圧装置のプランジャ孔内に流入する作動油のタイミングを変更することで中速から高速間で出力回転を変更するようにしていた。ところが、従来の油圧式無段変速装置では、差動油圧装置のプランジャ孔内に流入する作動油のタイミングを変更するための機構の一部は、出力回転部とともに回転するため、プランジャ孔内への作動油流入タイミングを微妙に変えることが難しい。この結果、出力回転数の中速から高速間の制御が難しくなっていた。
【0126】
それに比べ、本実施形態の無段変速装置20は、前記リテーナ83が第1作用位置に位置する際又は、第2作用位置に位置する際に、第1油圧装置100の斜板面44(クレイドル45)が変位するだけで無段変速装置20は出力回転数Nout の速度制御を逆回転から高速正回転までの全回転速度範囲(本実施形態では略−0.7Nin〜2.7Ninの範囲)に亘って前記斜板面44の変位によって容易に行うことができる。
【0127】
そのため、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内に作動油を圧送し、リテーナ83を第1作用位置から第2作用位置へ徐々に移動させることで出力回転数Nout の変更を行う場合と比べて、正確に出力回転数Nout の制御を行うことができる。
【0128】
(2)本実施形態の無段変速装置20は、油圧閉回路C内の作動油の流れが停止している際に、リテーナ83を第1作用位置、第2作用位置のいずれの位置へ変位させてもヨーク23の回転速度を保つように構成した。従って、図12に示すように、出力回転数Nout がNinの際に、出力回転数Nout をNinから2.7Ninへと増加させるための準備であるリテーナ83の第1作用位置から第2作用位置へ移動を、出力回転数Nout をNinに保ったままで行うことができる。
【0129】
(3)本実施形態の無段変速装置20は、リテーナ83の固定位置を第1作用位置、第2作用位置の二つの位置とし、リテーナ83が第2作用位置に位置した場合には、リテーナ83が第1作用位置に位置する際よりヨーク23の回転速度が速くなるように構成した。また、前記リテーナ83が第1作用位置に位置する際には、行程容積VMがVMmax(−VMmax)となり、同リテーナ83が第2作用位置に位置する際には、行程容積VMが0.6VMmax(−0.6VMmax)となるようにした。そして、リテーナ83の第1作用位置から第2作用位置への変位に連動してクレイドル45の斜板面44を変位可能に構成した。
【0130】
従って、出力回転数Nout が0の際において、前記斜板面44を正の最大傾動角度位置から特定位置へ変位させること合わせて、第2油圧装置200の行程容積VMを−VMmaxから−0.6VMmaxに変更することで出力回転数Nout を0の状態のままとすることができる。
【0131】
(第2実施形態)
次に第2実施形態を図14〜図21を参照して説明する。なお、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。従って、第1実施形態の構成に使用した構成については同一符号を付して説明する。なお、第1実施形態の構成と、同一構成については、第1実施形態の図面も参照されたい。
【0132】
第2実施形態は、第1実施形態の構成中、各プランジャ孔57の底部には、シリンダブロック42の中央部外周面に開口する開放孔130が形成され、シリンダブロック42の中央部外周には筒状のカバー部材131が軸方向に沿って摺動自在に嵌合されていることが異なっている。
【0133】
詳説すると、シリンダブロック42の中央部外周面において、軸方向の一端には突条132が形成され、他端には係止リング133が固定されている。そして、カバー部材131と係止リング133との間において、シリンダブロック42の中央部外周には付勢手段としてのコイルスプリング134が巻装されており、カバー部材131を突条132に係止するように付勢されている。カバー部材131が突条132に係止されている際には、開放孔130はカバー部材131により閉塞されるとともに、カバー部材131が入力軸21の出力端側に移動された際には、開放孔130は外部に開放可能にされている。
【0134】
カバー部材131の外周面には周回するフランジ135が突設されている。作動部材136は、ケース26の筒部材27に設けられた操作孔27aを介してケース26内に挿入されている。作動部材136は、先端に自身の軸心の周りに回転自在なコロ137が設けられており、コロ137を介してカバー部材131のフランジ135に当接されている。そして、図示しないアクチュエータ(例えばソレノイド)等により、コイルスプリング134の付勢力に抗しながらフランジ135を介してカバー部材131を入力軸21の出力端側に駆動するようにされている。前記アクチュエータは、シフトレバー146が後進域側へシフト操作された際に、図示しない制御装置からの制御信号により、所定時間作動して、作動部材136をカバー部材131を入力軸21の出力端側に駆動し、所定時間経過後は、制御信号を消失してその駆動を解除するようにされている。
【0135】
カバー部材131、作動部材136、コイルスプリング134等により、油抜き機構Mが構成されている。
又、本実施形態では、出力ギヤ24は省略され、代わりに出力回転部としてのヨーク23には、図17に示すように正逆回転切替装置としてのギヤシフト装置138(CST)が接続されている。ギヤシフト装置138は、第1クラッチ139、第2クラッチ140を備えている。第1クラッチ139は、ヨーク23に連結された駆動側クラッチプレートに対して従動クラッチプレートを連結すると、従動クラッチプレートに連結されたギヤ141が、ギヤ142を介して、図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する。又、第2クラッチ140は、ヨーク23に連結された駆動側クラッチプレートに対して従動クラッチプレートを連結すると、ギヤ143、アイドラギヤ144、145、及びアイドラギヤ145に噛合されたギヤ142を介して図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する。
【0136】
すなわち、シフトレバー146(図20参照)の操作に連係されており、この操作に基づいて、前進時には第1クラッチ139を接続し、後進時には、第2クラッチ140を接続する。
【0137】
なお、プランジャ孔57は、油圧閉回路Cの一部を構成している。
(作用)
次に、上記のように構成された無段変速装置20の作用を説明する。
【0138】
なお、第2実施形態では、出力回転数Nout は、ギヤ142の回転数のことをいう。
(出力回転数Nout がNinの場合)
なお、油抜き機構Mを構成するカバー部材131が突条132に係止されており、開放孔130はカバー部材131により閉塞されているものとする。
【0139】
図20に示すようにシフトレバー146を操作して、クレイドル45を介して斜板面44を直立位置に位置させる。
この状態においては、第1実施形態と同じ理由から、シリンダブロック42と回転斜面51とは直結状態となり、一体回転する。すなわち、この状態は、入力軸21と出力ギヤ142とが直結状態となる。この回転斜面51に付与された回転は、ヨーク23、連結された第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ142を介して終減速装置へ伝達される。又、第2実施形態におけるここから以降では、第1実施形態とは異なり、Ninと逆向きにギヤ142が回転する時を、正方向の回転という。
【0140】
前記斜板面44が直立位置に位置している場合には、図21に示すように第1油圧装置100の行程容積VPは0となり、出力回転数Nout (出力ギヤ24の回転数)は入力回転数Ninとなる。
【0141】
(出力回転数Nout がNinを越える場合)
この場合においても、第1実施形態と同じ理由により、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninと、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用による正方向の回転数との合成(和)により、回転斜面51は回転される。この回転斜面51に付与される正方向の回転は、ヨーク23、連結された第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ142を介して終減速装置へ正方向の回転として伝達され、増速作用を行う。
【0142】
このとき、斜板面44が直立位置から所定の負の傾動角度位置側へと変位すると、図19において第1油圧装置100の行程容積VPは0からVMmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから2.7Ninへと増速する。
【0143】
なお、出力回転数Nout がNinから2.7Ninに変化するときの第2油圧装置200の行程容積VMは0.6VMmaxのままである。又、この状態の作動油の流れ及び回転の様子は、図19に示している。なお、本実施形態では、この状態では油抜き部110は、閉塞されている。
【0144】
(出力回転数Nout が0とNinの間の場合)
シフトレバー146を操作して、クレイドル45を介して斜板面44を正側に傾動して直立位置から正の所定の傾動角度位置の領域に位置させる。なお、正の傾動角度位置のうち、所定の正の傾動角度位置とは、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値と等しくなるまでの位置である。
【0145】
この場合、第1実施形態と同じ理由により、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がNinと2Ninの間及び2Ninを越える場合」とは逆方向の回転を与える。従って、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42の正方向の回転数との合成(和)が、ヨーク23、連結された第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ142を介して終減速装置へ伝達される。
【0146】
このときの回転数の和は、逆方向の回転数分減少した正方向の回転数となるため、出力回転数Nout は「出力回転数Nout がNinの場合」に比較して小さくなる。
【0147】
本実施形態では、このとき、斜板面44が直立位置から所定の正の傾動角度位置側へと変位すると、図21において第1油圧装置100の行程容積VPは0から−VMmax側へと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから0へと減速する。
【0148】
なお、このときの出力回転数Nout がNinから0に変化するときの第2油圧装置200の1回転当たりの行程容積VMは−VMmaxである。
この状態では前記と同様に油抜き部110等を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出して若干のロスが生ずる。しかし、作動油の流れ出す量は少量であり、かつ、第2油室62(油室B)側は、第1油室61(油室A)側より低圧であり、ヨーク23を増速のために押圧するプランジャ58の作動効率を低下させないため、問題はない。
【0149】
図18は、このときの状態の模式図である。第1油室61(油室A)側は、第2油室62(油室B)側よりも高圧側となっており、油圧閉回路Cでは、図に示す矢印で示すような作動油の流れとなっている。
【0150】
(出力回転数Nout が0の場合)
次に、シフトレバー146を操作し、クレイドル45を介して斜板面44を前記所定の正の傾動角度位置に位置させる。
【0151】
この場合、本実施形態では第1油圧装置100の行程容積VPは−VMmaxとなる。この結果、−VP≒−VMmaxであるので前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止する。
【0152】
この状態で、さらにクレイドル45を介して斜板面44を前記所定の正の傾動角度位置からさらに正側に傾動させると、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値は、第2油圧装置200の行程容積VM(=VMmax)の絶対値よりも大きくなる範囲に入る。
【0153】
このため、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値に対して第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値が相対的に小さくなるので、本来ならば第2油圧装置200では、これを補うため第2油圧装置200のプランジャ58の往復速度が早くなるはずである。
【0154】
しかし、この時第2油室62は、第1油室61側に比して高圧側となり、第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から作動油が油抜き部110等を介して軸孔99の小径部113へ高圧の作動油が流れ出すため、作動油の流れ出す量は多くなる。シリンダブロック42が1回転する際の油圧閉回路Cから流れ出す最大ロス量をLとしたとき、
第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値と第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値との差(|VP|−|VM|)が、
|VP|−|VM|≦L(=Δ1)
を満足している間は、結果として、|VP|と|VM|+ロス量が釣り合うため、第2油圧装置200では、引き続き、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止した状態(中立)を保持する。
【0155】
図21において、Δ1は|VP|−|VM|が、0からLとなるまでの間の両装置の行程容積差を示している。なお、図21では、Δ1の部分は、説明の便宜上、拡大して図示している。
【0156】
(出力回転数Nout が0未満の場合)
さらに、この状態で、シフトレバー146を後進域側へシフトすると、このシフトレバー146の操作に応動して、図示しないアクチュエータ(ソレノイド)は、所定時間作動して、作動部材136をカバー部材131を入力軸21の出力端側に駆動する。
【0157】
この結果、カバー部材131の移動により、開放孔130が外部に開放されるため、第2油圧装置200のプランジャ孔57の作動油の油圧が解放される。又、この油圧が解放されると、プランジャ58の回転斜面51に対する押圧作用がなくなり、ヨーク23は第2油圧装置200からフリーとなる。このため、ギヤシフト装置138の第1クラッチ139が切り離すことができるようになるのでシフトレバー146の操作と連動して第2クラッチ140が接続される。前進側へ戻す時も同じ理由で、プランジャ孔57の作動油の油圧を解放する。
【0158】
前記所定時間経過後は、そのアクチュエータの駆動が解除されるため、コイルスプリング134の付勢力により、カバー部材131は、突条132に係止されるまで移動し、開放孔130を再び閉塞する。この結果、プランジャ孔57には作動油の油圧が働きプランジャ58が回転斜面51に対して押圧を開始する。
【0159】
(出力回転数Nout が0と−Ninの間の場合)
第2クラッチ140による後進接続が行われた後は、図21に示すように出力回転数Nout と、第1油圧装置100の行程容積の変化状態は、前進(正転)の場合と同じであり、「出力回転数Nout が0とNinの間の場合」の説明と同じため説明を省略する。図18は作動油の流れ及び回転方向を示している。
【0160】
(出力回転数Nout が−Ninと−2Ninの間の場合)
シフトレバー146を操作して、クレイドル45を介して斜板面44を第1実施形態と同様に負側に傾動して所定の負の傾動角度位置と直立位置との間の領域に位置させる。この所定の負の傾動角度位置とは、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値(=VMmax)と等しくなるまでの位置である。
【0161】
この場合には、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninと、プランジャ58の回転斜面51への突出押圧作用による同方向の回転数との合成(和)により、回転斜面51は回転される。この回転斜面51に付与される回転は、ヨーク23、連結された第2クラッチ140、ギヤ143、アイドラギヤ144、アイドラギヤ145、そしてギヤ142を介して終減速装置へ逆方向の回転として伝達される。
【0162】
このとき、斜板面44が直立位置から所定の負の傾動角度位置側へと変位すると、図21において第1油圧装置100の行程容積VPは0からVMmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout は−Ninから−2Ninへと増速する。
【0163】
なお、出力回転数Nout が−Ninから−2Ninに変化するときの第2油圧装置200の行程容積VMはVMmaxのままである。又、この状態の作動油の流れ及び回転の様子は、図19に示している。
【0164】
この状態では前記と同様に油抜き部110等を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出して若干のロスが生ずる。しかし、作動油の流れ出す量は少量であり、かつ、第2油室62(油室B)側は、第1油室61(油室A)側より低圧であり、ヨーク23を増速のために押圧するプランジャ58の作動効率を低下させないため、問題はない。
【0165】
本実施形態によれば前記第1実施形態の(1)、(2)と同様の効果を得るとともに、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、ヨーク23(出力回転部)の回転方向が切り替わる(正→逆及び逆→正)際に、第2油圧装置200のプランジャ58に印加する油圧を解放するために作動する油抜き機構Mを設けた。
【0166】
この結果、ヨーク23の回転方向が切り替わる(正→逆及び逆→正)際のトルクが解放でき、正逆回転切り替えを容易に行うことができる。特に、本実施形態では、プランジャ孔57をシリンダブロック42外部に直接解放するようにしたため、上記効果を容易に実現することができる。
【0167】
(2) 本実施形態では、無段変速装置20を、エンジン22(原動機)からの入力回転を得る入力軸21を備える構成とするとともに、同入力軸21を反原動機側に延出して出力軸として構成した。そして、延出された入力軸21外周にヨーク23(出力回転部)を設け、ヨーク23の動力伝達を行うとともに正逆回転切替可能なギヤシフト装置138(正逆回転切替装置)を設けて、動力伝達装置とした。
【0168】
この結果、動力伝達装置として、上記第2実施形態における(1)の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。
【0169】
本実施形態は、シリンダブロック42を第1油圧装置及び第2油圧装置が共有するとともに、プランジャ43、58をラジアルに配置した(以下、ラジアル型という)油圧式無段変速装置としての無段変速装置20に具体化したものである。
【0170】
以下、図23〜図27を参照して簡単に説明する。
図23はラジアル型の油圧式無段変速装置を示している。なお、前記第1実施形態の構成と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付してその説明を省略し、異なるところを中心にして説明する。
【0171】
(第1油圧装置100)
シリンダブロック42は入力軸21の入力側端部がケース26の内周面に対して軸受161を介して回動自在に支持されるとともに出力側端部が出力回転筒23Aの内周面に対して軸受162を介して相対回動自在に連結されている。又、出力回転筒23Aは、軸受170を介して側壁部材31に対して回動自在に支持されている。なお、出力回転筒23Aは、他の実施形態のヨーク23に相当する機能を有する。
【0172】
ラジアル型の第1油圧装置100では、複数のプランジャ43がシリンダブロック42に対して軸心Oを中心に放射方向へ突出入自在に配置されている(図24参照)。
【0173】
リング状部材165は、外周面が横断面(軸心Oに直交する方向に切断したときの断面)円形に形成され、ケース26の内周面に対して自身の軸心の周りで摺接した状態で回動自在に嵌合されている。すなわち、前記リング状部材165の外周面165sの軸心(中心)は、ケース26に嵌合した内周面の軸心Sと同軸上に配置されている。
【0174】
リング状部材165の内周面165rは、横断面円形に形成され、その軸心R(中心)が外周面の軸心(中心)に対して偏心して配置されている。すなわち、軸心Rは、軸心Sに対して偏心して配置されている。
【0175】
前記リング状部材165は当接部に相当する。
そして、図24に示すように、リング状部材165は内周面軸心Rが軸心Oと一致する位置(以下、中立位置という)を含む所定範囲を回動可能とされている。すなわち、リング状部材165は中立位置を基準にして、図25に示すように時計回り方向に所定角度回動した位置(以下、本実施形態ではこの位置を第1の位置という)と、図26に示すように反時計回り方向に所定角度回動した位置(以下、本実施形態ではこの位置を第2の位置という)の間を回動可能にされている。なお、入力軸21の回転は図24において反時計回り方向に回転するものとする。リング状部材165は連結軸177を介してケース26に内装した油圧装置178の駆動により、第1の位置、第2の位置間を往復移動する。
【0176】
本実施形態では、リング状部材165が中立位置に位置したときを基準に、時計回り方向へ回転した際の位置を負側の回転位置とし(図25参照)、反時計回り方向の回転を正側の回転位置という(図26参照)。
【0177】
そして、本実施形態では出力回転数Nout =Ninを境に、Nout >Ninの時に負側の回転位置に移動し、Nout <Ninの時に、正側の回転位置に移動する。なお、出力回転数とは、出力回転筒23Aの回転数である。
【0178】
なお、図25は、リング状部材165が第1の位置に位置したとき、すなわち負側の回転位置の最大回転位置に位置する状態を示している。又、図26はリング状部材165が第2の位置に位置したとき、すなわち正側の回転位置の最大回転位置に位置する状態を示している。
【0179】
シリンダブロック42において、リング状部材165に相対する部分には、その回転中心(軸心O)を中心として複数のプランジャ孔47が放射状にかつ互いに等角度間隔で配置されている。同プランジャ孔47は、シリンダブロック42の外周面において開口が形成されている。各プランジャ孔47には、プランジャ43が前記開口から突出入するように摺動自在に配置されている。
【0180】
正側の回転位置または負側の回転位置に位置するリング状部材165はシリンダブロック42の回転に伴ってプランジャ43を往復作動させ、吸入、吐出行程の作用を付与する。この結果、本実施形態での第1油圧装置100では、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の斜板面44が正、負方向に傾動した場合と、同様にプランジャ43を突出入作動させる構成となる。
