JP4509526B2 - 細菌分析装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検体中の細菌を検出する装置および方法に関し、特に検体に含まれるグラム陽性菌を検出・分析する装置および方法に関する。また、本発明は、検体に含まれるグラム陰性菌およびグラム陽性菌を検出し、分析する装置および方法に関する。
細菌の検査は、臨床検査、食品検査、環境水質検査などの様々な分野で行われている。一般的に細菌を分類する際には、まずグラム染色性により細菌をグラム陽性菌とグラム陰性菌の2つに大別する。グラム染色性による分類は、細菌の最も基本的な分類基準であり、現在一般的に用いられているグラム染色性分類法としては、Hucker変法やBartholomew & Mittwer法(バーミー法)などのグラム染色法がある。これらは基本的に用手法であり、染色を施した標本を顕微鏡で観察することによりグラム染色性を判別するものである。
一方、フローサイトメーターを用いてグラム陽性菌を検出・計数する方法としては、以下のような技術がある。
蛍光標識したレクチンを用いる方法(例えば特許文献1参照)。
レクチンは糖結合性タンパク質であり、細菌の細胞表面はレクチンが結合する糖鎖が存在する。レクチンの一種である小麦胚芽凝集素(wheat germ agglutinin:WGA)は、グラム陽性菌の細胞表面に多く存在する糖鎖と結合する性質がある。これより、蛍光標識したWGAと細菌を混合し、蛍光を検出することでグラム陽性菌を検出することができる。
また、フローサイトメーターを用いて、検体に含まれる細菌がグラム陰性菌であるのかグラム陽性菌であるのかを判別し、計数する方法としては以下のような技術がある。
複数の蛍光色素を用いる方法(例えば特許文献2参照)。
これは、染色の特異性および蛍光波長の異なる複数の蛍光色素を組み合わせ、それらの蛍光色素を含む試薬で細菌を染色し、蛍光のパターンからグラム陰性菌とグラム陽性菌を分類する方法である。例えば、細菌を染色する蛍光色素であるSYTO 9とグラム陽性菌のみを染色する蛍光色素であるヘキシジウムアイオダイド(hexidium iodide)を用いる場合であれば、両方の色素で染色された細菌はグラム陽性菌、SYTO 9のみ染色された細菌がグラム陰性菌であると判別できる。
米国特許第5,137,810号明細書
米国特許第5,545,535号明細書
前記特許文献1に記載のレクチンを用いる方法では、細菌の種類によっては正確な判定結果が得られない場合がある。
また、前記特許文献2に記載の複数の蛍光色素を用いる方法では、蛍光色素により検体に含まれる細菌以外の夾雑物も染色され、正確な判定結果が得られない場合がある。
本発明は、これら事情を考慮してなされたもので、検体に含まれるグラム陽性菌を簡便かつ迅速に検出・分析する装置および方法を提供することを目的とする
上記課題に鑑み本発明は、グラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して測定用試料を調製する測定用試料調製手段と、測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する検出手段と、検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する分析手段を有する細菌分析装置を提供する。
また、検体から第一と第二の測定用試料を調製し、第二の測定用試料にグラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施す測定用試料調製手段と、測定用試料調製手段によって調製された第一と第二の測定用試料についてそれぞれの試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する検出手段と、第一の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれる細菌に関する情報を分析し、さらに第二の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する分析手段を有する細菌分析装置を提供する。
また、本発明は、グラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して測定用試料を調製する工程と、調製した測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する工程と、検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する工程を含む細菌分析方法を提供する。
また、検体から第一と第二の測定用試料を調製する工程であって、第二の測定用試料にグラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して第二の測定用試料を調製する工程と、調製した第一および第二の測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する工程と、第一の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれる細菌に関する情報を分析し、さらに第二の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する工程を含む細菌分析方法を提供する。


