JP4502813B2 - 同調可能な移相器及び/又は減衰器 - Google Patents

同調可能な移相器及び/又は減衰器 Download PDF

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Description

本発明は移相器及び/又は減衰器に関し、特に、マイクロ波、ミリ波及びサブミリ波のスペクトルで動作可能である光学式に同調可能な移相器及び/又は減衰器に関する。移相器及び/又は減衰器は、それらに限定されるものではないが、位相偏移変調回路、テラヘルツイメージング、トランシーバ及びフェーズドアレイアンテナを含む広範な用途で利用できる。
サブミリ波範囲に関する限り、テラヘルツ技術は主として地上及び天文学及び地球観測の分野で利用されてきた。しかし、光及び赤外線領域で不透過性である多くの材料はテラヘルツ波(0.1から10THz)に対しては透過性である。従って、テラヘルツ技術の用途は、最近では拡張され、テラヘルツ波が雲や霧を透過可能な航空航法、有害である可能性がある放射線を使用せずに人体組織を検査可能な医療用イメージング、及び、通常は赤外線を透過させない衣類や材料をテラヘルツ波が透過する、空港や港で利用するための非侵襲的セキュリティシステムのような分野を含むようになってきた。
テラヘルツ波がサブミリ波長であることから、アンテナ、導波路、レンズ、ミラーなどのようなコンポーネントの要求寸法及び要求精度によって、従来の製造技術の利用では製造が困難かつコスト高になる。
ミリメートル波帯域では、印加電界によって強誘電材料の誘電率を変化させることによって信号の位相が移相される強誘電移相器がしばしば使用される。しかしながら、強誘電移相器は実質的な電力損、信号歪み及び雑音があり、限定的な段階のみ提供する。
光学的に活性化される導波路タイプの移相器及び/又は減衰器は米国特許第5,099,214号(ROSEN等)に開示されている。このデバイスは、導波路の内壁12に取付けられ、内壁12の反対側の内壁14のアパーチャ内に配置された照射源30からの光を受光する半導体スラブ24を備えている。米国特許第4,263,570号(DE FONZO)では、一片の半導体材料20が導波路の内壁22に取付けられ、前記材料片の内表面が光源12によって内壁22の反対側の壁28内のアパーチャ30を通して照射される。
照射が導波路の反対側の壁からなされるこれらの先行技術の文献では、導波路内において、内壁から半導体片又はスラブの厚さに等しい距離に、損失が大きい抵抗層が形成される。このことは、挿入損が常に大きく、有意な移相又は減衰を得るには高レベルの光が必要であることを意味している。すなわち、この光レベルは一般に、感光性材料(Si)を金属又は準金属状態にするための高密度のキャリヤを生成するのに十分に高いことが必要である。
従って、本発明の目的は同調可能性が向上したマイクロ波、ミリ波及び/又はサブミリ波長で動作可能な同調可能な移相器及び/又は減衰器を提供することにある。本発明によって、これは光源及び/又は光応答性材料を導波路に対して間隔を隔てて配置し、かつ光の照射によって光応答性材料内のキャリヤ密度の修正を行うことによって達成される。
態様によれば、本発明は、内壁及び該内壁によって画定されるチャネルを有する導波路と、導波路内に配置され、内壁に直接接触している外側の面とチャネルの方に向いている内側の面とを有する一片の光応答性材料と、内壁のアパーチャを通って、一片の光応答性材料の外側の面の少なくとも一部に当たるように光を放射する、前記導波路の外側に配置された光源とを備えた同調可能な移相器及び/又は減衰器が提供される。この態様によれば、位相は、伝播モードを変更することなく、導波路の有効幅を変更することによって修正される。
光応答性材料は、高い電気抵抗を有していることが望ましい。アパーチャに面する光応答性材料の表面は、例えば酸化される。
移相器は、さらにアパーチャに面する光応答性材料の表面全体に延在する複数の金属条片を含んでいてもよい。この金属格子の目的は、導波路内部を進行する内部波がその外部に放射されることを回避し、さらに(より短い波長の)光が導波路内に入射できるようにすることである。格子のサイズは、導波路によって伝播される放射線の周波数に依存する。
米国特許第5,099,214号ではさらに、nが導波路の幅を示すとして、スラブ24が距離nに沿って中心にくるような距離xだけ、スラブ24を壁12から離すことも示唆されている。
しかし、導波路内部にこのようにスラブを位置決めし、かつ壁から間隔を置くことは挿入損に関してさらに好ましくない。発明者は半導体内に準金属状態の生成によって導波路の有効幅を変更する以外の現象、すなわち、通常には存在しないような別の導波路モードが伝播可能であるように、照射によって半導体の誘電率の虚数部分を変更することがあることを確認した。
光応答性材料は、真性であれ、ドーピングされたものであれ、例えばSi、GaAs、又はGeである半導体のような光応答性材料であってもよい。
本発明の好ましい実施形態について以下に図面を参照して説明する。