【0181】
(第2油圧装置200)
ラジアル型の第2油圧装置200は、シリンダブロック42、シリンダブロック42に摺動自在に配置された複数のプランジャ58、及び前記プランジャ58に対して当接する摺接部材171を備えた筒状の出力回転筒23Aとを含む
複数のプランジャ58はシリンダブロック42に対して軸心Oを中心に放射方向へ突出入自在に配置されている。摺接部材171は図27に示すように内外周面が同軸となるように円形リング状に形成され、出力回転筒23A内端の内周面に対して嵌合固定されている。摺接部材171の内周面は、横断面円形に形成され、その中心は出力回転筒23Aに嵌合した内周面の中心Qに一致するように配置されている。
【0182】
従って、摺接部材171はその軸心(中心Q)が入力軸21の軸心Oとは所定のオフセット量Δaをもって偏心するように配置されており、出力回転筒23Aが回転する際には、軸心Oの周りを中心Qが円を描いて移動する。
【0183】
シリンダブロック42において、摺接部材171に相対する部分には、その回転中心(軸心O)を中心として複数のプランジャ孔57が放射状にかつ互いに等角度間隔で配置されている。同プランジャ孔57は、シリンダブロック42の外周面において開口が形成されている。各プランジャ孔57には、プランジャ58が前記開口から突出入するように摺動自在に配置されている。
【0184】
前記摺接部材171とシリンダブロック42との相対回転時、プランジャ58と摺接部材171との当接により、プランジャ58が往復作動して吸入、吐出行程を繰り返す。
【0185】
又、本実施形態では、第1実施形態と同様に第1油圧装置100の最大行程容積VPmaxは、第2油圧装置200の最大行程容積VMmaxと略同一になるように形成されている。ただし、厳密にいうと、若干VPmaxの方が大きく、差Δ1を有している。具体的には、第1油圧装置100のプランジャ孔47の内径が、第2油圧装置200のプランジャ孔57の内径と略同一径にし、かつ、プランジャ43、58の径が略同一となるようにされており、かつ、プランジャ43,58のストローク量が最大行程容積において、差を有するように、リング状部材165の最大回転位置を設定している。
【0186】
又、本実施形態では、第1切替弁66は、第1弁孔63の底部に配置したコイルスプリング175により、軸受としての玉軸受69の内輪に対して押圧した状態で当接されている。玉軸受69はその軸心が第1実施形態と同様に軸心Oに対して斜交するようにして配置されている。第2切替弁76の出力側端部は、第2弁孔64の底部に配置したコイルスプリング176により、軸受としての玉軸受84の内輪84aに対して押圧した状態で当接されている。
【0187】
玉軸受84はその軸心が軸心Oに対して斜交するようにして配置されている。
本実施形態では、前記ホルダ79、玉軸受80、及び支持部材81にて「シリンダブロック側に移動する部材」が構成されている。本実施形態では、玉軸受84が分配弁を往復動させる部材に相当する。本実施形態では、玉軸受84を除いた、前記軸孔収納部材116、作動ピン128、ホルダ79、玉軸受80、支持部材81にて変位機構Dが構成されている。本実施形態においても変位機構Dはシリンダブロック42の外径枠内に位置するように配置されている。
【0188】
又、本実施形態では、支持部材81は、出力回転筒23Aの内周面に軸心Oと平行に形成されたガイド溝23cに沿って摺動自在に係合されている。さらに、支持部材81に対して玉軸受80を介して連結されていたホルダ79は、入力軸21の外周に対して軸心Oに沿って摺動自在に嵌合されている。
【0189】
又、シリンダブロック42とホルダ79間には、入力軸21の外周面に巻装された付勢手段としてのコイルスプリング126が配置され、コイルスプリング126の付勢力により、ホルダ79は入力軸21の出力端側に常時付勢されている。
【0190】
本実施形態では、第1実施形態と同様の構成により、軸孔収納部材116のテーパ部118aにおける勾配が、ホルダ79のテーパ溝129における勾配より緩やかに形成されている。そのため、前記軸孔収納部材116が変位する量(第1変位量)と、玉軸受84が変位する量(第2変位量)とでは軸孔収納部材116が変位する量が大きくなるようにされている。
【0191】
(作用)
上記のように構成された無段変速装置20の作用を第1実施形態の図8〜図13を参照して説明する。
【0192】
なお、説明の便宜上、エンジン22のクランク軸から入力軸21に付与される入力回転数Ninは一定のものとして説明する。
(出力回転数Nout がNinの場合)
図示しないシフトレバーを操作して、油圧装置178を介してリング状部材165を中立位置に位置させる。
【0193】
この状態においては、第1実施形態と同じ理由から、シリンダブロック42と摺接部材171(出力回転筒23A)とは直結状態となり、一体回転する。
前記リング状部材165が中立位置に位置している場合には、図12に示すように第1油圧装置100の行程容積VPは0となり、出力回転数Nout (出力ギヤ24の回転数)は入力回転数Ninとなる。
【0194】
(出力回転数Nout がNinを越える場合)
まず始めに、リング状部材165を中立位置に位置させた状態、即ち、油圧閉回路C内の作動油が循環していない状態で、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内の作動油を加圧する。
【0195】
すると、軸孔収納部材116がコイルスプリング124の付勢力に抗して入力軸21の出力端側に移動し、油通路112の絞り部112a側開口端部を閉塞する。
【0196】
又、軸孔収納部材116の入力軸21の出力端側への移動により、作動ピン128がテーパ部118aにて押圧されて、入力軸21の軸心Oから放射方向に移動する。作動ピン128は、ホルダ79のテーパ溝129の底面の近位端を押圧点の開始位置として、遠位端に変位する。
【0197】
このため、ホルダ79は作動ピン128の押圧により、コイルスプリング126の付勢力に抗して入力軸21の入力端側に移動する。この結果、作動ピン128がテーパ溝129の底面の遠位端に当接すると、リテーナ83は第1作用位置から第2作用位置に移動し、第2切替弁76の変位端は第1変位位置R1から第2変位位置R2の位置に切替わる。
【0198】
すると、ポートWと第2油室62に連通する区間が狭くなり、ポートWと第1油室61に連通される区間が広くなる。すなわち、Ninを越える際に領域Jは、図13(b)に示すように広くなり、領域Kは狭くなる。この結果、図13(b)に示すように、プランジャ孔57からポートWを通って第2油室62へ流出する一行程あたりの作動油量は、第1油室61からポートWを通ってプランジャ孔57へ流入する一行程あたりの作動油量より少なくなる。
【0199】
従って、第2油圧装置200の第2油室62と連通する行程容積は0.6VMmaxとなる。
図示しないシフトレバーを操作して、油圧装置178を介してリング状部材165を回転させ、中立位置と第1の位置の間の負側の回転位置の領域に位置させる。
【0200】
この場合においても、第1実施形態と同じ理由により、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninと、プランジャ58の摺接部材171への突出押圧作用による正方向の回転数との合成(和)により、摺接部材171(出力回転筒23A)は回転される。この摺接部材171に付与される正方向の回転は、出力回転筒23A、出力ギヤ24等を介して終減速装置へ正方向の回転として伝達され、増速作用を行う。
【0201】
このとき、リング状部材165が中立位置から負側の回転位置へと変位すると、図12において、第1油圧装置100の行程容積VPは0からVMmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから2.7Ninへと増速する。
【0202】
なお、出力回転数Nout がNinから2.7Ninに変化するときの第2油圧装置200の行程容積VMは0.6VMmaxのままである。又、この状態の作動油の流れ及び回転の様子は、図9に示している。なお、本実施形態では、この状態では油抜き部110は、閉塞されている。
【0203】
逆に、Nout がNout >NinからNout <Ninに変化する時は、第2切替弁76の変位端は、第2変位位置R2から第1変位位置R1へ切替られて、0.6VMmaxから−VMmaxになる。
【0204】
(出力回転数Nout が0とNinの間の場合)
この状態においては、軸孔収納部材116がコイルスプリング124の付勢力により、軸孔収納部材116が常に係止段部114aに係止されているため、油抜き部110、孔120を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出すことが許容されている。すなわち、第2切替弁76の変位端は、第1変位位置R1に位置する。
【0205】
図示しないシフトレバーを操作して、油圧装置178を介して作動させてリング状部材165を中立位置から正側の回転位置の領域に位置させる。
この場合、第1実施形態と同じ理由により、プランジャ58の摺接部材171への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がNinと2Ninの間及び2Ninを越える場合」とは逆方向の回転を与える。従って、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42の正方向の回転数との合成(和)により、出力回転筒23A、出力ギヤ24が回転される。
【0206】
このときの回転数の和は、逆方向の回転数分減少した正方向の回転数となるため、出力回転数Nout は「出力回転数Nout がNinの場合」に比較して小さくなる。
【0207】
本実施形態では、このとき、リング状部材165が中立位置から第2の位置へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは0から−VMmax側へと増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから0へと減速する。
【0208】
なお、このときの出力回転数Nout がNinから0に変化するときの第2油圧装置200の1回転当たりの行程容積VMは−VMmaxである。
この状態では前記と同様に油抜き部110等を介して、少量の作動油が第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から軸孔99の小径部113へ流れ出して若干のロスが生ずる。しかし、作動油の流れ出す量は少量であり、かつ、第2油室62(油室B)側は、第1油室61(油室A)側より低圧であり、出力回転筒23Aを増速のために押圧するプランジャ58の作動効率を低下させないため、問題はない。図10は、このときの状態の模式図である。
【0209】
(出力回転数Nout が0の場合)
次に、図示しないシフトレバーを操作し、油圧装置178を介してリング状部材165を回転させ、リング状部材165を第2の位置に位置させる。
【0210】
この場合、本実施形態では第1油圧装置100の行程容積VPは−VMmaxとなる。この結果、−VP≒−VMmaxであるので前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止する。
【0211】
この状態で、さらに油圧装置178を介してリング状部材165を回転させ、第2の位置からさらに正側に回動させると、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値は、第2油圧装置200の行程容積VM(=VMmax)の絶対値よりも大きくなる範囲に入る。
【0212】
このため、第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値に対して第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値が相対的に小さくなるので、本来ならば第2油圧装置200では、これを補うため第2油圧装置200のプランジャ58の往復速度が早くなるはずである。
【0213】
しかし、この時第2油室62は、第1油室61側に比して高圧側となり、第2油室62(すなわち、油圧閉回路C)から作動油が油抜き部110等を介して軸孔99の小径部113へ高圧の作動油が流れ出す。
【0214】
シリンダブロック42が1回転する際の油圧閉回路Cから流れ出す最大ロス量をLとすると、第1実施形態と同様に、
第1油圧装置100の行程容積VPの絶対値と第2油圧装置200の行程容積VMの絶対値との差(|VP|−|VM|)が、
|VP|−|VM|≦L(=Δ1)
を満足している間は、|VP|と|VM|+ロス量が釣り合うため、第2油圧装置200では、引き続き、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42が入力軸21を介して駆動される回転数Ninとが釣り合い、すなわち、回転数の和は0(出力回転数Nout は0)となり、出力ギヤ24は停止した状態(中立)を保持する。
【0215】
図12において、Δ1は|VP|−|VM|が、0からLとなるまでの間の両装置の行程容積差を示している。
(出力回転数Nout が0未満の場合)
まず始めに、出力回転数Nout が0の状態のままでリング状部材165を第2の位置から第1油圧装置100の行程容積VPが−0.6VMmaxとなる位置(以下、特定位置という)に変位させる処理を行う。この処理を行う際には、前記リング状部材165を第2の位置から前記特定位置へ変位させることと同時に、第2油圧装置200の行程容積VMを−VMmaxから−0.6VMmaxに変更することで出力回転数Nout を0の状態のままとさせる。
【0216】
前記第2油圧装置200の行程容積VMを−VMmaxから−0.6VMmaxに変更する際には、前記「出力回転数Nout がNinを越える場合」の際において述べたように、図示しないチャージポンプを駆動して軸孔99内に作動油を加圧することで第2切替弁76を第1変位位置R1から第2変位位置R2に移動させる。なお、この際リテーナ83は第1作用位置から第2作用位置に移動される。また、この状態では油抜き部110は閉塞される。
【0217】
従って、図13(b)に示すようにポートWと第2油室62に連通する区間が狭くなり、ポートWと第1油室61に連通される区間が広くなる。この結果、第2油圧装置200の第2油室62と連通する行程容積は0.6VMmaxとなる。
【0218】
そして、出力回転数Nout を0未満にする際には以下に示すようにする。
図示しないシフトレバーを操作して、油圧装置178を介して作動させてリング状部材165を特定位置から正側の回転位置の領域に位置させる。
【0219】
また、第1油圧装置100の行程容積VPは、第2油圧装置200の行程容積VM(=0.6VMmax)よりも大きくなる範囲(0.6VMmax<VP≦VMmax)に入っている。
【0220】
この結果、第1油圧装置100の行程容積VPに対して第2油圧装置200の行程容積VMが相対的に小さくなるので、第2油圧装置200では、これを補うため第2油圧装置200のプランジャ58の往復速度が早くなる。
【0221】
この場合、第1実施形態と同じ理由により、プランジャ58の摺接部材171への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がNinと2Ninの間及び2Ninを越える場合」とは逆方向の回転を与える。従って、前記逆方向の回転数により、出力回転筒23A、出力ギヤ24が回転される。このときの回転数は、出力回転数Nout が0のときに比較して小さくなる。
【0222】
リング状部材165が特定位置から第2の位置側へと変位すると、図12において第1油圧装置100の行程容積VPは−0.6VPmaxから−VPmaxへと増加し、それに応じて出力回転数Nout は0から略−0.7Ninへと減速する。図11は、このときの状態の模式図である。
【0223】
第3実施形態によれば前記第1実施形態の(1)〜(3)と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の実施形態は、前記各実施形態に限定されるものではなく、下記のように実施してもよい。
【0224】
(1) 第2実施形態の構成中のギヤシフト装置138の構成を図22に示すギヤシフト装置150(CST)の構成に変えること。
ギヤシフト装置150は、同図に示すように図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する出力軸155に連結された前進クラッチ152、及び後進クラッチ153を備えている。下記の歯車列を添えている。
【0225】
前進クラッチ152の駆動側クラッチプレートは、出力ギヤ24に噛合されたギヤ151を備えている。そして、シフトレバー146の操作により、前進クラッチ152が連結されると、出力回転筒23A、出力ギヤ24、ギヤ151、前進クラッチ152、出力軸155を介して、図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する。
【0226】
又、出力ギヤ24には、アイドラギヤ156、アイドラギヤ156と共通軸を有するアイドラギヤ157及び中間ギヤ159を介して後進クラッチ153の駆動側クラッチプレートに連結されたギヤ160からなる歯車列が連結されている。そして、シフトレバー146の後進側操作により、後進クラッチ153が連結されると、前記歯車列、出力軸155を介して、図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する。
【0227】
この実施形態では、ギヤシフト装置150が正逆回転切替装置に相当する。
(2) 第2実施形態において、油抜き機構Mを省略して、その代わりに、図4に示す、チャージ弁90を油抜き機構Mとしてもよい。
【0228】
すなわち、(出力回転数Nout が0未満の場合)において、シフトレバー146を後進域側へシフトすると、このシフトレバー146の操作に応動して、チャージポンプのチャージ圧をコイルスプリング97,98の付勢力よりも低減する。すると、図4に示すように、チャージ弁90,91が弁収納孔85,86の内底部に押圧係止される(図4においては、チャージ弁91のみ、移動したことを図示している。)。すると、第1油室61、第2油室62の作動油が弁収納孔85,86の開口88,89を介して外部に放出される。
【0229】
この油圧が解放されると、プランジャ孔57の作動油の油圧が解放されるため、プランジャ43の斜板面44に対する押圧作用、及びプランジャ58の回転斜面51に対する押圧作用がなくなる。特に、出力回転筒23Aは第2油圧装置200からフリーとなる。このためギヤシフト装置138の第1クラッチ139が切り離すことができるようになるので、シフトレバー146の操作と連動して、第2クラッチ140が接続される。前進側へ戻すときも同じ理由でプランジャ孔57の作動油の油圧を解放する。
【0230】
前記所定時間経過後は、図示しないチャージポンプにてチャージ圧を元に復帰させると、チャージ弁90,91は、開口88,89を閉塞する。この結果、プランジャ孔47,57には作動油の油圧が働き、プランジャ43及びプランジャ58がそれぞれ斜板面44及び回転斜面51に対して押圧を開始する。このようにしても、第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0231】
【発明の効果】
請求項1〜6に記載の発明によれば、出力回転の速度制御を全回転速度範囲に亘って当接部の変位によって容易に行うことができる。
【0232】
請求項2に記載の発明によれば、油圧閉回路内の作動油の流れが停止している際に、分配弁を往復動させる部材を第1作用位置から第2作用位置に移動させても出力回転部の回転速度を保つことができる。
【0233】
請求項3乃至請求項5に記載の発明によれば、出力回転部が逆転(正→逆、逆→正)する際に、第2油圧装置のプランジャに印加する油圧を解放するために作動する油抜き機構を設けたため、出力回転部の回転を正から逆、又は逆から正へ切替える際のトルクが解放でき、正逆回転切り替えを容易に行うことができる。
【0234】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の効果を動力伝達装置にも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施形態の無段変速装置の平断面図。
【図2】同じく無段変速装置のシリンダブロックの横断面図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】同じく要部断面図。
【図5】同じく要部断面図。
【図6】同じく要部断面図。
【図7】(a)はリテーナ70の斜視図、(b)は要部拡大図。
【図8】第1切替弁66、第2切替弁76によるポートが開口するタイミングを示す説明図。
【図9】第1実施形態の無段変速装置の概念図。
【図10】同じく第1実施形態の作用を示す無段変速装置の概念図。
【図11】同じく作用を示す無段変速装置の概念図。
【図12】同じく行程容積と出力回転数とを表した特性図。
【図13】(a)は、ポートWが開口するタイミングを示す説明図。(b)は、ポートWが開口するタイミングを示す説明図。
【図14】第2実施形態の無段変速装置の平断面図。
【図15】同じく要部断面図。
【図16】同じく作用を示す断面図。
【図17】第2実施形態の無段変速装置の概念図。
【図18】同じく無段変速装置の概念図。
【図19】同じく作用を示す無段変速装置の概念図。
【図20】シフターの平面図。
【図21】行程容積と出力回転数とを表した特性図。
【図22】他の実施形態の要部概念図。
【図23】第3実施形態の無段変速装置の断面図であつて、図24のA−A線断面図。
【図24】同じく第1油圧装置の横断面図。
【図25】同じく作用を示す横断面図。
【図26】同じく作用を示す横断面図。
【図27】同じく第2油圧装置の横断面図。
【符号の説明】
20…油圧式無段変速装置、21…入力軸、22…原動機としてのエンジン、
23…出力回転部としてのヨーク、42…シリンダブロック、
43,58…プランジャ、
44…当接部としての斜板面(第1,第2実施形態)、
76…分配弁としての第2切替弁、
83…分配弁を往復動させる部材としてのリテーナ(第1,第2実施形態)、
84…分配弁を往復動させる部材としての玉軸受(第3実施形態)、
90…油抜き機構としてのチャージ弁、
100…第1油圧装置、
138…正逆回転切替装置としてのギヤシフト装置、
150…正逆回転切替装置としてのギヤシフト装置、
165…当接部としてのリング状部材(第3実施形態)、
200…第2油圧装置、C…油圧閉回路、D…変位機構、M…油抜き機構。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic continuously variable transmission and a power transmission device that can be widely used in various industrial fields such as industrial machines and vehicles.
