JP4509262B2 - スペーサ入りボールねじ装置及びその組立方法 - Google Patents

スペーサ入りボールねじ装置及びその組立方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数のボールを介してねじ軸とナット部材とが螺合して構成され、工作機械や工業用ロボットのスライド部においてモータの回転運動を直線運動に変換して伝達するボールねじ装置及びその組立方法に係り、詳細には、多数のボールを上記ナット部材のボール無限循環路内において円滑に循環させるための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじ装置は工業用ロボットの直線スライド部等において多用されており、主にモータの回転量に応じた直線移動量をテーブル等の可動体に与える目的で使用されている。かかるボールねじ装置は、一般的に、外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、多数のボールを介して該ねじ軸に螺合すると共に該ボールが循環する無限循環路を備えたナット部材とから構成されており、上記ねじ軸をモータに連結して回転させると、上記ねじ軸とナット部材との間に介在する多数のボールがナット部材に具備された無限循環路内を循環し、これに伴ってナット部材がねじ軸の軸方向へ軽やかに直線運動するようになっている。
【0003】
一方、このようなボールねじ装置においては、上記ボール無限循環路内を循環する個々のボールがその前後に位置するボールと相互に接触し、例えばねじ軸の逆転時にボールが無限循環路に詰まってロック現象が生じる他、ねじ軸の高速回転時にボール相互の接触音が耳障りであるといった欠点があり、かかる欠点を解消するものとして実開平5−27408号公報に開示されるボールねじ装置が提案されている。
【0004】
同公報に開示されるボールねじ装置では、可撓性を有する帯状のボール整列部材がナット部材のボール無限循環路内に循環移動可能に設けられており、かかる整列部材にはボールを収容するボールポケットが所定間隔で配列されている。従って、ボールは帯状の整列部材に所定間隔で配列された状態でナット部材のボール無限循環路に収容されており、これによって該ボールねじ装置では無限循環路内を循環するボール相互の接触が防止されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ボールねじ装置においてはナット部材とねじ軸との間をボールが螺旋状に転走し、しかも、ねじ軸とナット部材との間の負荷通路を転走し終えたボールはリターンバイプ等の無負荷通路を経て再度負荷通路に戻されることから、ボールと共に帯状の整列部材を無限循環路に組み込んだ場合には、かかる整列部材が無限循環路内で捩れを生じてしまう。特に、螺旋状の負荷通路とリターンパイプ等の無負荷通路との間ではボールの進行方向が大きく変化することから、このような捩れが整列部材に生じ易い。このため、ボールねじ装置においては譬え帯状の整列部材を無限循環路に組み込んだとしても、それを円滑に循環させることは困難であった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ナット部材に具備された無限循環路内においてボールが円滑に循環可能であり、しかもボール相互の接触音の発生を可及的に防止することが可能なボールねじ装置を提供すると共に、そのようなボールねじ装置を容易に組み立てることが可能な組立方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のボールねじ装置は、螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、多数のボールを介して上記ねじ軸に螺合すると共にこれらボールの無限循環路を備えたナット部材とから構成され、上記無限循環路内で互いに隣接するボールの間には、これらボールが摺接する球面座を有して該ボールを所定の間隔で整列させる合成樹脂製のスペーサが介装されていることを特徴とするものである。
【0008】
このような技術的手段によれば、ナット部材のボール無限循環路内にはボールと合成樹脂製のスペーサとが交互に配列されるので、ボール同士が無限循環路内において接触することがなく、ボールの循環を円滑化して、ねじ軸の逆転時におけるロック現象の発生等を防止することができる他、ボール同士の衝突音の発生をも防止することができ、ねじ軸の高速回転時における騒音の発生を可及的に防止することが可能となる。
【0009】