図1及び2に示されている同調可能な移相器10は導波路11を備えており、導波路11は、その長さ方向に延在する中心チャネル12と、導波路11の側面13に形成されたアパーチャとを有する。同調可能な移相器10はさらに、導波路内部のマイクロ波、ミリ波、又はサブミリ波の放射線が導波路系の外側で損失することを回避するための金属格子20をも備えている。
光応答層18が、アパーチャのほぼ全体にわたって延在するように、導波路11のチャネル12内に配置されている。調整可能な光照射源14は、導波路内部の光応答性材料が光(赤外線、可視光線、紫外線...)をより良好に吸収するように、スペクトルのある部分での光を発する。光源14は、光源14から放射する放射線が、導波路11の側面13内に形成されたアパーチャ30によって露出された光応答層18の領域に照射するように、導波路の外部に配置されている。光応答性材料は導波路の壁にじかに配置され、それが配置されている壁を通して照射される。光の強度が十分である場合は、導波路の壁に最も近接した導波路の壁と光応答性材料との境界に準金属層が形成される。この層は導波路の有効幅を変更し、その結果、有効な導波波長、従って位相が変化する。準金属層26の厚さが光の強度に依存するように、移相もそうである。
光応答層18は、例えばSi、AsGa、Geのような半導体材料製のものでよい。
導波路11はシリコン又は金属体15を備えており、シリコン体15は、長さ方向に延在する断面がほぼ方形の中心チャネル12を有する。チャネル12の幅と高さは、方形の導波路構造で従来から用いられているものと同じでよい。しかし、シリコン体15のサイズは適宜調整してもよい。
シリコン体15の内表面16には、好適には真空蒸着及び電気めっき技術を利用して金属薄膜17をコーティングしてもよい。シリコン体15をコーティングするのに適した材料には、それらに限定されるものではないが、ニッケル、銅、真鍮、クロム、銀及び金が含まれる。金属コーティング17はチャネル12の長さにわたって伝播する放射線を反射する役割を果たす。従って、コーティング17は放射線を反射する役割を果たすどの材料のものであってもよい。
あるいは、例えばフライス盤によって製造された完全に金属製の導波路を使用してもよい。
超精密技術を利用したテラヘルツの用途向きの金属化されたシリコンの導波路の構造は公知であり、例えばYap等の「Silicon Micromachined Waveguides for Millimeter and Submillimeter Wavelength」、Symposium Proceedings:Third International Symposium on Space Teraherz Technology、Ann Arbor、Ml、PP316−323、March 1992及び「Micromachining for Teraherz Applications」、Lubcke et.al.、IEEE Trans.Microwave Theory Tech.、Vol.46、pp.1821−1831、Nov.1998に記載されている。
導波路11の側面13内に形成されたアパーチャはシリコン体15及び導波路11の1つの長辺上の金属コーティング17を通って延在形成されている。アパーチャの形状は方形で、チャネル12の幅にほぼ等しい幅を有しているものでよい。アパーチャの長さは、動作周波数での移相の所望の程度によって特徴付けられる。一般に、アパーチャの長さが長いほど(又はむしろ光応答性リフレクタ18の露出領域の長さが長いほど)、移相及び/又は減衰の程度は大きくなる。
半導体層18は複数の反射性素子20と関連付けされていてもよい。光応答性半導体層18は、例えば形状がほぼ方形の上表面21と下表面22とを有している。層18の幅はチャネル12の幅にほぼ等しく、一方、層18の長さは好適には導波路11の側面13上に形成されたアパーチャの長さよりも長い。好適には、層18の長さはアパーチャの長さよりもやや長いだけである。層18は、層18が導波路11の側面13内に形成されたアパーチャのほぼ全体にわたって延在するように、導波路11のチャネル12内に固着される。光応答性材料層18は、例えばアパーチャの長さを超えて延びる層18の両端24、25に塗布される接着剤の薄層によって、チャネル12の壁23に固着される。あるいは、導波路が金属化されたシリコン製である場合には、層18は導波路と一体であってもよい。
光応答性材料18は、好適には真性シリコンからなる光導電性のものであってもよい。しかし、使用してもよい代替の光応答性材料には、それらに限定されるものではないが、GaAs及びGeを含んでいてもよい。
放射光が光応答層18の露出された表面21に入射すると、表面21に近接した領域に光励起キャリヤが生成される。従って、この領域での光応答性材料18の誘電率は変化する。これは一般に光誘起反射率と呼ばれる。光応答性材料18の放射を受ける表面21の反射率は、入射する放射光の強度に依存して金属の反射率に等しくさえできるが、このデバイスでは、誘電率の虚数部分の大幅な増大と関連する誘電率の実数部分のわずかな増大を得るだけで十分である。この点で、光応答性材料18は、別個の光誘起抵抗層(図4の参照番号26)を有するものと見なすことができるが、薄層については光の作用は、深さに関して材料の誘電特性を変化させること、すなわち基本的にすべての厚さでの誘電率の虚数部分を変化させることである。