この発明では、グラム陰性菌とグラム陽性菌に形態的な差異を生じさせることによって、簡便かつ迅速に検体に含まれるグラム陽性菌を検出・分析することができる

以下、本発明の1つの実施形態における細菌分析装置について添付図面を参照して説明する。この細菌分析装置は検体にアルカリ性の溶液を添加しない測定用試料と添加する測定用試料を調製し、それぞれについて細菌を検出・計数するものである。
(細菌分析装置の概略構成)
図1は細菌分析装置1の外観を実線で、装置内部の概略構成を破線で示したものである。装置1の最前面には、各種設定入力を行ったり、また測定結果を表示出力するための液晶タッチパネル2、検体セット部カバー3、試薬セット部カバー4およびスタートスイッチ5が配置されている。また、破線で示す装置1の内部の上部には、装置の動作や分析処理をつかさどる制御部6が配置されている。下部の手前側には、試料液を調製するための測定用試料調製部7が配置されている。下部の奥側には試料液から信号を検出するための測定部8が配置されている。
(測定用試料調製部の構成)
図2は測定用試料調製部7を示す説明図である。測定用試料調製部7は検体セット部9、試薬セット部10、アルカリ処理部11、染色部12、分注装置13および送液装置14を含む。前記図1の検体セット部カバー3を開けることにより、検体セット部9には検体の入った検体容器をセットするようになっている。また、図1の試薬セット部カバー4を開けることにより、試薬セット部10にアルカリ性溶液の入った微量試験管15、染色液の入った微量試験管16及び希釈液の入った微量試験管17をそれぞれセットするようになっている。アルカリ処理部11には微量試験管18がセットされており、そこで検体とアルカリ性溶液とが混合されて、検体中の細菌がアルカリ処理される。なお図には示していないが、アルカリ処理部11には微量試験管18の中の溶液を一定の温度に保つための温度調節機構と微量試験管18の中の溶液を攪拌させるための攪拌機構が備えられている。染色部12には微量試験管19がセットされており、そこで検体またはアルカリ処理部11で調製された試料に染色液と希釈液が混合されて、測定用試料が調製される。なお図には示していないが、染色部12には微量試験管19の中の溶液を一定の温度に保つための温度調節機構と微量試験管19の中の溶液を攪拌させるための攪拌機構が備えられている。分注装置13はその先端から所定量の液体を吸引・吐出するようになっており、また図示していない駆動装置によって上下左右に移動可能となっている。送液装置14は測定用試料を吸引するための吸引管20と、吸引管20から吸引した測定用試料を図3で示している測定部8へと送液する送液管21と、測定用試料を吸引して測定部8へ送液するためのポンプ22からなる。吸引管20は染色部12にセットされた微量試験管19に挿入され、そして所定の量の測定用試料が吸引される。吸引された測定用試料は送液管21を通って測定部8へ送液される。
(測定部の構成)
図3は測定部8を示す説明図である。測定部8にはシースフローセル23、レーザー光源24、コンデンサレンズ25、2つの集光レンズ26、27、2つのピンホール28、29、フィルタ30、フォトダイオード31およびフォトマルチプライヤーチューブ32が設けられている。シースフローセル23は、前記図2の測定用試料調製部7で調製された測定用試料を流すためのものである。また、図4に示すようにシースフローセル23は、測定用試料液を細孔部36に向かって上方へ噴射する試料ノズル33と、シース液供給口34と廃液口35を備える。集光レンズ26、27はレーザー光を受けた試料中の粒子一個一個から得られる前方散乱光や側方蛍光といった光学的情報を集光する。フォトダイオード31は前方散乱光を受光、光電変換し、光信号として出力する。また、フォトマルチプライヤーチューブ32は側方蛍光を受光、光電変換し、光信号として出力する。出力された各信号は制御部6へ送られる。
(制御部の構成)
図5は制御部6の構成、および制御部6と装置各部との関係を示すブロック図である。制御部6は中央演算装置(CPU)やROM・RAM等の記憶装置を有するマイクロコンピューター、測定部8から送られてきた信号を処理する回路などを有する。制御部6は記憶部37、分析部38および動作制御部39としての機能を果たす。記憶部37は、試料中の粒子から得た信号の分析を行う分析プログラムや、装置各部の動作を制御する制御プログラムを記憶している。また、測定部8で検出された信号のデータや、分析プログラムによる処理結果を記憶する。分析部38は、分析プログラムに基づき測定部8で検出された信号を分析して、測定用試料液中に含まれる細菌に関するデータを生成する。分析部38で生成されたデータは液晶タッチパネル2に出力される。動作制御部39は、記憶部37に記憶されている制御プログラムに基づき装置各部の動作を制御する。
以下装置の動作について詳しく説明する。まず、操作者が検体や測定用試薬を測定用試料調製部7の所定の位置にセットする。検体は、前記図1の検体セット部カバー3を開けることにより、前記図2の測定用試料調製部7の検体セット部9にセットできるようになっている。また、試薬セット部カバー4を開けることにより、測定用試料調製部7の試薬セット部10にアルカリ性溶液の入った微量試験管15、染色液の入った微量試験管16及び希釈液の入った微量試験管17をそれぞれセットできるようになっている。
検体は細菌を含有する液体を用いる。例えば、細菌を培地中で培養して得られる培養液や、細菌を含む尿や血液などの臨床検体が挙げられる。