もっとも、このようなボールねじ装置を組み立てるに当たっては、ナット部材に具備されたボールの無限循環路に対して、ボールとスペーサとを交互に挿入する作業が必要となり、その組立作業は煩雑なものとならざるを得ない。そこで、本発明においては以下の組立方法を採用するものである。
【0010】
すなわち、この組立方法は、一列に配列された多数のボールの間にこれらボールに摺接するスペーサを介装すると共に、各スペーサを隣接する他のスペーサと連結ベルトで互いに結合し、ボールがスペーサによって挟持されたボール連結体を形成する第1工程と、上記ナット部材に具備されたボールの無限循環路内に上記ボール連結体を挿入する第2工程と、上記無限循環路の一箇所からボール連結体の連結ベルトのみを引き出し、かかる連結ベルトの引き出しに合わせてボール及びスペーサを交互に無限循環路内に充填する第3工程とから構成される。
【0011】
かるか組立方法によれば、先ずはボールとスペーサとが交互に配列された状態でこれらが一体となったボール連結体を製作しているので、ボール及びスペーサをナット部材の無限循環路に組み込む前のこれらの取り扱いが容易なものとなる。また、ボールとスペーサをナット部材に組み込むに当たっては、ボール連結体を無限循環路へ挿入した後に、スペーサ同士を結合している連結ベルトを無限循環路の一箇所から引き出すだけで良く、これによってスペーサ同士の結合が解除され、無限循環路に組み込まれたスペーサは個々に独立した状態でボールの間に介装される結果となる。加えて、かかる連結ベルトの引き出しに伴い、ボール及びスペーサが一体となったボール連結体は次々と無限循環路に引き込まれるので、ボール連結体に含まれる多数のボール及びスペーサを一回の動作で無限循環路に組み込むことも可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明のボールねじ装置及びその組立方法を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明が適用されたボールねじ装置の一実施例を示すものである。同図において、符号1はねじ軸、符号2はボール、符号3はナット部材であり、かかるナット部材3は多数のボール2を介してねじ軸1に螺合している。
【0013】
上記ねじ軸1の外周面には螺旋状のボール転走溝10が形成される一方、ナット部材3の内周面にはねじ軸1のボール転走溝10に対向する螺旋状の負荷転走溝30が形成されており、これらボール転走溝10と負荷転走溝30とがねじ軸1とナット部材3との間に螺旋状の負荷ボール通路を形成している。すなわち、ねじ軸1とナット部材3とに相対的な回転運動が生じると、ボール2は荷重を負荷しながら上記負荷ボール通路内を螺旋状に転走する。また、ナット部材3には上記負荷ボール通路の両端同士を連通連結して、ボール2の無限循環路を構成するリターンパイプ4が装着されており、負荷ボール通路を転走し終えて荷重から解放されたボール2は、無負荷状態となって上記リターンパイプ4内を転走し、ボール転走溝10を数巻分だけ飛び越えて負荷ボール通路の入口に戻される。従って、ねじ軸1とナット部材3とが相対的な回転運動を行うと、ボール2は負荷ボール通路からリターンパイプ4へ、リターンパイプ4から負荷ボール通路へと転走し、これら負荷ボール通路及びリターンパイプ4から構成される無限循環路の内部を循環することになる。
【0014】
このボールねじ装置では、無限循環路に組み込まれたボール2が相互に接触するのを防止するため、互いに隣接する各ボール2, 2の間にはスペーサ5が介装されている。このスペーサ5は合成樹脂を略円筒状に形成してなり、その両端面にはボール2が摺接する球面座が夫々形成されている。ボール2とスペーサ5は無限循環路内に交互に配列されており、これによって無限循環路内を転走するボール2同士の接触が防止され、ボール2の円滑な循環、ひいてはねじ軸1に対するナット部材3の回転運動の円滑化が図られる他、ボールねじ装置の稼働中におけるボール同士の衝突音の発生が軽減されるようになっている。
【0015】
上記ボール2とスペーサ5はこれらを一個ずつ手作業でナット部材3の無限循環路に組み込むことも可能であるが、スペーサ5は上記球面座がボール2と接するように組み込む必要があることから、ボール2と異なり一定の姿勢で無限循環路へ組み込む必要があり、この組み込み作業を一個ずつ手作業で行ったのではボールねじ装置の組立作業が煩雑なものとなってしまう。そこで、本発明のボールねじ装置では、図3に示すように、予めボール2とスペーサ5とが交互に配列されて一体となったボール連結体6を製作しておき、このボール連結体6を用いることで無限循環路に対するボール2及びスペーサ5の組み込みを容易なものとしている。