光応答性材料18は一般に、導波路11のチャネル12に沿って伝播する放射線に対して透過性であるが、信号にはある程度のパワーロスが生じる。従って、光応答性材料層18の厚さは、例えば60及び100μmの間にあればよい。約1000μmまでのさらに厚い厚さを用いてもよい。さらに、光応答性材料18はシリコンであることが好適である。
光励起キャリヤの寿命は、主として光応答性材料18の格子内の移動度と再結合箇所での利用性によって決定される。キャリヤの寿命を延ばすことによって、光誘起反射層の寿命を延ばすことができる。従って、光源14により供給される放射線をより短い期間だけ供給されるようにしてもよい。これによって、照射源により消費される電力量が低減されるだけでなく、光応答性材料18が、連続放射により生じることがある損傷が起こり得る温度に達することも防止される。キャリヤの寿命を延ばすために、光応答層18は、好適には高い電気抵抗率(>1kΩcm−2)を有している。光応答層18は、例えば4及び10kΩcm−2の間の電気抵抗率を有するシリコンからなっていてもよい。
その上、例えば光応答性材料18の放射を受ける表面21を化することによって、キャリヤの寿命をさらに延ばすことができる。光応答性材料18の表面21には多数の再結合箇所がもたらされる。被放射面21を化することによって、キャリヤに利用できる再結合箇所の数は大幅に減少する。従って、光応答性材料の最上面21を酸化させることが好適である。しかし、酸化によっても、再結合箇所の数は、キャリヤの移動度に大きく影響を及ぼすのに十分高い状態にとどまる。しかし、エポキシ樹脂のような接着剤のコーティングを光応答性材料の酸化された表面に被覆することによって、キャリヤの寿命を大幅に延ばすことができる。
基本的に抵抗率が例えば4及び10kΩcm−2の間である高抵抗のシリコンとエポキシ樹脂とでコーティングされた酸化上面とからなる光応答層18を有することで、光誘導キャリヤ、従って光誘導反射層の寿命は大幅に延びる。
従って、光応答性材料を比較的低い光の強度で移相を達成し、保持してもよい。しかし、光誘導キャリヤの寿命を延ばすと、移相器の応答時間は長くなる。
しかし、光誘導キャリヤの寿命が比較的短い光応答性材料を使用することによって、迅速な応答時間を達成可能であることが理解されよう。これは例えば、抵抗が小さく、その表面が酸化されていない光応答層を使用することによって達成してもよい。
複数の反射性素子20は、導波路11の側面13上のアパーチャによって画定される領域の光応答性材料18の最上面21上に形成される。反射層20は反射材料の条片であることが好適である。従って、反射性素子20は格子として配列してもよい金属条片である。それらによって光の大部分が光応答性材料に入射することが可能になる。再度記載すると、適した金属には、それらに限定されるものではないが、ニッケル、銅、真鍮、クロム、銀及び金が含まれる。条片は好適には、チャネル12の幅とほぼ平行であり、従ってチャネル12の長手方向に対して垂直に延びるように、光応答性材料18の表面21上で位置あわせされる。条片の長さは、少なくともチャネル12の幅でよく、好適には光応答性材料18の幅全体にわたって延びている。条片は光応答性材料18の長さ方向に均等な間隔を隔て(又は先細にされ)、好適にはアパーチャ30によって露出される表面21の50%未満を覆う。条片の幅と分離間隔は好適には1mm以下である(これは勿論、動作周波数によって左右される)。条片は、入射する放射線を殆ど損失なく全反射するのに適した厚さのものとする。条片は、例えば光応答性材料19の表面21にマスクを貼付し、真空蒸着を利用して金属薄膜を蒸着することによって貼付してもよい。
照射源14は、光応答性材料層18内に光誘起キャリヤを生成できるどのような照射源でもよく、好適には可視光線又は近赤外線波長を有する(実際には使用される光応答性材料によって吸収されるのに最良の周波数スペクトルを有する)市販のレーザ又はLEDアレイである。照射源14に必要な電力は、とりわけ光応答性材料18の種類及び必要な移相又は減衰の程度に依存する。
電子回路は、光応答性材料の照射によって移相又は減衰の程度を制御することができる。
ここで図3を参照すると、導波路11のチャネル12の長さに沿って伝播する放射線は、金属コーティング17の表面によって内部反射される。放射線が光応答性材料18に入射すると、放射線は誘電率が低下するので材料のやや内側を伝播する。光応答性材料層18の最上面21に到達すると、放射線の一部は複数の反射性素子20によってチャネル12の方向に反射する。放射線の少量だけが空気中に透過され(破線で示されている)、そして導波路11から出力する。光応答性材料18に対する伝播する放射線の入射角により、光応答性材料18内では内部反射は生じない。従って、反射性素子20によって反射された放射線は光応答性材料18を通ってチャネル12内に逆伝播される。伝播する放射線はリフレクタ18の長さによっては、導波路11のチャネル12の長さ方向に伝播し続ける前に、2回以上光応答性材料18に当たることがある。
