JP4506906B2 - 撮像レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像レンズ、特にファクシミリ、イメージスキャナ、フィルムスキャナその他複写機等の物体面と像面との距離が有限である光学系に好適な、様々な大きさの原稿を読取ることができる倍率可変な撮像レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリやイメージスキャナ等の光学機器では、原稿の縮小像を読取用レンズを介してCCD等の固体撮像素子上に形成する。この読取用レンズは、像面湾曲や非点収差、歪曲収差が十分に補正された良好な結像性能を有する必要があることに加えて、使用するCCDセンサ等の受光素子と同等の分解能を有する必要がある。また、十分な周辺光量の確保と読取時間短縮のために読取りレンズは明るいことも必要である。
【0003】
スキャナ等の読取り光学機器が読取る原稿又はフィルム等のサイズは一定でなく、様々な大きさがある。このため、読取り用レンズは、撮影倍率が可変であることが好ましい。ここで、スキャナ等の読取り用レンズは撮影倍率を変化させる時に、物像間距離を必ずしも一定に保つ必要がない場合もある。例えば、原稿又はフィルム等が固定されていても、変倍時に固体撮像素子が読取りレンズ光学系と共に結像関係を維持するように移動すれば、物像間距離が常に一定である必要はない。なお、様々なサイズの原稿に対応する為には撮影倍率の変化に伴う諸収差、特に球面収差の変動が少ないことが必要となる。
【0004】
また、従来より、物像間距離が一定のレンズ、所謂ズームレンズを用いる読取り光学機器や特定のサイズの原稿に限定した読取り光学系、即ち読取り倍率が固定の光学系を複数用いる読取り光学機器が知られている。しかし、スキャナ等のような読取り光学機器では高解像力が求められるので、ズームレンズでは構成するレンズ枚数が多くなり、結果的に機器自体が大型化してしまっている。また、複数の光学系を用いる機器でも同様に、機器全体の大型化やコストアップを生じている。このため、機器の大型化などを避けるため、限定された倍率でのみ使用せざるを得ない場合もある。
【0005】
また、写真撮影用のマクロレンズでは、無限遠物体から等倍撮影までに使用できるレンズが従来より多数知られている。しかし、このマクロレンズは写真撮影用として設計されたレンズであるため、読取り機器の光学系として要求される解像力が不足し、また周辺光量が不足する等の問題を有している。そして、上述のような事情に鑑みて、従来より読取り機器用の光学系として特開平5-196868号公報、特開平5-273465号公報、特開平6-94993号公報または特開平6-94994号公報に開示された光学系が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5-196868号公報に開示されたレンズは、撮影倍率が高倍率側で0.2倍程度と低く、さらに変倍比も1.5程度であり十分ではない。特開平5-273465号公報に開示されたレンズは、可変倍率比も高く、明るく小型なレンズであるが、変倍による球面収差の変動が大きく、読取り用レンズとしては周辺光量が不足している。特開平6-94993号公報と特開平6-94994号公報とに開示されたレンズは、撮影倍率が低く、変倍比も2.4程度であり十分とは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、球面収差やコマ収差、像面湾曲等の諸収差が良好に補正されており、かつ低倍率側から高倍率側までの変倍において諸収差の変動が少なく、撮影倍率の変倍比が大きく、十分な周辺光量を有する明るい撮像レンズを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、物体側から順に、正屈折力を有する第1レンズ群と、正屈折力を有する第2レンズ群とからなり、低倍率側から高倍率側への変倍に際して前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔が減少し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが物体側に移動する。
【0009】
かかる構成では、第1レンズ群G1の第1面から物体までの距離を縮小しつつ、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔も縮小することで低倍率側から高倍率側にわたる変倍を行う、いわゆる間隔修正を採用しているので、正屈折力を有する2つのレンズ群の収差補正を行うことができる。間隔修正を使わない場合は、変倍によるコマ収差の変動が押さえきれず、非点収差の曲がりと像面湾曲の変動も大きくなってしまう。
【0010】
正の屈折力を持つ第1レンズ群G1と正の屈折力を持つ第2レンズ群G2の軸上空気間隔(頂点間隔)が減少するときは撮像レンズ光学系全体の合成焦点距離が短くなる。これにより、高倍率側においての実効Fナンバーが大きくなることを緩和することが出来る。また、一般に軸上色収差における2次スペクトルは横倍率の2乗に比例して増大し、レンズ系の合成焦点距離が長いほど大きくなる。このため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔を縮小させるように物体側へ移動させて、レンズ系の合成焦点距離を短くして2次スペクトルの増大を緩和している。さらに、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔を縮小させることで、ノンビグネッティングでの十分な周辺光量を確保できる。
【0011】
また、本発明の撮像レンズは、低倍率側から高倍率側にかけての変倍に際して第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が狭くなるために好適な形状を有している。この形状により2つの正屈折力からなるレンズ群に特有な変倍による非点収差(非点隔差)の曲がりと像面湾曲の変動を補正している。
【0012】
また、本発明では、以下の条件式(1)を満足する。
(1) 1.0<f1/fL<1.5
ここで、f1は第1レンズ群G1の焦点距離、fLは最低倍率時の撮像レンズ全系の焦点距離をそれぞれ表している。条件式(1)は第1レンズ群G1に対する屈折力の適切な配分を規定している。
【0013】
条件式(1)の上限値を上回ると、レンズ系を明るくするためには有利となるが、相対的に第2レンズ群G2の屈折力が強くなり、高倍率な撮影になるほど球面収差と非点収差の曲がりの補正が困難になる。逆に条件式(1)の下限値を下回ると、レンズ系を明るくするために不利となり、第1レンズ群G1の屈折力が強くなりすぎ、低倍率側から高倍率側への変倍の際、球面収差の変動が大きくなってしまう。その結果、球面収差の変動の補正のために、第1レンズ群G1を複雑な構成にする必要が生じるので、レンズ枚数が増加し大型化、コスト上昇を招いてしまう。
【0014】
また、本発明は、以下の条件式(2)を満足する。
(2) 1.0<f1/f2<1.5
ここで、f1は第1レンズ群G1の合成焦点距離、f2は第2レンズ群G2の合成焦点距離をそれぞれ表している。条件式(2)は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との最適な屈折力配分を規定している。
【0015】
