JP4508466B2 - 蒸発器及びこれを有する冷凍機 - Google Patents

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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/02Details of evaporators
    • F25B2339/024Evaporators with refrigerant in a vessel in which is situated a heat exchanger
    • F25B2339/0242Evaporators with refrigerant in a vessel in which is situated a heat exchanger having tubular elements

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蒸発器及びこれを有する冷凍機に関し、特に例えば冷水、ブライン等の被冷却物との間で熱交換を行わせて被冷却物を冷却するための蒸発器及びこの蒸発器を具備する冷凍機に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばビルのような大規模構造物においては、冷凍機で冷却した冷水を構造物内に布設した配管を通じて循環させ、各スペースの空気と熱交換させて冷房を行うようになっている。
【0003】
冷凍機に具備される蒸発器の一例を図9に示す。同図に示すように、蒸発器は、冷媒が導入される円筒形の容器1の中に冷水を流通する多数の伝熱管2が千鳥状に束になって配管された構造となっている。伝熱管2は、冷水入口3に連通する往路側の管群と冷水出口4に連通する復路側の管群とに分かれており、冷水入口3から流入した冷水は容器1内を通り水室(図示略)に至って折り返し、再び容器1内を通って冷水出口4から流出する。この過程で、冷水は容器1に導入された冷媒との間で熱交換を行って冷却され、一方の冷媒は冷水に熱を奪われて沸騰し、気化する。ここで、図9は冷水の流路が一往復(2パス)の場合の蒸発器であるが、この流路数には特別な制限はなく、用途に応じて種々のパス数のものが製作されている。
【0004】
図9中、伝熱管2が存在する範囲を一点鎖線で示している。同図からも明らかな通り、当該蒸発器における最上段の伝熱管2の高さ位置は、容器1の幅方向に関し面一になるように配設してある。
【0005】
また、容器1の上部にはその中央部若しくは中央部から若干オフセットした位置(図9では右側にオフセットした位置)に吸込管(図示せず。)が配設されており、蒸発器内で冷水との熱交換により蒸発した冷媒は、吸込管を介して圧縮機(図示せず。)に供給される。また、容器1の内部空間の前記吸込管の開口部に至る部分には、支持枠5に支持してデミスタ6が配設してある。このデミスタ6は蒸発器内で蒸発した冷媒に混入するミスト状の冷媒を除去するもので、メッシュ状の部材で構成してあり、ミスト状の冷媒をメッシュ部で捕捉し、吸込管を介して圧縮機に混入するのを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き従来技術に係る蒸発器では、冷水入口3近傍の伝熱管2内の冷水程、温度が高く、冷水出口4近傍の冷水程、温度が低いので、冷媒の沸騰の程度も異なってくる。すなわち、冷水入口3近傍程、冷媒の沸騰が激しい。したがって、当該蒸発器内の冷媒の液面7は、図中に太線の実線で示すように、冷水入口3近傍が盛り上がり、冷水出口4近傍が下降する波状の液面7となる。このため、冷水出口4近傍の伝熱管2の中には、冷媒液に浸漬されず、液面7から上方に出てしまうものがでてくる。このように、冷媒液に浸漬されない伝熱管2は、冷媒液の蒸発に寄与することができず、蒸発器としての機能を低下させてしまうという問題を生起する。
【0007】
また、圧縮機に至る吸込管は、他の機器(凝縮器等)との配置上の関係で、上述の如く、容器1の中央部若しくは中央部から若干オフセットした位置に配設してあり、このためデミスタ6も容器1の上部空間に斜めに配設してある。この結果、デミスタ6の冷水出口4側の端部で最上段の伝熱管2との距離L1 が最も小さくなり、沸騰により吹き上げられた冷媒のミストがデミスタ6及び吸込管を介して圧縮機に混入し易くなり、混入した場合には圧縮機の羽根車の性能低下等の不具合の原因となる。すなわち、デミスタ6との間の距離L1 はなるべく大きく確保するのが望ましい。
【0008】