図4は、照射源14によって供給された照射放射線が光応答性材料18に入射する状況を示している。照射放射線は、感光性材料内にキャリヤを生成し、光応答性材料18内に光誘起抵抗を生じさせる。光誘起抵抗層26の有効な厚さ又は深さは、光応答性材料18に入射する照射放射線の波長及び強度に依存する。導波路11のチャネル12に沿って伝播する放射線が光応答性材料18に入射すると、放射線は光応答性材料18を透過して光誘起反射層26までしか伝播しない。光誘起反射層26に達すると、伝播する放射線はチャネル12側に反射する。
層18内の損失が多い光誘起材料は、導波路内の伝播モードを変更して、損失が多い光照射材料に電界が入らないようにするが、その新たな導波路の基本モードの変化は移相を有効に変化させる。この時、伝播する放射線は、感光層18が存在しない場合に導波路11に沿って伝播する放射線とは実質的に異なる位相(又は振幅)を有している。さらに、伝播する放射線が光応答性材料18に入射する毎に、移相が生じる。従って、光応答性材料18の照射される長さは、移相の度合いをも決定する。位相及び/又は減衰を調整するために、この照射長さを調整してもよい。導波路内の伝播モードの変化は、照射放射線の強度と波長特性によって決定されるので、移相の程度はそれ故、照射源14によって供給される照射放射線の強度及び/又は波長を変更することによって制御することができる。
図1〜4に示したデバイスの場合、シリコンは導波路の壁に隣接する面上で照射される。このことは重要であるが、それは、内部に(壁の近傍又はそれからやや間隔を隔てて配置された)半導体を有する方形の導波路内の電界は、導波路の中央で最大であり、縁部ではゼロであるので、導波路のより中心方向に配置された損失が多い材料は、縁部に配置された場合よりも多くのエネルギーを吸収するからである。移相器にとって最も望ましい特徴は、挿入損が少なく、少ない電力需要で大きな移相が得られることである。移相器が低い光強度レベルで照射されると、光キャリヤが発生して材料の抵抗率を変化させるが、誘電率の虚数部分も変化する。光強度が増大すると、最終的にシリコンは金属特性を現す。シリコン内に「準金属層」を達成するためには、1018〜1021キャリヤ/cmの高いキャリヤ密度がなければならない。しかし、この準金属状態は、高い抵抗率から低い抵抗率への急激な変化ではなく、両極値間での指数関数的な変化であることに留意することは重要である。領域の一方(照射される側)にはほぼ金属状態が存在し、他方は高い抵抗率の状態にあり、その間に損失が多い抵抗状態がある。挿入損の大部分を引起すのはシリコン内のこの領域である。光はシリコンの厚さ全体を通して指数関数的に減衰するので、この損失が多い層は、照射されている側ではなく、準金属状態領域の反対側に常にある。本発明の場合のように、導波路の壁の近傍のシリコン層は外側から照射されるので、この層は最初に導波路の外側で形成を開始し、従って挿入損は最小限に抑えられる。光強度が小さい場合は、損失が多い領域は材料18の外側にもあり得る。照射が導波路の反対側の壁からなされる従来技術の特許(米国特許第4,263,570号及び米国特許第5,099,214号)では、損失が多い層は最初に、導波路の壁から、シリコンの光応答性材料18の厚さに等しい距離を隔てて、導波路の内部で形成される。これは根本的な相違点であり、常に挿入損がより大きいことを意味している。加えて、この位置は導波路の壁に対して固定されている。このことは、シリコン内のあらゆる抵抗率の変化がシリコンの最も内側の縁部と導波路の壁との間で生じることを意味している。その結果、それが導波路の有効幅の変化に対して及ぼす影響は比較的少ない。本デバイスのように外側からの照射では、逆のことが当てはまる。
導波路11のチャネル12の寸法、光応答性リフレクタ18のサイズ及び特性、並びに導波路11の側面13に形成されるアパーチャのサイズは、すべて移相器10の所望の性能に適合するように調整されてもよい。ここで、テラヘルツ周波数の移相に利用されてもよい寸法例について説明する。チャネル12の幅及び高さは、それぞれ約1.5mm及び0.75mmが望ましい。それによって約0.1THzの導波路遮断周波数が得られる。従って、シリコン体15を構成するために使用されるシリコンウェハの厚さは約0.75mmである。金属コーティング17は500nm程度であるのが望ましい。導波路の側面13上に形成されるアパーチャ30の幅も約0.75mmである。アパーチャ30の長さは約2cmであるのが望ましい。光応答性材料層19は、約0.75mm、2.5cm及び70μmの幅、長さ、及び厚さをそれぞれ有しており、典型的には最上面21に、又は約10〜50nmである酸化層を有している。各反射性素子は、約0.5mm、0.75mm及び500nmの幅、長さ、及び厚さをそれぞれ有しているのが望ましい。反射性素子の間隔は0.5mmであるのが望ましい。