条件式(2)の上限値を上回ると、高倍率な撮影になる程第1レンズ群G1からの射出光線が収斂されずに発散されることとなり、相対的に第2レンズ群G2の屈折力が強くなる。その結果、変倍による球面収差の変動の補正が困難になってしまう。また、十分な周辺光量の確保のためには第1レンズ群G1の有効径を大きくする必要が生じてしまう。逆に条件式(2)の下限値を下回ると、レンズ系を明るくすることが不利になり、第1レンズ群G1の屈折力が第2レンズ群G2よりも強くなるので、第1レンズ群G1での諸収差量が増大し、第2レンズ群G2だけでは補正不足となってしまう。特に、低倍率側から高倍率側にかけての変倍による球面収差と非点隔差の変動の補正が困難になる。
【0016】
また、本発明では、以下の条件式(3)を満足する。
(3) 1.0<Dl/Dh<3.0
ここで、Dlは最低倍率時の第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔、Dhは最高倍率時の第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔をそれぞれ表している。条件式(3)は、最低倍率時と最高倍率時の第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔(頂点間隔)の比を規定しており、低倍率側から高倍率側への変倍領域全てにおいて、バランス良く収差を補正するための条件式である。
【0017】
条件式(3)の上限値を上回ると、最低倍率時と最高倍率時の頂点間隔が大きく変化するため、球面収差と非点収差の変動が大きくなるので、その補正が困難となる。さらに、像面の平坦性の確保も困難になる。逆に条件式(3)の下限値を下回ると、低倍率側から等倍までの高倍率側にかけての変倍に伴い第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加、または間隔修正を行っていないことになる。この場合、高倍率側にて第1レンズ群G1を通過してきた光線が第2レンズ群G2に入射する時、条件式(3)を満足している場合に比較して、光軸から離れた位置(光線高さが高い)に入射するため、高倍率側への変倍による球面収差の変動の補正が困難で、高次での非点収差の曲がりも大きくなり、平坦な像面を得ることが困難になってしまう。さらに、条件式(3)の下限値を下回ると、上述したように光学系の実効Fナンバーが暗くなり、高倍率側での焦点距離が長くなるので2次スペクトルの補正も困難になる。さらに好ましくは、条件式(3)の下限側は、1.2よりも大きいことが望ましい。条件式(3)の下限値が1.2より大きくなると、変倍に伴う第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔の変動が適量となり、間隔修正による収差補正の効果が大きくなるからである。
【0018】
また、本発明では、第2レンズ群G2は、最も物体側に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL21と、前記メニスカスレンズの像側に設けられているレンズL22とを有し、前記メニスカスレンズと前記レンズとの間に空気レンズLmが形成されている。
【0019】
また、本発明では、以下の条件式(4)を満足する。
(4) 1<R1/R2
ここで、R1は空気レンズLmの物体側曲率半径、R2は空気レンズLmの像側曲率半径をそれぞれ表している。
【0020】
条件式(4)は、空気レンズLmの物体側曲率半径と像側曲率半径との適切な比を規定し、空気レンズLmが負屈折力を有することを表している。開口絞りSの像側直後の物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL21とその像側直後のレンズL22とで構成する空気レンズLmによって、変倍による球面収差や非点収差、コマ収差の変動を押さえることができる。
【0021】
条件式(4)の下限値を下回ると、変倍によっての球面収差や非点収差が負側に大きくなり、像面の平坦性が変倍領域全てにおいて確保できなくなってしまう。
【0022】
また、本発明の好ましい態様では、第1レンズ群G1は、物体側から順に、凸面を物体側に向けた正屈折力を有する第1レンズL1(=L11)と、正屈折力を有するレンズL12と負屈折力を有するレンズL13との貼合わせレンズからなる負屈折力を有する第2レンズL2とからなり、第2レンズ群G2は、物体側から順に、正屈折力を有する第3レンズL3(=L21)と、負屈折力を有するレンズL22と正屈折力を有するレンズL23との貼合わせレンズからなる負屈折力を有する第4レンズL4と、正屈折力を有するレンズL24と負屈折力を有するレンズL25との貼合わせレンズからなる正屈折力を有する第5レンズL5と、正屈折力を有する第6レンズL6とからなり、前記空気レンズは前記第3レンズと前記第4レンズとの間に形成されていることが望ましい。
【0023】
小型で高性能な明るいレンズ系の構成には、ガウスタイプの光学系が適当である。しかし、一般的なガウスタイプの光学系で変倍を行うようにすると、絞りの前後における凹面の屈折力が強いので、該凹面部で光線が過剰に屈折されることにより、変倍によるコマ収差の変動を生じてしまう。さらに、球面収差と非点収差(非点隔差)の変倍による変動も大きい。本発明では、これらの収差を補正するために、開口絞りSの像面側直後に物体側に凹面を向けた第3レンズL3(=L21)を配置し、レンズL22との間に空気レンズLmを設けている。この第3レンズL3(=L21)が、変倍によるコマ収差や球面収差の変動の補正を可能にしている。
【0024】
また、貼合わせレンズからなる正屈折力を持つ第5レンズ群L5と、正屈折力を持つ第6レンズ群L6とを配置することにより、ガウスタイプ特有の非点隔差を小さくし、変倍による像面の倒れ(像面湾曲の変動)を押さえ、色収差を含む諸収差を良好なバランスで補正し、かつ十分な周辺光量を得ることができる。
【0025】
さらに、コマ収差を補正するために、第1レンズ群G1の第2レンズL2は、凸面を物体側に向けた正屈折力を有するレンズL12と負屈折力を有するレンズL13に分割し、L12とL13との間に空気間隔を設けることが好ましい。
【0026】
なお、本発明による撮像レンズの構成を物体側と像側とを入換えて、正反対の構成にすることで拡大倍率を持つレンズ系として使用することもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の数値実施例を説明する。
【0028】
(第1実施例)
図1は、第1実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、両凸レンズL12と両凹レンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成のレンズ系である。
【0029】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ、絞りSが第1レンズ群G1と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0030】
表1に本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。レンズデータにおいて、面番号は物体側から数えたレンズ面の番号、rは各面の曲率半径、dは各レンズ面間隔、νdはアッベ数、Ndはd線(587.56nm)での屈折率をそれぞれ表している。また、βは倍率、D0は物点からレンズ系の第1面までの間隔、Bfはバックフォーカス、FnoはFナンバーをそれぞれ表している。なお、以下すべての実施例において本実施例と同様の符号を用いる。