アルカリ処理の際に検体に添加するアルカリ性溶液は、pH14程度のアルカリ性溶液が望ましい。アルカリ性溶液としては、水酸化カリウム溶液(KOH溶液)や水酸化ナトリウム溶液(NaOH溶液)が挙げられる。なお、検体をアルカリ処理すると、検体に含まれるグラム陰性菌は損傷を受け、収縮し、形態変化が生じる。一方、グラム陽性菌の形態変化は生じない。これは、グラム陰性菌の表層はグラム陽性菌の表層よりも薄いため、グラム陰性菌の表層の方がグラム陽性菌の表層よりも損傷を受けやすいからである。これより、グラム陰性菌はグラム陽性菌よりも粒子の大きさは非常に小さくなり、また染色の度合いが低くなる。本実施形態では、このようなグラム陰性菌とグラム陽性菌との間に生じた形態的な差異を利用して、検体に含まれるグラム陰性菌およびグラム陽性菌を分析している。
KOH溶液の濃度としては、5〜25%が好ましく、10〜20%が最も好ましい。なお、アルカリ性溶液を用いるアルカリ処理では、いくつかのグラム陰性菌において形態変化が生じにくい場合がある。そこで本発明者は、この問題を解決する方法として、アルカリ処理の際に界面活性剤を含むアルカリ性溶液を用いる方法を見出した。界面活性剤を含むアルカリ性溶液を用いてアルカリ処理を施すことにより、安定してグラム陰性菌の形態変化が生じさせることができる。使用できる界面活性剤としては、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤が挙げられる。両性界面活性剤としては、特に限定されないが、好適にはベタイン系およびアミンオキサイド系が挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、好適にはアルキルフェノール系およびトリトン(Triton)があげられる。本実施形態ではトリトンを用いている。なお、KOHに含まれるトリトンの濃度としては、0.01〜0.05g/mlが好ましく、0.02〜0.04g/mlが最も好ましい。本実施形態では0.02g/mlのトリトンを含む10%KOH溶液を用いる。
本実施形態の染色液は、以下の構造式で表されるポリメチン系の蛍光色素を含むものを用いている。しかし、染色液に含まれる色素については、細菌を染色できるものであれば特に限定されない。なお、細菌の検出能力の点から、使用する色素は、少なくとも細菌を構成する成分の1つと結合し、蛍光を発する蛍光色素を使用するのが望ましい。本実施形態で使用したポリメチン系の蛍光色素は、細菌の核酸と特異的に結合する性質を有するため、この色素を含む染色液により、夾雑物をほとんど染色することなく細菌のみを特異的に染色することが可能である。
Figure 0004509526
希釈液としては、界面活性剤を含み、約pH2.0〜4.5付近に緩衝能を有する溶液を用いる。希釈液に含まれる界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン系界面活性剤などが挙げられる。本実施形態の希釈液は、カチオン系界面活性剤を含む以下のような組成の希釈液を用いる。なお、本実施形態ではカチオン系界面活性剤としてテトラデシトルトリメチルアンモニウムブロマイドを用いた。
試薬組成(希釈液)
クエン酸 100mM
硫酸ナトリウム 90mM
アミド硫酸 100mM
テトラデシトルトリメチルアンモニウムブロマイド 0.1%
NaOH pH2.5になる量
このようにして、検体および試薬をセットし、スタートスイッチ5を押すと、全体制御がスタートする。図6は制御プログラムによる全体制御の流れを示すフローチャートである。スタートスイッチを押すと、ステップS1(測定A)、ステップS2(測定B)、ステップS3(総合分析)およびステップS4(出力)が順次実行される。測定用試料調製部7、測定部8、分析部38は制御プログラムにより制御され、一連の動作が自動的に行われる。上記ステップS1、S2、S3およびS4について以下に説明する。
ステップS1(測定A)
図7は、測定Aのフローチャートである。測定Aは検体にアルカリ性溶液を添加せずに測定用試料を調製し、検体に含まれるグラム陰性菌およびグラム陽性菌の両方(以降は総細菌と呼ぶ)を合わせて検出するもので、図7でも示しているように、ステップS5(染色処理)、ステップS6(測定)およびステップS7(分析)から成る。それぞれのステップによる装置各部の動作を以下に説明する。なお、ステップS5(染色処理)は測定用試料調製部7の動作である。
ステップS5(染色処理)
染色処理における測定用試料調製部7の動作を、図2を用いて説明する。まず分注装置13が、検体セット部9にセットされている検体容器から検体を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に25μlを分注する。次に分注装置13が試薬セット部10にセットされている微量試験管17から希釈液を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に365μlを分注する。さらに分注装置1が試薬セット部10にセットされている微量試験管16から染色液を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に10μLを分注する。この後染色部12が微量試験管19を温度42℃に保ちながら30秒間撹拌する。これより、微量試験管19において測定用試料が調製される。このようにして測定用試料が調製されると、送液装置14により染色部12の微量試験管19から測定用試料が吸引され、測定部8のシースフローセル23に流される。