[0002]
[Prior art]
There is a hydraulic continuously variable transmission in which a variable displacement hydraulic device having a same maximum stroke volume and a differential hydraulic device are combined to share both cylinder blocks and the cylinder blocks rotate.
[0003]
This hydraulic continuously variable transmission directly connects the input side and output side of a hydraulic continuously variable transmission via a differential hydraulic device when the amount of hydraulic fluid discharged from the variable displacement hydraulic device is zero. As a result, it is possible to obtain a continuously variable transmission in a wide range for both acceleration and deceleration centering on this direct connection.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a hydraulic continuously variable transmission and a power transmission device that can easily perform speed control of output rotation over the entire rotational speed range by displacement of a contact portion.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 is provided with a variable displacement type first hydraulic device that includes a plunger and projects the plunger by a contact portion, and a plunger. Combined with the second hydraulic device provided with an output rotating part that performs either relative or synchronous rotation with respect to the input rotation by contact, shares the cylinder block that houses both plungers, and synchronizes the cylinder block with the input rotation. A hydraulic closed circuit that communicates the first hydraulic device and the second hydraulic device, and a distribution valve that switches the flow of hydraulic oil between the second hydraulic device and the hydraulic closed circuit by a reciprocating motion. In a hydraulic continuously variable transmission provided with a displacement mechanism for displacing a member for reciprocating the valve in the axial direction of the cylinder block, the axial direction of the member for reciprocating the distributing valve by the displacement mechanism The fixed position is the first action position and the second action position whose absolute value is smaller than the stroke volume at the time of the first action position, and the member for reciprocating the distributing valve is the first action position or the second action position. The gist is that the contact portion of the first hydraulic device is configured to be displaceable when the position is held.
[0006]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the hydraulic continuously variable transmission includes a first member that reciprocates the distribution valve when the flow of hydraulic oil in the hydraulic closed circuit is stopped. The gist is that the rotational speed of the output rotating portion is maintained even if the operating position and the second operating position are displaced.
[0007]
The gist of a third aspect of the present invention is that, in the first or second aspect, an oil draining mechanism that operates to release the hydraulic pressure applied to the plunger of the second hydraulic device is provided.
[0008]
The gist of a fourth aspect of the present invention is that, in the third aspect, the oil draining mechanism directly releases the hydraulic closed circuit to the outside of the cylinder block.
The gist of the invention according to claim 5 is that, in claim 3, the oil draining mechanism directly releases the plunger hole for slidably housing the plunger of the second hydraulic device to the outside of the cylinder block. To do.
[0009]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided a configuration in which the cylinder block of the hydraulic continuously variable transmission according to any one of the third to fifth aspects is coupled to an input shaft that obtains input rotation from a prime mover. At the same time, the input shaft is extended to the anti-motor and configured as an output shaft. The output rotating portion is provided on the outer periphery of the extended input shaft to transmit power to the output rotating portion and switch between forward and reverse rotation. The gist is to provide a possible forward / reverse rotation switching device.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment in which the present invention is embodied in a hydraulic continuously variable transmission (hereinafter referred to as a continuously variable transmission 20) used as a working machine for traveling a working vehicle will be described with reference to FIGS. Details will be described with reference to FIG.
[0011]
As shown in FIG. 1, the continuously variable transmission 20 is housed in a case 26 of a power unit of a work vehicle. The continuously variable transmission 20 includes a first hydraulic device 100 and a second hydraulic device 200 that forms a hydraulic closed circuit C (see FIGS. 9 to 11) between the first hydraulic device 100 and the first hydraulic device 100. .
[0012]
As shown in FIG. 9, the input shaft 21 of the continuously variable transmission 20 is connected to a crankshaft of an engine 22 as a prime mover, and an output gear 24 formed on a yoke 23 described later on the output side is connected to a final reduction gear (not shown). It is meshed with the connected input gear 25.
[0013]
The first hydraulic device 100 corresponds to a variable displacement hydraulic device, and the second hydraulic device 200 corresponds to a differential hydraulic device.
A case 26 of the continuously variable transmission 20 is a pair of cylinder members 27 and a pair of bolts (not shown) that are integrally connected to each other through bolt insertion holes 28 and 29 so as to close the openings at both ends of the cylinder member 27. Side wall members 30 and 31.
[0014]
In the input shaft 21 of the continuously variable transmission 20, the input end side is rotatably supported via a bearing portion 32 with respect to the side wall member 30 of the case 26. Further, a yoke 23 as an output rotating part is rotatably supported on the side wall member 31 of the case 26 via a bearing part 33. And the output end side of the input shaft 21 is rotatably penetrated and supported by the yoke 23 via a pair of bearings 23a and an oil seal 23b so as to be positioned coaxially with the yoke 23. The end protruding from the yoke 23 at the output end is a PTO shaft.
[0015]
As shown in FIG. 5, in the center of the side wall member 30, a pair of bearing housing holes 34 and 35 are arranged side by side on both the inner and outer side surfaces so as to be coaxially arranged. A through hole 36 having a diameter smaller than that of the bearing accommodating holes 34 and 35 is formed between the bearing accommodating holes 34 and 35. A sleeve 37 is rotatably disposed in the through hole 36, and conical roller bearings 38 and 39 are fitted and fixed symmetrically to the bearing receiving holes 34 and 35 with the through hole 36 interposed therebetween. . The input shaft 21 is supported via both conical roller bearings 38 and 39. The opening of the bearing housing hole 34 is covered with a cover 15 that is bolted to the side wall member 30. As shown in FIG. 5, the input shaft 21 is passed through the through hole 15 a of the cover 15 via the seal member 16.
[0016]
As shown in FIG. 5, the outer ring 38 a of the conical roller bearing 38 is in contact with the step portion of the bearing housing hole 34 via a shim 50. Further, the outer ring 39 a of the conical roller bearing 39 is in contact with the back side step portion of the bearing housing hole 35.
[0017]
In the bearing housing hole 34, a nut 40 is screwed onto the input end side outer periphery of the input shaft 21. By the screwing of the nut 40, the inner ring 38 b of the conical roller bearing 38 presses the inner ring 39 b of the conical roller bearing 39 via the sleeve 37, and further presses the sleeve 41 fitted to the input shaft 21. The sleeve 41 presses the cylinder block 42. The cylinder block 42 is brought into contact with a locking portion 46 protruding from the outer periphery of the input shaft 21. Therefore, the cylinder block 42 can be fixed in the axial direction only by screwing the nut 40 only from the input end side. Further, the preload of each of the bearings 38 and 39 can be adjusted by adjusting the number and thickness of the shims 50 interposed between the bearing outer ring 38a and the side wall member 30.
[0018]
The conical roller bearings 38 and 39 and the sleeve 37 constitute a bearing portion 32.
(First hydraulic device 100)
The first hydraulic device 100 includes an input shaft 21, a cylinder block 42, a plunger 43, and a cradle 45 including a swash plate surface 44 that abuts against the plunger 43. The cradle 45 is penetrated by the input shaft 21. The swash plate surface 44 corresponds to a swash plate of a variable displacement hydraulic device and also corresponds to a contact portion in an axial type hydraulic device.
[0019]
As shown in FIG. 3, the cradle 45 is supported so as to be tiltable with respect to the case 26 about a trunnion axis TR perpendicular to the axis O (axis) of the cylinder block 42. That is, the cradle 45 has an upright position where a virtual plane including the swash plate surface 44 is orthogonal to the axis O. Then, the cradle 45 is tilted by a predetermined angle in the counterclockwise direction in FIG. 3 (first position) on the basis of this upright position and a position tilted by a predetermined angle in the clockwise direction from the upright position (first position). The second position is tiltable.
[0020]
In the present embodiment, with reference to the time when the swash plate surface 44 is located in the upright position, in FIG. 3, the clockwise direction is positive and the counterclockwise direction is negative. In this embodiment, the output rotation speed Nout = Nin in FIG. 12 is tilted to the negative side when Nout> Nin, and is tilted to the positive side when Nout <Nin. Note that the output rotational speed is the rotational speed of the yoke 23 in the first embodiment and its modification.
[0021]
The swash plate surface 44 shown in FIG. 3 shows a state where the cradle 45 is tilted at the negative maximum tilt angle position when the cradle 45 is in the first position. Further, when the cradle 45 is located at the second position, the swash plate surface 44 is referred to as a positive tilt angle position.
[0022]
The cylinder block 42 is integrally connected to the input shaft 21 by a spline 21a connection. The cylinder block 42 has a substantially cylindrical combination shape, and both end peripheral surfaces positioned in the axial direction are smaller in diameter than the center portion.
[0023]
In the cylinder block 42, a plurality of plunger holes 47 are annularly arranged around the rotation center (axial center O) of the central portion, and extend in parallel with the axial center O. The plunger hole 47 has an opening formed on the side of the cradle 45 on the stepped surface at the center of the cylinder block 42. A plunger 43 is slidably disposed in each plunger hole 47. A steel ball 48 is fitted to the tip of the plunger 43 so as to be able to roll. The plunger 43 is in contact with the swash plate surface 44 via a shoe 49 to which the steel ball 48 and the steel ball 48 are attached. . The inclined swash plate surface 44 reciprocates the plunger 43 with the rotation of the cylinder block 42, and provides the suction and discharge strokes.
[0024]
(Second hydraulic device 200)
The second hydraulic device 200 includes a plurality of plungers 58 slidably disposed on the cylinder block 42 and a cylindrical yoke 23 having a rotating slope 51 that abuts against the plunger 58.
[0025]
As shown in FIGS. 1 and 3, the side wall member 31 is formed with a bearing housing hole 52 and a through hole 53 having a smaller diameter than the bearing housing hole 52 so as to be coaxial with each other. A conical roller bearing 54 is fitted in the bearing housing hole 52. A ball bearing 55 is fixed to the inner peripheral surface of the output end of the cylindrical member 27. The yoke 23 includes a large-diameter portion and a small-diameter portion. The large-diameter portion is supported by a ball bearing 55 and the small-diameter portion is fitted by a conical roller bearing 54 so that the yoke 23 is rotatably supported. Further, the small diameter portion of the yoke 23 protrudes to the outside through a seal member 56 fixed in the through hole 53. An output gear 24 is formed at the protruding end of the yoke 23.
[0026]
The rotating slope 51 is formed on the end face of the yoke 23 on the cylinder block 42 side, and the virtual plane including the rotating slope 51 is inclined with respect to the axis O by a certain angle.
[0027]
At the center of the cylinder block 42, the same number of plunger holes 57 as the plunger holes 47 are arranged in an annular shape around the rotation center and extend in parallel with the axis O. The pitch circle of the plunger hole 57 is concentric and the same diameter as the pitch circle of the plunger hole 47. In addition, as shown in FIG. 2, the plunger holes 57 are arranged so as to be located between the plunger holes 47 adjacent to each other and are shifted from each other by a half pitch with respect to the plunger holes 47 in the circumferential direction of the cylinder block 42 as shown in FIG. Yes.
[0028]
The plunger hole 57 is formed with an opening on the yoke 23 side in the stepped surface at the center of the cylinder block 42. A plunger 58 is slidably disposed in each plunger hole 57, and a steel ball 59 is slidably fitted to the tip thereof. The plunger 58 is brought into contact with the rotating slope 51 through a steel ball 59 and a shoe 60 to which the steel ball 59 is attached. The plunger 58 reciprocates with the relative rotation of the rotating slope 51 and the cylinder block 42 to repeat the suction and discharge strokes.
[0029]
In the present embodiment, the maximum stroke volume VPmax of the first hydraulic device 100 is formed to be substantially the same as the maximum stroke volume VMmax of the second hydraulic device 200. Strictly speaking, however, VPmax is slightly larger and has a difference Δ1. Specifically, in the present embodiment, the maximum tilt angle of the swash plate surface 44 of the first hydraulic device 100 is set to be larger than the tilt angle of the rotating inclined surface 51 of the second hydraulic device 200, whereby the maximum A difference in stroke volume is obtained.
[0030]
(Hydraulic closed circuit C)
A hydraulic closed circuit C formed between the first hydraulic device 100 and the second hydraulic device 200 will be described.
[0031]
An annular first oil chamber 61 and second oil chamber 62 are arranged side by side in the axial direction of the cylinder block 42 on the inner peripheral surface of the cylinder block 42. For convenience of explanation, the first oil chamber 61 may be referred to as an oil chamber A, and the second oil chamber 62 may be referred to as an oil chamber B.
[0032]
The cylinder block 42 is provided with the same number of first valve holes 63 as the plunger holes 47 that communicate with the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 along the axial direction of the cylinder block 42. Further, the cylinder block 42 has the same number of second valve holes 64 as the plunger holes 57 communicating with the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62, extending along the axial direction of the cylinder block 42. Yes.
[0033]
The pitch circle of the first valve hole 63 is concentric and the same diameter as the pitch circle of the second valve hole 64. Further, the diameter of the pitch circle is made smaller than the pitch circle of the plunger holes 47 and 57 so as to be located inward of the plunger holes 47 and 57. Further, as shown in FIG. 2, each first valve hole 63 is located between adjacent second valve holes 64, and the second valve holes 64 are ½ pitch apart from each other in the circumferential direction of the cylinder block 42. They are staggered. Further, the centers of the first valve hole 63 and the plunger hole 47 and the centers of the second valve hole 64 and the plunger hole 57 are positioned on a straight line extending radially from the axis O as shown in FIG. Has been placed.