さらに、上述の如き従来技術に係る蒸発器においては、多数の伝熱管2がひとつに束ねられた構造となっているので、容器1の下部に位置する伝熱管2の周囲で沸騰した冷媒が気泡となり、その上に位置する伝熱管2にまとわり付くようにして液中を浮かび上がるので、上部の伝熱管2の周囲に液状の冷媒が十分に供給されない傾向にある。そのため、特に束の中央(芯にあたる部分)付近に配設された伝熱管2における熱伝達率が周囲に比べて低くなってしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、伝熱管の配置を合理的なものとして蒸発効率を向上させると同時に、デミスタとの間の距離も大きく確保することができ、さらに容器中で沸騰した冷媒の気泡の抜けを改善することで蒸発器の熱伝達率を向上させることができる蒸発器及びこれを有する冷凍機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の構成は次の点を特徴とする。
【0012】
) 冷媒が導入される容器の中に、被冷却物を流通する多数の伝熱管を束にして配置した蒸発器において、
前記多数の伝熱管の集合体である管群の高さが、前記容器の幅方向に関して被冷却物の流入口側から流出口側に向かって低くなるように構成する一方、
前記伝熱管を複数の管群に分けるとともに、該管群どうしを離間して配置したこと。
【0013】
) 上記)に記載する蒸発器において、
複数の管群が千鳥状に配列されていること。
【0014】
) 上記)又は)に記載する蒸発器において、
管群に、伝熱管を配設しない空隙を設けたこと。
【0015】
) 上記)乃至)の何れか一つに記載する蒸発器において、
伝熱管が、いずれの管群においても千鳥状に配列されていること。
【0016】
) 上記)乃至)に記載する何れか一つの蒸発器において、
容器の上部に位置する管群に属する伝熱管が、下部に位置する管群に属する伝熱管と比べて疎に配列されていること。
【0017】
) 気体状の冷媒を凝縮して液化する凝縮器と、液化された冷媒を減圧する膨張弁と、凝縮された冷媒と被冷却物との間で熱交換を行わせて該被冷却物を冷却するとともに冷媒を蒸発させる蒸発器と、気化された冷媒を圧縮して前記凝縮器に供給する圧縮機とで冷凍サイクルを構成している冷凍機において、
上記1)乃至)の何れか一つに記載する蒸発器を有すること。
【0018】
【発明の実施の形態】
参考例
参考例に係る蒸発器及び冷凍機を図1及び図2に基づき説明する。冷凍機の概略構成を図1に示す。同図に示す冷凍機は、冷却水と気体状の冷媒との間で熱交換を行わせて冷媒を凝縮、液化する凝縮器10と、凝縮された冷媒を減圧する膨張弁11と、凝縮された冷媒と冷水(被冷却物)との間で熱交換を行わせて冷水を冷却するとともに冷媒を蒸発、気化する蒸発器12と、気化された冷媒を圧縮したうえで凝縮器に供給する圧縮機13とを備えている。冷凍機は、蒸発器12で冷水を製造しビルの空調等に利用するようになっている。
【0019】
蒸発器12は、冷媒が導入される円筒形の容器14の中に冷水を流通する多数の伝熱管15が束になって(図1では簡略して図示)容器14の長手方向に配管された構造となっている。伝熱管15は、冷水入口16に連通する往路側の管と冷水出口17に連通する復路側の管とに別れており、冷水入口16に連通する管路と冷水出口17に連通する管路とでは冷水の流れる方向が異なっている。なお、本例は伝熱管15による冷水の流路の数が2パスの場合であるが、これに限定するものではない。パスの数は任意に選択し得る設計要素である。
【0020】
図2は図1をI−I線で切断した場合の蒸発器12を概念的に示す説明図である。同図に示すように、本参考例に係る蒸発器では、冷媒が導入される容器14の内部に配設される伝熱管15の集合体である管群A、B、Cの高さが、前記容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように構成してある。なお、図中、5は支持枠、6はデミスタである。これら支持枠5及びデミスタ6は、図9に示す従来技術のものと何ら変わるところはない。
【0021】
かかる本参考例において、冷水温度が高い冷水入口側(図の左側部分)では冷媒がより激しく沸騰して液面7が盛り上がるが、この液面7の高さに対応させて管群A、B、Cの高さが調整されているので、液面7が低下する冷水出口側(図の右側部分)の管群Cであっても全ての伝熱管15を冷媒液中に浸漬することができる。このため、当該蒸発器12の全ての伝熱管15に所定の仕事(熱交換)を行わせることができる。かくして、蒸発器12の高効率の運転が可能になる。
【0022】
また、蒸発器12内に傾斜して配設されるデミスタ6の高さ位置が最も低い部分と、最も高さが低い管群Cとが上下方向に関して位置的に対応しているので、その分距離L2 が大きくなり、蒸発により冷媒ミストが跳ね上がり、デミスタ6を通過して圧縮機に至るというような不都合を可及的に除去し得る。
【0023】
<第の実施の形態>
図3は本形態に係る蒸発器12を概念的に示す図で、図2に対応する説明図である。そこで、図2と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。図3に示すように、本形態に係る蒸発器12における伝熱管15は、容器14内の下半分において9つの管群D〜Lに分けられ、該管群D〜Lは隣り合うものどうし離間し、かつ千鳥状に配列されている。詳しくは、管群D〜Hが水平に配列され、その下に管群I〜Lが水平に配列されるとともに管群D〜Hに対して横方向にオフセットされることにより千鳥状に配列されている。