ステップS6(測定)
測定における測定部8の動作を、図3と図4を用いて説明する。測定用試料調製部7で調製された測定用試料はシースフローセル23に導かれ、試料ノズル33から試料液がシースフローセル内に吐出される。それと同時にシース液供給口34からシース液がシースフローセル内に吐出される。これによって試料液はシースフローセル内でシース液に包まれ、さらに細孔部36によって細く絞られて流れる。試料液の流れを、粒子径と同程度まで絞り込むことにより、試料液に含まれた粒子を一列に整列させて細孔部に流すことができる。
細孔部36を流れる試料流へレーザー光源24から出射されたレーザー光がコンデンサレンズ25で絞られて照射される。レーザー光を受けた試料中の粒子一個一個から発せられる前方散乱光は集光レンズ26より集光され、ピンホール28を通過する。側方蛍光は集光レンズ27により集光され、フィルタ30およびピンホール29を通過する。そして前方散乱光はフォトダイオード31で、側方蛍光はフォトマルチプライヤーチューブ32で受光、光電変換されて、それぞれ前方散乱光信号、側方蛍光信号として出力される。各信号は制御部6へ送られ、粒子毎のデータとして記憶部37に記憶される。
ステップS7(分析)
ステップS6の測定により前方散乱光信号や側方蛍光信号が検出されると、次に分析部38が分析プログラムに基づいて各信号を分析する。ステップS7における分析プログラムの動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下のとおりである。
ステップS8:試料液から検出された前方散乱光信号や側方蛍光信号のデータを記憶部37から読み出す。続いてステップS9へ進む。
ステップS9:試料液中の各粒子から得られた前方散乱光信号や側方蛍光信号に基づき、前方散乱光強度(Fsc)や側方蛍光強度(FL)を算出する。続いてステップS10へ進む。
ステップS10:ステップS9で算出した粒子毎のFscおよびFLをパラメーターとしたスキャッタグラムを作成する。これは、まずFscおよびFLを軸にとった二次元座標を展開し、次に測定用試料中の各粒子についてステップS9で算出したFscおよびFLに対応する座標にプロットを行う。このようにしてFscおよびFLをパラメーターとしたスキャッタグラムを作成する。続いてステップS11へ進む。
ステップS11:作成したスキャッタグラム上において、総細菌が出現する領域これをGPN領域とする)を設定する。GPN領域がスキャッタグラム上に設定された様子を図12のAに示す。ここで設定されるGPN領域は、予めグラム陰性菌及びグラム陽性菌を含む測定用試料を測定することにより、経験的に定めたものである。これより、試料中に含まれているグラム陰性菌及びグラム陽性菌に対応するドットが一緒にGPN領域に出現する。なお、GPN領域は、記憶部37に記憶されており、ステップS11において分析プログラムによって読み出され、スキャッタグラム上に適用される。続いてステップS13へ進む。
ステップS12:GPN領域内のドット数(粒子数)を計数する。続いてステップS22へ進む。
ステップS13:ステップS21より計数されたGPN領域内のドット数(粒子数)データを記憶する。
前記の通り、図12のAはステップS11およびステップS12で作成されたスキャッタグラムを説明するための図である。スキャッタグラムは,横軸にFL、縦軸にFscをとっている。横軸においては、右へ行くほどFLの値が大きくなる。縦軸においては、上へ行くほどFscの値が大きくなる。検体に含まれるグラム陰性菌及びグラム陽性菌は、共にスキャッタグラム上で設定されているGPN領域内に出現する。
ステップS2(測定B)
図9は、測定Bのフローチャートである。測定Bでは、前記の測定Aで用いた検体と同じものを用いる。測定Bは、検体にアルカリ性溶液(ノニオン系界面活性剤のトリトンを含む10%KOH溶液)を添加して検体中のグラム陰性菌のみに形態変化を生じさせ、検体に含まれるグラム陽性菌を検出するもので、図9でも示しているように、ステップS14(アルカリ処理)、ステップS15(染色処理)、ステップS16(測定)およびステップS17(分析)から成る。それぞれのステップによる装置各部の動作を以下に説明する。なお、ステップS14(アルカリ処理)およびステップS15(染色処理)は測定用試料調製部7の動作である。
ステップS14(アルカリ処理)
トリトンを含む10%KOH溶液によるアルカリ処理における測定用試料調製部7の動作を、図2を用いて説明する。まず分注装置13が、検体セット部9にセットされている検体容器から検体を吸引し、アルカリ処理部11にセットされている微量試験管18に25μlを分注する。次に分注装置13が試薬セット部10にセットされている微量試験管15からアルカリ性溶液(トリトンを含む10%KOH溶液)を吸引し、アルカリ処理部11にセットされている微量試験管18に25μlを分注する。この後アルカリ処理部11が微量試験管18を温度42℃に保ちながら10秒間撹拌する。これより、微量試験管18において検体中の細菌がアルカリ処理された試料が50μl調製される。このようにしてアルカリ処理された試料が調製されると、分注装置13が試料を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に分注する。
ステップS15(染色処理)