上記した実施形態は、単一のアパーチャと、アパーチャ全体にわたって延在する単一の光応答層18とを有する導波路を備えているが、導波路11の反対側に2つのアパーチャを形成してもよいことが理解されよう。その場合には2つ以上の光応答層が使用され、達成可能な移相又は減衰の度合いを2倍、3倍、又は4倍にできる。単一のアパーチャ及び光応答性材料リフレクタ18の長さを2倍にすることで、同じ技術的効果が得られることが理解されよう。それにもかかわらず、移相器のサイズ、特に移相器の長さが重大な考慮対象である場合は、2つ以上のアパーチャ30及び2つ以上の光応答層18を備えた移相器が検討されよう。
複数の反射性素子20は省いてもよいことが理解されよう。この状況では、光誘起反射層26が連続的に存在するように、ある形態の照射放射線が光応答リフレクタ18に供給されなければならない。例えば、照射源14は光応答リフレクタ18を継続的に放射線で照射してもよい。あるいは、照射源14はパルスの強度が高い照射を供給してもよい。
アパーチャに面する光応答性材料18の表面21上に複数の反射性素子20を形成するのではなく、反射性素子20をガラス板のような別個の素子上に形成することもできよう。その場合は光応答性材料18の上部に載置されるように、ガラス板をアパーチャ内に配置することができよう。
移相器10はさらに、移相による伝播放射線の振幅を補償するために可変光減衰器のような減衰器、又は必ずしも移相デバイスに隣接している必要がない簡単な同調可能な減衰器を備えていてもよい。さらに、その場合には信号の位相及び振幅の両方の変調が可能である。
ミリ波長の信号には、テラヘルツ(サブミリメートル)の周波数の場合よりも寸法が大きい導波路が必要である。従って、可能な移相の程度は、導波路の高さに対する光誘導層の厚さの比率が低下することにより低下する。しかし、移相のこのような低下は長さがより長い光応答性材料18を使用することによって補償可能である。
光応答性材料18は一般に伝播する信号を透過するので、一般に強誘電性移相器と比較してパワーロスは少ない。
下記は、発明者によって確認されたように、シリコンが赤外線波長の光源によって照射されるとシリコンの複素比誘電率を変更可能である、シリコンの光学特性によって移相器に得られる利点に関するものである。
近赤外線/可視光線の光源によってシリコンを照射すると、電子正孔対が生成され、従ってプラズマが生成される。このプラズマは入射光の強度と波長に直接依存する。
光がシリコンウェハに垂直に入射すると仮定すると、材料の特性を説明する公式は下記のようになる。
空気−シリコンの境界で反射する光量は:
Figure 0004502813
ここで、n=n+j・nであり、nはシリコンの屈折率である。
吸収係数の値がゼロ以上である場合は、反射する全ての光のパーセンテージRを下記の方程式を用いて算定することができる。
Figure 0004502813
ここで、係数αはシリコンの吸収係数であり、これは光の波長に依存する。図5を参照。またtはシリコンウェハの厚さである。
無限級数内の各項は、光がシリコンウェハ表面の間で反射するので連続的な反射に関連している。同様に、透過率Tは下記の方程式を用いて算定できる。
Figure 0004502813
ここで、吸収率Aは下記によって得られる。
Figure 0004502813
本質的にシリコン内には強い吸収領域が2つある。図5は可視遠赤外線及び赤外線のそれぞれについて吸収率対光子波長のグラフを示している。エネルギーギャップ以上である光子エネルギーの場合、自由キャリヤの発生を伴う通常の吸収が生じる。
図6には波長(ナノメートル単位)に対するシリコン材料の屈折率のプロットが示されている。屈折率はスペクトルの紫色で最大であり、これは紫−青の光が他の可視カラーよりも強くシリコンによって反射されることを意味しており、従ってこの材料が紫−青の色に見えるのである。
図7では、厚さが600μmのシリコンウェハによって吸収され、反射され、透過される光出力量を見ることができる。最大の吸収は赤の可視光線と近赤外線波長の場合に起こる。
さらに図8では、シリコンによって吸収される光の比率対光子波長(ナノメートル単位)を示すために、材料によって吸収される光出力に関して、厚さが異なる3つのウェハの比較が示されている。
電子正孔対を含む半導体の複雑な比誘電率は2つの従属項、すなわち電子(e)と正孔(h)の和として表わされる。
Figure 0004502813
ここで、
Figure 0004502813
はプラズマの角周波数であり、ε=11.8はシリコンの暗誘電率であり、νは衝突角周波数であり、mはキャリヤの有効質量であり、qは電子の電荷であり、εは自由空間の誘電率である。
計算上の理由により:ε=8.854・10−12F・m−1、ν=4.53・10−12−1、ν=7.71・1012−1、m=0.259・m、m=0.38・m、m=9.107・10−28gは自由電子の質量であり、Nはプラズマ中に生成されるキャリヤの数である。