【0024】
ここで、上半分の管群D〜Hでは、その最上部を構成する伝熱管15の高さを、容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように変えてある。
【0025】
また、管群D〜Lのいずれにおいても伝熱管15は各管群で100本程度にまとめられており、さらにこれら管群D〜Lにおいて伝熱管15は千鳥状に配列されている。この場合も、上下に多段に配列された伝熱管15が各段ごとに左右にオフセットされることにより千鳥状の配列がなされている。千鳥状に配列された伝熱管15は、図4に示すようにその直径をDとすると横方向に隣り合う伝熱管15どうしの間隔が1.15Dとなっている。
【0026】
かかる本形態に係る蒸発器12においては、上半分の管群D〜Hの高さを変えたことにより、図2に示す蒸発器12と全く同様の作用・効果を得る。
【0027】
さらに、本形態では、伝熱管15を管群D〜Lに分け、管群D〜Lどうしを離間させて配置したことにより、各管群D〜L内の比較的下方の伝熱管15のまわりで発生した気泡が管群D〜Lと管群D〜Lとの間を抜けて浮かび上がり、管群D〜Lの中に存在する気泡が減少する。これにより、管群D〜Lの中央付近に配設された伝熱管15に影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下が抑えられる。
【0028】
また、容器14内には、液状の冷媒が下部から導入され、気化して上部から容器14外に流出する構造となっており、導入される冷媒は容器14内で上方に向かって流れる傾向が強いが、管群どうしを離間させて配置したことにより冷媒が流れ易くなり、冷媒液と伝熱管15とのコンタクトが促進されて熱伝達率の向上を図ることができる。
【0029】
さらに、管群D〜Lを千鳥状に配列するとともに、各管群D〜Lにおいて伝熱管15も千鳥状に配列することにより、上方に向かって流れる冷媒液と伝熱管とのコンタクトが促進されて熱伝達率を向上させることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、伝熱管15を9つの管群D〜Lに分けたが、これらは蒸発器の大きさや発揮すべき性能に応じてもっと少数の管群に分けても、逆に多数の管群に分けてもよい。また、横方向に隣り合う伝熱管15どうしの間隔を1.15Dに設定したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、この間隔は各種の条件に応じて選択可能である。また、これらを上下で千鳥状に配設するものに限定する必要もない。
【0031】
<第の実施の形態>
図5は本形態に係る蒸発器12を概念的に示す図で、図2に対応する説明図である。そこで、図2と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。図5に示すように、本形態に係る蒸発器12では、伝熱管15が、横方向に並ぶ4つの管群M〜Pに分けられており、各管群M〜Pの間には上下に貫通する空隙が設けられている。この空隙は、従来のように伝熱管15を千鳥状配列でひとつの束ねた場合から所定の伝熱管15を2本または3本と交互に除いたようにして設けられている。これを抜き列20と称す。また、管群M,Pには、伝熱管15を配設されない空隙が、抜き列20と平行に設けられている。この空隙も、抜き列20と同様にして所定の伝熱管15を1本または2本と交互に除いたようにして設けられる。これを補助抜き列21と称する。
【0032】
本形態の管群M〜Pにおいても、その最上部を構成する伝熱管15の高さを、容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように変えてある。
【0033】
かかる本形態に係る蒸発器12においては、管群M〜Pの高さを変えたことにより、図2に示す蒸発器12と全く同様の作用・効果を得る。
【0034】
さらに、本形態では、抜き列20及び補助抜き列21を設けたことにより、管群M〜P内の比較的下方に伝熱管15のまわりで発生した気泡が抜き列20を抜けて浮かび上がる。これにより、管群M〜Pの中央および上部付近に配設された伝熱管15に影響を与える気泡が少なくなる。したがって、熱伝達率の低下が抑えられる。
【0035】
<第の実施の形態>
図6は本形態に係る蒸発器12を概念的に示す図で、図2に対応する説明図である。また、本形態は図5に示す第の実施の形態の変形例でもある。そこで、図2及び図5と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。図6に示すように、本形態に係る蒸発器12では、管群M、Pに、補助抜き列21とは異なり上下に抜けていない半補助抜き列22を補助抜き列21と同様にして設けている。
【0036】