【0016】
上記ボール連結体6はボール2及びスペーサ5を交互に配列すると共に、配列された全てのスペーサ5を一対の連結ベルト60, 60で結合したものであり、ボール2は隣接する一対のスペーサ5, 5の球面座50, 50に挟まれた状態で保持されている。従って、このボール連結体6によれば、ボール2はスペーサ5に挟まれた状態でその動きを拘束されており、大きな外力を加えない限りはボール2がボール連結体6から脱落することがないので、複数のボール2及びスペーサ5を一体のものとして取り扱うことができる。
【0017】
このボール連結体6はボール2を中子とした合成樹脂の射出成形によって製作され、かかる射出成形の際に上記スペーサ5及び連結ベルト60が一体に成形される。このとき、スペーサ5と連結ベルト60の接続部61は連結ベルト60の他の部位よりも細く形成され、後に説明するボールねじ装置の組立工程において、連結ベルト60をスペーサ5から容易に切り離すことができるようになっている。すなわち、上記接続部61をその他の部位よりも細く形成することで、連結ベルト60を引っ張った際に、その引っ張り応力が上記接続部61に集中し、かかる接続部61でスペーサ5と連結ベルト60とが破断するように構成されている。
【0018】
一方、上記ボール連結体6はスペーサ5のみを合成樹脂で成形し、連結ベルト60をワイヤ等の金属材料で形成することも可能である。この場合、ボール2と連結ベルト60を金型内に配置しておき、スペーサ5を射出成形することで連結ベルト60と該スペーサ5とを結合することができる。金属性ワイヤは当然に合成樹脂よりも引っ張り強度が強いことから、かかるワイヤよりなる連結ベルト60を引っ張ると、その引っ張り応力は連結ベルト60とスペーサ5との結合部位に集中し、やはりスペーサ5を連結ベルト60から容易に切り離すことが可能となる。
【0019】
次に、このように構成されたボール連結体を用いた本発明のボールねじ装置の組立方法について説明する。
この組立方法は、原則として以下の3つの工程、すなわち、▲1▼ボール連結体6を形成する第1の工程(これについては既に説明した)、▲2▼ナット部材3に具備されたボール2の無限循環路に対してボール連結体6を挿入する第2の工程、▲3▼無限循環路内の一箇所からボール連結体6の連結ベルト60のみを引き出し、かかる連結ベルト60の引き出しに合わせてボール2及びスペーサ5を交互に無限循環路に充填する第3の工程、から構成されている。
【0020】
上記第2及び第3の工程を実施するに当たっては、先ずナット部材3にリターンパイプ4を装着してボール2の無限循環路を完成させ、この後に図4に示す仮軸7をねじ軸1に代えてナット部材3に挿入する。この仮軸7はその外径がねじ軸1に形成されたボール転走溝10の谷径と同一か、またはかかる谷径よりも若干小さい中空円筒状に形成されており、その周面にはボール連結体6を無限循環路に挿入するための挿入口70、並びに無限循環路からボール連結体6の連結ベルト60のみを引き出すための取出口71が開設されている。これら挿入口70及び取出口71はナット部材3の負荷転走溝30と対向する位置に開設されており、図4に示す仮軸7では挿入口70と取出口71とが負荷転走溝30の一巻き分だけ離れて形成されている。また、挿入口70はボール連結体6がそのまま通過できる大きさに開口する一方、取出口71は連結ベルトのみが通過し得るスリット状に開口しており、後者の取出口71はボール連結体6に具備された一対の連結ベルト60に対応して一対の取出口71が並べて設けられている。
【0021】
図5は上記仮軸7を用いて行う上記第2及び第3工程の様子を示すものである。ボール連結体6は仮軸7の中空部に挿入された後、上記挿入口70を通して仮軸7の外周面とナット部材3の負荷転走溝30との間に導かれる。この状態でボール連結体6を順次挿入口70に押し込んでいくと、仮軸7の外径はねじ軸1のボール転走溝10の谷径と同一又はそれよりも僅かに小さい程度なので、ボール2はその動きがナット部材3の負荷転走溝30に拘束されることになり、ボール連結体6は螺旋状の負荷転走溝30に沿ってナット部材3と仮軸7との間に挿入されていく。
【0022】
そして、ボール連結体6の先端が仮軸7に開設した取出口71に到達したならば、かかる取出口71を介してボール連結体6の連結ベルト60のみを仮軸7の中空部内に引き出し、連結ベルト60をスペーサ5から強制的に引き離す。スペーサ5と連結ベルト60の接続部61は前述のように他の部位よりも細く形成され、破断が生じ易くなっているので、連結ベルト60を仮軸7の中空部内に引っ張ると、スペーサ5と連結ベルト60を容易に分離することができ、しかも連結ベルト60それ自体が途中で破断してしまうことがない。