[0034]
As shown in FIG. 1, the oil passage 65 is formed so as to communicate between portions between the bottom portion of the plunger hole 47 and the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 of the first valve hole 63. Yes. The portion between the bottom of the plunger hole 47 and the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 of the first valve hole 63 is a predetermined distance in the length direction of the cylinder block 42 (direction in which the axis O extends). It is arranged to have. Accordingly, as shown in FIGS. 1 and 6, the oil passage 65 is inclined from the outer peripheral side of the cylinder block 42 to the inside.
[0035]
Each first valve hole 63 is formed with a port U of an oil passage 65 communicating with the corresponding plunger hole 47 between the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62.
A spool type first switching valve 66 is slidably disposed in each first valve hole 63. A cylindrical holder 68 is fixed to the outer peripheral surface of the outer ring 39 a of the conical roller bearing 39. On the inner peripheral surface of the holder 68, the central portion in the axial direction is reduced in diameter, and a retainer 70 is rotatably supported by the reduced diameter portion via a ball bearing 69. The retainer 70 includes a cylindrical tube portion 71 and a flange 72 that is formed to project from an end portion of the tube portion 71 on the cylinder block 42 side. As shown in FIGS. 1 and 5, the retainer 70 is arranged so that its axis is obliquely intersected with the axis O by the ball bearing 69, and in this state, the input shaft 21 can be rotated. It is penetrated. As a result of this oblique crossing, the virtual plane including the surface (hereinafter referred to as the flange surface) of the flange 72 facing the cylinder block 42 is oblique to the axis O.
[0036]
As shown in FIG. 7A, a locking groove 73 is formed in the flange 72 of the retainer 70 by cutting from the outer periphery toward the shaft center at equal angles around the shaft center. As shown in FIG. 7B, a constricted portion 66 b provided in the first switching valve 66 is engaged with the locking groove 73. The constricted portion 66b has a smaller diameter than the adjacent large diameter portion 66c.
[0037]
The first switching valve 66 is engaged with a retainer 70 having a flange surface obliquely intersecting the axis O, thereby realizing a displacement as shown in FIG.
As shown in FIG. 8, the flange 72 of the retainer 70 includes a first opening position n1 that allows the first switching valve 66 to communicate with the second oil chamber 62 around the port closing position n0, and the port U. The first oil chamber 61 is reciprocated between the second opening positions n2 that communicate with the first oil chamber 61. The retainer 70 causes the first hydraulic device 100 to have a region in the range of 0 ° to 180 ° corresponding to the rotational direction around the axis O of the cylinder block 42 as shown in FIGS. 8 and 13A. Region I is given in the range of H, 180 ° to 360 ° (0 °).
[0038]
Here, the region H is a region including all the sections where the port U and the second oil chamber 62 communicate, and the region I is a region including all the sections where the port U and the first oil chamber 61 communicate. It is.
[0039]
When the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to the negative tilt angle position, in FIG. 12, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 at this time changes from 0 to VPmax, and accordingly the input shaft In this embodiment, when the input rotational speed of 21 is Nin, the output rotational speed Nout (the rotational speed of the output gear 24) can be obtained within a range of Nin to 2.7 Nin. The discharge amount is set.
[0040]
In FIG. 12, the vertical axis indicates the stroke volume of the first hydraulic device 100 and the second hydraulic device 200, and the horizontal axis indicates the output rotational speed Nout of the yoke 23 (output rotating portion). In the figure, the solid line indicates the change in the stroke volume VP of the first hydraulic device 100, and the alternate long and short dash line indicates the change in the stroke volume VM of the second hydraulic device 200.
[0041]
The stroke volume of the first hydraulic device 100 is the hydraulic fluid that is exchanged with the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 while the cylinder block 42 rotates once in the plunger chamber formed by the plunger 43 and the plunger hole 47. It is a quantity. The stroke volume of the second hydraulic device 200 refers to the first oil chamber 61 and the plunger chamber formed by the plunger 58 and the plunger hole 57 while the yoke 23 (output rotating portion) makes one rotation with respect to the cylinder block 42. This is the amount of hydraulic oil exchanged with the second oil chamber 62.
[0042]
Further, in this embodiment, when the swash plate surface 44 is tilted to the negative side as shown in FIG. 3, the hydraulic oil is supplied to the port U within a rotation angle range of 0 ° to 180 ° around the axis O of the cylinder block 42. The hydraulic oil is sucked into the plunger hole 47 through the port U and is discharged from the plunger hole 47 through the port U in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). When the swash plate surface 44 tilts to the positive side, the hydraulic oil is discharged from the plunger hole 47 through the port U in the range of the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42 from 0 ° to 180 °. The hydraulic oil is sucked into the plunger hole 47 through the port U in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions H and I corresponding to the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42.
[0043]
As shown in FIGS. 1 and 3, the oil passage 75 communicates between the bottom portion of the plunger hole 57 and the portion between the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 of the second valve hole 64. Is formed. The portion between the bottom of the plunger hole 57 and the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 of the second valve hole 64 has a predetermined distance in the length direction of the cylinder block 42 (the direction in which the axis O extends). It is arranged to have. Accordingly, as shown in FIGS. 1 and 3, the oil passage 75 is inclined from the outer peripheral side of the cylinder block 42 to the inside.
[0044]
Each second valve hole 64 is formed with a port W of an oil passage 75 communicating with the corresponding plunger hole 57 between the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62.
A spool-type second switching valve 76 is slidably disposed in each second valve hole 64 so as to be parallel to the plunger 58. The second switching valve 76 corresponds to a distribution valve.
[0045]
As shown in FIG. 6, a housing hole 78 is formed at the center of the end surface of the yoke 23 on the cylinder block 42 side. In the housing hole 78, a cylindrical holder 79 is fitted on the outer periphery of the input shaft 21 so as to be slidable along the axis O and to rotate integrally with the input shaft 21 by a pin 128. A cylindrical support member 81 is attached to the holder 79 via a ball bearing 80 so as to be able to rotate synchronously with respect to the yoke 23. The support member 81 is slidably fitted along the axis O through a plurality of pins 82 fixed to the bottom of the accommodation hole 78 of the yoke 23. A retainer 83 is rotatably connected to the inner periphery of the support member 81 via a ball bearing 84 and slidable along the axis O. The holder 79, the ball bearing 80, the support member 81, and the ball bearing 84 constitute a “member that moves toward the cylinder block”. The retainer 83 corresponds to a member that reciprocates the distribution valve.
[0046]
Since the retainer 83 includes a cylindrical portion, a flange, and a locking groove that have the same configuration as the retainer 70, the respective components are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0047]
As shown in FIG. 6, the retainer 83 is arranged such that its axis is obliquely intersected with the axis O by a ball bearing 84, and in this state, the input shaft 21 is rotatably passed therethrough. As a result of this oblique crossing, the virtual plane including the surface (hereinafter referred to as the flange surface) of the flange 72 facing the cylinder block 42 is oblique to the axis O.
[0048]
Further, on the outer peripheral surface of the input shaft 21, a locking ring 125 is fixed to the output end side of the portion where the holder 79 is located. When the holder 79 moves to the output end side, the locking ring 125 It can be locked.
[0049]
For this reason, the retainer 83 is movable along the axis O together with the support member 81, the ball bearings 80 and 84, and the holder 79 so as to be oblique to the axis O.
[0050]
A coil spring 126 as an urging means wound around the outer peripheral surface of the input shaft 21 is disposed between the locking portion 46 and the holder 79, and the retainer 83 is moved by the urging force of the coil spring 126. Is always energized to the output end side.
[0051]
As shown in FIG. 7B, a constricted portion 76 b provided in the second switching valve 76 is engaged with the locking groove 73 of the retainer 83. The constricted portion 76b has a smaller diameter than the adjacent large diameter portion 76c.
[0052]
The second switching valve 76 is engaged with a retainer 83 having a flange surface obliquely intersecting the axis O, thereby realizing a displacement as shown in FIG.
In FIG. 8, the relative position between the flange 72 of the retainer 70 and the flange 72 of the retainer 83 changes because the retainers 70 and 83 are rotatable. Show.
[0053]
As the yoke 23 (output rotating portion) rotates relative to the cylinder block 42, the flange 72 of the retainer 83 causes the second hydraulic device 200 to have an axis O of the yoke 23 (output rotating portion) with respect to the cylinder block 42. A region J is given in the range of the surrounding relative rotation angles 0 ° to 180 °, and a region K is given in the range of 180 ° to 360 ° (0 °).
[0054]
Here, the region J is a region including all the sections where the port W and the first oil chamber 61 communicate, and the region K is a region including all the sections where the port W and the second oil chamber 62 communicate. It is.
[0055]
Further, in this embodiment, when the swash plate surface 44 is tilted to the negative side as shown in FIG. 3, the relative rotation angle of the yoke 23 (output rotating part) around the axis O with respect to the cylinder block 42 is 0 ° to 180 °. Hydraulic oil is sucked into the plunger hole 57 via the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °), and the hydraulic oil is discharged from the plunger hole 57 via the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). When the swash plate surface 44 is tilted to the positive side, the hydraulic oil passes through the port W in a range of a relative rotation angle of 0 ° to 180 ° around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotation portion). The hydraulic oil is discharged from the plunger hole 57 and is sucked into the plunger hole 57 through the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions J and K corresponding to the relative rotation angle around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotation portion).
[0056]
The plunger hole 47, plunger hole 57, first oil chamber 61, second oil chamber 62, first valve hole 63, second valve hole 64, oil passage 65, oil passage 75, port U and port W A closed circuit C is configured.
[0057]
As shown in FIG. 4, a pair of valve housing holes 85, 86 are parallel to the axis O at positions from the outer periphery of the cylinder block 42 corresponding to the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62. Has been placed. The bottom portions of both valve storage holes 85 and 86 are communicated with each other through a through hole 87 having a diameter smaller than that of the valve storage hole 85. Further, openings 88 and 89 opened to the outside are formed in the valve housing holes 85 and 86 on the stepped surface at the center of the cylinder block 42. A pair of charge valves (non-return valves) 90 and 91 are disposed in the both valve housing holes 85 and 86.
[0058]
Since the charge valves 90 and 91 have the same configuration, the configuration of the charge valve 90 will be described. The same configuration of the charge valve 91 is denoted by the same reference numeral, and the description thereof is omitted.
[0059]
The case body 92 of the charge valve 90 is formed in a cylindrical shape. A communication hole 92 a that communicates the inside and the outside is formed in the peripheral wall of the case body 92. In the case body 92, the opening on one end side is closed by a plug body 93, and the valve seat 95 of the valve body 94 made of a steel ball is formed on the opening on the other end side. A coil spring 96 is accommodated between the valve body 94 and the plug body 93, and the valve body 94 closes the valve seat 95 by the coil spring 96.
[0060]
The case body 92 of each charge valve 90, 91 is slidably arranged in the length direction (direction parallel to the axis O) with respect to the valve housing holes 85, 86. C-shaped spring locking rings 88a and 89a are fixed to the inner peripheral surfaces of the openings 88 and 89 of the valve storage holes 85 and 86, respectively. Coil springs 97 and 98 are interposed between the spring locking rings 88a and 89a and the charge valves 90 and 91, respectively, and bias the charge valves 90 and 91 toward the bottom side of the valve housing holes 85 and 86. Have been to. The urging force of the coil springs 97 and 98 will be described later.
[0061]
Communication oil passages 61 a and 62 a are formed between the first oil chamber 61 and the valve storage hole 85 and between the second oil chamber 62 and the valve storage hole 86.
In order to charge the hydraulic oil to the hydraulic closed circuit C, a shaft hole 99 is formed along the axis O in the input shaft 21. The shaft hole 99 has an introduction oil passage 99a in a radial direction at a portion corresponding to the sleeve 37 (see FIG. 3). The introduced oil passage 99a communicates with an oil passage 37a formed in the sleeve 37 in the radial direction and a circumferential groove 37b formed on the outer peripheral surface. The side wall member 30 is provided with an oil passage 30a communicating with the circumferential groove 37b, and hydraulic oil is pumped into the oil passage 30a from a charge pump (not shown).
[0062]
As shown in FIG. 4, in the input shaft 21 and the cylinder block 42, branch paths 99 b and 42 a communicating with the shaft hole 99 are formed at portions facing the through hole 87. The hydraulic fluid pumped into the shaft hole 99 fills the hydraulic closed circuit C via the branch paths 99b and 42a, the through hole 87 and the charge valves 90 and 91. That is, the valve element 94 of the charge valves 90 and 91 opens until the pressure of the hydraulic closed circuit C reaches the charge pressure of the shaft hole 99, and supplies the hydraulic oil in the shaft hole 99 to the hydraulic closed circuit C. The charge valves 90 and 91 prevent the hydraulic oil from flowing back into the shaft hole 99.
[0063]
The urging force of the coil springs 97 and 98 is such that the case body 92 reaches a position where the communication hole 92a communicates with the communication oil passages 61a and 62a against the urging force of the coil springs 97 and 98 by a predetermined charge pressure of the hydraulic oil. Is set to be movable. On the charge valve 90 side in FIG. 4, the charge valve 90 is positioned up to a position where the communication hole 92 a communicates with the communication oil passages 61 a and 62 a against the urging force of the coil spring 96 by a predetermined charge pressure of the hydraulic oil. Indicates the state. In the figure, an arrow α indicates the flow of hydraulic oil from the shaft hole 99 through the branch paths 99b and 42a, the through hole 87, the valve storage hole 85, the communication hole 92a, and the communication oil path 61a.
[0064]
When the charge pressure decreases, the case bodies 92 of the charge valves 90 and 91 are brought into contact with the bottoms of the valve housing holes 85 and 86 by the urging force of the coil springs 97 and 98. At this time, the communication oil passages 61a and 62a are communicated with the outside of the cylinder block 42 via the openings 88 and 89 of the valve housing holes 85 and 86, and the hydraulic oil in the hydraulic closed circuit C is released to the outside. That is, the hydraulic closed circuit C is released directly to the outside of the cylinder block 42.
[0065]
On the charge valve 91 side in FIG. 4, when the hydraulic oil falls below a predetermined charge pressure, the case body 92 of the charge valve 91 is brought into contact with the bottom of the valve housing hole 86 by the biasing force of the coil spring 98, A state in which the passage 62a communicates with the outside through the opening 89 of the valve housing hole 86 is shown. In the drawing, a β arrow indicates a movement locus of the hydraulic oil flowing from the second oil chamber 62 to the outside of the cylinder block 42 through the communication oil passage 62a, the valve storage hole 86, and the opening 89.
[0066]
4 shows a state in which the communication hole 92a communicates with the communication oil passage 61a on the charge valve 90 side, and the communication oil passage 62a on the charge valve 91 side is connected to the opening 89 of the valve housing hole 86 for convenience of explanation. Although the communication state is shown, such a state does not occur at the same time.
[0067]
(Oil draining part 110)
Next, the oil drain part 110 will be described.
As shown in FIG. 4, in the input shaft 21, circumferential grooves 21 c and 21 d are formed on the circumferential surface facing the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62. As shown in FIG. 6, an oil drain portion 110 is formed on the input shaft 21. The oil draining portion 110 extends in the axial direction on the outer peripheral surface of the input shaft 21, and is connected to the circumferential groove 21d. 99 and an oil passage 112 communicating with 99. As shown in FIG. 6, the shaft hole 99 is adjacent to the small diameter portion 113 communicating with the introduction oil passage 99a and the branch passage 99b (see FIG. 3), the medium diameter portion 114 adjacent to the small diameter portion 113, and the medium diameter portion 114. The large-diameter portion 115 that opens to the output end face of the input shaft 21 is provided. Each part 113-115 is formed so that it may become coaxial.
[0068]
The inner end of the oil passage 112 of the oil draining part 110 is communicated with the middle diameter part 114 of the shaft hole 99 through the throttle part 112a. The shaft hole accommodating member 116 is slidably accommodated in the medium diameter portion 114 and the large diameter portion 115. The shaft hole housing member 116 corresponds to “a member that moves in the axial direction inside the input shaft”. The shaft hole housing member 116 is formed in a spool valve shape. The shaft hole housing member 116 includes a first land 117 slidably fitted to the medium diameter portion 114, a second land 118 slidably fitted to the large diameter portion 115, a first land 117, The two lands 118 are connected and a connecting portion 119 having a smaller diameter than both lands is provided.
[0069]
The axial length of the first land 117 is shorter than the axial length of the medium diameter portion 114. When the first land 117 is locked to the locking step 114a between the small diameter portion 113 and the medium diameter portion 114, the first land 117 can open the opening end of the oil passage 112 on the throttle portion 112a side. Located (see FIG. 6). A hole 120 (see FIG. 4) extending in the axial direction is formed in the connecting portion 119 and the first land 117, one end of which is opened on the peripheral surface of the connecting portion 119, and the other end of the first land 117. Opened on the end surface on the small diameter portion 113 side.
[0070]
As a result, when the first land 117 is locked to the locking step portion 114a between the small diameter portion 113 and the medium diameter portion 114, the hydraulic oil in the second oil chamber 62 flows into the circumferential groove 21d and the oil drain portion 110 ( It flows to the middle diameter portion 114 of the shaft hole 99 through the groove portion 111, the oil passage 112, and the throttle portion 112a). The hydraulic oil that has flowed to the medium diameter portion 114 flows to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99 through the hole 120. Since the throttle portion 112a is present, the amount of hydraulic oil that flows out to the small diameter portion 113 is limited to a small amount.