材料の誘電率は実数部分と虚数部分として定義される。実数部分と虚数部分との関係は、いわゆる材料のtan(δ)と呼ばれるものである。この重要な材料パラメータは電磁波が通過する時の材料損と直接関連している。
Figure 0004502813
以下の図面では、それぞれ40GHz及び250GHzの異なる周波数でのシリコンの誘電率及びtan(δ)のプロットが、キャリヤ密度に対して示されており、Nは1010及び1020/cmの間である。
例えば、図9ではキャリヤ密度が1017cm−3の場合、40GHzでのシリコンの誘電率は85.6であり、N=1018cm−3の場合には、シリコンが実際に高い誘電率を有する750である。Nが1017cm−3を超える場合、シリコンの誘電率の実数部分と虚数部分とは同じ勾配で増大し、従ってtan(δ)は一定になる。
光がない状態では、シリコン内のキャリヤの量は約1010/cm−3であり、tan(δ)は40GHzで約10−4である。しかし、キャリヤ濃度は光とともに増大するので、シリコンは極めて損失が多い材料になり、その誘電率が極めて安定した状態に保たれる。本明細書の下記の節からわかるように、光波を減衰させ且つデバイスの減衰機能にとって有益である材料ロスの変化よりも、電磁波の伝播特性に影響を及ぼすためにシリコン材料の誘電率を変化させることが、移相にとって有益である。従って、面積あたり一定量の光が必要とされる。
図10から、ミリ波周波数がより高い(250GHz)場合には、材料の誘電率の実数部分は40GHzの場合とまったく同様に振舞うが、虚数部分はそれより低く、光とともに同じ勾配で増大し、従って実際に、損失はより高いミリ波周波数におけるよりも少ないことがわかる。
上記の特性を理解すれば、強度可変の光源によって、誘電材料特性の変化を達成可能であるということができる。この特性は、光照射によってミリ波周波数での多様なコンポーネントを設計し、製造するための新たな利用分野を開くものである。我々はAnsoft−HFSSによる有限要素法計算において、プラズマの厚さは一定であり、一方、この厚さでのプラズマ密度は照射される光の強度とともに変化すると仮定している。
この研究の主要な理由は、方形導波路技術向けの移相器の設計、製造、及び計測を行うことである。同調可能な移相器は、高い精度で、またできる限り少ない損失で移相を達成する必要がある。最良の態様は360°移相の同調可能な移相器である。このコンセプトの主要な構想は、方形導波路内に一片のシリコンを配置し、適切な条件の光照射によって誘電特性を変化させることにある。あるサイズのシリコン片が方形の導波路内に配置され、照射されると、それが導波路の伝播特性と導波路の透過特性を変化させる。
方形導波路の特性が変化しないように、光透過性であり、且つミリ波にとって「金属的」である、導波路の壁にある1つの金属格子を用いて照射を行ってもよい。
さらに、シリコン片を内部に配置して導波路の伝播特性の変更を行うには一定量の光が必要であった。事実、波長が増大すると、変更させるために要するシリコン片が小さくなるので、面積単位あたりの光量が減少するということを確認することは容易である。実際に、周波数を10倍に増大させると、単位面積あたりの必要な光量は100分の1に減少する。
製造及び計測を容易にするという理由から、一例の設計は、WR−28型の標準的な導波路に関してKa帯域で準備された。この導波路の寸法はa=7.1mm、b=3.6mmであり、図11には周波数に対するこの導波路内の波長が示されている。さらに図11から、パラメータが7.1mmから5mmに変化することによる、WR−28導波路内の波長(mm単位)への影響がわかる。
方形導波路内の波長は下記によって定義される。
Figure 0004502813
ここで、λは自由空間での波長であり、aは方形導波路の最長寸法である。
この式は、方形導波路内で(a)パラメータを変更すると、その波長が変化し、実際に一定の長さの導波路では位相が変化することを意味している。従って、導波路の壁の1つにシリコン片を配置し、その誘電率を11.8から100超に変更すると、実際に、導波路の(a)寸法が変化し、ある周波数について導波路内の波長が変化する。
その際に位相変化の量はシリコン片の厚み、導波路内でのシリコン片の位置、その長さ、及び光を照射されるシリコンの達成される誘電率に依存する。短い長さで大幅な位相変化を達成し、導波路を遮断に近い状態に近づけようとすると、デバイスの戻り損が大幅に増大するので、導波路内の損失を回避するために特段の注意を払わなければならない。
壁の1つ内に一片のシリコンを有する導波路を分析すると(図12aを参照)、通常の方形導波路と極めて類似した伝播モードが生じるという結論に達することができる。実際に、図8bからわかるように、基本的なモードは通常の方形導波路のTE10に極めて類似しており[導波の電界の定理、Collin]、このモードは少量の電界しかシリコン挿入物内を移動しないので損失が少なく、この種類の導波路の遮断周波数は通常の方形導波路の場合よりも低いという利点を有している(さらなる利点として、より高い周波数帯域で出現することが可能な他のモードに注意を払わなければならない)。