染色処理における測定用試料調製部7の動作を、図2を用いて説明する。ステップS14(アルカリ処理)において試料が染色部12の微量試験管19に送られると、次に分注装置13が試薬セット部10にセットされている微量試験管17から希釈液を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に340μlを分注する。さらに分注装置1が試薬セット部10にセットされている微量試験管16から染色液を吸引し、染色部12にセットされている微量試験管19に10μLを分注する。この後染色部12が微量試験管19を温度42℃に保ちながら30秒間撹拌する。これより、微量試験管19においてアルカリ処理液が添加された測定用試料が調製される。
上記に説明した測定Bにおける測定用試料の調製においては、アルカリ性溶液を用いることにより検体をアルカリ条件下で処理し、検体に含まれる細菌に染色を施す。その結果、グラム陰性菌は形態変化を生じているので、グラム陽性菌よりも粒子の大きさが非常に小さく、また染色の度合いが非常に低くなる。前方散乱光強度および蛍光強度の違いによってグラム陰性菌とグラム陽性菌を容易に区別することができる。
このようにして測定用試料が調製されると、送液装置14により染色部12の微量試験管19から測定用試料が吸引され、測定部8のシースフローセル23に流される。
ステップS16(測定)
測定における測定部8の動作は、測定AのS6と同様に動作し、前方散乱光信号や側方蛍光信号が検出され、検出された各信号は記憶部37に送られる。
ステップS17(分析)
ステップS16の測定により前方散乱光信号や側方蛍光信号が検出されると、次に分析部38が分析プログラムに基づいて各信号を分析する。ステップS17における分析プログラムの動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下のとおりである。
ステップS18:試料液から検出された前方散乱光信号や側方蛍光信号のデータを記憶部37から読み出す。続いてステップS19へ進む。
ステップS19:試料液中の各粒子から得られた前方散乱光信号や側方蛍光信号に基づき、前方散乱光強度(Fsc)や側方蛍光強度(FL)を算出する。続いてステップS20へ進む。
ステップS20:ステップS19で算出した粒子毎のFscおよびFLをパラメーターとしたスキャッタグラムを作成する。これは、まずFscおよびFLを軸にとった二次元座標を展開し、次に測定用試料中の各粒子についてステップS19で算出したFscおよびFLに対応する座標にプロットを行う。このようにしてFscおよびFLをパラメーターとしたスキャッタグラムを作成する。続いてステップS21へ進む。
ステップS21:作成したスキャッタグラム上において、グラム陽性菌が出現する領域(これをGP領域とする)を設定する。GP領域がスキャッタグラム上に設定された様子を図12のBに示す。ここで設定されるGP領域は、予めグラム陽性菌であると確認されている細菌や、予めグラム陰性菌であると確認されている細菌を含む検体にアルカリ性溶液を添加して調製した測定用試料を測定することにより、経験的に定めたものである。これより、試料中に含まれているグラム陽性菌に対応するドットがGP領域に出現する。なお、GP領域は、記憶部37に記憶されており、ステップS21において分析プログラムによって読み出され、スキャッタグラム上に適用される。続いてステップS22へ進む。
ステップS22:GP領域内のドット数(粒子数)を計数する。続いてステップS23へ進む。
ステップS23:ステップS35より計数されたGP領域内のドット数(粒子数)データを記憶する。
前記の通り、図12のBはステップS21およびステップS22で作成されたスキャッタグラムを説明するための図である。スキャッタグラムは,横軸にFL、縦軸にFscをとっている。横軸においては、右へ行くほどFLの値が大きくなる。縦軸においては、上へ行くほどFscの値が大きくなる。検体に含まれるグラム陽性菌は、スキャッタグラム上で設定されているGP領域内に出現する。一方、検体に含まれるグラム陰性菌は、アルカリ処理により損傷を受け、収縮する。これより、グラム陰性菌から得られる前方散乱光強度および蛍光強度はグラム陽性菌よりも小さくなるので、グラム陰性菌はスキャッタグラム上の原点付近に出現する。このように、前方散乱光強度および蛍光強度の違いによってグラム陰性菌とグラム陽性菌を容易に区別することができる。
ステップS3(総合分析)
測定Aと測定Bより得られたデータを分析プログラムに基づいて分析する。この総合分析における分析プログラムの動作については、図11のフローチャートを用いて説明する。フローチャートのステップは以下のとおりである。
ステップS24:測定Aより得られた総細菌と測定Bより得られたグラム陽性菌の計数データを読み出す。続いてステップS25に進む。
ステップS25:各データに基づいて、総細菌数からグラム陽性菌数を差し引くことにより、グラム陰性菌の菌数を算出する。測定B(アルカリ処理あり)では、アルカリ処理によってグラム陰性菌を収縮させている。このため、測定Bにより得られるスキャッタグラム上では、グラム陰性菌が原点付近に集中して出現する。しかし、検体に夾雑物が含まれていた場合、その夾雑物がスキャッタグラムの原点付近に出現する場合がある。これは、夾雑物も散乱光強度および蛍光強度が非常に小さいためである。そこで、グラム陰性菌数は、測定Aより得られた総細菌数から測定Bより得られたグラム陽性菌数を差し引くことで簡単に求めることができる。続いてステップS26に進む。
ステップS26:グラム陽性菌数とステップS25で算出されたグラム陰性菌数を次のように比較する。まず、グラム陽性菌数をGP、グラム陰性菌数をGNとし、以下のような計算式よりAを求める。