[0071]
Further, when the first land 117 moves to the output end side of the input shaft 21, the opening portion on the throttle portion 112 a side of the oil passage 112 is closed. The second land 118 has a substantially truncated cone-shaped tapered portion 118a having a tapered surface that gradually decreases in diameter toward the anti-connecting portion side (that is, the output end side of the input shaft 21), and the tip of the tapered portion 118a. It is provided with a large-diameter portion 115 and a spring locking portion 118b formed so as to be slidable.
[0072]
As shown in FIGS. 1 and 3, in the large diameter portion 115 of the shaft hole 99, a plug 121 is screwed into the opening on the output end side of the input shaft 21 so that the screwing amount can be adjusted. A stopper member 122 of the shaft hole housing member 116 is screwed along the axial center of the plug body 121. The inner end of the stopper member 122 of the shaft hole housing member 116 extends in the large diameter portion 115 along the axial direction. A coil spring 124 is interposed between the plug 121 and the spring locking portion 118b of the second land 118. Due to the urging force of the coil spring 124, the shaft hole housing member 116 is locked to the locking step 114a during normal charge pressure. Further, the biasing force of the coil spring 124 can be adjusted by adjusting the screwing amount of the plug 121.
[0073]
Further, in order to obtain a charge pressure larger than the biasing force of the coil spring 124, when a charge pump (not shown) is driven and hydraulic oil is pumped into the shaft hole 99, the shaft hole housing member 116 is biased by the coil spring 124. The pressure receiving area is set so that it can move to the output end side of the input shaft 21 against this. By this movement, the shaft hole housing member 116 can close the opening end of the oil passage 112 on the side of the throttle portion 112a.
[0074]
The maximum movement amount when the shaft hole housing member 116 moves to the output end side is limited by the stopper member 122 of the shaft hole housing member 116.
(Displacement mechanism D)
In the input shaft 21, a pin hole 127 is formed at a position corresponding to the holder 79 locked to the locking ring 125 so as to extend in the radial direction, and communicates with the large diameter portion 115 of the shaft hole 99. In the pin hole 127, the operation pin 128 is disposed so as to be slidable in the radial direction of the input shaft 21. The operating pin 128 corresponds to “a member protruding in the input shaft radial direction”.
[0075]
The shaft hole housing member 116, the operating pin 128, the holder 79, the ball bearing 80, the support member 81, and the ball bearing 84 constitute a displacement mechanism D. The displacement mechanism D is provided so as to be close to the input shaft 21. The displacement mechanism D is disposed in the inner circumferential space (housing hole 78) of the yoke 23.
[0076]
On the inner peripheral surface of the holder 79, a tapered groove 129 is provided in a portion corresponding to the pin hole 127 over the length direction of the holder 79. The holder 79 is such that the bottom surface of the tapered groove 129 is separated from the axis of the holder 79 (which coincides with the axis O of the input shaft 21) as it approaches the locking ring 125 side (that is, the output end side of the input shaft 21). It is formed obliquely with respect to the axial center. That is, the taper groove 129 is inclined in the opposite direction to the taper portion 118a of the shaft hole housing member 116, and the gradient of the bottom surface thereof is steeper than the gradient of the taper portion 118a. The steep slope here means that the taper portion is far away from the axis O when moved along the direction of the axis O.
[0077]
The operation pin 128 has an inner end in contact with the tapered portion 118 a of the shaft hole housing member 116 and an outer end in contact with the bottom surface of the tapered groove 129 of the holder 79. In a state where the holder 79 is in contact with the locking ring 125, the operating pin 128 is in contact with the proximal end side of the bottom surface of the tapered groove 129. Hereinafter, the position of the retainer 83 when the operating pin 128 abuts on the proximal end side of the bottom surface of the tapered groove 129 is referred to as a first action position.
[0078]
When the operating pin 128 moves in the radial direction about the axis O of the input shaft 21, the holder 79 is opposed to the biasing force of the coil spring 126 through the bottom surface of the tapered groove 129. It is possible to contact the distal end side of the bottom surface of the taper groove 129. Hereinafter, the position of the retainer 83 when the operating pin 128 contacts the distal end side of the bottom surface of the tapered groove 129 is referred to as a second action position.
[0079]
The displacement end of the second switching valve 76 engaged with the flange 72 of the retainer 83 is moved by the movement of the pressing position of the operation pin 128 from the proximal end side to the distal end side of the tapered groove 129. It is designed to be displaced to the side.
[0080]
In the present embodiment, as described above, the gradient in the tapered portion 118 a of the shaft hole housing member 116 is formed more gently than the gradient in the tapered groove 129 of the holder 79. Therefore, the amount by which the shaft hole housing member 116 is displaced is larger than the amount by which the shaft hole housing member 116 is displaced (first displacement amount) and the amount by which the retainer 83 is displaced (second displacement amount). Yes.
[0081]
The coil spring 126 is set with an urging force so that the holder 79 does not move to the input end side of the input shaft 21 even when the input shaft 21 rotates and a centrifugal force in the radial direction is applied to the operating pin 128. ing.
[0082]
Due to the displacement of the displacement end of the second switching valve 76, that is, the ratio of the regions J and K in one cycle changes as shown in FIGS. 8 and 13 (b), the second hydraulic device 200 in FIG. The absolute value of the maximum stroke volume is set so that the opening / closing timing of the port W can be changed so as to change from VMmax to 0.6 VMmax.
[0083]
Hereinafter, the displacement position of the second switching valve 76 when the retainer 83 is located at the first action position is referred to as a first displacement position R1, and the second switching valve 76 when the retainer 83 is located at the second action position. Is referred to as a second displacement position R2 (see FIG. 8). Accordingly, the second switching valve 76 operates along a line indicated by the first displacement position R1 or the second displacement position R2 in FIG.
[0084]
(Function)
Now, the operation of the continuously variable transmission 20 configured as described above will be described.
Hereinafter, in this embodiment and other embodiments as well, for convenience of explanation, the description will be made assuming that the input rotational speed Nin applied from the crankshaft of the engine 22 to the input shaft 21 is constant.
[0085]
(When the output speed Nout is Nin)
A shift lever (not shown) is operated to place the swash plate surface 44 in the upright position via the cradle 45.
[0086]
In this state, the cylinder block 42 rotates at Nin via the input shaft 21 by the driving force of the engine 22. Hereinafter, rotation in the same direction as Nin is referred to as forward rotation. The swash plate surface 44 is in a neutral state in an upright position with respect to the axis O of the input shaft 21. The plunger 43 of the first hydraulic device 100 is not reciprocated by the swash plate surface 44. Therefore, the hydraulic oil does not circulate in the hydraulic closed circuit C in this state. For this reason, on the second hydraulic device 200 side, the protruding end of each plunger 58 abuts and engages with the rotating inclined surface 51 via the shoe 60 in a state where stroke movement is not possible, so the cylinder block 42 and the rotating inclined surface 51 are directly connected. It becomes a state and rotates integrally.
[0087]
That is, in this state, the input shaft 21 and the output gear 24 are directly connected. The rotation in the positive direction applied to the rotating slope 51 is transmitted to the final reduction gear through the yoke 23, the output gear 24, and the input gear 25.
[0088]
When the swash plate surface 44 is in the upright position, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is 0 as shown in FIG. 12, and the output rotational speed Nout (the rotational speed of the output gear 24) is input. The rotation speed Nin.
[0089]
(When the output speed Nout exceeds Nin)
First, in a state where the swash plate surface 44 is positioned in the upright position, that is, in a state where the hydraulic oil in the hydraulic closed circuit C is not circulated, the hydraulic pump in the shaft hole 99 is driven by driving a charge pump (not shown). Pressurize.
[0090]
Then, the shaft hole housing member 116 moves to the output end side of the input shaft 21 against the urging force of the coil spring 124, and closes the opening end portion on the throttle portion 112 a side of the oil passage 112.
[0091]
Further, as the shaft hole housing member 116 moves toward the output end side of the input shaft 21, the operating pin 128 is pressed by the tapered portion 118 a and moves in the radial direction from the axis O of the input shaft 21. The actuation pin 128 is displaced from the proximal end to the distal end of the bottom surface of the tapered groove 129 of the holder 79. For this reason, the holder 79 moves to the input end side of the input shaft 21 against the urging force of the coil spring 126 by the pressing of the operating pin 128. As a result, when the operating pin 128 contacts the distal end of the bottom surface of the tapered groove 129, the retainer 83 moves from the first operating position to the second operating position, and the displacement end of the second switching valve 76 is moved to the first displacement position. The position is switched from R1 to the second displacement position R2.
[0092]
Then, a section communicating with the port W and the second oil chamber 62 becomes narrow, and a section communicating with the port W and the first oil chamber 61 becomes wide. That is, when exceeding Nin, the region J becomes wider as shown in FIG. 13B, and the region K becomes narrower. As a result, as shown in FIG. 13 (b), the amount of hydraulic oil per stroke that flows out from the plunger hole 57 through the port W to the second oil chamber 62 passes through the port W from the first oil chamber 61. The amount of hydraulic oil per stroke flowing into the plunger hole 57 is smaller.
[0093]
Therefore, the stroke volume communicating with the second oil chamber 62 of the second hydraulic device 200 is 0.6 VMmax.
By operating a shift lever (not shown), the swash plate surface 44 is tilted to the negative side via the cradle 45 as shown in FIG. 3, and is positioned in a region between a predetermined negative tilt angle position and an upright position. The predetermined negative tilt angle position is a position until the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 becomes equal to the absolute value (= 0.6 VMmax) of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200. .
[0094]
In this case, the cylinder block 42 rotates at Nin via the input shaft 21 by the driving force of the engine 22. Then, the first hydraulic device 100 draws hydraulic oil into the plunger hole 47 through the port U in the range of the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42 to 180 °, and 180 ° to 360 ° ( In the range of 0 °, the hydraulic oil is discharged from the plunger hole 47 through the port U. The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions H and I corresponding to the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42. Note that the amount of hydraulic oil discharged and sucked by the first hydraulic device 100 increases as the tilt angle of the swash plate surface 44 toward the negative side increases. At this time, the second hydraulic apparatus 200 causes the hydraulic oil to flow through the port W through the plunger hole 57 in a range of a relative rotation angle of 0 ° to 180 ° around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotating portion). The hydraulic oil is discharged from the plunger hole 57 through the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions J and K corresponding to the relative rotation angle around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotation portion).
[0095]
As a result, by combining (summing) the rotational speed Nin at which the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 and the rotational speed in the positive direction due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the rotational slope 51, the rotational slope 51 is It is rotated. The forward rotation applied to the rotating slope 51 is transmitted as a forward rotation to the final reduction gear via the yoke 23, the output gear 24, and the input gear 25, thereby increasing the speed.
[0096]
At this time, when the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to the predetermined negative tilt angle position side, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to VMmax in FIG. The number Nout increases from Nin to 2.7 Nin.
[0097]
Note that the stroke volume VM of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 2.7 Nin remains 0.6 VMmax.
The flow of the hydraulic oil and the state of rotation in this state are shown in FIG. In this embodiment, the oil draining part 110 is closed in this state.
[0098]
Conversely, when Nout changes from “Nout> Nin” to “Nout <Nin”, the displacement end of the second switching valve 76 is switched from the second displacement position R2 to the first displacement position R1. From 6VMmax to -VMmax.
[0099]
(When the output speed Nout is between 0 and Nin)
In this state, since the shaft hole storage member 116 is always locked to the locking step 114a by the biasing force of the coil spring 124, the shaft hole storage member 116 is always locked to the locking step 114a. A small amount of hydraulic oil is allowed to flow out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99. That is, the displacement end of the second switching valve 76 is located at the first displacement position R1.
[0100]
By operating a shift lever (not shown), the swash plate surface 44 is tilted to the positive side via the cradle 45 to be positioned in the region from the upright position to the positive tilt angle position. Of the positive tilt angle positions, the predetermined positive tilt angle position means that the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is equal to the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200. Position.
[0101]
In this case, since the swash plate surface 44 tilts in the forward direction, the cylinder block 42 is rotated via the input shaft 21 by the driving force of the engine 22. Then, the first hydraulic device 100 discharges the hydraulic oil from the plunger hole 47 through the port U in the range of the rotation angle 0 ° to 180 ° around the axis O of the cylinder block 42, and 180 ° to 360 ° ( In the range of 0 °, the hydraulic oil is sucked into the plunger hole 47 through the port U. The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions H and I corresponding to the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42. The amount of hydraulic oil discharged and sucked by the first hydraulic device 100 increases as the tilt angle of the swash plate surface 44 toward the positive side increases. At this time, the second hydraulic apparatus 200 causes the hydraulic oil to flow through the port W through the plunger hole 57 in the range of the relative rotation angle of 0 ° to 180 ° around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotating portion). The hydraulic fluid is sucked into the plunger hole 57 through the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions J and K corresponding to the relative rotation angle around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotation portion).
[0102]
As a result, the protrusion 58 acts on the rotating slope 51 of the plunger 58 to give a rotation in the opposite direction to the “when the output rotational speed Nout is between Nin and 2Nin and exceeds 2Nin”. Therefore, the yoke 23 and the output gear 24 are rotated by the combination (sum) of the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed in the forward direction of the cylinder block 42. The sum of the rotational speeds at this time becomes the rotational speed in the forward direction that is decreased by the rotational speed in the reverse direction, so that the output rotational speed Nout becomes smaller than “when the output rotational speed Nout is Nin”.
[0103]
In the present embodiment, at this time, when the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to a predetermined positive tilt angle position side, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is changed from 0 to −VMmax in FIG. "Means a case where the oil is discharged from the port U to the second oil chamber 62.) increases to the side, and the output rotational speed Nout is decelerated from Nin to 0 accordingly.
[0104]
Note that the stroke volume VM per one rotation of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 0 at this time is −VMmax. (The above “−” means that the air is sucked into the port W from the second oil chamber 62.)
In this state, a small amount of hydraulic oil flows out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small-diameter portion 113 of the shaft hole 99 through the oil draining portion 110 and the like in the same manner as described above, causing a slight loss. . However, the amount of hydraulic oil flowing out is small, and the second oil chamber 62 (oil chamber B) side is at a lower pressure than the first oil chamber 61 (oil chamber A) side, and the yoke 23 is used for deceleration. There is no problem because the operating efficiency of the plunger 58 to be pressed is not lowered.
[0105]
FIG. 10 is a schematic diagram of the state at this time. The first oil chamber 61 (oil chamber A) side is at a higher pressure side than the second oil chamber 62 (oil chamber B) side. It has become a flow.
[0106]
(When the output speed Nout is 0)
Next, by operating a shift lever (not shown), the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 among the predetermined positive tilt angle positions of the swash plate surface 44 via the cradle 45 is the second hydraulic device 200. It is located at a position equal to the absolute value of the stroke volume VM.
[0107]
In this case, in the present embodiment, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is −VMmax. As a result, the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed Nin where the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 are balanced, that is, the sum of the rotational speeds is 0 (the output rotational speed Nout is 0), and the output The gear 24 stops.
[0108]
In this state, when the swash plate surface 44 is further tilted from the predetermined positive tilt angle position to the positive side via the cradle 45, the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is determined as the second hydraulic device. The stroke volume VM (= VMmax) of 200 is in a range larger than the absolute value.
[0109]
For this reason, the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is relatively small with respect to the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100. To compensate, the reciprocating speed of the plunger 58 of the second hydraulic device 200 should be faster.
[0110]
However, at this time, the second oil chamber 62 is on the high-pressure side as compared with the first oil chamber 61 side, and hydraulic oil flows from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) via the oil draining portion 110 and the like. High pressure hydraulic oil flows out to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99. When the maximum loss flowing out from the hydraulic closed circuit C when the cylinder block 42 makes one rotation is L,
The difference (| VP | − | VM |) between the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 and the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is
| VP | − | VM | ≦ L (= Δ1)
Since | VP | and | VM | + the amount of loss are balanced, the second hydraulic device 200 continues to drive the rotation speed in the reverse direction and the cylinder block 42 via the input shaft 21. In other words, the rotational speed Nin is balanced, that is, the sum of the rotational speeds becomes 0 (the output rotational speed Nout is 0), and the output gear 24 maintains the stopped state (neutral).
[0111]
In FIG. 12, Δ1 indicates the stroke volume difference between the two apparatuses until | VP | − | VM | becomes 0 to L. In FIG. 12, the portion Δ1 is shown enlarged for convenience of explanation.
[0112]
(When the output speed Nout is less than 0)
First, with the output rotational speed Nout kept at 0, the swash plate surface 44 is moved from the positive maximum tilt angle position to a position where the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 becomes −0.6 VMmax (hereinafter referred to as a specific position). To be displaced). When this processing is performed, the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is changed from -VMmax to -0.6 VMmax at the same time as the swash plate surface 44 is displaced from the positive maximum tilt angle position to the specific position. As a result, the output rotational speed Nout is kept at 0.
[0113]
When the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is changed from -VMmax to -0.6 VMmax, a charge pump (not shown) is used as described above in the case of "when the output rotational speed Nout exceeds Nin". The second switching valve 76 is moved from the first displacement position R1 to the second displacement position R2 by driving and pressurizing the hydraulic oil in the shaft hole 99. At this time, the retainer 83 is moved from the first action position to the second action position. In this state, the oil draining part 110 is closed.