図13には、導波路の壁に厚さが300μmのシリコンを有するWR−28導波路の、暗い状態と光照射された状態での波長が示されている。
図13に示されているように、通常のWR−28導波路の波長と、壁に厚さ300μmのシリコンを充填した同じ導波路の暗い状態での波長はほぼ同じである。シリコンに光を照射すると、その内部の誘電率が変化し、波長の変化、及び実際に位相の変化が生じる。短いデバイスで有効な位相変化を達成するためには、光照射によるシリコンの誘電率の変化が大きくなければならない。
一例として、材料の誘電率を11.9から500に変化させると、Ka帯域全体において全体として360°の位相変化を達成するためには長さ40mmのシリコンが必要であるが、誘電率が100に達するだけならば、約300mmのシリコンの長さが必要である。従って、後者の場合、目標が360°の移相を得ることである場合には、そのデバイスはそれほど実際的ではない。
40×3.6mmの面積にわたって効率的でコンパクトなデバイスを可能にするために誘電率500に達するには(図5を参照)、キャリヤの密度が1018を超えなければならず、これは極めて高い値である。このような高密度のプラズマは通常の発光装置では達成されず、高価な装置が必要になる。
図14から、1mmのより厚いシリコン片が使用されると、Ka帯域全体で360°の位相変化を達成するために、誘電率を11.9から50に変化させる長さ15mmのシリコンで十分であることがわかる。これは約5・1016のキャリヤ密度を意味し、これは容易に得られる。
誘電材料を方形導波路内に、その主要モードの電界と平行に、内壁から間隔を隔てて配置する場合、簡単な有限要素法シミュレーションモデルを解いて、その種類の導波路の伝播モード及びその特性を導出することができる。
この種類の導波路のモードを暗い状態について分類すると(図15及び16)、3つの主要な伝播モードがあることがわかる(厚さが300μmのシリコン片が0.85mmの内部に配置されたWR−28型導波路)。
図15に示されているように、この種類の導波路の第1のモードは、電界の一部が誘電体内にあり、電解の一部が導波路内にある第1の種類のTE20モードである。誘電体内の電界強度は導波路の残りの部分よりも大幅に小さく(例えば10倍以上)、従って損失は大きくない。さらに、このモードは通常の方形導波路のTE10と極めて良好に結合する。
この種類の導波路の第2のモードは、電界が誘電体内に集中している第2の種類のTE20モードであり(図16a)、従って移相用には極めて損失が多いが、減衰器としては極めて有効である。同じ原理をこの種類の導波路の第3のモードにも適用でき、それは電界が誘電体内部に集中しているTM11である(図16b)。
図17には、この種類の導波路の特定の例が示されている。厚さが300μmのシリコン片が導波路の0.85mm内部に配置されたWR−28導波路に関して、2つの主要モードの波長が周波数に対してプロットされている。TM11モードはプロットされていない。通常の方形導波路のTE10へのIGS結合の効率は極めて低く、従ってこれは減衰器に適しており、移相には適さない。
図17の例から、最も有利なモードであると見られるTE20モード(曲線II、IV、VIII、IX、X)は、光が照射されないシリコンに関して、極めて迅速に遮断に達することがわかる。しかし、シリコンへの照射が増大すると、その遮断周波数は低下する。TE10モードはキャリヤ密度6.1014超で遮断周波数になるので(曲線VII)、照射が増大すると、この損失の多いモードはもはや存在せず、損失は大幅に低減し、生き残る唯一のモードはTE20モードである。これは、シリコンの誘電率が増大すると、通常の方形導波路のTE10にさらに類似してきて、シリコン内のその電界は大幅に低下する(従ってコンポーネントの損失が低下する)。導波路の寸法及び/又は誘電体片の厚さが異なると、それを超えればTE10モードが遮断状態になるキャリヤ密度も異なるが、この作用は、光の強度を調整することによって、このモード(又は同じ種類の他のモード)を遮断状態にするのに使用できる。
従って図17の例で得られるのは、
・ 導波路内の波長が、26.5GHzで、13mm(TE10モード)から25mm超(TE20モード)へと変化し、シリコン片内のキャリヤの量が1012から1015へと変化すること
・ TE20モードだけを仮定すれば、35GHzでの波長が16mmから13mmへと変化すること
・ 及び、TE20モードだけを仮定すれば、40GHzでの波長が11mmから9mmへと変化すること
である。
この構造で、44mmの長さ、及びそれほど大量ではない光量で、約34GHzから40GHzの周波数範囲で完全な360°移相器が動作する(1立法センチあたり1015のキャリヤ)。
低周波数(34GHz未満)、及び暗い状態(光の照射なし)では、移相器内の進行モードはTE10であり、光照射がなされる場合は、モードはTE20に変化しなければならない。移動相器のTE10は通常の導波路のTE10に良好に結合せず、2つの遷移部分での結合損失が大きい。その上、ある長さのシリコン内部を進行するパワーに固有の損失が大きい。