【0031】
【表1】
【0032】
図2は本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図3は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。収差図において、dはd線、gはg線(435.83nm)を表し、また、非点収差図における点線はメリジオナル像面、実線はサジタル像面での収差をそれぞれ表している。なお、以下すべての実施例の収差図において、本実施例と同様の符号を用いる。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0033】
(第2実施例)
図4は、第2実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0034】
低倍率から高倍率への合焦に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第2レンズ群G2と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0035】
表2に本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0036】
【表2】
【0037】
図5は本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図6は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0038】
(第3実施例)
図7は、第3実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0039】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第2レンズ群G2と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0040】
表3に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0041】
【表3】
【0042】
図8は本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図9は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0043】
(第4実施例)
図10は、第4実施例にかかる撮像レンズのレンズ構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)とから成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0044】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第1レンズ群G1と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0045】
表4に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0046】
【表4】
【0047】
図11は、本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図12は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0048】
(第5実施例)
図13は、第5実施例にかかる撮像レンズのレンズ構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0049】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第1レンズ群G1と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0050】
表5に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0051】
【表5】
【0052】
図14は、本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図15は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0053】
(第6実施例)
図16は、第6実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0054】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第2レンズ群G2と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0055】
表6に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0056】
【表6】
【0057】
図17は、本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図18は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0058】
(第7実施例)
図19は、第7実施例にかかる撮像レンズのレンズ構成を示す図である。物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13との貼合わせレンズL2、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る6群9枚構成の撮像レンズである。
【0059】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第2レンズ群G2と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0060】
表7に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0061】
【表7】
【0062】
図20は、本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図21は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0063】
(第8実施例)
図22は、第8実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。物体側から順に、両凸レンズL1(=L11)、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12、両凹レンズL13、絞りS、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL3(=L21)、両凹レンズL22と両凸レンズL23との貼り合わせレンズL4、両凸レンズL24と両凹レンズL25との貼り合わせレンズL5、両凸レンズL6(=L26)から成る7群9枚構成の撮像レンズである。