[0114]
Accordingly, as shown in FIG. 13B, the section communicating with the port W and the second oil chamber 62 is narrowed, and the section communicating with the port W and the first oil chamber 61 is widened. As a result, the stroke volume communicating with the second oil chamber 62 of the second hydraulic device 200 is 0.6 VMmax.
[0115]
When the output rotation speed Nout is set to less than 0, the following is performed.
By operating a shift lever (not shown), the swash plate surface 44 is tilted to the positive side via the cradle 45 to be positioned in the region of the positive tilt angle position from the specific position.
[0116]
In this case, since the swash plate surface 44 tilts in the forward direction, the cylinder block 42 is rotated via the input shaft 21 by the driving force of the engine 22. Then, the first hydraulic device 100 discharges the hydraulic oil from the plunger hole 47 through the port U in the range of the rotation angle 0 ° to 180 ° around the axis O of the cylinder block 42, and 180 ° to 360 ° ( In the range of 0 °, the hydraulic oil is sucked into the plunger hole 47 through the port U. The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions H and I corresponding to the rotation angle around the axis O of the cylinder block 42. The amount of hydraulic oil discharged and sucked by the first hydraulic device 100 increases as the tilt angle of the swash plate surface 44 toward the positive side increases. At this time, the second hydraulic apparatus 200 causes the hydraulic oil to flow through the port W through the plunger hole 57 in the range of the relative rotation angle of 0 ° to 180 ° around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotating portion). The hydraulic fluid is sucked into the plunger hole 57 through the port W in the range of 180 ° to 360 ° (0 °). The oil chamber to be discharged and the oil chamber to be sucked are determined by regions J and K corresponding to the relative rotation angle around the axis O with respect to the cylinder block 42 of the yoke 23 (output rotation portion).
[0117]
The stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is in a range (0.6 VMmax <VP ≦ VMmax) that is larger than the stroke volume VM (= 0.6 VMmax) of the second hydraulic device 200. Therefore, the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 becomes relatively small with respect to the stroke volume VP of the first hydraulic device 100. Therefore, in the second hydraulic device 200, the plunger 58 of the second hydraulic device 200 is compensated for this. The reciprocating speed of becomes faster.
[0118]
As a result, the protrusion 58 acts on the rotating slope 51 of the plunger 58 to give a rotation in the opposite direction to the “when the output rotational speed Nout is between Nin and 2Nin and exceeds 2Nin”. Therefore, the yoke 23 and the output gear 24 are rotated by the rotational speed in the reverse direction. The rotational speed at this time is smaller than when the output rotational speed Nout is zero.
[0119]
In this embodiment, when the swash plate surface 44 is displaced from the specific position to the positive tilt angle position at this time, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 in FIG. 12 is from 0 to −VMmax (the above “−” is This means that the oil is discharged from the port U to the second oil chamber 62.) increases to the side, and the output rotational speed Nout is decelerated from 0 to approximately −0.7 Nin accordingly.
[0120]
The stroke volume VM per rotation of the second hydraulic device 200 when the output rotation speed Nout changes from 0 to approximately −0.7 Nin at this time is −0.6 VMmax. (The above “−” means that the air is sucked into the port W from the second oil chamber 62.)
At this time, when the swash plate surface 44 is displaced from the specific position to the positive tilt angle position side, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 in FIG. 12 increases from −0.6 VPmax to −VPmax, and accordingly. The output rotation speed Nout increases from 0 to approximately −0.7 Nin.
[0121]
FIG. 11 is a schematic diagram of the state at this time. The first oil chamber 61 (oil chamber A) side is at a lower pressure side than the second oil chamber 62 (oil chamber B) side, and in the hydraulic closed circuit C, the hydraulic oil as shown by the arrows shown in the figure. It has become a flow.
[0122]
According to this embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The continuously variable transmission 20 (hydraulic continuously variable transmission) of the present embodiment includes, as the first hydraulic device 100, a swash plate of a cradle 45 that includes a plunger 43 and cannot rotate around an axis O. The plunger 43 protrudes and enters through the surface 44 (contact portion). Further, as the second hydraulic device 200, a plunger 58 is provided, and a yoke 23 (output rotating portion) that performs either relative rotation or synchronous rotation with respect to the input rotation by the protrusion of the plunger 58 is provided. And the cylinder block 42 which accommodates the plungers 43 and 58 of both the 1st hydraulic device 100 and the 2nd hydraulic device 200 is shared, and it was set as the structure which rotates the cylinder block 42 synchronizing with input rotation.
[0123]
A hydraulic switching circuit C that communicates the first hydraulic device 100 and the second hydraulic device 200 is provided, and a second switching valve that switches between the flow of hydraulic oil between the second hydraulic device 200 and the hydraulic closed circuit C by reciprocating motion. 76 was provided. Further, a retainer 83 (a member for reciprocating the distribution valve) for reciprocating the second switching valve 76 is provided, and a displacement mechanism D for displacing the retainer 83 along the axis O is provided.
[0124]
The axially fixed position of the retainer 83 by the displacement mechanism D is the first working position where the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is VMmax (−VMmax), and the stroke volume VM is 0.6 VMmax (−0.6 VMmax). It was set as the 2nd action position. The swash plate surface 44 (cradle 45) of the first hydraulic device 100 is configured to be displaceable when the retainer 83 is held in the first action position and the second action position.
[0125]
By the way, in the conventional hydraulic continuously variable transmission, the output rotation is changed between 0 and medium speed by changing the discharge amount of the hydraulic fluid of the variable displacement hydraulic device. Furthermore, the conventional hydraulic continuously variable transmission changes the timing of the hydraulic fluid flowing into the plunger hole of the differential hydraulic device while keeping the discharge amount of the hydraulic fluid of the variable displacement hydraulic device at the maximum. The output rotation was changed between medium speed and high speed. However, in the conventional hydraulic continuously variable transmission, a part of the mechanism for changing the timing of the hydraulic oil flowing into the plunger hole of the differential hydraulic device rotates together with the output rotating portion, so that it enters the plunger hole. It is difficult to subtly change the hydraulic oil inflow timing. As a result, it has been difficult to control the output speed between medium and high speeds.
[0126]
In contrast, the continuously variable transmission 20 according to the present embodiment has the swash plate surface 44 (cradle) of the first hydraulic device 100 when the retainer 83 is located at the first action position or the second action position. 45), the continuously variable transmission 20 controls the speed of the output rotational speed Nout in the entire rotational speed range from reverse rotation to high-speed forward rotation (in the present embodiment, a range of approximately −0.7 Nin to 2.7 Nin). This can be easily performed by the displacement of the swash plate surface 44.
[0127]
For this reason, the output rotation speed Nout is changed by driving a charge pump (not shown) to pump hydraulic oil into the shaft hole 99 and gradually moving the retainer 83 from the first operating position to the second operating position. In comparison, the output rotation speed Nout can be accurately controlled.
[0128]
(2) The continuously variable transmission 20 of the present embodiment displaces the retainer 83 to either the first operating position or the second operating position when the flow of hydraulic oil in the hydraulic closed circuit C is stopped. Even if it is made, it was comprised so that the rotational speed of the yoke 23 might be maintained. Therefore, as shown in FIG. 12, when the output rotation speed Nout is Nin, the second operation position from the first operation position of the retainer 83, which is a preparation for increasing the output rotation speed Nout from Nin to 2.7 Nin. Can be performed while the output speed Nout is kept at Nin.
[0129]
(3) The continuously variable transmission 20 according to the present embodiment is configured so that the retainer 83 is fixed at two positions, ie, a first action position and a second action position, and the retainer 83 is located at the second action position. The rotational speed of the yoke 23 is configured to be faster than when the 83 is located at the first operating position. Further, when the retainer 83 is located at the first action position, the stroke volume VM becomes VMmax (−VMmax), and when the retainer 83 is located at the second action position, the stroke volume VM is 0.6 VMmax. (−0.6 VMmax). The swash plate surface 44 of the cradle 45 is configured to be displaceable in conjunction with the displacement of the retainer 83 from the first operation position to the second operation position.
[0130]
Therefore, when the output rotational speed Nout is 0, the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is changed from -VMmax to -0 .0 by combining the displacement of the swash plate surface 44 from the positive maximum tilt angle position to the specific position. By changing to 6VMmax, the output rotation speed Nout can be kept at 0.
[0131]
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment will be described with reference to FIGS. The description will focus on the configuration different from the first embodiment. Accordingly, the configuration used for the configuration of the first embodiment will be described with the same reference numerals. For the same configuration as that of the first embodiment, refer to the drawings of the first embodiment.
[0132]
In the second embodiment, in the configuration of the first embodiment, the bottom of each plunger hole 57 is formed with an open hole 130 that opens to the outer peripheral surface of the central portion of the cylinder block 42. The difference is that the cylindrical cover member 131 is slidably fitted along the axial direction.
[0133]
Specifically, on the outer peripheral surface of the central portion of the cylinder block 42, a protrusion 132 is formed at one end in the axial direction, and a locking ring 133 is fixed to the other end. A coil spring 134 as a biasing means is wound around the outer periphery of the center portion of the cylinder block 42 between the cover member 131 and the locking ring 133, and the cover member 131 is locked to the protrusion 132. It is so energized. When the cover member 131 is locked to the protrusion 132, the opening 130 is closed by the cover member 131, and when the cover member 131 is moved to the output end side of the input shaft 21, it is opened. The hole 130 can be opened to the outside.
[0134]
A flange 135 is provided on the outer peripheral surface of the cover member 131 so as to project. The actuating member 136 is inserted into the case 26 through an operation hole 27 a provided in the cylindrical member 27 of the case 26. The actuating member 136 is provided with a roller 137 that is rotatable around its axis at the tip, and is in contact with the flange 135 of the cover member 131 via the roller 137. Then, the cover member 131 is driven to the output end side of the input shaft 21 through the flange 135 while resisting the urging force of the coil spring 134 by an actuator (for example, a solenoid) not shown. The actuator is actuated for a predetermined time by a control signal from a control device (not shown) when the shift lever 146 is shifted to the reverse side, and the actuating member 136 serves as the cover member 131 and the output end side of the input shaft 21. After a predetermined time elapses, the control signal disappears and the drive is released.
[0135]
The cover member 131, the actuating member 136, the coil spring 134, and the like constitute an oil drain mechanism M.
Further, in this embodiment, the output gear 24 is omitted, and instead, a gear shift device 138 (CST) as a forward / reverse rotation switching device is connected to the yoke 23 as an output rotating portion as shown in FIG. . The gear shift device 138 includes a first clutch 139 and a second clutch 140. When the first clutch 139 connects the driven clutch plate to the drive side clutch plate connected to the yoke 23, the gear 141 connected to the driven clutch plate is driven to a final reduction gear (not shown) via the gear 142. Transmit torque. In addition, when the driven clutch plate is connected to the drive side clutch plate connected to the yoke 23, the second clutch 140 is not shown through the gear 142, the idler gears 144 and 145, and the gear 142 meshed with the idler gear 145. Drive torque is transmitted to the final reduction gear.
[0136]
That is, it is linked to the operation of the shift lever 146 (see FIG. 20), and based on this operation, the first clutch 139 is connected during forward travel, and the second clutch 140 is connected during reverse travel.
[0137]
The plunger hole 57 constitutes a part of the hydraulic closed circuit C.
(Function)
Next, the operation of the continuously variable transmission 20 configured as described above will be described.
[0138]
In the second embodiment, the output rotation speed Nout refers to the rotation speed of the gear 142.
(When the output speed Nout is Nin)
In addition, the cover member 131 which comprises the oil draining mechanism M is latched by the protrusion 132, and the open hole 130 shall be obstruct | occluded by the cover member 131.
[0139]
As shown in FIG. 20, the shift lever 146 is operated to place the swash plate surface 44 in the upright position via the cradle 45.
In this state, for the same reason as in the first embodiment, the cylinder block 42 and the rotating slope 51 are directly connected and rotate integrally. That is, in this state, the input shaft 21 and the output gear 142 are directly connected. The rotation imparted to the rotating slope 51 is transmitted to the final reduction gear through the yoke 23, the connected first clutch 139, the gear 141, and the gear 142. Further, from here on in the second embodiment, hereinafter, unlike the first embodiment, the time when the gear 142 rotates in the opposite direction to Nin is referred to as forward rotation.
[0140]
When the swash plate surface 44 is in the upright position, as shown in FIG. 21, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is 0, and the output rotational speed Nout (the rotational speed of the output gear 24) is input. The rotation speed Nin.
[0141]
(When the output speed Nout exceeds Nin)
Even in this case, for the same reason as in the first embodiment, the rotational speed Nin at which the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 and the rotational speed in the positive direction due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the rotating slope 51 are The rotation slope 51 is rotated by the synthesis (sum). The forward rotation applied to the rotating slope 51 is transmitted as a forward rotation to the final reduction gear via the yoke 23, the connected first clutch 139, gear 141, and gear 142, and performs a speed increasing action. .
[0142]
At this time, when the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to a predetermined negative tilt angle position side, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to VMmax in FIG. The number Nout increases from Nin to 2.7 Nin.
[0143]
Note that the stroke volume VM of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 2.7 Nin remains 0.6 VMmax. Further, the flow and rotation of the hydraulic oil in this state are shown in FIG. In this embodiment, the oil draining part 110 is closed in this state.
[0144]
(When the output speed Nout is between 0 and Nin)
By operating the shift lever 146, the swash plate surface 44 is tilted to the positive side via the cradle 45 to be positioned in the region of the positive predetermined tilt angle position from the upright position. Of the positive tilt angle positions, the predetermined positive tilt angle position means that the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is equal to the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200. Position.
[0145]
In this case, for the same reason as in the first embodiment, the protrusion 58 acts on the rotating slope 51 of the plunger 58 to rotate in the opposite direction to the “when the output rotational speed Nout is between Nin and 2Nin and exceeds 2Nin”. give. Therefore, the composite (sum) of the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed in the forward direction of the cylinder block 42 is transferred to the final reduction gear via the yoke 23, the connected first clutch 139, gear 141, and gear 142. Communicated.
[0146]
The sum of the rotational speeds at this time becomes the rotational speed in the forward direction that is decreased by the rotational speed in the reverse direction, so that the output rotational speed Nout becomes smaller than “when the output rotational speed Nout is Nin”.
[0147]
In the present embodiment, when the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to the predetermined positive tilt angle position side at this time, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to −VMmax side in FIG. Accordingly, the output rotation speed Nout is decelerated from Nin to 0.
[0148]
Note that the stroke volume VM per one rotation of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 0 at this time is −VMmax.
In this state, a small amount of hydraulic oil flows out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small-diameter portion 113 of the shaft hole 99 through the oil draining portion 110 and the like in the same manner as described above, causing a slight loss. . However, the amount of hydraulic oil flowing out is small, and the second oil chamber 62 (oil chamber B) side has a lower pressure than the first oil chamber 61 (oil chamber A) side, and the yoke 23 is accelerated. There is no problem because the operation efficiency of the plunger 58 that presses the plunger 58 is not lowered.
[0149]
FIG. 18 is a schematic diagram of the state at this time. The first oil chamber 61 (oil chamber A) side is at a higher pressure side than the second oil chamber 62 (oil chamber B) side. It has become a flow.
[0150]
(When the output speed Nout is 0)
Next, the shift lever 146 is operated, and the swash plate surface 44 is positioned at the predetermined positive tilt angle position via the cradle 45.
[0151]
In this case, in the present embodiment, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is −VMmax. As a result, since −VP≈−VMmax, the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed Nin where the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 are balanced, that is, the sum of the rotational speeds is 0 (output rotational speed). The number Nout becomes 0), and the output gear 24 stops.
[0152]
In this state, when the swash plate surface 44 is further tilted from the predetermined positive tilt angle position to the positive side via the cradle 45, the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is determined as the second hydraulic device. The stroke volume VM (= VMmax) of 200 is in a range larger than the absolute value.
[0153]
For this reason, the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is relatively small with respect to the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100. To compensate, the reciprocating speed of the plunger 58 of the second hydraulic device 200 should be faster.
[0154]
However, at this time, the second oil chamber 62 is on the high-pressure side as compared with the first oil chamber 61 side, and hydraulic oil flows from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) via the oil draining portion 110 and the like. Since the high-pressure hydraulic fluid flows out to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99, the amount of hydraulic fluid flowing out increases. When the maximum loss flowing out from the hydraulic closed circuit C when the cylinder block 42 makes one rotation is L,
The difference (| VP | − | VM |) between the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 and the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is
| VP | − | VM | ≦ L (= Δ1)
As a result, | VP | and | VM | + the amount of loss is balanced. Therefore, in the second hydraulic apparatus 200, the rotation speed in the reverse direction and the cylinder block 42 continue to input the input shaft 21. Therefore, the sum of the rotational speeds becomes 0 (the output rotational speed Nout is 0), and the output gear 24 maintains the stopped state (neutral).
[0155]
In FIG. 21, Δ1 indicates a stroke volume difference between the two apparatuses until | VP | − | VM | becomes 0 to L. In FIG. 21, the portion Δ1 is shown enlarged for convenience of explanation.
[0156]
(When the output speed Nout is less than 0)
Further, in this state, when the shift lever 146 is shifted backward, the actuator (solenoid) (not shown) is actuated for a predetermined time in response to the operation of the shift lever 146, and the operating member 136 is moved over the cover member 131. Drives to the output end side of the input shaft 21.