【0023】
図6は仮軸7の挿入口70及び取出口71の前後におけるボール2及びスペーサ5の状態を模式的に示した図であり、仮軸7の中空部側からボール2及びスペーサ5を観察した様子を示している。図中の矢線はボール2及びスペーサ5の挿入方向である。挿入口70の前後においてはスペーサ5が未だ連結ベルト60で結合されていることから、ボール2及びスペーサ5はボール連結体6として一体化されており、このボール連結体6を挿入口70から押し込めば、多数のボール2及びスペーサ5を一気にナット部材3の無限循環路に挿入することができる。一方、取出口71からは連結ベルト60のみを引き出すので、かかる取出口71において連結ベルト60はスペーサ5から引きちぎられ、取出口71を通過したスペーサ5は個々に独立した存在となる。このとき、一対の取出口71, 71の間に位置する仕切壁72は連結ベルト60の引っ張り力に抗してボール2及びスペーサ5を支え、これらボール2及びスペーサ5が仮軸7の中空部内に逆戻りするのを防止している。従って、仮軸7の取出口71を通過するとボール2及びスペーサ5の一体性は失われ、図5に示されるように、ここから先はボール2及びスペーサ5が個々に独立した状態でナット部材3の無限循環路に充填される結果となる。
【0024】
そして、ボール連結体6の連結ベルト60を仮軸7の取出口71から強制的に引き出していくと、これに引きずられるようにしてボール連結体6が仮軸7の挿入口70からナット部材3と仮軸7の間に引っ張り込まれる一方、連結ベルト60から分離されたスペーサ5及びボール2が押されるようにしてナット部材3の無限循環路に充填され、最終的には図7に示すように、先頭のスペーサ5aが無限循環路内を一巡して仮軸7の挿入口70の開設位置に到達する。予めボール連結体6の長さを無限循環路の長さに合致させておけば、先頭のスペーサ5aが挿入口70の開設位置に到達した時点で、ボール連結体6の終端に位置するスペーサ5zは挿入口70に引き込まれた状態、すなわち図7に示す状態となる。このようにしてボール連結体6の終端がナット部材3と仮軸7との間に引き込まれたならば、挿入口70を介して先頭のスペーサ5aと終端のスペーサ5zとの間にボール2を一つ挿入する。これにより、無限循環路内にスペーサ5とボール2が交互に配列された状態が出来上がる。そして、この後に残りの連結ベルト60を仮軸7の取出口71から引き出すと、ナット部材3の無限循環路に対するボール2及びスペーサ5の充填が完了する。
【0025】
しかし、この状態では依然としてナット部材3に仮軸7を組み込んだままなので、最後に図8に示すように、ボール転走溝10が螺旋状に形成されたねじ軸1をナット部材3にねじ込み、ねじ軸1の先端で仮軸7を押し出すようにして、これら仮軸7とねじ軸1とを交換する。このとき、仮軸7の外径はねじ軸1のボール転走溝10の外径と同一又はそれよりも若干小さい程度なので、ナット部材3の負荷転走溝30に沿って螺旋状に転動しているボール2は無理なくねじ軸1のボール転走溝10に転がり込み、無限循環路に充填されたボール2及びスペーサ5を脱落させることなく仮軸7とねじ軸1とを交換することができる。
【0026】
尚、図5乃至図7に示したボールねじ装置の組立方法では、仮軸7の挿入口70及び取出口71を負荷転走溝30の一巻き分だけ離間させて開設したが、図9に示すように、これら挿入口70と取出口71とをボール連結体6の挿入方向に沿って互いに隣接して形成しても良い。この場合、ボール連結体6は挿入口70からナット部材3と仮軸7の間に導入された後、直ちに連結ベルト60のみが取出口71から仮軸7の中空部内に引き出されることになる。
【0027】
また、ナット部材2の内周面に負荷転走溝30から連続する螺旋状のボール逃げ溝が形成され、かかるボール逃げ溝がナット部材2の端面に解放されている場合には、図10に示すように、仮軸7に挿入口70を設けることなく、ナット部材3と仮軸7との隙間からボール連結体6をナット部材3の無限循環路に挿入することも可能である。すなわち、ボール連結体6はナット部材3の軸方向の端面に開放されたボール逃げ溝の端部から挿入され、かかるボール逃げ溝を螺旋状に伝わって負荷転走溝30に挿入される。このとき、リターンパイプ4をナット部材3に対して完全に固定していると、図2に示す如く、かかるリターンパイプ4の先端がナット部材3の負荷転走溝30から内側へ突出してしまうことから、ボール連結体6がリターンパイプ4の突出位置を越えて無限循環路に侵入することができない。このため、ボール連結体6を仮軸7の挿入口70ではなく、ナット部材2と仮軸7との隙間から挿入する場合は、リターンパイプ4の先端がボール連結体6の挿入の障害とならぬよう、かかるリターンパイプ4をナット部材2から若干浮かした状態で仮止めしておく必要がある。