GP/(GP+GN)=A
上記の式より算出されたAの値が所定値以上であれば、続いてステップS27へ進む。また、Aの値が所定値未満であれば、続いてステップS29へ進む。
ステップS27:ステップS26でAの値が所定値以上であると判断されると、 検体に含まれる細菌はグラム陽性菌であると判定される。続いてステップS28へ進む。
ステップS28:ステップS27におけるグラム陽性菌であるという判定結果およびステップS25より計数されたグラム陰性菌数のデータを記憶する。
ステップS29:ステップS26でAの値が所定値未満である判断されると、検体に含まれる細菌はグラム陰性菌であると判定される。続いてステップS30へ進む。
ステップS30:ステップS29におけるグラム陰性菌であるという判定結果およびステップS25より計数されたグラム陰性菌数のデータを記憶する。
ステップS4(出力)
ステップS1(測定A)より得られたスキャッタグラムと総細菌の計数結果、ステップS2(測定B)より得られたスキャッタグラムとグラム陽性菌の計数結果、およびステップS3(総合分析)より得られたグラム陽性菌であるかグラム陰性菌であるかの判定結果とグラム陰性菌の計数結果を液晶タッチパネル2に出力し、表示する。以上がこの実施形態における測定のフローチャートである。
<測定例1>
上記に説明してきた細菌分析装置1を用いて検体を分析した結果の例を示す。検体は、目的となる細菌を約105/mlの濃度になるようにハートインヒュージョン液体培地に培養して得た培養液を用いた。本例では、このようにして全部で6種類の細菌につきそれぞれの培養液を調製し、検体として用いた。6種類の細菌のうちグラム陰性菌は、
・Acinetobacter baumannii (ATCC 19606)・・・以下A.baumanniiとする
・Esherichia coli (ATCC 25922)・・・以下E.coliとする
・Klebsiella pneumoniae (ATCC 700603)・・・以下K.pneumoniaeとする
の3種類である。またグラム陽性菌は
・Enterococcus faecalis (ATCC 29212)・・・以下E.faecalisとする
・Staphylococcus aureus (ATCC 29213)・・・以下S.aureusとする
・Lactobacillus achidophilus (ATCC 4356)・・・以下L.achidophilusとする
の3種類である。
細菌分析装置1を用いて、前記の方法により調製した各細菌の培養液を分析して得られたスキャッタグラムを図13および図14に示す。
図13はグラム陰性菌の培養液を検体として用いて得たスキャッタグラムであり、図13のAとDはA.baumanniiの培養液を検体として用いた場合で、Aは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Dは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。図13のBとEはE.coliの培養液を検体として用いた場合で、Bは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Eは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。図13のCとFはK.pneumoniaeの培養液を検体として用いた場合で、Cは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Fは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。
図13において、測定A(アルカリ処理なし)により得られるスキャッタグラムA、BおよびCでは、総細菌の出現するGPN領域にグラム陰性菌に対応するドットが出現している。一方、測定B(アルカリ処理あり)により得られるスキャッタグラムD、EおよびFでは、グラム陽性菌の出現するGP領域内にドットは見られず、原点付近にドットが出現している。
図14はグラム陽性菌の培養液を検体として用いて得たスキャッタグラムであり、図14のAとDはE.faecalisの培養液を検体として用いた場合で、Aは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Dは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。図14のBとEはS.aureusの培養液を検体として用いた場合で、Bは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Eは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。図14のCとFはL.achidophilusの培養液を検体として用いた場合で、Cは測定A(アルカリ処理なし)より得られたスキャッタグラム、Fは測定B(アルカリ処理あり)より得られたスキャッタグラムである。
図14において、測定A(アルカリ処理なし)により得られるスキャッタグラムA、BおよびCでは、総細菌の出現するGPN領域にグラム陽性菌に対応するドットが出現している。また、測定B(アルカリ処理あり)により得られるスキャッタグラムD、EおよびFでは、グラム陽性菌の出現するGP領域にドットが出現している。