本形態の管群M〜Pにおいても、その最上部を構成する伝熱管15の高さを、容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように変えてある。
【0037】
かかる本形態に係る蒸発器12においては、管群M〜Pの高さを変えたことにより、図2に示す蒸発器12と全く同様の作用・効果を得る。
【0038】
さらに、本形態では、半補助抜き列22を設けたことにより、管群M、Pの中央付近からの気泡が抜け易くなり、管群M、Pの中央付近に配設された伝熱管15に影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下が抑えられる。なお、この半補助抜き列22は、管群M〜Pのいずれに配しても差し支えない。
【0039】
<第の実施の形態>
図7は本形態に係る蒸発器12を概念的に示す図で、図2に対応する説明図である。また、本形態は図5に示す第の実施の形態の変形例でもある。そこで、図2及び図5と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。図7に示すように、本形態に係る蒸発器12では、半補助抜き列22を管群M、Pの下部に設けている。
【0040】
本形態の管群M〜Pにおいても、その最上部を構成する伝熱管15の高さを、容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように変えてある。
【0041】
かかる本形態に係る蒸発器12においては、管群M〜Pの高さを変えたことにより、図2に示す蒸発器12と全く同様の作用・効果を得る。また、半補助抜き列22を設けたことにより、管群M、Pの中央付近からの気泡が抜け易くなり、管群M、Pの中央付近に配設された伝熱管15に影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下が抑えられる。
【0042】
<第の実施の形態>
図8は本形態に係る蒸発器12を概念的に示す図で、図2に対応する説明図である。また、本形態は図5に示す第の実施の形態の変形例でもある。そこで、図2及び図5と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。図8に示すように、本形態では、補助抜き列21から枝を伸ばすように斜め上方に向けてさらに小さな補助抜き列23を設けている。
【0043】
本形態の管群M〜Pにおいても、その最上部を構成する伝熱管15の高さを、容器14の幅方向に関して冷水入口側(図中の左側)から冷水出口側(図中の右側)に向かって低くなるように変えてある。
【0044】
かかる本形態に係る蒸発器12においては、管群M〜Pの高さを変えたことにより、図2に示す蒸発器12と全く同様の作用・効果を得る。また、補助抜き列23を設けたことにより、管群M、Pの中央付近からの気泡が抜け易くなり、管群M、Pの中央付近に配設された伝熱管15に影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下が抑えられる。
【0045】
なお、上記各実施の形態において、伝熱管15にはディンブルチューブやフィンチューブ、その他あらゆる形態の管材が使用可能であることはいうまでもない。また、上記各実施の形態においては、冷水が蒸発器中を一往復する構造のものを例に説明を進めたが、本発明に係る蒸発器は、冷水が一方向に流通してしまうもの、複数回往復するもの、一方から流入して往復し他方から流出するもの等、あらゆる構造の蒸発器に適用可能である。
【0046】
さらに、上述の如き、抜き列20、21、22、23の配列パターンは、蒸発器の大きさや発揮すべき性能に応じて適宜選択すれば良い。
【0048】
〔請求項〕に記載する発明は、冷媒が導入される容器の中に、被冷却物を流通する多数の伝熱管を束にして配置した蒸発器において、前記多数の伝熱管の集合体である管群の高さが、前記容器の幅方向に関して被冷却物の流入口側から流出口側に向かって低くなるように構成する一方、前記伝熱管を複数の管群に分けるとともに、該管群どうしを離間して配置したので、
較的下方に位置する伝熱管のまわりで発生した気泡が管群と管群との間を抜けて浮かび上がって管群の中に存在する気泡が減少し、管群の中央付近に配設された伝熱管に影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下を抑止することができるという作用・効果も奏する。また、容器内に導入される液状の冷媒は流れを生じるが、管群どうしを離間させて配置することにより冷媒が流れ易くなり、冷媒液と伝熱管とのコンタクトが促進されるので、熱伝達率を向上させることもできる。
【0049】
〔請求項〕に記載する発明は、〔請求項〕に記載する蒸発器において、複数の管群が千鳥状に配列されているので、
管群を千鳥状に配列することにより、上方に向かって流れる冷媒液と伝熱管とのコンタクトが促進されるので、熱伝達率をさらに向上させることができるという作用・効果を得る。