【0028】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のスペーサ入りボールねじによれば、ナット部材のボール無限循環路内にはボールと合成樹脂製のスペーサとが交互に配列されるので、ボール同士が無限循環路内において接触することがなく、ボールの循環を円滑化することが可能であると共に、ボール相互の接触音の発生を可及的に防止し、ねじ軸の高速回転時における騒音の発生を可及的に防止することが可能である。
【0029】
また、本発明のスペーサ入りボールねじの組立方法によれば、ナット部材の無限循環路に組み込む以前のボール及びスペーサはボール連結体として一体化されているので、多数のボール及びスペーサをあたかも一つの部材として取り扱うことができ、その取り扱いが容易なものとなる一方、ボールとスペーサをナット部材に組み込むに当たっては、ボール連結体の挿入及び連結ベルトの引き出しといった動作のみで、ボール連結体に含まれる多数のボール及びスペーサをナット部材の無限循環路に組み込むことができ、ボールねじ装置を容易に組み立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスペーサ入りボールねじ装置の一実施例を示す斜視図である。
【図2】 実施例に係るボールねじ装置の正面断面図である。
【図3】 実施例に係るボールねじ装置の組立に使用するボール連結体を示す平面図である。
【図4】 実施例に係るボールねじ装置の組立に使用する仮軸を示す斜視図である。
【図5】 実施例に係るボールねじ装置の組立の様子を示す斜視透視図である。
【図6】 仮軸を用いて行うボール及びスペーサの無限循環路への挿入の様子を示す模式図である。
【図7】 ボール連結体の全長をナット部材と仮軸との間に引き込んだ状態を示す斜視透視図である。
【図8】 ナット部材に挿入した仮軸をねじ軸に交換する様子を示す斜視図である。
【図9】 仮軸を用いて行うボールねじ装置の組立の第2の例を示す斜視図である。
【図10】 仮軸を用いて行うボールねじ装置の組立の第3の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ねじ軸、2…ボール、3…ナット部材、4…リターンパイプ、5…スペーサ、6…ボール連結体、7…仮軸、60…連結ベルト、70…挿入口、71…取出口

Claims (3)

  1. 螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、多数のボールを介して上記ねじ軸に螺合すると共にこれらボールの無限循環路を備えたナット部材とから構成され、上記無限循環路内に互いに隣接するボールの間にはこれらボールを所定の間隔で整列させる合成樹脂製のスペーサが介装されたボールねじ装置の組立方法であって、
    一列に配列された多数のボールの間にこれらボールに摺接するスペーサを介装すると共に、各スペーサを隣接する他のスペーサと連結ベルトで互いに結合し、ボールがスペーサによって挟持されたボール連結体を形成する第1工程と、
    上記ナット部材に具備されたボールの無限循環路に対して上記ボール連結体を挿入する第2工程と、
    上記無限循環路の一箇所からボール連結体の連結ベルトのみを引き出し、かかる連結ベルトの引き出しに合わせてボール及びスペーサを交互に無限循環路内に充填する第3工程とから構成されることを特徴とするボールねじ装置の組立方法。
  2. 上記ねじ軸と同径又はこれよりも小さな径で中空円筒状に形成されると共にその周壁の一箇所にはボール連結体の連結ベルトを引き出すための取出口が開設された仮軸を用意し、上記第2工程ではねじ軸の代わりにこの仮軸をナット部材に組み付けてボール連結体の挿入を行う一方、
    上記第3工程において連結ベルトの引き出しが終了したら、仮軸を押し出すようにしてねじ軸をナット部材に螺合させることを特徴とする請求項1記載のボールねじ装置の組立方法。
  3. 上記第2工程におけるボール連結体の挿入は、仮軸とナット部材との隙間、又は、仮軸に上記取り出し口とは別個に開設された挿入口を介して行われることを特徴とする請求項2記載のボールねじ装置の組立方法。
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