図13と図14より、測定A(アルカリ処理なし)では、グラム陰性菌およびグラム陽性菌ともにGPN領域に出現することが確認できた。一方、測定B(アルカリ処理あり)では、グラム陰性菌はGP領域外に出現し、グラム陽性菌はGP領域に出現することが確認できた。このように、測定B(アルカリ処理あり)のスキャッタグラム上ではグラム陰性菌とグラム陽性菌の出現位置が大きく異なることから、容易にグラム陰性菌とグラム陽性菌の区別ができる。
この実施形態の細菌分析装置1では、グラム陰性菌とグラム陽性菌に形態的な差異を生じさせることによって、複数の色素を用いることなく、単一の色素を用いてグラム陰性菌とグラム陽性菌を簡単に区別することができる。
なお、前記に示した実施形態では、細菌を培養液で培養し、その培養液を検体として用いている。しかし、本発明では前記のような細菌の培養液以外に、患者から採取した尿や血液といった臨床試料を検体としてそのまま測定に用いることが可能である。これより、迅速に検体に含まれる細菌についてグラム染色性分類を行うことができる。
なお、上記の実施形態の細菌分析装置1は、すべての構成を一体化した装置であるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図15で示しているような一部の構成を別体とした装置でもよい。図15の細菌分析装置40は測定装置本体41とパーソナルコンピューター42からなる。また、図には示していないが、測定装置本体41はスタートスイッチ、試料液を調製するための測定用試料調製部、試料液から信号を検出するための測定部および装置の動作をつかさどる第一の制御部を有する。第一の制御部は、各装置の動作を制御する制御プログラムを記憶している第一の記憶部、および第一の記憶部に記憶されている制御プログラムに基づき各装置の動作を制御する動作制御部を有する。パーソナルコンピューター42は、測定結果を表示出力するための出力画面43、各種設定入力を行うための入力部44および分析処理をつかさどる第二の制御部45を有する。第二の制御部45は、分析プログラムや分析プログラムによる処理結果を記憶する第二の記憶部、および測定より得られたデータに基づいて分析する分析部を有する。図15の測定装置本体41とパーソナルコンピューター42は、接続コネクタにより接続されている。各装置部の動作は、測定装置本体41の第一の制御部に基づき制御される。測定装置本体41で得られる測定データは、パーソナルコンピューター42の第二の記憶部に記憶され、分析部により分析される。
なお、上記の実施形態の細菌分析装置1は、検体にアルカリ処理を施さないで測定用試料を調製する測定Aおよび検体にアルカリ処理を施して測定用試料を調製する測定Bを行い、測定Aより得た総細菌数から測定Bより得たグラム陽性菌数を差し引いてグラム陰性菌数を算出しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、検体にアルカリ処理を施して測定用試料を調製する測定Bのみ行うものでもかまわない。この場合、スキャッタグラム上に設定されるGP領域にグラム陽性菌に対応するドットが出現するのか否かにより、検体に含まれるグラム陽性菌を検出し、計数することができる。
本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の装置構成を示す図である。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の測定用試料調製部を示す図である。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の測定部を示す図である。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置のシースフローセル部分を示す図である。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の制御部と各装置部との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の全体制御のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する測定Aのフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する測定Aにおける分析のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する測定Bのフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する測定Bにおける分析のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する総合分析のフローを示す図である。 本発明の一実施形態で得られるスキャッタグラムを模式的に示した図である。 本発明の一実施形態の測定例1においてグラム陰性菌を培養して得た培養液を検体として測定して得られたスキャッタグラムである。 本発明の一実施形態の測定例1においてグラム陽性菌を培養して得た培養液を検体として測定して得られたスキャッタグラムである。 本発明の一実施形態に関する細菌分析装置の装置構成を示す図である。
符号の説明
1 細菌分析装置
2 液晶タッチパネル
3 検体セット部カバー
4 試薬部セット部カバー
5 スタートスイッチ
6 制御部
7 測定用試料調製部
8 測定部
9 検体セット部
10試薬セット部
11アルカリ処理部
12染色部
13分注装置