[0157]
As a result, the movement of the cover member 131 opens the opening hole 130 to the outside, so that the hydraulic oil pressure of the plunger hole 57 of the second hydraulic device 200 is released. When the hydraulic pressure is released, the pressing action of the plunger 58 against the rotating slope 51 is lost, and the yoke 23 becomes free from the second hydraulic device 200. For this reason, since the first clutch 139 of the gear shift device 138 can be disconnected, the second clutch 140 is connected in conjunction with the operation of the shift lever 146. When returning to the forward side, the hydraulic oil pressure in the plunger hole 57 is released for the same reason.
[0158]
After the predetermined time has elapsed, the actuator is released from driving, so that the cover member 131 is moved by the urging force of the coil spring 134 until the cover member 131 is engaged with the protrusion 132, and the opening hole 130 is closed again. As a result, the hydraulic pressure of the hydraulic oil acts on the plunger hole 57 and the plunger 58 starts to press against the rotating slope 51.
[0159]
(When the output speed Nout is between 0 and -Nin)
After the reverse connection by the second clutch 140 is performed, as shown in FIG. 21, the output rotational speed Nout and the change state of the stroke volume of the first hydraulic device 100 are the same as in the forward (forward rotation) case. , The description is omitted because it is the same as the description “when the output rotation speed Nout is between 0 and Nin”. FIG. 18 shows the flow of hydraulic oil and the direction of rotation.
[0160]
(When the output speed Nout is between -Nin and -2Nin)
By operating the shift lever 146, the swash plate surface 44 is tilted to the negative side via the cradle 45 in the same manner as in the first embodiment to be positioned in a region between a predetermined negative tilt angle position and an upright position. The predetermined negative tilt angle position is a position until the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 becomes equal to the absolute value (= VMmax) of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200.
[0161]
In this case, the rotational slope Nin is obtained by combining (summing) the rotational speed Nin at which the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 and the rotational speed in the same direction due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the rotational slope 51. 51 is rotated. The rotation applied to the rotating slope 51 is transmitted as a reverse rotation to the final reduction gear via the yoke 23, the connected second clutch 140, the gear 143, the idler gear 144, the idler gear 145, and the gear 142.
[0162]
At this time, when the swash plate surface 44 is displaced from the upright position to a predetermined negative tilt angle position side, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to VMmax in FIG. The number Nout increases from -Nin to -2Nin.
[0163]
Note that the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 when the output rotational speed Nout changes from -Nin to -2Nin remains VMmax. Further, the flow and rotation of the hydraulic oil in this state are shown in FIG.
[0164]
In this state, a small amount of hydraulic oil flows out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small-diameter portion 113 of the shaft hole 99 through the oil draining portion 110 and the like in the same manner as described above, causing a slight loss. . However, the amount of hydraulic oil flowing out is small, and the second oil chamber 62 (oil chamber B) side has a lower pressure than the first oil chamber 61 (oil chamber A) side, and the yoke 23 is accelerated. There is no problem because the operation efficiency of the plunger 58 that presses the plunger 58 is not lowered.
[0165]
According to the present embodiment, the same effects as (1) and (2) of the first embodiment can be obtained, and the following effects can be obtained.
(1) In the present embodiment, the operation is performed to release the hydraulic pressure applied to the plunger 58 of the second hydraulic device 200 when the rotation direction of the yoke 23 (output rotating portion) is switched (forward → reverse and reverse → normal). An oil drain mechanism M is provided.
[0166]
As a result, torque when the rotation direction of the yoke 23 is switched (forward → reverse and reverse → forward) can be released, and forward / reverse rotation switching can be easily performed. In particular, in the present embodiment, the plunger hole 57 is directly released to the outside of the cylinder block 42, so that the above effect can be easily realized.
[0167]
(2) In this embodiment, the continuously variable transmission 20 is configured to include an input shaft 21 that obtains input rotation from the engine 22 (prime mover), and the input shaft 21 extends to the anti-prime motor side to output shaft. Configured as. A yoke 23 (output rotating part) is provided on the outer periphery of the extended input shaft 21, and a gear shift device 138 (forward / reverse rotation switching device) capable of transmitting power to the yoke 23 and switching forward / reverse rotation is provided. A transmission device was used.
[0168]
As a result, the power transmission device can achieve the effect (1) of the second embodiment.
(Third embodiment)
Next, a third embodiment will be described.
[0169]
In the present embodiment, the first hydraulic device and the second hydraulic device share the cylinder block 42, and the continuously variable transmission as a hydraulic continuously variable transmission in which the plungers 43 and 58 are arranged radially (hereinafter referred to as a radial type). This is embodied in the device 20.
[0170]
A brief description will be given below with reference to FIGS.
FIG. 23 shows a radial hydraulic continuously variable transmission. In addition, about the same structure as the structure of said 1st Embodiment, or the structure which corresponds, the same code | symbol is attached | subjected, the description is abbreviate | omitted, and it demonstrates centering on a different part.
[0171]
(First hydraulic device 100)
The cylinder block 42 is supported such that the input side end of the input shaft 21 is rotatable with respect to the inner peripheral surface of the case 26 via a bearing 161, and the output side end is relative to the inner peripheral surface of the output rotating cylinder 23A. The bearings 162 are coupled to each other through a bearing 162. Further, the output rotary cylinder 23A is rotatably supported with respect to the side wall member 31 via a bearing 170. The output rotary cylinder 23A has a function corresponding to the yoke 23 of the other embodiment.
[0172]
In the first radial hydraulic device 100, a plurality of plungers 43 are arranged so as to protrude in the radial direction about the axis O with respect to the cylinder block 42 (see FIG. 24).
[0173]
The ring-shaped member 165 has a circular outer cross section (a cross section when cut in a direction perpendicular to the axis O), and is in sliding contact with the inner peripheral surface of the case 26 around its own axis. It is fitted so that it can rotate freely. That is, the axial center (center) of the outer peripheral surface 165 s of the ring-shaped member 165 is disposed coaxially with the axial center S of the inner peripheral surface fitted to the case 26.
[0174]
The inner peripheral surface 165r of the ring-shaped member 165 is formed in a circular cross section, and its axial center R (center) is eccentrically arranged with respect to the axial center (center) of the outer peripheral surface. That is, the shaft center R is arranged eccentrically with respect to the shaft center S.
[0175]
The ring-shaped member 165 corresponds to a contact portion.
As shown in FIG. 24, the ring-shaped member 165 is rotatable within a predetermined range including a position where the inner peripheral surface axis R coincides with the axis O (hereinafter, referred to as a neutral position). That is, the ring-shaped member 165 is rotated by a predetermined angle in the clockwise direction as shown in FIG. 25 with respect to the neutral position (hereinafter, this position is referred to as the first position in this embodiment), and FIG. As shown in FIG. 4, the position is rotatable between positions rotated by a predetermined angle in the counterclockwise direction (hereinafter, this position is referred to as a second position in the present embodiment). It is assumed that the input shaft 21 rotates counterclockwise in FIG. The ring-shaped member 165 reciprocates between the first position and the second position by driving a hydraulic device 178 built in the case 26 via the connecting shaft 177.
[0176]
In this embodiment, with the ring-shaped member 165 positioned at the neutral position as a reference, the position when rotated clockwise is defined as the negative rotation position (see FIG. 25), and the counterclockwise rotation is positive. This is referred to as a rotational position on the side (see FIG. 26).
[0177]
In the present embodiment, the output rotational speed Nout = Nin is the boundary, and when Nout> Nin, it moves to the negative rotational position, and when Nout <Nin, it moves to the positive rotational position. The output rotation speed is the rotation speed of the output rotating cylinder 23A.
[0178]
FIG. 25 shows a state where the ring-shaped member 165 is positioned at the first position, that is, at the maximum rotation position of the negative rotation position. FIG. 26 shows a state where the ring-shaped member 165 is located at the second position, that is, at the maximum rotational position of the positive side rotational position.
[0179]
In the cylinder block 42, a plurality of plunger holes 47 are arranged radially and equiangularly with respect to the center of the rotation (axis O) at a portion facing the ring-shaped member 165. The plunger hole 47 is formed with an opening on the outer peripheral surface of the cylinder block 42. In each plunger hole 47, the plunger 43 is slidably disposed so as to protrude from the opening.
[0180]
The ring-shaped member 165 located at the positive side rotation position or the negative side rotation position reciprocates the plunger 43 as the cylinder block 42 rotates, and imparts suction and discharge strokes. As a result, in the first hydraulic device 100 according to the present embodiment, for example, the plunger 43 is protruded and inserted in the same manner as when the swash plate surface 44 of the first embodiment or the second embodiment tilts in the positive and negative directions. It becomes the composition to make.
[0181]
(Second hydraulic device 200)
The radial second hydraulic device 200 includes a cylinder block 42, a plurality of plungers 58 slidably disposed on the cylinder block 42, and a cylindrical output including a sliding contact member 171 that abuts against the plunger 58. Including rotating cylinder 23A
The plurality of plungers 58 are arranged so as to protrude in the radial direction about the axis O with respect to the cylinder block 42. As shown in FIG. 27, the sliding contact member 171 is formed in a circular ring shape so that the inner and outer peripheral surfaces are coaxial, and is fitted and fixed to the inner peripheral surface of the inner end of the output rotary cylinder 23A. The inner peripheral surface of the sliding contact member 171 is formed in a circular cross section, and the center thereof is disposed so as to coincide with the center Q of the inner peripheral surface fitted to the output rotary cylinder 23A.
[0182]
Therefore, the sliding contact member 171 is arranged such that its axis (center Q) is eccentric with the axis O of the input shaft 21 with a predetermined offset amount Δa, and when the output rotary cylinder 23A rotates, The center Q moves around the axis O in a circle.
[0183]
In the cylinder block 42, a plurality of plunger holes 57 are arranged radially and equiangularly with respect to the center of rotation (axis O) at a portion facing the sliding contact member 171. The plunger hole 57 has an opening formed on the outer peripheral surface of the cylinder block 42. In each plunger hole 57, a plunger 58 is slidably disposed so as to protrude from the opening.
[0184]
When the sliding contact member 171 and the cylinder block 42 are rotated relative to each other, the plunger 58 is reciprocated by the contact between the plunger 58 and the sliding contact member 171 to repeat the suction and discharge strokes.
[0185]
Further, in the present embodiment, the maximum stroke volume VPmax of the first hydraulic device 100 is formed to be substantially the same as the maximum stroke volume VMmax of the second hydraulic device 200 as in the first embodiment. Strictly speaking, however, VPmax is slightly larger and has a difference Δ1. Specifically, the inner diameter of the plunger hole 47 of the first hydraulic device 100 is made substantially the same as the inner diameter of the plunger hole 57 of the second hydraulic device 200, and the diameters of the plungers 43, 58 are made substantially the same. The maximum rotational position of the ring-shaped member 165 is set so that the stroke amount of the plungers 43 and 58 has a difference in the maximum stroke volume.
[0186]
Moreover, in this embodiment, the 1st switching valve 66 is contact | abutted in the state pressed with respect to the inner ring | wheel of the ball bearing 69 as a bearing with the coil spring 175 arrange | positioned at the bottom part of the 1st valve hole 63. FIG. The ball bearing 69 is arranged such that its axis is oblique to the axis O as in the first embodiment. The output side end of the second switching valve 76 is brought into contact with the inner ring 84a of the ball bearing 84 as a bearing by a coil spring 176 disposed at the bottom of the second valve hole 64.
[0187]
The ball bearing 84 is disposed such that its axis is oblique to the axis O.
In the present embodiment, the holder 79, the ball bearing 80, and the support member 81 constitute a “member that moves toward the cylinder block”. In the present embodiment, the ball bearing 84 corresponds to a member that reciprocates the distribution valve. In the present embodiment, the displacement mechanism D is configured by the shaft hole housing member 116, the operation pin 128, the holder 79, the ball bearing 80, and the support member 81 excluding the ball bearing 84. Also in the present embodiment, the displacement mechanism D is disposed so as to be positioned within the outer diameter frame of the cylinder block 42.
[0188]
In the present embodiment, the support member 81 is slidably engaged along the guide groove 23c formed in parallel with the axis O on the inner peripheral surface of the output rotating cylinder 23A. Further, the holder 79 connected to the support member 81 via the ball bearing 80 is slidably fitted along the axis O with respect to the outer periphery of the input shaft 21.
[0189]
A coil spring 126 as a biasing means wound around the outer peripheral surface of the input shaft 21 is disposed between the cylinder block 42 and the holder 79, and the holder 79 is attached to the input shaft 21 by the biasing force of the coil spring 126. Always energized toward the output end.
[0190]
In the present embodiment, the gradient in the tapered portion 118 a of the shaft hole housing member 116 is formed more gently than the gradient in the tapered groove 129 of the holder 79 with the same configuration as in the first embodiment. Therefore, the amount by which the shaft hole housing member 116 is displaced is larger than the amount by which the shaft hole housing member 116 is displaced (first displacement amount) and the amount by which the ball bearing 84 is displaced (second displacement amount). ing.
[0191]
(Function)
The operation of the continuously variable transmission 20 configured as described above will be described with reference to FIGS. 8 to 13 of the first embodiment.
[0192]
For convenience of explanation, it is assumed that the input rotational speed Nin applied from the crankshaft of the engine 22 to the input shaft 21 is constant.
(When the output speed Nout is Nin)
By operating a shift lever (not shown), the ring-shaped member 165 is positioned at the neutral position via the hydraulic device 178.
[0193]
In this state, for the same reason as in the first embodiment, the cylinder block 42 and the sliding contact member 171 (the output rotating cylinder 23A) are in a directly connected state and rotate integrally.
When the ring-shaped member 165 is located at the neutral position, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is 0 as shown in FIG. 12, and the output rotational speed Nout (the rotational speed of the output gear 24) is input. The rotation speed Nin.
[0194]
(When the output speed Nout exceeds Nin)
First, in a state where the ring-shaped member 165 is positioned at the neutral position, that is, in a state where the hydraulic oil in the hydraulic closed circuit C is not circulating, the hydraulic pump in the shaft hole 99 is driven by driving a charge pump (not shown). Pressurize.
[0195]
Then, the shaft hole housing member 116 moves to the output end side of the input shaft 21 against the urging force of the coil spring 124, and closes the opening end portion on the throttle portion 112 a side of the oil passage 112.
[0196]
Further, as the shaft hole housing member 116 moves toward the output end side of the input shaft 21, the operating pin 128 is pressed by the tapered portion 118 a and moves in the radial direction from the axis O of the input shaft 21. The actuation pin 128 is displaced to the distal end with the proximal end of the bottom surface of the tapered groove 129 of the holder 79 as the starting point of the pressing point.
[0197]
For this reason, the holder 79 moves to the input end side of the input shaft 21 against the urging force of the coil spring 126 by the pressing of the operating pin 128. As a result, when the operating pin 128 contacts the distal end of the bottom surface of the tapered groove 129, the retainer 83 moves from the first operating position to the second operating position, and the displacement end of the second switching valve 76 is moved to the first displacement position. The position is switched from R1 to the second displacement position R2.
[0198]
Then, a section communicating with the port W and the second oil chamber 62 becomes narrow, and a section communicating with the port W and the first oil chamber 61 becomes wide. That is, when exceeding Nin, the region J becomes wider as shown in FIG. 13B, and the region K becomes narrower. As a result, as shown in FIG. 13 (b), the amount of hydraulic oil per stroke that flows out from the plunger hole 57 through the port W to the second oil chamber 62 passes through the port W from the first oil chamber 61. The amount of hydraulic oil per stroke flowing into the plunger hole 57 is smaller.
[0199]
Therefore, the stroke volume communicating with the second oil chamber 62 of the second hydraulic device 200 is 0.6 VMmax.
By operating a shift lever (not shown), the ring-shaped member 165 is rotated via the hydraulic device 178 to be positioned in the negative rotation position region between the neutral position and the first position.
[0200]
Even in this case, for the same reason as in the first embodiment, the rotational speed Nin at which the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 and the rotational speed in the positive direction due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the sliding contact member 171. Slidable contact member 171 (output rotary cylinder 23A) is rotated. The rotation in the positive direction applied to the sliding contact member 171 is transmitted as the rotation in the positive direction to the final reduction gear via the output rotating cylinder 23A, the output gear 24, etc., and performs a speed increasing action.
[0201]
At this time, when the ring-shaped member 165 is displaced from the neutral position to the negative rotational position, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to VMmax in FIG. 12, and the output rotational speed Nout accordingly. Increases from Nin to 2.7 Nin.
[0202]
Note that the stroke volume VM of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 2.7 Nin remains 0.6 VMmax. Further, the flow and rotation of the hydraulic oil in this state are shown in FIG. In this embodiment, the oil draining part 110 is closed in this state.
[0203]
Conversely, when Nout changes from Nout> Nin to Nout <Nin, the displacement end of the second switching valve 76 is switched from the second displacement position R2 to the first displacement position R1, and from 0.6 VMmax to −VMmax. become.
[0204]
(When the output speed Nout is between 0 and Nin)
In this state, since the shaft hole storage member 116 is always locked to the locking step 114a by the biasing force of the coil spring 124, the shaft hole storage member 116 is always locked to the locking step 114a. A small amount of hydraulic oil is allowed to flow out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99. That is, the displacement end of the second switching valve 76 is located at the first displacement position R1.