本発明によって、内部反射が生じ、すべての光が吸収され、一片の光応答性材料の長さ方向に伝播するように、一片の光応答性材料をブルースター角(又はそれ未満)で照射できる。それによって所定の移相又は減衰レベルに必要な光量が低減される。
本発明に係る導波路技術における同調可能な移相器又は同調可能な減衰器の概略断面図である。 図1のA−A線に沿った本発明に係る導波路技術における同調可能な移相器又は同調可能な減衰器の概略断面図である。 本発明に係る導波路技術での同調可能な移相器又は同調可能な減衰器を通って伝播する放射線の概略断面図である。 本発明に係る導波路技術における同調可能な移相器又は同調可能な減衰器を通って伝播する放射線のさらに別の概略断面図である。 光子の波長(ナノメートル単位)に対するSiの吸収率α(mm−1単位)を示すグラフである。 光子の波長(ナノメートル単位)に対するSiの屈折率を示すグラフである。 光子の波長(ナノメートル単位)に対する、Siによって反射、透過、及び吸収される光線(それぞれ曲線I、II及びIII)の比率を示すグラフである。 光子の波長(ナノメートル単位)に対する、Siウェハの厚さが3つの異なる厚さ、50μ(I)、100μ(II)及び600μ(III)である場合にSiによって吸収される光線の比率を示すグラフである。 40GHzでのSiの誘電率とtanδを示すグラフである。 250GHzでのSiの誘電率とtanδを示すグラフである。 Ka帯域での周波数、及びパラメータaに対する、WR−28型導波路内の波長(ミリメートル単位)の変化を示すグラフである。 導波路の壁に厚さtの一片の誘電体で不均一に充填された導波路を示す図である。 導波路の壁に厚さtの一片の誘電体で不均一に充填された導波路内部での基本モードTE10を示す図である。 異なる光の状態における、導波路の壁内に厚さ300μmのシリコンを有するWR−28型導波路内部の波長(ミリメートル単位)の曲線を、周波数(GHz)の関数として示すグラフである。 300μ(I)、500μ(II)及び1000μ(III及びIV)であるSi片を壁内に有するWR−28型導波路の波長(ミリメートル単位)の曲線を、周波数(GHz)の関数として示すグラフであり、厚さが1000μに関しては2つの異なる光の状態である。 導波路の壁から間隔を隔てて内部に誘電体片を不均一に充填され、その結果として生じるTE20モードに関して、WR−28型導波路を示す図であり、このモードは従来の方形導波路のモードとは等しくない。 導波路の壁から間隔を隔てて内部に誘電体片を不均一に充填され、その結果として生じるTE10モードに関して、WR−28型導波路を示す図であり、このモードは従来の方形導波路のモードとは等しくない。 導波路の壁から間隔を隔てて内部に誘電体片を不均一に充填され、その結果として生じるTE11モードに関して、WR−28型導波路を示す図であり、このモードは従来の方形導波路のモードとは等しくない。 導波路の壁から0.85mmだけ間隔を隔てて配置され、厚さが300μの暗いシリコン片を有するWR−28型導波路内の、TE10及びTE20モード並びにシリコン片内の異なるキャリヤ密度に対応する異なる照射レベルに関する、伝播モードの波長(ミリメートル単位)を示すグラフである。 導波路の壁から0.85mmだけ間隔を隔てて配置されたシリコンを有するWR−28型導波路の、異なる周波数、及び6つの異なる照射状態での伝播を示す図である。

Claims (6)

  1. 内壁(23)及び該内壁によって画定されるチャネルを有する導波路(11)と、
    前記導波路内に配置され、前記内壁に直接接触している外側の面(21)と前記チャネルの方に向いている内側の面(22)とを有する一片の光応答性材料(18)と、
    前記内壁のアパーチャ(30)を通って、前記一片の光応答性材料(18)の前記外側の面(21)の少なくとも一部に当たるように光を放射する、前記導波路の外側に配置された光源とを備える同調可能な移相器及び/又は減衰器。
  2. 前記光応答性材料(18)は、例えばSi、GaAs、又はGeのような光導電性材料である請求項1に記載の同調可能な移相器及び/又は減衰器。
  3. 前記アパーチャに面する前記一片の光応答性材料の少なくとも表面が酸化されている請求項1又は2に記載の同調可能な移相器及び/又は減衰器。
  4. 前記アパーチャに面する前記一片の光応答性材料の少なくとも表面がエポキシ樹脂のコーティングを有する請求項3に記載の同調可能な移相器及び/又は減衰器。
  5. 前記アパーチャに面する前記一片の光応答性材料の少なくとも表面の一部が反射性素子の条片によって覆われている請求項1〜4のいずれか一項に記載の同調可能な移相器及び/又は減衰器。
  6. 前記条片が格子を形成する請求項5に記載の同調可能な移相器及び/又は減衰器。
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