【0064】
本実施例においては、第1レンズG1の第2レンズ成分L2を構成する、正メニスカスレンズL12と両凹レンズL13とは、コマ収差をより良好に補正するために分離されている。
【0065】
低倍率から高倍率への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を減少させつつ絞りSが第2レンズ群G2と共に移動し、レンズ系全体は物体側に近づくように移動する。
【0066】
表8に、本実施例にかかる撮像レンズの諸元値を掲げる。
【0067】
【表8】
【0068】
図23は、本実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差、図24は高倍率側における諸収差をそれぞれ示す図である。諸収差図から明らかなように、色収差を含む諸収差がバランス良く補正されていることが分かる。
【0069】
なお、上記各実施例における各レンズ成分L1〜L6は、単レンズ又は貼合わせレンズに限られず、複数のレンズから構成されるレンズ群でも良い。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、球面収差やコマ収差、像面湾曲等の諸収差が良好に補正されており、かつ低倍率側から等倍率を含む高倍率側までの変倍において諸収差の変動が少なく、撮影倍率の変倍比が3倍以上と大きく、十分な周辺光量を有する明るい撮像レンズを提供できる。また、本発明にかかる撮像レンズは、カラーコピー機、カラーファクシミリ、カラーイメージスキャナー、カラーフィルムスキャナー等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図2】第1実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図3】第1実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図4】第2実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図5】第2実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図6】第2実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図7】第3実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図8】第3実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図9】第3実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図10】第4実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図11】第4実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図12】第4実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図13】第5実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図14】第5実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図15】第5実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図16】第6実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図17】第6実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図18】第6実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図19】第7実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図20】第7実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図21】第7実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【図22】第8実施例にかかる撮像レンズの構成を示す図である。
【図23】第8実施例にかかる撮像レンズの低倍率側における諸収差を示す図である。
【図24】第8実施例にかかる撮像レンズの高倍率側における諸収差を示す図である。
【符号の説明】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
S 開口絞り
L1 第1レンズ成分
L2 第2レンズ成分
L3 第3レンズ成分
L4 第4レンズ成分
L5 第5レンズ成分
L6 第6レンズ成分
Claims (2)
- 物体側から順に、正屈折力を有する第1レンズ群と、開口絞りと、正屈折力を有する第2レンズ群とからなり、
低倍率側から高倍率側への変倍に際して前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔が減少し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが物体側に移動し、
前記第2レンズ群は、最も物体側に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズと、前記メニスカスレンズの像側に設けられているレンズとを有し、
前記メニスカスレンズと前記レンズとの間に空気レンズが形成され、
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、
前記第2レンズ群の焦点距離をf2、
最低倍率時の撮像レンズ全系の焦点距離をfL、
最低倍率時の第1レンズ群と第2レンズ群との軸上空気間隔をDl、
最高倍率時の第1レンズ群と第2レンズ群との軸上空気間隔をDh、
前記空気レンズの物体側曲率半径をR1、
前記空気レンズの像側曲率半径をR2とそれぞれしたとき、
1.0<f1/fL<1.5
1.0<f1/f2<1.5
1.0<Dl/Dh<3.0
1<R1/R2
の各条件を満足することを特徴とする撮像レンズ。 - 前記第1レンズ群は、物体側から順に、凸面を物体側に向けた正屈折力を有する第1レンズと、正屈折力を有するレンズと負屈折力を有するレンズとの貼合わせレンズからなる負屈折力を有する貼合わせの第2レンズからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正屈折力を有する第3レンズと、負屈折力を有するレンズと正屈折力を有するレンズとの貼合わせレンズからなる負屈折力を有する第4レンズと、正屈折力を有するレンズと負屈折力を有するレンズとの貼合わせレンズからなる正屈折力を有する第5レンズと、正屈折力を有する第6レンズとからなり、
前記空気レンズは前記第3レンズと前記第4レンズとの間に形成されていることを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ。
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