14送液装置
23シースフローセル
40細菌分析装置
41測定装置本体
42パーソナルコンピューター
43出力画面
44入力部
45第二の制御部

Claims (17)

  1. グラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して測定用試料を調製する測定用試料調製手段と、測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する検出手段と、検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する分析手段を有する細菌分析装置。
  2. 前記アルカリ性溶液、界面活性剤を含む請求項1に記載の細菌分析装置。
  3. 前記測定用試料調製手段は、検体に蛍光染色を施して測定用試料を調製する請求項1又は2に記載の細菌分析装置。
  4. 前記光学的情報は、散乱光と蛍光を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  5. 前記分析手段は、検出されたグラム陽性菌を計数する計数手段を有する請求項1〜のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  6. 検体から第一と第二の測定用試料を調製し、第二の測定用試料にグラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施す測定用試料調製手段と、測定用試料調製手段によって調製された第一と第二の測定用試料についてそれぞれの試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する検出手段と、第一の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれる細菌に関する情報を分析し、さらに第二の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する分析手段を有する細菌分析装置。
  7. 前記アルカリ性溶液、界面活性剤を含む請求項に記載の細菌分析装置。
  8. 前記測定用試料調製手段は、検体にアルカリ性溶液による処理を行わないで第一の測定用試料を調製する請求項6又は7に記載の細菌分析装置。
  9. 前記測定用試料調製手段は、検体に蛍光染色を施して第一の測定用試料および第二の測定用試料を調製する請求項のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  10. 前記光学的情報は、散乱光と蛍光を含む請求項のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  11. 前記分析手段は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌を計数する計数手段を含む請求項10のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  12. 前記分析手段は、前記検出手段において第一の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれる細菌の総数を計数し、さらに前記検出手段において第二の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌の数を計数する請求項11のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  13. 前記分析手段は、第一の測定用試料より得られた細菌の総数から第二の測定用試料より得られたグラム陽性菌の数を差し引くことにより、検体に含まれるグラム陰性菌の数を算出する請求項12に記載の細菌分析装置。
  14. 前記分析手段は、検体に含まれる細菌の種類がグラム陰性菌であるかグラム陽性菌であるかを判別する請求項13のいずれか一項に記載の細菌分析装置。
  15. 前記分析手段は、グラム陽性菌数の計数結果およびグラム陰性菌数の算出結果に基づいて、検体に含まれる細菌の種類がグラム陰性菌であるかグラム陽性菌であるかを判別する請求項13に記載の細菌分析装置。
  16. グラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して測定用試料を調製する工程と、調製した測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する工程と、検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する工程を含む細菌分析方法。
  17. 検体から第一と第二の測定用試料を調製する工程であって、第二の測定用試料にグラム陰性菌とグラム陽性菌との間に形態的な差異を生じるように検体にアルカリ性溶液による処理を施して第二の測定用試料を調製する工程と、調製した第一および第二の測定用試料に含まれる各粒子から光学的情報を検出する工程と、第一の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれる細菌に関する情報を分析し、さらに第二の測定用試料から検出された光学的情報に基づいて検体に含まれるグラム陽性菌に関する情報を分析する工程を含む細菌分析方法。
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