[0205]
A shift lever (not shown) is operated and actuated via a hydraulic device 178 to position the ring-shaped member 165 in the region of the rotational position on the positive side from the neutral position.
In this case, for the same reason as in the first embodiment, the rotation of the plunger 58 in the direction opposite to that in the case where the output rotation speed Nout is between Nin and 2Nin and exceeds 2Nin due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the sliding contact member 171. give. Accordingly, the output rotary cylinder 23A and the output gear 24 are rotated by the combination (sum) of the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed in the forward direction of the cylinder block 42.
[0206]
The sum of the rotational speeds at this time becomes the rotational speed in the forward direction that is decreased by the rotational speed in the reverse direction, so that the output rotational speed Nout becomes smaller than “when the output rotational speed Nout is Nin”.
[0207]
In the present embodiment, when the ring-shaped member 165 is displaced from the neutral position to the second position at this time, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 increases from 0 to −VMmax in FIG. Thus, the output rotational speed Nout is decelerated from Nin to 0.
[0208]
Note that the stroke volume VM per one rotation of the second hydraulic apparatus 200 when the output rotation speed Nout changes from Nin to 0 at this time is −VMmax.
In this state, a small amount of hydraulic oil flows out from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) to the small-diameter portion 113 of the shaft hole 99 through the oil draining portion 110 and the like in the same manner as described above, causing a slight loss. . However, the amount of hydraulic oil flowing out is small, and the second oil chamber 62 (oil chamber B) side has a lower pressure than the first oil chamber 61 (oil chamber A) side, and the output rotating cylinder 23A is accelerated. Therefore, there is no problem because the operation efficiency of the plunger 58 that is pressed for the purpose is not lowered. FIG. 10 is a schematic diagram of the state at this time.
[0209]
(When the output speed Nout is 0)
Next, a shift lever (not shown) is operated, the ring-shaped member 165 is rotated via the hydraulic device 178, and the ring-shaped member 165 is positioned at the second position.
[0210]
In this case, in the present embodiment, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is −VMmax. As a result, since −VP≈−VMmax, the rotational speed in the reverse direction and the rotational speed Nin where the cylinder block 42 is driven via the input shaft 21 are balanced, that is, the sum of the rotational speeds is 0 (output rotational speed). The number Nout becomes 0), and the output gear 24 stops.
[0211]
In this state, when the ring-shaped member 165 is further rotated via the hydraulic device 178 and further rotated to the positive side from the second position, the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is the second hydraulic pressure. The range of the stroke volume VM (= VMmax) of the apparatus 200 becomes larger than the absolute value.
[0212]
For this reason, the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is relatively small with respect to the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100. To compensate, the reciprocating speed of the plunger 58 of the second hydraulic device 200 should be faster.
[0213]
However, at this time, the second oil chamber 62 is on the high-pressure side as compared with the first oil chamber 61 side, and hydraulic oil flows from the second oil chamber 62 (that is, the hydraulic closed circuit C) via the oil draining portion 110 and the like. High pressure hydraulic oil flows out to the small diameter portion 113 of the shaft hole 99.
[0214]
Assuming that the maximum loss flowing out from the hydraulic closed circuit C when the cylinder block 42 makes one rotation is L, as in the first embodiment,
The difference (| VP | − | VM |) between the absolute value of the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 and the absolute value of the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is
| VP | − | VM | ≦ L (= Δ1)
Since | VP | and | VM | + the amount of loss are balanced, the second hydraulic device 200 continues to drive the rotation speed in the reverse direction and the cylinder block 42 via the input shaft 21. In other words, the rotational speed Nin is balanced, that is, the sum of the rotational speeds becomes 0 (the output rotational speed Nout is 0), and the output gear 24 maintains the stopped state (neutral).
[0215]
In FIG. 12, Δ1 indicates the stroke volume difference between the two apparatuses until | VP | − | VM | becomes 0 to L.
(When the output speed Nout is less than 0)
First, the ring-shaped member 165 is moved from the second position to a position where the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 becomes −0.6 VMmax (hereinafter referred to as a specific position) while the output rotation speed Nout remains zero. Displacement processing is performed. In performing this process, the ring-shaped member 165 is displaced from the second position to the specific position, and at the same time, the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is changed from -VMmax to -0.6 VMmax. To keep the output speed Nout at 0.
[0216]
When the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 is changed from -VMmax to -0.6 VMmax, a charge pump (not shown) is used as described above in the case of "when the output rotational speed Nout exceeds Nin". The second switching valve 76 is moved from the first displacement position R1 to the second displacement position R2 by driving and pressurizing the hydraulic oil in the shaft hole 99. At this time, the retainer 83 is moved from the first action position to the second action position. In this state, the oil draining part 110 is closed.
[0217]
Accordingly, as shown in FIG. 13B, the section communicating with the port W and the second oil chamber 62 is narrowed, and the section communicating with the port W and the first oil chamber 61 is widened. As a result, the stroke volume communicating with the second oil chamber 62 of the second hydraulic device 200 is 0.6 VMmax.
[0218]
When the output rotation speed Nout is set to less than 0, the following is performed.
A shift lever (not shown) is operated and operated via a hydraulic device 178 to place the ring-shaped member 165 in the region of the rotational position on the positive side from the specific position.
[0219]
The stroke volume VP of the first hydraulic device 100 is in a range (0.6 VMmax <VP ≦ VMmax) that is larger than the stroke volume VM (= 0.6 VMmax) of the second hydraulic device 200.
[0220]
As a result, the stroke volume VM of the second hydraulic device 200 becomes relatively small with respect to the stroke volume VP of the first hydraulic device 100. In the second hydraulic device 200, the plunger of the second hydraulic device 200 is compensated for this. The reciprocating speed of 58 becomes faster.
[0221]
In this case, for the same reason as in the first embodiment, the rotation of the plunger 58 in the direction opposite to that in the case where the output rotation speed Nout is between Nin and 2Nin and exceeds 2Nin due to the protruding pressing action of the plunger 58 on the sliding contact member 171. give. Accordingly, the output rotating cylinder 23A and the output gear 24 are rotated by the rotation speed in the reverse direction. The rotational speed at this time is smaller than when the output rotational speed Nout is zero.
[0222]
When the ring-shaped member 165 is displaced from the specific position to the second position, the stroke volume VP of the first hydraulic device 100 in FIG. 12 increases from −0.6 VPmax to −VPmax, and the output rotational speed Nout accordingly. Decelerates from 0 to approximately -0.7 Nin. FIG. 11 is a schematic diagram of the state at this time.
[0223]
According to the third embodiment, the same effects as (1) to (3) of the first embodiment can be obtained.
In addition, embodiment of this invention is not limited to said each embodiment, You may implement as follows.
[0224]
(1) The configuration of the gear shift device 138 in the configuration of the second embodiment is changed to the configuration of the gear shift device 150 (CST) shown in FIG.
As shown in the figure, the gear shift device 150 includes a forward clutch 152 and a reverse clutch 153 coupled to an output shaft 155 that transmits drive torque to a final reduction gear (not shown). The following gear train is attached.
[0225]
The drive side clutch plate of the forward clutch 152 includes a gear 151 meshed with the output gear 24. When the forward clutch 152 is connected by the operation of the shift lever 146, the driving torque is applied to the final reduction gear (not shown) via the output rotary cylinder 23A, the output gear 24, the gear 151, the forward clutch 152, and the output shaft 155. introduce.
[0226]
The output gear 24 is connected to a gear train including an idler gear 156, an idler gear 157 having a common shaft with the idler gear 156, and a gear 160 connected to a drive side clutch plate of the reverse clutch 153 via an intermediate gear 159. . When the reverse clutch 153 is connected by the reverse operation of the shift lever 146, the driving torque is transmitted to the final reduction gear (not shown) via the gear train and the output shaft 155.
[0227]
In this embodiment, the gear shift device 150 corresponds to a forward / reverse rotation switching device.
(2) In the second embodiment, the oil drain mechanism M may be omitted, and instead, the charge valve 90 shown in FIG.
[0228]
That is, when the shift lever 146 is shifted to the reverse range side (when the output speed Nout is less than 0), the charge pressure of the charge pump is applied to the coil springs 97 and 98 in response to the operation of the shift lever 146. Reduce than power. Then, as shown in FIG. 4, the charge valves 90 and 91 are pressed and locked to the inner bottom portions of the valve housing holes 85 and 86 (in FIG. 4, only the charge valve 91 is moved). ). Then, the hydraulic oil in the first oil chamber 61 and the second oil chamber 62 is discharged to the outside through the openings 88 and 89 of the valve storage holes 85 and 86.
[0229]
When the hydraulic pressure is released, the hydraulic pressure of the hydraulic oil in the plunger hole 57 is released, so that the pressing action of the plunger 43 against the swash plate surface 44 and the pressing action of the plunger 58 against the rotating slope 51 are lost. In particular, the output rotary cylinder 23 </ b> A becomes free from the second hydraulic device 200. For this reason, since the first clutch 139 of the gear shift device 138 can be disconnected, the second clutch 140 is connected in conjunction with the operation of the shift lever 146. When returning to the forward side, the hydraulic oil pressure in the plunger hole 57 is released for the same reason.
[0230]
After the predetermined time has elapsed, when the charge pressure is restored by a charge pump (not shown), the charge valves 90 and 91 close the openings 88 and 89. As a result, the hydraulic pressure of the hydraulic oil acts on the plunger holes 47 and 57, and the plunger 43 and the plunger 58 start to press against the swash plate surface 44 and the rotating inclined surface 51, respectively. Even if it does in this way, there can exist an effect similar to 2nd Embodiment.
[0231]
【The invention's effect】
According to invention of Claims 1-6, speed control of output rotation can be easily performed by the displacement of a contact part over the whole rotation speed range.
[0232]
According to the second aspect of the present invention, when the flow of the hydraulic oil in the hydraulic closed circuit is stopped, the member that reciprocates the distribution valve can be moved from the first operation position to the second operation position. The rotation speed of the output rotating unit can be maintained.
[0233]
According to the third to fifth aspects of the present invention, when the output rotating portion is reversely rotated (forward → reverse, reverse → normal), it operates to release the hydraulic pressure applied to the plunger of the second hydraulic device. Since the oil draining mechanism is provided, the torque at the time of switching the rotation of the output rotating portion from normal to reverse, or from reverse to positive, can be released, and switching between normal and reverse rotation can be easily performed.
[0234]
According to the invention described in claim 6, the effect described in any one of claims 3 to 5 can also be realized in the power transmission device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan sectional view of a continuously variable transmission according to a first embodiment embodying the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a cylinder block of the continuously variable transmission.
3 is a cross-sectional view taken along line 3-3 in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view of the main part.
FIG. 5 is a cross-sectional view of an essential part.
FIG. 6 is a cross-sectional view of the main part of the same.
7A is a perspective view of a retainer 70, and FIG. 7B is an enlarged view of a main part.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the timing at which ports by the first switching valve 66 and the second switching valve 76 open.
FIG. 9 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission according to the first embodiment.
FIG. 10 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission that similarly shows the operation of the first embodiment.
FIG. 11 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission that similarly operates.
FIG. 12 is a characteristic diagram showing the stroke volume and the output rotation speed.
FIG. 13A is an explanatory diagram showing timing when a port W opens. (B) is explanatory drawing which shows the timing which the port W opens.
FIG. 14 is a plan sectional view of a continuously variable transmission according to a second embodiment.
FIG. 15 is a cross-sectional view of the main part of the same.
FIG. 16 is a sectional view showing the same operation.
FIG. 17 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission according to a second embodiment.
FIG. 18 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission.
FIG. 19 is a conceptual diagram of a continuously variable transmission that similarly operates.
FIG. 20 is a plan view of a shifter.
FIG. 21 is a characteristic diagram showing stroke volume and output rotation speed.
FIG. 22 is a conceptual diagram of the main part of another embodiment.
23 is a cross-sectional view of the continuously variable transmission according to the third embodiment, taken along line AA in FIG.
FIG. 24 is a cross-sectional view of the first hydraulic device.
FIG. 25 is a transverse sectional view showing the same operation.
FIG. 26 is a transverse sectional view showing the same operation.
FIG. 27 is a transverse sectional view of the second hydraulic device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 20 ... Hydraulic continuously variable transmission, 21 ... Input shaft, 22 ... Engine as prime mover,
23 ... Yoke as output rotating part, 42 ... Cylinder block,
43, 58 ... Plunger,
44 ... swash plate surface as a contact portion (first and second embodiments),
76 ... a second switching valve as a distribution valve,
83 ... Retainer (first and second embodiments) as a member for reciprocating the distributing valve,
84 ... Ball bearings (third embodiment) as members for reciprocating the distributing valve,
90 ... Charge valve as oil drain mechanism
100: first hydraulic device,
138 ... Gear shift device as a forward / reverse rotation switching device,
150 ... Gear shift device as forward / reverse rotation switching device,
165... Ring-shaped member as a contact portion (third embodiment),
200 ... second hydraulic device, C ... hydraulic closed circuit, D ... displacement mechanism, M ... oil removal mechanism.

Claims (6)

プランジャを備え、当接部によって同プランジャの突出入を行う可変容量形の第1油圧装置と、プランジャを備え、同プランジャの当接によって入力回転に対して相対又は同期回転のいずれかを行う出力回転部を設けた第2油圧装置を組合せ、双方のプランジャを収納するシリンダブロックを共有し、同シリンダブロックを入力回転と同期回転する構成とし、第1油圧装置と第2油圧装置を連通する油圧閉回路を設け、第2油圧装置と油圧閉回路との間で作動油の流出入を往復動によって切替える分配弁を設け、分配弁を往復動させる部材をシリンダブロックの軸線方向に変位する変位機構を設けた油圧式無段変速装置において、
前記変位機構による分配弁を往復動させる部材の軸線方向固定位置は第1作用位置と、前記第1作用位置の時の行程容積よりも、その絶対値が小さくなる第2作用位置とし、
分配弁を往復動させる部材が第1作用位置又は第2作用位置の保持状態時に、第1油圧装置の前記当接部が変位可能に構成したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
A variable displacement type first hydraulic device that includes a plunger and that protrudes and enters by a contact portion, and an output that includes the plunger and performs either relative rotation or synchronous rotation with respect to input rotation by the contact of the plunger. Combined with a second hydraulic device provided with a rotating part, shared a cylinder block that houses both plungers, and configured to rotate the cylinder block in synchronization with the input rotation, and to communicate the first hydraulic device and the second hydraulic device. Displacement mechanism provided with a closed circuit, provided with a distribution valve for reciprocating the flow of hydraulic oil between the second hydraulic device and the hydraulic closed circuit, and displacing a member for reciprocating the distribution valve in the axial direction of the cylinder block In the hydraulic continuously variable transmission provided with
The axial fixed position of the member for reciprocating the distributing valve by the displacement mechanism is a first operating position and a second operating position whose absolute value is smaller than the stroke volume at the time of the first operating position,
A hydraulic continuously variable transmission, wherein the contact portion of the first hydraulic device is configured to be displaceable when a member for reciprocating the distributing valve is in a holding state of the first action position or the second action position.
前記油圧式無段変速装置は、油圧閉回路内の作動油の流れが停止している際に、分配弁を往復動させる部材を第1作用位置、第2作用位置のいずれの位置へ変位させても出力回転部の回転速度を保つように構成したことを特徴とする請求項1に記載の油圧式無段変速装置。The hydraulic continuously variable transmission displaces a member that reciprocates the distribution valve to either the first action position or the second action position when the flow of hydraulic oil in the hydraulic closed circuit is stopped. 2. The hydraulic continuously variable transmission according to claim 1, wherein the rotational speed of the output rotating portion is maintained. 前記第2油圧装置のプランジャに印加する油圧を解放するために作動する油抜き機構を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油圧式無段変速装置。The hydraulic continuously variable transmission according to claim 1 or 2, further comprising an oil draining mechanism that operates to release hydraulic pressure applied to a plunger of the second hydraulic device. 前記油抜き機構は、油圧閉回路をシリンダブロック外部に直接解放するものである請求項3に記載の油圧式無段変速装置。The hydraulic continuously variable transmission according to claim 3, wherein the oil release mechanism directly releases the hydraulic closed circuit to the outside of the cylinder block. 前記油抜き機構は、第2油圧装置のプランジャを摺動自在に収納するプランジャ孔をシリンダブロック外部に直接解放するものである請求項3に記載の油圧式無段変速装置。The hydraulic continuously variable transmission according to claim 3, wherein the oil draining mechanism directly releases a plunger hole for slidably housing a plunger of the second hydraulic device to the outside of the cylinder block. 請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の油圧式無段変速装置のシリンダブロックを、原動機からの入力回転を得る入力軸と連結する構成とするとともに、同入力軸を反原動機側に延出して出力軸として構成し、
前記延出された入力軸外周に前記出力回転部を設け、
同出力回転部の動力伝達を行うとともに正逆回転切替可能な正逆回転切替装置を設けたことを特徴とする動力伝達装置。
The cylinder block of the hydraulic continuously variable transmission according to any one of claims 3 to 5 is configured to be connected to an input shaft for obtaining input rotation from a prime mover, and the input shaft is connected to an anti-prime mover. Configured as an output shaft,
The output rotating part is provided on the outer periphery of the extended input shaft,
A power transmission device comprising a forward / reverse rotation switching device capable of transmitting power to the output rotating unit and switching forward / reverse rotation.
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