【0050】
〔請求項〕に記載する発明は、〔請求項〕又は〔請求項〕に記載する蒸発器において、管群に、伝熱管を配設しない空隙を設けたので、
管群に空隙を設けることにより、管群の中央付近からの気泡が抜け易くなり、管群の中央付近に配設された伝熱管に熱伝達率低下等の影響を与える気泡が少なくなるので、熱伝達率の低下を抑止することができるという作用・効果も奏する。
【0051】
〔請求項〕に記載する発明は、〔請求項〕乃至〔請求項〕の何れか一つに記載する蒸発器において、伝熱管が、いずれの管群においても千鳥状に配列されているので、
伝熱管も千鳥状に配列することにより、管群の中でも冷媒が流れ易くなり、冷媒液と伝熱管とのコンタクトが促進されるので、熱伝達率をさらに向上させることができるという作用・効果も奏する。
【0052】
〔請求項〕に記載する発明は、〔請求項〕乃至〔請求項〕に記載する何れか一つの蒸発器において、容器の上部に位置する管群に属する伝熱管が、下部に位置する管群に属する伝熱管と比べて疎に配列されているので、
容器の下部に位置する管群の伝熱管のまわりで発生した気泡が上部に位置する管群を通過するとき、該管群に属する伝熱管が下部の管群に比べて疎に配列されており、上部に位置する管群に属する伝熱管の間を気泡が抜け易くなるので、熱伝達率の低下を抑止することができるという作用・効果も奏する。
【0053】
〔請求項〕に記載する発明は、気体状の冷媒を凝縮して液化する凝縮器と、液化された冷媒を減圧する膨張弁と、凝縮された冷媒と被冷却物との間で熱交換を行わせて該被冷却物を冷却するとともに冷媒を蒸発させる蒸発器と、気化された冷媒を圧縮して前記凝縮器に供給する圧縮機とで冷凍サイクルを構成している冷凍機において、〔請求項1〕乃至〔請求項〕の何れか一つに記載する蒸発器を有するので、
その蒸発器において、〔請求項1〕乃至〔請求項〕に記載する発明と同様の作用・効果を得ることができ、このことにより高効率で安定した冷凍機の運転を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係る冷凍機を概念的に示す説明図である。
【図2】 本発明の参考例に係る蒸発器(図1のI−I線矢視)を示す概念的に示す説明図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図5】 本発明の第の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図6】 本発明の第の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図7】 本発明の第の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図8】 本発明の第の実施の形態に係る蒸発器を示す概念的に示す説明図である。
【図9】 従来技術に係る蒸発器を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
6 デミスタ
10 凝縮器
11 膨張弁
12 蒸発器
13 圧縮機
14 容器
15 伝熱管
16 冷水入口
17 冷水出口
20 抜き列
21 補助抜き列
22 半補助抜き列
23 補助抜き列
A〜P 管群
2 距離

Claims (6)

  1. 冷媒が導入される容器の中に、被冷却物を流通する多数の伝熱管を束にして配置した蒸発器において、
    前記多数の伝熱管の集合体である管群の高さが、前記容器の幅方向に関して被冷却物の流入口側から流出口側に向かって低くなるように構成する一方、
    前記伝熱管を複数の管群に分けるとともに、該管群どうしを離間して配置したことを特徴とする蒸発器。
  2. 〔請求項〕に記載する蒸発器において、
    複数の管群が千鳥状に配列されていることを特徴とする蒸発器。
  3. 〔請求項〕又は〔請求項〕に記載する蒸発器において、
    管群に、伝熱管を配設しない空隙を設けたことを特徴とする蒸発器。
  4. 〔請求項〕乃至〔請求項〕の何れか一つに記載する蒸発器において、
    伝熱管が、いずれの管群においても千鳥状に配列されていることを特徴とする蒸発器。
  5. 〔請求項〕乃至〔請求項〕に記載する何れか一つの蒸発器において、
    容器の上部に位置する管群に属する伝熱管が、下部に位置する管群に属する伝熱管と比べて疎に配列されていることを特徴とする蒸発器。
  6. 気体状の冷媒を凝縮して液化する凝縮器と、液化された冷媒を減圧する膨張弁と、凝縮された冷媒と被冷却物との間で熱交換を行わせて該被冷却物を冷却するとともに冷媒を蒸発させる蒸発器と、気化された冷媒を圧縮して前記凝縮器に供給する圧縮機とで冷凍サイクルを構成している冷凍機において、
    〔請求項1〕乃至〔請求項〕の何れか一つに記載する蒸発器を有することを特徴とする冷凍機。
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